JP4045208B2 - 同期通信システム、端末同期方法、ディジタル加入者線終端装置および端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、メッセージ交換または蓄積交換が行われる網とのインタフェースをとり、ディジタル加入者を介してその網にアクセスし得る端末を収容すると共に、網同期が図られた同期通信システムと、このディジタル加入者線と端末との同期を確立し、かつ維持する端末同期方法と、そのディジタル加入者線を終端するディジタル加入者線終端装置と、このディジタル加入者線終端装置を介してディジタル加入者線に収容される端末装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)は、ITU−T(International Telecommunications Union-Telecommunication standardization sector)の勧告G.992.1に準拠し、かつブロードバンド伝送サービスを安価に確実に提供可能であるために、近年、広範に普及しつつある。なお、国内では、「先行して普及し、かつITU−Tの勧告G.961に準拠したTCM−ISDN(Time Compression Multiplexing-Integrated Services Digital Network )」との相互間における漏話に起因する干渉の回避を目的として、「ITU−Tの勧告G.992.1のAnnex C に準拠したADSL」が多く適用されている。
【0003】
図2は、端末装置がADSLを介して収容された通信システムの構成例を示す図である。
図において、ISDN(Integrated Services Digital Network)30のノードとして設置され、かつIPネットワーク31に接続されたADSL用送受信器(ATU−C)32-1、32-2には、それぞれディジタル加入者線34-1、34-2を介して個別の宅内に設置されたADSLモデム(ATU−R)20-1、20-2が接続される。これらのADSL用送受信器32-1、32-2およびADSLモデム20-1、20-2のクロック入力には、図2に点線で示すように、基準クロック発振器35によって生成され、かつ網同期の基準となるクロック信号が供給される。ADSLモデム20-1には通信リンク21-1を介して端末装置30T-1が接続され、かつADSLモデム20-2には通信リンク21-2を介して端末装置30T-2が接続される。
【0004】
ADSL用送受信器32-1は、下記の要素から構成される。
・ IPネットワーク31の下りのリンクとディジタル加入者線34-1の下りのリンクとに接続され、かつ網同期の下で生成されたクロック信号が所定の局内装置(ET/LT)から供給される送信部32T-1
・ ディジタル加入者線34-1の上りのリンクとこのIPネットワーク31の上りのリンクとに接続された受信部32R-1
なお、ADSL用送受信器32-2の構成については、ADSL用送受信器32-1の構成と同じであるので、ここでは、その説明を省略し、以下では、添え番号「1」に代わる「2」を対応する要素の符号に付加して記述する。
【0005】
ADSLモデム20-1は、下記の要素から構成される。
・ ディジタル加入者線34-1の下りのリンクと既述の通信リンク21-1の下りのリンクとに接続された受信部20R-1
・ その通信リンク21-1の上りのリンクとディジタル加入者線34-1の上りのリンクとに接続された送信部20T-1
・ 受信部20R-1のクロック出力と、送信部20T-1のクロック入力とに接続されたクロック再生回路20CR-1
なお、ADSLモデム20-2の構成については、ADSLモデム20-1の構成と同じであるので、ここでは、その説明を省略し、以下では、添え番号「1」に代わる「2」を対応する要素の符号に付加して記述する。
【0006】
このような構成の通信システムでは、端末装置30T-1は、上述したIPネットワーク31にアクセスするためには、ADSLモデム20-1を介して発信する。
この発信に応じて生起した発信呼が完了呼となると、ADSL用送受信器32-1およびADSLモデム20-1は、上述した発信呼の呼設定の手順に基づいて連係することによって、これらのADSL用送受信器32-1およびADSLモデム20-1 との間に、広帯域のデータ伝送に適用可能なパスを形成する。
【0007】
また、ADSLモデム20-1は、このような呼設定の手順に基づいて端末装置30T-1と連係することによって、通信リンク21-1上に、その端末装置30T-1との間に所定のリンク(ここでは、簡単のため、「CSMA/CD (Carrier-Sense Multiple-Access with Collision Detection) 方式」に適合すると仮定する。)を形成する。
【0008】
端末装置30T-1は、IPネットワーク31を介して接続された所望のサイト、あるいは端末宛に伝送されるべき情報については、このようなリンクを介してADSLモデム20-1宛に、上述したCSMA/CD方式に適合したパケットの列として送出する。
ADSLモデム20-1では、受信部20R-1は、ディジタル加入者線34-1を介してADSL用送受信器32-1から受信された信号をクロック再生回路20CR-1に引き渡す。
【0009】
クロック再生回路20CR-1は、その信号に同期(従属同期)した既定の周波数のクロック信号を生成する。
送信部20T-1は、上述したパケットの列を所定のバッファメモリを介して順次読み出し、かつディジタル加入者線34-1の上りのリンクに適用されるべき伝送方式に適合した信号に変換すると共に、そのディジタル加入者線34-1を介してADSL用送受信器32-1宛にその信号を送出する。
【0010】
一方、ADSL用送受信器32-1では、受信部32R-1は、この信号をIPネットワーク31に整合したパケットの列に変換する。
さらに、受信部32R-1は、IPネットワーク31とのインタフェースをとる所定の装置(多重化やルーティングを行う。)を介してそのIPネットワーク31に、このIPネットワーク31に適用された通信手順に基づいて上述したパケットの列を順次送出する。
【0011】
また、このような装置にIPネットワーク31から引き渡され、かつ端末装置30T-1宛に転送されるべき情報を含むパケットの列は、各部が以下に列記する通りの処理を行うことによって、この端末装置30T-1に引き渡される。
・ ADSL用送受信器32-1では、受信部32R-1によって行われた既述の処理と反対の処理が送信部32T−1によって行われる。
【0012】
・ ADSLモデム20-1では、送信部20T-1によって行われた既述の処理と反対の処理が受信部20R-1によって行われる。
さらに、ADSLモデム20-1では、ディジタル加入者線34-1の下りのリンクを介して既述のCSMA/CD方式に基づいて間欠的に与えられ、かつ受信部20R-1によって上述した処理が施される信号(パケット)は、その受信部20R-1によってクロック再生回路20CR-1に与えられ、既述のクロック信号の生成(ISDN30に対する従属同期)の基準として参照される。
【0013】
したがって、このようなISDN30に代表される同期通信網では、図2に点線で示すように、共通の基準クロック発振器35に対して網同期が図られているために、この同期通信網にアクセスする端末装置30T-1、30T-2は、達成されるべき伝送速度が数メガビット/秒以下である場合には、所在の如何にかかわらずISDN30に対する同期を十分な精度で維持し、その同期の下で良好な伝送品質による通信サービスを受けることが可能である。
【0014】
ところで、近年、ADSLは安価に広帯域の通信サービスを提供できるために急速に普及し、このようなADSLの利点を有効に活用することによる「リアルタイム・ストリームの伝送を可能とするサービス」の要求および需要が増加しつつある。
なお、ADSLを介するこのようなリアルタイム・ストリームの伝送は、そのADSLを介して実現可能な通信が本来的に「所定の通信プロトコルに基づいて行われ、かつ蓄積交換やメッセージ交換の下で実現される非同期通信」であるために、一般には、困難である。
【0015】
しかし、ADSLを介するリアルタイム・ストリームの伝送は、例えば、参考文献(http://www.ntt.co.jp/news/news01/0106/010604.html)に示されるように、『複数の端末がIPネットワークに接続され、これらの端末のそれぞれに最寄りの電話局がISDN回線を介して接続されることによって、そのISDN回線において確立している網同期の下で全ての端末の間の同期が実現される「ユニ・シンク」』が適用されることによって、達成され得る。
【0016】
また、一部のADSLは、例えば、データ通信に供されるべき端末装置に電話系の端末が並列に接続され、かつ銅線からなる線路として構成されたアナログの加入者線上に、周波数多重化された電話系の信号と高速のデータ信号とが伝送されることによって実現されている。
このようなADSLには、上述した線路にTCM・ISDN方式の線路が近接して敷設され、そのためにこれらの線路の相互間における漏話に起因した伝送品質の劣化の回避あるいは軽減を目的として、「電話局内に設けられた装置(ET/LT)から直接供給され、かつ既定の基準(TTR: TCM-ISDN Timing Reference (Annex C))を満たす同期信号」に応じて、既述のTCM−ISDNに同期したピンポン伝送方式(ITU−Tの勧告G.992.1 Annex C と、TTC(Telecommunication Technology Committee)の勧告JT−G992.1との双方に対する準拠する。)が適用される。
【0017】
なお、IPネットワーク31のようなパケット網と、そのパケット網に接続された端末との間の同期は、例えば、IETF(Internet Engineering Task Force)によって定義された規格RFC1305に示されるNTP(Network Time Protocol)が適用されることによって、実現され得る。
【特許文献1】
特願2003−71512号(要約)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来例では、以下に列記される理由により端末装置30T-1、30T-2に対する数十メガビット/秒以上の伝送速度による伝送サービス(例えば、リアルタイム・ストリーム通信サービス)の提供は、必ずしも十分な伝送品質では達成されず、困難であった。
【0019】
・ 端末装置30T-1、30T-2のように、CDMA/CD方式のリンクおよびADSLを介してIPネットワークにアクセスする端末装置は、本来的に同期伝送モードや蓄積交換方式に整合したハードウエアでは構成されていない。
・ さらに、これらの端末装置30T-1、30T-2は、一般に、「IPネットワーク31を介して所望のサイトや端末に至る個々の伝送区間に設置されたノードや伝送装置において自立的に同期が図られること」を前提として設計されているために、これらのノードや伝送装置と同様に自立的に同期を確立し、かつ維持する。
【0020】
なお、既述の「ユニ・シンク」は、個々の端末装置に対して、ISDN30に収容されたディジタル加入者線に併せて、IPネットワーク31に対するアクセスを可能とする非同期方式の回線が敷設されなければならないために、コストその他の制約に阻まれ、実際には適用され難かった。
【0021】
また、既述のNTPは、一般に、同期の基準となるパケットがIPネットワーク31を介して個々の端末装置に配信されるために、数十ミリ秒程度に亘るジッタが生じ、かつそのジッタを十分に抑圧することが困難であるために、「ユニ・シンク」と同様に、実際には適用され難かった。
本発明は、同期網の局内に設置された設備の構成が何ら変更されることなく、その同期網に収容されたディジタル加入者線の利点が有効に活用され、かつ広帯域によるストリーム伝送が実時間で達成される同期通信システム、端末同期方法、ディジタル加入者線終端装置および端末装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、メッセージ交換または蓄積交換が行われる網とのインタフェースをとり、かつTCM−ISDNに同期した双方向伝送とこの網に対するアクセスとに供されるディジタル加入者線を収容するインタフェース手段と、前記ディジタル加入者線を介して前記インタフェース手段に接続された端末と、前記ディジタル加入者線を終端し、そのディジタル加入者線と前記端末とのインタフェースをとるDSL終端手段と、前記ディジタル加入者線の下りのリンクを介して間欠的に与えられる信号に同期したクロック信号を生成するクロック再生回路と、前記クロック信号に応じて間接方式の周波数合成を行うことによって前記クロック信号に位相同期した所望の周波数の同期信号を生成して前記端末に前記同期信号を供給する周波数シンセサイザとからなる同期信号供給手段とを備え、前記端末は、前記ディジタル加入者線および前記インタフェース手段を介して前記網に、前記同期信号に同期してアクセスすることを特徴とする。
すなわち、ディジタル加入者線を介してインタフェース手段に接続された端末は、そのインタフェース手段が属する網同期系に従属同期した同期信号に同期して、既述のメッセージ交換または蓄積交換が行われる網を介して接続されたサイトや端末との間で相互に、情報を伝送することができる。
【0023】
したがって、このような情報の伝送が上述した網同期系に対して非同期に行われていた従来例に比べて、伝送遅延時間の短縮が可能となり、かつ多様であって大量の情報の実時間による伝送が安価に高い伝送品質で達成される。
請求項2に記載の発明では、TCM−ISDNに同期した双方向伝送に供されるディジタル加入者線の終端に併せて、そのディジタル加入者線の下りのリンクを介して間欠的に与えられる信号に同期したクロック信号を生成し、前記クロック信号に応じて間接方式の周波数合成を行うことによって前記クロック信号に位相同期した所望の周波数の同期信号を生成し、メッセージ交換または蓄積交換方式が行われる網に、前記ディジタル加入者線に収容された端末がそのディジタル加入者線を介して前記同期信号に同期してアクセスすることを特徴とする。
【0024】
すなわち、ディジタル加入者線を介して収容された端末は、そのディジタル加入者線が収容された網が属する網同期系に従属同期した同期信号に同期して、既述のメッセージ交換または蓄積交換が行われる網を介して接続されたサイトや端末との間で相互に、情報を伝送することができる。
したがって、このような情報の伝送が上述した網同期系に対して非同期に行われていた従来例に比べて、伝送遅延時間の短縮が可能となり、かつ多様であって大量の情報の実時間による伝送が安価に高い伝送品質で達成される。
【0025】
請求項3に記載の発明では、TCM−ISDNに同期した双方向伝送に供されるディジタル加入者線を終端し、メッセージ交換または蓄積交換方式が行われる網にそのディジタル加入者線を介してアクセスする端末とのインタフェースをとるDSL終端手段と、前記ディジタル加入者線の下りのリンクを介して間欠的に与えられる信号に同期したクロック信号を生成するクロック再生回路と、前記クロック信号に応じて間接方式の周波数合成を行うことによって前記クロック信号に位相同期した所望の周波数の同期信号を生成して前記端末に前記同期信号を供給する周波数シンセサイザとからなる同期信号供給手段とを備えたことを特徴とする。
【0026】
すなわち、ディジタル加入者線を介して収容された端末は、そのディジタル加入者線が収容された網が属する網同期系に従属同期した同期信号に同期して、既述のメッセージ交換または蓄積交換が行われる網を介して接続されたサイトや端末との間で相互に、情報を伝送することができる。
【0027】
したがって、このような情報の伝送が上述した網同期系に対して非同期に行われていた従来例に比べて、伝送遅延時間の短縮が可能となり、かつ多様であって大量の情報の実時間による伝送が安価に高い伝送品質で達成される。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0031】
図1は、本発明の実施形態を示す図である。
本実施形態には、図1に示すように、既述のADSLモデム20-1、20-2にそれそれ代わるADSLモデム(ATU−R)10-1、10-2と、端末装置30T-1、30T-2にそれぞれ代わる端末装置30Tm-1、30Tm-2とが備えられ、これらの端末装置30Tm-1、30Tm-2とADSLモデム10-1、10-2との間に、専ら同期に供される線路21S-1、21S-2がそれぞれ敷設される。
【0032】
ADSLモデム10-1の構成は、クロック再生回路20CR-1の特定の出力に接続され、かつ出力が上述した線路21S-1の一端に接続された周波数シンセサイザ(PLL)11-1が備えられた点で、図2に示すADSLモデム20-1の構成と異なる。
【0033】
なお、ADSLモデム10-2の構成は、ADSLモデム10-1の構成と同じであるので、ここでは、その説明を省略し、以下では、添え番号「1」に代わる「2」を対応する要素の符号に付加して記述する。
以下、本実施形態の動作を説明する。
ADSLモデム10-1では、クロック再生回路20CR-1は、従来例と同様にディジタル加入者線34-1の下りのリンクを介して間欠的に与えられ、かつ受信部20R-1によって既述の処理が施される信号に土10ppm程度の精度で同期したクロック信号を生成する。
【0034】
周波数シンセサイザ11-1は、そのクロック信号に応じて間接方式の周波数合成を行うことによってこのクロック信号に位相同期し、そのクロック信号に伴うジッタによる精度の低下が抑圧された所望の周波数の同期信号を生成し、かつ線路21S-1を介して端末装置30Tm-1にその同期信号を供給する。
端末装置30Tm-1は、『「IPネットワーク31を介して接続された所望のサイト、あるいは端末宛に伝送されるべき情報」が含まれ、かつ既述のCSMA/CD方式に適合すると共に、この同期信号に同期したパケット』を通信リンク21-1に送出する。
【0035】
さらに、端末30Tm-1は、IPネットワーク31からADSL用送受信器32-1に引き渡され、そのADSL用送受信器32-1からディジタル加入者線34-1、ADSLモデム10-1および通信リンク21-1を介して引き渡されたパケットの列についても、上述した同期信号に同期して取り込む。
すなわち、端末装置30Tm-1は、「IPネットワーク31を介して接続された所望のサイト、あるいは端末」と相互に伝送されるべき何れの情報についても、ISDN30の網同期の下で連係するクロック再生回路20CR-1および周波数シンセサイザ11-1によって生成され、そのISDN30に精度よく安定に同期した同期信号に対する従属同期の下で、送信および受信を行うことができる。
【0036】
このように本実施形態によれば、ISDN30にディジタル加入者線34-1(34-2)を介して接続されたADSLモデム10-1(10-2)と、そのディジタル加入者線34-1(34-2)に収容された端末装置30Tm-1(30Tm-2)との構成が既述の通りに変更されることによって、そのISDN30を構成する交換局に備えられた装置や設備の構成の何れにも変更が施されることなく、この端末装置30Tm-1(30Tm-2)と、IPネットワーク31との間における広帯域の実時間による伝送が安価に、かつ精度よく安定に達成される。
【0037】
したがって、端末装置30Tm-1(30Tm-2)がISDN30に何ら同期することなく動作していた従来例に比べて、その端末装置30Tm-1(30Tm-2)によって送信されるべき情報(パケット)が蓄積されるバッファメモリのオーバフローやアンダーフローが確実に回避され、画像情報、音声情報その他の多様な情報を示すリアルタイム・ストリーム信号の伝送が安定に、かつ高い伝送品質で実現される。
【0038】
さらに、本実施形態によれば、端末装置30Tm-1(30Tm-2)が既述の同期信号との同期を確実に維持できる限り、ADSL用送受信器32-1(32-2)とADSLモデム10-1(10-2)との何れにおいても、これらの端末装置30Tm-1(30Tm-2)にディジタル加入者線34-1(34-2)を介して引き渡されるべき情報やパケットが一時的に蓄積されるバッファメモリのサイズに無用な余裕度が確保されなくてもよい。
【0039】
したがって、上述したリアルタイム・ストリーム信号の伝送に伴う伝送遅延時間の短縮が安定に図られる。
なお、上述した実施形態では、ISDN30は、ディジタル加入者線34-1、34-2が直接収容されるアクセスネットワークとして構成されている。
しかし、本発明は、「IPネットワーク31に対するアクセスを可能とするアクセスネットワークとして構成されたISDN30」に限定されず、例えば、このアクセスネットワークの上位に形成されたコアネットワークを介してそのIPネットワーク31に対するアクセスが実現される場合にも同様に適用可能である。
【0040】
また、上述した実施形態では、ISDN30の網同期の下でそのISDN30に収容されたディジタル加入者線34-1、34-2に本発明が適用されている。
しかし、本発明は、このようなISDN30に限定されず、網同期の下で同期転送モードに基づいて交換処理が行われる如何なる網に収容されたディジタル加入者線にも、適用可能である。
【0041】
さらに、上述した実施形態では、本発明は、このようなディジタル加入者線を介して収容され、かつ加入者の宅内に設置されると共に、IPネットワーク31を介して接続されたサイトまたは端末との間における所望の情報の伝送を可能とするADSLモデムおよび端末装置に適用されている。
しかし、本発明は、このようなIPネットワーク31に対するアクセスを可能とする同期網に限定されず、蓄積交換やメッセージ交換が行われる網に対するアクセスを可能とする同期網に収容されたディジタル加入者線に接続される宅内装置にも、同様に適用可能である。
【0042】
また、上述した実施形態では、本発明は、ITU−Tの勧告G.992.1のAnnex C に準拠したADSLに適用されている。
しかし、本発明は、このようなADSLに限定されず、同期網に対する端末装置の収容に供される加入者線が所望の多重伝送方式や多元接続方式の下で併用されることにより、広帯域のデータ伝送サービスの提供が実現される限り、例えば、IDSL(ISDN Digital Subscriber Line)、HDSL(High-Bit-Rate Digital Subscriber Line)、SHDSL(Asymmetric High-Bit-Rate Digital Subscriber Line)、SDSL(Single Pair Digital Subscriber Line)、VDSL(Very High-Bit-Rate Digital Subscriber Line)その他のように、如何なる「ディジタル加入者線」にも適用可能である。
【0043】
さらに、上述した実施形態では、ADSLモデム10-1(10-2)に備えられた周波数シンセサイザ11-1(11-2)によって生成された同期信号は、通信リンク21-1(21-2)とは別に設けられた線路21S-1(21S-2)を介して端末装置30Tm-1(30Tm-2)に供給されている。
しかし、このような同期信号は、「コストの増加」や「標準的ではない部品の適用」が許容される場合には、例えば、下記の通りに構成されることによって端末装置30Tm-1(30Tm-2)に供給されてもよい。
【0044】
・ 通信リンク21-1(21-2)を物理的に構成するケーブルの両端に取り付けられたコネクタのピンの内、未使用のピンが適用される。
・ 受信部20R-1(20R-2)から端末装置30Tm-1(30Tm-2)に至る通信リンク21-1(21-2)の下りのリンクに、HDLC手順(High level Data Link Control Procedure)等のように、『「CSMA/CD方式の通信リンクに適合する汎用の通信インタフェース回路」でも、ファームウエアが交換されることによって実現可能な同期伝送方式』が適用される。
【0045】
・ 『「通信リンク21-1(21-2)を介するCSMA/CD方式の伝送を可能とするLANインタフェース(通常は、端末装置30Tm-1(30Tm-2)に備えられる。)等のハードウエア」に一体化されたパッケージやユニット』として、ADSLモデム10-1(10-2)が構成される。
また、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲において多様な形態による実施形態が可能であり、かつ構成装置の一部もしくは全てに如何なる改良が施されてもよい。
【0046】
【発明の効果】
上述したように請求項1ないし請求項3にかかわる発明では、ディジタル加入者線を介して収容された端末装置は、基本的な構成が変更されることなく、そのディジタル加入者線が同期する網同期系に従属同期した同期信号に同期して、メッセージ交換または蓄積交換が行われる網を介して接続されたサイトや端末と相互に所望の情報を伝送することができる。
【0047】
したがって、このような情報の伝送が上述した網同期系に対して非同期に行われていた従来例に比べて、伝送遅延時間の短縮が可能となり、かつ多様であって大量の情報の実時間による伝送が安価に高い伝送品質で達成される。
また、これらの発明が適用された通信システムでは、総合的なサービス品質および価格性能比が高められ、かつ多様な形態による通信サービスの提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す図である。
【図2】端末がADSLを介して収容された通信システムの構成例を示す図である。
【符号の説明】
10,20 ADSLモデム(ATU−R)
11 周波数シンセサイザ(PLL)
20CR クロック再生回路
20R,32R 受信部
20T,32T 送信部
21 通信リンク
21S 線路
30 ISDN
30T,30Tm 端末装置
31 IPネットワーク
32 ADSL用送受信器(ATU−C)
34 ディジタル加入者線
35 基準クロック発振器
Claims (3)
- メッセージ交換または蓄積交換が行われる網とのインタフェースをとり、かつTCM−ISDNに同期した双方向伝送とこの網に対するアクセスとに供されるディジタル加入者線を収容するインタフェース手段と、
前記ディジタル加入者線を介して前記インタフェース手段に接続された端末と、
前記ディジタル加入者線を終端し、そのディジタル加入者線と前記端末とのインタフェースをとるDSL終端手段と、
前記ディジタル加入者線の下りのリンクを介して間欠的に与えられる信号に同期したクロック信号を生成するクロック再生回路と、前記クロック信号に応じて間接方式の周波数合成を行うことによって前記クロック信号に位相同期した所望の周波数の同期信号を生成して前記端末に前記同期信号を供給する周波数シンセサイザとからなる同期信号供給手段とを備え、
前記端末は、
前記ディジタル加入者線および前記インタフェース手段を介して前記網に、前記同期信号に同期してアクセスする
ことを特徴とする同期通信システム。 - TCM−ISDNに同期した双方向伝送に供されるディジタル加入者線の終端に併せて、そのディジタル加入者線の下りのリンクを介して間欠的に与えられる信号に同期したクロック信号を生成し、前記クロック信号に応じて間接方式の周波数合成を行うことによって前記クロック信号に位相同期した所望の周波数の同期信号を生成し、
メッセージ交換または蓄積交換方式が行われる網に、前記ディジタル加入者線に収容された端末がそのディジタル加入者線を介して前記同期信号に同期してアクセスする
ことを特徴とする端末同期方法。 - TCM−ISDNに同期した双方向伝送に供されるディジタル加入者線を終端し、メッセージ交換または蓄積交換方式が行われる網にそのディジタル加入者線を介してアクセスする端末とのインタフェースをとるDSL終端手段と、
前記ディジタル加入者線の下りのリンクを介して間欠的に与えられる信号に同期したクロック信号を生成するクロック再生回路と、前記クロック信号に応じて間接方式の周波数合成を行うことによって前記クロック信号に位相同期した所望の周波数の同期信号を生成して前記端末に前記同期信号を供給する周波数シンセサイザとからなる同期信号供給手段とを備えた
ことを特徴とするディジタル加入者線終端装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003170456A JP4045208B2 (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | 同期通信システム、端末同期方法、ディジタル加入者線終端装置および端末装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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