JP4044397B2 - Plasma surface treatment equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラズマ処理装置に関するものであり、特に常圧下においてグロー放電によりプラズマを生成して被処理物に吹き付け、薄膜形成、エッチング、表面改質、有機汚染物除去、撥水化又は親水化等の表面処理を行なうのに適した装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
グロー放電プラズマによる表面処理は低圧下で行なうのが一般的であった。しかし、真空チャンバーやその内部を真空引きする大容量の排気装置を要し、高価であった。そこで、常圧下で行なうことのできる装置が種々開発されている(特開平6−2149号公報、特開平7−85997号公報、特開平11−251304号公報、特開平11−260597号公報等参照)。例えば、特開平11−251304号公報に記載の装置によれば、電極構造を筒状の外側電極とその軸心に沿って配された内側電極との同心円筒型に構成し、これら電極間に処理ガスを導入してプラズマ化させ、これを被処理物に吹き付け、局所的な表面処理を行なうようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上掲公報等の常圧プラズマ処理装置では、処理ガスが電極間を流れる短い時間内でしかプラズマ化できないため、高密度のプラズマを得るのが難しく、処理強度と処理速度の面で改善の余地があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明に係るプラズマ処理装置は、軸状に延びる内側電極と、この内側電極をそれと同軸をなして囲む筒状の外側電極と、これら電極の間に形成された筒状のプラズマ化空間(活性化空間)に上記軸方向の基端側から処理ガスを供給するガス供給手段と、上記電極間に電界を印加して例えばグロー放電等を起させることにより上記ガス供給手段からの処理ガスを上記筒状空間においてプラズマ化(イオン状態だけでなくラジカル状態も含む)させる電界印加手段と、上記プラズマ化空間の先端側に配され、上記プラズマ化後の処理ガスを被処理物へ向けて吹出すノズル部とを備え、上記ガス供給手段が、処理ガス源に接続されたガス供給路と、上記プラズマ化空間の基端側に配され、上記ガス供給路からの処理ガスを上記プラズマ化空間の周方向に旋回させながら上記ノズル部へ向かわせる旋回流形成機構(旋回流形成手段)とを有していることを特徴とする。これによって、処理ガスを高密度にプラズマ化することができ、十分に大きな処理強度と処理速度を得ることができる。
【0005】
上記旋回流形成機構が、上記ガス供給路に連なるとともに上記プラズマ化空間と同軸でそれより大径の環状空間と、この環状空間から上記プラズマ化空間へ向けて延びるとともに環状空間の周方向に互いに離れて配された複数の旋回導孔とを有する旋回流形成路からなり、各旋回導孔が、プラズマ化空間のほぼ接線に沿うとともにプラズマ化空間に向かうにしたがって先端側へ傾き、且つ上記ガス供給路より細いことが望ましい。これによって、螺旋状の、しかも高速の旋回流を確実に形成できる。旋回流形成路として、上記プラズマ化空間と同軸をなす螺旋状の導孔を設けてもよい。上記旋回流形成機構は、上記のような旋回流形成路の他、回転羽根とこれを回転させる駆動手段等で構成してもよい。
【0006】
本発明のプラズマ処理装置は、ノズルヘッドを備えているのが望ましい。このノズルヘッドの筐体を構成するヘッド本体には、絶縁ホルダが装填されるとともにそれより先端側に上記外側電極が収容、支持され、更にそれより先端側に上記ノズル部が設けられており、上記内側電極の基端部が、上記絶縁ホルダに支持され、先端部が、絶縁ホルダから突出して上記外側電極内に挿入されており、上記絶縁ホルダに、上記ガス供給路の一部又は全部と環状空間と旋回導孔とが形成されている。これによって、内外の電極を確実に絶縁しながら安定して保持することができる。
【0007】
上記ヘッド本体が、導電体からなり、上記外側電極と導通するとともに接地されており、上記内側電極の基端部が、上記電圧印加手段に接続されていることが望ましい。これによって、電極の電気的接続や接地を容易に行なうことができる。
【0008】
上記内側電極の内部には、基端側から先端側へ向かい、その後基端側へ戻る内側電極冷却路が形成され、上記外側電極の外周面と上記ヘッド本体との間には、環状の外側電極冷却路が形成され、これら内外の電極冷却路の一端どうしが、上記絶縁ホルダ及びヘッド本体内に形成された内部連通路を介して連通するとともに、他端が、それぞれ絶縁ホルダ又はヘッド本体に形成された外部連通路を介してノズルヘッドの外部へ出され、これら外部連通路のうち一方の外出端に電極冷却用の冷媒供給源が接続され、他方の外出端に冷媒排出路又は冷媒供給源への戻し路が接続されていることが望ましい。これによって、冷媒を1つの経路に沿って流しながら内外の電極を順次冷却することができる。また、ノズルヘッドには、冷媒のインとアウトのポートをそれぞれ1つ設けるだけでよく、これらポートに接続される配管構成の簡略化を図ることができる。
【0009】
上記ノズル部には、上記処理ガスを吹出すノズル孔を囲むようにして吸込み孔が形成され、上記絶縁ホルダ又はヘッド本体には、上記吸込み孔における周方向に互いに離れた位置から基端側へ延びる複数の第1吸込み路と、これら第1吸込み路を互いに連ねて均圧化する連絡路と、この連絡路における上記複数の第1吸込み路を均等吸引可能な位置から延びる単一の第2吸込み路とが形成されており、この第2吸込み路が、ノズルヘッドから出て吸込み手段に接続されていることが望ましい。これによって、ノズルヘッド内の限られたスペースに吸込み路を有効配置して、ノズル孔の周りを周方向に均等に吸込むことができ、処理済みの被処理物が排ガスで悪影響を受けるのを確実に防止できる。
【0010】
上記ノズルヘッドの基端部に、上記の各接続部(すなわちガス供給路と処理ガス源との接続部、内側電極と電圧印加手段との接続部、外部連通路のうち一方の外出端と冷媒供給源との接続部、他方の外部連通路の外出端と冷媒排出路又は冷媒供給源への戻し路との接続部、第2吸込み路と吸込み手段との接続部)が、それぞれ配されていることが望ましい。これによって、接続作業や接続状態の確認を容易に行なうことができる。また、外観をすっきりさせることができる。
【0011】
本発明では、上記電極間に、高周波電界、パルス電界等の電界が印加され、プラズマを発生させるが、中でもパルス電界を印加することが好ましく、特に、パルスの立上がり及び/又は立下がり時間が、10μs以下のものが好ましい。10μsを越えると放電状態がアークに移行しやすく不安定なものとなり、高密度プラズマ状態を保持しにくくなる。また、立上がり時間及び立下がり時間が短いほどプラズマ発生の際のガスの電離が効率よく行なわれるが、40ns未満の立上がり時間のパルス電界を実現することは、実際には困難である。より好ましくは50ns〜5μsである。なお、ここでいう立上がり時間とは、電圧(絶対値)が連続して増加する時間、立下り時間とは、電圧(絶対値)が連続して減少する時間を指すものとする。
【0012】
上記パルス電界の電界強度は、10〜1000kV/cmとなるようにするのが好ましく、15〜1000kV/cmがより好ましい。電界強度が10kV/cm未満であると処理に時間がかかりすぎ、1000kV/cmを越えるとアーク放電が発生しやすくなる。
上記パルス電界の周波数は、0.5kHz以上であることが好ましい。0.5kHz未満であると、プラズマ密度が低く、処理に時間がかかりすぎる。上限は特に限定されないが、常用されている13.56MHz、試験的に使用されている500MHzといった高周波帯でも構わない。負荷との整合のとり易さや取り扱い性を考慮すると、500kHz以下が好ましい。このようなパルス電界を印加することにより、処理速度を大きく向上させることができる。
上記パルス電界における1つのパルスの継続時間は、200μs以下であることが好ましい。200μsを越えるとアーク放電に移行しやすくなる。ここで、1つのパルス継続時間とは、ON、OFFの繰り返しからなるパルス電界における、1つのパルスの連続するON時間を言う。
【0013】
本発明のプラズマ処理装置は、どのような圧力下でも用いることができるが、特に大気圧近傍の圧力下(常圧下)で用いるとその効果を十分に発揮できる。大気圧近傍の圧力とは、1.333×104〜10.664×104Paの範囲を指す。中でも、9.331×104〜10.397×104Paの範囲は、圧力調整が容易で装置が簡便になり、好ましい。大気圧近傍の圧力下では、ヘリウム、ケトン等の特定のガス以外は、プラズマ状態が安定して保持されずにアーク放電に移行しやすいことが知られているが、印加電界をパルス状にすることによって、アーク放電に移行する前に放電を止めることができる。
上記パルス電界を用いた大気圧放電プラズマ処理装置によると、ガス種にまったく依存せず、電極間において大気圧下で放電を起こすことが可能であり、電極構造や放電手順を単純化でき、高速処理を実現できる。
【0014】
本発明で処理できる被処理基材(被処理物)は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等のプラスチック、ガラス、セラミック、金属等が挙げられる。基材の形状としては、板状、フィルム状等のものが挙げられるが、これらに限定されない。特に、エッチング処理を行なう場合は、シリコンウェーハ、GaAsウェーハ、InPウェーハ等の半導体ウェーハ、各種絶縁膜や金属薄膜やSAWフィルタなども処理の対象となる。
【0015】
本発明で用いる処理ガスとしては、電界を印加することによってプラズマを発生するガスであれば、特に限定されず、処理目的により種々のガスを使用できる。本発明の装置によれば、プラズマ発生空間中に存在する気体の種類を問わずグロー放電プラズマを発生させることが可能であり、開放系あるいは気体の自由な流失を防ぐ程度の低気密系での処理が可能となる。
処理ガスとして、CF4、C2F6、CClF3、SF6等のフッ素含有化合物ガスを用いることによって、撥水性表面を得ることができる。
処理ガスとして、O2、O3、水、空気等の酸素元素含有化合物、N2、NH3等の窒素元素含有化合物、SO2、SO3等の硫黄元素含有化合物を用いることによって、基材表面にカルボニル基、水酸基、アミノ基等の親水性官能基を形成させて表面エネルギーを高くし、親水性表面を得ることができる。また、アクリル酸、メタクリル酸等の親水基を有する重合性モノマーを用いて親水性重合膜を被膜することもできる。
Si、Ti、Sn等の金属の金属−水素化合物、金属−ハロゲン化合物、金属アルコラート等の処理ガスを用いることによって、SiO2、TiO2、SnO2等の金属酸化物薄膜を形成でき、基材表面に電気的、光学的機能を与えることができる。
さらに、ハロゲン系ガスを用いてエッチング処理やダイシング処理を行なったり、酸素系ガスを用いてレジスト処理や有機物汚染の除去を行なったり、アルゴン、窒素等の不活性ガスを用いて表面クリーニングや表面改質を行なうこともできる。
【0016】
特に、エッチングの処理ガスとしては、例えば、塩素ガス、臭素ガス、フッ素ガス等のハロゲンガス、ハロゲンと炭素、あるいはハロゲンと水素を含有するハロゲン化合物ガスが挙げられる。ハロゲン化合物ガスとしては、例えばCF4、CCl3F3、SF6、HCl等が挙げられる。酸素等の反応性ガスは、ハロゲン系ガスによるエッチングに対して直接的あるいは触媒的に働いて効果を高める場合があるので、酸素や空気等の汎用的なガスでハロゲン化合物ガスを希釈してもよい。
本発明の装置は、処理ガスの高密度プラズマを被処理基材へ局所的に吹き付けることができるので、ハロゲン系ガスを用いたエッチング処理に特に有効である。ドライエッチング処理を行なう場合は、被処理基材を加熱または冷却して行なってもよい。温度は80〜400℃にするのが好ましい。
【0017】
経済性及び安全性の観点から、処理ガス単独雰囲気よりも、以下に挙げる希釈ガスによって希釈された雰囲気中で処理を行なうことが望ましい。希釈ガスとしては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン等の希ガス、窒素ガス等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。希釈ガスを用いる場合、処理ガスの割合は0.01〜10体積%であることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図11は、本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置S1を示したものである。プラズマ処理装置S1は、架台STと、この架台ST上に設置されたハウジングHSと、このハウジングHS内に設けられた移動機構TRと、ハウジングHS上に取り付けられたノズルヘッド1とを備えている。移動機構TR上のテーブルTBに、図1に示す基板W(被処理物)がセットされた後、テーブルTBがノズルヘッド1の直下へ移動されることにより、基板Wにエッチング等の表面処理が施されるようになっている。架台STの傍のボックスBXには、後記パルス電源装置PSや処理ガスに定量の水蒸気を添加する気化器(図示せず)等が収容されている。
なお、移動機構TRは、テーブルTBひいては基板WをXYZの3方向へ位置調節できるようになっているが、XYの2方向だけに位置調節できるものを用いてもよい。被処理物がフィルム状である場合には、上記移動機構TRに代えて、繰り出しロールと巻き取りロールからなる搬送系を用いるとよく、枚葉状のものである場合には、搬送コンベアや搬送ロボット等の搬送系を用いるとよい。
【0019】
ノズルヘッド1について詳述する。
図1及び図2に示すように、ノズルヘッド1は、筐体を構成するヘッド本体10と、このヘッド本体10に装填された絶縁ホルダ20とを備えている。ヘッド本体10及び絶縁ホルダ20の内部に同軸円筒型の一対の電極30,40が収容、支持されている。
【0020】
詳述すると、ヘッド本体10は、軸線Lを鉛直に向けた筒状のセンターボディ11と、このセンターボディ11の上端部(基端部)のフランジ11aに重ねられた中空円盤状のキャップ12と、センターボディ11の下端部(先端部)に連ねられたやや小径筒状のロアボディ13とを有し、下段ほど小径の三段筒形状をなしている。各ボディ11〜13は、導電性材料(例えばステンレス)で構成されている。
【0021】
センターボディ11が、上記ハウジングHSの上板部に形成された収容穴HSaに嵌め込まれている。センターボディ11の上端フランジ11aとキャップ12とが、ハウジングHSにボルト60にて固定されている。
ロアボディ13の下端部には、ノズル部50が取り付けられている。ノズル部50の詳細構造については、後記の処理ガス供給機構で述べることとする。
【0022】
絶縁ホルダ20は、中空円形ブロック状のメインホルダ21と、このメインホルダ21の上に載せられた下部大径短筒状、上部小径長筒状のインターナルホルダ22と、このインターナルホルダ22の上部長筒に挿入された細長筒状のトップホルダ23とを有している。これらホルダ21〜23は、絶縁性材料(例えばポリテトラフルオロエチレン)で構成されている。メインホルダ21は、センターボディ11の下側部に収容されるとともに、ロアボディ13上に載せられ、ボルト61(図3及び図8)によってロアボディ13と連結されている。インターナルホルダ22の下部大径短筒部が、センターボディ11の上側部に収容されている。メイン及びインターナルホルダ21,22の外周とセンターボディ11の内周との間には、ホルダ21〜23と同様の絶縁性材料からなる円筒形状のライナーリング24が挟まれている。
【0023】
ノズルヘッド1の電極構造について説明する。
ヘッド本体10のロアボディ13内に、上記アース電極40(外側電極)が装着されている。アース電極40は、ノズルヘッド1の軸線Lと同軸の円筒形状をなし、その内周面に固体誘電体層41が被膜されている。アース電極40の材質としては、銅やアルミニウム等の金属単体、ステンレスや真鍮等の合金、金属間化合物等を用いることができる。
【0024】
固体誘電体層41の厚さは、0.01〜4mmであることが好ましい。厚すぎると放電プラズマを発生するのに高電圧を要することがあり、薄すぎると電圧印加時に絶縁破壊が起こり、アーク放電が発生することがある。
固体誘電体層41の材質としては、酸化アルミニウム、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン等の金属酸化物、チタン酸バリウム等の複酸化物、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックの他、ガラスや二酸化珪素等を用いることができる。特に、25℃環境下における比誘電率が7、好ましくは10以上のものを用いると、低電圧で高密度の放電プラズマを発生させることができ、処理効率が向上する。比誘電率の上限は特に限定されるものではないが、現実の材料では18,500程度のものが入手可能であり、本発明に使用できる。特に好ましくは比誘電率が10〜100の固体誘電体である。比誘電率が10以上である固体誘電体の具体例としては、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン等の金属酸化物、チタン酸バリウム等の複酸化物を挙げることができる。
【0025】
アース電極40は、ロアボディ13と接して導通し、ひいてはセンターボディ11と導通し、更にはハウジングHSと導通している。このハウジングHSが接地されることにより、ボディ11,13を介してアース電極40が接地されている。
【0026】
絶縁ホルダ20によって上記ホット電極30(内側電極)がアース電極40及びヘッド本体10から絶縁された状態で支持されている。ホット電極30の材質については上記アース電極40と同様である。ホット電極30は、大径環状の頭部30bと、それから下方へ延びる有底筒状の電極本体30aとを一体に有し、軸線Lに沿って配されている。頭部30bが、メインホルダ21の上側部の大径中心孔部21aに嵌め込まれるとともに、インターナルホルダ22とメインホルダ21とによって上下から挟まれている。
【0027】
電極本体30aの外面(周面及び底面)には、上記層41と同様の固体誘電体層31が被膜されている。
電極本体30aは、メインホルダ21の小径中心孔部21bを貫通するとともに、メインホルダ21より下方へ延びてアース電極40内に差し入れられている。ホット電極本体30aの下端部は、後述するノズルピース52の円錐状凹部52aに若干量入り込み、この入り込み量の分だけアース電極40より下方に突出されている。ホット電極本体30aとアース電極40との間には、円筒状のプラズマ化空間1aが形成されている。
なお、メインホルダ21の下側部の大径中心孔部21cの内周には、ポリテトラフルオロエチレン等の絶縁性材料からなる断面円形状の短パイプ25が嵌め込まれている。この短パイプ25の内周とホット電極本体30aとの間に、円筒空間1bが形成され、この円筒空間1bの下方に上記プラズマ化空間1aがストレートに連なっている。
【0028】
絶縁ホルダ20のトップホルダ23の縦孔23aには、ノズルヘッド1の軸線に沿うようにして導電性金属からなるパイプ32が挿入されている。パイプ32のトップホルダ23より上への延出部分に、給電線PLを介してパルス電源装置PS(電界印加手段)が接続されている。パイプ32の下端は、ホット電極30の電極本体30a内に差し入れられ、電極本体30aの内底面近くに達している。パイプ32の中間部には、ハステロイ(三菱マテリアルの商標)等の導電性金属からなる導電リング33が装着されている。導電リング33は、ホット電極30の頭部30bに嵌め込まれている。この導電リング33を介してホット電極30がパイプ32と導通し、ひいてはパルス電源装置PSと導通している。
【0029】
ノズルヘッド1には、プラズマを形成するための処理ガス供給機構が設けられている。すなわち、図1及び図2に示すように、ヘッド本体10のキャップ12の上面には、ガス入口ポート12aが形成され、このインレットポート12aにガス供給管GPを介してCF4等の処理ガスの供給源GSが接続されている。キャップ12内には、インレットポート12aから延びるガス供給路12bが形成されている。絶縁ホルダ20のホルダ22,21には、上記路12bに連なるガス供給路22b,21dが縦に延びるようにして形成されている。図1及び図3に示すように、メインホルダ21のガス供給路21dは、下端部において径方向内側へ向けて延びている。一方、ホルダ21の下側孔部21cの内周面には、浅い環状凹部21e(環状空間)が形成されている。この環状凹部21eの周方向の一箇所に、上記ガス供給路21cが連なっている。環状凹部21dの内周側開口は、上記短パイプ25によって塞がれている。環状凹部21eは、上記円筒空間1b及びプラズマ空間1aと同軸Lをなすとともにこれら空間1a,1bより大径をなしている。
【0030】
短パイプ25には、周方向に等間隔ごとに離れて4つ(複数)の旋回導孔25aが穿設され、これら旋回導孔25aを介して環状凹部21dとパイプ25内の円筒空間1bひいてはプラズマ化空間1aとが連通されている。各旋回導孔25aは、上記ガス供給路21d,22b,12bより十分に細くなっている。旋回導孔25aは、環状凹部21dから円筒空間1bへ向けて、空間1b,1aのほぼ接線に沿うようにして径方向に対して斜めに延び、しかも、空間1bに向かうにしたがって下側へ傾いている。
環状凹部21dと旋回導孔25aとによって特許請求の範囲の「旋回流形成機構」が構成されている。
【0031】
プラズマ化空間1aの下端部は、ノズル部50のノズル孔52bに連なっている。詳述すると、ノズル部50は、導電性金属(例えばステンレス)からなる円盤形状のアウターノズルピース51と、このアウターノズルピース51の上面凹部51aにセットされた絶縁性材料(例えばポリテトラフルオロエチレン)からなる小円盤形状のインナーノズルピース52とを有している。アウターノズルピース51が、ヘッド本体10のロアボディ13の下面にボルト62(図6及び図8)によって固定されている。このピース51とロアボディ13との間に、インナーノズルピース52が正姿勢を保つようにして挟まれている。アウターノズルピース51の下面は、上記テーブルTBにセットされた基板Wから微小距離だけ上に離間して配されている。
【0032】
インナーノズルピース52の上面には、下方へ向かうにしたがって縮径する円錐形状の凹部52aが形成されている。この凹部52a内とホット電極30の下端部との空間に、上記プラズマ化空間1aが連なっている。インナーノズルピース52の下面中央部は、下方へ向けて錐状に突出している。この突出部分52cに円錐状凹部52aの下端が臨むとともに、この凹部52aの下端からノズル孔52bが延び、ノズルピース52の下面へ貫通している。図5に示すように、ノズル孔52bは、長円形状をなしている。ノズル孔52bの下端開口周縁は、上記錐状突出部分52cの周面と交差することにより、エッジを構成している。アウターノズルピース51の中央部には、錐状突出部分52cが挿入される錐状孔部51bが形成されている。
【0033】
ノズルヘッド1には、更に、排気機構が形成されている。詳述すると、図4及び図5に示すように、上記アウターノズルピース51の錐状孔部51bの内周面とインナーノズルピース52の錐状突出部分52cの外周面とよって、ノズル孔52bを囲む吸込み孔50aが形成されている。図4及び図6に示すように、吸込み孔50aは、ノズルピース51,52どうしの間の平面視円形状の隙間50bを介し、ロアボディ13の下面に形成された円形ピット13aに連なっている。ロアボディ13とメインホルダ21とインターナルホルダ22には、円形ピット13aから上へ延びる2本(複数)の第1吸込み路13b,21f,22cが周方向に180度離れて形成されている。
【0034】
図7に示すように、インターナルホルダ22の外周面には、ほぼ半周にわたる凹部22d(連絡路)が形成されている。半円状凹部22dは、内部のガス圧を均一化可能な程度に十分な容積を有している。この半円状凹部22dの周方向の両端部に、上記2本の第1吸込み路22cがそれぞれ連なっている。図7及び図8に示すように、インターナルホルダ22とキャップ12には、半円状凹部22dの周方向の中間部から延びる1本(単一)の第2吸込み路22e,12cが形成されている。第2吸込み路12cは、キャップ12の上面に開口して、吸込みポート12dを形成している。吸込みポート12dには、排気管EPを介して排気ポンプVP(吸込み手段)が接続されている。
【0035】
ノズルヘッド1には、電極30,40のための冷却機構が設けられている。詳述すると、図9に示すように、軸線Lに沿うパイプ32の上端部(外出端)には、水等の冷媒の供給源CSから延びる冷媒供給管CPが接続されている。これによって、筒状ホット電極30の内周とパイプ32との間の筒状空間30cが、パイプ32の内部通路及び管CPを介して冷媒供給源CSに連なっている。
パイプ32におけるホット電極30への挿入部分の内部通路と、筒状空間30cとによってホット電極冷却路1c(内部電極冷却路)が構成されている。
パイプ32におけるホット電極30より上側の内部通路は、特許請求の範囲の「内部電極冷却路の他端を外部に連ねる外部連通路」を構成している。
【0036】
一方、図9及び図10に示すように、ロアボディ13の内周面とアース電極40の外周面との間には、環状のアース電極冷却路1dが形成されている。上記筒状空間30cの上端部とアース電極冷却路1dの周方向の一箇所とが(内外の電極冷却路1c,1dの一端どうしが)、ホット電極頭部30bとメインホルダ21とロアボディ13とに連続形成された内部連通路30d,21g,13cを介して連なっている。
【0037】
ロアボディ13とホルダ21,22とキャップ12には、環状アース電極冷却路1dにおける内部連通路13cとは180度逆側の位置(他端)から延びる外部連通路13d,21h,22f,12eが連続形成されている。外部連通路12eは、キャップ12の上面に開口して冷媒排出ポート12f(外出端)を構成している。このポート12fから冷媒排出管DP(冷媒排出路)が延びている。なお、ポート12fに冷媒供給管CPを介して冷媒供給源CSを接続し、パイプ32の上端を冷媒排出管DPに接続することにしてもよい。排出管DPからの冷媒を除熱手段を経由させる等して冷媒供給源CSへ戻すようにしてもよい。
【0038】
上記のように構成されたプラズマ処理装置S1の動作について説明する。
処理ガス源GSからの処理ガスは、ガス供給管GPを経てノズルヘッド1のガス入口ポート12aへ導入される。その後、ノズルヘッド1内部のガス供給路12b,22b,21dを経て、環状凹部21eの全周に行き渡る。そして、4つの旋回導孔25aから円筒空間1bへ導出される。これによって、円筒空間1bひいてはプラズマ化空間1aの周方向に周りながら下降する螺旋状の旋回流を形成することができる。旋回導孔25aが細くなっているため、旋回流の勢いを十分に大きくすることができる。
【0039】
一方、パルス電源装置PSからパルス電圧を出力する。パルスの立上がり時間及び/又は立下り時間は、10μs以下、電界強度は10〜1000kV/cmであることが望ましい。このパルス電圧が、給電線PL、パイプ32、リング33を順次介してホット電極30に印加され、電極30,40間、すなわちプラズマ化空間1aにパルス電界が形成される。これによって、空間1a内でグロー放電が起き、上記処理ガスがプラズマ化される。この処理ガスは空間1aの周方向に旋回しているため、電界中での通過距離を長くすることができ、高密度にプラズマ化することができる。この高密度プラズマガスが、ノズル部50の円錐状凹部52aで収斂された後、ノズル孔52bから噴射される。そして、基板Wに吹き付けられることにより、エッチング等の所望の表面処理を行なうことができる。吹き付けられるプラズマが高密度になっているので、十分な処理強度と処理速度を得ることができる。
また、ホット電極30の下端部がアース電極40より突出してテーブルTBに近接しているので、ホット電極30とテーブルTBとの間に垂直電界を形成して、そこでもプラズマを発生させることができ、基板Wの表面処理を一層効率化することができる。
【0040】
上記の表面処理と併行して、排気ポンプVPを駆動する。これによって、吹付け後の処理ガスや反応生成ガス等からなる排ガスが、ノズル孔52bの周囲の吸込み孔50aからノズルヘッド1内に吸い込まれる。これによって、処理済みの基板Wが排ガスで悪影響を受けるのを防止することができる。吸込み孔50aから吸い込まれた排ガスは、隙間50b及び円形ピット13aを経て、2本の第1吸込み路13b,21fに沿って上昇し、半円状凹部22dの両端部に至る。この半円状凹部22d内でガス圧を均一化できる。その後、排ガスは、半円状凹部22dの中間から延びる1本の第2吸込み路22e,12cに吸い込まれる。これによって半円状凹部22dの両側部ひいては2本の第1吸込み路13b,21f内を均等に吸い込むことができ、ひいては、ノズル孔52bの周りを周方向に均等に吸い込むことができ、排ガスによる悪影響を一層確実に防止することができる。第2吸込み路22e,12c内に吸い込また排ガスは、その後吸込みポート12dから出され、排気管EPを介して排気ポンプVPから排気される。
【0041】
更に、冷媒供給源CSから管CPを介して冷媒をパイプ32内に送る。この冷媒は、パイプ32に沿って下降し、パイプ32の下端からホット電極30の内低部へ導出される。その後、ホット電極本体30aの内周とパイプ32との間の筒状空間30cを上昇する。この時、ホット電極本体30aを冷却することができる。上記筒状空間30cの上端部に達した冷媒は、内部連通路30d,21g,13cに導かれて、ロアボディ13とアース電極40との間の環状冷却路1dにおける周方向の一端部へ至る。ここで冷媒は、環状冷却路1dの時計回りと反時計回りとの2手に分岐してそれぞれ環状冷却路1dを半周する。この時、アース電極40を冷却することができる。その後、冷媒は、環状冷却路1dにおける周方向の他端部で合流し、外部連通路13d,21h,22f,12eを経て、冷媒排出ポート12fから出され、更に、冷媒排出管DPを通って排出される。この電極冷却機構によれば、冷媒を1つの経路に沿って流しながら電極30,40を順次冷却することができ、冷媒供給管CP及び冷媒排出管DPがそれぞれ1本で済み、配管構成を簡略化できる。
更に、ノズルヘッド1においては、各種の管GP,CP,DPや配線PLが、キャップ12の上側にまとめられているので、接続作業や接続状態の確認を容易に行なうことができる。また、外観をすっきりさせることができる。
【0042】
次に、本発明の第2実施形態を図12にしたがって説明する。
この実施形態では、ノズル部50における吸込み口50aより径方向外側に、カーテンガス導入口50xが形成されている。この導入口50xに、カーテンガス供給源が連ねられている。この供給源から不活性ガス等のカーテンガスを導入口50xへ導入して下方へ吹き出すことにより、吸込み口50aひいてはノズル孔52bの周囲を囲むガスカーテンを形成することができる。これによって、基板Wの処理部分を局所的に周りの環境から遮断することができる。カーテンガスは処理後の排ガスと一緒に吸込み口50aから吸込まれて排出される。
【0043】
【実施例】
本発明の実施例を説明する。なお、本発明が該実施例に限定されるものでないことは言うまでもない。
【0044】
図12に示す装置を用い、水晶ウェーハ上に櫛型アルミニウム電極をプリントしたSAWフィルタをエッチングした。1チップの大きさは、1mm×10mmとし、隣接するチップとのクリアランスは0.5mmとした。
内側のホット電極30は、外径8mmφ×24mmLの銅製円筒電極を用い、内部に6.5mmφの銅製のパイプ32を挿入、配置した。外側のアース電極40は、内径12mmφ×24mmLの銅製円筒電極を用いた。したがって、電極30,40間の距離は2mmとなった。これら電極30,40の互いの対向面には、0.5mmtのチタン酸バリウム及び0.5mmtのアルミナを順次溶射してなる固体誘電体層31,41をそれぞれ被膜した。装置全体において、電極間の絶縁材、処理ガス導入部材、締結ボルト等として、ポリテトラフルオロエチレン樹脂を用い、冷媒及び処理ガスのシールは耐熱性・耐食性に優れたフッ素系ゴムのOリングを用いた。ノズル部50は、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)固体誘電体製を用い、2.5×5.5mmのノズル孔を形成し、ホット電極30との間隔を1mmに設定した。
局所排気機構として上記電極ひいてはノズル孔の外側に1mmスリット状の吸込み孔50aを形成し、基材近傍の圧力が一定になるように吸込み排気量をコントロールバルブで制御した。さらにその外側にガスカーテン機構の不活性ガス導入口50xを設け、これに100sscmno窒素ガスを導入した。
処理ガスは、CF4が100sccm、O2ガスが20sccm、アルゴンガスが200sccmの混合ガスを用いた。電極の冷却水(冷媒)は、30℃に温調設定し、循環量は8L/minとした。
【0045】
電極間にパルス立上がり時間5μs、電圧14kVpp、周波数9.8kHzのパルス電界を印加し、プラズマを生成して基材上に吹き付け、エッチングした。そして、SAW周波数が小さくなっていくのを見ながら目標値になった時点で処理を終了した。ウェーハ上のすべてのチップを同一条件で処理した後、プローバとネットワークアナライザによって周波数を測定し、PC等の処理装置に記憶させ、変換ソフトにより処理条件データ(時間、周波数、電圧)に変換した後のデータを装置に送信し、ウェーハの処理前条件との差によりその効果を確認した。その結果、エッチングレートは、90Å/minであった。また、周波数初期値86.5MHzの全チップのうちいくつかのチップだけを85.2MHzに処理調節して、そのチップに隣接する8個のチップの周波数を測定したところ、初期値が変化していないことが確認できた。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、処理ガスをプラズマ化空間で旋回させることによって高密度プラズマを得ることができ、処理強度及び処理速度を大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置におけるノズルヘッドの縦断面図である。
【図2】上記ノズルヘッドの平面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う上記ノズルヘッドの平面断面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿う上記ノズルヘッドの縦断面図である。
【図5】図4のV−V線に沿う上記ノズルヘッドの底面拡大図である。
【図6】図4のVI−VI線に沿う上記ノズルヘッドの底面断面図である。
【図7】図4のVII−VII線に沿う上記ノズルヘッドの平面断面図である。
【図8】図2のVIII−VIII線に沿う上記ノズルヘッドの縦断面図である。
【図9】図2のIX−IX線に沿う上記ノズルヘッドの縦断面図である。
【図10】図9のX−X線に沿う上記ノズルヘッドの底面断面図である。
【図11】(a)本発明の第1実施形態に係るプラズマ処理装置の平面図である。
(b)上記プラズマ処理装置の正面図である。
(c)上記プラズマ処理装置の側面図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係るプラズマ処理装置のノズルヘッドの概略構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
S1 プラズマ処理装置
PS パルス電源装置(電界印加手段)
GS 処理ガス源
CS 冷媒供給源
DP 冷媒排出管(冷媒排出路)
VP 排気ポンプ(吸込み手段)
1 ノズルヘッド
1a プラズマ化空間
1c ホット電極冷却路(内側電極冷却路)
1d アース電極冷却路(外側電極冷却路)
10 ヘッド本体
12b,22b,21d ガス供給路
12f 冷媒排出ポート(他方の外部連通路の外出端)
13 ロアボディ(先端ボディ)
13c 先端ボディ側内部通路
13b,21f,22c 第1吸込み路
13c,21g,30d 内外の電極冷却路の内部連通路
13d,21h,22f,12e 外部連通路
20 絶縁ホルダ
21e 環状凹部(環状空間、旋回流形成機構)
21g 絶縁ホルダ側内部連通路
22d 半円状凹部(複数の第1吸込み路の連絡路)
22e,12c 第2吸込み路
25a 旋回導孔(旋回流形成機構)
30 ホット電極(内側電極)
30d 内側電極の基端部の開口
32 パイプ(内側電極冷却路の一部及び外部連通路)
40 アース電極(外側電極)
50 ノズル部
50a 吸込み孔
52b ノズル孔[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a plasma processing apparatus, and in particular, generates plasma by glow discharge under normal pressure and sprays it on the object to be processed, forming a thin film, etching, surface modification, organic contaminant removal, water repellency or hydrophilization The present invention relates to an apparatus suitable for performing surface treatment such as the above.
[0002]
[Prior art]
The surface treatment with glow discharge plasma is generally performed under low pressure. However, a large-capacity exhaust device that evacuates the vacuum chamber and the inside thereof is necessary and expensive. Therefore, various devices that can be performed under normal pressure have been developed (see JP-A-6-2149, JP-A-7-85997, JP-A-11-251304, JP-A-11-260597, etc.). ). For example, according to the apparatus described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-251304, the electrode structure is configured in a concentric cylindrical shape with a cylindrical outer electrode and an inner electrode arranged along the axis thereof, and between these electrodes. A processing gas is introduced into plasma and sprayed on the object to be processed to perform local surface treatment.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the atmospheric pressure plasma processing apparatus such as the above-mentioned publication, it is difficult to obtain a high-density plasma because the processing gas can be converted into plasma only within a short time when the processing gas flows between the electrodes, and the processing strength and processing speed are improved. There was room for.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, a plasma processing apparatus according to the present invention is formed between an inner electrode extending in a shaft shape, a cylindrical outer electrode surrounding the inner electrode coaxially therewith, and the electrodes. Gas supply means for supplying a processing gas to the cylindrical plasma space (activation space) from the base end side in the axial direction, and applying an electric field between the electrodes to cause glow discharge or the like, for example. An electric field applying means for converting the processing gas from the gas supply means into plasma in the cylindrical space (including not only an ion state but also a radical state), and a processing gas after being converted to plasma, disposed on the front end side of the plasmaization space A nozzle section that blows out toward the object to be processed, and the gas supply means is disposed on the gas supply path connected to the processing gas source and on the base end side of the plasmatization space, and is connected to the gas supply path. Processing The scan is characterized by having a swirling flow mechanism to direct to the nozzle portion while swirling in the circumferential direction of the plasma space (swirling flow forming means). As a result, the processing gas can be made into plasma with high density, and a sufficiently large processing strength and processing speed can be obtained.
[0005]
The swirl flow forming mechanism is connected to the gas supply path, is coaxial with the plasma space, and has a larger diameter than the annular space, and extends from the annular space toward the plasma space and is mutually circumferential in the annular space. The swirl flow forming path having a plurality of swirl guide holes arranged at a distance from each other, each swirl guide hole being substantially along the tangent line of the plasma formation space and inclined toward the tip side toward the plasma formation space, and the gas It is desirable to be thinner than the supply path. As a result, a spiral and high-speed swirl flow can be reliably formed. As the swirl flow forming path, a spiral guide hole that is coaxial with the plasma space may be provided. The swirling flow forming mechanism may be constituted by a rotating blade and a driving means for rotating the rotating blade in addition to the swirling flow forming path as described above.
[0006]
The plasma processing apparatus of the present invention preferably includes a nozzle head. The head body constituting the housing of the nozzle head is loaded with an insulating holder and accommodates and supports the outer electrode on the distal end side, and further includes the nozzle portion on the distal end side. The proximal end portion of the inner electrode is supported by the insulating holder, and the distal end portion protrudes from the insulating holder and is inserted into the outer electrode, and the insulating holder includes a part or all of the gas supply path. An annular space and a swivel guide hole are formed. Thus, the inner and outer electrodes can be stably held while being reliably insulated.
[0007]
It is desirable that the head main body is made of a conductor, is electrically connected to the outer electrode and grounded, and a base end portion of the inner electrode is connected to the voltage applying unit. As a result, the electrodes can be easily electrically connected and grounded.
[0008]
An inner electrode cooling path is formed inside the inner electrode from the proximal end side to the distal end side and then back to the proximal end side. Between the outer peripheral surface of the outer electrode and the head body, an annular outer side is formed. An electrode cooling path is formed, and one ends of the inner and outer electrode cooling paths communicate with each other through the internal communication path formed in the insulating holder and the head body, and the other end is connected to the insulating holder or the head body, respectively. It is discharged to the outside of the nozzle head through the formed external communication path, one of these external communication paths is connected to a cooling supply source for electrode cooling, and the other outlet is connected to a refrigerant discharge path or a refrigerant supply. A return path to the source is preferably connected. Thus, the inner and outer electrodes can be sequentially cooled while flowing the refrigerant along one path. Further, the nozzle head only needs to have one in and out port for the refrigerant, and the piping configuration connected to these ports can be simplified.
[0009]
A suction hole is formed in the nozzle portion so as to surround a nozzle hole that blows out the processing gas, and the insulating holder or the head body has a plurality of holes extending from positions separated from each other in the circumferential direction to the proximal end side in the suction hole. A first suction path, a communication path that connects these first suction paths to equalize pressure, and a single second suction path that extends from a position where the plurality of first suction paths in the communication path can be sucked uniformly. It is desirable that the second suction path is connected to the suction means through the nozzle head. As a result, the suction path is effectively arranged in a limited space in the nozzle head, and the circumference of the nozzle hole can be evenly sucked in the circumferential direction, ensuring that the treated object is adversely affected by the exhaust gas. Can be prevented.
[0010]
At the base end portion of the nozzle head, each of the connection portions (that is, the connection portion between the gas supply path and the processing gas source, the connection portion between the inner electrode and the voltage applying means, one of the outer communication ends and the refrigerant) A connection portion with the supply source, a connection portion between the outside end of the other external communication passage and the refrigerant discharge passage or the return passage to the refrigerant supply source, and a connection portion between the second suction passage and the suction means). It is desirable. Thereby, it is possible to easily check the connection work and the connection state. In addition, the appearance can be refreshed.
[0011]
In the present invention, an electric field such as a high-frequency electric field or a pulsed electric field is applied between the electrodes to generate plasma. Among them, it is preferable to apply a pulse electric field, and in particular, a pulse rise and / or fall time is The thing of 10 microseconds or less is preferable. If it exceeds 10 μs, the discharge state tends to shift to an arc and becomes unstable, and it becomes difficult to maintain a high-density plasma state. Also, the shorter the rise time and fall time, the more efficiently ionization of the gas during plasma generation, but it is actually difficult to realize a pulsed electric field with a rise time of less than 40 ns. More preferably, it is 50 ns to 5 μs. The rise time here refers to the time during which the voltage (absolute value) increases continuously, and the fall time refers to the time during which the voltage (absolute value) decreases continuously.
[0012]
The electric field strength of the pulse electric field is preferably 10 to 1000 kV / cm, and more preferably 15 to 1000 kV / cm. If the electric field strength is less than 10 kV / cm, the process takes too much time, and if it exceeds 1000 kV / cm, arc discharge tends to occur.
The frequency of the pulse electric field is preferably 0.5 kHz or more. If it is less than 0.5 kHz, the plasma density is low and the processing takes too much time. The upper limit is not particularly limited, but it may be a high frequency band such as 13.56 MHz that is commonly used and 500 MHz that is used experimentally. In consideration of ease of matching with the load and handleability, 500 kHz or less is preferable. By applying such a pulse electric field, the processing speed can be greatly improved.
The duration of one pulse in the pulse electric field is preferably 200 μs or less. When it exceeds 200 μs, it becomes easy to shift to arc discharge. Here, one pulse duration means a continuous ON time of one pulse in a pulse electric field composed of repetition of ON and OFF.
[0013]
The plasma processing apparatus of the present invention can be used under any pressure, but the effect can be sufficiently exerted particularly when used under a pressure near atmospheric pressure (under normal pressure). The pressure near atmospheric pressure is 1.333 × 10Four~ 10.664 × 10FourIt refers to the range of Pa. Among them, 9.331 × 10Four~ 10.397 × 10FourThe range of Pa is preferable because pressure adjustment is easy and the apparatus is simple. Under pressures near atmospheric pressure, except for certain gases such as helium and ketones, it is known that the plasma state is not maintained stably and is likely to shift to arc discharge, but the applied electric field is made pulsed. Thus, the discharge can be stopped before the transition to the arc discharge.
According to the above-mentioned atmospheric pressure discharge plasma processing apparatus using a pulsed electric field, it is possible to cause discharge at atmospheric pressure between electrodes without depending on the gas type at all, and the electrode structure and discharge procedure can be simplified, and high speed Processing can be realized.
[0014]
The substrate to be treated (object to be treated) that can be treated in the present invention is polyethylene, polypropylene, polystyrene, polycarbonate, polyethylene terephthalate, polytetrafluoroethylene, polyimide, liquid crystal polymer, epoxy resin, acrylic resin and other plastics, glass, ceramic, Metal etc. are mentioned. Examples of the shape of the substrate include, but are not limited to, a plate shape and a film shape. In particular, when etching is performed, semiconductor wafers such as silicon wafers, GaAs wafers, and InP wafers, various insulating films, metal thin films, SAW filters, and the like are also targeted for processing.
[0015]
The processing gas used in the present invention is not particularly limited as long as it is a gas that generates plasma by applying an electric field, and various gases can be used depending on the processing purpose. According to the apparatus of the present invention, it is possible to generate glow discharge plasma regardless of the type of gas present in the plasma generation space, and in an open system or a low airtight system that prevents free flow of gas. Processing is possible.
CF as processing gasFour, C2F6, CClFThree, SF6By using a fluorine-containing compound gas such as, a water-repellent surface can be obtained.
As processing gas, O2, OThreeOxygen-containing compounds such as water, air, N2, NHThreeNitrogen element-containing compounds such as SO2, SOThreeBy using a sulfur element-containing compound such as, a hydrophilic surface such as a carbonyl group, a hydroxyl group, or an amino group can be formed on the surface of the substrate to increase the surface energy and obtain a hydrophilic surface. Alternatively, the hydrophilic polymer film can be coated with a polymerizable monomer having a hydrophilic group such as acrylic acid or methacrylic acid.
By using a processing gas such as metal metal-hydrogen compounds, metal-halogen compounds, metal alcoholates such as Si, Ti, Sn, etc., SiO2TiO2, SnO2A metal oxide thin film can be formed, and electrical and optical functions can be imparted to the substrate surface.
Furthermore, etching or dicing is performed using a halogen-based gas, resist processing or organic contamination removal is performed using an oxygen-based gas, or surface cleaning or surface modification is performed using an inert gas such as argon or nitrogen. You can also do quality.
[0016]
In particular, examples of the etching process gas include halogen gases such as chlorine gas, bromine gas, and fluorine gas, and halogen compound gas containing halogen and carbon, or halogen and hydrogen. As the halogen compound gas, for example, CFFour, CClThreeFThree, SF6, HCl and the like. Since reactive gases such as oxygen may act directly or catalytically on the etching with halogen-based gases to enhance the effect, even if the halogen compound gas is diluted with a general-purpose gas such as oxygen or air Good.
The apparatus of the present invention is particularly effective for an etching process using a halogen-based gas because a high-density plasma of a process gas can be locally sprayed on a substrate to be processed. When performing the dry etching treatment, the substrate to be treated may be heated or cooled. The temperature is preferably 80 to 400 ° C.
[0017]
From the viewpoint of economy and safety, it is desirable to perform the treatment in an atmosphere diluted with a diluent gas listed below, rather than the atmosphere alone. Examples of the diluent gas include rare gases such as helium, neon, argon, and xenon, nitrogen gas, and the like. These may be used alone or in admixture of two or more. When the dilution gas is used, the ratio of the processing gas is preferably 0.01 to 10% by volume.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
FIG. 11 shows the plasma processing apparatus S1 according to the first embodiment of the present invention. The plasma processing apparatus S1 includes a gantry ST, a housing HS installed on the gantry ST, a moving mechanism TR provided in the housing HS, and a
The moving mechanism TR can adjust the position of the table TB and thus the substrate W in the three directions of XYZ. However, a mechanism that can adjust the position of the table in only the two directions of XY may be used. When the object to be processed is in the form of a film, it is preferable to use a transport system composed of a feeding roll and a take-up roll in place of the moving mechanism TR. It is preferable to use a transport system such as
[0019]
The
As shown in FIGS. 1 and 2, the
[0020]
More specifically, the
[0021]
The
A
[0022]
The insulating
[0023]
The electrode structure of the
The ground electrode 40 (outer electrode) is mounted in the
[0024]
The thickness of the
Examples of the material of the
[0025]
The
[0026]
The hot electrode 30 (inner electrode) is supported by the insulating
[0027]
A
The
A
[0028]
A
[0029]
The
[0030]
The
The
[0031]
The lower end portion of the
[0032]
On the upper surface of the
[0033]
The
[0034]
As shown in FIG. 7, a
[0035]
The
A hot
The internal passage above the
[0036]
On the other hand, as shown in FIGS. 9 and 10, an annular ground
[0037]
Continuously connected to the
[0038]
The operation of the plasma processing apparatus S1 configured as described above will be described.
The processing gas from the processing gas source GS is introduced into the
[0039]
On the other hand, a pulse voltage is output from the pulse power supply device PS. The pulse rise time and / or fall time is preferably 10 μs or less, and the electric field strength is preferably 10 to 1000 kV / cm. This pulse voltage is applied to the
Further, since the lower end portion of the
[0040]
In parallel with the above surface treatment, the exhaust pump VP is driven. As a result, exhaust gas composed of the processing gas and the reaction product gas after spraying is sucked into the
[0041]
Further, the refrigerant is sent into the
Furthermore, in the
[0042]
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
In this embodiment, a curtain
[0043]
【Example】
Examples of the present invention will be described. Needless to say, the present invention is not limited to the examples.
[0044]
Using the apparatus shown in FIG. 12, a SAW filter having a comb-shaped aluminum electrode printed on a quartz wafer was etched. The size of one chip was 1 mm × 10 mm, and the clearance between adjacent chips was 0.5 mm.
As the inner
As the local exhaust mechanism, a
Processing gas is CFFour100 sccm, O2A gas mixture of 20 sccm and argon gas of 200 sccm was used. The temperature of the cooling water (refrigerant) for the electrode was set to 30 ° C., and the circulation rate was 8 L / min.
[0045]
Pulse rise time between electrodes 5μs, voltage 14kVppThen, a pulse electric field having a frequency of 9.8 kHz was applied, plasma was generated, sprayed on the substrate, and etched. Then, the process was terminated when the target value was reached while watching the SAW frequency decrease. After processing all chips on the wafer under the same conditions, measure the frequency with a prober and network analyzer, store it in a processing device such as a PC, and convert it into processing condition data (time, frequency, voltage) using conversion software This data was transmitted to the equipment, and the effect was confirmed by the difference from the pre-processing conditions of the wafer. As a result, the etching rate was 90 L / min. In addition, only some of the chips with the initial frequency of 86.5 MHz were adjusted to 85.2 MHz and the frequencies of the eight chips adjacent to the chip were measured, and the initial values changed. It was confirmed that there was no.
[0046]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, high-density plasma can be obtained by swirling the processing gas in the plasma space, and the processing strength and processing speed can be greatly improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view of a nozzle head in a plasma processing apparatus according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a plan view of the nozzle head.
FIG. 3 is a plan sectional view of the nozzle head taken along line III-III in FIG.
4 is a longitudinal sectional view of the nozzle head taken along line IV-IV in FIG.
FIG. 5 is an enlarged bottom view of the nozzle head taken along line VV in FIG. 4;
6 is a bottom cross-sectional view of the nozzle head taken along the line VI-VI in FIG. 4;
7 is a plan sectional view of the nozzle head taken along line VII-VII in FIG.
8 is a longitudinal sectional view of the nozzle head taken along line VIII-VIII in FIG.
9 is a longitudinal sectional view of the nozzle head taken along line IX-IX in FIG.
10 is a bottom cross-sectional view of the nozzle head taken along line X-X in FIG. 9;
FIG. 11A is a plan view of the plasma processing apparatus according to the first embodiment of the present invention.
(B) It is a front view of the said plasma processing apparatus.
(C) It is a side view of the said plasma processing apparatus.
FIG. 12 is a longitudinal sectional view showing a schematic configuration of a nozzle head of a plasma processing apparatus according to a second embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
S1 Plasma processing equipment
PS pulse power supply (electric field applying means)
GS process gas source
CS refrigerant supply source
DP refrigerant discharge pipe (refrigerant discharge path)
VP exhaust pump (suction means)
1 Nozzle head
1a Plasmaization space
1c Hot electrode cooling path (inner electrode cooling path)
1d Earth electrode cooling path (outer electrode cooling path)
10 Head body
12b, 22b, 21d Gas supply path
12f Refrigerant discharge port (outward end of the other external communication path)
13 Lower body (tip body)
13c End body side internal passage
13b, 21f, 22c 1st suction path
13c, 21g, 30d Internal and external electrode cooling passages
13d, 21h, 22f, 12e External communication path
20 Insulation holder
21e annular recess (annular space, swirl flow formation mechanism)
21g Insulation holder side internal communication path
22d Semicircular recess (connection path of multiple first suction paths)
22e, 12c 2nd suction path
25a Swirl guide hole (Swirl flow forming mechanism)
30 Hot electrode (inner electrode)
30d Opening of proximal end of inner electrode
32 pipe (part of inner electrode cooling path and external communication path)
40 Earth electrode (outer electrode)
50 nozzle part
50a Suction hole
52b Nozzle hole
Claims (6)
ノズルヘッドを備え、上記ノズルヘッドが、
軸状に延びる内側電極と、
上記内側電極の軸方向の基端部を収容して支持する孔部を有する絶縁体からなる絶縁ホルダと、
上記内側電極の軸方向の先端部をそれと同軸をなして囲み、上記内側電極との間に上記プラズマ化空間が形成される筒状の外側電極と、
上記絶縁ホルダの先端側に設けられ、上記外側電極を収容して支持する先端ボディと、
上記プラズマ化空間に連なるとともに上記プラズマ化後の処理ガスを被処理物へ向けて吹出すノズル孔を有して上記先端ボディの先端側に設けられたノズル部と、を有し、
上記内側電極の内部には、基端側から先端側へ向かい、その後基端側へ戻る内側電極冷却路が形成され、
上記内側電極冷却路の一端が、上記内側電極の基端部の外面に形成された開口に連なっており、
上記外側電極の外周面と上記先端ボディとの間には、環状の外側電極冷却路が形成され、
上記外側電極冷却路の周方向の一箇所が、上記先端ボディの内部に形成された先端ボディ側内部連通路に連なり、
上記内側電極冷却路の他端と、上記外側電極冷却路の周方向の他の箇所とのうち一方には、外部連通路を介して電極冷却用の冷媒供給源が接続され、他方には、他の外部連通路を介して冷媒排出路又は冷媒供給源への戻し路が接続されており、
上記絶縁ホルダの内部には、内周面の全周が前記絶縁体にて画成された絶縁ホルダ側内部連通路が形成され、この絶縁ホルダ側内部連通路が、上記軸方向に延びるとともに、その基端部が、上記内側電極の基端部の上記開口に連なり、先端部が、上記先端ボディ側内部連通路に連なっていることを特徴とするプラズマ表面処理装置。 In a plasma surface processing apparatus that converts a processing gas into plasma in a plasma space, sprays the processing gas on the processing object, and processes the surface of the processing object
A nozzle head, wherein the nozzle head is
An inner electrode extending axially;
An insulating holder made of an insulator having a hole portion that accommodates and supports the base end portion of the inner electrode in the axial direction;
A cylindrical outer electrode that surrounds the axial tip of the inner electrode coaxially therewith, and in which the plasmaization space is formed between the inner electrode,
A tip body that is provided on the tip side of the insulating holder and houses and supports the outer electrode;
A nozzle portion that is connected to the plasma space and has a nozzle hole that blows out the plasma-treated processing gas toward an object to be processed;
Inside the inner electrode, an inner electrode cooling path is formed from the proximal side to the distal side and then back to the proximal side.
One end of the inner electrode cooling path is connected to an opening formed on the outer surface of the base end portion of the inner electrode,
An annular outer electrode cooling path is formed between the outer peripheral surface of the outer electrode and the tip body,
One location in the circumferential direction of the outer electrode cooling path is connected to the tip body side internal communication path formed inside the tip body,
A refrigerant supply source for electrode cooling is connected to one of the other end of the inner electrode cooling path and another circumferential portion of the outer electrode cooling path via an external communication path, A refrigerant discharge path or a return path to the refrigerant supply source is connected via another external communication path,
Inside the insulating holder is formed an insulating holder-side internal communication path whose entire circumference is defined by the insulator, and the insulating holder-side internal communication path extends in the axial direction, The plasma surface treatment apparatus characterized in that a base end portion is connected to the opening of the base end portion of the inner electrode, and a tip end portion is connected to the tip body side internal communication path .
上記短パイプには、外周面から内周面に貫通して上記環状凹部と上記円筒空間とを連通する旋回導孔が、周方向に間隔を置いて複数形成され、各旋回導孔が、プラズマ化空間のほぼ接線に沿うとともにプラズマ化空間に向かうにしたがって先端側へ傾き、且つ上記ガス供給路より細いことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表面処理装置。 The insulating holder is formed with a gas supply path that continues to the processing gas source, and an annular recess that is continuous with the gas supply path is formed on the inner peripheral surface of the hole of the insulating holder. A short pipe is fitted inside the hole so as to surround the inner electrode, the inner peripheral side opening of the annular recess is closed by the outer peripheral surface of the short pipe, and the inner peripheral surface of the short pipe and the above-mentioned Between the outer peripheral surface of the inner electrode, a cylindrical space connected to the base end portion of the plasmaization space is formed,
The short pipe is formed with a plurality of swirling guide holes penetrating from the outer peripheral surface to the inner peripheral surface and communicating with the annular recess and the cylindrical space at intervals in the circumferential direction. 2. The plasma surface treatment apparatus according to claim 1 , wherein the plasma surface treatment apparatus is substantially along a tangent line of the gasification space and is inclined toward the tip side toward the plasmalation space and is narrower than the gas supply path .
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