JP4042265B2 - 平面アレーアンテナ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、通信/レーダ等に適用するアンテナ装置、特に、平面アレーアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は低軌道周回衛星を用いた衛星通信システム概念図である。図において12は地球、13は低軌道周回衛星、14は地球上の基地局と通信をするための衛星搭載アンテナ、15は地球上の通信サービスエリアである。このような低軌道周回衛星を用いた衛星通信システムにおいては、上記低軌道周回衛星13と上記地球上の通信サービスエリア15内の基地局との間で通信を行うが、地球上のサービスエリアは上記低軌道周回衛星13の位置に関わらず地球上の距離で規定されることが多い。例えば図14(a)のように直径Deで規定される。したがって上記低軌道周回衛星13からこのサービスエリアを見込んだ角度は、上記低軌道周回衛星13直下では広く、広角方向になるにつれ狭くなる。また、図14(b)に示すように低軌道周回衛星13直下から遠いサービスエリアでは、衛星からの距離の違いが大きくなり、スパンロスに大きな差を生じる。これにより同じサービスエリア内でも通信品質を均一化できなくなる。
【0003】
以上のような低軌道周回衛星を用いた衛星通信システムにおいては、上記衛星搭載アンテナ14としては、主ビーム方向に応じてビーム幅を変化させる、広角の方向に利得の高いビームを形成する機能が必要になる。つまり主ビーム方向に応じた成形ビーム形成できるアンテナが必要になる。このような要求に対応可能な従来のアンテナ装置として、図15のアンテナ装置がある。これは、例えば特昭開57−38008号に示された従来のアンテナ装置である。図において1は複数個の素子アンテナ、2は上記素子アンテナ1に接続された移相器、3は電力合成器、4は受信機、5は主ビーム方向を指示する角度指示回路、8は移相器制御装置、16は制御プロセッサである。
【0004】
次に図15記載の従来のアンテナ装置の動作について説明する。上記角度指示回路5は上記制御プロセッサ16に主ビーム方向を指示する。上記制御プロセッサ16はこの指示に従い、主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するするための各素子アンテナの位相設定を非線形最適化手法により演算し、各素子アンテナの位相設定量を移相器制御装置に指示する。移相器制御装置は、上記制御プロセッサ16の指示に従い、上記移相器2の位相設定を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように構成されたアンテナ装置においては、主ビーム方向に応じた成形ビームを形成する位相設定を演算するのに非線形最適化手法を用いているので、非常に多くの演算時間が必要になり、低軌道周回衛星を用いた衛星通信システムのように主ビーム方向が刻一刻と変化する場合には適用が難しいという問題点があった。また、仮に主ビーム方向に応じた成形ビームを形成する位相設定量をあらかじめ計算しておき、記憶装置に保存しておくとした場合でも、主ビーム方向に応じた位相設定量の計算に膨大な時間を要するという問題点があった。
【0006】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、主ビーム方向に適合したビーム幅を有する成形ビームを形成する素子アンテナの位相設定量の演算を簡略化し、主ビーム方向に応じた素子アンテナの位相設定量の演算時間を短縮できるアンテナ装置を得ることを目的としている。
【0007】
さらに、主ビーム方向に適合したビーム幅並びに利得分布を有する成形ビームを形成する素子アンテナの位相設定量の演算を簡略化し、主ビーム方向に応じた素子アンテナの位相設定量の演算時間を短縮できるアンテナ装置を得ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に係わる発明の平面アレーアンテナ装置は、複数個の素子アンテナが配列された平面アレーアンテナと、上記平面アレーアンテナへの給電部と、上記給電部に設けられ、上記素子アンテナの励振位相を可変する移相器と、上記平面アレーアンテナの主ビーム方向を指示する角度指示手段と、上記角度指示手段からの主ビーム方向の指示に基づき上記平面アレーアンテナを主ビーム方向に指向するための上記素子アンテナの位相設定量を演算するビーム走査位相演算手段と、上記角度指示手段からの主ビーム方向の指示に基づき主ビーム方向に適合する成形ビームを形成するための上記素子アンテナの位相設定量を演算するビーム成形位相演算手段と、上記ビーム走査位相演算手段及び上記ビーム成形位相演算手段からの位相設定量の情報に基づき上記移相器の設定位相を制御する移相器制御手段とを備え、上記平面アレーアンテナの開口面をxy面、正面方向をz軸方向とし、上記平面アレーアンテナの開口中心を原点とする直交座標系におけるz軸方向と主ビーム方向を含む面が上記xy面と交わる線をx′軸と定め、上記ビーム成形位相演算手段で、x′軸方向でz軸に対して対称な1次元位相分布であって、所定の位置座標x′=±Pcの位置を接続点とし、−Pc<x′<Pcではz軸を対称軸とした負の2次係数の2次曲線で表され、位置座標x′<−Pc、Pc<x′ではそれぞれ上記接続点において上記2次曲線と接する正、負の傾きの直線で表され、主ビーム方向が広角方向になるに従って上記直線の傾きの絶対値を小さく選定すると共にこの直線の傾きで決まる2次曲線として主ビーム方向に適合したビーム幅を有する成形ビームを形成するための位相分布を求め、この位相分布に従って上記素子アンテナをx′軸に投影した場合の位置座標に対応する位相を上記素子アンテナの成形ビームを形成するための位相設定量とするものである。
【0009】
請求項2に係わる発明の平面アレーアンテナ装置は、複数個の素子アンテナが配列された平面アレーアンテナと、上記平面アレーアンテナへの給電部と、上記給電部に設けられ、上記素子アンテナの励振位相を可変する移相器と、上記平面アレーアンテナの主ビーム方向を指示する角度指示手段と、上記角度指示手段からの主ビーム方向の指示に基づき上記平面アレーアンテナを主ビーム方向に指向するための上記素子アンテナの位相設定量を演算するビーム走査位相演算手段と、上記角度指示手段からの主ビーム方向の指示に基づき主ビーム方向に適合する成形ビームを形成するための上記素子アンテナの位相設定量を演算するビーム成形位相演算手段と、上記ビーム走査位相演算手段及び上記ビーム成形位相演算手段からの位相設定量の情報に基づき上記移相器の設定位相を制御する移相器制御手段とを備え、上記平面アレーアンテナの開口面をxy面、正面方向をz軸方向とし、上記平面アレーアンテナの開口中心を原点とする直交座標系におけるz軸方向と主ビーム方向を含む面が上記xy面と交わる線をx′軸と定め、上記ビーム成形位相演算手段で、x′軸方向でz軸に対して対称な1次元位相分布であって、負の2次係数の2次曲線で表され、主ビーム方向が広角方向になるに従って上記2次曲線の2次係数の絶対値を小さく選定して主ビーム方向に適合したビーム幅を有する成形ビームを形成するための位相分布を求め、この位相分布に従って上記素子アンテナをx′軸に投影した場合の位置座標に対応する位相を上記素子アンテナの成形ビームを形成するための位相設定量とするものである。
【0010】
請求項3に係わる発明の平面アレーアンテナ装置は、上記請求項1に係わる発明の平面アレーアンテナ装置において、上記ビーム成形位相演算手段で、上記角度指示手段からの主ビーム方向の指示が広角方向になるに従って、上記x′軸方向でz軸に対して対称な1次元位相分布に代えて上記接続点の位置座標をx′=−Pc1 、+Pc2 (Pc1 ≠Pc2 )とし、かつ、位置座標x′<−Pc1 、+Pc2 <x′における直線の傾きの絶対値を不等にすると共に上記Pc1 とPc2 の不等性および上記直線の傾きの絶対値の不等性を増加させてz軸に対する非対称性を増加させ、主ビーム方向に適合したビーム幅並びに利得分布を有する成形ビームを形成するための位相分布を求め、この位相分布に従って上記素子アンテナをx′軸に投影した場合の位置座標に対応する位相を上記素子アンテナの成形ビームを形成するための位相設定量とするものである。
【0011】
請求項4に係わる発明の平面アレーアンテナ装置は、上記請求項1〜3のいずれか1項に係わる発明の平面アレーアンテナ装置において、少なくとも上記ビーム走査位相演算手段とビーム成形位相演算手段がそれぞれの機能を有する1つの演算回路で形成されているものである。
【0012】
請求項5に係わる発明の平面アレーアンテナ装置は、複数個の素子アンテナが配列された平面アレーアンテナと、上記平面アレーアンテナへの給電部と、上記給電部に設けられ、上記素子アンテナの励振位相を可変する移相器と、上記平面アレーアンテナの主ビーム方向を指示する角度指示手段と、上記角度指示手段からの主ビーム方向の指示に基づき上記平面アレーアンテナを上記主ビーム方向に指向するための上記素子アンテナの位相設定量および上記主ビーム方向に適合する成形ビームを形成するための上記素子アンテナの位相設定量の情報が格納された記憶手段と、上記記憶手段からの位相設定量の情報に基づき上記移相器の設定位相を制御する移相器制御手段とを備え、上記記憶手段に予め格納された位相設定量の情報が、請求項1〜4のいずれか1項に記載の平面アレーアンテナ装置における上記ビーム走査位相演算手段およびビーム成形位相演算手段による位相設定量の演算手法により求められた位相設定量の情報であるものである。
【0013】
請求項6に係わる発明の平面アレーアンテナ装置は、上記請求項5に係わる発明の平面アレーアンテナ装置において、上記角度指示手段と記憶手段と移相器制御手段のうちの2つ以上の手段がそれぞれの機能を有する1つの演算回路で形成されているものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1の主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するための各素子アンテナの位相設定量の演算方法を実施する機能を備えた平面アレーアンテナ装置を説明するための概略構成説明図であり、(a)は概略構成説明図、(b)は平面アレーアンテナ開口を表している。ここでは例えば受信平面アレーアンテナ装置として説明する。図において、1は素子アンテナ、2は上記素子アンテナ1に接続された移相器、3は電力合成器、4は受信機、5は主ビーム方向を指示する角度指示回路、6は上記角度指示回路5から指示された主ビーム方向に指向するための各素子アンテナ1の位相設定量を演算するビーム走査位相演算回路、7は上記角度指示回路5から指示された主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するための各素子アンテナの位相設定量を演算するビーム成形位相演算回路、8は上記ビーム走査位相演算回路6及び上記ビーム成形位相演算回路7で演算された位相設定量を各移相器2に設定する移相器制御装置であり、移相器2、電力合成器3、受信機4は給電部を形成する。また、9は平面アレーアンテナの開口面をxy面、正面方向をz軸方向とし、上記平面アレーアンテナの開口中心を原点とする直交座標系における主ビーム方向を示すものであり、球座標系θ0 、φ0 で表される方向、10は平面アレーアンテナ正面方向(z軸方向)と主ビーム方向9を含む面がxy面と交わる線を示すx′軸である。
【0015】
この発明では、ビーム成形位相演算をビーム走査位相演算とは分けて行うと共にビーム成形位相演算を簡略化し、それぞれの演算結果に基づいて移相器制御装置8で各移相器2の移相量を設定する。なお、ビーム走査位相演算は公知の手法で実施すれば良い。
【0016】
次にビーム成形位相演算回路7で演算される主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するための各素子アンテナ1のビーム成形位相設定量の演算方法について説明する。この発明では、上記x′軸10の方向に1次元位相分布をつける。すなわち、以下の説明では、各素子アンテナ1のビーム成形位相は、求められたx′軸10の方向の1次元位相分布に従って、各素子アンテナ1をx′軸10に投影した場合の位置座標に対応する上記1次元位相分布の位相で設定するものとする。
【0017】
この実施の形態1では、上記1次元位相分布としては、x′軸方向でz軸に対して対称な位相分布であって、図2に示す位相分布とする。すなわち、所定の位置座標x′=±Pcの位置を接続点とし、−Pc<x′<Pc(開口中心付近、例えば、開口径の50%以内)ではz軸を対称軸とした負の2次係数の2次曲線で表され、位置座標x′<−Pc、Pc<x′ではそれぞれ上記接続点において上記2次曲線と接する傾きの直線で表される位相分布とし、かつ、主ビーム方向に応じて上記直線の傾きを変化させる。図2の位相分布では、最広角ビーム走査において上記直線の傾きの絶対値を零(図2の2点鎖線)とし、平面アレーアンテナ正面方向ビーム走査において上記直線の傾きの絶対値が最も大きくなる(図2の実線)ようにし、平面アレーアンテナ開口中心付近は上記それぞれの直線の傾きで決まる2次曲線としている。なお、上記位相分布で、直線と2次曲線の接続点となる位置座標±Pcとしては、上記2次曲線で表される位相分布を平面アレーアンテナ開口中心から50%までなど、過去データなどを参照して適宜適切な値に設定する。
【0018】
以上のように主ビーム方向に対してビーム成形位相演算回路7で演算される位相分布並びに各素子アンテナ1の位相設定量とビーム走査位相演算回路6で演算される主ビーム方向に指向するための各素子アンテナ1の位相設定量に基づいて、移相器制御装置8では各移相器2の移相量を設定する。このように構成された平面アレーアンテナ装置のφ0 面放射パターンの例を図3に示す。(a)は平面アレーアンテナ正面ビーム走査時の場合、(b)は最広角ビーム走査時の場合の放射パターンである。図2のように直線部の傾きを平面アレーアンテナ正面の場合から最広角の場合へと小さくすると、逐一図示はしていないが、上記図3のφ0 面放射パターンのビーム幅は徐々に狭くなり、図3(a)のように平面アレーアンテナ正面ビーム走査時にビーム幅が最も広く、図3(b)のように最広角ビーム走査時にビーム幅が最も狭くなる。
【0019】
すなわちこの実施の形態1の位相設定量の演算方法を用いた平面アレーアンテナ装置によれば、主ビーム方向に応じて所望のビーム幅の成形ビームを形成する平面アレーアンテナ装置を得られる。また、所望の成形ビームを形成するための位相分布は、x′軸10の方向の1次元位相分布であり、直線部の直線の傾きにより2次曲線部も決まり、直線部の直線の傾きにより一意に決定されるので、主ビーム方向に応じたビーム成形位相分布の演算を簡略化し、主ビーム方向に適合したビーム幅を有する成形ビームを形成する素子アンテナの位相設定量の演算時間を短縮でき、主ビーム方向に応じた素子アンテナの位相設定量の演算時間を短縮できるという効果がある。
【0020】
以上の説明では、受信平面アレーアンテナ装置として説明したが、可逆であり、受信機4に代えて送信機とするなどにより、送信平面アレーアンテナ装置としても同様の効果を奏する。
また、少なくともビーム走査位相演算回路6とビーム成形位相演算回路7はそれぞれの機能を有する1つの演算回路(1チップに集積した回路などでも良い)で構成しても良く、同様の効果が得られることは言うまでもない。さらに、移相器制御装置8や角度指示回路5も上記演算回路に一体化(上記1チップに集積など)することが可能である。
なお、上記のことがらは、この実施の形態1のみならず、以下の実施の形態においても適用される。
【0021】
実施の形態2.
この実施の形態では、実施の形態1の平面アレーアンテナ装置でのビーム成形位相演算回路7で演算される主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布および各素子アンテナ1の位相設定量の演算方法において、1次元位相分布として、x′軸方向でz軸に対して対称な位相分布であって、図4に示す位相分布とするものである。
すなわち、負の2次係数の2次曲線で表される位相分布とし、かつ、主ビーム方向に応じて上記2次曲線の係数を変化させる。図4の位相分布では、最広角ビーム走査において2次曲線の係数を零とし、平面アレーアンテナ正面方向ビーム走査において上記2次曲線の係数の絶対値が最も大きくなるようにしている。
【0022】
以上のように主ビーム方向に対してビーム成形位相演算回路7で演算される位相分布に対する各素子アンテナ1の位相設定量とビーム走査位相演算回路6で演算される主ビーム方向に指向するための各素子アンテナ1の位相設定量に基づいて、移相器制御装置8では各移相器2の移相量を設定する。このように構成された平面アレーアンテナ装置のφ0 面放射パターンは、実施の形態1の図3で説明したのと同様に、平面アレーアンテナ正面ビーム走査時にビーム幅が最も広く、最広角ビーム走査時にビーム幅が最も狭くなる。
【0023】
すなわちこの実施の形態2の位相設定量の演算方法を用いた平面アレーアンテナ装置によれば、主ビーム方向に応じて所望のビーム幅の成形ビームを形成する平面アレーアンテナ装置を得られる。また、所望の成形ビームを形成するための位相分布は、x′軸10の方向の1次元位相分布であり、2次曲線の係数により一意に決定されるので、主ビーム方向に応じたビーム成形位相の演算時間を大幅に削減できるという効果がある。
【0024】
実施の形態3.
この実施の形態では、実施の形態1の平面アレーアンテナ装置でのビーム成形位相演算回路7で演算される主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布および各素子アンテナ1の位相設定量の演算方法において、1次元位相分布として、x′軸方向でz軸に対して対称な位相分布であって、図5に示す位相分布とするものである。すなわち、所定の位置座標x′=±Pcの位置を接続点とし、−Pc<x′<Pc(開口中心付近、例えば、開口径の50%以内)では正の同位相の位相分布とし、位置座標x′<−Pc、Pc<x′ではそれぞれ正、負の傾きの直線で表される位相分布とし、かつ、主ビーム方向に応じて上記直線の傾きを変化させる。図5の位相分布では、最広角ビーム走査において上記直線の傾きの絶対値を零(図5の2点鎖線)とし、平面アレーアンテナ正面方向ビーム走査において上記直線の傾きの絶対値が最も大きくなる(図5の実線)ようにしている。なお、上記位相分布で、接続点となる位置座標±Pcとしては、平面アレーアンテナ開口中心から50%までなど、過去データなどを参照して適宜適切な値に設定する。
【0025】
以上のように主ビーム方向に対してビーム成形位相演算回路7で演算される位相分布に対する各素子アンテナ1の位相設定量とビーム走査位相演算回路6で演算される主ビーム方向に指向するための各素子アンテナ1の位相設定量に基づいて、移相器制御装置8では各移相器2の移相量を設定する。このように構成された平面アレーアンテナ装置のφ0 面放射パターンは、実施の形態1の図3で説明したのと同様に、平面アレーアンテナ正面ビーム走査時にビーム幅が最も広く、最広角ビーム走査時にビーム幅が最も狭くなる。
【0026】
すなわちこの実施の形態3の位相設定量の演算方法を用いた平面アレーアンテナ装置によれば、主ビーム方向に応じて所望のビーム幅の成形ビームを形成する平面アレーアンテナ装置を得られる。また、所望の成形ビームを形成するための位相分布は、x′軸10の方向の1次元位相分布であり、直線の傾きにより一意に決定されるので、主ビーム方向に応じたビーム成形位相の演算時間を大幅に削減できるという効果がある。
【0027】
実施の形態4.
この実施の形態では、実施の形態1の平面アレーアンテナ装置でのビーム成形位相演算回路7で演算される主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布および各素子アンテナ1の位相設定量の演算方法において、1次元位相分布として、x′軸方向でz軸に対して対称な位相分布であって、図6に示す位相分布とするものである。
すなわち、位置座標x′=±Pcの位置を接続点とし、−Pc<x′<Pcでは正の同位相で表され、位置座標x′<−Pc、Pc<x′ではそれぞれ正、負の所定の傾きの直線で表される位相分布とし、かつ、主ビーム方向に応じて上記直線の傾きは一定のまま上記接続点の位置を平面アレーアンテナ開口中心に対する対称性を保持して変化させる。
図6の位相分布では、最広角ビーム走査において上記接続点の位置を平面アレーアンテナ開口端部(図6の2点鎖線)とし、平面アレーアンテナ正面方向ビーム走査において上記接続点の位置を最も平面アレーアンテナ開口中心寄りに(図6の実線)している。なお、上記位相分布で、接続点となる位置座標±Pcおよび直線の傾きとしては、過去データなどを参照して適宜適切な値に設定する。
【0028】
以上のように主ビーム方向に対してビーム成形位相演算回路7で演算される位相分布に対する各素子アンテナ1の位相設定量とビーム走査位相演算回路6で演算される主ビーム方向に指向するための各素子アンテナ1の位相設定量に基づいて、移相器制御装置8では各移相器2の移相量を設定する。このように構成された平面アレーアンテナ装置のφ0 面放射パターンは、実施の形態1の図3で説明したのと同様に、平面アレーアンテナ正面ビーム走査時にビーム幅が最も広く、最広角ビーム走査時にビーム幅が最も狭くなる。
【0029】
すなわちこの実施の形態4の位相設定量の演算方法を用いた平面アレーアンテナ装置によれば、主ビーム方向に応じて所望のビーム幅の成形ビームを形成する平面アレーアンテナ装置を得られる。また、所望の成形ビームを形成するための位相分布は、x′軸10の方向の1次元位相分布であり、上記接続点の位置により一意に決定されるので、主ビーム方向に応じたビーム成形位相の演算時間を大幅に削減できるという効果がある。
【0030】
実施の形態5.
この実施の形態では、実施の形態1の平面アレーアンテナ装置でのビーム成形位相演算回路7で演算される主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布および各素子アンテナ1の位相設定量の演算方法において、1次元位相分布として、x′軸方向でz軸に対して対称な位相分布であって、図7に示す位相分布とするものである。
すなわち、位置座標x′=±Pcの位置を接続点とし、−Pc<x′<Pcでは正の同位相で表され、位置座標x′<−Pc、Pc<x′ではそれぞれ上記正の同位相と逆位相で表される位相分布とし、かつ、主ビーム方向に応じて上記接続点の位置を平面アレーアンテナ開口中心に対する対称性を保持して変化させる。
図7の位相分布では、最広角ビーム走査において上記接続点の位置を平面アレーアンテナ開口端部(図7の2点鎖線)とし、平面アレーアンテナ正面方向ビーム走査において上記接続点の位置を最も平面アレーアンテナ開口中心寄りに(図7の実線)している。なお、上記位相分布で、接続点となる位置座標±Pcおよび直線の傾きとしては、過去データなどを参照して適宜適切な値に設定する。
【0031】
以上のように主ビーム方向に対してビーム成形位相演算回路7で演算される位相分布に対する各素子アンテナ1の位相設定量とビーム走査位相演算回路6で演算される主ビーム方向に指向するための各素子アンテナ1の位相設定量に基づいて、移相器制御装置8では各移相器2の移相量を設定する。このように構成された平面アレーアンテナ装置のφ0 面放射パターンは、実施の形態1の図3で説明したのと同様に、平面アレーアンテナ正面ビーム走査時にビーム幅が最も広く、最広角ビーム走査時にビーム幅が最も狭くなる。
【0032】
すなわちこの実施の形態4の位相設定量の演算方法を用いた平面アレーアンテナ装置によれば、主ビーム方向に応じて所望のビーム幅の成形ビームを形成する平面アレーアンテナ装置を得られる。また、所望の成形ビームを形成するための位相分布は、x′軸10の方向の1次元位相分布であり、上記接続点の位置により一意に決定されるので、主ビーム方向に応じたビーム成形位相の演算時間を大幅に削減できるという効果がある。
【0033】
実施の形態6.
この実施の形態では、実施の形態1の平面アレーアンテナ装置でのビーム成形位相演算回路7で演算される主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布および各素子アンテナ1の位相設定量の演算方法において、1次元位相分布として、図8に示す位相分布とするものである。
すなわち、2次曲線とその両端の直線で表わされる位相分布であって、位置座標x′=−Pc1 、+Pc2 (Pc1 ≠Pc2 )の位置を接続点とし、2次曲線の両端の直線との接続点の位置座標−Pc1 、+Pc2 をz軸に対して非対称に設定する。そして、位置座標−Pc1 <x′<+Pc2 ではz軸を対称軸とした負の2次係数の2次曲線とし、位置座標−Pc1 >x′および位置座標x′>+Pc2 では、それぞれの接続点で上記2次曲線と接する直線とし、この直線の傾きの絶対値を不等とする。図8の位相分布では、例えばx′>+Pc2 では直線の傾きの絶対値を−Pc1 >x′での直線の傾きの絶対値よりも小さくしている。また、主ビーム方向が広角方向になるに従って、上記Pc1 とPc2 の不等性および上記直線の傾きの絶対値の不等性を増加させてz軸に対する非対称性を増加させ、主ビーム方向に適合したビーム幅並びに利得分布を有する成形ビームを形成するための位相分布を求める。なお、実施の形態1と同様で、主ビーム方向に応じて直線部の直線の傾きは変化させる。
【0034】
以上のように構成された平面アレーアンテナ装置のφ0 面放射パターンは、例えば図9のようになる。すなわち、ある主ビーム方向への成形ビームの頂点付近15度変位で広角方向に2dB程度利得が高くなる形状の成形ビームを形成する平面アレーアンテナ装置を得られる。従って、低軌道周回衛星直下から離れた広角方向のサービスエリア内での衛星からの距離の違いによるスパンロスの差を補整でき、同一サービスエリア内での通信品質を均一化できる。また、所望の成形ビームを形成するための位相分布は、x′軸10の方向の1次元位相分布であり、位相分布は簡単な代数式で与えられるので、主ビーム方向に応じたビーム成形位相の演算時間を大幅に削減できるという効果がある。
【0035】
実施の形態7.
この実施の形態では、実施の形態1の平面アレーアンテナ装置でのビーム成形位相演算回路7で演算される主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布および各素子アンテナ1の位相設定量の演算方法において、1次元位相分布として、図10に示す位相分布とするものである。
すなわち、2次曲線とその両端の直線で表わされる位相分布であって、平面アレーアンテナ開口中心付近(位置座標−Pc−x0 <x′<Pc−x0 )では平面アレーアンテナ開口中心からある一定量だけずらした位置座標−x0 のところを対称軸とした負の2次係数の2次曲線とし、位置座標がx′<−Pc−x0 、Pc−x0 <x′では接続点x′=−Pc−x0 、Pc−x0 において上記2次曲線と接する正、負の傾きの直線で表される位相分布とする。また、主ビーム方向が広角方向になるに従って、上記オフセット量x0 を増加させてz軸に対する非対称性を増加させ、主ビーム方向に適合したビーム幅並びに利得分布を有する成形ビームを形成するための位相分布を求める。なお、この実施の形態7では実施の形態1と同様で、主ビーム方向に応じて直線部の直線の傾きを、位置座標−x0 のところを対称軸として対称としながら変化させる。
【0036】
以上のように主ビーム方向に対してビーム成形位相演算回路7で演算される位相分布に対する各素子アンテナ1の位相設定量とビーム走査位相演算回路6で演算される主ビーム方向に指向するための各素子アンテナ1の位相設定量に基づいて、移相器制御装置8では各移相器2の移相量を設定する。
【0037】
このように構成された平面アレーアンテナ装置のφ0 面放射パターンは、実施の形態6で図9のφ0 面放射パターンで説明したことと同様のようになる。すなわち、ある主ビーム方向への成形ビームの頂点付近での角度変位に対して広角方向に利得が高くなる形状の成形ビームを形成する平面アレーアンテナ装置を得られる。従って、低軌道周回衛星直下から離れた広角方向のサービスエリア内での衛星からの距離の違いによるスパンロスの差を補整でき、同一サービスエリア内での通信品質を均一化できる。また、所望の成形ビームを形成するための位相分布は、x′軸10の方向の1次元位相分布であり、位相分布は簡単な代数式で与えられるので、主ビーム方向に応じたビーム成形位相の演算時間を大幅に削減できるという効果がある。
【0038】
実施の形態8.
この実施の形態では、実施の形態1の平面アレーアンテナ装置でのビーム成形位相演算回路7で演算される主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布および各素子アンテナ1の位相設定量の演算方法において、1次元位相分布として、図11に示す位相分布とするものである。
すなわち、所定の位置座標x′=±Pcの位置を接続点とし、−Pc<x′<Pcでは正の同位相で表され、位置座標x′<−Pc、Pc<x′ではそれぞれ正、負の傾きの直線で表され、かつ、この直線の傾きの絶対値を不等にする位相分布とする。また、主ビーム方向が広角方向になるに従って、上記直線の傾きの絶対値の不等性を増加させてz軸に対する非対称性を増加させ、主ビーム方向に適合したビーム幅並びに利得分布を有する成形ビームを形成するための位相分布を求める。図11の位相分布では、例えばPc<x′では直線の傾きの絶対値をx′<−Pcでの直線の傾きの絶対値よりも小さくしている。なお、実施の形態3と同様で、主ビーム方向に応じて上記それぞれの直線の傾きを変化させる。
【0039】
このように構成された平面アレーアンテナ装置のφ0 面放射パターンは、実施の形態6で図9のφ0 面放射パターンで説明したことと同様のようになる。すなわち、ある主ビーム方向への成形ビームの頂点付近での角度変位に対して広角方向に利得が高くなる形状の成形ビームを形成する平面アレーアンテナ装置を得られる。従って、低軌道周回衛星直下から離れた広角方向のサービスエリア内での衛星からの距離の違いによるスパンロスの差を補整でき、同一サービスエリア内での通信品質を均一化できる。また、所望の成形ビームを形成するための位相分布は、x′軸10の方向の1次元位相分布であり、位相分布は簡単な代数式で与えられるので、主ビーム方向に応じたビーム成形位相の演算時間を大幅に削減できるという効果がある。
【0040】
実施の形態9.
この実施の形態では、実施の形態1の平面アレーアンテナ装置でのビーム成形位相演算回路7で演算される主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布および各素子アンテナ1の位相設定量の演算方法において、1次元位相分布として、図12に示す位相分布とするものである。
すなわち、接続点の位置座標をx′=−Pc1 、+Pc2 (Pc1 ≠Pc2 )とし、位置座標−Pc1 <x′<+Pc2 では正の同位相で表され、位置座標x′<−Pc1 、+Pc2 <x′ではそれぞれ正、負の傾きの直線で表され、かつ、この直線の傾きの絶対値を不等にする位相分布とする。また、主ビーム方向が広角方向になるに従って、上記Pc1 とPc2 の不等性および上記直線の傾きの絶対値の不等性を増加させてz軸に対する非対称性を増加させ、主ビーム方向に適合したビーム幅並びに利得分布を有する成形ビームを形成するための位相分布を求める。なお、実施の形態3または実施の形態4に準じて、主ビーム方向に応じて直線部の直線の傾きを変化させたり、接続点の位置座標−Pc1 、+Pc2 をずらせる。
【0041】
このように構成された平面アレーアンテナ装置のφ0 面放射パターンは、実施の形態6で図9のφ0 面放射パターンで説明したことと同様のようになる。すなわち、ある主ビーム方向への成形ビームの頂点付近での角度変位に対して広角方向に利得が高くなる形状の成形ビームを形成する平面アレーアンテナ装置を得られる。従って、低軌道周回衛星直下から離れた広角方向のサービスエリア内での衛星からの距離の違いによるスパンロスの差を補整でき、同一サービスエリア内での通信品質を均一化できる。また、所望の成形ビームを形成するための位相分布は、x′軸10の方向の1次元位相分布であり、位相分布は簡単な代数式で与えられるので、主ビーム方向に応じたビーム成形位相の演算時間を大幅に削減できるという効果がある。
【0042】
実施の形態10.
図13はこの発明の実施の形態10の平面アレーアンテナ装置を説明するための概略構成説明図である。なお、図13では例えば受信平面アレーアンテナ装置として示す。図において、11は主ビーム方向に応じた位相設定量の情報を記憶させておく記憶装置であり、その他は図1と同等のもので、同一符号で示す。
記憶装置11には、実施の形態1〜9で示した平面アレーアンテナ装置のいずれかにおけるビーム走査位相演算回路6及びビーム成形位相演算回路7で演算された主ビーム方向に適合した成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布に基づく各素子アンテナ1のビーム成形位相設定量の情報および主ビーム方向に指向するための各素子アンテナ1のビーム走査位相設定量の情報などを予め記憶させてあり、記憶装置11は、角度指示回路5から指示された主ビーム方向に応じ、移相器制御装置8が各移相器2に設定すべき位相設定量を決定するのに必要な情報を、適宜記憶情報に基づいて移相器制御装置8に提供する機能を有する。
【0043】
なお、記憶装置11に予め記憶させる情報は、実施の形態1〜9で示した平面アレーアンテナ装置のビーム走査位相演算回路6及びビーム成形位相演算回路7のいずれかで演算されるのと同様の手法により求めたビーム成形位相設定量の情報およびビーム走査位相設定量の情報であれば、実施の形態1〜9で示した平面アレーアンテナ装置以外の演算装置などで求めたものでも良い。
【0044】
以上のように、記憶装置11の有する予め記憶された情報により、主ビーム方向に応じて各移相器2に設定すべき位相設定量を決定するのに必要なビーム成形位相設定量およびビーム走査位相設定量のリアルタイムでの演算を必要とせず、短時間での主ビーム方向に応じた素子アンテナの位相設定を可能にし、実施の形態1〜9で示した平面アレーアンテナ装置のいずれかで実現されるような、それぞれの主ビーム方向に適合した成形ビームを形成する平面アレーアンテナ装置を得られる。
また、記憶装置11に予め記憶する位相設定量の情報は、実施の形態1〜9で示したようにビーム成形位相設定量の演算時間が従来より大幅に削減されており、短い演算時間で得られる。
【0045】
なお、上記角度指示回路5と記憶装置11と移相器制御装置8は、これらのうちの2つ以上をそれぞれの機能を有する1つの演算回路(1チップに集積した回路などでも良い)で構成しても良く、装置を小形化でき、かつ、上記同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているもので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0047】
請求項1〜2の発明によれば、主ビーム方向に応じたビーム成形位相分布の演算手法を簡略化し、主ビーム方向に適合したビーム幅を有する成形ビームを形成する素子アンテナの位相設定量の演算時間を短縮でき、主ビーム方向に応じた素子アンテナの位相設定量の演算時間を短縮できるという効果がある。
【0048】
また、請求項3の発明によれば、主ビーム方向に応じたビーム成形位相分布の演算手法を簡略化し、主ビーム方向に適合したビーム幅並びに利得分布を有する成形ビームを形成する素子アンテナの位相設定量の演算時間を短縮でき、主ビーム方向に応じた素子アンテナの位相設定量の演算時間を短縮できるという効果がある。
【0049】
さらに、請求項4の発明によれば、平面アレーアンテナ装置を小形化できる効果がある。
【0050】
また、請求項5の発明によれば、請求項1〜4のいずれか1項に記載の平面アレーアンテナ装置におけるビーム走査位相演算手段およびビーム成形位相演算手段による位相設定量の演算手法により求められた位相設定量の情報が予め格納された記憶手段を備えたので、従来より短い演算時間で位相設定量の情報を得られると共に主ビーム方向に応じて各移相器に設定すべき位相設定量を決定するのに必要なビーム成形位相設定量およびビーム走査位相設定量のリアルタイムでの演算を必要とせず、短時間での主ビーム方向に応じた素子アンテナの位相設定を可能にするという効果がある。
【0051】
さらに、請求項6の発明によれば、平面アレーアンテナ装置を小形化できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するための各素子アンテナの位相設定量の演算方法を実施する機能を備えた平面アレーアンテナ装置を説明するための概略構成説明図である。
【図2】 実施の形態1の主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布に用いる1次元位相分布の説明図である。
【図3】 実施の形態1の平面アレーアンテナ装置のφ0 面放射パターンの例を示す図である。
【図4】 実施の形態2の主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布に用いる1次元位相分布の説明図である。
【図5】 実施の形態3の主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布に用いる1次元位相分布の説明図である。
【図6】 実施の形態4の主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布に用いる1次元位相分布の説明図である。
【図7】 実施の形態5の主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布に用いる1次元位相分布の説明図である。
【図8】 実施の形態6の主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布に用いる1次元位相分布の説明図である。
【図9】 実施の形態6の平面アレーアンテナ装置のφ0 面放射パターンの例を示す図である。
【図10】 実施の形態7の主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布に用いる1次元位相分布の説明図である。
【図11】 実施の形態8の主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布に用いる1次元位相分布の説明図である。
【図12】 実施の形態9の主ビーム方向に応じた成形ビームを形成するためのビーム成形位相分布に用いる1次元位相分布の説明図である。
【図13】 この発明の実施の形態10の平面アレーアンテナ装置を説明するための概略構成説明図である。
【図14】 低軌道周回衛星を用いた衛星通信システム概念図である。
【図15】 従来のこの種の平面アレーアンテナ装置を説明するための概略構成説明図である。
【符号の説明】
1 素子アンテナ、2 移相器、3 電力合成器、4 受信機、5 角度指示回路、6 ビーム走査位相演算回路、7 ビーム成形位相演算回路、8 移相器制御装置、9 主ビーム方向、10 x′軸、11 記憶装置、12 地球、13 低軌道周回衛星、14 衛星搭載アンテナ、15 地球上の通信サービスエリア、16 制御プロセッサ。

Claims (6)

  1. 複数個の素子アンテナが配列された平面アレーアンテナと、上記平面アレーアンテナへの給電部と、上記給電部に設けられ、上記素子アンテナの励振位相を可変する移相器と、上記平面アレーアンテナの主ビーム方向を指示する角度指示手段と、上記角度指示手段からの主ビーム方向の指示に基づき上記平面アレーアンテナを主ビーム方向に指向するための上記素子アンテナの位相設定量を演算するビーム走査位相演算手段と、上記角度指示手段からの主ビーム方向の指示に基づき主ビーム方向に適合する成形ビームを形成するための上記素子アンテナの位相設定量を演算するビーム成形位相演算手段と、上記ビーム走査位相演算手段及び上記ビーム成形位相演算手段からの位相設定量の情報に基づき上記移相器の設定位相を制御する移相器制御手段とを備え、上記平面アレーアンテナの開口面をxy面、正面方向をz軸方向とし、上記平面アレーアンテナの開口中心を原点とする直交座標系におけるz軸方向と主ビーム方向を含む面が上記xy面と交わる線をx′軸と定め、上記ビーム成形位相演算手段で、x′軸方向でz軸に対して対称な1次元位相分布であって、所定の位置座標x′=±Pcの位置を接続点とし、−Pc<x′<Pcではz軸を対称軸とした負の2次係数の2次曲線で表され、位置座標x′<−Pc、Pc<x′ではそれぞれ上記接続点において上記2次曲線と接する正、負の傾きの直線で表され、主ビーム方向が広角方向になるに従って上記直線の傾きの絶対値を小さく選定すると共にこの直線の傾きで決まる2次曲線として主ビーム方向に適合したビーム幅を有する成形ビームを形成するための位相分布を求め、この位相分布に従って上記素子アンテナをx′軸に投影した場合の位置座標に対応する位相を上記素子アンテナの成形ビームを形成するための位相設定量とすることを特徴とする平面アレーアンテナ装置。
  2. 複数個の素子アンテナが配列された平面アレーアンテナと、上記平面アレーアンテナへの給電部と、上記給電部に設けられ、上記素子アンテナの励振位相を可変する移相器と、上記平面アレーアンテナの主ビーム方向を指示する角度指示手段と、上記角度指示手段からの主ビーム方向の指示に基づき上記平面アレーアンテナを主ビーム方向に指向するための上記素子アンテナの位相設定量を演算するビーム走査位相演算手段と、上記角度指示手段からの主ビーム方向の指示に基づき主ビーム方向に適合する成形ビームを形成するための上記素子アンテナの位相設定量を演算するビーム成形位相演算手段と、上記ビーム走査位相演算手段及び上記ビーム成形位相演算手段からの位相設定量の情報に基づき上記移相器の設定位相を制御する移相器制御手段とを備え、上記平面アレーアンテナの開口面をxy面、正面方向をz軸方向とし、上記平面アレーアンテナの開口中心を原点とする直交座標系におけるz軸方向と主ビーム方向を含む面が上記xy面と交わる線をx′軸と定め、上記ビーム成形位相演算手段で、x′軸方向でz軸に対して対称な1次元位相分布であって、負の2次係数の2次曲線で表され、主ビーム方向が広角方向になるに従って上記2次曲線の2次係数の絶対値を小さく選定して主ビーム方向に適合したビーム幅を有する成形ビームを形成するための位相分布を求め、この位相分布に従って上記素子アンテナをx′軸に投影した場合の位置座標に対応する位相を上記素子アンテナの成形ビームを形成するための位相設定量とすることを特徴とする平面アレーアンテナ装置。
  3. 請求項1記載の平面アレーアンテナ装置において、上記ビーム成形位相演算手段で、上記角度指示手段からの主ビーム方向の指示が広角方向になるに従って、上記x′軸方向でz軸に対して対称な1次元位相分布に代えて上記接続点の位置座標をx′=−Pc1 、+Pc2 (Pc1 ≠Pc2 )とし、かつ、位置座標x′<−Pc1 、+Pc2 <x′における直線の傾きの絶対値を不等にすると共に上記Pc1 とPc2 の不等性および上記直線の傾きの絶対値の不等性を増加させてz軸に対する非対称性を増加させ、主ビーム方向に適合したビーム幅並びに利得分布を有する成形ビームを形成するための位相分布を求め、この位相分布に従って上記素子アンテナをx′軸に投影した場合の位置座標に対応する位相を上記素子アンテナの成形ビームを形成するための位相設定量とすることを特徴とする平面アレーアンテナ装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の平面アレーアンテナ装置において、少なくとも上記ビーム走査位相演算手段とビーム成形位相演算手段がそれぞれの機能を有する1つの演算回路で形成されていることを特徴とする平面アレーアンテナ装置。
  5. 複数個の素子アンテナが配列された平面アレーアンテナと、上記平面アレーアンテナへの給電部と、上記給電部に設けられ、上記素子アンテナの励振位相を可変する移相器と、上記平面アレーアンテナの主ビーム方向を指示する角度指示手段と、上記角度指示手段からの主ビーム方向の指示に基づき上記平面アレーアンテナを上記主ビーム方向に指向するための上記素子アンテナの位相設定量および上記主ビーム方向に適合する成形ビームを形成するための上記素子アンテナの位相設定量の情報が格納された記憶手段と、上記記憶手段からの位相設定量の情報に基づき上記移相器の設定位相を制御する移相器制御手段とを備え、上記記憶手段に予め格納された位相設定量の情報が、請求項1〜のいずれか1項に記載の平面アレーアンテナ装置における上記ビーム走査位相演算手段およびビーム成形位相演算手段による位相設定量の演算手法により求められた位相設定量の情報であることを特徴とする平面アレーアンテナ装置。
  6. 請求項に記載の平面アレーアンテナ装置において、上記角度指示手段と記憶手段と移相器制御手段のうちの2つ以上の手段がそれぞれの機能を有する1つの演算回路で形成されていることを特徴とする平面アレーアンテナ装置。
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