JP4038729B2 - 地下水を利用した住宅空調システム - Google Patents

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Description

本発明は地下水を利用した住宅空調システム、特に、熱媒体としての水との間で熱交換を行った空気を居住区で対流させる場合に、熱媒体としての水の温度調節に地下水を利用している住宅空調システムに関する。
従来、地熱を利用して一定温度に保った水を熱媒体として用いる熱交換器を住宅の床下に設置し、その熱交換器を用いて熱媒体としての水と空気との間で熱交換させ、熱交換後の空気をファンなどを用いて、たとえば2階建て住宅の各階の居住区内に強制対流させるという地熱利用空調システムが提案されていた(たとえば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載されている従来例では、熱媒体としての水を、地中と住宅に設置した熱交換器とに亘って形成した閉循環路で直接に流通させるようにしている。
特許第3416818号公報
しかしながら、特許文献1によって提案されている従来例は、閉循環路の地中埋設部分の構造が複雑で、そのメンテナンスなどが煩わしくなるおそれがあった。
本発明は、このような状況の下でなされたものであり、運転コストが安くつくヒートポンプを採用し、そのヒートポンプの熱源側の系では地下水を循環させ、その負荷側の系では水を循環させて空調を行うという考え方を採用することによって、地中部分の構造を簡略にすることが可能になる地下水を利用した住宅空調システムを提供することを目的とする。
本発明に係る地下水を利用した住宅空調システムは、熱媒体との間で熱交換を行った空気を居住区で対流させる住宅空調システムにおいて、上記熱媒体としての水を流通させる熱媒体通路をその熱媒体通路の外部から密閉された循環路として形成すると共に、この循環路を負荷側通路とするヒートポンプを備え、このヒートポンプの熱源側通路として、地熱との熱交換を行う地下水を循環させる地下水循環通路を用い、この地下水循環通路が、汲上げポンプにより地下水路から地下水を汲み上げる地下水汲上げ管の管路と、この地下水汲上げ管の管路を経て供給された地下水と上記ヒートポンプの熱媒配管の管路を循環する熱媒体との間で熱交換を行わせる地下水送り管の管路と、この地下水送り管に連通されて上記地下水汲上げ管による地下水汲上げ位置よりも上流側で上記地下水路に地下水を戻す地下水戻し管の管路と、上記地下水路と、によって形成され、上記地下水汲上げ管による地下水汲上げ位置と、上記地下水戻し管による地下水戻し位置との水平間隔が5mよりも短く、かつ、地下水汲上げ管及び地下水戻し管の埋設深さを10m程度にして地下水汲上げ管の管路を経て地下水送り管に給送される地下水の温度を四季を通じてほゞ一定の温度に保ってあると共に、上記地下水汲上げ管及び上記地下水戻し管は、通水性を有する管壁が上記地下水路中に達するように地中に埋設された各別の立て管にそれぞれ収容されていて、地下水汲上げ管の外周囲及び地下水戻し管の外周囲に、それらを収容している各別の上記立て管の内部空間によって形成された水溜まり空間が形成され、上記熱媒体流通路を流通する熱媒体としての水と空気流通路を流通する空気との熱交換を行う熱交換器を居住区の上方部位と下方部位とにそれぞれ設置し、それぞれの熱交換器の空気流通路から熱交換後の空気を流出させて上記居住区内で対流させるようになっている、というものである。
この発明によれば、ヒートポンプの作用により、地下水循環路を循環する地下水から住宅居住区に設置された熱交換器の熱媒体流通路を流通する水に地熱が効率よく運ばれる。そして、地熱は一年を通じて温度がほぼ一定であるので、たとえば夏期には、居住区内の空気が居住区内温度よりも冷やされるのに対し、冬期には、居住区内の空気が居住区内温度よりも暖められる。このため、室温調節の需要の多い夏期や冬期に、温度調節された空気が居住区内で対流して居住区内温度が熱交換器の熱媒体としての水の温度に見合う温度に調節される。
本発明では、上記地下水循環通路が、汲上げポンプにより地下水路から地下水を汲み上げる地下水汲上げ管の管路と、この地下水汲上げ管の管路を経て供給された地下水と上記ヒートポンプの熱媒配管の管路を循環する熱媒との間で熱交換を行わせる地下水送り管の管路と、この地下水送り管に連通されて上記地下水汲上げ管による地下水汲上げ位置よりも上流側で上記地下水路に地下水を戻す地下水戻し管の管路と、上記地下水路と、によって形成されていることにより、地中部分の構造を簡略に構成することができ、しかも、地下水路を流れる地下水が地層と直接に接触することになって地下水への地熱の伝熱効率が高く保たれて、居住区での空調効率が向上する。また、地下水が地下水循環路を循環するだけであるので、地下水を汚さず、ヒートアイランド現象の起こる心配がないという利点もある。
特に、上記地下水汲上げ管による地下水汲上げ位置と、上記地下水戻し管による地下水戻し位置との水平間隔が5mよりも短くなっているので、地下水汲上げ管の管路による地下水汲上げ率が高く保たれ、地下水路を流れる地下水の利用率を向上させやすくなり、地下水量をいたずらに多くすることが必要なくなる。
さらに、本発明では、上記地下水汲上げ管及び上記地下水戻し管は、通水性を有する管壁が上記地下水路中に達するように地中に埋設された各別の立て管にそれぞれ収容されていて、地下水汲上げ管の外周囲及び地下水戻し管の外周囲に、それらを収容している各別の上記立て管の内部空間によって形成された水溜まり空間が形成されている。このため、地下水路を流れる地下水の利用率が飛躍的に高まり、また、地下水循環通路に地下水を安定して流通させることができるようになる。
さらに、上記熱媒体流通路を流通する熱媒体としての水と空気流通路を流通する空気との熱交換を行う熱交換器を居住区の上方部位と下方部位とにそれぞれ設置し、それぞれの熱交換器の空気流通路から熱交換後の空気を流出させて上記居住区内で対流させるようになっている、という構成を採用しているので、夏期には、居住区上方部位の熱交換器の空気流通路から冷たい空気が流出して居住区内で対流し、冬期には、居住区下方部位の熱交換器の空気流通路から温かい空気が流出して居住区内で対流する。したがって、室温調節の需要の多い夏期や冬期に、温度調節された空気が居住区内で対流して居住区内温度が熱交換器の熱媒体としての水の温度に見合う温度に調節される。
以上のように、本発明に係る地下水を利用した住宅空調システムによれば、熱媒体通路を負荷側通路とするヒートポンプを用いていて、そのヒートポンプの熱源側通路として、地下水が循環する地下水循環路を用いたので、ヒートポンプの作用を介して地熱を居住区の空調に有効利用することが可能になる。そのため、空調に要する電力消費量を少なく抑えることができてランニングコストが安くつく。
また、地下水循環通路を、汲上げポンプにより地下水路から地下水を汲み上げる地下水汲上げ管の管路と、この地下水汲上げ管の管路を経て供給された地下水と上記ヒートポンプの熱媒配管の管路を循環する熱媒との間で熱交換を行わせる地下水送り管の管路と、この地下水送り管に連通されて上記地下水汲上げ管による地下水汲上げ位置よりも上流側で上記地下水路に地下水を戻す地下水戻し管の管路と、上記地下水路と、によって形成することによって、地中部分の構造が簡略になり、しかも、地下水路を流れる地下水が地層と直接に接触することになって地下水への地熱の伝熱効率が高く保たれて、居住区を効率よく空調することができるという効果が奏される。
さらに、地下水汲上げ管による地下水汲上げ位置と、地下水戻し管による地下水戻し位置との水平間隔を5mよりも短い間隔に定め、かつ、地下水汲上げ管及び地下水戻し管を各別の立て管にそれぞれ収容してそれらの周囲に水溜まり空間を形成したので、地下水の循環が安定して行われ、しかも、地下水路を流れる地下水のほとんどをヒートポンプの熱源側通路で循環させることができるようになるという卓越した効果が得られる。
図1は本発明に係る地下水を利用した住宅空調システムの説明図、図2は当該住宅空調システムの要部を示した説明図、図3はヒートポンプHの熱源側通路の一部を示した説明図、図4はヒートポンプHの説明図である。
図1は2階建て住宅に当該住宅空調システムを設置した事例である。同図において、1は1階居住区R1の床、2は1階居住区R1の天井、3は2階居住区R2の床、4は2階居住区R2の天井をそれぞれ示していて、1階居住区R1の床下空間S1と、2階居住区R2の床下空間S2と、2階居住区R2の天井裏空間S3とに、それぞれ所要段数の熱交換器5,6,7が設置されている。
これらの熱交換器5,6,7は同一の構成を備えていて、筐体81の内部に配備されて蛇行状の熱媒体流通路を形成する伝熱管82の一端が、筐体81の外側に臨んだ伝熱管入口82aとされているのに対し、その他端が筐体81の外側に臨んだ伝熱管出口82bとされている。また、筐体81の内部空間が空気流通路とされ、その空気流通路に連通する2つの通口83a,83bが筐体81に具備されている。さらに、筐体81には、空気流通路を流通する空気の消臭殺菌を行う手段としての複数のブラックライト91…が取り付けられている。これらのブラックライト91…は近紫外線照射によって図示していない光触媒を励起する作用を発揮し、近紫外線照射を受けて励起した光触媒が空気に含まれる臭気成分を分解したり細菌を死滅させたりする作用を行う。
そして、図1のように、1階居住区R1の床下空間S1に設置されているそれぞれの熱交換器5では、一方側の通口83aに、床1の床面でその居住区R1に臨んで開口している通気口84が連通されているのに対し、他方側の通口83bが床下空間S1に対して開放されている。また、2階居住区R2の床下空間S2に設置されているそれぞれの熱交換器6では、一方側の通口83aに、床3の床面でその居住区R2に臨んで開口している通気口86が連通されているのに対し、他方側の通口83bに1階居住区R1の天井2の天井面でその居住区R1に臨んで開口している通気口87が連通されている。さらに、2階居住区R2の天井裏空間S3に設置されているそれぞれの熱交換器7では、一方側の通口83aがその天井裏空間S3に対して開放されているのに対し、他方側の通口83bに2階居住区R2の天井4の天井面でその居住区R2に臨んで開口している通気口88が連通されている。
上記したそれぞれの熱交換器5,6,7の伝熱管82によって形成される熱媒体流通路では熱媒体としての水が流通し、その水と空気流通路を流通する空気との間で熱交換が行われる。
図1で判るように、各階居住区R1,R2の床下空間S1,S2や2階居住区R2の天井裏空間S3には、図1に示したように、給水管12と戻水管13とがそれぞれ配設されている。そして、1階居住区R1の床下空間S1の給水管12と戻水管13との間に複数段に亘って上記熱交換器5が並列に介在され、同様に、2階居住区R2の床下空間S2の給水管12と戻水管13との間にも複数段に亘って上記熱交換器6が並列に介在され、さらに、2階居住区R2の天井裏空間S3の給水管12と戻水管13との間にも複数段に亘って上記熱交換器7が並列に介在されている。すなわち、1階居住区R1の床下空間S1に設置されている複数段の熱交換器5…のそれぞれの伝熱管82については、その入口82aが給水管12に接続され、その出口82bが戻水管13に接続されている。2階居住区R2の床下空間S2に設置されている複数段の熱交換器6…や、2階居住区R2の屋根裏空間S3に設置されている複数段の熱交換器7…の伝熱管82についても同様である。
また、図1及び図2とを併せ見ることによって判るように、各階居住区R1,R2の床下空間S1,S2や2階居住区R2の天井裏空間S3にそれぞれ配設されている給水管12の始部と戻水管13の終部とがヘッダH1,H2に接続されていると共に、それぞれのヘッダH1,H2がラインポンプP1を備えた接続管35によって相互に接続されている。したがって、ラインポンプP1を運転することにより、熱交換器5,6,7の熱媒体流通路を流通する熱媒体としての水が、給水管12と伝熱管82と戻水管13と接続管35とによって形成される閉循環路300を経て循環することになる。ここで、「閉循環路」とは、外部から密閉された循環路のことであって、各熱交換器5,6,7の熱媒体流通路によって形成されている管路のことである。なお、各階居住区R1,R2の床下空間S1,S2や2階居住区R2の天井裏空間S3にそれぞれ配設されている給水管12はヘッダH1(図2参照)に枝分かれして接続されており、各階居住区R1,R2の床下空間S1,S2や2階居住区R2の天井裏空間S3にそれぞれ配設されている戻水管13はヘッダH2に対して集合している。
図4には、この住宅空調システムに用いられるヒートポンプHを例示している。このヒートポンプHは、圧縮機91と、2つの熱交換器92,93と、膨張弁94,95と、それらを接続する熱媒配管の管路96と、四方弁97とを備えていて、四方弁97を切り換えることによって冷却運転と加熱運転とが切り換えられる。そして、冷却運転の場合(図4の場合)は、管路96を流れる熱媒が蒸発器として作用する熱交換器93を介して負荷側通路100を流れる水と熱交換を行うと共に、管路96を流れる熱媒の熱が凝縮器として作用する熱交換器92を介して熱源側通路200を流れる水に放出されるのに対し、加熱運転の場合は、管路96を流れる熱媒が凝縮器として作用する熱交換器93を介して負荷側通路100を流れる水と熱交換を行うと共に、管路96を流れる熱媒の熱が蒸発器として作用する熱交換器92を介して熱源側通路200を流通する水に放出される。
このヒートポンプHにおいて、負荷側通路100として図1や図2などで説明した上記閉循環路300が用いられている。また、熱源側通路200として図2に示した地下水循環路400が用いられている。図例の地下水循環路400は、汲上げポンプPにより地下水路410から地下水を汲み上げる地下水汲上げ管420の管路と、この地下水汲上げ管420の管路を経て供給された地下水とヒートポンプHの熱媒配管の管路96を循環する熱媒との間で熱交換を行わせる地下水送り管430の管路と、この地下水送り管430に連通されて地下水汲上げ管420による地下水汲上げ位置イよりも上流側の地下水戻し位置ロで地下水路410に地下水を戻す地下水戻し管440の管路と、上記地下水路410と、によって形成されている。そして、図3に示したように、地下水汲上げ管420及び地下水戻し管440は、通水性を有する管壁が上記地下水路中に達するように地中に埋設された各別の立て管421,441にそれぞれ収容されていて、地下水汲上げ管420の外周囲及び地下水戻し管440の外周囲に、それらを収容している各別の上記立て管421,441の内部空間によって形成された水溜まり空間422,442が形成されている。
次に作用などを説明する。
この住宅空調システムは、ヒートポンプHの圧縮機91を運転し、併せて、汲上げポンプPとラインポンプP1とを運転することによって稼働される。
汲上げポンプPを運転すると、地下水汲上げ管420の管路を通して地下水路410から汲み上げられた地下水が、地下水送り管430の管路と地下水戻し管440の管路とを経て地下水路410に戻される。ここで、地下水は山間部から平野部に流れる川と同じ方向に流れるので、上記のように地下水路410の下流側から汲み上げた地下水をその上流側に戻すようにすると、地下水を無理なく地下水循環路400を循環させることができる。また、地下水汲上げ管420の管路から地下水を汲み上げる圧力(汲上げ圧力)と、地下水戻し管440の管路から地下水を戻す圧力(戻し圧力)とをバランスさせる(釣り合わせる)ようにすると、地下水を無理なく地下水循環路400を循環させることに役立つだけでなく、地下水戻し管440の管路を経て地下水路410に戻された地下水のほゞ全量が地下水路410を流れた後、地下水汲上げ管420の管路に汲み上げられるようになって、地下水が無駄に消費されないという利点がある。
地下水路410を流れる地下水は、地下水路410の周囲の地層の地熱と熱交換を行って地熱とほゞ同じ温度になって地下水汲上げ管420の管路に汲み上げられた後、地下水送り管430を流れる。また、地層深さ5〜13m付近の地熱は四季を通じてほゞ一定の温度であるので、たとえば地下水汲上げ管420や地下水戻し管440の埋設深さを10m程度にしておくと、地下水汲上げ管420の管路を経て地下水送り管430に給送される地下水の温度は四季を通じてほゞ一定の温度、たとえば17℃程度の温度に保たれる。この温度は、夏期の居住区内温度よりも低温で冬期の居住区内温度よりも高温である。
したがって、気温の高い夏期にヒートポンプHの四方弁97を図4の状態に切り換えてこのヒートポンプHを冷却運転すると、管路96を流れる熱媒の熱が凝縮器として作用する熱交換器92を介して熱源側通路200、具体的には地下水循環路400の地下水送り管430の管路を流れる水に放出される一方で、管路96を流れる熱媒が蒸発器として作用する熱交換器93を介して負荷側通路100、具体的には閉循環路300を流れる水と熱交換を行うので、住宅の居住区側に設置されている熱交換器5,6,7の空気流通路の空気が各居住区R1,R2の温度(気温)よりも冷やされる。これに対し、気温の低い冬期にヒートポンプHの四方弁97を切り換えてこのヒートポンプHを加熱運転すると、管路96を流れる熱媒の熱が蒸発器として作用する熱交換器92を介して地下水送り管430の管路を流れる水に放出される一方で、管路96を流れる熱媒が凝縮器として作用する熱交換器93を介して閉循環路300を流れる水と熱交換を行うので、住宅の居住区側に設置されている熱交換器5,6,7の空気流通路の空気が各居住区R1,R2の温度(気温)よりも暖められる。
したがって、気温の高い夏期には、2階居住区R2の天井裏空間S3に設置されている熱交換器7の空気流通路の通気口88から冷たい空気が2階居住区R2内に自然流出してその居住区R2を矢印aのように下降する。同様に、2階居住区R2の床下空間S2に設置されている熱交換器6の空気流通路の通気口87から冷たい空気が1階居住区R1内に自然流出してその居住区R1を矢印aのように下降する。この場合、天井裏空間S3に設置されている熱交換器7の空気流通路には、通口83aから天井裏空間S3の空気が補給されるのに対し、2階居住区R2の床下空間S2に設置されている熱交換器6の空気流通路には、通気口86から2階居住区R2内の空気が補給される。そして、1階居住区R1の床下空間S1に設置されている熱交換器5の空気流通路には、通気口84から1階居住区R1内の空気が自然流入した後、その通口83bから床下空間S1に自然流出する。
これに対し、気温の低い冬期には、1階居住区R1の床下空間S1に設置されている熱交換器5の空気流通路の通気口84から暖かい空気が1階居住区R1内に自然流出してその居住区R1を矢印bのように上昇する。同様に、2階居住区R2の床下空間S2に設置されている熱交換器6の空気流通路の通気口86から暖かい空気が2階居住区R2内に自然流出してその居住区R2を矢印bのように上昇する。この場合、1階居住区R1の床下空間S1に設置されている熱交換器5の空気流通路には、通口83bから床下空間S1の空気が補給されるのに対し、2階居住区R2の床下空間S2に設置されている熱交換器6の空気流通路には、通気口87から1階居住区R1内の空気が補給される。そして、天井裏空間S3に設置されている熱交換器5の空気流通路には、通気口88から2階居住区R2内の空気が自然流入した後、その通口83aから天井裏空間S3に自然流出する。
以上のように、この住宅空調システムでは、気温の高い夏期や気温の低い冬期のような室温調節が必要な時期には、汲上げポンプPなどを運転してヒートポンプHを動作させるだけで、それぞれの居住区R1,R2で、熱交換器5,6,7の作用によって温度調節された空気が自然対流して室温を調節する。そのため、室温調節を行うために空気を強制対流させるためのファンを運転する必要がなくなり、電力消費を節約することが可能になる。なお、熱交換器5,6,7にファンを設置して空気を強制対流させるようにしてもよい。
この実施形態では、それぞれの熱交換器5,6,7に空気流通路を流通する空気の消臭殺菌を行う手段としてのブラックライト91が装備されているので、このブラックライト91を点灯しておくことにより、各居住区R1,R2を自然対流する空気の消臭殺菌が行われる。そのために、空気流通路から自然流出して居住区R1,R2内を自然対流する空気の清浄性が保たれてかびや悪臭が発生しないという利点がある。
調査の結果、上記したような各居住区R1,R2内での空気の自然対流によって室内を換気した場合、1時間に0.5回という換気基準を十分に達成し得るだけの風量が各熱交換器5,6,7の空気流通路で生じていることが判明した。
この実施形態では、図1に示したように、天井裏空間S2に換気ファン41を設置して外気と建物内空気とを強制換気することができるようにしてあると共に、建物の外壁W1,W2に、1階居住区R1の床下空間S1に通じる自然換気路42,43を具備させてある。こうしておけば、室温調節を行うことを要しない時期などに、換気ファン41を運転することによって、天井裏空間S3から居住区R1,R2に外気を採り入れたり建物内空気を排気したり、1階居住区R1の床下空間S1から外気を採り入れたり建物内空気を排気したりすることが可能である。この場合でも、各熱交換器5,6,7の空気流通路を介して空気が各居住区R1,R2の相互間で自然対流し、そのように自然対流する空気がブラックライト91の作用で清浄性が保たれてかびや悪臭が発生しない。
ところで、この住宅空調システムにおいて、地下水循環路400を形成している地下水汲上げ管420と地下水戻し管440を埋設する箇所は、地下水路410が存在する場所であることが要求される。その反面で、地下水路410は地層中のどこにでも存在しているとは限らない。そこで、地下水路410が存在していない場所では、次のような手順で地下水路を人工的に作り出すことが好ましい。
すなわち、直径100mm程度のプラスチック管を上記立て管421,441として深さ10m程度に達するように埋設し、それらの各立て管421,441の中に直径1インチ程度の地下水汲上げ管420と地下水戻し管440とを設置する。そして、汲上げポンプPを運転して地下水汲上げ管420の管路やその周囲の地層を負圧にした状態で、地下水戻し管440の管路を通して地層中に人工的に給水する。このようにすると、地下水戻し管440の管路を通して地層中に給水された水が地下水汲上げ管420の管路側に流れてその管路に汲み上げられるので、地下水戻し位置ロと地下水汲上げ位置イとの間に地下水路410が人工的に形成される。こうして地下水路410を人工的に形成すると、汲上げ圧力と戻し圧力をバランスさせておくことによって、地下水戻し管440の管路を経て地下水路410に戻された地下水のほゞ全量が地下水路410を流れた後、地下水汲上げ管420の管路に汲み上げられるようになり、地下水が無駄に消費されなくなる。また、立て管421,441の内部空間によって形成されている地下水汲上げ管420や地下水戻し管440の周囲の水溜まり空間422,442には、一定の水位まで地下水が常に貯留されるので、地下水汲上げ管420の管路による地下水の汲上げを安定して継続することが可能になる。一般的な住宅地付近の地層では、地下水戻し位置ロとそれよりも下流側の地下水汲上げ位置イとの間の距離Lを5m以内にしておくと、地下水が無駄に消費されなくなるという効果が得られ、地下水量を少量しか確保できない場所では、その距離Lを狭めて5mよりも短くしておくことが望ましい。なお、この状態ではヒートアイランド現象は起こらない。
本発明に係る地下水を利用した住宅空調システムの説明図である。 当該住宅空調システムの要部を示した説明図である。 ヒートポンプの熱源側通路(地下水循環路)の一部を示した説明図である。 ヒートポンプの説明図である。
符号の説明
5,6,7 熱交換器
96 熱媒配管
100 負荷側通路
200 熱源側通路
300 閉循環路(熱媒体流通路)
400 地下水循環通路
410 地下水路
420 地下水汲上げ管
421,441 立て管
422,442 水溜まり空間
430 地下水送り管
440 地下水戻し管
H ヒートポンプ
L 距離(地下水汲上げ位置と地下水戻し位置との水平間隔)
P 汲上げポンプ
R1,R2 居住区

Claims (1)

  1. 熱媒体との間で熱交換を行った空気を居住区で対流させる住宅空調システムにおいて、
    上記熱媒体としての水を流通させる熱媒体通路をその熱媒体通路の外部から密閉された循環路として形成すると共に、この循環路を負荷側通路とするヒートポンプを備え、このヒートポンプの熱源側通路として、地熱との熱交換を行う地下水を循環させる地下水循環通路を用い
    この地下水循環通路が、汲上げポンプにより地下水路から地下水を汲み上げる地下水汲上げ管の管路と、この地下水汲上げ管の管路を経て供給された地下水と上記ヒートポンプの熱媒配管の管路を循環する熱媒体との間で熱交換を行わせる地下水送り管の管路と、この地下水送り管に連通されて上記地下水汲上げ管による地下水汲上げ位置よりも上流側で上記地下水路に地下水を戻す地下水戻し管の管路と、上記地下水路と、によって形成され、
    上記地下水汲上げ管による地下水汲上げ位置と、上記地下水戻し管による地下水戻し位置との水平間隔が5mよりも短く、かつ、地下水汲上げ管及び地下水戻し管の埋設深さを10m程度にして地下水汲上げ管の管路を経て地下水送り管に給送される地下水の温度を四季を通じてほゞ一定の温度に保ってあると共に、上記地下水汲上げ管及び上記地下水戻し管は、通水性を有する管壁が上記地下水路中に達するように地中に埋設された各別の立て管にそれぞれ収容されていて、地下水汲上げ管の外周囲及び地下水戻し管の外周囲に、それらを収容している各別の上記立て管の内部空間によって形成された水溜まり空間が形成され、
    上記熱媒体流通路を流通する熱媒体としての水と空気流通路を流通する空気との熱交換を行う熱交換器を居住区の上方部位と下方部位とにそれぞれ設置し、それぞれの熱交換器の空気流通路から熱交換後の空気を流出させて上記居住区内で対流させるようになっていることを特徴とする地下水を利用した住宅空調システム。
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