JP4038504B2 - 情報記録装置 - Google Patents

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JP4038504B2
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Description

本願発明は光ディスク,光テープ,光カードなどの光学的情報記録媒体及び情報記録装置に係り、特に高記録密度を目的とした情報記録装置に関する。
光学的情報記録再生装置の記録高密度化の方法は、従来2次元的な記録媒体平面上の記録面密度を向上させることであった。しかし、装置の小型化からディスクなどの情報記録媒体の大きさは限定され、平面上での高密度化では限界が生じる。
特開昭59-127237号
特開昭60-202545号 特開昭60-202554号 特開昭63-231738号 特開平1-19535号
そこで、さらに高密度化を達成させる方法として、深さ方向を含めた3次元記録再生方法が必須である。3次元記録再生では、公知例「特開昭59−127237号」に示すように、多層膜構造のディスクを設け、各層に光スポットを絞り込み、データ記録再生する手段がある。しかし、この公知例では、具体的ディスク構造,光学定数の規定、さらには、記録条件の設定方法は述べられておらず、信頼性のある記録が困難である。また、データの読みだし方法についても、受光光学系の構成が不明瞭であり、信頼性のある再生が困難である。
一方、公知例「特開昭60−202545号」,「特開昭60−202554号」では、各層に回折限界の光スポットを形成するためのディスク膜厚,焦点あわせの方法について述べている。しかし、前者については、明瞭な規定が与えられていない。また、後者については、焦点あわせの原理について述べているが、実際に目標の層に焦点を合わせるためのアクセス方法については述べられていない。さらに、ディスク作成法として、トラッキングのための案内溝を公知例では不可能としており、各層ごとにレーザ露光する方法を示しているが、この方法では、生産性がない。
本発明の目的は、記録過程において安定に記録できる光スポット絞り込み光学系,ディスク構造,光検出光学系を検討することである。
上記課題を解決するために、局所的な光照射によって、光学的性質が局所的に変化する記録膜層と、記録膜層の働きの補助として反射防止,多重反射,光吸収,記録膜層の光学的局所変化の転写,断熱,吸熱,発熱または補強を目的とした層、または層の重ねあわせである中間層膜を光学的に透明な基板の上に多層に積み重ねたディスクを有し、各層に絞り込まれた光スポット照射によって各層の局所的光学的性質を2次元的に(独立に)変化させることで、変調後のデータ“1”,“0”に対応した記録を行う。さらに、上記局所的光学的性質の変化を各層への光スポット照射によって反射光量(または透過光量)の変化として検出し、データを再生する3次元記録再生装置において、
1.ディスクの構造を、光学的に透明な基板の屈折率をNB、厚さをd0とする。さらに
、中間層と記録膜層を一つの層として区ぎり、上層から順に1からN番目の番号を割り当てる。各層間の距離は隣あう記録膜層k番目と(k−1)番目の膜厚中心間の距離dkで示す。また、任意のk番目の記録層と中間層の膜厚をdFk,dMkさらに屈折率の実数部をそれぞれ、NFk,NMkとする。また、各層の平面上での局所的光学的性質の変化の周期b[μm]とする。絞り込み光学系は、光源として、例えば波長λ[μm]の半導体レーザを用い、コリメートレンズによって、平行光に変換し、偏ビームスプリッタを介して、絞り込みレンズに入射させる。ここで、絞り込みレンズの開口数をNAF,有効半径をa[mm],焦点距離をfF(≒a/NAF)とする。また、ディスクからの反射光は、絞り込みレンズを通り、偏光ビームスプリッタによって受光用の像レンズに導かれる。像レンズの焦点付近に位置する光検出器によって、反射光量の変化を電気信号に変換する。像レンズの開口数をNAI,焦点距離をfI(≒a/NAI)とする。光検出器の受光面直径をDとした場合、k番目の層を目標層とし、焦点を合わせたときの目標層からの反射光は、像レンズの焦点位置に結像され、この焦平面上のスポット径Uk′は、以下のようになる。
Uk′=λ/NAI=λ×(fI/a)
m;受光光学系の横倍率
変調後の2値化信号に対応して熱構造変化を局所的に生じさせるために、ディスクに入射する光強度P(記録パワー)[mW]、ここで、線速度Vと照射時間tが与えられた場合、各層の記録膜についての光強度密度しきい値Ith[mW/μm2]とする。すなわち光強度P(記録パワー)[mW]を変調後の2値化信号に対応させて変化させる。
k層に焦点をあわせた場合でのk層での光強度密度Ikについて、スポット径はλ/NAFであるから、
Sk;k層に焦点をあわせた場合での1/e2スポット面積
Sk=π(0.5×λ/NAF)2
k層における光強度Pk[mW]は
Figure 0004038504
δkは、ディスク上の光入射面とk番目の記録層の間の透過率である。
ただし、Tn;n層の透過率(n=0の時は1層までの透過率)
(数6)式より、k層で記録できるために必要な最小の記録パワーPminは、
Pmin≧Ikth×Sk/δk (数7)
また、k層に記録を行うため、k層に焦点を合わせた時の、j層での光強度密度Ijk
[mW]は
Figure 0004038504
である。
k層に記録を行う場合、j層を記録破壊しないため記録パワーの上限Pmaxは次式で与えられる。
Pmax=Ijth×Sjk/δj (数10)
Sjkは、k層に焦点を合わせた時の、j層での光スポット面積であり、
Figure 0004038504
dn;n層番目の膜厚
TANφ=a/fF≒NAF
(数6,7)(数9,10,11)式が同時に成り立つように絞り込み光学系,ディスク構造,記録条件を設定する。
演算 F≡Ck−γ×C(k−1)−γ×C(k+1)
≒CkR+β×C(k−1)R+β×C(k+1)R
−γ×{C(k−1)R+β×CkR+β×C(k−2)R}
−γ×{C(k+1)R+β×CkR+β×C(k+2)R}
β:各信号に含まれるクロストーク成分の必要信号成分に対する比C(k−2)R,C(k+2)Rは、十分小さく、周波数成分も低いので無視できる。よって、
F≒(1−2γβ)×CkR+(β−γ)×C(k−1)R
+(β−γ)×C(k+1)R
ここで、演算係数γ≡β<1とすると、
F≒(1−β2)×CkR
上式の演算機能を用いたことによって、目標層の信号成分だけを求める。
2.複数スポットを用いる。k層に焦点づけた時の隣接層上の焦点ずれスポットと同じスポット径のスポットを2つの隣接層に、スポットに先行させて走査し、再生信号を求め
3.項2において、図18に示すように、絞りを挿入して、絞り込みレンズについての実効的開口を小さくする。すなわち、有効径a′を[λ/(2d×NAF2)×a]にする。
4.項2において、3つの光軸に分けて、先行する2つの光学系について絞り込みレンズの開口数を小さくする、すなわち、NAF′=λ/(2d×NAF)とする。
5.項2において、先行スポットからの再生信号にスポットの強度分布であるガウシアン分布を三角分布に近似して得られる重み関数を掛けて積分を行う。
6.各演算係数γ(≡β)を設定する重み設定回路において、ディスクフォーマットとして、少なくても上下3層間でマーク記録領域が、同一光束に含まれないように配置し、h(k−1)/hk,h(k+1)/hをβ(−1),β(+1)とする。
7.項1において、複数スポットを用い、各々の層について焦点を合わせることで、2つ以上の層について同時に記録再生を行う、すなわち、並列記録再生を行う。
8.記録後に透過率が増加する記録媒体を用いる。
9.項1において、多層ディスクにおける各層面内の案内溝,アドレス等のプリピットは、各層ごとに紫外線硬化樹脂層に設け、各層ごとに透明な型を用いて型の面から光を入射させる2P法によって形成する。
10.項1において、中間層に、1/4波長板層を設ける。
上記手段は以下に示すように作用する。
局所的な光照射によって、光学的性質が局所的に変化する記録膜層と、記録膜層の働きの補助として反射防止,多重反射,光吸収,記録膜層の光学的局所変化の転写,断熱,吸熱,発熱または補強を目的とした層、または層の重ねあわせである中間層膜を光学的に透明な基板の上に多層に積み重ねたディスクを有し、各層に絞り込まれた光スポット照射によって各層の局所的光学的性質を2次元的に(独立に)変化させることで、変調後のデータ“1”,“0”に対応した記録を行い、さらに、上記局所的光学的性質の変化を各層への光スポット照射によって反射光量(または透過光量)の変化として検出し、データを再生する3次元記録再生装置において、
11.ディスクの構造を、光学的に透明な基板の屈折率をNB、厚さをd0とする。さらに、中間層と記録膜層を一つの層として区ぎり、上層から順に1からN番目の番号を割り当てる。各層間の距離は隣あう記録膜層k番目と(k−1)番目の膜厚中心間の距離dkで示す。また、任意のk番目の記録層と中間層の膜厚をdFk,dMkさらに屈折率の実数部をそれぞれ、NFk,NMkとする。また、各層の平面上での局所的光学的性質の変化の周期b[μm]とする。絞り込み光学系は、光源として、例えば波長λ[μm]の半導体レーザを用い、コリメートレンズによって、平行光に変換し、偏光ビームスプリッタを介して、絞り込みレンズに入射させる。ここで、絞り込みレンズの開口数をNAF,有効半径をa[mm],焦点距離をfF(≒a/NAF)とする。また、ディスクからの反射光は、絞り込みレンズを通り、ビームスプリッタによって受光用の像レンズに導かれる。像レンズの焦点付近に位置する光検出器によって、反射光量の変化を電気信号に変換する。像レンズの開口数をNAI,焦点距離をfI(≒a/NAI)とする。光検出器の受光面直径をDとした場合、k番目の層を目標層とし、焦点を合わせたときの目標層からの反射光は、像レンズの焦点位置に結像され、この焦平面上のスポット径Uk′は、
Uk′=λ/NAI=λ×(fI/a) (数14)
m;受光光学系の横倍率
次に、k番目の目標層から層間距離d離れた隣接層(k±1)番目の層からの焦平面でのスポット径U(k±1)′は、以下のようになる
U(k±1)′≒a×m2d/fI
=NAI・m2d (数16)
12.項1において、k番目の記録膜層1の光学定数は、透過率Tk,反射率Rk,吸収率Akとする。ここで、Tk+Rk+Ak=1の関係が成り立つ。記録によって、局所的光学的性質が変化した場合の光学定数には、以下、ダッシュ記号「′」で表わす。一般に、熱記録における、熱構造変化が生じるためには、必ずエネルギーしきい値Eth[nJ]が存在する。記録目標層に回折限界に絞り込まれた光スポットが線速度V[m/s]でディスク上を走査している。
変調後の2値化信号に対応して熱構造変化を局所的に生じさせるために、ディスクに入射する光強度P(記録パワー)[mW]、ここで、線速度Vと照射時間tが与えられた場合、各層の記録膜についての光強度密度しきい値Ith[mW/μm2]とする。すなわち光強度P(記録パワー)[mW]を変調後の2値化信号に対応させて変化させる。
k層に焦点をあわせた場合でのk層での光強度密度Ikについて、スポット径はλ/NAFであるから、
Sk;k層に焦点をあわせた場合での1/e2スポット面積
Sk=π(0.5×λ/NAF)2
k層における光強度Pk[mW]は
Figure 0004038504
δkは、ディスク上の光入射面とk番目の記録層の間の透過率である。
ただし、Tn;n層の透過率(n=0の時は1層までの透過率)
上式より、k層で記録できるために必要な最小の記録パワーPminは、
Pmin≧Ikth×Sk/δk (数7)
また、k層に記録を行うため、k層に焦点を合わせた時の、j層での光強度密度Ijk
[mW]は
Pjk=Pk×δjk
=P×δj (数9)

Figure 0004038504

(=(j番目の層までの透過率/k番目の層までの透過率))である。
k層に記録を行う場合,j層を記録破壊しないため記録パワーの上限Pmaxは次式で与えられる。
Pmax=Ijth×Sjk/δj (数10)
Sjkは、k層に焦点を合わせた時の、j層での光スポット面積であり、
Figure 0004038504
dn;n層番目の膜厚
TANφ=a/fF≒NAF
上式が同時に成り立つように絞り込み光学系,ディスク構造,記録条件を設定することによって、目標層に安定に記録でき、かつ、その時に他の層を破壊しないための入射記録パワーを設定する。
13.各層の役割として、ユーザデータを記録再生する層と共に、ROM(Read Only Memory)層またはWOM(Write Once Memory)を設けることによって、ユーザデータ以外の情報を扱う。
14.層データの管理層として、各層のデータ状態、例えば、データの有無,エラー管理,有効なデータ領域,書替え(オーバーライト)回数を随時、記録しておくことによって、データの更新及び、アクセスを敏速に行う。
15.項1において、ディスクの各層面内における管理フォーマットとして、セクタとトラックを設け、1→k→N層と上層から順に記録を行う。ただし、各層ではすべてのユーザセクタとトラックに情報を記録してから次の層に記録することによって、ユーザデータ記録再生の管理を行う。
16.N→k→1層と下層から順に記録を行う。ただし、各層ではすべてのユーザセクタとトラックに情報を記録してから次の層に記録することによって、ユーザデータ記録再生の管理を行う。
17.各層ではすべてのユーザセクタとトラックに情報を記録してから次の層に記録するが、記録する層の順番はランダムアクセスとすることによって、ユーザデータ記録再生の管理を行う。
18.記録する層の順番はランダムアクセスとするが、ひとつの層においてある当該セクタ内にすべてデータ記録してから、次の層の当該セクタを埋めていき、すべての層の当該セクタを埋めてから、次のセクタのデータを記録することによってユーザデータ記録再生の管理を行う。
19.当該トラックにおいて、層方向にランダムアクセスを行う。この場合、セクタによる固定ブロック管理ではなく、可変長ブロックを適用することよってユーザデータ記録再生の管理を行う。
20.項5において、記録目標であるk層に安定に記録する場合、k層までの透過率(ΣTn(n=0,1,2,…k−1))を考慮して記録パワーP(光強度)を設定することによって、目標層に最適な記録パワー条件で記録する。
21.k層までの透過率を、層アドレス認識をもとに設定することによって、目標層に最適な記録パワー条件で記録する。
22.アドレス認識によって、ディスク出荷時(または設計値)のk層までの透過率ΣTn(n=0,1,2…k−1)と、記録直前のk層までの透過率ΣTn(n=0,1,2,…k−1)の比、すなわち透過率の変化分Gを考慮して記録パワーを設定することによって、目標層までの層に記録された層があることによって透過率が変化していてもそれを考慮して、目標層に最適な記録パワー条件で記録する。
23.層データの管理層を設け、どの層が記録されているのかを記録し、目標層記録前に管理層を再生して、記録直前のk層までの透過率ΣT′(k−1)を認識し、透過率の変化分Gを認識することによって、目標層までの層に記録された層があることによって透過率が変化していてもそれを考慮して、目標層に最適な記録パワー条件で記録する。
24.目標層に記録する前に、あらかじめ記録すべき領域を再生し、透過率の変化Gを求めることによって、目標層までの層に記録された層があることによって透過率が変化していてもそれを考慮して、目標層に最適な記録パワー条件で記録する。
25.あらかじめ記録すべき領域を再生する方法としては、記録モードで初めのディスク1回転で再生チェックを行ってから、次の回転で記録を行い、次の回転で記録エラーチェックを行う。
26.複数スポットを用いる。k層に焦点づけた時の隣接層上の焦点ずれスポットと同じスポット径のスポットを2つの隣接層に、スポットに先行させて走査し、再生信号を求める。
27.図18に示すように、絞りを挿入して、絞り込みレンズについての実効的開口を小さくする。すなわち、有効径a′を[λ/(2d×NAF2)×a]にすることによって、隣接層に焦点を結ぶ先行スポットのスポット径を(2d×NAF)にする。
28.3つの光軸に分けて、先行する2つの光学系において絞り込みレンズの開口数を小さくする、すなわち、NAF′=λ/(2d×NAF)とすることによって、隣接層に焦点を結ぶ先行スポットのスポット径を(2d×NAF)にする。
29.先行スポットからの再生信号にスポットの強度分布であるガウシアン分布を三角分布に近似して得られる重み関数を掛けて積分を行うことによって、実効的に焦点ずれスポットがマーク列を走査している場合の再生信号を得る。
30.各演算係数γ(≡β)を設定する重み設定回路において、ディスクフォーマットとして、少なくても上下3層間でマーク記録領域が、同一光束に含まれないように配置し、h(k−1)/hk,h(k+1)/hをβ(−1),β(+1)とすることによって、上下層についての、重みをそれぞれ求める。
31.項1において、複数スポットを用い、各々の層について焦点を合わせることで、2つ以上の層について同時に記録再生を行う、すなわち、並列記録再生を行うことによって、転送速度を大きくする。
32.記録後に透過率が増加する記録媒体を用いることによって、下層に記録するときに与える光強度を低減し、さらに、下層からの反射光を大きくすることで、高効率記録,高SN比再生を行う。
33.項1において、多層ディスクにおける各層面内の案内溝,アドレス等のプリピットは、各層ごとに紫外線硬化樹脂層に設け、各層ごとに透明な型を用いて型の面から光を入射させる2P法によって形成することで、各層ごとに、トラッキングのための案内溝,層の位置を示す層アドレスなどのプリピットを形成し、データの記録再生を行う。
34.項1おいて、中間層に、1/4波長板層を設けることにより、隣接層からの反射光の偏光方向が異なるため、干渉がなくなり、隣接層間のクロストークを低減できる。
本発明によれば、記録過程において安定に記録できる光スポット絞り込み光学系,ディスク構造,光検出光学系を提供できるので、多層膜構造のディスクの各層に光スポットを絞り込み、高い信頼性を持って、データ記録できる。
以下、
(1)本発明の3次元記録再生方法の原理
(2)3次元ディスクフォーマット,データ管理
(3)装置構成
(4)アクセス方法
(5)記録制御方法
(6)再生制御方法
(7)ディスク構造実施例と、ディスク作成方法
の順で実施例を説明する。
(1)3次元記録再生の基本原理
図1に本発明の3次元記録再生装置の記録再生の原理図を示す。局所的な光照射によって、光学的性質が局所的に変化する記録膜層1と、記録膜層の働きの補助として反射防止,多重反射,光吸収,記録膜層の光学的局所変化の転写,断熱,吸熱,発熱または補強を目的とした層、またはこれらの層の重ねあわせである中間層膜2を光学的に透明な基板3の上に多層に積み重ねたディスク4を有し、各層に絞り込まれた光スポット照射によって各層の局所的光学的性質を2次元的に、かつ各層間で独立に変化させることで、変調後のデータ“1”,“0”に対応した記録を行い、さらに、上記局所的光学的性質の変化を各層への光スポット照射によって反射光量(または透過光量)の変化として検出し、データを再生する。
図1において、ディスク4の構造を、光学的に透明な基板3の屈折率をNB,厚さをd0とする。さらに、中間層2と記録膜層1を一組の層として区切り、上層(光入射側)から順に1からNまで番号を割り当てる。各層間の距離は隣あう記録膜層k番目と(k−1)番目の膜厚中心間の距離dkで示す。また、任意のk番目の記録層と中間層の膜厚をdFk,dMkさらに屈折率の実数部をそれぞれ、NFk,NMkとする。また、各層の平面上での局所的光学的性質の変化の周期b[μm]とする。絞り込み光学系は、光源として、例えば波長λ[μm]の半導体レーザ5を用い、コリメートレンズ6によって、平行光に変換し、偏ビームスプリッタ7を介して、絞り込みレンズ8に入射させる。ここで、レンズ8の開口数をNAF、有効半径をa[mm]、焦点距離をfF(≒a/NAF)とする。各層に焦点を結ばせることで回折限界の光スポット11を各層に照射する。
また、受光光学系については、反射受光系を例として示す。ディスク4からの反射光は、レンズ8を通り、ビームスプリッタ7によって受光用の像レンズ9に導かれる。レンズ9の焦点付近に位置する光検出器10によって、反射光量の変化を電気信号に変換する。像レンズ9の開口数をNAI、焦点距離をfI(≒a/NAI)とする。光検出器10の受光面直径をDとする。本発明では、光学系として、図2aに示す平行光学系を例に示したが、図2bに示す拡散光学系でも同様に効果を得ることができる。また、受光光学系として、透過光検出系でも本発明と同様の効果を得ることができる。
3次元記録再生において、記録再生を行うための第1の課題は、各層において、光スポットを回折限界まで絞り込むことである。従来の光ディスクでは、一般に記録膜保護のため、基板3越しの1層記録面に光スポットを回折限界で絞り込む。そこで、球面収差が生じて光スポットがひずまないように、基板3の屈折率と膜厚を考慮して、絞り込みレンズ8の設計仕様を行う。ところが、多層ディスク4では、各層の膜厚の影響が無視できず、たとえば公知例「久保田 他:光学、14(1985)、光ディスクにおけるアイパターンのジッタ解析I〜V」に示してあるように、層の数が増えるほど球面収差が増加し、回折限界まで絞れない。そこで、本発明では、記録に十分な範囲の光スポットが得られるための絞り込みレンズの設計,ディスク構造を示す。設計方法を簡単にするため、記録膜層1の膜厚dFkは、中間層2の膜厚dMkに対して十分薄く無視できるとする。すなわち、
dk=dF(k−1)+dMk+dFk≒dMk (数1)
かつ、中間層2は各層とも、基板3と同じ屈折率NBであるとする。この場合、多層ディスクのN層番目までの厚さdは
Figure 0004038504
である。
一方、レーレーリミットとして、絞り込みスポットのピーク強度が無収差時の80%が保証される球面収差量W40=λ/4を許容値として与える。
1番目からN番目の層までの膜厚の変化Δdによって生じる球面収差量W40は以下のように表わされる。
W40=|(1/(8×NB))×((1/NB2)−1)×NAF4×Δd|
(数3)
そこで、W40≦λ/4となるように、絞り込みレンズの設計,ディスク構造を決定する。なお、W40の右辺の絶対値の中は通常は負となる(NB≧1の場合)。一例として、基板3として屈折率NB=1.5 のガラス基板を用い、中間層として、ガラスとほぼ屈折率の等しい紫外線硬化樹脂を用い、絞り込みレンズ8のNAF=0.55 とした場合、(数3)式より、Δd≦50μmである。ここで、
d0=1.2mm−Δd=(1.15〜1.2mm),
Figure 0004038504
Δd≦50μmとなるように、各層の中間層の厚さdk,総数Nを組み合わせることで、従来の光ディスクに使用していた基板厚さ1.2mm 用の絞り込みレンズをそのまま適用して、1番目からN番目の各層に記録再生に十分な光スポットを形成することができる。一つの組合せ解として、中間層の厚さdMk=10μm,記録層の厚さdFk=200Åでは、d0=1.15mm,Σdk=100.4μm≒100μm,総数N=10が可能である。
(数4)では、5層番目で、球面収差はゼロであり、最上層と最下層で許容値内で最大の球面収差が生じる。これをさらに補正することもできる。波動光学によれば、球面収差は焦点位置をずらすことで補正することができる。その条件は、W40=−W20=−0.5×NAF2Δz,Δz=−2/NAF2×W40。ここで、W20は焦点ずれによる収差、Δzは焦点ずれである。上記の例では、5層目からの層間距離Δdk=(k−5)×dでのk層番目で生じる球面収差Wk40は、(数式3)より得られ、この収差を補正する焦点ずれ量Δzkは、 Δzk=−2/NAF2×Wk40となる。
最下層(k=10)では、1.4μmであり、最上層(k=1)では−1.4μmの焦点ずれをオフセットとして与えればよい。
次に、記録再生を行うための第2の課題は、熱記録過程にある。記録での規定条件は次の2つの項である。
(A) 記録目標層に記録に十分でかつ安定な記録パワー密度を与えることができること

(B) 任意のk層に記録した場合、他の層のデータを破壊しないこと。
要因として、光強度によるものが考えられるので、以下に述べる。
本発明では、ディスク構造と絞り込み光学系を最適化する。
図1において、設計の簡易化のため、一例として、基板3及び中間層2は透過率100%とする。また、k番目の記録膜層1の光学定数は、透過率Tk,反射率Rk,吸収率Akとする。ここで、Tk+Rk+Ak=1の関係が成り立つ。また、記録によって、局所的光学的性質が変化した場合の光学定数には、以下、ダッシュ記号「′」で表わす。一般に、熱記録では、記録膜の光吸収による発熱、及びこれを熱源とした熱拡散現象に支配される温度上昇によって、記録膜の熱構造変化が生じる。穴あけ形記録媒体では溶融による記録膜の移動,相変化形記録媒体では結晶化と非晶質化,光磁気記録媒体では垂直磁化の反転に対応する。この熱構造変化が生じて、局所的光学的特性変化となる。記録膜の種類にかかわらずに、熱構造変化が生じるためには、必ずエネルギーしきい値Eth[nJ]が存在する。記録過程では、記録目標層に回折限界に絞り込まれた光スポット11が線速度V[m/s]でディスク上を走査している。変調後の2値化信号に対応して熱構造変化を局所的に生じさせるために、ディスク面に照射する光強度P(記録パワー)[mW]を時間t[s]で変調する。ここで、線速度Vと照射時間tが与えられれば、エネルギーしきい値Ethを光強度密度しきい値Ith[mW/μm2]で議論できる。
(A)項を満足させるためには、k層に焦点をあわせた場合でのk層での光強度密度Ikについて、(数5)式が成り立つとよい。
Ik=Pk/Sk≧Ikth (数5)
Ikth;記録層kでの光強度密度しきい値(mW/μm2
Sk;k層に焦点をあわせた場合での1/e2スポット面積
Sk=π(0.5×λ/NAF)2
ただし、回折限界に絞り込まれた光スポット径をλ/NAFとする。
ここでk層における光強度Pk[mW]は
Figure 0004038504
δkは、ディスク上の光入射面とk番目の記録層の間の透過率、Tnは、n層の透過率である(n=0の時は1層までの透過率)。Pkは図3aに示すようになる。(数5)(数6)式より、k層で記録できるために必要な最小の記録パワーPminは、
Pmin≧Ikth×Sk/δk (数7)
一般に、光強度が最も小さくなるのは、最下層Nで、n=1〜N−1が記録され、透過率Tnがすべて低下する媒体を用いた場合→Tn′(記録後の透過率)である。
(B)項が成り立つには、k層に記録を行うため、k層に焦点を合わせた時のj層での光強度密度Ijk[mW/μm2]は、(数8)、(数9)が成り立てば良い。
Ijk=Pjk/Sjk《Ijth (数8)
Figure 0004038504
k層に記録を行う場合、j層を記録破壊しないため記録パワーの上限Pmaxは次式で与えられる。
Pmax=Ijth×Sjk/δj (数10)
Sjkは、k層に焦点を合わせた時のj層での光スポット面積であり、層間距離dが波
長λ以上なら幾何光学的に求めることができる。
Figure 0004038504
dn;n層番目の膜厚
TANφ=a/fF≒NAF
ここで、1/Sjk[1/μm2 ]は面密度を表わし、図3bのようになる。図3aと図3bから光強度密度Ijk[mW/μm2 ]が得られ、図3cのようになる。
(数5)(数8)式が同時に成り立つように絞り込み光学系,ディスク構造,記録条件を設定することで、各層で信頼性の高い記録が可能となる。一例として、図10aに示す3層ディスクについて、記録可能な層間距離dを求める。ただし、絞り込み光学系は、波長λ=0.78μm,NAF=0.55とし、各層の光学定数は、R1=R2=R3=0.1,T1=T2=T3=0.8,A1=A2=A3=0.1とする。また、線速度v=7m/s,照射時間t=100ns〜500nsとし、この時の記録層の光強度密度しきい値は、I1th=I2th=I3th=2.53(mW/μm2)とする。ここで、記録可能な層間間隔d=d1=d2=d3と、記録パワーの範囲を求める。
図10bに、目標記録層以外に記録していない場合について、各層にスポットを絞り込んだ場合について、ディスクに照射する記録パワーと各パワーに対応している再生信号の変調度を示している。ここで、変調度は、各層面に形成された局所的光学的性質変化(マーク)の大きさの目安を示し、絞り込みスポット径ほどの十分大きなマークになると変調度は飽和の傾向を示す。縦軸は各層について変調度の飽和値を1として規格化したものを示している。図において、第1層にマークを形成できるしきい値パワーは、4mW(=Ith×S1)、第2層では、5mW(=Ith×S2/δ2)、第3層(k=3)では、これが最小パワーPminを決定し、(数5)(数6)(数7)式より
Figure 0004038504
となる。
(数8)(数9)(数11)式より
Figure 0004038504
例えば、d=2.5μm では、Pmax=16mW(P3max=10mW)となり、図10bに示すように、信号が十分なマークを記録することができる。このように、設計することで他の層を破壊しないで、かつ目標層に信頼性高く記録できる。
次に、記録再生を行うための第3の課題は、再生過程にある。再生での規定条件は次の項である。
(C) ノイズ成分を最小とする。ここでは、層間クロストークノイズの低減である。
(D) 目標層からの信号成分を最大にする。
(C)項を達成するための第1の方法を示す。
第1の方法は、図1において、受光光学系を最適化することで、目標層以外からの反射光量を十分小さくすることで、層間クロストークを低減し、SN比の大きい再生を行うものである。図1において、実線で示すように、再生しようとする層からの反射光量は像レンズ9の焦点上に置かれた光検出器10によってすべて検出される。一方、隣接層からの反射光は、点線で示すように像レンズの焦平面12で拡がっている。そこで、光検出器10の大きさを図1のように制限することで隣接層からの反射光を低減することができる。
k番目の層を目標層とし、焦点を合わせたときの光スポット11のピーク強度値の1/e2の強度となる直径、すなわちスポット径はUk=(λ/NAF)である。そして、目標層からの反射光は、像レンズ9の焦点位置に結像される。この焦平面12上のスポット径Uk′は、
Uk′=mUk=m×(λ/NAF)=(NAF/NAI)×(λ/NAF)
=λ/NAI=λ×(fI/a) (数14)
m;受光光学系の横倍率
次に、k番目の目標層から層間距離d離れた(k±1)番目の層からの焦平面でのスポット径U(k±1)′を求める。(k±1)層からの反射光が像レンズ9で焦点を結ぶ位置と焦平面との距離d′は、
d′=Y×d=m2×d (数15)
Y:縦倍率
U(k±1)′=d′×tanφI=d′×a/(fI+d′)
=m2d×a/(fI+m2d)
ここで、fI》m2dならば
U(k±1)′≒a×m2d/fI=NAI・m2d (数16)
上式より光検出器の直径Dを、D=Uk′=λ/NAIとすれば、光検出器の径を制限しない場合と比較して、面積比ε=(D/U(k±1)′)2で、隣接層からの反射光量を低減できるので、目標層からの反射光量の変化を高いSN比で検出できる。
実際に、検出される他の層からの反射光量は、目標k層と他のj層の間の透過率δjk、及び反射率の比αjkを考慮にいれる。ここで、信頼性の高い信号検出のために必要な層間クロストークノイズ量を−20dB(1/10)とすると、一般に次式が成り立てば良い。
光検出器10での、n層からの反射受光量をInとすると
Figure 0004038504
ただし、以下では、目標層k層に対する隣接層(k−1)層だけについて考慮する。他の層からの影響も同様に考慮できるがその値は、十分小さい。
(数17)≒I(k−1)/Ik
=δ2(k−1),k×α(k−1),k×(D/U(k−1)′)2
(数17.5)
例えば、λ=0.78μm,NAF=0.55,fI=30mmとして(NAI=0.075,m=7.33,m2=53.8)において、D=Uk′≒10.4μm
図10を例にとると、δ23=1.25 ,α23=1より、反射光量の抑制率は、ε×δ223×α23となる。
I2/I3=δ223×α23×ε=δ223×α23×(D/U2′)2
=δ223×α23×(λ/NAI)2/(NAI×m2d)2
=δ223×α23×(λ/NAF2/d)2 (数18)
(I2/I3)≦1/10上式の成り立つdを求めると、
Figure 0004038504
ここでは、第2層からのクロストークの影響を考慮したが、第1層からのクロストークの影響も同様に計算でき、その値(I1/I3)=0.024(=−32dB)と十分小さく無視できる。
以上の例では光検出器の径D=Uk′=λ/NAIとしたが、光検出器の位置ずれも含めて、層間のクロストークがある値になるように設計の自由度がある。次に、(C)項を達成するための第2の方法を示す。
次に、(1)節で示した本発明の3次元記録装置の原理を達成する装置について示す。
(2)3次元ディスクフォーマット,データ管理
図5に、多層ディスク4のフォーマットの一例を示す。光を入射させる基板3から、光の進行方向に向かって、1〜n層とする。k層でのデータフォーマットはディスクを放射線上に区切ったセクタm,半径方向のデータ位置を管理するトラックl、以上、3個のアドレス(l,m,n)でデータを管理する。ある任意のトラックl,セクタmにおけるフォーマットは、図に示すように、記録再生のタイミングや、アドレス情報をあらかじめ作りつけたプリフォーマット領域と、ユーザデータを記録再生し、さらに、データの有無、読みだしの禁止などを記録し管理するデータ領域からなる。また、各層の役割として、図に示すように、ユーザデータを記録再生する層と共に、ROM(Read Only Memory)層またはWOM(Write Once Memory)を設け、上位コントローラのOS(Operating System)、または、後述するように、各層での記録または再生の条件などを、ディスク作成時にプリフォーマット化しておくか、出荷時に記録することもできる。また、層データの管理層として、各層のデータ状態、例えば、データの有無,エラー管理,有効なデータ領域,書替え(オーバーライト)回数を随時、記録しておくこともできる。また、交替層として、記録誤りを検出した層のかわりに情報を入れ直すこともできる。
次に、データを記録する順番は、例えば次のような組合せがある。
(a)1→k→N層と上層から順に記録を行う。ただし、各層ではすべてのユーザセクタとトラックに情報を記録してから次の層に記録する。
上記データ記録を行う場合、記録媒体として、記録後の透過率が増加する特性を持つものを用いることでさらに信頼性の高い記録再生を行うことができる。すなわち、下層の記録層までの透過率が増加するので、上層に記録するのに必要な光強度とほぼ等しい光強度照射で下層の目標層に十分記録に必要な光強度を与えることができる。また、再生においても、目標層からの反射光成分がほとんど減衰されずに検出器に戻ってくるので、SN比の高い再生信号が得られる。上記特性を持つ記録媒体として、例えば、穴あけ形記録媒体がある。この媒体は記録することによって、反射膜に穴があき、反射率が低下、すなわち透過率が増加する。
(b)N→k→1層と下層から順に記録を行う。後は(a)と同じ。
(c)各層ではすべてのユーザセクタとトラックに情報を記録してから次の層に記録するが、記録する層の順番はランダムアクセスとする。
(d)記録する層の順番はランダムアクセスとするが、ひとつの層においてある当該セクタ内にすべてデータ記録してから、次の層の当該セクタを埋めていき、すべての層の当該セクタを埋めてから、次のセクタのデータを記録する。
(e)当該トラックにおいて、層方向にランダムアクセスを行う。この場合、セクタによる固定ブロック管理ではなく、磁気ディスクのデータ管理である可変長ブロックを適用することで、磁気ディスクのシリンダを層に対応させ、磁気ディスクのデータフォーマットをそのまま適用することができる。
上記ランダムアクセスでは、例えば誤って記録時に記録した領域にアクセスしないように、上位コントローラによって情報記録領域の管理を行っても良いし、前述した管理領域によって管理してもよい。
(3)装置全体構成
図6に、3次元記録再生装置の全体構成を示す。記録する場合は、ユーザデータ17を変調回路18通して、変調後の2値化データ19を得る。変調後の2値化データは、記録条件設定回路20を通り、光スポットが位置づけられている位置での最適な記録条件で、強度変調されるように、レーザ駆動回路21が駆動され、光ヘッド22内の半導体レーザの光強度が変調され、ディスク4への記録を行う。
一方、再生する場合は、ディスク上の目標の層,トラック位置に光スポットを位置づけ、微弱光を照射し、反射光の強度変化を光検出器10で電気信号に変換し、再生信号23,24を得る。再生信号23,24は、再生制御回路25を通して、層間クロストークを抑制したのち、AGC(オートゲインコントロール)回路26を通り、データ帯域よりも低周波数の変動を吸収し、後の回路で動作する絶対レベルに信号を合わせる。
その後再生信号は、波形等化器27を通り、データパターンによる波形歪み(振幅の劣化,位相のずれ)の改善を行い、整形器28で2値化信号に変換する。整形器28には、振幅スライスによって2値化するもの、微分によるゼロクロス検出するものがある。
次に2値化信号は、位相同期回路29に通り、データからのクロック抽出を行う。位相同期回路29は、位相比較器30,ローパスフィルタ(LPF)31,電圧制御発振器32からなる。位相同期回路29で生成されたクロックによって、2値化信号から、データの‘1’,‘0’の判定する弁別器33を通り、復号器34によって、ユーザデータ17に変換される。以上の記録再生のため、上位コントローラからの指令で、目標の層及び層面内の目標位置に光スポットを位置づけるためには、光ヘッド22からの焦点ずれ、トラックずれ信号検出35を行い、補償回路によって、サーボ制御に最適な信号に補償し、駆動回路37を通して、光スポット位置決め機構を駆動する。
(4)アクセス方法
光スポット位置決め機構としては、絞り込みレンズ8を層方向とディスク半径方向に駆動する2次元アクチエータ、または、絞り込みレンズ8を層方向だけに駆動する1次元アクチエータと絞り込みレンズ8に入射させる光束をディスク半径方向に偏向するガルバノミラーを組み合わせたものがある。
ここで、(2)で述べたデータ記録再生のためにランダムアクセスを行う場合について、第1に目標層kに焦点を結ばせる方法について述べる。焦点ずれ信号検出のためには、目標層からの反射光スポットの大きさが、焦点ずれによって変化するので、公知例「特開昭63−231738号,特開平1−19535号」に示す前後差動焦点ずれ検出法を用いることができる。図24aに、ディスク面に対して絞り込みレンズの位置を層方向Zに走査させたときに得られるAF誤差信号35を示す。各層についての焦点ずれ誤差信号及び合焦点位置であるゼロクロス点105が順に得られるのがわかる。
ここで、目標層kにアクセスする場合のブロック図を図23に示す。回転するディスク4に対し、AF(オートフォーカス)アクチエータ移動信号発生回路93でのこぎり波106を発生させ、AFアクチエータドライバ91を駆動させ、絞り込みレンズ8をディスク面に対し+Z方向(ディスクにレンズを近づける方向)に動かす。この時、AF信号検出回路89ではAF誤差信号35が得られる。この信号は引込み点判定回路92でゼロクロス点105を検出され、ある層面に合焦点であることをAFサーボ系コントローラ9に伝える。判定回路92では図24aに示すように、ゼロスライスレベルより少しずれたスライスレベル103によって、図24bに示すAFパルス37を作り、その立ち下がり104を検出することでレンズ8が合焦点を通り過ぎる直前のタイミングをコントローラ94に送る。
コントローラ94では、上位コントローラからの指令で焦点引込み状態であることを認識し、上記タイミングの入力と共にスイッチ97を切り替え、AFサーボ回路90をAFアクチエータドライバ91につなげサーボループを閉じさせる。この状態では、AFサーボ回路90は、AF信号検出回路89でえられるAF誤差信号が常にゼロになるようにAFアクチエータを駆動させる。よって、ディスク4が回転時に上下振れしてもある層に回折限界のスポットを安定に形成させることができる。
次に、レイヤー番号検出回路95において、図5で示したプリフォーマット部にある層アドレスを読み取るとることで現在いる層の番号を認識し、コントローラ94に送る。コントローラ94では、現在焦点を結んでいるj番目の層から上位コントローラからの指令であるk番目の目標層まで、上下どちらの(sign(k−j))方向に,どれだけの(|k−j|)層数をスポット移動させれば良いかを認識し、レイヤージャンプ信号発生回路96にジャンプ強制信号107を発生させ、AFアクチエータドライバに入力させる。
ジャンプ信号107は、1層間の移動にたいし、+−極性のパルスの1対のパルスで構成され、上下の移動方向によって、+−のパルスを入れ替る。先頭のパルスはスポットを移動方向におよそ移動距離分だけ駆動させるために用い、次の極性反転パルスはスポットが行き過ぎないように定するためのものである。また、移動する層数の対のパルスをドライバ91に入力する。次に、レイヤー番号を検出し、j=kとなったところで、目標層kにスポットが位置づけられる。ランダムアクセスのために他の層にアクセスするときも、上記と同様に、レイヤージャンプを行えば良い。
目標層kにアクセスする場合のブロック図を図25に示す。
回転するディスク4に対し絞り込みレンズ8をディスク面に対し上下させる。この時に上記AF誤差信号35が得られ、さらに、光検出器(ディテクタ)10で検出され、総光量検出回路102から出力された総光量36は図24aに示すように、各記録層に合焦点時にピークを持つ。そこで、図24cに示すクロスレイヤー信号検出回路101の中のパルス化回路98でスライスレベル103,108によって、AFパルス37と総光量パルス38を検出する総光量パルス38をゲートとして用い、AFパルスの立ち下がりを検出することでさらに確実な合焦点検出が可能である。さらに、ディスクに対してレンズが移動する方向を認識するために、これらの2種のパルスからクロスレイヤーパルス発生器99によってアップパルス109とダウンパルス110を生成しカウントすることで、常にレンズがどの層に位置づけられているかを認識することができる。
図25において、焦点位置がディスク最上層から、最下層まで少なくとも移動するように
、AFアクチエータ移動信号発生回路93からのこぎり波を発生させ、AFアクチエータを駆動する。この時、回転するディスクの上下振れ量よりも十分大きければ確実である。クロスレイヤー信号検出回路101より、N個の層の合焦点をカウントし、レンズを上側に移動させたときのアップパルス109の上限から、最上層(n=1)または、レンズを下側に移動させたときのダウンパルス110の下限から、最下層(n=N)を認識する。上位コントローラからの指令で、目標とする順番の層にスポットの焦点が結ぶ直前にスイッチ100を切り替え、サーボループを閉じれば良い。このように制御することで、層アドレスを設けなくても、層アクセスを可能とすることができる。
ところで、記録することで透過率,反射率の変化する媒体を用いた場合、AF誤差信号及び、総光量は、記録された層付近では、図26aに示すように、図25とは異なる信号123,124が得られる。これは、マークの存在する部分をスポットが走査したときに光量が変化し、マークの存在しない部分にスポットがかかると光量が正規の値に戻ること示している。このように、信号が変動するために、サーボ帯域での信号についても、信号の低下が生じ、AFサーボ系のゲインの変動,AFオフセットが発生し、記録された層で焦点ずれが生じる。このような場合、光検出器上で検出された信号成分中、常に、マークの記録されていない部分の信号をホールドすることで、図26に示す理想のAF誤差信号、及び、総光量が得られる。
この方法の一例を図26bに示す。この図は、図23,25におけるAF検出回路89,総光量検出回路102を示したものである。前後差動型AF誤差信号検出光学系の原理図における前後の光検出器111,112は、受光面119,120または121,122からなる。前後光検出器面111,112での光スポット113,114の大きさが同じくなれば合焦点である。各検出器についての和信号は、マーク列をスポットが走査する帯域、すなわちデータ記録再生周波数帯域を持つ前置増幅器115,116で得る。次に、サンプルホールド回路117,118によって、マーク上走査部分での信号を検出し、サーボ帯域の期間ホールドする。このように得られた信号の差信号をAF誤差信号35,和信号を総光量36として得る。サンプルホールド回路117,118は、光量の最大点をサンプルするピークホールドでもよいし、あらかじめサンプル領域として、マークが記録されない領域をフォーマットとして設けておき、サンプルタイミング用ピットなどにより、サンプル領域を認識し、その領域での信号をホールドしても良い。
ここでは、焦点ずれ検出方法として、前後差動方式を示したが、他の焦点ずれ検出方法である非点収差法,像回転法を用いてもよい。
一方、目標層に層アクセスした後、当該層面でディスク半径方向の位置決めすなわちトラック位置決めを行う。トラックずれ信号検出は、図20に示すように、各層に案内溝39を設けることで公知例であるプッシュプル法を適用できる。この方法では、目標層以外の層の溝からの回折光は、焦点がずれているために、溝にあたる光の波の位相が乱れているので、光検出器上では一様な光量分布になり、目標層についてのトラックずれ信号に影響は与えない。また、図22に示すように、各層にあらかじめウォーブルピット40をトラック方向に作りつけておくことで、公知例であるサンプルサーボ法を適用できる。以上説明したスポット位置決めの技術は、公知例「特開昭63−231738号,特開平1−19535号,特開平4−228112号」に示してある。ディスク上の案内溝,ウォーブルピットの作成法については後述する。
(5)記録制御方法
次に、(1)節で示した本発明の3次元記録方式の原理を達成する記録制御方法について述べる。(1)で述べたように、記録目標であるk層に安定に記録するためには、k層までの透過率42を考慮して記録パワーP(光強度)を設定しなければならない。そこで、図6に示すように、記録条件設定回路20はアドレス認識41と記録目標であるk層までの透過率42を用いる。これを詳細に示した回路ブロック例を図7に示し、信号例を図9に示す。
図9において、2値化信号19をディスク上のマーク43として記録する場合、記録位置による記録条件の違い、データパターンによる記録状態を考慮して、アドレス認識41(l,m,k)に対して記録条件、例えば記録パルス幅設定,記録パワー設定条件をROM44,45に入力しておくことでD/A変換器46の出力に対応した光強度変調信号P(t)47が得られ、理想の記録状態47のマークが記録できる。このような図7aの実線で示した回路構成は次の場合に適用できる。
データを記録する順番として、(2)(b)の場合、または、(1)(C)項を達成するための第3の方法を用い、かつ(2)(a)の場合において、目標層までの透過率42(ΣTn(n=0,1,2…k−1))は、ディスク作成時で決まっているので、層アドレスkが入力されば、既知として扱うことができる。
上記以外の場合、記録時における層までの透過率42は、既知ではない。このような場合
、図7aの回路に点線で示した回路を付加する。パワー設定ROM45にはすべての層が未記録状態におけるk層までの透過率を考慮した記録パワー設定値を入力しておく。
アドレス認識41によって、ディスク出荷時(または設計値)のk層までの透過率ΣTn(n=0,1,2…k−1)と、後述する方法で検出した記録直前のk層までの透過率ΣTn′(n=0,1,2…k−1)42を割算回路47に入力し、透過率の変化分Gをゲインコントロール回路48に入力し、最適な記録パワーに設定されるようにする。
この回路構成を適用できる一つの例を示す。(2)節で述べた「層データの管理層」を設け、その内容をあらかじめ記録前に再生して認識しておき、かつ(1)(C)項を達成するための第3の方法を適用し、(2)節(c),(d)のデータ管理を行った場合、どの層が記録されているのがわかれば、各層での光スポット内の記録後の透過率一定値で既知であるので、k層までの透過率ΣTn′(n=0,1,2…k−1)42を求めることができる。
もう一つの例は、記録する前に、あらかじめスポットを走査して透過率の変化Gを求める方法である。
あらかじめ記録すべき領域を再生する方法としては、記録モードで初めのディスク1回転で再生チェックを行ってから、次の回転で記録を行い、次の回転で記録エラーチェックを行う。もう一つの方法は、図8に示すように複数スポットを用い、先行スポット49で再生チェックを行う方法である。ここでは、後者を例にとって、説明する。再生チェックでは、先行スポット49についての受光した再生信号C′k(t−τ)を用いる。ここで、τは、先行スポット49と記録用スポット51のスポット間距離を時間換算したものである。ここで
、透過率変化分Gを、図7bに示すように、記録目標層であるk層に焦点を合わせた状態での再生信号Ck′とディスク出荷時での設計上の再生信号Ckとの比の平方根として、演算器52を用いて求める。これは、再生信号は、反射光を用いているので、k層までの透過率変化は2乗で再生信号に現われるからである。
ただし、再生信号Ckの値は、ディスクフォーマットとして、あらかじめチェック領域として、層方向に対して記録しない領域をディスク面内に設けておくことで、ディスク間のバラツキ,ディスク内での光学的バラツキを吸収して検出できる。よって、精度の高い記録パワー制御が可能となる。また、再生信号を得る光検出器10については、(1)節(C)項を達成する第1の方法で述べたように、図1の形状にすることで、他の層からの反射光の影響を低減でき、目標層からの反射成分を再生信号として検出できるので、より高精度な透過率変化分Gを求めることができる。図9に示すように、ゲインコントロールを行わない場合の記録状態53は理想の記録状態47と異なるが、記録パワーのゲインコントロールを行いG×P(t)で記録をおこなうことで、理想記録状態47を得ることができた。
(6)再生制御方法
次に、図6に示した再生制御回路25を詳細に説明する。ここでは、(1)節で示したような第1から第3の方法である層間クロストークを低減する再生の原理に加え、さらに層間の距離を縮めて高密度化を図る場合に生じるデータ信号帯域の層間クロストーク成分または、光学系の理想状態からのずれが生じた場合に生じる層間クロストーク成分を抑圧する第4の方法について示す。第4の方法は、第1の方法で示したような目標層からの反射光成分の検出に加え、特に層間クロストークの大部分を占める隣接層からの反射光成分も検出し、両者が互いに含んでいる成分を演算によって取り除くことで、目標層の反射光成分を抽出する。
ここで、図17aに光学系を示す。基本構成は、図1と同じであるが、さらに、光検出器54と55をk層に焦点を合わせたときの受光面側での隣接層(k+1),(k−1)の結像面に位置づける。ただし、図17aの配置では、お互いに遮光してしまうので、図17bに示すように、結像系にハーフミラーまたは、ビームスプリッタ56,57を挿入する。光検出器10,54,55の形状は直径D=(λ/NAI)とするが、図17のように、ピンホールを用いてもよい。この場合の各光検出器で検出される再生信号を図14に示す。
ここでは、光検出器10についての再生信号Ck,光検出器55についての再生信号C(k−1)と光検出器54についての再生信号C(k+1)を示す。再生信号を得るための回路を図13に示す。ただし、図17の系では、積分回路59,60,遅延回路61,62は必要ない。図14に示すように、第1〜第3の方法を満足する隣接層と目標層との間隔よりも小さくなった場合、k層面のマーク配列71をスポット69が走査したときに得られる層間クロストークのない再生信号73が、再生信号72のように変動する。これは、k層面でのスポット69の走査とともに、隣接層に焦点がずれて照射されているスポット70が隣接上のマーク配列74を走査してために検出される再生信号64ともう一方の隣接層についての再生信号63の成分が、再生信号73に対して無視できないくらい含まれるためである。そこで、図13に示すように、演算回路66で次式の演算を行う。
Ck≒CkR+β×C(k−1)R+β×C(k+1)R
C(k−1)≒C(k−1)R+β×CkR+β×C(k−2)R
C(k+1)≒C(k+1)R+β×CkR+β×C(k+2)R (数22)
ただし、CnRは、n層からだけの反射光についての再生信号成分を表わす。ここでβ<1が成り立っている。上式より、
演算 F≡Ck−γ×C(k−1)−γ×C(k+1)
≒CkR+β×C(k−1)R+β×C(k+1)R
−γ×{C(k−1)R+β×CkR+β×C(k−2)R}
−γ×{C(k+1)R+β×CkR+β×C(k+2)R}
(数23)
C(k−2)R,C(k+2)Rは、十分小さく、周波数成分も低いので無視できる。
よって、
F≒(1−2γβ)×CkR+(β−γ)×C(k−1)R
+(β−γ)×C(k+1)R (数24)
ここで、γ≡β<1とすると、
F≒(1−β2)×CkR (数25)
となり、層間クロストークを抑制でき、演算後の再生信号68は、図14に示すように、再生信号73と一致する。以上の第4の方法を達成する別の構成として複数スポットを用いた例を以下に示す。図14において、焦点ずれスポット70と同じスポット径のスポット75を2つの隣接層に、スポット69に先行させて走査し、再生信号を得る。ただし、図13に示すように、スポット間隔に相当した遅延回路61,62を挿入して、上記と同様の演算を行う。この構成に用いる光学系の一例を図18に示す。図では、光学系の原理を示すため光軸を3つに分けて示してあるが、絞り込みレンズ8を共用した場合も可能である。先行する隣接層に焦点を結ぶスポット75,82のスポット径を(2d×NAF)にするための手段として、一つは、図に示すように、絞り83を挿入して、絞り込みレンズ8についての実効的開口を小さくする。すなわち、有効径a′をλ/(2d×NAF2)×aにすればよい。もちろん、3つの光軸に分けて、先行する2つの光学系の絞り込みレンズの開口数を小さくしても同様の効果が得られる。すなわち、NAF′=λ/(2d×NAF)とする。
これまでは、先行するスポットを図14に示すスポット形状75に限定したが、例えば、図15に示すスポット形状76、または、図16に示す3個のスポット77,78,79でも同様の効果が得られる。そのために、図13の回路に積分回路59,60を挿入する。図15において、先行スポットからの再生信号にスポットの強度分布であるガウシアン分布を例えば、三角分布に近似して得られる重み関数80を掛けて積分を行うことで、実効的にスポット75がマーク列74を走査している場合の再生信号を得ることができる。図16についても、2次元方向のスポット強度分布を考慮して重み関数81を用いればよい。
ここで、演算回路で用いる重み設定回路67において、βを求める方法を述べる。図19に示すように、ディスクフォーマットとして、少なくても上下3層間でマーク記録領域84が、同一光束に含まれないように配置することで、図14に示すように、h(k−1)/hk,h(k+1)/hをβ(−1),β(+1)とすることで上下層についての、重みをそれぞれ求めることができる。
これまでの説明では、基本的に1つの層について、記録再生を行う場合について述べたが、複数スポットを用い、各々の層について焦点を合わせることで、2つ以上の層について同時に記録再生できる、すなわち、並列記録再生が可能となり、データの転送レートを高くすることができる。複数スポットを形成するための手段は、複数の光ヘッド22を同一ディスク上に位置づけても良いし、複数の光源をひとつの光ヘッドに組み込んでも良い。また、異なる波長の光源を複数光源とすることで、波長による記録層の選択記録が可能であり、さらに、波長フィルタによる再生分離が可能である。
(7)ディスク構造実施例とディスク作成法
図11に示すように、直径130mm,厚さ1.1mm のディスク状化学強化ガラス板の表面に、フォトポリメリゼーション法(2P法)によって、1.5μm ピッチのトラッキング用の案内溝と、一周を17セクターに分割し各セクターの始まりで溝と溝の中間の山の部分に凹凸ピットの形で層のアドレス,トラックアドレスやセクターアドレスなどのプリピット(この部分をヘッダー部と呼ぶ)とを有する紫外線硬化樹脂層を形成したレプリカ基板を作製した。
上記レプリカ基板401上に膜厚の均一性,再現性のよいスパッタリング装置を用いて、窒化シリコンの反射防止層402を約50nmの厚さに形成した。次に、同一スパッタリング装置内でIn54Se43Tl3 の組成の記録膜403を10nmの厚さに形成した。この上に、透明な型を用いて型の側から光を入射させる2P法によって、トラッキング用の案内溝と、層のアドレス,セクターアドレス,トラックアドレスなどのプリピットを有する紫外線硬化樹脂層404を、多層の断熱効果を考慮して、30μmの厚さに形成した。
さらに続いて、上記スパッタリング装置内で窒化シリコンの反射防止層405を約50nmの厚さに形成した上にIn54Se43Tl3 の組成の記録膜406を10nmの厚さに形成し、この上に2P法によって、トラッキング用の案内溝と層のアドレス,トラックアドレスやセクターアドレスなどのプリピットとを有する紫外線硬化樹脂層407を30μmの厚さに形成した。さらにこの上に、上記スパッタリング装置内で窒化シリコンの反射防止層408を約50nmの厚さに形成した上にIn54Se43Tl3 の組成の記録膜409を10nmの厚さに形成した。
同様にしてもう一枚の同様なレプリカ基板401′上に、窒化シリコン反射防止層402′,In54Se43Tl3記録膜403′,紫外線硬化樹脂層404′,窒化シリコン反射防止層405′,In54Se43Tl3 記録膜406′,紫外線硬化樹脂層407′,窒化シリコン反射防止層408′,In54Se43Tl3 記録膜409′、を順次形成した。このようにして得た2枚のディスクを層409及び409′側を内側にして接着剤層410によって貼り合わせを行った。接着剤層410の厚さは、50μm程度である。このようにディスクを作成することで、1枚のディスクで、両面からそれぞれ記録再生が可能となる。
以上のディスク作成例では、プッシュップルトラッキング用の案内溝39について説明したが、サンプルサーボ法に用いるウォーブルピット40についても、上述のプリピットと同様の方法で作成できる。
作製したディスクはレーザ光照射によって記録膜構成原子の原子配列変化を生じさせることにより、光学定数を変化させ反射率の違いを利用して読み出しを行うものである。ここでの原子配列変化は結晶,非晶質間の相変化である。
上記ディスクにおいて記録膜製膜直後は記録膜構成元素がまだ十分に反応しておらず、また、非晶質状態である。本ディスクを追記型として用いる場合には、ここに記録用レーザ光を照射して結晶化記録を行うか、または、予めArレーザ光照射またはフラッシュアニール等で記録膜を加熱し、各元素を十分反応,結晶化させた後、パワー密度の高い記録用レーザ光を照射して非晶質化記録を行う。ここで、結晶化記録するのに適当なレーザパワーの範囲は、結晶化が起こる温度より高く、非晶質化が起こる温度より低くなる範囲である。また、非晶質化記録するのに適当なレーザパワーの範囲は、結晶化する温度より高く、強い変形を生じたり穴があく温度よりも低い範囲である。また、本ディスクを書き換え可能型として用いるには、予めArレーザ照射またはフラッシュアニール等で記録膜を加熱し、各元素を十分反応、結晶化させた後、結晶化するのに適当なレーザパワーと非晶質化するのに適当なレーザパワーとの間で変調した記録用レーザ光を照射してオーバーライトを行う。
上記ディスクを1800rpmで回転させ、半導体レーザ光(波長780nm)を記録が行われないパワーレベル(1mW)に保って、記録ヘッド中のレンズ(NA=0.55)で集光して基板を通して一層の記録膜に照射し、反射光を検出することによって、トラッキング用の溝と溝の中間に光スポットの中心が常に一致するようにヘッドを駆動した。溝と溝の中間を記録トラックとすることによって溝から発生するノイズの影響を避けることができる。このようにトラッキングを行いながら、さらに記録膜上に焦点が来るように自動焦点合わせをして、記録・再生を行う。記録を行う部分を通り過ぎれば、レーザパワーを1mWに下げてトラッキング及び自動焦点合わせを続けた。なお、記録中もトラッキング及び自動焦点合わせは継続される。この焦点合わせは上記ディスク中の記録膜403,記録膜406,409それぞれ独立に合わせることができる。
上記構成のディスクを線速度8m/s(回転数1800rpm,半径42.5 mm)として、基板側から順に下層に向かって記録する場合を示す。まず、記録膜403に焦点を合わせ、記録周波数5.5MHz で90nsの記録パルスを照射して記録した。この時の再生信号強度の記録パワー依存性を以下に示す。
記録パワー(mW) 再生信号強度(mV)
6 30
7 100
8 160
9 210
10 250
11 280
12 300
14 310
記録膜403に記録した後にさらに記録膜406に焦点を合わせて記録した。この時の再生信号強度の記録パワー依存性を以下に示す。
記録パワー(mW) 再生信号強度(mV)
7 25
8 95
9 155
10 205
11 245
12 275
13 295
15 305
記録膜403および記録膜406に記録した後にさらに記録膜409に焦点を合わせて記録した。この時の再生信号強度の記録パワー依存性を以下に示す。
記録パワー(mW) 再生信号強度(mV)
8 20
9 90
10 150
11 200
12 240
13 270
14 290
16 300
また、記録膜403に3MHz、記録膜406に4MHz、および記録膜409に5MHzの信号をそれぞれ記録した後、記録膜403,406および409に焦点を合わせて再生信号を読み出した結果を以下に示す。
再生信号は、スペクトルアナライザーを用い、測定条件として、分解周波数幅30kHzとした各キャリア周波数におけるCN比(ノイズ成分対キャリア成分比)の測定結果で示す。
3MHz 4MHz 5MHz
記録膜403 55dB 23dB 6dB
記録膜406 25dB 53dB 21dB
記録膜409 10dB 23dB 51dB
上記の様に、各層について、CN比が50dB以上、隣接記録膜からの層間クロストークが−25dBより小さく、信頼性の高い再生が可能な信号を得ることができた。
次に、記録膜403,406および、409としてGe14Sb29Te57の組成の薄膜を2nmの厚さに形成し、反射防止層402,405および、408としてZnSの薄膜を50nmの厚さに形成し、その他の構成は上記ディスクと全く同じディスクを作製した。このディスクでは、記録した後の層の透過率が低下する特徴を持つ。そのため、基板側の層から記録していくことで、上記構成のディスクを線速度8m/s(回転数1800rpm,半径42.5 mm)として、下層から、基板側の上層に順に記録する場合について示す。まず、記録膜409に焦点を合わせ、記録周波数5.5MHz で90nsの記録パルスを照射して記録した。この時の再生信号強度の記録パワー依存性を以下に示す。
記録パワー(mW) 再生信号強度(mV)
7 15
8 85
9 145
10 195
11 235
12 265
13 285
15 295
記録膜409に記録した後にさらに記録膜406に焦点を合わせて記録した。この時の再生信号強度の記録パワー依存性を以下に示す。
記録パワー(mW) 再生信号強度(mV)
7.5 20
8.5 90
9.5 150
10.5 200
11.5 240
12.5 270
13.5 290
15.5 300
記録膜409および記録膜406に記録した後にさらに記録膜403に焦点を合わせて記録した。この時の再生信号強度の記録パワー依存性を以下に示す。
記録パワー(mW) 再生信号強度(mV)
8 25
9 95
10 155
11 205
12 245
13 275
14 295
16 305
また、記録膜409に5MHz、記録膜406に4MHz、および記録膜403に3MHzの信号をそれぞれ記録した後、記録膜403,406および409に焦点を合わせて読み出した再生信号の各キャリア周波数におけるCN比の測定結果を以下に示す。
3MHz 4MHz 5MHz
記録膜403 54dB 24dB 7dB
記録膜406 26dB 52dB 22dB
記録膜409 11dB 24dB 50dB
上記の様に、各層について、CN比が50dB以上、隣接記録膜からの層間クロストークが−25dBより小さく、信頼性の高い再生が可能な信号を得ることができた。
基板としては、上記実施例で用いた化学強化ガラス円板の他に、射出成形で作製したポリカーボネート,アクリル樹脂等のプラスチック円板を用いても同様な結果が得られた。
記録膜組成としては上記のIn−Se−Tl系の他に、Ge−Sb−Te系,Ge−Sb−Te−M(Mは金属元素)系,In−Sb−Te系,In−Sb−Se系,In−Se系,In−Se−M(Mは金属元素)系,Ga−Sb系,Sn−Sb−Se系,Sn−Sb−Se−Te系等を用いても、同様な結果が得られる。
記録膜として、上記の結晶,非晶質間相変化を利用したものの他に結晶,結晶間相変化を利用したIn−Sb系等を用いても、同様な結果が得られる。
図11と同様な基板上に、記録膜として、直径20nmのBi置換ガーネット(YIG(Y3Bi3Fe1024))粒子を有機バインダーに分散させたものをスピンコートして作製した。直径20nmのBi置換ガーネットは共沈法で作製し、その後600から800℃で熱処理して結晶化させた。有機バインダーは屈折率が25のものを用いた。スピンコートした記録膜の膜厚は約1.5μm で、反射率,透過率,吸収率は、波長530nmでそれぞれ、R=8%,T=12%,K=80%であった。Bi置換ガーネットのバインダー中での体積比率が約60%であるため、このときの反射光の偏光面の回転角は、約0.8 度であった。紫外線硬化樹脂層を間に設けて多層に積み上げる方法,二枚のディスクを張り合わせる方法,記録再生方法は前述の実施例と同様にした。ただし、光源の波長はλ=530nmとする。
図12に示す構成の情報記録媒体を用いて、記録再生実験を行った例について述べる。図12(a)は情報記録媒体の断面図の一部分を示す図であり、図12(b)は記録層の部分の断面図を示す図である。
直径13cm,厚さ1.2mmのディスク状ガラス基板(411)上に、トラックピッチ1.5μm のレーザ光案内溝を厚さ50μmの紫外線硬化樹脂層(412)で形成した。次に、記録層(413)を真空蒸着法で積層した。記録層は図10(b)に示すように、厚さ8μmのSb2Se3層(414)で厚さ3μmのBi層(415)をサンドイッチした構成とした。さらにその上に、レーザ光案内溝を設けた厚さ30μmの紫外線硬化樹脂層(412)と、記録層(413)の組を2層積層した。すなわち記録層を3層設けた。最上部には記録層を保護する目的で厚さ100μmの紫外線硬化樹脂層を設けた。記録層は基板に近い側から順に、第1記録層,第2記録層,第3記録層と呼ぶことにする。
ここでトラック溝はU字型とし、ランド部とグルーブ部の幅はそれぞれ0.75μmとした。記録はランド部またはグルーブ部のいずれに行っても良いが、ここでは、グルーブ部に記録を行った。
2.0mW のレーザ光を各記録層に焦点を合わせて照射し、反射率を測定したところ、記録前の第1記録層,第2記録層,第3記録層の反射率はそれぞれ、8.5%,5.8%,4.4%であった。記録は各記録層に6.0mW以上のレーザ光を照射することによって行った。第1記録層,第2記録層,第3記録層の記録レーザ光を照射した部分の反射率はそれぞれ、18.5%,13.0%,9.4%であった。
このように記録前後で記録層の反射率が変化する理由は、記録層の合金化によるものである。すなわち記録レーザ光の照射によって、Sb2Se3とBiの3層からなる記録層の一部分が昇温されると、SeとBiの拡散反応が生じ合金化する。この結果、記録層に光学定数の異なった領域、すなわち記録点が形成される。なお、本実施例で用いたSb2Se3とBiからなる記録層の場合には、合金化よって反射率と透過率の両方が増加し、吸収率が減少する。
ここでは行わなかったが、記録前に、ランド部に連続レーザ光を照射しておけば、ランド部が合金化し、記録層一層当たりの平均の光透過率が10%上昇する。したがって、上で述べた記録前後の反射率がそれぞれ増加するので、トラッキング等を行う際都合が良い。また、ランド部とグルーブ部の両方に記録を行っても同様に、記録層一層当たりの平均の光透過率を上昇させることができる。記録層はSb2Se3とBiの組合せに限られるものではなく、昇温により合金を生じる組合せであれば良い。
本発明の記録再生方式の原理を示す図(第1の再生方式の原理図)。 本発明に適用する基本光学系構成図でaは平行光学系の例、bは拡散光学系の例。 本発明の記録方式の原理図で、aは各層における光強度を示す図、bはk層に焦点を合わせた場合についての他の層でのスポット面密度を示す図、cはk層に焦点を合わせた場合についての他の層でのパワー密度を示す図。 本発明第2,3の再生方式の原理図。 本発明のディスクフォーマットの一例を示す図。 本発明の3次元記録再生装置の全体構成図。 本発明の記録制御方法を示すブロック図。 先行ビームによるRBW(Read Before Write)を示す図。 本発明の記録制御方法を説明する図。 3層膜構造の一例と記録特性を示す図、aは3層膜構造の一例、bは記録特性。 本発明の実施例に用いた相変化型の情報記録用媒体の構造を示す断面図。 本発明に用いた第3の情報記録用媒体の部分断面図。 本発明の再生制御方法を示すブロック図。 本発明の再生制御方法を説明する図。 本発明の再生制御方法を説明する図。 本発明の再生制御方法を説明する図。 本発明の再生制御方法を実現するための光学系の一例、aは光学系の原理図、bは実際の光学系。 本発明の再生制御方法を実現するための光学系の一例。 演算係数γ(≡β)チェック領域及び原理図。 本発明の第3の再生方法を実現するディスク構造。 2次元記録再生方式を適用した例。 2次元記録再生方式を適用した例。 本発明における層アクセスを説明するブロック図。 各層における焦点ずれ検出を示す図。 本発明における層アクセスを説明するブロック図。 記録された層における焦点ずれ検出を示す図、aは記録された層における焦点ずれ信号、bは本発明の焦点ずれ検出を示す図。 本発明の隣接層間の反射光の干渉を低減する方法の説明図。
符号の説明
1…記録層、2…中間層、3…基板、4…ディスク、5…半導体レーザ、8…絞り込みレンズ、9…像レンズ、10…光検出器、11…光スポット、12…焦平面、13…目標層についての無収差時光学的特性関数、14…隣接層についての光学的特性関数、15…焦点ずれが増加した場合の特性関数の変化する方向、16…AGCの周波数特性、20…記録条件設定回路、23,24…再生信号、25…再瀬制御回路、26…AGC回路、35…AF誤差信号、36…総光量、39…案内溝、40…ウォーブルピット、41…アドレス認識、42…k層までの透過率、43…マーク、44,45…ROM、46…D/A変換器、47…理想の記録状態のマーク、49…先行スポット、51…記録用スポット、52…演算器、53…ゲインコントロールを行わない場合の記録状態、54,55…光検出器、56,57…ビームスプリッタ、59,60…積分回路、61,62…遅廷回路、63,64,68…再生信号、67…重み設定回路、69…k層面に焦点づけられたスポット、71…k層面のマーク配列、72,73…再生信号、74…マーク列、75,76,77,78,79,82…隣接層に焦点を結んだスポット、80,81…重み関数、83…絞り、84…マーク記録領域、86…2−7変調方式を用いた場合の変調信号のパワースペクトル、87…EFM変調方式を用いた場合の変調信号のパワースペクトル、88…スペクトルの折れ点、91…AFアクチエータ移動信号発生回路、92…引込み点判定回路、95…レイヤー番号検出回路、100…スイッチ、101…クロスレイヤー信号検出回路、103…スライスレベル、105…ゼロクロス点、109…アップパルス、110…ダウンパルス、111,112…光検出器、113,114…前後光検出器面での光スポット、115,116…前置増幅器、117,118…サンプルホールド回路、119,120,121,122…受光面、123…記録された層付近でのAF誤差信号、124…記録された層付近での総光量、401,401′…レプリカ基板、402,402′,405,405′,408,408′…反射防止層、403,403′,406,406′,409,409′…記録膜、404,404′,407,407′…紫外線硬化樹脂層、410…接着剤層、411…ガラス基板、412…紫外線硬化樹脂層、413…記録層、414…Sb2Se3層、415…Bi層。

Claims (1)

  1. 複数の記録層を積層した媒体の記録層に光スポットを照射することにより情報を記録する情報記録装置において、
    前記媒体のk番目の記録層に情報を記録するための記録パワーの初期値及び前記媒体のk番目の記録層までの透過率の初期値を設定する手段、
    前記複数の記録層に関する層データの管理層のデータ状態から、前記媒体のk番目の記録層までの透過率を算出する手段、
    前記媒体のk番目の記録層までの透過率の初期値と前記算出結果とから、前記媒体のk番目の記録層に情報を記録するために必要な記録パワーの補正量を決定する手段、及び
    前記記録パワーの初期値と前記記録パワーの補正量とから、前記媒体のk番目の記録層に情報を記録する際に用いる記録パワーPを設定する手段
    とを有し、
    前記記録パワーPを、
    k層で記録できるために必要な最小の記録パワーとして
    Pmin≧Ikth×Sk/δk
    k層に記録を行う場合、j層を記録破壊しないための記録パワーの上限として
    Pmax=Ijth×Sjk/δj
    を満足する値として、前記記録パワーPの光を前記媒体の記録層に照射することで情報を記録することを特徴とする情報記録装置。
    Ikth:k番目の記録層においてエネルギー構造変化が生じるための光強度密度閾値
    Sk:k番目の記録層に焦点を合わせたときの1/e2スポット面積
    δk:前記媒体の光入射面とk番目の記録層の間の透過率
    Ijth:j番目の記録層においてエネルギー構造変化が生じるための光強度密度閾値
    Sjk:k番目の記録層に焦点を合わせたときのj番目の記録層での光スポット面積
    δj:前記媒体の光入射面とj番目の記録層の間の透過率
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