JP4037200B2 - 3次元形状処理装置、3次元形状処理方法、3次元形状処理プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CAD/CAMを用いた3次元形状処理装置、3次元形状処理方法、3次元形状処理プログラム及び記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
3D CAD などに代表される3次元形状のモデリングシステムは、そのモデリング機能の発展とともに、 近年、産業界において広く浸透しつつある。しかし、広く利用されるに従い様々な問題も提起されてきた。その一つに、微小要素を含むことによる形状データの品質低下がある。システムによって呼び方も変わるであろうが、形状データの構成要素には、点や曲線、曲面といった幾何形状を表現する要素がある。そして、それらは有限の桁をもつ実数値によってコンピュータ内部に表現される場合がほとんどである。しかし、このように幾何形状を表現すると、どうしても数値演算上の誤差が含まれ、平行、交差、一致などの幾何条件は許容誤差をもって判定せざるを得ない。この判定は、実用的なシステムを構築する上で回避できないものである。しかしながら、このことに起因し、曲線、曲面の生成及び変形といった各種演算の過程で、微小な要素(微小要素)が形状に含まれてしまうことがある。形状に微小要素が含まれると、その後の演算処理や、他のシステムとのデータ交換などで失敗することが多い。このため、微小要素を含む形状データは品質の低いデータとみなされてしまう。
【0003】
従来、この種の3次元形状のモデリングシステムによるオフセット処理方法(3次元形状処理方法に含まれる)において、一つの曲面r(u,v)に対するオフセット曲面r0(u,v)は次式(1)によって与えられる。
r0(u,v)=r(u,v)+n(u,v)d・・・・(1)
【0004】
ここで、dはオフセットする距離であり、n(u,v)はu、vにおける曲面r(u, v) 上の法線ベクトルである。つまり、オフセット曲面r0(u,v)は、曲面r(u,v)上のすべての点をその点における法線ベクトル方向に一定距離dだけ移動した点からなる集合となる。これは、曲面と曲面の接続部分においても例外ではなく、その接続部分において互いの法線ベクトル方向が異なっていれば、オフセット曲面の境界同士は一致しない。逆に、二つの曲面がG^1 連続以上の滑らかさで接続されていれば、その接続部分において互いの法線ベクトル方向が一致するため、オフセット曲面の境界同士も一致する。
【0005】
さて、互いに接続した二つの曲面に対するオフセット処理は、曲面同士の接続状態によって次の三つの場合に分けられる。
(1)二つの曲面が曲面の外側から見て凹状に折れて接続している場合(図13に示す)
(2)二つの曲面が曲面の外側から見て凸状に折れて接続している場合(図14に示す)
(3)二つの曲面が G^1 連続以上の滑らかさで接続している場合(図15に示す)
【0006】
(1)の場合には、接続されるオフセット曲面とオフセット曲面とが互いに干渉するために、その干渉部分を除去し、残った面同士を接続する。図13では、(a)に示す元の曲面rをオフセット処理するときに、前述したように二つのオフセット曲面部の干渉部分を削除し、(b)に示すようにオフセット曲面r0を取得する。
【0007】
(2)の場合には、図14(a)に示すように凸状に折れている元の曲面のオフセット処理において、接続されるオフセット曲面とオフセット曲面との間に隙間が生じるために、図14(b)、(c)に示すようにその隙間を埋める面(補間面)を生成し、二つのオフセット曲面を接続する。この補間面の形状は、オフセット曲面の利用用途によっても異なるが、例えば、NCシステムのカッターパスに利用する場合などは、図14(b)に示すように丸みを帯びた形状になる。また、肉厚一定形状の生成に利用する場合などには、図14(c)に示すように二つのオフセット曲面から滑らかに延びる二つの曲面を生成することもある。いずれにしても隙間が小さければ小さい程、補間面の形状も小さくなる。図14(b)、(c)には、元の曲面rとオフセット曲面r0とを示している。
【0008】
(3)の場合には、図15(a)に示すようにオフセット曲面の境界同士が一致するため、図15(b)に示すように生成したオフセット曲面同士を単に接続するだけになる。図15(b)には、元の曲面rとオフセット曲面r0とを示している。
【0009】
なお、この種の3次元形状処理方法に関するものとしては、特許第3187812号公報、特許第3187813号公報、特許第3255305号公報、特開平11-353355号公報がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の3次元形状処理方法では、 前述した(2)の場合、前記オフセット曲面同士を接続するために補間面を生成していたので、接続されるオフセット曲面同士の間に生じる隙間が非常に小さいと、この補間面がオフセット曲面の微小要素になってしまうという問題があった。
【0011】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、二つの曲面が接続されている曲面に対するオフセット処理において、微小要素の発生を抑制するのに好適な3次元形状処理装置、3次元形状処理方法、3次元形状処理プログラム及び記録媒体を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明の3次元形状処理装置は、二つの曲面を接続することにより、両曲面の接続部で凸状に曲折するように形成された曲折曲面を含む3次元形状をオフセット処理するためのデータを入力する3次元形状データ入力手段と、前記3次元形状データ入力手段により入力されたデータを用い、前記両曲面の境界曲線にオフセット処理を施してオフセット曲線を生成し、前記接続部に略平行で対向している二つのオフセット曲線上でそれぞれ対応する2点の中間点を求め、それぞれの中間点を補間する平均曲線を生成し、前記平均曲線を前記二つのオフセット曲線と置き換え、前記二つのオフセット曲線と接続していた他のオフセット曲線の端点が前記平均曲線の端点と一致するよう、前記他のオフセット曲線を変形し、前記平均曲線を含む近似オフセット曲線を生成し、前記近似オフセット曲線を境界として内部に近似オフセット曲面を生成する3次元形状処理手段とを設けた構成を有している。
この構成により、二つの曲折曲面に対して、平均曲線を共通に含んだ近似オフセット曲線がそれぞれ生成されるために間隙がなくなるので、前記間隙の補間面は不要となり、この補間面が微小要素となることを回避できる。
【0013】
請求項2に係る本発明の3次元形状処理方法は、二つの曲面を接続することにより、両曲面の接続部で凸状に曲折するように形成された曲折曲面をオフセット処理する場合に、3次元形状処理手段が前記両曲面の境界曲線にオフセット処理を施してオフセット曲線を生成する第1のステップと、前記3次元形状処理手段が前記接続部に略平行で対向している二つのオフセット曲線上でそれぞれ対応する2点の中間点を求め、それぞれの中間点を補間する平均曲線を生成し、前記二つのオフセット曲線を前記平均曲線で置き換え、前記二つのオフセット曲線と接続していた他のオフセット曲線の端点が前記平均曲線の端点と一致するよう、前記他のオフセット曲線を変形し、前記平均曲線を含む近似オフセット曲線を生成する第2のステップと、前記3次元形状処理手段が第2のステップで取得された近似オフセット曲線を境界として内部に近似オフセット曲面を生成する第3のステップとを含んでいる。
この方法により、互いに折れて接続された二つの曲面を含む曲折曲面をオフセット処理する場合に、二つの曲折曲面に対して、平均曲線を共通に含んだ近似オフセット曲線がそれぞれ生成されるために間隙がなくなるので、前記間隙を補間するための補間面を介さずにオフセット曲面同士を接続できる。
【0015】
請求項3に係る本発明の3次元形状処理方法は、請求項2において、第2のステップでは、前記オフセット曲線はベジエ曲線のセグメントからなる区分ベジエ曲線で表現され、前記3次元形状処理手段が前記平均曲線と接続するセグメントを取り出し、前記セグメントの両端点のうち、前記平均曲線の端点と一致させる側の端点における接線ベクトルを固定して前記セグメントを変形している。
この方法により、オフセット曲線の端点における接線ベクトルを固定して区分ベジエ曲線(以下、Bezier曲線ともいう)のセグメント形状を変形させるので、互いに端点の一致した近似オフセット曲線を生成できる。
【0016】
請求項4に係る本発明の3次元形状処理方法は、請求項2において、第3のステップでは、前記3次元形状処理手段が前記近似オフセット曲線上のオフセット点を前記曲折曲面上に射影するか、前記オフセット点から最短距離にある前記曲折曲面の境界線上の点を求めるかのいずれかにより、前記近似オフセット曲線のオフセット点の座標値と前記曲折曲面上のパラメータとを対応付けている。
この方法により、オフセット点が元曲面上に射影できない場合には、オフセット点から最短距離にある曲折曲面の境界線上の点をもって射影点とするので、近似オフセット曲線と元曲面上のパラメータとを対応づけることができる。
【0017】
請求項5に係る本発明の3次元形状処理プログラムは、コンピュータに、二つの曲面を接続することにより、両曲面の接続部で凸状に曲折するように形成された曲折曲面をオフセット処理する場合に、前記両曲面の境界曲線にオフセット処理を施してオフセット曲線を生成する第1のステップと、前記接続部に略平行で対向している二つのオフセット曲線上でそれぞれ対応する2点の中間点を求め、それぞれの中間点を補間する平均曲線を生成し、前記二つのオフセット曲線を前記平均曲線で置き換え、前記二つのオフセット曲線と接続していた他のオフセット曲線の端点が前記平均曲線の端点と一致するよう、前記他のオフセット曲線を変形し、前記平均曲線を含む近似オフセット曲線を生成する第2のステップと、第2のステップで取得された近似オフセット曲線を境界として内部に近似オフセット曲面を生成する第3のステップとを実行させている。
このプログラムにより、互いに折れて接続された二つの曲面を含む曲折曲面をオフセット処理する場合に、二つの曲折曲面に対して、平均曲線を共通に含んだ近似オフセット曲線がそれぞれ生成されるために間隙がなくなるので、前記間隙を補間するための補間面を介さずにオフセット曲面同士を接続できる。よって、微小要素となり得る補間面の生成を抑制できる。また、ネットワークを介して3次元形状処理プログラムを移動することにより、プログラムの更新や配布が容易となる。
【0018】
請求項6に係る本発明の3次元形状処理プログラムは、コンピュータに、二つの曲面を接続することにより、両曲面の接続部で凸状に曲折するように形成された曲折曲面をオフセット処理する場合に、前記両曲面の境界曲線にオフセット処理を施してオフセット曲線を生成する第1のステップと、前記接続部に略平行で対向している二つのオフセット曲線上でそれぞれ対応する2点の中間点を求め、それぞれの中間点を補間する平均曲線を生成し、前記二つのオフセット曲線を前記平均曲線で置き換え、前記二つのオフセット曲線と接続していた他のオフセット曲線の端点が前記平均曲線の端点と一致するよう、前記他のオフセット曲線を変形し、前記平均曲線を含む近似オフセット曲線を生成する第2のステップと、第2のステップで取得された近似オフセット曲線を境界として内部に近似オフセット曲面を生成する第3のステップとを実行させるための3次元形状処理プログラムを記録している。
この記録媒体により、互いに折れて接続された二つの曲面を含む曲折曲面をオフセット処理する場合に、二つの曲折曲面に対して、平均曲線を共通に含んだ近似オフセット曲線がそれぞれ生成されるために間隙がなくなるので、前記間隙を補間するための補間面を介さずにオフセット曲面同士を接続できる。よって、微小要素となり得る補間面の生成を抑制できる。また、この記録媒体を携帯可能とすることにより、3次元形状処理プログラムの移動及び入れ替えが容易となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
ある曲面に対する理論上のオフセット曲面は、従来の技術で示した式 (1)により与えられる。しかし、平面や円柱面など解析的に表現された曲面の場合を除き、理論上のオフセット曲面をコンピュータで計算するのは困難である。そこで、実際のオフセット曲面は、理論上のオフセット曲面を近似した曲面(近似オフセット曲面)で生成するのが、従来においても一般的である。近似オフセット曲面は、基本的に、元の曲面から幾つかのサンプル点を取り、それらの点を法線ベクトル方向にオフセットした点を利用して生成する。これについては、本実施形態においても、従来の技術で示した(2)の場合、オフセット曲面同士の間に補間面が生成される。また、オフセット曲面同士の隙間が非常に小さい場合、生成される補間面が微小要素になる。本実施形態においても、オフセット曲面は近似オフセット曲面として生成するが、この生成過程で独自の変形処理を適用することにより、生成される補間面が微小要素となるのを回避するものである。以下、本発明の実施の一形態を図面を用いて説明する。
【0020】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る3次元形状処理装置の構成を示す。ここでは、コンピュータ装置によって3次元形状処理装置を実現している。また、ここでは、特に3次元形状処理に含まれるオフセット処理を示す。ここで取り扱うオフセット処理には、一つまたは、互いに接続された複数の曲面から構成された3次元多様体について、その表面をオフセットして別の3次元多様体を生成するための処理が含まれる。
【0021】
図1において、入力装置1は、キーボード、マウス、タッチパネル、スキャナ等で情報入力に用いられるものである。表示装置2は、CRTまたは液晶ディスプレイ(LCD)等で構成され、入力装置1から入力され、あるいはネットワーク接続装置7を介して入力された3次元形状データや画像データにより、3次元形状を表示するものである。中央処理ユニット(以下、CPUともいう)3は、装置全体を制御し、本実施形態の3次元形状処理機能を実現するものである。メモリ4は、ROMやRAM等で構成され、CPU3の制御プログラムを記憶するとともに、この制御プログラムがCPU3によって実行されるときにー時的に作成される情報等を保持するものである。記憶装置5は、ハードディスク、リムーバブルディスク等で構成され、前述した3次元形状データ、画像データ及びプログラムやプログラム実行時の一時的な情報等を記憶するものである。媒体駆動装置6は、プログラムやデータ等を記録した記録媒体を装着して読み込み、メモリ4または記憶装置5へ格納するのに用いられる。ネットワーク持続装置7は、3次元形状処理装置をネットワークへ接続するためのインタフェースであり、このネットワークを介して他の通信装置やサーバと信号及びデータを遣り取りするものである。バス8は、前述の装置1〜7間を接続するものである。
【0022】
また、前記ネットワークは、コンピュータ装置と他のコンピュータ装置とを結合するための伝送路であって、一般には、ケーブルで実現され、通信プロトコルにはTCP/IPが使われる。但し、伝送路としてはケーブルだけでなく、それらの間の通信プロトコルが一致するものであれば無線、有線及び放送波のいずれでもよく、例えば、構内網(LAN)、広域網(WAN)、インターネット、アナログ電話網、ディジタル電話網(ISDN)、パーソナルハンディホンシステム(PHS)、携帯電話網、衛星通信網等を用いることができる。
【0023】
さらに、前述した記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROM、ICメモリカード等)、光媒体(例えば、シーディーロム(CD-ROM)、ディジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、光磁気ディスク(MO)、ミニディスク(MD)、書き込み可能なCD(CD-R)等)、磁気媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク(FD)等)のいずれであってもよい。
【0024】
また、前述した記録媒体からインストールされたプログラム、換言すれば、前述の記録媒体に記憶されたプログラムとしては、本実施形態の3次元形状処理機能を実現するために用いられる3次元形状処理プログラムがある。ここでは、3次元形状処理プログラムを予めCD-ROM等の記録媒体に書き込んでおき、このCD-ROM等を媒体駆動装置6に装着して、この3次元形状処理プログラムをメモリ4あるいは記憶装置5に格納し、CPU3により実行することによって、本実施形態の3次元形状処理機能を実現するものである。さらに、3次元形状処理プログラムがROM等のような半導体の記録媒体に記録されている場合には、3次元形状処理プログラムは、媒体駆動装置6からではなく、直接、メモリ4ヘロードされ、実行されることとなる。
【0025】
なお、メモリ4へロードした3次元形状処理プログラムを実行することにより、本実施形態の3次元形状処理機能が実現されるだけでなく、3次元形状処理プログラムの指示に基づき、オペレーティングシステム等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって本実施形態の3次元形状処理機能が実現されるようにしてもよい。また、ネットワーク接続装置7によりネットワーク上の所定のサーバと接続し、このサーバから3次元形状処理プログラムをメモリ4や記憶装置5にインストールしてもよい。
【0026】
次に、本実施形態に係る3次元形状処理プログラムを説明する。この3次元形状処理プログラムは、CPU3(コンピュータ装置に含まれる)に、図2に示すステップS101(図3に示すステップS1011〜S1015が含まれる)、ステップS102(図4に示すステップS1021〜S1028が含まれる)を実行させるものである。
【0027】
ステップS101においては、一つの曲面r(図5に示す)の境界曲線をそれぞれオフセットした曲線 (以下、オフセット曲線ともいう)を生成する。なお、一つの曲面r(u,v)の境界曲線とは、r(u,0)、r(1,v)、r(u,1)、r(0,v)である4本の曲線のことであり、これを理論的にオフセットした曲線は、従来の技術で示した式(1)により求まる。但し、曲面の場合と同様、直線や円弧など解析的に表現された曲線の場合を除き、理論上のオフセット曲線をコンピュータで計算するのは困難である。このために、前記境界曲線をオフセットする場合も、理論上のオフセット曲線を近似した曲線(以下、近似オフセット曲線ともいう)として生成する。このとき、近似誤差の許容値として、理論上のオフセット曲線との距離の許容誤差を与える。
【0028】
ここで、ステップS101に含まれるステップS1011〜ステップS1015について説明する。
ステップS1011においては、前記一つの曲面r(u,v)の境界曲線上に複数のサンプル点を取る。
ステップS1012においては、前記複数のサンプル点を各サンプル点における曲面rの法線ベクトル方向にオフセットした点(以下、オフセット点ともいう)を求める。
ステップS1013においては、ステップS1012で取得されたオフセット点群を補間する曲線を生成する。
但し、前記曲線は「オフセット点の数−1」個のべジエ曲線(以下、Bezier 曲線と記す)のセグメントからなる区分Bezier曲線として生成する。なお、Bezier 曲線は代表的なパラメトリック曲線であり、このパラメトリック曲線は、3次元空間内にある曲線上の点の座標値が一つのパラメータで表現されたものである。また、各セグメントは、各オフセット点において隣り合うもの同士を両端点とし、かつ、その両端点において隣り合うセグメントと接線ベクトルの向きとが一致するように設定される。また、この接線ベクトルの向きは、元のサンプル点における境界曲線の接線ベクトルの向きと等しくなるように設定される。
ステップS1014においては、前述した各セグメント内にさらにサンプル点を取り、このサンプル点がオフセット点として許容誤差を満たしているか否かを評価する。
ステップS1015においては、前記サンプル点がオフセット点として許容誤差を満たしていない場合は、ステップS1011に戻り、前記サンプル点が前記許容誤差を満たしている場合には、処理を終了する。
【0029】
なお、ステップS1015で前記サンプル点が前記許容誤差を満たしていないと判断された場合は、ステップS1011に戻って前述したセグメント区間内で元の曲線上に再び複数のサンプル点を取り、これらのサンプル点についてステップS1012以降の処理を実行することになる。つまり、前記セグメントをさらに複数のセグメントに細分割して評価を繰り返すという再帰分割処理を行う。こうして、全てのセグメントにおいて前記許容誤差を満たした時点で前記再帰分割処理を停止し、その時点における区分Bezier曲線を近似オフセット曲線とする。
【0030】
次いで、ステップS102においては、ステップS101で取得された近似オフセット曲線を境界として、境界内部に近似オフセット曲面を生成する。ここで、前記近似オフセット曲線と共に、理論上のオフセット曲面との距離の許容誤差を近似許容誤差として与える。
【0031】
ここで、ステップS102に含まれるステップS1021〜S1026について説明する。
ステップS1021においては、前述したように与えられた近似オフセット曲線の各区分Bezier曲線について、各セグメント間を結ぶ点を、オフセット元の曲面r(以下、元曲面ともいう)に対して射影する。なお、射影するとは、元曲面上に垂線を降ろす操作を意味し、垂線が降ろされた点が射影点となる。また、元曲面上に垂線を降ろすことができなかった場合には、射影元の点と最短距離にある元曲面の境界曲線上の点を射影点とみなす。
ステップS1022においては、ステップS1021で射影された点(以下、射影点ともいう)における元曲面のパラメータ(u,v)の値を取得する。
ステップS1023においては、ステップS1022で取得された各u、vの値について、全てのu、vの組み合わせで元曲面上にサンプル点を取り、このサンプル点のそれぞれについてオフセット点を求める。
ステップS1024においては、ステップS1023で取得されたオフセット点群について、サンプル点のuが同じ値のもの同士、また、vが同じ値のもの同士をそれぞれグループ分けする。そして、各グループについて前記オフセット点群を滑らかに補間する曲線を生成し、近似オフセット曲線の内部をメッシュ状に分割するための曲線群を形成する。以下、前記曲線群に含まれる各曲線のことを分割曲線ともいう。
ステップS1024においては、前述した近似オフセット曲線、及び分割曲線によって囲まれた各領域を、隣り合うもの同士が互いに滑らかに接続されるようなBezierパッチによって補間する。
ステップS1025においては、前述した各Bezierパッチ内に複数のサンプル点を取り、これらのサンプル点がオフセット点として許容誤差を満たすか否かを評価する。
ステップS1026においては、前記サンプル点がオフセット点として許容誤差を満たしていない場合は、ステップS1021に戻り、前記サンプル点が前記許容誤差を満たしている場合には、処理を終了する。
【0032】
なお、前記サンプル点が前記許容誤差を満たしていない場合は、ステップS1021で、先ず、前記Bezierパッチの境界曲線をさらに複数に分割し、各分割点を元曲面rに対して射影する。次いで、各射影点におけるu、vの値を取得し、取得したu、vの値を加えてステップS1022以降の処理を実行することになる。つまり、前記Bezierパッチに対応した元曲面のu区間及びv区間に対応した各Bezierパッチを、さらに複数のBezierパッチに細分割して評価を繰り返すという再帰分割処理を行う。次いで、全てのBezierパッチにおいて前記許容誤差を満たした時点で前記再帰分割処理を停止し、その時点における全てのBezierパッチ群を結合した1枚のB-spline曲面(B-spline曲線(パラメトリック曲線に含まれる)を用いて表された曲面)を生成し、近似オフセット曲面とする。一つの曲面に対するオフセット処理は以上のとおりである。
【0033】
次に、図5〜図7を用い、本実施形態の3次元形状処理方法を説明する。ここでは、一つの曲面に対するオフセット処理方法を示す。なお、本実施形態の3次元形状処理方法は、前述した3次元形状処理プログラムにより実現される。
まず、図5(a)に示すように一つの曲面rのオフセット曲線を生成し、次いで、図5(b)に示すように、生成されたオフセット曲線を境界として境界内部に近似オフセット曲面r0を生成する。
なお、一つの曲面の境界曲線とは、前述したように、曲面r(u,v)における4本の曲線(r(u,0)、r(1,v)、r(u,1)、r(0,v))のことであり、これらを理論的にオフセットした曲線は前記式(1)により求まる。ここでは、さらに理論上のオフセット曲線を近似した近似オフセット曲線を生成する。
【0034】
ここで、前述した近似オフセット曲線を生成する場合には、近似誤差の許容値として、理論上のオフセット曲線との距離の許容誤差を与え、以下の手順により生成する。
まず、前述した境界曲線上に複数のサンプル点を取る(図6(a)に示す)。次いで、各サンプル点をそれらのサンプル点における曲面の法線ベクトル方向にオフセットしたオフセット点を求める(図6(b)に示す)。次いで、取得されたオフセット点群を補間する曲線を、「オフセット点の数−1」個のBezier曲線のセグメントからなる区分 Bezier 曲線として生成する。ここで、各セグメントは、前述したように各オフセット点において隣り合うもの同士を両端点とし、かつ、その両端点において隣り合うセグメントと接線ベクトルの向きが一致するようにしている。また、この接線ベクトルの向きは、元のサンプル点における境界曲線の接線ベクトルの向きと等しくなるようにする(図6(c)に示す)。次いで、各セグメント内にサンプル点を取り、それがオフセット点として許容誤差を満たしているか否かを評価する。ここで、満たしていない場合は、そのセグメント区間内で元の曲線上に再び幾つかのサンプル点を取り、そのセグメントを複数のセグメントに細分割して評価を繰り返す(図6(d)に示す)。そして、全セグメントにおいて前記許容誤差を満たした時点における区分Bezier曲線を近似オフセット曲線とする。
【0035】
また、前述した近似オフセット曲面r0(図5(b)に示す)は、次に示す手順により生成する。ここでは、前述したように生成された近似オフセット曲線と共に、理論上のオフセット曲面との距離の許容誤差を近似許容誤差として設定する。
まず、前述したように与えられた近似オフセット曲線の各区分Bezier曲線について、各セグメント間を結ぶ点を、元曲面rに対して前述のように射影する。次いで、射影点における元曲面のパラメータ(u,v)の値を取得する。ここで、元曲面上に垂線を降ろすことができなかった場合は、図7(a)に示すように、射影元の点と最短距離にある元曲面の境界曲線上の点を射影点とみなす。次いで、前述したように求められたu、vのそれぞれの値について、全てのu、vの組み合わせで元曲面上にサンプル点を取り、それぞれについてオフセット点を求める。次いで、求められたオフセット点群について、サンプル点のuが同じ値のもの同士、また、vが同じ値のもの同士が同一グループとなるようにグループ分けする。そして、各グループについてオフセット点群を滑らかに補間する曲線を生成し、近似オフセット曲線の内部をメッシュ状に分割する分割曲線群を取得する。次いで、近似オフセット曲線及び分割曲線によって囲まれた各領域を、隣り合うもの同士が互いに滑らかに接続されるよう、Bezierパッチによって補間する(図7(c)に示す)。次いで、前述したBezierパッチ内に複数のサンプル点を取り、それらのサンプル点がオフセット点として前記許容誤差を満たすか否かを評価する。ここで、前記許容誤差を満たしていない場合は、先ず、そのBezierパッチの境界曲線を複数に分割し、各分割点を元曲面に対して射影する。そして、それらの射影点におけるu、vの値を取得し、取得されたu、vの値を加えて前述した手順2以降を繰り返す(図7(d)に示す)。つまり、前記Bezierパッチに対応した元曲面のu区間及びv区間に対応したBezierパッチを、さらに複数のBezierパッチに細分割して評価を繰り返す。そして、全てのBezierパッチにおいて前記許容誤差を満たした時点における全てのBezierパッチ群を結合した一つのB-spline曲面を生成し、近似オフセット曲面とする(図7(e)に示す)。
【0036】
[第2の実施形態]
図2は、本発明の第2の実施形態に係る3次元形状処理方法を示す。これは第1の実施形態とは、第1の曲面及び第2の曲面が接続されて一つの曲面となっており、第1の曲面及び第2の曲面の接続部で凸状に曲折している曲面(以下、曲折曲面ともいう)に対してオフセット処理を施す点が相違している。なお、本実施形態は、第1の実施形態に係る3次元形状処理と概ね同様のハードウェア構成を有しているために、図1を用いると共に同一構成には同一符号を付与して説明を省略する。
【0037】
本実施形態の3次元形状処理プログラムは、CPU3(コンピュータ装置に含まれる)に、図8に示すステップS201〜S207(図9に示すステップS2051〜S2054、図9に示すステップS2061〜S2063が含まれる)を実行させるものである。
【0038】
ステップS201においては、処理対象の曲面が凸状に曲折しているか否かを判断する。ここで、凸状に曲折している場合にはステップS202に進み、凸状に曲折していない場合には処理を終了する。
【0039】
ステップS202においては、第1の実施形態に準じ、凸状に曲折した曲面を形成している第1の曲面及び第2の曲面について、互いの接続部における境界曲線のオフセット曲線を生成する。
【0040】
ステップS203においては、ステップS202で取得されたオフセット曲線について、それぞれのオフセット曲線上で複数のサンプリング点を求め、これらのサンプリング点同士の距離を測定する。
【0041】
ステップS204においては、ステップS203で取得されたサンプリング点同士の距離がある一定の閾値を超えたか否かを判断する(図11(a)に示す)。ここで、前記サンプリング点同士の距離がある一定の閾値を超えた場合は、前記オフセット曲線の間に生成される補間面が微小要素となり得ると判断して、ステップS205に進み、前記サンプリング点同士の距離がある一定の閾値を超えなかった場合には、ステップS207に進む。
【0042】
ステップS205においては、ステップS202で取得された二つのオフセット曲線を平均して平均曲線を生成し、それぞれ元のオフセット曲線と置き換える(図11(b)に示す)。
【0043】
ステップS206においては、ステップS205で取得された平均曲線に接続する区分 Bezier 曲線のセグメントを変形して近似オフセット曲線を生成する(図11(c)に示す)。これは、前述した平均曲線と、元のオフセット曲線が接続されていた曲線との端点が離れてしまうので、お互いの端点を一致させるためである。そして、このようにして再構築された平均曲線を、それぞれの曲面の境界曲線に対応した近似オフセット曲線とする。
【0044】
ステップS207においては、ステップS206で取得された近似オフセット曲線により、第1の実施形態で示したステップS102に準じて近似オフセット曲面を生成する。この結果、第1の元曲面及び第2の元曲面に対する二つの近似オフセット曲面は、互いの境界が一致したものとなるために、その二つの近似オフセット曲面の間に補間面を生成する必要がなくなる。よって、微小要素の生成を抑制できる。
【0045】
ここで、ステップS205に含まれるステップS2051〜S2054について説明する。
ステップS2051においては、二つのオフセット曲線(ここでは、区分Bezier曲線で表されている)のうち、一方の区分Bezier曲線の各セグメントの端点について、この区分Bezier曲線上のパラメータを求める。
ステップS2052においては、前記一方の区分Bezier曲線と異なる他方の区分Bezier曲線において前記パラメータに対応する点を取得する。
ステップS2053においては、前述した二つの区分Bezier曲線において、それぞれ前記パラメータに対応した2点の中間点を求める。この中間点は、前記2点を直線で結んだときの中間点である。
ステップS2054においては、ステップS2053で取得された各中間点を補間する曲線を生成し、これを平均曲線とする。但し、この平均曲線は「中間点の数−1」個の Bezier 曲線のセグメントからなる区分 Bezier 曲線として生成する。このときの各セグメントは、各中間点において隣り合うもの同士を両端点とし、かつ、その両端点において隣り合うセグメントと接線ベクトルの向きが等しくなるように設定する。また、この接線ベクトルの向きは、その中間点を取った2点において、それぞれの平均曲線の接線ベクトルの向きを平均したものとする。
【0046】
さらに、ステップS206に含まれるステップS2061〜S2063について説明する。
ステップS2061においては、前述した区分Bezier曲線の各セグメントのうち、平均曲線と接続するセグメントを取り出す。
ステップS2062においては、ステップS2061で取得されたセグメント、すなわち1本のBezier曲線の両端点のうち、一致させる側の端点を平均曲線の端点の位置へ移動させる。ここで、前記Bezier曲線の形状が大きく変わらないよう、前記端点における接線ベクトルを固定して移動させる。
ステップS2063においては、ステップS2062で変形されたセグメントを元のセグメントと置き換える。
【0047】
次に、図11、図12を用い、本実施形態の3次元形状処理方法を説明する。ここでは、凸状に曲折している曲折曲面に対するオフセット処理方法を示す。なお、本実施形態の3次元形状処理方法は、前述した3次元形状処理プログラムにより実現される。
【0048】
まず、第1の実施形態に示したステップS101に準じ、凸状に曲折している曲面において、第1及び第2の曲面の接続部における境界曲線に対するオフセット曲線を生成する。
【0049】
次いで、前記オフセット曲線の間に生成される補間面が微小要素となり得るか否かを判断する。ここでは、それぞれのオフセット曲線上のサンプリング点同士の距離を測定し、この距離がある一定の閾値を越えた場合には、前記補間面が微小要素になると判断する(図11(a)に示す)。
【0050】
次いで、前記補間面が微小要素になると判断された場合に、前述した第1及び第2の曲面の接続部における境界曲線に対する二つのオフセット曲線を平均し、平均曲線を生成する。そして、この平均曲線をそれぞれ元のオフセット曲線と置き換える(図11(b)に示す)。ここで、前記平均曲線の生成手順は以下に述べるとおりである。まず、一方の区分Bezier曲線の各セグメントの端点について、この区分Bezier曲線上のパラメータを求める。さらに、もう一方の区分Bezier曲線における前記パラメータに対応する点を取得する。次いで、前記パラメータに対応した2点を直線で結んだときの中間点を求める(図12(a)に示す)。次いで、前記中間点のそれぞれを補間する曲線を生成し、これを平均曲線とする。但し、この平均曲線は「中間点の数−1」個のBezier曲線のセグメントからなる区分Bezier曲線として生成する。このときの各セグメントは、各中間点において隣り合うもの同士を両端点とし、かつ、その両端点において隣り合うセグメントと接線ベクトルの向きが等しくなるようにする。また、この接線ベクトルの向きは、当該中間点を取った2点における、それぞれの区分Bezier曲線の接線ベクトルの向きを平均したものとする(図12(b)に示す)。以上が前記平均曲線の生成手順である。
【0051】
次いで、前述した平均曲線に接続する区分 Bezier 曲線のセグメントをさらに変形し、第1及び第2の曲面の境界曲線に対応した近似オフセット曲線を生成する(図11(c)に示す)。すなわち、前述したように元のオフセット曲線と置き換えられた平均曲線は、元のオフセット曲線が接続されていた曲線と互いの端点が離れてしまうので、お互いの端点が一致するように前記平均曲線に接続する区分 Bezier 曲線のセグメントを変形するものである。ここで、前記平均曲線に接続する区分 Bezier 曲線のセグメントの変形手順は以下に述べるとおりである。まず、前述した区分Bezier曲線の各セグメントのうち、平均曲線と接続するセグメントを取り出す。次いで、取り出されたセグメント(ここでは、1本のBezier曲線で表される)の両端点のうち、一致させる側の端点を平均曲線の端点の位置へ移動させる。このとき、前記Bezier曲線の形状が大きく変わらないよう、前記端点における接線ベクトルを固定して移動させる(図12(c)に示す)。次いで、前述したように変形されたセグメントを元のセグメントと置き換える。以上が前記平均曲線に接続する区分 Bezier 曲線のセグメントの変形手順である。
【0052】
次いで、第1の実施形態に示したステップS102に準じ、前述のように取得された近似オフセット曲線を用いて、第1及び第2の曲面に対する二つの近似オフセット曲面を生成する。この二つの近似オフセット曲面は、互いの境界が一致したものとなるために、これらの間に補間面を生成する必要がなくなり、したがって微小要素の生成を抑制できる。
【0053】
以上のように、本実施形態に係る3次元形状処理装置は、二つの曲面を接続することにより、両曲面の接続部で曲折するように形成された曲折曲面を含む3次元形状をオフセット処理するためのデータを入力する入力装置1、媒体駆動装置6、ネットワーク接続装置7など(3次元形状データ入力手段に含まれる)と、この入力装置1、媒体駆動装置6、ネットワーク接続装置7などにより入力されたデータを用い、前記両曲面の境界曲線にオフセット処理を施してオフセット曲線を生成し、このオフセット曲線を変形して近似オフセット曲線を生成し、この近似オフセット曲線を境界として内部に近似オフセット曲面を生成するCPU3、メモリ4など(3次元形状処理手段に含まれる)とを設けているので、凸状に曲折した曲面に対するオフセット処理において微小要素となる補間面の生成を抑制することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は3次元形状処理対象の曲面に含まれている、二つの曲面の境界曲線にオフセット処理を施してオフセット曲線を生成し、このオフセット曲線を変形して近似オフセット曲線を生成し、この近似オフセット曲線を境界として内部に近似オフセット曲面を生成することにより、二つの曲面が接続されてなる曲面に対するオフセット処理において、微小要素の発生を抑制し、3次元形状データの品質を向上させるという優れた効果を有する3次元形状処理装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る3次元形状処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る3次元形状処理方法を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る3次元形状処理方法(ステップS101の詳細)を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る3次元形状処理方法(ステップS102の詳細)を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る自由曲面に対する3次元形状処理方法(オフセット処理方法)を説明する説明図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る自由曲面に対するオフセット曲線の生成方法を説明する説明図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る自由曲面に対する近似オフセット曲面の生成方法を説明する説明図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る3次元形状処理方法を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る3次元形状処理方法(ステップS205の詳細)を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る3次元形状処理方法(ステップS206の詳細)を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る自由曲面の境界曲線に対する近似オフセット曲線の生成方法を説明する説明図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る近似オフセット曲線に対する平均曲線の生成方法を説明する説明図である。
【図13】従来のオフセット処理方法(二つの曲面が凹状に折れている場合)を説明する説明図である。
【図14】従来のオフセット処理方法(二つの曲面が凸状に折れている場合)を説明する説明図である。
【図15】従来のオフセット処理方法(二つの曲面が曲折せずに接続されている場合)を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 入力装置
2 表示装置
3 CPU
4 メモリ
5 記憶装置
6 媒体駆動装置
7 ネットワーク接続装置
8 バス
r 曲面
r0 オフセット曲面
r0′ 近似オフセット曲面
Claims (6)
- 二つの曲面を接続することにより、両曲面の接続部で凸状に曲折するように形成された曲折曲面を含む3次元形状をオフセット処理するためのデータを入力する3次元形状データ入力手段と、前記3次元形状データ入力手段により入力されたデータを用い、前記両曲面の境界曲線にオフセット処理を施してオフセット曲線を生成し、前記接続部に略平行で対向している二つのオフセット曲線上でそれぞれ対応する2点の中間点を求め、それぞれの中間点を補間する平均曲線を生成し、前記二つのオフセット曲線を前記平均曲線で置き換え、前記二つのオフセット曲線と接続していた他のオフセット曲線の端点が前記平均曲線の端点と一致するよう、前記他のオフセット曲線を変形し、前記平均曲線を含む近似オフセット曲線を生成し、前記近似オフセット曲線を境界として内部に近似オフセット曲面を生成する3次元形状処理手段とを設けたことを特徴とする3次元形状処理装置。
- 二つの曲面を接続することにより、両曲面の接続部で凸状に曲折するように形成された曲折曲面をオフセット処理する場合に、3次元形状処理手段が前記両曲面の境界曲線にオフセット処理を施してオフセット曲線を生成する第1のステップと、前記3次元形状処理手段が前記接続部に略平行で対向している二つのオフセット曲線上でそれぞれ対応する2点の中間点を求め、それぞれの中間点を補間する平均曲線を生成し、前記二つのオフセット曲線を前記平均曲線で置き換え、前記二つのオフセット曲線と接続していた他のオフセット曲線の端点が前記平均曲線の端点と一致するよう、前記他のオフセット曲線を変形し、前記平均曲線を含む近似オフセット曲線を生成する第2のステップと、前記3次元形状処理手段が第2のステップで取得された近似オフセット曲線を境界として内部に近似オフセット曲面を生成する第3のステップとを含むことを特徴とする3次元形状処理方法。
- 前記第2のステップでは、前記オフセット曲線はベジエ曲線のセグメントからなる区分ベジエ曲線で表現され、前記3次元形状処理手段が前記平均曲線と接続するセグメントを取り出し、前記セグメントの両端点のうち、前記平均曲線の端点と一致させる側の端点における接線ベクトルを固定して前記セグメントを変形することを特徴とする請求項2に記載の3次元形状処理方法。
- 前記第3のステップでは、前記3次元形状処理手段が前記近似オフセット曲線上のオフセット点を前記曲折曲面上に射影するか、前記オフセット点から最短距離にある前記曲折曲面の境界線上の点を求めるかのいずれかにより、前記近似オフセット曲線のオフセット点の座標値と前記曲折曲面上のパラメータとを対応付けることを特徴とする請求項2に記載の3次元形状処理方法。
- コンピュータに、二つの曲面を接続することにより、両曲面の接続部で凸状に曲折するように形成された曲折曲面をオフセット処理する場合に、前記両曲面の境界曲線にオフセット処理を施してオフセット曲線を生成する第1のステップと、前記接続部に略平行で対向している二つのオフセット曲線上でそれぞれ対応する2点の中間点を求め、それぞれの中間点を補間する平均曲線を生成し、前記二つのオフセット曲線を前記平均曲線で置き換え、前記二つのオフセット曲線と接続していた他のオフセット曲線の端点が前記平均曲線の端点と一致するよう、前記他のオフセット曲線を変形し、前記平均曲線を含む近似オフセット曲線を生成する第2のステップと、第2のステップで取得された近似オフセット曲線を境界として内部に近似オフセット曲面を生成する第3のステップとを実行させるための3次元形状処理プログラム。
- コンピュータに、二つの曲面を接続することにより、両曲面の接続部で凸状に曲折するように形成された曲折曲面をオフセット処理する場合に、前記両曲面の境界曲線にオフセット処理を施してオフセット曲線を生成する第1のステップと、前記接続部に略平行で対 向している二つのオフセット曲線上でそれぞれ対応する2点の中間点を求め、それぞれの中間点を補間する平均曲線を生成し、前記二つのオフセット曲線を前記平均曲線で置き換え、前記二つのオフセット曲線と接続していた他のオフセット曲線の端点が前記平均曲線の端点と一致するよう、前記他のオフセット曲線を変形し、前記平均曲線を含む近似オフセット曲線を生成する第2のステップと、第2のステップで取得された近似オフセット曲線を境界として内部に近似オフセット曲面を生成する第3のステップとを実行させるための3次元形状処理プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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