JP4036005B2 - 撮影条件検出装置および撮影条件検出プログラム - Google Patents

撮影条件検出装置および撮影条件検出プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、撮影条件検出装置および撮影条件検出プログラムに関し、特に被写体が撮影されて得られた画像から被写体の方向、大きさ、光源の違いなどの撮影条件を検出する撮影条件検出装置および撮影条件検出プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
さまざまな背景を持つ画像から3次元物体を認識する方法が、村瀬洋、シュリーマイヤー、「2次元照合による3次元物体認識−パラメトリック固有空間法」、『電子情報通信学会論文誌』D−II Vol.J77−D−II No.11 1994.11に記載されている。この論文に記載されている3次元物体を2次元画像から認識する方法では、パラメトリック固有空間法が用いられる。パラメトリック固有空間法では、学習段階では、3次元物体の向きや光源の変化に対して連続的に変化する2次元画像を予め複数準備しておき、この2次元画像の集合を主成分分析して固有空間を求める。そして、この求められた固有空間上で、3次元物体の向きや光源の変化に対して連続的に変動する2次元画像の変化を多様体で表現するものである。認識段階では、入力された画像を求められた固有空間上に射影し、射影された点に最も近い多様体上の位置を検出することにより、入力された画像に含まれる物体の種類と姿勢を検出するものである。
【0003】
また、画像中に含まれる物体を検知し(イメージスポッティング)、同時に検知された物体の姿勢を推定するためにパラメトリック固有空間法を適用した例が、村瀬洋、シュリーマイヤー、「多重解像度と固有空間表現による3次元物体のイメージスポッティング」、『電子情報通信学会論文誌』、D−II Vol.36 No.10 1995に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したパラメトリック固有空間を用いる方法では、画像中に含まれる物体の姿勢を識別するために、その物体の向きや光源を変化させて撮影した画像を用いて多様体を生成している。このため、その物体とは異なる同種の物体の変動については考慮されない。したがって、その物体とは異なる同種の物体が撮影された画像からは、その物体の姿勢を推定するのに誤差が増大してしまうという問題があった。
【0005】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、撮影条件の検出の精度を向上させた撮影条件検出装置および撮影条件検出プログラムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、撮影条件検出装置は、複数の対象物それぞれを複数の撮影条件で撮影して得られる複数の画像を取込む画像入力手段と、画像入力手段で得られた複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルの固有ベクトルを取得して部分空間を生成する部分空間生成手段と、画像入力手段で得られた複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルを部分空間生成手段で生成された部分空間に射影して、複数の画像それぞれに対応する特徴パラメータを取得する射影手段と、撮影条件ごとに画像に対応する特徴パラメータを平均して平均特徴パラメータを取得する平均特徴パラメータ取得手段と、得られた平均特徴パラメータを補間して部分空間に多様体を生成する多様体生成手段とを備える。
【0007】
この発明に従えば、撮影条件ごとに、画像に対応する特徴パラメータを平均した平均特徴パラメータが取得され、得られた平均特徴パラメータが補間されて部分空間に多様体が生成される。部分空間における多様体が、撮影条件の違う画像間の相関を示すことになる。その結果、撮影条件の検出の精度を向上させた撮影条件検出装置を提供することができる。
【0008】
この発明の他の局面によれば、撮影条件検出装置は、複数の対象物それぞれを複数の撮影条件で撮影して得られる複数の画像を取込む画像入力手段と、画像入力手段で得られた複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルの固有ベクトルを取得して部分空間を生成する部分空間生成手段と、画像入力手段で得られた複数の画像の特徴ベクトルを撮影条件ごとに平均した平均特徴ベクトルを取得する画像平均手段と、平均特徴ベクトルを部分空間生成手段で生成された部分空間に射影して、撮影条件ごとに特徴パラメータを取得する射影手段と、得られた特徴パラメータを補間して部分空間に多様体を生成する多様体生成手段とを備える。
【0009】
この発明に従えば、撮影条件ごとに画像の特徴ベクトルを平均した平均特徴ベクトルが取得され、平均特徴ベクトルが部分空間に射影されて撮影条件ごとに特徴パラメータが取得され、得られた特徴パラメータを補間して部分空間に多様体が生成される。このため、部分空間における多様体が、撮影条件の違う画像間の相関を示すことになる。その結果、撮影条件の検出の精度を向上させた撮影条件検出装置を提供することができる。
【0010】
好ましくは、部分空間生成部は、撮影条件に基いて複数の画像をクラスに分類する分類手段と、分類手段により分類された複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルに判別分析を施して固有ベクトルを取得する判別分析手段とを含む。
【0011】
この発明に従えば、撮影条件に基いて複数の画像がクラスに分類され、分類された複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルに判別分析を施して固有ベクトルが取得される。このため、撮影条件を判定するのに有利な判別関数で多様体が生成されるので、撮影条件検出の精度をさらに向上させることができる。
【0012】
この発明のさらに他の局面によれば、撮影条件検出プログラムは、複数の対象物それぞれを複数の撮影条件で撮影して得られる複数の画像を取込むステップと、得られた複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルの固有ベクトルを取得して部分空間を生成するステップと、得られた複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルを生成された部分空間に射影して、複数の画像それぞれに対応する特徴パラメータを取得するステップと、撮影条件に基き複数の画像をクラスに分類し、クラスごとに画像に対応する特徴パラメータを平均して平均特徴パラメータを取得するステップと、得られた平均特徴パラメータを補間して部分空間に多様体を生成するステップとをコンピュータに実行させる。
【0013】
この発明に従えば、撮影条件に基き複数の画像に分類されたクラスごとに、画像に対応する特徴パラメータを平均した平均特徴パラメータが取得され、得られた平均特徴パラメータが補間されて部分空間に多様体が生成される。このため、部分空間における多様体が、撮影条件が違う画像間の相関を示すことになる。その結果、撮影条件の検出の精度を向上させた撮影条件検出プログラムを提供することができる。
【0014】
この発明のさらに他の局面によれば、撮影条件検出プログラムは、複数の対象物それぞれを複数の撮影条件で撮影して得られる複数の画像を取込むステップと、得られた複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルの固有ベクトルを取得して部分空間を生成するステップと、取込まれた複数の画像の特徴ベクトルを撮影条件ごとに平均した平均特徴ベクトルを取得するステップと、平均特徴ベクトルを部分空間生成ステップで生成された部分空間に射影して、撮影条件ごとに特徴パラメータを取得するステップと、得られた特徴パラメータを補間して部分空間に多様体を生成するステップとをコンピュータに実行させる。
【0015】
この発明に従えば、複数の画像の特徴ベクトルを撮影条件ごとに平均した平均特徴ベクトルが取得され、平均特徴ベクトルが部分空間に射影されて、撮影条件ごとに特徴パラメータが取得され、得られた特徴パラメータを補間して部分空間に多様体が生成される。このため、部分空間における多様体が、撮影条件の違う画像間の相関を示すことになる。その結果、撮影条件の検出の精度を向上させた撮影条件検出プログラムを提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図中同一符号は同一または相当する部材を示し、重複する説明は繰返さない。
【0017】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態における撮影条件検出装置のハード構成を示す図である。図1を参照して、撮影条件検出装置は、撮影条件検出装置の全体を制御するための制御部100と、人の顔が撮影された画像(以下「顔画像」という)を入力するための画像入力部101と、顔画像の撮影条件撮等のデータを入力するための操作部102と、画像入力部101へ入力された画像データと操作部102より入力された顔画像の撮影条件とを記憶するための記憶部103と、所定の情報を出力するための出力部104とを含む。
【0018】
制御部100は、中央演算装置(CPU)と、CPUで実行するプログラムを記憶するための読出専用メモリ(ROM)と、CPUでプログラムを実行する際に変数等を一時的に記憶するための作業エリアとして用いられるランダムアクセスメモリ(RAM)とを含む。制御部100は、画像入力部101、操作部102、出力部104、記憶部103および外部記憶装置105と接続されている。
【0019】
画像入力部101は、イメージスキャナであり、ライン型の電荷結合素子(CCD)センサを有し、顔が撮影された写真等の顔画像を読込んで2次元の画像データを出力する。なお、実際に人物を撮影して2次元の画像データを出力するデジタルカメラ等を用いることもできる。さらに、外部のイメージスキャナやデジタルカメラ等と接続するための入力端子であってもよい。
【0020】
記憶部103は、画像入力部101で入力された画像データを記憶するための画像データベースと、画像データに基き生成される部分空間を記憶するための部分空間データベースと、後述する多様体生成処理により生成された多様体を記憶するための多様体データベースとを記憶する。記憶部103は、磁気ディスク、光磁気ディスク等で構成される。
【0021】
出力部104は、画像入力部101で入力された画像データ、入力された画像データの撮影条件等を出力するための液晶表示装置、陰極線管(CRT)等の表示装置である。また、表示装置に代えて紙などの記録媒体に画像を形成するプリンタを用いるようにしてもよい。
【0022】
制御部100は、外部記憶装置105と接続されている。外部記憶装置105は、記録媒体106に記録された制御部100で実行するための多様体生成プログラムまたは2次元の画像データを読込むための光磁気ディスクドライブまたはDVD(Digital Versatile Disc)ドライブなどである。
【0023】
なお、記録媒体106としては、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク)や、光ディスク(CD−ROM/MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD)、ICカード(メモリカードを含む)、光カードなどのカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを管理する媒体を用いることもできる。また、ネットワークからプログラムがダウンロードされるように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。外部記憶装置105は、このような記憶媒体106から情報を読込みまたは書込みできるように記録媒体106に対応する。
【0024】
図2は、第1の実施の形態における撮影条件検出装置の制御部100が有する多様体生成機能の概略を示す機能ブロック図である。図2を参照して、制御部100は、画像入力部101より入力された画像データに対して処理前に必要な所定の処理を行なう前処理部111と、画像データベース121に記憶された画像データをベクトル化して得られる特徴ベクトルを主成分分析するための部分空間生成部113と、部分空間データベース123に記憶された部分空間に画像データベース121に記憶された画像データを射影して特徴パラメータを導出するための射影部115と、射影部115で導出された特徴パラメータを撮影条件ごとに平均して平均特徴パラメータを求める特徴パラメータ平均部117と、特徴パラメータ平均部117で求められた平均特徴パラメータを補間して多様体を生成するための多様体生成部119とを含む。
【0025】
前処理部111は、画像入力部101より入力された画像データに対して、顔の大きさの正規化処理と、顔画像に含まれる顔の領域をマスキングするためのマスキング処理と、マスキング処理された画像データの輝度を正規化するための正規化処理とを行なう。前処理部111で正規化された画像データは、操作部102より入力される顔画像の撮影角度と対応づけられて画像データベース121に記憶される。ここで、顔画像とは、画像入力部101で入力される画像であって、人の顔を含む画像をいう。たとえば、人の顔を撮影して得られた画像である。
【0026】
撮影角度はカメラの光軸と人の顔の正面方向の軸とのなす角度を上下方向及び左右方向で表すことができる。カメラの光軸と人の顔の正面方向の軸とが平行な場合は、撮影角度は、上下方向および左右方向ともに0度である。なお、撮影角度に限られず、撮影角度に代えて、被写体が画像中に占める割合や、照明が当る方向等の撮影条件を用いるようにしてもよい。
【0027】
部分空間生成部113は、画像データベース121に記憶された正規化された画像データそれぞれを、画像データの各位置のテクスチャの値からなる特徴ベクトルに変換し、変換された複数の特徴ベクトルに主成分分析を行なう。主成分分析の結果、複数の特徴ベクトルの固有ベクトルが求められる。そして、求められた固有ベクトルは、部分空間データベース123に記憶される。求められた固有ベクトルは、固有ベクトルを正規直交座標系とする部分空間を示す。
【0028】
射影部115は、画像データベース121に記憶されている画像データの特徴ベクトルを部分空間データベース123に記憶されている部分空間に射影し、画像データに対応する部分空間上の特徴パラメータを導出する。導出される特徴パラメータは、画像データベース121に記憶されている画像データごとに求められる。
【0029】
特徴パラメータ平均部117は、撮影角度毎に画像データに対応する特徴パラメータを平均して平均特徴パラメータを求める。
【0030】
多様体生成部119では、特徴パラメータ平均部117より平均特徴パラメータを受信し、受信した撮影角度毎の平均特徴パラメータを補間して部分空間における多様体を生成する。生成された多様体は、記憶部103の多様体データベース125に記憶される。平均特徴パラメータを補間は、曲線や局面を補間であり、Bスプライン補間が用いられる。また、Bスプライン補間に代えて、基底関数を用いる他の補間を用いてもよい。
【0031】
図3は、第1の実施の形態における撮影条件検出装置で実行される多様体生成処理の流れを示すフローチャートである。図3を参照して、多様体生成処理では、まず、画像データが入力される(ステップS01)。画像データは、画像入力部101より入力される。
【0032】
次に、入力された画像データに対して、顔の大きさの正規化処理、および、顔が表された領域を抽出するためにマスキング処理を行ない、その後、輝度値を正規化するための輝度正規化処理が行なわれる(ステップS02)。マスキング処理は、顔の特徴と関係のない背景の影響を除くためのマスクを用いて、マスクで規定されるウィンドウ領域の縁を取り除く処理である。輝度正規化処理は、画像データのエネルギを1とするような正規化を行なう。より具体的には、画像データのマスキングされていない部分から得られる特徴ベクトルをxとすれば、(1)式を用いて正規化する。
【0033】
ステップS01とステップS02は、複数の人物に対して複数の角度で撮影した画像データが入力され、入力された複数の画像データに対して顔の大きさの正規化、マスク処理および輝度正規化処理が行なわれる。たとえば、1番目の人物に対して、複数の角度で撮影した画像データと、2番目の人物に対して複数の角度で撮影した画像のように画像データが入力される。撮影角度は、予め定められた角度である。なお、この角度は、複数の人物について必ずしもすべてが同じ角度である必要はなく、所定の範囲内の角度であれば同じ角度でなくてもよい。ある程度幅を持った範囲内とすることができる。
【0034】
以下、p人の人物に対してr個の角度変化を持たせた撮影条件で撮影して得られた画像の特徴ベクトルを、(2)式に示す形式で表現する。ここで、rは撮影角度であり、pは人物の番号である。
【0035】
ステップS01とステップS02とは、p人に対してr個の撮影角度で撮影した画像データの入力および正規化の処理が行なわれる。すなわち、p×r個の画像データが入力されることになる。なお、すべての人物に対してr個の撮影角度で撮影する必要は必ずしもない。したがって、ステップS01およびステップS02は、最大でp×r個の画像データに対して実行されることになる。
【0036】
次のステップS03では、ステップS01およびステップS02が実行されて得られる画像データの特徴ベクトルに対して主成分分析を行なうことにより、部分空間を生成する。主成分分析を複数の特徴ベクトルに対して行なうことにより、固有ベクトルが求められる。求められた固有ベクトルを正規直交基底とする部分空間が生成されることになる。部分空間の正規直交基底を(3)式で示す。なお、(3)式においてedimは部分空間の次元数を示している。
【0037】
次に、ステップS01およびステップS02で求められた特徴ベクトルのすべてに対してステップS03で求められた固有空間に射影する(ステップS04)。これにより、特徴ベクトルそれぞれに対して部分空間における特徴パラメータが導出される。たとえば、j番目の人物の撮影角度がiの画像データに対応する特徴ベクトルを、ステップS03で求めた部分空間に射影すると(4)式に示す点で表わされる。
【0038】
ステップS04で求められた特徴パラメータを、撮影角度毎に分類する(ステップS05)。これにより(5)式に示す点列がr個求められる。
【0039】
そして、角度ごとに特徴パラメータを平均する(ステップS06)。より具体的には、i番目の撮影角度(姿勢)に対する第k次元の平均された特徴パラメータは(6)式で表わされる。これにより、ステップS03で生成された部分空間に、角度ごとに平均された特徴ベクトルの点列が求められる。この点列が多様体の一部を構成する。
【0040】
ステップS06で角度毎に求められた平均特徴ベクトルの間を補間する処理が行なわれる(ステップS07)。この補間により、平均特徴ベクトルの間の点に対応する撮影角度も求められる。曲線や局面を補間するためには、さまざまな基底関数を用いることができる。たとえば、Bスプライン補間を用いることができる。そして、補間により求められた多様体を、記憶部103の多様体データベース125に記憶する(ステップS08)。
【0041】
図4は、第1の実施の形態における撮影条件検出装置の制御部100が有する撮影条件検出機能の概略を示す機能ブロック図である。図4を参照して、制御部100は、画像入力部101より顔画像を入力し、入力された顔画像から顔が含まれる領域を検出するための顔領域検索部110と、検索された顔領域を抽出し顔の特徴と関係のない背景の影響を除くためのマスキング処理と、マスキングされた画像データの輝度の正規化処理を行なう前処理部111と、正規化された画像データのピクセルをベクトル化し、部分空間データベース123に記憶される部分空間に射影して特徴ベクトルを導出するための射影部115と、導出された特徴ベクトルを多様体データベース125に記憶された多様体と最も距離の近い点を求める比較部131とを含む。
【0042】
比較部131は、部分空間データベース123に記憶されている部分空間において、射影部115で導出された特徴パラメータで特定される点と多様体データベース125に記憶されている多様体との距離を計算し、最小距離となる多様体上の点を求める。距離の計算には、多様体上の点は、撮影角度と対応づけられているため、多様体上の点が定まる。これにより、撮影角度が求められる。そして、求められた撮影角度は、出力部104に出力される。したがって、撮影角度のわからない画像が入力された場合であっても、その画像に含まれる人の顔の撮影角度が正確に出力される。
【0043】
図5は、第1の実施の形態における撮影条件検出装置で実行される撮影条件検出処理の流れを示すフローチャートである。図5を参照して、撮影条件検出装置には、まず、人の顔を含む画像データが入力される(ステップS21)。画像データは、画像入力部101より入力される。
【0044】
そして、入力された画像データ中で顔が表わされた領域が検出される(ステップS22)。顔の表わされた領域の検出は、たとえば画像データを2次微分して求めたエッジの形状に基き求める方法がある。
【0045】
次にステップS23では、ステップS22で検出された顔領域を抽出し、顔の特徴と関係のない背景の影響を除くためのウィンドウ領域の縁をマスキングするマスキング処理と、マスキングされた画像データの輝度の正規化が行なわれる。この正規化は、上述の(1)式を用いて行なわれる。
【0046】
そして、ステップS23で正規化された画像データの特徴点の位置と画素値とに基いて特徴ベクトルが求められ、求められた特徴ベクトルを記憶部103の部分空間データベース123に記憶されている部分空間に射影することにより、画像データに対応する特徴パラメータが導出される(ステップS24)。
【0047】
部分空間上で、ステップS24で導出された特徴パラメータで規定されるベクトルと最も距離が近い多様体上の点が取得される(ステップS25)。多様体は、記憶部103の多様体データベース125に記憶されている。多様体データベース125は、多様体の部分空間上の位置と撮影角度とを対応づけて記憶する。このため、多様体上の点が特定されることにより、撮影角度が定まることになる(ステップS26)。
【0048】
したがって、ステップS26では、取得された多様体上の点に対応する撮影角度が取得され、次のステップS27で出力部より取得された撮影角度が出力される。
【0049】
【数1】
Figure 0004036005
【0050】
以上説明したように、第1の実施の形態における撮影条件検出装置は、画像データに対応する特徴ベクトルを固有空間に射影し、求められた特徴パラメータを撮影角度ごとに平均した平均特徴パラメータを補間して多様体を生成するようにしている。このため、生成された多様体は、1人の人物を撮影して得られる画像の撮影角度の変化を示すだけでなく、複数の人物を撮影して得られる画像の撮影角度の変化を反映することが可能となる。
【0051】
また、入力された画像に含まれる人物が表わされた領域の特徴ベクトルと最も距離の近い多様体の位置に基き、撮影条件を検出するようにしたので、より正確に撮影条件を検出することができる。
【0052】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態における撮影条件検出装置について説明する。第2の実施の形態における撮影条件検出装置のハード構成は、第1の実施の形態における撮影条件検出装置のハード構成と同じである。
【0053】
図6は、第2の実施の形態における撮影条件検出装置の制御部が有する多様体生成機能の概略を示す機能ブロック図である。図7を参照して、制御部100は、画像データベース121に記憶されている画像データを、撮影角度ごとに画像データの特徴ベクトルを平均するための画像平均部141を含む。画像平均部141は、画像データベース121に記憶される画像データの特徴ベクトルを撮影角度ごとに平均するため、撮影角度の数の特徴ベクトルを出力する。
【0054】
射影部115は、画像平均部141が出力する撮影角度ごとの特徴ベクトルのそれぞれを、部分空間データベース123に記憶された部分空間に射影して、撮影角度ごとに特徴パラメータを導出する。
【0055】
多様体生成部119は、射影部115が出力する特徴パラメータを補間することにより多様体を生成し、多様体データベース125に記憶する。射影部115が出力する特徴パラメータは、撮影条件に対応して出力される。多様体生成部119では、離散的に存在する特徴パラメータ間を補間することにより、線分で構成される。このため、多様体上の1点を定めることにより、それに対応する撮影角度が定まることになる。多様体データベース125には、多様体上の点と撮影角度とが対応付けられて記憶される。
【0056】
図7は、第2の実施の形態における撮影条件検出装置で実行される多様体生成処理の流れを示すフローチャートである。図7を参照して、多様体生成処理では、まず、画像データが入力される(ステップS31)。画像データは、画像入力部101より入力される。
【0057】
次に、入力された画像データに対して、顔の大きさを正規化する処理を行い、顔が表された領域を抽出するためにマスキング処理を行ない、その後、輝度値を正規化するための正規化処理が行なわれる(ステップS32)。マスキング処理は、顔の特徴と関係のない背景の影響を除くためのマスクを用いて、マスクで規定されるウィンドウ領域の縁を取り除く処理である。正規化処理は、画像データのエネルギを1とするような正規化を行なう。すなわち、画像データのマスキングされていない部分から得られる特徴ベクトルをxとすれば、(1)式を用いて正規化する。
【0058】
ステップS31とステップS32は、複数の人物に対して複数の角度で撮影した画像データが入力され、入力された複数の画像データに対して大きさを正規化する処理、マスク処理および輝度正規化処理が行なわれる。撮影角度は、予め定められた角度である。なお、この角度は、複数の人物について必ずしもすべてが同じ角度である必要はなく、所定の範囲内の角度であれば同じ角度でなくてもよい。ある程度幅を持った範囲内とすることができる。
【0059】
p人の人物に対してr個の角度変化を持たせた撮影条件で撮影して得られた画像の特徴ベクトルは、(2)式で表される。ここで、rは撮影角度であり、pは人物の番号である。
【0060】
ステップS31とステップS32とは、p人に対してr個の撮影角度で撮影した画像データの入力および正規化の処理が行なわれる。すなわち、p×r個の画像データが入力されることになる。なお、すべての人物に対してr個の撮影角度で撮影する必要は必ずしもない。したがって、ステップS31およびステップS32は、最大でp×r個の画像データに対して実行されることになる。
【0061】
次のステップS33では、ステップS31およびステップS32が実行されて得られる画像データの特徴ベクトルを撮影角度で分類する。そして、撮影角度ごとに画像データの特徴ベクトルを平均する(ステップS34)。これにより、撮影角度の数の特徴ベクトルが求められる。
【0062】
撮影角度毎に特徴ベクトルを平均することは、同じ撮影角度で撮影された異なる人物の顔画像を平均することを意味する。ステップS34における特徴ベクトルの平均は、(7)式で表される。
【0063】
次に、ステップS34で求められた平均画像データの特徴ベクトルに対して主成分分析を行なうことにより、部分空間を生成する(ステップS35)。主成分分析を複数の特徴ベクトルに対して行なうことにより、固有ベクトルが求められる。求められた固有ベクトルを正規直交基底とする部分空間が生成されることになる。部分空間の正規直交基底は(8)式で示される。なお、(8)式においてEdimは部分空間の次元数を示している。
【0064】
次に、ステップS34で撮影角度ごとに平均された平均画像データの特徴ベクトルをステップS35で求められた固有空間に射影する(ステップS36)。これにより、特徴ベクトルそれぞれに対して部分空間における平均特徴パラメータが導出される。たとえば、撮影角度がiの平均された特徴ベクトルを、ステップS35で求めた部分空間に射影すると(9)式に示す平均特徴パラメータで表わされる。
【0065】
ステップS36で求められた平均特徴パラメータを補間する処理が行なわれる(ステップS37)。平均画像データは、撮影角度と対応付けられている。この補間により、平均特徴パラメータの間の点に対応する撮影角度も求められる。曲線や局面を補間するためには、さまざまな基底関数を用いることができる。たとえば、Bスプライン補間を用いることができる。そして、補間により求められた多様体を、記憶部103の多様体データベース125に記憶する(ステップS38)。
【0066】
第2の実施の形態における撮影条件検出装置における撮影条件検出機能および撮影条件検出処理については、第1の実施の形態における撮影条件検出装置におけるそれらと同様なので、ここでは説明を繰り返さない。
【0067】
【数2】
Figure 0004036005
【0068】
以上説明したように、第2の実施の形態における撮影条件検出装置は、撮影角度毎に平均化した特徴ベクトルによって固有空間を生成する。そして、撮影角度で分類した画像データに対応する特徴ベクトルを、撮影角度毎に平均した特徴ベクトルを固有空間に射影し、求められた平均特徴パラメータを補間して多様体を生成するようにしている。このため、生成された多様体は、1人の人物を撮影して得られる画像の撮影角度の変化を示すだけでなく、複数の人物を撮影して得られる画像の撮影角度の変化を反映することが可能となる。
【0069】
また、入力された画像に含まれる人物が表わされた領域の特徴ベクトルと最も距離の近い多様体の位置に基き、撮影条件を検出するようにしたので、より正確に撮影条件を検出することができる。
【0070】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態における撮影条件検出装置は、第1の実施の形態における撮影条件検出装置の部分空間生成部113に変更を加えたものである。ここでは、第1の実施の形態における撮影条件検出装置の部分空間生成部113に変更を加えた例を説明する。図8は、第3の実施の形態における撮影条件検出装置の制御部が有する多様体生成機能の概略を示す機能ブロック図である。図8を参照して、第3の実施の形態における撮影条件検出装置の制御部100Aは、変更された部分空間生成部113Aを含む。部分空間生成部113Aは、画像データベース121に記憶された画像データベースを撮影条件に基きクラスに分類するクラス分類部145と、クラスに分類された画像データを画像データに対応する特徴ベクトルを用いて判別分析を行なう判別空間生成部147とを含む。
【0071】
クラス分類部145は、撮影角度ごとにクラスに分類してもよいし、撮影角度がたとえば4度ごとに異なるクラスに画像データを分類してもよい。
【0072】
判別空間生成部147は、クラス分類部145で分類された複数の画像データに対応する特徴ベクトルを用いて、正準判別分析または正準判別分析と主成分分析とを融合したFKL法を用いて判別分析を行なう。たとえば、FKL法であれば、一般化固有値問題として(10)式を用いて、固有ベクトルeを求めることによって基底ベクトルが算出される。この基底ベクトルを正規直交基底とする固有空間が部分空間データベース123に記憶される。
【0073】
なお、(10)式において、Swはクラス内分散、Sbはクラス間分散、bは正準判別分析と主成分分析の間の重みづけをするパラメータである。
【0074】
【数3】
Figure 0004036005
【0075】
図9は、第3の実施の形態における撮影条件検出装置で実行される多様体生成処理の流れを示すフローチャートである。図9を参照して、多様体生成処理では、まず、画像データが入力される(ステップS41)。画像データは、画像入力部101より入力される。
【0076】
次に、入力された画像データに対して、顔の大きさの正規化処理を行い、顔が表された領域を抽出するためにマスキング処理を行ない、その後、輝度値を正規化するための正規化処理が行なわれる(ステップS42)。マスキング処理は、顔の特徴と関係のない背景の影響を除くためのマスクを用いて、マスクで規定されるウィンドウ領域の縁を取り除く処理である。正規化処理は、画像データのエネルギを1とするような正規化を行なう。より具体的には、画像データのマスキングされていない部分から得られる特徴ベクトルをxとすれば、(1)式を用いて正規化する。
【0077】
ステップS41とステップS42は、複数の人物に対して複数の角度で撮影した画像データが入力され、入力された複数の画像データに対して大きさを正規化する処理、マスク処理、および、輝度正規化処理が行なわれる。撮影角度は、予め定められた角度である。なお、この角度は、複数の人物について必ずしもすべてが同じ角度である必要はなく、所定の範囲内の角度であれば同じ角度でなくてもよい。ある程度幅を持った範囲内とすることができる。
【0078】
p人の人物に対してr個の角度変化を持たせた撮影条件で撮影して得られた画像の特徴ベクトルは、(2)式に示す形式で表現される。ここで、rは撮影角度であり、pは人物の番号である。
【0079】
ステップS41とステップS42とは、p人に対してr個の撮影角度で撮影した画像データの入力および正規化の処理が行なわれる。すなわち、p×r個の画像データが入力されることになる。なお、すべての人物に対してr個の撮影角度で撮影する必要は必ずしもない。したがって、ステップS41およびステップS42は、最大でp×r個の画像データに対して実行されることになる。
【0080】
次のステップS43では、ステップS41およびステップS42が実行されて得られる画像データの特徴ベクトルを撮影角度でクラスに分類する。ここでは、撮影角度を4度の範囲で分類したので、撮影角度の範囲を4度とし、4度ごとに画像データをクラスに分類する。
【0081】
そして、クラスに分類された画像データの特徴ベクトルを判別分析する(ステップS44)。判別分析は、正準判別分析、または、正準判別分析と主成分分析とを融合したFKL法を用いることができる。たとえば、FKL法であれば、一般化固有値問題として(10)式を用いて、固有ベクトルeを求めることによって基底ベクトルが算出される。この基底ベクトルを正規直交基底とする固有空間が部分空間データベース123に記憶される。
【0082】
次に、ステップS41およびステップS42で求められた特徴ベクトルのすべてに対してステップS44で求められた固有空間に射影する(ステップS45)。これにより、特徴ベクトルそれぞれに対して固有空間における特徴パラメータが導出される。
【0083】
次のステップS46では、ステップS45で求められた特徴パラメータを、撮影角度で分類する。
【0084】
そして、撮影角度ごとに特徴パラメータを平均する(ステップS46)。これにより、ステップS44で生成された固有空間に、撮影角度ごとに平均された特徴ベクトルの点列が求められる。この点列が多様体の一部を構成する。
【0085】
ステップS46で撮影角度毎に求められた特徴ベクトルの間を補間する処理が行なわれる(ステップS47)。この補間により、特徴ベクトルの間の点に対応する撮影角度も求められる。曲線や局面を補間するためには、さまざまな基底関数を用いることができる。たとえば、Bスプライン補間を用いることができる。そして、補間により求められた多様体を、記憶部103の多様体データベース125に記憶する(ステップS48)。
【0086】
以上説明したように、第3の実施の形態における撮影条件検出装置は、部分空間を生成する際に、画像データを撮影条件でクラス分けし、クラス分けされた画像データを用いて判別分析を行ない部分空間を求めるようにした。このため、部分空間が、撮影条件の推定に有利な多様体を形成することが可能となる。その結果、撮影条件の検出精度を向上させることが可能となる。
【0087】
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態における撮影条件検出装置は、第2の実施の形態における撮影条件検出装置の部分空間生成部113に変更を加えたものである。ここでは、第2の実施の形態における撮影条件検出装置の部分空間生成部113に変更を加えた例を説明する。図10は、第4の実施の形態における撮影条件検出装置の制御部が有する多様体生成機能の概略を示す機能ブロック図である。図10を参照して、第4の実施の形態における撮影条件検出装置の制御部100Bは、変更された部分空間生成部113Bを含む。
【0088】
部分空間生成部113Bは、画像平均部114が出力する撮影角度ごとに平均された画像データを撮影条件に基きクラスに分類するクラス分類部145Aと、クラスに分類された画像データを画像データに対応する特徴ベクトルを用いて判別分析を行なう判別空間生成部147とを含む。
【0089】
クラス分類部145Aは、撮影角度ごとにクラスに分類してもよいし、撮影角度がたとえば4度ごとに異なるクラスに画像データを分類してもよい。
【0090】
判別空間生成部147Aは、クラス分類部145Aで分類された複数の画像データに対応する特徴ベクトルを用いて、正準判別分析または正準判別分析と主成分分析とを融合したFKL法を用いて判別分析を行なう。たとえば、FKL法であれば、一般化固有値問題として(10)式を用いて、固有ベクトルeを求めることによって基底ベクトルが算出される。この基底ベクトルを正規直交基底とする固有空間が部分空間データベース123に記憶される。
【0091】
なお、(10)式において、Swはクラス内分散、Sbはクラス間分散、bは正準判別分析と主成分分析の間の重みづけをするパラメータである。
【0092】
図11は、第4の実施の形態における撮影条件検出装置で実行される多様体生成処理の流れを示すフローチャートである。図11を参照して、多様体生成処理では、まず、画像データが入力される(ステップS51)。画像データは、画像入力部101より入力される。
【0093】
次に、入力された画像データに対して、顔の大きさの正規化処理を行い、顔が表された領域を抽出するためにマスキング処理を行ない、その後、輝度値を正規化するための正規化処理が行なわれる(ステップS52)。
【0094】
ステップS51とステップS52は、複数の人物に対して複数の角度で撮影した画像データが入力され、入力された複数の画像データに対して大きさを正規化する処理、マスク処理、および、輝度正規化処理が行なわれる。撮影角度は、予め定められた角度である。なお、この角度は、複数の人物について必ずしもすべてが同じ角度である必要はなく、所定の範囲内の角度であれば同じ角度でなくてもよい。ある程度幅を持った範囲内とすることができる。
【0095】
p人の人物に対してr個の角度変化を持たせた撮影条件で撮影して得られた画像の特徴ベクトルは、(2)式に示す形式で表現される。ここで、rは撮影角度であり、pは人物の番号である。
【0096】
ステップS51とステップS52とは、p人に対してr個の撮影角度で撮影した画像データの入力および正規化の処理が行なわれる。すなわち、p×r個の画像データが入力されることになる。なお、すべての人物に対してr個の撮影角度で撮影する必要は必ずしもない。したがって、ステップS51およびステップS52は、最大でp×r個の画像データに対して実行されることになる。
【0097】
次のステップS53では、ステップS51およびステップS52が実行されて得られる画像データの特徴ベクトルを撮影角度で分類する。そして、撮影角度ごとに画像データの特徴ベクトルを平均する(ステップS54)。これにより、撮影角度の数の特徴ベクトルが求められる。
【0098】
撮影角度毎に特徴ベクトルを平均することは、同じ撮影角度で撮影された異なる人物の顔画像を平均することを意味する。ステップS54における特徴ベクトルの平均は、(7)式で表される。
【0099】
次のステップS55では、ステップS54で平均された特徴ベクトル(画像データの平均)を撮影角度でクラスに分類する。ここでは、撮影角度の範囲を4度とし、4度ごとに画像データをクラスに分類する。
【0100】
そして、クラスに分類された画像データの特徴ベクトルを判別分析する(ステップS56)。判別分析は、正準判別分析、または、正準判別分析と主成分分析とを融合したFKL法を用いることができる。そして、求められた基底ベクトルを正規直交基底とする固有空間が部分空間データベース123に記憶される。
【0101】
次に、ステップS54で平均された特徴ベクトル(画像データの平均)のすべてをステップS56で求められた固有空間に射影する(ステップS57)。これにより、特徴ベクトルそれぞれに対して固有空間における特徴パラメータが導出される。
【0102】
これにより、ステップS56で生成された固有空間に、撮影角度ごとに平均された特徴ベクトルの点列が求められる。この点列が多様体の一部を構成する。
【0103】
ステップS58で撮影角度毎に求められた特徴ベクトルの間を補間する処理が行なわれる。この補間により、特徴ベクトルの間の点に対応する撮影角度も求められる。曲線や局面を補間するためには、さまざまな基底関数を用いることができる。たとえば、Bスプライン補間を用いることができる。そして、補間により求められた多様体を、記憶部103の多様体データベース125に記憶する(ステップS59)。
【0104】
以上説明したように、第4の実施の形態における撮影条件検出装置は、部分空間を生成する際に、撮影角度毎に平均された画像データを撮影角度でクラス分けし、クラス分けされた画像データを用いて判別分析を行ない部分空間を求めるようにした。このため、部分空間が、撮影角度の推定に有利な多様体を形成することが可能となる。その結果、撮影条件の検出精度を向上させることが可能となる。
【0105】
なお、本実施の形態においては撮影条件検出装置について説明したが、図3、図5、図7、図9および図11に示す多様体生成処理および撮影条件検出処理を行なう方法またはそれらの処理をコンピュータに実行させるための多様体生成プログラムおよび撮影条件検出プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0106】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態における撮影条件検出装置のハード構成を示す図である。
【図2】 第1の実施の形態における撮影条件検出装置の制御部が有する多様体生成機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図3】 第1の実施の形態における撮影条件検出装置で実行される多様体生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】 第1の実施の形態における撮影条件検出装置の制御部が有する撮影条件検出機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図5】 第1の実施の形態における撮影条件検出装置で実行される撮影条件検出処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】 第2の実施の形態における撮影条件検出装置の制御部が有する多様体生成機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図7】 第2の実施の形態における撮影条件検出装置で実行される多様体生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】 第3の実施の形態における撮影条件検出装置の制御部が有する多様体生成機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図9】 第3の実施の形態における撮影条件検出装置で実行される多様体生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】 第4の実施の形態における撮影条件検出装置の制御部が有する多様体生成機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図11】 第4の実施の形態における撮影条件検出装置で実行される多様体生成処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
100,100A,100B 制御部、101 画像入力部、102 操作部、103 記憶部、104 出力部、105 外部記憶装置、106 記憶媒体、110 顔領域検索部、111 前処理部、113,113A,113B 部分空間生成部、115 射影部、117 特徴パラメータ平均部、119 多様体生成部、121 画像データベース、123 部分空間データベース、125多様体データベース、131 比較部、141 画像平均部、145,145A クラス分類部、147,147A 判別空間生成部。

Claims (7)

  1. 複数の対象物それぞれを複数の撮影条件で撮影して得られる複数の画像を取込む画像入力手段と、
    前記画像入力手段で得られた複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルの固有ベクトルを取得して部分空間を生成する部分空間生成手段と、
    前記画像入力手段で得られた複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルを前記部分空間生成手段で生成された部分空間に射影して、前記複数の画像それぞれに対応する特徴パラメータを取得する射影手段と、
    撮影条件ごとに画像に対応する特徴パラメータを平均して平均特徴パラメータを取得する平均特徴パラメータ取得手段と、
    前記得られた平均特徴パラメータを補間して前記部分空間に多様体を生成する多様体生成手段とを備えた、撮影条件検出装置。
  2. 複数の対象物それぞれを複数の撮影条件で撮影して得られる複数の画像を取込む画像入力手段と、
    前記画像入力手段で得られた複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルの固有ベクトルを取得して部分空間を生成する部分空間生成手段と、
    前記画像入力手段で得られた複数の画像の特徴ベクトルを撮影条件ごとに平均した平均特徴ベクトルを取得する画像平均手段と、
    前記平均特徴ベクトルを前記部分空間生成手段で生成された部分空間に射影して、撮影条件ごとに特徴パラメータを取得する射影手段と、
    前記得られた特徴パラメータを補間して前記部分空間に多様体を生成する多様体生成手段とを備えた、撮影条件検出装置。
  3. 入力された画像から顔が含まれる領域を検出する顔領域検出手段と、
    前記顔が含まれる領域の特徴ベクトルと最も距離の近い前記多様体の位置を求める比較手段と、
    前記多様体の位置に基づいて撮影条件を取得する取得手段と、
    前記撮影条件を出力する出力手段とをさらに備える、請求項1または2に記載の撮影条件検出装置。
  4. 前記部分空間生成部は、撮影条件に基いて前記複数の画像をクラスに分類する分類手段と、
    前記分類手段により分類された前記複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルに判別分析を施して固有ベクトルを取得する判別分析手段とを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の撮影条件検出装置。
  5. 複数の対象物それぞれを複数の撮影条件で撮影して得られる複数の画像を取込むステップと、
    前記得られた複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルの固有ベクトルを取得して部分空間を生成するステップと、
    前記得られた複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルを前記生成された部分空間に射影して、前記複数の画像それぞれに対応する特徴パラメータを取得するステップと、
    撮影条件ごとに画像に対応する特徴パラメータを平均して平均特徴パラメータを取得するステップと、
    前記得られた平均特徴パラメータを補間して前記部分空間に多様体を生成するステップとをコンピュータに実行させる、撮影条件検出プログラム。
  6. 複数の対象物それぞれを複数の撮影条件で撮影して得られる複数の画像を取込むステップと、
    前記得られた複数の画像それぞれに対応する特徴ベクトルの固有ベクトルを取得して部分空間を生成するステップと、
    前記取込まれた複数の画像の特徴ベクトルを撮影条件ごとに平均した平均特徴ベクトルを取得するステップと、
    前記平均特徴ベクトルを前記部分空間生成ステップで生成された部分空間に射影して、撮影条件ごとに特徴パラメータを取得するステップと、
    前記得られた特徴パラメータを補間して前記部分空間に多様体を生成するステップとをコンピュータに実行させる、撮影条件検出プログラム。
  7. 入力された画像から顔が含まれる領域を検出するステップと、
    前記顔が含まれる領域の特徴ベクトルと最も距離の近い前記多様体の位置を求めるステップと、
    前記多様体の位置に基づいて撮影条件を取得するステップと、
    前記撮影条件を出力するステップとをさらにコンピュータに実行させる、請求項5または6に記載の撮影条件検出プログラム。
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