JP4034053B2 - Inkjet head, electrode connection structure thereof, and method of manufacturing inkjet head - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドとその電極接続構造及びインクジェットヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットヘッドの駆動用ICを含む外部回路との電気的接続においては、インク室内に形成された電極はインク室外に延出されて外部取り出し電極(外部接続用電極)を形成し、前記外部回路との電気的接続が行われる。
【0003】
従来のインクジェットヘッドは、例えば、図14〜16に示すように、アクチュエータ200のインク室内電極201は、アクチュエータ200の平坦部に延出されたインク室外電極(外部取り出し電極)202が、ボンディングワイヤ205やTABリード(Tape Automated Bonding Reed)206、フレキシブル基板207等を介して、駆動用IC40と電気的に接続されている。
【0004】
例えば、図14に示すように、ボンディングワイヤ205で電気的接続をおこなう場合では、インク室内電極201を平坦部まで延出し、Alウェッジワイヤボンディング技術や、Auウェッジワイヤボンディング技術が用いられ、平坦な電極面の垂直方向にボンディングキャピラリーでワイヤを押圧し、かつ、加熱超音波印加により金属の固相拡散接合を行う。
【0005】
また、図15に示すように、TABリードのアウタリード206でのボンディングの場合では、インク室内電極201を平坦部まで延出し、アクチュエータ200上の延出された平坦な電極と平行にTABデバイスのアウタリード206を位置合わせして平坦な電極面の垂直方向から加熱加圧機構を有するリード押圧具を用いて、アウタリード206表面に予めめっき供給されているハンダを溶融させてハンダ接合を行う。また、ハンダ接合の代わりにACF(異方性導電フィルム)やACP(異方性導電ペースト)を介して電気的接続を行うこともある。
【0006】
さらに、図16に示すように、フレキシブル基板207の接続の場合でも、上記TABリード206の接合と同様に、ハンダ接合やACF、ACPによる接合が行われる。
【0007】
次に、図17により、これらのインク室内電極201を平坦部に延出させる方法について説明する。まず、厚さ方向に分極させた圧電素子260の一表面にドライフィルムレジストをラミネートして硬化させる。次に、ダイサーのダイシングブレードを用いて圧電素子260をハーフダイスすることによりインク室226を形成し、ダイシングブレードを上昇させてインク室後端部のアール部分Rを形成し、その後平坦部はドライフィルムレジストのみをカットする。
【0008】
このようにして、複数のインク室(インク室アレイ)226…を形成した後に、インク室226の長手方向に対して垂直方向からAlやCu等の電極材料となる金属を斜めに蒸着する。この作業を、インク室226の長手方向に対して左右二方向(図14の矢印参照)から行うことで、インク室隔壁の表面に金属電極(インク室内電極)201が形成され、ドライフィルムレジストおよび各々のインク室隔壁のシャドーイング効果により、金属電極210となる金属膜形成は、インク室の厚さ方向で約1/2まで行われる。
【0009】
また、インク室後端部のアール部分Rおよび平坦部のドライフィルムレジスト開口部分にも同様のシャドーイングで金属膜形成が行われるが、左右二方向から平坦部に金属蒸着を行った後に二層の金属膜が重なり合うようにドライフィルムレジスト厚および開口幅を設定することで、平坦部においては開口部分全面に金属膜を形成することができ、アール部分Rでは、インク室226内で向い合う金属電極201,201同士を接続することができる。その後、インク供給孔209を有するカバー210を接着して、アクチュェータ200は完成する。
【0010】
このように形成されたアクチュエータ200は、インク室226を形成する隔壁に形成された電極201,201において、隔壁を介して向い合う電極201,201に逆位相の電位を印加することでシェアモード駆動を行う。つまり、電極形成領域と電極未形成領域との境目でインク室隔壁が“く”の字に変形し、インク室226内の体積変化に伴うインク室226内のインク圧力変化を利用してインク室先端部に配置したノズルプレート211の微小なノズル212からインク液滴が吐出されるものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のインクジェットヘッド構造では、例えば、図14に示すように、インク吐出に寄与するアクティブエリアはインク供給孔209より先端側のみであり、インク供給孔209を含む後方側は、インクを供給するための領域であり、かつ、アール部分Rおよび平坦電極部はインク室226内で向い合う二つの電極201,201を接続して一つの外部取り出し電極202として駆動用IC40と電気的接続を行うための領域である。
【0012】
このようなインクジェットヘッドの構成では、本来インク吐出に寄与するアクティブエリア以外の部分が非常に大きくなり、材料コストが高くて安価なインクジェットヘッドを製造できないという問題があった。
【0013】
また、高い誘電率を有するPZTなどの圧電素子上で平坦部分までインク室内の電極を延出させる必要があるため静電容量が大きくなり、アクチュエータ駆動に際して、印加駆動波形が鈍ることで高速駆動による高速印字が困難になるという問題があった。
【0014】
この印加駆動波形の鈍りは、印加電圧を上昇させることで改善できるが、印加電圧を上げることでアクチュエータ200の駆動による発熱量が増大してアクチュエータ200の温度が上昇することによりインク粘度が変化して安定で高精度な印加が行えないという問題や、高い電圧を印加できる駆動用IC40はコスト高になるという問題、さらに、低消費電力化が困難であるという問題もあった。
【0015】
このため、アクチュエータ200のインク室内電極201,201のアクティブエリア以外の部分では、圧電素子260と電極201,201との間に低誘電膜を予め成膜することで、アクティブエリア以外の部分での静電容量を極力少なくするような対応策が採られていた。
【0016】
しかし、約200℃という低温度のキューリー点を有するPZTに対して、低温のプロセスで低誘電率のSi−N膜を形成するためには非常に高価なECR−CVD装置が必要であり、製造コストが上昇して安価なインクジェットヘッドを製造できないという問題があった。
【0017】
また、上記のような問題に対して、図18に示すようなインク室(インク供給孔)110およびインク室内電極111を延出させるための領域を圧電素子260の長手方向に求めない構造のものが、特開平9−94954号公報に開示されている。すなわち、該公報では、インク供給は圧電素子260のアクティブエリアの後端部にインク室110を設け、インク室内の電極111はインク供給側側面もしくはインク吐出側側面に延長させ、駆動用IC115に導通した電極112との電気的な接続を行っている。この場合は、アクチュエータ200のアクティブエリア以外の部分が無いため、圧電素子260の材料コスト低減は図られるが、やはり余分な静電容量に問題が残る。
【0018】
また、インク室内電極111をアクチュエータ側面に90°の角度で屈曲させて電極の引き出しを行うことになり、アクチュエータ側面への電極引き出しのためには、インク室110内の隔壁電極形成のようにウエハ状態で斜方蒸着で形成することは不可能であり、アクチュエータに小片化してから、インク室内電極111とアクチュエータ側面に同時に金属膜を蒸着して導通を得る必要がある。
【0019】
そして、確実に、二つのインク室内電極111,111をアクチュエータ側面に電気的導通をもたせた状態で延出させるためには、少なくとも二方向からの斜方蒸着が必要であり、また、引き出した電極間を分離するためには、予めレジストパターニングもしくはパターニングをおこなわない場合は、ベタ電極に引き出した後に、ダイシングやYAGレーザーによる電極分離工程を必要とし、工程が非常に煩雑となり、生産性が低く歩留りが低下し、生産コストが嵩むという問題があった。
【0020】
引き出し配線は、他にめっき技術により形成することもできるが、蒸着技術同様に、パターニング工程もしくは電極分離工程を必要とするため、工程が煩雑になるという問題があった。また、引き出した電極も、インク室110からアクチュエータ側面に引き出される曲面部分で、後の工程やハンドリングで断線する可能性が高く、生産の歩留りが低下するという問題や環境信頼性が低下するという問題もあった。
【0021】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、材料費が安く製作容易で量産化に適して安価に製作でき、ランニングコストも安く、高速印字が可能なインクジェットヘッドとその電極接続構造及びインクジェットヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するための手段を以下のように構成している。
【0023】
(1) 液滴吐出面の反対側に外部回路が接続される外部接続用電極断面を有するインクジェットヘッドであって、
厚さ方向に分極処理がされたチャンネルウエハに形成された複数の溝と、
前記複数の溝のそれぞれの両側面に形成されたアクチュエータ駆動用電極と、
前記複数の溝のそれぞれの内部において、前記アクチュエータ駆動用電極に電気的に接続されるように充填された導電性接着剤と、
前記アクチュエータ駆動用電極とは別に形成され、前記導電性接着剤に覆われるように前記複数の溝のそれぞれの内部に配置されたリード電極と、
を備えており、
前記導電性接着剤および前記リード電極は、前記外部接続用電極断面に沿って切断されることによって形成された切断面を有し、前記導電性接着剤および前記リード電極の切断面が前記外部接続用電極断面に含まれることを特徴とする。
【0024】
この構成においては、インク室内に充填されている導電性樹脂は、インク室側面に対向して配置されている駆動用電極を互いに導通させると共に、リード電極と駆動用電極を導通させる役目を担う。
【0025】
リード電極は、インクヘッド後端部の断面に露出しており、後端面において駆動用ICと導通している電極と電気的に接続する役目を担う。したがって、従来、インク室内電極を実装のためにインク室外に引き出していたが、その必要が無くなり、リード電極に直に駆動用ICと導通している電極をコンタクトさせることが可能となる。
【0026】
よって、アクチュエータのアクティブエリア以外の部分がほとんど不要な小型のインクジェットヘッドを製作することが可能となる。これにより、材料コストを削減し低コストのインクジエットヘッドを提供できる。
【0027】
また、静電容量の低減により、駆動周波数向上が行えるため高速印字が実現でき、駆動電圧の低減が行えるため駆動用ICの低耐電圧化が行えることから駆動用ICコストの低減および駆動消費電力を削減したインクジェットヘッドを提供できる。
【0029】
(2) さらに、駆動用ICと導通している電極は、リード電極断面及び導電性樹脂断面の両方にコンタクトさせることが可能となり、駆動用ICと導通している電極がコンタクトする外部接続用電極断面において、導電性樹脂はリード電極の機械的な補強部材としての役目も担う。
【0030】
また、インクヘツド後端面に導電性樹脂断面のみが露出する構成では、導電性樹脂の切断面表層では、金属フイラーは機械的なダメージを受けてマイクロクラックの発生や金属フイラーの脱離が生じる恐れがあるため、導電性樹脂断面に駆動用ICと導通している電極をコンタクトさせても、導通不良や経時劣化を起こす恐れがあったが、本構成では、機械的強度があるリード電極を設けているため、そのような不具合が生じない。
【0031】
よって、(1)項に比べて、駆動用ICと導通している電極と駆動用電極の導通をより確実にすることができるため、(1)項において説明した効果に加え、生産歩留まりが向上し、さらに低コスト生産を可能とする。また、長期の使用に渡っても接続信頼性を確保することができ、製品寿命の長いインクジェットヘッドを実現できる。
【0032】
(3)前記リード電極は、インク室側面若しくは底面に着設していることを特徴とする。
【0033】
この構成においては、外部接続用電極断面では、リード電極は、機械的強度のあるインク室構成部材に密着されているため機械的な強度が強く、駆動用ICと導通している電極とのコンタクトにおいても破損する恐れが少なくなる。また、リード電極がインク室形状に沿って形成されていることにより、導電性樹脂の充填が容易であり、充填不足などの不具合が生じにくく、外部接続用電極を安定して製作することが可能となる。
【0034】
よって、(1)項及び(2)項に比べて、駆動用ICと導通している電極と駆動用電極の導通をより確実にすることができ、また、生産時のリード電極の破損及び外部接続用電極の作製不良が少なくなる。ゆえに、(1)項及び(2)項において説明した効果に加え、生産歩留まりが向上し、さらに低コスト生産を可能とする。また、長期の使用に渡っても接続信頼性を確保することができ、製品寿命が長いインクジェットヘッドを実現できる。
【0035】
(4)前記リード電極は、真空蒸着法により形成された金属膜であることを特徴とする。
【0036】
この構成においては、真空蒸着法を用いることにより、凹んだ領域の溝底面近傍においても容易に導電性リード電極を形成することが可能となる。真空蒸着法により作成した金属膜をリード電極として用いることは、複数のインクジェットヘッドを一括して大面積基板から作製するような量産プロセスにおいて非常に簡便な作製方法である。
【0037】
また、駆動電極は真空蒸着により作製されるのが一般的であり、リード電極を真空蒸着で作製すれば真空装置を共用できる。したがって、不要な設備投資を必要とせず、製造コストへの負担が少ないため、インクジェットヘッドの低コスト化が図れる。すなわち、(1)(2)(3)(4)項でも前述したような効果を有するインクジェットヘッドを、量産化に適した方法でかつ低コストに作製することが可能となる。
【0038】
さらに、真空蒸着法は真空プロセスの中で最も成膜速度を早く作成することができる方法であり、比較的高速で簡便な製造プロセスにより、膜応力が小さく剥離の恐れも少なく、かつ電気抵抗の小さく、厚膜化が可能なリード電極を容易に得ることができる。なお、金属膜はCu膜若しくはAl膜とすることで、上記効果が著しく発揮される。
【0039】
よって、この構成により、製造プロセスが容易で製造歩留まりが良く、かつ製造コストが安価なインクジエットヘッドを提供することができる。
【0040】
(5)前記リード電極は、少なくとも二層以上の積層膜からなることを特徴とする。
【0041】
この構成においては、具体的には、インク室構成部材側にインク室構成部材との密着性が良い補助膜を形成し、その上から厚膜化が容易な主膜を積層することで、インク室構成部材との密着性が良く、さらに厚膜化が容易なリード電極を得ることが可能である。すなわち、積層膜とすることで、高速成膜性及び厚膜化と密着性を両立させたリード電極を形成することが可能となる。
【0042】
よって、外部接続用電極と駆動用ICと導通している電極を接続するコンタクト面積が広く、接続による電気抵抗の小さくなり、駆動周波数向上が行えるため高速印字が実現でき、駆動電圧の低減が行えるため駆動用ICの低耐電圧化が行えることから駆動用ICコストの低減および駆動消費電力の削減を実現できる。
【0043】
さらに、厚膜化により懸念される膜応力によるリード電極の剥離の恐れが少なく、生産歩留まりが向上し、生産コストの低減と、経時劣化を防止することができる。
【0044】
(6)前記リード電極は、前記導電性樹脂と接する部分が駆動用電極構成物質と同一物質で構成されていることを特徴とする。
【0045】
この構成においては、外部接続用電極部分において駆動用電極とリード電極を導電性樹脂で電気的に導通させる場合において、電極材料と導電性樹脂の電気的導通特性は、導電性樹脂の硬化剤成分、金属フィラー材質及び形状、硬化条件などの条件により著しく異なるが、駆動用電極とリード電極を同一物質とすることにより、駆動用電極と導電性樹脂間およびリード電極と導電性樹脂間が同一の電気的接続条件となるため、同一の最適条件を使用することが可能となり、駆動用電極と導電性樹脂間およびリード電極と導電性樹脂間が同一の電気的接続が確実となる。よって、電気的接続の信頼性が高いインクジェットプリンターを提供することができる。
【0046】
(7)前記リード電極は、前記インク室が形成されるチャンネル溝内面から第一層を高融点金属、第二層をCu、Ag、Alとして形成される積層膜からなり、第一層の厚みが0.05μm以上で、第二層の厚みが1μm以上かつ50μm以下であることを特徴とする。
【0047】
この構成においては、圧電材料及び第2層となる金属膜の両者との密着性が良いチタン膜をチャンネル溝面と金属膜の間に設けることにより、第二層膜の膜応力による圧電材料からの剥離を抑制する役目をなす。なお、チタン膜の厚みは0.05μm以上であれば十分であり、第二層膜の厚みは50μmまでの範囲で剥離をする恐れがない。
【0048】
(8)前記リード電極は、前記導電性樹脂中に埋設された高融点金属物質からなることを特徴とする。
【0049】
この構成においては、(1)項及び(2)項におけるリード電極として溝幅以下の大きさの高融点金属物質を嵌挿し、インク室内を導電性樹脂で充填することにより、導電性樹脂に埋設された高融点金属物質をリード電極とすることを特徴とする。従って、真空蒸着等の真空プロセスによりリード電極を作製する必要がなく、製造プロセスの低コスト化を図ることができる。
【0050】
また、真空蒸着では困難である高融点金属をリード電極とすることができるため、機械的強度が強く破損の恐れが少ないリード電極を簡便に得ることができる。また、リード電極に高融点金属を用いることにより、リード電極と駆動用ICと導通している電極の電気的接続において、ワイヤーボンディング等の金属拡散結合を利用した接続方法を用いることができる。よって、リード電極と駆動用ICと導通している電極の電気的接続をより確実として、電気的接続の信頼性が高いインクジェットプリンターを提供することができる。
【0051】
(9)前記インクジェットヘッドの外部接続用電極断面に露出したリード電極に、アクチュエータ駆動用ICに導通した電極(駆動電極)が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0052】
この構成においては、(1)項および(2)項と同様に、従来、インク室内電極を実装のためにインク室外に引き出していたが、その必要が無くなり、アクチュエータのアクティブエリア以外の部分がほとんど不要であり材料コスト削減を実現できる。
【0053】
また、静電容量の低減により、駆動周波数向上が行えるため高速印字が実現でき、駆動電圧の低減が行えるため駆動用ICの低耐電圧化が行えることから駆動用ICコストの低減および駆動消費電力の削減を実現できる。
【0054】
(10)前記インクジェットヘッドの外部接続用電極断面に露出したリード電極及び導電性樹脂電極に、アクチュエータ駆動用ICに導通した電極(アクチュエータ駆動用電極)が電気的に接続されていることを特徴とする。
【0055】
この構成においては、(1)項および(2)項と同様に、従来インク室内電極を実装のためにインク室外に引き出していたが、その必要がなくなり、アクチュエータのアクティブエリア以外の部分がほとんど不要となるため材料コストの削減を実現できる。
【0056】
また、静電容量の低減により、駆動周波数向上が行えるため高速印字を実現でき、駆動電圧の低減が行えるため駆動用ICの低耐電圧化が行えることから駆動用ICコストの低減および駆動消費電力の削減を実現できる。
【0057】
さらに、リード電極断面だけでなく、導電性樹脂断面にも、アクチュエータ駆動用ICに導通した電極を電気的に接続することで、(9)項に比べ長期使用の耐久性のあるインクジエットヘッドを提供することが可能となる。
【0058】
(11)厚さ方向に分極処理を行い所定ピッチで溝加工が行われたチャンネルウエハに対して、各インク室内に独立した複数のアクチュエータ駆動用電極を形成する工程と、前記チャンネルウエハの溝のうち少なくとも外部接続用電極が形成される部分の溝底面若しくは溝側面にリード電極を形成する工程と、前記外部接続用電極となる部分のインク室内に導電性接着剤を充填させる工程と、充填された前記導電性接着剤を硬化させる工程と、前記チャンネルウエハとカバーウエハとを接着する工程と、前記導電性接着剤充填部及び前記リード電極部を切断するようにチャンネルウエハを小片化する工程と、を含むことを特徴とする。
【0059】
(12)前記外部接続用電極となる部分の溝底面及び溝側面にリード電極を形成する工程が、前記外部接続用電極となる部分以外の溝上方開口部分を塞ぐ第一の工程と、真空プロセスを用いてリード電極を形成する第二の工程と、を含むことを特徴とする。
【0060】
この構成においては、(11)項において説明した効果に加え、不要な静電容量が少ないインクジェットヘッドを、量産化に適し、かつ低コスト化が可能な方法により作製することが可能となる。
【0061】
(13)厚さ方向に分極処理を行い所定ピッチで溝加工が行われたチャンネルウエハに対して、各インク室内に独立した複数の駆動用電極を形成する工程と、外部接続用電極となる部分に前記高融点金属部材を被着形成する工程と、導電性接着剤により前記外部接続用電極となる部分のインク室内を充填させる工程と、充填された前記導電性接着剤を硬化させる工程と、前記チャンネルウエハとカバーウエハとを接着する工程と、前記導電性接着剤充填部及び前記導電性リード電極部を切断するようにチャンネルウエハを小片化する工程と、を含むことを特徴とする。
【0062】
この構成においては、リード電極の製作にあたり、真空プロセスを必要とせず、製造コストを削減し、さらに、真空蒸着では不可能である高融点金属をリード電極としたインクジェットヘッドを製作することが可能となる。
【0063】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態に係るインクジェットヘッドと電極接続構造及びインクジェットヘッドの製造方法を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0064】
(実施形態1)
以下に、本発明の実施形態1に係るインクジェットヘッドと電極接続構造及びインクジェットヘッドの製造方法について図面を参照しつつ説明する。
【0065】
(構成)
図1は、インクジェットヘッドを示す断面図である。本実施形態では、PZT圧電素子からなるアクチュエータ20の後端部の溝中に外部接続用電極30が設けられており、その外部接続用電極30は、金属膜からなるリード電極31と導電性接着剤を溝に充填し硬化させて形成した導電性樹脂部材32で構成されている。
【0066】
リード電極31はインクジェットヘッド後端部の溝底面に設けられた電極であり、導電性樹脂部材32はエポキシ樹脂をベースとしてAg導電性フィラーを含有し硬化後に直ちに導電性を発揮する特性を有する。アクチュエータ20の後端部では、リード電極31及び導電性樹脂部材32が切断された端面において、リード電極31及び導電性樹脂部材32が露出した構成となっている。
【0067】
インク室21内には二つのアクチュエータ駆動用の電極22A,22Bがインク室21内で向い合った状態で形成されており、充填された導電性樹脂32を介して、二つの駆動電極22A,22Bは導通されている。また、アクチュエータ20のインク吐出面23には、微小なノズル24を有するノズルプレート25が形成されており、アクチュエータ20の後端部にある外部接続用電極部30の上方には、カバー部材40に予め形成されたインク供給口41が配置されている。
【0068】
このような構成で、アレイ状に並ぶインク室21は圧電素子からなるインク室隔壁26によって仕切られており、各隔壁26の上部半分に配置した駆動電極22A,22Bはインクジェットヘッド後端部にある外部接続用電極部30において、導電性樹脂部材32を介して電気的に導通し集約され同電位となる。また駆動電極22A,22Bは、導電性樹脂部材32を介してリード電極31に導通している。
【0069】
なお、本実施形態では、インク室21の溝幅は77μm、溝深さが300μmである。また、駆動電極22A,22BはCu膜であり、厚みが0.5μm、溝深さ方向の幅が150μmである。また、導電性樹脂部材32は、インク室隔壁26の頂上部と同一の高さまで溝内に充填されており、インク室21の長手方向に0.7mmの厚みを有する。
【0070】
リード電極31は、駆動電極22A,22Bと同様にCu膜であり、溝深さ方向の厚みが50μmで、溝長手方向の長さが0.5mmである。また、インクジェットヘッドの全長は3.3mmであり、インクを吐出する駆動をおこなう部分であるアクティブ部分(溝上面をカバー部材40により塞がれている部分)の長さは1.15mmである。
【0071】
なお、アクティブ部分における駆動電極22A,22Bの厚みは、1μm以下であることが望ましい。これは、駆動電極22A,22Bの厚みが大きいほど、インク隔29の振動に対する機械的な拘束が大きくなりインク滴の吐出性能を低下させるためである。
【0072】
また、本実施形態では、駆動電極22A,22Bとリード電極31の構成材料を同一物質であるCuとしている。これは、溝内に埋め込んだ液状の導電性樹脂を硬化させて密接している電極との間で電気的な接合をおこなうに当たり、電極材料と導電性樹脂材料毎に最適な硬化条件が存在するが、駆動電極22A,22Bとリード電極31の構成材料を同一物質とすることにより、導電性樹脂と駆動電極22A,22B及び導電性樹脂とリード電極31の界面における電気的接続において、いずれに対しても、最適な硬化条件を選定することができるためである。なお、リード電極31については、導電性樹脂と接している最外層の物質が駆動電極と同一物質であれば差し支えない。
【0073】
次に、図2は、インクジェットヘッドチップと駆動用ICとの接続を示す図面である。同図から、駆動用IC50に導通したTABテープ51上に形成されたアウタリード52は、アクチュエータ−20の後端部にある外部接続用電極30のリード電極31及び導電性樹脂部材32の切断露出面に、ACF(Anisotropic Conductive Film:異方導電性フィルム)53を介して、電気的、機械的に接続されている。
【0074】
なお、本実施形態では、溝底面近傍においてリード電極31切断面と導電性樹脂32切断面の一部において接続しているが、リード電極31の切断面と導電性樹脂断面の全体に対して接続してもよい。また、リード電極31の切断面のみで接続しても接続は可能である。
【0075】
また、リード電極31の切断面の断面積は、1×10-5(mm2)以上であることが望ましく、その場合、駆動用IC50の電気接続がより確実となる。
【0076】
このような構成により、駆動用IC50とインク室21内の駆動電極22A,22Bを導通させることができ、インク室隔壁26の表裏で対向する駆動電極22A,22Bに逆位相の電圧印加を行うことによって隔壁29がシェアモードで駆動するアクチュエータ20の役目をしてインク室21内のインク圧力をコントロールすることにより、ノズル24からインク微小液滴を吐出させる。
【0077】
(製造方法)
次に、上記インクジェットヘッドの製造方法について図3を用いて説明する。まず、第1の工程は、厚さ方向に分極させた圧電素子60の一表面にダイサーのダイシングブレードを用いて圧電素子ウエハ60をハーフダイスすることによりインク室21を形成する工程である。これにより、図3(a)に示すようなインク室アレイを有する圧電素子ウエハー60を製作する。
【0078】
第2の工程は、真空蒸着法により外部接続用電極となる部分の溝底面にリード電極31を形成する工程である。図3(b)に示すように、本実施形態では、開口幅1mm、開口ピッチ4mmのメタルマスク55をインク室アレイの圧電素子ウエハ60に密着させて溝底面法線方向、即ち矢印方向からCuを真空蒸着し、外部接続用電極となる部分の溝底面に溝長手方向の幅が約1mmで、厚みが50μmのCu膜を形成しリード電極31とする。このようにして、図3(c)に示すような圧電素子ウエハを得る。
【0079】
第3の工程は、真空蒸着法により、インク室隔壁26の上半分に駆動電極22A,22Bを形成する工程である。本実施形態では、インク室21の長手方向に対して垂直方向からCu金属を斜め蒸着する。
【0080】
この作業をインク室21の長手方向に対して左右二方向からおこなうことで、インク室隔壁26の表面に金属電極(駆動電極22A,22B)が形成され、各々のインク室隔壁のシャドーイング効果により、金属膜形成は、インク室21の深さ方向で約1/2までおこなわれる。このようにして、インク室アレイの全てのインク室隔壁の 上半分に厚み0.5μmのCu膜が形成され、図3(d)に示すような圧電素子ウエハを形成することができる。
【0081】
第4の工程は、外部電極となる部分の構内に導電性接着剤を流し込み、さらに硬化させて導電性樹脂部材32を形成する工程である。ここでは、圧電素子ウエハ60のインク室21のアレイに対して直交方向に液状の導電性接着剤をディスペンサー等を用いて、1mm幅でインク室21上およびインク室隔壁26上に一文字に塗布供給する。次に、圧電素子ウエハ60を加熱して、導電性接着剤を硬化させて導電性樹脂部材32を形成する。このようにして、図3(e)に示すような圧電素子ウエハ60を得る。
【0082】
第5の工程は、インク室隔壁26上の不要な電極を除去する工程である。ここでは、研削機を用いてインク室隔壁26上の導電性樹脂部材、リード電極、駆動電極を研磨して取り除き、各インク室21内の導電性樹脂部材が電気的に導通しないようにする。このようにして、図3(f)に示すような圧電素子ウエハ60を得る。
【0083】
第6の工程は、予めサンドブラスト加工によりインク供給口用のザグリが形成されている圧電素子から成るカバーウエハ65を、第5の工程により製作された圧電素子ウエハ60に接着する工程である。図4に示すように、カバーウエハ65は、ドライレジストを全面に塗布した後、インク供給口41用のザグリ66が形成される部分については、レジストを選択的にケミカルエッチングすることにより除去し、サンドブラスト加工を行い、所望のパターンのザグリ66が形成される。
【0084】
そして、インク室アレイを形成した圧電素子ウエハ60とカバーウエハ65を市販の接着剤で接着する。このとき、導電性樹脂が充填された部分はカバーウエハ65のインク供給口41のためのザグリ部分66中央部に来るように位置合わせを行い、図4の断面図にあるように両者を貼り合わせる。
【0085】
第7の工程は、第6の工程で貼り合わされた圧電素子ウエハ60を個々のアクチュエータ20に小片化する工程である。ここでは、図4の破線X−Xで示したダイシングラインで、カバーウエハ65のインク供給口用ザグリ66部分とインク室ウエハ60の導電性樹脂充填部分及びリード電極部分において、ダイサーのダイシングブレードにより、個々のアクチュエータに小片化する。
【0086】
このとき、切断面には導電性樹脂の切断面がアクチュエータ側面に露出しており、後に接続される駆動用ICに導通した外部回路との電気的接続用電極となり、アクチュエータ20が完成する。また、図4の破線Y−Yで示したダイシングラインで、インク吐出面を形成する。
【0087】
(変形例)
上述の実施形態では、外部接続用電極部にあたる溝底面にのみ選択的にリード電極31を配置した例を示したが、必ずしも選択的に配置されている必要はなく、図5に示すように、溝底面全域に渡ってリード電極31が形成されていてもよい。この場合、実施形態1のインクジェットヘッドと比べて、不要な静電容量が増加するため高速な駆動をおこなう上では不利になるが、マスクをおこなう工程を省略することができるため、製造コストが少なく、安価なインクジェットヘッドを得ることができる。
【0088】
また、リード電極31を真空蒸着により被着形成したCu膜をしているが、必ずしもこの構成である必要はなく、メッキ処理法、若しくは真空プロセス法、若しくは真空プロセス法及びメッキ処理法によって形成された導電性膜であれば良い。
【0089】
上記方法により作製された導電性膜は、外部接続用電極部分のみに選択的に形成することが可能である。選択的に導電性膜を成膜することにより、不要な静電容量の発生を低減することができ、駆動周波数向上が行えるため高速印字が実現できる。また、駆動電圧の低減が行えるため駆動用ICの低耐電圧化が行えることから駆動用ICコストの低減および駆動消費電力の削減を実現することもできる。
【0090】
また、上記方法により作製された導電成膜は、電気抵抗ばらつきや膜厚ばらつき、成膜面積に起因する静電容量ばらつきの少ない、均質な特性を有する厚膜となるため、容易なプロセスで安価に得ることができる。よって、製造コストを低減し、さらにチャンネル間の電気抵抗や静電容量のバラツキの少ない装置を提供することができる。
【0091】
また、本実施形態では、リード電極31を単層膜としているが、必ずしも単層膜である必要はなく、図6に示すように、積層膜であっても良い。特に、インク室構成部材に接する第1層膜33として、Ti、Ta、W、Mo などの高融点金属を厚み0.05μm以上で形成し、次に、第2層膜34として、安価で、蒸着速度及び電気伝導性の良いAl,Cuを積層したものをリード電極31とすることにより、厚膜となっても剥離の虞れのない良好なリード電極31を得ることができる。
【0092】
また同様に、インク室21に接する第1層膜として真空プロセスにより形成したNi膜上に、無電解メッキ処理により第2層を形成してリード電極とすることもできる。この場合、厚膜であるリード電極の成膜時間を早く、かつ安価な方法により作製することができる。
【0093】
また、本実施形態では、溝底面にのみリード電極31が形成されている構成を示している。これは、溝底面に垂直な方向から真空蒸着することにより、リード電極31の成膜時間を極力短くすることができるためである。しかしながら、この構成にとらわれず、溝底面及び溝側面に沿ってU字型に形成されたリード電極31を用いてもよい。その一例としては図7に示すように、ヘッド後端部の溝側面の一側面にリード電極31が設けられているものが挙げられる。
【0094】
(実施形態2)
以下に、本発明の実施形態2について図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図8はインクジェットヘッドの断面を示す断面図である。本実施形態では、外部接続用電極30は、PZT圧電素子からなるアクチュエータ20の後端部近傍のインク室21内に充填された導電性樹脂部材32とインク室21の底面に着設されたリード電極31からなり、リード電極31は、ヘッド後端面まで引き延ばされた構造となっている。インク吐出面の反対側のヘッド後端面では、リード電極31の断面が露出しているが、導電性樹脂部材32は露出していない。
【0095】
外部接続用電極30は金属膜からなるリード電極31と導電性接着剤を溝に充填し硬化させて形成した導電性樹脂部材32で構成されている。リード電極31はインクジェットヘッド後端部の溝底面に設けられた電極であり、導電性樹脂部材32は、エポキシ樹脂をベースとしてAg導電性フイラーを含有し硬化後に直ちに導電性を発揮する特性を有する。
【0096】
アクチュエータ20の後端部では、リード電極31が切断された端面においてリード電極31の切断面が露出した構成となっている。
【0097】
インク室21内には二つのアクチュエータ駆動電極22A,22Bがインク室21内で向い合った状態で形成されており、充填された導電性樹脂部材32を介して、二つの駆動電極22A,22Bは導通されている。また、アクチュエータ20のインク吐出面23には、微小なノズル24を有するノズルプレート25が形成されており、アクチュエータ20の後端部にある外部接続用電極部30の上方には、カバー部材40に予め形成されたインク供給口41が配置されている。
【0098】
このような構成で、アレイ状に並ぶインク室21は圧電素子からなるインク室隔壁26によって仕切られており、各隔壁26の上部半分に配置した駆動電極22A,22Bは、インクジェットヘッド後端部にある外部接続用電極部30において、導電性樹脂部材32を介して電気的に導通し集約され同電位となる。また両駆動電極22A,22Bは、導電性樹脂部材32を介してリード電極31に導通している。
【0099】
なお、本実施形態では、インク室21の溝幅は77μm、溝深さが300μmである。また、駆動電極22A,22BはCu膜であり、厚みが0.5μm、溝深さ方向の幅が150μmである。リード電極31は、駆動電極22A,22Bと同様にCu膜であり、溝深さ方向の厚みが50μmで、溝長手方向の長さが0.7mmである。また、インクジェットヘッドの全長は3.3mmであり、インクを吐出する駆動を行う部分であるアクティブ部分(溝上面をカバー部材により塞がれている部分)の長さは1.15mmである。
【0100】
(製造方法)
本実施形態におけるインクジェットヘッドの製造方法は、前実施形態の製
造方法の説明の第1から3の工程までは、同様であるため説明を省く。
【0101】
本実施形態のインクジェットヘッドの製造方法の第4の工程は、導電性接着剤を溝中に充填する工程である。ここでは、溝底面に形成されたリード電極の両端部上(図9の矢印)から、圧電素子ウエハ60のインク室21のアレイに対して直交方向に液状の導電性接着剤をディスペンサー等を用いて、1mm幅でインク室21上およびインク室隔壁上に一文字に塗布供給する。次に、圧電素子ウエハを加熱して、導電性接着剤を硬化させて導電性樹脂部材32を形成する。
【0102】
第5の工程は、インク室隔壁26上の不要な電極を除去する工程である。ここでは、研削機を用いてインク隔壁26上の導電性樹脂部材、リード電極、駆動電極を研磨して取り除き、各インク室21内の導電性樹脂部材32が電気的に導通しないようにする。
【0103】
第6の工程は、予めサンドブラスト加工によりインク供給口41用のザグリ66が形成されている圧電素子から成るカバーウエハ65を、第5の工程により製作された圧電素子ウエハ60に接着する工程である。カバーウエハ65は、ドライレジストを全面に塗布した後、インク供給口41用のザグリ66が形成される部分については、レジストを選択的にケミカルエッチングすることにより除去し、サンドブラスト加工を行い、所望のパターンのザグリが形成される。
【0104】
そして、インク室21アレイを形成した圧電素子ウエハ60とカバーウエハ65を市販の接着剤で接着する。このとき、導電性樹脂が充填された部分はカバーウエハ61のインク供給口41のためのザグリ部分66の直上に来るように位置合わせを行い、図9(b)に示すように両者を貼り合わせる。
【0105】
第7の工程は、第6の工程で貼り合わされたウエハを個々のアクチュエータに小片化する工程である。ここでは、図4の破線X−Xで示したダイシングラインで、カバーウエハ65のインク供給口用ザグリ部分66とインク室ウエハ60のリード電極部分31において、ダイサーのダイシングブレードにより、個々のアクチュエータに小片化する。
【0106】
このとき、切断面にはリード電極31の切断面がアクチュエータ側面に露出しており、後に接続される駆動用ICに導通した外部回路との電気的接続用電極となり、アクチュエータ20が完成する。また、図4の破線Y−Yで示したダイシングラインで、インク吐出面を形成する。
【0107】
(実施形態3)
以下に、本発明の実施形態3について図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図10はインクジエットヘッドの断面図である。PZT圧電素子からなるアクチュエータ20の後端部の溝中に外部接続用電極30が設けられており、外部接続用電極30は金属製ワイヤーからなるリード電極31と導電性接着剤を溝に充填し硬化させて形成した導電性樹脂部材32で構成されている。
【0108】
リード電極31は導電性樹脂中に埋設されている高融点金属からなるワイヤーであり、ワイヤー直径は約30μmである。導電性樹脂部材32は、エポキシ樹脂をベースとしてAg導電性フィラーを含有し硬化後に直ちに導電性を発揮する特性を有する。
【0109】
アクチュエータ20の後端部では、リード電極31及び導電性樹脂部材32が切断された端面において、リード電極31及び導電性樹脂部材32が露出している構成である。
【0110】
インク室21内には、二つのアクチュエータ駆動電極22A,22Bがインク室21内で向い合った状態で形成されており、充填された導電性樹脂32を介して、二つの駆動電極22A,22Bは導通が得られている。また、アクチュエータ20のインク吐出面23には、微小なノズル24を有するノズルプレート25が形成されており、アクチュエータ20の後端部にある外部接続用電極部30の上方には、カバー部材40に予め形成されたインク供給口41が配置されている。
【0111】
このような構成で、アレイ状に並ぶインク室21は圧電素子からなるインク室隔壁26によって仕切られており、各隔壁26の上部半分に配置した駆動電極22A,22Bはインクジェットヘッド後端部にある外部接続用電極部30において、導電性樹脂部材32を介して電気的に導通し集約され同電位となる。また駆動電極22A,22Bは、導電性樹脂部材32を介してリード電極31に導通している。
【0112】
なお、本実施形態では、インク室21の溝幅は77μm、溝深さが300μmである。また、駆動電極22A,22BはCu膜であり、厚みが0.5μm、溝深さ方向の幅が150μmである。また、導電性樹脂部材32は、インク室隔壁頂上部と同一の高さまで溝に充填されており、インク室長手方向に0.5mmの厚みを有する。リード電極31は、Taの金属ワイヤーを使用し、ワイヤーの直径は約30μmである。また、インクジエットヘッドの全長は3.3mmであり、インクを吐出する駆動を行う部分であるアクティブ部分(溝上面をカバー部材により塞がれている部分)の長さは1.15mmである。
【0113】
また、リード電極31となる金属ワイヤーの直径は15〜60mmであることが望ましい。直径が15mm以下では、駆動用ICと導通している駆動電極22A,22Bとのコンタクト面積が不十分であるため導通不良を起こす虞れがあるのに加え、製造時にワイヤーの切断により製造歩留まりが低下する虞れが生じる。一方、直径が60μm以上では、導電性接着剤の溝中への充填が不十分となり、導電性樹脂中にボイドが生じ、その機械的強度を低下させて経時劣化のもととなる虞れがある。なお、駆動用ICとの電気的接続は、前実施形態の場合と同様であるため、説明を省く。
【0114】
(製造方法)
次に、インクジェットヘッドの製造方法について図11を用いて説明する。 まず第1の工程は、厚さ方向に分極させた圧電素子ウエハ60の一表面にダイサーのダイシングブレードを用いて圧電素子ウエハ60をハーフダイスすることによりインク室21を形成する工程である。これにより図11(a)に示すインク室アレイを有する圧電素子ウエハ60を製作する。
【0115】
第2の工程は、真空蒸着法により、インク室隔壁26の上半分に駆動電極22A,22Bを形成する工程である。本実施形態では、インク室21の長手方向に対して垂直方向からCu金属を斜め蒸着する。
【0116】
この作業をインク室21の長手方向に対して左右二方向から行うことでインク室隔壁26…の表面に金属電極(駆動電極22A,22B)が形成され、各々のインク室隔壁26…のシャドーイング効果により金属膜形成は、インク室21の深さ方向で約1/2まで行われる。このようにして、インク室アレイの全てのインク室隔壁29の上半分に厚み0.5μmのCu 膜が形成される。これにより、図11(b)に示すような圧電素子ウエハ60を得る。
【0117】
第3の工程は、インク室21内にリード電極31となる金属ワイヤーを没入する工程である。この工程では、図11(c)に示すように、溝ピッチと等ピッチで複数本配列しているタングステン製ワイヤーを、溝進行方向と平行に帳架させたのち、溝内に入るように位置合わせを行い、溝底面に向かって没入させる。これにより、図11(d)に示すような圧電素子ウエハ60を製作する。
【0118】
第4の工程は、外部電極となる部分の溝内に導電性接着剤を流し込み、さらに硬化させて導電性樹脂部材32を形成する工程である。ここでは、圧電素子ウエハ60のインク室21のアレイに対して直交方向に液状の導電性接着剤をディスペンサー等を用いて、1mm幅でインク室21上およびインク室隔壁26上に一文字に塗布供給する。
【0119】
次に、圧電素子ウエハ60を加熱して、導電性接着剤を硬化させて導電性樹脂部材32を形成する。このようにして、図11(c)に示すような圧電素子ウエハー60を得る。
【0120】
以下の第5から7の工程は、実施形態1において説明した製造方法と同様であるため、説明を省略する。
【0121】
ところで、本発明では、インク室21内の両駆動電極22A,22Bを導通させるためにインク室21内に導電性樹脂部材32を充填している。従って、前記各実施形態において、例えば、図12(a)(b)に示すように、カバー部材40のインク供給口41に臨む部分のインク室21内の導電性樹脂部材32を断面凹状に形成して、その部分にインク供給口41に臨む空隙部Cを形成してエア抜けを良好にすることができる。
【0122】
その空隙部Cは、例えば、導電性樹脂部材32をインク室21の底部に向けてスロープ状に形成し、その断面を凹状に形成した傾斜面Sの上に形成することができる。言い換えれば、その凹状の傾斜面Sは、インク室21の底部から斜め上方に向けて立ち上がるように形成されてインク供給口41に臨むように形成される。
【0123】
このような空隙部Cを形成することにより、ノズルプレート25のノズル24からインク室21内部に侵入するエアを、その凹状の傾斜面Sによって上方に誘導してインク供給口41にスムーズに排出させることができる。つまり、凹状に形成した傾斜面Sがエアをインク供給口41に誘導するガイド壁として機能する。従って、インク室21内でのエアの滞留による吐出性能の低下やエアの発生したノズルと他のノズルとの間での吐出のバラツキの発生を効果的に防ぐことができ、吐出動作の安定化を図り、高い印字品位を維持することができる。
【0124】
このような空隙部Cを形成することによるエアの滞留防止効果については、例えば、図13(a)(b)に示すような構成と比較すれば明らかである。すなわち、この比較例では、導電性樹脂110を、インクの抜けを防止するための封止部材としてインク室126の後端部に充填している。
【0125】
勿論、このように封止のために充填した導電性樹脂110によっても両電極127,128を導通させることができるため、本発明もこのような構成を採りうる。しかし、この場合、インク室126の後端部が導電性樹脂110で埋め尽くされるのみであり、カバー部材130のインク供給口131に臨むような空隙部は形成されない。
【0126】
従って、ノズルプレート125のノズル124からインク室126内部に侵入したエアが導電性樹脂110の前部に滞留してエア溜まりHが発生し易くなり、上述のように、吐出性能の低下やノズル間での吐出のバラツキが発生しやすくなり印字品位の低下を来しやすくなる。このような比較例における難点は、図12に示すような構成で解消することができる。
【0127】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、使用環境や使用条件等に応じて適宜改良変更等自由であるのは言うまでもない。
【0128】
【発明の効果】
以上の説明で明かなように、本発明は、以下の効果を奏する。
【0129】
請求項1によれば、インク室内に充填されている導電性樹脂はインク室側面に対向して配置されている駆動用電極を互いに導通させるとともに、リード電極と駆動用電極を導通させる。また、リード電極は、インクヘッド後端部の断面に露出しており、その後端面において駆動用ICと導通している電極と電気的に接続する。
【0130】
したがって、従来インク室内電極を実装のためにインク室外に引き出していたが、その必要がなくなり、リード電極に直に駆動用ICと導通している電極をコンタクトさせることが可能となる。
【0131】
よって、アクチュエータのアクティブエリア以外の部分がほとんど不要な小型のインクジエットヘッドを作製することが可能となる。これにより、材料コスト削減し低コストのインクジェットヘッドを提供できる。
【0132】
また、静電容量の低減により、駆動周波数向上が行えるため高速印字が実現できる。さらに、駆動電圧の低減が行えるため駆動用ICの低耐電圧化が行えることから駆動用ICコストの低減を図れ、駆動消費電力を削減化したインクジェットヘッドを提供することができる。
【0133】
さらに、インクジェットヘッドの後端面となる外部接続用電極断面に、リード電極断面と導電性樹脂断面を露出させているので、駆動用ICと導通している電極は、リード電極断面及び導電性樹脂断面にコンタクトさせることが可能となる。
【0134】
また、駆動用ICと導通している電極がコンタクトする外部接続用電極断面において、導電性樹脂はリード電極の機械的な補強部材としての役目も担う。また、インクヘッド後端面に導電性樹脂断面のみが露出する構成では、導電性樹脂の切断面表層では、金属フィラーは機械的なダメージを受けてマイクロクラックの発生や金属フィラーの脱離が生じる恐れがあるため、導電性樹脂断面に駆動用ICと導通している電極をコンタクトさせても、導通不良や経時劣化を起こす虞れがあったが、本構成では、機械的強度があるリード電極を設けているため、そのような不具合が生じない。
【0135】
したがって、請求項1の発明に比べて、駆動用ICと導通している電極と駆動用電極の導通をより確実にすることができるため、請求項1の発明において説明した効果に加え、生産歩留まりが向上し、さらに低コスト生産を可能とする。また、長期の使用に渡っても接続信頼性を確保することができ、製品寿命が長いインクジエットヘッドを実現できる。
【0136】
また、リード電極は、インク室側面若しくは底面に着設しており、導電性樹脂とインク室構成部材の界面部分にリード電極を設けているので、外部接続用電極断面では、リード電極は、機械的強度のあるインク室構成部材に密着されているため機械的な強度が強く、駆動用ICと導通している電極とのコンタクトにおいても破損する虞れが少なくなる。
【0137】
また、リード電極がインク室形状に沿って形成されていることにより、導電性樹脂の充填が容易であり、充填不足などの不具合が生じにくく、外部接続用電極を安定して製作することが可能となる。
【0138】
したがって、請求項1および2の発明に比べて、駆動用ICと導通している電極と駆動用電極の導通が確実にすることができ、また生産時のリード電極の破損及び外部接続用電極の作製不良が少なくなる。ゆえに、請求項1および2の発明において説明した効果に加え、生産歩留まりが向上し、さらに低コスト生産を可能とする。また、長期の使用に渡っても接続信頼性を確保することができ、製品寿命が長いインクジェットヘッドを実現できる。
【0139】
また、真空蒸着法を用いれば、凹んだ領域の溝底面近傍においても容易に導電性リード電極を形成することが可能となる。真空蒸着法により作成した金属膜をリード電極として用いることは、複数のインクジェットヘッドを一括して大面積基板から製作するような量産プロセスにおいて非常に簡便な作製方法である。
【0140】
また、駆動電極は真空蒸着により製作されるのが一般的であり、リード電極を真空プロセスで作製すれば真空装置を共用できる。したがって、不要な設備投資を必要とせず、製造コストへの負担が少ないため、インクジエットヘッドの低コスト化が図れる。すなわち、請求項1,2,3,4の発明でも前述したような効果を有するインクジエットヘッドを、量産化に適した方法でかつ低コストに製作することが可能となる。
【0141】
さらに、真空蒸着法は真空プロセスの中で最も成膜速度を早く作製することができる方法であり、比較的高速で簡便な製造プロセスにより、膜応力が小さく、かつ電気抵抗も小さく、厚膜化が可能なリード電極を得ることができる。
【0142】
真空蒸着法は真空プロセスの中で最も成膜速度を早く作製することができる方法であり、さらに真空蒸着法により作製された金属膜は膜応力が小さいため剥離の虞れの少ないため、厚膜を容易に得ることが可能である。
【0143】
なお、金属膜はCu膜若しくはAl膜とすることで、上記効果をより一層顕著に発揮させることができる。したがって、このような構成により、製造プロセスが容易で製造歩留まりが良く、かつ製造コストが安価なインクジェットヘッドを提供することができる。
【0144】
請求項2によれば、インク室の後端部にある外部用電極を構成するリード電極を、二層以上の積層構造とし、具体的には、インク室構成部材側にインク室構成部材との密着性が良い補助膜を形成し、その上から厚膜化が容易な主膜を積層することで、インク室構成部材との密着性が良く、さらに厚膜化が容易なリード電極を得ることが可能となる。すなわち、積層膜とすることで、高速成膜性及び厚膜化と密着性を両立させたリード電極を形成することが可能となる。
【0145】
したがって、外部接続用電極と駆動用ICと導通している電極を接続するコンタクト面積が広くなり、接続による電気抵抗が小さくなり、駆動周波数向上が行えるため高速印字を実現することができる。
【0146】
そして、駆動電圧を低減できるため駆動用ICの低耐電圧化が行えることから駆動用ICコストの低減化と、駆動消費電力の削減化を図ることができる。
【0147】
さらに、厚膜化により懸念される膜応力によるリード電極の剥離の虞れが少なく、生産歩留まりが向上し、生産コストの低減化と、経時劣化を効果的に防止することができる。
【0148】
請求項3によれば、リード電極の導電性樹脂と接する部分が駆動用電極構成物質と同一物質で構成されるので、外部接続用電極部分において駆動用電極とリード電極を導電性樹脂で電気的に連通させる場合において、電極材料と導電性樹脂の電気導通特性は、導電性樹脂の硬化剤成分、金属フィラー材質及び形状、硬化条件などの条件により著しく異なるが、駆動用電極とリード電極を同一物質とすることにより、駆動用電極と導電性樹脂間およびリード電極と導電性樹脂間が同一の電気的接続条件となるため、同一の最適条件を使用することが可能となり、駆動用電極と導電性樹脂間およびリード電極と導電性樹脂間が同一の電気的接続が確実となる。よって、電気的接続の信頼性が高いインクジェットプリンターを提供することができる。
請求項4によれば、リード電極は積層膜であり、チャンネル溝内面から第一層を高融点金属、第二層をCu、Ag、Alとした積層膜からなり、第一層の厚みが0.05μm以上で、第二層の厚みがlμm以上かつ50μm以下とするので、圧電材料及び第2層となる金属膜の両者との密着性が良いチタン膜をチャンネル溝面と金属膜の間に設けることにより、銅の膜応力による圧電材料からの剥離を抑制する役目を果たす。なお、第1層膜の厚みは0.1μm以上であれば十分であり、第2層膜の厚みは50μmまでの範囲で剥離の虞れはない。
【0149】
請求項5によれば、高融点金属物質をリード電極とするので、真空蒸着等の真空プロセスによりリード電極を製作する必要がなく、製造プロセスの低コスト化を図ることができる。
【0150】
また、真空蒸着では困難である高融点金属をリード電極とすることができるため、機械的強度が強く破損の虞れが少ないリード電極を簡便に得ることができる。また、リード電極に高融点金属を用いることにより、リード電極と駆動用ICと導通している電極の電気的接続において、ワイヤーボンディング等の金属拡散結合を利用した接続方法を用いることができる。
【0151】
よって、リード電極と駆動用ICと導通している電極の電気的接続をより確実なものとして、電気的接続の信頼性が高いインクジェットプリンターを提供することができる。
【0152】
請求項6によれば、インク室後端面に露出したリード電極断面に(アクチュエータ駆動用ICに導通した)駆動電極を電気的に接続しているので、請求項1と同様に、従来インク室内電極を実装のためにインク室外に引き出していたが、その必要がなくなり、アクチュエータのアクティブエリア以外の部分がほとんど不要となり材料コストの削減を実現できる。
【0153】
また、静電容量の低減により、駆動周波数向上が行えるため高速印字が実現でき、かつ、駆動電圧の低減が行えるため駆動用ICの低耐電圧化が行えることから駆動用ICコストの低減および駆動消費電力の削減を実現できる。
【0154】
請求項7によれば、インクジェットヘッドのインク室後端面に露出したリード電極断面と導電性樹脂断面の両方に、(アクチュエータ駆動用ICに導通した)駆動電極を電気的に接続しているので、請求項1と同様に、従来インク室内電極を実装のためにインク室外に引き出していたが、その必要がなくなり、アクチュエータのアクティブエリア以外の部分がほとんど不要となり材料コストを削減することができる。また、静電容量の低減により、駆動周波数向上が行えるため高速印字が実現でき、かつ、駆動電圧の低減が行えるため駆動用ICの低耐電圧化が行えることから駆動用ICコストの低減および駆動消費電力の削減を実現できる。
【0155】
さらに、リード電極断面だけでなく、導電性樹脂断面にも、(アクチュエータ駆動用ICに導通した)駆動電極を電気的に接続することで、請求項9に比べ長期使用の耐久性のあるインクジエットヘッドを提供することができる。
【0156】
請求項8によれば、一連の工程により、請求項1ないし5において説明した効果を有するインクジェットヘッドを、量産化に適し、かつ低コスト化が可能な方法により製作することが可能となる。
【0157】
請求項9によれば、リード電極を形成する工程が、外部接続用電極となる部分以外の溝上方開口部分を塞ぐ第一の工程と、真空プロセスを用いてリード電極を形成する第二の工程と、を含むので、請求項8の発明による効果に加え、不要な静電容量が少ないインクジェットヘッドを、量産化に適し、かつ低コスト化が可能な方法により製作することが可能となる。
【0158】
請求項10によれば、一連の工程により、リード電極の製作にあたり、真空プロセスを必要とせず、製造コストを削減し、さらに、真空蒸着では不可能である高融点金属をリード電極としたインクジェットヘッドを製作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るインクジェットヘッドの断面図である。
【図2】同駆動用ICと接続されたインクジェットヘッドの断面図である。
【図3】同インクジエットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。
【図4】同別の断面図である。
【図5】同インクジェットヘッドの変形例を示す断面図である。
【図6】同別の変形例を示す断面図である。
【図7】同さらに別の変形例を示す断面図である。
【図8】本発明の実施形態2に係るインクジェットヘッドの断面図である。
【図9】同インクジエットヘッドの製造方法を説明するための断面図である。
【図10】本発明の実施形態3に係るインクジエットを示す断面図である。
【図11】同製造方法を説明するための断面図である。
【図12】本発明に係るインクジェットヘッドにおいてインク供給口に臨む空隙部を導電性樹脂に形成した場合の説明図である。
【図13】空隙部を形成しない場合の比較例の説明図である。
【図14】従来のインクジェットヘッドの構造及び電極接続方法を示す断面図である。
【図15】同別の例を示す断面図である。
【図16】同異なる例を示す断面図である。
【図17】同インクジェットヘッドの製造方法を説明するための斜視図である。
【図18】同別のインクジェットヘッドの構造及び電極接続方法を示す断面図である。
【符号の説明】
20−アクチュエータ
21−インク室
22A,22B−電極(アクチュエータ駆動用の電極)
30−外部接続用電極
31−リード電極
32−導電性樹脂部材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an inkjet head, its electrode connection structure, and an inkjet head manufacturing method.
[0002]
[Prior art]
In electrical connection with an external circuit including an IC for driving the inkjet head, an electrode formed in the ink chamber extends outside the ink chamber to form an external extraction electrode (external connection electrode), and the external circuit The electrical connection is made.
[0003]
For example, as shown in FIGS. 14 to 16, a conventional inkjet head has an
[0004]
For example, as shown in FIG. 14, when electrical connection is made with the
[0005]
Further, as shown in FIG. 15, in the case of bonding with the
[0006]
Further, as shown in FIG. 16, even when the
[0007]
Next, a method for extending these
[0008]
In this way, after forming a plurality of ink chambers (ink chamber arrays) 226..., A metal serving as an electrode material such as Al or Cu is obliquely deposited from a direction perpendicular to the longitudinal direction of the
[0009]
In addition, a metal film is formed by the same shadowing on the rounded portion R at the rear end portion of the ink chamber and the dry film resist opening portion of the flat portion, but two layers are formed after metal deposition is performed on the flat portion from the left and right directions. By setting the dry film resist thickness and the opening width so that the metal films overlap each other, the metal film can be formed on the entire opening part in the flat part, and the metal facing in the
[0010]
The
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional inkjet head structure as described above, for example, as shown in FIG. 14, the active area contributing to ink ejection is only at the tip side from the
[0012]
In such an ink jet head configuration, there is a problem that a portion other than the active area that originally contributes to ink ejection becomes very large, and the material cost is high, so that an inexpensive ink jet head cannot be manufactured.
[0013]
In addition, since it is necessary to extend the electrode in the ink chamber to a flat portion on a piezoelectric element such as PZT having a high dielectric constant, the capacitance increases, and when the actuator is driven, the applied drive waveform becomes dull, resulting in high speed driving. There was a problem that high-speed printing became difficult.
[0014]
The dullness of the applied drive waveform can be improved by increasing the applied voltage. However, by increasing the applied voltage, the amount of heat generated by driving the
[0015]
For this reason, in a portion other than the active area of the
[0016]
However, for PZT having a low temperature Curie point of about 200 ° C., a very expensive ECR-CVD apparatus is required to form a low dielectric constant Si—N film by a low temperature process. There was a problem that the cost was increased and an inexpensive inkjet head could not be manufactured.
[0017]
Further, in order to solve the above-described problems, a structure in which the region for extending the ink chamber (ink supply hole) 110 and the
[0018]
Further, the
[0019]
In order to reliably extend the two
[0020]
The lead wiring can also be formed by other plating techniques, but there is a problem that the process becomes complicated because a patterning process or an electrode separation process is required as in the vapor deposition technique. In addition, the drawn electrode is also a curved surface portion drawn out from the
[0021]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and is an inkjet head capable of high-speed printing with a low material cost, easy to manufacture, suitable for mass production, inexpensive to manufacture, and an electrode connection structure thereof and an inkjet head. It aims at providing the manufacturing method of.
[0022]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, means for solving the above-described problems are configured as follows.
[0023]
(1) External circuit on the opposite side of the droplet discharge surfaceAn inkjet head having an external connection electrode cross-section to which
A plurality of grooves formed in a channel wafer polarized in the thickness direction;
Actuator driving electrodes formed on both side surfaces of each of the plurality of grooves;
In each of the plurality of grooves, a conductive adhesive filled so as to be electrically connected to the actuator driving electrode;
A lead electrode formed separately from the actuator driving electrode and disposed inside each of the plurality of grooves so as to be covered with the conductive adhesive,
With
The conductive adhesive and the lead electrode have a cut surface formed by cutting along a cross section of the external connection electrode, and the cut surface of the conductive adhesive and the lead electrode is connected to the external connection. Included in electrode cross sectionIt is characterized by that.
[0024]
In this configuration, the conductive resin filled in the ink chamber plays a role of electrically connecting the drive electrodes disposed facing the side surfaces of the ink chamber to each other and electrically connecting the lead electrode and the drive electrode.
[0025]
The lead electrode is exposed in the cross section of the rear end portion of the ink head, and plays a role of electrically connecting to an electrode that is electrically connected to the driving IC on the rear end surface. Therefore, conventionally, the ink chamber electrode has been drawn out of the ink chamber for mounting. However, it is not necessary, and the lead electrode can be directly contacted with the driving IC.
[0026]
Therefore, it is possible to manufacture a small inkjet head that requires almost no part other than the active area of the actuator. Thereby, a material cost can be reduced and a low-cost ink jet head can be provided.
[0027]
In addition, since the drive frequency can be improved by reducing the capacitance, high-speed printing can be realized, and the drive voltage can be reduced, so that the withstand voltage of the drive IC can be reduced, thereby reducing the drive IC cost and drive power consumption. Can be provided.
[0029]
(2) Furthermore,The electrode connected to the driving IC can be brought into contact with both the lead electrode cross section and the conductive resin cross section. In the cross section of the external connection electrode where the electrode connected to the driving IC contacts, The resin also serves as a mechanical reinforcing member for the lead electrode.
[0030]
In addition, in a configuration in which only the cross section of the conductive resin is exposed on the rear end surface of the ink head, the metal filler may be mechanically damaged on the surface of the cut surface of the conductive resin, and microcracks may be generated or the metal filler may be detached. For this reason, even if an electrode that is in conduction with the driving IC is brought into contact with the cross section of the conductive resin, there is a risk of causing poor conduction or deterioration with time. In this configuration, a lead electrode having mechanical strength is provided. Therefore, such a problem does not occur.
[0031]
Therefore, compared with the item (1), the conduction between the electrode conducting to the driving IC and the driving electrode can be made more reliable, so that the production yield is improved in addition to the effect described in the item (1). Furthermore, it enables low-cost production. In addition, connection reliability can be ensured even over long-term use, and an inkjet head with a long product life can be realized.
[0032]
(3) The lead electrode is attached to the side surface or bottom surface of the ink chamber.
[0033]
In this configuration, in the cross section of the external connection electrode, the lead electrode is in close contact with the ink chamber constituent member having mechanical strength, so that the mechanical strength is strong and the contact with the electrode that is electrically connected to the driving IC. The risk of breakage is reduced. In addition, since the lead electrode is formed along the shape of the ink chamber, it is easy to fill the conductive resin, it is difficult to cause problems such as insufficient filling, and the external connection electrode can be manufactured stably. It becomes.
[0034]
Therefore, as compared with the items (1) and (2), it is possible to further ensure the conduction between the electrode that is in conduction with the driving IC and the driving electrode, and the damage of the lead electrode during production and the external Production defects of the connection electrode are reduced. Therefore, in addition to the effects described in the items (1) and (2), the production yield is improved, and further low-cost production is possible. In addition, connection reliability can be ensured even over long-term use, and an inkjet head with a long product life can be realized.
[0035]
(4) The lead electrode is a metal film formed by a vacuum deposition method.
[0036]
In this configuration, by using the vacuum vapor deposition method, it is possible to easily form the conductive lead electrode even in the vicinity of the groove bottom surface in the recessed region. Using a metal film prepared by a vacuum deposition method as a lead electrode is a very simple manufacturing method in a mass production process in which a plurality of ink jet heads are manufactured from a large area substrate at once.
[0037]
Further, the drive electrode is generally produced by vacuum deposition, and if the lead electrode is produced by vacuum deposition, a vacuum apparatus can be shared. Therefore, unnecessary capital investment is not required and the burden on the manufacturing cost is small, so that the cost of the inkjet head can be reduced. That is, it is possible to manufacture an inkjet head having the effects described above in the items (1), (2), (3), and (4) by a method suitable for mass production and at low cost.
[0038]
Furthermore, the vacuum deposition method is a method capable of producing the highest film formation speed in the vacuum process, and has a relatively high speed and a simple manufacturing process, so that the film stress is small and the possibility of peeling is low. A lead electrode that is small and can be made thick can be easily obtained. In addition, the said effect is exhibited notably by making a metal film into Cu film | membrane or Al film | membrane.
[0039]
Therefore, with this configuration, it is possible to provide an ink jet head that has a simple manufacturing process, good manufacturing yield, and low manufacturing costs.
[0040]
(5) The lead electrode is composed of a laminated film of at least two layers.
[0041]
Specifically, in this configuration, an auxiliary film having good adhesion to the ink chamber constituent member is formed on the ink chamber constituent member side, and a main film that can be easily thickened is laminated thereon to form an ink. It is possible to obtain a lead electrode that has good adhesion to the chamber constituent members and can be easily thickened. That is, by using a laminated film, it is possible to form a lead electrode that achieves both high-speed film-forming properties, thick film formation, and adhesion.
[0042]
Therefore, the contact area for connecting the electrode for electrical connection with the external connection electrode and the driving IC is wide, the electrical resistance due to the connection is reduced, the driving frequency can be improved, high-speed printing can be realized, and the driving voltage can be reduced. Therefore, the withstand voltage of the driving IC can be reduced, so that the driving IC cost can be reduced and the driving power consumption can be reduced.
[0043]
Furthermore, there is little risk of peeling off of the lead electrode due to film stress which is a concern due to thickening, production yield is improved, production cost can be reduced, and deterioration with time can be prevented.
[0044]
(6) The lead electrode is characterized in that a portion in contact with the conductive resin is made of the same material as the driving electrode constituent material.
[0045]
In this configuration, when the driving electrode and the lead electrode are electrically connected with the conductive resin in the external connection electrode portion, the electrical conduction characteristics of the electrode material and the conductive resin are the curing agent component of the conductive resin. Depending on the material and shape of the metal filler, the curing conditions, etc., the difference between the drive electrode and the conductive resin and between the lead electrode and the conductive resin is the same by using the same material for the drive electrode and the lead electrode. Since the electrical connection conditions are satisfied, the same optimum conditions can be used, and the same electrical connection is ensured between the driving electrode and the conductive resin and between the lead electrode and the conductive resin. Therefore, an inkjet printer with high electrical connection reliability can be provided.
[0046]
(7) The lead electrode is composed of a laminated film formed of a refractory metal as a first layer and Cu, Ag, and Al as a first layer from an inner surface of a channel groove in which the ink chamber is formed. Is 0.05 μm or more, and the thickness of the second layer is 1 μm or more and 50 μm or less.
[0047]
In this configuration, a titanium film having good adhesion to both the piezoelectric material and the metal film serving as the second layer is provided between the channel groove surface and the metal film so that the second layer film can be made free from the piezoelectric material due to the film stress. It plays a role of suppressing the peeling. It is sufficient that the thickness of the titanium film is 0.05 μm or more, and the thickness of the second layer film does not have a risk of peeling in the range of up to 50 μm.
[0048]
(8) The lead electrode is made of a refractory metal material embedded in the conductive resin.
[0049]
In this configuration, the lead electrode in the items (1) and (2) is embedded in the conductive resin by inserting a refractory metal material having a size equal to or smaller than the groove width and filling the ink chamber with the conductive resin. The refractory metal material thus formed is used as a lead electrode. Therefore, it is not necessary to produce a lead electrode by a vacuum process such as vacuum evaporation, and the manufacturing process can be reduced in cost.
[0050]
Further, since a refractory metal, which is difficult by vacuum vapor deposition, can be used as a lead electrode, a lead electrode having high mechanical strength and less risk of breakage can be easily obtained. Further, by using a refractory metal for the lead electrode, a connection method using metal diffusion bonding such as wire bonding can be used for electrical connection between the lead electrode and the electrode that is in conduction with the driving IC. Therefore, it is possible to provide an ink jet printer with high reliability of electrical connection by ensuring more reliable electrical connection between the lead electrode and the driving IC.
[0051]
(9) The electrode (drive electrode) that is electrically connected to the actuator drive IC is electrically connected to the lead electrode exposed in the cross section of the external connection electrode of the inkjet head.
[0052]
In this configuration, as in the items (1) and (2), the ink chamber electrode has conventionally been drawn out of the ink chamber for mounting. This is unnecessary and material costs can be reduced.
[0053]
In addition, since the drive frequency can be improved by reducing the capacitance, high-speed printing can be realized, and the drive voltage can be reduced, so that the withstand voltage of the drive IC can be reduced, thereby reducing the drive IC cost and drive power consumption. Can be reduced.
[0054]
(10) The electrode (actuator driving electrode) connected to the actuator driving IC is electrically connected to the lead electrode and the conductive resin electrode exposed on the cross section of the external connection electrode of the inkjet head. To do.
[0055]
In this configuration, as in the items (1) and (2), the conventional ink chamber electrode has been drawn out of the ink chamber for mounting, but this is no longer necessary and almost no part other than the active area of the actuator is required. Therefore, the material cost can be reduced.
[0056]
In addition, since the drive frequency can be improved by reducing the capacitance, high-speed printing can be realized, and the drive voltage can be reduced, so that the withstand voltage of the drive IC can be reduced, thereby reducing the drive IC cost and drive power consumption. Can be reduced.
[0057]
Furthermore, by connecting the conductive electrode to the actuator drive IC not only on the lead electrode cross section but also on the conductive resin cross section, an ink jet head that is durable for a long period of time compared to the item (9) can be obtained. It becomes possible to provide.
[0058]
(11) forming a plurality of independent actuator driving electrodes in each ink chamber for a channel wafer that has been polarized in the thickness direction and grooved at a predetermined pitch; A step of forming a lead electrode on the groove bottom surface or side surface of at least a portion where the external connection electrode is formed, a step of filling a conductive adhesive into the ink chamber of the portion serving as the external connection electrode, Curing the conductive adhesive, bonding the channel wafer and the cover wafer, and slicing the channel wafer so as to cut the conductive adhesive filling portion and the lead electrode portion; , Including.
[0059]
(12) The step of forming the lead electrode on the groove bottom surface and the side surface of the portion serving as the external connection electrode includes a first step of closing a groove upper opening portion other than the portion serving as the external connection electrode, and a vacuum process. And a second step of forming a lead electrode using the method.
[0060]
In this configuration, in addition to the effect described in the item (11), it is possible to manufacture an ink jet head with less unnecessary capacitance by a method suitable for mass production and capable of reducing the cost.
[0061]
(13) A step of forming a plurality of independent drive electrodes in each ink chamber on a channel wafer that has been polarized in the thickness direction and grooved at a predetermined pitch, and a portion that becomes an external connection electrode The step of depositing and forming the refractory metal member, the step of filling the ink chamber of the portion serving as the external connection electrode with a conductive adhesive, the step of curing the filled conductive adhesive, A step of bonding the channel wafer and the cover wafer; and a step of cutting the channel wafer into pieces so as to cut the conductive adhesive filling portion and the conductive lead electrode portion.
[0062]
In this configuration, the production of the lead electrode does not require a vacuum process, the production cost is reduced, and furthermore, it is possible to produce an inkjet head using a refractory metal as the lead electrode, which is impossible with vacuum deposition. Become.
[0063]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an inkjet head, an electrode connection structure, and an inkjet head manufacturing method according to an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0064]
(Embodiment 1)
Hereinafter, an inkjet head, an electrode connection structure, and an inkjet head manufacturing method according to Embodiment 1 of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0065]
(Constitution)
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an inkjet head. In this embodiment, an
[0066]
The
[0067]
In the
[0068]
With such a configuration, the
[0069]
In this embodiment, the groove width of the
[0070]
The
[0071]
Note that the thickness of the
[0072]
In this embodiment, the constituent material of the
[0073]
Next, FIG. 2 is a diagram showing the connection between the inkjet head chip and the driving IC. From the same figure, the
[0074]
In this embodiment, the
[0075]
The cross-sectional area of the cut surface of the
[0076]
With such a configuration, the driving
[0077]
(Production method)
Next, a method for manufacturing the inkjet head will be described with reference to FIG. First, the first step is a step of forming the
[0078]
The second step is a step of forming the
[0079]
The third step is a step of forming the
[0080]
By performing this operation from the left and right directions with respect to the longitudinal direction of the
[0081]
The fourth step is a step of forming the
[0082]
The fifth step is a step of removing unnecessary electrodes on the ink
[0083]
The sixth step is a step of bonding a
[0084]
Then, the
[0085]
The seventh step is a step of dividing the
[0086]
At this time, a cut surface of the conductive resin is exposed on the side surface of the actuator on the cut surface, and becomes an electrode for electrical connection with an external circuit conducted to a driving IC connected later, and the
[0087]
(Modification)
In the above-described embodiment, the example in which the
[0088]
Further, although the Cu film is formed by depositing the
[0089]
The conductive film manufactured by the above method can be selectively formed only on the external connection electrode portion. By selectively forming a conductive film, generation of unnecessary capacitance can be reduced, and driving frequency can be improved, so that high-speed printing can be realized. In addition, since the driving voltage can be reduced, the withstand voltage of the driving IC can be reduced, so that the driving IC cost can be reduced and the driving power consumption can be reduced.
[0090]
In addition, the conductive film produced by the above method is a thick film having uniform characteristics with little variation in electric resistance, film thickness, and capacitance due to the film formation area. Can get to. Therefore, it is possible to provide a device with reduced manufacturing cost and less variation in electrical resistance and capacitance between channels.
[0091]
In the present embodiment, the
[0092]
Similarly, a second layer can be formed by electroless plating on a Ni film formed by a vacuum process as a first layer film in contact with the
[0093]
In the present embodiment, a configuration is shown in which the
[0094]
(Embodiment 2)
Embodiment 2 of the present invention will be described below with reference to the drawings.
(Constitution)
FIG. 8 is a cross-sectional view showing a cross section of the inkjet head. In the present embodiment, the
[0095]
The
[0096]
At the rear end portion of the
[0097]
Two
[0098]
With such a configuration, the
[0099]
In this embodiment, the groove width of the
[0100]
(Production method)
The manufacturing method of the inkjet head in this embodiment is the same as that of the previous embodiment.
The first to third steps in the description of the manufacturing method are the same and will not be described.
[0101]
The fourth step of the ink jet head manufacturing method of the present embodiment is a step of filling the groove with a conductive adhesive. Here, a liquid conductive adhesive is dispensed from both ends of the lead electrode formed on the groove bottom surface (arrows in FIG. 9) in a direction orthogonal to the array of the
[0102]
The fifth step is a step of removing unnecessary electrodes on the ink
[0103]
The sixth step is a step of adhering a
[0104]
Then, the
[0105]
The seventh step is a step of dividing the wafer bonded in the sixth step into individual actuators. Here, in the dicing line indicated by the broken line XX in FIG. 4, the individual
[0106]
At this time, the cut surface of the
[0107]
(Embodiment 3)
Embodiment 3 of the present invention will be described below with reference to the drawings.
(Constitution)
FIG. 10 is a cross-sectional view of the ink jet head. An
[0108]
The
[0109]
In the rear end portion of the
[0110]
In the
[0111]
With such a configuration, the
[0112]
In this embodiment, the groove width of the
[0113]
Further, the diameter of the metal wire to be the
[0114]
(Production method)
Next, a method for manufacturing the inkjet head will be described with reference to FIG. The first step is a step of forming the
[0115]
The second step is a step of forming the
[0116]
By performing this operation from the left and right directions with respect to the longitudinal direction of the
[0117]
The third step is a step of immersing a metal wire that becomes the
[0118]
The fourth step is a step of forming a
[0119]
Next, the
[0120]
The following fifth to seventh steps are the same as the manufacturing method described in the first embodiment, and thus the description thereof is omitted.
[0121]
By the way, in the present invention, the
[0122]
For example, the gap C can be formed on the inclined surface S in which the
[0123]
By forming such a gap C, air entering the
[0124]
The effect of preventing the retention of air by forming such a gap C is apparent when compared with the configuration shown in FIGS. 13A and 13B, for example. That is, in this comparative example, the
[0125]
Of course, since both the
[0126]
Accordingly, the air that has entered the
[0127]
It should be noted that the present invention is not limited to the above-described embodiment, and it goes without saying that improvements and changes can be made as appropriate according to the use environment, use conditions, etc., without departing from the spirit of the present invention.
[0128]
【The invention's effect】
As apparent from the above description, the present invention has the following effects.
[0129]
According to the first aspect of the present invention, the conductive resin filled in the ink chamber causes the driving electrodes disposed opposite to the side surfaces of the ink chamber to conduct with each other and also causes the lead electrode and the driving electrode to conduct. The lead electrode is exposed in the cross section of the rear end portion of the ink head, and is electrically connected to an electrode that is electrically connected to the driving IC on the rear end surface.
[0130]
Therefore, the conventional ink chamber electrode has been drawn out of the ink chamber for mounting, but it is not necessary, and the lead electrode can be brought into direct contact with the driving IC.
[0131]
Therefore, it is possible to produce a small ink jet head that requires almost no part other than the active area of the actuator. Thereby, a material cost can be reduced and a low-cost inkjet head can be provided.
[0132]
Moreover, since the drive frequency can be improved by reducing the capacitance, high-speed printing can be realized. Further, since the drive voltage can be reduced, the withstand voltage of the drive IC can be reduced, so that the drive IC cost can be reduced, and an ink jet head with reduced drive power consumption can be provided.
[0133]
further,The lead electrode cross section and the conductive resin cross section are exposed in the cross section of the external connection electrode that becomes the rear end surface of the ink jet head, so that the electrode that is electrically connected to the driving IC contacts the cross section of the lead electrode and the conductive resin. It becomes possible to make it.
[0134]
The conductive resin also serves as a mechanical reinforcing member for the lead electrode in the cross section of the external connection electrode that is in contact with the electrode that is electrically connected to the driving IC. In the configuration where only the cross section of the conductive resin is exposed on the rear end surface of the ink head, the metal filler may be mechanically damaged on the surface of the cut surface of the conductive resin, and microcracks may be generated or the metal filler may be detached. For this reason, there is a risk of causing poor conduction or deterioration over time even if an electrode that is in conduction with the driving IC is brought into contact with the cross section of the conductive resin. However, in this configuration, a lead electrode with mechanical strength is used. Since it is provided, such a problem does not occur.
[0135]
Therefore, in comparison with the first aspect of the invention, since the conduction between the driving electrode and the driving electrode can be made more reliable, in addition to the effect described in the first aspect, the production yield can be increased. Improved and enables low-cost production. In addition, connection reliability can be ensured even over long-term use, and an ink jet head with a long product life can be realized.
[0136]
Also,The lead electrode is attached to the side or bottom of the ink chamber, and the lead electrode is provided at the interface between the conductive resin and the ink chamber constituent member. The mechanical strength of the ink chamber constituting member is high, and the contact between the driving IC and the conductive electrode is less likely to be damaged.
[0137]
In addition, since the lead electrode is formed along the shape of the ink chamber, it is easy to fill the conductive resin, it is difficult to cause problems such as insufficient filling, and the external connection electrode can be manufactured stably. It becomes.
[0138]
Therefore, in comparison with the first and second aspects of the invention, it is possible to ensure the conduction between the electrode connected to the driving IC and the driving electrode, and damage of the lead electrode during production and the external connection electrode. Production defects are reduced. Therefore, in addition to the effects described in the inventions of claims 1 and 2, the production yield is improved, and further low-cost production is possible. In addition, connection reliability can be ensured even over long-term use, and an inkjet head with a long product life can be realized.
[0139]
If you use vacuum deposition,It is possible to easily form the conductive lead electrode even in the vicinity of the groove bottom surface in the recessed area. Using a metal film prepared by a vacuum deposition method as a lead electrode is a very simple manufacturing method in a mass production process in which a plurality of inkjet heads are manufactured collectively from a large area substrate.
[0140]
Further, the drive electrode is generally manufactured by vacuum deposition, and if the lead electrode is manufactured by a vacuum process, the vacuum apparatus can be shared. Therefore, unnecessary capital investment is not required and the burden on the manufacturing cost is small, so that the cost of the ink jet head can be reduced. In other words, the ink jet head having the above-described effects can be manufactured at a low cost by a method suitable for mass production.
[0141]
Furthermore, the vacuum deposition method is the method that can produce the fastest film formation speed in the vacuum process, and the film thickness is reduced by the relatively high-speed and simple manufacturing process. Can be obtained.
[0142]
The vacuum deposition method is the method that can produce the fastest film formation speed in the vacuum process, and the metal film produced by the vacuum deposition method has a small film stress, so there is little possibility of peeling, so a thick film Can be easily obtained.
[0143]
In addition, the said effect can be exhibited more notably by making a metal film into Cu film | membrane or Al film | membrane. Therefore, with such a configuration, it is possible to provide an ink jet head that is easy to manufacture, has a good manufacturing yield, and has a low manufacturing cost.
[0144]
Claim2According to the present invention, the lead electrode constituting the external electrode at the rear end portion of the ink chamber has a laminated structure of two or more layers, and specifically, the ink chamber constituent member has an adhesive property with the ink chamber constituent member. By forming a good auxiliary film and laminating a main film that can be easily thickened on top of it, it is possible to obtain a lead electrode that has good adhesion to the ink chamber components and that can be easily thickened. Become. That is, by using a laminated film, it is possible to form a lead electrode that achieves both high-speed film-forming properties, thick film formation, and adhesion.
[0145]
Therefore, the contact area for connecting the electrode for electrical connection with the external connection electrode and the driving IC is widened, the electrical resistance due to the connection is reduced, and the driving frequency can be improved, so that high-speed printing can be realized.
[0146]
Since the driving voltage can be reduced and the withstand voltage of the driving IC can be reduced, the driving IC cost can be reduced and the driving power consumption can be reduced.
[0147]
Furthermore, there is little possibility of peeling of the lead electrode due to film stress which is a concern due to thickening, production yield is improved, production cost can be reduced, and deterioration with time can be effectively prevented.
[0148]
Claim3According to the above, the portion of the lead electrode that contacts the conductive resin is made of the same material as the driving electrode constituent material.RuTherefore, in the case where the driving electrode and the lead electrode are electrically communicated with the conductive resin in the electrode portion for external connection, the electrical conduction characteristics of the electrode material and the conductive resin are the curing agent component of the conductive resin, the metal filler material However, by using the same material for the drive electrode and the lead electrode, the electrical connection conditions between the drive electrode and the conductive resin and between the lead electrode and the conductive resin are the same. Therefore, the same optimum conditions can be used, and the same electrical connection is ensured between the driving electrode and the conductive resin and between the lead electrode and the conductive resin. Therefore, an inkjet printer with high electrical connection reliability can be provided.
Claim4According to the above, the lead electrode is a laminated film, and is composed of a laminated film in which the first layer is made of a refractory metal and the second layer is made of Cu, Ag, Al from the inner surface of the channel groove, and the thickness of the first layer is 0.05 μm or more. Since the thickness of the second layer is not less than 1 μm and not more than 50 μm, a titanium film having good adhesion to both the piezoelectric material and the metal film to be the second layer is provided between the channel groove surface and the metal film. It plays the role of suppressing peeling from the piezoelectric material due to the film stress of copper. It is sufficient that the thickness of the first layer film is 0.1 μm or more, and there is no possibility of peeling when the thickness of the second layer film is in the range of 50 μm.
[0149]
Claim5According to the above, since the refractory metal material is used as the lead electrode, it is not necessary to manufacture the lead electrode by a vacuum process such as vacuum deposition, and the cost of the manufacturing process can be reduced.
[0150]
In addition, since a refractory metal that is difficult in vacuum deposition can be used as the lead electrode, a lead electrode having high mechanical strength and less risk of breakage can be easily obtained. Further, by using a refractory metal for the lead electrode, a connection method using metal diffusion bonding such as wire bonding can be used for electrical connection between the lead electrode and the electrode that is in conduction with the driving IC.
[0151]
Therefore, it is possible to provide an ink jet printer with high reliability of electrical connection by ensuring more reliable electrical connection between the lead electrode and the driving IC.
[0152]
Claim6Since the drive electrode (conductive to the actuator drive IC) is electrically connected to the cross section of the lead electrode exposed at the rear end surface of the ink chamber, the conventional ink chamber electrode is mounted as in the first aspect. For this reason, it has been drawn out of the ink chamber, but this is no longer necessary, and the parts other than the active area of the actuator are almost unnecessary, and material costs can be reduced.
[0153]
In addition, since the drive frequency can be improved by reducing the capacitance, high-speed printing can be realized, and the drive voltage can be reduced, so that the withstand voltage of the drive IC can be reduced. Reduction of power consumption can be realized.
[0154]
Claim7According to the first aspect of the present invention, the drive electrode (conductive to the actuator drive IC) is electrically connected to both the cross section of the lead electrode and the cross section of the conductive resin exposed on the rear end surface of the ink chamber of the ink jet head. Similarly to the above, the conventional ink chamber electrode has been drawn out of the ink chamber for mounting, but it is not necessary, and parts other than the active area of the actuator are almost unnecessary, and the material cost can be reduced. In addition, since the drive frequency can be improved by reducing the capacitance, high-speed printing can be realized, and the drive voltage can be reduced, so that the withstand voltage of the drive IC can be reduced. Reduction of power consumption can be realized.
[0155]
In addition, the drive electrode (conductive to the actuator drive IC) is electrically connected not only to the cross section of the lead electrode but also to the cross section of the conductive resin. A head can be provided.
[0156]
Claim8According to claim 1, through a series of steps,5The ink jet head having the effect described in the above can be manufactured by a method suitable for mass production and cost reduction.
[0157]
Claim9According to the first step, the step of forming the lead electrode includes a first step of closing the groove upper opening portion other than the portion to be the external connection electrode, and a second step of forming the lead electrode using a vacuum process. Including claims8In addition to the effects of the present invention, an ink jet head with less unnecessary capacitance can be manufactured by a method suitable for mass production and capable of reducing the cost.
[0158]
Claim10According to the above, a series of processes does not require a vacuum process in the production of the lead electrode, reduces the manufacturing cost, and further produces an inkjet head using a refractory metal as the lead electrode, which is impossible by vacuum deposition. It becomes possible.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an ink jet head according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view of an ink jet head connected to the driving IC.
FIG. 3 is a cross-sectional view for explaining the method for manufacturing the ink jet head.
FIG. 4 is another sectional view of the same.
FIG. 5 is a sectional view showing a modification of the inkjet head.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing another modification.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing still another modification example.
FIG. 8 is a cross-sectional view of an ink jet head according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a cross-sectional view for explaining the method for manufacturing the ink jet head.
FIG. 10 is a cross-sectional view showing an ink jet according to Embodiment 3 of the present invention.
FIG. 11 is a cross-sectional view for illustrating the same manufacturing method.
FIG. 12 is an explanatory diagram in the case where a gap facing the ink supply port is formed in a conductive resin in the ink jet head according to the present invention.
FIG. 13 is an explanatory diagram of a comparative example when no void is formed.
FIG. 14 is a cross-sectional view showing a structure of a conventional ink jet head and an electrode connecting method.
FIG. 15 is a cross-sectional view showing another example.
FIG. 16 is a cross-sectional view showing a different example.
FIG. 17 is a perspective view for explaining the method for manufacturing the inkjet head.
FIG. 18 is a cross-sectional view showing another ink jet head structure and electrode connection method.
[Explanation of symbols]
20-actuator
21-Ink chamber
22A, 22B-electrodes (actuator drive electrodes)
30-Electrode for external connection
31-lead electrode
32-conductive resin member
Claims (10)
厚さ方向に分極処理がされたチャンネルウエハに形成された複数の溝と、
前記複数の溝のそれぞれの両側面に形成されたアクチュエータ駆動用電極と、
前記複数の溝のそれぞれの内部において、前記アクチュエータ駆動用電極に電気的に接続されるように充填された導電性接着剤と、
前記アクチュエータ駆動用電極とは別に形成され、前記導電性接着剤に覆われるように前記複数の溝のそれぞれの内部に配置されたリード電極と、
を備えており、
前記導電性接着剤および前記リード電極は、前記外部接続用電極断面に沿って切断されることによって形成された切断面を有し、前記導電性接着剤および前記リード電極の切断面が前記外部接続用電極断面に含まれており、かつ、
前記リード電極は、インク室側面若しくは底面に着設するように形成された、前記アクチュエータ駆動用電極より厚みが大きい金属膜であることを特徴とするインクジェットヘッド。An inkjet head having an external connection electrode cross section in which an external circuit is connected to the opposite side of the liquid droplet ejection surface,
A plurality of grooves formed in a channel wafer polarized in the thickness direction;
Actuator driving electrodes formed on both side surfaces of each of the plurality of grooves;
In each of the plurality of grooves, a conductive adhesive filled so as to be electrically connected to the actuator driving electrode;
A lead electrode formed separately from the actuator driving electrode and disposed inside each of the plurality of grooves so as to be covered with the conductive adhesive,
With
The conductive adhesive and the lead electrode have a cut surface formed by cutting along a cross section of the external connection electrode, and the cut surface of the conductive adhesive and the lead electrode is connected to the external connection. Included in the electrode cross section , and
The ink jet head according to claim 1, wherein the lead electrode is a metal film formed to be attached to a side surface or a bottom surface of an ink chamber and thicker than the actuator driving electrode .
厚さ方向に分極処理がされたチャンネルウエハに形成された複数の溝と、A plurality of grooves formed in a channel wafer polarized in the thickness direction;
前記複数の溝のそれぞれの両側面に形成されたアクチュエータ駆動用電極と、Actuator driving electrodes formed on both side surfaces of each of the plurality of grooves;
前記複数の溝のそれぞれの内部において、前記アクチュエータ駆動用電極に電気的に接続されるように充填された導電性接着剤と、In each of the plurality of grooves, a conductive adhesive filled so as to be electrically connected to the actuator driving electrode;
前記アクチュエータ駆動用電極とは別に形成され、前記導電性接着剤に覆われるように前記複数の溝のそれぞれの内部に配置されたリード電極と、A lead electrode formed separately from the actuator driving electrode and disposed inside each of the plurality of grooves so as to be covered with the conductive adhesive,
を備えており、With
前記導電性接着剤および前記リード電極は、前記外部接続用電極断面に沿って切断されることによって形成された切断面を有し、前記導電性接着剤および前記リード電極の切断面が前記外部接続用電極断面に含まれており、かつ、The conductive adhesive and the lead electrode have a cut surface formed by cutting along a cross section of the external connection electrode, and the cut surface of the conductive adhesive and the lead electrode is connected to the external connection. Included in the electrode cross section, and
前記リード電極は、前記導電性樹脂中に埋設された高融点金属物質からなることを特徴とするインクジェットヘッド。The inkjet head according to claim 1, wherein the lead electrode is made of a refractory metal material embedded in the conductive resin.
前記インクジェットヘッドの外部接続用電極断面に露出したリード電極に、アクチュエータ駆動用ICに導通した電極(駆動電極)が電気的に接続されていることを特徴とするインクジェットヘッドの電極接続構造。An electrode connection structure for an ink jet head, wherein an electrode (drive electrode) connected to an actuator driving IC is electrically connected to a lead electrode exposed on a cross section of the electrode for external connection of the ink jet head.
前記インクジェットヘッドの外部接続用電極断面に露出したリード電極及び導電性樹脂電極に、アクチュエータ駆動用ICに導通した電極(アクチュエータ駆動用電極)が電気的に接続されていることを特徴とするインクジェットヘッドの電極接続構造。An ink jet head characterized in that an electrode (actuator driving electrode) connected to an actuator driving IC is electrically connected to a lead electrode and a conductive resin electrode exposed on a cross section of an external connection electrode of the ink jet head. Electrode connection structure.
厚さ方向に分極処理を行い所定ピッチで溝加工が行われたチャンネルウエハに対して、各インク室内に独立した複数のアクチュエータ駆動用電極を形成する工程と、Forming a plurality of independent actuator driving electrodes in each ink chamber on a channel wafer that has been polarized in the thickness direction and grooved at a predetermined pitch; and
前記チャンネルウエハの溝のうち少なくとも外部接続用電極が形成される部分の溝底面若しくは溝側面に、前記アクチュエータ駆動用電極より厚みが大きい金属膜からなるリード電極を形成する工程と、Forming a lead electrode made of a metal film having a thickness larger than that of the actuator driving electrode on a groove bottom surface or a groove side surface of at least a portion of the channel wafer groove where the external connection electrode is formed;
前記外部接続用電極となる部分のインク室内に導電性接着剤を充填させる工程と、Filling a conductive adhesive into an ink chamber of a portion to be the external connection electrode;
充填された前記導電性接着剤を硬化させる工程と、Curing the filled conductive adhesive;
前記チャンネルウエハとカバーウエハとを接着する工程と、Bonding the channel wafer and the cover wafer;
前記導電性接着剤充填部及び前記リード電極部を切断するようにチャンネルウエハを小片化する工程と、を含むことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。And a step of cutting the channel wafer into pieces so as to cut the conductive adhesive filling portion and the lead electrode portion.
前記外部接続用電極となる部分以外の溝上方開口部分を塞ぐ第一の工程と、A first step of closing the groove upper opening portion other than the portion serving as the external connection electrode;
真空プロセスを用いてリード電極を形成する第二の工程と、を含むことを特徴とする請求項8に記載のインクジェットヘッドの製造方法。The method according to claim 8, further comprising: a second step of forming the lead electrode using a vacuum process.
厚さ方向に分極処理を行い所定ピッチで溝加工が行われたチャンネルウエハに対して、各インク室内に独立した複数の駆動用電極を形成する工程と、
外部接続用電極となる部分に前記高融点金属部材からなるワイヤーを被着形成する工程と、
導電性接着剤により前記外部接続用電極となる部分のインク室内を充填させる工程と、
充填された前記導電性接着剤を硬化させる工程と、
前記チャンネルウエハとカバーウエハとを接着する工程と、
前記導電性接着剤充填部及び前記導電性リード電極部を切断するようにチャンネルウエハを小片化する工程と、を含むことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。 It is a manufacturing method of the ink-jet head according to claim 5,
Forming a plurality of independent drive electrodes in each ink chamber on a channel wafer that has been polarized in the thickness direction and grooved at a predetermined pitch; and
A step of depositing and forming a wire made of the refractory metal member on a portion to be an external connection electrode;
Filling the ink chamber of the portion to be the external connection electrode with a conductive adhesive;
Curing the filled conductive adhesive;
Bonding the channel wafer and the cover wafer;
And a step of cutting the channel wafer into small pieces so as to cut the conductive adhesive filling portion and the conductive lead electrode portion.
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