JP2004082611A - Ink jet head and its manufacturing method - Google Patents

Ink jet head and its manufacturing method Download PDF

Info

Publication number
JP2004082611A
JP2004082611A JP2002249180A JP2002249180A JP2004082611A JP 2004082611 A JP2004082611 A JP 2004082611A JP 2002249180 A JP2002249180 A JP 2002249180A JP 2002249180 A JP2002249180 A JP 2002249180A JP 2004082611 A JP2004082611 A JP 2004082611A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
insulating resin
ink
channel groove
ink chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002249180A
Other languages
Japanese (ja)
Inventor
Yasuhiro Sakamoto
坂本 泰宏
Yoshinori Nakajima
中島 吉紀
Satoyuki Sagara
相良 智行
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2002249180A priority Critical patent/JP2004082611A/en
Publication of JP2004082611A publication Critical patent/JP2004082611A/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To restrict a length in a longitudinal direction of a channel groove of a part not directly contributing to ink jetting at an ink jet head to a minimum. <P>SOLUTION: The ink jet head 10 has an actuator member 30 which has the channel groove extending from one end to the other end at a primary surface and includes a piezoelectric material, an insulating resin part 14 which fills the inside of the channel groove at the one end, an inside-ink-chamber electrode 12 as an electrode for driving which is formed to cover at least part of a side wall face inside the channel groove, and an outside-ink-chamber electrode 16 as an electrode for external connection which is formed at an upper face of the insulating resin part 14. The electrode 16 is electrically connected to the electrode 12. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタに用いられるインクジェットヘッドおよびその製造方法に関するものである。特に、インクジェットヘッドにおいて、インク室内から外部に電極を取り出す構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
(構成)
図15、図16を参照して、従来のインクジェットヘッドについて説明する。従来のインクジェットヘッド100はアクチュエータ部材1とカバー部材2とを含み、アクチュエータ部材1は、その主表面にチャンネル壁3によって隔てられそれぞれ平行に延びるチャンネル溝4を備えている。各チャンネル溝4の内部の空間がインク室となる。各チャンネル壁3の側面の上半分には金属膜によってインク室内電極101が形成されている。図16に示すように、インクジェットヘッド100はベースプレート107の上面に配置されている。ベースプレート107の上面には、インクジェットヘッド100以外に駆動用IC(Integrated Circuit)33が配置されている。
【0003】
一般に、ベースプレートを含めた全体をインクジェットヘッドと称する場合もあるが、本明細書では、ベースプレートや駆動用ICを除いた部分だけを「インクジェットヘッド」と呼び、ベースプレートや駆動用ICを含めた全体を「インクジェットヘッドモジュール」と呼ぶものとする。
【0004】
(動作)
このインクジェットヘッド100でインク吐出を行なおうとする場合は、各チャンネル壁3を挟んで向い合うインク室内電極101同士に互いに逆位相の電位を印加することでチャンネル壁3にシェアモード変形を起こさせる。すなわち、チャンネル壁3の表裏のインク室内電極101間に電位差を生じさせることで、チャンネル壁3のうちインク室内電極101が形成された上半分とインク室内電極101が形成されていない下半分との境目を折れ目としてチャンネル壁3が「く」の字形に変形する。この変形によるインク室内の体積変化は、インク室内のインクに圧力変化をもたらす。この圧力変化を利用してインク室の先端部に配置した微小なノズル穴22からインク液滴が吐出される。
【0005】
(外部との接続方法)
このように動作するシェアモード方式のインクジェットヘッドを使用するためには、駆動用ICなどの外部回路と電気的に接続する必要がある。一般に、この電気的接続は、インクジェットヘッドのインク室の内部でチャンネル壁3の側面に形成されたインク室内電極101が何らかの形で電気的にインク室の外部に引き出されることによって外部取出し電極を形成し、外部回路と外部取出し電極とを接続することで行なわれる。具体的には、図15、図16の例では、インク室内電極101から平坦部に引き出されたインク室外電極102と、アクチュエータ100の外部に配置された駆動用IC33との間をボンデイングワイヤ103で結ぶことによって行なわれている。図15、図16に示したボンディングワイヤによる接続の場合では、平坦部に引き出されたインク室外電極102に対して、Alウェッジワイヤボンディング技術やAuワイヤボンディング技術が用いられ、平坦な電極面の垂直方向にボンディングキャピラリでワイヤを押圧して加熱超音波印加により金属同士の固相拡散接合が行なわれる。
【0006】
ワイヤボンディング以外の接続方法としては、たとえば、図17に示す例のように、TABリードによるアウタリードボンディングが挙げられる。平坦部まで引き出したインク室外電極102に対して、TABデバイスである駆動用IC33のアウタリード104が平行かつ同じ高さになるように何らかの手段で位置合わせして、平坦な電極面の垂直方向から加熱加圧機構を有するリード押圧具を用いて、アウタリード104の表面に予めめっき供給されているはんだを溶融させてはんだ接合を行なう。また、はんだ接合の代わりにACF(異方性導電フィルム)やACP(異方性導電ペースト)を介して電気的接続を行なうことも可能である。
【0007】
さらに他の接続方法として、図18に示す例のように、フレキシブル基板による接続も挙げられる。この例では、ベースプレート107の上面にプリント基板106が固定されており、プリント基板106のさらに上面に駆動用IC33が固定されている。駆動用IC33からプリント基板106の端部に引き出された電極と、インク室外電極102との間にフレキシブル基板105がまたがるように貼られて電気的接続を実現している。フレキシブル基板105による接続の場合でも、TABリードによる接続の場合と同様に、はんだ接合やACF、ACPによる接合が可能である。
【0008】
(製造方法)
上述のいずれの接続方法を用いるにせよ、インク室内からインク室外への電極の引出しができていることが前提となっている。このように電極の引出しがなされたインクジェットヘッドの製造方法について、図19〜図23を参照して、説明する。
【0009】
まず、図19に示すように、厚さ方向に分極させた圧電材料ウエハ108の主表面にドライフィルムレジスト109をラミネートして硬化させる。次に、図20において矢印で示すように、ダイサーのダイシングブレード110を圧電材料ウエハ108の主表面に垂直に接近させ、圧電材料ウエハ108の厚み方向の途中まで切り込んだ状態で側方に移動させることにより、のちにインク室となるチャンネル溝4を形成する。ダイシングブレード110を上昇させてインク室後端部のアール部112を形成し、図21に示す構造を得る。その後、アール部112の後ろ側の平坦部となるべき部分はダイシングブレード110を浅く当てて研削することによって、図22に示すように、ドライフィルムレジスト109のみを削り取る。なお、図21、図22に示すように各アール部112を先に全部形成してから各平坦部のドライフィルムレジスト109を削り取るのではなく、それぞれアール部112と平坦部とを連続して削り取っていってもよい。
【0010】
この結果、インク室後端部のアール部112は、ダイシングブレード110の外形と同じ形状となる。このようにしてチャンネル溝4の列(アレイ)を形成した後に、図23に示すように、チャンネル溝4の長手方向に対して直交する左右2方の斜め上方からAlやCuなどといった電極材料になる金属を斜め蒸着する。この結果、各チャンネル溝4を隔てるチャンネル壁3の上面に金属膜が形成される。ドライフィルムレジスト109および各々のチャンネル壁3のシャドーイング効果により金属膜形成は、チャンネル壁3の高さ方向の上から約1/2まで行われる。また、インク室後端部のアール部112および平坦部のドライフィルムレジストが既に削り取られた部分にも同様のシャドーイング効果のもとで金属膜形成が行なわれる。平坦部に関しては、左右2方向から金属蒸着を行った後にこの2回の工程で形成された金属膜同士が互いにつながるようにドライフィルムレジスト厚および開口幅、または斜方蒸着角度を設定することで、平坦部のドライフィルムレジストが削り取られた部分の全面に金属膜を形成することができ、アール部分112にはインク室内で互いに対向する金属膜同士をつなぐように連続した金属膜を形成することができる。その後、インク供給孔を有するカバー部材を上側から接着する。さらに、この構造体を各個体に切り分けることによってアクチュエータとしてのインクジェットヘッドは完成する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図16〜図18に示したような従来のインクジェットヘッドでは、インク吐出に寄与する領域(以下、「アクティブ領域」という。)は、共通インク室113より前側(図中左側)のアクティブ領域114のみである。その後ろ側(図中右側)で共通インク室113の下方に当たる領域はアクティブ領域114に向けてインクを供給するために存在する領域である。さらに、アール部112および平坦部は、チャンネル溝4(図15参照)内で互いに対向する2つのインク室内電極101同士を接続して一つの電極として集約し、インク室外電極102として外部に引き出すための領域である。
【0012】
このようなインクジェットヘッドのチャンネル溝4をダイシングブレードの形状に頼って形成すると、アール部112は、ダイシングブレードの外形と同じ形状となる。たとえば、図20においてダイシングブレード110として3インチブレードを使用した場合は、チャンネル溝4の深さを300μmに設定すると、アール部112のチャンネル溝4の長手方向に沿った長さは6.76mmにもなる。この構成でインク吐出に寄与するアクティブ領域114(図16〜図18参照)が2mm、アール部112より後ろ側の平坦部(外部との接続のための露出部を含む。)が2mm必要だとすると全長は10.76mmにもなる。しかし、実際問題として、共通インク室113から各チャンネル溝4内のインク室にインクを供給するという役割を果たすためにはアール部が占める領域はチャンネル溝4の長手方向に沿って2mmもあれば十分である。これにアクティブ領域114の2mm、平坦部の2mmを加えて、理想的には全長6mmでインクジェットヘッドを構成できるはずである。ところが、全長が10.76mmにもなっているということは、アール部112が存在するために全長が本来必要な長さの1.5倍以上になってしまっているということになる。とりわけ、共通インク室113の長さに注目すれば、本来必要な長さの3倍以上も持っていることになる。
【0013】
このような構成では、本来インク吐出に寄与するアクティブ領域114以外の部分、すなわち無駄な部分が非常に大きい。そのため、材料コストが高くなり、安価なインクジェットヘッドを製造できないという問題があった。また、高い誘電率を有するPZTなどの圧電材料の上面を利用して平坦部までインク室内の電極を引き出す必要があるため、電極間の静電容量が大きくなる。その結果、インクジェットヘッドのアクチュエータとしての駆動に際して、印加駆動波形が鈍る。この印加駆動波形の鈍りによって、高速駆動による高速印字が困難になるという問題があった。この印加駆動波形の鈍りは、印加電圧を上昇させることで改善できるが、印加電圧を上げれば、駆動による発熱量が増大してインクジェットヘッドの温度が上昇する。そうなると、インクの粘度が変化して、安定で高精度な印字が行なえないという問題と、高い電圧を印加できる駆動用IC33を用意しなければならないため、部品コストが増してしまうという問題と、さらに低消費電力化が困難になるという問題とがあった。
【0014】
この問題に対する対策として、アクチュエータとしてのインクジェットヘッドのインク室内電極101のアクティブ領域114以外の部分では、チャンネル壁3としての圧電材料と、インク室内電極101としての金属膜との間に、低誘電膜を予め形成することで、アクティブ領域114以外の部分での静電容量を低減させるという技術が提案されている。しかし、約200℃という低温度のキューリー点を有する材料であるPZTに対して、低温のプロセスで低誘電率のSi−N膜を形成するためには、非常に高価なECR−CVD(Electron Cyclotron Resonance Chemical Vapor Deposition)装置が必要となる。そうなると、製造コストが増大して、安価なインクジェットヘッドを製造できないという問題があった。
【0015】
そこで、本発明は、インク吐出に直接寄与しない部分の、チャンネル溝の長手方向の長さを最小に抑えることのできるインクジェットヘッドおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に基づくインクジェットヘッドは、主表面において一端から他端まで延びるチャンネル溝を有し、圧電材料を含むアクチュエータ部材と、上記一端において上記チャンネル溝の内部を埋める絶縁性樹脂部と、上記チャンネル溝の内側の側壁面の少なくとも一部を覆うように形成された駆動用電極と、上記絶縁性樹脂部の上面に形成された外部接続用電極とを備える。上記外部接続用電極は、上記駆動用電極に電気的に接続されている。この構成を採用することにより、従来のようなダイシングブレードに頼った大きな曲率半径のアール部ではなく、絶縁性樹脂部の粘度によってアール部に相当する形状を作ることができるので、インク吐出に直接寄与しない部分の長さを短くすることができる。したがって、従来のインク吐出能力を維持したままインクジェットヘッドを小型化することができる。
【0017】
上記発明において好ましくは、上記絶縁性樹脂部を形成する樹脂は、80℃以下の環境での弾性率が10GPa以下であるかまたは80℃以下の環境での線膨張係数が100ppm/℃以下である。この構成を採用することにより、熱処理などを経ても圧電材料と樹脂との間でクラックが発生することを抑制することができる。
【0018】
上記発明において好ましくは、上記絶縁性樹脂部のうち上記他端に向く側の端面は上記チャンネル溝の底面に対して接する曲面となっている。この構成を採用することにより、インク室内のインクの流れが円滑になり、気泡がインク室内に混入しても排出しやすくなる。無駄にインクを消費することがないのでランニングコストを低く抑えることができる。気泡がインク室内に滞留することがないので安定したインク供給が可能となり、印刷画質を高品位に保つことができる。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明に基づくインクジェットヘッドの製造方法は、厚さ方向に分極処理を施した圧電材料ウエハの主表面に所定ピッチでチャンネル溝を形成する溝加工工程と、上記チャンネル溝の内部に絶縁性樹脂を局所的に充填して硬化させ、絶縁性樹脂部を形成する樹脂硬化工程と、上記チャンネル溝の内側の側壁面の少なくとも一部および上記絶縁性樹脂部の上面に導電性膜を形成する電極形成工程と、上記導電性膜を各チャンネル溝ごとに電気的に独立したものにする電極分離工程とを含む。この方法を採用することにより、アクティブ領域以外の部分を大幅に削減し、材料コストを低く抑えたインクジェットヘッドを、効率良く得ることができる。
【0020】
上記発明において好ましくは、上記樹脂硬化工程は、上記絶縁性樹脂部が硬化後において上記チャンネル溝の両脇を挟む壁の上端よりも1μm以上低い状態になるように充填および硬化を行なう。この方法を採用することにより、絶縁性樹脂部の上面に付着した導電性膜を損なわずにチャンネル壁の上面に付着した導電性膜を除去する加工が容易に行なえるようになる。
【0021】
上記発明において好ましくは、上記電極分離工程は、上記主表面を削り取ることによって行なう。この方法を採用することにより、簡単に迅速に各チャンネル溝ごとの導電性膜を電気的に独立にすることができる。
【0022】
上記発明において好ましくは、上記溝加工工程の前に、上記圧電材料ウエハの上記主表面にドライフィルムレジストを貼りつけるレジスト形成工程を含み、上記レジスト形成工程の後で上記樹脂硬化工程の前に、上記ドライフィルムレジスト表面に撥水層を形成する工程を含み、上記電極分離工程は、上記ドライフィルムレジストを剥離することによって行なう。この方法を採用することにより、圧電材料ウエハに機械的な負荷を与えることなく、容易に確実に各チャンネル溝ごとの導電性膜を電気的に独立にすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
(構成)
図1を参照して、本発明に基づく実施の形態1におけるインクジェットヘッド10について説明する。このインクジェットヘッド10では、圧電材料であるところのPZT板からなるアクチュエータ部材30の上面に、インク室となるチャンネル溝11が平行に複数形成されており、各インク室の内部ではそれぞれ2つのインク室内電極(「駆動用電極」ともいう。)12がインク室の内側に向いて互いに対向するように形成されている。インク室内電極12は厚さ0.5μmであって、Alからなり、主にチャンネル壁の上半分に形成されている。また、チャンネル溝11の後端部(図中右側)に局所的に、シリカフィラーを含有する絶縁性樹脂が充填されることで絶縁性樹脂部14が形成されている。絶縁性樹脂部14の前側(図中左側)の端面としては、チャンネル溝11の上部から底部までで緩やかなアール形状を有する充填樹脂アール部15が形成されている。充填樹脂アール部15は、図1に示すようにチャンネル溝11の底面に対して接する曲面となっていることが好ましい。充填樹脂アール部15の表面において、各インク室内の互いに対向するインク室内電極12は1本にまとまり、さらに電極は絶縁性樹脂部14の上面である平坦部17にまで引き出される。こうして、インク室内電極12に導通する外部回路接続用電極としてインク室外電極16が形成されている。
【0024】
また、アクチュエータ部材30は、カバー部材31と接着されており、インク室の前側の接着部分がインク室内の圧力変動を発生させるアクティブ領域18である。また、カバー部材31の下面の一部には共通インク室19、インク供給口20および共通インク室後端封止部21が形成されている。また、インクジェットヘッド10の最も前側のインク吐出面には、微小なノズル穴22を有するノズルプレート23が接着されている。
【0025】
このインクジェットヘッド10は、ベースプレート32の上面に駆動用IC33と並んで接着固定されている。インクジェットヘッド10と外部回路との接続としては、インクジェットヘッド10の平坦部17に形成されたインク室外電極16と駆動用IC33とが、ワイヤボンディング技術によりAl製のボンディングワイヤ34で結線されている。こうして図1に示す全体でインクジェットヘッドモジュールを構成している。
【0026】
(動作)
各インク室においてインクを吐出させるには、各インク室の内側を向いて互いに対抗するインク室内電極12同士は互いに同電位となり、各チャンネル壁の表裏で対向する電極同士は互いに逆位相となるように、電圧印加を行なう。こうすることによってアクティブ領域18のチャンネル壁がシェアモードで駆動するアクチュエータの役割を果たし、インク室内のインク圧力がコントロールされ、ノズル穴22からインクの微小な液滴が吐出される。
【0027】
(作用・効果)
従来のインクジェットヘッドでは、インク室内電極を外部に引き出すために大きなアール部の表面を利用して引き出していた。そのために、たとえば、3インチブレードで加工した場合は、上述したように、インクジェットヘッドの全長が10.76mmにもなっていた。
【0028】
これに対して、本実施の形態のインクジェットヘッドでは、充填樹脂アール部15を形成することによって、アクティブ領域18の長さが2mm、共通インク室19の長さ(充填樹脂アール部15を含む)が2mm、平坦部が2mmの、全長6mmでアクチュエータとしてのインクジェットヘッドを構成することができる。すなわち、インクジェットヘッドの全長のうちアクティブ領域以外の部分を大幅に削減することができ、材料コスト低減を実現できる。また、インク室内の電極の長さが大幅に短くなり、インク室外電極16も圧電材料からなるアクチュエータ部材30の上面に直接形成するのではなく絶縁性樹脂部14上に形成することとしているため、大幅な静電容量の低減が可能となる。したがって、駆動周波数を上げることが可能となるため、高速印字が実現できる。また、駆動電圧の低減が行なえることから駆動用IC33の低耐電圧化が行なえる。したがって、駆動用ICのコストの低減および駆動消費電力の削減を実現できる。
【0029】
(実施の形態2)
(製造方法)
図2〜図7を参照して、本発明に基づく実施の形態2におけるインクジェットヘッドの製造方法について説明する。この製造方法は、実施の形態1で説明したインクジェットヘッド10を得るための製造方法である。
【0030】
まず、図2に示すように厚さ方向に分極させた圧電材料ウエハ118に対して、ダイサーのダイシングブレード43を用いて厚み方向の途中まで切り込んだ状態で走行させることによりチャンネル溝4を形成する。チャンネル溝4は一端から他端まで貫通するように複数本平行に形成する。チャンネル溝4同士の間に形成される隔壁がチャンネル壁3となる。
【0031】
図3に示すように、圧電材料ウエハ118の上側からディスペンサ44などを用いて、液状絶縁性樹脂45を約5mm幅で塗布供給する。この塗布は、複数のチャンネル溝4に対して直交して横切るように行なう。このとき、液状絶縁性樹脂45の粘度を10Pa・s以下に設定しておけば、液状絶縁性樹脂45は自ずとチャンネル溝4内に充填される。また、1000Pa・s以下の粘度であれば、硬化工程において温度上昇とともに粘度が低下し、硬化反応前に自ずと充填されることがわかっているため、実質的には1000Pa・s以下の液状絶縁性樹脂45が使用可能である。
【0032】
その後、この圧電材料ウエハ118を100℃のオーブン内に1時間放置することによって液状絶縁性樹脂45を硬化させる。また、ホットプレート上で樹脂硬化を行なうこととしてもよい。この場合、のちにアクチュエータとして働かなければならない圧電材料への熱負荷をなるべく少なくするために、アクティブ領域18となるべき部分を強制的に冷却する。たとえば、ホットプレート内で局所的な冷却が行なえるようにぺルチェ素子を配置したり、冷却液を循環させたりする。あるいは、加熱硬化を行わずに室温放置によって硬化させることとしてもよい。
【0033】
このとき、液状絶縁性樹脂45は、シリカフィラーを分散させたエポキシ系樹脂で構成されており、80℃以下の環境での線膨張係数が100ppm/℃になるよう調整されている。液状絶縁性樹脂45としてシリカフィラーが入っていない通常のエポキシ系樹脂を使用して作製したインクジェットヘッドでは、温度サイクル試験で早期に圧電材料との間に樹脂クラックが発生したが、本実施の形態で用いたシリカフィラーを分散させたエポキシ系樹脂では、圧電材料との接続の信頼性において優れる。
【0034】
次に、図4に示すように、チャンネル溝4の長手方向に直交する斜め上方からAlやCuなどの電極材料となる金属を斜め蒸着する。この作業をチャンネル溝4の長手方向に対して左右2方向から行なうことでチャンネル壁3の上面および側面の一部に導電性膜として金属膜が形成される。各チャンネル壁3のシャドーイング効果により金属膜形成は、チャンネル溝4の深さ方向で約1/2の深さまで行われ、このうち一部は、のちにインク室内電極12となる。この時点では、各チャンネル壁3の上面にも金属膜が形成されているので、チャンネル壁3を挟んでチャンネル壁3の表裏という関係で互いに対向するインク室内電極12同士は、各チャンネル壁3の上面の金属膜を通じてつながっている。
【0035】
しかし、その後、図5に示すように、圧電材料ウエハ118の上面に対してミリング加工を行うことで、チャンネル壁3上面の金属膜を除去する。その結果、チャンネル壁3を挟んで互いに対向するインク室内電極12同士は、電気的に分離される。このミリング加工において、既に硬化した絶縁性樹脂がチャンネル溝4内に延びる斜面である充填樹脂アール部15や、平坦部17上に形成された金属膜は、除去されずに確実に残る。なぜなら、図3の時点で液状絶縁性樹脂45は、チャンネル溝4上部でメニスカスを形成していたためにチャンネル壁3の上面よりも1μm以上凹んでいたからである。1つのチャンネル溝4内を向くインク室内電極12同士は、充填樹脂アール部15の表面に形成された金属膜によって電気的に1本に集約され、さらに平坦部17にまで電気的に連続している。平坦部17に形成されている金属膜は、のちにインク室外電極16となる。このとき、ミリング加工の代わりに、600番および1200番のラッピングフィルムによるフィルム研磨加工を採用してもよい。このようなフィルム研磨加工によってもチャンネル壁3の上面にある金属膜および絶縁性樹脂を除去して図5に示す構造に至ることができる。
【0036】
次に、図6に示すように、カバー部材31を上側からかぶせ、市販の接着剤で接着する。カバー部材31は、圧電材料のウエハを加工したものであり、のちにインクジェットヘッドとなったときにそれぞれ共通インク室19およびインク供給口20(図1参照)になる予定のザグリ35および貫通加工部36が設けられている。また、カバー部材31には平坦部17の一部を回避するようにザグリ37が設けられている。絶縁性樹脂部14の中央とカバー部材31のザグリ37の中央部とが一致するように位置合わせを行い、図6に示すように両者を貼り合わせる。
【0037】
図5に示した構造では、既に述べたように平坦部17は、チャンネル壁3の上面より低くなっていた。したがって、図6に示すようにカバー部材31を接着しようとしても、共通インク室後端封止部21においてカバー部材31と平坦部17との間に隙間が生じる。この隙間を接着剤により封止する。すなわち、アクティブ領域18(図8参照)におけるチャンネル壁3とカバー部材31との間に存在する接着剤の厚みよりも、共通インク室後端封止部21におけるカバー部材31と平坦部17との間に存在する接着剤の厚みを厚くする。こうすることにより、隙間を接着剤によって封止することができ、この隙間からのインクの漏れを防止することができる。
【0038】
なお、通常、カバー部材31には、インク室を形成するアクチュエータ部材30との熱膨張率のマッチングを良くするためにアクチュエータ部材30と同じ圧電材料が用いられるが、同じ圧電材料でなくとも熱膨張率が比較的近くかつ安価なアルミナセラミックを用いても良い。
【0039】
その後、図6の細い破線で示したダイシングラインで、ザグリ37の部分に残っている部材のみをダイシングで除去する。この部分ではカバー部材31は平坦部17に接しない形になっていたので、ダイシング除去の結果、インク室外電極16の直上が開放される。同時に、図示しないダイサーのダイシングブレードにより、カバー部材31のザグリ37およびアクティブ領域18の中央部に太い破線で示したように切断を行ない、個々のインクジェットヘッド10の大きさに小片化する。個別に分割されたものを図7に示す。
【0040】
その後、図1にあるように、インクを吐出する側の端面にノズルプレート23を接着剤で接着する。こうして、実施の形態1で説明したインクジェットヘッド10を得ることができる。
【0041】
(作用・効果)
本実施の形態におけるインクジェットヘッドの製造方法によれば、アクティブ領域以外の部分を大幅に削減し、材料コストを低く抑えたインクジェットヘッドを、効率良く得ることができる。
【0042】
さらに、図1に示すように、このインクジェットヘッド10と駆動用IC33とをベースプレート32に接着し、インク室外電極16と駆動用IC33とをワイヤボンディング技術によりAl製のボンディングワイヤ34で結線する。こうしてインクジェットヘッドモジュールが完成する。
【0043】
このとき、ワイヤボンディング技術による接続方法に代えて、駆動用IC33が実装されたプリント基板などとの間でフレキシブル基板とACFなどを用いた接続方法を採用してもよい。あるいは、駆動用IC33が搭載されたテープキャリアパッケージをACFなどを用いてリード接続してインクジェットヘッドモジュールを完成させてもよい。
【0044】
(実施の形態3)
(構成)
図8を参照して、本発明に基づく実施の形態3におけるインクジェットヘッド10aについて説明する。このインクジェットヘッド10aでは、アクチュエータ部材40の上面に平行に複数のチャンネル溝が形成されている。アクチュエータ部材40は、板厚方向に分極された2枚の圧電材料ウエハを分極方向が互いに相反する向きになるように重ね合わせて市販の接着剤を用いて張り合わせたPZT板である。チャンネル溝の内部空間として形成される各インク室の内面には、厚さ0.5μmのAuからなるインク室内電極25がチャンネル壁の全面に形成されている。チャンネル溝の深さは300μmに設定されており、チャンネル溝の側壁の上側150μmと下側150μmとは、互いに相反する向きに分極された材料同士が接着された構成になっている。すなわち、アクチュエータ部材40は、圧電材料ウエハ38と、これと相反する向きに分極された圧電材料ウエハ39とが貼り合わされたシェブロン圧電材料ウエハから作製したものである。
【0045】
また、インクジェットヘッド10aの後端部には、アルミナフィラーを含有する絶縁性樹脂が充填されることで絶縁性樹脂部14が形成されている。絶縁性樹脂部14の前側の端面としては、各チャンネル溝の上部から底部までで緩やかなアール形状を有する充填樹脂アール部15が形成されている。充填樹脂アール部15は、図8に示すようにチャンネル溝の底面に対して接する曲面となっていることが好ましい。充填樹脂アール部15の存在により、各インク室内の互いに対向するインク室内電極25はそれぞれ1本にまとまり、さらに電極は絶縁性樹脂部14の上面である平坦部27にまで引き出される。こうして、インク室内電極25に導通する外部回路接続用電極としてインク室外電極16が形成されている。
【0046】
他の部分の構成は実施の形態1におけるインクジェットヘッドと同じである。こうして図8に示す全体でインクジェットヘッドモジュールを構成している。
【0047】
(動作)
上述の構成で、インクを吐出させるには、各インク室の内壁全面に配置されたインク室内電極25に電圧を印加し、チャンネル壁の表裏で対向する電極同士が逆位相となるようにする。上述したようにアクティブ領域18のチャンネル壁の上半分と下半分とでは分極方向が違うため、この電圧印加を行なった場合、上半分と下半分とが同時に逆向きのシェアモード変形を引き起こす。その結果、チャンネル壁全体として見れば、結果的に「く」の字形に変形する。したがって、上半分と下半分との分極の向きの組み合わせや電圧印加の正負を適当に選ぶことによってこの変形がインク室を狭める向きになるようにすることができる。また、チャンネル壁の表裏に印加していた電位の組み合わせを逆にするとインク室を広げる方向に揃って「く」の字形に変形させることができる。この変形によるインク室内の体積変化は、インク室内のインクに圧力変化をもたらす。この圧力変化を利用してインク室の先端部に配置したノズルプレート23のノズル穴22からインク液滴が吐出される。
【0048】
(作用・効果)
本実施の形態におけるインクジェットヘッド10aは、実施の形態1におけるインクジェットヘッド10と、構成が一部異なるが、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0049】
(実施の形態4)
(製造方法)
図9〜図14を参照して、本発明に基づく実施の形態4におけるインクジェットヘッドの製造方法について説明する。この製造方法は、実施の形態3で説明したインクジェットヘッド10aを得るための製造方法である。
まず、図9に示すように厚さ方向に分極させた基材としての圧電材料ウエハ38と、これと分極の向きが逆向きになるように重ねて配置した別の圧電材料ウエハ39とを市販のエポキシ系接着剤で貼り合わせることで形成したシェブロン圧電材料ウエハ119を用意する。このシェブロン圧電材料ウエハ119のうち圧電材料ウエハ39が露出する側の表面(図9における上側表面)にドライフィルムレジスト42を張り合わせて、加熱またはUV露光によって硬化させる。その後、ドライフィルムレジスト42の表面に図示しない撥水材料をスプレーコーティングし、必要に応じて加熱処理することによって撥水処理層を強固に付着させる。その後、図10にあるように、ダイサーのダイシングブレード43を厚み方向の途中まで切り込んだ状態で走行させることによりチャンネル溝4を形成する。チャンネル溝4は一端から他端まで貫通するように複数本平行に形成する。チャンネル溝4同士の間に形成される隔壁がチャンネル壁24となる。この結果、チャンネル壁24の上半分は元は圧電材料ウエハ39であった材料からなり、下半分は元は圧電材料ウエハ38であった材料からなることとなる。
図11に示すように、圧電材料ウエハ119の上側からディスペンサ44などを用いて、液状絶縁性樹脂45を約5mm幅で塗布供給する。この塗布は、複数のチャンネル溝4に対して直交して横切るように行なう。このとき、液状絶縁性樹脂45の粘度を10Pa・s以下に設定しておけば、液状絶縁性樹脂45は自ずとチャンネル溝4内に充填される。また、1000Pa・s以下の粘度であれば、硬化工程において温度上昇とともに粘度が低下し、硬化反応前に自ずと充填されることがわかっているため、実質的には1000Pa・s以下の液状絶縁性樹脂45が使用可能である。
【0050】
また、このとき、ドライフィルムレジスト42の表面は、撥水処理層が形成されているため、チャンネル壁24の上面に液状絶縁性樹脂45が塗布されても撥水処理層によってはじかれ、液状絶縁性樹脂45がチャンネル壁24を境に途切れて各チャンネル溝4内に入っていく。液状絶縁性樹脂45はチャンネル溝4の上部でメニスカスを形成することによって、ドライフィルムレジスト42の上面よりは低くなるがチャンネル壁24上面より10μm突出した形状となる。液状絶縁性樹脂45はチャンネル壁24の上面に被さることはないので、後に行なうドライフィルムレジスト42のリフトオフ工程でリフトオフ作業の障害となることはない。
その後、この圧電材料ウエハ119を120℃のオーブン内に20分間放置して、液状絶縁性樹脂45を硬化させ、図12に示すように、絶縁性樹脂部14とする。このとき、液状絶縁性樹脂45は、アルミナフィラーが分散され、シリコーン骨格を若干付与したエポキシ系樹脂で構成されており、80℃以下の環境での弾性率が10GPaになるように調整されているので、チャンネル溝4内に形成される絶縁性樹脂部14とシェブロン圧電材料ウエハ119との間に発生する熱応力を絶縁性樹脂14の弾性変形によって緩和することができる。したがって、接続信頼性において優れる。
次に、図12に示すように、シェブロン圧電材料ウエハ119の直上に電極材料となる金属のターゲット(図示省略)を配置して、スパッタリング技術により蒸着する。本実施の形態では、Auを蒸着する。こうして、チャンネル溝4内部、ドライフィルムレジスト42表面および絶縁性樹脂部14表面に導電性膜として金属膜が形成される。その後、ドライフィルムレジスト剥離液に浸漬して、チャンネル壁24上にあるドライフィルムレジスト42を剥離し、図13に示すようになる。チャンネル溝4の内面に形成された金属膜はインク室内電極25となる。絶縁性樹脂部14の上面である平坦部27に形成された金属膜はインク室外電極16となる。このドライフィルムレジスト42の剥離の際には、チャンネル壁24上面に付着していたドライフィルムレジスト42の表面の金属膜も同時に剥離されるので、チャンネル壁24の上面には金属膜がない状態となり、チャンネル壁24の表裏で互いに対向するインク室内電極25同士は互いに電気的に独立させることができる。また、同時に、互いに隣接するチャンネル溝4にそれぞれ対応するインク室外電極16同士の間の絶縁も確保することができる。
次に、図14にあるように、カバー部材31を市販の接着剤で接着する。カバー部材31の形状は、実施の形態2で説明したものと同じである。
【0051】
本実施の形態では、共通インク室後端封止部21において絶縁性樹脂部14がチャンネル壁24より高く形成されているにもかかわらず、カバーウエハ31の被接着面は平坦であるので、接着した場合に、段差の存在によって接着が良好に行われなかったり、また、隙間からインクが漏れ出たりするおそれがある。この問題点に対処するため、アクティブ領域18におけるチャンネル壁24とカバーウエハ31との間に配置する接着剤の厚みを、共通インク室後端封止部21におけるインク室外電極16とカバーウエハ31との間に存在する接着剤の厚みよりも厚くする。こうすることにより、隙間を接着剤によって封止することができ、この隙間からのインクの漏れを防止することができる。なお、平坦部27のチャンネル壁24からの突出量は、10μmであれば、接着強度、インク吐出性能の面で問題がない。
その後、この後の、ダイシングによる分割やノズルプレート23の接着については、実施の形態2で説明した工程と同様である。
【0052】
(作用・効果)
本実施の形態におけるインクジェットヘッドの製造方法によっても、実施の形態2と同様に、アクティブ領域以外の部分を大幅に削減し、材料コストを低く抑えたインクジェットヘッドを、効率良く得ることができる。得られるインクジェットヘッドの構造は実施の形態3で説明した通りである。
【0053】
外部回路接続用電極17と駆動用IC33とをワイヤボンディング技術によりAu製のボンディングワイヤ41で結線する。こうして、図8に示すインクジェットヘッドモジュールが完成する。
【0054】
ワイヤボンディング技術以外の接続方法でもインクジェットヘッドモジュールを完成させることができる点については、実施の形態2で説明したのと同様である。
【0055】
実施の形態1〜4のうち、実施の形態1,2では、チャンネル壁は一つの向きにのみ分極された圧電材料からなり、チャンネル壁の側面の上半分にのみインク室内電極12を配置することとしているのに対して、実施の形態3,4では、チャンネル壁は互いに逆の向きに分極された圧電材料の接合体からなり、チャンネル壁の側面の全面にインク室内電極25を配置することとした。この条件下で、実施の形態1,2では、Al製のボンディングワイヤ34を用い、実施の形態3,4では、Au製のボンディングワイヤ41を用いたが、ボンディングワイヤの種類はこれらの組合せに限定されるものではなく、適宜入れ替えてもよい。また、この条件下で、実施の形態1,2では、絶縁性樹脂部がチャンネル壁に比べて低く、実施の形態3,4では、絶縁性樹脂部がチャンネル壁に比べて高い構造としたが、絶縁性樹脂部とチャンネル壁との高低関係もこれらの組合せに限定されるものではなく、適宜入れ替えてもよい。
【0056】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のようなダイシングブレードに頼った大きな曲率半径のアール部ではなく、絶縁性樹脂部の粘度によってアール部に相当する形状を作ることができるので、インクジェットヘッドの全長のうちインク吐出に直接寄与しない部分の長さを短くすることができる。したがって、従来のインク吐出能力を維持したままインクジェットヘッドを小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施の形態1におけるインクジェットヘッドを備えるインクジェットヘッドモジュールの断面図である。
【図2】本発明に基づく実施の形態2におけるインクジェットヘッドの製造方法の第1の工程の説明図である。
【図3】本発明に基づく実施の形態2におけるインクジェットヘッドの製造方法の第2の工程の説明図である。
【図4】本発明に基づく実施の形態2におけるインクジェットヘッドの製造方法の第3の工程の説明図である。
【図5】本発明に基づく実施の形態2におけるインクジェットヘッドの製造方法の第4の工程の説明図である。
【図6】本発明に基づく実施の形態2におけるインクジェットヘッドの製造方法の第5の工程の説明図である。
【図7】本発明に基づく実施の形態2におけるインクジェットヘッドの製造方法の第6の工程の説明図である。
【図8】本発明に基づく実施の形態3におけるインクジェットヘッドを備えるインクジェットヘッドモジュールの断面図である。
【図9】本発明に基づく実施の形態4におけるインクジェットヘッドの製造方法の第1の工程の説明図である。
【図10】本発明に基づく実施の形態4におけるインクジェットヘッドの製造方法の第2の工程の説明図である。
【図11】本発明に基づく実施の形態4におけるインクジェットヘッドの製造方法の第3の工程の説明図である。
【図12】本発明に基づく実施の形態4におけるインクジェットヘッドの製造方法の第4の工程の説明図である。
【図13】本発明に基づく実施の形態4におけるインクジェットヘッドの製造方法の第5の工程の説明図である。
【図14】本発明に基づく実施の形態4におけるインクジェットヘッドの製造方法の第6の工程の説明図である。
【図15】従来技術に基づく第1のインクジェットヘッドの分解斜視図である。
【図16】従来技術に基づく第1のインクジェットヘッドを備えるインクジェットヘッドモジュールの断面図である。
【図17】従来技術に基づく第2のインクジェットヘッドを備えるインクジェットヘッドモジュールの断面図である。
【図18】従来技術に基づく第3のインクジェットヘッドを備えるインクジェットヘッドモジュールの断面図である。
【図19】従来技術に基づくインクジェットヘッドの製造方法の第1の工程の説明図である。
【図20】従来技術に基づくインクジェットヘッドの製造方法の第2の工程の説明図である。
【図21】従来技術に基づくインクジェットヘッドの製造方法の第3の工程の説明図である。
【図22】従来技術に基づくインクジェットヘッドの製造方法の第4の工程の説明図である。
【図23】従来技術に基づくインクジェットヘッドの製造方法の第5の工程の説明図である。
【符号の説明】
1,30,40 アクチュエータ部材、2,31 カバー部材、3,24 チャンネル壁、4,11 チャンネル溝、10,10a,100 インクジェットヘッド、12,25,101 インク室内電極、14 絶縁性樹脂部、15 充填樹脂アール部、16 インク室外電極、17,27 平坦部、18,114 アクティブ領域、19,113 共通インク室、20 インク供給口、21 共通インク室後端封止部、22 ノズル穴、23 ノズルプレート、32 ベースプレート、33 駆動用IC、34,41,103 ボンディングワイヤ、35,37 ザグリ、36 貫通加工部、38,39 圧電材料ウエハ、42,109 ドライフィルムレジスト、43,110 ダイシングブレード、44 ディスペンサ、45 液状絶縁性樹脂、102 インク室外電極、104 TABリード、105 フレキシブル基板、106 プリント基板、107 ベースプレート、108,118 圧電材料ウエハ、112 アール部、119 シェブロン圧電材料ウエハ。
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink jet head used for an ink jet printer and a method for manufacturing the same. In particular, the present invention relates to a structure for taking out an electrode from the ink chamber to the outside in an ink jet head.
[0002]
[Prior art]
(Constitution)
A conventional inkjet head will be described with reference to FIGS. The conventional inkjet head 100 includes an actuator member 1 and a cover member 2, and the actuator member 1 has a channel groove 4 which is separated by a channel wall 3 and extends in parallel with each other on a main surface thereof. The space inside each channel groove 4 becomes an ink chamber. An ink chamber electrode 101 is formed on the upper half of the side surface of each channel wall 3 by a metal film. As shown in FIG. 16, the inkjet head 100 is disposed on the upper surface of the base plate 107. On the upper surface of the base plate 107, a driving IC (Integrated Circuit) 33 is arranged in addition to the inkjet head 100.
[0003]
In general, the entirety including the base plate may be referred to as an ink jet head, but in this specification, only the portion excluding the base plate and the driving IC is referred to as an “ink jet head”, and the entirety including the base plate and the driving IC is referred to. It is referred to as an “inkjet head module”.
[0004]
(motion)
When ink is to be ejected by the ink jet head 100, potentials of opposite phases are applied to the ink chamber electrodes 101 facing each other across the channel walls 3, thereby causing the channel walls 3 to undergo shear mode deformation. . That is, by generating a potential difference between the ink chamber electrodes 101 on the front and back of the channel wall 3, the upper half of the channel wall 3 where the ink chamber electrode 101 is formed and the lower half where the ink chamber electrode 101 is not formed. The channel wall 3 is deformed into the shape of a "ku" with the boundary as a fold. The volume change in the ink chamber due to this deformation causes a pressure change in the ink in the ink chamber. By utilizing this pressure change, ink droplets are ejected from minute nozzle holes 22 arranged at the tip of the ink chamber.
[0005]
(How to connect to the outside)
In order to use a share mode type ink jet head that operates as described above, it is necessary to electrically connect to an external circuit such as a driving IC. In general, the electrical connection is made by forming an external extraction electrode by somehow electrically pulling out the ink chamber electrode 101 formed on the side surface of the channel wall 3 inside the ink chamber of the ink jet head to the outside of the ink chamber. It is performed by connecting an external circuit and an external extraction electrode. Specifically, in the examples of FIGS. 15 and 16, a bonding wire 103 is used to connect between the ink outside electrode 102 pulled out from the ink chamber electrode 101 to a flat portion and the driving IC 33 arranged outside the actuator 100. It is done by tying. In the case of the connection using the bonding wires shown in FIGS. 15 and 16, an Al wedge wire bonding technology or an Au wire bonding technology is used for the ink outside electrode 102 drawn out to the flat portion, and the flat electrode surface is perpendicular to the flat surface. Solid-phase diffusion bonding between metals is performed by pressing the wire in the direction with a bonding capillary and applying heating ultrasonic waves.
[0006]
As a connection method other than wire bonding, for example, as shown in an example shown in FIG. The outer leads 104 of the driving IC 33, which is a TAB device, are aligned with some means so that the outer leads 104 of the driving IC 33, which is a TAB device, are parallel to and the same height as the ink outer electrode 102 pulled out to the flat portion, and heating is performed from the vertical direction of the flat electrode surface. Using a lead pressing tool having a pressing mechanism, the solder that has been plated and supplied to the surface of the outer lead 104 in advance is melted to perform solder joining. Further, it is also possible to make the electrical connection via ACF (anisotropic conductive film) or ACP (anisotropic conductive paste) instead of soldering.
[0007]
Still another connection method includes a connection using a flexible substrate as in the example shown in FIG. In this example, the printed circuit board 106 is fixed on the upper surface of the base plate 107, and the driving IC 33 is further fixed on the upper surface of the printed circuit board 106. A flexible board 105 is attached between the electrode drawn out from the driving IC 33 to the end of the printed board 106 and the electrode 102 outside the ink chamber so as to realize electrical connection. Also in the case of the connection by the flexible substrate 105, similarly to the case of the connection by the TAB lead, it is possible to perform the soldering or the joining by the ACF or the ACP.
[0008]
(Production method)
Regardless of which connection method is used, it is assumed that the electrodes can be drawn from the ink chamber to the outside of the ink chamber. The method of manufacturing the ink jet head from which the electrodes are drawn out will be described with reference to FIGS.
[0009]
First, as shown in FIG. 19, a dry film resist 109 is laminated and cured on the main surface of a piezoelectric material wafer 108 polarized in the thickness direction. Next, as shown by an arrow in FIG. 20, the dicing blade 110 of the dicer is vertically approached to the main surface of the piezoelectric material wafer 108, and is moved to the side while being cut partway in the thickness direction of the piezoelectric material wafer 108. As a result, a channel groove 4 which will later become an ink chamber is formed. The dicing blade 110 is raised to form a round portion 112 at the rear end of the ink chamber, and the structure shown in FIG. 21 is obtained. Thereafter, a portion to be a flat portion on the rear side of the round portion 112 is ground by applying a dicing blade 110 shallowly to grind only the dry film resist 109 as shown in FIG. As shown in FIGS. 21 and 22, instead of first forming all the round portions 112 first and then shaving off the dry film resist 109 on each flat portion, the round portions 112 and the flat portions are continuously shaved. It may be.
[0010]
As a result, the round portion 112 at the rear end of the ink chamber has the same shape as the outer shape of the dicing blade 110. After the rows (arrays) of the channel grooves 4 are formed in this way, as shown in FIG. 23, the electrode material such as Al or Cu is applied from two diagonally upper right and left sides perpendicular to the longitudinal direction of the channel grooves 4. Metal is obliquely deposited. As a result, a metal film is formed on the upper surface of the channel wall 3 separating each channel groove 4. Due to the shadowing effect of the dry film resist 109 and the channel walls 3, the metal film is formed up to about 2 from the top in the height direction of the channel walls 3. Further, a metal film is formed under the same shadowing effect on the rounded portion 112 at the rear end of the ink chamber and the portion where the dry film resist in the flat portion has already been removed. Regarding the flat part, after performing metal deposition from two directions, the dry film resist thickness and the opening width or the oblique deposition angle are set so that the metal films formed in these two steps are connected to each other. A metal film can be formed on the entire surface of the flat portion where the dry film resist has been removed, and a continuous metal film is formed on the radius portion 112 so as to connect the metal films facing each other in the ink chamber. Can be. Thereafter, a cover member having an ink supply hole is bonded from above. Furthermore, the inkjet head as an actuator is completed by dividing the structure into individual members.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional inkjet head as shown in FIGS. 16 to 18, the area that contributes to ink ejection (hereinafter referred to as “active area”) is only the active area 114 on the front side (left side in the figure) of the common ink chamber 113. It is. On the rear side (right side in the figure), the area below the common ink chamber 113 is an area that exists to supply ink to the active area 114. Further, the round portion 112 and the flat portion connect the two ink chamber electrodes 101 facing each other in the channel groove 4 (see FIG. 15) to be integrated as one electrode, and to be drawn out as the ink chamber outer electrode 102 to the outside. Area.
[0012]
If the channel groove 4 of such an inkjet head is formed depending on the shape of the dicing blade, the radius portion 112 has the same shape as the outer shape of the dicing blade. For example, when a 3-inch blade is used as the dicing blade 110 in FIG. 20, when the depth of the channel groove 4 is set to 300 μm, the length of the round portion 112 along the longitudinal direction of the channel groove 4 becomes 6.76 mm. Also. In this configuration, the active area 114 (see FIGS. 16 to 18) contributing to ink ejection needs to be 2 mm, and the flat portion (including an exposed portion for connection to the outside) behind the round portion 112 needs to be 2 mm. Is as large as 10.76 mm. However, as a practical matter, in order to fulfill the role of supplying ink from the common ink chamber 113 to the ink chambers in the respective channel grooves 4, the area occupied by the radius section is 2 mm along the longitudinal direction of the channel grooves 4. It is enough. By adding 2 mm of the active region 114 and 2 mm of the flat portion to this, an inkjet head should ideally be constructed with a total length of 6 mm. However, the fact that the total length is as large as 10.76 mm means that the presence of the round portion 112 makes the total length 1.5 times or more the originally required length. In particular, paying attention to the length of the common ink chamber 113, the length of the common ink chamber 113 is three times or more the originally required length.
[0013]
In such a configuration, a portion other than the active region 114 which originally contributes to ink ejection, that is, a useless portion is extremely large. For this reason, there has been a problem that the material cost is increased and an inexpensive inkjet head cannot be manufactured. Further, since it is necessary to draw out the electrodes in the ink chamber to a flat portion using the upper surface of a piezoelectric material such as PZT having a high dielectric constant, the capacitance between the electrodes is increased. As a result, when the inkjet head is driven as an actuator, the applied drive waveform becomes dull. Due to the dulling of the applied drive waveform, there is a problem that high-speed printing by high-speed drive becomes difficult. The dullness of the applied drive waveform can be improved by increasing the applied voltage. However, if the applied voltage is increased, the amount of heat generated by driving increases, and the temperature of the inkjet head increases. In this case, the viscosity of the ink changes, so that stable and high-precision printing cannot be performed. Further, since a driving IC 33 capable of applying a high voltage must be prepared, the cost of parts increases, and There is a problem that it is difficult to reduce power consumption.
[0014]
As a countermeasure against this problem, in a portion other than the active region 114 of the ink chamber electrode 101 of the ink jet head as an actuator, a low dielectric film is formed between the piezoelectric material as the channel wall 3 and the metal film as the ink chamber electrode 101. Is formed in advance to reduce the capacitance in portions other than the active region 114. However, in order to form a low dielectric constant Si—N film using a low temperature process for PZT, which is a material having a Curie point at a low temperature of about 200 ° C., an extremely expensive ECR-CVD (Electron Cyclotron) is required. A Resonance Chemical Vapor Deposition device is required. In this case, there is a problem that the manufacturing cost increases and an inexpensive inkjet head cannot be manufactured.
[0015]
Therefore, an object of the present invention is to provide an ink jet head and a method of manufacturing the same, which can minimize the length of the channel groove in the longitudinal direction of a portion that does not directly contribute to ink ejection.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, an ink jet head according to the present invention has a channel groove extending from one end to the other end on a main surface, an actuator member including a piezoelectric material, and an insulating member filling the inside of the channel groove at the one end. A resin part, a drive electrode formed so as to cover at least a part of a side wall surface inside the channel groove, and an external connection electrode formed on an upper surface of the insulating resin part are provided. The external connection electrode is electrically connected to the drive electrode. By adopting this configuration, it is possible to create a shape corresponding to the radius portion by the viscosity of the insulating resin portion, instead of the radius portion having a large radius of curvature relying on a dicing blade as in the past, so that the ink ejection can be directly performed. The length of the portion that does not contribute can be shortened. Therefore, it is possible to reduce the size of the inkjet head while maintaining the conventional ink ejection ability.
[0017]
In the above invention, preferably, the resin forming the insulating resin portion has an elastic modulus of 10 GPa or less in an environment of 80 ° C. or less or a linear expansion coefficient of 100 ppm / ° C. or less in an environment of 80 ° C. or less. . By employing this configuration, it is possible to suppress the occurrence of cracks between the piezoelectric material and the resin even after heat treatment or the like.
[0018]
Preferably, in the above invention, an end surface of the insulating resin portion facing the other end is a curved surface that is in contact with a bottom surface of the channel groove. By adopting this configuration, the flow of the ink in the ink chamber becomes smooth, and even if bubbles are mixed in the ink chamber, the ink is easily discharged. Since the ink is not wasted, the running cost can be reduced. Since bubbles do not stay in the ink chamber, stable ink supply is possible, and print quality can be kept high.
[0019]
In order to achieve the above object, a method of manufacturing an ink jet head according to the present invention includes a groove processing step of forming channel grooves at a predetermined pitch on a main surface of a piezoelectric material wafer subjected to a polarization process in a thickness direction; A resin curing step of forming an insulating resin portion by locally filling and curing an insulating resin in the inside of the substrate, and electrically conductive on at least a part of the side wall surface inside the channel groove and the upper surface of the insulating resin portion. An electrode forming step of forming a conductive film, and an electrode separating step of making the conductive film electrically independent for each channel groove. By employing this method, it is possible to efficiently obtain an ink jet head in which a portion other than the active area is significantly reduced and the material cost is reduced.
[0020]
Preferably, in the above invention, in the resin curing step, filling and curing are performed so that the insulating resin portion is lower than the upper end of a wall sandwiching both sides of the channel groove by 1 μm or more after curing. By employing this method, a process of removing the conductive film attached to the upper surface of the channel wall without damaging the conductive film attached to the upper surface of the insulating resin portion can be easily performed.
[0021]
In the above invention, preferably, the electrode separation step is performed by shaving the main surface. By adopting this method, the conductive film of each channel groove can be made electrically independent simply and quickly.
[0022]
Preferably in the above invention, before the groove processing step, including a resist forming step of attaching a dry film resist to the main surface of the piezoelectric material wafer, before the resin curing step after the resist forming step, The method includes a step of forming a water-repellent layer on the surface of the dry film resist, and the electrode separation step is performed by peeling the dry film resist. By employing this method, it is possible to easily and reliably make the conductive films of the respective channel grooves electrically independent without applying a mechanical load to the piezoelectric material wafer.
[0023]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
(Embodiment 1)
(Constitution)
With reference to FIG. 1, an inkjet head 10 according to a first embodiment of the present invention will be described. In the ink jet head 10, a plurality of channel grooves 11 serving as ink chambers are formed in parallel on the upper surface of an actuator member 30 made of a PZT plate that is a piezoelectric material, and two ink chambers are provided inside each ink chamber. The electrodes (also referred to as “driving electrodes”) 12 are formed so as to face the inside of the ink chamber and face each other. The ink chamber electrode 12 has a thickness of 0.5 μm, is made of Al, and is formed mainly on the upper half of the channel wall. The insulating resin portion 14 is formed by locally filling an insulating resin containing a silica filler at a rear end portion (right side in the drawing) of the channel groove 11. On the front end surface (left side in the figure) of the insulating resin portion 14, a filled resin round portion 15 having a gentle round shape from the top to the bottom of the channel groove 11 is formed. It is preferable that the filled resin round portion 15 has a curved surface that is in contact with the bottom surface of the channel groove 11 as shown in FIG. On the surface of the filled resin round portion 15, the ink chamber electrodes 12 facing each other in each ink chamber are united into one, and the electrodes are drawn out to a flat portion 17 which is the upper surface of the insulating resin portion. Thus, the ink chamber outer electrode 16 is formed as an external circuit connection electrode that is electrically connected to the ink chamber electrode 12.
[0024]
Further, the actuator member 30 is bonded to the cover member 31, and the bonded portion on the front side of the ink chamber is the active area 18 where pressure fluctuation in the ink chamber is generated. Further, a common ink chamber 19, an ink supply port 20, and a common ink chamber rear end sealing portion 21 are formed on a part of the lower surface of the cover member 31. Further, a nozzle plate 23 having minute nozzle holes 22 is adhered to the frontmost ink ejection surface of the inkjet head 10.
[0025]
The inkjet head 10 is adhesively fixed on the upper surface of the base plate 32 along with the driving IC 33. As for the connection between the ink jet head 10 and an external circuit, the ink outside electrode 16 formed on the flat portion 17 of the ink jet head 10 and the driving IC 33 are connected by a bonding wire 34 made of Al by a wire bonding technique. Thus, the entire inkjet head module shown in FIG. 1 is configured.
[0026]
(motion)
In order to eject ink in each ink chamber, the ink chamber electrodes 12 facing the inside of each ink chamber and facing each other have the same potential, and the electrodes facing each other on the front and back of each channel wall have opposite phases. Then, a voltage is applied. By doing so, the channel wall of the active area 18 functions as an actuator driven in the share mode, the ink pressure in the ink chamber is controlled, and fine droplets of ink are ejected from the nozzle holes 22.
[0027]
(Action / Effect)
In the conventional ink jet head, the ink chamber electrode is drawn out using the surface of a large radius portion in order to draw out the electrode inside the ink chamber. Therefore, for example, when processing is performed with a 3-inch blade, the total length of the ink jet head is as large as 10.76 mm as described above.
[0028]
On the other hand, in the ink jet head of the present embodiment, by forming the filled resin round portion 15, the length of the active region 18 is 2 mm, and the length of the common ink chamber 19 (including the filled resin round portion 15). Is 2 mm, the flat portion is 2 mm, and the total length is 6 mm, so that an ink jet head as an actuator can be constituted. That is, the portion other than the active area in the entire length of the ink jet head can be significantly reduced, and the material cost can be reduced. Further, the length of the electrodes in the ink chamber is greatly reduced, and the electrodes 16 outside the ink chamber are not formed directly on the upper surface of the actuator member 30 made of a piezoelectric material, but are formed on the insulating resin portion 14. It is possible to significantly reduce the capacitance. Therefore, since the driving frequency can be increased, high-speed printing can be realized. Further, since the drive voltage can be reduced, the withstand voltage of the drive IC 33 can be reduced. Therefore, it is possible to reduce the cost of the driving IC and the driving power consumption.
[0029]
(Embodiment 2)
(Production method)
With reference to FIGS. 2 to 7, a method for manufacturing an ink jet head according to the second embodiment of the present invention will be described. This manufacturing method is a manufacturing method for obtaining the inkjet head 10 described in the first embodiment.
[0030]
First, the channel groove 4 is formed by running the piezoelectric material wafer 118 polarized in the thickness direction as shown in FIG. 2 with the dicing blade 43 of a dicer cut in the middle of the thickness direction. . A plurality of channel grooves 4 are formed in parallel so as to penetrate from one end to the other end. The partition formed between the channel grooves 4 becomes the channel wall 3.
[0031]
As shown in FIG. 3, a liquid insulating resin 45 is applied and supplied with a width of about 5 mm from above the piezoelectric material wafer 118 using a dispenser 44 or the like. This application is performed so as to cross the plurality of channel grooves 4 at right angles. At this time, if the viscosity of the liquid insulating resin 45 is set to 10 Pa · s or less, the liquid insulating resin 45 is naturally filled in the channel groove 4. In addition, if the viscosity is 1000 Pa · s or less, it is known that the viscosity decreases as the temperature rises in the curing step, and it is naturally filled before the curing reaction. Resin 45 can be used.
[0032]
Thereafter, the liquid insulating resin 45 is cured by leaving the piezoelectric material wafer 118 in an oven at 100 ° C. for one hour. Alternatively, the resin may be cured on a hot plate. In this case, in order to minimize the thermal load on the piezoelectric material that must subsequently act as an actuator, the portion to be the active region 18 is forcibly cooled. For example, a Peltier element is arranged so that local cooling can be performed in a hot plate, or a coolant is circulated. Alternatively, curing may be performed by leaving at room temperature without performing heat curing.
[0033]
At this time, the liquid insulating resin 45 is made of an epoxy resin in which a silica filler is dispersed, and is adjusted so that a linear expansion coefficient in an environment of 80 ° C. or less is 100 ppm / ° C. In the inkjet head manufactured using a normal epoxy resin containing no silica filler as the liquid insulating resin 45, resin cracks occurred between the piezoelectric material and the piezoelectric material early in the temperature cycle test. The epoxy resin in which the silica filler is used is excellent in reliability of connection with the piezoelectric material.
[0034]
Next, as shown in FIG. 4, a metal serving as an electrode material such as Al or Cu is obliquely vapor-deposited from an obliquely upper direction orthogonal to the longitudinal direction of the channel groove 4. By performing this operation from two directions on the left and right sides with respect to the longitudinal direction of the channel groove 4, a metal film is formed as a conductive film on a part of the upper surface and side surfaces of the channel wall 3. Due to the shadowing effect of each channel wall 3, the metal film is formed to a depth of about 方向 in the depth direction of the channel groove 4, and a part of the metal film 12 later becomes the ink chamber electrode 12. At this time, since the metal film is also formed on the upper surface of each channel wall 3, the ink chamber electrodes 12 that face each other in the relationship of the front and back of the channel wall 3 with the channel wall 3 interposed therebetween are connected to each other. They are connected through a metal film on the upper surface.
[0035]
However, thereafter, as shown in FIG. 5, by milling the upper surface of the piezoelectric material wafer 118, the metal film on the upper surface of the channel wall 3 is removed. As a result, the ink chamber electrodes 12 facing each other with the channel wall 3 interposed therebetween are electrically separated. In this milling process, the filled resin round portion 15 which is a slope where the already cured insulating resin extends into the channel groove 4 and the metal film formed on the flat portion 17 are securely left without being removed. This is because, at the time of FIG. 3, the liquid insulating resin 45 was recessed by 1 μm or more from the upper surface of the channel wall 3 because a meniscus was formed above the channel groove 4. The ink chamber electrodes 12 facing one channel groove 4 are electrically integrated into one by a metal film formed on the surface of the filled resin round portion 15, and further electrically connected to the flat portion 17. I have. The metal film formed on the flat portion 17 becomes the ink chamber outside electrode 16 later. At this time, instead of the milling process, a film polishing process using No. 600 and No. 1200 wrapping films may be employed. Even by such a film polishing process, the metal film and the insulating resin on the upper surface of the channel wall 3 can be removed to obtain the structure shown in FIG.
[0036]
Next, as shown in FIG. 6, the cover member 31 is covered from above and bonded with a commercially available adhesive. The cover member 31 is formed by processing a wafer made of a piezoelectric material, and when the ink jet head is formed, the counterbore 35 and the counterbored portion 35 which will become the common ink chamber 19 and the ink supply port 20 (see FIG. 1), respectively. 36 are provided. A counterbore 37 is provided on the cover member 31 so as to avoid a part of the flat portion 17. Positioning is performed so that the center of the insulating resin portion 14 and the center of the counterbore 37 of the cover member 31 coincide with each other, and as shown in FIG.
[0037]
In the structure shown in FIG. 5, the flat portion 17 is lower than the upper surface of the channel wall 3 as described above. Therefore, even if an attempt is made to bond the cover member 31 as shown in FIG. 6, a gap is formed between the cover member 31 and the flat portion 17 in the common ink chamber rear end sealing portion 21. This gap is sealed with an adhesive. That is, the thickness of the cover member 31 and the flat portion 17 in the common ink chamber rear end sealing portion 21 is larger than the thickness of the adhesive existing between the channel wall 3 and the cover member 31 in the active area 18 (see FIG. 8). Increase the thickness of the adhesive present between them. By doing so, the gap can be sealed with the adhesive, and leakage of ink from the gap can be prevented.
[0038]
Normally, the cover member 31 is made of the same piezoelectric material as the actuator member 30 in order to improve the matching of the coefficient of thermal expansion with the actuator member 30 forming the ink chamber. Inexpensive alumina ceramic having a relatively close ratio may be used.
[0039]
Then, only the members remaining in the counterbore 37 are removed by dicing along the dicing line indicated by the thin broken line in FIG. In this portion, since the cover member 31 is not in contact with the flat portion 17, as a result of the dicing removal, the portion immediately above the ink outside electrode 16 is opened. At the same time, a dicing blade of a dicer (not shown) cuts the counterbore 37 of the cover member 31 and the center of the active area 18 as shown by a thick broken line, and divides the individual inkjet heads 10 into small pieces. FIG. 7 shows the individual division.
[0040]
Thereafter, as shown in FIG. 1, the nozzle plate 23 is bonded to the end surface on the side from which the ink is ejected with an adhesive. Thus, the inkjet head 10 described in the first embodiment can be obtained.
[0041]
(Action / Effect)
According to the method of manufacturing an ink jet head in the present embodiment, it is possible to efficiently obtain an ink jet head in which parts other than the active area are significantly reduced and material cost is suppressed.
[0042]
Further, as shown in FIG. 1, the ink jet head 10 and the driving IC 33 are adhered to the base plate 32, and the ink chamber outside electrode 16 and the driving IC 33 are connected by Al bonding wires 34 by a wire bonding technique. Thus, an inkjet head module is completed.
[0043]
At this time, instead of the connection method using the wire bonding technique, a connection method using a flexible substrate and an ACF may be adopted between a printed circuit board on which the driving IC 33 is mounted and the like. Alternatively, a tape carrier package on which the driving IC 33 is mounted may be lead-connected using an ACF or the like to complete the inkjet head module.
[0044]
(Embodiment 3)
(Constitution)
Referring to FIG. 8, an inkjet head 10a according to a third embodiment of the present invention will be described. In the inkjet head 10a, a plurality of channel grooves are formed in parallel with the upper surface of the actuator member 40. The actuator member 40 is a PZT plate formed by laminating two piezoelectric material wafers polarized in the plate thickness direction such that the polarization directions are opposite to each other and bonding them using a commercially available adhesive. On the inner surface of each ink chamber formed as an internal space of the channel groove, an ink chamber electrode 25 made of Au having a thickness of 0.5 μm is formed on the entire surface of the channel wall. The depth of the channel groove is set to 300 μm, and the upper side 150 μm and the lower side 150 μm of the side wall of the channel groove have a configuration in which materials polarized in opposite directions are bonded to each other. That is, the actuator member 40 is manufactured from a chevron piezoelectric material wafer in which the piezoelectric material wafer 38 and the piezoelectric material wafer 39 polarized in the opposite direction are bonded.
[0045]
An insulating resin portion 14 is formed at the rear end of the inkjet head 10a by being filled with an insulating resin containing an alumina filler. As a front end surface of the insulating resin portion 14, a filled resin round portion 15 having a gentle round shape from the top to the bottom of each channel groove is formed. It is preferable that the filling resin round portion 15 has a curved surface that is in contact with the bottom surface of the channel groove as shown in FIG. Due to the presence of the filled resin round portion 15, the ink chamber electrodes 25 facing each other in each ink chamber are united into one, and the electrodes are drawn out to the flat portion 27 which is the upper surface of the insulating resin portion. In this way, the ink chamber outside electrode 16 is formed as an external circuit connection electrode that is electrically connected to the ink chamber electrode 25.
[0046]
Other configurations are the same as those of the inkjet head according to the first embodiment. Thus, the entire inkjet head module shown in FIG. 8 is configured.
[0047]
(motion)
In the above-described configuration, in order to eject ink, a voltage is applied to the ink chamber electrodes 25 disposed on the entire inner wall of each ink chamber so that the electrodes facing each other on the front and back of the channel wall have opposite phases. As described above, since the polarization direction is different between the upper half and the lower half of the channel wall of the active region 18, when this voltage is applied, the upper half and the lower half simultaneously cause opposite shear mode deformation. As a result, when viewed as a whole channel wall, the channel wall is eventually deformed into a "-" shape. Therefore, by appropriately selecting the combination of the polarization directions of the upper half and the lower half and the positive / negative of the voltage application, it is possible to make the deformation narrow the ink chamber. In addition, when the combination of the potentials applied to the front and back of the channel wall is reversed, the ink chambers can be deformed into a “<” shape in the direction of expanding the ink chamber. The volume change in the ink chamber due to this deformation causes a pressure change in the ink in the ink chamber. By utilizing this pressure change, ink droplets are ejected from the nozzle holes 22 of the nozzle plate 23 disposed at the tip of the ink chamber.
[0048]
(Action / Effect)
The inkjet head 10a according to the present embodiment has a partly different configuration from the inkjet head 10 according to the first embodiment, but can obtain the same effect as that of the first embodiment.
[0049]
(Embodiment 4)
(Production method)
With reference to FIGS. 9 to 14, a method for manufacturing an ink jet head according to the fourth embodiment of the present invention will be described. This manufacturing method is a manufacturing method for obtaining the inkjet head 10a described in the third embodiment.
First, as shown in FIG. 9, a piezoelectric material wafer 38 as a base material polarized in the thickness direction, and another piezoelectric material wafer 39 which is disposed so as to be superposed so that the polarization direction is opposite to this, are commercially available. A chevron piezoelectric material wafer 119 formed by bonding with an epoxy adhesive is prepared. A dry film resist 42 is adhered to the surface of the chevron piezoelectric material wafer 119 on the side where the piezoelectric material wafer 39 is exposed (upper surface in FIG. 9), and cured by heating or UV exposure. Thereafter, the surface of the dry film resist 42 is spray-coated with a water-repellent material (not shown), and heat-treated if necessary, to thereby firmly adhere the water-repellent layer. Thereafter, as shown in FIG. 10, the channel groove 4 is formed by running the dicer with the dicing blade 43 of the dicer cut partway in the thickness direction. A plurality of channel grooves 4 are formed in parallel so as to penetrate from one end to the other end. The partition formed between the channel grooves 4 becomes the channel wall 24. As a result, the upper half of the channel wall 24 is made of the material that was originally the piezoelectric material wafer 39, and the lower half is made of the material that was originally the piezoelectric material wafer 38.
As shown in FIG. 11, a liquid insulating resin 45 is applied and supplied with a width of about 5 mm from above the piezoelectric material wafer 119 using a dispenser 44 or the like. This application is performed so as to cross the plurality of channel grooves 4 at right angles. At this time, if the viscosity of the liquid insulating resin 45 is set to 10 Pa · s or less, the liquid insulating resin 45 is naturally filled in the channel groove 4. In addition, if the viscosity is 1000 Pa · s or less, it is known that the viscosity decreases as the temperature rises in the curing step, and it is naturally filled before the curing reaction. Resin 45 can be used.
[0050]
At this time, since the surface of the dry film resist 42 has a water-repellent treatment layer formed thereon, even if the liquid insulating resin 45 is applied to the upper surface of the channel wall 24, it is repelled by the water-repellent treatment layer, The conductive resin 45 enters each channel groove 4 with the channel wall 24 as a boundary. The liquid insulating resin 45 forms a meniscus at the upper portion of the channel groove 4, so that the liquid insulating resin 45 has a shape lower than the upper surface of the dry film resist 42 but protrudes by 10 μm from the upper surface of the channel wall 24. Since the liquid insulating resin 45 does not cover the upper surface of the channel wall 24, the liquid insulating resin 45 does not hinder the lift-off operation in the lift-off step of the dry film resist 42 performed later.
After that, the piezoelectric material wafer 119 is left in an oven at 120 ° C. for 20 minutes to cure the liquid insulating resin 45 to form the insulating resin portion 14 as shown in FIG. At this time, the liquid insulating resin 45 is made of an epoxy resin in which an alumina filler is dispersed and a silicone skeleton is slightly applied, and is adjusted so that the elastic modulus in an environment of 80 ° C. or less is 10 GPa. Therefore, thermal stress generated between the insulating resin portion 14 formed in the channel groove 4 and the chevron piezoelectric material wafer 119 can be reduced by the elastic deformation of the insulating resin 14. Therefore, the connection reliability is excellent.
Next, as shown in FIG. 12, a metal target (not shown) serving as an electrode material is disposed immediately above the chevron piezoelectric material wafer 119, and is deposited by a sputtering technique. In this embodiment mode, Au is deposited. Thus, a metal film is formed as a conductive film inside the channel groove 4, on the surface of the dry film resist 42, and on the surface of the insulating resin portion 14. Thereafter, the film is immersed in a dry film resist stripper to peel off the dry film resist 42 on the channel wall 24, as shown in FIG. The metal film formed on the inner surface of the channel groove 4 becomes the ink chamber electrode 25. The metal film formed on the flat portion 27 on the upper surface of the insulating resin portion 14 becomes the ink outside electrode 16. When the dry film resist 42 is peeled off, the metal film on the surface of the dry film resist 42 adhered to the upper surface of the channel wall 24 is also peeled off at the same time, so that there is no metal film on the upper surface of the channel wall 24. The ink chamber electrodes 25 facing each other on the front and back of the channel wall 24 can be electrically independent from each other. At the same time, insulation between the ink chamber outside electrodes 16 corresponding to the mutually adjacent channel grooves 4 can be ensured.
Next, as shown in FIG. 14, the cover member 31 is bonded with a commercially available adhesive. The shape of the cover member 31 is the same as that described in the second embodiment.
[0051]
In the present embodiment, although the insulating resin portion 14 is formed higher than the channel wall 24 in the rear end sealing portion 21 of the common ink chamber, the surface to be bonded of the cover wafer 31 is flat. In such a case, there is a possibility that the adhesion may not be performed properly due to the presence of the step, or the ink may leak out from the gap. In order to address this problem, the thickness of the adhesive disposed between the channel wall 24 and the cover wafer 31 in the active area 18 is adjusted by changing the thickness of the adhesive outside the ink chamber electrode 16 and the cover wafer 31 in the common ink chamber rear end sealing portion 21. Be thicker than the thickness of the adhesive existing between them. By doing so, the gap can be sealed with the adhesive, and leakage of ink from the gap can be prevented. If the amount of protrusion of the flat portion 27 from the channel wall 24 is 10 μm, there is no problem in terms of adhesive strength and ink ejection performance.
Thereafter, the subsequent division by dicing and the bonding of the nozzle plate 23 are the same as the steps described in the second embodiment.
[0052]
(Action / Effect)
According to the method of manufacturing an ink jet head according to the present embodiment, similarly to the second embodiment, it is possible to efficiently obtain an ink jet head in which portions other than the active area are significantly reduced and material costs are reduced. The structure of the ink jet head obtained is as described in the third embodiment.
[0053]
The external circuit connection electrode 17 and the driving IC 33 are connected by a bonding wire 41 made of Au by a wire bonding technique. Thus, the ink jet head module shown in FIG. 8 is completed.
[0054]
The point that the inkjet head module can be completed by a connection method other than the wire bonding technique is the same as that described in the second embodiment.
[0055]
In the first and fourth embodiments, in the first and second embodiments, the channel wall is made of a piezoelectric material polarized in only one direction, and the ink chamber electrode 12 is arranged only on the upper half of the side surface of the channel wall. On the other hand, in the third and fourth embodiments, the channel wall is made of a joined body of piezoelectric materials polarized in opposite directions, and the ink chamber electrode 25 is arranged on the entire side surface of the channel wall. did. Under this condition, the bonding wires 34 made of Al are used in the first and second embodiments, and the bonding wires 41 made of Au are used in the third and fourth embodiments. It is not limited and may be replaced as appropriate. Further, under these conditions, in Embodiments 1 and 2, the insulating resin portion is lower than the channel wall, and in Embodiments 3 and 4, the insulating resin portion is higher than the channel wall. The height relationship between the insulating resin portion and the channel wall is not limited to these combinations, and may be replaced as appropriate.
[0056]
Note that the above-described embodiment disclosed this time is illustrative in all aspects and is not restrictive. The scope of the present invention is defined by the terms of the claims, rather than the description above, and includes all modifications within the scope and meaning equivalent to the terms of the claims.
[0057]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to form a shape corresponding to the radius portion by the viscosity of the insulating resin portion, instead of the radius portion having a large radius of curvature relying on a dicing blade as in the prior art. The length of a portion that does not directly contribute to ink ejection can be reduced. Therefore, it is possible to reduce the size of the inkjet head while maintaining the conventional ink ejection ability.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view of an inkjet head module including an inkjet head according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram of a first step of a method for manufacturing an ink jet head according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 3 is an explanatory view of a second step of the method for manufacturing an ink jet head according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is an explanatory diagram of a third step in the method for manufacturing an ink jet head according to the second embodiment based on the present invention.
FIG. 5 is an explanatory diagram of a fourth step in the method for manufacturing an ink jet head according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 6 is an explanatory diagram of a fifth step in the method for manufacturing an ink jet head according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 7 is an explanatory diagram of a sixth step in the method for manufacturing an ink jet head according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a sectional view of an inkjet head module including an inkjet head according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 9 is an explanatory diagram of a first step of the method for manufacturing an ink jet head according to the fourth embodiment of the present invention.
FIG. 10 is an explanatory diagram of a second step in the method for manufacturing an ink jet head according to the fourth embodiment of the present invention.
FIG. 11 is an explanatory diagram of a third step in the method for manufacturing an ink jet head according to the fourth embodiment of the present invention.
FIG. 12 is an explanatory diagram of a fourth step in the method for manufacturing an ink jet head according to the fourth embodiment of the present invention.
FIG. 13 is an explanatory diagram of a fifth step in the method for manufacturing an inkjet head according to Embodiment 4 of the present invention.
FIG. 14 is an explanatory diagram of a sixth step in the method for manufacturing an ink jet head according to Embodiment 4 of the present invention.
FIG. 15 is an exploded perspective view of a first inkjet head based on the prior art.
FIG. 16 is a cross-sectional view of an inkjet head module including a first inkjet head according to the related art.
FIG. 17 is a cross-sectional view of an inkjet head module including a second inkjet head according to the related art.
FIG. 18 is a sectional view of an inkjet head module including a third inkjet head according to the related art.
FIG. 19 is an explanatory diagram of a first step in a method for manufacturing an ink jet head based on the conventional technique.
FIG. 20 is an explanatory diagram of a second step in the method of manufacturing the ink jet head based on the conventional technology.
FIG. 21 is an explanatory view of a third step in the method for manufacturing an ink jet head based on the conventional technique.
FIG. 22 is an explanatory diagram of a fourth step in the method for manufacturing an ink-jet head based on the conventional technique.
FIG. 23 is an explanatory diagram of a fifth step in the method for manufacturing an ink jet head based on the conventional technique.
[Explanation of symbols]
1, 30, 40 actuator member, 2, 31 cover member, 3, 24 channel wall, 4, 11 channel groove, 10, 10a, 100 inkjet head, 12, 25, 101 ink chamber electrode, 14 insulating resin portion, 15 Filled resin round part, 16 ink chamber outside electrode, 17, 27 flat part, 18, 114 active area, 19, 113 common ink chamber, 20 ink supply port, 21 common ink chamber rear end sealing part, 22 nozzle hole, 23 nozzle Plate, 32 Base plate, 33 Driving IC, 34, 41, 103 Bonding wire, 35, 37 Counterbore, 36 Penetration processing part, 38, 39 Piezoelectric material wafer, 42, 109 Dry film resist, 43, 110 Dicing blade, 44 Dispenser , 45 liquid insulating resin, 102 ink outside electrode, 04 TAB lead, 105 a flexible substrate, 106 a printed circuit board, 107 a base plate, 108, 118 piezoelectric material wafer 112 round portion, 119 Chevron piezoelectric material wafer.

Claims (7)

主表面において一端から他端まで延びるチャンネル溝を有し、圧電材料を含むアクチュエータ部材と、
前記一端において前記チャンネル溝の内部を埋める絶縁性樹脂部と、
前記チャンネル溝の内側の側壁面の少なくとも一部を覆うように形成された駆動用電極と、
前記駆動用電極に電気的に接続され、前記絶縁性樹脂部の上面に形成された外部接続用電極とを備える、インクジェットヘッド。
An actuator member having a channel groove extending from one end to the other end on the main surface, the actuator member including a piezoelectric material;
An insulating resin portion filling the inside of the channel groove at the one end;
A driving electrode formed so as to cover at least a part of the side wall surface inside the channel groove;
An inkjet head comprising: an external connection electrode electrically connected to the drive electrode and formed on an upper surface of the insulating resin portion.
前記絶縁性樹脂部を形成する樹脂は、80℃以下の環境での弾性率が10GPa以下であるかまたは80℃以下の環境での線膨張係数が100ppm/℃以下である、請求項1に記載のインクジェットヘッド。The resin that forms the insulating resin portion has an elastic modulus of 10 GPa or less in an environment of 80 ° C. or less, or a linear expansion coefficient of 100 ppm / ° C. or less in an environment of 80 ° C. or less. Inkjet head. 前記絶縁性樹脂部のうち前記他端に向く側の端面は前記チャンネル溝の底面に対して接する曲面となっている、請求項1に記載のインクジェットヘッド。The inkjet head according to claim 1, wherein an end surface of the insulating resin portion facing the other end is a curved surface that is in contact with a bottom surface of the channel groove. 厚さ方向に分極処理を施した圧電材料ウエハの主表面に所定ピッチでチャンネル溝を形成する溝加工工程と、
前記チャンネル溝の内部に絶縁性樹脂を局所的に充填して硬化させ、絶縁性樹脂部を形成する樹脂硬化工程と、
前記チャンネル溝の内側の側壁面の少なくとも一部および前記絶縁性樹脂部の上面に導電性膜を形成する電極形成工程と、
前記導電性膜を各チャンネル溝ごとに電気的に独立したものにする電極分離工程とを含む、インクジェットヘッドの製造方法。
A groove processing step of forming channel grooves at a predetermined pitch on a main surface of a piezoelectric material wafer subjected to polarization processing in a thickness direction,
A resin curing step of locally filling and curing an insulating resin inside the channel groove to form an insulating resin portion,
An electrode forming step of forming a conductive film on at least a part of the side wall surface inside the channel groove and the upper surface of the insulating resin portion;
An electrode separating step of making the conductive film electrically independent for each channel groove.
前記樹脂硬化工程は、前記絶縁性樹脂部が硬化後において前記チャンネル溝の両脇を挟む壁の上端よりも1μm以上低い状態になるように充填および硬化を行なう、請求項4に記載のインクジェットヘッドの製造方法。5. The ink jet head according to claim 4, wherein in the resin curing step, the filling and curing are performed so that the insulating resin portion is, after being cured, lower than an upper end of a wall sandwiching both sides of the channel groove by 1 μm or more. 6. Manufacturing method. 前記電極分離工程は、前記主表面を削り取ることによって行なう、請求項4に記載のインクジェットヘッドの製造方法。The method for manufacturing an ink jet head according to claim 4, wherein the electrode separating step is performed by shaving off the main surface. 前記溝加工工程の前に、前記圧電材料ウエハの前記主表面にドライフィルムレジストを貼りつけるレジスト形成工程を含み、
前記レジスト形成工程の後で前記樹脂硬化工程の前に、前記ドライフィルムレジスト表面に撥水層を形成する工程を含み、
前記電極分離工程は、前記ドライフィルムレジストを剥離することによって行なう、請求項4に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
Before the groove processing step, including a resist forming step of pasting a dry film resist on the main surface of the piezoelectric material wafer,
Before the resin curing step after the resist forming step, including a step of forming a water-repellent layer on the dry film resist surface,
The method according to claim 4, wherein the electrode separation step is performed by stripping the dry film resist.
JP2002249180A 2002-08-28 2002-08-28 Ink jet head and its manufacturing method Pending JP2004082611A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002249180A JP2004082611A (en) 2002-08-28 2002-08-28 Ink jet head and its manufacturing method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002249180A JP2004082611A (en) 2002-08-28 2002-08-28 Ink jet head and its manufacturing method

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004082611A true JP2004082611A (en) 2004-03-18

Family

ID=32056370

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002249180A Pending JP2004082611A (en) 2002-08-28 2002-08-28 Ink jet head and its manufacturing method

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004082611A (en)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007330036A (en) * 2006-06-07 2007-12-20 Seiko Epson Corp Oscillating object, piezoelectric actuator, electronic equipment, and method of manufacturing of oscillating object
JP2013010211A (en) * 2011-06-28 2013-01-17 Sii Printek Inc Liquid ejecting head, liquid ejecting apparatus, and method of manufacturing the liquid ejecting head
JP2013031991A (en) * 2011-06-28 2013-02-14 Sii Printek Inc Liquid jet head, liquid jet apparatus, and method of manufacturing liquid jet head
JP2016124118A (en) * 2014-12-26 2016-07-11 ブラザー工業株式会社 Liquid discharge device

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007330036A (en) * 2006-06-07 2007-12-20 Seiko Epson Corp Oscillating object, piezoelectric actuator, electronic equipment, and method of manufacturing of oscillating object
JP2013010211A (en) * 2011-06-28 2013-01-17 Sii Printek Inc Liquid ejecting head, liquid ejecting apparatus, and method of manufacturing the liquid ejecting head
JP2013031991A (en) * 2011-06-28 2013-02-14 Sii Printek Inc Liquid jet head, liquid jet apparatus, and method of manufacturing liquid jet head
JP2016124118A (en) * 2014-12-26 2016-07-11 ブラザー工業株式会社 Liquid discharge device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006012992A (en) Electrode connection structure of circuit board
US6802596B2 (en) Ink jet head with partially exposed inside electrode and fabrication method thereof
US8784591B2 (en) Process for producing liquid ejection head
JP2004082611A (en) Ink jet head and its manufacturing method
JP4353670B2 (en) Inkjet head manufacturing method
JP2003170590A (en) Liquid ejection head and its manufacturing method
JP4077344B2 (en) Inkjet head, inkjet head module, and manufacturing method thereof
JP2003326710A (en) Method for forming protective film and ink jet head employing it
JP6140941B2 (en) Liquid discharge head and manufacturing method thereof
JP4173681B2 (en) Device connection method
JP3850298B2 (en) Ink jet head and manufacturing method thereof
JP3759713B2 (en) Electrode connection structure of ink jet head and method of manufacturing ink jet head
JP4517360B2 (en) Method for manufacturing droplet discharge head
JP3693923B2 (en) Droplet ejector
JP4034053B2 (en) Inkjet head, electrode connection structure thereof, and method of manufacturing inkjet head
JP3682218B2 (en) Droplet ejector
JP2003025593A (en) Electrode connecting structure for ink-jet head, electrode connecting method, and production method for ink-jet head
JP2012114346A (en) Piezoelectric module, piezoelectric device and manufacturing method therefor
JP3640899B2 (en) Method for manufacturing droplet ejecting apparatus
JPH10291323A (en) Manufacture of ink jet printer head
JP2004106458A (en) Inkjet head and method of manufacturing the same
JP3706034B2 (en) Inkjet head manufacturing method
JP4487308B2 (en) Ink jet print head and method of manufacturing ink jet print head
JP2003246058A (en) Inkjet head
JPH11207972A (en) Ink jet printer head

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050525

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060425

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060829