JP2004082611A - Ink jet head and its manufacturing method - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタに用いられるインクジェットヘッドおよびその製造方法に関するものである。特に、インクジェットヘッドにおいて、インク室内から外部に電極を取り出す構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
(構成)
図15、図16を参照して、従来のインクジェットヘッドについて説明する。従来のインクジェットヘッド100はアクチュエータ部材1とカバー部材2とを含み、アクチュエータ部材1は、その主表面にチャンネル壁3によって隔てられそれぞれ平行に延びるチャンネル溝4を備えている。各チャンネル溝4の内部の空間がインク室となる。各チャンネル壁3の側面の上半分には金属膜によってインク室内電極101が形成されている。図16に示すように、インクジェットヘッド100はベースプレート107の上面に配置されている。ベースプレート107の上面には、インクジェットヘッド100以外に駆動用IC(Integrated Circuit)33が配置されている。
【0003】
一般に、ベースプレートを含めた全体をインクジェットヘッドと称する場合もあるが、本明細書では、ベースプレートや駆動用ICを除いた部分だけを「インクジェットヘッド」と呼び、ベースプレートや駆動用ICを含めた全体を「インクジェットヘッドモジュール」と呼ぶものとする。
【0004】
(動作)
このインクジェットヘッド100でインク吐出を行なおうとする場合は、各チャンネル壁3を挟んで向い合うインク室内電極101同士に互いに逆位相の電位を印加することでチャンネル壁3にシェアモード変形を起こさせる。すなわち、チャンネル壁3の表裏のインク室内電極101間に電位差を生じさせることで、チャンネル壁3のうちインク室内電極101が形成された上半分とインク室内電極101が形成されていない下半分との境目を折れ目としてチャンネル壁3が「く」の字形に変形する。この変形によるインク室内の体積変化は、インク室内のインクに圧力変化をもたらす。この圧力変化を利用してインク室の先端部に配置した微小なノズル穴22からインク液滴が吐出される。
【0005】
(外部との接続方法)
このように動作するシェアモード方式のインクジェットヘッドを使用するためには、駆動用ICなどの外部回路と電気的に接続する必要がある。一般に、この電気的接続は、インクジェットヘッドのインク室の内部でチャンネル壁3の側面に形成されたインク室内電極101が何らかの形で電気的にインク室の外部に引き出されることによって外部取出し電極を形成し、外部回路と外部取出し電極とを接続することで行なわれる。具体的には、図15、図16の例では、インク室内電極101から平坦部に引き出されたインク室外電極102と、アクチュエータ100の外部に配置された駆動用IC33との間をボンデイングワイヤ103で結ぶことによって行なわれている。図15、図16に示したボンディングワイヤによる接続の場合では、平坦部に引き出されたインク室外電極102に対して、Alウェッジワイヤボンディング技術やAuワイヤボンディング技術が用いられ、平坦な電極面の垂直方向にボンディングキャピラリでワイヤを押圧して加熱超音波印加により金属同士の固相拡散接合が行なわれる。
【0006】
ワイヤボンディング以外の接続方法としては、たとえば、図17に示す例のように、TABリードによるアウタリードボンディングが挙げられる。平坦部まで引き出したインク室外電極102に対して、TABデバイスである駆動用IC33のアウタリード104が平行かつ同じ高さになるように何らかの手段で位置合わせして、平坦な電極面の垂直方向から加熱加圧機構を有するリード押圧具を用いて、アウタリード104の表面に予めめっき供給されているはんだを溶融させてはんだ接合を行なう。また、はんだ接合の代わりにACF(異方性導電フィルム)やACP(異方性導電ペースト)を介して電気的接続を行なうことも可能である。
【0007】
さらに他の接続方法として、図18に示す例のように、フレキシブル基板による接続も挙げられる。この例では、ベースプレート107の上面にプリント基板106が固定されており、プリント基板106のさらに上面に駆動用IC33が固定されている。駆動用IC33からプリント基板106の端部に引き出された電極と、インク室外電極102との間にフレキシブル基板105がまたがるように貼られて電気的接続を実現している。フレキシブル基板105による接続の場合でも、TABリードによる接続の場合と同様に、はんだ接合やACF、ACPによる接合が可能である。
【0008】
(製造方法)
上述のいずれの接続方法を用いるにせよ、インク室内からインク室外への電極の引出しができていることが前提となっている。このように電極の引出しがなされたインクジェットヘッドの製造方法について、図19〜図23を参照して、説明する。
【0009】
まず、図19に示すように、厚さ方向に分極させた圧電材料ウエハ108の主表面にドライフィルムレジスト109をラミネートして硬化させる。次に、図20において矢印で示すように、ダイサーのダイシングブレード110を圧電材料ウエハ108の主表面に垂直に接近させ、圧電材料ウエハ108の厚み方向の途中まで切り込んだ状態で側方に移動させることにより、のちにインク室となるチャンネル溝4を形成する。ダイシングブレード110を上昇させてインク室後端部のアール部112を形成し、図21に示す構造を得る。その後、アール部112の後ろ側の平坦部となるべき部分はダイシングブレード110を浅く当てて研削することによって、図22に示すように、ドライフィルムレジスト109のみを削り取る。なお、図21、図22に示すように各アール部112を先に全部形成してから各平坦部のドライフィルムレジスト109を削り取るのではなく、それぞれアール部112と平坦部とを連続して削り取っていってもよい。
【0010】
この結果、インク室後端部のアール部112は、ダイシングブレード110の外形と同じ形状となる。このようにしてチャンネル溝4の列(アレイ)を形成した後に、図23に示すように、チャンネル溝4の長手方向に対して直交する左右2方の斜め上方からAlやCuなどといった電極材料になる金属を斜め蒸着する。この結果、各チャンネル溝4を隔てるチャンネル壁3の上面に金属膜が形成される。ドライフィルムレジスト109および各々のチャンネル壁3のシャドーイング効果により金属膜形成は、チャンネル壁3の高さ方向の上から約1/2まで行われる。また、インク室後端部のアール部112および平坦部のドライフィルムレジストが既に削り取られた部分にも同様のシャドーイング効果のもとで金属膜形成が行なわれる。平坦部に関しては、左右2方向から金属蒸着を行った後にこの2回の工程で形成された金属膜同士が互いにつながるようにドライフィルムレジスト厚および開口幅、または斜方蒸着角度を設定することで、平坦部のドライフィルムレジストが削り取られた部分の全面に金属膜を形成することができ、アール部分112にはインク室内で互いに対向する金属膜同士をつなぐように連続した金属膜を形成することができる。その後、インク供給孔を有するカバー部材を上側から接着する。さらに、この構造体を各個体に切り分けることによってアクチュエータとしてのインクジェットヘッドは完成する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図16〜図18に示したような従来のインクジェットヘッドでは、インク吐出に寄与する領域(以下、「アクティブ領域」という。)は、共通インク室113より前側(図中左側)のアクティブ領域114のみである。その後ろ側(図中右側)で共通インク室113の下方に当たる領域はアクティブ領域114に向けてインクを供給するために存在する領域である。さらに、アール部112および平坦部は、チャンネル溝4(図15参照)内で互いに対向する2つのインク室内電極101同士を接続して一つの電極として集約し、インク室外電極102として外部に引き出すための領域である。
【0012】
このようなインクジェットヘッドのチャンネル溝4をダイシングブレードの形状に頼って形成すると、アール部112は、ダイシングブレードの外形と同じ形状となる。たとえば、図20においてダイシングブレード110として3インチブレードを使用した場合は、チャンネル溝4の深さを300μmに設定すると、アール部112のチャンネル溝4の長手方向に沿った長さは6.76mmにもなる。この構成でインク吐出に寄与するアクティブ領域114(図16〜図18参照)が2mm、アール部112より後ろ側の平坦部(外部との接続のための露出部を含む。)が2mm必要だとすると全長は10.76mmにもなる。しかし、実際問題として、共通インク室113から各チャンネル溝4内のインク室にインクを供給するという役割を果たすためにはアール部が占める領域はチャンネル溝4の長手方向に沿って2mmもあれば十分である。これにアクティブ領域114の2mm、平坦部の2mmを加えて、理想的には全長6mmでインクジェットヘッドを構成できるはずである。ところが、全長が10.76mmにもなっているということは、アール部112が存在するために全長が本来必要な長さの1.5倍以上になってしまっているということになる。とりわけ、共通インク室113の長さに注目すれば、本来必要な長さの3倍以上も持っていることになる。
【0013】
このような構成では、本来インク吐出に寄与するアクティブ領域114以外の部分、すなわち無駄な部分が非常に大きい。そのため、材料コストが高くなり、安価なインクジェットヘッドを製造できないという問題があった。また、高い誘電率を有するPZTなどの圧電材料の上面を利用して平坦部までインク室内の電極を引き出す必要があるため、電極間の静電容量が大きくなる。その結果、インクジェットヘッドのアクチュエータとしての駆動に際して、印加駆動波形が鈍る。この印加駆動波形の鈍りによって、高速駆動による高速印字が困難になるという問題があった。この印加駆動波形の鈍りは、印加電圧を上昇させることで改善できるが、印加電圧を上げれば、駆動による発熱量が増大してインクジェットヘッドの温度が上昇する。そうなると、インクの粘度が変化して、安定で高精度な印字が行なえないという問題と、高い電圧を印加できる駆動用IC33を用意しなければならないため、部品コストが増してしまうという問題と、さらに低消費電力化が困難になるという問題とがあった。
【0014】
この問題に対する対策として、アクチュエータとしてのインクジェットヘッドのインク室内電極101のアクティブ領域114以外の部分では、チャンネル壁3としての圧電材料と、インク室内電極101としての金属膜との間に、低誘電膜を予め形成することで、アクティブ領域114以外の部分での静電容量を低減させるという技術が提案されている。しかし、約200℃という低温度のキューリー点を有する材料であるPZTに対して、低温のプロセスで低誘電率のSi−N膜を形成するためには、非常に高価なECR−CVD(Electron Cyclotron Resonance Chemical Vapor Deposition)装置が必要となる。そうなると、製造コストが増大して、安価なインクジェットヘッドを製造できないという問題があった。
【0015】
そこで、本発明は、インク吐出に直接寄与しない部分の、チャンネル溝の長手方向の長さを最小に抑えることのできるインクジェットヘッドおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に基づくインクジェットヘッドは、主表面において一端から他端まで延びるチャンネル溝を有し、圧電材料を含むアクチュエータ部材と、上記一端において上記チャンネル溝の内部を埋める絶縁性樹脂部と、上記チャンネル溝の内側の側壁面の少なくとも一部を覆うように形成された駆動用電極と、上記絶縁性樹脂部の上面に形成された外部接続用電極とを備える。上記外部接続用電極は、上記駆動用電極に電気的に接続されている。この構成を採用することにより、従来のようなダイシングブレードに頼った大きな曲率半径のアール部ではなく、絶縁性樹脂部の粘度によってアール部に相当する形状を作ることができるので、インク吐出に直接寄与しない部分の長さを短くすることができる。したがって、従来のインク吐出能力を維持したままインクジェットヘッドを小型化することができる。
【0017】
上記発明において好ましくは、上記絶縁性樹脂部を形成する樹脂は、80℃以下の環境での弾性率が10GPa以下であるかまたは80℃以下の環境での線膨張係数が100ppm/℃以下である。この構成を採用することにより、熱処理などを経ても圧電材料と樹脂との間でクラックが発生することを抑制することができる。
【0018】
上記発明において好ましくは、上記絶縁性樹脂部のうち上記他端に向く側の端面は上記チャンネル溝の底面に対して接する曲面となっている。この構成を採用することにより、インク室内のインクの流れが円滑になり、気泡がインク室内に混入しても排出しやすくなる。無駄にインクを消費することがないのでランニングコストを低く抑えることができる。気泡がインク室内に滞留することがないので安定したインク供給が可能となり、印刷画質を高品位に保つことができる。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明に基づくインクジェットヘッドの製造方法は、厚さ方向に分極処理を施した圧電材料ウエハの主表面に所定ピッチでチャンネル溝を形成する溝加工工程と、上記チャンネル溝の内部に絶縁性樹脂を局所的に充填して硬化させ、絶縁性樹脂部を形成する樹脂硬化工程と、上記チャンネル溝の内側の側壁面の少なくとも一部および上記絶縁性樹脂部の上面に導電性膜を形成する電極形成工程と、上記導電性膜を各チャンネル溝ごとに電気的に独立したものにする電極分離工程とを含む。この方法を採用することにより、アクティブ領域以外の部分を大幅に削減し、材料コストを低く抑えたインクジェットヘッドを、効率良く得ることができる。
【0020】
上記発明において好ましくは、上記樹脂硬化工程は、上記絶縁性樹脂部が硬化後において上記チャンネル溝の両脇を挟む壁の上端よりも1μm以上低い状態になるように充填および硬化を行なう。この方法を採用することにより、絶縁性樹脂部の上面に付着した導電性膜を損なわずにチャンネル壁の上面に付着した導電性膜を除去する加工が容易に行なえるようになる。
【0021】
上記発明において好ましくは、上記電極分離工程は、上記主表面を削り取ることによって行なう。この方法を採用することにより、簡単に迅速に各チャンネル溝ごとの導電性膜を電気的に独立にすることができる。
【0022】
上記発明において好ましくは、上記溝加工工程の前に、上記圧電材料ウエハの上記主表面にドライフィルムレジストを貼りつけるレジスト形成工程を含み、上記レジスト形成工程の後で上記樹脂硬化工程の前に、上記ドライフィルムレジスト表面に撥水層を形成する工程を含み、上記電極分離工程は、上記ドライフィルムレジストを剥離することによって行なう。この方法を採用することにより、圧電材料ウエハに機械的な負荷を与えることなく、容易に確実に各チャンネル溝ごとの導電性膜を電気的に独立にすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
(構成)
図1を参照して、本発明に基づく実施の形態1におけるインクジェットヘッド10について説明する。このインクジェットヘッド10では、圧電材料であるところのPZT板からなるアクチュエータ部材30の上面に、インク室となるチャンネル溝11が平行に複数形成されており、各インク室の内部ではそれぞれ2つのインク室内電極(「駆動用電極」ともいう。)12がインク室の内側に向いて互いに対向するように形成されている。インク室内電極12は厚さ0.5μmであって、Alからなり、主にチャンネル壁の上半分に形成されている。また、チャンネル溝11の後端部(図中右側)に局所的に、シリカフィラーを含有する絶縁性樹脂が充填されることで絶縁性樹脂部14が形成されている。絶縁性樹脂部14の前側(図中左側)の端面としては、チャンネル溝11の上部から底部までで緩やかなアール形状を有する充填樹脂アール部15が形成されている。充填樹脂アール部15は、図1に示すようにチャンネル溝11の底面に対して接する曲面となっていることが好ましい。充填樹脂アール部15の表面において、各インク室内の互いに対向するインク室内電極12は1本にまとまり、さらに電極は絶縁性樹脂部14の上面である平坦部17にまで引き出される。こうして、インク室内電極12に導通する外部回路接続用電極としてインク室外電極16が形成されている。
【0024】
また、アクチュエータ部材30は、カバー部材31と接着されており、インク室の前側の接着部分がインク室内の圧力変動を発生させるアクティブ領域18である。また、カバー部材31の下面の一部には共通インク室19、インク供給口20および共通インク室後端封止部21が形成されている。また、インクジェットヘッド10の最も前側のインク吐出面には、微小なノズル穴22を有するノズルプレート23が接着されている。
【0025】
このインクジェットヘッド10は、ベースプレート32の上面に駆動用IC33と並んで接着固定されている。インクジェットヘッド10と外部回路との接続としては、インクジェットヘッド10の平坦部17に形成されたインク室外電極16と駆動用IC33とが、ワイヤボンディング技術によりAl製のボンディングワイヤ34で結線されている。こうして図1に示す全体でインクジェットヘッドモジュールを構成している。
【0026】
(動作)
各インク室においてインクを吐出させるには、各インク室の内側を向いて互いに対抗するインク室内電極12同士は互いに同電位となり、各チャンネル壁の表裏で対向する電極同士は互いに逆位相となるように、電圧印加を行なう。こうすることによってアクティブ領域18のチャンネル壁がシェアモードで駆動するアクチュエータの役割を果たし、インク室内のインク圧力がコントロールされ、ノズル穴22からインクの微小な液滴が吐出される。
【0027】
(作用・効果)
従来のインクジェットヘッドでは、インク室内電極を外部に引き出すために大きなアール部の表面を利用して引き出していた。そのために、たとえば、3インチブレードで加工した場合は、上述したように、インクジェットヘッドの全長が10.76mmにもなっていた。
【0028】
これに対して、本実施の形態のインクジェットヘッドでは、充填樹脂アール部15を形成することによって、アクティブ領域18の長さが2mm、共通インク室19の長さ(充填樹脂アール部15を含む)が2mm、平坦部が2mmの、全長6mmでアクチュエータとしてのインクジェットヘッドを構成することができる。すなわち、インクジェットヘッドの全長のうちアクティブ領域以外の部分を大幅に削減することができ、材料コスト低減を実現できる。また、インク室内の電極の長さが大幅に短くなり、インク室外電極16も圧電材料からなるアクチュエータ部材30の上面に直接形成するのではなく絶縁性樹脂部14上に形成することとしているため、大幅な静電容量の低減が可能となる。したがって、駆動周波数を上げることが可能となるため、高速印字が実現できる。また、駆動電圧の低減が行なえることから駆動用IC33の低耐電圧化が行なえる。したがって、駆動用ICのコストの低減および駆動消費電力の削減を実現できる。
【0029】
(実施の形態2)
(製造方法)
図2〜図7を参照して、本発明に基づく実施の形態2におけるインクジェットヘッドの製造方法について説明する。この製造方法は、実施の形態1で説明したインクジェットヘッド10を得るための製造方法である。
【0030】
まず、図2に示すように厚さ方向に分極させた圧電材料ウエハ118に対して、ダイサーのダイシングブレード43を用いて厚み方向の途中まで切り込んだ状態で走行させることによりチャンネル溝4を形成する。チャンネル溝4は一端から他端まで貫通するように複数本平行に形成する。チャンネル溝4同士の間に形成される隔壁がチャンネル壁3となる。
【0031】
図3に示すように、圧電材料ウエハ118の上側からディスペンサ44などを用いて、液状絶縁性樹脂45を約5mm幅で塗布供給する。この塗布は、複数のチャンネル溝4に対して直交して横切るように行なう。このとき、液状絶縁性樹脂45の粘度を10Pa・s以下に設定しておけば、液状絶縁性樹脂45は自ずとチャンネル溝4内に充填される。また、1000Pa・s以下の粘度であれば、硬化工程において温度上昇とともに粘度が低下し、硬化反応前に自ずと充填されることがわかっているため、実質的には1000Pa・s以下の液状絶縁性樹脂45が使用可能である。
【0032】
その後、この圧電材料ウエハ118を100℃のオーブン内に1時間放置することによって液状絶縁性樹脂45を硬化させる。また、ホットプレート上で樹脂硬化を行なうこととしてもよい。この場合、のちにアクチュエータとして働かなければならない圧電材料への熱負荷をなるべく少なくするために、アクティブ領域18となるべき部分を強制的に冷却する。たとえば、ホットプレート内で局所的な冷却が行なえるようにぺルチェ素子を配置したり、冷却液を循環させたりする。あるいは、加熱硬化を行わずに室温放置によって硬化させることとしてもよい。
【0033】
このとき、液状絶縁性樹脂45は、シリカフィラーを分散させたエポキシ系樹脂で構成されており、80℃以下の環境での線膨張係数が100ppm/℃になるよう調整されている。液状絶縁性樹脂45としてシリカフィラーが入っていない通常のエポキシ系樹脂を使用して作製したインクジェットヘッドでは、温度サイクル試験で早期に圧電材料との間に樹脂クラックが発生したが、本実施の形態で用いたシリカフィラーを分散させたエポキシ系樹脂では、圧電材料との接続の信頼性において優れる。
【0034】
次に、図4に示すように、チャンネル溝4の長手方向に直交する斜め上方からAlやCuなどの電極材料となる金属を斜め蒸着する。この作業をチャンネル溝4の長手方向に対して左右2方向から行なうことでチャンネル壁3の上面および側面の一部に導電性膜として金属膜が形成される。各チャンネル壁3のシャドーイング効果により金属膜形成は、チャンネル溝4の深さ方向で約1/2の深さまで行われ、このうち一部は、のちにインク室内電極12となる。この時点では、各チャンネル壁3の上面にも金属膜が形成されているので、チャンネル壁3を挟んでチャンネル壁3の表裏という関係で互いに対向するインク室内電極12同士は、各チャンネル壁3の上面の金属膜を通じてつながっている。
【0035】
しかし、その後、図5に示すように、圧電材料ウエハ118の上面に対してミリング加工を行うことで、チャンネル壁3上面の金属膜を除去する。その結果、チャンネル壁3を挟んで互いに対向するインク室内電極12同士は、電気的に分離される。このミリング加工において、既に硬化した絶縁性樹脂がチャンネル溝4内に延びる斜面である充填樹脂アール部15や、平坦部17上に形成された金属膜は、除去されずに確実に残る。なぜなら、図3の時点で液状絶縁性樹脂45は、チャンネル溝4上部でメニスカスを形成していたためにチャンネル壁3の上面よりも1μm以上凹んでいたからである。1つのチャンネル溝4内を向くインク室内電極12同士は、充填樹脂アール部15の表面に形成された金属膜によって電気的に1本に集約され、さらに平坦部17にまで電気的に連続している。平坦部17に形成されている金属膜は、のちにインク室外電極16となる。このとき、ミリング加工の代わりに、600番および1200番のラッピングフィルムによるフィルム研磨加工を採用してもよい。このようなフィルム研磨加工によってもチャンネル壁3の上面にある金属膜および絶縁性樹脂を除去して図5に示す構造に至ることができる。
【0036】
次に、図6に示すように、カバー部材31を上側からかぶせ、市販の接着剤で接着する。カバー部材31は、圧電材料のウエハを加工したものであり、のちにインクジェットヘッドとなったときにそれぞれ共通インク室19およびインク供給口20(図1参照)になる予定のザグリ35および貫通加工部36が設けられている。また、カバー部材31には平坦部17の一部を回避するようにザグリ37が設けられている。絶縁性樹脂部14の中央とカバー部材31のザグリ37の中央部とが一致するように位置合わせを行い、図6に示すように両者を貼り合わせる。
【0037】
図5に示した構造では、既に述べたように平坦部17は、チャンネル壁3の上面より低くなっていた。したがって、図6に示すようにカバー部材31を接着しようとしても、共通インク室後端封止部21においてカバー部材31と平坦部17との間に隙間が生じる。この隙間を接着剤により封止する。すなわち、アクティブ領域18(図8参照)におけるチャンネル壁3とカバー部材31との間に存在する接着剤の厚みよりも、共通インク室後端封止部21におけるカバー部材31と平坦部17との間に存在する接着剤の厚みを厚くする。こうすることにより、隙間を接着剤によって封止することができ、この隙間からのインクの漏れを防止することができる。
【0038】
なお、通常、カバー部材31には、インク室を形成するアクチュエータ部材30との熱膨張率のマッチングを良くするためにアクチュエータ部材30と同じ圧電材料が用いられるが、同じ圧電材料でなくとも熱膨張率が比較的近くかつ安価なアルミナセラミックを用いても良い。
【0039】
その後、図6の細い破線で示したダイシングラインで、ザグリ37の部分に残っている部材のみをダイシングで除去する。この部分ではカバー部材31は平坦部17に接しない形になっていたので、ダイシング除去の結果、インク室外電極16の直上が開放される。同時に、図示しないダイサーのダイシングブレードにより、カバー部材31のザグリ37およびアクティブ領域18の中央部に太い破線で示したように切断を行ない、個々のインクジェットヘッド10の大きさに小片化する。個別に分割されたものを図7に示す。
【0040】
その後、図1にあるように、インクを吐出する側の端面にノズルプレート23を接着剤で接着する。こうして、実施の形態1で説明したインクジェットヘッド10を得ることができる。
【0041】
(作用・効果)
本実施の形態におけるインクジェットヘッドの製造方法によれば、アクティブ領域以外の部分を大幅に削減し、材料コストを低く抑えたインクジェットヘッドを、効率良く得ることができる。
【0042】
さらに、図1に示すように、このインクジェットヘッド10と駆動用IC33とをベースプレート32に接着し、インク室外電極16と駆動用IC33とをワイヤボンディング技術によりAl製のボンディングワイヤ34で結線する。こうしてインクジェットヘッドモジュールが完成する。
【0043】
このとき、ワイヤボンディング技術による接続方法に代えて、駆動用IC33が実装されたプリント基板などとの間でフレキシブル基板とACFなどを用いた接続方法を採用してもよい。あるいは、駆動用IC33が搭載されたテープキャリアパッケージをACFなどを用いてリード接続してインクジェットヘッドモジュールを完成させてもよい。
【0044】
(実施の形態3)
(構成)
図8を参照して、本発明に基づく実施の形態3におけるインクジェットヘッド10aについて説明する。このインクジェットヘッド10aでは、アクチュエータ部材40の上面に平行に複数のチャンネル溝が形成されている。アクチュエータ部材40は、板厚方向に分極された2枚の圧電材料ウエハを分極方向が互いに相反する向きになるように重ね合わせて市販の接着剤を用いて張り合わせたPZT板である。チャンネル溝の内部空間として形成される各インク室の内面には、厚さ0.5μmのAuからなるインク室内電極25がチャンネル壁の全面に形成されている。チャンネル溝の深さは300μmに設定されており、チャンネル溝の側壁の上側150μmと下側150μmとは、互いに相反する向きに分極された材料同士が接着された構成になっている。すなわち、アクチュエータ部材40は、圧電材料ウエハ38と、これと相反する向きに分極された圧電材料ウエハ39とが貼り合わされたシェブロン圧電材料ウエハから作製したものである。
【0045】
また、インクジェットヘッド10aの後端部には、アルミナフィラーを含有する絶縁性樹脂が充填されることで絶縁性樹脂部14が形成されている。絶縁性樹脂部14の前側の端面としては、各チャンネル溝の上部から底部までで緩やかなアール形状を有する充填樹脂アール部15が形成されている。充填樹脂アール部15は、図8に示すようにチャンネル溝の底面に対して接する曲面となっていることが好ましい。充填樹脂アール部15の存在により、各インク室内の互いに対向するインク室内電極25はそれぞれ1本にまとまり、さらに電極は絶縁性樹脂部14の上面である平坦部27にまで引き出される。こうして、インク室内電極25に導通する外部回路接続用電極としてインク室外電極16が形成されている。
【0046】
他の部分の構成は実施の形態1におけるインクジェットヘッドと同じである。こうして図8に示す全体でインクジェットヘッドモジュールを構成している。
【0047】
(動作)
上述の構成で、インクを吐出させるには、各インク室の内壁全面に配置されたインク室内電極25に電圧を印加し、チャンネル壁の表裏で対向する電極同士が逆位相となるようにする。上述したようにアクティブ領域18のチャンネル壁の上半分と下半分とでは分極方向が違うため、この電圧印加を行なった場合、上半分と下半分とが同時に逆向きのシェアモード変形を引き起こす。その結果、チャンネル壁全体として見れば、結果的に「く」の字形に変形する。したがって、上半分と下半分との分極の向きの組み合わせや電圧印加の正負を適当に選ぶことによってこの変形がインク室を狭める向きになるようにすることができる。また、チャンネル壁の表裏に印加していた電位の組み合わせを逆にするとインク室を広げる方向に揃って「く」の字形に変形させることができる。この変形によるインク室内の体積変化は、インク室内のインクに圧力変化をもたらす。この圧力変化を利用してインク室の先端部に配置したノズルプレート23のノズル穴22からインク液滴が吐出される。
【0048】
(作用・効果)
本実施の形態におけるインクジェットヘッド10aは、実施の形態1におけるインクジェットヘッド10と、構成が一部異なるが、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0049】
(実施の形態4)
(製造方法)
図9〜図14を参照して、本発明に基づく実施の形態4におけるインクジェットヘッドの製造方法について説明する。この製造方法は、実施の形態3で説明したインクジェットヘッド10aを得るための製造方法である。
まず、図9に示すように厚さ方向に分極させた基材としての圧電材料ウエハ38と、これと分極の向きが逆向きになるように重ねて配置した別の圧電材料ウエハ39とを市販のエポキシ系接着剤で貼り合わせることで形成したシェブロン圧電材料ウエハ119を用意する。このシェブロン圧電材料ウエハ119のうち圧電材料ウエハ39が露出する側の表面(図9における上側表面)にドライフィルムレジスト42を張り合わせて、加熱またはUV露光によって硬化させる。その後、ドライフィルムレジスト42の表面に図示しない撥水材料をスプレーコーティングし、必要に応じて加熱処理することによって撥水処理層を強固に付着させる。その後、図10にあるように、ダイサーのダイシングブレード43を厚み方向の途中まで切り込んだ状態で走行させることによりチャンネル溝4を形成する。チャンネル溝4は一端から他端まで貫通するように複数本平行に形成する。チャンネル溝4同士の間に形成される隔壁がチャンネル壁24となる。この結果、チャンネル壁24の上半分は元は圧電材料ウエハ39であった材料からなり、下半分は元は圧電材料ウエハ38であった材料からなることとなる。
図11に示すように、圧電材料ウエハ119の上側からディスペンサ44などを用いて、液状絶縁性樹脂45を約5mm幅で塗布供給する。この塗布は、複数のチャンネル溝4に対して直交して横切るように行なう。このとき、液状絶縁性樹脂45の粘度を10Pa・s以下に設定しておけば、液状絶縁性樹脂45は自ずとチャンネル溝4内に充填される。また、1000Pa・s以下の粘度であれば、硬化工程において温度上昇とともに粘度が低下し、硬化反応前に自ずと充填されることがわかっているため、実質的には1000Pa・s以下の液状絶縁性樹脂45が使用可能である。
【0050】
また、このとき、ドライフィルムレジスト42の表面は、撥水処理層が形成されているため、チャンネル壁24の上面に液状絶縁性樹脂45が塗布されても撥水処理層によってはじかれ、液状絶縁性樹脂45がチャンネル壁24を境に途切れて各チャンネル溝4内に入っていく。液状絶縁性樹脂45はチャンネル溝4の上部でメニスカスを形成することによって、ドライフィルムレジスト42の上面よりは低くなるがチャンネル壁24上面より10μm突出した形状となる。液状絶縁性樹脂45はチャンネル壁24の上面に被さることはないので、後に行なうドライフィルムレジスト42のリフトオフ工程でリフトオフ作業の障害となることはない。
その後、この圧電材料ウエハ119を120℃のオーブン内に20分間放置して、液状絶縁性樹脂45を硬化させ、図12に示すように、絶縁性樹脂部14とする。このとき、液状絶縁性樹脂45は、アルミナフィラーが分散され、シリコーン骨格を若干付与したエポキシ系樹脂で構成されており、80℃以下の環境での弾性率が10GPaになるように調整されているので、チャンネル溝4内に形成される絶縁性樹脂部14とシェブロン圧電材料ウエハ119との間に発生する熱応力を絶縁性樹脂14の弾性変形によって緩和することができる。したがって、接続信頼性において優れる。
次に、図12に示すように、シェブロン圧電材料ウエハ119の直上に電極材料となる金属のターゲット(図示省略)を配置して、スパッタリング技術により蒸着する。本実施の形態では、Auを蒸着する。こうして、チャンネル溝4内部、ドライフィルムレジスト42表面および絶縁性樹脂部14表面に導電性膜として金属膜が形成される。その後、ドライフィルムレジスト剥離液に浸漬して、チャンネル壁24上にあるドライフィルムレジスト42を剥離し、図13に示すようになる。チャンネル溝4の内面に形成された金属膜はインク室内電極25となる。絶縁性樹脂部14の上面である平坦部27に形成された金属膜はインク室外電極16となる。このドライフィルムレジスト42の剥離の際には、チャンネル壁24上面に付着していたドライフィルムレジスト42の表面の金属膜も同時に剥離されるので、チャンネル壁24の上面には金属膜がない状態となり、チャンネル壁24の表裏で互いに対向するインク室内電極25同士は互いに電気的に独立させることができる。また、同時に、互いに隣接するチャンネル溝4にそれぞれ対応するインク室外電極16同士の間の絶縁も確保することができる。
次に、図14にあるように、カバー部材31を市販の接着剤で接着する。カバー部材31の形状は、実施の形態2で説明したものと同じである。
【0051】
本実施の形態では、共通インク室後端封止部21において絶縁性樹脂部14がチャンネル壁24より高く形成されているにもかかわらず、カバーウエハ31の被接着面は平坦であるので、接着した場合に、段差の存在によって接着が良好に行われなかったり、また、隙間からインクが漏れ出たりするおそれがある。この問題点に対処するため、アクティブ領域18におけるチャンネル壁24とカバーウエハ31との間に配置する接着剤の厚みを、共通インク室後端封止部21におけるインク室外電極16とカバーウエハ31との間に存在する接着剤の厚みよりも厚くする。こうすることにより、隙間を接着剤によって封止することができ、この隙間からのインクの漏れを防止することができる。なお、平坦部27のチャンネル壁24からの突出量は、10μmであれば、接着強度、インク吐出性能の面で問題がない。
その後、この後の、ダイシングによる分割やノズルプレート23の接着については、実施の形態2で説明した工程と同様である。
【0052】
(作用・効果)
本実施の形態におけるインクジェットヘッドの製造方法によっても、実施の形態2と同様に、アクティブ領域以外の部分を大幅に削減し、材料コストを低く抑えたインクジェットヘッドを、効率良く得ることができる。得られるインクジェットヘッドの構造は実施の形態3で説明した通りである。
【0053】
外部回路接続用電極17と駆動用IC33とをワイヤボンディング技術によりAu製のボンディングワイヤ41で結線する。こうして、図8に示すインクジェットヘッドモジュールが完成する。
【0054】
ワイヤボンディング技術以外の接続方法でもインクジェットヘッドモジュールを完成させることができる点については、実施の形態2で説明したのと同様である。
【0055】
実施の形態1〜4のうち、実施の形態1,2では、チャンネル壁は一つの向きにのみ分極された圧電材料からなり、チャンネル壁の側面の上半分にのみインク室内電極12を配置することとしているのに対して、実施の形態3,4では、チャンネル壁は互いに逆の向きに分極された圧電材料の接合体からなり、チャンネル壁の側面の全面にインク室内電極25を配置することとした。この条件下で、実施の形態1,2では、Al製のボンディングワイヤ34を用い、実施の形態3,4では、Au製のボンディングワイヤ41を用いたが、ボンディングワイヤの種類はこれらの組合せに限定されるものではなく、適宜入れ替えてもよい。また、この条件下で、実施の形態1,2では、絶縁性樹脂部がチャンネル壁に比べて低く、実施の形態3,4では、絶縁性樹脂部がチャンネル壁に比べて高い構造としたが、絶縁性樹脂部とチャンネル壁との高低関係もこれらの組合せに限定されるものではなく、適宜入れ替えてもよい。
【0056】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のようなダイシングブレードに頼った大きな曲率半径のアール部ではなく、絶縁性樹脂部の粘度によってアール部に相当する形状を作ることができるので、インクジェットヘッドの全長のうちインク吐出に直接寄与しない部分の長さを短くすることができる。したがって、従来のインク吐出能力を維持したままインクジェットヘッドを小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施の形態1におけるインクジェットヘッドを備えるインクジェットヘッドモジュールの断面図である。
【図2】本発明に基づく実施の形態2におけるインクジェットヘッドの製造方法の第1の工程の説明図である。
【図3】本発明に基づく実施の形態2におけるインクジェットヘッドの製造方法の第2の工程の説明図である。
【図4】本発明に基づく実施の形態2におけるインクジェットヘッドの製造方法の第3の工程の説明図である。
【図5】本発明に基づく実施の形態2におけるインクジェットヘッドの製造方法の第4の工程の説明図である。
【図6】本発明に基づく実施の形態2におけるインクジェットヘッドの製造方法の第5の工程の説明図である。
【図7】本発明に基づく実施の形態2におけるインクジェットヘッドの製造方法の第6の工程の説明図である。
【図8】本発明に基づく実施の形態3におけるインクジェットヘッドを備えるインクジェットヘッドモジュールの断面図である。
【図9】本発明に基づく実施の形態4におけるインクジェットヘッドの製造方法の第1の工程の説明図である。
【図10】本発明に基づく実施の形態4におけるインクジェットヘッドの製造方法の第2の工程の説明図である。
【図11】本発明に基づく実施の形態4におけるインクジェットヘッドの製造方法の第3の工程の説明図である。
【図12】本発明に基づく実施の形態4におけるインクジェットヘッドの製造方法の第4の工程の説明図である。
【図13】本発明に基づく実施の形態4におけるインクジェットヘッドの製造方法の第5の工程の説明図である。
【図14】本発明に基づく実施の形態4におけるインクジェットヘッドの製造方法の第6の工程の説明図である。
【図15】従来技術に基づく第1のインクジェットヘッドの分解斜視図である。
【図16】従来技術に基づく第1のインクジェットヘッドを備えるインクジェットヘッドモジュールの断面図である。
【図17】従来技術に基づく第2のインクジェットヘッドを備えるインクジェットヘッドモジュールの断面図である。
【図18】従来技術に基づく第3のインクジェットヘッドを備えるインクジェットヘッドモジュールの断面図である。
【図19】従来技術に基づくインクジェットヘッドの製造方法の第1の工程の説明図である。
【図20】従来技術に基づくインクジェットヘッドの製造方法の第2の工程の説明図である。
【図21】従来技術に基づくインクジェットヘッドの製造方法の第3の工程の説明図である。
【図22】従来技術に基づくインクジェットヘッドの製造方法の第4の工程の説明図である。
【図23】従来技術に基づくインクジェットヘッドの製造方法の第5の工程の説明図である。
【符号の説明】
1,30,40 アクチュエータ部材、2,31 カバー部材、3,24 チャンネル壁、4,11 チャンネル溝、10,10a,100 インクジェットヘッド、12,25,101 インク室内電極、14 絶縁性樹脂部、15 充填樹脂アール部、16 インク室外電極、17,27 平坦部、18,114 アクティブ領域、19,113 共通インク室、20 インク供給口、21 共通インク室後端封止部、22 ノズル穴、23 ノズルプレート、32 ベースプレート、33 駆動用IC、34,41,103 ボンディングワイヤ、35,37 ザグリ、36 貫通加工部、38,39 圧電材料ウエハ、42,109 ドライフィルムレジスト、43,110 ダイシングブレード、44 ディスペンサ、45 液状絶縁性樹脂、102 インク室外電極、104 TABリード、105 フレキシブル基板、106 プリント基板、107 ベースプレート、108,118 圧電材料ウエハ、112 アール部、119 シェブロン圧電材料ウエハ。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink jet head used for an ink jet printer and a method for manufacturing the same. In particular, the present invention relates to a structure for taking out an electrode from the ink chamber to the outside in an ink jet head.
[0002]
[Prior art]
(Constitution)
A conventional inkjet head will be described with reference to FIGS. The
[0003]
In general, the entirety including the base plate may be referred to as an ink jet head, but in this specification, only the portion excluding the base plate and the driving IC is referred to as an “ink jet head”, and the entirety including the base plate and the driving IC is referred to. It is referred to as an “inkjet head module”.
[0004]
(motion)
When ink is to be ejected by the
[0005]
(How to connect to the outside)
In order to use a share mode type ink jet head that operates as described above, it is necessary to electrically connect to an external circuit such as a driving IC. In general, the electrical connection is made by forming an external extraction electrode by somehow electrically pulling out the
[0006]
As a connection method other than wire bonding, for example, as shown in an example shown in FIG. The
[0007]
Still another connection method includes a connection using a flexible substrate as in the example shown in FIG. In this example, the printed
[0008]
(Production method)
Regardless of which connection method is used, it is assumed that the electrodes can be drawn from the ink chamber to the outside of the ink chamber. The method of manufacturing the ink jet head from which the electrodes are drawn out will be described with reference to FIGS.
[0009]
First, as shown in FIG. 19, a dry film resist 109 is laminated and cured on the main surface of a
[0010]
As a result, the
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional inkjet head as shown in FIGS. 16 to 18, the area that contributes to ink ejection (hereinafter referred to as “active area”) is only the
[0012]
If the
[0013]
In such a configuration, a portion other than the
[0014]
As a countermeasure against this problem, in a portion other than the
[0015]
Therefore, an object of the present invention is to provide an ink jet head and a method of manufacturing the same, which can minimize the length of the channel groove in the longitudinal direction of a portion that does not directly contribute to ink ejection.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, an ink jet head according to the present invention has a channel groove extending from one end to the other end on a main surface, an actuator member including a piezoelectric material, and an insulating member filling the inside of the channel groove at the one end. A resin part, a drive electrode formed so as to cover at least a part of a side wall surface inside the channel groove, and an external connection electrode formed on an upper surface of the insulating resin part are provided. The external connection electrode is electrically connected to the drive electrode. By adopting this configuration, it is possible to create a shape corresponding to the radius portion by the viscosity of the insulating resin portion, instead of the radius portion having a large radius of curvature relying on a dicing blade as in the past, so that the ink ejection can be directly performed. The length of the portion that does not contribute can be shortened. Therefore, it is possible to reduce the size of the inkjet head while maintaining the conventional ink ejection ability.
[0017]
In the above invention, preferably, the resin forming the insulating resin portion has an elastic modulus of 10 GPa or less in an environment of 80 ° C. or less or a linear expansion coefficient of 100 ppm / ° C. or less in an environment of 80 ° C. or less. . By employing this configuration, it is possible to suppress the occurrence of cracks between the piezoelectric material and the resin even after heat treatment or the like.
[0018]
Preferably, in the above invention, an end surface of the insulating resin portion facing the other end is a curved surface that is in contact with a bottom surface of the channel groove. By adopting this configuration, the flow of the ink in the ink chamber becomes smooth, and even if bubbles are mixed in the ink chamber, the ink is easily discharged. Since the ink is not wasted, the running cost can be reduced. Since bubbles do not stay in the ink chamber, stable ink supply is possible, and print quality can be kept high.
[0019]
In order to achieve the above object, a method of manufacturing an ink jet head according to the present invention includes a groove processing step of forming channel grooves at a predetermined pitch on a main surface of a piezoelectric material wafer subjected to a polarization process in a thickness direction; A resin curing step of forming an insulating resin portion by locally filling and curing an insulating resin in the inside of the substrate, and electrically conductive on at least a part of the side wall surface inside the channel groove and the upper surface of the insulating resin portion. An electrode forming step of forming a conductive film, and an electrode separating step of making the conductive film electrically independent for each channel groove. By employing this method, it is possible to efficiently obtain an ink jet head in which a portion other than the active area is significantly reduced and the material cost is reduced.
[0020]
Preferably, in the above invention, in the resin curing step, filling and curing are performed so that the insulating resin portion is lower than the upper end of a wall sandwiching both sides of the channel groove by 1 μm or more after curing. By employing this method, a process of removing the conductive film attached to the upper surface of the channel wall without damaging the conductive film attached to the upper surface of the insulating resin portion can be easily performed.
[0021]
In the above invention, preferably, the electrode separation step is performed by shaving the main surface. By adopting this method, the conductive film of each channel groove can be made electrically independent simply and quickly.
[0022]
Preferably in the above invention, before the groove processing step, including a resist forming step of attaching a dry film resist to the main surface of the piezoelectric material wafer, before the resin curing step after the resist forming step, The method includes a step of forming a water-repellent layer on the surface of the dry film resist, and the electrode separation step is performed by peeling the dry film resist. By employing this method, it is possible to easily and reliably make the conductive films of the respective channel grooves electrically independent without applying a mechanical load to the piezoelectric material wafer.
[0023]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
(Embodiment 1)
(Constitution)
With reference to FIG. 1, an
[0024]
Further, the
[0025]
The
[0026]
(motion)
In order to eject ink in each ink chamber, the
[0027]
(Action / Effect)
In the conventional ink jet head, the ink chamber electrode is drawn out using the surface of a large radius portion in order to draw out the electrode inside the ink chamber. Therefore, for example, when processing is performed with a 3-inch blade, the total length of the ink jet head is as large as 10.76 mm as described above.
[0028]
On the other hand, in the ink jet head of the present embodiment, by forming the filled
[0029]
(Embodiment 2)
(Production method)
With reference to FIGS. 2 to 7, a method for manufacturing an ink jet head according to the second embodiment of the present invention will be described. This manufacturing method is a manufacturing method for obtaining the
[0030]
First, the
[0031]
As shown in FIG. 3, a liquid insulating
[0032]
Thereafter, the liquid insulating
[0033]
At this time, the liquid insulating
[0034]
Next, as shown in FIG. 4, a metal serving as an electrode material such as Al or Cu is obliquely vapor-deposited from an obliquely upper direction orthogonal to the longitudinal direction of the
[0035]
However, thereafter, as shown in FIG. 5, by milling the upper surface of the
[0036]
Next, as shown in FIG. 6, the
[0037]
In the structure shown in FIG. 5, the
[0038]
Normally, the
[0039]
Then, only the members remaining in the
[0040]
Thereafter, as shown in FIG. 1, the
[0041]
(Action / Effect)
According to the method of manufacturing an ink jet head in the present embodiment, it is possible to efficiently obtain an ink jet head in which parts other than the active area are significantly reduced and material cost is suppressed.
[0042]
Further, as shown in FIG. 1, the
[0043]
At this time, instead of the connection method using the wire bonding technique, a connection method using a flexible substrate and an ACF may be adopted between a printed circuit board on which the driving
[0044]
(Embodiment 3)
(Constitution)
Referring to FIG. 8, an
[0045]
An insulating
[0046]
Other configurations are the same as those of the inkjet head according to the first embodiment. Thus, the entire inkjet head module shown in FIG. 8 is configured.
[0047]
(motion)
In the above-described configuration, in order to eject ink, a voltage is applied to the
[0048]
(Action / Effect)
The
[0049]
(Embodiment 4)
(Production method)
With reference to FIGS. 9 to 14, a method for manufacturing an ink jet head according to the fourth embodiment of the present invention will be described. This manufacturing method is a manufacturing method for obtaining the
First, as shown in FIG. 9, a
As shown in FIG. 11, a liquid insulating
[0050]
At this time, since the surface of the dry film resist 42 has a water-repellent treatment layer formed thereon, even if the liquid insulating
After that, the
Next, as shown in FIG. 12, a metal target (not shown) serving as an electrode material is disposed immediately above the chevron
Next, as shown in FIG. 14, the
[0051]
In the present embodiment, although the insulating
Thereafter, the subsequent division by dicing and the bonding of the
[0052]
(Action / Effect)
According to the method of manufacturing an ink jet head according to the present embodiment, similarly to the second embodiment, it is possible to efficiently obtain an ink jet head in which portions other than the active area are significantly reduced and material costs are reduced. The structure of the ink jet head obtained is as described in the third embodiment.
[0053]
The external
[0054]
The point that the inkjet head module can be completed by a connection method other than the wire bonding technique is the same as that described in the second embodiment.
[0055]
In the first and fourth embodiments, in the first and second embodiments, the channel wall is made of a piezoelectric material polarized in only one direction, and the
[0056]
Note that the above-described embodiment disclosed this time is illustrative in all aspects and is not restrictive. The scope of the present invention is defined by the terms of the claims, rather than the description above, and includes all modifications within the scope and meaning equivalent to the terms of the claims.
[0057]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to form a shape corresponding to the radius portion by the viscosity of the insulating resin portion, instead of the radius portion having a large radius of curvature relying on a dicing blade as in the prior art. The length of a portion that does not directly contribute to ink ejection can be reduced. Therefore, it is possible to reduce the size of the inkjet head while maintaining the conventional ink ejection ability.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view of an inkjet head module including an inkjet head according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram of a first step of a method for manufacturing an ink jet head according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 3 is an explanatory view of a second step of the method for manufacturing an ink jet head according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is an explanatory diagram of a third step in the method for manufacturing an ink jet head according to the second embodiment based on the present invention.
FIG. 5 is an explanatory diagram of a fourth step in the method for manufacturing an ink jet head according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 6 is an explanatory diagram of a fifth step in the method for manufacturing an ink jet head according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 7 is an explanatory diagram of a sixth step in the method for manufacturing an ink jet head according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a sectional view of an inkjet head module including an inkjet head according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 9 is an explanatory diagram of a first step of the method for manufacturing an ink jet head according to the fourth embodiment of the present invention.
FIG. 10 is an explanatory diagram of a second step in the method for manufacturing an ink jet head according to the fourth embodiment of the present invention.
FIG. 11 is an explanatory diagram of a third step in the method for manufacturing an ink jet head according to the fourth embodiment of the present invention.
FIG. 12 is an explanatory diagram of a fourth step in the method for manufacturing an ink jet head according to the fourth embodiment of the present invention.
FIG. 13 is an explanatory diagram of a fifth step in the method for manufacturing an inkjet head according to
FIG. 14 is an explanatory diagram of a sixth step in the method for manufacturing an ink jet head according to
FIG. 15 is an exploded perspective view of a first inkjet head based on the prior art.
FIG. 16 is a cross-sectional view of an inkjet head module including a first inkjet head according to the related art.
FIG. 17 is a cross-sectional view of an inkjet head module including a second inkjet head according to the related art.
FIG. 18 is a sectional view of an inkjet head module including a third inkjet head according to the related art.
FIG. 19 is an explanatory diagram of a first step in a method for manufacturing an ink jet head based on the conventional technique.
FIG. 20 is an explanatory diagram of a second step in the method of manufacturing the ink jet head based on the conventional technology.
FIG. 21 is an explanatory view of a third step in the method for manufacturing an ink jet head based on the conventional technique.
FIG. 22 is an explanatory diagram of a fourth step in the method for manufacturing an ink-jet head based on the conventional technique.
FIG. 23 is an explanatory diagram of a fifth step in the method for manufacturing an ink jet head based on the conventional technique.
[Explanation of symbols]
1, 30, 40 actuator member, 2, 31 cover member, 3, 24 channel wall, 4, 11 channel groove, 10, 10a, 100 inkjet head, 12, 25, 101 ink chamber electrode, 14 insulating resin portion, 15 Filled resin round part, 16 ink chamber outside electrode, 17, 27 flat part, 18, 114 active area, 19, 113 common ink chamber, 20 ink supply port, 21 common ink chamber rear end sealing part, 22 nozzle hole, 23 nozzle Plate, 32 Base plate, 33 Driving IC, 34, 41, 103 Bonding wire, 35, 37 Counterbore, 36 Penetration processing part, 38, 39 Piezoelectric material wafer, 42, 109 Dry film resist, 43, 110 Dicing blade, 44 Dispenser , 45 liquid insulating resin, 102 ink outside electrode, 04 TAB lead, 105 a flexible substrate, 106 a printed circuit board, 107 a base plate, 108, 118
Claims (7)
前記一端において前記チャンネル溝の内部を埋める絶縁性樹脂部と、
前記チャンネル溝の内側の側壁面の少なくとも一部を覆うように形成された駆動用電極と、
前記駆動用電極に電気的に接続され、前記絶縁性樹脂部の上面に形成された外部接続用電極とを備える、インクジェットヘッド。An actuator member having a channel groove extending from one end to the other end on the main surface, the actuator member including a piezoelectric material;
An insulating resin portion filling the inside of the channel groove at the one end;
A driving electrode formed so as to cover at least a part of the side wall surface inside the channel groove;
An inkjet head comprising: an external connection electrode electrically connected to the drive electrode and formed on an upper surface of the insulating resin portion.
前記チャンネル溝の内部に絶縁性樹脂を局所的に充填して硬化させ、絶縁性樹脂部を形成する樹脂硬化工程と、
前記チャンネル溝の内側の側壁面の少なくとも一部および前記絶縁性樹脂部の上面に導電性膜を形成する電極形成工程と、
前記導電性膜を各チャンネル溝ごとに電気的に独立したものにする電極分離工程とを含む、インクジェットヘッドの製造方法。A groove processing step of forming channel grooves at a predetermined pitch on a main surface of a piezoelectric material wafer subjected to polarization processing in a thickness direction,
A resin curing step of locally filling and curing an insulating resin inside the channel groove to form an insulating resin portion,
An electrode forming step of forming a conductive film on at least a part of the side wall surface inside the channel groove and the upper surface of the insulating resin portion;
An electrode separating step of making the conductive film electrically independent for each channel groove.
前記レジスト形成工程の後で前記樹脂硬化工程の前に、前記ドライフィルムレジスト表面に撥水層を形成する工程を含み、
前記電極分離工程は、前記ドライフィルムレジストを剥離することによって行なう、請求項4に記載のインクジェットヘッドの製造方法。Before the groove processing step, including a resist forming step of pasting a dry film resist on the main surface of the piezoelectric material wafer,
Before the resin curing step after the resist forming step, including a step of forming a water-repellent layer on the dry film resist surface,
The method according to claim 4, wherein the electrode separation step is performed by stripping the dry film resist.
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