JP4033679B2 - マイクロカプセルを用いた記録媒体及び表示装置、並びにマイクロカプセルを用いた電気泳動表示方法 - Google Patents

マイクロカプセルを用いた記録媒体及び表示装置、並びにマイクロカプセルを用いた電気泳動表示方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、着色した荷電粒子及びこの荷電粒子を分散させる分散媒を封止したマイクロカプセル、そのマイクロカプセルを用いた記録媒体及び表示装置、並びにマイクロカプセルを用いた電気泳動表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図35は、従来のマイクロカプセルの概略構成を示す概念図である。
【0003】
このマイクロカプセル1は、ユリア樹脂、アラビアゴム等から構成されたカプセル2の中に、正に帯電した荷電粒子3及び負に帯電した荷電粒子4と、これら各荷電粒子3及び4を分散する分散媒5とを、それぞれ、互いに適切な量ずつ封止して構成される。
【0004】
カプセル2中に封止される正及び負に帯電された各荷電粒子3及び4は、それぞれ、所定の色、例えば、正の荷電粒子3は黒色に、負の荷電粒子4は白色に、着色されている。カプセル2中に封止される分散媒5としては、少なくとも絶縁性を有し、且つ、無色透明性のもの、例えば、水、アルコール類、炭化水素、ハロゲン化炭化水素等のほか、天然または合成の各種の油等が用いられる。
【0005】
次に、このような構成を有するマイクロカプセル1を所望の画像、文字等を形成するための表示媒体に用いた表示装置について説明する。
【0006】
この表示装置は、互いに対向して配置された一対の透明電極6及び後方電極7を有し、この透明電極6及び後方電極7の間に、上記構成の複数のマイクロカプセル1を敷き詰めた状態に収容する。
【0007】
一対の透明電極6及び後方電極7の少なくともいずれか一方は、マトリクス状に配置された複数の電極部から構成され、透明電極6及び後方電極7の間に配置されたそれぞれのマイクロカプセル1に、マトリクス状に配置された各電極部毎に異なる電圧が印加される。この場合、透明電極6及び後方電極7の間に配置された各マイクロカプセル1に、異なる電圧を印加することができる各電極部は、各電極部毎に、マイクロカプセル1による表示状態を変化させることができるようになっており、各電極部は、表示の一単位となる各画素を構成している。
【0008】
図36及び図37は、それぞれ、この表示装置による画像、文字等の形成方法を説明する概略図であり、図36は、画像を形成する前であって、透明電極6及び後方電極7の間に電圧が印加されていない状態を示している。これに対して、図37には、透明電極6及び後方電極7の間の各画素毎に所定の電圧が印加されて、所定の画像が形成された状態を示している。
【0009】
図36に示すように、透明電極6及び後方電極7の間に電圧が印加されていない状態では、黒色に着色された正の帯電粒子3及び白色に着色された負の帯電粒子7は、双方ともにカプセル2内の分散媒5中に均等に分散した状態となっており、透明電極6の外部から表示装置を視認しても、黒色も白色も観察されない。
【0010】
このような状態から、透明電極6及び後方電極7の間に所定の電圧が印加された状態になると、図37に示すように、透明電極6から後方電極7に向かう電界が形成された画素に含まれるマイクロカプセル1内では、負に帯電した白色の荷電粒子4は、正の極性を有する透明電極6側に電気泳動し、正に帯電した黒色の荷電粒子3は、負の極性を有する後方電極7側に電気泳動する。この結果、透明電極6の外側からこの表示装置を視認すると、この画素においては、透明電極6側に電気泳動した負に帯電した白色の荷電粒子4によって、白色を観察することになる。
【0011】
また、後方電極7から透明電極6に向かう電界が形成された画素に含まれるマイクロカプセル1内では、正に帯電した黒色の荷電粒子3は、負の極性の透明電極6側に電気泳動し、負に帯電した白色の荷電粒子4は、正の極性を有する後方電極7側に電気泳動する。この結果、透明電極6の外側から透明電極6を見ると、この画素においては、透明電極6側に電気泳動した正に帯電した黒色の荷電粒子3によって、黒色を観察することになる。
【0012】
このような黒または白の表示を各画素毎に形成することによって、透明電極6の外側から透明電極6を見た場合に、所定の画像、文字等を表示することができる。
【0013】
このような正に帯電した黒色の荷電粒子3または負に帯電した白色の荷電粒子4が、透明電極6側または後方電極7側に、偏って凝集された状態は、電圧が印加されていない状態に移行した後であっても、一定時間内であれば、各電極に残留する残留電荷とマイクロカプセル1内の各荷電粒子3及び4との静電力、及びマイクロカプセル1を構成するカプセル2の壁面と各荷電粒子3及び4との間のファンデルワールス力によって、各電極側に凝集した状態を維持する。
【0014】
しかし、各荷電粒子3及び4が凝集した状態は、安定したものではなく、経時的に正の荷電粒子3同士または負の荷電粒子4同士の互いに作用する斥力によって正及び負の各荷電粒子3及び4の凝集状態に変化が生じ、また、各荷電粒子3及び4の沈降が生じるため、長期間にわたって、図37に示した状態を維持することは困難である。すなわち、ある程度の時間が経過することにより、各荷電粒子3及び4を分散させる分散力(斥力)が、各荷電粒子3及び4を凝集する凝集力を上回り、マイクロカプセル1中の正の荷電粒子3及び負の荷電粒子4は、図38に示すように、各電極側に凝集した状態を維持することができなくなり、この結果、電圧が印加された直後における目視による色調等の表示状態に比較して表示状態が劣化した状態になる。このような表示状態の劣化によって、図37に示すような良好な表示画像を形成した状態から、時間の経過と共に表示文字及び表示画像の外観が損なわれていき、最終的には、目視不可能なパターン化が生じた状態に変化する。
【0015】
各荷電粒子3及び4の凝集状態の変化は、荷電粒子3及び4の密度と、分散媒5の密度とを一致させることによって、荷電粒子3及び4の凝集または沈降が生じる時期を遅らせることが可能である。しかし、経時的に凝集状態が劣化することは解消することはできない。
【0016】
このため、上記のマイクロカプセル1を表示媒体として用いた表示装置では、電圧を印加しない状態では、長期間にわたって、一定の表示状態を維持することができず、適当な一定期間毎に、電圧を印加することが必要になる。
【0017】
このような各荷電粒子の経時的な凝集状態の変化を抑制したマイクロカプセルを備えた記録媒体として、特開平11−161205号公報には、温度の変化によって粘度が変化するワックスを分散媒に用いたリライタブルシートが開示されている。
【0018】
この公報に開示されたリライタブルシートでは、マイクロカプセルを加温することによって、マイクロカプセル内に内包されたワックスの粘度を低下させて、荷電粒子が固形時のワックスの束縛から開放された状態とする。この状態で、各マイクロカプセルに対して、所定の電圧を印加して、正または負の所望の荷電粒子を制御電極側に凝集させ、その凝集状態を維持したまま、ワックスを冷却して固化し、荷電粒子の凝集状態を維持している。
【0019】
特開平11−161205号公報に記載されたリライタブルシートでは、一旦、表示画像、表示文字等の情報を書き込んだ後、マイクロカプセルを加温することにより、マイクロカプセル中のワックスの粘度を下げ、この状態で、再度、所定の電圧を印加することにより、表示画像、表示文字等を書き換えるができるように構成されている。しかし、この公報のリライタブルシートには、以下の問題点がある。
【0020】
まず、上記公報のリライタブルシートでは、使用者の不注意等によって、意図しない高温条件が付与されて、ワックスの粘度が低下する熱が加えられた場合には、書き込まれた表示画像、表示文字等の情報が消去されるおそれがある。
【0021】
また、加熱することによって、書き込まれた情報を容易に書き換えることができるので、例えば、パスポート、免許証等の偽造されて悪用されるおそれがある身分証明書等の用途には、上記リライタブルシートを使用することはできない。
【0022】
さらに、上記公報のリライタブルシートでは、常温で情報を書き込むことができないので、マイクロカプセルに書き込まれた情報に修正があった場合には、再度、熱を加える工程を実施することが必要であり、そのための工程数が増加する。
【0023】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、マイクロカプセルに電圧を印加して、荷電粒子を凝集させた後、温度状況等が変化しても経時的に荷電粒子の凝集状態が変動しないマイクロカプセル、そのマイクロカプセルを用いた画像表示装置及び記録媒体、並びにマイクロカプセルを用いた電気泳動表示方法を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明の記録媒体は、電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される光エネルギーにより硬化する光硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入されたマイクロカプセルが、一対の絶縁体間に敷き詰められた記録媒体であって、前記絶縁体の外部から所定の電圧を印加して前記マイクロカプセル内の荷電粒子を選択的に電気泳動させた状態で前記絶縁体の外部から光エネルギーを付与することによって、該マイクロカプセル内の荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定されていることを特徴とする。
【0025】
前記分散媒は、外部から付与される紫外線エネルギーにより硬化する紫外線硬化樹脂であってもよい。
【0026】
また、本発明の記録媒体は、電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される熱エネルギーにより硬化する熱硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入されたマイクロカプセルが、一対の絶縁体間に敷き詰められた記録媒体であって、前記絶縁体の外部から所定の電圧を印加して前記マイクロカプセル内の荷電粒子を選択的に電気泳動させた状態で外部から熱エネルギーを付与することによって、該マイクロカプセル内の荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定されていることを特徴とする。
【0027】
また、本発明の記録媒体は、電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される紫外線エネルギーにより硬化する紫外線硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入されたマイクロカプセルが、一対の絶縁体間に敷き詰められて、該絶縁体の一部の領域に、紫外線非透過フィルムが貼付された記録媒体であって、前記絶縁体の外部から所定の電圧を印加することにより前記マイクロカプセル内の荷電粒子を選択的に電気泳動させた状態で前記絶縁体の外部から紫外線エネルギーを付与することによって、該紫外線非透過フィルムが貼付されていない領域が、該マイクロカプセル内の荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定された不変表示領域になるとともに、前記紫外線非透過フィルムが貼付されている領域が、外部から印加される電圧によって前記マイクロカプセル内の荷電粒子が選択的に電気泳動して表示状態が書き換え可能な可変表示領域になっていることを特徴とする。
【0028】
また、本発明の記録媒体は、電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される光エネルギーまたは熱エネルギーにより硬化する光硬化樹脂または熱硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入された硬化性マイクロカプセルと、外部から光エネルギーまたは熱エネルギーを付与しても硬化しない非硬化性マイクロカプセルとが、一対の絶縁体間における所定の領域にそれぞれ敷き詰められた記録媒体であって、前記絶縁体の外部から所定の電圧を印加することにより前記マイクロカプセル内の荷電粒子を電気泳動させた状態で前記絶縁体の外部から光エネルギーまたは熱エネルギーを付与することによって、前記硬化性マイクロカプセルが敷き詰められた領域が、該硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定された不変表示領域になるとともに、前記非硬化性マイクロカプセルを敷き詰めた領域が、外部から印加される電圧によって該非硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子が選択的に電気泳動して表示状態が書き換え可能な可変表示領域になっていることを特徴とする。
【0029】
また、本発明の記録媒体は、電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される光エネルギーにより硬化する光硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入された第1硬化性マイクロカプセルと、電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される熱エネルギーにより硬化する熱硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入された第2硬化性マイクロカプセルと、外部から光エネルギーおよび熱エネルギーを付与しても硬化しない非硬化性のマイクロカプセルと、前記各マイクロカプセルをそれぞれ所定の領域に敷き詰めて収容する一対の絶縁体とを有する記録媒体であって、前記絶縁体の外部から所定の電圧を印加することにより前記第1硬化性マイクロカプセルおよび前記第2硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子を電気泳動させた状態で前記絶縁体の外部から光エネルギーおよび熱エネルギーを付与することによって、前記第1硬化性マイクロカプセルおよび前記第2硬化性マイクロカプセルが敷き詰められた領域が、該第1硬化性マイクロカプセルおよび該第2硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定された不変表示領域になるとともに、前記非硬化性マイクロカプセルを敷き詰めた領域が、外部から印加される電圧によって該非硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子が選択的に電気泳動して表示状態が書き換え可能な可変表示領域になっていることを特徴とする
【0030】
前記荷電粒子は、正荷電粒子及び負荷電粒子の両方であってもよい
【0031】
前記正荷電粒子及び負荷電粒子は、互いに識別可能な色にそれぞれ着色されていてもよい
【0032】
前記荷電粒子は、正荷電粒子または負荷電粒子であってもよい
【0033】
前記荷電粒子及び前記分散媒は、互いに識別可能な色にそれぞれ着色されていてもよい。
【0034】
本発明の表示装置は、互いに対向して配置される一対の絶縁基板と、前記絶縁基板の一部の領域に貼付された紫外線非透過フィルムと、該一対の絶縁基板の対向する面にそれぞれ設けられて、該絶縁基板間に所定の電圧を印加する電極部と、電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される紫外線エネルギーにより硬化する紫外線硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入されて、前記一対の絶縁基板の間に敷き詰められたマイクロカプセルとを備え、前記一対の絶縁基板の少なくとも一方側を表示面とされており、前記電極部によって所定の電圧を印加することにより前記マイクロカプセル内の荷電粒子を選択的に電気泳動させた状態で外部から紫外線エネルギーを付与することによって、前記紫外線非透過フィルムが貼付されていない領域が、前記マイクロカプセル内の荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定された不変表示領域になるとともに、前記紫外線非透過フィルムが貼付されている領域が、前記電極部により印加される電圧によって前記マイクロカプセル内の荷電粒子が選択的に電気泳動して表示状態が書き換え可能な可変表示領域になっていることを特徴とする。
【0035】
また、本発明の表示装置は、互いに対向して配置される一対の絶縁基板と、該一対の絶縁基板の対向する面にそれぞれ設けられて、該絶縁基板間に所定の電圧を印加する電極部とを備え、電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される光エネルギーまたは熱エネルギーにより硬化する光硬化樹脂または熱硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入された硬化性マイクロカプセルと、外部からエネルギーを加えても硬化しない非硬化性マイクロカプセルとが、前記一対の絶縁基板の間に敷き詰められた状態に配置された表示装置であって、前記一対の絶縁基板の少なくとも一方側を表示面とされており、前記電極部により所定の電圧を印加することによって前記硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子を選択的に電気泳動させた状態で外部から光エネルギーまたは熱エネルギーを付与することにより、該硬化性マイクロカプセルが配置された領域が、該硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定された不変表示領域になるとともに、前記非硬化性マイクロカプセルが配置されている領域が、前記電極部により印加される電圧によって該非硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子が選択的に電気泳動して表示状態が書き換え可能な可変表示領域になっていることを特徴とする。
【0036】
本発明の電気泳動表示方法は、電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される光エネルギーまたは熱エネルギーによりそれぞれ硬化する光硬化樹脂または熱硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入されたマイクロカプセルを、互いに対向して配置された一対の電極間に敷き詰めた状態に配置する工程と、該電極間に所定の電圧を印加することにより、前記マイクロカプセルに封入された荷電粒子を選択的に電気泳動させて、所望の画像を表示させる工程と、前記マイクロカプセル内の荷電粒子を選択的に電気泳動した状態で、外部から光エネルギーまたは熱エネルギーを付与することにより、前記分散媒を硬化させて、荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定する工程と、を包含することを特徴とする。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のマイクロカプセル、そのマイクロカプセルを用いた画像表示装置及び記録媒体、並びにマイクロカプセルを用いた電気泳動表示方法について、図面に基づいて詳細に説明する。
【0040】
(実施の形態1)
本実施の形態1では、光を照射することによって硬化する光硬化樹脂を分散媒に用いたマイクロカプセルについて説明する。
【0041】
図1は、本実施の形態1のマイクロカプセルの概略構成を示す概念図である。
【0042】
このマイクロカプセル11は、ユリア樹脂、アラビアゴム等の十分な光透過性を有する材料により構成されたカプセル12の中に、正に帯電した荷電粒子13及び負に帯電した荷電粒子14と、これら正負の各荷電粒子13及び14をマイクロカプセル11中に分散する分散媒15とを、それぞれ適切な量ずつ封止して構成される。
【0043】
カプセル12中に封止される正及び負に帯電された各荷電粒子13及び14は、それぞれ、所定の色に着色されており、本実施の形態1では、正の荷電粒子13は黒色、負の荷電粒子14は白色に着色している。この正または負の各荷電粒子13及び14の着色は、視覚上、互いに識別可能な色に着色されていれば、何色に着色されていてもよく、さらに、正または負の荷電粒子13及び14をR(赤)、G(緑)、B(青)に着色してもよい。このようにすれば、本実施の形態のマイクロカプセル11を用いてカラー画像を表示することが可能になる。
【0044】
カプセル12中に封止される分散媒15としては、紫外線等の光を照射することにより硬化する光硬化樹脂が用いられる。この光硬化樹脂としては、透明であることが望ましい。
【0045】
一般に、光照射による光硬化性樹脂の硬化の良否は、次の諸因子によって決定される。
【0046】
・光照射により照射されるエネルギー量
・モノマー及びオリゴマーの反応性
・樹脂組成物の反応性、硬化性
・樹脂組成物の光に対する吸収係数
・樹脂組成物の粘度、表面張力等によって決まる積層することができる樹脂組成物の厚さ
樹脂組成物を硬化するために照射される光エネルギー(露光量)E(J/cm2)は、下記の(1)式にて表されるように、照射強度I(W/cm2)と照射時間t(sec)との積で表される。
【0047】
E=I・t(W・秒/cm2=J/cm2)…(1)
(1)式から明らかなように、光硬化樹脂を硬化するためには、所定の照射強度Iのもとで、所定の照射時間tだけ光を照射して、一定の光エネルギー(露光量)Eを光硬化樹脂に与える必要がある。
【0048】
光硬化樹脂は、光を照射すると、照射エネルギー(露光量)Eが臨界露光量に達するまでは、硬化せずに液体の状態を維持するが、照射エネルギー(露光量)Eが、臨界露光量より大きくなると、固体状態に変化して硬化する。光硬化樹脂の硬化は、樹脂材料の種類が同じであれば、液体状態の樹脂材料の液面に照射された光の単位面積当たりの光エネルギー量(露光量)E(J/cm2)に依存し、照射エネルギー(露光量E)の対数に比例して硬化膜厚は増加する。一方、照射エネルギー(露光量)Eが同じであっても、モノマー、オリゴマーの反応性が低い場合には、硬化の度合いは小さく、その結果、得られる硬化膜は薄くなる。
【0049】
以上の説明により、使用可能な光硬化樹脂として、紫外線を照射することにより硬化する紫外線硬化樹脂である、例えば、ビフェニルテトラカルボン酸無水物にジアミン化合物を加えたもの、ポリp−ビニルフェノールにジアジドフェニルスルホンを加えたもの、クロロノボラック樹脂に芳香族系ビスアジド化合物を加えたもの、ポリブタジエンにビスアジド化合物を加えたもの等が挙げられる。
【0050】
このような光硬化樹脂材料であれば、350〜450nmの波長の紫外光を、300mJ/cm2以上の照射エネルギー(露光量)Eの条件によって照射することによって、硬化反応を進めることが可能である。なお、これらは、紫外光の照射により硬化する紫外線硬化樹脂であるが、紫外線以外の光により硬化する他の光硬化性の樹脂を用いてもよい。
【0051】
また、樹脂組成物に各種の添加剤を添加することにより、樹脂材料の反応性を向上または低下することが可能である。例えば、硬化速度を遅くすることが好適な場合には、そのための添加剤を添加することにより、樹脂材料の反応性を低下することにより、硬化速度を遅くする。
【0052】
次に、上記構成を有するマイクロカプセルの動作について説明する。
【0053】
このマイクロカプセル11を所望の画像、文字等を形成するための表示媒体として用いる場合、図2に示すように、互いに対向して配置された一対の透明電極16及び後方電極の間に、上記構成のマイクロカプセル11を敷き詰めた状態に収容する。
【0054】
この一対の透明電極16又は後方電極17の少なくともいずれか一方は、マトリクス状に配置された複数の電極部から構成され、透明電極16及び後方電極17の間に配置されたそれぞれのマイクロカプセル11に、マトリクス状に配置された各電極部毎に異なる電圧を印加することができる構成となっている。この場合、透明電極16及び後方電極17の間に配置された各マイクロカプセル11に、異なる電圧を印加することができる各電極部は、各電極部毎に、マイクロカプセル11による表示状態を変化させることができるので、この各電極部は、表示の一単位となる各画素を構成している。
【0055】
図2は、透明電極16及び後方電極17の間に電圧を印加しておらず、画像を表示する前の状態を示している。このように、透明電極16及び後方電極17の間に電圧が印加されていない状態では、黒色に着色された正の荷電粒子13及び白色に着色された負の荷電粒子14は、双方ともにマイクロカプセル11内の分散媒15に均等に分散した状態となっており、透明電極16の外部から視認しても、黒色または白色の表示状態が観察されない状態になっている。
【0056】
このような状態から、透明電極16及び後方電極17の間に所定の電圧が印加された状態になると、図3に示すように、透明電極16から後方電極17に向かう電界が形成された画素に含まれるマイクロカプセル11内では、負に帯電した白色の荷電粒子14は、正の極性を有する透明電極16側に電気泳動し、正に帯電した黒色の荷電粒子13は、負の極性を有する後方電極17側に電気泳動する。この結果、透明電極16の外側からこの画素を視認すると、透明電極16側に電気泳動した負に帯電した白色の荷電粒子14によって、白色を観察することになる。
【0057】
また、後方電極17から透明電極16に向かう電界が形成された画素に含まれるマイクロカプセル11内では、正に帯電した黒色の荷電粒子13は、負の極性の透明電極16側に電気泳動し、負に帯電した白色の荷電粒子14は、正の極性を有する後方電極17側に電気泳動する。この結果、透明電極16の外側からこの画素を視認すると、透明電極16側に電気泳動した正に帯電した黒色の荷電粒子13によって、黒色を観察することになる。
【0058】
このような黒または白の表示を各画素毎に形成することによって、透明電極16の外側から透明電極16を見た場合に、所定の画像、文字等を表示することができる。
【0059】
このように、各画素毎に透明電極16及び後方電極17の間に所定の電圧を印加して、マイクロカプセル11内の黒色の正の荷電粒子13及び白色の負の荷電粒子14をそれぞれの電極側に電気泳動させて偏らせて、所望の表示画像、表示文字を表示した状態として、図4に示すように、透明電極16及び後方電極17の外側から所定の波長を有する紫外光を照射して、マイクロカプセル11内に分散された分散媒15である光硬化樹脂を硬化させる。
【0060】
図4に示す例では、透明電極16に対向して配置された後方電極17も紫外光に対して透過性を有するように透明な材料から形成し、透明電極16及び後方電極17の両外側から紫外光を照射している。なお、透明電極16側から紫外光を照射するだけで、各マイクロカプセル11に封止された光硬化樹脂を十分に硬化させるための照射エネルギー(露光量)Eが得られるのであれば、紫外光を透過しない材料により後方電極17を形成し、透明電極16側からのみ、紫外光を照射するようにしてもよい。この光硬化樹脂を硬化させるための光の照射時間については、前述の(1)式を用いて、光硬化樹脂が完全に硬化するために必要な照射エネルギー(露光量)Eが得られる時間を算出する。
【0061】
このように光照射によって、光硬化樹脂は硬化するため、光硬化樹脂を硬化した後のマイクロカプセル11内の黒色または白色の各荷電粒子13及び14は、高温条件の環境下、強い電磁力が発生する環境下等の苛酷な周囲環境にあっても、表示状態が劣化することがなく、初期の表示状態をそのまま維持することができる。
【0062】
図5は、本実施の形態1の他のマイクロカプセルの概略構成を示す断面図である。
【0063】
このマイクロカプセル11は、ユリア樹脂、アラビアゴム等の十分な光透過性を有する材料により構成されたカプセル12の中に、正に帯電した荷電粒子13と、この正に帯電した荷電粒子13をマイクロカプセル11中に分散する分散媒15とを、それぞれ適切な量ずつ封止して構成される。
【0064】
カプセル12中に封止される分散媒15としては、光を照射することにより硬化する光硬化樹脂が用いられる。この、光硬化樹脂としては、紫外光を照射することにより硬化する紫外線硬化樹脂が一般的であるが、紫外光以外の他の光を照射することにより硬化する光硬化樹脂を用いてもよい。この光硬化樹脂に要求される条件は、上記の図1に示すマイクロカプセル11中に封止される光硬化樹脂と同じであり、その詳しい説明は省略する。
【0065】
カプセル12中に封止される正に帯電した荷電粒子13及び光硬化樹脂15は、それぞれ、所定の色に着色されている。図5に示すマイクロカプセル11では、正の荷電粒子13は黒色、光硬化樹脂は白色に着色している。この荷電粒子13及び光硬化樹脂の着色は、視覚上、互いに識別可能な色に着色されていれば、何色に着色されていてもよく、さらに、正の荷電粒子13または光硬化樹脂をR(赤)、G(緑)、B(青)に着色してもよい。このようにすれば、本実施の形態1のマイクロカプセル11を用いてカラー画像を表示することが可能になる。
【0066】
以上の説明にて明らかなように、図5に示すマイクロカプセル11は、負に帯電した荷電粒子が封止されておらず、また、光硬化樹脂が着色されていることが、図1に示すマイクロカプセル11と異なっている。他の構成は、図1に示すマイクロカプセルと同様になっているので、共通する構成については、図1に示すマイクロカプセルについての前述の説明を参照するとして、詳細な説明は省略する。
【0067】
次に、上記構成を有するマイクロカプセルの動作について説明する。
【0068】
このマイクロカプセル11を所望の画像、文字等を形成するための表示媒体として用いる場合、互いに対向して配置された一対の透明電極16及び後方電極17の間に、図6に示すように、上記マイクロカプセル11を敷き詰めた状態に収容する。
【0069】
この一対の透明電極16または後方電極17の少なくともいずれか一方は、マトリクス状に配置された複数の電極部から構成され、透明電極16及び後方電極17の間に配置されたそれぞれのマイクロカプセル11に、マトリクス状に配置された各電極部毎に所定の電圧を印加することができる構成となっている。この場合、透明電極16及び後方電極17の間に配置された各マイクロカプセル11に、それぞれ所定の電圧を印加することができる各電極部は、各電極部が配置された位置毎に、マイクロカプセル11による表示状態を変化させることができるので、この各電極部は、表示の一単位となる各画素を構成している。
【0070】
図6は、透明電極16及び後方電極17の間に電圧を印加しておらず、画像を表示する前の状態を示している。このように、透明電極16及び後方電極17の間に電圧が印加されていない状態では、黒色に着色された正の荷電粒子13が、白色に着色された光硬化性樹脂からなる分散媒15に均等に分散した状態になっており、透明電極16の外部から視認しても、黒色または白色のいずれの表示状態も観察されない状態になっている。
【0071】
このような状態から、透明電極16及び後方電極17の間に所定の電圧が印加された状態になると、図7に示すように、透明電極16から後方電極17に向かう電界が形成された画素に含まれるマイクロカプセル11内では、正に帯電した黒色の荷電粒子13が、負の極性を有する後方電極17側に電気泳動し、後方電極17側に黒色の荷電粒子13が偏った状態になる。この結果、透明電極16の外側からこの画素を視認すると、透明電極16側に存在する白色に着色された光硬化樹脂によって、白色を観察することになる。
【0072】
また、後方電極17から透明電極16に向かう電界が形成された画素に含まれるマイクロカプセル11内では、正に帯電した黒色の荷電粒子13が、負の極性の透明電極16側に電気泳動し、透明電極16側に偏った状態になる。この結果、透明電極16の外側からこの画素を視認すると、透明電極16側に電気泳動した正に帯電した黒色の荷電粒子13によって、黒色を観察することになる。
【0073】
このような黒色または白色の表示を各画素毎に形成することによって、透明電極16の外側から透明電極16を見た場合に、所定の画像、文字等を表示することができる。
【0074】
このように、各画素毎に透明電極16及び後方電極17の間に所定の電圧を印加して、マイクロカプセル11内の黒色の正の荷電粒子13を透明電極16または後方電極17のいずれかの側に電気泳動させて、所望の表示画像、表示文字を表示した状態として、図8に示すように、透明電極16及び後方電極17の外側から所定の波長を有する紫外光を照射して、マイクロカプセル11内に分散された分散媒15である光硬化樹脂を硬化させる。
【0075】
図8に示す例では、透明電極16に対向して配置された後方電極17も紫外光に対して透過性を有するように透明な材料から形成し、透明電極16及び後方電極17の両外側から紫外光を照射している。なお、透明電極16側から紫外光を照射するだけで、各マイクロカプセル11に封止された光硬化樹脂を十分に硬化させるための照射エネルギー(露光量)Eが得られるのであれば、後方電極17を紫外光を透過しない材料により形成し、透明電極16側からのみ、紫外光を照射するようにしてもよい。この光硬化樹脂を硬化させるための光の照射時間については、前述の(1)式を用いて、光硬化樹脂が完全に硬化するために必要な照射エネルギー(露光量)Eが得られる時間を算出する。
【0076】
このように光照射によって、光硬化樹脂は硬化するため、光硬化樹脂を硬化した後のマイクロカプセル11内の黒色の荷電粒子13は、高温条件の環境下、強い電磁力が発生する環境下等の苛酷な周囲環境にあっても、表示状態が劣化することがなく、初期の表示状態をそのまま維持することができる。
【0077】
図9は、本実施の形態1のさらに他のマイクロカプセルの概略構成を示す概念図である。
【0078】
このマイクロカプセル11は、ユリア樹脂、アラビアゴム等の十分な光透過性を有する材料により構成されたカプセル12の中に、負に帯電した荷電粒子14と、この負に帯電した荷電粒子14をマイクロカプセル11中に分散する分散媒15とを、それぞれ適切な量ずつ封止して構成される。
【0079】
カプセル12中に封止される分散媒15としては、光を照射することにより硬化する光硬化樹脂が用いられる。この光硬化樹脂としては、紫外光を照射することにより硬化する紫外線硬化樹脂が一般的であるが、紫外光以外の他の光を照射することにより硬化する光硬化樹脂を用いてもよい。この光硬化樹脂に要求される条件は、上記の図1に示すマイクロカプセル中に封止される光硬化樹脂と同じであり、その詳しい説明は省略する。
【0080】
カプセル12中に封止される負に帯電した荷電粒子14及び光硬化樹脂は、それぞれ、所定の色に着色されている。図9に示すマイクロカプセル11では、負の荷電粒子14は白色、光硬化樹脂は黒色に着色している。この荷電粒子14及び光硬化樹脂の着色は、視覚上、互いに識別可能な色に着色されていれば、何色に着色されていてもよく、さらに、負の荷電粒子14または光硬化樹脂をR(赤)、G(緑)、B(青)に着色してもよい。このように着色すれば、本実施の形態1のマイクロカプセルを用いてカラー画像を表示することが可能になる。
【0081】
以上の説明にて明らかなように、図9に示すマイクロカプセル11は、正に帯電した荷電粒子が封止されておらず、また、光硬化樹脂が着色されていることが、図1に示すマイクロカプセルと異なっている。他の構成は、図1に示すマイクロカプセルと同様になっているので、共通する構成については、図1に示すマイクロカプセルについての前述の説明を参照するとして、詳細な説明は省略する。
【0082】
次に、上記構成を有するマイクロカプセル11の動作について説明する。
【0083】
このマイクロカプセル11を所望の画像、文字等を形成するための表示媒体として用いる場合、互いに対向して配置された一対の透明電極16及び後方電極17の間に、図10に示すように、上記マイクロカプセル11を敷き詰めた状態に収容する。
【0084】
この一対の透明電極16または後方電極17の少なくともいずれか一方は、マトリクス状に配置された複数の電極部から構成され、透明電極16及び後方電極17の間に配置されたそれぞれのマイクロカプセル11に、マトリクス状に配置された各電極部毎に所定の電圧を印加することができる構成となっている。この場合、透明電極16及び後方電極17の間に配置された各マイクロカプセル11に、それぞれ所定の電圧を印加することができる各電極部は、各電極部が配置された位置毎に、マイクロカプセル11による表示状態を変化させることができるので、この各電極部は、表示の一単位となる各画素を構成している。
【0085】
図10は、透明電極16及び後方電極17の間に電圧を印加しておらず、画像を表示する前の状態を示している。このように、透明電極16及び後方電極17の間に電圧が印加されていない状態では、白色に着色された負の荷電粒子14が、黒色に着色された光硬化樹脂からなる分散媒15に均等に分散した状態になっており、透明電極16の外部から視認しても、黒色または白色のいずれの表示状態も観察されない状態になっている。
【0086】
このような状態から、透明電極16及び後方電極17の間に所定の電圧が印加された状態になると、図11に示すように、透明電極16から後方電極17に向かう電界が形成された画素に含まれるマイクロカプセル11内では、負に帯電した白色の荷電粒子14が、正の極性を有する透明電極16側に電気泳動し、透明電極16側に白色の荷電粒子14が偏った状態になる。この結果、透明電極16の外側からこの画素を視認すると、透明電極16側に電気泳動した負に帯電した白色の荷電粒子14によって、白色を観察することになる。
【0087】
また、後方電極17から透明電極16に向かう電界が形成された画素に含まれるマイクロカプセル11内では、負に帯電した白色の荷電粒子14が、正の極性の後方電極17側に電気泳動し、後方電極17側に偏った状態になる。この結果、透明電極16の外側からこの画素を視認すると、透明電極16側に存在する黒色に着色された光硬化樹脂によって、黒色を観察することになる。
【0088】
このような黒色または白色の表示を各画素毎に形成することによって、透明電極16の外側から透明電極16を見た場合に、所定の画像、文字等を表示することができる。
【0089】
このように、各画素毎に透明電極16及び後方電極17の間に所定の電圧を印加して、マイクロカプセル11内の白色の負の荷電粒子14を透明電極16または後方電極17のいずれかの側に電気泳動させて、所望の表示画像、表示文字を表示した状態として、図12に示すように、透明電極16及び後方電極17の外側から所定の波長を有する紫外光を照射して、マイクロカプセル11内に分散された分散媒15である光硬化樹脂を硬化させる。
【0090】
図12に示す例では、透明電極16に対向して配置された後方電極17も紫外光に対して透過性を有するように透明な材料から形成し、透明電極16及び後方電極17の両外側から紫外光を照射している。なお、透明電極16側から紫外光を照射するだけで、各マイクロカプセル11に封止された光硬化樹脂を十分に硬化させるための照射エネルギー(露光量)Eが得られるのであれば、後方電極17を紫外光を透過しない材料により形成し、透明電極16側からのみ、紫外光を照射するようにしてもよい。この光硬化樹脂を硬化させるための光の照射時間については、前述の(1)式を用いて、光硬化樹脂が完全に硬化するために必要な照射エネルギー(露光量)Eが得られる時間を算出する。
【0091】
このように光照射によって、光硬化樹脂は硬化するため、光硬化樹脂を硬化した後のマイクロカプセル11内の白色の荷電粒子14は、高温条件の環境下、強い電磁力が発生する環境下等の苛酷な周囲環境であっても、表示状態が劣化することがなく、初期の表示状態をそのまま維持することができる。
【0092】
(実施の形態2)
本実施の形態2では、加熱により硬化する熱硬化樹脂を分散媒に用いたマイクロカプセルについて説明する。
【0093】
図13は、本実施の形態2のマイクロカプセルの概略構成を示す概念図である。
【0094】
このマイクロカプセル21は、ユリア樹脂、アラビアゴム等の耐熱性に優れた材料により構成されたカプセル22の中に、正に帯電した荷電粒子23及び負に帯電した荷電粒子24と、これら正負の各荷電粒子23及び24をマイクロカプセル21中に分散する分散媒25とを、それぞれ適切な量ずつ封止して構成される。
【0095】
カプセル22中に封止される正及び負に帯電された各荷電粒子23及び24は、それぞれ、所定の色に着色されており、本実施の形態2では、正の荷電粒子23は黒色、負の荷電粒子24は白色に着色されている。この正または負の各荷電粒子23及び24の着色は、視覚上、互いに識別可能な色に着色されていれば、何色に着色されていてもよく、さらに、正または負の荷電粒子23及び24をR(赤)、G(緑)、B(青)に着色してもよい。このようにすれば、本実施の形態2のマイクロカプセル21を用いてカラー画像を表示することが可能になる。
【0096】
カプセル22中に封止される分散媒25としては、加熱により硬化する熱硬化樹脂が用いられる。この熱硬化樹脂をとしては、透明であることが望ましい。
【0097】
このような熱硬化樹脂としては、例えば、アクリル樹脂に硬化剤としてエポキシ化合物を加えたもの、エポキシ樹脂に硬化剤としてヘキサヒドロ無水フタル酸を加えたもの、ポリイミド樹脂、またはビニルフェノール樹脂に硬化剤としてエポキシ化合物を加えたもの等が挙げられる。
【0098】
アクリル樹脂に硬化剤としてエポキシ化合物を加えたものは、約200℃で1時間にわたって加熱することによって硬化させることができる。エポキシ樹脂に硬化剤としてヘキサヒドロ無水フタル酸を加えたものは、約150℃で1時間にわたって加熱することによって硬化させることができる。ポリイミド樹脂は、250℃〜300℃で1時間にわたって加熱することによって硬化させることができる。ビニルフェノール樹脂に硬化剤としてエポキシ化合物を加えたものは、約200℃で1時間にわたって加熱することによって硬化させることができる。
【0099】
次に、上記構成を有するマイクロカプセル21の動作について説明する。
【0100】
このマイクロカプセル21を所望の画像、文字等を形成するための表示媒体として用いる場合、図14に示すように、互いに対向して配置された一対の透明電極26及び後方電極27の間に、上記構成のマイクロカプセル21を敷き詰めた状態に収容する。
【0101】
この一対の透明電極26または後方電極26の少なくともいずれか一方は、マトリクス状に配置された複数の電極部から構成され、透明電極26及び後方電極27の間に配置されたそれぞれのマイクロカプセル21に、マトリクス状に配置された各電極部毎にそれぞれ電圧を印加することができる構成になっている。この場合、透明電極26及び後方電極27の間に配置された各マイクロカプセル21に、異なる電圧を印加することができる各電極部は、各電極部毎に、マイクロカプセル21による表示状態を変化させることができるので、この各電極部は、表示の一単位となる各画素を構成している。
【0102】
図14は、透明電極26及び後方電極27の間に電圧を印加しておらず、画像を表示する前の状態を示している。このように、透明電極26及び後方電極27の間に電圧が印加されていない状態では、黒色に着色された正の荷電粒子23及び白色に着色された負の荷電粒子24は、双方ともにマイクロカプセル21内の分散媒25に均等に分散した状態になっており、透明電極26の外部から視認しても、黒色または白色の表示状態が観察されない状態になっている。
【0103】
このような状態から、透明電極26及び後方電極27の間に所定の電圧が印加された状態になると、図15に示すように、透明電極26から後方電極27に向かう電界が形成された画素に含まれるマイクロカプセル21内では、負に帯電した白色の荷電粒子24は、正の極性を有する透明電極26側に電気泳動し、正に帯電した黒色の荷電粒子23は、負の極性を有する後方電極27側に電気泳動する。この結果、透明電極26の外側からこの画素を視認すると、透明電極26側に移動した負に帯電した白色の荷電粒子24によって、白色を観察することになる。
【0104】
また、後方電極27から透明電極26に向かう電界が形成された画素に含まれるマイクロカプセル21内では、正に帯電した黒色の荷電粒子23は、負の極性の透明電極26側に電気泳動し、負に帯電した白色の荷電粒子24は、正の極性を有する後方電極27側に電気泳動する。この結果、透明電極26の外側からこの画素を視認すると、透明電極26側に移動した正に帯電した黒色の荷電粒子23によって、黒色を観察することになる。
【0105】
このような黒または白の表示を各画素毎に形成することによって、透明電極26の外側から透明電極26を見た場合に、所定の画像、文字等を表示することができる。
【0106】
このように、各画素毎に透明電極26及び後方電極27の間に所定の電圧を印加して、マイクロカプセル21内の黒色の正の荷電粒子23及び白色の負の荷電粒子24をそれぞれの電極側に電気泳動させて偏らせて、所望の表示画像、表示文字を表示した状態として、図16に示すように、透明電極26側及び後方電極27側の両方向から熱エネルギーを加えて加熱し、熱硬化樹脂を硬化させる。この場合に、熱硬化樹脂を硬化させるために、熱硬化樹脂に加える熱エネルギー及び加熱時間は、熱硬化樹脂に用いる材料によって異なり、適宜選択される。
【0107】
なお、図16に示す例では、透明電極26側及び後方電極27側の両側から熱エネルギーを与えることによって熱硬化樹脂を加熱しているが、透明電極26側または後方電極27側のいずれか一方から熱エネルギーを与えるのみで、熱硬化樹脂を硬化する熱エネルギーを与えることができるのであれば、透明電極26または後方電極27のいずれか一方からのみ熱エネルギーを与えるようにしてもよい。
【0108】
このように、加熱によって、熱硬化樹脂は硬化するため、熱硬化樹脂を硬化した後のマイクロカプセル21内の黒色または白色の各荷電粒子23及び24は、高温条件の環境下、強い電磁力が発生する環境下等の苛酷な周囲環境にあっても、表示状態が劣化することがなく、初期の表示状態をそのまま維持することができる。
【0109】
図17は、本実施の形態2の他のマイクロカプセルの概略構成を示す概念図である。
【0110】
このマイクロカプセル21は、ユリア樹脂、アラビアゴム等の耐熱性に優れた材料により構成されたカプセルの中に、正に帯電した荷電粒子23と、この正に帯電した荷電粒子23をマイクロカプセル21中に分散する分散媒25とを、それぞれ適切な量ずつ封止して構成される。
【0111】
カプセル22中に分散される分散媒25としては、加熱することにより硬化する熱硬化樹脂が用いられる。この熱硬化樹脂としては、上記の図13に示すマイクロカプセル21に用いられる熱硬化樹脂と同様のものが用いられる。
【0112】
カプセル22中に封止される正に帯電した荷電粒子23及び熱硬化樹脂は、それぞれ、所定の色に着色されている。図17に示すマイクロカプセル21では、正の荷電粒子23は黒色、熱硬化樹脂は白色に着色している。この荷電粒子23及び熱硬化樹脂の着色は、視覚上、互いに識別可能な色に着色されていれば、何色に着色されていてもよく、さらに、正の荷電粒子23または熱硬化樹脂をR(赤)、G(緑)、B(青)に着色してもよい。このようにすれば、本実施の形態2のマイクロカプセル21を用いてカラー画像を表示することが可能になる。
【0113】
以上の説明にて明らかなように、図17に示すマイクロカプセル21は、負に帯電した荷電粒子が封止されておらず、また、熱硬化樹脂が着色されていることが、図13に示すマイクロカプセル21と異なっている。他の構成については、図13に示すマイクロカプセル21と同様の構成になっているので、共通する構成については、図13に示すマイクロカプセル21についての前述の説明を参照するとして、詳細な説明は省略する。
【0114】
次に、上記構成を有するマイクロカプセル21の動作について説明する。
【0115】
このマイクロカプセル21を所望の画像、文字等を形成するための表示媒体として用いる場合、図18に示すように、互いに対向して配置された一対の透明電極26及び後方電極27の間に、上記マイクロカプセル21を敷き詰めた状態に収容する。
【0116】
この一対の透明電極26または後方電極27のいずれか一方は、マトリクス状に配置された複数の電極部から構成され、透明電極26及び後方電極27の間に配置されたそれぞれのマイクロカプセル21に、マトリクス状に配置された各電極部毎に所定の電圧を印加することができる構成になっている。この場合、透明電極26及び後方電極27の間に配置された各マイクロカプセル21に、それぞれ所定の電圧を印加することができる各電極部は、各電極部が配置された位置毎に、マイクロカプセルによる表示状態を変化させることができるので、この各電極部は、表示の一単位となる各画素を構成している。
【0117】
図18は、透明電極26及び後方電極27の間に電圧を印加しておらず、画像を表示する前の状態を示している。このように、透明電極26及び後方電極27の間に電圧が印加されていない状態では、黒色に着色された正の荷電粒子23は、白色に着色された熱硬化樹脂からなる分散媒25に均等に分散した状態になっており、透明電極26の外部から視認しても、黒色または白色のいずれの表示状態も観察されない状態になっている。
【0118】
このような状態から、透明電極26及び後方電極27の間に所定の電圧が印加された状態になると、図19に示すように、透明電極26から後方電極27に向かう電界が形成された画素に含まれるマイクロカプセル21内では、正に帯電した黒色の荷電粒子23が、負の極性を有する後方電極27側に電気泳動し、後方電極27側に黒色の荷電粒子23が偏った状態になる。この結果、透明電極26の外側からこの画素を視認すると、透明電極26側に存在する白色に着色された熱硬化樹脂によって、白色を観察することになる。
【0119】
また、後方電極27から透明電極26に向かう電界が形成された画素に含まれるマイクロカプセル21内では、正に帯電した黒色の荷電粒子23が、負の極性の透明電極26側に電気泳動し、透明電極26側に偏った状態になる。この結果、透明電極26の外側からこの画素を視認すると、透明電極26側に電気泳動した正に帯電した黒色の荷電粒子23によって、黒色を観察することになる。
【0120】
このような黒色または白色の表示を各画素毎に形成することによって、透明電極26の外側から透明電極26を見た場合に、所定の画像、文字等を表示することができる。
【0121】
このように、各画素毎に透明電極26及び後方電極27の間に所定の電圧を印加して、マイクロカプセル21内の黒色の正の荷電粒子23を透明電極26または後方電極27のいずれかの側に電気泳動させて、所望の表示画像、表示文字を表示した状態として、図20に示すように、透明電極26及び後方電極27側の両側から熱エネルギーを加えて加熱し、熱硬化樹脂を硬化させる。この場合に、熱硬化樹脂を硬化させるために、熱硬化樹脂に加える熱エネルギー及び加熱時間は、熱硬化樹脂に用いる材料によって異なり、適宜選択される。
【0122】
なお、図20に示す例では、透明電極26側及び後方電極27側の両側から熱エネルギーを与えることによって熱硬化樹脂を加熱しているが、透明電極26または後方電極27のいずれか一方側から熱エネルギーを与えるのみで、熱硬化樹脂を硬化する熱エネルギーを与えることができるのであれば、透明電極26または後方電極27のいずれか一方からのみ熱エネルギーを与えるようにしてもよい。
【0123】
このように、加熱によって、熱硬化樹脂は硬化するため、熱硬化樹脂を硬化した後のマイクロカプセル21内の黒色の荷電粒子23は、高温条件の環境下、強い電磁力が発生する環境下等の苛酷な周囲環境にあっても、表示状態が劣化することがなく、初期の表示状態をそのまま維持することができる。
【0124】
図21は、本実施の形態2のさらに他のマイクロカプセルの概略構成を示す概念図である。
【0125】
このマイクロカプセル21は、ユリア樹脂、アラビアゴム等の耐熱性に優れた材料により構成されたカプセル22の中に、負に帯電した荷電粒子24と、この負に帯電した荷電粒子24をマイクロカプセル21中に分散する分散媒25とを、それぞれ適切な量ずつ封止して構成される。
【0126】
カプセル22中に分散される分散媒25としては、加熱することにより硬化する熱硬化樹脂が用いられる。この熱硬化樹脂としては、上記の図13に示すマイクロカプセル21に用いられる熱硬化樹脂と同様のものが用いられる。
【0127】
カプセル22中に封止される負に帯電した荷電粒子24及び熱硬化樹脂は、それぞれ、所定の色に着色されている。図21に示すマイクロカプセル21では、負の荷電粒子24は白色、熱硬化樹脂は黒色に着色している。この荷電粒子24及び熱硬化樹脂の着色は、視覚上、互いに識別可能な色に着色されていれば、何色に着色されていてもよく、さらに、負の荷電粒子24または熱硬化樹脂をR(赤)、G(緑)、B(青)に着色してもよい。このようにすれば、本実施の形態2のマイクロカプセル21を用いてカラー画像を表示することが可能になる。
【0128】
以上の説明にて明らかなように、図21に示すマイクロカプセル21は、正に帯電した荷電粒子が封止されておらず、また、熱硬化樹脂が着色されていることが、図13に示すマイクロカプセル21と異なっている。他の構成については、図13に示すマイクロカプセル21と同様の構成になっているので、共通する構成については、図13に示すマイクロカプセル21についての前述の説明を参照するとして、詳細な説明は省略する。
【0129】
次に、上記構成を有するマイクロカプセル21の動作について説明する。
【0130】
このマイクロカプセル21を所望の画像、文字等を形成するための表示媒体として用いる場合、図22に示すように、互いに対向して配置された一対の透明電極26及び後方電極27の間に、上記マイクロカプセル21を敷き詰めた状態に収容する。
【0131】
この一対の透明電極26または後方電極27の少なくとも一方は、マトリクス状に配置された複数の電極部から構成され、透明電極26及び後方電極27の間に配置されたそれぞれのマイクロカプセル21に、マトリクス状に配置された各電極部毎に所定の電圧を印加することができる構成になっている。この場合、透明電極26及び後方電極27の間に配置された各マイクロカプセル21に、それぞれ所定の電圧を印加することができる各電極部は、各電極部が配置された位置毎に、マイクロカプセル21による表示状態を変化させることができるので、この各電極部は、表示の一単位なる各画素を構成している。
【0132】
図22は、透明電極及26び後方電極27の間に電圧を印加しておらず、画像を表示する前の状態を示している。このように、透明電極26及び後方電極27の間に電圧が印加されていない状態では、白色に着色された負の荷電粒子24が、黒色に着色された熱硬化樹脂からなる分散媒25に均等に分散した状態になっており、透明電極26の外部から視認しても、黒色または白色のいずれの表示状態も観察されない状態になっている。
【0133】
このような状態から、透明電極26及び後方電極27の間に所定の電圧が印加された状態になると、図23に示すように、透明電極26から後方電極27に向かう電界が形成された画素に含まれるマイクロカプセル21内では、負に帯電した白色の荷電粒子24が、正の極性を有する透明電極26側に電気泳動し、透明電極26側に偏った状態になる。この結果、透明電極26の外側からこの画素を視認すると、透明電極26側に移動した負に帯電した白色の荷電粒子24によって、白色を観察することになる。
【0134】
また、後方電極27から透明電極26に向かう電界が形成された画素に含まれるマイクロカプセル21内では、負に帯電した白色の荷電粒子24が、正の極性を有する後方電極27側に電気泳動し、後方電極27側に白色の荷電粒子24が偏った状態になる。この結果、透明電極26の外側からこの画素を視認すると、透明電極26側に存在する黒色に着色された熱硬化樹脂によって、黒色を観察することになる。
【0135】
このような黒色または白色の表示を各画素毎に形成することによって、透明電極26の外側から透明電極26を見た場合に、所定の画像、文字等を表示することができる。
【0136】
このように、各画素毎に透明電極26及び後方電極27の間に所定の電圧を印加して、マイクロカプセル21内の白色の負の荷電粒子24を透明電極26または後方電極27のいずれかの側に電気泳動させて、所望の表示画像、表示文字を表示した状態として、図24に示すように、透明電極26及び後方電極27の両側から熱エネルギーを加えて加熱し、熱硬化樹脂を硬化させる。この場合に、熱硬化樹脂を硬化させるために、熱硬化樹脂に加える熱エネルギー及び加熱時間は、熱硬化樹脂に用いる材料によって異なり、適宜選択される。
【0137】
なお、図24に示す例では、透明電極26側及び後方電極27側の両側から熱エネルギーを与えることによって、熱硬化樹脂を加熱しているが、透明電極26または後方電極27のいずれか一方側から熱エネルギーを与えるのみで、熱硬化樹脂を硬化する熱エネルギーを与えることができるのであれば、透明電極26または後方電極27のいずれか一方からもに熱エネルギーを与えるようにしてもよい。
【0138】
このように、加熱によって、熱硬化樹脂は硬化するため、熱硬化樹脂を硬化した後のマイクロカプセル21内の白色の荷電粒子24は、高温条件の環境下、強い電磁力が発生する環境下等の苛酷な周囲環境にあっても、表示状態が劣化することがなく、初期の表示状態をそのまま維持することができる。
【0139】
(実施の形態3)
本実施の形態3では、実施の形態1に記載されたマイクロカプセル11または実施の形態2に記載されたマイクロカプセル21を用いた記録媒体について説明する。
【0140】
本実施の形態3の記録媒体は、少なくとも一方が透明なシート状の絶縁体の間に、上記実施の形態1のマイクロカプセル11または実施の形態2のマイクロカプセル21を敷き詰めることによって構成される。この記録媒体は、画像を形成する前の状態では、各マイクロカプセル11または21中の正及び負の荷電粒子または正または負のいずれかの荷電粒子が、分散媒中に分散された状態になっており、シート状の記録媒体には、黒色、白色が表示されておらず、シート状の記録媒体の所望の部分毎にマイクロカプセル中の荷電粒子の凝集状態を電気泳動により操作することにより、表示画像、表示文字を形成する。
【0141】
図25及び図26は、本実施の形態3の記録媒体に画像を形成するための画像形成装置の概略構成を、それぞれ示しており、図25は、本実施の形態1のマイクロカプセル11を備えた記録媒体に表示画像等を形成するための画像形成装置、図26は、本実施の形態2のマイクロカプセル21を備えた記録媒体に表示画像等を形成するための画像形成装置を、それぞれ示している。
【0142】
図25に示す画像形成装置は、マイクロカプセル11が敷き詰められたシート状の記録媒体30の所定部分毎に電圧を印加して所望の表示画像等と形成する表示形成部31と、表示形成部31にて形成された表示像を形成した状態のまま紫外光を照射して分散媒である光硬化樹脂を硬化する光照射部41とを有している。
【0143】
表示形成部31は、地面に接地した板状の後方電極部32が水平状態に固定され、この板状の後方電極部32の上方に、水平状態の後方電極部32に対向して複数の電極部からなる対向電極部33が設けられている。
【0144】
水平状態の後方電極部32は、シート状の記録媒体30を載置する載置板としての役割も有しており、記録媒体30上に所望の画像を形成するための電圧を印加している間、記録媒体30を静止状態に固定している。
【0145】
この表示形成部31の後方電極32の一端側は、シート状の記録媒体30を表示形成部31に搬入する搬入口となっており、他端側には、表示形成部31に連続して、光照射部41が設けられている。
【0146】
この光照射部41は、表示形成部31の水平状態に設けられた後方電極部32と同様に水平状態に設置された透明な透明板部42が設けられている。この透明板部42の上方及び透明板部42の下方には、それぞれ、記録媒体30のマイクロカプセル11に含まれる光硬化樹脂を硬化させるための紫外光を照射するための紫外光照射部43がそれぞれ設けられている。
【0147】
透明板部42は、表示形成部31にて所定の画像が形成されたシート状の記録媒体30を載置する載置板として用いられ、記録媒体30のマイクロカプセル11に含まれる光硬化樹脂を光照射によって硬化させている間、記録媒体30を静止状態に固定している。
【0148】
光照射部43の記録媒体30の搬送方向に対する前方側には、記録媒体30を表示形成部31から光照射部41に向けて搬送するための搬送ローラ44が設置されており、この搬送ローラ44の回転によって、表示形成部31及び光照射部41への記録媒体30の搬送及び静止が制御される。
【0149】
図26に示す画像形成装置は、マイクロカプセル21が敷き詰められたシート状の記録媒体30の所定部分毎に電圧を印加して所望の表示画像等を形成する表示形成部31と、表示形成部31にて形成された表示像を形成した状態のまま、記録媒体30を加熱してマイクロカプセル21に封止された分散媒25である熱硬化樹脂を硬化する加熱部とを有している。
【0150】
この図26に示す画像形成装置における表示形成部31は、図25に示す画像形成装置における表示形成部31と同一の構成を有しているので、ここでは、表示形成部31についての説明は省略する。
【0151】
加熱部51は、表示形成部31の水平状態に設けられた後方電極部32と同様に水平状態に設置された加熱板52が設けられている。この加熱板52の内部には、記録媒体30のマイクロカプセル21に含まれる熱硬化樹脂を硬化させるための熱エネルギーを与える加熱ヒータ53が内蔵されている。また、この加熱板52から所定間隔を空けた上方には、加熱板52に対向して水平状態に設置された上方加熱板54が設けられている。この上方加熱板54の内部にも加熱ヒータ53が内蔵されており、加熱板52及び上方加熱板54によって、加熱部51に搬送された記録媒体30の上下から熱エネルギーを付与してマイクロカプセル21に封入された熱硬化樹脂を硬化させる。
【0152】
加熱板52は、表示形成部31にて所定の画像が形成されたシート状の記録媒体30を載置する載置板として用いられ、記録媒体30のマイクロカプセル21に含まれる熱硬化樹脂を加熱により硬化させている間、記録媒体30を静止状態に固定している。
【0153】
加熱部51における表示形成部31と反対側となる他端には、記録媒体30を表示形成部31から加熱部51に向けて搬送するための搬送ローラ44が設置されており、この搬送ローラ44の回転によって、表示形成部31及び加熱部51への記録媒体30の搬送及び静止が制御される。
【0154】
上記に説明した図25または図26に示すいずれかの画像形成装置によって、表示形成部31にて、シート状の記録媒体30に敷き詰められた状態のマイクロカプセル11または21の荷電粒子を記録媒体30の上面または下面の所望の方向に移動させて、表示画像を形成し、表示形成部31に連続した設けられた光照射部41または加熱部51にて、光硬化樹脂または熱硬化樹脂を硬化させて、表示形成部31にて形成された表示状態を維持し、所望の表示画像及び表示文字を形成した記録媒体を作成する。
【0155】
図27には、このような画像形成装置によって、表示画像61及び表示文字62を、それぞれ所望の位置に表示した記録媒体30の一例を示している。
【0156】
このように記録媒体30に所望の画像、文字等を形成することによって、定期券、コンサートチケット等の表示画像、表示文字を良好な表示状態で簡単に方法により、大量に作成することができる。また、光照射または加熱によって、光硬化樹脂または熱硬化樹脂を硬化させるので、画像等を形成した後に、温度条件等の周囲の条件が変化しても表示状態を維持したままとなり、不注意等によって表示画像を消失することがなく、また、偽造のおそれがないので、身分証明書等の用途にも上記記録媒体30を用いることができる。
【0157】
上記の記録媒体30において、記録媒体30の全面に実施の形態1のマイクロカプセル11を敷き詰めた状態にして、図25に示す画像形成装置にて画像を形成した場合には、記録媒体30の全面のマイクロカプセル11に封入された光硬化樹脂が硬化する。また、記録媒体30の全面に実施の形態2のマイクロカプセル21を敷き詰めた状態にして、図26に示す画像形成装置にて画像を形成した場合には、記録媒体30の全面のマイクロカプセル21に封入された熱硬化樹脂が硬化する。
【0158】
次に、上記記録媒体30のさらなる応用例として、記録媒体30の少なくとも一部に、画像形成装置による画像の書き込みの後に、画像等を書き換え可能な部分を有するように構成した記録媒体70について説明する。
【0159】
図28には、光硬化樹脂または熱硬化樹脂を硬化させることにより表示した画像等を書き換えることのできない不変表示部71を一部に形成し、他の部分に表示画像等を書き換えることが可能な可変表示部72とした記録媒体70を示している。
【0160】
このような記録媒体70は、図29に示すような紫外線非透過フィルム73を、予め、記録媒体70の両面に貼り付け、図30に示すように、紫外線非透過フィルム73が貼り付けられた部分を紫外光に対して非透過となる紫外線非透過領域74、紫外線非透過フィルムが貼り付けられていない部分を紫外光を透過する紫外線透過領域75とする。この状態で、図25に示す画像形成装置に搬入し、表示形成部31にて所望の画像を形成し、その後、光照射部41にて紫外光を照射する。紫外線非透過フィルム73が貼り付けられた記録媒体30上の部分では、図31に示すように、紫外光が照射されず、光硬化樹脂が硬化しない。これにより、一部に書き換え可能な可変表示部72を有する図28に示すような記録媒体70を作成することができる。
【0161】
さらに、この記録媒体70では、紫外線非透過フィルム73が貼り付けられることにより形成された可変表示部72に含まれるマイクロカプセル11には、光硬化樹脂が封止されているので、図25に示す画像形成装置にて1回目の表示画像を形成した後、再度、図25に示す画像形成装置に記録媒体を搬入すれば、1回目の画像形成装置により画像形成時に、可変表示部72であった部分に、表示画像を形成して不変表示部71とすることができ、二段階の画像形成を実現することができる。さらに、この2回目の画像形成装置による画像形成の際に、1回目の画像形成の際とは異なる紫外光非透過フィルムを貼り付けておけば、2回目の画像形成を行った後にも、書き換え可能な可変表示部が形成される。このようにすれば、多段階にわたる画像形成を実現することが可能になる。
【0162】
また、図28に示すように、不変表示部71と可変表示部72とを同一の記録媒体70に形成するには、実施の形態1のマイクロカプセル11と硬化樹脂を含まない従来のマイクロカプセル1(図35参照)とを組み合わせることによっても実現することが可能である。このようにすれば、記録媒体70を図25に示す画像形成装置によって、図32に示すように、光硬化樹脂を硬化する紫外光を照射しても、従来のマイクロカプセル1が配置された部分では、光照射によって硬化しないので、この部分を可変表示部72とすることができる。
【0163】
また、図28に示すような不変表示部71と可変表示部72とを同一の記録媒体70に形成するには、実施の形態2のマイクロカプセル21と従来の硬化樹脂を含まないマイクロカプセル1とを組み合わせて記録媒体70を形成することによっても実現できる。このようにすれば、記録媒体70を図26に示す画像形成装置によって、図33に示すように、熱硬化樹脂を硬化するために加熱しても、従来のマイクロカプセル1が配置された部分では、加熱によって硬化しないので、この部分を可変表示部72とすることができる。
【0164】
以上の説明では、実施の形態1のマイクロカプセル11における光照射に対して硬化する性質と従来のマイクロカプセル1の光照射によって硬化しない性質とを組み合わせることによって、または、実施の形態2のマイクロカプセル21における加熱に対して硬化する性質と従来のマイクロカプセルにおける加熱によって硬化しない性質とを組み合わせて、不変表示部71と可変表示部72とを同一の記録媒体70に形成するものであるが、さらに、実施の形態1のマイクロカプセル11と実施の形態2のマイクロカプセル21と従来のマイクロカプセル1とを同一の記録媒体上に組み合わせてそれぞれの位置に配置するようにすれば、少なくとも2段階にわたって不変表示部71を形成することが可能になり、多段階にわたる画像形成を実現することができ、記録媒体を利用する用途をさらに広げることが可能になる。
【0165】
(実施の形態4)
本実施の形態4では、実施の形態1に記載されたマイクロカプセルまたは実施の形態2に記載されたマイクロカプセルを用いた表示装置について説明する。
【0166】
図34は、本実施の形態4の表示装置80の概略構成を示す概略図である。
【0167】
この表示装置80は、一対の絶縁性基板の間にマイクロカプセルを敷き詰めた状態に収容した表示部81を有している。
【0168】
この表示部81において、マイクロカプセルを収容する一対の絶縁性基板における互いに対向する内側のそれぞれの面には、マイクロカプセル内の荷電粒子を電気泳動させるための電圧を印加するための電極部がそれぞれ設けられている。
【0169】
また、この一対の絶縁性基板の少なくとも一方及びその絶縁基板に設けられた電極部は、外部から表示部を視認した場合に、マイクロカプセルに含まれる正または負の荷電粒子を識別することが可能な透明な材料により構成され、この透明な絶縁性基板側を画像を表示する表示面としている。
【0170】
この表示面に対して裏面側となる反対側の絶縁性基板及びその絶縁性基板に設けられた電極部は、透明な材料により構成されていても、透明でない材料により構成されていてもよい。一対の絶縁性基板及び電極部の双方が透明な材料により構成されていれば、両面を表示面とすることができ、利便性の高い表示装置とすることができる。
【0171】
また、この一対の絶縁性基板は、ガラス基板等の硬質の基板、または、軟質のプラスチック等のフレキシブルな材料により形成される。絶縁性基板をガラス基板等の硬質の材料により形成すれば、簡単な構成により、液晶表示装置、有機ELディスプレイ等と同様の用途に利用することができ、また、絶縁性基板をフレキシブルな材料により形成すれば、紙等の印刷物と同等以上の良好な表示状態で表示像を形成することができるので、絶縁性基板の材料を適宜選択することにより、本実施の形態の表示装置80は、広範な用途に利用することができる。
【0172】
一対の絶縁性基板の互いに対向する内側の面に設けられる電極は、一方は、マトリクス状に多数配置された複数の画素電極部からなるものとし、他方は、表示部の全体にわたって形成された対向電極部となっている。
【0173】
マトリクス状に配置された画素電極部は、それぞれの画素電極に対応して配置されたスイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT)(図34において図示せず)に接続される。各TFTのゲート電極には、マトリクス状に配置された各画素電極の一方向に沿って、それぞれ平行になるように配置された走査配線82に接続され、各TFTのソース電極には、各走査配線82が延びる方向に直交する方向に沿って、それぞれ平行になるように配置された信号配線83に接続される。各TFTのドレイン電極には、それぞれ対応する画素電極に接続される。
【0174】
表示部81の外側に引き出された各走査配線82は、表示部81の外部に設けられた走査回路84に接続され、また、各信号配線83は、同じく、表示部81の外部に設けられた信号回路85に接続されている。走査回路84及び信号回路85は、それぞれ、制御装置86に接続されており、制御装置86の制御によって画像形成のための信号電圧を各走査配線82及び信号配線83に印加している。
【0175】
表示部81を形成する一対の絶縁性基板の間には、表示部81の全体にわたって実施の形態1のマイクロカプセル11を収容するか、または、実施の形態1のマイクロカプセル11または実施の形態2のマイクロカプセル21と光照射または加熱によって硬化する硬化樹脂を含まない従来のマイクロカプセル1とを組み合わせて所定の部分にそれぞれのマイクロカプセルを配置して収容する。
【0176】
絶縁性基板の間の全体にわたって、実施の形態1のマイクロカプセル11を収容して表示部81を形成する場合、所定の部分に紫外線非透過フィルム(図29参照)を貼り付ける。この状態で、制御装置86の制御によって走査回路84及び信号回路85に所望の表示画像、表示文字等となる信号電圧を印加して、各マイクロカプセル内の荷電粒子を電気泳動させて表示部に所望の画像等を表示する。このような表示画像を形成した表示部81に対して、マイクロカプセルに含まれる光硬化樹脂を硬化させる光を照射する。これにより、紫外線非透過フィルムが貼り付けられていない部分では、紫外線の照射によって光硬化樹脂が硬化されて、その表示状態が維持され、走査回路84及び信号回路85から印加される信号電圧によって表示状態が変化しない不変表示部となり、また、紫外線非透過フィルムが貼り付けられた部分では、紫外線が透過しないので、光硬化樹脂が硬化せず、走査回路84及び信号回路85から印加される信号電圧によって表示画像を変更することができる可変表示部となる。
【0177】
一方、実施の形態1のマイクロカプセル11または実施の形態2のマイクロカプセル21と、光照射または加熱によって硬化する硬化樹脂を含まない従来のマイクロカプセル1(図35参照)とを組み合わせて、それぞれのマイクロカプセルを所定の位置に配置して収容して表示部81を形成する場合、制御装置86の制御によって走査回路84及び信号回路85に所望の表示画像、表示文字等を形成する信号電圧を印加して、各マイクロカプセル内の荷電粒子を電気泳動させて表示部81に所望の画像等を表示した状態とする。このような表示画像を形成した表示部81に対して、マイクロカプセルに含まれる光硬化樹脂または熱硬化樹脂を硬化させる光を照射または加熱することにより、光硬化樹脂または熱硬化樹脂が硬化して、その表示状態を維持し、走査回路84及び信号回路85から印加される信号電圧によって表示状態が変化しない不変表示部とする。また、従来のマイクロカプセル1が配置された部分では、光照射または加熱によっても硬化反応は生じないので、走査回路84及び信号回路85から印加される信号電圧によって表示画像を変更することができる可変表示部となる。
【0178】
このように構成することにより、本実施の形態4の表示装置80では、走査回路84及び信号回路85から印加される信号電圧によって表示状態が変化しない不変表示部と表示状態を変更することができる可変表示部とが、同一の表示部81内に形成され、走査回路84及び信号回路85に所定の信号電圧を印加することによって、可変表示部において、所望の画像を表示することができる。
【0179】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のマイクロカプセルは、電界方向に泳動可能な荷電粒子と該荷電粒子を分散する分散媒とを封入してなるマイクロカプセルであって、該分散媒は、外部から付与されるエネルギーにより硬化する材料によって硬化する硬化性材料によって構成されることを特徴としており、外部からエネルギーを付与することにより硬化性材料により構成された分散媒は硬化するため、硬化後のマイクロカプセル内の荷電粒子は、高温条件の環境下、強い電磁力が発生する環境下等の苛酷な周囲環境にあっても、表示状態が劣化することがなく、初期の表示状態をそのまま維持することができる。
【0180】
本発明の記録媒体及び表示装置は、上記本発明のマイクロカプセルを備えたものであるので、電圧が印加されていない状態で、初期の表示状態を維持する部分を有する構成とすることができる。
【0181】
また、本発明の電気泳動表示方法は、上記本発明のマイクロカプセルを用いるいことにより、マイクロカプセル内の荷電粒子を所定の方向に泳動させて所望の画像を表示した状態にした後、マイクロカプセル内の分散媒を硬化させることにより、初期の表示状態を維持することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態1のマイクロカプセルの概略構成を示す概念図である。
【図2】図1に示すマイクロカプセルによって画像を表示する前の状態を示す概略図である。
【図3】図1に示すマイクロカプセルに電圧を印加することによって荷電粒子を選択的に電気泳動させて画像を表示した状態を示す概略図である。
【図4】図1に示すマイクロカプセルの荷電粒子を選択的に電気泳動させた後、紫外光を照射して、マイクロカプセル内に分散された分散媒である光硬化樹脂を硬化させる状態を示す概略図である。
【図5】本実施の形態1の他のマイクロカプセルの概略構成を示す概念図である。
【図6】図5に示すマイクロカプセルによって画像を表示する前の状態を示す概略図である。
【図7】図5に示すマイクロカプセルに電圧を印加することによって荷電粒子を選択的に電気泳動させて画像を表示した状態を示す概略図である。
【図8】図5に示すマイクロカプセルの荷電粒子を選択的に電気泳動させた後、紫外光を照射して、マイクロカプセル内に分散された分散媒である光硬化樹脂を硬化させる状態を示す概略図である。
【図9】本実施の形態1のさらに他のマイクロカプセルの概略構成を示す概念図である。
【図10】図9に示すマイクロカプセルによって画像を表示する前の状態を示す概略図である。
【図11】図9に示すマイクロカプセルに電圧を印加することによって荷電粒子を選択的に電気泳動させて画像を表示した状態を示す概略図である。
【図12】図9に示すマイクロカプセルの荷電粒子を選択的に電気泳動させた後、紫外光を照射して、マイクロカプセル内に分散された分散媒である光硬化樹脂を硬化させる状態を示す概略図である。
【図13】本実施の形態2のマイクロカプセルの概略構成を示す概念図である。
【図14】図13に示すマイクロカプセルによって画像を表示する前の状態を示す概略図である。
【図15】図13に示すマイクロカプセルに電圧を印加することによって荷電粒子を選択的に電気泳動させて画像を表示した状態を示す概略図である。
【図16】図13に示すマイクロカプセルの荷電粒子を選択的に電気泳動させた後、加熱して、マイクロカプセル内に分散された分散媒である熱硬化樹脂を硬化させる状態を示す概略図である。
【図17】本実施の形態2の他のマイクロカプセルの概略構成を示す概念図である。
【図18】図17に示すマイクロカプセルによって画像を表示する前の状態を示す概略図である。
【図19】図17に示すマイクロカプセルに電圧を印加することによって荷電粒子を選択的に電気泳動させて画像を表示した状態を示す概略図である。
【図20】図17に示すマイクロカプセルの荷電粒子を選択的に電気泳動させた後、加熱して、マイクロカプセル内に分散された分散媒である熱硬化樹脂を硬化させる状態を示す概略図である。
【図21】本実施の形態2のさらに他のマイクロカプセルの概略構成を示す概念図である。
【図22】図21に示すマイクロカプセルによって画像を表示する前の状態を示す概略図である。
【図23】図21に示すマイクロカプセルに電圧を印加することによって荷電粒子を選択的に電気泳動させて画像を表示した状態を示す概略図である。
【図24】図21に示すマイクロカプセルの荷電粒子を選択的に電気泳動させた後、加熱して、マイクロカプセル内に分散された分散媒である熱硬化樹脂を硬化させる状態を示す概略図である。
【図25】実施の形態1のマイクロカプセルを備えた記録媒体に画像を形成するための画像形成装置の概略構成を示す概略図である。
【図26】実施の形態2のマイクロカプセルを備えた記録媒体に画像を形成するための画像形成装置の概略構成を示す概略図である。
【図27】画像形成装置によって、表示画像及び表示文字を、それぞれ所望の位置に表示した記録媒体の一例を示す平面図である。
【図28】表示した画像等を書き換えることのできない不変表示部を一部に形成し、他の部分に表示画像等を書き換えることが可能な可変表示部とした記録媒体を示す平面図である。
【図29】図28に示す記録媒体を形成するために用いられる紫外線非透過フィルムを示す平面図である。
【図30】図29の紫外線非透過フィルム73を貼り付けることによって形成される紫外線非透過領域、紫外線透過領域を示す平面図である。
【図31】図29に示す紫外線非透過フィルムを貼り付けた記録媒体に、紫外光を照射して、紫外線透過領域の光硬化樹脂を硬化させる状態を示す概略図である。
【図32】実施の形態1のマイクロカプセルと従来のマイクロカプセルを所定部分にそれぞれ配置した記録媒体において、紫外光を照射して、実施の形態1のマイクロカプセルの光硬化樹脂を硬化させる状態を示す概略図である。
【図33】実施の形態2のマイクロカプセルと従来のマイクロカプセルを所定部分にそれぞれ配置した記録媒体において、加熱により、実施の形態2のマイクロカプセルの熱硬化樹脂を硬化させる状態を示す概略図である。
【図34】実施の形態4の表示装置の概略構成を示す概略図である。
【図35】従来のマイクロカプセルの概略構成を示す概念図である。
【図36】図35に示すマイクロカプセルによって画像を表示する前の状態を示す概略図である。
【図37】図35に示すマイクロカプセルに電圧を印加することによって荷電粒子を選択的に電気泳動させて画像を表示した状態を示す概略図である。
【図38】図35に示すマイクロカプセルにおいて、経時変化によって、マイクロカプセル内の各荷電粒子が、各電極側に凝集した状態を維持できなくなった状態を示す概略図である。
【符号の説明】
11、21 マイクロカプセル
12、22 カプセル
13、23 正の荷電粒子
14、24 負の荷電粒子
15、25 分散媒
16、26 透明電極
17、27 後方電極
30 記録媒体
31 表示形成部
32 後方電極部
33 対向電極部
41 光照射部
42 透明板部
43 紫外光照射部
44 搬送ローラ
51 加熱部
52 加熱板
53 加熱ヒータ
54 上方加熱板
61 表示画像
62 表示文字
70 記録媒体
71 不変表示部
72 可変表示部
73 紫外線非透過フィルム
74 紫外線非透過領域
75 紫外線透過領域
80 表示装置
81 表示部
82 走査配線
83 信号配線
84 走査回路
85 信号回路
86 制御装置

Claims (13)

  1. 電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される光エネルギーにより硬化する光硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入されたマイクロカプセルが、一対の絶縁体間に敷き詰められた記録媒体であって、
    前記絶縁体の外部から所定の電圧を印加して前記マイクロカプセル内の荷電粒子を選択的に電気泳動させた状態で前記絶縁体の外部から光エネルギーを付与することによって、該マイクロカプセル内の荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定されていることを特徴とする記録媒体。
  2. 前記分散媒は、外部から付与される紫外線エネルギーにより硬化する紫外線硬化樹脂である請求項1に記載の記録媒体。
  3. 電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される熱エネルギーにより硬化する熱硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入されたマイクロカプセルが、一対の絶縁体間に敷き詰められた記録媒体であって、
    前記絶縁体の外部から所定の電圧を印加して前記マイクロカプセル内の荷電粒子を選択的に電気泳動させた状態で外部から熱エネルギーを付与することによって、該マイクロカプセル内の荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定されていることを特徴とする記録媒体。
  4. 電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される紫外線エネルギーにより硬化する紫外線硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入されたマイクロカプセルが、一対の絶縁体間に敷き詰められて、該絶縁体の一部の領域に、紫外線非透過フィルムが貼付された記録媒体であって、
    前記絶縁体の外部から所定の電圧を印加することにより前記マイクロカプセル内の荷電粒子を選択的に電気泳動させた状態で前記絶縁体の外部から紫外線エネルギーを付与することによって、該紫外線非透過フィルムが貼付されていない領域が、該マイクロカプセル内の荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定された不変表示領域になるとともに、前記紫外線非透過フィルムが貼付されている領域が、外部から印加される電圧によって前記マイクロカプセル内の荷電粒子が選択的に電気泳動して表示状態が書き換え可能な可変表示領域になっていることを特徴とする記録媒体。
  5. 電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される光エネルギーまたは熱エネルギーにより硬化する光硬化樹脂または熱硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入された硬化性マイクロカプセルと、外部からエネルギーまたは熱エネルギーを付与しても硬化しない非硬化性マイクロカプセルが、一対の絶縁体間における所定の領域にそれぞれ敷き詰められた記録媒体であって、
    前記絶縁体の外部から所定の電圧を印加することにより前記マイクロカプセル内の荷電粒子を電気泳動させた状態で前記絶縁体の外部から光エネルギーまたは熱エネルギーを付与することによって、前記硬化性マイクロカプセルが敷き詰められた領域が、該硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定された不変表示領域になるとともに、前記非硬化性マイクロカプセルを敷き詰めた領域が、外部から印加される電圧によって該非硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子が選択的に電気泳動して表示状態が書き換え可能な可変表示領域になっていることを特徴とする記録媒体。
  6. 電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される光エネルギーにより硬化する光硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入された第1硬化性マイクロカプセルと、
    電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される熱エネルギーにより硬化する熱硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入された第2硬化性マイクロカプセルと、
    外部から光エネルギーおよび熱エネルギーを付与しても硬化しない非硬化性のマイクロカプセルと、
    前記各マイクロカプセルをそれぞれ所定の領域に敷き詰めて収容する一対の絶縁体とを有する記録媒体であって、
    前記絶縁体の外部から所定の電圧を印加することにより前記第1硬化性マイクロカプセルおよび前記第2硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子を電気泳動させた状態で前記絶縁体の外部から光エネルギーおよび熱エネルギーを付与することによって、前記第1硬化性マイクロカプセルおよび前記第2硬化性マイクロカプセルが敷き詰められた領域が、該第1硬化性マイクロカプセルおよび該第2硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定された不変表示領域になるとともに、前記非硬化性マイクロカプセルを敷き詰めた領域が、外部から印加される電圧によって該非硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子が選択的に電気泳動して表示状態が書き換え可能な可変表示領域になっていることを特徴とする記録媒体。
  7. 前記荷電粒子は、正荷電粒子及び負荷電粒子の両方である、請求項1〜6のいずれかに記載の記録媒体
  8. 前記正荷電粒子及び負荷電粒子は、互いに識別可能な色にそれぞれ着色されている、請求項7に記載の記録媒体
  9. 前記荷電粒子は、正荷電粒子または負荷電粒子である請求項1〜6のいずれかに記載の記録媒体
  10. 前記荷電粒子及び前記分散媒は、互いに識別可能な色にそれぞれ着色されている、請求項9に記載の記録媒体
  11. 互いに対向して配置される一対の絶縁基板と、
    前記絶縁基板の一部の領域に貼付された紫外線非透過フィルムと、
    該一対の絶縁基板の対向する面にそれぞれ設けられて、該絶縁基板間に所定の電圧を印加する電極部と、
    電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される紫外線エネルギーにより硬化する紫外線硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入されて、前記一対の絶縁基板の間に敷き詰められたマイクロカプセルとを備え、
    前記一対の絶縁基板の少なくとも一方側を表示面とされており、
    前記電極部によって所定の電圧を印加することにより前記マイクロカプセル内の荷電粒子を選択的に電気泳動させた状態で外部から紫外線エネルギーを付与することによって前記紫外線非透過フィルムが貼付されていない領域が、前記マイクロカプセル内の荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定された不変表示領域になるとともに、前記紫外線非透過フィルムが貼付されている領域が、前記電極部により印加される電圧によって前記マイクロカプセル内の荷電粒子が選択的に電気泳動して表示状態が書き換え可能な可変表示領域になっていることを特徴とする表示装置。
  12. 互いに対向して配置される一対の絶縁基板と、
    該一対の絶縁基板の対向する面にそれぞれ設けられて、該絶縁基板間に所定の電圧を印加する電極部とを備え、
    電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される光エネルギーまたは熱エネルギーにより硬化する光硬化樹脂または熱硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入された硬化性マイクロカプセルと、外部からエネルギーを加えても硬化しない非硬化性マイクロカプセルとが、前記一対の絶縁基板の間に敷き詰められた状態に配置された表示装置であって、
    前記一対の絶縁基板の少なくとも一方側を表示面とされており、
    前記電極部により所定の電圧を印加することによって前記硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子を選択的に電気泳動させた状態で外部から光エネルギーまたは熱エネルギーを付与することにより、該硬化性マイクロカプセルが配置された領域が、該硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定された不変表示領域になるとともに、前記非硬化性マイクロカプセルが配置されている領域が、前記電極部により印加される電圧によって該非硬化性マイクロカプセル内の荷電粒子が選択的に電気泳動して表示状態が書き換え可能な可変表示領域になっていることを特徴とする表示装置。
  13. 電界方向に泳動可能な荷電粒子と、前記荷電粒子が分散されて外部から付与される光エネルギーまたは熱エネルギーによりそれぞれ硬化する光硬化樹脂また は熱硬化樹脂によって構成された分散媒とが封入されたマイクロカプセルを、互いに対向して配置された一対の電極間敷き詰めた状態に配置する工程と、
    該電極間に所定の電圧を印加することにより、前記マイクロカプセルに封入された荷電粒子を選択的に電気泳動させて、所望の画像を表示させる工程と、
    前記マイクロカプセル内の荷電粒子を選択的に電気泳動した状態で、外部から光エネルギーまたは熱エネルギーを付与することにより、前記分散媒を硬化させて、荷電粒子の凝集状態が経時的に変動しないように固定する工程と、
    を包含することを特徴とする電気泳動表示方法。
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