JP4033516B2 - Benzenedithiol copper complex light stabilizer, optical recording medium containing the stabilizer, ink composition, and resin composition - Google Patents

Benzenedithiol copper complex light stabilizer, optical recording medium containing the stabilizer, ink composition, and resin composition Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光安定化剤および紫外線吸収剤として有用なベンゼンジチオール銅錯体系光安定化剤、および該安定化剤を含有してなる光記録媒体、インク組成物及び樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光記録媒体における記録層として近赤外線吸収色素が幅広く用いられているが、レーザー光による分解によって記録を行う方法が採用されているため、耐光堅牢度の不十分なものが多いのが現状である。特に、光記録用色素として幅広く用いられているシアニン系、アミニウム系、ピリリウム系、ポリメチン系のカチオン型色素は一般に耐光性が悪く、褪色する欠点を有していた。このため、特開昭57−166832号、同57−168048号、同59−55795号公報には色素とクエンチャーを併用することで光安定性を改善することが提案され、また、特開昭60−159087号、同60−162691号、同60−203488号、同60−163243号公報には色素カチオンと金属錯体のアニオンとのイオン結合体を用いることが提案されている。さらに、光安定化剤としてニッケルジチオール錯体、銅ジチオール錯体などの金属錯体を用いる方法が特開昭62−193891号、特開昭62−207688号、特開昭63−19293号、特開昭63−199248号、特公平7−66560号、特公平7−66561号公報に記載されている。
【0003】
しかしながら、光記録媒体の記録・読出を行うために通常600nm〜850nm、特に780nmの波長を持つ半導体レーザーを用いるため、近赤外吸収能を有するビス−ジチオレートニッケル錯体ではレーザー光を吸収し、光記録媒体用色素の分解に必要な光吸収量が小さくなり、レーザーによる分解が起こりにくい、すなわち感度の低下をきたす問題や、書き込み部分の反射率と未書き込み部分の反射率差が小さくなり、明瞭な信号が得られないなどの問題があった。そのため、レーザーパワーを大きくするか、あるいは光安定化剤の添加量を制限するなど、大きな制約があった。
【0004】
上記の問題を解決するために、600〜900nmの近赤外線を殆ど吸収しないビス−ジチオレート銅アニオン骨格を有するビス−ジチオレート銅錯体を光安定化剤として使用した光記録媒体が特開平4−25492号、特開平4−25493号公報に記載されている。
しかし、光ディスク用安定剤として従来のジチオレート金属錯体を使用した場合、塗布溶媒(ポリカーボネート基板用には、メタノール、フッ化アルコール等が用いられる)に対して、溶解度が不足しており使用に耐えなかった。また、従来のジチオレート金属錯体を使用した場合(ガラス基板、表面処理した基板に塗布)した場合、感度低下、信号対雑音比の低下など、性能が不足していた。
【0005】
また、インクの耐光堅牢度向上剤としては、フェノール系化合物、ヒンダードアミン、ニッケルジチオール錯体等が知られている。しかし、インク化の際に使用する溶媒への溶解性が悪い、あるいは耐光堅牢度向上効果が不十分であり、実用性に乏しいものがある。
【0006】
さらに、樹脂への添加による樹脂の耐光堅牢度向上、あるいは樹脂成形体としての紫外線カット能を付与する材料としては、フェノール系化合物、ヒンダードアミン、ベンゾトリアゾール系化合物、ニッケルジチオール錯体等が知られている。特に樹脂劣化の原因となる光触媒劣化反応を防止するうえで、紫外線を遮断することが重要となるため、そのため上記の如く紫外線吸収剤を用いるのが一般的に行われている。
しかし、光耐光堅牢度向上効果が未だ不十分であったり、樹脂への溶解性が悪く、樹脂組成物としたとき、ヘイズが発生するなど、実用途としてさらなる改良が必要であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、可視領域(400〜700nm)の光吸収能が少なく、光ディスク用色素の耐光堅牢度向上剤として利用したとき、耐光性、再生安定性が良好で、かつ、反射率低下、感度低下、信号対雑音比の低下、記録の歪みがないこと、またインク組成物とした時や、樹脂組成物とした時に溶解性が良好で、紫外線領域の吸収能が優れた耐光堅牢度向上剤の開発にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、本発明の銅錯体化合物が優れた光安定化剤となり、本発明の銅錯体化合物を含有する光記録媒体が耐光堅牢度、記録の保存性、感度、信号対雑音比、記録の歪みが無く高性能である事を見出した。また、本発明の銅錯体化合物を、記録用インクに添加したとき、インク及びその記録の耐久性が向上する事、樹脂に添加した時、樹脂の耐久性を向上し、かつその樹脂成形体は紫外線吸収能を有する事も見出し、本発明に至った。
【0009】
即ち、本発明は、下記一般式(1)(化2)
【化2】

Figure 0004033516
【0010】
〔式(1)中、X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8のうち、少なくとも1個は−COOR1、−CONR23、または隣り合う2個の置換基が連結した −CONR8CO−であり、その他の置換基は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトリル基、−COOR1、−CONR23、−NHCOOR4、−NHCONHR5、−OCOR6、−OCONHR7、置換又は無置換アルキル基、置換又は無置換アルコキシ基、置換又は無置換アミノ基、又は隣り合う2個の置換基が連結した−CONR8CO−、−(CH2n−を表す。A+は、アンモニウム、ホスホニウムまたは色素カチオンを表す。R2、R3、R5、R6、R7、R8は、水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基を示し、またR1、R4は、水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、アンモニウムを表す。〕で示される光安定化剤と上記化合物を含有してなる光記録媒体、インク組成物、および樹脂組成物を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明の一般式(1)で示される光安定化剤は、ハロゲン化ベンゼンと水硫化物とを硫黄および鉄粉または鉄塩類の存在下、極性有機溶媒中で反応することで鉄錯体を形成した後に、酸化亜鉛を用いて鉄錯体を分解することで得られる置換ベンゼンジチオールを原料として、特開昭58−105996号、特開昭60−159087号、同60−162691号、同60−203488号、同60−163243号、特開平4−25493号、特開平5−117225号、特公平1−49148号公報に記載される金属錯体の合成法に準拠して合成することができる。
【0013】
すなわち、本発明の具体的な態様を示せば、下記一般式(2)(化3)
【化3】
Figure 0004033516
【0014】
〔式(2)中、X1〜X4は式(1)と同一の意味を示す。〕で示される化合物を硫黄、水硫化ソーダと鉄で処理し鉄錯体とした後、酸化亜鉛などの亜鉛化合物とアルカリ水溶液で処理することにより、下記式(3)(化4)
【化4】
Figure 0004033516
【0015】
〔式(3)中、X1〜X4は式(1)と同一の意味を示す。〕で示される化合物を得る。
また、下記一般式(4)(化5)
【化5】
Figure 0004033516
【0016】
〔式(4)中、X5〜X8は式(1)と同一の意味を示す。〕で示される化合物を硫黄、水硫化ソーダと鉄で処理し鉄錯体とした後、酸化亜鉛などの亜鉛化合物とアルカリ水溶液で処理することにより、下記式(5)(化6)
【化6】
Figure 0004033516
【0017】
〔式(5)中、X5〜X8は式(1)と同一の意味を示す。〕で示される化合物を得る。
【0018】
こうして得られた式(3)および式(5)の化合物を適当な溶媒に溶解または分散させ、この液に塩化銅、酢酸銅、臭化銅等の銅イオンを供給しうる銅塩類を所定量加えて置換ベンゼンジチオールの金属錯体を生成させた後に、所定のカチオンを供給する化合物を加えて反応させ、所望する下記式(1)(化7)
【0019】
【化7】
Figure 0004033516
【0020】
〔式(1)中、X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8のうち、少なくとも1個は−COOR1、−CONR23、または隣り合う2個の置換基が連結した −CONR8CO−であり、その他の置換基は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトリル基、−COOR1、−CONR23、−NHCOOR4、−NHCONHR5、−OCOR6、−OCONHR7、置換又は無置換アルキル基、置換又は無置換アルコキシ基、置換又は無置換アミノ基、又は隣り合う2個の置換基が連結した−CONR8CO−、−(CH2n−を表す。A+は、アンモニウム、ホスホニウムまたは色素カチオンを表す。R2、R3、R5、R6、R7、R8は、水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基を示し、またR1、R4は、水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、アンモニウムを表す。〕で示される置換ベンゼンジチオール化合物を得る。
【0021】
尚、式(3)および式(5)は同一の構造をとる場合があることは明白であり、この場合、式(3)の化合物を銅塩と4級アンモニウム或いはスルホニウムと反応するあるいは、式(5)の化合物を銅塩と4級アンモニウム或いはスルホニウムと反応する事により、同様に式(1)の化合物を得ることができる。
【0022】
さらに、特開昭62−14344号公報に記載の方法などにより、本発明のアンモニウム塩あるいはホスホニウム塩とアニオンを配位する色素とを反応させて式(1)のA+が色素カチオンである本発明の銅錯体系光安定化剤を得ることができる。
【0023】
本発明の化合物(1)及びその中間体(2)、(3)、(4)、(5)の置換基として表される、X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8のうち、少なくとも1個は−COOR1、−CONR23、または、隣り合う2個の置換基が連結した−CONR8CO−であり、その他の置換基は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトリル基、−COOR1、−CONR23、−NHCOOR4、−NHCONHR5、−OCOR6、−OCONHR7、置換又は無置換アルキル基、置換又は無置換アルコキシ基、置換又は無置換アミノ基、又は隣り合う2個の置換基が連結した−CONR8CO−、−(CH2n−を意味する。
【0024】
また、A+は、アンモニウム、ホスホニウムまたは色素カチオンを意味する。
【0025】
1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8及び、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8で示される、置換又は無置換のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、2−エチル−ヘキシル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、1−(イソプロピル)−2−メチル−プロピル基、1−(イソプロピル)−2−メチル−ブチル基、1−(イソブチル)−3−メチル−ブチル基、4−メチルシクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、2,4−ジメチルシクロヘキシル基等の直鎖、分岐、環状の脂肪族炭化水素基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、sec−ブトキシメチル基、イソブトキシメチル基、tert−ブトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、n−プロポキシエチル基、イソプロポキシエチル基、n−ブトキシエチル基、sec−ブトキシエチル基、イソブトキシエチル基、tert−ブトキシエチル基、2−シクロヘキシルオキシエチル基、1−メチル−2−メトキシエチル基、1−メチル−2−エトキシエチル基、1−メチル−2−n−プロポキシエチル基、1−メチル−2−イソプロポキシエチル基、1−メチル−2−n−ブトキシエチル基、1−メチル−2−sec−ブトキシエチル基、1−メチル−2−イソブトキシエチル基、1−メチル−2−tert−ブトキシエチル基、1−メチル−2−シクロヘキシルオキシエチル基、2−メチル−1−メトキシエチル基、2−メチル−1−エトキシエチル基、2−メチル−1−n−プロポキシエチル基、2−メチル−1−イソプロポキシエチル基、2−メチル−1−n−ブトキシエチル基、2−メチル−1−sec−ブトキシエチル基、2−メチル−1−iso−ブトキシエチル基、2−メチル−1−tert−ブトキシエチル基、2−メチル−1−シクロヘキシルオキシエチル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−n−プロポキシプロピル基、3−iso−プロポキシプロピル基、3−n−ブトキシプロピル基、3−sec−ブトキシプロピル基、3−イソブトキシプロピル基、3−tert−ブトキシプロピル基、3−シクロヘキシルオキシプロピル基、1,3−(ジメトキシ)−2−プロピル基、1,3−(ジエトキシ)−2−プロピル基、1−メトキシ−3−エトキシ−2−プロピル基、2−(2−メトキシ)エトキシエチル基、2−(2−エトキシ)エトキシエチル基、2−(2−イソプロポキシ)エトキシエチル基等の直鎖、分岐、環状のアルコキシアルキル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル基、2−(N−メチル−N−エチルアミノ)エチル基等のアルキルアミノアルキル基等が挙げられる。
【0026】
1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8で示される、置換又は無置換のアルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、sec−ペンチルオキシ基、tert−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、2−エチル−ヘキシルオキシ基、3,5,5−トリメチルヘキシル基等の直鎖、分岐、環状の無置換アルコキシ基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、2,2,3,3−テトラフルオロエトキシ基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−イソプロピルオキシ基、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルオキシ基、2−クロロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基等のハロゲン化アルコキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、2−n−プロポキシエトキシ、2−イソプロポキシエトキシ、2−(2−エトキシ)エトキシエトキシ基、2−(2−ヒドロキシ)エトキシエトキシ基等のアルコキシアルキル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エトキシ基、2−(N,N−ジエチルアミノ)エトキシ基、2−(N−エチル−N−メチルアミノ)エトキシ基等のアミノアルコキシ基、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のアラルキルオキシ基等が挙げられる。
【0027】
1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8で示される、置換又は無置換のアミノ基の例としては、N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N−n−プロピルアミノ、N−イソプロピルアミノ、N−n−ブチルアミノ、N−イソブチルアミノ、N−tert−ブチルアミノなどのモノアルキルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジ−n−プロピルアミノ)、N,N−ジ−n−ブチルアミノ基などのジアルキルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピロリジノ基などの環状のアミノ基等が挙げられる。
【0028】
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8で示される、置換又は無置換のアリール基の例としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−n−プロピルフェニル基、3−n−プロピルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2−n−ブチルフェニル基、3−n−ブチルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、2−tert−ブチルフェニル基、3−tert−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、2,5−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル基、2,5−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル基、2,5−ジエチル−4−メチルフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、プロポキシフェニル基、ブトキシフェニル基、ジメトキシフェニル基、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、トリクロロフェニル基等のアルキル基、アルコキシ基、又はハロゲン原子置換フェニル基が挙げられる。
【0029】
+、R1またはR4で表されるアンモニウムとしては、下記一般式(6)
(化8)
【化8】
Figure 0004033516
【0030】
〔式(6)中、R9、R10、R11、R12は、各々独立に水素原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基を表す。またR9、R10およびR11は互いに結合して環を形成してもよい。〕
で示される化合物を表す。
【0031】
9、R10、R11、R12で示されるアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、n−ヘキシル基等の炭素数1から10の直鎖、分岐、または環状の脂肪族炭化水素を表し、アラルキル基としては、炭素数7〜12、好適にはベンジル基、4−メチル−ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を表し、アリール基としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜12の芳香族炭化水素を表す。また環を形成した例としては、ピリジン環、ピコリン環、ルチジン環、キノリン環、イソキノリン環、ピロール環、インドール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、モルホリン環、ピペリジン環、ピペラジン環等の含窒素ヘテロ環状化合物、及びその置換体が挙げられる。
【0032】
アンモニウムの具体例としては、アンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラ−n−ブチルアンモニウム、メチルトリ−n−オクチルアンモニウム、n−オクチルトリエチルアンモニウム、n−オクチルトリエチルアンモニウム、デシルトリエチルアンモニウム、ドデシルトリエチルアンモニウム、セチルトリエチルアンモニウム、フェニルトリメチルアンモニウム、フェニルトリエチルアンモニウム、トリルトリエチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、ジメチル(β−フェニル)エチルアンモニウム、トリ−n−ブチル(β−フェニル)エチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム、テトラ−n−オクチルアンモニウム、N,N−ジメチルピペリジニウム、N,N−ジエチルピペリジニウム、N,N−ジメチルピロリジニウム、N,N−ジエチルピロリジニウム等のテトラアルキルアンモニウムカチオン、ピリジニウムカチオンの具体例としては、N−メチルピリジニウム、N−エチルピリジニウム、N−プロピルピリジニウム、N−ブチルピリジニウム、N−ペンチルピリジニウム、N−ヘキシルピリジニウム、N−ヘプチルピリジニウム、N−オクチルピリジニウム、N−ノニルピリジニウム、N−デシルピリジニウム、N−ウンデシルピリジニウム、N−ドデシルピリジニウム、N−セチルピリジニウム、N−ベンジルピリジニウム、N−(β−フェニル)エチルピリジニウムなどが挙げられる。
【0033】
+で示されるホスホニウムとしては、下記一般式(7)(化9)
【化9】
Figure 0004033516
【0034】
〔式(7)中、R13、R14、R15、R16は、各々独立に水素原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基を表す。〕
で示される化合物が挙げられる。
【0035】
13、R14、R15、R16で示されるアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、n−ヘキシル基等の炭素数1から10の直鎖、分岐、または環状の脂肪族炭化水素を表し、アラルキル基としては、炭素数7〜12、好適にはベンジル基、4−メチルベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を表し、アリール基としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基等の炭素数6〜12の芳香族炭化水素を表す。
【0036】
ホスホニウムカチオンの具体例としては、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラ−n−ブチルホスホニウム、メチルトリ−n−オクチルホスホニウム、n−オクチルトリエチルホスホニウム、n−オクチルトリエチルホスホニウム、セチルトリエチルホスホニウム、フェニルトリメチルホスホニウム、フェニルトリエチルホスホニウム、ベンジルトリメチルホスホニウム、ジメチル(β−フェニル)エチルホスホニウム、トリ−n−ブチル(β−フェニル)エチルホスホニウム、ジメチルジエチルホスホニウム、テトラ−n−オクチルホスホニウム等のテトラアルキルホスホニウムカチオンが挙げられる。
【0037】
+で示される色素カチオンとしては、シアニン色素カチオン、ポリメチン色素カチオン、ピリリウム色素カチオン、アミニウム色素カチオン等が挙げられる。
【0038】
あるいは、ビス−ジチオレ−ト銅錯体の製造方法として、J.Amer.Chem.Soc.,88,4870(1966)記載されている方法に準拠して合成することもできる。
【0039】
本発明の第2の発明は、一般式(1)のビス(ハロゲノ置換ベンゼンジチオール)銅錯体混合物を、光安定化剤として含有することを特徴とする光記録媒体を提供することにある。
【0040】
本発明の光安定剤を用い光記録媒体を作成する方法としては、本発明化合物と色素を塗布溶媒中混合し、スピンコート法により、光記録媒体基板上に塗布し、スペーサーを会して2枚の基板を張り合わせた媒体、或いは、塗布した基板上に金属(アルミニウム、金等)薄膜をスパッタリングで形成し、続いて保護層を光硬化樹脂にて形成し媒体を作製する方法等がある。
【0041】
光記録媒体基盤上に、記録層(色素と光安定剤よりなる)を作成する方法としては、本発明の光安定剤と光記録用色素(レーザー光を吸収する色素;シアニン系、ポリオレフィン系、フタロシアニン系、アゾ系色素)とともに有機溶剤に溶解して塗布(スピンコート法等)する方法、あるいは、カチオン型色素と本発明光安定剤を、有機溶媒中反応させ、カチオン型色素−ジチオール銅錯塩を形成させたのち、錯塩を有機溶媒にて溶解し、塗布(スピンコート法等)する方法等がある。この時、色素と同時に結着剤樹脂を添加しても良い。
【0042】
色素として、シアニン系色素、ポリメチン系色素、ピリリウム系色素、アミニウム系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素等が挙げられるが、特に、光に対して不安定なシアニン系色素、ポリメチン系色素、ピリリウム系色素、アミニウム系色素等のカチオン型色素の光安定化を行うのに有効である。シアニン系色素、ポリメチン系色素、ピリリウム系色素、アミニウム系色素等については、特に限定されるものではないが、各々具体的には、下記構造のものを例示できる。
【0043】
【化10】
Figure 0004033516
【0044】
【化11】
Figure 0004033516
【0045】
【化12】
Figure 0004033516
【0046】
【化13】
Figure 0004033516
これらの色素は1種または複数の化合物を記録層に含有してもよい。
【0047】
本発明の光安定化剤と色素との配合比率は、色素1モルに対して通常0.01〜20モル比の割合で自由に配合できる。しかしながら、0.3〜3モル比の使用量で光安定化を充分に行うことができる。
ここで本発明の光安定化剤として、シアニン色素カチオン、ポリメチン色素カチオン、ピリリウム色素カチオン、アミニウム色素カチオンを対カチオンにもつ置換ベンゼン銅錯体化合物を用いるのが好ましい。
【0048】
本発明の光安定化剤と色素の混合物を光記録媒体基板に塗布する溶媒としては、ケトン系、エステル系、エーテル系、芳香族系、ハロゲン化アルキル系、アルコール系等の溶媒が挙げられる。工業的に、有用な基板であるポリカーボネート基板に塗布するには、メタノール、エタノール、プロパノールなどの脂肪族アルコール類、テトラフルオロプロパノール、オクタフロロペンタノール、ヘキサフロロイソプロパノール、ヘキサフロロヒドロキシアセトン等の、フッ化アルコール類が好ましい。
【0049】
また、塗布溶液中に対する、本発明の光安定化剤の重量比は20重量%以下となるよう溶解することが望ましい。
【0050】
さらに塗布して得られる記録層の厚みとして、好ましくは0.05〜3μmとなるように塗布する。
【0051】
光記録媒体基板に用いられる材料としては、400nm〜900nmの光に対して透明な材料であればよい。例えば、硝子、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニールアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ビニルピロリドン樹脂、ニトロセルロース、などが挙げられるが、特に限定されるものではない。これらは単独また共重合体ポリマーとして1種または2種以上混合して用いてもよい。また、表面はホトポリマーあるいは電子線により処理をされていてもよい。経済的理由によりポリカーボネート樹脂系熱可塑性樹脂が、好ましい。
また基板は、トラッキングの溝を有してもよい。
【0052】
また、記録層中には、各種着色剤、可塑剤、界面活性剤、帯電防止剤、滑剤、難燃剤、分散剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、架橋剤等が含有されていてもよい。これらの化合物は、記録層中にて結晶化による記録読み取りが不能とならない範囲で含有することができる。
【0053】
以上のようにして信号の書き込みを行った本発明の光記録媒体から信号の読み出しを行うには、光記録媒体の記録層中に含有する染料の吸収スペクトルに対応する染料の吸収スペクトルに対応する発信波長のレーザー光、例えば半導体レーザー、アルゴンレーザー、ヘリウム−ネオンレーザー等を通常、出力1mW以下のスポットビームを記録層上にあて、透過率や反射率の変化を読み出し、信号偏重して、映像、音声等の再生を行う。
【0054】
本発明の第3の発明は、一般式(1)の置換ベンゼンジチオール銅錯体化合物を、光安定化剤として含有することを特徴とするインク組成物である。インク組成物の作成方法としては、本発明の光安定化剤を各種溶剤あるいは各種のインク用ワニスに含有させる方法等がある。
【0055】
各種溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル系、ジエチルエーテル、ジブチルエーテルなどのエーテル系、トルエン、ベンゼン、キシレンなどの芳香族系、フロン、トリクロロエタン、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化アルキル系、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール系、アセトニトリルなどのニトリル系等の溶媒が挙げられる。また、水と混合した溶媒を用いてもよい。特に、アルコールへの溶解性が非常に優れているため、好適にはメタノール、エタノール、プロパノールなどが用いられる。
【0056】
インク用ワニスとしては、油性インク用ワニス、例えば、ポリアミド系インク用ワニス、(ポリアミド樹脂、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、n−ヘキサン、その他等)、アクリル系インク用ワニス(アクリル樹脂、イソプロパノール、酢酸エチル、その他等)、染料型インク用ワニス(エタノール、タンニン酸、またはフェノール樹脂等)、および蛍光インク用ワニス(エチルヒドロキシエチルセルロース、ロジンのペンタエリスリトールエステル、ミネラルスピリット、その他等)等が例示できる。
【0057】
本発明のインク組成物において、インク中の本発明の光安定剤の濃度は、これらワニス中に溶解する限度内であれば良いが、一般にインク組成物中に0.01〜70重量%、好ましくは0.1〜10重量%である。
本発明のインク組成物は、他の色素化合物を含有して、着色インク組成物として用いてもよい。そのため、本発明のベンゼンジチオレート銅錯体系光安定剤は、好ましくは、インク用ワニスに含有して本発明のインク組成物として使用する。
【0058】
本発明の第4の発明は、一般式(1)の置換ベンゼンジチオール銅錯体化合物を、光安定化剤として含有することを特徴とする樹脂組成物である。フィルム或いは成形体を作製する方法としては、樹脂に対して本発明化合物を0.01〜10%添加し、溶融温度にて混練機にて混合し、押し出しフィルムにする、或いは押し出しフィルムを延伸しフィルムにする方法が利用出来る。また、成形体とするには、型に溶融温度にて混練した樹脂を入れ成形する或いは板状にした樹脂混合物を熱プレスにて成形する方法が利用出来る。
【0059】
本発明の樹脂組成物を製造する際に使用する樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニールアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ビニルピロリドン樹脂、ニトロセルロース、などが挙げられるが、特に限定されるものではない。これらは単独また共重合体ポリマーとして1種または2種以上混合して用いてもよい。
【0060】
【実施例】
以下、実施例により本発明の置換ベンゼンジチオール銅錯体系光安定化剤、光記録媒体、インク組成物、樹脂組成物についてさらに詳しく説明する。
吸光スペクトル測定は、島津製作所株製の分光光度計「UV−3100PC」を使用した。
なお、「%」について、溶解度測定において「重量%」を示す。また、「部」は「重量部」を示す。
【0061】
合成例1
ビス−〔N−(4−イソプロピルフェニル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウム錯体の合成
N−(4−イソプロピルフェニル)−3,4,5,6−テトラクロロフタルイミド 28.2g(70mmol)、硫黄1.05g(33mmol)、鉄粉 2.05g(37mmol)、70%水硫化ソーダ13.5g(169mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド130gを混合しながら130℃で10時間反応した。7%硫酸水510gを加え、pH=5とした。析出した結晶を濾別、洗浄した。この濾過ケーキを酸化亜鉛7.0g(86mmol)、14%苛性ソーダ水121gとメタノール84gを70℃で2時間反応した。室温に冷却したのち、濾過し不要な固体を除去し、濾液を硫酸水にて、pH=4とし、析出した結晶を濾過・洗浄した。60℃で乾燥し、N−(4−イソプロピルフェニル)−ジクロロ−ジメルカプトフタルイミド 22.5gを得た。
【0062】
続いて、上記のN−(4−イソプロピルフェニル)−ジクロロ−ジメルカプトフタルイミド 5g、メタノール31g、塩化銅2水塩1.1gを混合しながら、テトラブチルアンモニウムブロマイド6gを加え、30℃で、空気を吹き込みながら4時間反応した。不溶解物を瀘別後、濾液を水600gに加え、結晶を析出させた。結晶を濾過、洗浄、乾燥し、実施例1の光安定化剤であるビス−〔N−(4−イソプロピルフェニル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウム錯体4.6gを得た。
【0063】
実施例1の銅錯体の吸光スペクトルを測定した結果、アセトン中の最大極大波長λmaxは406nmであり、λmaxでのグラム吸光係数は35L/(g・cm)であった。一方、700〜1100nmに近赤外線の吸収は殆ど吸収せず、光記録に必要な780nmおよび830nmの波長に対するグラム吸光係数は、ともに0.2L/(g・cm)と、λmaxにおけるグラム吸光係数の100分の1以下であった。また、330〜400nmの中〜長波長紫外線領域に大きな吸収が認められた。
また、下記式(A)の化合物の20℃におけるメタノールへの溶解度は30%以上と極めて高い溶解度を示した。
【0064】
実施例1
合成例1で合成したビス−〔N−(4−イソプロピルフェニル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウム錯体1gと下式(A)のシアニン色素1gをメタノール100gに溶解した。
【0065】
【化14】
Figure 0004033516
【0066】
この溶液をスピンコート法により、案内溝が付いたポリカーボネート基板上に厚み4μmで塗布し、乾燥させ、続いて、スパッタリングにより金の薄膜(5μm)を付けた。その上に、アクリル系光硬化型樹脂を塗布・硬化し、実施例1の光ディスクを作製した。
このディスクを線速1.4m/秒で、7mWの半導体レーザー(780nm)を用いて記録し、0.7mWの半導体レーザー(780nm)を用いて記録の再生を行った。この光ディスクに対して、500Wのキセノンランプ光(試料表面での光強度60mW)を連続して照射し、照射前後での780nmの光に対する吸光度比を測定した結果、50時間照射後の吸光度は99%と、光に対する保存安定性は良好であり、照射後でも良好に再生できた。記録歪み(ジッター)、信号対雑音比、反射率は良好であった。
【0067】
実施例2
合成例1で合成したビス−〔N−(4−イソプロピルフェニル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウム錯体1部と下記式(B)の赤色アゾ色素2部をポリビニルブチラール1部、キシレン溶液30部、メチルエチルケトン20部からなるインク組成物を作成し、無色紙上に塗布し乾燥した。
【0068】
【化15】
Figure 0004033516
【0069】
この塗布紙を、蛍光燈下1ヵ年放置しても、初期と同じ鮮明な色を保っていた。また、作成したインク組成物も蛍光燈下1ヵ年放置しても、初期と同じ物性を維持していた。
【0070】
実施例3
合成例1で作成したビス−〔N−(4−イソプロピルフェニル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウム錯体4部をポリメチルメタアクリレート1000部と加熱混合して、溶融/押し出し成形することにより、厚み1mmの板を作成した。この板を、屋外曝露による耐候試験を行った。3カ月後においても光沢劣化もなく、品質として曝露前の物性を維持していた。
【0071】
合成例2
N−(3,5,5−トリメチルヘキシル)−3,4,5,6−テトラクロロフタルイミド 28.2g(70mmol)、硫黄1.05g(33mmol)、鉄粉 2.05g(37mmol)、70%水硫化ソーダ13.5g(169mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド 130gを混合しながら130℃で10時間反応した。7%硫酸水510gを加え、pH=5とした。析出した結晶を濾別、水洗した。この濾過ケーキを酸化亜鉛7.0g(86mmol)、14%苛性ソーダ水121gとメタノール84gを70℃で2時間反応した。室温に冷却したのち、濾過し不要な固体を除去し、濾液を硫酸水にて、pH=4とし析出した結晶を濾過・洗浄した。60℃で乾燥し、N−(3,5,5−トリメチルヘキシル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド21.0gを得た。
【0072】
上記N−(3,5,5−トリメチルヘキシル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド 5g、メタノール31g、塩化銅2水塩1.1gを混合しながら、テトラブチルアンモニウムブロマイド6gを加え30℃で、空気を吹き込みながら4時間反応した。不溶解物を 別後、濾液を水600gに加え、結晶を析出させた。結晶を濾過、洗浄、乾燥し、ビス−〔N−(3,5,5−トリメチルヘキシル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウム錯体4.7gを得た。
【0073】
合成例2の銅錯体の吸光スペクトルを測定した結果、アセトン中の最大極大波長λmaxは406nmであり、λmaxでのグラム吸光係数は36L/(g・cm)であった。一方、700〜1100nmに近赤外線の吸収は殆ど吸収せず、光記録に必要な780nmおよび830nmの波長に対するグラム吸光係数は、ともに0.2L/(g・cm)と、λmaxにおけるグラム吸光係数の100分の1以下であった。また、330〜400nmの中〜長波長紫外線領域に大きな吸収が認められた。
また、20℃におけるメタノールへの溶解度は30%以上と極めて高い溶解度を示した。
【0074】
実施例4
実施例1で使用したビス−〔N−(4−イソプロピルフェニル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウム錯体の代わりに合成例2のビス−〔N−(3,5,5−トリメチルヘキシル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウムを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例4の光ディスクを作製した。
このディスクを線速1.4m/秒で、7mWの半導体レーザー(780nm)を用いて記録し、0.7mWの半導体レーザー(780nm)を用いて記録の再生を行った。この光ディスクに対して、500Wのキセノンランプ光(試料表面での光強度60mW)を連続して照射し、照射前後での780nmの光に対する吸光度比を測定した結果、50時間照射後の吸光度は99%と、光に対する保存安定性は良好であり、照射後でも良好に再生できた。記録歪み(ジッター)、信号対雑音比、反射率は良好であった。
【0075】
実施例5
実施例2で使用したビス−〔N−(4−イソプロピルフェニル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウム錯体の代わりに合成例2のビス−〔N−(3,5,5−トリメチルヘキシル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウムを用いた以外は、実施例2と同様の操作を行い、実施例5のインク組成物を作製した。
この塗布紙を、蛍光燈下1ヵ年放置しても、初期と同じ鮮明な色を保っていた。また、作成したインク組成物も蛍光燈下1ヵ年放置しても、初期と同じ物性を維持していた。
【0076】
実施例6
合成例2で作成した ビス−〔N−(3,5,5−トリメチルヘキシル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウム錯体4部をポリメチルメタアクリレート1000部と加熱混合して、溶融/押し出し成形することにより、厚み1mmの板を作成した。この板を、屋外曝露による耐候試験を行った。3カ月後においても光沢劣化もなく、品質として曝露前の物性を維持していた。
【0077】
合成例3
2−〔N−(4−イソプロピルフェニル)カルバモイル〕−3,4,5,6−テトラクロロ安息香酸29.2g(70mmol)、硫黄1.05g(33mmol)、鉄粉 2.05g(37mmol)、70%水硫化ソーダ13.5g(169mmol)と1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン130gを混合しながら130℃で10時間反応した。7%硫酸水510gを加え、pH=5とした。析出した結晶を濾別、水洗した。この濾過ケーキを酸化亜鉛 7.0g(86mmol)、14%苛性ソーダ水 60gとメタノール 84gを60℃で2時間反応した。室温に冷却したのち、濾過し不要な固体を除去し、濾液を硫酸水にて、pH=4とし析出した結晶を濾過・洗浄した。60℃で乾燥し、2−〔N−(4−イソプロピルフェニル)カルバモイル〕−ジクロロ−ジメルカプト安息香酸 20.0gを得た。
【0078】
上記2−〔N−(4−イソプロピルフェニル)カルバモイル〕−ジクロロ−ジメルカプト安息香酸5g、メタノール31g、塩化銅2水塩1.1gを混合しながら、テトラエチルホスホニウムブロマイド5.6gを加え30℃で、空気を吹き込みながら4時間反応した。不溶解物をろ別後、濾液を水600gに加え、結晶を析出させる。結晶を濾過、洗浄、乾燥し、ビス−{2−〔N−(4−イソプロピルフェニル)カルバモイル〕−ジクロロ−ジメルカプト安息香酸}銅−テトラエチルホスホニウム錯体4.1gを得た。
【0079】
合成例3の銅錯体の吸光スペクトルを測定した結果、アセトン中の最大極大波長λmaxは406nmであり、λmaxでのグラム吸光係数は37L/(g・cm)であった。一方、700〜1100nmに近赤外線の吸収は殆ど吸収せず、光記録に必要な780nmおよび830nmの波長に対するグラム吸光係数は、ともに0.2L/(g・cm)と、λmaxにおけるグラム吸光係数の100分の1以下であった。また、330〜400nmの中〜長波長紫外線領域に大きな吸収が認められた。
また、20℃におけるメタノールへの溶解度は30%以上と極めて高い溶解度を示した。
【0080】
実施例7
実施例1で使用したビス−〔N−(4−イソプロピルフェニル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウム錯体の代わりに合成例3のビス−{2−〔N−(4−イソプロピルフェニル)カルバモイル〕−ジクロロ−ジメルカプト安息香酸}銅−テトラエチルホスホニウム錯体を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例7の光ディスクを作製した。
このディスクを線速1.4m/秒で、7mWの半導体レーザー(780nm)を用いて記録し、0.7mWの半導体レーザー(780nm)を用いて記録の再生を行った。この光ディスクに対して、500Wのキセノンランプ光(試料表面での光強度60mW)を連続して照射し、照射前後での780nmの光に対する吸光度比を測定した結果、50時間照射後の吸光度は99%と、光に対する保存安定性は良好であり、照射後でも良好に再生できた。記録歪み(ジッター)、信号対雑音比、反射率は良好であった。
【0081】
実施例8
実施例2で使用したビス−〔N−(4−イソプロピルフェニル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウム錯体の代わりに合成例3のビス−{2−〔N−(4−イソプロピルフェニル)カルバモイル〕−ジクロロ−ジメルカプト安息香酸}銅−テトラエチルホスホニウム錯体を用いた以外は、実施例2と同様の操作を行い、実施例8のインク組成物を作製した。
この塗布紙を、蛍光燈下1ヵ年放置しても、初期と同じ鮮明な色を保っていた。また、作成したインク組成物も蛍光燈下1ヵ年放置しても、初期と同じ物性を維持していた。
【0082】
実施例9
合成例3で作成したビス−{2−〔N−(4−イソプロピルフェニル)カルバモイル〕−ジクロロ−ジメルカプト安息香酸}銅−テトラブチルアンモニウム錯体4部をポリメチルメタアクリレート1000部と加熱混合して、溶融/押し出し成形することにより、厚み1mmの板を作成した。この板を、屋外曝露による耐候試験を行った。3カ月後においても光沢劣化もなく、品質として曝露前の物性を維持していた。
【0083】
実施例10
合成例1のビス−〔N−(4−イソプロピルフェニル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウム錯体1.1gおよび実施例1記載の式(A)の化合物2gをN,N−ジメチルホルムアミド20mlに溶解し、70℃で3時間保温後、反応マスを水中に排出した。濾過・水洗してテトラ−n−ブチルアンモニウムパークロレート塩を除いて、1,1’−ジブチル−3,3,3’,3’−テトラメチルインドリノジカルボシアニンビス−〔N−(4−イソプロピルフェニル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅をテトラブチルアンモニウム錯体2.2gを得た。
【0084】
得られた錯体2.2gをメタノール100gに加え、スピンコート法により、案内溝が付いたポリカーボネート基板上に厚み4μmで塗布し、乾燥させ、続いて、スパッタリングにより金の薄膜(5μm)を付けた。その上に、アクリル系光硬化型樹脂を塗布・硬化し、実施例10の光ディスクを作製した。
このディスクを線速1.4m/秒で、7mWの半導体レーザー(780nm)を用いて記録し、0.7mWの半導体レーザー(780nm)を用いて記録の再生を行った。この光ディスクに対して、500Wのキセノンランプ光(試料表面での光強度60mW)を連続して照射し、照射前後での780nmの光に対する吸光度比を測定した結果、35時間照射後の吸光度は99%と、光に対する保存安定性は良好であり、照射後でも良好に再生できた。記録歪み(ジッター)、信号対雑音比、反射率は良好であった。
【0085】
比較例1
合成例1の銅錯体化合物の代わりに、下式(a)(化16)
【0086】
【化16】
Figure 0004033516
【0087】
を1g使用した以外は、実施例1と同様に化合物(B)のシアニン色素2gをメタノール100gに混合し、この液をスピンコート法により、案内溝が付いたポリカーボネート基板上に厚み4μmで塗布し、実施例2と同様にして、比較例1の光ディスクを作製した。
このディスクの色素層を観察すると、化合物(a)のメタノールへの溶解性不足による不溶物が確認できた。
このディスクを線速1.4m/秒で、7mWの半導体レーザー(780nm)を用いて記録し、0.7mWの半導体レーザー(780nm)を用いて記録の再生を行ったが、うまく再生できなかった。
【0088】
比較例2
実施例1で合成例1の銅錯体化合物を使用しない以外は、実施例1と同様にして比較例2の光ディスクを作製した。
このディスクを線速1.4m/秒で、7mWの半導体レーザー(780nm)を用いて記録し、0.7mWの半導体レーザー(780nm)を用いて記録の再生を行った。この光ディスクに対して、500Wのキセノンランプ光(試料表面での光強度60mW)を連続して照射したところ、50時間でほぼ完全に褪色し、再生ができなかった。
【0089】
比較例3
合成例1で合成したビス−〔N−(4−イソプロピルフェニル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウム錯体を使用せず実施例1と同様に操作して比較例3のインク組成物を作成し、無色紙上に塗布し乾燥した。
この塗布紙を蛍光燈下1ヵ年放置したところ、褪色により鮮明さが失われた。
【0090】
比較例4
実施例6で使用したビス−〔N−(3,5,5−トリメチルヘキシル)−ジクロロ−ジメルカプト−フタルイミド〕銅−テトラブチルアンモニウム錯体を使用しない以外は実施例6と同様にして、厚み1mmのポリメチルメタアクリレート板を作成した。この板を、屋外暴露による耐候試験を3か月行ったところ、光沢劣化が見られた。
【0091】
【発明の効果】
本発明のベンゼンジチオール銅錯体系光安定化剤を含有する光記録媒体は、耐光性、再生安定性が良好であり、また、インク組成物は優れた耐光性を有し、樹脂組成物とした時に溶解度が良好で、且つ優れた耐光性を有するため、種々の用途に適用可能な、実用上極めて価値のあるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 合成例1の銅錯体化合物の吸光スペクトルである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a benzenedithiol copper complex-based light stabilizer useful as a light stabilizer and an ultraviolet absorber, and an optical recording medium, an ink composition, and a resin composition containing the stabilizer.
[0002]
[Prior art]
In recent years, near-infrared absorbing dyes have been widely used as recording layers in optical recording media. However, since the method of recording by decomposition with laser light has been adopted, there are many that have insufficient light fastness. It is. In particular, cyanine-based, aminium-based, pyrylium-based, and polymethine-based cationic dyes widely used as optical recording dyes generally have poor light resistance and have the disadvantage of fading. For this reason, Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 57-166832, 57-168048, and 59-55795 propose to improve light stability by using a dye and a quencher together. JP-A-60-159087, JP-A-60-162691, JP-A-60-203488, and JP-A-60-163243 propose using an ionic conjugate of a dye cation and an anion of a metal complex. Further, methods using a metal complex such as a nickel dithiol complex and a copper dithiol complex as light stabilizers are disclosed in JP-A-62-138991, JP-A-62-207688, JP-A-63-19293, and JP-A-63. -199248, Japanese Patent Publication No. 7-66560, and Japanese Patent Publication No. 7-66561.
[0003]
However, since a semiconductor laser having a wavelength of usually 600 nm to 850 nm, particularly 780 nm, is used to perform recording / reading of an optical recording medium, a bis-dithiolate nickel complex having near infrared absorption ability absorbs laser light, The amount of light absorption necessary for the decomposition of the dye for optical recording media is reduced, the laser is less likely to be decomposed, that is, the sensitivity is reduced, and the difference between the reflectance of the written portion and the reflectance of the unwritten portion is reduced. There was a problem that a clear signal could not be obtained. For this reason, there are significant restrictions such as increasing the laser power or limiting the amount of light stabilizer added.
[0004]
In order to solve the above problem, an optical recording medium using a bis-dithiolate copper complex having a bis-dithiolate copper anion skeleton that hardly absorbs near-infrared rays of 600 to 900 nm as a light stabilizer is disclosed in JP-A-4-25492. JP-A-4-25493.
However, when a conventional dithiolate metal complex is used as a stabilizer for optical discs, it cannot be used due to insufficient solubility in coating solvents (for polycarbonate substrates, methanol, fluorinated alcohol, etc. are used). It was. Further, when a conventional dithiolate metal complex is used (applied to a glass substrate or a surface-treated substrate), the performance is insufficient, such as a decrease in sensitivity and a decrease in signal-to-noise ratio.
[0005]
Also, phenolic compounds, hindered amines, nickel dithiol complexes and the like are known as light fastness improvers for inks. However, there are some which are poor in practicality due to poor solubility in a solvent used in ink production or insufficient light fastness improvement effect.
[0006]
Furthermore, phenolic compounds, hindered amines, benzotriazole compounds, nickel dithiol complexes, and the like are known as materials that improve the light fastness of the resin by addition to the resin or impart UV-cutting ability as a resin molded product. . In particular, in order to prevent the photocatalytic degradation reaction that causes the resin degradation, it is important to block the ultraviolet rays. Therefore, the ultraviolet absorber is generally used as described above.
However, the light fastness improvement effect is still insufficient, the solubility in the resin is poor, and when it is used as a resin composition, further improvement is required for practical use, such as generation of haze.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is that the light absorption ability in the visible region (400 to 700 nm) is small, and when used as a light fastness improving agent for dyes for optical discs, the light fastness, the reproduction stability are good, and the reflectance is lowered. Low sensitivity, low signal-to-noise ratio, no recording distortion, good solubility when used as an ink composition or resin composition, and improved light fastness with excellent absorption in the ultraviolet region It is in the development of agents.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies, the inventors of the present invention have made the copper complex compound of the present invention an excellent light stabilizer, and the optical recording medium containing the copper complex compound of the present invention has light fastness, recording storability, sensitivity, It was found that the signal-to-noise ratio and recording performance were high without distortion. Further, when the copper complex compound of the present invention is added to a recording ink, the durability of the ink and its recording is improved, and when added to a resin, the durability of the resin is improved, and the resin molding is It has also been found that it has ultraviolet absorbing ability, and has led to the present invention.
[0009]
That is, the present invention provides the following general formula (1)
[Chemical 2]
Figure 0004033516
[0010]
[In formula (1), X 1 , X 2 , X Three , X Four , X Five , X 6 , X 7 , X 8 At least one of which is -COOR 1 , -CONR 2 R Three Or -CONR in which two adjacent substituents are linked 8 CO—, and the other substituents are each independently a hydrogen atom, a halogen atom, a nitro group, a nitrile group, —COOR. 1 , -CONR 2 R Three , -NHCOOR Four , -NHCONHR Five , -OCOR 6 , -OCONHR 7 , Substituted or unsubstituted alkyl group, substituted or unsubstituted alkoxy group, substituted or unsubstituted amino group, or -CONR in which two adjacent substituents are linked 8 CO-,-(CH 2 ) n -Represents. A + Represents ammonium, phosphonium or a dye cation. R 2 , R Three , R Five , R 6 , R 7 , R 8 Represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, and R 1 , R Four Represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, or ammonium. An optical recording medium, an ink composition, and a resin composition comprising the light stabilizer represented by formula (I) and the above compound are provided.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0012]
The light stabilizer represented by the general formula (1) of the present invention forms an iron complex by reacting halogenated benzene and hydrosulfide in a polar organic solvent in the presence of sulfur and iron powder or iron salts. Then, using a substituted benzenedithiol obtained by decomposing an iron complex using zinc oxide as a raw material, JP-A-58-105996, JP-A-60-159087, JP-A-60-162691, and JP-A-60-203488. No. 60-163243, JP-A-4-25493, JP-A-5-117225, and JP-B-1-49148.
[0013]
That is, if a specific aspect of the present invention is shown, the following general formula (2) (Formula 3)
[Chemical 3]
Figure 0004033516
[0014]
[In formula (2), X 1 ~ X Four Indicates the same meaning as in formula (1). The compound represented by formula (3) (chemical formula 4) is treated with sulfur, sodium hydrosulfide and iron to form an iron complex, and then treated with a zinc compound such as zinc oxide and an alkaline aqueous solution.
[Formula 4]
Figure 0004033516
[0015]
[In formula (3), X 1 ~ X Four Indicates the same meaning as in formula (1). The compound shown by this is obtained.
Further, the following general formula (4)
[Chemical formula 5]
Figure 0004033516
[0016]
[In formula (4), X Five ~ X 8 Indicates the same meaning as in formula (1). The compound represented by formula (5) (Chemical Formula 6) is treated with sulfur, sodium hydrosulfide and iron to form an iron complex, and then treated with a zinc compound such as zinc oxide and an alkaline aqueous solution.
[Chemical 6]
Figure 0004033516
[0017]
[In formula (5), X Five ~ X 8 Indicates the same meaning as in formula (1). The compound shown by this is obtained.
[0018]
The compounds of the formulas (3) and (5) thus obtained are dissolved or dispersed in a suitable solvent, and a predetermined amount of copper salts capable of supplying copper ions such as copper chloride, copper acetate and copper bromide are added to this liquid. In addition, after forming a metal complex of substituted benzenedithiol, a compound that supplies a predetermined cation is added and reacted to give the desired following formula (1) (chemical formula 7)
[0019]
[Chemical 7]
Figure 0004033516
[0020]
[In formula (1), X 1 , X 2 , X Three , X Four , X Five , X 6 , X 7 , X 8 At least one of which is -COOR 1 , -CONR 2 R Three Or -CONR in which two adjacent substituents are linked 8 CO—, and the other substituents are each independently a hydrogen atom, a halogen atom, a nitro group, a nitrile group, —COOR. 1 , -CONR 2 R Three , -NHCOOR Four , -NHCONHR Five , -OCOR 6 , -OCONHR 7 , Substituted or unsubstituted alkyl group, substituted or unsubstituted alkoxy group, substituted or unsubstituted amino group, or -CONR in which two adjacent substituents are linked 8 CO-,-(CH 2 ) n -Represents. A + Represents ammonium, phosphonium or a dye cation. R 2 , R Three , R Five , R 6 , R 7 , R 8 Represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, and R 1 , R Four Represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, or ammonium. ] The substituted benzenedithiol compound shown by this is obtained.
[0021]
It is obvious that the formula (3) and the formula (5) may have the same structure. In this case, the compound of the formula (3) is reacted with a copper salt and quaternary ammonium or sulfonium, or the formula By reacting the compound of (5) with a copper salt and quaternary ammonium or sulfonium, the compound of formula (1) can be similarly obtained.
[0022]
Furthermore, the ammonium salt or phosphonium salt of the present invention is reacted with a dye that coordinates an anion by the method described in JP-A No. 62-14344, etc. + It is possible to obtain the copper complex light stabilizer of the present invention in which is a dye cation.
[0023]
X represented as a substituent of the compound (1) of the present invention and its intermediates (2), (3), (4), (5) 1 , X 2 , X Three , X Four , X Five , X 6 , X 7 , X 8 At least one of which is -COOR 1 , -CONR 2 R Three Or -CONR in which two adjacent substituents are linked 8 CO—, and the other substituents are each independently a hydrogen atom, a halogen atom, a nitro group, a nitrile group, —COOR. 1 , -CONR 2 R Three , -NHCOOR Four , -NHCONHR Five , -OCOR 6 , -OCONHR 7 , Substituted or unsubstituted alkyl group, substituted or unsubstituted alkoxy group, substituted or unsubstituted amino group, or -CONR in which two adjacent substituents are linked 8 CO-,-(CH 2 ) n -Means.
[0024]
A + Means ammonium, phosphonium or dye cation.
[0025]
X 1 , X 2 , X Three , X Four , X Five , X 6 , X 7 , X 8 And R 1 , R 2 , R Three , R Four , R Five , R 6 , R 7 , R 8 Examples of the substituted or unsubstituted alkyl group represented by: methyl group, ethyl group, n-propyl group, isopropyl group, n-butyl group, isobutyl group, sec-butyl group, tert-butyl group, n- Pentyl group, iso-pentyl group, sec-pentyl group, tert-pentyl group, n-hexyl group, cyclohexyl group, n-heptyl group, n-octyl group, n-nonyl group, 2-ethyl-hexyl group, 3, 5,5-trimethylhexyl group, 1- (isopropyl) -2-methyl-propyl group, 1- (isopropyl) -2-methyl-butyl group, 1- (isobutyl) -3-methyl-butyl group, 4-methyl Linear, branched and cyclic aliphatic hydrocarbon groups such as cyclohexyl group, 2-methylcyclohexyl group and 2,4-dimethylcyclohexyl group, methoxymethyl group, Xymethyl group, n-propoxymethyl group, isopropoxymethyl group, n-butoxymethyl group, sec-butoxymethyl group, isobutoxymethyl group, tert-butoxymethyl group, methoxyethyl group, ethoxyethyl group, n-propoxyethyl group , Isopropoxyethyl group, n-butoxyethyl group, sec-butoxyethyl group, isobutoxyethyl group, tert-butoxyethyl group, 2-cyclohexyloxyethyl group, 1-methyl-2-methoxyethyl group, 1-methyl- 2-ethoxyethyl group, 1-methyl-2-n-propoxyethyl group, 1-methyl-2-isopropoxyethyl group, 1-methyl-2-n-butoxyethyl group, 1-methyl-2-sec-butoxy Ethyl group, 1-methyl-2-isobutoxyethyl group, 1-methyl-2-ter -Butoxyethyl group, 1-methyl-2-cyclohexyloxyethyl group, 2-methyl-1-methoxyethyl group, 2-methyl-1-ethoxyethyl group, 2-methyl-1-n-propoxyethyl group, 2- Methyl-1-isopropoxyethyl group, 2-methyl-1-n-butoxyethyl group, 2-methyl-1-sec-butoxyethyl group, 2-methyl-1-iso-butoxyethyl group, 2-methyl-1 -Tert-butoxyethyl group, 2-methyl-1-cyclohexyloxyethyl group, 3-methoxypropyl group, 3-ethoxypropyl group, 3-n-propoxypropyl group, 3-iso-propoxypropyl group, 3-n- Butoxypropyl group, 3-sec-butoxypropyl group, 3-isobutoxypropyl group, 3-tert-butoxypropyl group, Chlohexyloxypropyl group, 1,3- (dimethoxy) -2-propyl group, 1,3- (diethoxy) -2-propyl group, 1-methoxy-3-ethoxy-2-propyl group, 2- (2- Linear, branched or cyclic alkoxyalkyl groups such as methoxy) ethoxyethyl group, 2- (2-ethoxy) ethoxyethyl group, 2- (2-isopropoxy) ethoxyethyl group, 2- (N, N-dimethylamino) And alkylaminoalkyl groups such as ethyl group, 2- (N, N-diethylamino) ethyl group, 2- (N-methyl-N-ethylamino) ethyl group, and the like.
[0026]
X 1 , X 2 , X Three , X Four , X Five , X 6 , X 7 , X 8 Examples of the substituted or unsubstituted alkoxy group represented by: methoxy group, ethoxy group, n-propoxy group, isopropoxy group, n-butoxy group, isobutoxy group, sec-butoxy group, tert-butoxy group, n -Pentyloxy group, isopentyloxy group, sec-pentyloxy group, tert-pentyloxy group, n-hexyloxy group, cyclohexyloxy group, n-heptyloxy group, n-octyloxy group, n-nonyloxy group, 2 -Linear, branched, cyclic unsubstituted alkoxy groups such as ethyl-hexyloxy group, 3,5,5-trimethylhexyl group, trifluoromethoxy group, pentafluoroethoxy group, 2,2,3,3-tetrafluoro Ethoxy group, 1,1,1,3,3,3-hexafluoro-2-isopropyloxy group, 1H, 1 , 5H-octafluoropentyloxy group, 2-chloroethoxy group, 2,2,2-trichloroethoxy group and other halogenated alkoxy groups, 2-methoxyethoxy group, 2-ethoxyethoxy group, 2-n-propoxyethoxy, Alkoxyalkyl groups such as 2-isopropoxyethoxy, 2- (2-ethoxy) ethoxyethoxy group, 2- (2-hydroxy) ethoxyethoxy group, 2- (N, N-dimethylamino) ethoxy group, 2- (N , N-diethylamino) ethoxy group, aminoalkoxy groups such as 2- (N-ethyl-N-methylamino) ethoxy group, aralkyloxy groups such as benzyloxy group and phenethyloxy group.
[0027]
X 1 , X 2 , X Three , X Four , X Five , X 6 , X 7 , X 8 Examples of the substituted or unsubstituted amino group represented by: N-methylamino, N-ethylamino, Nn-propylamino, N-isopropylamino, Nn-butylamino, N-isobutylamino, Monoalkylamino groups such as N-tert-butylamino, N, N-dimethylamino, N-methyl-N-ethylamino, N, N-diethylamino, N, N-di-n-propylamino), N, N -Cyclic amino groups such as dialkylamino groups such as di-n-butylamino group, morpholino groups, piperidino groups and pyrrolidino groups.
[0028]
R 1 , R 2 , R Three , R Four , R Five , R 6 , R 7 , R 8 Examples of the substituted or unsubstituted aryl group represented by the formula: phenyl group, 2-methylphenyl group, 3-methylphenyl group, 4-methylphenyl group, 2,3-dimethylphenyl group, 2,4-dimethyl Phenyl group, 2,5-dimethylphenyl group, 2,6-dimethylphenyl group, 3,4-dimethylphenyl group, 3,5-dimethylphenyl group, 2,3,4-trimethylphenyl group, 2,4,6 -Trimethylphenyl group, 2-ethylphenyl group, 3-ethylphenyl group, 4-ethylphenyl group, 2-n-propylphenyl group, 3-n-propylphenyl group, 4-n-propylphenyl group, 2-isopropyl Phenyl group, 3-isopropylphenyl group, 4-isopropylphenyl group, 2-n-butylphenyl group, 3-n-butylphenyl group, 4-n-butyl Enyl group, 2-tert-butylphenyl group, 3-tert-butylphenyl group, 4-tert-butylphenyl group, 2,5-di-tert-butylphenyl group, 2,4-di-tert-butylphenyl group 2,5-di-tert-butyl-4-methylphenyl group, 2,5-diethyl-4-methylphenyl group, methoxyphenyl group, ethoxyphenyl group, propoxyphenyl group, butoxyphenyl group, dimethoxyphenyl group, chlorophenyl Group, an alkyl group such as a dichlorophenyl group and a trichlorophenyl group, an alkoxy group, or a halogen atom-substituted phenyl group.
[0029]
A + , R 1 Or R Four As ammonium represented by the following general formula (6)
(Chemical Formula 8)
[Chemical 8]
Figure 0004033516
[0030]
[In formula (6), R 9 , R Ten , R 11 , R 12 Each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aralkyl group or an aryl group. Also R 9 , R Ten And R 11 May combine with each other to form a ring. ]
The compound shown by these is represented.
[0031]
R 9 , R Ten , R 11 , R 12 Examples of the alkyl group represented by the formula include carbon number such as methyl group, ethyl group, n-propyl group, isopropyl group, n-butyl group, sec-butyl group, tert-butyl group, cyclohexyl group, and n-hexyl group. 1 to 10 linear, branched or cyclic aliphatic hydrocarbons having 7 to 12 carbon atoms, preferably benzyl, 4-methyl-benzyl, phenethyl, naphthylmethyl, etc. The aryl group represents an aromatic hydrocarbon having 6 to 12 carbon atoms such as a phenyl group, a tolyl group, or a naphthyl group. Examples of ring formation include pyridine ring, picoline ring, lutidine ring, quinoline ring, isoquinoline ring, pyrrole ring, indole ring, imidazole ring, pyrazole ring, thiazole ring, oxazole ring, morpholine ring, piperidine ring, piperazine ring And the like, and nitrogen-containing heterocyclic compounds such as, and substituted products thereof.
[0032]
Specific examples of ammonium include ammonium ion, tetramethylammonium, tetraethylammonium, tetra-n-butylammonium, methyltri-n-octylammonium, n-octyltriethylammonium, n-octyltriethylammonium, decyltriethylammonium, dodecyltriethylammonium. , Cetyltriethylammonium, phenyltrimethylammonium, phenyltriethylammonium, tolyltriethylammonium, benzyltrimethylammonium, dimethyl (β-phenyl) ethylammonium, tri-n-butyl (β-phenyl) ethylammonium, dimethyldiethylammonium, tetra-n -Octylammonium, N, N-dimethylpiperidinium, N, N-die Specific examples of tetraalkylammonium cations such as rupiperidinium, N, N-dimethylpyrrolidinium, N, N-diethylpyrrolidinium, and pyridinium cations include N-methylpyridinium, N-ethylpyridinium, N-propylpyridinium, N -Butylpyridinium, N-pentylpyridinium, N-hexylpyridinium, N-heptylpyridinium, N-octylpyridinium, N-nonylpyridinium, N-decylpyridinium, N-undecylpyridinium, N-dodecylpyridinium, N-cetylpyridinium, Examples thereof include N-benzylpyridinium and N- (β-phenyl) ethylpyridinium.
[0033]
A + As the phosphonium represented by the following general formula (7) (chemical formula 9)
[Chemical 9]
Figure 0004033516
[0034]
[In formula (7), R 13 , R 14 , R 15 , R 16 Each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aralkyl group or an aryl group. ]
The compound shown by these is mentioned.
[0035]
R 13 , R 14 , R 15 , R 16 Examples of the alkyl group represented by the formula are a straight chain, branched, or branched chain having 1 to 10 carbon atoms such as methyl group, ethyl group, propyl group, n-butyl group, tert-butyl group, cyclohexyl group, n-hexyl group Represents a cyclic aliphatic hydrocarbon, an aralkyl group having 7 to 12 carbon atoms, preferably a benzyl group, a 4-methylbenzyl group, a phenethyl group, a naphthylmethyl group, etc., and an aryl group such as a phenyl group, An aromatic hydrocarbon having 6 to 12 carbon atoms such as a tolyl group and a naphthyl group is represented.
[0036]
Specific examples of the phosphonium cation include tetramethylphosphonium, tetraethylphosphonium, tetra-n-butylphosphonium, methyltri-n-octylphosphonium, n-octyltriethylphosphonium, n-octyltriethylphosphonium, cetyltriethylphosphonium, phenyltrimethylphosphonium, phenyl Examples thereof include tetraalkylphosphonium cations such as triethylphosphonium, benzyltrimethylphosphonium, dimethyl (β-phenyl) ethylphosphonium, tri-n-butyl (β-phenyl) ethylphosphonium, dimethyldiethylphosphonium, and tetra-n-octylphosphonium.
[0037]
A + Examples of the dye cation represented by the formula include a cyanine dye cation, a polymethine dye cation, a pyrylium dye cation, and an aminium dye cation.
[0038]
Alternatively, as a method for producing a bis-dithiolate copper complex, J.A. Amer. Chem. Soc. , 88, 4870 (1966).
[0039]
The second invention of the present invention is to provide an optical recording medium comprising a mixture of bis (halogeno-substituted benzenedithiol) copper complex of the general formula (1) as a light stabilizer.
[0040]
As a method for producing an optical recording medium using the light stabilizer of the present invention, the compound of the present invention and a dye are mixed in a coating solvent, coated on the optical recording medium substrate by a spin coating method, and a spacer is met. There are a method of producing a medium by bonding a single substrate, or forming a metal (aluminum, gold, etc.) thin film on a coated substrate by sputtering and subsequently forming a protective layer with a photo-curing resin.
[0041]
As a method for forming a recording layer (comprising a dye and a light stabilizer) on an optical recording medium substrate, the light stabilizer of the present invention and an optical recording dye (a dye that absorbs laser light; cyanine-based, polyolefin-based, Phthalocyanine and azo dyes) dissolved in an organic solvent and applied (spin coating method, etc.), or a cationic dye and the light stabilizer of the present invention are reacted in an organic solvent, and the cationic dye-dithiol copper complex salt There is a method in which a complex salt is dissolved in an organic solvent and applied (spin coating method or the like). At this time, a binder resin may be added simultaneously with the pigment.
[0042]
Examples of the dye include cyanine dyes, polymethine dyes, pyrylium dyes, aminium dyes, phthalocyanine dyes, naphthalocyanine dyes, and the like. In particular, cyanine dyes that are unstable to light, polymethine dyes, It is effective for light stabilization of cationic dyes such as pyrylium dyes and aminium dyes. The cyanine dyes, polymethine dyes, pyrylium dyes, aminium dyes and the like are not particularly limited, but specific examples thereof can be exemplified by the following structures.
[0043]
[Chemical Formula 10]
Figure 0004033516
[0044]
Embedded image
Figure 0004033516
[0045]
Embedded image
Figure 0004033516
[0046]
Embedded image
Figure 0004033516
These dyes may contain one or more compounds in the recording layer.
[0047]
The blending ratio of the light stabilizer of the present invention to the dye can be freely blended at a ratio of usually 0.01 to 20 moles per mole of the dye. However, light stabilization can be sufficiently performed with a use amount of 0.3 to 3 molar ratio.
Here, as the light stabilizer of the present invention, a substituted benzene copper complex compound having a cyanine dye cation, a polymethine dye cation, a pyrylium dye cation, and an aminium dye cation as a counter cation is preferably used.
[0048]
Examples of the solvent for coating the optical recording medium substrate with the mixture of the light stabilizer and the dye of the present invention include ketone-based, ester-based, ether-based, aromatic-based, alkyl halide-based, and alcohol-based solvents. In order to apply to a polycarbonate substrate which is an industrially useful substrate, a fluorocarbon such as aliphatic alcohols such as methanol, ethanol and propanol, tetrafluoropropanol, octafluoropentanol, hexafluoroisopropanol, hexafluorohydroxyacetone and the like is used. Alcohols are preferred.
[0049]
It is desirable that the light stabilizer of the present invention is dissolved in the coating solution so that the weight ratio thereof is 20% by weight or less.
[0050]
Further, the thickness of the recording layer obtained by coating is preferably 0.05 to 3 μm.
[0051]
The material used for the optical recording medium substrate may be any material that is transparent to light of 400 nm to 900 nm. For example, glass, polycarbonate resin, polyester resin, polyarylate resin, butyral resin, polystyrene resin, polyvinyl acetal resin, diallyl phthalate resin, acrylic resin, methacrylic resin, vinyl acetate resin, phenol resin, silicon resin, polysulfone resin, styrene Examples thereof include, but are not particularly limited to, butadiene copolymer resins, alkyd resins, epoxy resins, urea resins, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resins, vinyl pyrrolidone resins, and nitrocellulose. These may be used alone or as a copolymer polymer in combination of one or more. The surface may be treated with a photopolymer or an electron beam. Polycarbonate resin-based thermoplastic resins are preferred for economic reasons.
The substrate may have a tracking groove.
[0052]
The recording layer may contain various colorants, plasticizers, surfactants, antistatic agents, lubricants, flame retardants, dispersants, antistatic agents, ultraviolet absorbers, crosslinking agents, and the like. These compounds can be contained in the recording layer as long as recording reading by crystallization is not impossible.
[0053]
In order to read a signal from the optical recording medium of the present invention in which the signal is written as described above, it corresponds to the absorption spectrum of the dye corresponding to the absorption spectrum of the dye contained in the recording layer of the optical recording medium. A laser beam having a transmission wavelength, for example, a semiconductor laser, an argon laser, a helium-neon laser, etc. , Play audio, etc.
[0054]
According to a third aspect of the present invention, there is provided an ink composition comprising the substituted benzenedithiol copper complex compound represented by the general formula (1) as a light stabilizer. Examples of the method for preparing the ink composition include a method of incorporating the light stabilizer of the present invention in various solvents or various ink varnishes.
[0055]
Various solvents include ketones such as acetone, methyl ethyl ketone and methyl isobutyl ketone, esters such as methyl formate, ethyl formate, methyl acetate, ethyl acetate, propyl acetate and butyl acetate, ethers such as diethyl ether and dibutyl ether, toluene Aromatic solvents such as benzene and xylene, alkyl halides such as chlorofluorocarbon, trichloroethane, chloroform and methylene chloride, alcohols such as methanol, ethanol and propanol, and nitrile solvents such as acetonitrile. A solvent mixed with water may be used. In particular, methanol, ethanol, propanol and the like are preferably used because of their excellent solubility in alcohol.
[0056]
As the ink varnish, varnish for oil-based ink, for example, varnish for polyamide ink (polyamide resin, ethanol, isopropanol, ethyl acetate, n-hexane, etc.), varnish for acrylic ink (acrylic resin, isopropanol, acetic acid) Examples thereof include varnishes for dye-type ink (ethanol, tannic acid, phenol resin, etc.), varnishes for fluorescent ink (ethyl hydroxyethyl cellulose, pentaerythritol ester of rosin, mineral spirit, etc.) and the like.
[0057]
In the ink composition of the present invention, the concentration of the light stabilizer of the present invention in the ink may be within the limit of dissolving in these varnishes, but is generally 0.01 to 70% by weight in the ink composition, preferably Is 0.1 to 10% by weight.
The ink composition of the present invention may contain other coloring compounds and be used as a colored ink composition. Therefore, the benzenedithiolate copper complex light stabilizer of the present invention is preferably contained in an ink varnish and used as the ink composition of the present invention.
[0058]
4th invention of this invention is a resin composition characterized by including the substituted benzenedithiol copper complex compound of General formula (1) as a light stabilizer. As a method for producing a film or a molded product, 0.01 to 10% of the compound of the present invention is added to the resin and mixed in a kneader at a melting temperature to form an extruded film, or the extruded film is stretched. A method of making a film can be used. For forming a molded body, a method of molding a resin mixture kneaded at a melting temperature into a mold or molding a plate-like resin mixture by hot pressing can be used.
[0059]
Examples of the resin used in producing the resin composition of the present invention include polycarbonate resin, polyester resin, polyarylate resin, butyral resin, polystyrene resin, polyvinyl acetal resin, diallyl phthalate resin, acrylic resin, methacrylic resin, Vinyl acetate resin, phenol resin, silicone resin, polysulfone resin, styrene-butadiene copolymer resin, alkyd resin, epoxy resin, urea resin, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin, vinyl pyrrolidone resin, nitrocellulose, etc. However, it is not particularly limited. These may be used alone or as a copolymer polymer in combination of one or more.
[0060]
【Example】
Hereinafter, the substituted benzenedithiol copper complex light stabilizer, optical recording medium, ink composition, and resin composition of the present invention will be described in more detail with reference to examples.
For the absorption spectrum measurement, a spectrophotometer “UV-3100PC” manufactured by Shimadzu Corporation was used.
“%” Indicates “wt%” in the solubility measurement. “Part” indicates “part by weight”.
[0061]
Synthesis example 1
Synthesis of bis- [N- (4-isopropylphenyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium complex
N- (4-isopropylphenyl) -3,4,5,6-tetrachlorophthalimide 28.2 g (70 mmol), sulfur 1.05 g (33 mmol), iron powder 2.05 g (37 mmol), 70% sodium hydrosulfide 13 The mixture was reacted at 130 ° C. for 10 hours while mixing 0.5 g (169 mmol) and 130 g of N, N-dimethylformamide. 7% aqueous sulfuric acid 510 g was added to adjust pH = 5. The precipitated crystals were separated by filtration and washed. This filter cake was reacted with 7.0 g (86 mmol) of zinc oxide, 121 g of 14% sodium hydroxide water and 84 g of methanol at 70 ° C. for 2 hours. After cooling to room temperature, filtration was performed to remove unnecessary solids, the filtrate was adjusted to pH = 4 with sulfuric acid water, and the precipitated crystals were filtered and washed. It dried at 60 degreeC and obtained 22.5 g of N- (4-isopropylphenyl) -dichloro-dimercaptophthalimide.
[0062]
Subsequently, 6 g of tetrabutylammonium bromide was added while mixing 5 g of the above N- (4-isopropylphenyl) -dichloro-dimercaptophthalimide, 31 g of methanol, and 1.1 g of copper chloride dihydrate, and at 30 ° C., air Was reacted for 4 hours. The insoluble material was filtered off, and the filtrate was added to 600 g of water to precipitate crystals. The crystals were filtered, washed and dried to obtain 4.6 g of bis- [N- (4-isopropylphenyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium complex as the light stabilizer of Example 1.
[0063]
As a result of measuring the absorption spectrum of the copper complex of Example 1, the maximum maximum wavelength λmax in acetone was 406 nm, and the gram extinction coefficient at λmax was 35 L / (g · cm). On the other hand, the absorption of near infrared rays at 700 to 1100 nm is hardly absorbed, and the gram extinction coefficient for the wavelengths of 780 nm and 830 nm necessary for optical recording is 0.2 L / (g · cm), which is the gram extinction coefficient at λmax. It was 1/100 or less. Further, large absorption was observed in the middle to long wavelength ultraviolet region of 330 to 400 nm.
Further, the solubility of the compound of the following formula (A) in methanol at 20 ° C. was as high as 30% or more.
[0064]
Example 1
1 g of the bis- [N- (4-isopropylphenyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium complex synthesized in Synthesis Example 1 and 1 g of the cyanine dye of the following formula (A) were dissolved in 100 g of methanol.
[0065]
Embedded image
Figure 0004033516
[0066]
This solution was applied by spin coating on a polycarbonate substrate with guide grooves to a thickness of 4 μm, dried, and then a thin gold film (5 μm) was formed by sputtering. On top of that, an acrylic photo-curing resin was applied and cured to produce the optical disk of Example 1.
This disk was recorded at a linear velocity of 1.4 m / sec using a 7 mW semiconductor laser (780 nm), and recording was reproduced using a 0.7 mW semiconductor laser (780 nm). As a result of continuously irradiating this optical disk with 500 W xenon lamp light (light intensity 60 mW on the sample surface) and measuring the absorbance ratio with respect to 780 nm light before and after irradiation, the absorbance after 50 hours irradiation is 99. %, The storage stability to light was good and could be reproduced well even after irradiation. Recording distortion (jitter), signal-to-noise ratio, and reflectivity were good.
[0067]
Example 2
1 part of polyvinyl butyral, 1 part of bis- [N- (4-isopropylphenyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium complex synthesized in Synthesis Example 1 and 2 parts of a red azo dye of the following formula (B), An ink composition comprising 30 parts of a xylene solution and 20 parts of methyl ethyl ketone was prepared, applied on colorless paper and dried.
[0068]
Embedded image
Figure 0004033516
[0069]
Even if this coated paper was left under a fluorescent lamp for one year, it maintained the same clear color as the initial stage. Further, the prepared ink composition maintained the same physical properties as the initial stage even when left for 1 year under fluorescent light.
[0070]
Example 3
4 parts of the bis- [N- (4-isopropylphenyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium complex prepared in Synthesis Example 1 is mixed with heat with 1000 parts of polymethyl methacrylate, and melt / extrusion molding is performed. Thus, a plate having a thickness of 1 mm was prepared. This board was subjected to a weather resistance test by outdoor exposure. Even after 3 months, there was no gloss deterioration and the physical properties before exposure were maintained.
[0071]
Synthesis example 2
N- (3,5,5-trimethylhexyl) -3,4,5,6-tetrachlorophthalimide 28.2 g (70 mmol), sulfur 1.05 g (33 mmol), iron powder 2.05 g (37 mmol), 70% The reaction was carried out at 130 ° C. for 10 hours while mixing 13.5 g (169 mmol) of sodium hydrosulfide and 130 g of N, N-dimethylformamide. 7% aqueous sulfuric acid 510 g was added to adjust pH = 5. The precipitated crystals were separated by filtration and washed with water. This filter cake was reacted with 7.0 g (86 mmol) of zinc oxide, 121 g of 14% sodium hydroxide water and 84 g of methanol at 70 ° C. for 2 hours. After cooling to room temperature, filtration was performed to remove unnecessary solids, the filtrate was adjusted to pH = 4 with sulfuric acid water, and the precipitated crystals were filtered and washed. Drying at 60 ° C. gave 21.0 g of N- (3,5,5-trimethylhexyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide.
[0072]
While mixing 5 g of the above N- (3,5,5-trimethylhexyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide, 31 g of methanol, and 1.1 g of copper chloride dihydrate, 6 g of tetrabutylammonium bromide was added and air was added at 30 ° C. The reaction was carried out for 4 hours while blowing. After separating the insoluble matter, the filtrate was added to 600 g of water to precipitate crystals. The crystals were filtered, washed and dried to obtain 4.7 g of bis- [N- (3,5,5-trimethylhexyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium complex.
[0073]
As a result of measuring the absorption spectrum of the copper complex of Synthesis Example 2, the maximum maximum wavelength λmax in acetone was 406 nm, and the gram extinction coefficient at λmax was 36 L / (g · cm). On the other hand, the absorption of near infrared rays at 700 to 1100 nm is hardly absorbed, and the gram extinction coefficient for the wavelengths of 780 nm and 830 nm necessary for optical recording is 0.2 L / (g · cm), which is the gram extinction coefficient at λmax. It was 1/100 or less. Further, large absorption was observed in the middle to long wavelength ultraviolet region of 330 to 400 nm.
Further, the solubility in methanol at 20 ° C. was as high as 30% or more.
[0074]
Example 4
Instead of the bis- [N- (4-isopropylphenyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium complex used in Example 1, the bis- [N- (3,5,5-trimethyl) of Synthesis Example 2 was used. Hexyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium was used in the same manner as in Example 1 to produce an optical disk of Example 4.
This disk was recorded at a linear velocity of 1.4 m / sec using a 7 mW semiconductor laser (780 nm), and recording was reproduced using a 0.7 mW semiconductor laser (780 nm). As a result of continuously irradiating this optical disk with 500 W xenon lamp light (light intensity 60 mW on the sample surface) and measuring the absorbance ratio with respect to 780 nm light before and after irradiation, the absorbance after 50 hours irradiation is 99. %, The storage stability to light was good and could be reproduced well even after irradiation. Recording distortion (jitter), signal-to-noise ratio, and reflectivity were good.
[0075]
Example 5
Instead of the bis- [N- (4-isopropylphenyl) -dichloro-dimercapto-phthalimido] copper-tetrabutylammonium complex used in Example 2, the bis- [N- (3,5,5-trimethyl) of Synthesis Example 2 was used. Hexyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium was used in the same manner as in Example 2 to prepare an ink composition of Example 5.
Even if this coated paper was left under a fluorescent lamp for one year, it maintained the same clear color as the initial stage. Further, the prepared ink composition maintained the same physical properties as the initial stage even when left for 1 year under fluorescent light.
[0076]
Example 6
4 parts of bis- [N- (3,5,5-trimethylhexyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium complex prepared in Synthesis Example 2 was mixed with heat with 1000 parts of polymethyl methacrylate and melted. / A 1 mm thick plate was prepared by extrusion molding. This board was subjected to a weather resistance test by outdoor exposure. Even after 3 months, there was no gloss deterioration and the physical properties before exposure were maintained.
[0077]
Synthesis example 3
2- [N- (4-Isopropylphenyl) carbamoyl] -3,4,5,6-tetrachlorobenzoic acid 29.2 g (70 mmol), sulfur 1.05 g (33 mmol), iron powder 2.05 g (37 mmol), The mixture was reacted at 130 ° C. for 10 hours while mixing 13.5 g (169 mmol) of 70% sodium hydrosulfide and 130 g of 1,3-dimethylimidazolidin-2-one. 7% aqueous sulfuric acid 510 g was added to adjust pH = 5. The precipitated crystals were separated by filtration and washed with water. This filter cake was reacted with 7.0 g (86 mmol) of zinc oxide, 60 g of 14% caustic soda water and 84 g of methanol at 60 ° C. for 2 hours. After cooling to room temperature, filtration was performed to remove unnecessary solids, the filtrate was adjusted to pH = 4 with sulfuric acid water, and the precipitated crystals were filtered and washed. Drying at 60 ° C. gave 20.0 g of 2- [N- (4-isopropylphenyl) carbamoyl] -dichloro-dimercaptobenzoic acid.
[0078]
While mixing 5 g of 2- [N- (4-isopropylphenyl) carbamoyl] -dichloro-dimercaptobenzoic acid, 31 g of methanol, and 1.1 g of copper chloride dihydrate, add 5.6 g of tetraethylphosphonium bromide at 30 ° C., The reaction was carried out for 4 hours while blowing air. After filtering the insoluble matter, the filtrate is added to 600 g of water to precipitate crystals. The crystals were filtered, washed and dried to obtain 4.1 g of a bis- {2- [N- (4-isopropylphenyl) carbamoyl] -dichloro-dimercaptobenzoic acid} copper-tetraethylphosphonium complex.
[0079]
As a result of measuring the absorption spectrum of the copper complex of Synthesis Example 3, the maximum maximum wavelength λmax in acetone was 406 nm, and the Gram extinction coefficient at λmax was 37 L / (g · cm). On the other hand, the absorption of near infrared rays at 700 to 1100 nm is hardly absorbed, and the gram extinction coefficient for the wavelengths of 780 nm and 830 nm necessary for optical recording is 0.2 L / (g · cm), which is the gram extinction coefficient at λmax. It was 1/100 or less. Further, large absorption was observed in the middle to long wavelength ultraviolet region of 330 to 400 nm.
Further, the solubility in methanol at 20 ° C. was as high as 30% or more.
[0080]
Example 7
Instead of the bis- [N- (4-isopropylphenyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium complex used in Example 1, the bis- {2- [N- (4-isopropylphenyl) of Synthesis Example 3 was used. ) Carbamoyl] -dichloro-dimercaptobenzoic acid} The same procedure as in Example 1 was performed except that a copper-tetraethylphosphonium complex was used, and an optical disk of Example 7 was produced.
This disk was recorded at a linear velocity of 1.4 m / sec using a 7 mW semiconductor laser (780 nm), and recording was reproduced using a 0.7 mW semiconductor laser (780 nm). As a result of continuously irradiating this optical disk with 500 W xenon lamp light (light intensity 60 mW on the sample surface) and measuring the absorbance ratio with respect to 780 nm light before and after irradiation, the absorbance after 50 hours irradiation is 99. %, The storage stability to light was good and could be reproduced well even after irradiation. Recording distortion (jitter), signal-to-noise ratio, and reflectivity were good.
[0081]
Example 8
Instead of the bis- [N- (4-isopropylphenyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium complex used in Example 2, the bis- {2- [N- (4-isopropylphenyl) of Synthesis Example 3 was used. The carbamoyl] -dichloro-dimercaptobenzoic acid} copper-tetraethylphosphonium complex was used in the same manner as in Example 2 to prepare the ink composition of Example 8.
Even if this coated paper was left under a fluorescent lamp for one year, it maintained the same clear color as the initial stage. Further, the prepared ink composition maintained the same physical properties as the initial stage even when left for 1 year under fluorescent light.
[0082]
Example 9
4 parts of the bis- {2- [N- (4-isopropylphenyl) carbamoyl] -dichloro-dimercaptobenzoic acid} copper-tetrabutylammonium complex prepared in Synthesis Example 3 was mixed with 1000 parts of polymethyl methacrylate by heating. A 1 mm thick plate was created by melting / extrusion molding. This board was subjected to a weather resistance test by outdoor exposure. Even after 3 months, there was no gloss deterioration and the physical properties before exposure were maintained.
[0083]
Example 10
1.1 g of the bis- [N- (4-isopropylphenyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium complex of Synthesis Example 1 and 2 g of the compound of the formula (A) described in Example 1 were converted to N, N-dimethyl. After dissolving in 20 ml of formamide and incubating at 70 ° C. for 3 hours, the reaction mass was discharged into water. After filtration and washing with water, the tetra-n-butylammonium perchlorate salt was removed, and 1,1′-dibutyl-3,3,3 ′, 3′-tetramethylindolinodicarbocyanine bis- [N- (4-isopropyl (Phenyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper gave 2.2 g of tetrabutylammonium complex.
[0084]
2.2 g of the obtained complex was added to 100 g of methanol, applied to a polycarbonate substrate with a guide groove at a thickness of 4 μm by spin coating, dried, and then a thin gold film (5 μm) was formed by sputtering. . On top of this, an acrylic photo-curing resin was applied and cured to produce an optical disk of Example 10.
This disk was recorded at a linear velocity of 1.4 m / sec using a 7 mW semiconductor laser (780 nm), and recording was reproduced using a 0.7 mW semiconductor laser (780 nm). The optical disk was continuously irradiated with 500 W xenon lamp light (light intensity 60 mW on the sample surface), and the absorbance ratio with respect to 780 nm light before and after irradiation was measured. As a result, the absorbance after 35 hours of irradiation was 99. %, The storage stability to light was good and could be reproduced well even after irradiation. Recording distortion (jitter), signal-to-noise ratio, and reflectivity were good.
[0085]
Comparative Example 1
Instead of the copper complex compound of Synthesis Example 1, the following formula (a)
[0086]
Embedded image
Figure 0004033516
[0087]
Except for using 1 g of the compound, 2 g of the cyanine dye of compound (B) was mixed with 100 g of methanol in the same manner as in Example 1, and this solution was applied on a polycarbonate substrate with guide grooves to a thickness of 4 μm by spin coating. In the same manner as in Example 2, an optical disk of Comparative Example 1 was produced.
When the dye layer of this disk was observed, insoluble matter due to insufficient solubility of compound (a) in methanol could be confirmed.
This disk was recorded at a linear velocity of 1.4 m / sec using a 7 mW semiconductor laser (780 nm), and the recording was reproduced using a 0.7 mW semiconductor laser (780 nm), but the recording could not be performed successfully. .
[0088]
Comparative Example 2
An optical disc of Comparative Example 2 was produced in the same manner as in Example 1 except that the copper complex compound of Synthesis Example 1 was not used in Example 1.
This disk was recorded at a linear velocity of 1.4 m / sec using a 7 mW semiconductor laser (780 nm), and recording was reproduced using a 0.7 mW semiconductor laser (780 nm). When this optical disk was continuously irradiated with 500 W xenon lamp light (light intensity of 60 mW on the sample surface), it almost completely faded in 50 hours and could not be reproduced.
[0089]
Comparative Example 3
The ink composition of Comparative Example 3 was prepared in the same manner as in Example 1 without using the bis- [N- (4-isopropylphenyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium complex synthesized in Synthesis Example 1. Was coated on colorless paper and dried.
When this coated paper was allowed to stand for 1 year under fluorescent light, the clearness was lost due to the discoloration.
[0090]
Comparative Example 4
In the same manner as in Example 6 except that the bis- [N- (3,5,5-trimethylhexyl) -dichloro-dimercapto-phthalimide] copper-tetrabutylammonium complex used in Example 6 was not used, the thickness was 1 mm. A polymethyl methacrylate plate was prepared. When this board was subjected to a weather resistance test by outdoor exposure for 3 months, gloss degradation was observed.
[0091]
【The invention's effect】
The optical recording medium containing the benzenedithiolcopper complex light stabilizer of the present invention has good light resistance and reproduction stability, and the ink composition has excellent light resistance and is a resin composition. Since it sometimes has good solubility and excellent light resistance, it is extremely practically applicable to various uses.
[Brief description of the drawings]
1 is an absorption spectrum of the copper complex compound of Synthesis Example 1. FIG.

Claims (4)

一般式(1)
Figure 0004033516
〔式(1)中、X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8のうち、少なくとも1個は−COOR1、−CONR23、または隣り合う2個の置換基が連結した−CONR8CO−であり、その他の置換基は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、−COOR1、−CONR23、又は隣り合う2個の置換基が連結した−CONR8CO−を表す。A+は、アンモニウム、ホスホニウムまたは色素カチオンを表す。R2、R3、R8は、水素原子、又は直鎖、分岐、環状の脂肪族炭化水素基、又はアルキル基置換フェニル基を示し、またR1は、水素原子を表す。〕
で示されるベンゼンジチオール銅錯体系光安定化剤。
General formula (1)
Figure 0004033516
[In formula (1), at least one of X 1 , X 2 , X 3 , X 4 , X 5 , X 6 , X 7 , X 8 is —COOR 1 , —CONR 2 R 3 , or adjacent. 2 substituents are the -CONR 8 CO- linked, the other substituents, each independently represent a hydrogen atom, a halogen atom, -COOR 1, 2 substituents -CONR 2 R 3, or adjacent Represents —CONR 8 CO— linked to each other. A + represents ammonium, phosphonium or a dye cation. R 2 , R 3 and R 8 represent a hydrogen atom, a linear, branched or cyclic aliphatic hydrocarbon group or an alkyl group-substituted phenyl group, and R 1 represents a hydrogen atom. ]
A benzenedithiol copper complex-based light stabilizer represented by
請求項1記載の光安定化剤を記録層に含有することを特徴とする光記録媒体。An optical recording medium comprising the optical stabilizer according to claim 1 in a recording layer. 請求項1記載の光安定化剤を含有することを特徴とするインク組成物。An ink composition comprising the light stabilizer according to claim 1. 請求項1記載の光安定化剤を含有することを特徴とする樹脂組成物。A resin composition comprising the light stabilizer according to claim 1.
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