JP4032578B2 - 移相器 - Google Patents
移相器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4032578B2 JP4032578B2 JP27916299A JP27916299A JP4032578B2 JP 4032578 B2 JP4032578 B2 JP 4032578B2 JP 27916299 A JP27916299 A JP 27916299A JP 27916299 A JP27916299 A JP 27916299A JP 4032578 B2 JP4032578 B2 JP 4032578B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- terminal
- phase shifter
- conductor
- output terminal
- coupling circuit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は移動体通信用基地局アンテナの給電回路などに用いられる移相器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
移動体通信用基地局アンテナは基地局のサービスエリアを変更するために、アンテナがもっとも電波を強く放射する主ビームの水平方向からの角度(以下、チルト角という)を変更することがある。チルト角を変更する方法としては機械的にアンテナを傾ける機械的チルト角可変や、アンテナをいくつかのサブアレーに分割し、各サブアレーの励振位相を変える電気的チルト角可変の2つの方法がある。
【0003】
また電気的チルト可変の方法としては、各サブアレーの接続ケーブルの長さを変更し励振位相を変更する方法や、各サブアレーに移相器を接続することにより励振位相を変更する方法があるが、移動体通信用基地局アンテナは鉄塔などの高所に取り付けられる場合が多く、作業性の面から移相器を用いたチルト角の変更方法が要求されている。
【0004】
これに対し、従来の移相器としては特開平5−121902号公報に示されるものがあった。
【0005】
図5に従来の移相器の構造を示す。図5において1は同軸線路外導体、2は同軸線路内導体、3は固体誘電体よりなる可動筒体、4は結合回路を示す。
【0006】
従来の移相器では固体誘電体よりなる可動筒体3の挿入量LDを変化させることにより、LDが0の時を基準に位相変化量θ(deg)を図6に示すように変化させることができるが、挿入量LDと位相変化量θ(deg)は数1の直線に対し周期的なリップルを持つ。
【0007】
【数1】
【0008】
これは、固体誘電体よりなる可動筒体の結合回路側からの反射と同軸線路の終端側からの反射の2点反射によるもので、その位相関係が挿入量LDにより変化することにより起因する。また位相変化量の近似特性とも考えられる数1で示されるように、位相変化量は可動筒体3のある場合とない場合の比実効誘電率の平方根の差に比例するため単位挿入量に対し位相変化量を大きくするのが困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の移相器では固体誘電体よりなる可動筒体の挿入量を変化させることにより位相を変化させることができるが、位相変化量が固体誘電体よりなる可動筒体の単位挿入量に対し大きくするのが困難なため移相器が大きくなってしまったり、また位相変化量が挿入量に対しリニアに変化せず、所望の位相変化量を得るためには固体誘電体よりなる可動筒体の挿入量の計算が複雑になる欠点があった。特に外部回路により位相変化量をコントロールする場合には計算の複雑さは回路構成の簡略化を妨げることになる。
【0010】
この発明は、上記問題を解決するためになされたもので、可動物体の移動距離に対し位相変化量がリニアに変化しかつ小型な移相器を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明による移相器は、入力端子、前記入力端子より入力された信号が出力される第1の出力端子、前記第1の出力端子と同振幅で位相が90度遅れた信号が出力される第2の出力端子及び信号が出力されないアイソレーション端子よりなる結合回路と、一方の端子が前記結合回路の第1の出力端子に接続され、もう一方の端子が抵抗により終端された第1の反射器と、前記第1の反射器と同一構造で前記結合回路の第2の出力端子に接続される第2の反射器よりなる移相器において、前記反射器が平板状の第1の地導体、前記第1の地導体の一方の面と所定の間隔を置いて位置する内導体、前記内導体を挟んで前記第1の地導体と対向している第2の地導体及び前記内導体の長手方向に4分の1波長間隔で複数個配列された全長が2分の1波長で片側4分の1波長の部分が前記内導体と第2の地導体の間に位置する可動可能な結合導体から構成したものである。
【0012】
また、第2の発明による移相器は、入力端子、前記入力端子より入力された信号が出力される第1の出力端子、前記第1の出力端子と同振幅で位相が90度遅れた信号が出力される第2の出力端子及び信号が出力されないアイソレーション端子よりなる第1及び第2の結合回路と、一方の端子が前記第1の結合回路の第1の出力端子に接続され、もう一方の端子が第2の結合回路の第1の出力端子に接続される第1の反射器と、一方の端子が前記第1の結合回路の第2の出力端子に接続され、もう一方の端子が第2の結合回路の第2の出力端子に接続される第2の反射器よりなる移相器において、前記反射器が平板状の第1の地導体、前記第1の地導体の一方の面と所定の間隔を置いて位置する内導体、前記内導体を挟んで前記第1の地導体と対向している第2の地導体及び前記内導体の長手方向に4分の1波長間隔で複数個配列された全長が2分の1波長で片側4分の1波長の部分が前記内導体と第2の地導体の間に位置する可動可能な結合導体から構成したものである。
【0013】
また、第3の発明による移相器は、第1または第2の発明による移相器の結合回路を方向性結合器により構成したものである。
【0014】
また、第4の発明による移相器は、第1または第2の発明による移相器の結合回路をハイブリッド回路により構成したものである。
【0015】
また、第5の発明による移相器は、第2の発明による移相器の結合回路を方向性結合器とハイブリッド回路により構成したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1(a)はこの発明の実施の形態1を示す移相器の構成図である。図1(b)は図1(a)の反射器の断面AA’を示す。図1において5は方向性結合器、6は方向性結合器5の入力端子、7は方向性結合器5の出力端子、8は方向性結合器のアイソレーション端子、9は反射器、10は反射器9の入力端子、11は反射器9の終端抵抗、12はトリプレート線路内導体、13は結合線路、14はトリプレート線路外導体を示す。
【0017】
次に動作について説明する。結合度が約−3dBで出力端子7aと7bの位相差が90゜の方向性結合器5を用いることにより入力端子6から入力された電波は−3dBづつ出力端子7aと7bに分配され第1、第2の反射器9aと9bに入力される。この時2つの反射器9a,9bの反射特性を同じにすることにより、2つの反射器9a,9bより反射した電波は入力端子6では逆位相となり、アイソレーション端子8では同位相となる。よって反射器9a,9bより反射した電波は入力端子6に戻ることなく、すべてアイソレーション端子へ現れる。これにより反射器9a,9bの反射位相が変えることができれば移相器として作用することになる。
【0018】
次に反射器の動作について説明する。反射器9aに入力した電波は結合線路13aと結合し、そのほとんどが結合線路13aのトリプレート線路12aと重なり合わない端子に現れるが、また反射され反射器9aの入力端子側に戻る。また一部は結合線路13b側に通過するが同様に結合線路13bにより入力端子側に反射する。この時結合線路13a,bを4分の1波長で配置することにより2つの反射位相が同相になり1つの場合より反射損失が少なくなる。2つの結合線路においても反射されなかった電波は抵抗に吸収されることになる。このように反射器に入力された電波は、そのほとんどが反射される。この時結合線路13a,bを動かすことにより反射器の反射位相が数2のように変化することになる。
【0019】
【数2】
【0020】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2を示す移相器の構成図である。図2において15はハイブリッド回路、16はハイブリッド回路の入力端子、17はハイブリッド回路の出力端子、18はハイブリッド回路のアイソレーション端子を示す。
【0021】
ここでは、結合回路としてハイブリッド回路を用いている。ハイブリッド回路は方向性結合器と同じ動作をするのでハイブリッド回路15aでは実施の形態1と同じ動作をする。
【0022】
反射器9aは反対側の入力端子10cから入射された電波も入力端子10aと同様に反射する。よってハイブリッド回路15bにおいても移相器を構成することができる。本移相器の特徴は2台の移相器を小型に構成できると共に2つの移相器の位相を同時に変化させることができる。結合線路の位置Lが0の時を基準にした位相変化量は、反射器9b側では9a側の逆符号となるので図3のようになる。
【0023】
実施の形態3.
図4はこの発明の実施の形態3を示す移相器の構成図である。ここでは、結合回路として方向性結合器とハイブリッド回路を用いている。ハイブリッド回路と方向性結合器は同じ動作をするので実施の形態2と同じく2台相当の移相器を構成できる。
【0024】
【発明の効果】
この発明によれば小型で、位相変化量が結合線路の移動量に対しリニアな移相器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による移相器の実施の形態1を示す図である。
【図2】 この発明による移相器の実施の形態2を示す図である。
【図3】 実施の形態2の移相器の位相変化量の特性図である。
【図4】 この発明による移相器の実施の形態3を示す図である。
【図5】 従来の移相器を示す図である。
【図6】 従来の移相器の位相変化量の特性図である。
【符号の説明】
1 同軸線路外導体、2 同軸線路内導体、3 可動筒体、4 結合回路、5方向性結合器、6 方向性結合器の入力端子、7 方向性結合器の出力端子、8 方向性結合器のアイソレーション端子、9 反射器、10 反射器の入力端子、11 反射器の終端抵抗、12 トリプレート線路内導体、13 結合線路、14 トリプレート線路外導体、15 ハイブリッド回路、16 ハイブリッド回路の入力端子、17 ハイブリッド回路の出力端子、18 ハイブリッド回路のアイソレーション端子。
Claims (4)
- 入力端子、前記入力端子より入力された信号が出力される第1の出力端子、前記第1の出力端子と同振幅で位相が90度遅れた信号が出力される第2の出力端子及び信号が出力されないアイソレーション端子よりなる第1及び第2の結合回路と、一方の端子が前記第1の結合回路の第1の出力端子に接続され、もう一方の端子が第2の結合回路の第1の出力端子に接続される第1の反射器と、一方の端子が前記第1の結合回路の第2の出力端子に接続され、もう一方の端子が第2の結合回路の第2の出力端子に接続される第2の反射器とを有する移相器において、前記第1、第2の反射器は平板状の第1の地導体、前記第1の地導体の一方の面と所定の間隔を置いて位置する内導体、前記内導体を挟んで前記第1の地導体と対向している第2の地導体及び前記内導体の長手方向に4分の1波長間隔で複数個配列された全長が2分の1波長で片側4分の1波長の部分が前記内導体と第2の地導体の間に位置する可動可能な結合導体から構成されることを特徴とする移相器。
- 上記結合回路を方向性結合器により構成したことを特徴とする請求項1記載の移相器。
- 上記結合回路をハイブリッド回路により構成したことを特徴とする請求項1記載の移相器。
- 上記結合回路を方向性結合器とハイブリッド回路により構成したことを特徴とする請求項1記載の移相器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27916299A JP4032578B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | 移相器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27916299A JP4032578B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | 移相器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001102803A JP2001102803A (ja) | 2001-04-13 |
JP4032578B2 true JP4032578B2 (ja) | 2008-01-16 |
Family
ID=17607324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27916299A Expired - Fee Related JP4032578B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | 移相器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4032578B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100708085B1 (ko) | 2000-05-31 | 2007-04-16 | 삼성전자주식회사 | 무지향성 안테나 시스템 및 노트북 컴퓨터 |
-
1999
- 1999-09-30 JP JP27916299A patent/JP4032578B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001102803A (ja) | 2001-04-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0984508B1 (en) | Phase-tunable antenna feed network | |
US6441700B2 (en) | Phase shifter arrangement having relatively movable member with projections | |
JP4118235B2 (ja) | 統合位相シフタを伴う調整可能アンテナフィードネットワーク | |
US8576137B2 (en) | Antenna arrangement | |
EP1470610A1 (en) | Waveguide | |
US6690331B2 (en) | Beamforming quad meanderline loaded antenna | |
US5304998A (en) | Dual-mode communication antenna | |
JPH03177101A (ja) | 円偏波アンテナ | |
Kapusuz et al. | Millimeter wave phased array antenna for modern wireless communication systems | |
AU1844300A (en) | Ultrawide bandwidth electromechanical phase shifter | |
JPH11205002A (ja) | 移相器 | |
Fuchs et al. | Design of Rotman lens for beamsteering of 94 GHz antenna array | |
JP4032578B2 (ja) | 移相器 | |
JPH10290101A (ja) | 移相器 | |
JPH104305A (ja) | 電力分配型移相器 | |
RU2250540C2 (ru) | Многоканальный делитель мощности | |
Rahimi et al. | A monolayer dually polarized high-order space harmonic leaky-wave SIW antennas with fixed and scanning beam capability | |
Nussler et al. | Rotman lens for the millimeter wave frequency range Dirk Nüβler | |
JPH07115318A (ja) | 円偏波用ループアンテナ | |
JP3801306B2 (ja) | アンテナ装置 | |
JP3293585B2 (ja) | 移相器 | |
JP3832377B2 (ja) | 移相器 | |
JPH11205003A (ja) | 移相器 | |
KR20020041609A (ko) | 무선통신 시스템에서 빔틸트 조절을 위한 위상 가변기 | |
RU2249889C2 (ru) | Волноводно-полосковый направленный ответвитель |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20040628 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050822 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070509 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070515 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070706 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071002 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071015 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |