JP4032514B2 - Epoxy resin composition and electronic component device - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形材料、積層板用または接着剤の材料として好適な樹脂組成物及びその組成物により素子を封止して得られる電子部品装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、成形材料、積層板用、接着剤用材料として、エポキシ樹脂が広範囲に使用され、トランジスタ、IC等の電子部品の素子封止の分野ではエポキシ樹脂組成物が広く用いられている。この理由としては、エポキシ樹脂が成形性、電気特性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着性等の諸特性にバランスがとれているためである。特に、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂とフェノールノボラック硬化剤の組み合わせはこれらのバランスに優れており、IC封止用成形材料のベース樹脂として主流になっている。また、硬化促進剤としては3級アミン、イミダゾール等のアミン化合物、ホスフィン類、ホスホニウム等のリン化合物が一般に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、電子部品のプリント配線板への高密度実装化が進んでおり、これに伴い電子部品は従来のピン挿入型のパッケージから、表面実装型のパッケージが主流になりつつある。IC、LSIなどの表面実装型ICは、実装密度を高くするためにパッケージに対する素子の占有体積がしだいに大きくなってきている。さらに、ピン挿入型パッケージではピンを配線板に挿入した後に配線板裏面からはんだ付けが行われるためパッケージが直接高温にさらされることはなかったが、表面実装型ICは配線板表面に仮止めを行った後はんだバスやリフロー装置などで処理されるため、直接はんだ付け温度にさらされる。この結果、ICパッケージが吸湿した場合、はんだ付け時に吸湿水分が急激に膨張しパッケージクラックに至り、これが大きな問題になっている。
【0004】
このリフロー時のパッケージクラック耐性、いわゆる耐リフロークラック性を改良するために、無機充填剤を多く含む樹脂組成物が提案されている。しかし、一般に使用されているトリフェニルホスフィン等のリン系硬化促進剤や1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等のアミン系硬化促進剤を用いたエポキシ樹脂組成物の場合、無機充填剤量の増加は成形時流動性の低下を招き、充填不良、ボイド発生等の成形上の障害やICチップの金ワイヤーが断線し導通不良が発生するなど成形品の性能低下を招くという問題があった。
【0005】
このような問題点を改良する方法として特開平9−157497公報にはトリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンの付加反応生成物を硬化促進剤として用いることが提案されているが、成形時のバリが大きくインナーリードの変形によるリーク不良を起こしやすいという問題があった。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みなされたもので、流動性に優れ、ボイド及びバリの発生がないエポキシ樹脂組成物、およびその組成物で封止した素子を備える電子部品装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、樹脂組成物にキノン化合物を配合することにより、ボイドの発生を抑え、流動性を向上させ、バリを抑制できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1)(A)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、(B)1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有するフェノール樹脂、(C)キノン化合物、(D)硬化促進剤、を必須成分として含有するエポキシ樹脂組成物、
(2)組成物全体に対して55体積%以上の無機充填剤(E)をさらに含有することを特徴とする上記(1)記載のエポキシ樹脂組成物、
(3)エポキシ樹脂(A)のエポキシ基とフェノール樹脂(B)のフェノール性水酸基との当量比((B)/(A))が0.5〜2であることを特徴とする上記(1)または(2)記載のエポキシ樹脂組成物、
(4)(A)成分が次式(I)及び/又は(II)のエポキシ樹脂を含むことを特徴とする上記(1)〜(3)記載のいずれかのエポキシ樹脂組成物、
【化3】

Figure 0004032514
(ここで、式中各4個のR1、R2は全て同一でも異なっていてもよく、水素またはメチル基を示す。)
(5)(B)成分が次式(III)、次式(IV)及び次式(V)で示されるフェノール樹脂の少なくともいずれかを含むことを特徴とする上記(1)〜(4)記載のいずれかのエポキシ樹脂組成物、
【化4】
Figure 0004032514
(ここで、X、Y、Zは0〜10を示す。)
(6)上記(1)〜(5)記載のいずれかのエポキシ樹脂組成物により封止された素子を備える電子部品装置、
である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いられる(A)成分のエポキシ樹脂は、一般に使用されているもので特に限定はないが、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、レゾルシノール、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等のフェノール類のグリシジルエーテル、ブタンジオ一ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のアルコール類のグリシジルエーテル、フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸等のカルボン酸類のグリシジルエステル、アニリン、イソシアヌール酸等の窒素原子に結合した活性水素をグリシジル基で置換したもの等のグリシジル型(メチルグリシジル型も含む)エポキシ樹脂、分子内のオレフィン結合をエポキシ化して得られるビニルシクロヘキセンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシル−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン等の脂環型エポキシ樹脂、パラキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、メタキシリレン・パラキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、テルペン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、シクロペンタジエン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、多環芳香環変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル、ナフタレン環含有フェノール樹脂のグリシジルエーテル、ビフェニル型エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられ、単独であるいは2種以上混合して用いることができる。中でも、下記一般式(I)や(II)で示されるエポキシ樹脂が流動性及び耐リフロー性の点で好ましく、中でも、特に耐リフロー性の観点からは,4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルが、成形性や耐熱性の観点からは4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ビフェニルが好ましい。これら式(I)、式(II)のエポキシ樹脂は、それぞれ単独で用いても互いに併用してもよいが、性能を発揮するためには、エポキシ樹脂全量に対して、合わせて60重量%以上使用することが好ましい。
【0010】
【化5】
Figure 0004032514
(ここで、式中各4個のR1、R2は全て同一でも異なっていてもよく、水素またはメチル基を示す。)
【0011】
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いられる(B)成分の1分子中にフェノール性水酸基を2個以上有するフェノール樹脂は、特に制限はなく公知のフェノール樹脂を広く使用することができる。例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られる樹脂、パラキシリレン変性フェノール樹脂、メタキシリレン・パラキシリレン変性フェノール樹脂、メラミン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、シクロペンタジエン変性フェノール樹脂、多環芳香環変性フェノール樹脂などが挙げられ、単独であるいは2種以上混合して用いることができる。これらのフェノール樹指は、分子量、軟化点、水酸基当量などに制限なく使用することができる。中でも、硬化性の点からは下記一般式(III)、(IV)、(V)で示されるものが好ましく、さらに低吸湿の観点からは式(IV)の構造が好ましい。これら式(III )、式(IV)、式(V)のフェノール樹脂は、それぞれ単独で用いてもいずれか2種あるいは3種全てを併用してもよいが、性能を発揮するためには、フェノール樹脂全量に対して合わせて60重量%以上使用することが好ましい。
【0012】
【化6】
Figure 0004032514
式中のX、Y、Zは0〜10の数を示す。それぞれが10を越えた場合は(B)成分の溶融粘度が高くなるため、エポキシ樹脂組成物の溶融成形時の粘度も高くなり、未充填不良やボンディングワイヤ(素子とリードを接続する金線)の変形を引き起こしやすくなる。したがって、X、Y、Zは0〜10の範囲であることが必要であるが、1分子中の平均で1〜4の範囲に設定されることがより好ましい。
【0013】
本発明において(A)のエポキシ樹脂と(B)成分のフェノール化合物との配合比率は、エポキシ樹脂のエポキシ当量に対するフェノール樹脂の水酸基当量の比率が0.5〜2.0の範囲に設定されることが好ましく、より好ましくは0.7〜1.5、さらに好ましくは0.8〜1.3である。0.5未満ではエポキシ樹脂の硬化が不充分となり、硬化物の耐熱性、耐湿性並びに電気特性が劣りやすい。また、1.5を超えるとフェノール樹脂成分が過剰になり硬化樹脂中に多量のフェノール性水酸基が残るため、電気特性並びに耐湿性が悪くなりがちである。
【0014】
本発明の樹脂組成物における(C)成分のキノン化合物としては、特に制限はないが、例えば、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等が挙げられ、単独でまたは2種以上混合して用いることができる。中でも1,4−ベンゾキノンは良好な流動性と硬化性を示すので好ましい。
(C)成分のキノン化合物の配合量は、特に限定されるものではないが、(A)成分のエポキシ樹脂と(B)成分のフェノール樹脂の合計量100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、さらに好ましくは0.3〜5.0重量部である。0.1未満では未硬化ボイドの減少、流動性の向上がみられず、10重量部を超えると硬化性が低下し良好な成形品が得られない場合が生じる。
【0015】
また、本発明の樹脂組成物に用いられる(D)成分の硬化促進剤としては、特に制限がなく、エポキシ樹脂とフェノール性水酸基を有する化合物の硬化反応を促進する硬化促進剤として一般に用いられているものを使用することができる。例えば、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7などのジアザビシクロアルケン及びその誘導体、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等のジアザビシクロアルケン及びその誘導体のフェノールノボラック塩、トリエチレンジアミン、ベンジルジメテルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン類、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルポレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2−エチル4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩、トリフェニルホスフィン、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン、トリス(アルキルフェニル)ホスフィン、トリス(アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(アルキル・アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルコキシフェニル)ホスフィン等の有機ホスフィン類、またはこれら有機ホスフィンと有機ボロン類との錯体、有機ホスフィンとベンゾキノン等のキノン化合物との付加反応物などが挙げられる。これらの中で硬化性又は流動性の観点から有機第3ホスフィンが好ましく、中でもトリフェニルホスフィン、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン、トリス(p−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(m−トリル)ホスフィン、トリス(p−トリル)ホスフィンがより好ましい。
(D)成分の硬化促進剤の配合量は、硬化促進効果が達成される量であれば特に限定されるものではないが、(A)成分のエポキシ樹脂と(B)成分のフェノール樹脂の合計量100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.3〜5.0重量部である。0.1未満では短時間で硬化させることができず、10重量部を超えると硬化速度が早すぎて良好な成形品が得られない場合が生じる。
【0016】
本発明の樹脂組成物を封止用成形材料用途として使用するためには、さらに無機充填剤(D)を配合することが好ましい。配合される無機充填剤(E)は、従来公知もので特に制限はないが、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、ガラス、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸カルシウム、窒化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア、タルク、クレー、マイカ等の微粉未、またはこれらを球形化したビーズなどが使用でき、1種類以上用いることができる。さらに、難燃効果のある無機充填剤としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛などが挙げられ、これらを単独で用いることも併用することもできる。上記の無機充填剤の中で、線膨張係数低減の観点からは溶融シリカが、高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましい。
【0017】
(E)成分の無機充填剤の配合量は、樹脂組成物全体に対して55体積%以上であることが好ましく、より好ましくは65〜90体積%の範囲である。これら無機充填剤は硬化物の熱膨張係数や熱伝導率、弾性率などの改良を目的に添加するものであり、配合量が55体積%未満ではこれらの特性を充分に改良できず、90体積%を超えると樹脂組成物の粘度が著しく上昇し流動性が低下して成形が困難になりがちである。
また、無機充填剤(E)の平均粒径は1〜50μmの範囲が好ましく、10〜30μmがより好ましい。1μm未満では樹脂組成物の粘度が上昇しやすく、50μmを超えると樹脂成分と充墳剤とが分離しやすくなり、硬化物が不均一になったりあるいは硬化物特性がばらついたり、更には狭い隙間への充填性が低下しがちである。
流動性の観点からは、(E)成分の無機充填剤の粒子形状は角形より球形が好ましく、且つ粒度分布が広範囲に分布したものが望ましい。例えば、充填剤を75体積%以上配合する場合、その70重量%以上を球状粒子とし、0.1〜80μmという広範囲に分布したものが望ましい。このような充填剤は最密充填構造をとりやすいため配合量を増しても材料の粘度上昇が少なく、流動性の優れた組成物を得ることができる。
【0018】
本発明のエポキシ樹脂組成物を封止用成形材料用途に使用する場合、封止される素子を備える電子部品装置の耐湿性を向上させる観点から、陰イオン交換体(F)を添加することが好ましい。ここで問題とする耐湿性とはICパッケージ等の電子部品装置の耐湿信頼性であり、特にバイアス型高温高湿試験、HAST(Highly Accelerated Humidity and Stress Test)などの電圧印加下での耐湿性試験が対象である。これらの耐湿性試験で発生する不良モードは殆どがICの素子上に形成されているアルミ配線の腐食による断線であるが、本発明の(A)成分のエポキシ樹脂、(B)成分のフェノール樹脂、(C)成分のキノン化合物、(D)成分の硬化促進剤及び(E)成分の特定配合量の無機充填剤の組合せからなるエポキシ樹脂組成物を使用することで良好な耐湿信頼性を得ることができる。しかし、更に優れた電圧印加型の耐湿性を得るためには陰イオン交換体の添加が有効である。電圧印加型耐湿試験の場合は陽極側のアルミ配線が特に腐食しやすく、この原因としては以下の現象が考えられる。陽極側の配線またはボンディングパッドは水分が存在する場合、水の電気分解により発生する酸素により陽極酸化を受け、表面に安定な酸化アルミの皮膜が形成されるためアルミ腐食は進行しないはずである。しかし、微量でも塩素などのハロゲンイオンが存在すると酸化アルミ膜を可溶化するため、下地のアルミが溶解する孔食腐食となる。この陽極側の孔食腐食は陰極側の粒界腐食と比較し進行が速いため、電圧印加型耐湿試験では陽極側のアルミ配線腐食が先に進行し不良となる。そこで、陽極側の腐食を防止するためには微量のハロゲンイオンを捕捉できる陰イオン交換体の添加が有効になる。
【0019】
本発明において用いることのできる陰イオン交換体としては特に制限はないが、次式(VI)で示されるハイドロタルサイト類や、
【化7】
Mg1-xAlx(OH)2(CO3x/2・mH2O ……(VI)
(0<x≦0.5、nは正数)
マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ビスマスから選ばれる元素の含水酸化物が好ましく、これらを単独で用いても2種以上併用してもよい。
【0020】
ハイドロタルサイト類は、ハロゲンイオンなどの陰イオンを構造中のCO3と置換することで捕捉し、結晶構造の中に組み込まれたハロゲンイオンは約350℃以上で結晶構造が破壊するまで脱離しない性質を持つ化合物である。この様な性質を持つハイドロタルサイト類を例示すれば、天然物として産出されるMg6Al2(OH)16CO3・4H2Oや合成品としてMg4.3Al2(OH)12.6CO3・mH2Oなどが挙げられる。また、本発明のエポキシ樹脂組成物は(B)成分のフェノール樹脂の影響で、純水を使用した硬化物の抽出液がpH値3〜5と酸性を示す。したがって、両性金属であるアルミに対しては腐食しやすい環境となるが、ハイドロタルサイト類は酸を吸着する作用も持つことから抽出液を中性に近づける作用もあり、この作用効果もハイドロタルサイト類添加がアルミ腐食防止に対し有効に働く要因であると推察できる。
【0021】
マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ビスマス、アンチモンから選ばれる元素の含水酸化物も、ハロゲンイオンを水酸イオンと置換することで捕捉でき、さらにこれらのイオン交換体は酸性側で優れたイオン交換能を示す。本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料については、前述のように抽出液が酸性側となることから、これらの含水酸化物もアルミ腐食防止に対し特に有効である。これらを例示すればMgOnH2O、Al23nH2O、TiO2nH2O、ZrO2nH2O、Bi23nH2O、Sb25nH2Oなどの含水酸化物が挙げられる。
【0022】
これらの陰イオン交換体の配合量は、ハロゲンイオンなどの陰イオンを捕捉できる十分量であれば特に限定されるものではないが、(A)成分のエポキシ樹脂100重量部対して、0.1〜30重量部の範囲に設定されることが好ましく、より好ましくは1〜5重量部である。
【0023】
本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて樹脂成分と充項剤との接着性を高めるためのカップリング剤として、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物などの公知の添加剤を用いることができる。また、カーボンブラック、有機染料、有機顔料、酸化チタン、鉛丹、ベンガラ等の公知の化合物を着色剤として用いても良い。
【0024】
本発明のエポキシ樹脂組成物には、成形時に金型との良好な離型性を持たせるため離型剤を添加してもよい。この離型剤としては、酸化型若しくは非酸化型のポリオレフィンを(A)成分のエポキシ樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部添加することが好ましく、より好ましい添加量は0.1〜5重量部である。0.01重量部未満では十分な離型性を得ることができず、10重量部を超えると接着性が阻害されるおそれがある。この酸化型若しくは非酸化型のポリオレフィンとしては、ヘキスト社製H4やPE、PEDシリーズ等の数平均分子量が500〜10000程度の低分子量ポリエチレンなどが挙げられる。また、これ以外の離型剤としては、例えばカルナバワックス、モンタン酸工ステル、モンタン酸、ステアリン酸などが挙げられ、単独であるいは2種以上併用することができる。酸化型若しくは非酸化型のポリオレフィンに加えてこれら他の離型剤を併用する場合、その配合割合は(A)成分のエポキシ樹脂100重量部に対して通常0.l〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜3重量部である。
【0025】
本発明のエポキシ樹脂組成物には、電子部品装置に難燃性を付与するために難燃剤を添加してもよい。この難燃剤としては、ハロゲン原子、アンチモン原子、窒素原子又はリン原子を含む公知の有機又は無機の化合物、金属水酸化物などがあり、これらを具体的に例示すると、臭素化エポキシ樹脂、三酸化アンチモン等が挙げられる。これらの難燃剤の配合割合は(A)成分のエポキシ樹脂100重量部に対して1〜30重量部が好ましく、より好ましくは2〜15重量部である。
さらに、その他の添加剤として、シリコーンオイルやシリコーンゴム粉末等の応力緩和剤などを必要に応じて配合することができる。
【0026】
本発明の樹脂組成物は、各種成分を均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用いても調製できるが、一般的な手法として、所定の配合量の成分をミキサー等によって十分混合した後、ミキシングロール、押出機等によって溶融混練した後、冷却、粉砕する方法を挙げることができる。例えば、上述した成分の所定量を均一に撹拌、混合し、予め70〜140℃に加熱してあるニーダー、ロール、エクストルーダーなどで混練、冷却し、粉砕するなどの方法で得ることができる。成形条件に合うような寸法及び重量でタブレット化すると使いやすい。
【0027】
本発明で得られるエポキシ樹脂組成物により素子を封止して得られる電子部品装置としては、リードフレーム上に半導体素子を固定し、素子の端子部(ボンディングパッドなど)とリード部をワイヤボンディングやバンプなどで接続した後、電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料を用いてトランスファ成形などにより封止してなる、一般的な樹脂封止型ICパッケージ等が挙げられる。これを例示すればDIP(Dual Inline Package)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J-lead package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin Quad Flat Package)などが挙げられ、特に表面実装法により配線板に実装される電子部品装置に適用した場合、優れた信頼性を発揮できる。
また、上記に示したリード(外部接続端子)を有する樹脂封止型パッケージの形態であれば、封止される素子はトランジスタ、サイリスタ、IC、LSI、ダイオードなどの半導体素子ばかりでなく、抵抗体、抵抗アレイ、コンデンサ、ポリスイッチなどのスイッチ類なども対象となり、これらの素子に対しても優れた信頼性を提供できるとともに、各種素子や電子部品をセラミック基板に搭載した後に全体を封止してなるハイブリットICについても優れた信頼性を得ることができる。さらには、裏面に配線板接続用の端子を形成した有機基板の表面に素子を搭載し、バンプまたはワイヤボンディングにより素子と有機基板に形成された配線を接続した後、エポキシ樹脂組成物を用いて素子を封止してなる、BGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Size Package)などの電子部品装置についても優れた信頼性を得ることができる。プリント回路板の製造などにも有効に使用できる。
【0028】
本発明で得られる樹脂組成物を用いて、電子部品装置を封止する方法としては、低圧トランスファー成形法が最も一般的であるが、インジェクション成形法、圧縮成形法等を用いてもよい。
【0029】
【実施例】
次に本発明の実施例を示すが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜10、比較例1〜19
エポキシ樹脂としてはエポキシ当量196、融点106℃のビフェニル骨格型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂1:油化シェルエポキシ(株)製、YX-4000H)、エポキシ当量192、融点79℃のジフェニルメタン骨格型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂2:新日鐡化学(株)製、ESLV-80XY)、エポキシ当量192、軟化点80℃、臭素含有量48重量%の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(臭素化エポキシ1)、エポキシ当量393、軟化点80℃、臭素含有量48重量%の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(臭素化エポキシ2)、硬化剤としては水酸基当量176、軟化点70℃のフェノール・アラルキル樹脂(フェノール樹脂1:三井化学(株)製、ミレックスXL-225)、水酸基当量199、軟化点89℃のビフェニル骨格型フェノールノボラック樹脂(フェノール樹脂2:明和化成(株)製、MEH-7851)、水酸基当量197、軟化点79℃のナフトールフェノールノボラック樹脂(フェノール樹脂3:新日本製鐵化学(株)製、SN-180)、キノン化合物としては1.4−ベンゾキノン、硬化促進剤としては、トリフェニルホスフィン(TPP)、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン(DTP)、トリ−p−トリルホスフィン(TPTP)、トリ−m−トリルホスフィン(TMTP)、トリフェニルホスフィンと1.4−ベンゾキノンとの付加反応物(TPP−BQ)、無機充填剤としては溶融石英粉を用い、その他の添加成分としては、カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、カルナバワックス、三酸化アンチモン、カーボンブラックを、表1及び表2に示す重量比で配合し、混練温度80〜90℃、混練時間15分の条件でロール混練を行い、実施例1〜10及び比較例1〜19のエポキシ樹脂組成物を得た。
【0030】
【表1】
Figure 0004032514
【0031】
【表2】
Figure 0004032514
【0032】
実施例、比較例で得られたエポキシ樹脂組成物について、次の(1)〜(5)の各種特性試験を行った。結果を表3及び表4に示す。
(1)スパイラルフロー
EEMI1−66に準じて、180℃、7Mpa、90秒の条件で成形したときの流動長さ(インチ)を測定した。
(2)熱時硬度(ショアD)
180℃、7Mpa、90秒の条件で成形したときの試験片(50mmφ×3mmt)のショアD硬度を測定した。
(3)金線不良
180℃、7Mpa、90秒の条件で8×10(mm)の素子を搭載した80ピン、外形14×20×2t(mm)のQFP(シリコンチップとリードフレームを繋ぐ金線の平均長さは6mm)を成形したものについて、軟X線装置を用いて金線の状態を調べ、金線の長手方向と直角の方向に長さの10%以上変形しているものが1本以上あるものを不良とし、不良パッケージ数/試験パッケージ数で評価した。
(4)内部ボイド発生量
上記QFPパッケージを軟X線透視装置で観察して0.1mmφ以上の大きさのボイド数をカウントした。
(5)バリ長さ
EMMI規格に準じた金型を使用して180℃、7Mpa、90秒の条件で、2μm、5μm、10μm、20μm、30μmの各スリット厚のバリ長さ(mm)を測定し、これらの中で最大の値をバリ長さとした。
【0033】
【表3】
Figure 0004032514
【0034】
【表4】
Figure 0004032514
【0035】
実施例1〜10の樹脂組成物は80体積%の無機充填剤量を含有しているにもかかわらず良好な流動性を示し金線不良は認められなかった。また、ボイドの発生も認められず、小さなバリ長さを示し、良好な成形性を示した。
これに対して、実施例1〜10と同様に80体積%の無機充填剤量を含有する比較例1〜4及び10〜14の樹脂組成物は、ボイドの発生が顕著である上に流動性が低く金線不良も顕著であった。さらに、無機充填剤量を74体積%とした比較例6〜9及び15〜19の樹脂組成物は、良好な流動性を示し金線不良は認められなかったが、ボイドが認められ、バリ長さも長く成形性が悪かった。比較例5は流動性が良好で金線不良及びボイドの発生が認められなかったが、バリが長かった。
【0036】
【発明の効果】
実施例で示したように、本発明のキノン化合物を必須成分として含有するエポキシ樹脂組成物は、バリ及びボイドの発生が極めて少なく流動性に優れ、さらに該樹脂組成物を用いて封止された電子部品はワイヤ変形が小さい。このことから本発明のキノン化合物を必須成分として含有するエポキシ樹脂組成物は、特に半導体の封止用途に好適に用いられその工業的価値は大きい。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a resin composition suitable as a molding material, a laminate, or an adhesive material, and an electronic component device obtained by sealing an element with the composition.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, epoxy resins have been widely used as molding materials, laminates, and adhesive materials, and epoxy resin compositions have been widely used in the field of device sealing of electronic parts such as transistors and ICs. This is because epoxy resins are balanced in various properties such as moldability, electrical properties, moisture resistance, heat resistance, mechanical properties, and adhesion to inserts. In particular, the combination of an ortho-cresol novolac type epoxy resin and a phenol novolac curing agent has an excellent balance between these, and has become the mainstream as a base resin for molding materials for IC sealing. As the curing accelerator, amine compounds such as tertiary amines and imidazoles, and phosphorus compounds such as phosphines and phosphonium are generally used.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In recent years, high-density mounting of electronic components on printed wiring boards has progressed, and along with this, electronic components are becoming mainstream from conventional pin insertion type packages to surface mount type packages. In surface-mount ICs such as ICs and LSIs, the occupied volume of an element with respect to a package is gradually increasing in order to increase the mounting density. Furthermore, in the pin insertion type package, since the soldering is performed from the back side of the wiring board after the pins are inserted into the wiring board, the package was not directly exposed to the high temperature, but the surface mount type IC is temporarily attached to the surface of the wiring board. Since it is processed by a solder bath or a reflow apparatus after it is performed, it is directly exposed to the soldering temperature. As a result, when the IC package absorbs moisture, the moisture absorption moisture rapidly expands at the time of soldering and leads to a package crack, which is a big problem.
[0004]
In order to improve the package crack resistance during reflow, so-called reflow crack resistance, a resin composition containing a large amount of an inorganic filler has been proposed. However, in the case of an epoxy resin composition using a commonly used phosphorus-based curing accelerator such as triphenylphosphine and an amine-based curing accelerator such as 1,8-diazabicyclo [5.4.0] undecene-7, An increase in the amount of inorganic fillers leads to a decrease in fluidity during molding, resulting in molding problems such as poor filling and voiding, and lead to poor performance of molded products such as breakage of IC chip gold wires and poor conduction. There was a problem.
[0005]
As a method for improving such problems, Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-157497 proposes to use an addition reaction product of triphenylphosphine and 1,4-benzoquinone as a curing accelerator. There is a problem that leakage is likely to occur due to deformation of the inner lead.
[0006]
The present invention has been made in view of such circumstances, and intends to provide an epoxy resin composition excellent in fluidity and free of voids and burrs, and an electronic component device including an element sealed with the composition. To do.
[Means for Solving the Problems]
[0007]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the inventors have found that by adding a quinone compound to the resin composition, generation of voids can be suppressed, fluidity can be improved, and burrs can be suppressed. The present invention has been completed.
[0008]
That is, the present invention
(1) (A) an epoxy resin having two or more epoxy groups in one molecule, (B) a phenol resin having two or more phenolic hydroxyl groups in one molecule, (C) a quinone compound, (D) curing An epoxy resin composition containing an accelerator as an essential component,
(2) The epoxy resin composition according to the above (1), further containing 55% by volume or more of an inorganic filler (E) based on the whole composition,
(3) The above (1), wherein the equivalent ratio ((B) / (A)) between the epoxy group of the epoxy resin (A) and the phenolic hydroxyl group of the phenol resin (B) is 0.5-2 ) Or (2) epoxy resin composition,
(4) The epoxy resin composition according to any one of (1) to (3) above, wherein the component (A) comprises an epoxy resin of the following formula (I) and / or (II):
[Chemical 3]
Figure 0004032514
(Where 4 R each in the formula 1 , R 2 All may be the same or different and each represents hydrogen or a methyl group. )
(5) The description of (1) to (4) above, wherein the component (B) contains at least one of phenol resins represented by the following formula (III), the following formula (IV) and the following formula (V): Any epoxy resin composition,
[Formula 4]
Figure 0004032514
(Here, X, Y, and Z represent 0-10.)
(6) An electronic component device including an element sealed with the epoxy resin composition according to any one of (1) to (5) above,
It is.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The epoxy resin of component (A) used in the epoxy resin composition of the present invention is generally used and is not particularly limited. For example, phenol such as bisphenol A, bisphenol F, resorcinol, phenol novolac, cresol novolac, etc. Bonded to nitrogen atoms such as glycidyl ethers of glycidyl ethers, butanediol, glycidyl ethers of alcohols such as polyethylene glycol and polypropylene glycol, glycidyl esters of carboxylic acids such as phthalic acid, isophthalic acid, tetrahydrophthalic acid, aniline, isocyanuric acid Glycidyl type (including methyl glycidyl type) epoxy resins such as those obtained by substituting the activated hydrogen with glycidyl groups, vinylcyclohexene diepoxides obtained by epoxidizing intramolecular olefin bonds, 3,4-ethylene Cyclocyclohexylmethyl-3,4-epoxycyclohexanecarboxylate, 2- (3,4-epoxy) cyclohexyl-5,5-spiro (3,4-epoxy) cyclohexane-m-dioxane and other alicyclic epoxy resins, paraxylylene Glycidyl ether of modified phenolic resin, glycidyl ether of metaxylylene / paraxylylene modified phenolic resin, glycidyl ether of terpene modified phenolic resin, glycidyl ether of dicyclopentadiene modified phenolic resin, glycidyl ether of cyclopentadiene modified phenolic resin, polycyclic aromatic ring modified phenol Resin glycidyl ether, naphthalene ring-containing phenol resin glycidyl ether, biphenyl type epoxy resin, halogenated phenol novolac type epoxy resin Etc. include, may be used alone or in admixture of two or more thereof. Among them, the epoxy resins represented by the following general formulas (I) and (II) are preferable in terms of fluidity and reflow resistance, and in particular, from the viewpoint of reflow resistance, 4,4′-bis (2,3 -Epoxypropoxy) -3,3 ', 5,5'-tetramethylbiphenyl is preferred, and 4,4'-bis (2,3-epoxypropoxy) biphenyl is preferred from the viewpoint of moldability and heat resistance. These epoxy resins of formula (I) and formula (II) may be used alone or in combination with each other, but in order to exhibit performance, the total amount of epoxy resin is 60% by weight or more. It is preferable to use it.
[0010]
[Chemical formula 5]
Figure 0004032514
(Where 4 R each in the formula 1 , R 2 All may be the same or different and each represents hydrogen or a methyl group. )
[0011]
The phenol resin having two or more phenolic hydroxyl groups in one molecule of the component (B) used in the epoxy resin composition of the present invention is not particularly limited, and known phenol resins can be widely used. For example, phenols such as phenol, cresol, xylenol, resorcin, catechol, bisphenol A, bisphenol F, or naphthols such as α-naphthol, β-naphthol, dihydroxynaphthalene and formaldehyde, acetaldehyde, propionaldehyde, benzaldehyde, salicylaldehyde, etc. Resins obtained by condensation or cocondensation with aldehydes under acidic catalyst, paraxylylene-modified phenol resin, metaxylylene / paraxylylene-modified phenol resin, melamine-modified phenol resin, terpene-modified phenol resin, dicyclopentadiene-modified phenol resin, cyclopentadiene-modified A phenol resin, a polycyclic aromatic ring modified phenol resin, etc. are mentioned, It can use individually or in mixture of 2 or more types. These phenol resins can be used without limitation on molecular weight, softening point, hydroxyl equivalent, and the like. Among them, those represented by the following general formulas (III), (IV), and (V) are preferable from the viewpoint of curability, and the structure of the formula (IV) is preferable from the viewpoint of low moisture absorption. These phenolic resins of formula (III), formula (IV), and formula (V) may be used alone or in combination of any two or all three, but in order to exhibit performance, It is preferable to use 60% by weight or more in total with respect to the total amount of phenol resin.
[0012]
[Chemical 6]
Figure 0004032514
X, Y, Z in a formula shows the number of 0-10. When each exceeds 10, the melt viscosity of the component (B) increases, so the viscosity at the time of melt molding of the epoxy resin composition also increases, resulting in unfilled defects and bonding wires (gold wires connecting the elements and leads). It becomes easy to cause the deformation of. Therefore, X, Y, and Z need to be in the range of 0 to 10, but are more preferably set in the range of 1 to 4 on average in one molecule.
[0013]
In the present invention, the blending ratio of the epoxy resin of (A) and the phenolic compound of component (B) is set such that the ratio of the hydroxyl equivalent of the phenol resin to the epoxy equivalent of the epoxy resin is in the range of 0.5 to 2.0. More preferably, it is 0.7-1.5, More preferably, it is 0.8-1.3. If it is less than 0.5, curing of the epoxy resin becomes insufficient, and the heat resistance, moisture resistance and electrical properties of the cured product are likely to be inferior. On the other hand, if it exceeds 1.5, the phenol resin component becomes excessive and a large amount of phenolic hydroxyl group remains in the cured resin, so that the electrical characteristics and moisture resistance tend to be deteriorated.
[0014]
The quinone compound of the component (C) in the resin composition of the present invention is not particularly limited, and examples thereof include 1,4-benzoquinone, 2,5-toluquinone, 1,4-naphthoquinone, 2,3-dimethylbenzoquinone, 2,6-dimethylbenzoquinone, 2,3-dimethoxy-5-methyl 1,4-benzoquinone, 2,3-dimethoxy-1,4-benzoquinone, phenyl-1,4-benzoquinone and the like may be mentioned alone or 2 A mixture of more than one species can be used. Among these, 1,4-benzoquinone is preferable because it exhibits good fluidity and curability.
(C) Although the compounding quantity of the quinone compound of a component is not specifically limited, It is 0.1-10 with respect to 100 weight part of total amounts of the epoxy resin of (A) component, and the phenol resin of (B) component. A weight part is preferable, More preferably, it is 0.3-5.0 weight part. If it is less than 0.1, reduction of uncured voids and improvement in fluidity are not observed, and if it exceeds 10 parts by weight, the curability is lowered and a good molded product cannot be obtained.
[0015]
Moreover, there is no restriction | limiting in particular as a hardening accelerator of (D) component used for the resin composition of this invention, It is generally used as a hardening accelerator which accelerates | stimulates the hardening reaction of the compound which has an epoxy resin and a phenolic hydroxyl group. You can use what you have. For example, 1,5-diazabicyclo [4.3.0] nonene-5, 1,8-diazabicyclo [5.4.0] undecene-7 and other diazabicycloalkenes and derivatives thereof, 1,8-diazabicyclo [5 4.0] tertiary amines such as phenol novolak salts of diazabicycloalkenes and derivatives thereof such as undecene-7, triethylenediamine, benzyldimethylamine, triethanolamine, dimethylaminoethanol, tris (dimethylaminomethyl) phenol Imidazoles such as 2-methylimidazole, 2-phenylimidazole, 2-phenyl-4-methylimidazole, 2-heptadecylimidazole, tetrasubstituted phosphonium tetrasubstituted borate such as tetraphenylphosphonium tetraphenylporate, 2- Ethyl 4- Tetraphenylboron salts such as tilimidazole / tetraphenylborate, N-methylmorpholine / tetraphenylborate, triphenylphosphine, diphenyl (p-tolyl) phosphine, tris (alkylphenyl) phosphine, tris (alkoxyphenyl) phosphine, tris ( Alkyl / alkoxyphenyl) phosphine, tris (dialkylphenyl) phosphine, tris (trialkylphenyl) phosphine, tris (tetraalkylphenyl) phosphine, tris (dialkoxyphenyl) phosphine, tris (trialkoxyphenyl) phosphine, tris (tetraalkoxy) Phenyl) phosphine and other organic phosphines, complexes of these organic phosphines and organic borons, organic phosphines and benzoquinone, etc. Such as addition reaction product of an emission compounds. Of these, organic tertiary phosphine is preferable from the viewpoint of curability or fluidity, and among them, triphenylphosphine, diphenyl (p-tolyl) phosphine, tris (p-methoxyphenyl) phosphine, tris (m-tolyl) phosphine, tris. (P-Tolyl) phosphine is more preferred.
(D) Although the compounding quantity of the hardening accelerator of a component will not be specifically limited if it is the quantity by which a hardening acceleration effect is achieved, (A) The epoxy resin of a component, and the sum total of the phenol resin of (B) component 0.1-10 weight part is preferable with respect to 100 weight part of quantity, More preferably, it is 0.3-5.0 weight part. If it is less than 0.1, it cannot be cured in a short time, and if it exceeds 10 parts by weight, the curing rate may be too fast to obtain a good molded product.
[0016]
In order to use the resin composition of the present invention as a molding material for sealing, it is preferable to further blend an inorganic filler (D). The inorganic filler (E) to be blended is conventionally known and is not particularly limited. For example, fused silica, crystalline silica, glass, alumina, calcium carbonate, zirconium silicate, calcium silicate, silicon nitride, aluminum nitride, Fine powder such as boron nitride, beryllia, zirconia, zircon, fosterite, steatite, spinel, mullite, titania, talc, clay, mica, etc., or spherical beads of these can be used, and one or more kinds can be used. . Furthermore, examples of the inorganic filler having a flame retardant effect include aluminum hydroxide, magnesium hydroxide, zinc borate and the like, and these can be used alone or in combination. Among the inorganic fillers, fused silica is preferable from the viewpoint of reducing the linear expansion coefficient, and alumina is preferable from the viewpoint of high thermal conductivity.
[0017]
(E) It is preferable that the compounding quantity of the inorganic filler of a component is 55 volume% or more with respect to the whole resin composition, More preferably, it is the range of 65-90 volume%. These inorganic fillers are added for the purpose of improving the thermal expansion coefficient, thermal conductivity, elastic modulus and the like of the cured product. If the blending amount is less than 55% by volume, these properties cannot be improved sufficiently, and 90 volume. If the ratio exceeds 50%, the viscosity of the resin composition is remarkably increased, the fluidity is lowered, and molding tends to be difficult.
Moreover, the range of 1-50 micrometers is preferable and the average particle diameter of an inorganic filler (E) has more preferable 10-30 micrometers. If it is less than 1 μm, the viscosity of the resin composition tends to increase, and if it exceeds 50 μm, the resin component and the filler are likely to be separated, resulting in unevenness of the cured product or variations in the properties of the cured product, and a narrow gap. The filling property tends to be reduced.
From the viewpoint of fluidity, the particle shape of the inorganic filler of component (E) is preferably a spherical shape rather than a square shape, and a particle size distribution in a wide range is desirable. For example, when 75% by volume or more of the filler is blended, 70% by weight or more of the filler is preferably spherical particles and distributed in a wide range of 0.1 to 80 μm. Since such a filler tends to have a close-packed structure, even if the blending amount is increased, a viscosity increase of the material is small and a composition having excellent fluidity can be obtained.
[0018]
When using the epoxy resin composition of the present invention for molding material for sealing, an anion exchanger (F) may be added from the viewpoint of improving the moisture resistance of an electronic component device provided with an element to be sealed. preferable. Moisture resistance, which is a problem here, is the reliability of moisture resistance of electronic parts such as IC packages. In particular, moisture resistance tests under application of voltage such as bias type high temperature and high humidity test and HAST (Highly Accelerated Humidity and Stress Test). Is the target. The failure modes that occur in these moisture resistance tests are mostly disconnections due to corrosion of the aluminum wiring formed on the IC element, but the (A) component epoxy resin and (B) component phenol resin of the present invention. Good moisture resistance reliability is obtained by using an epoxy resin composition comprising a combination of (C) component quinone compound, (D) component curing accelerator and (E) component specific inorganic filler. be able to. However, the addition of an anion exchanger is effective for obtaining a superior voltage application type moisture resistance. In the case of the voltage application type moisture resistance test, the aluminum wiring on the anode side is particularly easily corroded, and this may be caused by the following phenomenon. If moisture exists in the wiring or bonding pad on the anode side, aluminum corrosion should not proceed because the surface is subjected to anodization by oxygen generated by water electrolysis and a stable aluminum oxide film is formed on the surface. However, even if a trace amount of halogen ions such as chlorine is present, the aluminum oxide film is solubilized, resulting in pitting corrosion in which the underlying aluminum is dissolved. Since the pitting corrosion on the anode side proceeds faster than the intergranular corrosion on the cathode side, in the voltage application type moisture resistance test, the aluminum wiring corrosion on the anode side proceeds first and becomes defective. Therefore, in order to prevent corrosion on the anode side, it is effective to add an anion exchanger capable of capturing a trace amount of halogen ions.
[0019]
The anion exchanger that can be used in the present invention is not particularly limited, but hydrotalcites represented by the following formula (VI),
[Chemical 7]
Mg 1-x Al x (OH) 2 (CO Three ) x / 2 ・ MH 2 O ...... (VI)
(0 <x ≦ 0.5, n is a positive number)
Hydrous oxides of elements selected from magnesium, aluminum, titanium, zirconium and bismuth are preferred, and these may be used alone or in combination of two or more.
[0020]
Hydrotalcite is a CO atom in the structure of anions such as halogen ions. Three The halogen ions trapped by substitution and incorporated into the crystal structure are compounds that do not desorb at about 350 ° C. or higher until the crystal structure is destroyed. As an example of hydrotalcite having such properties, Mg produced as a natural product 6 Al 2 (OH) 16 CO Three ・ 4H 2 Mg as O and synthetic products 4.3 Al 2 (OH) 12.6 CO Three ・ MH 2 O etc. are mentioned. Moreover, the epoxy resin composition of this invention shows the acidity of the pH value 3-5 and the extract of the hardened | cured material which uses a pure water by the influence of the phenol resin of (B) component. Therefore, although it is an environment that easily corrodes aluminum, which is an amphoteric metal, hydrotalcites also have an action of adsorbing acid, so that the extract solution is also close to neutrality. It can be inferred that the addition of sites is an effective factor for preventing aluminum corrosion.
[0021]
Hydrous oxides of elements selected from magnesium, aluminum, titanium, zirconium, bismuth and antimony can be captured by replacing halogen ions with hydroxide ions, and these ion exchangers have excellent ion exchange capacity on the acidic side. Indicates. As for the epoxy resin molding material for sealing of the present invention, since the extract is on the acidic side as described above, these hydrated oxides are also particularly effective for preventing aluminum corrosion. For example, MgOnH 2 O, Al 2 O Three nH 2 O, TiO 2 nH 2 O, ZrO 2 nH 2 O, Bi 2 O Three nH 2 O, Sb 2 O Five nH 2 Hydrous oxides such as O are mentioned.
[0022]
The compounding amount of these anion exchangers is not particularly limited as long as it is a sufficient amount capable of capturing anions such as halogen ions, but is 0.1% with respect to 100 parts by weight of the epoxy resin of component (A). It is preferable to set in the range of -30 weight part, More preferably, it is 1-5 weight part.
[0023]
The epoxy resin composition of the present invention includes epoxy silane, mercapto silane, amino silane, alkyl silane, ureido silane, vinyl silane, etc. as a coupling agent for enhancing the adhesion between the resin component and the filler as required. Known additives such as various silane compounds, titanium compounds, aluminum chelates, and aluminum / zirconium compounds can be used. Moreover, you may use well-known compounds, such as carbon black, an organic dye, an organic pigment, a titanium oxide, a red lead, a bengara, as a coloring agent.
[0024]
A release agent may be added to the epoxy resin composition of the present invention in order to give good release properties from the mold during molding. As the release agent, it is preferable to add 0.01 to 10 parts by weight of an oxidized or non-oxidized polyolefin with respect to 100 parts by weight of the epoxy resin as the component (A), and a more preferable addition amount is 0.1. ~ 5 parts by weight. If it is less than 0.01 part by weight, sufficient releasability cannot be obtained, and if it exceeds 10 parts by weight, the adhesiveness may be hindered. Examples of the oxidized or non-oxidized polyolefin include low molecular weight polyethylene having a number average molecular weight of about 500 to 10,000, such as Hoechst H4, PE, and PED series. Other examples of the release agent include carnauba wax, montanic acid steal, montanic acid, stearic acid, and the like, and these can be used alone or in combination of two or more. When these other release agents are used in combination with the oxidized or non-oxidized polyolefin, the blending ratio is usually 0.1% relative to 100 parts by weight of the (A) component epoxy resin. It is preferably 1 to 10 parts by weight, more preferably 0.5 to 3 parts by weight.
[0025]
A flame retardant may be added to the epoxy resin composition of the present invention in order to impart flame retardancy to the electronic component device. Examples of the flame retardant include a known organic or inorganic compound containing a halogen atom, an antimony atom, a nitrogen atom or a phosphorus atom, a metal hydroxide, and the like. Specific examples thereof include brominated epoxy resin, trioxide Antimony etc. are mentioned. The blending ratio of these flame retardants is preferably 1 to 30 parts by weight, more preferably 2 to 15 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the epoxy resin of component (A).
Furthermore, as other additives, stress relaxation agents such as silicone oil and silicone rubber powder can be blended as required.
[0026]
The resin composition of the present invention can be prepared by any method as long as various components can be uniformly dispersed and mixed. However, as a general method, the components of a predetermined blending amount are sufficiently mixed by a mixer or the like. And a method of cooling and pulverizing after melt-kneading with a mixing roll, an extruder or the like. For example, a predetermined amount of the above-described components can be uniformly stirred and mixed, and can be obtained by a method such as kneading, cooling, and pulverizing with a kneader, roll, extruder, or the like that has been heated to 70 to 140 ° C. in advance. It is easy to use if it is tableted with dimensions and weight that match the molding conditions.
[0027]
As an electronic component device obtained by sealing an element with the epoxy resin composition obtained in the present invention, a semiconductor element is fixed on a lead frame, and a terminal part (bonding pad or the like) of the element and a lead part are connected by wire bonding or the like. Examples include a general resin-sealed IC package, which is formed by transfer molding or the like using an epoxy resin molding material for electronic component sealing after being connected by a bump or the like. For example, DIP (Dual Inline Package), PLCC (Plastic Leaded Chip Carrier), QFP (Quad Flat Package), SOP (Small Outline Package), SOJ (Small Outline J-lead package), TSOP (Thin Small Outline Package) ), TQFP (Thin Quad Flat Package), etc., and particularly when applied to an electronic component device mounted on a wiring board by a surface mounting method, excellent reliability can be exhibited.
Further, in the case of a resin-sealed package having the leads (external connection terminals) shown above, not only semiconductor elements such as transistors, thyristors, ICs, LSIs, and diodes but also resistors Also, switches such as resistor arrays, capacitors, polyswitches, etc. are targeted, and these elements can be provided with excellent reliability, and the whole is sealed after mounting various elements and electronic components on a ceramic substrate. Excellent reliability can also be obtained for the hybrid IC. Furthermore, after mounting the element on the surface of the organic substrate having the wiring board connection terminal formed on the back surface, connecting the element and the wiring formed on the organic substrate by bump or wire bonding, the epoxy resin composition is used. Excellent reliability can also be obtained for electronic component devices such as BGA (Ball Grid Array) and CSP (Chip Size Package) formed by sealing elements. It can also be used effectively in the production of printed circuit boards.
[0028]
As a method for sealing an electronic component device using the resin composition obtained in the present invention, a low-pressure transfer molding method is the most common, but an injection molding method, a compression molding method, or the like may be used.
[0029]
【Example】
Examples of the present invention are shown below, but the scope of the present invention is not limited to these examples.
Examples 1-10, Comparative Examples 1-19
As an epoxy resin, a biphenyl skeleton type epoxy resin having an epoxy equivalent of 196 and a melting point of 106 ° C. (epoxy resin 1: YX-4000H manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd.), a diphenylmethane skeleton type epoxy resin having an epoxy equivalent of 192 and a melting point of 79 ° C. Epoxy resin 2: Nippon Steel Chemical Co., Ltd., ESLV-80XY), epoxy equivalent 192, softening point 80 ° C., bromine content 48% by weight brominated bisphenol A type epoxy resin (brominated epoxy 1), epoxy equivalent 393, brominated bisphenol A type epoxy resin (brominated epoxy 2) having a softening point of 80 ° C. and a bromine content of 48% by weight, a phenol aralkyl resin having a hydroxyl equivalent of 176 and a softening point of 70 ° C. (phenol resin 1: Made by Mitsui Chemicals Co., Ltd., Millex XL-225), biphenyl skeleton phenol having a hydroxyl equivalent of 199 and a softening point of 89 ° C Borac resin (phenol resin 2: manufactured by Meiwa Kasei Co., Ltd., MEH-7851), hydroxyl equivalent 197, naphthol phenol novolak resin having a softening point of 79 ° C. (phenol resin 3: manufactured by Nippon Steel Chemical Co., Ltd., SN-180) ), 1.4-benzoquinone as the quinone compound, and triphenylphosphine (TPP), diphenyl (p-tolyl) phosphine (DTP), tri-p-tolylphosphine (TPTP), tri-m- as the curing accelerator. Tolylphosphine (TMTP), addition product of triphenylphosphine and 1.4-benzoquinone (TPP-BQ), fused silica powder is used as an inorganic filler, and γ- Glycidoxypropyltrimethoxysilane, carnauba wax, antimony trioxide, carbon black, It was blended in a weight ratio shown in 2, kneading temperature 80-90 ° C., subjected to kneading under the conditions of the kneading time of 15 minutes to obtain an epoxy resin composition of Examples 1 to 10 and Comparative Examples 1 to 19.
[0030]
[Table 1]
Figure 0004032514
[0031]
[Table 2]
Figure 0004032514
[0032]
About the epoxy resin composition obtained by the Example and the comparative example, the following various characteristic tests of (1)-(5) were done. The results are shown in Tables 3 and 4.
(1) Spiral flow
According to EEMI1-66, the flow length (inch) when molded under conditions of 180 ° C., 7 Mpa, 90 seconds was measured.
(2) Heat hardness (Shore D)
The Shore D hardness of a test piece (50 mmφ × 3 mmt) when molded under the conditions of 180 ° C., 7 Mpa, 90 seconds was measured.
(3) Bad gold wire
80FP, 8x10 (mm) element mounted at 180 ° C, 7Mpa, 90s, QFP (outside 14x20x2t (mm) QFP (average length of gold wire connecting silicon chip and lead frame is 6mm), the state of the gold wire is examined using a soft X-ray apparatus, and there is one that is deformed by 10% or more of the length in the direction perpendicular to the longitudinal direction of the gold wire. The product was evaluated as defective and evaluated by the number of defective packages / number of test packages.
(4) Internal void generation amount
The QFP package was observed with a soft X-ray fluoroscope, and the number of voids having a size of 0.1 mmφ or more was counted.
(5) Burr length
Measure the burr length (mm) of each slit thickness of 2μm, 5μm, 10μm, 20μm, and 30μm under the conditions of 180 ° C, 7Mpa, 90 seconds using a mold conforming to EMMI standard. The maximum value was the burr length.
[0033]
[Table 3]
Figure 0004032514
[0034]
[Table 4]
Figure 0004032514
[0035]
Although the resin compositions of Examples 1 to 10 contained 80% by volume of inorganic filler, they exhibited good fluidity and no defective gold wire was observed. In addition, no voids were observed, a small burr length was shown, and good moldability was shown.
On the other hand, the resin compositions of Comparative Examples 1 to 4 and 10 to 14 containing an inorganic filler amount of 80% by volume as in Examples 1 to 10 have significant void generation and fluidity. However, the gold wire defect was remarkable. Further, the resin compositions of Comparative Examples 6 to 9 and 15 to 19 having an inorganic filler amount of 74% by volume showed good fluidity and no defective gold wire was observed, but voids were observed, and the burr length The moldability was also long for a long time. In Comparative Example 5, the fluidity was good and no gold wire defect or void was observed, but the burr was long.
[0036]
【The invention's effect】
As shown in the examples, the epoxy resin composition containing the quinone compound of the present invention as an essential component has very few burrs and voids and is excellent in fluidity, and is further sealed with the resin composition. Electronic components have little wire deformation. From this fact, the epoxy resin composition containing the quinone compound of the present invention as an essential component is particularly suitable for semiconductor sealing applications and has a great industrial value.

Claims (6)

(A)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、(B)1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有するフェノール樹脂、(C)キノン化合物、(D)硬化促進剤、を必須成分として含有し、(D)硬化促進剤として、有機第3ホスフィンを含有するエポキシ樹脂組成物。(A) an epoxy resin having two or more epoxy groups in one molecule, (B) a phenol resin having two or more phenolic hydroxyl groups in one molecule, (C) a quinone compound, (D) a curing accelerator, As an essential component , and (D) an epoxy resin composition containing an organic tertiary phosphine as a curing accelerator . 組成物全体に対して55体積%以上の無機充填剤(E)をさらに含有することを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。  The epoxy resin composition according to claim 1, further comprising 55% by volume or more of an inorganic filler (E) based on the whole composition. エポキシ樹脂(A)のエポキシ基とフェノール樹脂(B)のフェノール性水酸基との当量比((B)/(A))が0.5〜2であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のエポキシ樹脂組成物。  The equivalent ratio ((B) / (A)) of the epoxy group of the epoxy resin (A) and the phenolic hydroxyl group of the phenol resin (B) is 0.5 to 2, 2. The epoxy resin composition according to 2. (A)成分が次式(I)及び/又は次式(II)のエポキシ樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜3各項記載のいずれかのエポキシ樹脂組成物。
Figure 0004032514
(ここで、式中各4個のR、Rは全て同一でも異なっていてもよく、水素またはメチル基を示す。)
The epoxy resin composition according to any one of claims 1 to 3, wherein the component (A) contains an epoxy resin represented by the following formula (I) and / or the following formula (II).
Figure 0004032514
(Here, four R 1 s and R 2 s in the formula may be the same or different and each represents hydrogen or a methyl group.)
(B)成分が次式(III)、次式(IV)及び次式(V)で示されるフェノール樹脂の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜4各項記載のいずれかのエポキシ樹脂組成物。
Figure 0004032514
(ここで、X、Y、Zは0〜10を示す。)
The component (B) contains at least one of the phenol resins represented by the following formula (III), the following formula (IV), and the following formula (V). Epoxy resin composition.
Figure 0004032514
(Here, X, Y, and Z represent 0-10.)
請求項1〜5各項記載のいずれかのエポキシ樹脂組成物により封止された素子を備える電子部品装置。  An electronic component device comprising an element sealed with the epoxy resin composition according to any one of claims 1 to 5.
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