JP4030899B2

JP4030899B2 - Piano whippen

Info

Publication number: JP4030899B2
Application number: JP2003065115A
Authority: JP
Inventors: 岐令阿部
Original assignee: Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority date: 2003-03-11
Filing date: 2003-03-11
Publication date: 2008-01-09
Anticipated expiration: 2023-03-11
Also published as: JP2004272074A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、押鍵された鍵で突き上げられることによって、ハンマーを回動させ、これに打弦を行わせるピアノのウィッペンに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来のピアノのウィッペンとして、例えば特許文献１に開示されたものが知られている。このウィッペン５１は、図４に示すように、前後方向（以下、演奏者から見て手前側を「前」とし、先方側を「後」とする）に延びる本体部５１ａと、この本体部５１ａの前後方向の中央部から下方に突出するヒール部５１ｂと、本体部５１ａの中央部よりも後ろ側から上方に突出するレバー支持部５１ｃとを備えている。ヒール部５１ｂの前面および背面は、本体部５１ａの底面にほぼ垂直に交わっている。また、本体部５１ａの前端部および後端部には、ジャック取付孔５１ｄおよび被支持孔５１ｅがそれぞれ設けられている。さらに、本体部５１ａおよびヒール部５１ｂの各側面には、本体部５１ａの後部からヒール部５１ｂの全体にわたって、凹部５１ｆ（一方のみ図示）が形成されており、それにより、ウィッペン５１の重量を軽減するようにしている。
【０００３】
周知のように、以上の構成のウィッペン５１などによって、アクションが構成されている。具体的には、アクションでは、ウィッペン５１は、被支持孔５１ｅを介してウィッペンフレンジに回動自在に取り付けられるとともに、ヒール部５１ｂを介して鍵の後部に載置されている。また、ウィッペン５１のレバー支持部５１ｃおよびジャック取付孔５１ｄには、レペティションレバーおよびジャックがそれぞれ取り付けられている。さらに、このレペティションレバーには、シャンクローラを介して、ハンマーが載置されている。以上の構成のアクションでは、ウィッペン５１は、押鍵された鍵で突き上げられることによって、被支持孔５１ｅを中心として上方に回動し、レペティションレバーおよびジャックを連動させる。それにより、ハンマーが上方に回動することで、上方に張られた弦を打弦する。
【０００４】
【特許文献１】
特開平９−２８１９５９号公報（第３頁第４欄、図３）
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、ウィッペン５１は、ヒール部５１ｂを介して鍵で突き上げられることによって、後端部の被支持孔５１ｅを中心として回動するため、ヒール部５１ｂおよびこれに連なる本体部５１ａの中央部には、鍵の突き上げ力による曲げ荷重が直接、作用する。これに対し、ウィッペン５１には、前述したように本体部５１ａの後部からヒール部５１ｂの全体にわたって凹部５１ｆが形成されているので、その分、断面が減少し、剛性が低くなるため、鍵で突き上げられたときに、本体部５１ａの中央部およびヒール部５１ｂが変形しやすい。この本体部５１ａの中央部およびヒール部５１ｂの変形により、ハンマーへの押鍵エネルギーの伝達ロスが生じることで、ハンマーの回動速度が遅くなり、その結果、ピアノの音量が不足がちになるとともに、打弦タイミングが遅くなってしまう。
【０００６】
また、前述したように、ヒール部５１ｂの前面および背面が本体部５１ａの底面にほぼ垂直に交わっているので、鍵で突き上げられた際に、この境界部に、応力集中が生じやすく、それによる悪影響によって、アクションの動作に支障を来すおそれがある。
【０００７】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、高剛性と軽量化を両立させ、それにより、ピアノの音量を十分に得ることができるとともに、アクションの応答性および連打性を向上させることができるピアノのウィッペンを提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項１による発明は、押鍵された鍵で突き上げられることによって、ハンマーを回動させ、ハンマーに打弦を行わせるピアノのウィッペンであって、前後方向に延び、前側から順に、前部、中央部および後部を有し、後端部において水平軸線回りに回動自在に支持された本体部と、本体部の中央部から前後の境界部を介して下方に突出し、鍵によって突き上げられるヒール部と、中央部の上部の側面に設けられた上凹部と、ウィッペンの側面に、中央部の中央および後部にわたって設けられた中凹部と、ヒール部の側面に設けられた下凹部と、中央部の側面に設けられ、上凹部および中凹部を仕切り、直線状に延びる上内リブと、中央部の側面に設けられ、中凹部および下凹部を仕切り、かつ、前後の境界部の間を結ぶように直線状に延びる下内リブと、を備えることを特徴とする。
【０００９】
このピアノのウィッペンは、ヒール部を介して、押鍵された鍵で突き上げられることによって、後端部を中心として水平軸線回りに回動し、それにより、ハンマーを回動させ、これに打弦を行わせる。また、本体部の中央部の上部の側面には、上凹部が設けられ、ウィッペンの側面には、中央部の中央および後部にわたって中凹部が設けられており、ヒール部の側面には、下凹部が設けられている。さらに、中央部の側面には、上内リブおよび下内リブが設けられている。この上内リブは、上凹部および中凹部を仕切り、直線状に延びており、この下内リブは、中凹部および下凹部を仕切り、かつ、中央部とヒール部との前後の境界部の間を結ぶように直線状に延びている。これらの上下の内リブにより、ウィッペンの剛性が高められる。また、上下の内リブが鍵の突き上げによる曲げ荷重に全体として一体的に抵抗するので、曲げ荷重によるウィッペンの変形を効果的に抑制することができ、したがって、この変形による押鍵エネルギーの伝達ロスを低減でき、ハンマーの回動速度を高めることができる。したがって、ピアノの音量を十分に得ることができるとともに、打弦タイミングが早められるなど、押鍵に対するアクションの応答性を向上させることができる。さらに、ウィッペンの側面に、本体部およびヒール部にわたって大きな上凹部、中凹部および下凹部が設けられているので、その分、ウィッペンの重量を軽減することができる。したがって、ウィッペンの動きを軽快にすることができるので、連打性を向上させることができる。以上のように、高剛性と軽量化を両立させることができる。
【００１０】
請求項２に係る発明は、請求項１に記載のピアノのウィッペンにおいて、ウィッペンの側面には、本体部の後部および中央部、ならびにヒール部の外縁に沿い、かつ、上凹部、中凹部および下凹部を取り囲むように外リブが設けられており、後部の上面後端部に位置する部分の外リブの幅が、上内リブよりも小さいことを特徴とする。
【００１１】
この構成によれば、本体部の後部および中央部、ならびにヒール部の外縁に沿い、かつ、上凹部、中凹部および下凹部を取り囲むように外リブが設けられており、後部の上面後端部に位置する部分の外リブの幅が、上内リブよりも小さくなっている。
【００１２】
請求項３に係る発明は、請求項１または２に記載のピアノのウィッペンにおいて、ウィッペンが、炭素繊維を強化材として含有する合成樹脂によって構成されていることを特徴とする。
【００１３】
この構成によれば、ウィッペンが、炭素繊維を強化材として含有する合成樹脂によって構成されている。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図３は、本発明の一実施形態によるウィッペン１を含むグランドピアノのアクション５０を、鍵５２の離鍵状態において示している。このアクション５０は、前後方向（同図の左右方向）に延び、鍵５２の後部（同図の左部）にキャプスタンスクリュー５９を介して載置されたウィッペン１と、ウィッペン１に回動自在に取り付けられたレペティションレバー５３およびジャック５４とを備えている。ウィッペン１は、後端部において、ウィッペンフレンジ５８に水平軸線回りに回動自在に支持されている。さらに、レペティションレバー５３の前部には、シャンクローラ５５を介してハンマー５６が載置されている。
【００１５】
この離鍵状態から、鍵５２が押鍵されると、ウィッペン１が突き上げられることにより、レペティションレバー５３およびジャック５４がウィッペン１と一緒に上方に回動する。そして、回動したジャック５４がシャンクローラ５５を介してハンマー５６を突き上げることによって、ハンマー５６が弦Ｓを打弦する。
【００１６】
ウィッペン１は、合成樹脂、例えばＡＢＳ樹脂を射出成形することによって形成されており、図１に示すように、従来と同様、前後方向に延びる本体部２と、この本体部２の下側に連続し、鍵５２によって突き上げられるヒール部３を備えている。このウィッペン１の左右方向の厚さは、後述する凹部１１以外の部分では、所定の大きさ（例えば９．６ｍｍ）に設定されている。また、ウィッペン１の全体の重量は９〜１２ｇである。
【００１７】
本体部２は、前側から順に、前部４、中央部５および後部６に区分されている。前部４は、一定の高さを有し、前後方向に延びている。後部６は、前後方向に延びており、前部４と基本的に同じ高さを有し、その中間部が一段低く形成されており、それよりも後ろ側が、斜め上方に若干延びた後、水平な後端部になっている。中央部５の後ろ寄りの部分には、レバー取付部５ａが上方に突出するように一体に設けられている。また、中央部５の上面は、前部４の後端部から水平に延び、その途中から斜め上がりに後方に、かつ内向きに若干凸に湾曲した状態で延びた後、水平に延び、レバー取付部５ａに連続している。さらに、これと前後対称の関係で、後部６の上面がレバー取付部５ａに連続している。
【００１８】
ヒール部３は、中央部５から下方に突出しており、ヒール部３と前部４および後部６の下部との境界部が、前後の境界部７および８にそれぞれ相当する。また、ヒール部３は、前面３ａと、前面３ａの下端から基本的に水平に延びる底面３ｂと、底面３ｂの後端から上方に延びる背面３ｃとによって取り囲まれた側面形状を有している。具体的には、前面３ａは、前部４の下面後端からほぼ垂直に下方に延びている。また、底面３ｂは、その中央部が若干へこんでおり、このへこんだ部分が、これに貼り付けられたフェルト６０を介してキャプスタンスクリュー５９に当接している（図３参照）。さらに、背面３ｃは、底面３ｂの後端から斜め上方に、かつ内向きに若干凸に湾曲した状態で延びた後、上方に若干延び、後部６の下面前端にほぼ垂直に連続している。
【００１９】
ウィッペン１の左右の側面には、本体部２の後部６および中央部５からヒール部３にわたって、凹部１１（一方のみ図示）が互いに対応するように形成されている。この凹部１１は、後部６、中央部５およびヒール部３の外面に沿う外リブ３１を残すようにして形成されており、その深さは所定の値（例えば１〜４ｍｍ）に設定されている。また、凹部１１には、前部４と後部６の間を結ぶように延びる上内リブ２１と、前後の境界部７および８の間を結ぶように延びる下内リブ２２が形成されている。これらの上下の内リブ２１および２２によって、凹部１１が、上側から順に、上凹部１１ａ、中凹部１１ｂおよび下凹部１１ｃに分割されている。上下の内リブ２１および２２は、いずれも水平で、それらの幅は互いに同じ大きさ（例えば２．０ｍｍ）に設定されている。また、上内リブ２１は前部４および後部６の上面と、下内リブ２２はこれらの下面とほぼ面一にそれぞれ配置され、いずれも外リブ３１に連続している。なお、凹部１１ならびに上下の内リブ２１および２２は、ウィッペン１の射出成形時に一体に形成される。
【００２０】
外リブ３１の幅は、中央部５の上面の部分では、上下の内リブ２１、２２よりも若干小さな第１所定値Ｗ１（例えば１．５ｍｍ）に設定されており、前後の境界部７および８の付近では、この第１所定値Ｗ１よりも大きくなっている。具体的には、外リブ３１のうち、ヒール部３の前面３ａおよび背面３ｃに位置する部分の幅は、それぞれの下端が第１所定値Ｗ１と同じ大きさに設定され、前後の境界部７、８に近づくにつれて次第に大きくなり、上端で所定の最大値ＷＭＡＸ（例えば２．０ｍｍ）に設定されている。また、外リブ３１の後部６の下面に位置する部分の幅は、そのほぼ後半部が第１所定値Ｗ１よりも小さな第２所定値Ｗ２（例えば１．０ｍｍ）に設定され、後ろ側の境界部８に近づくにつれて次第に大きくなり、その前端が下内リブ２２と同じ大きさで連なっている。さらに、外リブ３１の後部６の上面後端部に位置する部分の幅は、上記の第２所定値Ｗ２に設定され、その前側の第１所定値Ｗ１の幅の部分に階段状に連なっている。
【００２１】
なお、図２に示すように、前部４の前側は、従来のウィッペンと同様、左右に二股に分岐したジャック取付部４ａになっており、各分岐部に、ジャック５４を取り付けるためのジャック取付孔４ｂ（一方のみ図示）が左右方向に貫通するように形成されている。また、前部４の上面には、ジャック取付部４ａよりも後ろ側に、上下方向に貫通するスプーン取付孔４ｃが形成されている。このスプーン取付孔４ｃに、スプーン５７（図３参照）が圧入されることによって固定される。
【００２２】
さらに、レバー取付部５ａは、左右に二股に分岐しており、各分岐部の上端部および中央部にはそれぞれ、レペティションレバー５３を取り付けるためのレバー取付孔５ｂ、およびレペティションスプリング６１（図３参照）を取り付けるためのスプリング取付孔５ｃ（それぞれ一方のみ図示）が、左右方向に貫通するように形成されている。
【００２３】
また、後部６の後端部には、左右方向に貫通する被支持孔６ａが形成されている。ウィッペン１は、被支持孔６ａに通されたセンターピンを介して、ウィッペンフレンジ５８（図３参照）に回動自在に支持される。
【００２４】
以上のように、本実施形態のウィッペン１によれば、下内リブ２２が、前後の境界部７および８の間を結びかつ凹部１１を横切るように延びているので、前後の境界部７および８の断面すなわち剛性を高めることができる。また、下内リブ２２が、全体として一体的に曲げ荷重に抵抗するので、この曲げ荷重による前後の境界部７および８の変形を効果的に抑制することができる。このように、ウィッペン１に下内リブ２２を部分的に形成しただけの比較的単純な構成で、ウィッペン１の重量を大幅に増加させることなく、上述した効果を得ることができる。
【００２５】
さらに、外リブ３１の幅が、前後の境界部７および８に近づくにつれて次第に大きくなるように設定されているので、前後の境界部７および８の断面すなわち剛性を効果的に高めることができる。以上により、鍵５２に突き上げられた際の中央部５およびヒール部３の変形による押鍵エネルギーの伝達ロスを低減でき、ハンマー５６の回動速度を高めることができる。したがって、ピアノの音量を十分に得ることができるとともに、打弦タイミングが早められるなど、押鍵に対するアクション５０の応答性を向上させることができる。また、上記のように、前後の境界部７および８の剛性が高められているので、鍵５２の突き上げにより曲げ荷重が作用したときの前後の境界部７および８での応力集中による悪影響を抑制することができる。
【００２６】
さらに、外リブ３１のうち、ヒール部３の前面３ａ、背面３ｂおよび後部６の下面に位置する部分の幅が、前後の境界部７および８から離れるにつれて次第に小さくなる。また、外リブ３１のうち、後部６の上面後端部に位置する部分の幅が、他の部分よりも小さい第２所定値Ｗ２に設定されている。以上により、ウィッペン１の重量の増加を最小限に抑制することができる。
【００２７】
さらに、本体部２の後部６からヒール部３にわたって大きな凹部１１が設けられているので、その分、ウィッペン１の重量を大幅に軽減することができる。したがって、その動きを軽快にすることができ、連打性を向上させることができる。以上のように、応力集中による悪影響を抑制しながら、ウィッペン１の高剛性と軽量化を両立させることができる。
【００２８】
また、上内リブ２１および外リブ３１によって、ウィッペン１のレバー取付部５ａの前後の部分の断面を増加させることができるので、この部分の剛性を高めることができる。また、前部４と後部６の間に連続的に延びる上内リブ２１もまた、下内リブ２２と同様、鍵５２の突き上げによる曲げ荷重に全体として一体的に抵抗するので、曲げ荷重によるこの部分の変形を効果的に抑制することができる。
【００２９】
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、凹部１１の形状および大きさは、本発明の趣旨に合致すれば、実施形態のものに限らず任意である。また、下内リブ２２は、前後の境界部７および８の間を結びかつ凹部１１を横切るように延びていればよく、その形状および大きさは、実施形態のものに限らず任意である。さらに、ウィッペン１をＡＢＳ樹脂によって構成したが、炭素繊維を強化材として含有する合成樹脂によって構成してもよく、その場合には、ウィッペン１の剛性がさらに高められる。また、本実施形態は、グランドピアノのウィッペンの例であるが、本発明はこれに限らず、アップライトピアノのウィッペンに適用することが可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
【００３０】
【発明の効果】
以上のように、本発明のピアノのウィッペンによれば、応力集中による悪影響を抑制しながら、高剛性と軽量化を両立させ、それにより、ピアノの音量を十分に得ることができるとともに、アクションの応答性および連打性を向上させることができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態によるウィッペンの側面図である。
【図２】図１のウィッペンの斜視図である。
【図３】図１のウィッペンを適用したアクションを含む鍵盤装置の側面図である。
【図４】従来のウィッペンの側面図である。
【符号の説明】
１ウィッペン
２本体部
３ヒール部
４前部
５中央部
６後部
７前側の境界部（前後の境界部）
８後ろ側の境界部（前後の境界部）
１１ａ上凹部
１１ｂ中凹部
１１ｃ下凹部
２１上内リブ
２２下内リブ
３１外リブ
５２鍵
５６ハンマー[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a piano whippen that causes a hammer to be rotated by being pushed up by a depressed key and to strike a string on the hammer.
[0002]
[Prior art]
As a conventional piano whippen, for example, one disclosed in Patent Document 1 is known. As shown in FIG. 4, the whippen 51 includes a main body 51a extending in the front-rear direction (hereinafter, the front side is referred to as “front” and the front side is referred to as “rear”), and the main body 51a. The heel part 51b which protrudes below from the center part of the front-back direction of this and the lever support part 51c which protrudes upwards from the back side rather than the center part of the main-body part 51a are provided. The front surface and the back surface of the heel portion 51b intersect with the bottom surface of the main body portion 51a substantially perpendicularly. Further, a jack mounting hole 51d and a supported hole 51e are provided in the front end portion and the rear end portion of the main body 51a, respectively. Further, on each side surface of the main body 51a and the heel 51b, a recess 51f (only one is shown) is formed from the rear of the main body 51a to the entire heel 51b, thereby reducing the weight of the wippen 51. Like to do.
[0003]
As is well known, an action is configured by the Whippen 51 having the above-described configuration. Specifically, in the action, the whippen 51 is rotatably attached to the whippen frenzy via the supported hole 51e, and is placed on the rear part of the key via the heel part 51b. Further, a repetition lever and a jack are respectively attached to the lever support portion 51c and the jack attachment hole 51d of the whippen 51. Further, a hammer is placed on the repetition lever via a shank roller. In the action configured as described above, the whippen 51 is pushed up by the depressed key, thereby rotating upward about the supported hole 51e and interlocking the repetition lever and the jack. As a result, the hammer is turned upward to strike the string stretched upward.
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-9-281959 (page 3, column 4, FIG. 3)
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the whippen 51 is pivoted about the supported hole 51e at the rear end portion by being pushed up with the key through the heel portion 51b, so that the center of the heel portion 51b and the main body portion 51a connected to the heel portion 51b. A bending load due to the push-up force of the key acts directly on the part. On the other hand, since the recess 51f is formed in the whippen 51 from the rear part of the main body part 51a to the entire heel part 51b as described above, the cross section is reduced correspondingly and the rigidity is lowered. When pushed up, the central portion of the main body 51a and the heel 51b are easily deformed. The deformation of the central portion of the main body 51a and the heel portion 51b causes a transmission loss of the key pressing energy to the hammer, thereby reducing the rotation speed of the hammer, and as a result, the volume of the piano tends to be insufficient. , Stringing timing will be delayed.
[0006]
Further, as described above, since the front surface and the back surface of the heel portion 51b intersect with the bottom surface of the main body portion 51a substantially perpendicularly, stress concentration tends to occur at the boundary portion when pushed up by the key, thereby An adverse effect may interfere with the action.
[0007]
The present invention has been made in order to solve such a problem, and achieves both high rigidity and light weight, thereby making it possible to sufficiently obtain the volume of the piano, and also the responsiveness and repeatability of the action. An object of the present invention is to provide a piano whippen that can improve the performance.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, the invention according to claim 1 is a piano whippen that causes a hammer to be struck by being pushed up by a depressed key, and extends in the front-rear direction. In order from the front side, it has a front part, a central part, and a rear part. The main body part is supported so as to be rotatable around the horizontal axis at the rear end part, and projects downward from the central part of the main body part through the front and rear boundary parts. , A heel portion pushed up by a key, an upper concave portion provided on the upper side surface of the central portion, a middle concave portion provided over the center and rear of the central portion on the side surface of the wippen, and provided on the side surface of the heel portion Provided on the side surface of the lower concave portion and the central portion , partitioning the upper concave portion and the middle concave portion , linearly extending upper inner rib , provided on the side surface of the central portion, partitioning the middle concave portion and the lower concave portion, and the front and rear boundaries Between clubs Characterized in that it comprises a and a lower inner ribs extending linearly so as to connect.
[0009]
This piano whippen is rotated around the horizontal axis around the rear end by being pushed up with the key pressed through the heel, thereby rotating the hammer and striking it. To do. Further , an upper concave portion is provided on the upper side surface of the central portion of the main body portion, an intermediate concave portion is provided on the side surface of the wippen across the center and the rear portion of the central portion, and a lower concave portion is provided on the side surface of the heel portion. Is provided. Furthermore, an upper inner rib and a lower inner rib are provided on the side surface of the central portion . The upper inner rib partitions the upper concave portion and the middle concave portion and extends linearly, and the lower inner rib partitions the middle concave portion and the lower concave portion and between the front and rear boundary portions between the center portion and the heel portion. It extends in a straight line to tie. These upper and lower inner ribs increase the rigidity of the wippen. Further, since the inner ribs of the upper bottom resists integrally as a whole in a bending load due to push-up the keys, it is possible to effectively suppress deformation of the wippen by bending load, therefore, transmission of key depression energy by the deformation Loss can be reduced and the rotation speed of the hammer can be increased. Therefore, the volume of the piano can be sufficiently obtained, and the responsiveness of the action to the key depression can be improved, for example, the timing for hitting the string can be advanced. Furthermore, since a large upper concave portion, middle concave portion and lower concave portion are provided on the side surface of the wippen over the main body portion and the heel portion, the weight of the wippen can be reduced accordingly. Therefore, since the movement of the wippen can be lightened, the repeatability can be improved. As described above, both high rigidity and light weight can be achieved.
[0010]
The invention according to claim 2 is the piano whippen according to claim 1, wherein the side surface of the whippen is provided along the rear and center portions of the main body portion and the outer edge of the heel portion, and the upper concave portion, the middle concave portion and the lower portion. An outer rib is provided so as to surround the recess, and the width of the outer rib in the portion located at the rear end portion of the upper surface of the rear portion is smaller than that of the upper inner rib.
[0011]
According to this configuration, the outer rib is provided along the rear and center portions of the main body portion and the outer edge of the heel portion so as to surround the upper concave portion, the middle concave portion and the lower concave portion. The width of the outer rib of the portion located at is smaller than that of the upper inner rib.
[0012]
The invention according to claim 3 is characterized in that in the piano whippen according to claim 1 or 2, the whippen is made of a synthetic resin containing carbon fiber as a reinforcing material .
[0013]
According to this structure, the wippen is comprised by the synthetic resin which contains a carbon fiber as a reinforcing material.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 3 shows an action 50 of a grand piano including the whippen 1 according to an embodiment of the present invention with the key 52 released. The action 50 extends in the front-rear direction (left-right direction in the figure), and the whippen 1 placed on the rear part (left part in the figure) of the key 52 via the capstan screw 59 and freely rotatable to the whippen 1. A repetition lever 53 and a jack 54 are provided. The wippen 1 is supported by the wippen flange 58 so as to be rotatable about a horizontal axis at the rear end. Further, a hammer 56 is placed on the front portion of the repetition lever 53 via a shank roller 55.
[0015]
When the key 52 is depressed from this key release state, the whippen 1 is pushed up, so that the repetition lever 53 and the jack 54 rotate together with the whippen 1. The rotated jack 54 pushes up the hammer 56 via the shank roller 55, so that the hammer 56 strikes the string S.
[0016]
The whippen 1 is formed by injection molding a synthetic resin, for example, an ABS resin. As shown in FIG. 1, the body part 2 extending in the front-rear direction and the lower side of the body part 2 are continuous as in the prior art. The heel part 3 is pushed up by the key 52. The thickness of the wippen 1 in the left-right direction is set to a predetermined size (for example, 9.6 mm) in a portion other than the concave portion 11 described later. The overall weight of the wippen 1 is 9 to 12 g.
[0017]
The main body 2 is divided into a front part 4, a central part 5 and a rear part 6 in order from the front side. The front part 4 has a certain height and extends in the front-rear direction. The rear part 6 extends in the front-rear direction, has basically the same height as the front part 4, the middle part is formed one step lower, and the rear side extends slightly obliquely upward after that, It has a horizontal rear edge. A lever mounting portion 5a is integrally provided at the rear portion of the central portion 5 so as to protrude upward. Further, the upper surface of the central portion 5 extends horizontally from the rear end portion of the front portion 4, extends from the middle obliquely upward to the rear, and in a state of being slightly convexly curved inward, and then extends horizontally to the lever. It is continuous with the mounting portion 5a. Further, the upper surface of the rear portion 6 is continuous with the lever mounting portion 5a in a symmetrical relationship with this.
[0018]
The heel part 3 protrudes downward from the center part 5, and the boundary part between the heel part 3 and the lower part of the front part 4 and the rear part 6 corresponds to the front and rear boundary parts 7 and 8, respectively. The heel portion 3 has a side surface shape surrounded by a front surface 3a, a bottom surface 3b extending basically horizontally from the lower end of the front surface 3a, and a back surface 3c extending upward from the rear end of the bottom surface 3b. Specifically, the front surface 3 a extends downward substantially vertically from the rear end of the lower surface of the front portion 4. The bottom surface 3b has a slightly recessed central portion, and the recessed portion is in contact with the capstan screw 59 via a felt 60 attached thereto (see FIG. 3). Further, the back surface 3 c extends obliquely upward from the rear end of the bottom surface 3 b and slightly inwardly curved, then extends slightly upward, and is substantially perpendicular to the lower surface front end of the rear portion 6.
[0019]
On the left and right side surfaces of the wippen 1, recesses 11 (only one is shown) are formed so as to correspond to each other from the rear part 6 and the central part 5 of the main body part 2 to the heel part 3. The recess 11 is formed so as to leave the outer rib 31 along the outer surface of the rear portion 6, the center portion 5 and the heel portion 3, and the depth thereof is set to a predetermined value (for example, 1 to 4 mm). . The recess 11 is formed with an upper inner rib 21 extending so as to connect the front portion 4 and the rear portion 6 and a lower inner rib 22 extending so as to connect the front and rear boundary portions 7 and 8. The upper and lower inner ribs 21 and 22 divide the concave portion 11 into an upper concave portion 11a, a middle concave portion 11b, and a lower concave portion 11c in order from the upper side. The upper and lower inner ribs 21 and 22 are both horizontal, and their widths are set to the same size (for example, 2.0 mm). The upper inner rib 21 is disposed substantially flush with the upper surfaces of the front portion 4 and the rear portion 6, and the lower inner rib 22 is substantially flush with these lower surfaces, and both are continuous with the outer rib 31. The recess 11 and the upper and lower inner ribs 21 and 22 are integrally formed when the wippen 1 is injection molded.
[0020]
The width of the outer rib 31 is set to a first predetermined value W1 (for example, 1.5 mm) that is slightly smaller than the upper and lower inner ribs 21 and 22 in the upper surface portion of the central portion 5. In the vicinity of 8, it is larger than the first predetermined value W1. Specifically, the width of the portion of the outer rib 31 located on the front surface 3a and the back surface 3c of the heel portion 3 is set to have the same lower end as the first predetermined value W1, and the front and rear boundary portions 7 , 8 gradually increases, and is set to a predetermined maximum value WMAX (for example, 2.0 mm) at the upper end. Further, the width of the portion located on the lower surface of the rear portion 6 of the outer rib 31 is set to a second predetermined value W2 (for example, 1.0 mm) that is substantially lower than the first predetermined value W1, and the rear boundary. As it approaches the portion 8, it gradually increases, and its front end is continuous with the same size as the lower inner rib 22. Further, the width of the portion located at the rear end portion of the upper surface of the rear portion 6 of the outer rib 31 is set to the second predetermined value W2 and is connected to the front portion of the width of the first predetermined value W1 in a stepped manner. Yes.
[0021]
As shown in FIG. 2, the front side of the front portion 4 is a jack mounting portion 4a bifurcated to the left and right, like a conventional whippen, and a jack mounting for mounting a jack 54 to each branching portion. A hole 4b (only one is shown) is formed so as to penetrate in the left-right direction. Further, a spoon attachment hole 4c penetrating in the vertical direction is formed on the upper surface of the front portion 4 on the rear side of the jack attachment portion 4a. The spoon 57 (see FIG. 3) is fixed by being press-fitted into the spoon mounting hole 4c.
[0022]
Further, the lever mounting portion 5a is bifurcated to the left and right, and a lever mounting hole 5b for mounting the repetition lever 53 and a repetition spring 61 (see FIG. 3), respectively, at the upper end portion and the central portion of each branching portion. ) Are formed so as to penetrate in the left-right direction.
[0023]
Further, a supported hole 6 a penetrating in the left-right direction is formed at the rear end portion of the rear portion 6. The whippen 1 is rotatably supported by the whippen frenzy 58 (see FIG. 3) via a center pin passed through the supported hole 6a.
[0024]
As described above, according to the whippen 1 of the present embodiment, the lower inner rib 22 extends between the front and rear boundary portions 7 and 8 and crosses the recess 11, so that the front and rear boundary portions 7 and The cross section of 8, that is, the rigidity can be increased. Further, since the lower inner rib 22 as a whole resists the bending load, the deformation of the front and rear boundary portions 7 and 8 due to the bending load can be effectively suppressed. As described above, the above-described effects can be obtained without significantly increasing the weight of the whippen 1 with a relatively simple configuration in which the lower inner rib 22 is partially formed on the whippen 1.
[0025]
Furthermore, since the width of the outer rib 31 is set to gradually increase as it approaches the front and rear boundary portions 7 and 8, the cross section, that is, the rigidity of the front and rear boundary portions 7 and 8 can be effectively increased. As described above, transmission loss of the key pressing energy due to the deformation of the central portion 5 and the heel portion 3 when pushed up by the key 52 can be reduced, and the rotation speed of the hammer 56 can be increased. Therefore, the volume of the piano can be sufficiently obtained, and the response of the action 50 to the key depression can be improved, for example, the stringing timing can be advanced. Further, as described above, the rigidity of the front and rear boundary portions 7 and 8 is enhanced, so that adverse effects due to stress concentration at the front and rear boundary portions 7 and 8 when a bending load is applied by pushing up the key 52 are suppressed. can do.
[0026]
Furthermore, the width of the portion of the outer rib 31 located on the front surface 3a, the back surface 3b, and the lower surface of the rear portion 6 of the heel portion 3 gradually decreases as the distance from the front and rear boundary portions 7 and 8 increases. Moreover, the width | variety of the part located in the upper surface rear end part of the rear part 6 among the outer ribs 31 is set to the 2nd predetermined value W2 smaller than another part. As described above, an increase in the weight of the wippen 1 can be minimized.
[0027]
Furthermore, since the large recessed part 11 is provided from the rear part 6 of the main-body part 2 to the heel part 3, the weight of the whippen 1 can be reduced significantly. Therefore, the movement can be lightened and the continuous hitting performance can be improved. As described above, it is possible to achieve both high rigidity and light weight of the wippen 1 while suppressing adverse effects due to stress concentration.
[0028]
Further, since the upper inner rib 21 and the outer rib 31 can increase the cross section of the front and rear portions of the lever mounting portion 5a of the whippen 1, the rigidity of this portion can be increased. In addition, the upper inner rib 21 continuously extending between the front portion 4 and the rear portion 6 also integrally resists the bending load caused by the push-up of the key 52, like the lower inner rib 22. The deformation of the part can be effectively suppressed.
[0029]
In addition, this invention can be implemented in various aspects, without being limited to the described embodiment. For example, the shape and size of the recess 11 are not limited to those of the embodiment as long as they match the gist of the present invention. Further, the lower inner rib 22 only has to extend between the front and rear boundary portions 7 and 8 so as to cross the concave portion 11, and the shape and size thereof are not limited to those of the embodiment and are arbitrary. Furthermore, although the whippen 1 is made of ABS resin, it may be made of synthetic resin containing carbon fiber as a reinforcing material. In that case, the rigidity of the whippen 1 is further increased. The present embodiment is an example of a grand piano whippen, but the present invention is not limited to this, and can be applied to an upright piano whippen. In addition, it is possible to appropriately change the detailed configuration within the scope of the gist of the present invention.
[0030]
【The invention's effect】
As described above, according to the piano whippen of the present invention, while suppressing adverse effects due to stress concentration, it is possible to achieve both high rigidity and light weight, thereby obtaining a sufficient volume of the piano, It has effects such as improved responsiveness and continuous hitting.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view of a wippen according to one embodiment of the present invention.
2 is a perspective view of the whippen of FIG. 1. FIG.
FIG. 3 is a side view of a keyboard device including an action to which the whippen of FIG. 1 is applied.
FIG. 4 is a side view of a conventional whippen.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Whippen 2 Body part 3 Heel part 4 Front part 5 Center part 6 Rear part 7 Front boundary part (front-rear boundary part)
8 Rear boundary (front and rear boundary)
11a Upper recess 11b Middle recess 11c Lower recess 21 Upper inner rib
22 Lower inner rib 31 Outer rib 52 Key 56 Hammer

Claims

It is a piano whippen that causes a hammer to be turned by being pushed up by a pressed key,
A main body that extends in the front-rear direction and has, in order from the front side, a front part, a center part, and a rear part, and is supported rotatably around a horizontal axis at the rear end part;
A heel portion that protrudes downward from the central portion of the main body portion through a front and rear boundary portion and is pushed up by the key;
An upper recess provided on the upper side surface of the central portion;
On the side surface of the wippen, a middle recess provided over the center of the central portion and the rear portion, and
A lower recess provided on a side surface of the heel portion;
An upper inner rib provided on a side surface of the central portion , partitioning the upper concave portion and the middle concave portion, and extending linearly;
A lower inner rib that is provided on a side surface of the central portion, partitions the middle recess and the lower recess, and extends linearly so as to connect the front and rear boundary portions;
A piano whippen characterized by comprising:

On the side surface of the wippen, outer ribs are provided along the outer edge of the rear portion and the central portion of the main body portion and the heel portion so as to surround the upper concave portion, the middle concave portion and the lower concave portion. And
2. The piano whippen according to claim 1, wherein a width of the outer rib in a portion located at a rear end portion of the upper surface of the rear portion is smaller than that of the upper inner rib.

3. The piano whippen according to claim 1, wherein the whippen is made of a synthetic resin containing carbon fiber as a reinforcing material.