JP4029662B2 - 画像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置に関し、いわゆる「シースルー機能」を有する眼鏡型の虚像表示装置であって、ビデオカメラのビューファインダ、頭部装着型のディスプレイ、携帯情報端末用のディスプレイ、プロジェクター等に使用して好適な画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図11に示すように、例えば、特開2001−311904公報にも記載されているように、反射型空間光変調素子を用いて構成され、虚像を表示するようになされた画像表示装置が提案されている。この画像表示装置は、反射型空間光変調素子104を照明するための照明光学系と、この反射型空間光変調素子104により表示された画像を導光して結像させるための導光(結像)光学系とを有して構成されている。
【0003】
この画像表示装置においては、照明光学系を構成する照明プリズム102の第1の光学面102aより照明光101が入射する。この照明光は、照明プリズム102の第2の光学面102bにて全反射され、この照明プリズム102の第3の光学面102cに接合されたホログラム素子(微細周期構造体)103に入射する。照明光は、このホログラム素子103により回折されて偏向し、反射型空間光変調素子104を照明する。
【0004】
そして、反射型空間光変調素子104により表示画像に応じて変調されて反射された変調光は、再びホログラム素子103を経て、第3の光学面102cより照明プリズム102に入射する。このとき、変調光は、ホログラム素子103により偏向されることはない。この変調光は、照明プリズム102の第2の光学面102bより、この照明プリズム102の外方に出射する。
【0005】
照明プリズム102より出射された変調光は、導光(結像)光学系をなす導光プリズム105に、第1の光学面105aより入射する。この変調光は、自由曲面である導光プリズム105の第2の光学面105bの内面において全反射され、自由曲面である第3の光学面105cに入射する。変調光は、この第3の光学面105cにおいて反射されて、第2の光学面105bより、導光プリズム105の外方に出射される。この変調光は、第2の光学面105bで反射され、第3の光学面105cで反射され、第2の光学面105bを透過することによって、虚像を結像する。すなわち、導光プリズム105から出射された変調光が観察者の瞳106に入射されることにより、反射型空間光変調素子104の表示画像が拡大されて観察される。
【0006】
この画像表示装置においては、反射型空間光変調素子104と虚像結像を行う導光プリズム105との間の物理的距離を大きくとることができるので、眼の直前に反射型空間光変調素子104を配置する必要がなく、設計上の自由度が大きいという利点がある。
【0007】
また、特開2001−264682公報に記載されている画像表示装置においては、図12に示すように、照明光源201から出射された照明光は、導光プリズム202に一端側部分より入射する。この照明光は、導光プリズム202内の反射面203で内部反射され、この導光プリズム202の一端面である光学面204より出射して、反射型空間光変調素子205を斜め方向より照明する。この反射型空間光変調素子205は、輝度変調を行う画像表示素子となっている。この反射型空間光変調素子205により変調されて反射された変調光は、再び光学面204より導光プリズム202内に入射する。この変調光は、導光プリズム202の内部において、互いに平行に対向する2つの反射面206,207間において複数回反射されて、拡大レンズ面208に導かれる。
【0008】
拡大レンズ面208は、導光プリズムの他端側の面であって、反射型ホログラムレンズが形成されている。拡大レンズ面208において反射される光は、反射型ホログラムレンズによって、虚像結像を行う。
【0009】
すなわち、この画像表示装置においては、反射型空間光変調素子205から出射された変調光は、導光プリズム202に入射した後、対向する2つの反射面206,207間における複数回の内部反射を経て、反射型ホログラムレンズが形成された拡大レンズ面208により虚像結像のパワーを与えられ、導光プリズム202より出射して、観察者の瞳106に到達する。
【0010】
この画像表示装置においては、変調光が、導光プリズム202内における内部反射を繰り返しながら拡大レンズ面208に導かれるようにしているため、図11に示した画像表示装置に比較して、光学系を薄く構成できるという利点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図11に示した画像表示装置においては、以下のような欠点がある。
【0012】
(1)照明プリズム102の第2の光学面102bにおいて全反射された照明光によって反射型空間光変調素子104を照明するようにしているため、この第2の光学面102bと導光プリズム105の第1の光学面105aとの間に空気層が必要となり、これら照明プリズム102と導光プリズム105とを光学的に密着させることはできない。したがって、部品点数の削減を図ることができない。また、この画像表示装置においては、照明プリズム102の役割、すなわち、照明光を反射型空間光変調素子104に導くことを導光プリズム105に担わせることは不可能である。もしそのようにすると、これら両プリズム間の位置決めが複雑となるとともに、表面反射による光利用効率の低下、表示画像のコントラストの低下などの不具合が招来されることとなる。
【0013】
(2)照明プリズム102の第2の光学面102bにおいて全反射された照明光によって反射型空間光変調素子104を照明するため、反射型空間光変調素子104により反射された変調光は、照明プリズム102の第3の光学面102c及び第2の光学面102bの少なくともいずれか一方に対して傾斜して入射または出射される。したがって、この画像表示装置においては、収差補正プリズムを用いるか、または、反射型空間光変調素子104を虚像表示する光学系として偏心光学系を用いる必要があり、収差補正プリズムなしで共軸接眼光学系を用いるという構成は採れない。補正プリズムを用いることにすると、部品点数の増加、光学系の大きさ、重量の増大が招来される。補正プリズムを用いない場合、偏心光学系を用いることにより、収差特性の向上が困難となり、また、瞳径の減少が招来される。
【0014】
(3)ホログラム素子103が周期的な構造を有しているため、反射型空間光変調素子104の領域ごとに、照明光の入射角度を変えることができない。したがって、虚像結像を行う光学系が非テレセントリックで、反射型空間光変調素子104の領域ごとに出射角度が異なる場合には、光利用効率の低下が招来されることとなる。
【0015】
そして、図12に示した画像表示装置においては、反射型空間光変調素子205を経た変調光を、導光プリズム202の内部における反射を繰り返して拡大レンズ面208に伝達させているため、光学系を薄く構成できる。しかしながら、以下のような欠点を有する。
【0016】
(1)照明光を反射型空間光変調素子205に対して斜め方向より入射させているため、表示画像のコントラストが低い。
【0017】
(2)照明光を反射型空間光変調素子205に対して斜め方向より入射させているため、台形ひずみを補正するため、反射型空間光変調素子205と導光プリズム202との間に収差補正レンズを設けなければならず、部品点数の増大及び調整工数の増加が招来される。
【0018】
(3)導光プリズム202において、照明光が入射される一端側部分においては、反射面203が導光プリズム202より突出した形状を採らざるを得ないので、導光プリズム202の一端側部分の厚みが厚くなり、結果的に光学系全体の厚さが厚くなってしまう。
【0019】
(4)変調光が傾斜して入射される拡大レンズ面208は、虚像結像のためのパワーを有している。したがって、この光学系は、偏心光学系である。この光学系の偏心量、すなわち、拡大レンズ面208への変調光の入射角、もしくは、出射角は、導光プリズム202の媒質中で10度を越えている。このような大きな偏心量をもつ光学系においては、膨大な量の偏心収差が発生し、反射型ホログラムレンズのみでこの収差を補正することは困難である。
【0020】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、反射型空間光変調素子を使用する画像表示装置において、光学系の厚さ、重量が最小化され照明光学系の部品点数が削減されて装置全体の寸法、重量が小型化され、光学系の光利用効率が大きくなされるとともに、表示画像のコントラストが向上され、さらに、結像光学系が共軸化された画像表示装置を提供しようとするものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明に係る画像表示装置は、照明光源と、少なくとも第1乃至第4の4つの光学面を有し照明光源より出射された照明光が第1の光学面から入射される導光プリズムと、この導光プリズムの第2の面に対向して配置された第1の透過型体積ホログラム光学素子と、この第1の透過型体積ホログラム光学素子を経た光を変調して反射する反射型空間光変調素子と、導光プリズムの第3の面に対向して配置され反射型空間光変調素子を経た変調光を回折させ、または、回折させずに透過させる第2の透過型体積ホログラム光学素子と、この第2の透過型体積ホログラム光学素子を透過した透過光を反射して反射型空間光変調素子の表示画像の実像または虚像を結像させる反射型光学素子とを備え、第1乃至第4の光学面は、一体化されており、照明光源より出射した照明光のうち導光プリズムに第1の光学面より入射し第2の光学面から出射し第1の透過型体積ホログラム光学素子により回折され、または、回折されずに透過した透過光は、反射型空間光変調素子を照明し、反射型空間光変調素子により変調されて反射された変調光のうち第1の透過型体積ホログラム光学素子により回折されずに、または、回折されて透過し導光プリズムに第2の光学面より入射し導光プリズム内を経て第3の光学面から出射し第2の透過型体積ホログラム光学素子により回折され、または、回折されずに透過した透過光は、反射型光学素子に入射し、この反射型光学素子よって反射され第2の透過型体積ホログラム光学素子により回折されずに、または、回折されて透過し導光プリズムに第3の光学面より入射し第4の光学面から出射して、反射型空間光変調素子による表示画像の実像、または、虚像を結像することを特徴とするものである。
【0031】
この画像表示装置においては、導光プリズムに入射した照明光の入射方向が反射型空間光変調素子に対して傾斜していても、反射型空間光変調素子は、第1の透過型体積ホログラム光学素子において回折された回折光によって照明されるので、略々垂直に入射する光束によって照明されることができ、また、導光プリズムに入射させる照明光の入射方向を反射型空間光変調素子に対して略々垂直としても、この反射型空間光変調素子により変調されて反射された変調光は、第1の透過型体積ホログラム光学素子において回折され、導光プリズムによって導かれる。したがって、この画像表示装置においては、コントラストの良好な画像を表示することができる。
【0032】
そして、この画像表示装置においては、導光プリズム内において導かれた変調光が反射型光学素子に対して傾斜して入射しても、この変調光、または、反射型光学素子を経た光が第2の透過型体積ホログラム光学素子において回折されるので、反射型光学素子を経た光は、第4の光学面から略々垂直に出射する。したがって、この画像表示装置においては、結像光学系が共軸化され、反射型光学素子における収差補正が容易であり、収差のない良好な画像を表示することができる。
【0033】
さらに、この画像表示装置の導光プリズムは、第1の光学面が照明光の透過面と変調光の反射面とを兼ねており、透過型体積ホログラム光学素子及び反射型光学素子からなる結像光学系に対向する第3の光学面及び反射型光学素子を経た光束が出射される第4の光学面までを一体化することができる。したがって、この画像表示装置においては、装置構成の小型化、簡素化が可能となる。
【0034】
また、本発明に係る画像表示装置は、照明光源と、少なくとも第1乃至第3の3つの光学面と反射型光学素子面を有し照明光源より出射された照明光が第1の光学面から入射される導光プリズムと、この導光プリズムの第2の面に対向して配置され照明光を変調して反射する反射型空間光変調素子とを備え、照明光源より出射した照明光のうち導光プリズムに第1の光学面より入射し第2の光学面から出射した照明光は、反射型空間光変調素子を照明し、この反射型空間光変調素子により変調されて反射された変調光のうち導光プリズムに第2の光学面より入射し導光プリズム内を経て反射型光学素子面に至りこの反射型光学素子面によって反射され、第3の光学面から出射して反射型空間光変調素子による表示画像の実像、または、虚像を結像することを特徴とするものである。
【0035】
この画像表示装置の導光プリズムにおいては、第1及び第2の光学面より、結像光学系となる反射型光学素子面及びこの反射型光学素子面を経た光束が出射される第4の光学面までを一体化することができる。したがって、この画像表示装置においては、装置構成の小型化、簡素化が可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0037】
〔第1の実施の形態〕
本発明に係る画像表示装置は、図1に示すように、照明光源10、照明プリズム20、透過型体積ホログラム光学素子30、反射型空間光変調素子40、偏光板50及び結像光学系となる接眼レンズ60を有して構成される。この実施の形態においては、透過型体積ホログラム光学素子30は、所定方向の偏光入射光のみを主に回折させ他の方向の偏光入射光をほとんど回折させない偏光選択性のホログラフィック高分子分散液晶光学素子(「HPDLC」)を用いている。
【0038】
照明光源10は、光源として半導体レーザ11を有し、この半導体レーザ11から発せられた光束を合成樹脂製からなる平板状の導光板12に導くように構成されている。この導光板12に一側縁部より入射した光束は、この導光板12内において、光束の照度均一化及び出射角度制御をなされ、この導光板12の主面部である出射面13より照明光Aとして出射する。なお、導光板12の半導体レーザ11からの入射面及び出射面13の他の面には、図示しない反射シートが設けられている。
【0039】
導光板12の出射面13より出射された照明光Aは、出射面13に平行に配置された光学フィルム14を透過することにより、さらに出射角度をコントロールされ、次に、偏光板15を透過することにより、図1において紙面に平行な方向の偏光光(P偏光光)となされる。そして、この照明光Aは、照明プリズム20の第1の光学面(光束分割面)21に略々垂直に入射する。
【0040】
照明プリズム20は、少なくとも第1、第2及び第3の3つの光学面21,22,23を有する三角柱形状のプリズムである。第1、第2及び第3の光学面21,22,23は、三角柱の外周面となる位置関係となっている。また、第2及び第3の光学面22,23は、互いに略々90°の角度をなしている。
【0041】
第1の光学面21から照明プリズム20内に入射した照明光Aは、第2の光学面22から出射されて、透過型体積ホログラム光学素子30に入射する。この透過型体積ホログラム光学素子30は、主にP偏光光を回折させるように形成されており、照明光Aのうちのほとんどの成分を反射型空間光変調素子40に向けて回折させ、回折光として反射型空間光変調素子40に入射させる。すなわち、照明光Aは、透過型体積ホログラム光学素子30により、照明プリズム20内において第1の光学面21から第2の光学面22に向かうときの方向よりも、反射型空間光変調素子40に対する入射角を小さくなされて(垂直入射に近くなされて)、回折光として反射型空間光変調素子40に入射する。
【0042】
反射型空間光変調素子40は、入射した回折光について、表示画像に応じて、偏光状態を変調して反射させる。この反射型空間光変調素子40により変調されて反射された変調光Bは、再び透過型体積ホログラム光学素子30に入射する。このとき、変調光Bのうち、P偏光成分の多くは、再び回折されて照明光源10側に戻り、S偏光成分は、透過型体積ホログラム光学素子30において回折されることなく透過して、照明プリズム20内に入射する。このようにして透過型体積ホログラム光学素子30を透過して照明プリズム20に入射した変調光Bは、偏光変調が輝度変調に変換されており、この照明プリズム20の第1の光学面21において全反射されて、第3の光学面23より出射される。
【0043】
第3の光学面23には、S偏光光のみを選択的に透過させる偏光板50が取付られている。すなわち、第3の光学面23から出射した変調光Bは、偏光板50により検波されて、さらに充分に輝度変調された光束に変換される。この変調光Bは、接眼レンズ60に入射し、この接眼レンズ60により、観察者の瞳70に導かれ、表示画像の拡大表示が行われる。
【0044】
上述のように、この画像表示装置においては、照明光学系として三角柱形状の照明プリズム20を用いており、反射型空間光変調素子40によって反射された変調光Bをこの照明プリズム20内で内部反射させた後に出射させているため、結像光学系として、共軸型の接眼レンズ60を用いることができる。
【0045】
〔第2の実施の形態〕
そして、本発明に係る画像表示装置は、図2及び図3に示すように、R(赤色)、G(緑色)及びB(青色)の各色照明光ごとの照明プリズム20r,20g,20b、各色照明光ごとの透過型体積ホログラム光学素子30r,30g,30b、各色回折光ごとの反射型空間光変調素子40r,40g,40b及び色合成クロスプリズム80を備えることにより、カラー画像の表示を行う画像表示装置として構成することができる。
【0046】
この画像表示装置においても、照明プリズム20r,20g,20bは、少なくとも第1、第2及び第3の3つの光学面21,22,23を有する三角柱形状のプリズムである。第1、第2及び第3の光学面21,22,23は、三角柱の外周面となる位置関係となっている。また、第2及び第3の光学面22,23は、互いに略々90°の角度をなしている。
【0047】
また、この画像表示装置においても、透過型体積ホログラム光学素子30r,30g,30bとしては、所定方向の偏光入射光のみを主に回折させ他の方向の偏光入射光をほとんど回折させない偏光選択性のホログラフィック高分子分散液晶光学素子(「HPDLC」)を用いている。
【0048】
この画像表示装置においては、図示しない照明光源から発せられた照明光がR(赤色)、G(緑色)及びB(青色)の各色照明光に色分離されて、それぞれに対応する照明プリズム20r,20g,20bの第1の光学面21r,21g,21bに略々垂直に入射する。これら照明プリズム20r,20g,20bは、それぞれの第3の光学面を、略々立方体形状の色合成クロスプリズム80の三方の入射面に接合させている。
【0049】
各照明プリズム20r,20g,20bにおいては、上述の第1の実施の形態におけると同様に、第1の光学面21r,21g,21bから入射した各色照明光は、透過型体積ホログラム光学素子30r,30g,30bに斜め方向から入射する。各透過型体積ホログラム光学素子30r,30g,30bは、入射した照明光のうちの主にP偏光成分を回折させ、S偏光成分は回折させない。したがって、各色照明光のP偏光成分のみが回折されて、各反射型空間光変調素子40r,40g,40bに、略々垂直に入射する。
【0050】
各反射型空間光変調素子40r,40g,40bに入射した回折光は、各反射型空間光変調素子40r,40g,40bにおいて、表示画像に応じて、偏光状態を変調されて反射される。各反射型空間光変調素子40r,40g,40bにおいて変調されて反射された変調光は、再び、対応する各透過型体積ホログラム光学素子30r,30g,30bに入射する。
【0051】
このとき、各変調光のうち、P偏光成分の多くは、再び回折されて照明光源側に戻り、S偏光成分は、各透過型体積ホログラム光学素子30r,30g,30bにおいて回折されることなく透過して、各照明プリズム20r,20g,20b内に入射する。このようにして各透過型体積ホログラム光学素子30r,30g,30bを透過して各照明プリズム20r,20g,20bに入射した変調光は、偏光変調が輝度変調に変換されており、これら照明プリズム20r,20g,20bの各第1の光学面21r,21g,21bにおいて全反射されて、それぞれの第3の光学面より出射される。
【0052】
各照明プリズム20r,20g,20bの第3の光学面は、それぞれ色合成クロスプリズム80の入射面に光学的に密着されている。したがって、各照明プリズム20r,20g,20bの第3の光学面から出射された変調光は、色合成クロスプリズム80に三方から入射する。
【0053】
この色合成クロスプリズム80においては、各変調光が合成されて、出射面81より出射される。この色合成クロスプリズム80の出射面81の近傍には、S偏光光のみを選択的に透過させる偏光板50が配置されている。すなわち、色合成クロスプリズム80の出射面81から出射した色合成された変調光は、偏光板50により検波されて、さらに充分に輝度変調された光束に変換される。この変調光は、結像光学系となる投影レンズ61に入射し、この投影レンズ61により、スクリーン71上に投影されて実像を結像し、表示画像の拡大表示を行う。
【0054】
上述のように、この画像表示装置においては、照明光学系として三角柱形状の照明プリズム20r,20g,20bを用いており、反射型空間光変調素子40r,40g,40bによって反射された変調光をこの照明プリズム20内で内部反射させた後に出射させて色合成しているため、結像光学系として、偏心収差補正用の光学素子を用いることなく、共軸型の投影レンズ61を用いることができる。
【0055】
〔第3の実施の形態〕
また、本発明に係る画像表示装置は、図4に示すように、上述の実施の形態と同様に、照明光源10、照明プリズム20、透過型体積ホログラム光学素子30及び反射型空間光変調素子40を備えるとともに、結像光学系として導光プリズム90を備えて構成されたものとしてもよい。
【0056】
この実施の形態においては、透過型体積ホログラム光学素子30は、所定方向の偏光入射光のみを主に回折させ他の方向の偏光入射光をほとんど回折させない偏光選択性のホログラフィック高分子分散液晶光学素子(「HPDLC」)を用いている。
【0057】
照明光源10は、光源として半導体レーザ11を有し、この半導体レーザ11から発せられた光束を合成樹脂製からなる平板状の導光板12に導くように構成されている。この導光板12に一側縁部より入射した光束は、この導光板12内において、光束の照度均一化及び出射角度制御をなされ、この導光板12の主面部である出射面13より照明光Aとして出射する。なお、導光板12の半導体レーザ11からの入射面及び出射面13の他の面には、図示しない反射シートが設けられている。
【0058】
導光板12の出射面13より出射された照明光Aは、出射面13に平行に配置された光学フィルム14を透過することにより、さらに出射角度をコントロールされ、次に、偏光板15を透過することにより、図4において紙面に垂直な方向の偏光光(S偏光光)となされる。そして、この照明光Aは、照明プリズム20の第1の光学面(光束分割面)21に略々垂直に入射する。照明プリズム20は、少なくとも第1、第2及び第3の3つの光学面21,22,23を有するプリズムである。
【0059】
第1の光学面21から照明プリズム20内に入射した照明光Aは、第2の光学面22から出射されて、透過型体積ホログラム光学素子30に入射する。この透過型体積ホログラム光学素子30は、主にP偏光光を回折させるように形成されており、照明光Aのうちのほとんどの成分を回折させることなく透過させ、透過光として反射型空間光変調素子40に入射させる。
【0060】
反射型空間光変調素子40は、入射した透過光について、表示画像に応じて、偏光状態を変調して反射させる。この反射型空間光変調素子40により変調されて反射された変調光Bは、再び透過型体積ホログラム光学素子30に入射する。このとき、変調光Bのうち、S偏光成分の多くは、回折されることなく透過型体積ホログラム光学素子30を透過して、照明プリズム20に入射して照明光源10側に戻り、P偏光成分は、透過型体積ホログラム光学素子30において回折されて、照明プリズム20に入射する。
【0061】
このようにして透過型体積ホログラム光学素子30において回折されて照明プリズム20に入射した変調光Bは、偏光変調が輝度変調に変換されており、この照明プリズム20の第1の光学面21において全反射されて、第3の光学面23より出射される。
【0062】
照明プリズム20の第3の光学面23には、導光プリズム90の入射面91が光学的に密着接合されている。したがって、第3の光学面23より出射された変調光Bは、入射面91より導光プリズム90内に入射される。この導光プリズム90に入射された変調光Bは、自由曲面からなる光束分割面92において内部反射されて、この光束分割面92に略々対向し自由曲面からなる反射型光学素子面62に入射する。そして、この変調光Bは、反射型光学素子面62により反射されて、光束分割面92より導光プリズム90の外方側に出射され、観察者の瞳70に入射し、虚像表示を行う。
【0063】
この画像表示装置において、導光プリズム90としては、少なくとも1つの光学面が唯一の対称軸を有する自由曲面となっているいわゆる自由曲面プリズムを用いている。変調光Bは、この導光プリズム90における自由曲面を透過し、または、自由曲面により反射されることによって、虚像結像のパワーを与えられる。
【0064】
〔第4の実施の形態〕
また、本発明に係る画像表示装置は、図5に示すように、上述した画像表示装置と同様に、照明光源10、照明光学系となる照明プリズム20、第1の透過型体積ホログラム光学素子30、反射型空間光変調素子40及び導光プリズム90を備え、さらに、結像光学系として、第2の透過型体積ホログラム光学素子31及び反射型光学素子となる反射型体積ホログラムレンズ63を備えて構成することができる。
【0065】
照明光源10は、光源として半導体レーザ11を有し、この半導体レーザ11から発せられた光束を合成樹脂製からなる平板状の導光板12に導くように構成されている。この導光板12に一側縁部より入射した光束は、この導光板12内において、光束の照度均一化及び出射角度の制御がなされ、この導光板12の主面部である出射面13より照明光Aとして出射する。なお、導光板12の半導体レーザ11からの入射面及び出射面13の他の面には、図示しない反射シートが設けられている。
【0066】
導光板12の出射面13より出射された照明光Aは、出射面13に平行に配置された光学フィルム14を透過することにより、さらに出射角度をコントロールされ、次に、偏光板15を透過することにより、図5において紙面に平行な方向の偏光光(反射型空間光変調素子40に対するP偏光光)となされる。そして、この照明光Aは、照明プリズム20の第1の光学面(光束分割面)21に略々垂直に入射する。
【0067】
直線偏光となされ照明プリズム20に入射した照明光Aは、この照明プリズム20の第2の光学面22より出射される。そして、照明光Aは、この第2の光学面22に接合された第1の透過型体積ホログラム光学素子30に、約25°の入射角をもって入射する。この第1の透過型体積ホログラム光学素子30に入射した照明光Aは、第1の透過型体積ホログラム光学素子30に対してP偏光となっているため、多くの成分が回折されて、反射型空間光変調素子40に入射する。すなわち、照明光Aは、透過型体積ホログラム光学素子30により、照明プリズム20内において第1の光学面21から第2の光学面22に向かうときの方向よりも、反射型空間光変調素子40に対する入射角を小さくなされて(垂直入射に近くなされて)、回折光として反射型空間光変調素子40に入射する。
【0068】
反射型空間光変調素子40は、入射した回折光について、表示画像に応じて、偏光状態を変調して反射させる。この反射型空間光変調素子40により変調されて反射された変調光Bは、再び透過型体積ホログラム光学素子30に入射する。このとき、変調光Bのうち、P偏光成分の多くは、再び回折されて照明光源10側に戻り、S偏光成分は、透過型体積ホログラム光学素子30において回折されることなく透過して、照明プリズム20内に入射する。このようにして透過型体積ホログラム光学素子30を透過して照明プリズム20に入射した変調光Bは、偏光変調が輝度変調に変換されており、この照明プリズム20の第1の光学面21において全反射されて、第3の光学面23より出射される。
【0069】
この第3の光学面23には、S偏光を選択的に透過させる偏光板が取付けられている。この偏光板によって検波されることにより、反射型空間光変調素子40において各画素ごとに偏光状態が変調された変調光Bが、十分に輝度変調された光束に変換される。
【0070】
この変調光Bは、照明プリズム20の第3の光学面23に偏光板を介して光学的に密着接合された導光プリズム90に斜めに入射する。この導光プリズム90は、一端面を照明プリズム20の第3の光学面23に密着させ、この一端面に対して略々垂直な互いに平行な光学面を有している。導光プリズム90の一端面よりこの導光プリズム90内に入射された変調光Bは、一端面に略々垂直な各光学面間での内部反射を数回繰り返した後、これら光学面の一方に接合された第2の透過型体積ホログラム光学素子31に斜めに入射する。
【0071】
第2の透過型体積ホログラム光学素子31に入射した変調光Bは、この第2の透過型体積ホログラム光学素子31によって回折されて、反射型体積ホログラムレンズ63に入射する。反射型体積ホログラムレンズ63は、第2の透過型体積ホログラム光学素子31に近接してこの第2の透過型体積ホログラム光学素子31に平行に配置されている。
【0072】
反射型体積ホログラムレンズ63に入射した変調光Bは、この反射型体積ホログラムレンズ63によって虚像結像のための屈折力を与えられて反射され、虚像表示光Cとして、第2の透過型体積ホログラム光学素子31を透過して、再び導光プリズム90に入射する。このとき、虚像表示光Cは、導光プリズム90から第2の透過型体積ホログラム光学素子31に入射する変調光Bとは、異なる入射角にて該第2の透過型体積ホログラム光学素子31に入射するため、体積ホログラム光学素子の角度選択性により、回折されずに透過する。
【0073】
そして、虚像表示光Cは、導光プリズム90の一端面に略々垂直な他方の光学面を介して、導光プリズム90より出射されて、観察者の瞳70に到達し、表示画像の虚像表示を行う。
【0074】
一方、導光プリズム90の背後側より入射する背景光Dは、反射型体積ホログラムレンズ63、第2の透過型体積ホログラム光学素子31及び導光プリズム90を透過して、観察者の瞳70に入射する。この状態においては、表示画像と背景とが重なって観察される状態となっているが、背景光Dを遮断すれば、表示画像のみが観察される状態となる。
【0075】
なお、この実施の形態において、反射型体積ホログラムレンズ63に代えて、反射鏡を用いることとしてもよい。また、第2の透過型体積ホログラム光学素子31は、ホログラフィック高分子分散液晶光学素子(「HPDLC」)としてもよい。
【0076】
〔第5の実施の形態〕
また、本発明に係る画像表示装置は、図6に示すように、照明光源10、照明光学系となる照明プリズムが一体化された導光プリズム90、第1の透過型体積ホログラム光学素子30、反射型空間光変調素子40を備え、さらに、結像光学系として、第2の透過型体積ホログラム光学素子31及び反射型光学素子となる自由曲面凹面鏡64を備えて構成することができる。
【0077】
照明光源10は、光源として半導体レーザ11を有し、この半導体レーザ11から発せられた光束を合成樹脂製からなる平板状の導光板12に導くように構成されている。この導光板12に一側縁部より入射した光束は、この導光板12内において、光束の照度均一化及び出射角度制御をなされ、この導光板12の主面部である出射面13より照明光Aとして出射する。なお、導光板12の半導体レーザ11からの入射面及び出射面13の他の面には、図示しない反射シートが設けられている。
【0078】
導光板12の出射面13より出射された照明光Aは、出射面13に平行に配置された光学フィルム14を透過することにより、さらに出射角度をコントロールされ、次に、偏光板15を透過することにより、図6において紙面に垂直な方向の偏光光(反射型空間光変調素子40に対するS偏光光)となされる。そして、この照明光Aは、導光プリズム90の第1の光学面91の一端側部分に略々垂直に入射する。
【0079】
直線偏光となされ導光プリズム90に入射した照明光Aは、この導光プリズム90の第2の光学面92の一端側部分より出射される。導光プリズム90は、直方体形状のプリズムであって、第1の光学面91と第2の光学面92とは、互いに平行に対向する光学面である。
【0080】
そして、照明光Aは、第2の光学面92の一端側部分に接合された第1の透過型体積ホログラム光学素子30に、略々垂直に入射する。この第1の透過型体積ホログラム光学素子30に入射した照明光Aは、第1の透過型体積ホログラム光学素子30に対してS偏光となっているため、多くの成分が回折されずに透過して、反射型空間光変調素子40に入射する。すなわち、照明光Aは、反射型空間光変調素子40に略々垂直に入射する。
【0081】
反射型空間光変調素子40は、入射した回折光について、表示画像に応じて、偏光状態を変調して反射させる。この反射型空間光変調素子40により変調されて反射された変調光Bは、再び透過型体積ホログラム光学素子30に入射する。このとき、変調光Bのうち、S偏光成分の多くは、回折されずに照明光源10側に戻り、P偏光成分は、透過型体積ホログラム光学素子30において回折され、導光プリズム90内に斜めに入射する。このようにして透過型体積ホログラム光学素子30により回折されて導光プリズム90に入射した変調光(回折光)Bは、偏光変調が輝度変調に変換されている。
【0082】
導光プリズム90の一端面よりこの導光プリズム90内に斜めに入射された変調光Bは、第1の光学面91及び第2の光学面92間ででの内部反射を数回繰り返した後、これら光学面の一方に接合された第2の透過型体積ホログラム光学素子31に斜めに入射する。
【0083】
第2の透過型体積ホログラム光学素子31に入射した変調光Bは、この第2の透過型体積ホログラム光学素子31によって回折されて、1/4(四分の一)波長板51を透過して円偏光光となされて、自由曲面凹面鏡64に略々垂直に入射する。自由曲面凹面鏡64は、第2の透過型体積ホログラム光学素子31に近接してこの第2の透過型体積ホログラム光学素子31に平行に配置されている。
【0084】
自由曲面凹面鏡64に入射した変調光Bは、この自由曲面凹面鏡64によって虚像結像のための屈折力を与えられて反射され、虚像表示光Cとして、1/4波長板51及び第2の透過型体積ホログラム光学素子31を透過して、再び導光プリズム90に入射する。このとき、虚像表示光Cは、導光プリズム90から第2の透過型体積ホログラム光学素子31に入射する変調光Bとは、異なる入射角にて該第2の透過型体積ホログラム光学素子31に入射するとともに、偏光方向も異なるので、体積ホログラム光学素子の角度選択性及び偏光依存性により、回折されずに透過する。
【0085】
そして、虚像表示光Cは、導光プリズム90の第2の光学面92を介して、導光プリズム90より出射されて、観察者の瞳70に到達し、表示画像の虚像表示を行う。
【0086】
なお、この実施の形態において、自由曲面凹面鏡64に代えて、反射型体積ホログラムレンズ63を用いることとしてもよい。また、第2の透過型体積ホログラム光学素子31は、ホログラフィック高分子分散液晶光学素子(「HPDLC」)としてもよい。さらに、第1の透過型体積ホログラム光学素子30をS偏光光を主に回折する素子とした場合には、照明光Aの偏光方向をP偏光としてもよい。
【0087】
〔第6の実施の形態〕
また、本発明に係る画像表示装置は、図7に示すように、照明光源10、照明光学系となる照明プリズム20、第1の透過型体積ホログラム光学素子30、反射型空間光変調素子40及び導光プリズム90を備え、さらに、結像光学系として、第2の透過型体積ホログラム光学素子31及び反射型光学素子となる反射型体積ホログラムレンズ63を備えて構成することができる。
【0088】
照明光源10は、光源として半導体レーザ11を有し、この半導体レーザ11から発せられた光束を合成樹脂製からなる平板状の導光板12に導くように構成されている。この導光板12に一側縁部より入射した光束は、この導光板12内において、光束の照度均一化及び出射角度制御をなされ、この導光板12の主面部である出射面13より照明光Aとして出射する。なお、導光板12の半導体レーザ11からの入射面及び出射面13の他の面には、図示しない反射シートが設けられている。
【0089】
導光板12の出射面13より出射された照明光Aは、出射面13に平行に配置された光学フィルム14を透過することにより、さらに出射角度をコントロールされ、次に、偏光板15を透過することにより、図7において紙面に平行な方向の偏光光(反射型空間光変調素子40に対するP偏光光)となされる。そして、この照明光Aは、照明プリズム20の第1の光学面(光束分割面)21に略々垂直に入射する。
【0090】
直線偏光となされ照明プリズム20に入射した照明光Aは、この照明プリズム20の第2の光学面22より出射される。そして、照明光Aは、この第2の光学面22に接合された第1の透過型体積ホログラム光学素子30に、約25°の入射角をもって入射する。この第1の透過型体積ホログラム光学素子30に入射した照明光Aは、第1の透過型体積ホログラム光学素子30に対してP偏光となっているため、多くの成分が回折されて、反射型空間光変調素子40に入射する。すなわち、照明光Aは、透過型体積ホログラム光学素子30により、照明プリズム20内において第1の光学面21から第2の光学面22に向かうときの方向よりも、反射型空間光変調素子40に対する入射角を小さくなされて(垂直入射に近くなされて)、回折光として反射型空間光変調素子40に入射する。
【0091】
ここで、第1の透過型体積ホログラム光学素子30にて回折される照明光Aの回折角度は、第1の透過型体積ホログラム光学素子30の干渉縞ピッチが面内で不均一とされていることにより、反射型空間光変調素子40上の位置によって異なるようになされている。これは、観察者の瞳70に入射する反射型空間光変調素子40上の出射角が、反射型空間光変調素子40上の場所ごとに異なるためである。すなわち、この実施の形態においては、反射型空間光変調素子40上の場所ごとに出射角度を変えることにより、光利用効率の向上及び迷光の低減を図っている。
【0092】
反射型空間光変調素子40は、入射した回折光について、表示画像に応じて、偏光状態を変調して反射させる。この反射型空間光変調素子40により変調されて反射された変調光Bは、再び透過型体積ホログラム光学素子30に入射する。このとき、変調光Bのうち、P偏光成分の多くは、再び回折されて照明光源10側に戻り、S偏光成分は、透過型体積ホログラム光学素子30において回折されることなく透過して、照明プリズム20内に入射する。
【0093】
このようにして透過型体積ホログラム光学素子30を透過して照明プリズム20に入射した変調光Bは、偏光変調が輝度変調に変換されており、この照明プリズム20の第1の光学面21において全反射されて、第3の光学面23より出射される。
【0094】
この第3の光学面23には、S偏光を選択的に透過させる偏光板が取付けられている。この偏光板によって検波されることにより、反射型空間光変調素子40において各画素ごとに偏光状態が変調された変調光Bが、十分に輝度変調された光束に変換される。
【0095】
この変調光Bは、照明プリズム20の第3の光学面23に偏光板を介して光学的に密着接合された導光プリズム90に斜めに入射する。この導光プリズム90は、傾斜した一端面を照明プリズム20の第3の光学面23に密着させるとともに、互いに平行な第1及び第2の光学面91,92を有している。導光プリズム90の一端面よりこの導光プリズム90内に入射された変調光Bは、第1及び第2の光学面91,92間での内部反射を数回繰り返した後、第1の光学面91に接合された第2の透過型体積ホログラム光学素子31に斜めに入射する。
【0096】
第2の透過型体積ホログラム光学素子31に入射した変調光Bは、この第2の透過型体積ホログラム光学素子31において回折されることなく透過し、この第2の透過型体積ホログラム光学素子31に光学的に密着されている反射型体積ホログラムレンズ63に入射する。
【0097】
反射型体積ホログラムレンズ63に入射した変調光Bは、この反射型体積ホログラムレンズ63によって虚像結像のための屈折力を与えられて反射され、虚像表示光Cとして、第2の透過型体積ホログラム光学素子31において回折されて、再び導光プリズム90に入射する。このとき、虚像表示光Cは、導光プリズム90から第2の透過型体積ホログラム光学素子31に入射する変調光Bとは、異なる入射角にて該第2の透過型体積ホログラム光学素子31に入射するため、体積ホログラム光学素子の角度選択性により、回折される。
【0098】
そして、虚像表示光Cは、導光プリズム90の第2の光学面92を介して、導光プリズム90より出射されて、観察者の瞳70に到達し、表示画像の虚像表示を行う。
【0099】
一方、導光プリズム90の背後側より入射する背景光Dは、S偏光光を選択的に透過する偏光板52、反射型体積ホログラムレンズ63、第2の透過型体積ホログラム光学素子31及び導光プリズム90を透過して、観察者の瞳70に入射する。この状態においては、表示画像と背景とが重なって観察される状態となっているが、背景光Dを遮断すれば、表示画像のみが観察される状態となる。
【0100】
なお、この実施の形態において、第2の透過型体積ホログラム光学素子31は、ホログラフィック高分子分散液晶光学素子(「HPDLC」)としてもよい。
【0101】
〔第7の実施の形態〕
また、本発明に係る画像表示装置は、図8に示すように、照明光源10、照明光学系となる照明プリズムが一体化された導光プリズム90、透過型体積ホログラム光学素子30、反射型空間光変調素子40を備え、さらに、結像光学系として、導光プリズム90の一部をなす反射型光学素子面62を備えて構成することができる。
【0102】
照明光源10は、光源として半導体レーザ11を有し、この半導体レーザ11から発せられた光束を合成樹脂製からなる平板状の導光板12に導くように構成されている。この導光板12に一側縁部より入射した光束は、この導光板12内において、光束の照度均一化及び出射角度制御をなされ、この導光板12の主面部である出射面13より照明光Aとして出射する。なお、導光板12の半導体レーザ11からの入射面及び出射面13の他の面には、図示しない反射シートが設けられている。
【0103】
導光板12の出射面13より出射された照明光Aは、出射面13に平行に配置された光学フィルム14を透過することにより、さらに出射角度をコントロールされ、次に、偏光板15を透過することにより、図8において紙面に垂直な方向の偏光光(反射型空間光変調素子40に対するS偏光光)となされる。そして、この照明光Aは、導光プリズム90の第1の光学面91の一端側部分に略々垂直に入射する。
【0104】
直線偏光となされ導光プリズム90に入射した照明光Aは、この導光プリズム90の第2の光学面92の一端側部分より出射される。導光プリズム90は、直方体形状のプリズムであって、第1の光学面91と第2の光学面92とは、互いに平行に対向する光学面である。
【0105】
そして、照明光Aは、第2の光学面92の一端側部分に接合された第1の透過型体積ホログラム光学素子30に、略々垂直に入射する。この第1の透過型体積ホログラム光学素子30に入射した照明光Aは、第1の透過型体積ホログラム光学素子30に対してS偏光となっているため、多くの成分が回折されずに透過して、反射型空間光変調素子40に入射する。すなわち、照明光Aは、反射型空間光変調素子40に略々垂直に入射する。
【0106】
反射型空間光変調素子40は、入射した回折光について、表示画像に応じて、偏光状態を変調して反射させる。この反射型空間光変調素子40により変調されて反射された変調光Bは、再び透過型体積ホログラム光学素子30に入射する。このとき、変調光Bのうち、S偏光成分の多くは、回折されずに照明光源10側に戻り、P偏光成分は、透過型体積ホログラム光学素子30において回折され、導光プリズム90内に斜めに入射する。このようにして透過型体積ホログラム光学素子30により回折されて導光プリズム90に入射した変調光(回折光)Bは、偏光変調が輝度変調に変換されている。
【0107】
導光プリズム90の一端面よりこの導光プリズム90内に斜めに入射された変調光Bは、第1の光学面91及び第2の光学面92間ででの内部反射を数回繰り返した後、これら光学面の一方の他端側に形成された反射型光学素子面62に入射する。
【0108】
反射型光学素子面62に入射した変調光Bは、この反射型光学素子面62によって虚像結像のための屈折力を与えられて反射され、虚像表示光Cとして、導光プリズム90の第2の光学面92の他端側部分を介して、導光プリズム90より出射されて、観察者の瞳70に到達し、表示画像の虚像表示を行う。
【0109】
なお、この実施の形態において、反射型光学素子面62に代えて、反射型体積ホログラム光学素子を用いてもよい。また、透過型体積ホログラム光学素子30は、ホログラフィック高分子分散液晶光学素子(「HPDLC」)としてもよい。さらに、透過型体積ホログラム光学素子30をS偏光光を主に回折する素子とした場合には、照明光Aの偏光方向をP偏光としてもよい。
【0110】
〔第8の実施の形態〕
また、本発明に係る画像表示装置は、図9に示すように、照明光源10、照明光学系となる照明プリズムが一体化された導光プリズム90、第1の透過型体積ホログラム光学素子30、反射型空間光変調素子40を備え、さらに、結像光学系として、第2の透過型体積ホログラム光学素子31及び反射型光学素子となる反射型体積ホログラムレンズ63を備えて構成することができる。
【0111】
照明光源10は、光源として半導体レーザ11を有し、この半導体レーザ11から発せられた光束を合成樹脂製からなる平板状の導光板12に導くように構成されている。この導光板12に一側縁部より入射した光束は、この導光板12内において、光束の照度均一化及び出射角度制御をなされ、この導光板12の主面部である出射面13より照明光Aとして出射する。なお、導光板12の半導体レーザ11からの入射面及び出射面13の他の面には、図示しない反射シートが設けられている。
【0112】
導光板12の出射面13より出射された照明光Aは、出射面13に平行に配置された光学フィルム14を透過することにより、さらに出射角度をコントロールされ、次に、偏光板15を透過することにより、図9において紙面に垂直な方向の偏光光(反射型空間光変調素子40に対するS偏光光)となされる。そして、この照明光Aは、導光プリズム90の第2の光学面92の一端側部分に略々垂直に入射する。
【0113】
直線偏光となされ導光プリズム90に入射した照明光Aは、この導光プリズム90の第1の光学面91の一端側部分より出射される。導光プリズム90は、直方体形状のプリズムであって、第1の光学面91と第2の光学面92とは、互いに平行に対向する光学面である。
【0114】
そして、照明光Aは、第1の光学面91の一端側部分に接合された第1の透過型体積ホログラム光学素子30に、略々垂直に入射する。この第1の透過型体積ホログラム光学素子30に入射した照明光Aは、第1の透過型体積ホログラム光学素子30に対してS偏光となっているため、多くの成分が回折されずに透過して、反射型空間光変調素子40に入射する。すなわち、照明光Aは、反射型空間光変調素子40に略々垂直に入射する。
【0115】
反射型空間光変調素子40は、入射した回折光について、表示画像に応じて、偏光状態を変調して反射させる。この反射型空間光変調素子40により変調されて反射された変調光Bは、再び透過型体積ホログラム光学素子30に入射する。このとき、変調光Bのうち、S偏光成分の多くは、回折されずに照明光源10側に戻り、P偏光成分は、透過型体積ホログラム光学素子30において回折され、導光プリズム90内に斜めに入射する。このようにして透過型体積ホログラム光学素子30により回折されて導光プリズム90に入射した変調光(回折光)Bは、偏光変調が輝度変調に変換されている。
【0116】
導光プリズム90の一端面よりこの導光プリズム90内に斜めに入射された変調光Bは、第1の光学面91及び第2の光学面92間ででの内部反射を数回繰り返した後、これら光学面の一方に接合された第2の透過型体積ホログラム光学素子31に斜めに入射する。
【0117】
第2の透過型体積ホログラム光学素子31に入射した変調光Bは、この第2の透過型体積ホログラム光学素子31によって回折されて、1/4(四分の一)波長板51を透過して円偏光光となされて、反射型体積ホログラムレンズ63に略々垂直に入射する。
【0118】
反射型体積ホログラムレンズ63に入射した変調光Bは、この反射型体積ホログラムレンズ63によって虚像結像のための屈折力を与えられて反射され、虚像表示光Cとして、1/4波長板51を透過し、第2の透過型体積ホログラム光学素子31において回折されずに透過して、再び導光プリズム90に入射する。このとき、虚像表示光Cは、導光プリズム90から第2の透過型体積ホログラム光学素子31に入射する変調光Bとは、異なる入射角にて該第2の透過型体積ホログラム光学素子31に入射し、偏光方向も異なっているため、体積ホログラム光学素子の角度選択性及び偏光選択性により、回折されずに透過する。
【0119】
そして、虚像表示光Cは、導光プリズム90の第2の光学面92を介して、導光プリズム90より出射されて、観察者の瞳70に到達し、表示画像の虚像表示を行う。
【0120】
一方、導光プリズム90の背後側より入射する背景光Dは、S偏光光を選択的に透過する偏光板52、反射型体積ホログラムレンズ63、第2の透過型体積ホログラム光学素子31及び導光プリズム90を透過して、観察者の瞳70に入射する。この状態においては、表示画像と背景とが重なって観察される状態となっているが、背景光Dを遮断すれば、表示画像のみが観察される状態となる。
【0121】
なお、この実施の形態において、第2の透過型体積ホログラム光学素子31は、ホログラフィック高分子分散液晶光学素子(「HPDLC」)としてもよい。さらに、第1の透過型体積ホログラム光学素子30をS偏光光を主に回折する素子とした場合には、照明光Aの偏光方向をP偏光としてもよい。
【0122】
〔第9の実施の形態〕
また、本発明に係る画像表示装置は、図10に示すように、照明光源10、照明光学系となる照明プリズムが一体化された導光プリズム90、透過型体積ホログラム光学素子30、反射型空間光変調素子40を備え、さらに、結像光学系として、導光プリズム90の一部をなす反射型光学素子面62を備えて構成することができる。
【0123】
照明光源10は、光源として半導体レーザ11を有し、この半導体レーザ11から発せられた光束を合成樹脂製からなる平板状の導光板12に導くように構成されている。この導光板12に一側縁部より入射した光束は、この導光板12内において、光束の照度均一化及び出射角度制御をなされ、この導光板12の主面部である出射面13より照明光Aとして出射する。なお、導光板12の半導体レーザ11からの入射面及び出射面13の他の面には、図示しない反射シートが設けられている。
【0124】
導光板12の出射面13より出射された照明光Aは、出射面13に平行に配置された光学フィルム14を透過することにより、さらに出射角度をコントロールされ、次に、偏光板15を透過することにより、図10において紙面に垂直な方向の偏光光(反射型空間光変調素子40に対するS偏光光)となされる。そして、この照明光Aは、導光プリズム90の第1の光学面91の一端側部分に略々垂直に入射する。
【0125】
直線偏光となされ導光プリズム90に入射した照明光Aは、この導光プリズム90の第2の光学面92の一端側部分より出射される。導光プリズム90は、直方体形状のプリズムであって、第1の光学面91と第2の光学面92とは、互いに平行に対向する光学面である。
【0126】
そして、照明光Aは、第2の光学面92の一端側部分に接合された第1の透過型体積ホログラム光学素子30に、略々垂直に入射する。この第1の透過型体積ホログラム光学素子30に入射した照明光Aは、第1の透過型体積ホログラム光学素子30に対してS偏光となっているため、多くの成分が回折されずに透過して、反射型空間光変調素子40に入射する。すなわち、照明光Aは、反射型空間光変調素子40に略々垂直に入射する。
【0127】
反射型空間光変調素子40は、入射した回折光について、表示画像に応じて、偏光状態を変調して反射させる。この反射型空間光変調素子40により変調されて反射された変調光Bは、再び透過型体積ホログラム光学素子30に入射する。このとき、変調光Bのうち、S偏光成分の多くは、回折されずに照明光源10側に戻り、P偏光成分は、透過型体積ホログラム光学素子30において回折され、導光プリズム90内に斜めに入射する。このようにして透過型体積ホログラム光学素子30により回折されて導光プリズム90に入射した変調光(回折光)Bは、偏光変調が輝度変調に変換されている。
【0128】
導光プリズム90の一端面よりこの導光プリズム90内に斜めに入射された変調光Bは、第1の光学面91の他端側に形成された反射型光学素子面62に入射する。
【0129】
反射型光学素子面62に入射した変調光Bは、この反射型光学素子面62によって虚像結像のための屈折力を与えられて反射され、虚像表示光Cとして、導光プリズム90の第2の光学面92の他端側部分を介して、導光プリズム90より出射されて、観察者の瞳70に到達し、表示画像の虚像表示を行う。
【0130】
なお、この実施の形態において、反射型光学素子面62に代えて、反射型体積ホログラム光学素子を用いてもよい。また、透過型体積ホログラム光学素子30は、ホログラフィック高分子分散液晶光学素子(「HPDLC」)としてもよい。さらに、透過型体積ホログラム光学素子30をS偏光光を主に回折する素子とした場合には、照明光Aの偏光方向をP偏光としてもよい。
【0131】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る画像表示装置においては、照明プリズム、または、導光プリズムに入射した照明光の入射方向が反射型空間光変調素子に対して傾斜していても、反射型空間光変調素子は、透過型体積ホログラム光学素子において回折された回折光によって照明されるので、略々垂直に入射する光束によって照明されることができる。
【0132】
また、この画像表示装置においては、照明プリズム、または、導光プリズムに入射させる照明光の入射方向を反射型空間光変調素子に対して略々垂直としても、この反射型空間光変調素子により変調されて反射された変調光は、透過型体積ホログラム光学素子において回折され、照明プリズムの外方に出射すれ、または、導光プリズムによって導かれる。
【0133】
したがって、この画像表示装置においては、コントラストの良好な画像を表示することができる。
【0134】
そして、この画像表示装置においては、導光プリズム内において導かれた変調光が反射型光学素子に対して傾斜して入射しても、この変調光、または、反射型光学素子を経た光が透過型体積ホログラム光学素子において回折されるので、反射型光学素子を経た光は、導光プリズムの第4の光学面から略々垂直に出射する。
【0135】
したがって、この画像表示装置においては、結像光学系が共軸化され、反射型光学素子における収差補正が容易であり、収差のない良好な画像を表示することができる。
【0136】
さらに、この画像表示装置の照明プリズムにおいては、第1の光学面が照明光の透過面と変調光の反射面とを兼ねており、変調光の出射される第3の光学面は、光束を反射する必要がないので、結像光学系に対して光学的に密着させることができる。
【0137】
また、この画像表示装置の導光プリズムは、第1の光学面が照明光の透過面と変調光の反射面とを兼ねており、透過型体積ホログラム光学素子及び反射型光学素子からなる結像光学系に対向する第3の光学面及び反射型光学素子を経た光束が出射される第4の光学面までを一体化することができる。
【0138】
あるいは、この画像表示装置の導光プリズムにおいては、第1及び第2の光学面より、結像光学系となる反射型光学素子面及びこの反射型光学素子面を経た光束が出射される第4の光学面までを一体化することができる。
【0139】
したがって、この画像表示装置においては、装置構成の小型化、簡素化が可能となる。
【0140】
すなわち、本発明は、反射型空間光変調素子を使用する画像表示装置において、光学系の厚さ、重量が最小化され照明光学系の部品点数が削減されて装置全体の寸法、重量が小型化され、光学系の光利用効率が大きくなされるとともに、表示画像のコントラストが向上され、さらに、結像光学系が共軸化された画像表示装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像表示装置の第1の実施の形態における構成を示す側面図である。
【図2】上記画像表示装置の第2の実施の形態における構成を示す平面図である。
【図3】上記画像表示装置の第2の実施の形態における構成を示す側面図である。
【図4】上記画像表示装置の第3の実施の形態における構成を示す側面図である。
【図5】上記画像表示装置の第4の実施の形態における構成を示す側面図である。
【図6】上記画像表示装置の第5の実施の形態における構成を示す側面図である。
【図7】上記画像表示装置の第6の実施の形態における構成を示す側面図である。
【図8】上記画像表示装置の第7の実施の形態における構成を示す側面図である。
【図9】上記画像表示装置の第8の実施の形態における構成を示す側面図である。
【図10】上記画像表示装置の第9の実施の形態における構成を示す側面図である。
【図11】従来の画像表示装置の構成を示す側面図である。
【図12】従来の画像表示装置の構成の他の例を示す側面図である。
【符号の説明】
10 照明光源、20 照明プリズム、30,31 透過型体積ホログラム光学素子、40 反射型空間光変調素子、50 偏光板、60 接眼レンズ、61投影レンズ、62 反射型光学素子面、63 、反射型体積ホログラムレンズ、70 瞳、80 色合成クロスプリズム、90 導光プリズム

Claims (23)

  1. 照明光源と、
    少なくとも第1乃至第4の4つの光学面を有し、上記照明光源より出射された照明光が第1の光学面から入射される導光プリズムと、
    上記導光プリズムの第2の面に対向して配置された第1の透過型体積ホログラム光学素子と、
    上記第1の透過型体積ホログラム光学素子を経た光を変調して反射する反射型空間光変調素子と、
    上記導光プリズムの第3の面に対向して配置され、上記反射型空間光変調素子を経た変調光を回折させ、または、回折させずに透過させる第2の透過型体積ホログラム光学素子と、
    上記第2の透過型体積ホログラム光学素子を透過した透過光を反射して、上記反射型空間光変調素子の表示画像の実像または虚像を結像させる反射型光学素子とを備え、
    上記第1乃至第4の光学面は、一体化されており、
    上記照明光源より出射した照明光のうち、上記導光プリズムに上記第1の光学面より入射し、上記第2の光学面から出射し、上記第1の透過型体積ホログラム光学素子により回折され、または、回折されずに透過した透過光は、上記反射型空間光変調素子を照明し、上記反射型空間光変調素子により変調されて反射された変調光のうち、上記第1の透過型体積ホログラム光学素子により回折されずに、または、回折されて透過し、上記導光プリズムに上記第2の光学面より入射し、上記導光プリズム内を経て、上記第3の光学面から出射し、上記第2の透過型体積ホログラム光学素子により回折され、または、回折されずに透過した透過光は、上記反射型光学素子に入射し、この反射型光学素子よって反射され、上記第2の透過型体積ホログラム光学素子により回折されずに、または、回折されて透過し、上記導光プリズムに上記第3の光学面より入射し、上記第4の光学面から出射して、上記反射型空間光変調素子による表示画像の実像、または、虚像を結像することを特徴とする画像表示装置。
  2. 上記第1及び第2の透過型体積ホログラム光学素子の少なくもいずれか一方は、偏光選択性透過型体積ホログラム光学素子であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 上記第1及び第2の透過型体積ホログラム光学素子の少なくもいずれか一方は、ホログラフィック高分子分散液晶光学素子であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  4. 上記第1及び第2の透過型体積ホログラム光学素子の少なくもいずれか一方は、非周期的干渉縞構造を有することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  5. 上記照明光源から上記第1の透過型体積ホログラム光学素子へ入射される照明光の入射角よりも、この第1の透過型体積ホログラム光学素子から出射される回折光の出射角のほうが大きく、上記照明光源から上記第1の透過型体積ホログラム光学素子へ入射する照明光の断面積よりも、上記反射型空間光変調素子において反射された後上記第1の透過型体積ホログラム光学素子から出射される回折光の断面積の方が小さいことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  6. 上記第1の透過型体積ホログラム光学素子を経て上記第2の透過型体積ホログラム光学素子へ入射される照明光の入射角よりも、この第2の透過型体積ホログラム光学素子から出射される回折光の出射角のほうが大きく、上記第1の透過型体積ホログラム光学素子を経て上記第2の透過型体積ホログラム光学素子へ入射する照明光の断面積よりも、上記反射型光学素子において反射された後上記第2の透過型体積ホログラム光学素子から出射される回折光の断面積の方が小さいことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  7. 上記照明光源と上記第1の透過型体積ホログラム光学素子との間の光路中に、偏光選択手段を有することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  8. 上記第1の透過型体積ホログラム光学素子と上記第2の透過型体積ホログラム光学素子との間の光路中に、偏光選択手段を有することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  9. 上記第1の透過型体積ホログラム光学素子と上記第2の透過型体積ホログラム光学素子との間の光路中に、1/2波長板を有することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  10. 上記第1の透過型体積ホログラム光学素子と上記第2の透過型体積ホログラム光学素子とは同一の構成を有する素子であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  11. 上記第1の透過型ホログラム光学素子より出射し、上記第2の透過型ホログラム光学素子に至る上記回折光は、上記導光プリズム内で少なくとも1回以上内部反射することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  12. 上記導光プリズムは、上記第1の光学面と上記第3の光学面とが同一平面上にあることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  13. 上記導光プリズムは、上記第1の光学面と上記第4の光学面とが同一平面上にあることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  14. 上記導光プリズムは、上記第2の光学面と上記第3の光学面とが同一平面上にあることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  15. 上記導光プリズムは、上記第2の光学面と上記第4の光学面とが同一平面上にあることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  16. 上記導光プリズムは、上記第1の光学面と上記第4の光学面とが同一平面上にあり、かつ、上記第2の光学面と上記第3の光学面とが同一平面上にあることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  17. 上記導光プリズムは、上記第1の光学面と上記第3の光学面とが同一平面上にあり、かつ、上記第2の光学面と上記第4の光学面とが同一平面上にあることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  18. 上記導光プリズムは、2つの光学面を有する直方体形状を有していることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  19. 上記導光プリズムは、3つの光学面を有する台形柱形状を有していることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  20. 上記第1及び第2のホログラム光学素子は、S偏光光回折効率よりもP偏光光回折効率のほうが大きいことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  21. 上記反射型光学素子は、反射型体積ホログラム光学素子であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  22. 上記反射型光学素子は、凹面反射鏡であって、上記凹面反射鏡の反射面の形状は、1つの対称面を有し、かつ、その面内及び面外において回転対称軸が存在しない形状であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  23. 上記照明光源は、レーザ光源であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
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