JP4029393B2 - 覆回転体の故障検出装置を有する回転装置、故障検出用プログラム、及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体や液体などの流体中で回転するフライホイール等の回転体を、回転体と同軸状に回転自在に設けた覆回転体で覆った回転装置における覆回転体の故障の検知に関し、具体的には覆回転体の故障を検出するための装置、故障検出処理を実行させるための故障検出用プログラム、及び該プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転装置における回転体(ロータ)の流体抵抗を減少させる手段として、回転体の表面に接する流体を除去するか、密度を低減させることが行われている。このため、回転体を収納するケーシングを設け、ケーシングの内部を真空にするか減圧することにより損失を低減させることが行われている。
しかし真空中では、回転体を支持する軸受を潤滑する潤滑油の蒸発や回転体の製造上の問題から回転体そのものからのアウトガスが発生し真空度が低下するため真空度を保つのが難しい。そこで、所定の真空度を保つためには真空保持装置である真空ポンプやゲッターを設けることが必要となるが、真空保持装置は設備コストがかかる。
【0003】
そこで、本出願人等は先に、真空や減圧状態にすることなく、高周速の回転体を大気圧か大気圧に近い環境で回転させるよう、回転自在に支持された回転体と、この回転体の外側に同じ回転軸芯を持ち回転自在に支持され、前記回転体を覆う覆回転体を同芯状に複数設け、これにより、回転体と覆回転体との間で相対速度を減少し、流体抵抗が低減され風損が低減する回転装置を提案した(特願2001−298471号:特開2003−65391号)。
しかし、この回転装置では、回転体の回転に伴って覆回転体が常時回転するため、覆回転体には遠心力が常に作用し、これによって覆回転体が変形し破損したり或いは、覆回転体の軸受けの取付部分に歪みが発生するなどの故障が生じることが分かった。
【0004】
故障が発生すると、覆回転体は正規の回転数で回転することができず、それに伴って各覆回転体を回転させるモータに作用するトルクも均一とはならず、覆回転体のトルクバランスが崩れるため、回転によるエネルギー消費が増大するだけでなく、そのまま運転を続けると極端な場合には覆回転体及び装置自体が破損に至ることがある。
しかしながら、回転装置では、覆回転体の外側はケーシングで覆われており、また、回転体と同芯状に複数の覆回転体が配置されている場合には、仮に覆回転体の内の一つが故障しても、外からは回転体が故障したのか分からないという問題があり、そのため、覆回転体が故障してもそれを止める手立てがない。
なお、回転装置において覆回転体の故障を検出するものは従来技術として存在していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題を解決すべくなされたものであって、その目的は、覆回転体を備えた回転装置において覆回転体が故障(破損)した場合にその故障の状態を検知するようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、回転自在に支持された回転体と、この回転体の外側を覆う覆回転体状の覆回転体を備え、この覆回転体は前記回転体と同一の回転軸芯を有し、回転自在に支持されており、前記覆回転体の内径及び軸方向の長さを、前記回転体の外径及び軸方向の長さより大きく選定して設けた間隙による流体層を保持させ、前記回転体の回転動作に伴って前記間隙に存在する流体層も回転し、前記覆回転体に作用して回転動作を惹起させ前記回転体の回転速度よりも小さな速度をもって回転する機能を有し、回転体と覆回転体、及び覆回転体と外部との間で順次速度を減少させる介在流体層により、前記回転体の損失を低減させる損失低減装置を備えた回転装置において、任意の数の覆回転体を備えた前記回転体の所定の回転速度での回転中に該回転体を回転させるモータに作用する第1の負荷の値を検知する手段、覆回転体を備えない回転体の回転時に該回転体を回転させるモータに作用する第2の負荷の値を記憶する手段、前記第1と第2の負荷の値に基づき覆回転体の故障の有無を判定する手段、を備えたことを特徴とする覆回転体の故障検知装置を有する回転装置である。
請求項2は、請求項1に記載された回転装置において、前記第1と第2の負荷の値に基づき故障の有無を判定する手段は、前記第1及び第2の負荷の値の差を演算する手段及び前記負荷の値の差が所定値を超えたとき覆回転体の故障と判定する手段を備えていることを特徴とする覆回転体の故障検知装置を有する回転装置である。
請求項3の発明は、請求項1または2のいずれかに記載された覆回転体の故障検知装置を有する回転装置において、前記負荷の値は回転体を回転させるモータに作用するトルク値又は該モータの電力値であることを特徴とする覆回転体の故障検知装置を有する回転装置である。
請求項4の発明は、回転自在に支持された回転体と、この回転体の外側を覆う覆回転体状の覆回転体を備え、この覆回転体は前記回転体と同一の回転軸芯を有し、回転自在に支持されており、前記覆回転体の内径及び軸方向の長さを、前記回転体の外径及び軸方向の長さより大きく選定して設けた間隙による流体層を保持させ、前記回転体の回転動作に伴って前記間隙に存在する流体層も回転し、前記覆回転体に作用して回転動作を惹起させ前記回転体の回転速度よりも小さな速度をもって回転する機能を有し、回転体と覆回転体、及び覆回転体と外部との間で順次速度を減少させる介在流体層により、前記回転体の損失を低減させる損失低減装置を備えた回転装置における覆回転体の故障を検知するための故障検知用プログラムであって、任意の数の覆回転体を備えた前記回転体の所定の回転速度での回転中に、該回転体を回転させるモータに作用する第1の負荷の値を検知する手順、覆回転体を備えない回転体の回転時に該回転体を回転させるモータに作用する第2の負荷の値を記憶手段に記憶させる手順、前記第1と第2の負荷の値の差を演算する手順、前記負荷の値の差が所定の値を超えるとき、覆回転体の故障と判断する手順、をコンピュータに実行させるための故障検出用プログラムである。
請求項5の発明は、請求項4に記載された故障検出用プログラムにおいて、更に、前記覆回転体が所定の速度で回転するときの軸受の故障を検知する手順、軸受けの故障の有無と回転体の故障検知に基づき、覆回転体の故障の有無を判定する手順をコンピュータに実行させるための故障検出用プログラムである。
【0007】
以上の構成により、本件発明では回転装置の回転中に覆回転体に故障が生じたとき、制御部のPC(Personal Computer)等のコンピュータで故障検知用プログラムによる処理手順を実行させることで、その故障を容易に検出することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明について説明する。
まず、本発明が適用される風損を低減するための覆回転体を備えた回転装置について説明する。
図1は本発明を適用する複数の覆回転体を備えた回転装置の一部を破断した斜視図である。101は軸112を持ち回転によりエネルギーを蓄積する回転体の一種であるフライホイールである。102は金属などの薄板で形成され、フライホイール101を覆いかつフライホイールと同じ回転軸芯を持ち回転自在に支持された第1の覆回転体である。103は同じく薄板で形成され、第1の覆回転体102を覆いかつ同様にフライホイール101と同芯状にかつ回転自在に配置された第2の覆回転体である。
【0009】
第2の覆回転体103のさらに外側には、これらフライホイール101、第1の覆回転体102および第2の覆回転体103を覆い、かつフライホイール101の軸受部11、12が設けられたケーシング(容器)111が設けられている。ケーシング111は図示しない支持台に固定されている。
13,14および15,16はそれぞれ一対の軸受であり、13、14は第1の覆回転体102と第2の覆回転体103との間に設けられ、また15,16は第2の覆回転体103とケーシング111との間に設けられている。
【0010】
図2は本発明を適用する別の回転装置の一部を破断した斜視図である。第1の覆回転体102、第2の覆回転体103は図1と同様に取り付けられているが、その周面には開口201,202がそれぞれ設けられている。この開口201、202は貫通し、相互間で気体の移動が可能になっている。
これらを覆うケーシング111には、ガス管113が取り付けられ、このガス管113から空気はもとより空気よりも質量の小さい気体、例えば水素やヘリウムなどを注入することができる。注入されると第1の覆回転体102や第2の覆回転体103には開口201,202がそれぞれ設けられているため、水素を注入すればこれら開口から水素が入り込み、装置全体を水素で置換することができる。また、回転体の速度を上げて外周のガス圧が高くなり、中心部の圧力が下がって中心近くの覆回転体は内側に変形し、逆に外周に近い部分では圧力が上がって外側に変形する可能性があるが、開口201,202を設けることにより、この圧力変動を減少でき、覆回転体が押しつぶされる現象を回避できる。
【0011】
図3乃至図6は本発明を適用する更に他の回転装置の構造を模式的に示した図である。これらの図において、11、12はフライホイール101の軸112を支持する軸受、13、14は第1の覆回転体102を支持する軸受、また15,16は、第2の覆回転体103を支持する軸受である。
【0012】
図3は、フライホイール101の軸112の軸受11,12が支持台17によって支持されている状態を示している。第1の覆回転体102は軸受13,14に回転自在に支持されている。また、第2の覆回転体103は支持台17によって支持された軸受15,16に支持されている。ここで軸受13,14は第1の覆回転体102と隣り合う第2の覆回転体103との間に設けられている。
【0013】
図4は、フライホイールの軸受11,12については図3と同であるが、第1の覆回転体102が支持される一方の軸受14がフライホイール101の軸112の間に取り付けられている状態を示している。
【0014】
図5は、第1の覆回転体102の2つの軸受13,14ともにフライホイール101の軸112に取り付けてられた状態を示している。図6は、装置全体が水平方向に配置されたものであり、第1の覆回転体の一方の軸受14がフライホイール101との間に設けられている状態を示している。
【0015】
このように、フライホイール101とそれに隣接する覆回転体102または隣接する覆回転体102,103同士との間に軸受手段13〜16を設けたことで、軸受手段をそれぞれ支持台に直接設ける場合より軸受損失が大幅に低減される。また隣り合う覆回転体同士の間に軸受手段を設けていることから相対速度が減少し、このことからも軸受損失が低減する。
【0016】
次に本回転装置の風損が減少する原理について説明する。
フライホイール等、周速が高い回転体における単位面積当たりの流体抵抗Dは、流体の密度をρ、レイノルズ数や動粘性係数などで決定される係数をA、回転体の速度をVとすると、
D=(ρ/2)AV2
で表されることが知られている。
ここで、Aは係数であるから、前記流体抵抗は、速度の二乗に比例していることが分かる。したがって、回転体全体が受ける抵抗は回転体の角速度の二乗に比例することが分かり、回転体が流体抵抗によって受けるトルクをQ、流体の密度をρ、トルク係数B、回転体の角速度をωとすると、トルクQは
Q=(ρ/2)Bω2
で表される。
ここで、この原理を本回転装置に適用する。まず、覆回転体が1つの場合について説明する。フライホイール101と覆回転体の表面積がほぼ等しく、フライホイール101の角速度ω1と覆回転体の角速度ω2が釣り合って回転しているとして、フライホイール101と覆回転体102との間の流体抵抗によるトルクをQ1、覆回転体102と覆回転体102の外側の流体との間の流体抵抗によるトルクをQ2とすると、Q1、Q2は、
Q1=(ρ/2)B(ω1−ω2)2
Q2=(ρ/2)Bω22
となり、この両者は釣り合って回転しているから、両者のトルクQ1とQ2は等しいため、Q1=Q2の関係が成立し、上記Q1とQ2の式から、次の関係が導かれる。
(ρ/2)B(ω1−ω2)2=(ρ/2)Bω22
この式を整理すると、ω2=(ω1)/2が得られる。これは覆回転体102の角速度ω2がフライホイール101の角速度ω1の1/2の速度で回転することを示す。
【0017】
次に覆回転体が任意の数だけある場合について考える。覆回転体をn個設けたときに各覆回転体のトルクをQ1、Q2、Q3、…、Qn−1、Qnとすると、それらは全て同じ値になり、それぞれの覆回転体が釣り合って回転しているため、それぞれの相対角速度(隣り合う覆回転体間の角速度差)はω1/(n+1)で等しくなる。さらに、フライホイールおよび覆回転体に接する流体の層の数は(n+1)層となるので、フライホイール101を露出して回転させる場合の流体抵抗によるトルクをQ0とすると、覆回転体をn個設けたときの流体抵抗によるトルクQnは、
Qn=Q0/(n+1)2
となる。
したがって、フライホイール101が受ける抵抗は覆回転体が1個、2個、3個、…と増えるにしたがって1/4、1/9,1/16…のように減少する。
このように、フライホイール101に覆回転体102を多数設けるとフライホイールの流体抵抗が減少し、いわゆる風損を減少できることが分かる。実際には覆回転体102を多数設けると、フライホイール101に接する流体層などは層全体が大きい角速度で回転することになって流体の質量による影響が無視できなくなる。
【0018】
図7は、フライホイールや覆回転体の周速Vと、流体の回転による遠心力による圧力Pの関係をグラフに示したものであり、Pは図中に記載の式により得られる。この式において、周速をV、気体定数をR、絶対温度をT、大気圧をP0で示す。フライホイールや覆回転体の周速が極めて大きくなると、それら同士に挟まれる流体の回転による遠心力の影響が無視できなくなり、フライホイールまたは覆回転体の外周部分の圧力が増大するので、外周に近い部分の密封性を高くすることが望まれる。特に気体のように圧縮性流体の場合には、回転体の外周に近づくにしたがって流体の密度が高くなる。
【0019】
図7のグラフから明らかなように、空気の場合には、フライホイールの周速を大きくすると、500m/sで4.42気圧、1000m/sで382.2気圧と急激に圧力が上昇する。これに対し、水素は2000m/sでも計算値では、5.34気圧となり、空気と比較して圧力上昇が極めて少ない。
このように、空気で周速を1500m/sにすることは現実的に不可能であるが、水素では空気の4倍の速度、2000m/sの周速にしても空気の1/4の速度の場合の圧力と大差ない。空気より密度が小さい水素やヘリウムで置換すると空気に比べ抵抗がはるかに小さくより風損を減少できる。また、特に水素は熱伝導度が高いため、水素に置換することにより、従来技術では使用できなかった発熱を伴う部品も利用可能になる。
【0020】
図8は、フライホイールと、覆回転体との周速について、流体の回転に伴う遠心力による内圧上昇を考慮しない場合と、考慮した場合とについて、算出した周速を示すグラフである。1個目の覆回転体について内圧上昇を考慮した場合には、内圧上昇を考慮しない場合と比較して周速が上昇する。2個目の覆回転体も同様に内圧上昇の影響を受けて周速が上昇するが、周速が1個目の覆回転体よりも小さいため、内圧上昇に伴う回転数の上昇の割合は小さい。
【0021】
図9は、回転体の周速度と抵抗トルクの関係を、フライホイールのみ、覆回転体が1から5個ある場合について示した図である。フライホイールの外周に覆回転体が1個設けられた場合には、フライホイールと1個目の覆回転体の相対的回転数が小さくなる結果、フライホイールの風損による損失力が低下することを示している。同様に、覆回転体が複数個設けられた場合には、覆回転体と次の覆回転体との相対的回転数も小さくなるから、この現象による損失の低下が加わる。しかし、覆回転体の個数が増加した場合、損失低下に寄与する割合は次第に小さくなる。覆回転体を増加する場合は、装置のコストが増加するから、損失低下のメリットを比較判断して設計する必要がある。
【0022】
次に、以上で説明した回転装置における覆回転体の故障検知について、まず、故障した覆回転体の判別の原理について説明する。
既に説明したとおり、n個の覆回転体を備えた回転体における、飽和状態回転数即ち定常回転状態における回転体101に作用する流体抵抗トルクQnは、回転体101を露出させて回転したときにロータに働く流体抵抗トルクをQ0とすると、次式で表される。
Qn=Q0/(n+1)2
ここで、機械損失が飽和状態回転時(定トルク状態時)で、風損より十分小さく、近似的に0と見なせるときは、回転体に働く流体抵抗をQ、モータトルクをTとすると次式が成り立つ。
T=Q
従って、 Tn=T0/(n+1)2 ・・・(式1)
となり、覆回転体をn個装着したときのモータトルクの覆回転体個数より覆回転体なしの場合のトルクに対する比率は一義的に決まる。そのため、所定の覆回転体個数(n)を備えた回転体において、各飽和状態回転でのモータトルク比率を監視することによって障害発生を判別することを可能にし、覆回転体に故障が発生したときに、システム停止のためのトリガとすることができる。
【0023】
次に、覆回転体2個が装着されたフライホイールを例に採って具体的に説明する。
まず、ある飽和状態回転数Aでの覆回転体装着時のモータトルク値をTa’として覆回転体無しのときのモータトルク値をTaとすると、それぞれの間には、上記式1から、
Ta’/Ta=1/9、
の関係が成り立つ。
そこで、所定の飽和状態回転で、覆回転体無し時のモータトルク値(計算値)Taと上記モータトルク値Ta’との比較演算を行うとする。
実際のモータトルク値の取り込みは定期的に行い、その時のモータトルク値と予めメモリに格納されている設計時の計算値とを比較演算する。
演算の結果、
Ta’/Ta>1/9
の関係が成立する場合は、モータ軸受に異常があるか否かを確かめ、モータ軸受に異常がなければ、その場合の故障はフライホイールの覆回転体異常と判断し、システムの停止動作を行う。
Ta’/Ta=1/9
の関係が成立している場合には、前記式1の関係が成り立つから、”異常なし”と判定することができる。
【0024】
図10は、覆回転体の故障検知装置を概略的に示したブロック図である。
覆回転体の故障検知装置は、図示のように回転装置に接続された制御部200及びインバータ300から構成されている。
【0025】
図11は制御部200の構成を概略的に示したブロック図である。図示のように制御部200は、CPU210、前記テーブルを格納するためのメモリとなるRAM220及び動作プログラム等を格納したROM230からなるコンピュータと、CPU210とインバータ300とが通信するための通信部250と、温度センサからの信号をA/D変換してCPU210に入力するためのA/Dコンバータ240とからなっている。
【0026】
CPU210は、インバータから取得した値(実測値)であるモータトルク値を通信部250を介して取り込み、この値とRAM220中に格納されたテーブルから読み出した計算値又は正常値とを比較演算し、その差に基づいてモータトルクの異常を検出する。また、同時に温度センサ50(図15)からのモータ軸受部の温度情報をA/D変換機を介して取り込み、それと予めRAM220に格納してあるモータ軸受の正常温度と比較し、モータ軸受での異常温度上昇を検出したとき、軸受の異常と判断するなどの処理を行う。
【0027】
モータ400は制御部200からの制御信号によりインバータ300で運転制御される。制御部200のCPU210はインバータ300からモータ400に作用するトルク値を得てそのトルクと予めRAM220のテーブルに格納されているトルク値とを比較し、回転体にかかるトルクが規定値を所定量超えたとき覆回転体の故障と判断して、インバータ300を制御してモータ400の回転を止めると共に、図示しない警報装置を作動させて音、表示等により故障が発生したことを報知する。
【0028】
ここで、飽和状態回転数におけるモータのトルク値は、総損失トルク値と一致する。即ち、総損失トルク値は、フライホイール円筒部風損トルクとフライホイール円板部風損トルク値と軸損トルク値の合計である。
図12は覆回転体4個時における縦軸にトルク値、横軸に回転数をとって示した前記各トルク値(理論値)を表したグラフであって、このグラフに示すように回転数が上昇するに伴いトルク値は放物線状に上昇する。
【0029】
図13は、覆回転体を4個装備した場合における各回転数に対応したモータトルク値を各回転数に対応させて示したテーブルの実例であって、実測値と比較のため制御部200のメモリ中に格納されているものの1例である。図示のようにモータの回転数の増大(0〜7000rpm)に伴ってモータトルク値が0.006277N.mから0.366226N.mに増大している。
なお、制御部200のメモリのテーブルに格納される値は、この理論値グラムから読み取った値でもよいが、正常回転時におけるモータトルクの実測データを用いてもよい。
【0030】
次に本発明の覆回転体の故障検知装置の動作を、図14に示すフロー図に従って説明する。
まず、モータ400は、制御装置200からの指示によりインバータ制御されて始動し回転体101を回転させる。回転体101が回転を始めるとその回転に伴って回転体101と覆回転体102との間に充填された流体が回転し、それによって覆回転体102も回転を開始する。複数の覆回転体がある場合はこのようにして順次回転を開始する。
【0031】
制御装置200は、回転体101及び覆回転体102、103・・・の回転がそれぞれ定常状態つまり飽和状態の回転数に達したか否かを判定し、ここで飽和状態の回転数に達すると、その回転数におけるモータのトルク値をインバータ300から読み出す(S101)。次にRAM220に格納された前記テーブルのトルク値を読み出し(S102)、両者を比較演算する(S103)。その結果、インバータ300から出力された実測トルク値が前記算出した理論値を所定値(例えば5%)を超える場合には、故障ありと判定し、続いて、その故障がモータの軸受異常によるものか否かを判定する。
モータの軸受の故障は、温度センサ50により各覆回転体の軸受が故障した時の摩擦の増大による発熱を検出することで行う。ここで、覆回転体が所定の速度で正常に回転している場合における温度に基づき温度の閾値を作成してこれをトルクと同様にRAM220に格納しておき、温度センサで実測した温度とが前記閾値を超えたときに軸受覆回転体の軸受異常と判定され(S105、YES)、モータの軸受の故障が確定する(S107)。また、モータの軸受の温度異常が確認されなければ、モータ軸受には異常は認められないから(S105,NO)、覆回転体の異常が確定する(S106)。前記軸受或いは覆回転体の故障が発生したときはシステムの停止処理を行い(S108)システムの運転を終了する。
【0032】
軸受の故障検出は、図15に示すように、フライホイールを覆う覆回転体を支持する各軸受部に対向して配置された温度センサ50によってその温度を検知することで行う。
即ち、覆回転体105はケーシング111に取り付けた軸受19により回転自在に支持されているとともに、覆回転体104は軸受17により覆回転体105に相対回転自在に支持されている。同様に各覆回転体103は軸受15により覆回転体104に相対回転自在に支持されている。同様に各覆回転体102は覆回転体103に,かつ回転体101は覆回転体102にそれぞれ軸受13,11により回転自在に支持されている。
【0033】
各軸受13,15,17,19の内側には、回転装置のケーシング111にネジ止めされた取付用ブラケット111a、及び同様に取付用ブラケット111aにネジを介して取り付けられた他の取付用ブラケット111bを介して温度センサ支持体52が、各覆回転体の軸受13,15,17,19のインナーレースの内側の環状壁102a〜105aに対向して設けられおり、軸受温度センサ支持体52には、各覆回転体の軸受近傍には温度センサ50が取り付けられている。
【0034】
以上で説明した覆回転体の故障の検知処理は、制御装置200のCPU210がROM230に格納されたプログラムによりRAM220から必要なデータを読み出して演算処理等を行うことで実行される。また、そのプログラムは例えば、CDROM、MO、DVDROM、フレキシブルディスクなどのような記録媒体に格納し、或いはネットワークを介してユーザに容易に提供することができる。
【0035】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定することなく、例えば覆回転体3個を装着する場合には、Tn/T0=1/16の関係が成り立つが、状態監視中
Tn/T0=1/9やTn/T0=1/4の様な比率関係が得られた場合には、覆回転体2個装着時や覆回転体一個装着時と同じ比率関係より、前者を”覆回転体1個故障”、後者を”覆回転体2個故障”と判断することも可能である。
【0036】
また、モータトルク値の検出は、上述のように定期的に任意の飽和状態回転数で行ってもよいが、飽和回転数を幾つか指定して指定飽和回転数で検出してもよい。
更に、トルク値の比較ではなく、実測電力値と 計算電力値との比較でも同様に覆回転体の故障を検知することができる。即ち、回転体に覆回転体を備えない状態における所定の回転数における電力値EP0と覆回転体をn個備えたときの電力値をEPnとし、前記電力値EP0をRAM220に記憶しておき、以上で説明したトルク値と同様にCPU210で両者を比較してその差が所定値よりも大きい場合に、覆回転体故障と判断する。
【0037】
【発明の効果】
請求項1乃至5に対応する効果;回転体を回転させるモータに作用する負荷の値を検知することで覆回転体の回転中の故障を確実に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転体装置の一部を破断した斜視図である。
【図2】本発明の第2の実施形態である回転体装置の一部を破断した斜視図である。
【図3】本発明の第3の実施形態を示した図である。
【図4】本発明の第4の実施形態を示した図である。
【図5】本発明の第5の実施形態を示した図である。
【図6】本発明の第6の実施形態を示した図である。
【図7】流体の種類によるフライホイールの周速と圧力との関係を示したグラフである。
【図8】遠心力による内圧上昇を考慮しない場合、考慮した場合の、算出した周速または角速度を示すグラフである。
【図9】回転体の周速度と抵抗トルクの関係を、フライホイールのみ、覆回転体が1から5個ある場合について示した図である。
【図10】覆回転体の故障検知装置を概略的に示したブロック図である。
【図11】制御部の構成を概略的に示したブロック図である
【図12】覆回転体4個時における縦軸にトルク値、横軸に回転数をとって示した前記各トルク値(理論値)を表したグラフである。
【図13】回転体の各回転数に対応したモータトルク値を示したテーブルの1例である。
【図14】覆回転体の故障検出装置の故障検知処理のためのフロー図である。
【図15】軸受部における温度センサの配置を説明した図である。
【符号の説明】
111…回転体のケーシング、200…制御部、210…CPU、220…RAM、230…ROM、240…A/Dコンバータ、250…通信部、300…インバータ、400…モータ。
Claims (5)
- 回転自在に支持された回転体と、この回転体の外側を覆う覆回転体状の覆回転体を備え、この覆回転体は前記回転体と同一の回転軸芯を有し、回転自在に支持されており、前記覆回転体の内径及び軸方向の長さを、前記回転体の外径及び軸方向の長さより大きく選定して設けた間隙による流体層を保持させ、前記回転体の回転動作に伴って前記間隙に存在する流体層も回転し、前記覆回転体に作用して回転動作を惹起させ前記回転体の回転速度よりも小さな速度をもって回転する機能を有し、回転体と覆回転体、及び覆回転体と外部との間で順次速度を減少させる介在流体層により、前記回転体の損失を低減させる損失低減装置を備えた回転装置において、
任意の数の覆回転体を備えた前記回転体の所定の回転速度での回転中に該回転体を回転させるモータに作用する第1の負荷の値を検知する手段、
覆回転体を備えない回転体の回転時に該回転体を回転させるモータに作用する第2の負荷の値を記憶する手段、
前記第1と第2の負荷の値に基づき覆回転体の故障の有無を判定する手段、
を備えたことを特徴とする覆回転体の故障検知装置を有する回転装置。 - 請求項1に記載された回転装置において、
前記第1と第2の負荷の値に基づき故障の有無を判定する手段は、前記第1及び第2の負荷の値の差を演算する手段及び前記負荷の値の差が所定値を超えたとき覆回転体の故障と判定する手段を備えていることを特徴とする覆回転体の故障検知装置を有する回転装置。 - 請求項1または2のいずれかに記載された覆回転体の故障検知装置を有する回転装置において、
前記負荷の値は回転体を回転させるモータに作用するトルク値又は該モータの電力値であることを特徴とする覆回転体の故障検知装置を有する回転装置。 - 回転自在に支持された回転体と、この回転体の外側を覆う覆回転体状の覆回転体を備え、この覆回転体は前記回転体と同一の回転軸芯を有し、回転自在に支持されており、前記覆回転体の内径及び軸方向の長さを、前記回転体の外径及び軸方向の長さより大きく選定して設けた間隙による流体層を保持させ、前記回転体の回転動作に伴って前記間隙に存在する流体層も回転し、前記覆回転体に作用して回転動作を惹起させ前記回転体の回転速度よりも小さな速度をもって回転する機能を有し、回転体と覆回転体、及び覆回転体と外部との間で順次速度を減少させる介在流体層により、前記回転体の損失を低減させる損失低減装置を備えた回転装置における覆回転体の故障を検知するための故障検知用プログラムであって、
任意の数の覆回転体を備えた前記回転体の所定の回転速度での回転中に、該回転体を回転させるモータに作用する第1の負荷の値を検知する手順、
覆回転体を備えない回転体の回転時に該回転体を回転させるモータに作用する第2の負荷の値を記憶手段に記憶させる手順、
前記第1と第2の負荷の値の差を演算する手順、
前記負荷の値の差が所定の値を超えるとき、覆回転体の故障と判断する手順、
をコンピュータに実行させるための故障検出用プログラム。 - 請求項4に記載された故障検出用プログラムにおいて、
更に、前記覆回転体が所定の速度で回転するときの軸受の故障を検知する手順、
軸受けの故障の有無と回転体の故障検知に基づき、覆回転体の故障の有無を判定する手順をコンピュータに実行させるための故障検出用プログラム。
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