JP4027619B2 - 偏心プーリ及びこれを用いたベルト張力調整装置 - Google Patents

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  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車のカム軸駆動用タイミングベルト等の張力調整に用いられ、ベルトに転接するプーリの移動を検出する手段を備え、特に全体の小型化を図った偏心プーリ及びこれを用いたベルト張力調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の内燃機関に組み込まれたカム軸駆動用のベルト伝達装置は、運転時の内燃機関本体の熱膨張によるプーリ芯間距離の変化や経年変化によるベルトの伸びによってタイミングベルトの張力が変化する。かかるタイミングベルトの張力を一定に保つためにばねと油圧ダンパを有する一般にオートテンショナと呼ばれるベルト張力調整装置が用いられる。このようなベルト張力調整装置が使用されるレイアウトの例を図14に示す。
【0003】
図示のように、タイミングベルト4はクランクシャフトのプーリ1、カム軸のプーリ2a、2b、オイルポンプ用ドライブシャフトのプーリ3の間に掛け渡され、そのタイミングベルト4の弛み側にオートテンショナのテンションプーリ5が圧接して設けられている。図示のオートテンショナは、一例として特開平8−338488号公報に開示されたものであり、油圧ダンパをテンションプーリ5の傘内に収納して全体の小型化を図ったコンパクト型オートテンショナである。
【0004】
オートテンショナは、軸6を中心としてテンションプーリ5を揺動自在にタイミングベルト4に圧接して設けられ、ばねと油圧ダンパによる張力調整力によりタイミングベルトの張力を一定に保つ。テンションプーリ5は、張力が過大の場合は張力を緩めるため左回りに揺動し、逆に張力低下の場合には右回りに揺動して張力を調整する。タイミングベルト4は使用期間が長くなるにつれて経年変化のために全長が伸びる。そのため、運転時間や使用期間が長くなるに従ってオートテンショナのテンションプーリ5は右回りに揺動する。
【0005】
一般に、このようなオートテンショナが無い場合、走行距離10万kmを目安にタイミングベルト4を交換していたが、オートテンショナを設けた場合はタイミングベルト4の張力が安定し、運転時のバタツキも無く、タイミングベルト4の寿命を伸ばす効果があり、10万kmを越える保証も可能となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記オートテンショナにおけるテンションプーリの揺動角は有限であり、揺動限界点を越える運転を続けると、タイミングベルトの張力を一定に保つことができなくなり、この場合タイミングベルトは低張力となり、タイミングベルトのバタツキ等によりベルトを劣化させ、最終的にはベルトの破損を招くこととなる。
【0007】
しかし、現状ではテンションプーリの揺動角を検出して揺動限界点を越えた運転となっているかについて検出するような何らの検出機構も設けられておらず、タイミングベルトの張力が適正に保たれているかを知ることはできない。このため、タイミングベルトを交換すべき時期を適格に判断できず、又オートテンショナに異常があっても事前に知ることができない。
【0008】
このため、本発明者等は、先の出願でテンションプーリの揺動位置を検出する手段を備え、タイミングベルトの交換時期、あるいはオートテンショナの異常を知らせることができるベルト張力調整装置について提案した。しかし、このような検出手段を設ける場合、製作が容易であることや保守点検、取替作業の容易性などを考慮すると、図15に示すように、検出手段の磁気センサ93を取付部材34に、作用片の磁石91a、91bを内方部材の偏心輪23の端面にそれぞれ取付けるというように、内方部材の端面と取付部材が向い合う面間に設けるのが最も合理的である。
【0009】
しかし、実際の部品の組立ての際には、偏心輪23を回転自在とするために、固定ボルト26の大径部の長さL2 を滑り軸受25の長さL1 より極くわずかに長く製作し、固定ボルト26はその大径部の端面26aで油圧ダンパ28を含む取付部材34をエンジンブロックEWの側壁へ押し付けて固定するようにしている。従って、偏心輪23とボルト26との間には各部品の寸法公差によって若干異なるが、約0.1〜0.8mmの隙間δが存在する。このため、偏心輪23はボルトの軸方向にこの隙間δ分だけ動き、この影響を受けてセンサユニット97aの磁気センサ93と磁石91(91a、91b)の表面との隙間も変動し、磁気センサ93による検出精度に誤差が生じる。
【0010】
このように、偏心輪の軸方向への移動が検出手段による検出精度に影響を与える測定方向に一致する向きに検出手段を取付ける際には、上記隙間が検出手段に与える影響について考慮する必要がある。上記隙間は、内方部材を固定部材に対して回転自在に支持するために必須のものであり、これを無くすことはできないが、自由な回転を保持しながら必要最小限に抑制することは可能である。
【0011】
検出手段は、上記隙間が大きく変動しないということを前提としてテンションプーリの揺動位置の変化を原理的には検出することができるとしているが、実際には隙間が変動するため揺動位置の検出結果について大きな誤差が生じ、信頼性が得られないため検出手段を設けることについての意義が失われる。しかし、従来は上記の検出手段を設けてテンションプーリの揺動状態を検出することさえも提案した例はなく、まして上記のような検出手段の検出精度についてまで論じた例は全くない。
【0012】
この発明は、かかる従来の張力調整手段における問題に留意して、テンションプーリの揺動位置を検出する手段を備え、タイミングベルトの交換時期、あるいはオートテンショナの異常を知らせることができ、かつ固定部材と内方部材との間に設定される隙間を最小限に抑制して検出手段による検出の信頼性を確保した偏心プーリ及びこれを用いたベルト張力調整装置を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決する手段として、偏心位置に挿通された固定部材で回転自在に支持される内方部材によりテンションプーリを回転自在に支持し、テンションプーリの位置を検出する磁気センサと作用片とを設け、内方部材と固定部材間に設定される隙間の変化を抑制する抑制手段を設けて磁気センサと作用片の間の隙間の変化を抑制するように構成した偏心プーリとしたのである。
【0014】
上記構成の偏心プーリはテンションプーリを内方部材を介して変位させる張力調整用ばね及び油圧ダンパを設けて張力調整自在とし、ベルト張力調整装置として使用される。このベルト張力調整装置では、通常動作時にベルト張力に変動があると常に張力調整用ばねと油圧ダンパによりベルト張力の調整が行われる。このベルト張力の調整ではベルトが負荷状態により伸縮するのに対応して張力の変動を打ち消すようにし、かつ油圧ダンパによりベルト張力の変動が減衰するように行われる。このような通常動作時に固定部材と内方部材間に作用片と磁気センサから成る位置検出機構を設けてベルトの張力変動によるテンションプーリの位置の変動が検出されている。
【0015】
上記の検出機構によりテンションプーリの位置を検出しているうちに経年変化によりテンションプーリに掛け回されているタイミングベルトが伸びると、テンションプーリの揺動位置が少しずつ変化し揺動範囲が大きくなる。このようなテンションプーリの揺動位置は位置検出機構により検出されているから、その揺動範囲が大きくなってもその位置の変化を連続的に又は多点状に検出される。揺動範囲が大きくなり、テンションプーリが揺動し得る限界位置まで来るとタイミングベルトは取り替える必要が生じるが、限界位置に揺動範囲が増大するまでの間に注意、警告信号を、又限界位置では警報信号を発生するようにしておけば、タイミングベルトの交換時期又はオートテンショナの異常を知らせることができる。
【0016】
このような機能を有する偏心プーリには内方部材と固定部材間の隙間の変化を抑制する抑制手段が設けられており、これにより隙間の変化がテンションプーリの位置を検出する際の検出精度に及ぼす影響を最小限とし、テンションプーリの位置が変化したことを示す検出作用に信頼性を保証する。内方部材と固定部材間の軸方向の隙間が大きく、この隙間の変動が磁気センサによるテンションプーリの位置検出の精度に影響を与える方向に磁気センサと作用片を取付ける形式の場合は、上記隙間の変動を抑制してその影響を最小限に抑制する必要があるからである。
【0017】
上記抑制手段としては弾性部材が用いられるが、この弾性部材は隙間の変化を抑制する以外にも、内方部材や固定部材として用いられる部品の寸法精度を高めることなく隙間を最小限に抑制する機能をも併有する。隙間変化を抑制するには一般に部品の寸法精度を高くする必要があるが、この発明では弾性部材の弾性変形を利用しているから、部品寸法精度を高くすることなく抑制が可能となる。
【0018】
また、上記作用片が磁石の場合に、この磁石を非磁性部材を介して内方部材に固定することで、磁石によって生じる磁気を磁気センサが感度良く検出することが可能となり、偏心プーリの位置の検出精度を向上できる。
【0019】
また、上記内方部材の偏心位置に設けた孔に、偏心孔を有するスリーブを内方部材に対し回転自在に挿通する構成とすることで、偏心プーリ組付け後の揺動角度を最大に得られるように組付けることが可能となり、タイミングベルトの交換時期を延長することができるベルト張力調整装置を提供できる。
【0020】
【実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について説明する。図1〜図4に第1実施形態の偏心プーリを備えたベルト張力調整装置の構成を示す。図示のように、テンションプーリ21はころがり軸受22を介して偏心輪23のまわりに回動自在となるよう取付けられる。偏心輪23は、これに設けた偏心孔24に嵌合した滑り軸受25を介して貫通する固定ボルト26によりエンジンブロックEWに締結される。偏心輪23とエンジンブロックEWの対向面間には、油圧ダンパ28がテンションプーリ21の傘内に納まる状態で配置される。このように構成された偏心プーリは、後で説明する張力調整用ばね51を備えてベルト張力調整装置を構成している。
【0021】
上記油圧ダンパ28は、図2の如く、ダンパシリンダ29に設けた液室30内にプランジャ31を軸方向に移動自在となるよう収納し、このダンパシリンダ29の一方側部に連成した突部32に、副リザーバ室33とその横に取付部材34が設けられている。上記プランジャ31は、軸心に沿って内部に設けたリザーバ室35の左端が液室30の左端に形成される圧力室36と通路37を介して連通するように設けられている。このプランジャ31に対して上記通路37の左端にはチェック弁38が設けられ、圧力室36内にはプランジャ31の復帰用コイルバネ39が縮設されている。
【0022】
プランジャ31の右端にはロッド挿入孔があり、そのロッド挿入孔に左端部が挿入されたロッド62はウエアリング63で軸方向に移動自在となるようにルーズに案内され、右端部はオイルシール65を貫通してダンパシリンダ29より外側へ(右端に)突出している。副リザーバ室33は、液室30と直角の配置で設けられ、副リザーバ室33の開口端はゴムキャップ42で密着されている。上記油圧ダンパ28には、リザーバ室35と圧力室36の全体及び副リザーバ室33内の一部を満たす量の作動油(オイル)が充填され、副リザーバ室33の上部側空間がエア室になるよう配置される。
【0023】
図2のように、油圧ダンパ28は、その取付部材34を固定ボルト26が貫通すると共に、突部32を副リザーバ室33が上向きの配置となるように固定され、作動油は副リザーバ室33の上部にエア空間を残すような油量に設定されていると共に、ロッドの突出部が偏心輪23に突設したピン47に当接している。前記油圧ダンパ28は、液室30の側部に副リザーバ室33を設けることによりロッド62の全長を短くすることができ、これによって油圧ダンパ28全体を小型化し、テンションプーリ21の傘内に納めることができ、テンションプーリ21とエンジンブロックEWの間の隙間W1を小さくすることができる(図1参照)。
【0024】
一方、前述したテンションプーリ21を支持する偏心輪23には、突部32を貫通させたピン46が遊嵌する凹孔48aが設けられ、この凹孔48a内には、図3のように偏心輪23に固定ボルト26を支点とするベルトAの張り方向の回転力を付勢する張力調整用ばね51が入っている。横孔49内に合成樹脂で筒状に形成された摺動部材71を設け、この摺動部材71内に設けた張力調整用ばね51の先端側に、摺動部材71に対して軸方向に移動自在となるように保持されたキャップ部材72を内嵌し、キャップ部材72をピン46に当接させている。
【0025】
図3では、上記張力調整用ばね51を二重のコイルばねとしたが、一重コイルばねを使用しても良い。キャップ部材72は摺動部材71に対して軸方向に移動自在となるように内挿されており、これらは偏心輪23に設けた凹孔48aに埋め込んである。
【0026】
なお、図中の53は、偏心輪23に設けた再セット用の六角孔を示し、六角レンチにより偏心輪23にトルクを付与してプランジャ31を押し込み、この状態でプーリ21にベルトAを掛け、六角レンチを放すとプーリ21がベルトAを押す方向に移動し、セット状態となる。以上の機械的構成を理解し易く示すため、図4に分解斜視図を示している。同図からテンションプーリ21内に組み込まれる油圧ダンパ28との関係が理解される。
【0027】
上記ベルト張力調整装置にはプーリ21の位置の移動(変位)を検出する位置検出機構が設けられている。図示のように、固定ボルト26を中心としてテンションプーリ21の移動に連動して揺動する磁石91の動きを磁気センサ93で検出するようにしており、プーリ21内の内方部材である偏心輪23と油圧ダンパ28の取付部材34のそれぞれの対向する端面を利用して取付けられている。これは、製作の容易性や保守点検、取替作業の容易性などを考慮したものである。
【0028】
上記磁気センサ93と磁石91(91a、91b)から成る位置検出機構では、テンションプーリ21の回転移動量を磁気センサ93によりアナログ量として測定する。その測定信号は検出回路10により検出され、電気的処理を行った後にエンジンコントロールユニットに出力される。なお、検出回路10を省略して、測定信号を直接エンジンコントロールユニットに出力してもよい。
【0029】
又、磁気センサ93、磁石91(91a、91b)の取付位置については、作用片である磁石91の磁路が内方部材の偏心輪23の軸方向に向う磁気に磁気センサ93が応動するように設けている。さらに、偏心輪23の偏心位置から所定半径位置に磁気センサ93を設け、この所定半径に沿って移動する軌跡上に磁石91を設けている。磁気センサとしてはホール素子を利用した形式のものが用いられ、磁気センサに対して対象物の移動変化を検出するための磁気的影響を及ぼす作用片として磁石が用いられている。
【0030】
油圧ダンパ28の取付部材34には穴98aが開けられ、そこには、磁気センサ93をモールドしたセンサユニット97aが取り付けてある。鉄系の磁性材で作られた偏心輪23には、その端面に2つの磁石91a、91bが埋め込んであり、磁石の周りには非磁性材から成るリング(O−リング)92が埋め込まれている。図7の(a)図にその部分拡大図を示している。磁石91a、91bは偏心輪23の軸方向に着磁されており、それぞれ表面に出る極性が異なるように配置されている。
【0031】
非磁性材を介在させることで磁路が偏心輪23内で閉じずに磁気が漏れるようになり、磁気センサ93まで届き易くするためである。磁石としてはフェライト系、ネオジウム系などでもよいが、温度変化による減磁が少ない磁石、例えば温度係数の小さなSm−Co系を使用するのが好ましく、温度変化に対する出力変化が少なくなる。
【0032】
上記リング92としては非磁性のステンレス鋼を用いてもよい。この場合、リング92は磁石の割れを防止するため、リング92の内径と磁石91a、91bの外径とに隙間を設けて偏心輪23に接着剤で固定する。接着剤を用いずにリング92を固定する方法として、図7の(b)図に示すように、樹脂リング92’を用いてもよい。樹脂リングの弾性変形を利用して固定するのである。樹脂の材質としては、ナイロン系やPBT樹脂などのエンジニアリングプラスチックであって、エンジンの使用環境に十分耐えられるものがよい。
【0033】
磁石91a、91bとリング92を取付けるために、偏心輪23には樹脂リング92’の外径よりも小さい穴を設け、樹脂リング92’の内径は磁石91a、91bの外径よりも少し大きくしておく。磁石91a、91bを穴の中央に入れると自身の磁力で偏心輪23に吸着される。そして、樹脂リング92’を磁石と穴の隙間に圧入すると、樹脂リング92’は偏心輪に固着され、かつ圧入時の樹脂の変形で磁石も固定される。
【0034】
上記位置検出機構によりプーリ21の位置移動を検出する際にその検出精度を確保するため、この実施形態では、図8の(a)〜(d)のいずれかの形式の、偏心輪と固定ボルト間の隙間変化を抑制する抑制手段を設けている。(a)図の形式では、固定ボルト26の大径部L2 より滑り軸受25の幅寸法L1 を短く形成し、その隙間δに弾性部材としてOリング27を挿入している。固定ボルト26のフランジ部26bをOリング27に直接当接させてOリング27をわずかに弾性変形するように押圧する関係にL1 とL2 の寸法関係を定める。
【0035】
滑り軸受25はPTFE系樹脂などを用いることができる。このような抑制手段により滑り軸受25の動きを抑制すると、軸受25の端面は取付部材34に回転自在に当接し、Oリング27の弾性変形内のわずかな変動範囲内に偏心輪23の変動が抑制され、これにより磁石91a、91bと磁気センサ93との軸方向の間隔をほぼ一定に保つことができる。(b)図は(a)図の一部変形例である。この例では、上記大径部L2 と軸受25の幅寸法L1 との隙間δにOリング27とワッシャ27aとを設けている。
【0036】
ワッシャ27aもベアリー樹脂から形成されている。Oリング27の弾性変形量の多少により偏心軸23の端面(図の右側)がワッシャ27aの表面から極くわずかに離れた状態となるか、又はワッシャ27aの表面に軽く当接した状態となる。(c)図は(b)図の例の一部変形例であり、Oリング27とワッシャ27aとを滑り軸受25の両側に設けた例である。
【0037】
(d)図は(a)図と(b)図の部材を併用した例であり、左側にはOリング27とワッシャ27a、右側にはOリング27のみを設けた例である。上記4つの例は、いずれも固定ボルト26の大径部寸法L2 の範囲内で弾性部材を介して偏心輪23の軸方向への移動を所定範囲内に抑制し、位置検出機構による検出精度を確保し得る構成としたものである。
【0038】
なお、上記偏心輪23の軸方向への移動を抑制する所定範囲は、磁気センサによるテンションプーリの回転移動(変位)の検出をその検出精度に許容される範囲内で検出し得る変位内となるように設定する必要がある。具体的には偏心輪23の変位量を0.1mm以下となるように設定するのが望ましい。
【0039】
以上のように構成したコンパクト型の第1実施形態の偏心プーリを備えたベルト張力調整装置の作用は次の通りである。図2に示す状態でベルトAの張力が増大すると、テンションプーリ21と偏心輪23は固定ボルト26を支点に同図時計方向に回動し、ピン47でロッド62およびプランジャ31が押し込まれる。プランジャ31が押し込まれると、圧力室36内の作動油は、プランジャ31と液室30の内周面間のリーク隙間からリザーバ室35に移動し、プランジャ31の作動を緩衝する。リザーバ室35に移動した作動油は、通路41から副リザーバ室33内に入る。プランジャ31は、ベルトAの張力と張力調整用ばね51のばね力とのバランス点で停止する。
【0040】
一方、ベルトAの張力が減少すると、テンションプーリ21と偏心輪23は図2に示す状態から反時計方向に回動し、図5に示すように張力調整用ばね51が伸びて張力調整用ばね51とベルトAの張力とのバランス点でテンションプーリ21の揺動が停止する。このとき、偏心輪23のピン47はプランジャ31から離れる方向に移動するので、プランジャ31は、復帰用コイルバネ39の押圧によりピン47の移動に追従してロッド62が突出する方向に移動する。この場合、チェック弁38が連通路37を開放するので、リザーバ室35内の作動油が圧力室36内に流入し、リザーバ室35には副リザーバ室33内の作動油が流入し、プランジャ31は、ピン47の移動に速やかに追従することになる。
【0041】
上記のようにベルト張力調整装置が作用する際に、位置検出機構は磁気センサ93と磁石91との作用の変化により偏心輪23の移動(変位)を検出し、これによりプーリ21の位置の変化を検出する。図示していないが、ベルトAの張力が大きくなり、偏心輪23が回転して最もプーリ21が左へ移動した状態で偏心量は最大となり、図2、図3に示す初期状態では、一方の磁石91aと磁気センサ93は最も接近しており、磁気センサ93を貫通する磁束は最大である。この状態からベルトAが伸びるに従い磁石91aと磁気センサ93とが離れ、磁気センサを貫通する磁束が減少する。
【0042】
図5はロッド62が最大に突出した時点での他方の磁石91bと磁気センサ93が最も接近した状態での位置関係を示している。このように、ベルトAが伸びるに従ってテンションプーリ21は揺動して磁気センサ93を貫通する磁束が減少するが、ある点(両磁石の中間付近)を越えると極性の異なる磁石91bが接近するため、磁力センサ93を貫通する磁束は逆向きになる。このため、磁気センサ93としてアナログ出力のホールセンサを使用すれば、偏心輪23の位置を連続して常時検出可能となる。
【0043】
以上のようにベルト張力調整装置による偏心輪23の移動量を磁気センサ93により連続的又は多点状に検出し、これによりプーリ21の位置の変化を検出することができるが、図3に示す初期状態から図5のロッド62の最大突出時点まで偏心輪23が移動した場合の偏心輪23の中心位置23P の移動を図示すると図6に示す通りである。中心位置23P が、固定ボルト26を中心に初期状態の中心位置23P を通る水平軸線Xに交叉する位置23PLまで移動するのが最大移動量であり、限界位置を示す。
【0044】
従って、ロッド62の移動量と偏心輪23の中心位置23P の移動量(X軸)との関係は、固定ボルト26や偏心輪23、プーリ21との幾何学形状により定められるから、予めその距離位置の関係を幾何学形状に基づくデータにより得られるようにしておけば、偏心輪23の移動量を電気信号に変換して得ることにより偏心輪23の位置を検出することができることとなる。
【0045】
ところで、上記位置検出機構により偏心輪23の位置の移動を検出する際に、取付部材34に設けた磁気センサ93と偏心輪23の端面に取付けた磁石91a、91bとの軸方向の距離が変動しないように上記抑制手段を設けて抑制するようにしたが、このような抑制手段を設けることについての効果を調べるため、抑制手段を設けた場合と抑制手段を設けなかった場合について位置検出機構による検出結果をそれぞれ比較した。検出結果を図9に示す。図において、記号a、b、cで示す検出結果は次の状態を示す。
【0046】
a:取付部材34と偏心輪23が最も接近した場合(図8の隙間δ又はδ1 とδ2 が設計寸法)
(磁気センサ93と磁石91a、91bが軸方向に最も接近)
b:aに比べて隙間δ又はδ1 +δ2 が0.4mm大きくなったとき
c:aに比べて隙間δ又はδ1 +δ2 が0.8mm大きくなったとき
なお、測定結果のグラフはプーリ21の中心(図6の点23p)が油圧ダンパ28のロッドの伸長に従って回転移動する量を示しており、磁気センサとしてアナログホールセンサを使用した場合の出力との関係を示している。
【0047】
図から分かるように、曲線aに対し磁石表面と磁気センサの距離が変化することにより曲線b、cのように出力のゲイン(傾き)が変化しており、センサの値からテンションプーリの位置を算出する時に、隙間δ(δ1 +δ2 )が軸方向に変動すると算出値に誤差要因となることを示している。従って、抑制手段を設けることによりプーリ21の軸方向への移動量を厳しく抑制してプーリ21の回転移動量が曲線aとなるようにすれば、正確なプーリ中心の移動量を高い信頼性を以て得ることができる。
【0048】
図10は、図8の抑制手段のさらに別の形式の変形例を示す。この例では、すべり軸受25の幅L1 と固定ボルト26の大径部の長さL2 (L2 >L1 )の間の隙間に、座金であるワッシャ27aと弾性部材として皿ばね27’を挿置している。皿ばね27’に代えて波ワッシャを使用してもよい。又、座金のワッシャ27aは省略してもよい。
【0049】
なお、上記実施形態で偏心輪23の軸方向移動を抑制する抑制手段として、色々の形式の弾性部材を用いるとしたが、この弾性部材を設ける理由として上記隙間の変動を抑制する以外に、次のような意義をも有する。
【0050】
即ち、前述したように、偏心輪23は固定ボルト26によって固定されるが、偏心輪23を揺動自在とするため偏心輪23は軸方向に隙間を設け、ルーズに取付ける必要がある。この隙間の分だけセンサ93と磁石91(91a、91b)との距離も変動するが、この変動はセンサの検出精度に影響を及ぼすためできるだけ小さくするのが望ましい。しかし、隙間を小さくするために部品の寸法精度を高めるとコストが増大する。そこで、この実施形態では偏心輪23、固定ボルト26などの各部品の寸法精度を高めることなく、弾性部材を介在させ、その弾性変形を利用することにより、上記隙間を小さく設定することを可能としたものである。
【0051】
図11〜13に第2実施形態のベルト張力調整装置の構成を示す。この実施形態は張力調整用ばねを備えた油圧ダンパ28’がテンションプーリ21の傘外に配置された例であり、位置検出手段はテンションプーリ21内に設けられている。なお、第1実施形態と同一機能部材には同一符号を付して説明は省略し、この実施形態の特徴的な構成を中心に説明する。テンションプーリ21、ころがり軸受22、偏心輪23の主要構成は第1実施形態と同じであるが、テンションプーリ21の取付手段は若干異なっている。
【0052】
偏心輪23には偏心位置に設けた偏心穴24に嵌合された滑り軸受25内にスリーブ81が設けられ、このスリーブ81の偏心位置に設けた貫通孔に座金82を介して固定ボルト26を挿通させ、取付部材34を介してエンジンブロックEWにねじ込んで取付けられている。
【0053】
上記偏心輪23に対し偏心位置に設けたスリーブ81を、その偏心位置を貫通する固定ボルト26でエンジンブロックEWに対して取付けるようにしたのは、図12に示すように、偏心輪23の中心とスリーブ81の中心、及び固定ボルト26の中心は同一の垂直線上に来るのが正規の基準位置であるが、偏心プーリの組立取付の際に各ベルト長さが異なるためスリーブ81の中心を移動させてベルト長さに対応する位置に来るよう調整できるようにするためである。組立手順についてはさらに後で説明する。
【0054】
上記スリーブ81は、図13の(b)図に示すように、偏心輪23より突出し、取付部材34内に挿入し得る長さに形成されている。そして、その挿入端の外周に円周溝が設けられており、取付部材34の外周でスリーブ81の中心に向う方向に設けた小孔に複数のピンを嵌合させてスリーブ81は取付部材34に固定される。又、偏心輪23の取付側端面にはアーム21aがボルト21bにより取付けられており、このアーム21aはテンションプーリ21の外まで延びている。
【0055】
アーム21aの外端にはL字状の受部材21a’が設けられ、この受部材21a’に油圧シリンダ28’のロッド62が当接し、これによりアーム21aを押してテンションプーリ21はスリーブ81を中心として回転移動するようになっている。油圧シリンダ28’は、詳細は図示していないが、第1実施形態のものと異なり張力調整用ばねをシリンダ内に備えた公知の形式のものであり、副リザーバ室23は設けられていない。
【0056】
図12、図13に示すように、取付部材34の一側方にはセンサブロック34aが一体に形成されており、このブロック34aに設けた穴98a内に磁気センサ93を樹脂でモールドしたセンサユニット97aが挿入固定されている。そして、磁気センサ93に対向して偏心輪23の端面には2つの磁石91a、91bが所定の間隔で埋込まれており、それぞれの磁石91a、91bは樹脂リング92で固定されている。
【0057】
2つの磁石91a、91bは、図12に示す基準位置において、一方の磁石91aが磁気センサ93に対向する位置にあり、テンションプーリ21がスリーブ81を中心として回転移動し基準位置から右へ突出するよう最大距離移動したときに、他方の磁石91bが磁気センサ93に対向する関係となる位置に配設されている。なお、図13の(a)図でセンサブロック34aが偏心輪23の端面と対向する面は隙間のない状態で偏心輪23が摺動自在とされ、両者は一体に形成されているのではない。
【0058】
図13の(b)図に示すように、偏心輪23とスリーブ81との間に介在させた滑り軸受25と固定ボルト26による締付部との間で偏心輪23が軸方向に移動する量を抑制する手段として滑り軸受25の両側にOリング27をそれぞれ設けている。固定ボルト26はその頭部26bの端面で座金82を介してOリング27を押圧し、この弾性力で滑り軸受25を押圧して他方のOリング27を介して取付部材34の端面に当接している。
【0059】
滑り軸受25の幅L1 、2つのOリング27による隙間δ1 、δ2 を含めた幅をL2 とすると、偏心輪23の幅はL2 よりも若干小さい寸法として形成され、固定ボルト26による締付時に生じる上記隙間を以て偏心輪23が当接面23aを介して回転自在であるが、軸方向への移動は最小限となるように設計されている。なお、図12中の83は組立が完了するまで取付部材34と偏心輪23とを相対的に回転しないよう仮止めするためのピン(図示せず)を挿入するための小孔である。
【0060】
上記のテンションプーリ21をエンジンブロックに取付ける場合、図13の(b)図に示すように、テンションプーリ21内に軸受22、偏心輪23、滑り軸受25、スリーブ81を挿入し、スリーブ81の先端に取付部材34を取付け、かつ取付部材34と偏心輪23とをピンで相対回転しないように連結した状態で座金82を挟んで固定ボルト26をスリーブ81に挿通し、エンジンブロックEWに取付け、固定ボルト26をねじ込んで固定する。
【0061】
このとき、固定ボルト26で最終締付けをしてテンションプーリ21を固定する前に、まだ固定ボルト26が緩んだ状態でスリーブ81を固定ボルト26を中心として少し回転させてスリーブ81の位置を調整する。スリーブ81の回転はスリーブの外側面に圧入固着された座金82の先端を回転させることにより行なう。ベルトの長さは同一寸法として製作されても個々のベルト長さはそれぞれ個体差があり、必ずしも設計寸法に正確に一致していない。
【0062】
このため、図12の基準位置のままスリーブ81を固定するとベルト長さが基準長さより長い場合、あるいは短い場合に最適な状態で対応できない。従って、実際の取付時にはベルトの張力が適当な張り具合となるまでテンションプーリ21の位置を、スリーブ81に対し偏心位置にある固定ボルト26を中心に回転を与えて移動させベルト張力を調整する。
【0063】
上記の位置調整作業の間、偏心輪23と取付部材34の間にはピンが挿入嵌合されているため、相対的な回転はロックされており、このためベルトの張り具合を調整するためスリーブ81を回転させても磁石91a、91bと磁気センサ93との位置関係は変化しない。
【0064】
上記調整が完了して固定ボルト26によりテンションプーリ21がエンジンブロックEWに固定されると、取付部材34とスリーブ81は固定ボルト26でエンジンブロック側に押さえられてエンジンブロックと一体化し、取付部材34とスリーブ81は回転できなくなる。この状態で偏心輪23と取付部材34間に挿通されたピンは引き抜かれ、取付部材34に対し偏心輪23は相対的な回転が可能となる。
【0065】
従って、その後ベルトが運転距離や経年変化で伸びると、油圧シリンダ28’のロッド62が伸びてテンションプーリ21のアーム21aを押し、プーリ21はスリーブ81を中心として回転移動をする。このため、磁気センサ93に対し磁石91a、91bの位置が相対的に変化し、磁気センサ93の出力が変わるため、プーリ21の位置の変化が連続的に又は多点状に検出されることとなる。
【0066】
なお、上記構成のベルト張力調整装置の基本的な作用は、第1実施形態と同じであるから、第1実施形態の説明を援用して重複説明することは省略する。又、図8の抑制手段の構成例で図13の(b)図と異なる形式、及び図10の構成例はこの第2実施形態でも適用される。さらに、抑制手段により偏心輪23の軸方向への移動を抑制する所定範囲の設定についても第1実施形態と同じである。磁気センサ93、磁石91(91a、91b)の配置関係も同様に設定されることは言うまでもない。又、抑制手段の弾性部材が部品の寸法精度を高くすることなく隙間を一定に保持できる機能を併有することも第1実施形態と同じである。
【0067】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、この発明の偏心プーリは、テンションプーリを内方部材で回転自在に支持し、テンションプーリの位置を磁気センサで検出するようにし、内方部材と固定部材間の隙間変化を抑制する抑制手段を設け、この偏心プーリを用いたベルト張力調整装置は、張力調整用ばねと油圧ダンパを設けて張力調整自在としたから、磁気センサの検出信号からテンションプーリの限界位置への移動を検出することによりタイミングベルトの交換時期を知ることができ、上記検出信号を制御回路(コンピュータ)へ送り、表示器に表示することによりタイミングベルトの交換時期、異常を表示することができる。又、固定部材と内方部材との間の隙間の変化を抑制手段により最小限に抑制するようにしたから、上記表示を高い信頼性を以て行なうことができ、かつ検出手段の保守点検、取替作業が容易などの利点が得られる。
【0068】
さらに、作用片を磁石とした場合に、この磁石を非磁性部材を介して内方部材に固定することで、磁石によって生じる磁気を磁気センサが感度良く検出することが可能となり、偏心プーリの位置の検出精度を向上できる。
【0069】
さらに、上記内方部材の偏心位置に設けた孔に、偏心孔を有するスリーブを内方部材に対し回転自在に挿通する構成とすることで、偏心プーリ組付け後の揺動角度を最大に得られるように組付けることが可能となり、タイミングベルトの交換時期を延長することができるベルト張力調整装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のベルト張力調整装置の主要断面図
【図2】図1の矢視II−IIから見た側面図
【図3】図1の矢視III −III から見た側面図
【図4】同上装置の分解斜視図
【図5】作用の説明図
【図6】作用の説明図
【図7】磁気センサと磁石の配置構成の部分拡大図
【図8】すべり軸受と固定ボルト間の隙間を抑制する抑制手段の構成の基本例と変形例の部分拡大図
【図9】すべり軸受と固定ボルト間の隙間の測定結果のグラフ
【図10】図8の抑制手段の他の変形例の部分拡大図
【図11】第2実施形態のベルト張力調整装置の側面図
【図12】同上の図2に相当する側面図
【図13】図12の矢視a−a、b−bからの断面図
【図14】ベルト張力調整装置が使用される概略レイアウト図
【図15】従来例のベルト張力調整装置の主要断面図
【符号の説明】
21 テンションプーリ
23 偏心輪
26 固定ボルト
27 Oリング
27a ワッシャ
28 油圧ダンパ
29 ダンパシリンダ
30 液室
31 プランジャ
33 副リザーバ室
35 リザーバ室
36 圧力室
38 チェック弁
39 復帰用コイルバネ
46 固定ピン
47 ピン
51 張力調整用ばね
62 ロッド
63 ウェアリング
EW エンジンブロック

Claims (10)

  1. 偏心位置に固定部材26で回転自在に支持される内方部材によりテンションプーリ21を回転自在に支持し、テンションプーリ21の位置を検出する磁気センサ93と作用片の磁石91とを設け、内方部材と固定部材26間に設定される隙間の変化を抑制する抑制手段を設け、この抑制手段を内方部材と固定部材26との間に介在させた弾性部材とし、この弾性部材を弾性変形させて内方部材と固定部材26間のプーリ軸方向隙間を所定の範囲に抑制するようにして磁気センサ93と作用片の磁石91の間の隙間の変化を抑制するように構成した偏心プーリ。
  2. 前記内方部材を取付部材34に対向して取付け、この取付部材34と内方部材の対向する端面に磁気センサ93と作用片の磁石91とを、作用片の磁石91が生じさせる磁気に磁気センサ93が応動するように設け、内方部材の回転による磁気の変化を検出してテンションプーリ21の回転変位を検出するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の偏心プーリ。
  3. 前記内方部材の偏心位置から所定半径位置に磁気センサ93を設け、この所定半径に沿って作用片の磁石91が回転移動し、磁気センサ93が応動してテンションプーリ21の回転変位を検出するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の偏心プーリ。
  4. 前記弾性部材によりプーリ軸方向隙間を抑制する所定の範囲を、磁気センサ93によるテンションプーリ21の回転変位の検出をその検出精度に許容される誤差範囲内で検出し得る変位内となるように設定したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の偏心プーリ。
  5. 前記弾性部材をOリング27としたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の偏心プーリ。
  6. 前記弾性部材を皿ばね27’又は波ワッシャとしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の偏心プーリ。
  7. 前記作用片の磁石91を、非磁性部材を介して内方部材に固定したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の偏心プーリ。
  8. 前記非磁性部材を合成樹脂の成形品としたことを特徴とする請求項7に記載の偏心プーリ。
  9. 前記内方部材の偏心位置に設けた偏心穴24に、偏心穴24を有するスリーブ81を内方部材に対し回転自在に挿通したことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の偏心プーリ。
  10. 前記請求項1乃至9のいずれかに記載の偏心プーリに、内方部材を介して変位させる張力調整用ばね51及び油圧ダンパ28を設けて張力調整自在として成るベルト張力調整装置。
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