JP4026865B2 - Infrared absorbing material manufacturing method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、肉眼で視認することは実質的にできないが、赤外線を吸収することにより、光学的に識別可能なコードパターン及び検知マーク等のマークを形成するための素材として用いられる赤外線吸収性に優れた材料であって、微細な粒子からなり、インキ化特性にも優れた赤外線吸収材料及びその製造方法に関する。
特に本発明は、975nm付近の近赤外領域における吸収特性が優れた赤外線吸収材料に関する。さらに本発明は、前記赤外線吸収性の材料を用いたインキ及び不可視パターンに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光学読み取りを利用したコードパターンとしてのバーコードが、主として物流管理システムのために広く利用されている。例えば、POS(販売時点管理)システム用のJANコードや配送伝票、荷分け伝票、納品用のバーコードタグなどの光学的データキャリアとして、バーコードは広く用いられている。
【0003】
これら従来のバーコードの光学読み取り用の光源光として650nm、800nm又は950nm付近に発光波長を持つ半導体レーザー又は発光ダイオードが主として用いられている。そのため、光源光の波長域が制約されるために、バーコードは、可視光領域に吸収帯のあるカーボンブラックを用いたインキ、又はシアン・グリーン系統の赤色/赤外波長域に吸収特性を持つインキにより印刷、又はプリントされている。
【0004】
又、バーコードの印刷の方式は、活版、オフセット、フレキソ、グラビア又はシルク印刷等で、主として、ソース・マーキングと呼ばれる大量印刷に適用される。バーコードのプリントの方式は、ドットインパクト、熱転写、ダイレクトサーマル、電子写真、インクジェットプリント等で、主として、インストア・マーキングと呼ばれる個別印刷、或いは、小ロットの情報コードラベルの製造に適用されている。
【0005】
しかし、こうした可視の情報コードはデザイン上の制約を印刷物にもたらすとしてこれを排除する要求が強い。そこで、可視光領域に吸収帯を持たないインキを印刷又はプリントすることにより情報コードを透明化し、目視での判定を困難にしようとする試みがなされている。
【0006】
こうした透明化の試みの1つとして、可視光線領域外の赤外線を主に吸収するインキを用いて、赤外線パターンを形成することが知られている〔例えば特開昭60−260674、特開昭61−86752号、特開昭63−116286号、特開平3−154187号、特開平3−227378号、特開平3−275389号、特開平4−70349号、特開平5−93160号、特開平6−297889号参照〕。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来用いられている赤外線領域に吸収域をもつ色素は、シアニン色素、フタロシアニン系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、ジルオール系色素、トリフェニルメタン系色素などがある。しかし、これらは600nm以上の波長領域に吸収帯を持つためにシアンカラーであるか、または可視領域(380nm〜700nm)に30〜40%の吸収があるために、若干赤みがかったクリーム色を呈している。よって、完全に透明なバーコードを形成することができなかった。さらにはこれらの色素は染料である為に、IDキャリアとしての耐光性が期待できないという欠点もあった。また、赤外線吸収顔料としてシアンフィルターガラスを用いるものもあるが、この場合、ガラスはCu2+イオンを含んでおり、550nmから吸収が始まるためにシアンカラーを呈していた。このような現状から、透明な不可視バーコードを提供するために、赤外線は吸収するが、可視光線は吸収しない材料の提供が望まれている。
【0008】
ところで、赤外線吸収コードパターンとは別の分野においても、赤外線吸収性の材料を使用できる分野がある。例えば、オーバー・ヘッド・プロジェクター(OHP)用の透明シートに、光学的検知方法を用いた複写機にて画像を形成するに際して、この透明シートの紙送りタイミング等の設定のために、透明シートの縁端部に検知マークが設けられる。光学的検知は例えばLEDとフォトトランジスタを組み合わせて行われ、検知マークとして赤外線吸収性の材料を用いることができると考えられる。
【0009】
ところが、従来は、例えば特開平3−99878号公報に記載されているように、検知マークは不透明な材料から形成されていた。しかし、不透明な検知マークは、OHPで目的とする画像とともに映し出されてしまい、映し出された画像を見にくくするという欠点があった。そこで、透明ではあるが、光学的に検知し得る検知マークが提供されれば、このような欠点は解消される。
【0010】
そこで本発明者は、先に、赤外領域にのみ吸収を持ち、可視光領域には吸収性がない新たな素材としてYbPO4 (リン酸イッテルビウム)を見出し、特許出願した〔特開平7−53946号〕。
ところが、YbPO4 をインキ顔料とする場合、微細な粒子が必要である。これは、顔料のインキへの馴染みを良くするためやインキによる印刷層の厚みが薄いことによる。ところが、上記出願に記載の方法で得られるYbPO4 の粒子径は数十μmであり、これを粉砕しても平均粒子径は約1μmである。また、それ以上の粒子径になるように粉砕することは事実上困難であった。さらに、YbPO4 は粉砕することにより、原因は明らかでないが、近赤外領域での吸収特性が大幅に低下するという問題もあった。
【0011】
そこで本発明の目的は、赤外領域にのみ吸収を持ち、可視光領域では吸収を行わない素材であるYbPO4 (リン酸イッテルビウム)であって、近赤外領域での吸収特性に優れたYbPO4 からなる赤外線吸収材料の製造方法を提供することにある。
さらに本発明は、近赤外領域での吸収特性に優れることに加えて、インキへの馴染みが良好で、薄い印刷層にも対応できる微細粒子であるYbPO4 からなる赤外線吸収材料の製造方法を提供することにある。
【0012】
また、本発明の目的は、上記製造方法により得られるYbPO4 を用いた肉眼では視認不可能であり、かつ赤外線吸収特性、耐候性、耐光性、インキ化特性、印刷適性、プリント適性及び耐候性に優れたインキを提供することにある。
【0013】
また、本発明の別の目的は、透明OHPシートに付すことができる透明な検知マークを提供するために、赤外線は吸収するが、可視光線は吸収しない材料を提供することにある。即ち、赤外線を吸収することにより光学的に検知可能であり、しかも可視光線を吸収しないことにより透明である検知マークを提供できる材料及びこの材料を用いたインキを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、YbPO4 粒子を加熱処理することを特徴とする赤外線吸収性を改善したYbPO4 粒子の製造方法に関する。
さらに本発明は、YbPO4 粒子を加熱処理し、次いで得られたYbPO4 粒子を湿式粉砕することを特徴とするYbPO4 粒子の製造方法に関する。
また本発明は、上記湿式粉砕をカップリング剤の存在下で行うYbPO4 粒子の製造方法に関する。
以下本発明について説明する。
【0015】
本発明の製造方法において用いるYbPO4 粒子は、従来から公知の方法により製造されたものであることができる。例えば、前記特開平7−53946号に記載のYbPO4 粒子を原料として、より高い赤外線吸収性を有するYbPO4 粒子を得ることができる。また、市販のYbPO4 を本発明の製造方法の原料に用いることもできる。尚、原料であるYbPO4 粒子の赤外線吸収性が高ければ、より高い赤外線吸収性を有するYbPO4 粒子を得ることができる。
【0016】
また、原料であるYbPO4 粒子は、イッテルビウムアルコキシドとリン酸アルコキシドとを加水分解して生成させることで製造したものであることもできる。 イッテルビウムアルコキシドとしては、例えばトリブトキシイッテルビウムを用いることができる。また、リン酸アルコキシドとしては、例えばリン酸トリブトキシドを用いることができる。リン酸トリブトキシド〔PO4 (C4 H9 O)3 〕は市販(例えば、高純度化学研究所製)され、容易に入手できる。
【0017】
また、リン酸アルコキシドとしてオルトリン酸(H3PO4)とアルコールとの反応生成物を用いることもできる。オルトリン酸は通常約15%の水分を含み、このようなオルトリン酸をアルコールに溶解してリン酸アルコキシドを生成させ、得られる生成物をそのままYbPO4 粒子生成反応に用いることができる。
【0018】
また、トリブトキシイッテルビウム〔Yb(C4 H9 O)3 〕は、例えば、1モルの酸化イッテルビウム〔Yb2 O3 〕微粉末(市販品、例えば信越化学製)と6モルの酢酸とを真空脱水反応させて、酢酸イッテルビウム〔Yb(CH3 COO)3 〕を沈殿として得、さらにこの酢酸イッテルビウムとトリブトキシバリウム〔Ba(C4 H9 O)2 〕(市販品もあるが、n−ブタノールに金属バリウムを溶解することでも得られる)とを溶媒(例えば、n−ブタノール)中で還流することで得られる。
【0019】
本発明の製造方法におけるYbPO4 粒子の熱処理の条件は、熱処理されたYbPO4 粒子の赤外線吸収性の改善の程度により適宜決定することができる。但し、実用的には、例えば、700℃〜1000℃の温度、好ましくは800〜900℃の温度で行うことが適当である。また熱処理時間は、赤外線吸収性の改善に十分な時間とすることができ、例えば、1〜6時間程度である。熱処理の雰囲気は、例えば空気中、常圧で行うことが適当である。
【0020】
熱処理されたYbPO4 粒子は、良好なインキ化特性を得るという観点から、湿式粉砕して、粒子径を小さくすることが好ましい。特に、一般には、熱処理により粒子径が増大することから、湿式粉砕することが好ましい。
湿式粉砕は、熱処理されたYbPO4 粒子を有機溶剤と混合スラリー化したものを粉砕機を用いて行う。粉砕機としては、例えば、転動ボールミル(例えば、チューブミル、コンパートメントミル、コニカルミル、ポットミル)、振動ボールミル(円振動ミル、ジャイラトリー振動ミル)、遊星ミル(ハイスイングボールミル)、遠心流動化ミル(CFミル)、攪拌ミル(タワーミル、サンドグラインダ、パールミル、アトライタ、アクアマイザ、コ・ボールミル)等を挙げることができる。
上記有機溶剤としては、インキ溶剤との相溶性という観点から、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、キシレン、酢酸エチル等を用いることができる。
湿式粉砕におけるスラリー濃度は、例えば、40〜60%(固形分比)の範囲とすることができる。
上記湿式粉砕は、YbPO4 粒子の平均粒子径が1μm以下、好ましくは0.8μm以下、より好ましくは0.5μm以下になるまで行うことが適当である。
平均粒子径を1μm以下とすることで、インキ化特性等に優れたものとすることができる。
【0021】
さらに、本発明の製造方法においては、上記湿式粉砕をカップリング剤の存在下で行うことが好ましい。カップリング剤の存在下で湿式粉砕して表面処理することにより、粉砕中の再凝集を防止して、より微細な粒子とすることができる。
さらに、上記表面処理により粒子表面の溶媒や酸、塩基等に対する化学的安定性や物理強度を向上することもできる。表面処理して得られたYbPO4 粒子は遠心分離等により溶媒中からウエットケーキとして容易に回収することができる。
得られたウエットケーキは、そのままインキ製造に用いることができる。但し、必要により乾燥することもできる。
【0022】
カップリング剤は、YbPO4 粒子及びインキビヒクルとなる樹脂と結合するものであれば特に限定はない。例えば、シラン化合物、チタン化合物、ジルコニウム化合物、アルミニウム化合物、金属キレート化合物などを挙げることができる。特に、化学的特性が安定(溶剤に対して強い耐性がある)であり、物理強度も強く、さらにインキビヒクルとの接着性の良い官能基が種々付加されており、選択の度合いが大きいという観点からは、シランカップリング剤であることが好ましい。
【0023】
シランカップリング剤としては以下のものを例示することができる。但し、これらに限定されるものではないことは勿論である。
テトラメトキシシラン(TMOS)、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アミノシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン。
【0024】
さらにシランカップリング剤以外にも、ジルコニウムカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、チタンカップリング剤を用いることができる。
YbPO4 粒子に対するカップリング剤の量は、YbPO4 粒子の粒子径やカップリング剤の種類により適宜決定出来るが、例えば一般にはYbPO4 粒子100重量部に対してカップリング剤0.1〜10重量部の範囲であることが適当である。
【0025】
上記本発明の製造方法により得られるYbPO4 粒子は、熱処理前に比べて975nm近傍の近赤外領域の吸収ピークが強くなる。例えば、図2に熱処理前後のYbPO4 粒子の反射率スペクトルを示す。熱処理により、975nm近傍の吸収ピークが倍増している。YbPO4 粒子中のYb3+は、イオン状態で赤外領域に、Yb3+の 2F7/2 → 3F5/2 の遷移に基づく吸収帯を持つ。さらに、この吸収は、遷移金属イオンによる着色と異なり、ブロードとならず可視領域吸収を有しないために着色しない。
【0026】
本発明の製造方法により得られるYbPO4 粒子は、図2に示すように約975nmをピークとする赤外領域の照射光に対する吸収が強く、かつ400〜700nmの可視領域には吸収を有さない。
従って、このYbPO4 粒子を用いたインキ等によってバーコードを形成すると、吸収を行うバーの部分(印刷部)と、反射を行うスペースの部分(非印刷部)の間に、照射赤外光の吸収/反射の反射光の濃淡が形成され、バーコードのシグナルを読み取ることができるが、肉眼で視認することはできない。さらに、本発明の赤外線吸収材料を用いたインキ等によって検知マークを形成すると、吸収を行う検知マーク(印刷部)と、反射を行う非印刷部の間に、照射赤外光の吸収/反射の反射光の濃淡が形成され、検知マークが認識されるが、肉眼で視認することはできない。
【0027】
本発明のYbPO4 粒子を、マークのうちでもコードパターンの印刷に適したプリント方式である、オフセット印刷、熱転写プリント、インジェクトプリント、電子写真式プリント用の、オフセットインキ、熱転写リボンインキ、インクジェットインキ、トナーインキの顔料として用いる場合には、上記本発明のYbPO4 粒子は、平均粒子径が0.01μm〜0.1μmであり、最大粒子径が0.5μm以下である粉末であることが好ましい。上記方式により得られる印刷膜厚もしくはプリント膜厚が通常約1〜2μmであり、最大でも3μm程度であることから、YbPO4 粒子の平均粒子径を上記範囲のサブミクロンオーダーとすることにより、印刷ムラを抑制することができるからである。また、検知マークをグラビア印刷するためのグラビアインキにおいても同様である。
【0028】
さらに、インキ特性を考慮すると、バインダー成分が無極性のオフセットインキ、熱転写リボンインキ、トナーインキに対しては、YbPO4 粒子の粉末の表面に親油性コートを施して、インキバインダーへの粒子の分散性を向上させることが好ましい。分散性を向上させることにより、形成したマークの読み取りを良好に行うことができる。
【0029】
即ち、オフセット印刷においては印刷中にインキからYbPO4 粒子粉末が析出したり、赤外光の吸収部分が印刷されない抜けの状態の発生を防止することができる。また、熱転写リボンにおいては、均一なコート層のリボンコーティングを得ることができ、プリント時に転写不良が発生することを防止することができる。さらに、電子写真式プリントのトナーにおいても、トナーインキのYbPO4 粒子粉末の含有状態を均一に保つことができ、安定な吸収レベルを有するマークを得ることができる。
【0030】
又、YbPO4 の屈折率を測定したところ1.505であった。このことから、本発明のYbPO4 粒子をインキ化する際に用いるインキビヒクルは、YbPO4 との屈折率差がそれほど大きくならないものが適当である。そのような観点から、上記インキビヒクルとしては屈折率が1.3〜1.7の範囲であるものが適当である。
【0031】
本発明のオフセット及び活版インキにおいて、ビビクルを構成する樹脂としては、一般的には、蛋白質、ゴム、セルロース類、シエラック、コパル、でん粉、ロジン等などの天然樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等の熱可塑性樹脂、レゾール型フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂などがあげられる。さらにビヒクル中に、必要に応じて、印刷皮膜の柔軟性・強度安定化のための可塑剤、粘度調整、乾燥性のための溶剤、さらに乾燥、粘度、分散性、各種反応剤等の助剤を適宜添加することができる。
【0032】
但し、形成されたマークが油脂成分により汚染物質を吸着することが望ましくないことから、好適には、常温で液体の油脂成分を用いない光重合硬化型もしくは電子線硬化型インキを用いて形成する。これらインキの硬化物の主成分はアクリル系樹脂である。従って、上記インキはアルキルモノマーを含有するものであり、具体的には、市販されている以下のアクリルモノマーを挙げることができる。
【0033】
単官能アクリレートとしては、2- エチルヘキシルアクリレート、2- エチルヘキシルEO付加物アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、2- ヒドロキシエチルアクリレート、2- ヒドロキシプロピルアクリレート、2- ヒドロキシエチルアクリレートのカプロラクトン付加物、2- フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノールEO付加物アクリレート、ノニルフェノールEO付加物にカプロラクトン付加したアクリレート、2- ヒドロキシ- 3- フェノキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フルフリルアルコールのカプロラクトン付加物アクリレート、アクリロイルモルホリン、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、4,4- ジメチル- 1,3- ジオキソランのカプロラクトン付加物のアクリレート、3- メチル- 5,5- ジメチル- 1,3- ジオキソランのカプロラクトン付加物のアクリレートなどが用いられ得る。
【0034】
一方、多官能アクリレートとしては、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付加物ジアクリレート、1,6- ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、ヒドロキシピバルアルデヒドとトリメチロールプロパンのアセタール化合物のジアクリレート、2,2- ビス〔4- (アクリロイロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2- ビス〔4- (アクリロイロキシジエトキシ,フェニル〕メタン、水添ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物のジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート・ペンタアクリレート混合物、ジペンタエリスリトールの低級脂肪酸およびアクリル酸のエステル、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物アクリレート、トリス(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、2- アクリロイロキシエチルホスフェートなどが用いられ得る。
【0035】
これらの樹脂又はモノマーからなるインキは無溶剤性で、電磁波や電子線照射により連鎖的重合反応を起こして硬化する。このうち、紫外線照射型のものについては、光重合開始剤と、必要に応じて増感剤および助剤として、重合禁止剤、連鎖移動剤などを添加する。
【0036】
光重合開始剤としては、1)直接光分解型としてアリールアルキルケトン、オキシムケトン、アシルホスフィンオキシド等、2)ラジカル重合反応型としてベンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導体等、3)カチオン重合反応型としてアリールジアゾニウム塩、アリールヨードニウム塩、アリールスルホニウム塩、アリールアセトフェノン等があり、その他に4)エネルギー移動型、5)光レドックス型、ならびに6)電子移動型のものが用いられ得る。
【0037】
また、電子線硬化型のものについては、前述した紫外線照射型と同様な樹脂又はモノマーを用いて、光重合開始剤を必要とせず、必要に応じて各種助剤が添加され得る。
【0038】
インクジェットインキは、本発明のYbPO4 粒子粉末及び上記ビビクル以外に水及び水性有機溶媒を含有するものであることができる。水は、イオン交換水以上の純度であればよい。
【0039】
水溶性有機溶媒は、インキの乾燥防止及び浸透性付与を目的とし、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリンの如き多価アルコール類:N−アルキルピロリドン類:酢酸エチル、酢酸アミルの如きエステル類:メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールの如き低級アルコール類:メタノール、ブタノール、フェノールのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物の如きグリコールエーテル類等が挙げられる。これらの水溶性有機溶媒は、上記溶媒例に限定されるものではなく、溶媒の吸湿性、保湿性、染料溶解性や浸透性、インキの粘度や氷点などを考慮して、適宜、単独もしくは複数で使用される。これらの水溶性有機溶媒の使用料は、インキの0.1〜70重量%の範囲が好ましい。
【0040】
インクジェット記録装置のシステムに要求される諸条件を満たすために、必要に応じて、インキの成分として従来から知られている添加物を添加することも可能である。これらの添加物としては、pH調製剤としてのアルコールアミン類、アンモニウム塩類、金属水酸化物:比抵抗調製剤としての有機塩類、無機塩類:酸化防止剤:防腐剤:防カビ剤:金属封鎖剤としてのキレート剤等が挙げられる。
【0041】
上記組成に加えて、噴封ノズル部の閉塞やインキ吐出方向の変化などが生じない程度に、ポリビニルアルコール、ポリビニルビロリドン、カルボキシメチルセルロース、スチレンアクリル酸樹脂、スチレンマレイン酸樹脂等の水溶性樹脂を添加することもできる。
【0042】
熱転写リボンインキ並びに検知マークを印刷するためのグラビアインキ及びスクリーンインキには、本発明のYbPO4 粒子粉末以外に、ビビクルとして合成樹脂、ワックス、および必要に応じて溶剤や着色剤を配合して調製する。合成樹脂は、サーマルヘッドの電圧、融点などを考慮した上で適当なものを単独または混合して用いる。具体例をあげれば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリブチン、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、アセチルセルロースプラスチック、ニトロセルロース、ポリアセタールなどである。ワックスは、ミツロウ、触ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワクス、カルナバワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、キャンデリラワックス、ベトロラクタム、マイクロクリスタリンワックスなどから適宜選択して用いることができる。
【0043】
溶剤は、熱転写リボンインキ組成物を通常の印刷方法で塗布できるインキとする場合に用いる。ベンゼン、キシレン、トルエン、トリクレン、ホワイトスピリット、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチルシクロヘキサン、メチルエチルケトン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、シクロヘキサノンなどがその例である。特に、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、キシレンおよびトルエンが用いられることが好ましい。
【0044】
上記熱転写リボンインキをベースフィルム上に設けた熱転写シートとすることができる。ベースフィルムの材料には、常用のものを使用すればよい。具体的には、ポリエスチル、ポリプロピレン、セロファン、アセテート、ポリカーボネートなどのプラスチックのフィルム、およびコンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類を使用することができる。
【0045】
電子写真方式の場合のトナーインキの構成成分は本発明のYbPO4 粒子粉末、ビビクル、必要に応じて帯電制御剤、オフセット防止剤、外添剤(流動化剤)からなる。ビビクルはポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル系共重合体、スチレン−ブタジェン系共重合体、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂を挙げることができる。接触帯電性は、アミノ基などの電子供与性の置換基を含むものは正帯電を帯びやすく、フッ素、カルボキシル基などの電子受容性置換基を有するものは負帯電を帯びやすい。
【0046】
帯電制御剤は正帯電用にはニグロシン系染料、第4級アンモニウム系化合物など、負帯電トナーにはアルキルサルチル酸の金属錯体、アゾ系含金属錯体などが用いられる。その他添加剤として、熱ロール定着のオフセット防止剤として低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンなどが用いられる。
【0047】
さらに本発明のインキには、組成物中に非可逆性を有する消色性着色剤を含有させることができる。この場合の消色性着色剤は、可視光域において可視状態を維持し、消色のための操作、たとえば近赤外線の照射などの操作によって非可逆的に不可視状態に変化する着色剤である。このような消色性着色剤を含有するインキ組成物でコードパターンを形成すると、印刷画像を肉眼で識別することが可能であり、印刷精度を向上させることができる。その後、消色操作を行うことによって、コードパターンを不可視状態に変化させることができる。
【0048】
具体例としては、下記構造式、で示される消色性着色剤IR820B(昭和電工製)やシアニン系色素とテトラブチルアンモニウム・ブチルトリフェニルボレートなどの有機ホウ素アンモニウム塩を共存することにより近赤外光を吸収して両者がカップリングし、不可逆的に透明になるものがある。
【0049】
【化1】
【0050】
本発明のYbPO4 粒子は、図2に示すように約975nmに鋭い吸収を示す。そこで、このYbPO4 粒子を用いて形成したコードパターン又は検知マークに、照射光源として、例えば半導体レーザーのパルス状の赤外光又は発光ダイオードの赤外発光に対して900nm以下の光及び1000nm以上の光を吸収するバンドパスフィルターをコーティングしたレンズ等を受光センサー側に取り付けて赤外線を照射すると、鋭い吸収シグナルとして識別できる。
【0051】
本発明は、前記YbPO4 粒子を用いた不可視パターン及び不可視情報パターンを包含する。ここで、パターンは非情報パターン及び情報パターンを包含する。非情報パターンとしては検知マーク等を挙げることができる。また、情報パターンとしては、コードパターンを挙げることができる。コードパターンとしては、バーコードを例示でき、バーコードは1次元のバーコード以外に2次元コード等であってもよい。特に本発明では、高い解像度が得られることから、2次元コードに有効である。
【0052】
又、検知マークとは、光学的検知方法を用いた複写機にて画像を形成する際に、光学的に検知されない透明シートの紙送りタイミング等の設定のために設けられるマークである。検知マークの形状や検知マークを設ける透明シート上の位置については、特に制限はない。例えば、特開昭58−106550号、同58−105157号、同59−7367号及び特開平3−99878号公報に記載されているような、検知マークが挙げられる。
【0053】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに説明する。
【0054】
実施例1
市販のリン酸イッテルビウム〔信越化学製〕微粉末200重量部を800℃の電気炉(雰囲気:空気、常圧)中で2時間加熱焼成した。
次いで、加熱焼成したリン酸イッテルビウムに200重量部のトルエンを添加してスラリー状とし、さらにシランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学製)を2重量部を添加した。このスラリーをボールミルにより1000rpm、100分間湿式粉砕した。
表面処理されたリン酸イッテルビウムは、遠心分離(3500rpm、30分間)することによりウエットケーキ(固形分72%)として回収された。
【0055】
上記で得られたYbPO4 のウエットケーキ中の結晶のX線回折パターンを測定し(測定装置:リガク,RINT−1500)、図1に示す。その結果、この結晶は極めて結晶性が高いことが分かる。
さらに、上記で得られたYbPO4 のウエットケーキの分光反射率を測定した結果を図2に示す。また、原料に用いたYbPO4 の分光反射率も同様に測定して図2に示す。尚、測定は、島津製作所製自記分光光度計UV3101PCを用い、硫酸バリウムの反射率を100%として行った。
また、上記で得られたYbPO4 のウエットケーキ中の結晶の粒子径を粒度分布計(Photal粒度分布測定装置PAR−III)により測定した。その結果を図3に示す。その結果、上記ウエットケーキには平均粒子径が0.83μmのYbPO4 結晶が含まれている事が分かる。
【0056】
実施例2
実施例1で得たウエットケーキ(固形分72%)17重量部を、アクリレートモノマー2重量部、アクリレートオリゴマー4重量部、ワックス3重量部及び増感剤0.5重量部からなるオフセットビヒクルに添加混合して、真空ブレンダー中にてフラッシングし、溶媒成分を除去し、オフセット用インキを調製した。このインキを用いて、PETフィルム(厚さ188μm)上にバーコードをオフセット印刷した。得られた印刷層の分光反射率を測定し、結果を図4に示す。
【0057】
得られたバーコードは、肉眼では認識できなかった。このバーコードを光源として赤外発光ダイオード(SHARP、GL480、ピーク発光波長950nm)を用い、受光部としてフォトダイオード(SHARP、PD413PI、ピーク発光波長960nm)を用いて、読み取り試験を行った。その結果、バーコード情報を読み取ることができた。
【0058】
実施例3
実施例1で得たウエットケーキ(固形分72%)42重量部を、MMA(メチルメタクリレート)13重量部、シクロヘキサノン26重量部およびスワゾール1000 19重量部を加えて作成したビヒクルと混合し、シルクスクリーンインキを得た。このインキを白PETフィルム(厚さ188μm)上に250メッシュのバーコードスクリーン版を用いてシルク印刷した。得られた印刷層の分光反射率測定結果を図5に示す。
【0059】
得られたバーコードは、実施例2と同様に、肉眼では認識できなかった。さらに、このバーコードを実施例2と同様の光源および受光部を用いて、読み取り試験を行った。その結果、バーコード情報を読み取ることができた。
【0060】
実施例4
実施例1で得たウエットケーキ(固形分72%)58.5重量部を、アクリル樹脂14重量部、トルエン27.5重量部及び沈降防止剤3重量部と攪拌してグラビアインキを得た。得られたインキを、PETシート(厚さ100μm)の縁端部にグラビア印刷して、光学的検知マークを有する透明OHPシートを得た。このOHPシートのグラビア印刷した検知マークの部分も透明であった。この検知マークの分光反射率測定結果を図6に示す。
【0061】
得られた透明OHPシートを光感応型シート検知装置付の複写機でプリントテストを行った。その結果、シートの検知性及び紙送り性ともに良好であった。さらに、画像を形成したシートは、検知マークの部分が透明であることから、OHPでの使用時の画像も見やすいものであった。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、975nm付近の近赤外領域の吸収ピークの強度が改善されたYbPO4 粒子を製造することができる。このYbPO4 粒子は、赤外線吸収コードパターンや赤外線吸収検知マーク等の赤外線吸収マークの形成用として優れた材料である。
特に本発明の製造方法により得られたYbPO4 粒子は、光源として赤外発光ダイオードやガリウム・砒素半導体レーザーを用いた場合、吸収ピーク付近の波長が光源光のピーク波長に大変近く、さらに受光素子であるフォトダイオードの分光感度特性が吸収特性とほぼ一致することから、近赤外吸収特性を信号として利用し易いという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得たYbPO4 の結晶のX線回折パターンを示す。
【図2】 実施例1で得たYbPO4 粉末および原料YbPO4 についての分光反射率のスペクトルを示す。
【図3】 実施例1で得たYbPO4 の結晶の粒度分布を示す。
【図4】 実施例2で得た印刷層の分光反射率のスペクトルを示す。
【図5】 実施例3で得た印刷層の分光反射率のスペクトルを示す。
【図6】 実施例4で得た検知マークの分光反射率のスペクトルを示す。
ついてのX線回折パターンを示す。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
Although the present invention cannot be visually recognized with the naked eye, it absorbs infrared rays, and thereby absorbs infrared rays so that it can be used as a material for forming marks such as optically distinguishable code patterns and detection marks. The present invention relates to an infrared ray absorbing material which is an excellent material, is composed of fine particles and has excellent ink-forming properties, and a method for producing the same.
In particular, the present invention relates to an infrared absorbing material having excellent absorption characteristics in the near infrared region near 975 nm. Furthermore, the present invention relates to an ink and an invisible pattern using the infrared absorbing material.
[0002]
[Prior art]
In recent years, barcodes as code patterns using optical reading have been widely used mainly for physical distribution management systems. For example, barcodes are widely used as optical data carriers such as JAN codes for point-of-sale (POS) systems, delivery slips, shipping slips, and barcode tags for delivery.
[0003]
A semiconductor laser or a light emitting diode having an emission wavelength near 650 nm, 800 nm, or 950 nm is mainly used as light source light for optical reading of these conventional barcodes. Therefore, since the wavelength range of the light source light is restricted, the barcode has an absorption characteristic in the ink using carbon black having an absorption band in the visible light region, or in the red / infrared wavelength region of the cyan / green system. Printed or printed with ink.
[0004]
The barcode printing method is letterpress, offset, flexo, gravure or silk printing, and is mainly applied to mass printing called source marking. Barcode printing methods are dot impact, thermal transfer, direct thermal, electrophotography, inkjet printing, etc., and are mainly applied to individual printing called in-store marking or the production of small-lot information code labels. .
[0005]
However, there is a strong demand for eliminating such visible information codes because they place design constraints on the printed matter. Therefore, an attempt has been made to make the information code transparent by printing or printing ink that does not have an absorption band in the visible light region, thereby making visual judgment difficult.
[0006]
As one of such attempts for transparency, it is known to form an infrared pattern using ink that mainly absorbs infrared light outside the visible light region [for example, Japanese Patent Laid-Open Nos. 60-260674 and 61 -86752, JP-A-63-1116286, JP-A-3-154187, JP-A-3-227378, JP-A-3-275389, JP-A-4-70349, JP-A-5-93160, JP-A-6 -297889].
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Conventionally used dyes having an absorption region in the infrared region include cyanine dyes, phthalocyanine dyes, naphthoquinone dyes, anthraquinone dyes, zirolol dyes, and triphenylmethane dyes. However, these have a cyan color because they have an absorption band in the wavelength region of 600 nm or more, or have a slightly reddish cream color because they have an absorption of 30 to 40% in the visible region (380 nm to 700 nm). Yes. Therefore, a completely transparent barcode could not be formed. Furthermore, since these pigments are dyes, there is a disadvantage that light resistance as an ID carrier cannot be expected. In some cases, cyan filter glass is used as the infrared absorbing pigment. In this case, the glass contains Cu 2+ ions, and since the absorption starts at 550 nm, it exhibits a cyan color. Under these circumstances, in order to provide a transparent invisible barcode, it is desired to provide a material that absorbs infrared rays but does not absorb visible light.
[0008]
By the way, there is a field where an infrared-absorbing material can be used even in a field other than the infrared-absorbing code pattern. For example, when an image is formed on a transparent sheet for an overhead projector (OHP) by a copying machine using an optical detection method, the setting of the sheet feeding timing and the like of the transparent sheet A detection mark is provided at the edge. Optical detection is performed by combining, for example, an LED and a phototransistor, and it is considered that an infrared absorbing material can be used as a detection mark.
[0009]
However, conventionally, as described in, for example, Japanese Patent Laid-Open No. 3-99878, the detection mark is formed of an opaque material. However, the opaque detection mark is projected together with the target image by OHP, and there is a drawback that it is difficult to see the projected image. Therefore, if a detection mark that is transparent but can be detected optically is provided, such a drawback is eliminated.
[0010]
Therefore, the present inventor previously found YbPO 4 (ytterbium phosphate) as a new material having absorption only in the infrared region and no absorption in the visible light region, and filed a patent application [JP-A-7-53946. issue〕.
However, when YbPO 4 is used as an ink pigment, fine particles are required. This is because the thickness of the printing layer by the ink is thin in order to improve the familiarity of the pigment with the ink. However, the particle size of YbPO 4 obtained by the method described in the above application is several tens of μm, and the average particle size is about 1 μm even when pulverized. Moreover, it was practically difficult to pulverize to a particle size larger than that. Further, the cause of YbPO 4 pulverization is not clear, but there is also a problem that the absorption characteristics in the near-infrared region are greatly reduced.
[0011]
Accordingly, an object of the present invention is YbPO 4 (ytterbium phosphate), which is a material that absorbs only in the infrared region and does not absorb in the visible light region, and has excellent absorption characteristics in the near infrared region. An object of the present invention is to provide a method for producing an infrared absorbing material comprising 4 .
Furthermore, the present invention provides a method for producing an infrared-absorbing material comprising YbPO 4 which is a fine particle that has excellent absorption characteristics in the near-infrared region, and is well-familiar with ink and can be applied to a thin printed layer. It is to provide.
[0012]
Further, the object of the present invention is not visible with the naked eye using YbPO 4 obtained by the above production method, and has infrared absorption characteristics, weather resistance, light resistance, inking characteristics, printability, printability and weatherability. It is to provide an excellent ink.
[0013]
Another object of the present invention is to provide a material that absorbs infrared rays but does not absorb visible light in order to provide a transparent detection mark that can be attached to a transparent OHP sheet. That is, an object of the present invention is to provide a material capable of providing a detection mark that can be optically detected by absorbing infrared rays and that is transparent by not absorbing visible light, and an ink using the material.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to a method for producing YbPO 4 particles having improved infrared absorbing, characterized in that heat treatment of YbPO 4 particles.
The invention further heat treating the YbPO 4 particles and then a method of manufacturing a YbPO 4 particles, wherein the obtained YbPO 4 particles to wet milling.
The present invention also relates to a method for producing YbPO 4 particles, wherein the wet pulverization is performed in the presence of a coupling agent.
The present invention will be described below.
[0015]
The YbPO 4 particles used in the production method of the present invention can be produced by a conventionally known method. For example, the YbPO 4 particles described in JP said Hei 7-53946 as a raw material, can be obtained YbPO 4 particles having a higher infrared absorbing. Commercially available YbPO 4 can also be used as a raw material for the production method of the present invention. In addition, if the infrared absorptivity of the raw material YbPO 4 particles is high, YbPO 4 particles having higher infrared absorptivity can be obtained.
[0016]
Further, the raw material YbPO 4 particles can also be produced by hydrolyzing and producing ytterbium alkoxide and phosphoric acid alkoxide. As the ytterbium alkoxide, for example, tributoxy ytterbium can be used. Further, as the phosphoric acid alkoxide, for example, phosphoric acid tributoxide can be used. Tributoxide phosphate [PO 4 (C 4 H 9 O) 3 ] is commercially available (for example, manufactured by High Purity Chemical Laboratory) and can be easily obtained.
[0017]
Further, a reaction product of orthophosphoric acid (H 3 PO 4 ) and alcohol can be used as the phosphoric acid alkoxide. Orthophosphoric acid usually contains about 15% of moisture, and such orthophosphoric acid is dissolved in alcohol to form a phosphoric acid alkoxide, and the resulting product can be used as it is for the YbPO 4 particle forming reaction.
[0018]
Tributoxy ytterbium [Yb (C 4 H 9 O) 3 ] is prepared by, for example, vacuuming 1 mol of ytterbium oxide [Yb 2 O 3 ] fine powder (commercially available, for example, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) and 6 mol of acetic acid. Dehydration reaction was performed to obtain ytterbium acetate [Yb (CH 3 COO) 3 ] as a precipitate, and this ytterbium acetate and tributoxybarium [Ba (C 4 H 9 O) 2 ] (also commercially available, n-butanol) It can also be obtained by refluxing in a solvent (for example, n-butanol).
[0019]
The heat treatment conditions for the YbPO 4 particles in the production method of the present invention can be appropriately determined depending on the degree of improvement in the infrared absorption of the heat treated YbPO 4 particles. However, practically, for example, it is appropriate to carry out at a temperature of 700 to 1000 ° C., preferably 800 to 900 ° C. Moreover, heat processing time can be made into time sufficient for an infrared absorptivity improvement, for example, is about 1 to 6 hours. The atmosphere for the heat treatment is suitably performed, for example, in air at normal pressure.
[0020]
The heat treated YbPO 4 particles are preferably wet pulverized to reduce the particle diameter from the viewpoint of obtaining good ink-forming properties. In particular, wet pulverization is generally preferred because the particle size is increased by heat treatment.
The wet pulverization is performed using a pulverizer in which heat-treated YbPO 4 particles are mixed with an organic solvent to form a slurry. Examples of the pulverizer include a rolling ball mill (for example, a tube mill, a compartment mill, a conical mill, a pot mill), a vibration ball mill (circular vibration mill, a gyratory vibration mill), a planetary mill (high swing ball mill), and a centrifugal fluidization mill ( CF mill), stirring mill (tower mill, sand grinder, pearl mill, attritor, aquamizer, co-ball mill) and the like.
As the organic solvent, methyl ethyl ketone (MEK), toluene, xylene, ethyl acetate and the like can be used from the viewpoint of compatibility with the ink solvent.
The slurry concentration in the wet pulverization can be, for example, in the range of 40 to 60% (solid content ratio).
The wet pulverization is appropriately performed until the average particle size of the YbPO 4 particles is 1 μm or less, preferably 0.8 μm or less, more preferably 0.5 μm or less.
By setting the average particle diameter to 1 μm or less, it is possible to obtain excellent ink-forming properties.
[0021]
Furthermore, in the manufacturing method of this invention, it is preferable to perform the said wet grinding in presence of a coupling agent. By performing wet pulverization and surface treatment in the presence of a coupling agent, reaggregation during pulverization can be prevented and finer particles can be obtained.
Furthermore, the above-mentioned surface treatment can improve the chemical stability and physical strength against the solvent, acid, base and the like on the particle surface. The YbPO 4 particles obtained by the surface treatment can be easily recovered as a wet cake from the solvent by centrifugation or the like.
The obtained wet cake can be used for ink production as it is. However, it can also be dried if necessary.
[0022]
The coupling agent is not particularly limited as long as it is capable of binding to YbPO 4 particles and a resin serving as an ink vehicle. For example, a silane compound, a titanium compound, a zirconium compound, an aluminum compound, a metal chelate compound, etc. can be mentioned. In particular, the chemical properties are stable (strong resistance to solvents), physical strength is strong, and various functional groups with good adhesion to the ink vehicle have been added, and the degree of selection is high. Is preferably a silane coupling agent.
[0023]
The following can be illustrated as a silane coupling agent. However, it is needless to say that the present invention is not limited to these.
Tetramethoxysilane (TMOS), γ- (2-aminoethyl) aminopropyltrimethoxysilane, γ- (2-aminoethyl) aminopropylmethyldimethoxysilane, aminosilane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, N-β- (N-vinylbenzylaminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane / hydrochloride, γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, aminosilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, methyltrimethoxysilane, methyltriethoxysilane, Vinyltriacetosilane, γ-chloropropyltrimethoxysilane, hexamethyldisilazane, γ-anilinopropyltrimethoxysilane, vinyltrimethoxysilane, octadecyldimethyl [3- (trimethoxysilyl) propyl] an Chloride, .gamma.-chloropropyl methyl dimethoxy silane, .gamma.-mercaptopropyl methyl dimethoxy silane, methyl trichlorosilane, dimethyl dichlorosilane, trimethyl chlorosilane.
[0024]
Furthermore, besides a silane coupling agent, a zirconium coupling agent, an aluminum coupling agent, or a titanium coupling agent can be used.
The amount of coupling agent to YbPO 4 particles may be appropriately determined by the type of particle size and a coupling agent YbPO 4 particles, for example, typically a coupling agent 0.1-10 wt relative YbPO 4 particles 100 parts by weight It is appropriate to be in the range of parts.
[0025]
The YbPO 4 particles obtained by the production method of the present invention have a stronger absorption peak in the near infrared region near 975 nm than before the heat treatment. For example, FIG. 2 shows the reflectance spectrum of YbPO 4 particles before and after heat treatment. By the heat treatment, the absorption peak near 975 nm is doubled. Yb 3+ in YbPO 4 particles has an absorption band based on the transition of 2 F 7/2 → 3 F 5/2 of Yb 3+ in the infrared region in the ionic state. Further, this coloration is not colored because it does not become broad and does not have visible region absorption, unlike the coloration by transition metal ions.
[0026]
As shown in FIG. 2, the YbPO 4 particles obtained by the production method of the present invention have strong absorption for irradiation light in the infrared region having a peak at about 975 nm, and no absorption in the visible region of 400 to 700 nm. .
Therefore, when a barcode is formed with ink using YbPO 4 particles or the like, between the portion of the bar that performs absorption (printing portion) and the portion of the space that performs reflection (non-printing portion), Absorption / reflection reflected light intensity is formed, and the barcode signal can be read, but cannot be visually recognized by the naked eye. Furthermore, when a detection mark is formed with ink or the like using the infrared ray absorbing material of the present invention, absorption / reflection of irradiated infrared light is detected between the detection mark (printing portion) that performs absorption and the non-printing portion that performs reflection. Although the density of the reflected light is formed and the detection mark is recognized, it cannot be visually recognized by the naked eye.
[0027]
The YbPO 4 particles of the present invention, a printing system suitable for printing the code pattern Among the marks, offset printing, thermal transfer printing, inject printing, for electrophotographic printing, offset inks, thermal transfer ribbon ink, inkjet ink When used as a toner ink pigment, the YbPO 4 particles of the present invention are preferably powders having an average particle size of 0.01 μm to 0.1 μm and a maximum particle size of 0.5 μm or less. . The printed film thickness or printed film thickness obtained by the above method is usually about 1 to 2 μm, and is about 3 μm at the maximum. Therefore, by setting the average particle diameter of YbPO 4 particles to the submicron order within the above range, printing is possible. This is because unevenness can be suppressed. The same applies to the gravure ink for gravure printing of the detection mark.
[0028]
In addition, considering the ink characteristics, for the offset ink, thermal transfer ribbon ink, and toner ink whose binder component is nonpolar, a lipophilic coat is applied to the surface of the YbPO 4 particle powder to disperse the particles in the ink binder. It is preferable to improve the property. By improving the dispersibility, the formed mark can be read satisfactorily.
[0029]
That is, in offset printing, it is possible to prevent the occurrence of a missing state in which YbPO 4 particle powder precipitates from the ink during printing or the infrared light absorbing portion is not printed. In addition, in the thermal transfer ribbon, a uniform ribbon coating with a coating layer can be obtained, and transfer defects can be prevented from occurring during printing. Further, in the toner of electrophotographic printing, the content of the YbPO 4 particle powder in the toner ink can be kept uniform, and a mark having a stable absorption level can be obtained.
[0030]
Further, the refractive index of YbPO 4 was measured and found to be 1.505. For this reason, the ink vehicle used when the YbPO 4 particles of the present invention are made into an ink is suitable so that the difference in refractive index from YbPO 4 does not become so large. From such a viewpoint, the ink vehicle having a refractive index in the range of 1.3 to 1.7 is suitable.
[0031]
In the offset and letterpress ink of the present invention, the resin constituting the vehicle is generally a natural resin such as protein, rubber, cellulose, shellac, copal, starch, rosin, vinyl resin, acrylic resin, Examples thereof include thermoplastic resins such as styrene resins, polyolefin resins, and novolac type phenol resins, thermosetting resins such as resol type phenol resins, urea resins, melamine resins, polyurethane resins, epoxies, and unsaturated polyesters. Further, in the vehicle, if necessary, a plasticizer for stabilizing the flexibility and strength of the printed film, a solvent for adjusting the viscosity, a solvent for drying, and an auxiliary agent such as drying, viscosity, dispersibility, various reagents, etc. Can be added as appropriate.
[0032]
However, since it is not desirable for the formed mark to adsorb contaminants with the oil and fat component, it is preferably formed using a photopolymerization curable ink or electron beam curable ink that does not use a liquid oil and fat component at room temperature. . The main component of the cured product of these inks is an acrylic resin. Therefore, the ink contains an alkyl monomer, and specific examples thereof include the following acrylic monomers that are commercially available.
[0033]
As monofunctional acrylates, 2-ethylhexyl acrylate, 2-ethylhexyl EO adduct acrylate, ethoxydiethylene glycol acrylate, 2-hydroxyethyl acrylate, 2-hydroxypropyl acrylate, caprolactone adduct of 2-hydroxyethyl acrylate, 2-phenoxyethyl acrylate , Phenoxydiethylene glycol acrylate, nonylphenol EO adduct acrylate, acrylate obtained by adding caprolactone to nonylphenol EO adduct, 2-hydroxy-3-phenoxypropyl acrylate, tetrahydrofurfuryl acrylate, caprolactone adduct acrylate of furfuryl alcohol, acryloylmorpholine, dicyclo Pentenyl acrylate, dicyclopentanyl Lilate, dicyclopentenyloxyethyl acrylate, isobornyl acrylate, acrylate of 4,4-dimethyl-1,3-dioxolane caprolactone adduct, addition of 3-methyl-5,5-dimethyl-1,3-dioxolane caprolactone Acrylate of the product can be used.
[0034]
On the other hand, as polyfunctional acrylate, hexanediol diacrylate, neopentyl glycol diacrylate, polyethylene glycol diacrylate, tripropylene glycol diacrylate, hydroxypivalic acid neopentyl glycol ester diacrylate, hydroxypivalic acid neopentyl glycol ester caprolactone addition Diacrylate, 1,6-hexanediol diglycidyl ether acrylic acid adduct, hydroxypivalaldehyde and trimethylolpropane acetal compound diacrylate, 2,2-bis [4- (acryloyloxydiethoxy) Phenyl] propane, 2,2-bis [4- (acryloyloxydiethoxy, phenyl] methane, hydrogenated bisphenol A ethylene oxide adduct Acrylate, tricyclodecane dimethanol diacrylate, trimethylolpropane triacrylate, pentaerythritol triacrylate, trimethylolpropane propylene oxide adduct triacrylate, glycerin propylene oxide adduct triacrylate, dipentaerythritol hexaacrylate / pentaacrylate mixture, di Lower fatty acid of pentaerythritol and ester of acrylic acid, caprolactone adduct acrylate of dipentaerythritol, tris (acryloyloxyethyl) isocyanurate, 2-acryloyloxyethyl phosphate and the like can be used.
[0035]
Inks made of these resins or monomers are solvent-free and cure by causing a chain polymerization reaction by irradiation with electromagnetic waves or electron beams. Among these, for the ultraviolet irradiation type, a polymerization inhibitor, a chain transfer agent, and the like are added as a photopolymerization initiator and, if necessary, a sensitizer and an auxiliary agent.
[0036]
As photopolymerization initiators, 1) direct photolysis type arylalkylketone, oxime ketone, acylphosphine oxide, etc. 2) radical polymerization reaction type benzophenone derivative, thioxanthone derivative, etc. 3) cationic polymerization reaction type aryldiazonium salt , Aryliodonium salts, arylsulfonium salts, arylacetophenones, and the like, and 4) energy transfer type, 5) photoredox type, and 6) electron transfer type can be used.
[0037]
For the electron beam curable type, a resin or monomer similar to the ultraviolet irradiation type described above is used, and no photopolymerization initiator is required, and various auxiliary agents can be added as necessary.
[0038]
The inkjet ink may contain water and an aqueous organic solvent in addition to the YbPO 4 particle powder of the present invention and the above-mentioned vehicle. The water should just be the purity more than ion-exchange water.
[0039]
The water-soluble organic solvent is used for the purpose of preventing ink drying and imparting penetrability. For example, polyhydric alcohols such as ethylene glycol, diethylene glycol, polyethylene glycol, and glycerin: N-alkylpyrrolidones: esters such as ethyl acetate and amyl acetate. Class: Lower alcohols such as methanol, ethanol, propanol, butanol: glycol ethers such as methanol, butanol, and ethylene oxide or propylene oxide adducts of phenol. These water-soluble organic solvents are not limited to the above solvent examples, and may be used singly or in plural as appropriate in consideration of the hygroscopicity, moisture retention, dye solubility and permeability, ink viscosity, freezing point, etc. of the solvent. Used in. The usage fee of these water-soluble organic solvents is preferably in the range of 0.1 to 70% by weight of the ink.
[0040]
In order to satisfy various conditions required for the system of the ink jet recording apparatus, additives conventionally known as ink components may be added as necessary. These additives include alcohol amines as pH adjusters, ammonium salts, metal hydroxides: organic salts as specific resistance adjusters, inorganic salts: antioxidants: preservatives: fungicides: metal sequestering agents. And chelating agents.
[0041]
In addition to the above composition, water-soluble resins such as polyvinyl alcohol, polyvinyl pyrrolidone, carboxymethyl cellulose, styrene acrylic acid resin, styrene maleic acid resin, etc. to such an extent that blockage of the nozzle part and change in the ink ejection direction do not occur. Can also be added.
[0042]
In addition to the YbPO 4 particle powder of the present invention, the gravure ink and screen ink for printing the thermal transfer ribbon ink and detection mark are prepared by blending a synthetic resin, wax, and a solvent and a colorant as necessary, as a vehicle. To do. As the synthetic resin, an appropriate one is used alone or mixed in consideration of the voltage and melting point of the thermal head. Specific examples include polyethylene, polystyrene, polypropylene, polybutyne, petroleum resin, vinyl chloride resin, polyvinyl alcohol, vinylidene chloride resin, methacrylic resin, polyamide, polycarbonate, fluororesin, polyvinyl formal, polyvinyl butyral, acetylcellulose plastic, nitrocellulose. And polyacetal. The wax can be appropriately selected from beeswax, touch wax, ibota wax, wool wax, shellac wax, carnauba wax, montan wax, paraffin wax, candelilla wax, betaloractam, microcrystalline wax and the like.
[0043]
The solvent is used when the thermal transfer ribbon ink composition is used as an ink that can be applied by a normal printing method. Examples are benzene, xylene, toluene, trichrene, white spirit, ethyl acetate, n-butyl acetate, methanol, ethanol, isopropanol, n-butanol, ethylcyclohexane, methyl ethyl ketone, ethyl cellosolve, butyl cellosolve, cyclohexanone and the like. In particular, methyl ethyl ketone, ethyl acetate, methanol, ethanol, xylene and toluene are preferably used.
[0044]
The thermal transfer ribbon ink can be a thermal transfer sheet provided on a base film. What is necessary is just to use what is used for the material of a base film. Specifically, plastic films such as polyester, polypropylene, cellophane, acetate, and polycarbonate, and papers such as condenser paper and paraffin paper can be used.
[0045]
The components of the toner ink in the case of the electrophotographic system include the YbPO 4 particle powder of the present invention, a vehicle, and, if necessary, a charge control agent, an offset preventive agent, and an external additive (fluidizing agent). Examples of the vehicle include thermoplastic resins such as polystyrene resin, styrene-acrylic copolymer, styrene-butadiene copolymer, polyester resin, epoxy resin, and polyolefin resin. As for the contact chargeability, those containing an electron donating substituent such as an amino group are easily charged positively, and those having an electron accepting substituent such as a fluorine or carboxyl group are easily charged negatively.
[0046]
As the charge control agent, a nigrosine dye or a quaternary ammonium compound is used for positive charging, and a metal complex of alkyl salicylic acid or an azo metal-containing complex is used for negative charging toner. As other additives, low molecular weight polyethylene, low molecular weight polypropylene and the like are used as an anti-offset agent for heat roll fixing.
[0047]
Furthermore, the ink of the present invention may contain a decolorizable colorant having irreversibility in the composition. The decolorizable colorant in this case is a colorant that maintains a visible state in the visible light region and changes irreversibly to an invisible state by an operation for decoloring, for example, an operation such as near infrared irradiation. When a code pattern is formed with an ink composition containing such a decolorizable colorant, a printed image can be identified with the naked eye, and printing accuracy can be improved. Thereafter, the code pattern can be changed to an invisible state by performing a decoloring operation.
[0048]
As a specific example, a near-infrared color can be obtained by coexisting a decolorizable colorant IR820B (manufactured by Showa Denko) represented by the following structural formula or a cyanine dye and an organic boron ammonium salt such as tetrabutylammonium / butyltriphenylborate. Some of them absorb light and couple with each other and become irreversibly transparent.
[0049]
[Chemical 1]
[0050]
The YbPO 4 particles of the present invention show a sharp absorption at about 975 nm as shown in FIG. Therefore, for the code pattern or detection mark formed using this YbPO 4 particle, as an irradiation light source, for example, a pulsed infrared light of a semiconductor laser or an infrared light emission of a light emitting diode of 900 nm or less and 1000 nm or more When a lens or the like coated with a bandpass filter that absorbs light is attached to the light receiving sensor and irradiated with infrared rays, it can be identified as a sharp absorption signal.
[0051]
The present invention includes an invisible pattern and an invisible information pattern using the YbPO 4 particles. Here, the pattern includes a non-information pattern and an information pattern. Examples of non-information patterns include detection marks. Moreover, a code pattern can be mentioned as an information pattern. An example of the code pattern is a barcode, and the barcode may be a two-dimensional code in addition to the one-dimensional barcode. In particular, the present invention is effective for a two-dimensional code because a high resolution can be obtained.
[0052]
The detection mark is a mark provided for setting a paper feed timing of a transparent sheet that is not optically detected when an image is formed by a copying machine using an optical detection method. The shape of the detection mark and the position on the transparent sheet where the detection mark is provided are not particularly limited. For example, detection marks described in JP-A-58-106550, JP-A-58-105157, JP-A-59-7367 and JP-A-3-99878 can be mentioned.
[0053]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be further described based on examples.
[0054]
Example 1
200 parts by weight of a commercially available fine powder of ytterbium phosphate (manufactured by Shin-Etsu Chemical) was heated and fired in an electric furnace (atmosphere: air, normal pressure) at 800 ° C. for 2 hours.
Next, 200 parts by weight of toluene was added to the heat-fired ytterbium phosphate to form a slurry, and 2 parts by weight of a silane coupling agent (γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, manufactured by Shin-Etsu Chemical) was added. This slurry was wet-ground by a ball mill at 1000 rpm for 100 minutes.
The surface-treated ytterbium phosphate was recovered as a wet cake (solid content: 72%) by centrifugation (3500 rpm, 30 minutes).
[0055]
The X-ray diffraction pattern of the crystals in the YbPO 4 wet cake obtained above was measured (measuring device: Rigaku, RINT-1500) and shown in FIG. As a result, it can be seen that this crystal has extremely high crystallinity.
Furthermore, the result of having measured the spectral reflectance of the wet cake of YbPO 4 obtained above is shown in FIG. Further, the spectral reflectance of YbPO 4 used as a raw material was measured in the same manner and shown in FIG. The measurement was performed using a self-recording spectrophotometer UV3101PC manufactured by Shimadzu Corporation, and the reflectance of barium sulfate was 100%.
Moreover, the particle diameter of the crystals in the YbPO 4 wet cake obtained above was measured with a particle size distribution meter (Phototal particle size distribution analyzer PAR-III). The result is shown in FIG. As a result, it can be seen that the wet cake contains YbPO 4 crystals having an average particle diameter of 0.83 μm.
[0056]
Example 2
17 parts by weight of the wet cake obtained in Example 1 (solid content: 72%) was added to an offset vehicle consisting of 2 parts by weight of acrylate monomer, 4 parts by weight of acrylate oligomer, 3 parts by weight of wax and 0.5 part by weight of sensitizer. The mixture was mixed and flushed in a vacuum blender to remove the solvent component, and an offset ink was prepared. Using this ink, a barcode was offset printed on a PET film (thickness: 188 μm). The spectral reflectance of the obtained printed layer was measured, and the result is shown in FIG.
[0057]
The obtained barcode could not be recognized with the naked eye. Using this barcode as a light source, an infrared light emitting diode (SHARP, GL480, peak emission wavelength 950 nm) was used, and a photodiode (SHARP, PD413PI, peak emission wavelength 960 nm) was used as a light receiving portion, and a reading test was conducted. As a result, barcode information could be read.
[0058]
Example 3
42 parts by weight of the wet cake obtained in Example 1 (72% solids) was mixed with a vehicle prepared by adding 13 parts by weight of MMA (methyl methacrylate), 26 parts by weight of cyclohexanone and 19 parts by weight of Swazol 1000, and silk screened. An ink was obtained. This ink was silk-printed on a white PET film (thickness: 188 μm) using a 250 mesh bar code screen. The spectral reflectance measurement result of the obtained printed layer is shown in FIG.
[0059]
As in Example 2, the obtained barcode could not be recognized with the naked eye. Further, this bar code was subjected to a reading test using the same light source and light receiving unit as in Example 2. As a result, barcode information could be read.
[0060]
Example 4
A gravure ink was obtained by stirring 58.5 parts by weight of the wet cake (solid content 72%) obtained in Example 1 with 14 parts by weight of an acrylic resin, 27.5 parts by weight of toluene and 3 parts by weight of an antisettling agent. The obtained ink was gravure-printed on the edge of a PET sheet (thickness: 100 μm) to obtain a transparent OHP sheet having an optical detection mark. The portion of the detection mark that was gravure-printed on this OHP sheet was also transparent. The result of spectral reflectance measurement of this detection mark is shown in FIG.
[0061]
The obtained transparent OHP sheet was subjected to a print test using a copying machine equipped with a photosensitive sheet detector. As a result, both sheet detectability and paper feedability were good. Further, the sheet on which the image was formed was easy to see the image when used in OHP because the detection mark portion was transparent.
[0062]
【The invention's effect】
According to the present invention, YbPO 4 particles with improved intensity of absorption peak in the near infrared region near 975 nm can be produced. The YbPO 4 particles are an excellent material for forming infrared absorption marks such as infrared absorption code patterns and infrared absorption detection marks.
In particular, the YbPO 4 particles obtained by the production method of the present invention have an absorption peak wavelength very close to the peak wavelength of the light source light when an infrared light emitting diode or a gallium / arsenic semiconductor laser is used as the light source. Since the spectral sensitivity characteristic of the photodiode is substantially the same as the absorption characteristic, there is an advantage that the near infrared absorption characteristic can be easily used as a signal.
[Brief description of the drawings]
1 shows an X-ray diffraction pattern of a YbPO 4 crystal obtained in Example 1. FIG.
FIG. 2 shows spectral reflectance spectra for YbPO 4 powder and raw material YbPO 4 obtained in Example 1.
3 shows the particle size distribution of YbPO 4 crystals obtained in Example 1. FIG.
4 shows a spectral reflectance spectrum of a printed layer obtained in Example 2. FIG.
5 shows a spectrum of spectral reflectance of a printed layer obtained in Example 3. FIG.
6 shows a spectrum of spectral reflectance of a detection mark obtained in Example 4. FIG.
An X-ray diffraction pattern is shown.
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