JP4026807B2 - コンテンツ再生装置、コンテンツ再生プログラム及び限定再生コンテンツ送信装置、限定再生コンテンツ送信プログラム並びに限定再生コンテンツ再生装置、限定再生コンテンツ再生プログラム - Google Patents

コンテンツ再生装置、コンテンツ再生プログラム及び限定再生コンテンツ送信装置、限定再生コンテンツ送信プログラム並びに限定再生コンテンツ再生装置、限定再生コンテンツ再生プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーバー型の放送システムにおいて、リアルタイム伝送(ストリーム型伝送)とカルーセル方式などの非リアルタイム伝送(ダウンロード型伝送、ファイル型伝送)とによるコンテンツを送受信するコンテンツ再生装置、コンテンツ再生プログラム及び限定再生コンテンツ送信装置、限定再生コンテンツ送信プログラム並びに限定再生コンテンツ再生装置、限定再生コンテンツ再生プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
送信側の放送事業者(情報提供者、放送局)から、放送波、通信回線網を通じて番組(以下、コンテンツとする)の送信(伝送)を行い、このコンテンツを受信する受信側の受信装置(ホームサーバ等)に蓄積しておく、いわゆるサーバー型の放送においては、受信側にて、映像・音声等のようにストリーム形式で再生されるコンテンツを送信する(伝送する)方法として、以下の2つの方法が想定されている。
【0003】
1つ目の方法として、受信側にてコンテンツを、ストリーム形式のままリアルタイムに再生可能なTS(トランスポートストリーム)で伝送する「リアルタイム伝送方法」がある(詳しくは、ISO/IEC 13818−1およびARIB STD−B32を参照)。2つ目の方法として、再生のための時刻情報をコンテンツに付与してリアルタイム再生可能な状態にしたTS(タイムスタンプ付TS)のファイルをデータカルーセル方式で伝送する「非リアルタイム伝送方法」がある(詳しくは、ARIB STD−B24の第2編を参照)。
【0004】
そして、これら2つの方法は、現在のところ、提供するサービスに応じて、使い分けられている。すなわち、それぞれ独立したサービスモデルに基づいて検討されているため、コンテンツの蓄積再生方法やコンテンツの権利管理保護方式(RMPシステム)や限定受信システム(CAシステム)等が独立した技術として存在している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら2つの方式「リアルタイム伝送方法」および「非リアルタイム伝送方法」は、これまで独立したサービス或いは独立した技術として扱われてきたため、それぞれのサービスを行うための一連の動作(受信、蓄積、再生)について共通性がなく、それぞれ独立した技術による受信装置が必要になるという問題がある。すなわち、これら2つの方式によるサービスを同時に扱おうとする場合には、受信してから再生するまで、それぞれのサービスを区別して取り扱って、それぞれのサービスに別々の技術を適用して扱う必要があった。
【0006】
そして、サービスを提供している送信側の放送事業者(情報提供者、放送局)の観点からも、これら2つの方式を併用したサービスの実現が望まれており、受信側の観点からも、これら2つの方式によるサービスを共通に扱える方法、装置が望まれている。
【0007】
そこで、本発明の目的は前記した従来の技術が有する課題を解消し、2つの方式「リアルタイム伝送方法」および「非リアルタイム伝送方法」によるコンテンツを共通に取り扱うことができるコンテンツ再生装置、コンテンツ再生プログラム及び限定再生コンテンツ送信装置、限定再生コンテンツ送信プログラム並びに限定再生コンテンツ再生装置、限定再生コンテンツ再生プログラムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記した目的を達成するため、以下に示す構成とした。
請求項1記載のコンテンツ再生装置は、映像・音声等のコンテンツが伝送されるサーバー型放送における当該コンテンツを再生するコンテンツ再生装置であって、リアルタイムに伝送されるストリーム形式のストリームコンテンツおよび非リアルタイムに伝送されるタイムスタンプ付きストリームファイル形式のファイルコンテンツが入力されるコンテンツ入力手段と、このコンテンツ入力手段で入力された前記ストリームコンテンツをリアルタイムに再生するリアルタイム再生手段と、前記コンテンツ入力手段で入力された前記ストリームコンテンツにタイムスタンプを付加し、非リアルタイムに伝送されるファイル形式と同一形式のタイムスタンプ付ストリームファイルに変換して記録処理を施す、ストリーム形式コンテンツ処理手段と、前記コンテンツ入力手段で入力された前記ファイルコンテンツをデコードし、タイムスタンプ付ストリームファイルを復元して書込処理を施す、ファイル形式コンテンツ処理手段と、前記ストリーム形式コンテンツ処理手段およびファイル形式コンテンツ処理手段で処理された前記タイムスタンプ付ストリームファイルを記憶蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に記憶蓄積されているタイムスタンプ付ストリームファイルを再生し出力する再生出力手段と、を備えることを特徴とする
【0009】
かかる構成によれば、コンテンツ再生装置は、コンテンツ入力手段によって、リアルタイムに伝送されるストリーム形式のストリームコンテンツおよび非リアルタイムに伝送されるタイムスタンプ付きストリームファイル形式のファイルコンテンツが入力される。続いて、コンテンツ再生装置は、リアルタイム再生手段によって、コンテンツ入力手段で入力されたストリームコンテンツをリアルタイムに再生する。そして、コンテンツ再生装置は、ストリーム形式コンテンツ処理手段によって、コンテンツ入力手段で入力された前記ストリームコンテンツにタイムスタンプを付加し、非リアルタイムに伝送されるファイル形式と同一形式のタイムスタンプ付ストリームファイルに変換して記録処理を施す。そして、コンテンツ再生装置は、ファイル形式コンテンツ処理手段によって、コンテンツ入力手段で入力された前記ファイルコンテンツをデコードし、タイムスタンプ付ストリームファイルを復元して書込処理を施す。そして、コンテンツ再生装置は、蓄積手段によって、ストリーム形式コンテンツ処理手段およびファイル形式コンテンツ処理手段で処理されたタイムスタンプ付ストリームファイルを記憶蓄積する。そして、コンテンツ再生装置は、再生出力手段によって、蓄積手段に記憶蓄積されているタイムスタンプ付ストリームファイルを再生し出力する。
【0010】
なお、ストリームコンテンツとは、連続した列(パケットの列)として送信側から送信されるビットの集まりによって構成されるコンテンツのことである。タイムスタンプとは、ストリームが入力された時の時刻情報であり、当該ストリーム毎(パケット毎)に付加されるものである。この明細書において、記録処理とは、「デジタル放送における映像符号化、音声符号化及び多重化方式」の標準規格(ARIB STD−B32)において、リアルタイム伝送されているTS(トランスポートストリーム)などのストリーム形式の信号を受信側の装置で蓄積処理することを表すものである。ファイルコンテンツとは、一つずつのファイルとして非リアルタイムに取扱可能なコンテンツのことである。書込処理とは、ファイル形式の信号を受信側の装置で蓄積処理することを表すものである。
【0011】
請求項2に記載のコンテンツ再生プログラムは、映像・音声等のコンテンツが伝送されるサーバー型放送における当該コンテンツを再生するために、コンピュータを、リアルタイムに伝送されるストリーム形式のストリームコンテンツおよび非リアルタイムに伝送されるタイムスタンプ付きストリームファイル形式のファイルコンテンツが入力されるコンテンツ入力手段、前記ストリームコンテンツをリアルタイムに再生するリアルタイム再生手段、前記ストリームコンテンツにタイムスタンプを付加し、非リアルタイムに伝送されるファイル形式と同一形式のタイムスタンプ付ストリームファイルに変換して記録処理を施す、ストリーム形式コンテンツ処理手段、前記ファイルコンテンツをデコードし、タイムスタンプ付ストリームファイルを復元して書込処理を施す、ファイル形式コンテンツ処理手段、前記タイムスタンプ付ストリームファイルを記憶蓄積する蓄積手段、前記蓄積手段に記憶蓄積されているタイムスタンプ付ストリームファイルを再生し出力する再生出力手段、として機能させることを特徴とする。
【0012】
かかる構成によれば、コンテンツ再生プログラムは、コンテンツ入力手段によって、リアルタイムに伝送されるストリーム形式のストリームコンテンツおよび非リアルタイムに伝送されるタイムスタンプ付きストリームファイル形式のファイルコンテンツが入力される。続いて、コンテンツ再生プログラムは、リアルタイム再生手段によって、コンテンツ入力手段で入力されたストリームコンテンツをリアルタイムに再生する。そして、コンテンツ再生プログラムは、ストリーム形式コンテンツ処理手段によって、コンテンツ入力手段で入力された前記ストリームコンテンツにタイムスタンプを付加し、非リアルタイムに伝送されるファイル形式と同一形式のタイムスタンプ付ストリームファイルに変換して記録処理を施す。そして、コンテンツ再生プログラムは、ファイル形式コンテンツ処理手段によって、コンテンツ入力手段で入力された前記ファイルコンテンツをデコードし、タイムスタンプ付ストリームファイルを復元して書込処理を施す。そして、コンテンツ再生プログラムは、蓄積手段によって、ストリーム形式コンテンツ処理手段およびファイル形式コンテンツ処理手段で処理されたタイムスタンプ付ストリームファイルを記憶蓄積する。そして、コンテンツ再生プログラムは、再生出力手段によって、蓄積手段に記憶蓄積されているタイムスタンプ付ストリームファイルを再生し出力する。
【0013】
請求項3記載の限定再生コンテンツ送信装置は、サーバー型放送における、映像・音声等のコンテンツストリームをスクランブルして送信し、受信側で当該コンテンツストリームを蓄積後に限定して再生させる限定再生コンテンツ送信装置であって、前記コンテンツストリームにスクランブルを施すとともに、当該スクランブル鍵情報を暗号化したECMを多重して、スクランブル化コンテンツストリームを生成するコンテンツスクランブル化手段と、前記スクランブル化コンテンツストリームにタイムスタンプを付与し、タイムスタンプ付きTSであるタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームとするタイムスタンプ付与手段と、前記タイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームをファイル化し、タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとするコンテンツファイル化手段と、前記タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを伝送信号化し、スクランブル化コンテンツ伝送信号として送信するファイル送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
かかる構成によれば、限定再生コンテンツ送信装置は、コンテンツスクランブル化手段によって、コンテンツストリームにスクランブルを施すとともに、当該スクランブル鍵情報を暗号化したECMを多重して、スクランブル化コンテンツストリームを生成する。続いて、限定再生コンテンツ送信装置は、タイムスタンプ付与手段によって、スクランブル化コンテンツストリームにタイムスタンプを付与し、タイムスタンプ付きTSであるタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームとする。そして、限定再生コンテンツ送信装置は、コンテンツファイル化手段によって、タイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームをファイル化し、タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとする。そして、限定再生コンテンツ送信装置は、ファイル送信手段によって、タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを伝送信号化し、スクランブル化コンテンツ伝送信号として送信する。
【0015】
また、請求項4記載の限定再生コンテンツ送信プログラムは、サーバー型放送における、映像・音声等のコンテンツストリームをスクランブルして送信し、受信側で当該コンテンツストリームを蓄積後に限定して再生させるために、コンピュータを、前記コンテンツストリームにスクランブルを施すとともに、当該スクランブル鍵情報を暗号化したECMを多重して、スクランブル化コンテンツストリームを生成するコンテンツスクランブル化手段、前記スクランブル化コンテンツストリームにタイムスタンプを付与し、タイムスタンプ付きTSであるタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームとするタイムスタンプ付与手段、前記タイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームをファイル化し、タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとするコンテンツファイル化手段、前記タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを伝送信号化し、スクランブル化コンテンツ伝送信号として送信するファイル送信手段、として機能させることを特徴とする。
【0016】
かかる構成によれば、限定再生コンテンツ送信プログラムは、コンテンツスクランブル化手段によって、コンテンツストリームにスクランブルを施すとともに、当該スクランブル鍵情報を暗号化したECMを多重して、スクランブル化コンテンツストリームを生成する。続いて、限定再生コンテンツ送信プログラムは、タイムスタンプ付与手段によって、スクランブル化コンテンツストリームにタイムスタンプを付与し、タイムスタンプ付きTSであるタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームとする。そして、限定再生コンテンツ送信プログラムは、コンテンツファイル化手段によって、タイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームをファイル化し、タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとする。そして、限定再生コンテンツ送信プログラムは、ファイル送信手段によって、タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを伝送信号化し、スクランブル化コンテンツ伝送信号として送信する。
【0017】
請求項5記載の限定再生コンテンツ再生装置は、送信側にて、映像・音声等のコンテンツストリームにスクランブルを施し、当該スクランブル鍵情報を暗号化したECMを多重してスクランブル化コンテンツストリームを生成し、タイムスタンプを付与してタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームとし、ファイル化してタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとし、伝送信号化して送信されたスクランブル化コンテンツ伝送信号、又は、スクランブル化コンテンツストリームが入力され、前記コンテンツストリームを限定して再生させる限定再生コンテンツ再生装置であって、入力されたスクランブル化コンテンツ伝送信号から前記タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを復元するコンテンツファイル復元手段と、このコンテンツファイル復元手段において復元されたタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを、蓄積手段に書込処理する書込処理手段と、入力されたスクランブル化コンテンツストリームにタイムスタンプを付加し、非リアルタイムに伝送されるファイル形式と同一形式のタイムスタンプ付ストリームにするタイムスタンプ付加手段と、このタイムスタンプ付加手段によってタイムスタンプが付加されたタイムスタンプ付ストリームを、前記タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとして、前記蓄積手段に記録処理する記録処理手段と、前記蓄積手段に蓄積記憶されたタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを前記タイムスタンプに基づいて前記スクランブル化コンテンツストリームとして再生するコンテンツストリーム再生手段と、このコンテンツストリーム再生手段において再生されるスクランブル化コンテンツストリームからECMを分離し、暗号を復号して前記スクランブル鍵情報を得るとともに、前記スクランブル化コンテンツストリームのスクランブルを解除して、前記コンテンツストリームを復元するコンテンツスクランブル解除手段と、を備えることを特徴とする。
【0018】
かかる構成によれば、限定再生コンテンツ再生装置は、コンテンツファイル復元手段によって、入力されたスクランブル化コンテンツ伝送信号からタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを復元し、書込処理手段によって、コンテンツファイル復元手段において復元されたタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを、蓄積手段に書込処理する。また、限定再生コンテンツ再生装置は、タイムスタンプ付加手段によって、入力されたスクランブル化コンテンツストリームにタイムスタンプを付加し、非リアルタイムに伝送されるファイル形式と同一形式のタイムスタンプ付ストリームし、記録処理手段によって、タイムスタンプ付加手段によってタイムスタンプが付加されたタイムスタンプ付ストリームを、タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとして、蓄積手段に記録処理する。そして、限定再生コンテンツ再生装置は、コンテンツストリーム再生手段によって、蓄積手段に蓄積記憶されたタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルをタイムスタンプに基づいてスクランブル化コンテンツストリームとして再生し、コンテンツスクランブル解除手段によって、コンテンツストリーム再生手段において再生されるスクランブル化コンテンツストリームからECMを分離し、暗号を復号してスクランブル鍵情報を得るとともに、スクランブル化コンテンツストリームのスクランブルを解除して、コンテンツストリームを復元する。
【0019】
請求項6記載の限定再生コンテンツ再生プログラムは、送信側にて、映像・音声等のコンテンツストリームにスクランブルを施し、当該スクランブル鍵情報を暗号化したECMを多重してスクランブル化コンテンツストリームを生成し、タイムスタンプを付与してタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームとし、ファイル化してタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとし、伝送信号化して送信されたスクランブル化コンテンツ伝送信号、又は、スクランブル化コンテンツストリームが入力され、前記コンテンツストリームを限定して再生させるために、コンピュータを、入力されたスクランブル化コンテンツ伝送信号から前記タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを復元するコンテンツファイル復元手段、このコンテンツファイル復元手段において復元されたタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを、蓄積手段に書込処理する書込処理手段、入力されたスクランブル化コンテンツストリームにタイムスタンプを付加し、非リアルタイムに伝送されるファイル形式と同一形式のタイムスタンプ付ストリームにするタイムスタンプ付加手段、このタイムスタンプ付加手段によってタイムスタンプが付加されたタイムスタンプ付ストリームを、前記タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとして、前記蓄積手段に記録処理する記録処理手段、前記蓄積手段に蓄積記憶されたタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを前記タイムスタンプに基づいて前記スクランブル化コンテンツストリームとして再生するコンテンツストリーム再生手段、このコンテンツストリーム再生手段において再生されるスクランブル化コンテンツストリームからECMを分離し、暗号を復号して前記スクランブル鍵情報を得るとともに、前記スクランブル化コンテンツストリームのスクランブルを解除して、前記コンテンツストリームを復元するコンテンツスクランブル解除手段、として機能させることを特徴とする。
【0020】
かかる構成によれば、限定再生コンテンツ再生プログラムは、コンテンツファイル復元手段によって、入力されたスクランブル化コンテンツ伝送信号からタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを復元し、書込処理手段によって、コンテンツファイル復元手段において復元されたタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを、蓄積手段に書込処理する。また、限定再生コンテンツ再生プログラムは、タイムスタンプ付加手段によって、入力されたスクランブル化コンテンツストリームにタイムスタンプを付加し、非リアルタイムに伝送されるファイル形式と同一形式のタイムスタンプ付ストリームし、記録処理手段によって、タイムスタンプ付加手段によってタイムスタンプが付加されたタイムスタンプ付ストリームを、タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとして、蓄積手段に記録処理する。そして、限定再生コンテンツ再生プログラムは、コンテンツストリーム再生手段によって、蓄積手段に蓄積記憶されたタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルをタイムスタンプに基づいてスクランブル化コンテンツストリームとして再生し、コンテンツスクランブル解除手段によって、コンテンツストリーム再生手段において再生されるスクランブル化コンテンツストリームからECMを分離し、暗号を復号してスクランブル鍵情報を得るとともに、スクランブル化コンテンツストリームのスクランブルを解除して、コンテンツストリームを復元する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
この実施の形態では、まず、コンテンツ受信再生装置の構成、動作を説明し、次に限定再生システムとして、限定再生コンテンツ送信装置および限定再生コンテンツ受信装置の構成、動作を説明する。なお、この実施の形態の説明では、実施の形態の各装置の効果をより明確にするために、その都度、従来の装置を引用して説明していくことにする。さらに、ここで、補足しておくと、コンテンツ受信再生装置と限定再生システムとは、リアルタイム伝送におけるストリーム形式のコンテンツおよび非リアルタイム伝送におけるファイル形式のコンテンツを共通に扱えるものであり、各装置(システム)の要部が同一であり、解決すべき課題も同一である。
【0028】
(コンテンツ受信再生装置の構成)
まず、コンテンツ受信再生装置の構成から説明する。図1はコンテンツ受信再生装置のブロック図である。この図1に示すように、コンテンツ受信再生装置1は、タイムスタンプ付加部3と、記録処理部5と、カルーセルデコード部7と、書込処理部9と、蓄積部11と、再生部13と、映像・音声デコード部15とを備えている。なお、このコンテンツ受信再生装置1には、リアルタイム伝送におけるストリーム形式のコンテンツおよび非リアルタイム伝送におけるファイル形式のコンテンツを受信するコンテンツ受信部(図示を省略)が備えられている。
【0029】
コンテンツ受信再生装置1は、受信したストリーム形式のコンテンツおよびファイル形式のコンテンツを蓄積して、蓄積後はこれら2種類のコンテンツを区別なく再生し、デコードして出力するものである。
【0030】
タイムスタンプ付加部3は、コンテンツ受信部(図示を省略)で受信したストリーム形式のコンテンツすなわちTS(トランスポートストリーム)にタイムスタンプを付加するものである。タイムスタンプはこのTSがタイムスタンプ付加部3に入力された時の時刻情報であり、ストリームの再生タイミングを示すものである。この実施の形態では、タイムスタンプはTSにおけるそれぞれのTSパケットの前に付加される。なお、ストリーム形式のコンテンツとは、連続した列(例えばこの場合はTSパケットの列)として送信側から送信されるビットの集まりによって構成されるコンテンツのことである。
【0031】
記録処理部5は、タイムスタンプ付加部3でタイムスタンプを付加されたタイムスタンプ付TSをタイムスタンプ付TSファイルとして蓄積部11に記録処理するものである。この説明において、記録処理とは、リアルタイム伝送されているストリーム形式のコンテンツを、受信側の装置で蓄積処理することを表わす。なお、タイムスタンプ付加部3および記録処理部5が請求項に記載したストリーム形式コンテンツ処理手段に相当するものである。
【0032】
カルーセルデコード部7は、コンテンツ受信部(図示を省略)で受信したファイル形式のコンテンツをデコードするものである。すなわちTSにデータカルーセル方式で符号化されている信号からタイムスタンプ付TSファイルを復元して取り出すものである。データカルーセル方式とは、情報を周期的に繰り返し送る情報伝送方式のことであり、通常は、ニュース、天気予報、スポーツといったデータ放送コンテンツを繰り返し伝送する場合に用いる。また、データカルーセル方式では、映像や音声など本来はストリーム形式の信号を伝送することも可能であり、この方式がARIB STD−B24に定められているタイムスタンプ付TSを用いる方式であり、本実施例で対象としている方式である。ファイル形式のコンテンツとは、一つずつのファイルとして非リアルタイムに取扱可能なコンテンツのことを表わす。
【0033】
書込処理部9は、カルーセルデコード部7でデコードされたファイル形式のコンテンツすなわちタイムスタンプ付TSファイルを蓄積部11に書き込み処理するものである。カルーセルデコード部7および書込処理部9が請求項に記載したファイル形式コンテンツ処理手段に相当するものである。
【0034】
蓄積部11は、大容量のハードディスク等によって構成され、記録処理部5および書込処理部9で処理されたタイムスタンプ付TSファイルを蓄積するものである。
再生部13は、蓄積部11に蓄積されているタイムスタンプ付TSファイルを、タイムスタンプに基づいてタイムスタンプ付TSとして時間軸を復元して再生するものである。つまり、この再生部13では、処理された経路(リアルタイム伝送によるストリーム形式のコンテンツの処理経路、または、非リアルタイム伝送によるファイル形式のコンテンツの処理経路)に拘わらず、一旦蓄積部11に蓄積されたタイムスタンプ付TSファイルであれば、区別することなく当該タイムスタンプ付TSファイルを共通に再生することができる。なお、再生部13が請求項に記載した再生出力手段に相当するものである。
映像・音声デコード部15は、再生部13で再生されたタイムスタンプ付TSをデコード(復元)して、映像・音声として外部に出力するものである。
【0035】
(コンテンツ受信再生装置の動作)
次に、コンテンツ受信再生装置1の動作を図2に示すフローチャートを参照して説明する(適宜、図1参照)。
まず、コンテンツ受信再生装置1のコンテンツ受信部(図示せず)で受信されたコンテンツがリアルタイム伝送されているストリーム形式のコンテンツであるかどうかが判断される(S1)。ストリーム形式のコンテンツであると判断された場合(S1、Yes)、リアルタイムに再生するか蓄積するどうかが判断される(S2)。リアルタイムに再生すると判断された場合(蓄積すると判断されない場合)(S2、No)、ストリーム形式のコンテンツは、図1に示したリアルタイム再生経路を通って、映像・音声デコード部15に入力される。
【0036】
S2にて、蓄積すると判断される場合(S2、Yes)、タイムスタンプ付加部3でストリーム形式のコンテンツにタイムスタンプが付加される(S3)。さらに、記録処理部5で記録処理が施され(S4)、蓄積部11にタイムスタンプ付TSファイルとして蓄積される(S5)。
また、S1にて、非リアルタイム伝送されているファイル形式のコンテンツであるとされた場合(ストリーム形式のコンテンツであると判断されない場合)(S1、No)、カルーセルデコード部7でデコードされる(S6)。そして、書込処理部9で書込処理が施され(S7)、蓄積部11にタイムスタンプ付TSファイルとして蓄積される(S5)。この蓄積部11に蓄積されたタイムスタンプ付TSファイルは、再生部13でタイムスタンプに従って再生され(S8)、映像・音声デコード部15でデコード(復元)され、出力される(S9)。
【0037】
(従来のコンテンツ受信再生装置との比較)
ここで、図3を参照して、従来のコンテンツ受信再生装置を説明し、この従来のコンテンツ受信再生装置と、本発明の一実施の形態であるコンテンツ受信再生装置1との違いを明確にする。
図3に示すように、従来のコンテンツ受信再生装置101は、リアルタイム伝送されているストリーム形式のコンテンツに記録処理を施す記録処理部103と、この記録処理部103で記録処理され、独自形式ファイルとして蓄積する蓄積部105と、この蓄積部105に蓄積されている独自形式ファイルを再生する再生部107とを備えている。
【0038】
また、この従来のコンテンツ受信再生装置101は、データカルーセル方式で非リアルタイム伝送されるファイル形式コンテンツの伝送信号からタイムスタンプ付TSファイルを復元するカルーセルデコード部109と、カルーセルデコード部7でデコードされたタイムスタンプ付TSファイルを書込処理する書込処理部111と、この書込処理部111で処理されたタイムスタンプ付TSファイルを蓄積する蓄積部113と、この蓄積部113に蓄積されているタイムスタンプ付TSファイルを再生する再生部115とを備え、さらに、再生部107および再生部115で再生されたコンテンツをデコード(復元)する映像・音声デコード部117とを備えている。
【0039】
つまり、従来は、リアルタイム伝送と非リアルタイム伝送とは、独立したサービスや技術として設計されていたため、従来のコンテンツ受信再生装置101では、それぞれのサービスを行うための一連の動作、すなわち、リアルタイム伝送によるストリーム形式コンテンツの処理(記録処理部103、蓄積部105、再生部107)と、非リアルタイム伝送によるファイル形式コンテンツの処理(カルーセルデコード部109、書込処理部111、蓄積部113、再生部115)とに共通性を持たせていなかった。
【0040】
なお、この図3に示した従来のコンテンツ受信再生装置101では、受信から多重分離まで行うコンテンツ受信部(図示せず)と、映像・音声デコード部117とを共通化しているが、この共通化は、従来の技術でも十分想定できるものである。また、この従来のコンテンツ受信再生装置101では、蓄積部105と蓄積部113とが備えられているが、物理的に同じ蓄積部とすることは可能である。しかし、従来のコンテンツ受信再生装置101では、リアルタイム系(リアルタイム伝送によるストリーム形式コンテンツの処理系統)で蓄積されたコンテンツはリアルタイム系で再生され(図3のうち、上側、実線の経路)、非リアルタイム系(非リアルタイム伝送によるファイル形式コンテンツの処理系統)で蓄積されたコンテンツは非リアルタイム系で再生される(図3のうち、下側、破線の経路)。
【0041】
これに対し、図1に示したコンテンツ受信再生装置1では、リアルタイム伝送されるストリーム形式のコンテンツをコンテンツ受信部(図示せず)で受信して、タイムスタンプ付加部3でタイムスタンプを付加した後、記録処理部5で記録処理され、タイムスタンプ付TSファイルとして蓄積部11に蓄積される。このタイムスタンプ付TSファイルは非リアルタイム伝送されるカルーセルに乗ったファイル形式(ARIB STD−B24 第2編に示される形式)と同一の形式となる。
【0042】
また、非リアルタイム伝送されるファイル形式のコンテンツを蓄積部11に蓄積する場合には、コンテンツ受信部(図示せず)で受信したTSの中から、カルーセルデコード部7でデータカルーセルがデコードされ、タイムスタンプ付TSファイルが取り出されて、書込処理部9で書込処理され、蓄積部11に蓄積される。このようにして、ストリーム形式のコンテンツおよびファイル形式のコンテンツは、いずれの場合もタイムスタンプ付TSファイルとして蓄積部11に蓄積される。
【0043】
このタイムスタンプ付TSファイルを再生部13で再生する場合には、リアルタイム伝送されたコンテンツと非リアルタイム伝送されたコンテンツとが区別なく共通にタイムスタンプ付TSとして再生される。より具体的に説明すると、タイムスタンプが参照され、時間軸が復元されたリアルタイムのTSが作られ、これが映像・音声デコード部15で復元され、映像や音声が得られる。
【0044】
このように、リアルタイム伝送されたコンテンツであっても非リアルタイム伝送されたコンテンツであっても、蓄積部11に蓄積後のコンテンツ(タイムスタンプ付TSファイル)は区別することなく取り扱うことができるため、コンテンツ受信再生装置1の再生系統が共用化され、当該コンテンツ受信再生装置1の回路構成等を簡略化することができる。また、それぞれの伝送方法で、伝送されたコンテンツを区別なく取り扱うことができるため、リアルタイム伝送されたコンテンツと非リアルタイム伝送されたコンテンツとを組み合わせた新しいコンテンツやサービスを創出することが可能になる。
【0045】
(限定再生システムの構成)
次に、図4、図5を参照して、限定再生システムについて説明する。
図4に示すように、限定再生システム21は、送信側の限定再生コンテンツ送信装置23と、受信側の限定再生コンテンツ受信装置25Aとを備えている。また、図5に示すように、受信側には、限定再生コンテンツ受信装置25Bが備えられている。
【0046】
限定再生システム21は、送信側から映像・音声のコンテンツをスクランブルして送信し、受信側で当該映像・音声のコンテンツのスクランブルを解除できる、つまり、デスクランブルできる視聴者に限定して、当該コンテンツを再生させるシステムである。
【0047】
なお、図5に示した限定再生コンテンツ受信装置25Bでは、本発明である限定再生コンテンツ送信装置23と、後記する従来の限定再生システム127の送信側の限定再生コンテンツ送信装置129とが送信した信号を同時に扱えるようにしたものである。
限定再生コンテンツ送信装置23は、映像・音声エンコード部27と、ks発生部29と、スクランブル部31と、ks暗号部33と、ECM多重部35と、タイムスタンプ付加部37と、時間軸変換部39と、カルーセル化部41とを備えている。
【0048】
映像・音声エンコード部27は、映像・音声のコンテンツを符号化して、映像・音声のコンテンツストリーム(TS形式)を生成するものである。なお、エンコードとは、映像・音声信号からデジタル符号を生成することであり、エンコードの目的は、アナログ信号をデジタル信号に変換する、またはデジタル信号の冗長度を減らす符号化方式を採用し、元の信号を圧縮し、伝送或いは蓄積するデータ量を減少させる、または誤り検出や訂正が可能にする等が挙げられる。
【0049】
ks発生部29は、映像・音声エンコード部27でエンコードされた映像・音声のコンテンツストリームをスクランブルするための暗号鍵であるスクランブル鍵ksを発生させるものである。このスクランブル鍵ksは、頻繁に(一般的には1秒間隔程度)で更新される。
【0050】
スクランブル部31は、ks発生部29で発生されたスクランブル鍵ksでコンテンツストリームをスクランブルするものである。なお、この明細書中の説明においては、「スクランブル」はストリーム形式の信号の暗号化を指すものとし、「暗号」はファイル形式の信号の暗号化を指すものとして使用している。同様に、「デスクランブル」はストリーム形式の信号の暗号復号を指すものとし、「復号」はファイル形式の信号の暗号復号等を指すものとして使用している。
【0051】
ks暗号部33は、ks発生部29で発生されたスクランブル鍵ks、および当該コンテンツのコンテンツ関連情報を暗号化してECM(Entitlement Control Message)を生成するものである。スクランブルの関連情報には、番組視聴可否を判定するための情報や番組の料金などの情報が含まれる。
ECM多重部35は、スクランブル部31でスクランブルを施されたコンテンツストリームに、ks暗号部33で生成されたECMを多重してスクランブル化コンテンツストリームを生成するものである。なお、ks発生部29、スクランブル部31、ks暗号部33、およびECM多重部35が請求項に記載したコンテンツスクランブル化手段に相当するものである。
【0052】
タイムスタンプ付加部37は、ECM多重部35から出力されたスクランブル化コンテンツストリームにタイムスタンプを付加するものである。なお、この場合のタイムスタンプはタイムスタンプ付加部37の入力時刻に基づくものである。このタイムスタンプ付加部37が請求項に記載したタイムスタンプ付加手段に相当するものである。
時間軸変換部39は、タイムスタンプ付加部37でタイムスタンプが付加されたタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームをファイル化してタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツファイルとするために、一時蓄積するものである。なお、この時間軸変換部39が請求項に記載したコンテンツファイル化手段に相当するものである。
【0053】
カルーセル化部41は、時間軸変換部39で時間軸が調整されファイル化されたタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツファイルをデータカルーセル方式で符号化し、スクランブル化コンテンツ伝送信号(TS形式)として送出するものである。なお、このカルーセル化部41が請求項に記載したファイル送信手段に相当するものである。また、この実施の形態ではARIB STD−B24に従いデータカルーセル方式による伝送を想定して記載したが、本発明はデータカルーセル方式だけではなく、オブジェクトカルーセル方式など他のファイル伝送方式を適用することも可能である。
【0054】
限定再生コンテンツ受信装置25Aは、カルーセルデコード部43と、書込処理部45と、蓄積部47と、再生部49と、ECM分離部51と、セキュリティモジュール53と、デスクランブル部57と、映像・音声デコード部59とを備えている。
【0055】
カルーセルデコード部43は、送信側の限定再生コンテンツ送信装置23のカルーセル化部41で伝送信号化されたスクランブル化コンテンツ伝送信号を受信し、データカルーセルをデコードし、タイムスタンプ付スクランブル化コンテンツファイルを復元するものである。このカルーセルデコード部43が請求項に記載したコンテンツファイル復元手段に相当するものである。
【0056】
書込処理部45は、カルーセルデコード部43で、デコードされたタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツファイルを、蓄積部47に書込処理するものである。蓄積部47は、タイムスタンプ付スクランブル化コンテンツファイルを蓄積する蓄積装置である。この書込処理部45および蓄積部47が請求項に記載したコンテンツファイル蓄積手段に相当するものである。
【0057】
再生部49は、蓄積部47に蓄積されたタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツファイルを当該コンテンツに多重されたタイムスタンプに基づいて、スクランブル化コンテンツストリームとして再生するものである。この再生部49が請求項に記載したコンテンツストリーム再生手段に相当するものである。
【0058】
ECM分離部51は、再生部49で再生されるスクランブル化コンテンツストリームからECMを分離するものである。
セキュリティモジュール53は、ks復号部55を備えており、このks復号部55はECM分離部51で分離されたECMの暗号を復号し、スクランブル鍵ksを出力するものである。つまり、通常セキュリティモジュール53内には、ECMの暗号を復号するための鍵kw(ワーク鍵)あるいはkc(コンテンツ鍵)および、コンテンツ再生資格などの情報(図示を省略)が別途配布されて蓄積されており、これらの鍵kwあるいはkcによってECMの暗号を復号し、ksならびにコンテンツ関連情報を取得して、コンテンツ再生資格と比較して条件を満たす場合にはスクランブル鍵ksを出力する。
【0059】
デスクランブル部57は、セキュリティモジュール53より得られたスクランブル鍵ksに従ってスクランブル化コンテンツストリームのスクランブルを解除し、コンテンツストリームを復元するものである。ECM分離部51、セキュリティモジュール53(ks復号部55)、および、デスクランブル部57が請求項に記載したコンテンツスクランブル解除手段に相当するものである。
映像・音声デコード部59は、スクランブルを解除されたコンテンツストリームコンテンツをデコードして、映像・音声信号として出力するものである。
【0060】
また、図5に示した限定再生コンテンツ受信装置25Bは、限定再生コンテンツ受信装置25Aで説明した構成以外に、タイムスタンプ付加部61と、記録処理部63とを備えている。なお、限定再生コンテンツ受信装置25Aと同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0061】
タイムスタンプ付加部61は、リアルタイム伝送されるTS(スクランブル化コンテンツストリーム)にタイムスタンプを付加し、タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツストリームとするものである。
記録処理部63は、タイムスタンプが付加されたTS(タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツストリーム)に記録処理を施すものである。
つまり、このタイムスタンプ付加部61および記録処理部63によって、リアルタイム伝送されているTSは、蓄積部47にタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとして蓄積される。すなわち、前述の非リアルタイム伝送の場合と同一の信号形式で蓄積され、以降は共通に扱うことができる。
【0062】
(限定再生システムの動作)
次に、図6に示すフローチャートを参照して、限定再生システム21の動作を説明する(適宜、図4参照)。
まず、入力された映像・音声のコンテンツは、映像・音声エンコード部27でエンコードされる(S11)。そして、エンコードされたコンテンツストリーム(図6ではエンコードコンテンツ)は、スクランブル部31でスクランブル鍵ksによりスクランブルされる(S12)。
【0063】
スクランブル鍵ksがコンテンツ関連情報と共にks暗号部33で暗号化されてECMとなり、このECMがECM多重部35においてスクランブル部31でスクランブルされた信号(図6では暗号化コンテンツ)に多重され(S13)、スクランブル化コンテンツストリーム(図6ではECM多重暗号化コンテンツ)とされる。なお、この実施の形態では、スクランブル化コンテンツストリームには、ECMが多重されているが、スクランブル鍵ks(コンテンツ関連情報を含む)を暗号化する鍵であるkw(ワーク鍵)やkc(コンテンツ鍵)をさらに別の鍵km(マスター鍵)やkw(ワーク鍵)で暗号化したEMM(Entitlement Management Message)を多重してもよい。図4中においても、このEMMの経路は省略している。
【0064】
そして、スクランブル化コンテンツストリームは、タイムスタンプ付加部37でタイムスタンプが付加される(S14)。このタイムスタンプが付加されたタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリーム(図6ではタイムスタンプ付きECM多重暗号化コンテンツ)は、時間軸変換部39でファイル化されて一時的に蓄積され、時間軸が変換される(S15)。この後、ファイル化されたタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツファイルは、カルーセル化部41でデータカルーセル化され、スクランブル化コンテンツ伝送信号として限定再生コンテンツ送信装置23から送出される(S16)。
【0065】
送信側の限定再生コンテンツ送信装置23から送出されたスクランブル化コンテンツ伝送信号は、受信側の限定再生コンテンツ受信装置25Aで受信され、カルーセルデコード部43でカルーセルデコードされる(S17)。そして、カルーセルデコードされたタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツファイルは、書込処理部45で書込処理され、蓄積部47に蓄積される(S18)。この後、限定再生コンテンツ受信装置25Aのユーザの要求に基づき、タイムスタンプ付スクランブル化コンテンツファイルは、再生部49で当該コンテンツに付加されているタイムスタンプに基づいて、スクランブル化コンテンツストリームとして再生される(S19)。
【0066】
この再生部49で再生されるスクランブル化コンテンツストリームは、ECM分離部51で暗号化コンテンツとECMとに分離される(S20)。そして、このECM分離部51で分離されたECMがセキュリティモジュール53のks復号部55に入力され、このks復号部55でECMが復号され、スクランブル鍵ksが取得される(S21)。ks復号部55で取得されたスクランブル鍵ksがデスクランブル部57に出力され、暗号化コンテンツはデスクランブル部57でデスクランブル(スクランブルを解除)される(S22)。そして、デスクランブルされた暗号化コンテンツすなわち、コンテンツストリーム(図6ではエンコードコンテンツ)が映像・音声デコード部59でデコードされ、映像・音声コンテンツとして出力される(S23)。
【0067】
(従来の限定再生システムとの比較)
ここで、図7、図8、図9、図10を参照して、従来の限定受信システムと従来の限定再生システムを説明し、従来の限定再生システムと、本発明の一実施の形態である限定再生システム21との違いを明確にする。
まず、図7に示す従来の限定受信システムを説明する。この図7に示すように、従来の限定受信システム121は、送信側の限定受信コンテンツ送信装置123と、受信側の限定受信コンテンツ受信装置125とを備えている。なお、限定受信コンテンツ送信装置123の各部および限定受信コンテンツ受信装置125の各部の構成において、本発明の一実施形態として説明した限定再生システム21の構成と同一の名称を付したものは、同一の作用(動作)をするものであるので、その説明は省略する。
【0068】
この従来の限定受信システム121は、受信側の限定受信コンテンツ受信装置125に蓄積部が備えられたものであって、もともと限定受信システムはリアルタイム伝送のみを対象として製作されており、これに蓄積部を備えたものである。この従来の限定受信システムでは受信時にスクランブルの解除が行われる。
【0069】
また、次に、図8に示す従来の限定再生システムを説明する。この図8に示すように、従来の限定再生システム127は、送信側の限定再生コンテンツ送信装置129と、受信側の限定再生コンテンツ受信装置131とを備えている。なお、限定再生コンテンツ送信装置129の各部および限定再生コンテンツ受信装置131の各部の構成において、本発明の一実施形態として説明した限定再生システム21の構成と同一の名称を付したものは、同一の作用(動作)をするものであるので、その説明は省略する。
【0070】
この従来の限定再生システム127は、リアルタイム伝送を対象として製作されており、図7に示した従来の限定受信システムでは受信時にスクランブルの解除が行われるのに対して、再生時にスクランブルの解除がなされる。このため、図7の限定受信システムに対して、限定再生システムと呼ばれる。
【0071】
さらに、次に、図9に示す従来の限定再生システムを説明する。この図9に示すように、従来の限定再生システム133は、送信側の限定再生コンテンツ送信装置135と、受信側の限定再生コンテンツ受信装置137とを備えている。なお、限定再生コンテンツ送信装置135の各部および限定再生コンテンツ受信装置137の各部の構成において、本発明の一実施形態として説明した限定再生システム21の構成と同一の名称を付したものは、同一の作用(動作)をするものであるので、その説明は省略する。
【0072】
限定再生コンテンツ送信装置135のファイル化部139および限定再生コンテンツ受信装置137のストリーム化部141は、時間軸の変換(それぞれファイル化およびストリーム化)を行うため、入力された情報を一時蓄積するものである。
この従来の限定再生システム133は、非リアルタイム伝送を対象とした限定再生システムであって、図7に示した限定受信システム121および図8に示した限定再生システム127とは異なっている。つまり、これらの限定受信システム121および限定再生システム127ではリアルタイム伝送のTSにスクランブルを施して限定受信や限定再生を実現しているのに対し、従来の限定再生システム133では、コンテンツをファイル化した後、データカルーセル方式で伝送するためのTSにスクランブルを施すことによって限定再生が実現されている。
【0073】
この限定再生システム133では、限定再生コンテンツ受信装置137にストリーム化部141(時間軸の変換)すなわち一時蓄積するもの(蓄積機能)が必要であり、当該限定再生コンテンツ受信装置137に備えられている蓄積部と併せて複数の蓄積機能が必要である。このため、この限定再生システム133は、比較的データ量の少ないデータ放送のコンテンツを扱うことは可能ではあるが、データ量の大きいテレビジョン放送の映像・音声等のコンテンツをファイル化して扱うにはコスト面等から現実的なものとは言えない。
【0074】
さらにまた、図10に示す従来の限定再生システムを説明する。この図10に示すように、従来の限定再生システム143は、送信側の限定再生コンテンツ送信装置145と、受信側の限定再生コンテンツ受信装置147とを備えている。
なお、限定再生コンテンツ送信装置145の各部および限定再生コンテンツ受信装置147の各部の構成において、本発明の一実施形態として説明した限定再生システム21の構成と同一の名称を付したものは、同一の作用(動作)をするものであるので、その説明は省略する。
【0075】
限定再生コンテンツ送信装置145のファイルの暗号化部149は、ファイル化したコンテンツを暗号化する(暗号化したものを暗号ファイル化コンテンツとする)ものであり、また、kc発生部(符号付さず)は、暗号鍵であるコンテンツ鍵kcを発生するものである。なお、このコンテンツ鍵kcも暗号化され(暗号化コンテンツ鍵kc)受信側に別途伝送される(図示せず)。
限定再生コンテンツ受信装置147のファイルの暗号復号部151は、暗号ファイル化コンテンツを復号するものであり、また、kc発生部(符号付さず)は、送信側から伝送された暗号化コンテンツ鍵kcを復号し、コンテンツ鍵kcを得るものである。
【0076】
この限定再生システム143は、非リアルタイム伝送を対象とした限定再生システムであって、図7〜図9に示した従来の限定受信システム121および従来の限定再生システム127、133がTSにスクランブルを施しているのに対し、この限定再生システム143では、ファイル(ファイル化したコンテンツ)に暗号化を施すことによってコンテンツの限定再生を実現している。この暗号化されたファイルはデータカルーセル方式で伝送される。リアルタイム伝送を対象とした限定再生システム127とは、全く異なる方法により限定再生を実現しているため、本発明の目的のようにリアルタイム伝送と非リアルタイム伝送との共通化は困難である。
【0077】
これら図7、図8、図9、図10に示した従来の限定受信システム121および従来の限定再生システム127、133、143に対し、本発明の一実施の形態である図4に示した限定再生システム21では、送信側の限定再生コンテンツ送信装置23において、コンテンツストリーム(TS形式)にスクランブル部31でスクランブルを施してから(TS形式)、ECM多重部35を経て(TS形式)、タイムスタンプ付加部37でタイムスタンプを付加し(タイムスタンプ付きTS形式)、さらにカルーセル化部41でデータカルーセル伝送(タイムスタンプ付きTS/データカルーセル/TS形式)するようにしたものである。そして、受信側の限定再生コンテンツ受信装置25Aにおいて、カルーセルデコード部43でデータカルーセルをデコードして(タイムスタンプ付TS形式)、蓄積部47に蓄積しておいて(タイムスタンプ付TS形式)、再生時に、再生部49で再生して(TS形式)、デスクランブル部57でスクランブルを解除する(TS形式)ように構成されている。
【0078】
また、図5に示した限定再生コンテンツ受信装置25Bでは、リアルタイム伝送と非リアルタイム伝送との双方に対応したものであり、図4の限定再生コンテンツ受信装置25Aをベースに、図1に示したコンテンツ受信再生装置1の技術を適用して受信機の装置構成の簡略化を図ったものである。
つまり、限定再生システム21は、非リアルタイム伝送に対応した限定再生システムであるが、リアルタイム伝送に対応した従来の限定再生システム127と受信機の装置構成の共通化が可能であり(共用受信機が効率的に構成できる)、リアルタイム伝送と非リアルタイム伝送との共存が可能になる。その場合の共用受信機が、限定再生コンテンツ受信装置25Bである。
【0079】
(限定再生コンテンツ送信装置によって送信される情報についての補足)
ここで、図11、図12、図13に図示したプロトコルスタックの説明図を参照して、限定再生コンテンツ送信装置23(受信装置25Aに向けて、受信装置25Bに向けて)、129(123)、135、145からで使用されるプロトコルの構成について補足説明する。図11、図12、図13に示したプロトコルスタックの説明図では、図中の最下層にTS(トランスポートストリーム)が位置しており、これはTSで伝送することを表わしている。TSの上層に各プロトコル層が乗った形となっており、図中ハッチングを施した部分がスクランブル(暗号化)を施すプロトコル層と、スクランブル(暗号化)を施す信号の範囲を示している。
【0080】
図11は、本発明の一実施の形態である限定再生システム21によるプロトコルスタックを示しており、図11(a)は、非リアルタイム伝送を対象とした場合(受信装置25Aに向けて)のものである。図11(a)においては、TSにはデータカルーセルが符号化され、データカルーセルにはタイムスタンプ付TSが符号化される。さらに、タイムスタンプ付TSには、映像・音声およびECM・EMM(スクランブル関連情報)が多重されたTSが符号化される。スクランブルは、このTS層において行なわれ、映像・音声の部分に施される(ECM・EMMは対象外)。映像・音声はPES(Packetized Elementary Stream)形式を用いてこのTSに符号化される。
【0081】
図11(b)は、従来の限定再生システム127と共存させて、リアルタイム伝送および非リアルタイム伝送の双方に対応した場合(受信装置25Bに向けて)のプロトコルスタックである。非リアルタイム伝送の場合については図11(a)と同様である。リアルタイム伝送の場合については、映像・音声およびECM・EMMが多重されたTSが伝送される。スクランブルは、このTS層において行なわれ、映像・音声の部分に施される(ECM・EMMは対象外)。映像・音声はPES形式を用いてこのTSに符号化される。
受信装置25Bにおいて蓄積する信号は、非リアルタイム伝送の場合は、TTS1と記したタイムスタンプ付きTSであり、リアルタイム伝送の場合は、TTS2と記した受信側においてタイムスタンプを付加したタイムスタンプ付きTS(波線で図示)である。TTS1とTTS2の積層構造を比較すると、その上位層は同一の構造をしており、再生時には共通に扱うことができる。
【0082】
また、従来の限定受信システム121、および従来の限定再生システム127のプロトコルスタックは、図12に図示している。共に、リアルタイム伝送の場合のプロトコルスタックである。図12においては、映像・音声およびECM・EMMが多重されたTSが伝送される。スクランブルは、このTS層において行なわれ、映像・音声の部分に施される(ECM・EMMは対象外)。映像・音声はPES形式を用いてこのTSに符号化される。
従来の限定受信システム121と、従来の限定再生システム127とは、信号フロー上の蓄積の位置が異なるが、プロトコルスタック上では差はない。なお、図12は、図11(b)における、リアルタイム伝送の場合のプロトコルスタックを構成する。
【0083】
また、従来の限定再生システム133のプロトコルスタックを図13(a)に、従来の限定再生システム143のプロトコルスタックは図13(b)それぞれ図示している。共に、非リアルタイム伝送の場合のプロトコルスタックである。
図13(a)においては、データカルーセルおよびECM・EMM(スクランブル関連情報)が多重されたTSが伝送される。スクランブルは、このTS層において行なわれ、データカルーセルの部分に施される(ECM・EMMは対象外)。データカルーセルにはタイムスタンプ付TSが符号化される。さらに、タイムスタンプ付TSには、映像・音声が多重されたTSが符号化される。映像・音声はPES形式を用いてこのTSに符号化される。
【0084】
また、図13(b)においては、データカルーセルおよびECM・EMM(オプション)が多重されたTSが伝送される。データカルーセルにはタイムスタンプ付TSが符号化される。このタイムスタンプ付TSのファイル対して限定再生のための暗号化が行なわれる。そのタイムスタンプ付TSには、映像・音声が多重されたTSが符号化される。映像・音声はPES形式を用いてこのTSに符号化される。
【0085】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、コンテンツ受信再生装置1の各構成を各過程(ステップ)とみなしたコンテンツ受信再生方法と捉えることも可能である。この場合、コンテンツ受信再生装置1と同様の効果が得られる。また、コンテンツ受信再生装置1の各構成を一般的なコンピュータ言語で記述したプログラム(コンテンツ受信再生プログラム)とみなすことも可能である。この場合もコンテンツ受信再生装置1と同様の効果が得られる。
【0086】
また、限定再生コンテンツ送信装置23および限定再生コンテンツ受信装置25A、25Bの各構成を各過程(ステップ)とみなした限定再生コンテンツ送信方法および限定再生コンテンツ受信方法と捉えることも可能である。この場合、限定再生コンテンツ送信装置23および限定再生コンテンツ受信装置25A、25Bと同様の効果が得られる。さらに、限定再生コンテンツ送信装置23および限定再生コンテンツ受信装置25A、25Bの各構成を一般的なコンピュータ言語で記述したプログラム(限定再生コンテンツ送信プログラムおよび限定再生コンテンツ受信プログラム)とみなすことも可能である。この場合も限定再生コンテンツ送信装置23および限定再生コンテンツ受信装置25A、25Bと同様の効果が得られる。
【0087】
また、非リアルタイム伝送については放送におけるデータカルーセル方式(ISO/IEC 13818−6)を想定して説明したが、非リアルタイム伝送方式はこれに限定されるものではない。放送におけるオブジェクトカルーセル方式(ISO/IEC 13818−6)、および、インターネット上の各種プロトコル(HTTP、FTPなどの第5層プロトコル、さらにはその下位の第4/3層プロトコルとしてTCP/IP、UDP/IPなど)など、タイムスタンプ付きTSファイルを伝送可能な各種ダウンロード方式を適用することが可能であり、この場合においても同様の効果が得られる。すなわち、図1におけるカルーセルデコード部7、図4にけるカルーセル化部41およびカルーセルデコード部43、図5におけるカルーセルデコード部43のそれぞれは他の伝送機能に置き換えることが可能であり、図11(a)および(b)の非リアルタイム伝送におけるカルーセル層を含む下位のプロトコルは他のプロトコルに置き換えることが可能である。
さらに、本明細書の説明においては、限定再生システムの関連情報サブシステムについては共通鍵暗号系(対象暗号系)を想定して簡略にしか触れなかったが、公開鍵暗号系(非対称暗号系)を用いても差し支えないことは勿論であるとともに、本発明の本質は関連情報サブシステムの構成には影響されないことを付記しておく。
【0088】
【発明の効果】
請求項1、2記載の発明によれば、受信されたリアルタイム伝送によるストリーム形式のコンテンツは、非リアルタイムに伝送されるファイル形式と同一形式のタイムスタンプが付加され、記録処理が施されタイムスタンプ付ストリームファイルとして蓄積され、非リアルタイム伝送によるファイル形式のコンテンツは、デコードされ、書込処理が施され、タイムスタンプ付ストリームファイルとして蓄積される。そして、タイムスタンプ付ストリームファイルがタイムスタンプに基づいて再生され、映像・音声等のコンテンツにデコードされ出力される。このため、ストリーム形式のコンテンツおよびファイル形式のコンテンツ、つまり、2つの方式「リアルタイム伝送方法」および「非リアルタイム伝送方法」によるコンテンツを共通に取り扱うことができる。
【0089】
請求項3、4記載の発明によれば、映像・音声等のコンテンツストリームにスクランブルが施され、ECMが多重されてスクランブル化コンテンツストリームとされる。このスクランブル化コンテンツストリームに、タイムスタンプが付与され、タイムスタンプ付きTSであるタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームとされ、ファイル化され、タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとされ、データカルーセル方式などのダウンロード方式によって非リアルタイムに伝送される。途中段階のスクランブル化コンテンツストリームは、ストリーム形式のコンテンツ伝送信号形式と同一の形式となる。このため、ストリーム形式のコンテンツおよびファイル形式のコンテンツ、つまり、2つの方式「リアルタイム伝送方法」および「非リアルタイム伝送方法」によるコンテンツを共通に取り扱うことができる。
【0090】
請求項5、6記載の発明によれば、受信された非リアルタイム伝送によるファイル形式のコンテンツは、デコードされ、タイムスタンプ付スクランブル化ストリームファイルとして蓄積される。そして、蓄積されたタイムスタンプ付スクランブル化ストリームファイルはタイムスタンプに基づいて再生され、スクランブル化コンテンツストリームとして再生される。スクランブル化コンテンツストリームからはECMが分離され、暗号が復号されてksが得られ、スクランブル化コンテンツストリームのスクランブルが解除され、デスクランブルされたコンテンツストリームが出力される。また、スクランブル化コンテンツストリームは、ストリーム形式のコンテンツ伝送信号形式と同一の形式となる。このため、ストリーム形式のコンテンツおよびファイル形式のコンテンツ、つまり、2つの方式「リアルタイム伝送方法」および「非リアルタイム伝送方法」によるコンテンツを共通に取り扱うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施の形態であるコンテンツ受信再生装置のブッロク図である。
【図2】図1に示したコンテンツ受信再生装置の動作を説明したフローチャートである。
【図3】図1に示したコンテンツ受信再生装置で得られる効果を説明するために図示した従来のコンテンツ受信再生装置のブロック図である。
【図4】本発明による一実施の形態である限定再生システム(限定再生コンテンツ送信装置および限定再生コンテンツ受信装置)のブロック図である。
【図5】図4に示したシステムの受信側である限定再生コンテンツ受信装置のブロック図である。
【図6】図4に示した限定再生システムの動作を説明したフローチャートである。
【図7】図4に示した限定再生システムで得られる効果を説明するために図示した従来の限定受信システムのブロック図である。
【図8】図4に示した限定再生システムで得られる効果を説明するために図示した従来の限定再生システムのブロック図である。
【図9】図4に示した限定再生システムで得られる効果を説明するために図示した従来の限定再生システムのブロック図である。
【図10】図4に示した限定再生システムで得られる効果を説明するために図示した従来の限定再生システムのブロック図である。
【図11】図4、図5に示した限定再生システムにおいて使用されるプロトコルスタックの説明図である。
【図12】図7、図8に示した従来の限定受信システムおよび限定再生システムにおいて使用されるプロトコルスタックの説明図である。
【図13】図9、図10に示した従来の限定再生システムにおいて使用されるプロトコルスタックの説明図である。
【符号の説明】
1 コンテンツ受信再生装置
3、37、61 タイムスタンプ付加部
5、63 記録処理部
7、43 カルーセルデコード部
9、45 書込処理部
11 蓄積部
13、49 再生部
15、59 映像・音声デコード部
21 限定再生システム
23 限定再生コンテンツ送信装置
25A、25B 限定再生コンテンツ受信装置
27 映像・音声エンコード部
29 ks発生部
31 スクランブル部
33 ks暗号部
35 ECM多重部
39 時間軸変換部
41 カルーセル化部
51 ECM分離部
53 セキュリティモジュール
55 ks復号部
57 デスクランブル部

Claims (6)

  1. 映像・音声等のコンテンツが伝送されるサーバー型放送における当該コンテンツを再生するコンテンツ再生装置であって、
    リアルタイムに伝送されるストリーム形式のストリームコンテンツおよび非リアルタイムに伝送されるタイムスタンプ付きストリームファイル形式のファイルコンテンツが入力されるコンテンツ入力手段と、
    このコンテンツ入力手段で入力された前記ストリームコンテンツをリアルタイムに再生するリアルタイム再生手段と、
    前記コンテンツ入力手段で入力された前記ストリームコンテンツにタイムスタンプを付加し、非リアルタイムに伝送されるファイル形式と同一形式のタイムスタンプ付ストリームファイルに変換して記録処理を施す、ストリーム形式コンテンツ処理手段と、
    前記コンテンツ入力手段で入力された前記ファイルコンテンツをデコードし、タイムスタンプ付ストリームファイルを復元して書込処理を施す、ファイル形式コンテンツ処理手段と、
    前記ストリーム形式コンテンツ処理手段およびファイル形式コンテンツ処理手段で処理された前記タイムスタンプ付ストリームファイルを記憶蓄積する蓄積手段と、
    前記蓄積手段に記憶蓄積されているタイムスタンプ付ストリームファイルを再生し出力する再生出力手段と、
    を備えることを特徴とするコンテンツ再生装置。
  2. 映像・音声等のコンテンツが伝送されるサーバー型放送における当該コンテンツを再生するために、コンピュータを、
    リアルタイムに伝送されるストリーム形式のストリームコンテンツおよび非リアルタイムに伝送されるタイムスタンプ付きストリームファイル形式のファイルコンテンツが入力されるコンテンツ入力手段、
    前記ストリームコンテンツをリアルタイムに再生するリアルタイム再生手段、
    前記ストリームコンテンツにタイムスタンプを付加し、非リアルタイムに伝送されるファイル形式と同一形式のタイムスタンプ付ストリームファイルに変換して記録処理を施す、ストリーム形式コンテンツ処理手段、
    前記ファイルコンテンツをデコードし、タイムスタンプ付ストリームファイルを復元して書込処理を施す、ファイル形式コンテンツ処理手段、
    前記タイムスタンプ付ストリームファイルを記憶蓄積する蓄積手段、
    前記蓄積手段に記憶蓄積されているタイムスタンプ付ストリームファイルを再生し出力する再生出力手段、
    として機能させることを特徴とするコンテンツ再生プログラム。
  3. サーバー型放送における、映像・音声等のコンテンツストリームをスクランブルして送信し、受信側で当該コンテンツストリームを蓄積後に限定して再生させる限定再生コンテンツ送信装置であって、
    前記コンテンツストリームにスクランブルを施すとともに、当該スクランブル鍵情報を暗号化したECMを多重して、スクランブル化コンテンツストリームを生成するコンテンツスクランブル化手段と、
    前記スクランブル化コンテンツストリームにタイムスタンプを付与し、タイムスタンプ付きTSであるタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームとするタイムスタンプ付与手段と、
    前記タイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームをファイル化し、タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとするコンテンツファイル化手段と、
    前記タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを伝送信号化し、スクランブル化コンテンツ伝送信号として送信するファイル送信手段と、
    を備えることを特徴とする限定再生コンテンツ送信装置。
  4. サーバー型放送における、映像・音声等のコンテンツストリームをスクランブルして送信し、受信側で当該コンテンツストリームを蓄積後に限定して再生させるために、コンピュータを、
    前記コンテンツストリームにスクランブルを施すとともに、当該スクランブル鍵情報を暗号化したECMを多重して、スクランブル化コンテンツストリームを生成するコンテンツスクランブル化手段、
    前記スクランブル化コンテンツストリームにタイムスタンプを付与し、タイムスタンプ付きTSであるタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームとするタイムスタンプ付与手段、
    前記タイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームをファイル化し、タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとするコンテンツファイル化手段、
    前記タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを伝送信号化し、スクランブル化コンテンツ伝送信号として送信するファイル送信手段、
    として機能させることを特徴とする限定再生コンテンツ送信プログラム。
  5. 送信側にて、映像・音声等のコンテンツストリームにスクランブルを施し、当該スクランブル鍵情報を暗号化したECMを多重してスクランブル化コンテンツストリームを生成し、タイムスタンプを付与してタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームとし、ファイル化してタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとし、伝送信号化して送信されたスクランブル化コンテンツ伝送信号、又は、スクランブル化コンテンツストリームが入力され、前記コンテンツストリームを限定して再生させる限定再生コンテンツ再生装置であって、
    入力されたスクランブル化コンテンツ伝送信号から前記タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを復元するコンテンツファイル復元手段と、
    このコンテンツファイル復元手段において復元されたタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを、蓄積手段に書込処理する書込処理手段と、
    入力されたスクランブル化コンテンツストリームにタイムスタンプを付加し、非リアルタイムに伝送されるファイル形式と同一形式のタイムスタンプ付ストリームにするタイムスタンプ付加手段と、
    このタイムスタンプ付加手段によってタイムスタンプが付加されたタイムスタンプ付ストリームを、前記タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとして、前記蓄積手段に記録処理する記録処理手段と、
    前記蓄積手段に蓄積記憶されたタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを前記タイムスタンプに基づいて前記スクランブル化コンテンツストリームとして再生するコンテンツストリーム再生手段と、
    このコンテンツストリーム再生手段において再生されるスクランブル化コンテンツストリームからECMを分離し、暗号を復号して前記スクランブル鍵情報を得るとともに、前記スクランブル化コンテンツストリームのスクランブルを解除して、前記コンテンツストリームを復元するコンテンツスクランブル解除手段と、
    を備えることを特徴とする限定再生コンテンツ再生装置。
  6. 送信側にて、映像・音声等のコンテンツストリームにスクランブルを施し、当該スクランブル鍵情報を暗号化したECMを多重してスクランブル化コンテンツストリームを生成し、タイムスタンプを付与してタイムスタンプ付スクランブル化コンテンツストリームとし、ファイル化してタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとし、伝送信号化して送信されたスクランブル化コンテンツ伝送信号、又は、スクランブル化コンテンツストリームが入力され、前記コンテンツストリームを限定して再生させるために、コンピュータを、
    入力されたスクランブル化コンテンツ伝送信号から前記タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを復元するコンテンツファイル復元手段、
    このコンテンツファイル復元手段において復元されたタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを、蓄積手段に書込処理する書込処理手段、
    入力されたスクランブル化コンテンツストリームにタイムスタンプを付加し、非リアルタイムに伝送されるファイル形式と同一形式のタイムスタンプ付ストリームにするタイム スタンプ付加手段、
    このタイムスタンプ付加手段によってタイムスタンプが付加されたタイムスタンプ付ストリームを、前記タイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルとして、前記蓄積手段に記録処理する記録処理手段、
    前記蓄積手段に蓄積記憶されたタイムスタンプ付きスクランブル化コンテンツファイルを前記タイムスタンプに基づいて前記スクランブル化コンテンツストリームとして再生するコンテンツストリーム再生手段、
    このコンテンツストリーム再生手段において再生されるスクランブル化コンテンツストリームからECMを分離し、暗号を復号して前記スクランブル鍵情報を得るとともに、前記スクランブル化コンテンツストリームのスクランブルを解除して、前記コンテンツストリームを復元するコンテンツスクランブル解除手段、
    として機能させることを特徴とする限定再生コンテンツ再生プログラム。
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