JP4026205B2 - Thermoplastic resin multilayer tubular body and use thereof - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱水性、耐不凍液性、耐薬品性、耐熱性および成形性に優れ、かつ層間の密着性に優れた熱可塑性樹脂多層管状体、およびこの熱可塑性樹脂多層管状体を水または水溶液と直接接触させて高温条件下でまたは長年月使用する用途、特に自動車用冷却系パイプおよび融雪または暖房用ヒーテングシステムなどの熱媒体循環パイプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミド樹脂は、機械的性質、耐熱性、耐薬品性、および成形性などに優れているため、各種機能部品として広く使用されているが、高温の水と直接接触して長年月使用される場合には、耐久性において必ずしも満足し得るものではなかった。
【0003】
特に、自動車用冷却系パイプおよび融雪または暖房用ヒーテングシステムなどに使用される循環流体は、冬期の凍結防止のためエチレングリコールを主体とした冷却液が封入されるが、ポリアミド樹脂では前記冷却液に対する耐久性が不十分であった。
【0004】
また、ポリアミド樹脂のうちで汎用的に用いられるナイロン6やナイロン66は、水およびカルシウム、亜鉛などの金属のハロゲン化物と強く相互作用するため、その結果ナイロン6やナイロン66を成形して得られた管状体は、前記金属ハロゲン化物との接触下において亀裂を生ずるという欠点を有していた。
【0005】
したがって、ポリアミド樹脂の耐熱水性、耐塩化亜鉛性、耐塩化カルシウム性などを向上させることを目的とした検討が従来から行われており、これまでに銅化合物などの各種耐熱安定剤を添加する方法、特定の芳香族環構造を有するポリアミドを用いる方法、およびエチレン系アイオノマーやフェノール樹脂を添加する方法などが提案されているが、これらの方法はいずれもポリアミド樹脂の耐熱水性、耐塩化亜鉛性および耐塩化カルシウム性を本質的に向上させるものではなく、その効果はいまだに不十分であった。
【0006】
一方、ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下PPS樹脂と略称する)は、耐熱性、耐熱水性、耐薬品性、難燃性および電機特性などが優れていることから、電気、電子部品、自動車部品などの各種用途に対し、その需要が高まりつつある。
【0007】
しかしながら、PPS樹脂は、成形温度が高く、また樹脂の固化速度が速いため、特にブロー成形および押出成形により良好な製品外観を有する成形品を得るためには、金型温度を高温に設定する必要があり、成形性、経済面であまり好ましいものではなかった。
【0008】
そこで、ポリアミド樹脂の機械的性質、成形性、経済性などの優れた特性と、PPS樹脂の優れた耐熱性、耐熱水性、耐薬品性などの特性を併せ持つ成形品を得るために、両材料を積層して管状体となすことが考えられるが、PPS樹脂とポリアミド樹脂を単純に積層したとしても、両材料間に密着性がないため、樹脂層間で剥離が生じやすく、目的とする成形品を得ることができなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、耐熱性、耐熱水性、塩化亜鉛および塩化カルシュウムなどの耐薬品性、成形性および層間の密着性が均衡して優れた熱可塑性樹脂多層管状体を提供すると共に、この熱可塑性樹脂多層管状体の、水または水溶液と直接接触させて高温条件下でまたは長年月使用する用途、特に自動車用冷却系パイプおよび融雪または暖房用ヒーテングシステムなどの熱媒体循環パイプなどへの適用を可能にすることにある。
【0010】
なお、ポリアミド樹脂の機械的性質、成形性、経済性などの優れた特性と、PPS樹脂の優れた耐熱性、耐熱水性、耐薬品性などの特性を併せ持つ成形品を得るために、両材料を積層して管状体となすことが考えられるが、PPS樹脂とポリアミド樹脂を単純に積層したとしても、両材料間に密着性がないため、樹脂層間で剥離が生じやすく、目的とする成形品を得ることができなかった。
【0011】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、PPS樹脂に対し特定のオレフィン系共重合体とポリアミド樹脂を特定量配合したPPS樹脂組成物層と、ポリアミド樹脂層を積層した熱可塑性樹脂多層管状体により、上記目的が効果的に達成できることを見出し、本発明に到達した。
【0012】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、次のとおりである。
【0013】
(1)(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(B)エポキシ基含有化合物0.1〜70重量部、(C)ナイロン6、ナイロン66およびその共重合体から選ばれた少なくとも1種のポリアミド樹脂10〜70重量部、および(D)エポキシ基を含有しないエラストマ10〜60重量部を配合したポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を内層側の少なくとも一層とし、(E)(C)と同じポリアミド樹脂100重量部に対し、(F)繊維状および/または非繊維状充填材0〜100重量部を配合したポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物を外層側の少なくとも一層とすることを特徴とする熱可塑性樹脂多層管状体。
【0014】
(2)(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂が、脱イオン化処理されたものであることを特徴とする上記(1)記載の熱可塑性樹脂多層管状体。
【0015】
(3)(B)エポキシ基含有化合物がエポキシ基含有重合体であることを特徴とする上記(1)または(2)記載の熱可塑性樹脂多層管状体。
【0016】
(4)エポキシ基含有重合体がエポキシ基含有オレフィン共重合体であることを特徴とする上記(3)記載の熱可塑性樹脂管状体。
【0017】
(5)エポキシ基含有オレフィン共重合体が、α−オレフィンとα、β−不飽和酸のグリシジルエステルを主構成成分とするエポキシ基含有変性オレフィン系共重合体であることを特徴とする上記(4)記載の熱可塑性樹脂管状体。
【0020】
)上記(1)〜()記載の熱可塑性樹脂多層管状体からなることを特徴とする自動車用エンジン冷却系パイプ。
【0021】
)上記(1)〜()記載の熱可塑性樹脂多層管状体からなることを特徴とする融雪または暖房用ヒーテングシステムの熱媒体循環パイプ。
【0022】
また、本発明の熱可塑性樹脂多層管状体は、自動車用冷却系パイプおよび融雪または暖房用ヒーティングシステムなどの熱媒体循環パイプの用途に適用された場合に最良の効果を発揮する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の熱可塑性樹脂多層管状体の構成成分、構造および用途などについて具体的に説明する。
【0024】
本発明で使用する(A)PPS樹脂は、下記構造式で示される繰り返し単位を70モル%以上、好ましくは90モル%以上含む重合体であり、下記繰り返し単位が70モル%未満では、耐熱性が損なわれるため好ましくない。
【0025】
【化1】

Figure 0004026205
PPS樹脂は、一般に特公昭45ー3368号公報に代表される製造法により得られる比較的分子量の小さい重合体と、特公昭52ー12240号公報に代表される製造法により得られる、本質的に線状で比較的に高分子量の重合体などがあり、前記特公昭45ー3368号公報記載の方法で得られた重合体においては、重合後酸素雰囲気下において加熱することにより、あるいは過酸化物などの架橋剤を添加して加熱することにより高重合化して用いることも可能である。
【0026】
本発明においては、いかなる方法により得られたPPS樹脂を用いることも可能であるが、本質的に線状で比較的高分子量の重合体が好ましく使用される。
【0027】
また、PPS樹脂はその繰り返し単位の30モル%未満を、下記の構造式を有する繰り返し単位などで構成することも可能である。
【0028】
【化2】
Figure 0004026205
本発明で用いる(A)PPS樹脂は、上記工程をへて生成した後、酸水溶液洗浄処理、熱水洗浄処理または有機溶剤洗浄処理により、脱イオン化処理を施されたものであることが望ましい。
【0029】
上記の酸水溶液洗浄処理を行なう場合は次のとおりである。すなわち、本発明でPPS樹脂の酸水溶液洗浄処理に用いる酸としては、PPS樹脂を分解する作用を有しないものであれば特に制限はなく、酢酸、塩酸、硫酸、リン酸、珪酸、炭酸およびプロピル酸などが挙げられ、なかでも酢酸および塩酸がより好ましく用いられ得るが、硝酸のようなPPS樹脂を分解、劣化させるものは好ましくない。
【0030】
酸水溶液洗浄処理の方法としては、酸の水溶液にPPS樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。たとえば、酢酸を用いる場合、pH4の水溶液を80〜90℃に加熱した中に、PPS樹脂粉末を浸漬し、30分間撹拌することにより十分な効果が得られる。酸処理を施されたPPS樹脂は残留している酸または塩などを物理的に除去するため、水または温水で数回洗浄することが必要である。
【0031】
洗浄に用いる水は、酸処理によるPPS樹脂の好ましい化学的変性の効果を損なわない意味で、蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。
【0032】
また、熱水洗浄処理を行なう場合は次のとおりである。すなわち、本発明において使用するPPS樹脂を熱水処理するにあたり、熱水の温度を100℃以上、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは150℃以上、特に好ましくは170℃以上にすることが重要であり、100℃未満ではPPS樹脂の好ましい化学的変性効果が小さいため好ましくない。
【0033】
本発明の熱水洗浄処理によるPPS樹脂の好ましい化学的変性の効果を発現するために、使用する水は蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。熱水処理の操作は、通常、所定量のPPS樹脂を投入し、圧力容器内で加熱、撹拌することにより行なわれる。
【0034】
PPS樹脂と熱水の割合は、熱水が多い方が好ましいが、通常、水1リットルに対し、PPS樹脂200g以下の浴比が選択される。
【0035】
また、熱水処理の雰囲気としては、末端基の分解は好ましくないので、これを回避するため不活性雰囲気下とすることが好ましい。さらに、この熱水処理操作を終えたPPS樹脂を、残留している成分を物理的に除去するために温水で数回洗浄するのが好ましい。
【0036】
さらに、有機溶媒洗浄処理の場合は次のとおりである。すなわち、本発明でPPS樹脂の洗浄に用いる有機溶媒としては、PPS樹脂を分解する作用などを有しないものであれば特に制限はなく、例えばNーメチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセドアミド、1,3ージメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホラスアミド、ピベラジノン類などの含窒素極性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホランなどのスルホキシド、スルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、2塩化エチレン、パークロルエチレン、モノクロルエタン、ジクロルエタン、テトラクロルエタン、パークロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのアルコール、フェノール系溶媒およびベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。これらの有機溶媒のうちでも、Nーメチルピロリドンアセトン、ジメチルホルムアミドおよびクロロホルムなどの使用が特に好ましい。また、これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の混合系で使用される。
【0037】
有機溶媒による洗浄方法としては、有機溶媒中にPPS樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。
【0038】
有機溶媒でPPS樹脂を洗浄する際の洗浄温度については特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選択できる。ここで、洗浄温度が高くなるほど洗浄効率が高くなる傾向があるが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分効果が得られる。
【0039】
また、圧力容器中で、有機溶媒の沸点以上の温度で加圧下に洗浄することも可能である。洗浄時間についても特に制限はなく、洗浄条件にもよるが、バッチ式洗浄の場合には、通常5分以上洗浄することにより十分な効果が得られる。なお、連続式で洗浄することも可能である。
【0040】
重合により生成したPPS樹脂を有機溶媒で洗浄するのみで十分であるが、本発明の効果をさらに発揮させるためには、水洗浄または温水洗浄と組み合せるのが好ましい。また、Nーメチルピロリドンなどの高沸点水溶性有機溶媒を用いた場合は、有機溶媒洗浄後、水または温水で洗浄することにより、残存有機溶媒の除去が容易に行なえるため好ましい。これらの洗浄に用いる水は蒸留水、脱イオン水であることが好ましい。
【0041】
本発明で用いられる(A)PPS樹脂の溶融粘度は特に制限なく、配合する(B)エポキシ基含有化合物および(C)ポリアミド樹脂との混練が可能であれば、いかなる溶融粘度のものでも用いることができるが、通常は320℃、せん断速度10sec -1における溶融粘度が100〜10,000ポイズのものが用いられる。
【0042】
本発明で用いられる(B)エポキシ基含有化合物としては、エチレングリコールのビスエポキシジシクロペンタジエチルエーテル、ブタジエンジエポキシノイド等の脂肪族ジエポキシ化合物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル等の芳香族ジエポキシ化合物、側鎖または主鎖にエポキシ基を有するオレフィン系共重合体のような重合体が挙げられ、中でもエポキシ基含有重合体が好ましい。エポキシ基を有するオレフィン系共重合体としては、具体的には側鎖にグリシジルエステル、グリシジルエーテル、グリシジルアミンなどのグリシジル基を有するオレフィン系共重合体や、二重結合含有オレフィン系共重合体の二重結合をエポキシ酸化したものなどが挙げられる。
【0043】
本発明では、エポキシ基含有オレフィン共重合体のうち、α−オレフィンとα、β−不飽和酸のグリシジルエステルからなる共重合体が好ましく用いられる。
【0044】
ここでいうα−オレフィンとしては、エチレン、プロピレンおよびブテンー1などが挙げられる。
【0045】
また、α、β−不飽和酸のグリシジルエステルとは、一般的に下記一般式で表される化合物であり、具体的にはアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルおよびエタクリル酸グリシジルなどが挙げられ、中でも特にメタクリル酸グリシジルが好ましく用いられる。
【0046】
【化3】
Figure 0004026205
(ただし、式中のRは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
かかる(B)エポキシ基含有オレフィン系共重合体は、上記α−オレフィンとα、β−不飽和酸のグリシジルとのランダム、ブロック、グラフト共重合体のいずれの共重合様式であってもよい。
【0047】
本発明のエポキシ基含有オレフィン系共重合体におけるエポキシ基の含有量は1〜50重量%、好ましくは3〜40重量%の範囲が好適である。1重量%未満では目的とする効果が不十分であり、50重量%を越えるとPPS樹脂との溶融混練時にゲルが生じ、押出安定性、成形性、機械的強度などに悪影響を及ぼすため好ましくない。
【0048】
なお、エポキシ基含有オレフィン系共重合体には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、他のオレフィン系モノマ、たとえばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニルおよびビニルエーテルなどをさらに共重合せしめてもよい。
【0049】
本発明の(B)エポキシ基含有化合物の配合量は、(A)PPS樹脂100重量部に対して、0.1〜70重量部の範囲が選択され、特に3〜60重量部の範囲がより好ましい。
【0050】
(B)エポキシ基含有化合物の配合量が0.1重量部未満では、溶融粘度が低く成形性が劣り、70重量部を越えると、(A)PPS樹脂との溶融混練時にゲルが生じ、押出安定性、成形性、機械的強度、および耐熱性などに悪影響を及ぼすため好ましくない。
【0051】
本発明において、PPS樹脂組成物に配合される(C)ポリアミド樹脂、およびPPS樹脂組成物との積層に用いられる(E)ポリアミド樹脂は同じあり、その具体例としては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)およびこれらの共重合体である。これらポリアミド樹脂が、耐熱性、成形性、および経済性の面で好ましく使用される。
【0052】
したがって、(C)と(E)のポリアミド樹脂は同じ構造単位を有するものである
【0053】
(C)ポリアミド樹脂および(E)ポリアミド樹脂の重合度には特に制限がなく、1%の濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度が、1.5〜7.0の範囲、特に2.0〜6.5の範囲のものが好ましい。
【0054】
(A)PPS樹脂組成物に配合される(C)ポリアミド樹脂の配合割合は、(A)PPS樹脂100重量部に対して、10〜70重量部の範囲が選択され、特に15〜60重量部の範囲がより好ましい。
【0055】
(C)ポリアミド樹脂の配合量が5重量部未満では、層間の密着強度が不十分となり、70重量部を越えると、(A)PPS樹脂本来の耐熱性がおよび耐薬品性などの低下が起こるため好ましくない。
【0056】
本発明においては、管状体の内層側の少なくとも1層を形成する(A)PPS樹脂に、(B)エポキシ基含有化合物と(C)ポリアミド樹脂の両者を併用して特定量配合することにより、外層側の少なくとも1層を形成する(E)ポリアミド樹脂との間に強固な密着強さが得られ、(B)エポキシ基含有化合物と(C)ポリアミド樹脂のいずれか一方をそれぞれ単独で配合したとしても、層間の実用的な密着強さを得ることができない。
【0057】
本発明において、(D)エポキシ基を含有しないエラストマは(A)PPS樹脂100重量部に対して10〜60重量部の範囲で配合することにより、より優れた表面外観性を得ることができ、さらには成形性向上などの面でも有効である。
【0058】
かかる(D)エポキシ基を含有しないエラストマとしては、例えばエチレンープロピレン共重合体、エチレンーブテン共重合体、ポリブデン、エチレンープロピレンージエン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系エラストマ、スチレンーブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ブタジエンーアクリロニトリル共重合体、ポリイソプレン、ブテンーイソプレン共重合体などのジエン系エラストマ、およびエチレンーアクリル酸メチル共重合体、エチレンーアクリル酸エチル共重合体、エチレンーアクリル酸イソプロピル共重合体、エチレンーメタクリル酸メチル共重合体、エチレンーメタクリル酸エチル共重合体などのアクリル系エラストマなどが挙げられる。
【0059】
また(D)エポキシ基を含有しないエラストマには、反応性を付与する意味で、アクリル酸や(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸、あるいは無水マレイン酸、無水メチルマレイン酸、無水シトラコ酸などの不飽和カルボン酸無水物を変性剤成分として共重合させてもよい。
【0060】
本発明において、(F)繊維状および/または非繊維状充填材は必須成分ではないが、必要に応じて、(E)ポリアミド樹脂100重量部に対して100重量部を越えない範囲で配合することが可能である。通常は、10〜90重量部の範囲で(F)繊維状および/または非繊維状充填材配合することにより、得られる熱可塑性樹脂多層管状体の強度、剛性、耐熱性および寸法安定性などの向上を図ることが可能である。
【0061】
かかる(F)繊維状および/または非繊維状充填材としては、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維および炭素繊維などの繊維状充填材、ワラステナイト、ゼオライト、セリサナイト、カオリン、マイカ、クレー、パイロフェライト、ベントナイト、アスベスト、タルク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、アルミナ、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジリコニウム、酸化チタンなどの金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラスビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素およびシリカなどの非繊維状充填材などが挙げられ、これらは中空であってもよく、また2種以上を併用することも可能であり、必要によりシラン系およびチタン系などのカップリング剤で予備処理して使用することもできる。
【0062】
また、本発明で用いる(A)PPS樹脂、(B)エポキシ基含有化合物、(C)ポリアミド樹脂、(D)エポキシ基を含有しないエラストマからなる樹脂組成物、およびこれと積層させる(E)ポリアミド樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、結晶核剤、離型剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外線防止剤、着色剤および難燃剤などの通常の添加剤および少量の他種ポリマを添加することができる。
【0063】
本発明において、(A)PPS樹脂に対して、(B)エポキシ基含有化合物、(C)ポリアミド樹脂、(D)エポキシ基を含有しないエラストマを混合する方法、および(E)ポリアミド樹脂に対して、(F)繊維状および/または非繊維状充填材を混合する方法については特に限定されるものではない。
【0064】
たとえば、あらかじめ適当な混合機で混合し、押出機に供給して溶融混練しペレット化した後に、これを成形機に直接供給する方法、および混合機でドライブレンドしたものを成形機に直接供給する方法などが挙げられるが、必ずしもこれに限らない。
【0065】
本発明の熱可塑性樹脂多層管状体の製造方法としては、通常の共押出法を採用することができ、例えば2層管状体の場合、2台の押出機へ、上記PPS樹脂組成物と、ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物とを別々に供給し、これら2種の溶融樹脂の別々に押出された流れを共通のダイ内に圧力供給して、各々環状の流れとなした後、ダイ内で合流させ、PPS樹脂組成物を内層側に、ポリアミド樹脂を外層側に形成させ、ついでダイ外へ共押出して、通常公知のチューブ成形法、ブロー成形法などを行うことにより、2層管状体を得ることができる。
【0066】
また、3層の管状体の場合には、3台の押出機を用いて上記と同様の方法にて3層にするか、または2台の押出機を用いて2種3層の管状体を得ることも可能である。
【0067】
本発明の多層管状体の層構成は、耐熱水性、耐不凍液性、耐薬品性などの面から、PPS樹脂組成物が内層を、成形性の面からポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物が外層を形成した2層構造が好ましいが、必要に応じてPPS樹脂組成物とポリアミドまたは樹脂組成物を種々組み合わせた3層および4層以上でも良い
本発明において、PPS樹脂組成物と、ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物との層間に強固な密着強さを得るためには、両樹脂の成形温度をできる限り同一温度に近付けて設定するのが好ましい。
【0068】
PPS樹脂組成物の溶融温度に対し、ポリアミド樹脂の温度が極端に低いと、共押出の際にPPS樹脂組成物の表面が固化する傾向となり、密着強さが低下するため好ましくない。好ましい成形温度は、PPS樹脂組成物が290〜310℃、ポリアミド樹脂が230〜290℃、より好ましくはPPS樹脂組成物が290〜300℃、ポリアミド樹脂が250〜290℃である。
【0069】
このようにして得られる本発明の熱可塑性樹脂多層管状体は、耐熱水性、耐不凍液性、耐薬品性、耐熱性、成形性および層間の密着性に優れていることから、これらの特性を生かした用途、特に自動車用冷却系パイプおよび融雪または暖房用ヒーテングシステムの熱媒体循環パイプへ適用した場合に、その効果を最大限に発揮することができる。
【0070】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて、本発明の構成および効果をさらに詳細に説明する。
【0071】
なお、以下に述べる実施例および比較例に記された、熱可塑性樹脂多層管状体の表面外観、耐不凍液性、耐塩化亜鉛性、および層間の密着強度は、以下の方法により測定した。
【0072】
PPS樹脂組成物と、ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物を、上記したチューブおよびブロー成形法により、各々押出機内部で溶融混練し共押出ダイに供給し、共押出ダイ内の接合部にて多層状に溶融接合し、その先端のダイフェイスから多層管状体または多層パリソンとして共押出す。これをチューブ成形の場合は、サイジング装置で冷却固化させ外形φ16mm、内径φ13mmの2層チューブを成形し、またブロー成形の場合は、ブロー金型内で空気を吹き込み外径φ40mm、長さ300mm、肉厚3mmの2層パイプを成形し、得られた2層チューブおよびパイプの評価を次の方法にしたがって行った。
【0073】
[表面外観]
2層チューブおよびパイプを切断し、その内外表面の平滑性を観察し、良好な順に「優(びびりなし)」、「良(びびり中)」、「可(びびり大)」と等級付けした。
【0074】
[耐不凍液性]
30cm長の2層チューブおよびパイプに50%エチレングリコール水溶液を入れて密封し、温度130℃で、1000時間処理した後、パイプから試験片を作成し、引張強度および引張伸度を測定し、未処理のものと比較してそれぞれの保持率を計算し、保持率50%以上を○、50%以下を×とした。
【0075】
[耐塩化亜鉛性]
30cm長の2層チューブおよびパイプ内に50%塩化亜鉛水溶液を入れて密封し、温度80℃±3℃で、1000時間処理した後、クラック発生の有無を目視で評価した。
【0076】
[管状体層間の密着強度]
2層チューブおよびパイプを短冊状にカットし、短冊の端部のPPS樹脂組成物層とポリアミド樹脂層を剥離させ、各層を引張試験機のチャックに挟み、下記条件で180度剥離強さ(gf/10mm)を測定した。
【0077】
イ.密着強度:10mm/min
ロ.テストピースサイズ:幅5mm、長さ100mm
[参考例1(PPSの重合)]
オートクレーブに硫化ナトリウム3.20kg(25モル、結晶水40%を含む)、水酸化ナトリウム4g、酢酸ナトリウム三水和物1.36kg(約10モル)およびNーメチルー2ーピロリドン(以下NMPと略称する)7.9kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃まで昇温し、水1.36kgを含む留出水約1.5リットルを除去した。
【0078】
残留混合物に1、4ージクロルベンゼン3.75kg(25.5モル)およびNMP2.0kgを加え、265℃で3時間加熱した。反応生成物を70℃の温水で5回洗浄し、80℃で24時間減圧乾燥して、溶融粘度約1500ポイズ(320℃、剪断速度10sec -1)の粉末状PPS樹脂(P−1)約2kgを得た。
【0079】
同様な操作を繰り返し、以下に記載の実施例に供した。
【0080】
[参考例2(PPS樹脂の酸水溶液洗浄処理)]
参考例1で得られたPPS樹脂粉末約2kgを、90℃に加熱されたpH4の酢酸水溶液20リットル中に投入し、約30分間撹拌し続けた後ろ過し、ろ液のpHが7になるまで約90℃の脱イオン水で洗浄し、120℃で24時間減圧乾燥して粉末状とし、酸溶液洗浄処理PPS樹脂(P−2)を得た。
【0081】
[参考例3(PPS樹脂の熱水洗浄処理)]
参考例1で得られたPPS樹脂粉末約2kgと、脱イオン水10リットルとをオートクレーブに仕込み常圧で密封した後、175℃まで昇温し撹拌しながら約30分間保温した後冷却した。内容物を取り出してろ過し、さらに、70℃の脱イオン水約10リットルの中にPPS樹脂を浸漬、撹拌し、ろ過する操作を5回繰り返した。その後120℃で24時間減圧乾燥して熱水洗浄処理PPS樹脂(P−3)を得た。
【0082】
[参考例4(PPS樹脂の有機溶媒洗浄処理)]
参考例1で得られたPPS樹脂粉末約2kgを、100℃に加熱したNMP20リットル中に投入し、約30分間撹拌した後ろ過し、続いて約90℃のイオン交換水で洗浄した。このものを120℃で24時間減圧乾燥してNMP洗浄処理PPS樹脂(P−4)を得た。
【0083】
[実施例1]
参考例2で得られた酸水溶液洗浄処理PPS樹脂(Pー2)100重量部、相対粘度4.2のナイロン6樹脂(東レ(株)製CM1046X04)40重量部、エポキシ基含有オレフィン系共重合体(変性オレフィン系共重合体)としてエチレン/グリシジルメタクリレート(E/GMA)=88/12(重量%)共重合体40重量部を、ヘンシェルミキサでドライブレンドした後、40mmφ単軸押出機のホッパーに供給し、シリンダー温度300℃、スクリュ回転数80rpmの条件で溶融混練を行ないペレット化した。
【0084】
このペレット化したPPS樹脂組成物を、130℃で4時間乾燥した後、通常の多層チューブ成形方式により、30mmφ押出機に供給し、シリンダー温度300℃にて溶融混練し、共押出ダイ内で内層を形成させた。
【0085】
一方、相対粘度4.2のナイロン6樹脂(東レ(株)製CM1046X04)を、40mmφ押出機に供給し、シリンダー温度280℃にて溶融混練し、共押出ダイ内で外層を形成させた。
【0086】
この2種のポリマーがダイ内で積層してできた2層管状体を市販のチューブ成形装置を使用して、通常の方法により外径φ16mm、内径φ13mm、肉厚1.5mmの2層チューブを成形した。
【0087】
得られた2層チューブの肉厚は、外層1.2mm、内層0.3mmであった。
【0088】
得られた2層チューブの表面外観、耐不凍液性、耐塩化亜鉛性、層間の密着強度を測定した結果を表1に示す。
【0089】
表1の結果から明らかなように、本実施例で得られた2層チューブは、表面外観、耐不凍液性、および耐塩化亜鉛性が均衡して優れ、さらに10mm幅当り5.6kgの高い密着強度を有していた。
【0090】
[実施例2〜9]
内層を形成するPPS樹脂組成物中のPPS樹脂、ポリアミド樹脂、変性オレフィン系共重合体、エポキシ基を含有しないエラストマーの種類および配合量と、外層を形成するポリアミド樹脂の種類および配合量を、表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様の手順で成形を行ない、得られた2層管状体の表面外観性、耐不凍液性、耐塩化亜鉛性、層間の密着強度を測定した。
【0091】
なお、ナイロン66としては東レ(株)製CM3006を、エラストマーとしては三井石油化学(株)製“タフマー”A4085(エチレン/ブテン−1共重合体)を用いた。
【0092】
【表1】
Figure 0004026205
表1の結果から明らかなように、PPS樹脂にポリアミド樹脂、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体(変性オレフィン系共重合体)、およびエラストマを併用して配合すると、内層を形成するPPS樹脂組成物層と、外層を形成するポリアミド樹脂層間に強固な密着強さが認められ、配合するポリアミド樹脂の配合量が増加するにつれ密着強度の向上が認められた。また、いずれの場合にも表面外観性、耐不凍液性、耐塩化亜鉛性が均衡して優れており、高機能の管状体が得られた。
【0093】
[比較例1〜3]
実施例1において、PPS樹脂組成物中のポリアミド樹脂またはエチレン/グリシジルメタクリレート共重合体をそれぞれ省略した以外は、実施例1と同様に成形を行ない、得られた管状体を同様に評価した(比較例1,2)。
【0094】
この結果、表2に示したように、実用的な層間の密着強さが得られなかった。
【0095】
また、PPS樹脂組成物中のポリアミド樹脂の添加量が多くなると(比較例3)、耐不凍液性、耐塩化亜鉛性が低下する傾向となる。
【0096】
[比較例4〜5]
実施例例1〜7において使用したナイロン6樹脂およびナイロン66樹脂から、それぞれ単独でチューブ成形し、実施例1と同形状の肉厚1.5mmの単層の管状体を成形した。
【0097】
得られた管状体を実施例1と同様に評価した結果を表2に併せて示す。
【0098】
表2の結果から明らかなように、それぞれポリアミド樹脂単独で成形したものは、耐不凍液性、耐塩化亜鉛性が不十分であるため好ましくない。
【0099】
【表2】
Figure 0004026205
[実施例10〜13]
PPS樹脂(P−2)にポリアミド樹脂(ナイロン6樹脂またはナイロン66樹脂)、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体(変形オレフィン系共重合体)およびエポキシ基を含有しないエラストマ(エチレン/ブテン−1共重合体)を、表3に示した配合割合で配合し、実施例1と同様にペレット化した。
【0100】
このペレット化したPPS樹脂組成物を、130℃で4時間乾燥した後、通常のブロー成形方式により、30mmφ押出機に供給し、シリンダー温度295℃にて溶融混練し、共押出ダイ内で内層を形成させた。
【0101】
また、ガラス繊維(長さ:3mm、φ:13μm)強化したナイロン6樹脂およびナイロン66樹脂を、50mmφ押出機に供給し、シリンダー温度280℃にて溶融混練し、共押出ダイ内で外層を形成させた。
【0102】
この2種のポリマがダイ内で積層してできた2層パリソンから、市販のブロー成形装置を使用して、通常の方法により外径φ40mm、長さ300mm、肉厚3mmの二次元形状の2層パイプを成形した。得られた2層パイプの肉厚は外層:2.7mm、内層:0.3mmであった。
【0103】
得られた2層パイプの層間の密着強度は、表3に示したとおり、10mm幅当り2.0〜4.1kgと高い値を示し、またこのパイプの内面平滑性、耐不凍液性、および耐塩化亜鉛性は非常に優れたものであった。
【0104】
【表3】
Figure 0004026205
[比較例6〜7]
実施例10〜13において、PPS樹脂組成物中のポリアミド樹脂またはエチレン/グリシジルメタクリレート共重合体をそれぞれ省略した以外は実施例10〜13と同様に成形を行ない、得られた2層パイプを同様に評価した。
【0105】
この結果は、表4に示したように、実用的な層間の密着強さが得られなかった。
【0106】
[比較例8〜9]
実施例10〜13において、外層として使用したガラス繊維強化ナイロン6樹脂およびナイロン66樹脂を、それぞれ単独でブロー成形し、実施例10〜13と同形状の肉厚3.0mmの単層パイプを成形した。
【0107】
得られた各単層パイプを、実施例10〜13と同様に評価した結果、表4に示したように、パイプ内面の平滑性が悪く、耐不凍液性、耐塩化亜鉛性が不十分であった。
【0108】
【表4】
Figure 0004026205
【0109】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のPPS樹脂組成物と、ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物とからなる熱可塑性樹脂多層管状体は、接着層を介在させずとも層間の強固な密着性を持ち、さらに表面外観性、耐熱性、耐不凍液性、塩化亜鉛、塩化カルシウムなどに対する耐薬品性、成形性、および経済性などが均衡して優れており、特に水または水溶液と直接接触して高温条件下でまたは長年月使用される用途、特に自動車用冷却系パイプや、融雪または暖房用ヒーテングシステムなどの熱媒体循環パイプに適用した場合に、その効果を最大限に発揮することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a thermoplastic resin multilayer tubular body having excellent hot water resistance, antifreeze resistance, chemical resistance, heat resistance and moldability, and excellent interlayer adhesion, and water or an aqueous solution of this thermoplastic resin multilayer tubular body. In particular, the present invention relates to a heat medium circulation pipe such as a cooling pipe for automobiles and a heating system for melting snow or heating.
[0002]
[Prior art]
Polyamide resin is widely used as various functional parts because of its excellent mechanical properties, heat resistance, chemical resistance, and moldability, but when used for many years in direct contact with high-temperature water. However, the durability was not always satisfactory.
[0003]
In particular, the circulating fluid used in automobile cooling system pipes and snow melting or heating heating systems is filled with a coolant mainly composed of ethylene glycol to prevent freezing in winter. Insufficient durability.
[0004]
In addition, nylon 6 and nylon 66, which are generally used among polyamide resins, interact strongly with water and metal halides such as calcium and zinc, and as a result, are obtained by molding nylon 6 and nylon 66. However, the tubular body has a drawback that it cracks under contact with the metal halide.
[0005]
Therefore, studies have been made for the purpose of improving the hot water resistance, zinc chloride resistance, calcium chloride resistance, etc. of polyamide resins, and methods for adding various heat stabilizers such as copper compounds have been conducted so far. In addition, a method using a polyamide having a specific aromatic ring structure and a method of adding an ethylene ionomer or a phenol resin have been proposed. These methods all have hot water resistance, zinc chloride resistance and polyamide resin resistance. It did not essentially improve the calcium chloride resistance and the effect was still insufficient.
[0006]
On the other hand, polyphenylene sulfide resin (hereinafter abbreviated as PPS resin) is excellent in heat resistance, hot water resistance, chemical resistance, flame retardancy, electrical properties, etc., so it can be used in various applications such as electric, electronic parts and automobile parts. However, the demand is increasing.
[0007]
However, since the PPS resin has a high molding temperature and a high solidification rate of the resin, in order to obtain a molded product having a good product appearance by blow molding and extrusion molding, it is necessary to set the mold temperature to a high temperature. However, it was not very preferable in terms of moldability and economy.
[0008]
Therefore, in order to obtain a molded product that combines the excellent properties of the polyamide resin such as mechanical properties, moldability, and economy with the excellent heat resistance, hot water resistance, and chemical resistance of the PPS resin, both materials are used. It is conceivable to form a tubular body by laminating, but even if the PPS resin and the polyamide resin are simply laminated, there is no adhesion between the two materials, so that peeling between the resin layers is likely to occur, and the intended molded product can be obtained. Couldn't get.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a thermoplastic resin multilayer tubular body having excellent balance of heat resistance, hot water resistance, chemical resistance such as zinc chloride and calcium chloride, moldability and adhesion between layers, and this thermoplasticity. Application of resin multi-layer tubular body to direct use with water or aqueous solution under high temperature conditions or for many years, especially for automotive cooling system pipes and heat medium circulation pipes such as snow melting or heating heating systems There is in making it possible.
[0010]
In order to obtain a molded product that combines the excellent properties of polyamide resin such as mechanical properties, moldability and economy with the excellent heat resistance, hot water resistance and chemical resistance of PPS resin, both materials are used. It is conceivable to form a tubular body by laminating, but even if the PPS resin and the polyamide resin are simply laminated, there is no adhesion between the two materials, so that peeling between the resin layers is likely to occur, and the intended molded product can be obtained. Couldn't get.
[0011]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors laminated a PPS resin composition layer in which a specific amount of a specific olefin copolymer and a polyamide resin is blended with a PPS resin, and a polyamide resin layer. The present inventors have found that the above object can be effectively achieved by a thermoplastic resin multilayer tubular body, and have reached the present invention.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention is as follows.
[0013]
(1) At least one selected from (B) 0.1 to 70 parts by weight of an epoxy group-containing compound, (C) nylon 6, nylon 66, and a copolymer thereof with respect to 100 parts by weight of (A) polyphenylene sulfide resin 10 to 70 parts by weight of a polyamide resin, and (D) an elastomer containing no epoxy group 10-60 The polyphenylene sulfide resin composition blended with parts by weight is at least one layer on the inner layer side, and (E) (C) and the same A heat characterized by comprising at least one layer on the outer layer side of a polyamide resin or a polyamide resin composition in which 0 to 100 parts by weight of (F) fibrous and / or non-fibrous filler is added to 100 parts by weight of the polyamide resin. Plastic resin multilayer tubular body.
[0014]
(2) The thermoplastic resin multilayer tubular body described in (1) above, wherein the (A) polyphenylene sulfide resin has been deionized.
[0015]
(3) The thermoplastic resin multilayer tubular body described in (1) or (2) above, wherein the (B) epoxy group-containing compound is an epoxy group-containing polymer.
[0016]
(4) The thermoplastic resin tubular body as described in (3) above, wherein the epoxy group-containing polymer is an epoxy group-containing olefin copolymer.
[0017]
(5) The above-mentioned epoxy group-containing olefin copolymer is an epoxy group-containing modified olefin copolymer comprising an α-olefin and a glycidyl ester of α, β-unsaturated acid as main components ( 4) The thermoplastic resin tubular body as described above.
[0020]
( 6 ) Above (1)-( 5 An automotive engine cooling system pipe comprising the thermoplastic resin multilayer tubular body described in the above.
[0021]
( 7 ) Above (1)-( 5 A heat medium circulation pipe of a heating system for melting snow or heating, characterized by comprising the thermoplastic resin multilayer tubular body described in the above.
[0022]
Moreover, the thermoplastic resin multilayer tubular body of the present invention exhibits the best effect when applied to applications of heat medium circulation pipes such as automobile cooling system pipes and snow melting or heating heating systems.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the component, structure and application of the thermoplastic resin multilayer tubular body of the present invention will be specifically described.
[0024]
The (A) PPS resin used in the present invention is a polymer containing 70 mol% or more, preferably 90 mol% or more of a repeating unit represented by the following structural formula. Is unfavorable because of damage.
[0025]
[Chemical 1]
Figure 0004026205
A PPS resin is generally obtained by a production method represented by Japanese Patent Publication No. 45-3368 and a production method represented by Japanese Patent Publication No. 52-12240. There are linear and relatively high molecular weight polymers, and the polymers obtained by the method described in the above Japanese Patent Publication No. 45-3368 may be heated by heating in an oxygen atmosphere after polymerization, or peroxides. It is also possible to increase the polymerization by adding a crosslinking agent such as
[0026]
In the present invention, it is possible to use a PPS resin obtained by any method, but an essentially linear and relatively high molecular weight polymer is preferably used.
[0027]
Moreover, PPS resin can also comprise less than 30 mol% of the repeating units with repeating units having the following structural formula.
[0028]
[Chemical 2]
Figure 0004026205
The (A) PPS resin used in the present invention is preferably one that has been subjected to deionization treatment by acid aqueous solution washing treatment, hot water washing treatment or organic solvent washing treatment after being produced through the above steps.
[0029]
The above acid aqueous solution cleaning treatment is performed as follows. That is, the acid used in the acid aqueous solution cleaning treatment of the PPS resin in the present invention is not particularly limited as long as it does not have an action of decomposing the PPS resin, and acetic acid, hydrochloric acid, sulfuric acid, phosphoric acid, silicic acid, carbonic acid and propyl. Acids and the like can be mentioned, among which acetic acid and hydrochloric acid can be more preferably used, but those that decompose and deteriorate the PPS resin such as nitric acid are not preferable.
[0030]
As a method for the acid aqueous solution cleaning treatment, there is a method of immersing a PPS resin in an acid aqueous solution, and it is possible to appropriately stir or heat as necessary. For example, when acetic acid is used, a sufficient effect can be obtained by immersing the PPS resin powder in a pH 4 aqueous solution heated to 80 to 90 ° C. and stirring for 30 minutes. The acid-treated PPS resin needs to be washed several times with water or warm water in order to physically remove the remaining acid or salt.
[0031]
The water used for washing is preferably distilled water or deionized water in the sense that it does not impair the preferable chemical modification effect of the PPS resin by the acid treatment.
[0032]
Moreover, when performing a hot water washing process, it is as follows. That is, in the hot water treatment of the PPS resin used in the present invention, it is important that the temperature of the hot water is 100 ° C or higher, more preferably 120 ° C or higher, further preferably 150 ° C or higher, particularly preferably 170 ° C or higher. If it is less than 100 ° C., the preferable chemical modification effect of the PPS resin is small, which is not preferable.
[0033]
In order to exhibit the effect of preferable chemical modification of the PPS resin by the hot water washing treatment of the present invention, the water used is preferably distilled water or deionized water. The operation of the hot water treatment is usually performed by charging a predetermined amount of PPS resin and heating and stirring in a pressure vessel.
[0034]
The ratio of PPS resin to hot water is preferably high in hot water, but usually a bath ratio of 200 g or less of PPS resin is selected per liter of water.
[0035]
Further, as the atmosphere of the hot water treatment, since the decomposition of the terminal group is not preferable, it is preferable to use an inert atmosphere to avoid this. Furthermore, it is preferable to wash the PPS resin after this hot water treatment operation several times with warm water in order to physically remove the remaining components.
[0036]
Further, in the case of the organic solvent cleaning treatment, it is as follows. That is, the organic solvent used for washing the PPS resin in the present invention is not particularly limited as long as it does not have an action of decomposing the PPS resin. For example, N-methylpyrrolidone, dimethylformamide, dimethylacetamide, 1 Nitrogen-containing polar solvents such as 1,3-dimethylimidazolidinone, hexamethylphosphoramide, and piverazinones, sulfoxides such as dimethyl sulfoxide, dimethyl sulfone, and sulfolane, sulfone solvents, and ketones such as acetone, methyl ethyl ketone, diethyl ketone, and acetophenone Solvents, ether solvents such as dimethyl ether, dipropyl ether, dioxane, tetrahydrofuran, chloroform, methylene chloride, trichloroethylene, ethylene dichloride, perchlorethylene, monochloroethane, dichloroethane Halogen solvents such as ethylene, tetrachloroethane, perchlorethane, chlorobenzene, alcohols such as methanol, ethanol, propanol, butanol, pentanol, ethylene glycol, propylene glycol, phenol, cresol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, phenolic Examples of the solvent include aromatic hydrocarbon solvents such as benzene, toluene, and xylene. Among these organic solvents, use of N-methylpyrrolidone acetone, dimethylformamide, chloroform and the like is particularly preferable. In addition, these organic solvents are used in one or a mixture of two or more.
[0037]
As a cleaning method using an organic solvent, there is a method of immersing a PPS resin in an organic solvent, and it is possible to appropriately stir or heat as necessary.
[0038]
There is no restriction | limiting in particular about the washing | cleaning temperature at the time of wash | cleaning PPS resin with an organic solvent, Arbitrary temperature of about normal temperature-about 300 degreeC can be selected. Here, the higher the cleaning temperature, the higher the cleaning efficiency tends to be. However, a sufficient effect is usually obtained at a cleaning temperature of room temperature to 150 ° C.
[0039]
It is also possible to wash under pressure at a temperature above the boiling point of the organic solvent in a pressure vessel. The washing time is not particularly limited and depends on the washing conditions, but in the case of batch type washing, a sufficient effect can be obtained by washing usually for 5 minutes or more. In addition, it is also possible to wash | clean with a continuous type.
[0040]
Although it is sufficient to wash the PPS resin produced by polymerization with an organic solvent, it is preferable to combine it with water washing or warm water washing in order to further exhibit the effects of the present invention. Further, when a high-boiling water-soluble organic solvent such as N-methylpyrrolidone is used, it is preferable that the remaining organic solvent can be easily removed by washing with water or warm water after washing with the organic solvent. The water used for these washings is preferably distilled water or deionized water.
[0041]
The melt viscosity of (A) PPS resin used in the present invention is not particularly limited, and any melt viscosity can be used as long as it can be kneaded with (B) the epoxy group-containing compound and (C) polyamide resin to be blended. However, a melt having a melt viscosity of 100 to 10,000 poise at 320 ° C. and a shear rate of 10 sec −1 is usually used.
[0042]
Examples of the (B) epoxy group-containing compound used in the present invention include aliphatic diepoxy compounds such as bisepoxy dicyclopentadiethyl ether of ethylene glycol and butadiene diepinoid, aromatic diepoxy compounds such as bisphenol A diglycidyl ether, side A polymer such as an olefin copolymer having an epoxy group in the chain or main chain is exemplified, and among them, an epoxy group-containing polymer is preferable. Specific examples of the olefin copolymer having an epoxy group include olefin copolymers having a glycidyl group such as glycidyl ester, glycidyl ether, and glycidyl amine in the side chain, and double bond-containing olefin copolymers. The thing which epoxy-oxidized the double bond etc. are mentioned.
[0043]
In the present invention, among epoxy group-containing olefin copolymers, a copolymer comprising an α-olefin and an α, β-unsaturated glycidyl ester is preferably used.
[0044]
Examples of the α-olefin herein include ethylene, propylene, and butene-1.
[0045]
Moreover, the glycidyl ester of α, β-unsaturated acid is a compound generally represented by the following general formula, and specific examples include glycidyl acrylate, glycidyl methacrylate, and glycidyl ethacrylate. In particular, glycidyl methacrylate is preferably used.
[0046]
[Chemical 3]
Figure 0004026205
(However, R in the formula represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms.)
The (B) epoxy group-containing olefin copolymer may be any random, block, or graft copolymer of the α-olefin and α, β-unsaturated acid glycidyl.
[0047]
The content of the epoxy group in the epoxy group-containing olefin copolymer of the present invention is 1 to 50% by weight, preferably 3 to 40% by weight. If it is less than 1% by weight, the intended effect is insufficient, and if it exceeds 50% by weight, a gel is formed during melt-kneading with the PPS resin, which adversely affects extrusion stability, moldability, mechanical strength, etc. .
[0048]
The epoxy group-containing olefin copolymer may contain other olefin monomers such as methyl acrylate, methyl methacrylate, acrylonitrile, styrene, vinyl acetate and vinyl ether as long as the effects of the present invention are not impaired. Further, it may be copolymerized.
[0049]
The blending amount of the (B) epoxy group-containing compound of the present invention is selected in the range of 0.1 to 70 parts by weight, particularly in the range of 3 to 60 parts by weight, based on 100 parts by weight of the (A) PPS resin. preferable.
[0050]
(B) If the compounding amount of the epoxy group-containing compound is less than 0.1 parts by weight, the melt viscosity is low and the moldability is inferior. If it exceeds 70 parts by weight, a gel is formed during melt kneading with (A) PPS resin, This is undesirable because it adversely affects stability, moldability, mechanical strength, heat resistance, and the like.
[0051]
In the present invention, (C) polyamide resin blended in the PPS resin composition and (E) polyamide resin used for lamination with the PPS resin composition are: the same Specific examples thereof include polycaproamide (nylon 6), polyhexamethylene adipamide (nylon 66), and copolymers thereof. It is. These polyamide resins are preferably used in terms of heat resistance, moldability, and economy.
[0052]
Therefore , (C) and (E) polyamide resins have the same structural unit Is .
[0053]
The degree of polymerization of (C) polyamide resin and (E) polyamide resin is not particularly limited, and the relative viscosity measured at 25 ° C. in a 1% concentrated sulfuric acid solution is in the range of 1.5 to 7.0, particularly 2. The thing of the range of 0.0-6.5 is preferable.
[0054]
(A) The blending ratio of the (C) polyamide resin to be blended with the PPS resin composition is selected in the range of 10 to 70 parts by weight, particularly 15 to 60 parts by weight with respect to 100 parts by weight of (A) PPS resin The range of is more preferable.
[0055]
(C) When the blending amount of the polyamide resin is less than 5 parts by weight, the adhesion strength between the layers becomes insufficient, and when it exceeds 70 parts by weight, the inherent heat resistance and chemical resistance of the (A) PPS resin are lowered. Therefore, it is not preferable.
[0056]
In the present invention, (A) PPS resin that forms at least one layer on the inner layer side of the tubular body is blended with a specific amount using both (B) an epoxy group-containing compound and (C) a polyamide resin, Strong adhesion strength is obtained between (E) the polyamide resin forming at least one layer on the outer layer side, and either (B) an epoxy group-containing compound or (C) a polyamide resin is blended alone. However, practical adhesion strength between layers cannot be obtained.
[0057]
In the present invention, (D) an elastomer containing no epoxy group Is ( A) For 100 parts by weight of PPS resin 1 By blending in the range of 0 to 60 parts by weight, a more excellent surface appearance can be obtained, and it is also effective in terms of improving moldability.
[0058]
Examples of the elastomer not containing (D) an epoxy group include polyolefin elastomers such as ethylene-propylene copolymer, ethylene-butene copolymer, polybutene, ethylene-propylene-diene copolymer, ethylene-vinyl acetate copolymer, and styrene. -Butadiene copolymers, polybutadiene, butadiene-acrylonitrile copolymers, diene elastomers such as polyisoprene, butene-isoprene copolymers, ethylene-methyl acrylate copolymers, ethylene-ethyl acrylate copolymers, ethylene -Acrylic elastomer such as isopropyl acrylate copolymer, ethylene-methyl methacrylate copolymer, ethylene-ethyl methacrylate copolymer.
[0059]
In addition, (D) an elastomer not containing an epoxy group has a meaning of imparting reactivity, unsaturated carboxylic acid such as acrylic acid, (meth) acrylic acid and maleic acid, maleic anhydride, methylmaleic anhydride, anhydrous An unsaturated carboxylic acid anhydride such as citraconic acid may be copolymerized as a modifier component.
[0060]
In the present invention, (F) fibrous and / or non-fibrous filler is not an essential component, but if necessary, it is blended within a range not exceeding 100 parts by weight with respect to 100 parts by weight of (E) polyamide resin. It is possible. Usually, by blending (F) fibrous and / or non-fibrous filler in the range of 10 to 90 parts by weight, the strength, rigidity, heat resistance and dimensional stability of the resulting thermoplastic resin multilayer tubular body It is possible to improve.
[0061]
Examples of the (F) fibrous and / or non-fibrous filler include fibrous fillers such as glass fiber, alumina fiber, silicon carbide fiber, ceramic fiber, asbestos fiber, stone fiber, metal fiber, and carbon fiber, straw Silicates such as stenite, zeolite, cerisanite, kaolin, mica, clay, pyroferrite, bentonite, asbestos, talc, alumina silicate, metal compounds such as alumina, silicon oxide, magnesium oxide, zirconium oxide, titanium oxide, calcium carbonate, carbonic acid Examples thereof include carbonates such as magnesium and dolomite, sulfates such as calcium sulfate and barium sulfate, non-fibrous fillers such as glass beads, boron nitride, silicon carbide and silica, and these may be hollow. It is possible to use two or more types together It can also be used in pre-treated with a coupling agent such as silane and titanium based necessary.
[0062]
Also, (A) a PPS resin, (B) an epoxy group-containing compound, (C) a polyamide resin, (D) a resin composition that does not contain an epoxy group, and (E) a polyamide laminated with the resin composition used in the present invention. As long as the effect of the present invention is not impaired, the resin includes usual additives such as a crystal nucleating agent, a release agent, an antioxidant, a heat stabilizer, a lubricant, an ultraviolet inhibitor, a colorant, and a flame retardant. A small amount of other polymers can be added.
[0063]
In the present invention, (A) a PPS resin, (B) an epoxy group-containing compound, (C) a polyamide resin, (D) a method of mixing an elastomer not containing an epoxy group, and (E) a polyamide resin (F) The method of mixing the fibrous and / or non-fibrous filler is not particularly limited.
[0064]
For example, after mixing with a suitable mixer in advance, supplying to an extruder, melt-kneading and pelletizing, and then supplying this directly to the molding machine, and then supplying the dry blend with the mixer directly to the molding machine Although a method etc. are mentioned, it is not necessarily restricted to this.
[0065]
As a method for producing the thermoplastic resin multilayer tubular body of the present invention, an ordinary coextrusion method can be employed. For example, in the case of a two-layer tubular body, the PPS resin composition and the polyamide are fed to two extruders. The resin or polyamide resin composition is supplied separately, and the separately extruded flows of these two types of molten resins are pressure-supplied into a common die to form an annular flow, and then merge in the die. The PPS resin composition is formed on the inner layer side and the polyamide resin is formed on the outer layer side, and then co-extruded out of the die, and a generally known tube molding method, blow molding method, etc. are performed to obtain a two-layer tubular body be able to.
[0066]
In the case of a three-layered tubular body, three layers are formed in the same manner as described above using three extruders, or two types and three-layered tubular bodies are formed using two extruders. It is also possible to obtain.
[0067]
The layer structure of the multilayer tubular body of the present invention is such that the PPS resin composition forms an inner layer from the viewpoint of hot water resistance, antifreeze resistance, chemical resistance, etc., and the polyamide resin or polyamide resin composition forms an outer layer from the viewpoint of moldability. The two-layer structure is preferable, but three or four layers or more of various combinations of the PPS resin composition and the polyamide or the resin composition may be used as necessary.
In the present invention, in order to obtain strong adhesion strength between the PPS resin composition and the polyamide resin or the polyamide resin composition, it is preferable to set the molding temperatures of both resins as close to the same temperature as possible. .
[0068]
If the temperature of the polyamide resin is extremely low with respect to the melting temperature of the PPS resin composition, the surface of the PPS resin composition tends to solidify during coextrusion, which is not preferable. Preferable molding temperatures are 290 to 310 ° C for the PPS resin composition, 230 to 290 ° C for the polyamide resin, more preferably 290 to 300 ° C for the PPS resin composition, and 250 to 290 ° C for the polyamide resin.
[0069]
Since the thermoplastic resin multilayer tubular body of the present invention thus obtained is excellent in hot water resistance, antifreeze resistance, chemical resistance, heat resistance, moldability and interlayer adhesion, these characteristics are utilized. In particular, when applied to automobile cooling system pipes and heat medium circulation pipes for snow melting or heating heating systems, the effects can be maximized.
[0070]
【Example】
Hereinafter, the configuration and effects of the present invention will be described in more detail with reference to examples.
[0071]
The surface appearance, antifreeze resistance, zinc chloride resistance, and interlayer adhesion strength of the thermoplastic resin multilayer tubular bodies described in Examples and Comparative Examples described below were measured by the following methods.
[0072]
The PPS resin composition and the polyamide resin or the polyamide resin composition are melt-kneaded in the extruder and supplied to the coextrusion die by the tube and blow molding methods described above, and are multilayered at the joint in the coextrusion die. And coextruded as a multilayer tubular body or a multilayer parison from the die face at the tip. In the case of tube molding, this is cooled and solidified with a sizing device to form a two-layer tube having an outer diameter of φ16 mm and an inner diameter of φ13 mm. In the case of blow molding, air is blown into the blow mold, the outer diameter is φ40 mm, the length is 300 mm, A two-layer pipe having a thickness of 3 mm was molded, and the obtained two-layer tube and pipe were evaluated according to the following method.
[0073]
[Surface appearance]
Two-layer tubes and pipes were cut, the smoothness of the inner and outer surfaces was observed, and graded as "excellent (no chatter)", "good (no chatter)", and "good (large chatter)" in order of goodness.
[0074]
[Anti-freeze resistance]
A 30 cm long two-layer tube and pipe were sealed with 50% ethylene glycol aqueous solution, treated at a temperature of 130 ° C. for 1000 hours, a specimen was prepared from the pipe, and the tensile strength and tensile elongation were measured. Each retention rate was calculated in comparison with that of the treatment, and a retention rate of 50% or more was evaluated as ◯, and a retention rate of 50% or less as x.
[0075]
[Zinc chloride resistance]
A 50% zinc chloride aqueous solution was put in a 30 cm long two-layer tube and pipe, sealed, treated at a temperature of 80 ° C. ± 3 ° C. for 1000 hours, and then visually evaluated for occurrence of cracks.
[0076]
[Adhesion strength between tubular body layers]
The two-layer tube and pipe are cut into strips, the PPS resin composition layer and the polyamide resin layer at the end of the strip are peeled off, each layer is sandwiched between chucks of a tensile tester, and the 180 ° peel strength (gf / 10 mm).
[0077]
I. Adhesion strength: 10 mm / min
B. Test piece size: width 5mm, length 100mm
[Reference Example 1 (polymerization of PPS)]
Sodium sulfide 3.20 kg (25 mol, containing 40% crystal water), sodium hydroxide 4 g, sodium acetate trihydrate 1.36 kg (about 10 mol) and N-methyl-2-pyrrolidone (hereinafter abbreviated as NMP) in an autoclave 7.9 kg was charged, the temperature was gradually raised to 205 ° C. with stirring, and about 1.5 liters of distilled water containing 1.36 kg of water was removed.
[0078]
To the residual mixture, 3.75 kg (25.5 mol) of 1,4-dichlorobenzene and 2.0 kg of NMP were added and heated at 265 ° C. for 3 hours. The reaction product was washed 5 times with warm water at 70 ° C. and dried under reduced pressure at 80 ° C. for 24 hours to obtain about PPS resin (P-1) having a melt viscosity of about 1500 poise (320 ° C., shear rate 10 sec −1). 2 kg was obtained.
[0079]
Similar operations were repeated and used in the examples described below.
[0080]
[Reference Example 2 (PPS resin acid aqueous solution cleaning treatment)]
About 2 kg of the PPS resin powder obtained in Reference Example 1 is put into 20 liters of a pH 4 acetic acid aqueous solution heated to 90 ° C., and stirred for about 30 minutes, followed by filtration. The pH of the filtrate becomes 7. Was washed with deionized water at about 90 ° C. and dried under reduced pressure at 120 ° C. for 24 hours to obtain a powder to obtain an acid solution washing treated PPS resin (P-2).
[0081]
[Reference Example 3 (PPS resin hot water washing treatment)]
About 2 kg of the PPS resin powder obtained in Reference Example 1 and 10 liters of deionized water were charged into an autoclave and sealed at normal pressure, then heated to 175 ° C., kept warm for about 30 minutes with stirring, and then cooled. The contents were taken out and filtered, and the operation of immersing, stirring and filtering the PPS resin in about 10 liters of deionized water at 70 ° C. was repeated five times. Then, it dried under reduced pressure at 120 degreeC for 24 hours, and obtained the hot water washing process PPS resin (P-3).
[0082]
[Reference Example 4 (PPS resin organic solvent washing treatment)]
About 2 kg of the PPS resin powder obtained in Reference Example 1 was put into 20 liters of NMP heated to 100 ° C., stirred for about 30 minutes, filtered, and then washed with ion-exchanged water at about 90 ° C. This was dried under reduced pressure at 120 ° C. for 24 hours to obtain an NMP washed PPS resin (P-4).
[0083]
[Example 1]
100 parts by weight of the acid aqueous solution cleaning treatment PPS resin (P-2) obtained in Reference Example 2, 40 parts by weight of nylon 6 resin (CM1046X04 manufactured by Toray Industries, Inc.) having a relative viscosity of 4.2, epoxy group-containing olefin copolymer 40 parts by weight of ethylene / glycidyl methacrylate (E / GMA) = 88/12 (wt%) copolymer as a blend (modified olefin copolymer) was dry blended with a Henschel mixer, and then a hopper of a 40 mmφ single screw extruder The mixture was melt kneaded and pelletized under the conditions of a cylinder temperature of 300 ° C. and a screw rotation speed of 80 rpm.
[0084]
This pelletized PPS resin composition is dried at 130 ° C. for 4 hours, then supplied to a 30 mmφ extruder by a normal multilayer tube forming method, melt-kneaded at a cylinder temperature of 300 ° C., and the inner layer in a coextrusion die Formed.
[0085]
On the other hand, nylon 6 resin (CM1046X04 manufactured by Toray Industries, Inc.) having a relative viscosity of 4.2 was supplied to a 40 mmφ extruder and melt-kneaded at a cylinder temperature of 280 ° C. to form an outer layer in a coextrusion die.
[0086]
Using a commercially available tube forming apparatus, a two-layer tubular body formed by laminating these two types of polymers in a die is used to form a two-layer tube having an outer diameter of φ16 mm, an inner diameter of φ13 mm, and a wall thickness of 1.5 mm. Molded.
[0087]
The thickness of the obtained two-layer tube was 1.2 mm for the outer layer and 0.3 mm for the inner layer.
[0088]
Table 1 shows the results of measuring the surface appearance, antifreeze resistance, zinc chloride resistance and interlayer adhesion strength of the obtained two-layer tube.
[0089]
As is apparent from the results in Table 1, the two-layer tube obtained in this example is excellent in terms of surface appearance, antifreeze resistance, and zinc chloride resistance, and has a high adhesion of 5.6 kg per 10 mm width. Had strength.
[0090]
[Examples 2 to 9]
The types and blending amounts of PPS resin, polyamide resin, modified olefin copolymer, and elastomer not containing an epoxy group in the PPS resin composition forming the inner layer, and the types and blending amounts of the polyamide resin forming the outer layer are shown in the table below. Except for the changes shown in Fig. 1, the molding was performed in the same manner as in Example 1, and the surface appearance, antifreeze resistance, zinc chloride resistance, and interlayer adhesion strength of the obtained two-layer tubular body were measured. did.
[0091]
As nylon 66, CM3006 manufactured by Toray Industries, Inc. was used, and “Tuffmer” A4085 (ethylene / butene-1 copolymer) manufactured by Mitsui Petrochemical Co., Ltd. was used as the elastomer.
[0092]
[Table 1]
Figure 0004026205
As is apparent from the results in Table 1, a PPS resin composition layer that forms an inner layer when a PPS resin is blended with a polyamide resin, an ethylene / glycidyl methacrylate copolymer (modified olefin copolymer), and an elastomer. In addition, strong adhesion strength was recognized between the polyamide resin layers forming the outer layer, and improvement in adhesion strength was recognized as the blending amount of the polyamide resin to be blended increased. In any case, the surface appearance, antifreeze resistance, and zinc chloride resistance were balanced and excellent, and a highly functional tubular body was obtained.
[0093]
[Comparative Examples 1-3]
In Example 1, except that the polyamide resin or the ethylene / glycidyl methacrylate copolymer in the PPS resin composition was omitted, molding was performed in the same manner as in Example 1, and the obtained tubular body was evaluated in the same manner (Comparison) Examples 1, 2).
[0094]
As a result, as shown in Table 2, practical interlayer adhesion strength could not be obtained.
[0095]
Moreover, when the addition amount of the polyamide resin in the PPS resin composition increases (Comparative Example 3), the antifreeze resistance and the zinc chloride resistance tend to decrease.
[0096]
[Comparative Examples 4 to 5]
Each of the nylon 6 resin and the nylon 66 resin used in Examples 1 to 7 was formed into a single tube, and a single-layer tubular body having the same shape as that of Example 1 and a thickness of 1.5 mm was formed.
[0097]
The results of evaluating the obtained tubular body in the same manner as in Example 1 are also shown in Table 2.
[0098]
As is clear from the results in Table 2, moldings made of polyamide resin alone are not preferred because of their insufficient antifreeze resistance and zinc chloride resistance.
[0099]
[Table 2]
Figure 0004026205
[Examples 10 to 13]
PPS resin (P-2) with polyamide resin (nylon 6 resin or nylon 66 resin), ethylene / glycidyl methacrylate copolymer (modified olefin copolymer), and elastomer containing no epoxy group (ethylene / butene-1 copolymer) Combined) was blended at the blending ratio shown in Table 3, and pelletized in the same manner as in Example 1.
[0100]
The pelletized PPS resin composition is dried at 130 ° C. for 4 hours, then supplied to a 30 mmφ extruder by a normal blow molding method, melt-kneaded at a cylinder temperature of 295 ° C., and the inner layer is formed in a coextrusion die. Formed.
[0101]
Also, nylon 6 resin and nylon 66 resin reinforced with glass fibers (length: 3 mm, φ: 13 μm) are fed to a 50 mm φ extruder, melt kneaded at a cylinder temperature of 280 ° C., and an outer layer is formed in a coextrusion die. I let you.
[0102]
From a two-layer parison made by laminating these two types of polymers in a die, using a commercially available blow molding apparatus, a two-dimensional shape 2 having an outer diameter of 40 mm, a length of 300 mm, and a wall thickness of 3 mm is obtained. A layer pipe was formed. The thickness of the obtained two-layer pipe was as follows: outer layer: 2.7 mm, inner layer: 0.3 mm.
[0103]
As shown in Table 3, the adhesion strength between the layers of the obtained two-layer pipe is as high as 2.0 to 4.1 kg per 10 mm width, and the inner surface smoothness, antifreeze resistance, and resistance to this pipe are high. The zinc chloride property was very excellent.
[0104]
[Table 3]
Figure 0004026205
[Comparative Examples 6-7]
In Examples 10 to 13, molding was carried out in the same manner as in Examples 10 to 13 except that the polyamide resin or ethylene / glycidyl methacrylate copolymer in the PPS resin composition was omitted, and the obtained two-layer pipe was similarly used. evaluated.
[0105]
As a result, as shown in Table 4, practical interlayer adhesion strength could not be obtained.
[0106]
[Comparative Examples 8-9]
In Examples 10-13, the glass fiber reinforced nylon 6 resin and nylon 66 resin used as the outer layer were each blow molded independently to form a single layer pipe having the same shape as in Examples 10-13 and having a wall thickness of 3.0 mm. did.
[0107]
As a result of evaluating each obtained single-layer pipe in the same manner as in Examples 10 to 13, as shown in Table 4, the smoothness of the pipe inner surface was poor, and antifreeze resistance and zinc chloride resistance were insufficient. It was.
[0108]
[Table 4]
Figure 0004026205
[0109]
【The invention's effect】
As described above, the thermoplastic resin multilayer tubular body comprising the PPS resin composition of the present invention and a polyamide resin or a polyamide resin composition has strong adhesion between layers without interposing an adhesive layer. Excellent surface appearance, heat resistance, antifreeze resistance, chemical resistance against zinc chloride, calcium chloride, moldability, and economic efficiency, especially in direct contact with water or aqueous solution under high temperature conditions Or, when applied to a heat system circulation pipe such as a cooling system pipe for automobiles and a heating system for melting snow or heating, for example, the effect can be maximized.

Claims (7)

(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(B)エポキシ基含有化合物0.1〜70重量部、(C)ナイロン6、ナイロン66およびその共重合体から選ばれた少なくとも1種のポリアミド樹脂10〜70重量部、および(D)エポキシ基を含有しないエラストマ10〜60重量部を配合したポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を内層側の少なくとも一層とし、(E)(C)と同じポリアミド樹脂100重量部に対し、(F)繊維状および/または非繊維状充填材0〜100重量部を配合したポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂組成物を外層側の少なくとも一層とすることを特徴とする熱可塑性樹脂多層管状体。(A) At least one polyamide resin selected from (B) 0.1 to 70 parts by weight of an epoxy group-containing compound, (C) nylon 6, nylon 66 and a copolymer thereof with respect to 100 parts by weight of polyphenylene sulfide resin 100 parts by weight of the same polyamide resin as (E) and (C), comprising at least one polyphenylene sulfide resin composition containing 10 to 70 parts by weight and (D) 10 to 60 parts by weight of an elastomer not containing an epoxy group on the inner layer side On the other hand, (F) a thermoplastic resin multilayer tubular body comprising at least one polyamide resin or polyamide resin composition containing 0 to 100 parts by weight of fibrous and / or non-fibrous fillers on the outer layer side . (A)ポリフェニレンスルフィド樹脂が、脱イオン化処理されたものであることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂多層管状体。2. The thermoplastic resin multilayer tubular body according to claim 1, wherein the (A) polyphenylene sulfide resin is deionized. (B)エポキシ基含有化合物がエポキシ基含有重合体であることを特徴とする請求項1または2記載の熱可塑性樹脂多層管状体。(B) The thermoplastic resin multilayer tubular body according to claim 1 or 2, wherein the epoxy group-containing compound is an epoxy group-containing polymer. エポキシ基含有重合体がエポキシ基含有オレフィン共重合体であることを特徴とする請求項3記載の熱可塑性樹脂多層管状体。The thermoplastic resin multilayer tubular body according to claim 3, wherein the epoxy group-containing polymer is an epoxy group-containing olefin copolymer. エポキシ基含有オレフィン共重合体が、α−オレフィンとα、β−不飽和酸のグリシジルエステルを主構成成分とするエポキシ基含有変性オレフィン系共重合体であることを特徴とする請求項4記載の熱可塑性樹脂多層管状体。The epoxy group-containing olefin copolymer is an epoxy group-containing modified olefin copolymer having an α-olefin and a glycidyl ester of α, β-unsaturated acid as main components. Thermoplastic resin multilayer tubular body. 請求項1〜5のいずれか1項記載の熱可塑性樹脂多層管状体からなることを特徴とする自動車用エンジン冷却系パイプ。An automotive engine cooling system pipe comprising the thermoplastic resin multilayer tubular body according to any one of claims 1 to 5. 請求項1〜5のいずれか1項記載の熱可塑性樹脂多層管状体からなることを特徴とする融雪または暖房用ヒーテングシステムの熱媒体循環パイプ。A heat medium circulation pipe for a snow melting or heating heating system, comprising the thermoplastic resin multilayer tubular body according to any one of claims 1 to 5.
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