JP4023303B2 - 異鋼種連続鋳造用仕切り金物および異鋼種連続鋳造方法 - Google Patents

異鋼種連続鋳造用仕切り金物および異鋼種連続鋳造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶鋼の連続鋳造方法に係り、とくに異鋼種連続鋳造における継目部形成に用いる仕切り金物に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶鋼の連続鋳造法においては、成分の異なる溶鋼を連続して鋳造する際に、仕切り板を鋳型内に投入して、溶鋼を遮断して、成分混合域をできるだけ狭くすることが行なわれている。従来は、この仕切り板の投入は、鋳造を中断して鋳型から浸漬ノズルを抜出したのち、人力で鋳型幅方向両端に投入することが行なわれていた。しかし、仕切り板が重量物であるため、その取り扱いに長時間を要し作業性が低いうえ、危険を伴う作業であるという問題があった。
【0003】
このような問題に対し、例えば、特許文献1には、溶鋼容器の下部に治具を取付け、仕切り板の内側に取付け棒を結合して前記治具にその先端を回動自在に係止して、溶鋼容器の動作により該仕切り板を鋳型内の溶鋼に押し込み挿入する異鋼種連続継目部への仕切り板挿入方法が記載されている。特許文献1に記載された技術によれば、仕切り板の挿入が容易となり、作業性が向上するとしている。なお、特許文献1に記載された技術では、鋳込みを中断せずに異鋼種連続鋳造を行なうため、仕切り板は、図9に例示されるように、浸漬ノズルの両側に分割して挿入されている。
【0004】
【特許文献1】
特公平3−5898号公報
【0005】
【発明の解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、鋳込みを中断せずに鋳型内に仕切り板を挿入するため、スラグ混入を防止する必要から溶鋼残量を少なくすることができず、溶鋼容器内に異なる成分組成の溶鋼を装入した際に溶鋼の混合量が多くなるという問題がある。また、特許文献1に記載された技術では、仕切り板の挿入が分割的であり、浸漬ノズルの下方近傍で仕切り板の隔壁作用が不十分となり、鋳片での成分混合域が長くなり成分外れによる切捨て量が多くなるという問題があった。また、特許文献1に記載された技術では、取付け棒の長さを短くできず、モールド内攪拌作業が難かしく作業性が低下するという問題があった。なお、モールド内攪拌作業とは、鋳型壁に付着したスラグの除去、あるいは不沈塊の発生を防止するためのモールド内メニスカス付近の攪拌を指す。
【0006】
本発明は、上記した従来技術の問題を有利に解決し、異鋼種連続鋳造において継目部成分混合域を短くして切り捨て量を顕著に低減できる、異鋼種連続鋳造用仕切り金物および異鋼種連続鋳造方法を提案することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した課題を達成するため、仕切り金物の隔壁作用の向上について、鋭意検討した。その結果、仕切り金物の隔壁作用を向上させるためには、まず、従来の分割型の仕切り金物から一体型の仕切り金物とすることがよいことに想到した。一体型の仕切り金物とし、さらに、仕切り板に取付けられる部材(棒)を取付け用と押し込み用とに分け、押付け用部材(押付け棒)と取付け用部材(取付け棒)とは離脱可能に結合し押付け可能な構造とすることにより、仕切り板の押込みができかつその後のモールド内攪拌作業等の作業性がさらに向上することを見い出した。
【0008】
また、さらに、スライディングノズルで溶鋼注入を停止したのち、鋳型に仕切り金物を挿入することにより、スラグ流出の危険もなく仕切り金物を挿入でき、しかも溶鋼容器内の残鋼量を低減できることを見出した。さらに本発明になる仕切り金物を使用すれば、スライディンングノズル閉時間を短縮でき、スライディングノズルがノズル詰まりすることなく、鋳型への溶鋼注入が再開できる。
【0009】
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨はつぎのとおりである。
(1)溶鋼容器の下部に取り付けられて異鋼種連続鋳造用として用いられる仕切り金物であって、仕切り板と、下端を該仕切り板側とし該仕切り板の上側に所定の間隔を隔てて立設される一対の取付け棒と、一端が該取付け棒の上端を離脱可能に結合し押付け可能な構造に形成され、他端が前記溶鋼容器の下部に取付けられた治具に着脱可能でかつ回転可能な構造に形成された一対の押付け棒とを備え、溶鋼温度で溶断または切断可能な吊り下げ用材により、前記一対の押付け棒の一端と前記一対の取付け棒の他端とをそれぞれ結合状態とし、前記取付け棒を立設した前記仕切り板と前記押付け棒とを組み立ててなり、前記仕切り板が、該仕切り板の端部側に鋳型案内用ガイドを備えることを特徴とする異鋼種連続鋳造用仕切り金物。
(2)(1)において、前記仕切り板が、平板状、V型状、または半筒状であることを特徴とする異鋼種連続鋳造用仕切り金物。
(3)(1)または(2)において、前記仕切り板が、鋳型短辺側にそれぞれ鋳造幅調整用仕切り板部材を有することを特徴とする異鋼種連続鋳造用仕切り金物。
(4)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、前記鋳型案内用ガイドが、鋳型短辺側および/または鋳型長辺側に設けられることを特徴とする異鋼種連続鋳造用仕切り金物。
(5)溶鋼容器から第一の溶鋼を鋳型に注入したのち連続して前記第一の溶鋼と異なる組成の第二の溶鋼を鋳型に注入する異鋼種連続鋳造方法において、前記第一の溶鋼の鋳型への注入を停止したのち、前記溶鋼容器を上昇させ、前記溶鋼容器の下部に取り付けられた治具に、仕切り板と、仕切り板の上側で所定の間隔を隔てて立設される一対の取付け棒と、一端が該取付け棒の上端を離脱可能に結合し押付け可能な構造に形成され、かつ他端が前記治具に着脱可能でかつ回転可能な構造に形成された一対の押付け棒とを備え、溶鋼温度で溶断または切断可能な吊り下げ用材により、前記一対の押付け棒の一端と前記一対の取付け棒の他端とをそれぞれ結合状態とし、前記取付け棒を立設した前記仕切り板と前記押付け棒とを組み立ててなり、前記仕切り板が、該仕切り板の端部側に鋳型案内用ガイドを備える仕切り金物を、前記押付け棒の他端を介し回動自在に係止したのち、前記溶鋼容器を下降させ、前記仕切り金物を鋳型内に挿入し押し込んだのち、前記第二の溶鋼を鋳型に注入することを特徴とする異鋼種連続鋳造方法。
(6)(5)において、前記仕切り板が、平板状、V型状、または半筒状であることを特徴とする異鋼種連続鋳造方法。
(7)(5)または(6)において、前記仕切り板が、鋳型短辺側にそれぞれ鋳造幅調整用仕切り板部材を有することを特徴とする異鋼種連続鋳造方法。
(8)(5)ないし(7)のいずれかにおいて、前記鋳型案内用ガイドが、鋳型短辺側および/または鋳型長辺側に設けられることを特徴とする異鋼種連続鋳造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の異鋼種連続鋳造用仕切り金物について説明する。
本発明の仕切り金物1は、仕切り板11と、一対の取付け棒12,12 と、一対の押付け棒13,13 とを備える一体型仕切り金物である。本発明の仕切り金物の構成の一例を図1に示す。仕切り金物を一体化した形状とすることにより、浸漬ノズル下近傍の隔壁作用が強化され、、鋳型内での成分混合域を狭くすることができる。
【0011】
仕切り板11は、図1に示すように平板状とすることが好ましいが、図4に示すようにV型状または半筒状としてもよい。なお、本発明における仕切り板はこれらに限定されるものではないことはいうまでもない。
なお、鋳片の鋳造幅は要求に応じ種々変化するため、仕切り板11の長さをすべての鋳造幅に対応して種々作製しておくことは製造コストの高騰に繋がり、経済上好ましくない。本発明では、仕切り板11の長さは、最小鋳造幅に対応した長さとし、それより大きい幅の鋳片を鋳造する場合には、鋳造幅の変化に対応して、図5に示すように増加した長さ分の鋳造幅調整用仕切り板部材11a を、基準長さの仕切り板11の鋳型短辺側にそれぞれ配設し、所望の鋳造幅の鋳片を鋳造することが好ましい。これにより、鋳造幅に対応して、鋳造幅調整用仕切り板部材11a を種々用意し溶接して使用するだけで、各種の鋳造幅の鋳片の異鋼種連続鋳造に対応できる。
【0012】
また、仕切り板11の端部側の適正位置には、鋳型案内用ガイド11b1,11b2 を備える。仕切り板11の端部側に設けられる鋳型案内用ガイドは、鋳型短辺側端部および/または鋳型長辺側端部各位置に設けることが好ましい。鋳型長辺側端部に設けられる鋳型案内用ガイドは仕切り板の長さに応じ1個または複数個とすることが好ましい。鋳型案内用ガイドの設置状況の一例を図6に示す。
【0013】
鋳型案内用ガイド11b1は鋳型短辺側端部に設けられるガイドであり、鋳型案内用ガイド11b2は鋳型長辺側端部に設けられるガイドである。鋳型案内用ガイドは、鋳型を傷つけないように、鋳型より軟らかく、鋳型との接触で簡単に変形しない程度の強度を有する材質の6mmφ程度のパイプとすることが好ましい。なお、鋳造幅調整用仕切り板部材を配設する場合にも鋳造幅調整用仕切り板部材11a に図5(b)に示すように鋳型案内用ガイド11b1を付設することが好ましい。
【0014】
鋳型案内用ガイドを仕切り板の鋳型短辺側および鋳型長辺側の端部に装着することにより、仕切り金物を鋳型内に挿入、押付けする際に発生しやすい仕切り金物の芯ずれ、ねじれを防止できる。図7に示すように、鋳型への挿入に際し仕切り金物に最初や、途中で、芯ずれやねじれが生じても、鋳型案内ガイド11b1,11b2 に沿って▲1▼→▲2▼→▲3▼のように、容易に鋳型24内の適正位置に仕切り金物1を挿入し設置することができる。
【0015】
また、一対の取付け棒12,12 は、下端を仕切り板11側とし、仕切り板11の上側で所定の間隔を隔てて立設される。取付け棒12は、丸棒状、角棒状等とくにその形状は限定されない。なお、取付け棒12,12 は、図1(b)に示すように仕切り板11に固定されることが好ましい。
また、一対の押付け棒13,13 は、一端13a を取付け棒12の上端12c と離脱可能に結合し押付け可能な構造に形成する。図1では、取付け棒12を丸棒としており、押付け棒の一端13a は、端部に取付け棒の上端12c が挿入でき結合可能な、径と深さを有する孔13a1を形成した構造としている。押付け棒の他端13c の孔13a1に取付け棒の上端12c を挿入することにより、取付け棒12と押付け棒13とが結合状態にできる。なお、本発明では、この結合は、取付け棒の径と孔径を調整し、例えば押付け棒13を上昇することにより、容易に離脱できる程度のものにすることが肝要である。
【0016】
また、一対の押付け棒13,13 は、他端13c を溶鋼容器下部に取付けられる治具に着脱可能でかつ回転可能な構造に形成される。図1では、他端13c をリング状構造としている。治具15の押付け棒係止端15a を棒状に形成し、押付け棒の他端13c のリング状構造に押付け棒係止端15a を差し込むことにより、押付け棒13は回転可能でかつ着脱可能に係止できる。なお、押付け棒13には、仕切り板11を吊り下げる吊り下げ用材を取付けるための取付け端13b を少なくとも1個設ける。
【0017】
なお、仕切り板11または取付け棒12にも吊り下げ用材の取付け端が設けられ、仕切り金物の組立てに当たっては、取付け端13b と仕切り板11または取付け棒12に設けられた取付け端とを、吊り下げ用材により結び、取付け棒12の上端12c と押付け棒13の一端13a とを結合状態とし、仕切り板11を吊り下げ可能な状態とする。取付け棒12の上端12c と押付け棒13の一端13a とを結合状態とすることにより、仕切り金物1を鋳型24へ挿入する際に、溶鋼容器21の下降により一対の押付け棒13,13 を押圧して、取付け棒12を介し仕切り板11を均一に押付けることができる。なお、押付け棒13は、両端部を除き、丸棒状としても、角棒状としてもよく、とくにその形状は限定されない。
【0018】
なお、本発明は、図1に示された構造に限定されないことはいうまでもない。上記した構成の仕切り金物1は、図2に示すように組み立てられて使用に供せられる。仕切り板11に立設された取付け棒の上端12c を押付け棒の一端13a に挿入し、取付け棒12と押付け棒13とを結合状態として、吊り下げ用材14により結合状態を維持するとともに、取付け棒12を介し仕切り板11を吊り下げ可能状態とする。なお、吊り下げ用材14は、溶鋼温度で溶断または溶鋼温度で取付け棒12、仕切り板等の自重で切断、あるいは破断可能な材質および寸法を有する、例えば鋼線、銅線とすることが好ましい。これにより、仕切り金物を鋳型内の溶鋼に挿入した際、吊り下げ用材が溶融または切断、破断し、取付け棒12と押付け棒13との結合状態を容易に解除することができる。
【0019】
つぎに、上記した構成の仕切り金物を用いる、本発明の異鋼種連続鋳造方法について、説明する。
本発明の方法は、溶鋼容器21からスライディングノズル22と浸漬ノズル23を介し、第一の溶鋼を鋳型24に注入したのち、連続して、第一の溶鋼とは異なる組成の第二の溶鋼を鋳型24に注入する異鋼種連続鋳造方法である。この際、本発明では、上記した構成の仕切り金物1を使用して、異鋼種間の隔壁とする。
【0020】
まず、溶鋼容器21の残鋼が所定量に達したとき、スライディングノズル22を閉鎖し、第一の溶鋼の鋳型への注入を停止する。そして、仕切り金物1を鋳型24に投入する。
本発明では、溶鋼の注入を停止してのち仕切り金物の投入を行なうため、溶鋼容器内の残鋼量をスラグ流出が防止できる限度まで少なくすることができる。本発明は、溶鋼を注入しながら仕切り金物の投入を行なう従来の方法に比べて、溶鋼容器内での成分混合量を低減できるという利点がある。
【0021】
ついで、第一の溶鋼の鋳型への注入を停止したのち、溶鋼容器21を上昇させて、予め図2に示すように組み立てられた本発明の仕切り金物1を、溶鋼容器21の下部に取付けられた治具15の仕切り金物係止端15a に係止する。さらに、溶鋼容器21の上昇に伴い、仕切り金物係止端15a に係止された仕切り金物1の押付け棒他端13c を中心に回転させて、仕切り板11を浸漬ノズル23下に移動させる。その状態を図3(a)に示す。
【0022】
なお、本発明では、治具15の形状は、仕切り金物1が回転可能に係止でき離脱可能である形状であれば特に限定されない。例えば、押付け棒13の他端13c をリング状構造とする場合には、治具15の仕切り金物係止端15a は図3(a)に示すように棒状とすることが好ましい。なお、仕切り金物係止端15a の端部には、係止中に仕切り金物1が簡単に外れないように外れ防止留めを設けておくことはいうまでもない。
【0023】
ついで、溶鋼容器21を下降させて、仕切り金物1を鋳型24内に挿入し、さらに押付ける。その状況を図3(b)に示す。仕切り金物1が鋳型24内に挿入され、溶鋼に接触することにより、吊り下げ用材14が溶断または切断、破断し、取付け棒12と押付け棒13との結合が解除される。ついで、スライディングノズル22を開放して、第二の溶鋼を鋳型に注入し、連続鋳造を継続する。この状況を図3(c)に示す。
【0024】
取付け棒12と押付け棒13との結合が解除されたことにより、取付け棒12を立設させた仕切り板11は鋳型内に残存し、その後に注入される溶鋼の隔壁となり、鋳型内での成分混合域の拡大を抑制する。本発明の方法では、仕切り板11と長さの短い取付け棒12以外は鋳型内に残存しないため、鋳型内の攪拌や、モールドパウダー添加等の作業が従来より容易となるという効果がある。また、本発明の仕切り金物を使用することにより、鋳込み停止時間の短縮ができ、スライディングノズルのノズル詰まりもなく異鋼種連続鋳造を行なうことができるという効果もある。また、本発明によれば、溶鋼容器内の成分混合量を少なくできる。
【0025】
なお、以上の説明は、2種の溶鋼を連続して鋳造する場合に限定して説明したが、本発明の方法はこれに限定されるものではなく、3種以上の溶鋼を連続鋳造する多連続鋳造をも含むことはいうまでもない。また、本発明は、主としてスラブ連鋳に適用されるが、これに限定されるものではない。
【0026】
【実施例】
質量%で、C:0.12%、Si:0.02%、Mn:0.50%、P:0.018 %,S:0.005 %、Alsol.:0.024 %を含む溶鋼を、第一の溶鋼として溶鋼容器からノズルを介し鋳型に注入して鋳片を連続鋳造した。溶鋼容器内に第一の溶鋼が1.8tonとなった時点で、スライディングノズルを閉として鋳造を停止した。ついで、図3(a)に示すように、溶鋼容器21を上昇させて、図2に示すように組み立てた仕切り金物の押付け棒の他端13c を、溶鋼容器21下部に取付けた治具15の仕切り金物係止端15a に係止する。溶鋼容器21をさらに上昇させて、押付け棒の他端13c を中心に回転させて、浸漬ノズル23下に仕切り板11を移動させた。
【0027】
ついで、溶鋼容器21を下降させて、鋳型24内の溶鋼に仕切り金物1を挿入、押付けした。続いて、スライディングノズルを開として、第二の溶鋼の鋳型への注入を開始した。なお、第二の溶鋼は、質量%で、C:0.07%、Si:0.02%、Mn:1.10%、P:0.015 %,S:0.004 %、Alsol.:0.022 %を含む溶鋼である。この際、スライディングノズルを開とした同時に、溶鋼が浸漬ノズルから流れ出した。
【0028】
また、取鍋から溶鋼容器への第二の溶鋼の注入は、第一の溶鋼の鋳型への注入停止後直ちに開始した。鋳込み速度が零の鋳込み停止時間は40秒であった。また、第二の溶鋼の鋳型への注入開始時には、溶鋼容器内の溶鋼は30ton であった。従来例として、鋳込みを停止せずに分割型の仕切り板を投入して、本発明例と同じ2種の溶鋼を異鋼種連続鋳造した。なお、分割型の仕切り板では、浸漬ノズル下近傍には仕切り板が投入されない。
【0029】
得られた鋳片について、異鋼種の継目部近傍のMn含有量を鋳込み方向に0.5 mピッチで測定し図8に示す。
図8から、本発明例は、従来例に比べて成分混合域の長さが顕著に減少していることがわかる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、異鋼種連続鋳造における成分混合域が短くすることができるため、切捨て量が顕著に低減し、産業上格段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異鋼種連続鋳造用仕切り金物の一例を模式的に示す説明図である。(a)は正面図、(b)は側面断面図である。
【図2】本発明の異鋼種連続鋳造用仕切り金物の組み立てた状態を模式的に説明する説明図である。
【図3】本発明の異鋼種連続鋳造用仕切り金物の投入方法を模式的に説明する説明図である。
【図4】本発明の仕切り板の形状の一例を示す側面図である。
【図5】本発明の仕切り板に使用する仕切り板部材の一例を模式的に示す説明図である。
【図6】仕切り板に鋳型案内用ガイドを取付けた状態の一例を模式的に示す説明図である。(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図7】鋳型案内用ガイドの作用を説明する説明図である。(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図8】従来の仕切り板の投入状況を模式的示す説明図である。
【図9】実施例における継目部近傍のMn含有量の分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1 仕切り金物
11 仕切り板
11a 仕切り板部材
11b1,11b2 鋳型案内用ガイド
12 取付け棒
13 押付け棒
14 吊り下げ用材
15 治具
15a 仕切り金物係止端
21 溶鋼容器
22 スライディングノズル
23 浸漬ノズル
24 鋳型
31 分割型仕切り板

Claims (5)

  1. 溶鋼容器の下部に取り付けられて異鋼種連続鋳造用として用いられる仕切り金物であって、仕切り板と、下端を該仕切り板側とし該仕切り板の上側に所定の間隔を隔てて立設される一対の取付け棒と、一端が該取付け棒の上端を離脱可能に結合し押付け可能な構造に形成され、他端が前記溶鋼容器の下部に取付けられた治具に着脱可能でかつ回転可能な構造に形成された一対の押付け棒とを備え
    溶鋼温度で溶断または切断可能な吊り下げ用材により、前記一対の押付け棒の一端と前記一対の取付け棒の他端とをそれぞれ結合状態とし、前記取付け棒を立設した前記仕切り板と前記押付け棒とを組み立ててなり、
    前記仕切り板が、該仕切り板の端部側に鋳型案内用ガイドを備えることを特徴とする異鋼種連続鋳造用仕切り金物。
  2. 前記仕切り板が、平板状、V型状または半筒状であることを特徴とする請求項1に記載の異鋼種連続鋳造用仕切り金物。
  3. 前記仕切り板が、鋳型短辺側にそれぞれ鋳造幅調整用仕切り板部材を有することを特徴とする請求項1または2に記載の異鋼種連続鋳造用仕切り金物。
  4. 前記鋳型案内用ガイドが、鋳型短辺側および/または鋳型長辺側に設けられることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の異鋼種連続鋳造用仕切り金物。
  5. 溶鋼容器から第一の溶鋼を鋳型に注入したのち連続して前記第一の溶鋼と異なる組成の第二の溶鋼を鋳型に注入する異鋼種連続鋳造方法において、前記第一の溶鋼の鋳型への注入を停止したのち、前記溶鋼容器を上昇させ、前記溶鋼容器の下部に取り付けられた治具に、仕切り板と、仕切り板の上側で所定の間隔を隔てて立設される一対の取付け棒と、一端が該取付け棒の上端を離脱可能に結合し押付け可能な構造に形成され、かつ他端が前記治具に着脱可能でかつ回転可能な構造に形成された一対の押付け棒とを備え、溶鋼温度で溶断または切断可能な吊り下げ用材により、前記一対の押付け棒の一端と前記一対の取付け棒の他端とをそれぞれ結合状態とし、前記取付け棒を立設した前記仕切り板と前記押付け棒とを組み立ててなり、前記仕切り板が、該仕切り板の端部側に鋳型案内用ガイドを備える仕切り金物を、前記押付け棒の他端を介し回動自在に係止したのち、前記溶鋼容器を下降させ、前記仕切り金物を鋳型内に挿入し押し込んだのち、前記第二の溶鋼を鋳型に注入することを特徴とする異鋼種連続鋳造方法。
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