JP4022842B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は中規模または大規模建のオフィスまたは商業用建物の空気調和設備の省エネルギー性能の向上と改善をはかることに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気調和設備では外気と室内循環空気を混合して一括で冷却除湿を行うか、外気を予め室内循環空気とは別に冷却除湿する場合でもその露点温度のレベルは、それだけで室内の潜熱負荷を除去するには不十分であるため、室内循環空気についても室内空気の露点温度以下に冷却除湿して潜熱負荷に対応していた。
【0003】
氷蓄熱を利用する方式において外気系統と室内系統を分けても、異なった温度レベルの冷水を使用せず、同じ温度レベルの冷水を使用していた。
【0004】
更に、在来の氷蓄熱チラーユニットでは氷を作るための熱交換器の伝熱面積を大きくする必要性から熱交換器の管内容積が増し、冷媒充填量が多くなるのを嫌って、氷蓄熱用熱交換器には不凍液を使用し、冷媒と不凍液との熱交換を経て間接的に冷却をしている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】
近年、オフィスのオートメーション化が進み、室内のOA機器が増えて、逆に在室者数が減る傾向にあり、これに伴って、室内の空調負荷に占める、顕熱負荷の割合が増して、逆に潜熱負荷の割合が減っていて、顕熱負荷が圧倒的大部分を占めている。
【0006】
潜熱負荷を処理するには室内空気の露点温度、すなわち、乾球温度25℃、相対湿度50%の室内空気条件では約14℃、より数℃低い温度、すなわち11℃〜13℃程度の温度まで空気を冷却除湿する必要があるため、11℃〜13℃より低い温度、熱交換器における有効温度差6℃程度を配慮すれば5℃〜7℃の冷水または冷媒が必要となるが、顕熱負荷を処理するについては基本的に室温より僅かでも低い温度の空気であれば冷却の役に立つことになり熱交換器における温度差を配慮しても、風量をある程度増すなどの工夫を施せば15℃〜17℃の10℃も高い温度レベルの冷水または冷媒で充分に冷却することが可能である。
【0007】
それにも拘わらず、在来の空調設備は潜熱と顕熱とを別々に処理できる方式になっていないため、顕熱が圧倒的大部分を占めるに至った近年の空調負荷についても相変わらず5℃〜7℃の低温の冷水を使用しているため、冷凍機の蒸発温度を高くすることが出来ず、エネルギー消費効率の改善が見られない。
【0008】
更に、ここ数年来、電力の夏季昼間時間のピークを緩和するために夜間時間の電力を使用する氷蓄熱方式が普及しているが、従来の5℃〜7℃の低温の冷水に加えて、夜間、冷凍機を運転して0℃の氷を作るために蒸発温度は当然氷点以下となり、さらに実際には不凍液を使用して間接的に氷を作るために在来に比較して15℃〜20℃も蒸発温度のレベルが下がり、ますますエネルギー消費効率が低下している。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では、高い温度レベルの冷水で冷却処理できる顕熱と、室内空気の露点温度よりさらに低い温度レベルの冷水を必要とする潜熱とを別々に処理することによって、近年その割合が増して来た顕熱負荷を、高い温度レベルの冷水で処理するようにして、この冷水の循環冷却に使用する冷凍機の蒸発温度のレベルを上げることによって空気調和設備のエネルギー消費効率を高めることを実現する。また、それに伴って生じる問題をも含めて解決する方法を提供するものである。
【0010】
【作用】
本発明では、顕熱負荷と潜熱負荷を別々に処理することを可能とするため、在室者のために導入する外気を処理する外気調和器系統の給気を低露点とし潜熱負荷の処理に充て、室内空気を再循環して冷却する再循環空調系統を専ら顕熱の処理に充てる。勿論、外気調和器の系統に再循環空気を混合しても支障はない。
【0011】
在室者が対象の快感空気調和では当然、在室者1人当たりの必要最小限度の所定の取り入れ外気量があるが、本発明ではこの量の外気を取り入れて除湿して室内へ供給するに際して、空気調和を行う室内空気の絶対湿度と取り入れ外気の除湿後の露点温度における絶対湿度の差と、取り入れ外気量の積による水蒸気量の差が、室内の在室者から発生する水蒸気量を打ち消すことが出来るような露点温度以下にまで除湿するようにした。
【0012】
これによって、室内の空気を再循環して冷却する再循環空調系統では全く潜熱を処理する必要が無くなるため、室内空気の露点温度より高い温度範囲で冷却を行って室内の顕熱を冷却除去すれば、室内の温度、湿度ともに所定の値に保つことが出来て、圧倒的大部分を占める顕熱負荷の処理に、高い温度レベルの冷水を使用することによって、これに使用する冷凍機の蒸発温度のレベルを上げて空調装置全体のエネルギー消費効率を向上することが出来る。
【0013】
本発明では更に、外気空調系統において冷却除湿をした給気を再熱するために、外気調和器入口と出口に熱交換器もうけてこの間に水を循環し、高温の入り口空気と間接的に熱交換して、逆に外気を予冷し、外気の冷却負荷の一部を室内負荷に移動することによって、外気の高温部分の冷却を、再熱を介して、エネルギー消費効率の高い室内との再循環空調系統へその負荷を転じることも出来る。
【0014】
外気温度があまり高温ではない場合に前記の再熱を確保するため、本発明では冷却並びに除湿のため作動した冷凍機の冷却水の廃熱を利用して外気調和器出口に設置した熱交換器によって再熱をすることが出来るようにもなる。
【0015】
冬季外気温度が低く、外気の熱で除湿空気の再熱が出来ない場合は【0013】による水循環は停止するが、前記、外気調和器の入口と出口に設けた熱交換器より低い位置に開放水槽を設けて、水の循環を停止した場合、熱交換器内部の水が重力によって開放水槽に流下して熱交換器の内部が空になり、外気温度が0℃より低下した場合でも熱交換器が凍結破損を起こさないように配慮した。
【0016】
さらに、室内との再循環空調系統の冷却に使用した高い温度レベルの冷水をさらに請求項5にのべた第3のプレートフィンチューブ熱交換器に使用して外気の高温部分の予冷却に充てることによって、外気の冷却負荷の一部を高い温度レベルの冷水に負荷を転じると同時にさらに冷水の温度レベルを高めて、エネルギー消費効率の向上に資することも出来る。
【0017】
この予冷却の回路は冬季には外気の予熱に働き、室内の顕熱負荷を利用して外気による暖房負荷を打ち消す事も出来る。
【0018】
本発明では更に、主熱交換器を直接接触形の熱交換器として冷水と空気の間で熱伝達に要する温度差を減らして、必要な冷水の温度レベルを少しでも高く保つようにし、それと同時に請求項5に述べた室内の顕熱冷却除去に使用した冷水を利用して外気を予冷または予熱するプレートフィンチューブ熱交換器をその上流側に組み合わせて、複数段に分割し空気流に沿って直列に配列して20℃程度の冷水で冬季の乾燥した外気の加湿を容易に行えるようにすることも出来る。
【0019】
本発明では、室内との再循環空調系統において潜熱負荷の処理をする必要を無くして空調負荷の大部分を占める顕熱の冷却処理を専門にし、その冷却系統の冷水温度のレベルを上げることによって、そこに使用する冷凍機の蒸発温度のレベルを上げエネルギー消費効率を向上するために、取り入れ外気で室内の潜熱負荷全部を打ち消す事が出来る低露点まで取り入れ外気を冷却除湿するために、氷蓄熱によって得た氷を融解した氷点に極く近い温度の冷水を使用するようにした。
【0020】
本発明では氷蓄熱運転に際して、冷凍機の蒸発温度が低下してエネルギー消費効率が低下する率を抑える目的で、在来、使用している不凍液の使用を取りやめ、氷を作るための熱伝達の段階を1段減らし、また効率良く氷を作るために伝熱面積を大きく採ることによって生じる冷媒の熱交換器の内容積の増大を抑えて圧縮機とのバランスを良好に保つために、蒸発器の伝熱管として極めて多本数のキャピラリーチューブを並列に使用して在来の蒸発器よりも小さな内容積で大きい伝熱面積を持てるように改良した。
【0021】
さらに、本発明では実用上、据え付け品質管理の難しい現場での冷媒配管による品質の低下を防止するため、冷媒回路を構成する部品の全てを共通架台上に組立て工場生産を可能にした氷蓄熱チラーを使用するようにした。
【0022】
本発明に使用するチラーは空調使用時間帯においては通常より高い温度レベルの蒸発温度で運転するために外気温度が高い時間では空冷式凝縮器では圧縮機の過負荷を招く虞れがあり、これを防止するため、本発明では空冷式チラーの凝縮器に散水を掛けてその蒸発潜熱によって凝縮温度を抑えるようにした。
【0023】
本発明の空気調和装置に使用するチラーは空調非使用時間帯、即ち、夜間時間帯にあっては氷蓄熱運転を行い、空調使用時間帯、即ち、昼間時間帯にあっては冷媒回路を弁操作で切り替えて氷蓄熱運転用の蒸発器とは別に設けた空調用蒸発器を使用して、室内との再循環空調系統での顕熱冷却に使用する温度レベルの高い冷水を循環冷却する。
【0024】
これによって昼間時間帯の運転では夜間の氷蓄熱運転時間帯よりその蒸発温度を大幅に上げることができるばかりでなく、さらに氷蓄熱によって出来た氷を融解して得られる氷点に極く近い低温冷水を高い温度レベルの冷水のファンコイルユニットまたは空調器への往管部分で混合することによって更に蒸発器での冷媒の蒸発温度を高くすることが可能で、冷凍機のエネルギー消費効率を大幅に改善する事が出来る。
【0025】
本発明では、冷凍サイクルの凝縮器を散水を掛けて蒸発の潜熱を利用して凝縮温度のレベルを低く抑える様にするが、この凝縮器とは別に直列または並列に第2の凝縮器を必要に応じて設け、中間期、冬季など冷房と同時に部分的に暖房が必要な系統に温水をおくることが出来るようにした。
【0026】
本発明では前記高い温度レベルの冷水の回路に冷凍機の蒸発器に並列または直列または直・並列切り替え可能に密閉冷却塔を接続して、室内との再循環空調系統からの還管の冷水温度以下の温度の冷却水が前記密閉冷却塔で得られる場合は密閉冷却塔を作動させて、冷凍機の運転を低減するか中止して省エネルギーを図る様にした。
【0027】
本発明では室内との再循環空調系統に送水する高い温度レベルの冷水の配管を、空調をする部屋の天井懐に通すについて、外気を取り入れて外気調和器で低温の露点まで冷却除湿した給気を前記天井懐をチャンバーとしてここへ導入した後にファンコイルユニットなどから吸い込んで室内に供給するようにしたので、前記天井懐の内部は低露点の空気で満たされていて、前記冷水の配管に結露を生じる虞れがないので断熱、防露を必要としない。
【0028】
本発明による空気調和装置を複数階の建物に応用し、かつ、各階共通の熱源装置を使用する場合、室内との再循環空調系統に使用する高い温度レベルの冷水循環系統の配管を各階の横走り配管と、各階を縦に貫通して熱源装置に接続する立ち上り主管とを熱交換器を介して間接的に接続し、立ち上り管内部の圧力が横走り管に掛からないようにすることも出来る。
【0029】
本発明では、前記の様に圧力的に独立した各階の高い温度レベルの冷水循環系統の配管経路について、それぞれ開放水槽を設け、該開放水槽を弁の切り替え操作によって循環ポンプの吸込管と吐出管の双方に別々に接続できるようにしたので、開放水槽を循環ポンプの吸込管に接続している間は冷水循環系統の配管内部の圧力は大気圧より高く、循環ポンプの吐出管に接続している間は冷水循環系統の配管内部の圧力は大気圧より低く保つ事が出来る。
【0030】
本発明による空気調和装置において使用する天井設置形のファンコイルユニットは、軸垂直の下面開放の輻流式回転翼車の下方に接して同じく下面に開放してドレンパンの無いプレートフィンチューブ熱交換器を置き、その下面に沿って不織布製のフィルター並びに吸込口を設けて天井面に露出させ、前記輻流式回転翼車の上面及び周辺をディフューザー板で囲って、前記吸込口の周囲に同じく天井面に開口露出した空気吹出口へ連接するような構造のものを主とした。
【0031】
この構造によればファンコイルユニットの中央の天井面から空気を吸い込んで、これをフィルターで濾過、プレートフィンチューブ熱交換器で冷却、輻流式ファンで加圧し周囲の天井面の吹出口へ達する空気の流通経路が極めて短く、屈曲が少なく極めて効率的な空気の循環が可能である。
【0032】
本発明の空気調和装置で使用する前記ファンコイルユニットはその輻流式回転翼車の回転円盤の中心付近に複数個の穴を空け、さらに上方のケーシング板にも輻流式回転翼車の中心に開口部を設けて、輻流式回転翼車を回転すると、輻流式回転翼車の翼の間にある空気が遠心力によって外周へ移動するにつれて、回転円盤の中心付近に空けた前記複数個の穴を介して上方のケーシングの前記開口部から、該ファンコイルユニットの設置されている天井懐から、外気調和器から給気ダクトを経て供給されている外気を吸い込んで、一方、下方の天井面から空気吸込口、フィルターを経て、プレートフィンチューブ熱交換器で冷却されて吸い込まれて来た室内からの循環空気と、輻流式回転翼車の翼の間で平均的に混合して外周からディフューザー、空気吹出口を経て室内へ給気する。
【0033】
本発明の空気調和装置に使用するファンコイルユニットに取り付けられる前記フィルターは正方形または長方形の平面形状を持つプレートフィンチューブ熱交換器の下面に接して、ほぼプレートフィンチューブ熱交換器と同じの不織布製のフィルターメディアを配置したものとするが、この長さ方向の両端をロールに巻き付けて両ロールを同一方向に右回転、左回転すると、前記フィルターメディアが両ロールの間の長さを往復するように取り付け、片方のロールに沿ってスリット式または多穴式の真空除塵管をフィルターメディアの空気吸込面にそのスリットまたは穴列を向けて圧接するように設け、ロールを回転させながら真空除塵管に接続した中央式真空除塵装置を駆動するとフィルターメディアに付着した塵埃を吸い取り、フィルターメディアが自動的に逆洗滌、再生されるようにした。
【実施例】
【0034】
次に本発明による空気調和装置の実施例を図面に沿って説明する。
【図1】は本発明による空気調和装置の系統図を示す。図中1はチラーユニットを示し、冷凍サイクルを構成する圧縮機2、冷媒の流れ方向を切り替える四方弁3、空冷式凝縮器4、空冷式凝縮器4と弁5、6、7、8の操作により切り替え又は並列使用出来るようにした温水用の第2の凝縮器9、絞り弁10、極めて多本数のキャピラリーチューブを並列接続して構成した氷蓄熱用蒸発器11、氷蓄熱用蒸発器11と切り替え弁12、13により並列接続されて切り替え使用出来るようにした空調使用時間帯用蒸発器14、冷媒接続管15などと、氷蓄熱水槽16、空冷式凝縮器に散水を掛ける散水装置17、凝縮器用送風機18、低温冷水循環ポンプ19、低温冷水往管20、低温冷水還管21、高い温度レベルの冷水循環ポンプ22、高い温度レベルの冷水往管23、高い温度レベルの冷水還管24、高い温度レベルの冷水と低温冷水の自動混合弁25、高い温度レベルの往冷水温度のセンサー26、温水循環ポンプ27、ケーシング28などで構成し、これら全てを1つの共通架台29の上に纏めてユニット化し、建物の屋上30に設置する。
【0035】
図中31は外気調和器で、空気吸込口32、外気フィルター33、第1のプレートフィンチューブ熱交換器34、第2のプレートフィンチューブ熱交換器35、第3のプレートフィンチューブ熱交換器36、第4のプレートフィンチューブ熱交換器37、主プレートフィンチューブ熱交換器38、加湿器39、送風機40、ドレンパン41、第1のプレートフィンチューブ熱交換器と第2のプレートフィンチューブ熱交換器を連絡する水循環配管42、水循環ポンプ43、開放水槽44、外気調和器ケーシング45などで構成し、建物の屋上30に設置する。
【0036】
図中46は外気給気ダクトで屋上30の外気調和器31から下方各階に立ち下がり、各階に分岐して各階の空調を行う部屋47の天井懐をチャンバーとして気密性を持たせた天井懐スペース48に達して、ここで外気調和器31からの7℃の低露点まで冷却除湿、かつ、ほぼ室温近い温度25℃まで再熱調整された外気を吹き出す。
【0037】
図中49は顕熱冷却専用のファンコイルユニットで、空調を行う部屋47の天井面に54台が設置され、チラーユニット1の高い温度レベル16℃の冷水往管23、高い温度レベル21℃の冷水還管24とそれぞれに接続された高い温度レベルの冷水往主縦管50、高い温度レベルの冷水還主縦管51、各階の熱交換器52を介して、連結接続された各階の高い温度レベル、往温度17℃、還温度22℃の冷水循環系統配管53に接続され、高い温度レベルの各階冷水循環ポンプ54によって高い温度レベルの冷水を循環供給され、空調を行う部屋47の空気を循環冷却して顕熱の除去を行うと同時に、外気調和器31で調整、外気給気ダクト46を経て天井懐スペース48に給気された外気を吸って室内へ供給する。
【0038】
前記各階の高い温度レベルの冷水循環系統配管53に関連して各階開放水槽55を設けて、これを高い温度レベルの各階冷水循環ポンプの吸込側と吐出側に各々設けた弁56,57でいずれか一方に切り替えて接続可能とした。
【0039】
本発明による空気調和装置はチラーユニット1を空調非使用時間帯、即ち、18時〜翌日8時までの14時間の夜間時間帯には氷蓄熱運転を行って氷蓄熱水槽16に氷を作って蓄える。この場合はチラーユニット1の氷蓄熱用蒸発器11を冷媒が通過するように、切り替え弁12、13を操作して、また四方弁を冷房位置にして圧縮機2を運転し、空冷式凝縮器4に散水装置17を作動させて散水を掛け、凝縮器用送風機18で放熱冷却用外気を通過させて、氷蓄熱水槽16内にある水から氷蓄熱用蒸発器11をへて熱を奪って、散水装置17によって散水を掛けられ、その蒸発潜熱で温度を低く抑えられた空冷式凝縮器8から放熱する。
【0040】
本実施例では氷蓄熱用蒸発器を構成するキャピラリーチューブは内径1.5mm外形2.1mmで4960mmの直管を中央部で5Rに180゜に曲げてヘアピン状に整形加工した銅管で、深さ2650mm、幅1200mm、長さ1250mmのFRP製の氷蓄熱水槽16の内部に垂直に、曲げ部分を下にして縦横10mmピッチで7500本を上部両端をそれぞれ直径9mm、長さ1200mmの60本の冷媒出口ヘッダー、同じく60本の冷媒入口ヘッダーに接続され、全伝熱面積は245m2を有する反面、その体積は126リットル未満、氷蓄熱水槽16に2400mmまで水を収納した有効な容積3600リットルの僅か3.5%に留まる。また、蒸発器の容積は70リットルとなり上記圧縮機による冷凍サイクル内部の冷媒保有量の限界に照らして適切であり、冷媒で直接に氷蓄熱水槽の水を冷却することを可能にする。
【0041】
在来、商品化されている氷蓄熱水槽の熱交換器の様に、直径16mmの伝熱管を使用すると、同じ245m2の伝熱面積を得るには、全長4880mを要し、体積は980リットルにも達して、氷蓄熱水槽の容積を27%以上狭くしてしまう結果となり、さらに内容積も750リットルとなって冷媒で直接冷却を行うには圧縮機2の構造による冷媒量の上限を遥かに超過し、全く適していない。
【0042】
前記の245m2の伝熱面積は蒸発温度−0.5℃でチラーユニット1に組み込まれた冷却能力26kw、入力6kwの圧縮機2の運転によってキャピラリーチューブ製の氷蓄用蒸発器11の外面に着氷を生じることが出来る。運転時間の経過に伴って、着氷の厚さが増し、外径2.1mmのキャピラリーチューブの外周に円筒状の氷が発達するが、キャピラリーチューブの間隔は10mmになっているので氷の厚さが4mm未満で隣同志の氷の円筒は接することになる。
【0043】
さらに圧縮機2の運転を継続して行くと、氷の円筒は互いに接して、つぎの段階では相互の隙間を埋めて行く形となる。氷の体積が氷蓄熱水槽の容積の95%に達した時点でも氷の厚さは残った隙間に面する部分で僅かに4.5mmしかない。
この時点での氷の体積は3410リットルで、この氷の潜熱による蓄熱量は290kwh、空調時間帯に使用して氷蓄熱水槽16内の水の温度が17℃まで上昇することで有効になる水の顕熱による蓄熱量67kwhを加えて合計357kwhの蓄熱量となり、これは冷却能力26kwの圧縮機1の13.7時間分の運転による冷却能力に当たり、夜間時間帯の14時間とよく一致している。
【0044】
氷の熱伝導率は鋼の85、銅の400に対して非常に低く僅か2.2に留まっているので氷蓄熱完了時点の氷の厚さが氷蓄熱用蒸発器の性能を大きく左右する。
したがって、氷を含めた管内外の熱伝達率は着氷開始前と蓄熱完了時では異なる値を示し、4.5mmの氷の厚さでは開始前に較べて28%減に留まり、在来の不凍液を使用する場合の様に、例えば40mmの氷の厚さでは80%も減となって、氷と冷媒の温度差が着氷開始初期に0.5℃の場合で、氷蓄熱完了時では前者で0.7℃、後者では5倍の2.5℃も必要となる。
【0045】
在来、商品化されている不凍液を使用する氷蓄熱チラーの場合は不凍液自身の温度の変化によって熱移動を行うため、伝熱管の入口部分と出口部分では温度差が生じて、この温度差がさらに蒸発器における冷媒の蒸発温度と不凍液との温度差に加わることとなり、本発明の空気調和装置に使用される、直接、冷媒によって氷を作るチラーユニットに比較して蒸発温度が10℃〜15℃も低くなるばかりでなく、不凍液の出入口における温度差によって伝熱管表面の着氷の不均一が生じるなどの欠点もあった。
【0046】
氷蓄熱運転が完了して、空調使用時間帯、即ち、昼間時間帯になると、チラーユニット1の低温冷水循環ポンプ19を運転し、外気調和器31の主プレートフィンチューブ熱交換器38に氷点に極めて近い温度の低温の冷水を循環供給する。
外気調和器31では、送風機40を運転し、空気吸込口32から外気フィルター33、第1、第3、のレートフィンチューブ熱交換器、34、36、主プレートフィンチューブ熱交換器38、第4のプレートフィンチューブ熱交換器37、第2のプレートフィンチューブ熱交換器35を順次通過して温度調節された外気を吸い込み加圧して、外気給気ダクト46を経て、空調を行う部屋47の天井懐スペース48に給気する。本実施例の外気調和器は風量は1250m2/hで、各熱交換器の通過面積は0.3m2、高さ500mm、幅600mmとなっている。
【0047】
夏季には、水循環ポンプ43を運転し、開放水槽44から水を吸い上げて第1のプレートフィンチューブ熱交換器34を通し、水循環配管42を経て、第2のプレートフィンチューブ熱交換器35を通して開放水槽44へ戻し、再循環させる。この水循環によって乾球温度32℃、相対湿度70%の外気は第1のプレートフィンチューブ熱交換器34を通過する際に、第2のプレートフィンチューブ熱交換器35で7℃の低露点の除湿空気と熱交換して温度が17℃に下がった循環水と熱交換して7.5kw熱量を奪われ23℃の飽和点まで冷却除湿され、循環水は逆に29℃まで昇温する。
【0048】
これと引き換えに第2のプレートフィンチューブ熱交換器35では主プレートフィンチューブ熱交換器38でチラーユニットの氷蓄熱水槽16から低温冷水循環ポンプ19によって低温冷水往管20を経て送られてくる氷点に極めて近い低温冷水と熱交換して7℃まで冷却除湿された低温の空気と、第1のプレートフィンチューブ熱交換器34で29℃まで昇温して水循環配管42を経て供給される水と熱交換して出口空気は25℃まで再熱され、逆に29℃の循環水は17℃まで冷却される。この第2のプレートフィンチューブ熱交換器35での交換熱量は第1のプレートフィンチューブ熱交換器34での交換熱量と同じとなる。
【0049】
外気温度が低く、7℃の低露点の冷却除湿空気の再熱に役立たない季節には水循環ポンプ43を停止すると、循環水は当該水循環系統の最下部に位置して設けた開放水槽へ流下し、第1のプレートフィンチューブ熱交換器34、第2のプレートフィンチューブ熱交換器の中は空になる。
【0050】
第3のプレートフィンチューブ熱交換器36には高い温度レベルの冷水還主縦管51から、室内との循環空調系統で室内の発生顕熱を冷却除去した熱を各階の熱交換器52で受けて21℃まで温度の上昇した高い温度レベルの戻り冷水、180lit/minを通水して、第1のプレートフィンチューブ熱交換器34を経て23℃の飽和空気となった外気と熱交換させて22℃の飽和点まで1.5kwの冷却除湿を行う。
【0051】
この第3のプレートフィンチューブ熱交換器36での熱交換量は夏季には少ない値であるが冬季には外気温度が0℃の場合、21℃の高い温度レベルの戻り冷水の熱を受けて6.7kwの熱量を与えられて16℃まで温度上昇し、超音波式加湿器39で断熱加湿され6℃の飽和空気となり室内に供給されて室内空気の相対湿度を40%以上に保つための熱源として十分の加熱量となるのみならず、室内の顕熱除去の約11%を担うことになる。
【0052】
第4のプレートフィンチューブ熱交換器37は外気温度があまり高温ではなく、第1、第2のプレートフィンチューブ熱交換器、34、35による再熱が不足して7℃の低露点の外気の再熱温度が25℃に達しない場合、チラーユニット1の第2の凝縮器9を弁5、6、7、8を適宜に操作、切り替えて、空冷式凝縮器4と併用出来るようにし、これを通して35℃の温水を温水循環ポンプ27により循環供給して25℃まで7.5kwの再熱を行う能力をもつ。
【0053】
前記、第2の凝縮器9からの温水は、冬季、一部分に暖房が必要になる空調系統がある場合に、その空調系統へ同じ温水を供給出来るように、弁を切り替えて、建物の大部分が冷房している場合でも、当該空調系続には温水を供給して暖房に供することも出来る。
【0054】
主プレートフィンチューブ熱交換器38では第3のプレートフィンチューブ熱交換器36で22℃の飽和点まで予冷却された外気と、氷蓄熱水槽16から低温冷水循環ポンプ19によって低温冷水往管20を経て送られる氷点に近い低温の冷水とを17.4kwの熱交換を行って、外気を7℃の露点まで冷却除湿する。
【0055】
前記、主プレートフィンチューブ熱交換器38は別形式の熱交換器、例えば薄い樹脂製の多数のシートで成型した充填材のような直接接触形熱交換器を使用してもよい。また、第3のプレートフィンチューブ熱交換器36と前記直接接触形熱交換器を組み合わせて、複数段に分割し、直列に並べて使用してもよく、さらに、第3のプレートフィンチューブ熱交換器36と主プレートフィンチューブ熱交換器38とを組み合わせて、複数段に分割し各段に蒸発式加湿器または超音波加湿器などの断熱式加湿器を挟んで直列に並べて使用してもよい。
【0056】
前記、7℃の低温の露点までの冷却は氷蓄熱による氷点に近い低温冷水で初めて経済的に成り立つもので、在来の5℃〜7℃の冷水では経済的理由により実現出来ない。
【0057】
この7℃の低温の露点の空気が含む水蒸気量は湿り空気中の乾燥空気1kg当たり6.2g/kgで、空調を行う部屋47の室内空気の条件を乾球温度25℃相対湿度50%とすると、その室内空気が含む水蒸気量は、同じく乾燥空気1kg当たり10g/kgであるため、7℃の露点の空気の方が10g/kg−6.2g/kg=3.8g/kg含有水蒸気量が少ない。
【0058】
この含有水蒸気量の3.8g/kg少ない露点7℃の空気を1250m2/h室内へ給気すれば3.8g/kg×1250m2/h×1.2kg/m2(空気の密度)=5700g/hの室内で発生する水蒸気の負荷を打ち消すことが出来る。在室者1名当たりの通常の水蒸気発生量は100g/h程度とされるので、前記5700gの水蒸気負荷は在室者57名分に相当し、在室者1名分の慣行的に実用される外気取入量25m2/hで本実施例の外気取入量1250m2/hを除すると丁度、在室者50名分に相当することから、除湿能力に14%程度の余裕を持つ状態で、無駄に外気取入量を増す事なく、室内の潜熱負荷を100%外気調和器の系統に委ねて、室内との再循環空調系統では顕熱のみを除去すれば済む。
【0059】
このようにして、室内との再循環空調系統では顕熱の冷却除去のみを行い、潜熱負荷を受け持つことがないので、冷却のための空気を室内空気の露点温度以下に下げる必要がなく、一例を挙げれば室温より6℃低い19℃程度まで冷却するだけでも済むことになり、この冷却を行うためには露点温度より高い温度レベルの冷水、例えばファンコイルユニット49の入口で17℃、出口で22℃のような高い温度レベルの冷水で間に合う。
【0060】
本実施例では空調使用時間帯、8時〜18時の10時間の昼間時間帯には夜間時間帯と同様圧縮機の運転を行うが、夜間時間帯と異なり、切り替え弁12、13により冷媒回路を切り替えて空調使用時間帯用蒸発器14を使用し、15℃の高い蒸発温度で圧縮機2を運転して、室内との再循環空調系統のファンコイルユニットから各階冷水循環ポンプ54によって各階の高い温度レベルの冷水循環系統配管53を経て送られてくる22℃の高い温度レベルの冷水を各階熱交換器52で熱交換して17℃まで冷却した結果21℃まで昇温した高い温度レベルの還冷水180lit/minの内、20lit/minを氷蓄熱水槽16へ戻して、残り160lit/minを18℃まで冷却して、これに氷蓄熱水槽16からからの氷点に極く近い低温の冷水を自動混合弁25で混合して、高い温度レベルの冷水温度センサー26の信号により16℃になるようにして高い温度レベルの冷水往主縦管50、同還主縦管51を経由してチラーユニット1内部の高い温度レベルの冷水循環ポンプ22によって循環させる。
【0061】
このようにして、チラーユニット1の圧縮機2は夜間時間帯の14時間については、蓄熱運転初期においては−0.5℃、氷蓄熱完了時には−0.7℃の蒸発温度となり、平均蒸発温度は−0.6℃で運転され、昼間時間帯の10時間については、15℃の蒸発温度で運転されることになる。他方、凝縮温度については空冷式凝縮器4に散水装置17によって散水を掛けて、散水の蒸発潜熱で凝縮温度を低く抑えているために、昼間時間帯は平均37℃、夜間時間帯は平均35℃程度となり、その結果、圧縮機2の高い蒸発温度での運転で起こり勝ちな過負荷運転を回避できると同時に、冷却能力も向上して、昼間時間帯における冷却能力は44kw、同入力は6.5kw、10時間ではそれぞれ440kwh、65kwhとなり、一方、夜間時間帯での冷却能力は26kw、同入力は6.1kw、14時間ではそれぞれ364kwh、85.4kwhとなって、1日24時間では804kwhの冷却効果に対して僅か150.4kwhの電力消費で済む結果となり、エネルギー消費効率は5.4にも達する。
【0062】
この値に凝縮器用送風機18の電力0.1kw、高い温度レベルの冷水循環ポンプ19と54の合計の電力0.9kw、低温冷水循環ポンプ22の電力0.1kw、送風機40の電力0.4kw、ファンコイルユニット54台分0.54kwなどを、その各々の運転時間を乗じて加えた1日の消費電力21.8kwhを加味した総合エネルギー消費効率でも4.5より大きい値となる。
【0063】
図中58は空調使用時間帯用蒸発器14と直列または並列にまたは各々単独で使用し得るように2個の3方切り替え弁59、60を介して高い温度レベルの冷水管で連結した標準冷却能力45kwの密閉型冷却塔で、外気温度が低く、密閉型冷却塔58の出口温度が高い温度レベルの冷水の戻り温度より低い場合はこれに通水、運転して空調時間帯用蒸発器14の負荷を減少し、圧縮機2の消費電力を節減する。前記、密閉型冷却塔は空冷式凝縮器を水冷式凝縮器に替えてこれと組み合わせてチラーの圧縮機冷凍サイクルの放熱手段として使用してもよい。
【0064】
外気温度がさらに低下して密閉型冷却塔58の出口温度が高い温度レベルの冷水の往温度より低くなった場合は切り替え弁59、60を操作、切り替えて、空調時間帯用蒸発器14を使用せず、密閉型冷却塔58のみで冷却が可能となる。高い温度レベルの冷水往温度を17℃とする場合、関東地方を例に取れば、平均外気湿球温度が12℃より低い11月から翌年の4月までの半年の間は密閉型冷却塔58のみにて冷却が可能で、さらに大形の密閉型冷却塔を使用すれば10月から翌年の5月までをこの大形の密閉型冷却塔のみで冷却することが出来る。
【0065】
また、外気温度が高く、密閉型冷却塔の出口温度が高い温度レベルの冷水戻り温度より高い場合は切り替え弁59、60を操作、切り替えて、密閉型冷却塔58には通水せずに、空調使用時間帯用蒸発器14を専門に使用する。
【0066】
【図2】は本発明による空気調和装置に主として使用するファンコイルユニット49の詳細説明図で、図中61は直径500mmの回転円盤62に放射状に取り付けられた180mm×60mmの厚さ2mmの36枚の翼で回転円盤62とともに樹脂製とし輻流式回転翼車63を構成する。図中64は600mm×500mmの平面寸法を持つ高さ40mmのプレートフィンチューブ熱交換器で、上部中央に軸垂直に取り付けられたファンモーター65はその軸の先端に前記輻流式回転翼車63を直結している。なお、本実施例における前記ファンコイルユニットの冷却能力は1.2kwで、風量は10m2/min、送風機の消費電力は10ワットである。
【0067】
図中66はプレートフィンチューブ熱交換器64の下方に隣接して設置したプレートフィンチューブ熱交換器64とほぼ同じ幅600mmのフィルターメディアで、両端部をプレートフィンチューブ熱交換器64の両端部に平行に設置された直径30mmで駆動モーター67によって正・逆転を可能にした駆動ロール68とロールスプリング69で常にフィルターメディア66に張力を与えてフィルターメディア66を平面状に保ちなから、駆動ロール68の正転、逆転の回転によってフィルターメディア66をプレートフィンチューブ熱交換器65の下面に接してその全長500mmに亙って平行移動できるようにした同じく直径30mmの巻き取りロール70とに巻かれている。さらにフィルターメディア66の下方には天井面に沿って空調を行う部屋47へ開口する空気吸込口71が連接している。
【0068】
図中72は輻流式回転翼車63を囲い、周囲をディフューザー73として成型して輻流式回転翼車63の周囲から送出される空気を周囲の天井面で空調を行う部屋47へ開口する空気吹出口74に導く様に取り付けた上部ケーシングで、中央部に防虫網75の付いた直径100mm開口部76を持っていて、天井懐スペース48へ開口している。
【0069】
輻流式回転翼車63の回転円盤62の中央付近には36枚の翼61の間隙に位置して36個の直径10mmの翼車吸気口77があり、輻流式回転翼車63が回転すると、下方の空調を行う部屋47から空気吸込口71、フィルターメディア66を経由してプレートフィンチューブ熱交換器64で高い温度レベルの冷水で冷却された空気を輻流式回転翼車63の翼61の間隙に吸い込むと同時に、天井懐スペース48から、上部ケーシング72の中央部の直径100mmの開口部76を、さらに輻流式回転翼車64の中央付近の36個の直径10mmの翼車吸気口77を経て同じく、輻流式回転翼車64の翼62の間隙に吸い込み、両方の空気は平均的に混合されながら遠心力により加圧されて周囲のディフューザー73と空気吹出口74を経て、空調を行う部屋47へ吹き出す。
【0070】
前記フィルターメディア66はファンコイルユニット49の運転中は空調を行う部屋47から吸い込まれる空気を濾過し、空気中の塵埃がここに付着する。この付着した塵埃によってフィルターメディア66が目詰まりを生じない様に再生するために、駆動ロール68とフィルーメディア66を挟んで向いあって、フィルターメディア66とその多穴列またはスリットを接する状態で取り付け、一端を盲にした真空除塵管78を設け、他端を電動弁79を経て、中央式真空除塵装置80に配管連結する。
【0071】
駆動ロール68の正転、逆転により、フィルターメディア66をプレートフィンチューブ熱交換器64の全長500mmに亙って往復平行移動させながら、中央式真空除塵装置80を運転し、電動弁79を開放して、フィルターメディア66に付着した塵埃を吸い取り、逆洗して、フィルターメディア66を再生する。
【0072】
本発明による空気調和装置ではファンコイルユニット49では、天井懐スペース48を経て外気調和器31から低露点の給気を供給されているため、室内の潜熱負荷を除去する必要がなく、室内空気の露点温度より高い温度レベルの冷水を使用して顕熱専門に冷却除去を行うため、ドレンパンを付属していない。
【0073】
然し乍ら、急遽、在室者数が極端に増加するなどの原因で室内空気の水蒸気量が増加し、プレートフィンチューブ熱交換器64に結露が生じて、漏水事故になるのを防止することが望ましい。そのため、プレートフィンチューブ熱交換器64の適した箇所に水分を感知する電子回路81のセンサー82を取り付けてこの電子回路81の信号で高い温度レベルの冷水の入口管83の部分に設けた電磁弁84を閉じて、高い温度レベルの冷水の流入を停止して、それ以上の結露が生じない様にした。また他の実施例では前記、電子回路81の信号でファンの回転数を上げ、風量を増加し、入口空気温度と出口空気温度の差を小さくして、結露を生じない様にした。この水分の感知は出口空気の相対湿度の感知に替えても良い。
【0074】
【発明の効果】
本発明は以上に述べたように構成したので、次のとおり多くの効果を上げることが出来る。まず、近年のOA化に伴って顕熱負荷の割合が増したオフィスビルなどの空調で、取り入れ外気の系統の給気露点温度を7℃程度と十分に低くして、これによって室内の潜熱負荷を100%処理するようにしたので、室内顕熱負荷については在来より10℃以上高い温度レベル、すなわち、往温度16℃程度の冷水で冷却できるようになり、このためにチラーの圧縮機の冷凍サイクルの蒸発温度を大幅に引き上げることが出来、エネルギー消費効率を2倍近く向上した。
【0075】
本発明ではさらに中間期から冬季にかけても冷房が必要なこれらのインテリジェントビルでは高い温度レベルの冷水循環系統に大形の密閉式冷却塔をチラーの蒸発器に連携して使用出来るように接続したから、10月から翌年の5月までの半年以上の間を空調使用時間帯の冷凍機の運転をしないで、外気で冷房することが可能で年間のエネルギー消費効率を大幅に高めることが出来た。
【0076】
本発明では、取り入れ外気の系統の給気露点温度を十分に低くするため、在来の冷却方法と異なり、氷蓄熱による低温の冷水を使用するが、本発明では、在来の氷蓄熱チラーが不凍液を使用して氷を作っているため製氷時の蒸発温度が低く、従って、エネルギー消費効率が低いと言う点を改めて、キャピラリーチューブによる、伝熱面積が大きく容積が極めて小さい蒸発器を使用して冷媒ガスで直接製氷出来るようにして製氷時のエネルギー消費効率をも2倍にも向上させた。
【0077】
このキャピラリーチューブによる蒸発器の発明は伝熱管のピッチを小さくして着氷の厚さを低減し、熱伝達率向上を図るのみならず、氷蓄熱水槽における蓄氷効率を30%近く向上し、不凍液の設備を不必要とし、チラーユニット全体を小型化、軽量化することができ、1つの共通架台上に纏めて、チラーユニットを工場生産とし、現場組み立てによる品質管理の難点を除去することも出来た。
【0078】
本発明のチラーユニットではエネルギー消費効率を向上するため在来より10℃以上も高い蒸発温度で圧縮機を運転するが、そのため空冷式では、外気温度が高い場合に市販の圧縮機では過負荷となる。これを防止するため空冷式凝縮器に散水装置を取り付け、散水の蒸発潜熱を利用して凝縮温度を低く抑えた。これは水冷式凝縮器の凝縮温度よりさらに5℃以上の凝縮温度引き下げの効果があり、水冷式より設備が簡単、廉価でしかも冷凍サイクルの省エネルギーの向上に大幅に寄与している。
【0079】
本発明では7℃まで外気給気の露点温度を下げることでその特色を発揮するが、この外気を低温のまま室内へ供給すると、途上のダクトなどで結露による漏水事故を引き起こす可能性があり、温度分布にも影響を与えるなどの虞れがあるのを防止するため、またさらに、高い温度レベルのエネルギー消費効率の高い冷水に負荷を移して装置全体のエネルギー消費効率の向上を図るため、7℃の低露点化した外気を室温の25℃近くまで再熱する。
【0080】
そのために本発明では空冷式の凝縮器の他に水冷式の第2の凝縮器を設け、この廃熱を前記再熱の熱源として利用して外気の再熱を行い、さらにそうすることにより、圧縮機の凝縮温度を下げて、両面でエネルギー消費効率の向上を図った。
また前記第2の水冷式凝縮器はその建物の殆どが冷房負荷であるにも拘わらず、一部分の系統で暖房が必要な場合、その系統に温水を供給することも出来る。
【0081】
本発明では在来より10℃以上も高い温度レベルの冷水を使用して室内の顕熱冷却を行うので、在来より2倍に近い空調風量を必要とするが、本発明によるファンコイルユニットは輻流式回転翼車を採り入れた輻流ファンを軸垂直に使用して、本発明の空調方式によってドレンパンの必要が無くなった熱交換器との巧みな組み合わせでユニット内部で極めて方向転換の回数が少ない、低速の気流構造を形成し、空気の圧力損失を低減し、送風の機械効率を3倍近くにまで向上した。
【0082】
その結果、空調風量が2倍近くに増えても、送風動力は逆に低減することが出来て、さらに空調風量が増すことで、室内の風量分布、温度分布が良好となって、在来の空調方式より居住性が向上した。特に在来の氷蓄熱式空調による吹き出し空気の低温化、少量化による居住性の低下を、氷蓄熱を使用しながらも、逆に大幅に改善することが出来た。
【0083】
本発明によるファンコイルユニットは前記の通り輻流ファンを使用しているがその回転円盤の中央付近に穴を明け、ほぼ同位置に上部ケーシングにも開口部を作り、ファンコイルユニットの設置される天井懐から全く曲折なしに、天井懐の空気を吸込んで室内からの再循環空気と輻流回転翼車のなかで平均的に混合できるようにしたので、外気の流れの機械効率が向上し、外気の分布も良好となり、また、天井懐を外気チャンバーとして機能させるようにしたので、天井懐は低露点の空気で満たされていて、このスペースにあるファンコイルユニットなどへ冷水を供給するための高い温度レベルの冷水管などについては配管の保温・防露を不必要とし、設備費の低減を図ることが出来た。
【0084】
本発明による空気調和システムは前記の送風の機械効率の高いファンコイルユニットを使用することが経済的に当方式を成り立たせる条件となるが、本発明では在来ファンコイルユニット方式の欠点となっている水配管からの漏水事故の可能性とフィルターの保守交換の問題点を解決した。
【0085】
すなわち、水配管についてはドレン配管は本発明による空調方式では方式の特性上不必要であるためドレン配管を無くし、冷水循環配管については、上階の熱源装置との圧力関係を切り離すため、各階に熱交換器を設置して、各階を独立した循環回路とし、ここに開放水槽を設けて、循環ポンプの吸入側、吐出側のいずれかに切り替え接続出来るようにしたので、試運転時には開放水槽を循環ポンプの吸入側へ接続し配管系に水を張り、エアを抜いて後、吐出側へ切り替えることによって水循環配管系の内部を大気圧より低い圧力に保ちながら冷水循環を行うことが出来、配管からの漏水事故を完全に防止できる。
【0086】
本発明によるファンコイルユニットは吸込口に接してロール駆動形の自動再生式フィルターメディアを備え多数設置されるユニットを1系列の中央式真空除塵装置の配管にそれぞれ電動弁を介して接続し,1台ずつ再生操作を可能にしたのでフィルターの交換は不必要となり、全自動で保守できるようになった。
【0087】
本発明による外気調和器は夏季には、外気の熱で、低露点まで除湿した外気を再熱すると同時に外気を冷却する第1、第2のプレートフィンチューブ熱交換器を設置して、水循環ポンプを運転して双方の熱交換器の間に水を循環して熱交換をさせたので、外気負荷を在来より低減し、高い温度レベルの冷水に外気負荷の一部分を移してエネルギー消費効率を高めることが出来た。
【0088】
前記装置において外気温度が低く低露点の除湿空気を再熱する効力が無い時季にはポンプを停止すれば、循環水は下方に設置した開放水槽に自然流下して熱交換器内部が空になり冬季、低温の外気による熱交換器の凍結事故を自然に防止出来る。
【0089】
本発明では第3のプレートフィンチューブ熱交換器を設置することによって、夏季の外気負荷を、高い温度レベルの還冷水を利用してさらに一段温度レベルの高い冷水に移すと同時にさらに温度レベルを向上し、冬季には室内の発生熱を利用して外気の加熱、加湿の熱源に充てることが出来、廃熱利用によってエネルギー消費効率を高めることができる。
【0090】
また第3のプレートフィンチューブ熱交換器と主熱交換器を組み合わせて数段に分割し、直列に配置し、その各々の間隙に加湿器を備えた本発明による外気調和器の方式を採用すれば、前記室内の発生熱が少なく、高い温度レベルの冷水の還温度があまり上昇しない場合でも、外気を段階的に加熱・加湿する方法で熱源として有効に利用することができる。
【0091】
本発明の外気調和器において主熱交換器を直接接触形の熱交換器とした方式では、冷水と空気との直接接触により熱交換効率が向上される他、外気の塵埃や水溶性有害ガスを除去し、外気フィルターの保守を簡便にしたり、別途、加湿器の設置を不必要にするなどの大きい効果がある。
【0092】
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明による空気調和装置の全体を示す系統説明図、
【図2】は本発明による空気調和装置に使用されるファンコイルユニットの詳細説明図である。
【0093】
【符号の説明】
1. チラーユニット
2 .圧縮機
3. 四方弁
4. 空冷式凝縮器
5. 冷媒管の弁
6. 同上
7. 同上
8. 同上
9. 第2の凝縮器
10. 絞り弁
11. 氷蓄熱用蒸発器
12. 冷媒切り替え弁
13. 同上
14. 空調使用時間帯用蒸発器
15. 冷媒接続管
16. 氷蓄熱水槽
17. 散水装置
18. 凝縮器用送風機
19. 低温冷水循環ポンプ
20. 低温冷水往管
21. 低温冷水還管
22. 高い温度レベルの冷水循環ポンプ
23. 高い温度レベルの冷水往管
24. 高い温度レベルの冷水還管
25. 高い温度レベルの冷水と低温冷水の自動混合弁
26. 高い温度レベルの冷水温度センサー
27. 温水循環ポンプ
28. チラーユニットケーシング
29. 共通架台
30. 建物の屋上
31. 外気調和器
32. 空気吸込口
33. 外気フィルター
34. 第1のプレートフィンチューブ熱交換器
35. 第2のプレートフィンチューブ熱交換器
36. 第3のプレートフィンチューブ熱交換器
37. 第4のプレートフィンチューブ熱交換器
38. 主プレートフィンチューブ熱交換器
39. 加湿器
40. 送風機
41. ドレンパン
42. 水循環配管
43. 水循環ポンプ
44. 開放水槽
45. 外気調和器ケーシング
46. 外気給ダクト
47. 空調を行う部屋
48. 天井懐スペース
49. ファンコイルユニット
50. 高い温度レベルの冷水往主縦管
51. 高い温度レベルの冷水還主縦管
52. 各階の熱交換器
53. 各階の冷水循環系統配管
54. 高い温度レベルの各階冷水循環ポンプ
55. 各階の開放水槽
56. 切り替え弁
57. 同上
58. 密閉型冷却塔
59. 切り替え弁
60. 同上
61. 翼
62. 回転円盤
63. 輻流式回転翼車
64. プレートフィンチューブ熱交換器
65. ファンモーター
66. フィルターメディア
67. 駆動モーター
68. 駆動ロール
69. ロールスプリング
70. 巻き取りロール
71. 空気吸込口
72. 上部ケーシング
73. ディフューザー
74. 空気吹出口
75. 防虫網
76. 開口部
77. 翼車吸気口
78. 真空除塵管
79. 電動弁
80. 中央式真空除塵装置
81. 電子回路
82. センサー
83. 高い温度レベルの冷水入口管
84. 電磁弁
Claims (2)
- 空気調和を行う部屋の在室者1名当たりに必要最小限度の外気の取り入れ量で、同じく在室者1名分の潜熱負荷を処理吸収できるより以上の除湿能力を保持するような低露点まで外気調和器で取り入れ外気を冷却除湿して室内に送風し、それによって室内空気の絶対湿度を所定の値に保ち、室内側では空調使用時の室内空気の露点温度より高い範囲でファンコイルユニットなどの空調器によって空気を冷却し、室内と循環して室内の顕熱負荷を処理吸収して室内空気の温度を所定の値に保つことによって、室内空気の乾球温度・相対湿度を所定の値に保つ空気調和装置であって,
当該外気調和器の空気入口に第1のプレートフィンチューブ熱交換器を設けて、これに温湿度未調整の外気を通し、同じく外気調和器の出口に第2のプレートフィンチューブ熱交換器を設け、第1のプレートフィンチューブ熱交換器の後位にある主冷却器で低露点まで冷却除湿された外気を通すようにして、かつ、第1と第2のプレートフィンチューブ熱交換器双方の間に水循環回路を設けて、循環ポンプによって水を循環し、夏季、高温の外気と低露点の除湿空気の間で、循環水を介して間接的に熱交換を行い、外気を冷却すると同時に低露点の除湿空気を再熱すること,
当該第1のプレートフィンチューブ熱交換器の次位に第3のプレートフィンチューブ熱交換器を設けて、室内空気の循環冷却のためにファンコイルユニットなどの空調機で使用して温度の上昇した冷水をこれに通して夏季は外気を予冷し、冬季は外気を予熱すること,
当該第3のプレートフィンチューブ熱交換器の次位に低露点までの冷却除湿を目的とする主プレートフィンチューブ熱交換器を設置し、氷蓄熱によって得た氷点に究めて近い温度の冷水で外気の冷却除湿を行うこと,
当該主プレートフィンチューブ熱交換器を散水式の直接接触形の主熱交換器に入れ替えたこと,
当該第3のプレートフィンチューブ熱交換器と当該直接接触形の主熱交換器を同数の複数段に分割して、交互に気流に沿って直列に配置したことを特徴とする空気調和装置。 - 空気調和を行う部屋の在室者1名当たりに必要最小限度の外気の取り入れ量で、同じく在室者1名分の潜熱負荷を処理吸収できるより以上の除湿能力を保持するような低露点まで外気調和器で取り入れ外気を冷却除湿して室内に送風し、それによって室内空気の絶対湿度を所定の値に保ち、室内側では空調使用時の室内空気の露点温度より高い範囲でファンコイルユニットなどの空調器によって空気を冷却し、室内と循環して室内の顕熱負荷を処理吸収して室内空気の温度を所定の値に保つことによって、室内空気の乾球温度・相対湿度を所定の値に保つ空気調和装置であって,
中間期または冬季に大部分の室内を冷房しながら、外周に面した室内を暖房する必要がある場合に応じ、冷水を大部分の配管系統に送水すると同時に温水を外周に面したファンコイルユニットの配管系統に送水するため、空冷式凝縮器に並列または直列に水冷式凝縮器を設けて前記配管系統の温水を加熱するようにしたチラーユニットを使用することを特徴とする空気調和装置。
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