JP4022173B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は複数の図柄を立体的に表示可能な表示装置を備えた遊技機に関し、特に、立体表示中の遊技者の眼精疲労の軽減に関する。
【0002】
【従来の技術】
立体画像を表示可能な立体画像表示装置を備え、遊技者に立体画像を呈示しながら遊技を行う遊技機が提案されている。立体画像を生成する方法としては、ものを見たときに感じる奥行や遠近感など、いわゆる立体感が左右の眼で異なる画像を見ることで得られる原理を利用した両眼視差法が広く用いられている。
【0003】
このような立体画像を呈示可能な遊技機には、遊技者より採取した情報を数値処理して得たカオスアトラクターと、前記カオスアトラクターがカオスの定義条件に適合する程度を示す指数を利用することにより、遊技者の心身の状態を把握し、遊技者の心理状態に合わせて、対応を変化させることによって、遊技者の心身の状態並びに感情から得た情報によって、変化に富んだ対応ができるものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、可変表示装置が立体画像を表示可能なように構成し、通常遊技では可変表示装置に平面画像を表示し、リーチ発生や大当り時になると、平面画像から立体画像に切り換える制御を行って可変表示装置に立体画像を表示する。例えば、画像表示部にリーチ大当りに相当するリーチスクロールの図柄が表示されているとき、左図柄の「7」は既に立体画像とし、中図柄の「7」を平面画像から立体画像に移行していく。また、このとき右図柄の「1」は平面画像のままにしておく。このようにして間欠的に立体画像を表示し、遊技者が眼のピントを切換える場合の悪影響をなくすことによって、遊技者に斬新な立体画像を提供可能で、かつ立体画像を表示しても遊技者に負担をかけない遊技機が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
また、遊技者が立体表示遊技機の立体画像表示部に表示される立体遊技画像を見ながら遊技を行う際に、遊技経過時間計測部で遊技時間を計測するとともに、CPUが予めRAM等に設定しておいた許容遊技時間と比較する。同一の遊技者が継続して行う遊技時間が許容遊技時間を越えた場合は、通常表示切換部を使って立体画像表示を通常の平面画像表示に切り換えて表示することによって、立体視の許容遊技時間が経過すると立体画像を通常の平面画像に強制的に切り換えて、眼を保護することを目的とする遊技機が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−182057号公報
【特許文献2】
特開平8−141169号公報
【特許文献3】
特開平7−16351号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、立体画像表示装置を見る遊技者の視線は左右画像によって呈示される立体画像の位置に調節されるが、ピントは表示画面上の左右各々の画像に調節される。これは現実の物体を視認する場合には生じ得ない不自然な状態(輻輳・調節の矛盾)であり、眼精疲労を生じる要因の一つとされている。特に、立体画像が手前側に突出する位置に出現する画像を、長時間観察した場合、眼精疲労が生じることが知られている。
【0008】
遊技者は斬新な表現による画像を要求し、手前側に突出する位置に出現する映像から興趣を得ているが、その性格上、長時間の遊技が行われることも多い。遊技者が眼精疲労を訴えて遊技を中断すると遊技機の稼動が低下し、遊技場にとっては営業上の不利益が生じる。また、遊技者自身にとっても、遊技によって疲労を感じることは快いものではない。
【0009】
そこで本発明は、遊技者に斬新な立体画像を提供可能で、かつ立体画像を表示しても遊技者に負担をかけない遊技機を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、両眼視差により遊技者が立体画像を観視可能な立体画像表示装置と、該立体画像表示装置の表示内容を制御する表示制御手段と、を備え、該立体画像表示装置に表示される変動表示ゲームの内容に関連して特定の遊技価値を付与可能な遊技機において、遊技中の遊技者の生理状態を検出する生理状態検出手段と、前記検出した生理状態に基づいて遊技者の疲労状態を判定する疲労状態判定手段と、前記立体画像表示装置によって呈示される立体画像を形成する左目画像と右目画像との視差量が前記変動表示ゲームの表示内容に関連して定められた表示制御情報として、所定の視差量が定められた通常表示制御情報と、前記通常表示制御情報に定められた視差量より立体画像の出現位置が奥側となる視差量が定められた奥側強調表示制御情報と、を記憶する記憶手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記表示制御情報に基づいて、前記立体画像表示装置の画像呈示面の手前側又は奥側に出現する立体画像の表示を制御し、前記疲労状態判定手段によって遊技者が疲労状態にあると判定された場合に、前記奥側強調表示制御情報を用いて立体画像の表示を制御することによって、左右に分離されている第1の背景オブジェクトを表示し、前記分離されている第1の背景オブジェクトの中央部の奥側に出現するように第2の背景オブジェクトを表示し、前記第2の背景オブジェクトを取り除くことによって、遊技者の視点を奥側に導くことを特徴とする。
【0011】
第2の発明は、前記生理状態検出手段によって検出された遊技者の生理状態に基づいて、該遊技者の基準となる基準生理状態を検出する基準生理状態検出手段と、前記生理状態検出手段が検出した生理状態と前記基準生理状態とを比較した結果に基づいて遊技者の疲労状態を判定する疲労状態判定手段と、を備え、前記生理状態検出手段は、遊技機に正対する遊技者を撮影し、該撮影した遊技者像から当該遊技者の左右眼の瞳孔領域の大きさを検出する生理状態検出センサを有し、前記基準生理状態検出手段は、前記生理状態検出センサによって検出された通常遊技状態における瞳孔領域の大きさを計測して基準生理状態として設定し、前記疲労状態判定手段は、前記生理状態検出センサにより撮影された左右眼の瞳孔領域の大きさと、前記基準生理状態の瞳孔領域の大きさに基づいて、輻輳縮瞳を検出することで遊技者が眼精疲労状態であるかを判定することを特徴とする。
【0012】
第3の発明は、前記生理状態検出手段は、遊技者の手に向ってレーザー光を照射し、該レーザー光を皮膚下の体組織に入射するレーザー発光素子と、前記体組織からの反射光を検出し、該反射光の波長の変化量から血液の流速と流量を検出するレーザー受光素子と、を有し、前記疲労状態判定手段は、前記血液の流速と流量を測定することによって、遊技者が眼精疲労状態であるかを判定することを特徴とする。
【0022】
【発明の作用および効果】
第1の発明では、両眼視差により遊技者が立体画像を観視可能な立体画像表示装置と、該立体画像表示装置の表示内容を制御する表示制御手段と、を備え、該立体画像表示装置に表示される変動表示ゲームの内容に関連して特定の遊技価値を付与可能な遊技機において、遊技中の遊技者の生理状態を検出する生理状態検出手段と、前記検出した生理状態に基づいて遊技者の疲労状態を判定する疲労状態判定手段と、前記立体画像表示装置によって呈示される立体画像を形成する左目画像と右目画像との視差量が前記変動表示ゲームの表示内容に関連して定められた表示制御情報として、所定の視差量が定められた通常表示制御情報と、前記通常表示制御情報に定められた視差量より立体画像の出現位置が奥側となる視差量が定められた奥側強調表示制御情報と、を記憶する記憶手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記表示制御情報に基づいて、前記立体画像表示装置の画像呈示面の手前側又は奥側に出現する立体画像の表示を制御し、前記疲労状態判定手段によって遊技者が疲労状態にあると判定された場合に、前記奥側強調表示制御情報を用いて立体画像の表示を制御することによって、左右に分離されている第1の背景オブジェクトを表示し、前記分離されている第1の背景オブジェクトの中央部の奥側に出現するように第2の背景オブジェクトを表示し、前記第2の背景オブジェクトを取り除くことによって、遊技者の視点を奥側に導くので、遊技者に斬新な立体画像を提供しても遊技者の眼精疲労を軽減し、遊技者に負担をかけない遊技機を提供することができる。特に、奥側の立体感が強調された立体画像の呈示によって、目の調節筋の緊張を解いて、目の疲れをとる毛様体筋を、緊張状態から弛緩状態へと変化させることができるため、遊技者の眼精疲労を軽減することができる。また、眼精疲労の軽減によって長時間の遊技を可能にすることから、遊技機の稼動の低下を防止することができる。
さらに、第2の背景オブジェクトを取り除くことで遊技者の視点を奥側に導く演出を行うことによって、遊技者の視点を自然に奥側に導くことができる。したがって、遊技者は無意識のうちに眼精疲労を軽減することができる。
【0023】
第2の発明では、前記生理状態検出手段によって検出された遊技者の生理状態に基づいて、該遊技者の基準となる基準生理状態を検出する基準生理状態検出手段と、前記生理状態検出手段が検出した生理状態と前記基準生理状態とを比較した結果に基づいて遊技者の疲労状態を判定する疲労状態判定手段と、を備え、前記生理状態検出手段は、遊技機に正対する遊技者を撮影し、該撮影した遊技者像から当該遊技者の左右眼の瞳孔領域の大きさを検出する生理状態検出センサを有し、前記基準生理状態検出手段は、前記生理状態検出センサによって検出された通常遊技状態における瞳孔領域の大きさを計測して基準生理状態として設定し、前記疲労状態判定手段は、前記生理状態検出センサにより撮影された左右眼の瞳孔領域の大きさと、前記基準生理状態の瞳孔領域の大きさに基づいて、輻輳縮瞳を検出することで遊技者が眼精疲労状態であるかを判定するので、遊技者の眼精疲労度を検出することができる。
【0024】
第3の発明では、前記生理状態検出手段は、遊技者の手に向ってレーザー光を照射し、該レーザー光を皮膚下の体組織に入射するレーザー発光素子と、前記体組織からの反射光を検出し、該反射光の波長の変化量から血液の流速と流量を検出するレーザー受光素子と、を有し、前記疲労状態判定手段は、前記血液の流速と流量を測定することによって、遊技者が眼精疲労状態であるかを判定するので、自律神経の働きと関連あるものを検出することで遊技者の眼精疲労度を検出することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0035】
図1は、本発明の実施の形態の遊技機(パチンコ遊技機)の遊技盤6の正面図である。
【0036】
遊技機(パチンコ遊技機)1の前面枠は本体枠(外枠)4にヒンジ5を介して開閉回動可能に組み付けられ、遊技盤6は前面枠の裏面に取り付けられた収納フレームに収納される。また、前面枠には遊技盤6の前面を覆う前面構成部材(カバーガラス)が設けられている。
【0037】
遊技機の要所(遊技盤や遊技枠)には、ランプ、LED等の装飾発光装置が設けられる。これらのランプは遊技の進行に合わせて点灯して、遊技者の遊技に対する興趣が継続するようにしている。また、カバーガラス18の上部の前面枠には、点灯により球の排出の異常等の状態を報知する第1報知ランプ31、第2報知ランプ32が設けられている。
【0038】
前面枠の下部の開閉パネル20には球を打球発射装置に供給する上皿21が、固定パネル22には打球発射装置の操作部(操作ハンドル)として機能する発射ハンドル24等が配置される。発射ハンドル24は、遊技機1の前面右側下部に、遊技機1の固定パネル22に(前後方向に)垂直に又は若干の角度(例えば、上向きの角度)を有して取り付けられている。そして、発射ハンドル24は、遊技機1の正面に遊技者が着座して操作して、右手で握ることができる位置にあって、遊技者が右手で発射ハンドル24を握って、発射勢調整レバーを回動させて発射操作を行うように構成されている。
【0039】
また、固定パネル22には下皿23及び音出力装置(スピーカ)が設けられる。
【0040】
カード球貸ユニット2用の操作パネル26は遊技機1の上皿21の外面に形成され、カードの残高を表示するカード残高表示部(図示省略)、球貸しを指令する球貸しスイッチ28、カードの返却を指令するカード返却スイッチ30等が設けられている。
【0041】
カード球貸ユニット2は、前面のカード挿入部25に挿入されたカード(プリペイドカード等)のデータをカードリーダライタで読み込み、カード球貸ユニット用の操作パネル26のカード残高表示部にカードの残高を表示する。遊技者が、球貸しスイッチ28を操作すると、操作に対応した数量の遊技球を貸球として排出するように、排出制御装置200に対し貸球制御指令信号を送出して、排出ユニットと流路切換ユニットとを制御して貸球を排出する。
【0042】
図2は、本発明の実施の形態の遊技機(パチンコ遊技機)の遊技盤6の正面図である。
【0043】
遊技盤6の表面には、ガイドレールで囲われた遊技領域が形成され、遊技領域のほぼ中央には画像表示装置(特別図柄表示装置)8が設けられるセンターケース11が配置され、遊技領域の下方には大入賞口を備えた変動入賞装置10が配置される。また、遊技領域には方向転換部材(風車)12、一般入賞口15、始動口16、普通変動入賞装置9等が配置されている。
【0044】
画像表示装置8はセンターケース11に設けられた凹部に、センターケース11の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース11は画像表示装置8の周囲を囲い、画像表示装置8の表示面から突出して設けられている。
【0045】
画像表示装置8は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面部分が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄、普通図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。すなわち、表示画面の左、中、右に設けられた変動表示領域には、識別情報として割り当てられた図柄(例えば、「0」〜「9」までの数字及び「A」、「B」の英文字による12種類の図柄)が変動表示(可変表示)して変動表示ゲームが行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像が表示される。
【0046】
センターケース11内の画像表示装置8の下方には、遊技者を撮影するCCDカメラ56と、撮影時の光源となる赤外線LED57が配置されている。
【0047】
センターケース11の下方には、普通変動入賞装置(普通電動役物)9を有する始動口16が配置される。遊技領域の左側の所定の位置には、普通図柄始動ゲート14が配置される。
【0048】
本実施の形態の遊技機では、打球発射装置(図示省略)から遊技領域に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われ、打ち出された遊技球は、遊技領域内の各所に配置された風車等の転動誘導部材12によって転動方向を変えながら遊技領域を流下し、始動口16、一般入賞口15、特別変動入賞装置10に入賞するか、遊技領域の最下部に設けられたアウト口から排出される。一般入賞口15への遊技球の入賞は、一般入賞口毎に備えられたN個の入賞センサ51.1〜51.N(図3参照)により検出される。
【0049】
始動口16、一般入賞口15、特別変動入賞装置(大入賞口)10に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出ユニット(排出装置)から排出され、遊技盤6の下方に設けられた供給皿に供給される。
【0050】
始動口16へ遊技球の入賞があると、画像表示装置8では、前述した数字等で構成される識別情報が順に変動表示する変動表示ゲームが開始され、変動表示ゲームに関する画像が表示される。始動口16への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には大当たり状態となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置10は、大入賞口ソレノイド10A(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。すなわち、大入賞口が所定の時間だけ大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという遊技価値が付与される。
【0051】
始動口16への遊技球の入賞は、特別図柄始動センサ52(図3参照)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(特別図柄入賞記憶領域)に、特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この特別図柄入賞記憶の記憶数は、画像表示装置8の表示画面の一部に設けられた特別図柄記憶状態表示領域に表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、画像表示装置8にて変動表示ゲームを行う。
【0052】
特別変動入賞装置10への遊技球の入賞は、カウントセンサ54、継続センサ55(図3参照)によって検出される。
【0053】
普通図柄始動ゲート14への遊技球の通過があると、画像表示装置8の一部に設けられた普通図柄表示領域では、普通図柄の変動表示を始める。遊技制御装置100は普通図柄入賞記憶に基づいて、普通図柄に関する当たりの抽選を行う。すなわち、普通図柄始動ゲート14への通過検出が所定のタイミングでなされたときには(具体的には、通過検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当たり値であるときには)、普通図柄に関する当たり状態となり、普通図柄が当たり図柄で停止する。このとき、始動口16の手前に設けられた普通変動入賞装置9は、普通電動役物ソレノイド9A(図3参照)への通電により、始動口16への入口が所定の時間(例えば0.5秒)だけ拡開するように変換され、遊技球の始動口16への入賞可能性が高められる。
【0054】
普通図柄始動ゲート14への遊技球の通過は、普通図柄始動センサ53(図3参照)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(普通図柄入賞記憶領域)に、普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この普通図柄入賞記憶の記憶数は画像表示装置8に設けられた普通図柄記憶状態表示領域に表示される。
【0055】
図3は、本発明の第1の実施の形態の遊技機の遊技制御装置100を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
【0056】
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM及び遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ111、入力インターフェース112、出力インターフェース113等から構成される。遊技制御装置100は遊技制御手段として機能する。
【0057】
遊技用マイクロコンピュータ111には外部通信用端子114が設けられており、外部通信用端子114からは、遊技用マイクロコンピュータ111に一意に設定された識別番号が出力可能であり、この外部通信用端子114に検査装置や管理用コンピュータ(いわゆる、ホールコン)を接続することで、遊技機を管理することができる。
【0058】
遊技用マイクロコンピュータ111は、入力インターフェース112を介しての各種検出装置(一般入賞口センサ51.1〜51.N、特別図柄始動センサ52、普通図柄始動センサ53、カウントセンサ54、継続センサ55、生理状態検出センサ56、58)からの信号を受けて、当たりの抽選等、種々の処理を行う。そして、出力インターフェース113を介して、各従属制御装置(演出制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)、普通電動役物ソレノイド9A、大入賞口ソレノイド10A等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
【0059】
CCDカメラ56は生理状態検出センサとして機能し、遊技機に正対する遊技者を撮影し、該遊技者画像を遊技用マイクロコンピュータ111に供給する。
【0060】
血流検出センサ58は生理状態検出センサとして機能し、発射ハンドル24に設けられたレーザ発光素子及びレーザ受光素子によって構成され、発射ハンドルに接触する遊技者の手の血流を検出し、血液の流速及び流量を遊技用マイクロコンピュータ111に供給する。
【0061】
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し賞球を排出させる。また、カード球貸ユニット2からの貸球要求に基づいて、払出ユニットの動作を制御し貸球を排出させる。
【0062】
装飾制御装置250は、遊技制御装置100からの装飾制御指令信号に基づいて、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置(センターケース11内の装飾ランプ、アタッカー内の装飾ランプ、サイドランプ33、サイドケースランプ、遊技枠装飾ランプ、報知ランプ31等)を制御する。
【0063】
音制御装置300は、遊技制御装置100からの音制御指令信号に基づいて、スピーカから出力される効果音を制御して、音制御装置として機能する。
【0064】
演出制御装置150は、画像の表示制御を行うもので、遊技制御装置100及び合成変換装置170と共に演出制御手段として機能する。この表示制御回路150は、CPU151、VDP(Video Display Processor)156、RAM153、インターフェース155、プログラム等を格納したROM152、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ、テクスチャデータ等)を格納したフォントROM157、同期信号やストローブ信号を発生させるクロック信号を生成する発振器158等から構成される。
【0065】
CPU151は、ROM152に格納したプログラムを実行し、遊技制御装置100からの表示制御指令信号(表示制御コマンド)に基づいて、変動表示ゲームのための画像制御情報(スプライトデータやポリゴンデータ等で構成される図柄表示情報、背景画面情報、動画オブジェクト画面情報等)を演算して右目画像信号と左目画像信号とを交互に生成するようにVDP156に指示する。この右目画像信号と左目画像信号との生成タイミングに合わせてL/R信号が生成され、生成されている画像信号が右目画像信号又は左目画像信号のいずれであるかが識別可能となっている。
【0066】
VDP156は、フォントROM157に格納された画像データ及びCPU151により画像制御情報を演算した内容に基づいて、例えば、画像のポリゴン描画(又は、通常のビットマップ描画)を行うとともに、各ポリゴンに所定のテクスチャを貼り付けてフレームバッファとしてのRAM153に格納する。そして、VDP156は、RAM153の画像を所定のタイミング(垂直同期信号V_SYNC、水平同期信号H_SYNC)でLCD側(合成変換装置170)へ送信する。
【0067】
VDP156は、点描画、線描画、トライアングル描画、ポリゴン描画等の描画処理を行い、さらにテクスチャマッピング、アルファブレンディング、シェーディング処理(グローシェーディングなど)、陰面消去(Zバッファ処理など)を行って、γ補正回路159を介して画像信号を合成変換装置170に出力する。
【0068】
なお、VDP156は、描画した画像データをフレームバッファとしてのRAM153へ一旦格納した後、同期信号(V_SYNCなど)に合わせて合成変換装置170へ出力してもよい。
【0069】
ここで、フレームバッファは、複数のフレームバッファをそれぞれRAM153の所定の記憶領域などに設定しておき、VDP156は、任意の画像に重ね合わせて(オーバーレイ)出力することも可能である。
【0070】
VDP156には、クロック信号を供給する発振器158が接続されている。発振器158が生成するクロック信号は、VDP156の動作周期を規定し、VDP156から出力される信号、例えば、垂直同期信号(V_SYNC)及び水平同期信号(H_SYNC)を生成し、合成変換装置170及び画像表示装置8へ出力される。
【0071】
VDP156から出力されるRGB信号は、γ補正回路159に入力されている。このγ補正回路159は、画像表示装置8の信号電圧に対する照度の非線形特性を補正して、画像表示装置8の表示照度を調整して、画像表示装置8に対して出力するRGB信号を生成する。
【0072】
さらに、CPU151は、変動表示の状態(例えば、通常の変動表示ゲームか、大当たり中の表示か等)や遊技の状態に基づいて、画像表示装置8の輝度(バックライトの発光量)を制御するため、発振器158のクロック信号に基づいてデューティ制御信号DTY_CTRを生成し、画像表示装置8へ出力する。
【0073】
演出制御装置150の、遊技制御装置100との接続インターフェースには、信号伝達方向規制手段であるバッファ160が設けられ、遊技制御装置100と演出制御装置150との間の通信は、遊技制御装置100から演出制御装置150への信号入力のみが許容され、演出制御装置150から遊技制御装置100への信号出力を禁止している。これにより、演出制御装置150から遊技制御装置100に不正な信号が入力されることを防止することができる。なお、遊技制御装置100と演出制御装置150との間で双方向通信を行う場合には、バッファ160に双方向バッファを用いることもできる。
【0074】
合成変換装置170は、CPU151から出力されたL/R信号に基づいて、VDP156から送られてきた画像信号が右目画像信号なのか左目画像信号なのかを判定する。また、合成変換装置170には、右目用フレームバッファ、左目用フレームバッファ及び立体視用フレームバッファが設けられており、判定された右目用画像信号を右目用フレームバッファに書き込み、左目用画像信号を左目用フレームバッファに書き込む。そして、右目用画像と左目用画像とを合成して立体視用画像を生成して、立体視用画像信号を立体視用フレームバッファに書き込んで、立体視用画像データをRGB信号として画像表示装置8に出力する。
【0075】
前述したように、この右目用画像と左目用画像とが合成された立体視用画像信号によって、液晶表示器の表示単位の縦方向ライン(走査線)毎に右目用画像と左目用画像とが交互に表示されるように立体視用画像を表示する。
【0076】
具体的には、立体視用画像情報(表示オブジェクト)の奥行き情報に基づいて、右目用画像と左目用画像とで視差をつけて生成される。ポリゴン描画の場合には、左目用視点と右目用視点とでレンダリングされてそれぞれ右目用画像と左目用画像とが生成される。スプライトデータを用いる場合には、視差分だけ左右方向にずらして描画される。
【0077】
このように、左目用画像と右目用画像とが交互に生成されて、左目用画像は左目用フレームバッファに、右目用画像は右目用フレームバッファに格納される。すなわち、L信号出力中にVDP156から送信されてきた左目用画像データを左目用フレームバッファに書き込み、R信号出力中にVDP156から送信されてきた右目用画像データを右目用フレームバッファに書き込む。そして、左目用フレームバッファに書き込まれた左目用画像データと、走査線一本毎に右目用フレームバッファに書き込まれた右目用画像データとを読み出して、立体視用フレームバッファに書き込む。
【0078】
CPU151、VDP156及び合成変換装置170が以上説明したように機能することによって、左目用画像と右目用画像とが生成され、その表示位置によって両眼視差が生じ、画像を三次元立体像として認識させるように表示制御することで表示位置制御手段が構成される。
【0079】
画像表示装置8内には液晶ドライバ(LCD DRV)181、バックライトドライバ(BL DRV)182が設けられている。液晶ドライバ181は、合成変換装置170から送られてきたV_SYNC信号、H_SYNC信号及びRGB信号に基づいて、液晶表示パネル804の電極に順次電圧をかけて、画像表示装置8に立体視用の合成画像を表示する。
【0080】
バックライトドライバ182は、VDP156から出力されたDTY_CTR信号に基づいて発光素子(バックライト)810に加わる電圧のデューティー比を変化させて、画像表示装置8の明るさを変化させる。
【0081】
なお、遊技制御装置100から、各従属制御装置(演出制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)への通信は、遊技制御装置100から従属制御装置に向かう単方向通信のみが許容されるようになっている。これにより、遊技制御装置100に従属制御装置側から不正な信号が入力されることを防止することができる。
【0082】
遊技機の電源装置(図示省略)は、電源回路のほかに、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の所定の電圧降下を検出すると、遊技制御装置100等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置100は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置100等のRAMにバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報、遊技制御情報:変動表示ゲーム情報を含む)等をバックアップする。
【0083】
以上説明した実施の形態では、装飾制御装置250及び音制御装置300と演出制御装置150とを別個に設けたが、従属制御装置のうち、装飾制御装置250及び音制御装置300を演出制御装置150に含めて、装飾制御装置250、及び音制御装置300を演出制御装置150と一体に構成してもよい。
【0084】
また、装飾制御装置250及び音制御装置300を、遊技制御装置100に接続せずに、演出制御装置150に接続する(演出制御装置150を介して遊技制御装置100に接続する)ように構成してもよい。
【0085】
図4は、本発明の実施の形態の画像表示装置の光学系の構成を説明する図である。
【0086】
光源801は、発光素子810、偏光フィルタ811及びフレネルレンズ812によって構成されている。発光素子810には白色発光ダイオード等の点状の光源を横に並べて用いたり、冷陰極管等の線状の光源を水平に配置して構成されており、偏光の特定されない(様々な偏光を含む)光を放射している。偏光フィルタ811は右側領域811aと左側領域811bとで透過する光の偏光が異なる(例えば、右側領域811aと左側領域811bとで透過する光の偏光を90度ずらす)ように設定されている。フレネルレンズ812は一側面に同心円上の凹凸を有するレンズ面を有している。
【0087】
発光素子810から放射された光は、一定の偏光の光のみが偏光フィルタ811を透過する。すなわち、発光素子810から放射された光のうち、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光と、左側領域811bを通過した光とが異なる偏光の光としてフレネルレンズ812に照射される。後述するように、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光は観察者の左目に到達し、左側領域811bを通過した光は観察者の右目に到達するようになっている。
【0088】
なお、発光素子と偏光フィルタを用いなくても、異なる偏光の光を異なる位置から照射するように構成すればよく、例えば、異なる偏光の光を発生する発光素子を二つ設けて、異なる偏光の光を異なる位置からフレネルレンズ812に照射するように構成してもよい。
【0089】
偏光フィルタ811を透過した光はフレネルレンズ812に照射される。フレネルレンズ812は凸レンズであり、フレネルレンズ812では発光素子810から拡散するように放射された光の光路を略平行に屈折して微細位相差板802を透過して、液晶表示パネル804に照射される。
【0090】
このとき、微細位相差板802を透過する光は、上下方向に広がることがないように出射され、液晶表示パネル804に照射される。すなわち、微細位相差板802の特定の領域を透過した光が、液晶表示パネル804の特定の表示単位の部分を透過するようになっている。
【0091】
また、液晶表示パネル804に照射される光のうち、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光と左側領域811bを通過した光とは、異なる角度でフレネルレンズ812に入射し、フレネルレンズ812で屈折して左右異なる経路で液晶表示パネル804から放射される。
【0092】
液晶表示パネル804は、2枚の透明板(例えば、ガラス板)の間に所定の角度(例えば、90度)ねじれて配向された液晶が配置されており、例えば、TFT型の液晶表示パネルを構成している。液晶表示パネルに入射した光は、液晶に電圧が加わっていない状態では、入射光の偏光が90度ずらして出射される。一方、液晶に電圧が加わっている状態では、液晶のねじれが解けるので、入射光はそのままの偏光で出射される。
【0093】
液晶表示パネル804の光源801側には、微細位相差板802及び偏光板803(第1偏光板)が配置されており、観察者側には、偏光板805(第2偏光板)が配置されている。
【0094】
微細位相差板802は、透過する光の位相を変える領域が、微細な間隔で繰り返して配置されている。具体的には、光透過性の基材822に、微細な幅の1/2波長板821が設けられた領域802aと、1/2波長板821の幅と同一の微細な間隔で、1/2波長板821が設けられていない領域802bとが微細な間隔で繰り返して設けられている。すなわち、設けられた1/2波長板によって透過する光の位相を変える領域802aと、1/2波長板821が設けられていないために透過する光の位相を変えない領域802bとが微細な間隔で繰り返して設けられている。この1/2波長板821は、透過する光の位相を変化させる位相差板として機能している。
【0095】
1/2波長板821は、その光学軸を偏光フィルタ811の右側領域811aを透過する光の偏光軸と45度傾けて配置して、右側領域811aを透過した光の偏光軸を90度回転させて出射する。すなわち、右側領域811aを透過した光の偏光軸を90度回転させて、左側領域811bを透過する光の偏光と等しくする。よって、1/2波長板821が設けられていない領域802bは左側領域811bを通過した、偏光板803と同一の偏光を有する光を透過する。また、1/2波長板821が設けられた領域802aは右側領域811aを通過した、偏光板803と偏光軸が直交した光を、偏光板803の偏光軸と等しくなるように回転させて出射する。
【0096】
この微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位と略同一のピッチとして、表示単位毎(すなわち、表示単位の横方向の水平ライン毎)に透過する光の偏光が異なるようにする。よって、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン(走査線)毎に対応する微細位相差板802の偏光特性が異なるようになって、水平ライン毎に出射する光の方向が異なる。
【0097】
又は、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位のピッチの整数倍のピッチとして、微細位相差板802の偏光特性が複数の表示単位毎(すなわち、複数の表示単位の水平ライン毎)に変わるようにして、複数の表示単位毎に透過する光の偏光が異なるように設定する。よって、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン(走査線)の複数本毎に微細位相差板802の偏光特性が異なって、水平ラインの複数本毎に出射する光の方向が異なる。
【0098】
このように、微細位相差板802の偏光特性の繰り返し毎に異なる光を液晶表示パネル804の表示素子(水平ライン)に照射する必要があるため、微細位相差板802を透過して液晶表示パネル804に照射される光は、上下方向の拡散を抑制したものである必要がある。
【0099】
すなわち、微細位相差板802の光の位相を変化させる領域802aは、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光を、左側領域811bを透過した光と偏光を等しくして透過する。また、微細位相差板802の光の位相を変化させない領域802bは、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光をそのまま透過する。そして微細位相差板802を出射した光は、左側領域811bを透過した光と同じ偏光を有して、液晶表示パネル804の光源側に設けられた偏光板803に入射する。
【0100】
偏光板803は、微細位相差板802を透過した光と同一の偏光の光を透過する偏光特性を有する。すなわち、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光は偏光板803を透過し、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光は偏光軸を90度回転させられて偏光板803を透過する。また、偏光板805は、偏光板803と90度異なる偏光の光を透過する偏光特性を有する。
【0101】
このような微細位相差板802、偏光板803及び偏光板805を液晶表示パネル804に貼り合わせて、微細位相差板802、偏光板803、液晶表示パネル804及び偏光板805を組み合わせて画像表示装置8を構成する。このとき、液晶に電圧が加わった状態では、微細位相差板802を透過した光は偏光板805を透過する。一方、液晶に電圧が加わっていない状態では、微細位相差板802を透過した光は偏光が90度ねじれて液晶表示パネル804から出射されるので、偏光板805を透過しない。
【0102】
なお、偏光板805の前面側(観察者側)に、液晶表示パネルを透過した光を上下方向に拡散する拡散手段として機能するディフューザを設けてもよい。このディフューザは、レンチキュラーレンズによって構成されており、横方向に延伸した半円状の凹凸(かまぼこ状の凹凸)が、縦方向に繰り返して表面に設けられており、他方の表面は平面となっている。また、表面に微小な凹凸を設けたマット面によってディフューザを構成することもできる。そして、この凹凸面が観察者側に向き、平面が液晶表示パネル804側を向くように偏光板805の前面に取り付けられる。よって、液晶表示パネル804を透過しディフューザに入射した光は、ディフーザ806の表面に設けられた凹凸によって、光の経路が上下に拡散するように屈折されて観察者側に放射される。
【0103】
図5は、本発明の実施の形態の画像表示装置の光学系を示す平面図である。
【0104】
発光素子810から放射された光は偏光フィルタ811を透過して放射状に広がっている。発光素子810から放射された光のうち偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光(一点鎖線で光路の中心を示す)は、フレネルレンズ812に到達し、フレネルレンズ812で光の進行方向を変えられて、微細位相差板802に到達し、偏光フィルタ811の右側領域811aと同一の偏光の光を受け入れ偏光を90度ずらして出射する微細位相差板802の領域802a(偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光を透過する領域802a)を透過し、さらに、偏光板803、液晶表示パネル804、偏光板805を略垂直(やや右側から左側)に透過して左目に至る。すなわち、液晶表示パネル804の領域802aに対応する位置の表示素子によって表示された左目画像が左目に到達する。
【0105】
この微細位相差板802の領域802aと交互に並んで配置されている領域802bは、領域802aを透過する光を透過せず、領域802aを透過する光と異なる偏光の光(互いに直交する偏光の光)を透過するので、液晶表示パネル804の領域802bに対応する位置の表示素子に表示された右目画像は左目に到達しない。
【0106】
一方、発光素子810から放射された光のうち偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光(破線で光路の中心を示す)は、フレネルレンズ812に到達し、フレネルレンズ812で光の進行方向を変えられて、微細位相差板802に到達し、偏光フィルタ811bと同一の偏光の光を透過する微細位相差板802の領域802bを透過して、さらに、偏光板803、液晶表示パネル804、偏光板805を略垂直(やや左側から右側)に透過して右目に至る。すなわち、液晶表示パネル804の領域802bに対応する位置の表示素子によって表示された右目画像が右目に到達する。
【0107】
この微細位相差板802の領域802bと交互に並んで配置されている領域802aは、領域802bを透過する光を透過せず、領域802bを透過する光と異なる偏光の光(互いに直交する偏光の光)を透過するので、液晶表示パネル804の領域802aに対応する位置の表示素子に表示された左目画像は右目に到達しない。
【0108】
このように、発光素子810から放射され偏光フィルタ811を透過した光を、光学手段としてのフレネルレンズ812によって、液晶表示パネル804に略垂直に照射するようにしている。すなわち、発光素子810、偏光フィルタ811及びフレネルレンズ812によって、偏光面が異なる光を異なる経路で液晶表示パネル804に照射する光源801を構成し、液晶表示パネル804を透過した光を異なる経路で放射して、右目又は左目に到達させる。すなわち、液晶表示パネル804の走査線ピッチと、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しピッチとを等しくして、液晶表示パネル804の走査線ピッチ毎に異なる方向から到来した光が照射され、異なる方向に光を出射する。
【0109】
以上、立体視可能な三次元画像を得る方法の一例として微細位相差板を用いる画像表示装置について説明したが、レンチキュラーレンズを用いた方式や、パララックスバリヤ方式、凹面鏡の結像作用を用いた方式など、立体像を知覚させるものであれば、本発明を適用することができる。
【0110】
図6は、本発明の実施の形態の画像表示装置8における立体像の出現位置を説明する図である。
【0111】
液晶表示パネル804に表示される右目画像および左目画像に基づいて出現する立体画像を示す。図柄CO1は、画像表示面(画像呈示面、液晶表示パネル804)上に出現する平面画像として表示され、図柄CO2は、画像表示面より手前側に出現する立体画像として表示され、図柄CO3は、画像表示面より奥側に出現する立体画像として表示されている。なお、手前側に出現する立体画像(図柄CO2)が、疲労状態においては、後述する処理によって、奥側に出現する立体画像(図柄CO3)として表示される。
【0112】
図7は、本発明の実施の形態の画像表示装置8における立体像の出現位置を説明する図である。
【0113】
図7(a)は、二次元平面画像が表示されている状態であり、表示画面には右目画像と左目画像とが同一の位置に、両眼視差を生じることなく表示されている。すなわち、画像表示装置8には、両眼視差がない平面画像が表示されているため、表示画面が図柄CO1の出現位置となる。
【0114】
図7(b)は、三次元立体画像が表示面より手前側の位置に表示されている状態であり、遊技者が右眼で右目画像を観視し、左眼で左目画像を観視することによって、立体表示オブジェクトとしての図柄CO2が画像表示面より手前側(+Zf)の位置に出現する状態を示す。このとき、表示画面には右目画像と左目画像とが視差量(右目画像を基準とした左目画像のピクセル差分)δ1(>0)だけ離れて表示されている。すなわち、左目画像が右目画像よりもδ1だけ右側に表示されることによって、図画CO2は画像表示面(液晶表示パネル804)よりもZfだけ手前側に位置するように立体画像が飛び出して出現する。なお、このときの左眼と右眼とは近くを見ている状態になり、眼精疲労の原因の一つである目の調節筋が緊張した状態になっている。
【0115】
図7(c)は、三次元立体画像が表示面より奥まった位置に表示されている状態であり、遊技者が右眼で右目画像を観視し、左眼で左目画像を観視することによって、立体表示オブジェクトとしての図柄CO3が表示面より奥側(+Zf)の位置に出現する状態を示す。このとき、表示画面には右目画像と左目画像とが視差δ2(<0)だけ離れて(図7(b)に示す状態とは逆方向の視差で)表示されている。すなわち、左目画像が右目画像よりも左側に表示されることによって、図柄CO3は画像表示面(液晶表示パネル804)よりもZrだけ奥側に位置するように立体画像が引っ込んで出現する。なお、このときの左眼と右眼とは遠くを見ている状態になり、目の調節筋が弛緩した状態となり、眼精疲労を緩和又は軽減する。
【0116】
本発明の実施の形態の遊技機では、通常状態(疲労状態ではない状態)において、図柄CO2が図7(b)に示す位置に出現するように表示されている場合、図柄CO2の視差量はδ1(>0)であり、図画CO2の出現位置は液晶表示パネル804の画像表示面よりも手前側(+Zf)となる。
【0117】
一方、疲労状態においては、図柄CO2の視差量δ1を変更して、図柄CO2は、図7(c)に示すように図柄CO3の位置に出現するように表示される。
図柄CO3の視差量はδ2(<0)であり、図柄CO3の出現位置は液晶表示パネル804の画像表示面よりも奥側(−Zr)となる。
【0118】
つまり、立体表示オブジェクトの出現位置が奥側に移動するように表示制御処理として、視差量が正の値をとる立体表示オブジェクトについて、これらの立体表示オブジェクトの視差量の符号を反転して負の値をとなるようにしてもよい。また、変更処理前の視差量から所定値(>0)を減算して視差量を減らしてもよい。また、視差量が正の値となっている立体表示オブジェクトについて、各視差量を所定の定数(>1)で除して、視差量を減らしてもよい。また、視差量が正の値となっている立体表示オブジェクトについて、視差量を0に変更して、視差量を減らしてもよい。また、変更処理前の視差量δ1、変更処理後の視差量δ2について、変更処理後の出現位置が奥側に変位するような関数δ2=f(δ1)又は変換表を定め、この関数又は変換表を用いて視差量を変更してもよい。
【0119】
なお、疲労状態における表示は、画像表示面の手前側に出現する立体表示オブジェクトの出現位置を、画像表示面よりも奥側に変位させる表示に限られず、出現位置が手前側(突出方向)のままで、出現位置の変移量を小さくする。すなわち、表示位置を後退させるものであってもよい。
【0120】
図8は、本発明の実施の形態の遊技機の遊技状態の状態遷移図である。この状態遷移図に従って、画像表示装置8の変動表示領域を左、中、右の変動表示領域として遊技の概要について説明する。
【0121】
まず、遊技開始当初(あるいは遊技開始前)の時点では、客待ち状態となっており、客待ち画面の表示(デモンストレーション表示)を指令する表示制御指令信号が遊技制御装置100から演出制御装置150に送信され、画像表示装置8の表示画面には、動画又は静止画である客待ち画面が表示される。
【0122】
そして、遊技領域に打ち出された遊技球が始動口16に入賞すると、遊技制御装置100によって、所定の乱数が抽出され、変動表示ゲームの大当りの抽選が行われ、その入賞が特別図柄始動記憶として記憶される。そして、変動表示開始条件が成立すると、遊技制御装置100から演出制御装置150に変動表示を指令する表示制御指令信号が送信され、画像表示装置8の画面の左、中、右の変動表示領域に複数の図柄の変動表示が開始される。
【0123】
この変動表示の開始後、所定の時間が経過すると、変動表示が左、右、中の順に仮停止する。この仮停止状態とは遊技者が図柄を認識可能な略停止状態として、最終的な停止図柄が確定しない状態である。具体的には、停止位置にて図柄を微少に変動させることの他に、図柄を回転させたり、図柄を拡大縮小したり、図柄の色を変化させたり、図柄の形状を変化させる等の態様がある。
【0124】
変動表示の過程でリーチ状態(例えば、左の図柄と右の図柄が大当りの組合せを発生する可能性のある状態)が発生すると、所定のリーチ遊技が行われる。このリーチ遊技では、例えば中の図柄を極めて低速で変動表示させたり、高速変動させたり、変動表示を逆転したりする。また、リーチ遊技に合わせた背景表示、キャラクタ表示が行われる。
【0125】
そして、前記抽選の結果が大当りであれば、最終的に左、中、右の図柄が所定の大当りの組合せで停止され、大当り状態が発生する。
【0126】
この大当り状態が発生すると、特別変動入賞装置10が所定期間にわたって開かれる特別遊技(大当り遊技)が行われる。この特別遊技は特別変動入賞装置10への遊技球の所定数(例えば、10個)の入賞又は所定時間の経過(例えば、30秒)を1単位(1ラウンド)として実行され、特別変動入賞装置10内の継続入賞口への入賞(継続センサ16による入賞球の検出)を条件に、規定ラウンド(例えば、16ラウンド)繰り返される。また、大当り遊技が発生すると、大当りのファンファーレ表示、ラウンド数表示、大当りの演出表示等、遊技制御装置100から演出制御装置150に大当り遊技に関する表示を指令する信号が送信され、画像表示装置8の画面に大当り遊技の表示が行われる。
【0127】
この場合、大当りが特定の大当りであれば、大当り遊技後に特定遊技状態が発生され、次回の大当りの発生確率を高確率(確変状態)にしたり、普通図柄表示器7における変動表示ゲームの変動表示時間の短縮(時短)等が行われ、遊技者により有利な状態となる。
【0128】
そして、変動表示ゲームが終了したとき(ハズレのとき)に又は大当り遊技が終了したときに、特別図柄始動記憶があれば、その特別図柄始動記憶に基づき新たな変動表示ゲームが繰り返される。また、変動表示ゲームが終了したとき(ハズレのとき)に、特別図柄始動記憶がなければ、客待ち状態に戻されて、デモンストレーション画面を表示する。
【0129】
なお、普通図柄始動ゲート14を遊技球が通過すると、その通過又は普通図柄始動記憶に基づき、普通図柄に関する乱数が抽出され、乱数が当たりであれば、普通図柄表示器7に当たり表示が行われて、始動口16の普通変動入賞装置9が所定時間(例えば、0.5秒)にわたって拡開され、始動口16への入賞が容易にされる。
【0130】
図9は、本発明の実施の形態の遊技制御装置100及び演出制御装置150の動作を示す機能ブロック図である。
【0131】
画像表示装置周縁部に設けられたCCDカメラ56によって撮影された遊技者像から遊技者の生理状態が検出される(101)。この生理状態の検出には、画像表示装置周縁部に設けられたCCDカメラ56によって遊技者の正面から遊技者像が撮影される。人間の網膜は近赤外光に対する反射率が高いので、左右眼の瞳孔領域が明るく撮影される。そして、遊技用マイクロコンピュータ111は、撮影された目の映像を二値化して、明るく撮影された瞳孔領域を抽出する(図10(a)、(b)参照)。瞳孔領域が特定されると、瞳孔位置の移動を追跡することによって、遊技者の視線の変化を検出することができる。また、瞳孔領域の大きさから瞳孔の大きさの変化を検出することができる。
【0132】
遊技者が近距離の物体を注視すると、両眼の視軸が近寄り、併せて輻輳縮瞳(近くのものを鮮明に見るために瞳孔を小さくする輻輳反射)が生じる。この縮瞳を検出することで、立体視に疲れている眼精疲労状態であるかを評価することができる。また、疲労に伴い眼球運動は応答が悪くなる(眼球運動が緩慢になる)ことから、縮瞳の状態を検出することによって疲労を判定することもできる。
【0133】
そして、生理状態データがメモリに格納される(102)。
【0134】
そして、通常遊技状態(大当たり中や、リーチ遊技中でない遊技状態)における生理状態を計測する(103)。この通常遊技状態における生理状態の計測は、一回の計測結果を用いてもよいし、所定時間(複数回)の計測結果を用いてもよい。また、複数回の計測結果から分散値を求め、誤差範囲まで求めるようにしてもよい。そして、この通常遊技状態における生理状態は、基準生理状態として設定され、メモリに格納される(105)。
【0135】
また、遊技者による遊技が継続しているか(遊技が中断しているか)が、発射ハンドル24に設けられたタッチスイッチ24aによって検出される(104)。そして、所定時間(例えば、1分間)、発射ハンドルに触れられていない場合には、遊技者が交代したものと判断し、メモリに格納された基準生理状態(105)を初期化する。
【0136】
そして、基準生理状態(105)と、所定タイミング(例えば、1/30秒毎)に取得された遊技者の生理状態を比較して、所定時間連続して基準生理状態より所定の誤差範囲を逸脱していると判定されたならば、疲労状態であると判定する(106)。
【0137】
この遊技中の遊技者の生理状態は、変動表示ゲーム中に検出するとよく、遊技者は、変動表示ゲーム中は変動表示ゲームが導出する結果態様に強く関心を持っており、適度の緊張状態にあるため、遊技者が自覚していなくても疲労が蓄積され、遊技者が休憩をとることなく遊技を継続するおそれがあることから、疲労を的確に検出することができる。
【0138】
また、基準生理状態は、画像表示装置8に平面画像が表示された状態で検出し、遊技中の生理状態は、画像表示装置8に立体画像が表示された状態で検出するとよく、従来の平面画像を表示する(二次元表示をする)遊技機における生理状態と比較することによって、遊技者が立体画像を観察したことによる疲労を評価することができる。
【0139】
また、基準生理状態は、画像表示装置8に奥側に引っ込んだ位置に出現する立体画像が表示された状態で検出し、遊技中の生理状態は、画像表示装置8に手前側に突出した位置に出現する立体画像が表示された状態で検出するとよく、奥側に引っ込んだ立体画像を観察中の目の調節筋の緊張を解いた状態における生理状態と比較することによって、遊技者の手前側に突出した立体画像を観察中(目の調節筋が緊張状態)における疲労を評価することができる。
【0140】
また、基準生理状態は、画像表示装置8に基準状態検出用の表示パターン(表示内容から受ける刺激の誤差を排除することを目的として、生理状態検出条件をそろえるための特定の画像表示)が表示された状態で検出し、遊技中の生理状態は、画像表示装置8に生理状態測定用の表示パターン(基準状態検出用の表示パターンと同一のものが望ましい)が表示された状態で検出するとよく、基準パターンを用いて評価すると、評価の誤差を低減でき、高精度に疲労を評価することができる。
【0141】
表示制御手段(遊技制御装置100と演出制御装置150)では、疲労状態に基づいて表示制御(例えば、疲労状態である場合に、奥側の立体感が強調された立体画像の呈示割合を大きくして表示制御)を行い、表示制御の結果生成された画像信号を画像表示装置8に出力する。
【0142】
以上、疲労状態について瞳孔の大きさによって判定する例を示したが、瞼によって瞳孔が隠されることによって検出される瞬きによって(図10(c)参照)、遊技者の眼精疲労の度合いを判定するための生理状態として利用することができる。すなわち、眼精疲労状態になると単位時間当たりの瞬き数が増加する瞬目群発状態となることから疲労度を判定することができる。また、眼精疲労状態になると瞬きにより目を閉じている時間(瞬目時間)が長くなることから、瞬目時間によって疲労度を判定することもできる。
【0143】
また、タッチセンサによって遊技が継続しているか否かを検出(遊技中断の検出)したが、遊技状態を表す表示制御指令信号から遊技が継続しているかを検出することができる。例えば、遊技制御装置100が、所定時間、始動口に遊技球が入賞しないことを検出したことに基づいてデモンストレーション表示を表示するためのデモ表示コマンドを生成したことによって、遊技が中断していると判定することもできる。
【0144】
なお、以上の説明では、遊技者の生理状態について説明したが、遊技者を撮影した画像を用いて遊技者の表情や動作を検出して、遊技者の心理状態を検出してもよい。
【0145】
また、以上の説明では、現在の遊技者の生理状態の測定値と、以前に検出した基準生理状態とを比較した結果に基づいて、遊技者が疲労状態であると判定したが、生理状態の測定値の時間変化や、生理状態の測定値の時間変化が所定のパタンに適合した場合に、遊技者が疲労状態であると判定してもよい。
【0146】
図11は、本発明の実施の形態の発射ハンドルの斜視図であり、発射ハンドル24に生理状態検出センサ58が設けられている。
【0147】
発射ハンドル24には、発射スイッチ、タッチスイッチ24a、ストップスイッチ、血流検出センサ(生理状態検出センサ)58が備わっている。
【0148】
発射スイッチは、発射勢調整レバー241の回動操作を検出する。検出された発射勢調整レバー241の回動量は、発射制御装置に入力され、遊技球の発射勢が制御される。ストップスイッチは、ストップボタンが操作されたことを検出する。ストップボタンの操作が検出されたことによって出力されるストップ信号は、発射制御装置に入力され、遊技球の発射が停止制御される。
【0149】
タッチスイッチ24aは、発射ハンドルの周囲の発射勢調整レバー241の後側(又は、ハンドルキャップ242)等の、発射ハンドルの操作中に遊技者の手が常に接触している箇所に設けられており、遊技者が操作ハンドル24に触れているときにタッチ信号を出力する。タッチ信号は発射制御装置に入力され、タッチ信号が出力中に遊技球を発射することができる。
【0150】
このような構成によって、遊技者が発射ハンドル24に触れながら、発射勢調整レバーを回動させることによって、ストップ信号、タッチ信号、発射勢信号が発射制御装置に入力され、発射制御装置からは発射モータ駆動信号が出力される。打球発射装置は発射モータ駆動信号を受信すると、球発射モータを駆動して打球を発射する。
【0151】
血流検出センサ58は、レーザ発光素子(例えば、赤外レーザ発光ダイオード)及び、レーザ受光素子(例えば、赤外フォトトランジスタ)によって構成されている。発射ハンドル24に設けられたレーザ発光素子から遊技者の手に向かって照射されたレーザ光は、皮膚下約1mmの体組織に入射する。レーザ受光素子は、体組織からの反射光を検出して、ドップラー効果による反射光の波長の変化量から血液の流速と流量を検出する。また、血流量の時間的変化から脈波を検出することもできる。血液の流速、流量及びこれらから求まる脈波の変化量や変化率は自律神経の働きと関連があるので、血液の流速、流量、脈波、脈拍を測定することによって、遊技者の眼精疲労度を検出することができる。
【0152】
血流検出センサ58は、発射勢調整レバー241に2箇所設けられた指掛け部58a、遊技者の掌が触れるハンドルキャップ58b、遊技者の指先が触れるハンドルの裏面側58c等の、発射ハンドル24の操作中に遊技者の手が常に接触している位置に設ける。
【0153】
なお、図11では、発射ハンドル24に生理状態検出センサ(血流検出センサ)58を設けた例を示したが、上皿21の、球貸しスイッチ28、カード返却スイッチ30等が設けられる操作パネル26も遊技者の手が触れる機会が多いことから、操作パネル26に血流センサ58を設けてもよい。
【0154】
また、パチンコ機(弾球遊技機)ではなく、パチスロ機(スロットマシン遊技機)では、リールを回転させるスタートレバー、リールを停止させるリール停止スイッチ、又は、リール停止スイッチが設けられる傾斜台部に血流センサ58を設けるとよい。
【0155】
以上、遊技者の瞳孔の検出又は遊技者の血流の測定によって、遊技者の生理状態を検出する方法について説明したが、これらの他に、発射ハンドルに設けた温度センサ(又は、遊技機に設けたサーモグラフィを撮影する赤外線カメラや、遊技機の正面に設置された遊技者用座席に備える温度センサ)を用いて遊技者の体温の変化を検出したり、発射ハンドルに設けた圧力センサを用いて遊技者の発射ハンドルを把持する握力の変化を検出したり、発射ハンドルに設けた電気抵抗センサを用いて遊技者の掌の発汗の変化を検出したり、カメラを用いて撮影した遊技者画像によって遊技者の顔色の変化を検出したり、遊技機の正面に設置された遊技者用座席に備える荷重センサを用いて遊技者の姿勢の変化を検出することもできる。また、発汗、呼吸数、血中酸素濃度、呼気二酸化炭素濃度等の生体情報として検出できるものであって、自律神経の働きと関連あるものを検出することもできる。
【0156】
図12は、本発明の第1の実施の形態の変動表示ゲーム開始処理のフローチャートであり、遊技制御装置100において実行される。
【0157】
まず、遊技用マイクロコンピュータ111は、変動表示開始条件が成立しているか否かを判定する(S111)。具体的には、特別図柄始動記憶の有無や、変動表示を開始してもよい遊技状態であるか否かが判定される。そして、変動表示開始条件が成立していなければ何も処理をせず、この変動表示ゲーム開始処理を終了する。一方、変動表示開始条件が成立していればステップS112に進む。
【0158】
次に、現在の遊技者の状態が疲労状態であるか否かを判定する(S112)。そして、疲労状態であれば、疲労状態用の表示制御コマンド選択テーブルを選択し、この表示制御コマンド選択テーブルB(図14(b))から乱数を用いた抽選処理によって表示制御コマンドを選択する変動表示パターン選択処理を実行する(S113)。一方、疲労状態でなければ、通常状態用の表示制御コマンド選択テーブルを選択し、この表示制御コマンド選択テーブルA(図14(a))から乱数を用いた抽選処理によって表示制御コマンドを選択する変動表示パターン選択処理を実行する(S114)。
【0159】
次に、ステップS113又はS114で選択された表示制御コマンドの先頭部分に、以下に続くデータが表示制御コマンドであることを示すヘッダを付加して、遊技制御装置100から演出制御装置150に送信する表示制御指令信号としての形式を整えて表示制御コマンドを編集する(S115)。
【0160】
次に、ステップS115で編集した表示制御コマンドを、演出制御装置150に出力する(S116)。
【0161】
図13は、本発明の第1の実施の形態の表示制御処理のフローチャートであり、演出制御装置150において実行される。
【0162】
まず、CPU151は、遊技用マイクロコンピュータ111から受信した表示制御コマンドに対応する選択肢の中から乱数を用いた抽選処理によって表示制御パターンを抽出して、表示制御手順を取得する(S121)。
【0163】
そして、CPU151は、ステップS121において取得した表示制御手順に基づいてVDC156に表示制御指示を送信する(S122)。
【0164】
VDC156は、この表示制御指示に基づいて画像表示装置8に表示される表示内容を生成する。
【0165】
具体的には、遊技制御装置100から表示制御装置150に、変動表示の態様を規定する表示制御コマンドが停止図柄コマンドとともに出力される。この停止図柄コマンドは、変動表示ゲームの結果態様として表示すべき図柄を指定するためのコマンドを意味する。遊技制御装置100から表示制御装置150への表示制御コマンド出力に伴い、変動表示ゲームが始まる。変動表示ゲームの終了時には停止図柄コマンドに基づく仮停止の表示が行われる。そして、当該表示制御コマンドに対応した表示時間が経過すると、遊技制御装置100から表示制御装置150に、変動表示ゲームの結果態様の表示(変動表示の停止)を指示する図柄停止コマンドが出力され、図柄を停止表示して変動表示ゲームが終了する。
【0166】
図14は、本発明の第1の実施の形態の変動表示ゲームに係る処理で用いられるテーブルを説明する図であり、図14(a)、図14(b)は、遊技用マイクロコンピュータ111のROM(図3参照)に格納される表示制御コマンド選択テーブルであり、図14(a)は通常状態用の表示制御コマンド選択テーブルAを、図14(b)は疲労状態用の表示制御コマンド選択テーブルBを示す。また、図14(c)は、表示制御装置150のROM152に格納される表示制御パターン選択テーブルを示す。
【0167】
表示制御コマンド選択テーブルA(図14(a))、表示制御コマンド選択テーブルB(図14(b))には、通常状態において選択可能な表示制御コマンド(A00、A01、…、A62)が格納されており、各コマンドに対して選択条件及び選択確率が設定されている。また、各コマンド毎に表示時間及び視差量が設定されている。
【0168】
表示時間記録領域には、画像表示装置8に変動表示をする時間(例えば、コマンドA00にあっては、5秒)が記録されている。この変動表示時間情報によって、遊技制御装置100が表示制御装置150に表示制御コマンドを出力した際、遊技制御装置100が変動表示の終了時を把握することができる。
【0169】
視差量記録領域には、各表示制御コマンドが表示制御手順に展開されて画像表示装置に表示される表示内容を、所定の方法で評価して求められた視差量情報が、各表示制御コマンドに対応して記録されている。すなわち、この視差量情報は、画像表示装置8に表示される立体画像のZ軸方向の出現位置に関する数値である。なお、本発明の実施の形態において視差量情報は、表示制御コマンド選択テーブルA、Bに記録されている必要はないが、理解を容易にするため視差量情報を図示しておく。
【0170】
この視差量情報は、前述したように、その変動表示における立体画像のZ軸方向の出現位置に関連して定められる。すなわち、画像表示装置8には、表示制御コマンドに対応した表示制御手順(表示シーケンスデータ)で規定される表示オブジェクトが表示される。このときに表示される立体表示オブジェクトの表示位置(X、Y、Z方向)、表示時間、種類、大きさ、数などは、前述したように表示制御手順によって定められる。表示される立体画像は、所定の位置に静止して表示されることもあれば、仮想空間中で前後、上下、左右に表示位置が変化する場合もある。また、立体画像を構成する立体表示オブジェクトの各々に注目すれば、全ての立体表示オブジェクトのZ方向の表示位置が等しく変化する場合もあれば、立体表示オブジェクト毎にZ方向の表示位置が異なる変化をする場合もある。視差量情報は、このような要因も考慮して、立体画像のZ軸方向の出現位置を表示制御コマンドごとに評価して定める。さらに、立体画像のZ軸方向の出現位置が時間の経過とともに変化する場合、視差量情報は、変動表示における立体画像のZ軸方向の出現位置を代表する値(例えば、平均値、最大値、最小値、中間値、中央値、積分値)とすることもできる。また、変動表示開始時や変動表示終了時等、変動表示期間中の任意の時点におけるZ軸方向の出現位置に関する値としてもよい。
【0171】
また、視差量情報としては、立体表示オブジェクトを形成する右目画像と左目画像との視差量に関連する値としてピクセル差分(左目画像と右目画像とのズレ量)を用いることができる。この場合、図7において説明したように、ピクセル差分が0のときに2次元の平面画像が表示され(図7(a))、ピクセル差分が正の値となる場合には画像表示面より突出した位置に出現する画像が表示され(図7(b))、ピクセル差分が負の値となる場合には画像表示面より引っ込んだ位置に出現する画像が表示される(図7(c))。
【0172】
さらに、視差量情報として上述したピクセル差分の代わりに、両眼の輻輳角や、立体表示オブジェクトのZ軸バッファ値等を用いることもできる。
【0173】
以上のように、立体画像を形成する右目画像と左目画像とのズレ量に関連する値である視差量が各表示制御コマンドに対応して定められている。この視差量の大小と、遊技者が感じる立体画像の出現位置とは対応しており、視差量が正で絶対値が大きい程、その立体画像を観視する遊技者は、表示されている立体画像は立体感がより強調されていると感じる、すなわち、より手前側に突出表示されていると感じる。このとき、輻輳角が大きくなり、眼にかかる負担も増す。
【0174】
通常状態用の表示制御コマンド選択テーブルA(図14(a))には、視差量情報が正、0、負の値となる表示制御コマンドが格納されている。例えば、表示制御コマンドA00が選択された場合、この表示制御コマンドに対応する視差量情報は−1なので、画像表示面よりも奥側に引っ込んだ位置に出現する立体画像が表示される。一方、表示制御コマンドA01が選択された場合、対応する視差量情報は0なので、画像表示面の位置に出現する立体画像(すなわち、平面画像)が表示される。また、表示制御コマンドA02が選択された場合、対応する視差量情報は+1なので、画像表示面よりも手前側に突出した位置に出現する立体画像が表示される。このように、視差量情報が正の場合には画像表示面よりも手前側に立体画像が出現する突出表示がなされ、視差量情報が負の場合には画像表示面よりも奥側に立体画像が出現する後退表示がなされる。そして、視差量情報の絶対値が大きいほど、立体表示の突出又は後退の程度が大きくなる。
【0175】
疲労状態用の表示制御コマンド選択テーブルB(図14(b))には、疲労状態において選択可能な表示制御コマンドとして、視差量が負の値となる表示制御コマンドのみ(A00、A03、…、A60)が格納されている。すなわち、疲労状態用の表示制御コマンド選択テーブルでは、通常状態用の表示制御コマンド選択テーブルと異なり、表示画面から手前側に出現しないように立体画像が表示される表示制御コマンドのみが選択される。従って、表示制御コマンド選択テーブルBを用いて表示制御コマンドを決定する疲労状態では、変動表示時に表示される立体表示オブジェクトは画像表示面よりも奥側に立体画像が出現するような後退表示がなされる。
【0176】
疲労状態用の表示制御コマンド選択テーブルBに視差量が負の値となる表示制御コマンドのみを格納することによって疲労状態の視差量を変更する他に、以下の方法によっても疲労状態の視差量を変更することができる。
【0177】
(1)疲労状態用の表示制御コマンド選択テーブルBに、視差量が正、0、負の値となる表示制御コマンドを格納し、表示画面から手前側に立体画像が出現するように表示されるコマンドと、表示画面から手前側に立体画像が出現しないように表示されるコマンドとの双方が選択可能であるが、立体画像が表示画面から手前側に出現するように表示されるコマンドが、通常状態より低い確率で選択されるように選択確率を設定する。
【0178】
(2)複数の表示制御コマンド選択テーブル(例えば、通常状態用の表示制御コマンド選択テーブルA及び疲労状態用の表示制御コマンド選択テーブルB)を設け、疲労状態である場合には所定の確率で表示制御コマンド選択テーブルBを選択することによって、表示画面から手前側に立体画像が出現する確率を低下させるように制御する。又は、3以上の表示制御コマンド選択テーブルを設け、疲労状態の程度によって所定の確率で疲労状態用の表示制御コマンド選択テーブルを選択することによって、表示オブジェクトが表示画面から手前側に出現する確率を低下させるように制御する。
【0179】
(3)表示制御コマンド選択テーブルは一つのみ設け、疲労状態か否かによって選択可能な表示制御コマンドを変化させることによって、疲労状態では、表示画面から手前側に立体画像が出現する表示制御コマンドが選択されないようにして、表示画面から手前側に立体画像が出現しないように制御する。
【0180】
(4)表示制御コマンド選択テーブルは一つのみ設け、疲労状態において、視差量が正の値となる表示制御コマンドが選択された場合には、再度表示制御コマンドを選択して、立体画像が表示画面から手前側に出現しないように制御する。又は、疲労状態において、視差量が正の値となる表示制御コマンドが選択された場合には、所定回数を限度として再度表示制御コマンドを選択して、立体画像が表示画面から手前側に出現する確率が低下するように制御する。
【0181】
表示制御パターン選択テーブル(図14(c))には、遊技用マイクロコンピュータ111から表示制御装置150に表示制御コマンドA00が出力された場合に選択される表示制御パターンA001、A002、…が示されている。この表示制御パターン選択テーブルは、表示制御コマンド毎に設けられている。各表示表示制御パターンには、A001、A002の各々が1組の表示制御手順を示している。表示制御手順は、T1、T2、T3、…と時間の経過に従って、「左図柄変動表示1開始」、「中図柄変動表示1開始」、「右図柄変動表示1開始」、…と変化する表示内容が規定されている。
【0182】
図15は、本発明の実施の形態の画像表示装置8にされる表示内容の説明図である。通常状態における表示例を示す。
【0183】
図15に示す表示例では、画像表示装置8には、左図柄LO、中図柄CO、右図柄RO等の立体表示オブジェクトが、表示面(液晶表示パネル804)より遊技者にとって手前側に出現するように表示されている。また、背景オブジェクトBOが画像表示面よりも奥側に出現するように表示されている。
【0184】
図16は、本発明の実施の形態の画像表示装置8にされる表示内容の説明図であり、疲労状態における表示例であって、図柄及び背景の双方が後退する位置に表示される例を示す。
【0185】
図16に示す表示例では、画像表示装置8には、立体画像を構成する左図柄LO、中図柄CO、右図柄RO、背景オブジェクトBOの各立体表示オブジェクトの全てが、通常状態(図15参照)における出現位置より奥側に出現するように表示されている。このとき、各立体表示オブジェクト(左図柄LO、中図柄CO、右図柄RO)が、通常状態における大きさよりも小さく表示される。
【0186】
図17は、本発明の実施の形態の画像表示装置8にされる表示内容の説明図であり、疲労状態における別の表示例であって、図柄及び背景の双方が後退する位置に表示される例を示す。
【0187】
図17に示す表示例では、画像表示装置8には、立体画像を構成する左図柄LO、中図柄CO、右図柄RO、背景オブジェクトBOの各立体表示オブジェクトの全てが、通常状態(図15参照)における出現位置より奥側に出現するように表示されている。このとき、各立体表示オブジェクト(左図柄LO、中図柄CO、右図柄RO)が、通常状態における大きさと同じ大きさで表示される。
【0188】
このように、奥側に後退して表示される立体表示オブジェクトを通常状態(後退前)と同じ大きさで表示することによって、遊技者が特に注目する左図柄LO、中図柄CO、右図柄ROの視認性を損なうことがなく、遊技者の興趣の低下を防止することができる。
【0189】
なお、図16、図17のように、疲労状態において、全ての立体画像が画像表示面よりも奥側に出現するように後退表示をするのではなく、特定の立体表示オブジェクトのみが後退表示されるものであってもよい。例えば、図18に示すように、左図柄、中図柄、右図柄等の識別情報を構成する立体表示オブジェクトのみを後退して表示してもよいし、図19に示すように、背景のみを後退させて表示してもよい。
【0190】
図18は、本発明の実施の形態の画像表示装置8にされる表示内容の説明図であり、疲労状態における別の表示例であって、図柄が後退する位置に表示される例を示す。
【0191】
図18に示す表示例では、画像表示装置8には、立体画像を構成する立体表示オブジェクトのうち左図柄LO、中図柄CO、右図柄RO(背景を除いた表示オブジェクト)が、通常状態(図15参照)の出現位置より奥側に出現するように表示されている。また、背景オブジェクトBOは、通常状態の出現位置と同じ位置に出現するように表示されている。このとき、各立体表示オブジェクト(左図柄LO、中図柄CO、右図柄RO)が、通常状態における大きさよりも小さく表示される。
【0192】
図16、図18に示す表示例のように、奥側に後退して表示される立体表示オブジェクトを通常状態(後退前)より小さく表示することによって、立体画像の出現位置の実際の変化量よりも奥行き方向(Z軸方向)の表示位置が大きく変化しているように遊技者が感じることができ、より立体感(奥行き感)のある立体画像表示を行うことができる。
【0193】
図19は、本発明の実施の形態の画像表示装置8にされる表示内容の説明図である。疲労状態における別の表示例であり、背景が後退する位置に表示される例を示す。
【0194】
図19に示す表示例では、画像表示装置8には、立体画像を構成する立体表示オブジェクトのうち背景オブジェクトBOは、通常状態(図15参照)の出現位置より奥側に出現するように表示されている。また、立体表示オブジェクトのうち左図柄LO、中図柄CO、右図柄RO(背景を除いた表示オブジェクト)は、通常状態の出現位置と同じ位置に出現するように表示されている。
【0195】
図20は、本発明の実施の形態の画像表示装置8にされる表示内容の説明図である。疲労状態における別の表示例であり、背景が後退する位置に表示される例を示す。
【0196】
図20に示す表示例では、画像表示装置8には、立体画像を構成する背景オブジェクトBO1の立体表示オブジェクトは、通常状態(図15参照)の出現位置と同じ位置に出現するように表示されている。しかし、背景オブジェクトBO1は左右に分離して、分離した左右部の間の中央部には奥側に出現する背景オブジェクトBO2が見える。さらに背景オブジェクトBO2も左右に分離して、分離した左右部の間の中央部には奥側に出現する背景オブジェクトBO3が見える。よって、背景オブジェクトBO1、BO2、BO3によって、画面中央部が階段状に奥まって見えるように、背景が後退する表示がされる。
【0197】
具体的には、背景オブジェクトBOとして、部屋の奥の壁(又は、壁に設けられた扉)等が表示されている場合に、疲労状態になったときに、奥の壁をさらに奥に移動させて部屋の奥行き感を増すことができる。あるいは、奥の壁を取り除いたり、奥の壁の扉を開けたりして、さらに奥の部屋や部屋の外が望めるような演出をすることによって、遊技者の視点を自然に奥側に導くことができる。
【0198】
図19、図20に示すように、背景オブジェクトBOを、通常状態(図15参照)における出現位置よりも遊技者にとって奥側に出現するように表示することによって、遊技者の視点が自然と奥側に導かれ、遊技者は無意識のうちに眼精疲労を軽減することができる。また、図柄は通常状態と同じ出現位置なので、通常状態から疲労状態に切り替わっても図柄の識別性が低下することがない。
【0199】
図21は、本発明の実施の形態の画像表示装置8にされる表示内容の説明図である。疲労状態における別の表示例であり、異なる背景が表示される例を示す。
【0200】
図21に示す表示例では、画像表示装置8には、立体画像を構成する立体表示オブジェクトのうち左図柄LO、中図柄CO、右図柄ROは、通常状態(図15参照)における出現位置と同じ位置に出現するように表示されている。また、背景オブジェクトBOは、通常状態における出現位置と同じ位置に出現するように表示されているが、背景オブジェクトの表示内容に変更して表示して、結果として立体画像を観視する遊技者にとって立体画像の出現位置が後退して感じられるようにしている。
【0201】
例えば、背景オブジェクトの変更前に比べて、遊技者の注目を集めそうな表示内容(色や模様等)に変更することによって、遊技者の注視点をより奥側に導くことができ、眼精疲労の蓄積を緩和させることができる。
【0202】
このように、背景オブジェクトBOを、通常状態(図15参照)における表示内容と変えて、遊技者の視点を奥側に導くことによって、遊技者は無意識のうちに眼精疲労を軽減することができる。
【0203】
なお、同様の観点から、最も手前側に出現する立体表示オブジェクトや、最も遊技者の注目を浴びそうな立体表示オブジェクトの出現位置を維持したまま、その表示内容を変えるものであってもよい。例えば、最も手前側に出現する立体表示オブジェクトの透明度を増したり、彩度を低下させたりする。
【0204】
なお、以上の説明では、疲労状態の変動表示パターン選択処理(S113)において、立体表示オブジェクトが画像表示面よりも奥側に出現するように後退表示される例を示したが、この他に、画像表示面より突出した位置に出現するように表示するが、出現位置の画像表示面からの距離を小さくするものであってもよい。すなわち、疲労状態における後退表示時の立体表示オブジェクトは画像表示面よりも手前側に出現するように表示されるが、通常状態より画像表示面に近づいて、後退した位置に出現するように表示する。
【0205】
また、立体画像を構成する立体表示オブジェクトの出現位置が時間と共に変化する場合、出現位置の平均が全体として後退するようにしてもよいし、立体表示オブジェクトのそれぞれの出現確率と平均出現位置との積の総和が減少するように表示すればよい。このようにすれば、表示される立体画像の視差量は正、0、負のもの(立体画像の出現位置が表示画面の手前側のもの及び奥側のもの)を含めることができ、変動表示の態様が単調となることを抑止することができる。
【0206】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0207】
図22は、本発明の第2の実施の形態の遊技機の遊技制御装置100を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
【0208】
第1の実施の形態では、遊技用マイクロコンピュータ111が疲労状態を判定し、疲労状態に適する表示制御コマンドを選択したが、第2の実施の形態では、表示制御装置150のCPU151が疲労状態を判定する。遊技用CPU111は、疲労状態であるか関わらずに表示制御コマンドを選択し、この表示制御コマンドをCPU151に送信する。CPU151は、疲労状態を判定し、その判定結果に基づいて表示制御手順を取得する。
【0209】
第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態(図3)と、生理状態検出センサ56、58が演出制御装置150に接続されており、疲労状態か否かを演出制御装置150で判定する点が異なる。すなわち、第2の実施の形態においては、図9に示す生理状態検出(101)、基準生理状態検出(103)、遊技中断検出(104)、疲労状態判定(106)、表示制御(108)の各処理が演出制御装置150において行われる。
【0210】
なお、その他の構成は、前述した第1の実施の形態と同じであるため、その説明は省略する。
【0211】
図23は、本発明の第2の実施の形態の変動表示ゲーム開始処理のフローチャートであり、遊技制御装置100において実行される。第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態(図12)と、疲労状態を遊技制御装置100では判定しない点が異なる。
【0212】
変動表示ゲーム開始処理では、まず、遊技用マイクロコンピュータ111は、変動表示開始条件が成立しているか否かを判定する(S131)。具体的には、特別図柄始動記憶の有無や、変動表示を開始してもよい遊技状態であるか否かが判定される。そして、変動表示開始条件が成立していなければ何も処理をせず、この変動表示ゲーム開始処理を終了する。一方、変動表示開始条件が成立していればステップS132に進む。
【0213】
次に、表示制御コマンド選択テーブル中から乱数を用いた抽選処理によって表示制御コマンドを選択する変動表示パターン選択処理を行う(S132)。
【0214】
次に、ステップS132で選択された表示制御コマンドの先頭部分に、以下に続くデータが表示制御コマンドであることを示すヘッダを付加して、遊技制御装置100から演出制御装置150に送信する指令信号としての形式を整えて表示制御コマンドを編集する(S133)。
【0215】
次に、ステップS133で編集した表示制御コマンドを、演出制御装置150に出力する(S134)。
【0216】
図24は、本発明の第2の実施の形態の表示制御処理のフローチャートであり、演出制御装置150において実行される。第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態(図13)と、疲労状態を演出制御装置150で判定する点が異なる。
【0217】
まず、CPU151は、現在の遊技者の状態が疲労状態であるか否かを判定する(S141)。そして、疲労状態であれば、疲労状態用の表示制御パターン選択テーブルを選択し、この表示制御パターン選択テーブルB(図25(c))を用い、遊技用マイクロコンピュータ111から受信した表示制御コマンドに対応する選択肢から乱数を用いた抽選処理によって表示制御手順を選択する表示制御手順選択処理を実行する(S142)。一方、疲労状態でなければ、通常状態用の表示制御パターン選択テーブルを選択し、表示制御パターン選択テーブルA(図25(b))を用い、遊技用マイクロコンピュータ111から受信した表示制御コマンドに対応する選択肢から乱数を用いた抽選処理によって表示制御コマンドを選択する表示制御手順選択処理を実行する(S143)。
【0218】
そして、変動表示パターンテーブル(図25(d))を参照して表示制御手順(表示制御パターン)を取得する(S144)。
【0219】
そして、CPU151は、S144において取得した表示制御手順に基づいてVDP156に表示制御指示を送信する(S145)。
【0220】
図25は、本発明の第2の実施の形態の変動表示ゲームに係る処理で用いられるテーブルを説明する図であり、図25(a)は、遊技用マイクロコンピュータ111のROM(図22参照)に格納される表示制御コマンド選択テーブルである。また、図25(b)及び図25(c)は、表示制御装置150のROM152に格納される表示制御パターン選択テーブルであり、図25(b)は通常状態用の表示制御パターン選択テーブルAを、図25(c)は特定遊技状態用の表示制御パターン選択テーブルBを示す。また、図25(d)は、各表示パターンに対応する表示内容を定義する変動表示パターンテーブルを示す。
【0221】
表示制御コマンド選択テーブル(図25(a))には、変動表示ゲームにおいて選択可能な表示制御コマンド(A00、A01、…、A62)が格納されており、各コマンドに対して選択条件及び選択確率が設定されている。また、各コマンド毎に表示時間が設定されている。第2の実施の形態においては、通常状態、疲労状態で共通の表示制御コマンド選択テーブルが用いられる。
【0222】
表示制御パターン選択テーブルA(図25(b))、表示制御パターン選択テーブルB(図25(c))には、遊技用マイクロコンピュータ111から表示制御装置150に出力される表示制御コマンドA00、A01、…、A62のそれぞれに対応して選択しうる3種類の表示制御手順(例えば、表示制御コマンドがA00である場合に選択される表示制御パターンA001、A002、…)が格納されている。
【0223】
表示制御コマンドに対応して選択される表示制御手順に基づく変動表示時間は、いずれも表示制御コマンド選択テーブル(図25(a))で規定される表示時間で完了する。例えば、表示制御コマンドA00に対応する表示制御手順(A001、A002、A003)に基づく変動表示時間は、いずれも5秒である。
【0224】
表示制御パターン選択テーブルの視差量記録領域には、各表示パターンが表示制御手順に展開されて画像表示装置に表示される表示内容を、所定の方法で評価して求められた視差量情報が、各表示制御手順に対応して記録されている。すなわち、この視差量情報は、画像表示装置8に表示される立体画像のZ軸方向の出現位置に関する数値である。この視差量情報は、図14において説明したものと同じなので、その詳細な説明は省略する。なお、本発明の実施の形態において視差量情報は、表示制御パターン選択テーブルA、Bに記録されている必要はないが、理解を容易にするため視差量情報を図示しておく。
【0225】
通常状態用の表示制御パターン選択テーブルA(図25(b))には、視差量情報が正、0、負の値となる表示制御手順が格納されている。つまり、通常状態において画像表示装置8には、立体画像による突出表示及び後退表示並びに平面表示とが混在して表示される。例えば、表示制御手順A001が選択された場合、この表示制御手順に対応する視差量情報は−1なので、画像表示面よりも奥側に引っ込んだ位置に出現する立体画像が表示される。一方、表示制御手順ドA001が選択された場合、対応する視差量情報は0なので、画像表示面の位置に出現する立体画像(すなわち、平面画像)が表示される。また、表示制御手順A002が選択された場合、対応する視差量情報は+1なので、画像表示面よりも手前側に突出した位置に出現する立体画像が表示される。このように、視差量情報が正の場合には画像表示面よりも手前側に立体画像が出現する突出表示がなされ、視差量情報が負の場合には画像表示面よりも奥側に立体画像が出現する後退表示がなされる。そして、視差量情報の絶対値が大きいほど、立体表示の突出又は後退の程度が大きくなる。
【0226】
疲労状態用の表示制御パターン選択テーブルB(図25(c))には、疲労状態において選択可能な表示制御手順として、視差量が負の値となる表示制御手順のみ(A001、A011、…、A621)が格納されている。すなわち、疲労状態用の表示制御パターン選択テーブルBでは、通常状態用の表示制御パターン選択テーブルAと異なり、表示画面から手前側に出現しないように立体画像が表示される表示制御パターンのみが選択されるようになっている。従って、表示制御パターン選択テーブルBを用いて表示制御パターンを決定する疲労状態では、変動表示時に表示される立体表示オブジェクトは画像表示面よりも奥側に立体画像が出現するような後退表示がなされる。なお、表示制御テーブルBでは、各表示制御コマンドA00、A01、…、A62に対応して一つずつの表示制御手順A001、A011、…、A621が選択可能な例を示したが、各変示制御コマンドに対応して複数の表示制御手順が選択可能に設定されるものであってもよい。
【0227】
疲労状態用の表示制御コマンド選択テーブルBに、視差量が負の値となる表示制御コマンドのみを格納することによって疲労状態の視差量を変更する他に、(1)疲労状態において視差量が正又は0の値となる表示制御手順が、通常状態より低い確率で選択されるように選択確率を設定してもよい。(2)また、疲労状態である場合には所定の確率で疲労状態用の表示制御パターン選択テーブルBを選択してもよい。(3)また、表示制御パターン選択テーブルを選択するのではなく、疲労状態か否かによって選択可能な表示制御手順を変化させてもよい。(4)また、疲労状態において、視差量が正の値となる表示制御手順が選択された場合には、(所定回数を限度として)再度表示制御手順を選択してもよい。
【0228】
図25(d)は、図25(b)で示される通常状態用の表示制御パターン選択テーブルA及び図25(c)で示される表示制御パターン選択テーブルBに格納されている表示制御手順に対応する表示内容を規定する変動表示パターンテーブルを示す。この変動表示パターンテーブル中で、A001、A002の各々が1組の表示制御手順を示している。表示制御手順は、T1、T2、T3、…と時間の経過に従って、「左図柄変動表示1開始」、「中図柄変動表示1開始」、「右図柄変動表示1開始」、…と変化する表示内容が規定されている。
【0229】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0230】
以上説明した第1及び第2の実施の形態に係る遊技機では、複数の表示制御コマンド選択テーブルや表示制御パターン選択テーブルを設けたが、第3の実施の形態では、表示制御コマンド選択テーブルや表示制御パターン選択テーブルは各々1つしか設けられていない。すなわち、第3の実施の形態では、疲労状態の判定結果によって特定の表示制御コマンド選択テーブルや表示制御パターン選択テーブルを選択することはない。つまり、表示制御手順は、疲労状態にかかわらず、常に同一の方法によって行われる。そして、疲労状態である場合には、選択された表示制御手順を変更する処理を行う。そして、変更された表示制御手順に基づいて表示される立体画像の出現位置(各表示制御手順の選択確率と、選択された表示制御手順による視差量との積の総和)が、通常状態での立体画像の出現位置より奥側となるようにしている。
【0231】
第3の実施の形態に係る遊技機において、遊技用マイクロコンピュータ111で実行される変動表示ゲーム開始処理は、第2の実施の形態で説明した変動表示ゲーム開始処理(図23)と同じである。すなわち、図25(a)に示す表示制御コマンド選択テーブルが遊技用マイクロコンピュータ111内のROM内に格納されており、遊技用マイクロコンピュータ111は、変動表示開始条件が成立したことを判定すると、表示制御コマンド選択テーブル(図25(a))から選択された表示制御コマンドを表示制御装置150のCPU151に送信する。
【0232】
表示制御装置150内のROM152には、遊技用マイクロコンピュータ101から送信される表示制御コマンドに対応する表示制御手順を格納した表示制御パターン選択テーブルA(図25(b))記憶されている。第3の実施の形態では、この表示制御パターン選択テーブルAは通常状態及び疲労状態に共通して用いられる。
【0233】
図26は、本発明の第3の実施の形態の表示制御処理のフローチャートであり、演出制御装置150において実行される。
【0234】
まず、CPU151は、遊技用マイクロコンピュータ111から受信した表示制御コマンドに対応する選択肢の中から乱数を用いた抽選処理によって表示制御パターンを抽出して、表示制御手順を取得する(S151)。
【0235】
次に、現在の遊技者の状態が疲労状態であるか否かを判定する(S152)。そして、疲労状態であれば、疲労状態における変動表示を行うように表示制御手順を更新する(S153)。一方、疲労状態でなければ、取得した表示制御手順を変更することなく次のステップに進む。
【0236】
そして、CPU151は、S151において取得した表示制御手順又はS153において更新された表示制御手順に基づいてVDP156に表示制御指示を送信する(S154)。
【0237】
図27は、本発明の第3の実施の形態の表示制御手順更新処理のフローチャートであり、表示制御処理(図26)のステップS153にて実行される。
【0238】
まず、CPU151は、変動表示パターンテーブル(図28)の通常状態用の表示制御パターン1を参照して、ステップS151で取得した変動表示制御手順を展開し、変動表示装置8に表示される動画を構成するフレーム画像データを生成する(S161)。次に、CPU151は各フレーム画像データ中より立体表示される立体表示オブジェクトを抽出する(S162)。
【0239】
そして、抽出された立体表示オブジェクトのZ方向の表示位置を修正する突出量制限処理を行い、表示制御手順更新処理を終了する(S163)。この突出量制限処理では、変動表示パターンテーブル(図28)の疲労状態用の表示制御パターン2が用いられる。
【0240】
この変動表示パターンテーブルには、変動表示パターンテーブルに格納されている表示制御手順に対応する表示内容が規定されており、T1、T2、T3、…と時間の経過に従って、「左図柄変動表示1開始」、「中図柄変動表示1開始」、「右図柄変動表示1開始」、…と変化する表示内容が規定されている。また、変動表示パターンテーブルには、一つの表示制御手順A001に対応して通常状態用の表示制御パターン1と、疲労状態用の表示制御パターン2の2種類の表示制御パターンが規定されている。
【0241】
通常状態用の表示制御パターン1には、視差量が正の値となる表示制御パターンが格納されている。すなわち、通常状態において画像表示装置8には、立体画像による突出表示及び後退表示並びに平面表示とが混在して表示され、この表示制御パターンに対応する視差量情報は+1に設定されている。
一方、疲労状態用の表示制御パターン2には、視差量が負の値となる表示制御パターンが格納されている。すなわち、疲労状態用の表示制御パターンでは、通常状態用の表示制御パターンと異なり、表示オブジェクトが表示画面から手前側に出現しないように表示される。
【0242】
そして、表示制御手順更新処理(S163)では、変動表示パターンテーブルの表示制御パターン1を表示制御パターン2に切り替えて、表示内容を変更する。従って、表示制御パターン2を用いて表示内容を決定する疲労状態では、変動表示時に表示される立体表示オブジェクトは画像表示面よりも奥側に立体画像が出現する後退表示がなされる。
【0243】
また、Z値を用いて、立体表示オブジェクトの突出量を制限することもできる。具体的には、CPU151は立体表示オブジェクトごとに求められたZ値(例:−3、+2、+1、+10)から一律にオフセット値(例えば、2)を減じる。すると、処理後のZ値は、−5、0、−1、+8となる。これらのZ値の中で、依然として正の値をとるZ値については0に変更する。その結果、Z値は−3、0、−1、0となる。
【0244】
前述したものの他に、この突出量制限処理として、立体表示オブジェクトごとに求められたZ値(例:−3、+2、+1、+10)の中に正の値がある(突出表示される立体表示オブジェクトがある)場合、この中の最大のZ値が0となるようなオフセット値を選択し、すべてのZ値に対してオフセット処理をするものであってもよい。前述したZ値の例では、+10が最大値なので、オフセット値は10となる。上記Z値のそれぞれからオフセット値10を減じると、オフセット処理後のZ値は−13、−8、−9、0となる。
【0245】
また、各立体表示オブジェクトごとに求められたZ値の中で、正の値のものを一律0に変更する処理も可能である。
【0246】
また、さらに別の突出量制限処理として、立体表示オブジェクトごとに求められるZ値のうち正の値となるZ値に対し、1よりも小さい正の係数(例えば、0.5など)を一律に乗じたり、あるいはZ値の大きい立体表示オブジェクトの表示頻度を減少させて、当該立体表示オブジェクトを間引くような表示処理をしてもよい。
【0247】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。
【0248】
(産業上の利用可能性)
以上のように、本発明の係る遊技機は、測定した遊技者の生理状態から遊技者の疲労状態を判定して、奥側の立体感が強調された立体画像の呈示割合を大きくすることによって、遊技者の眼精疲労を軽減することができ、立体画像表示が可能なパチンコ機(弾球遊技機)やパチスロ機(スロットマシン遊技機)等の遊技機に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の遊技機全体の構成を示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態の遊技機の遊技盤の正面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の遊技機の遊技制御装置を中心とする制御系のブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態の画像表示装置の構成図である。
【図5】本発明の実施の形態の画像表示装置の光学系を示す平面図である。
【図6】本発明の実施の形態の画像表示装置における立体像の出現位置の説明図である。
【図7】本発明の実施の形態の画像表示装置における立体像の出現位置の説明図である。
【図8】本発明の実施の形態の遊技機の遊技状態の状態遷移図である。
【図9】本発明の実施の形態の遊技制御装置100及び演出制御装置150の機能ブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態の瞳孔領域の抽出の説明図である。
【図11】本発明の実施の形態の発射ハンドルの斜視図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態の変動表示ゲーム開始処理のフローチャートである。
【図13】本発明の第1の実施の形態の表示制御処理のフローチャートである。
【図14】本発明の第1の実施の形態の変動表示ゲームに係る処理で用いられるテーブルの説明図である。
【図15】本発明の実施の形態の画像表示装置の表示内容の説明図である。
【図16】本発明の実施の形態の画像表示装置の表示内容の説明図である。
【図17】本発明の実施の形態の画像表示装置の表示内容の説明図である。
【図18】本発明の実施の形態の画像表示装置の表示内容の説明図である。
【図19】本発明の実施の形態の画像表示装置の表示内容の説明図である。
【図20】本発明の実施の形態の画像表示装置の表示内容の説明図である。
【図21】本発明の実施の形態の画像表示装置の表示内容の説明図である。
【図22】本発明の第2の実施の形態の遊技機の遊技制御装置を中心とする制御系のブロック図である。
【図23】本発明の第2の実施の形態の変動表示ゲーム開始処理のフローチャートである。
【図24】本発明の第2の実施の形態の表示制御処理のフローチャートである。
【図25】本発明の第2の実施の形態の変動表示ゲームに係る処理で用いられるテーブルの説明図である。
【図26】本発明の第3の実施の形態の表示制御処理のフローチャートである。
【図27】本発明の第3の実施の形態の表示制御手順更新処理のフローチャートである。
【図28】本発明の第3の実施の形態の変動表示ゲームに係る処理で用いられるテーブルの説明図である。
【符号の説明】
6 遊技盤
8 画像表示装置
100 遊技制御装置
140 遊技者検出ユニット
141 検出用CPU
142 センサ制御用ROM
143 センサ制御用RAM
144 CMOSセンサ
145 増幅器(オペアンプ)
146 A/D変換器
147 外部I/Oポート
150 演出制御装置
Claims (3)
- 両眼視差により遊技者が立体画像を観視可能な立体画像表示装置と、該立体画像表示装置の表示内容を制御する表示制御手段と、を備え、該立体画像表示装置に表示される変動表示ゲームの内容に関連して特定の遊技価値を付与可能な遊技機において、
遊技中の遊技者の生理状態を検出する生理状態検出手段と、
前記検出した生理状態に基づいて遊技者の疲労状態を判定する疲労状態判定手段と、
前記立体画像表示装置によって呈示される立体画像を形成する左目画像と右目画像との視差量が前記変動表示ゲームの表示内容に関連して定められた表示制御情報として、所定の視差量が定められた通常表示制御情報と、前記通常表示制御情報に定められた視差量より立体画像の出現位置が奥側となる視差量が定められた奥側強調表示制御情報と、を記憶する記憶手段と、を備え、
前記表示制御手段は、
前記表示制御情報に基づいて、前記立体画像表示装置の画像呈示面の手前側又は奥側に出現する立体画像の表示を制御し、
前記疲労状態判定手段によって遊技者が疲労状態にあると判定された場合に、前記奥側強調表示制御情報を用いて立体画像の表示を制御することによって、左右に分離されている第1の背景オブジェクトを表示し、前記分離されている第1の背景オブジェクトの中央部の奥側に出現するように第2の背景オブジェクトを表示し、
前記第2の背景オブジェクトを取り除くことによって、遊技者の視点を奥側に導くことを特徴とする遊技機。 - 前記生理状態検出手段によって検出された遊技者の生理状態に基づいて、該遊技者の基準となる基準生理状態を検出する基準生理状態検出手段と、
前記生理状態検出手段が検出した生理状態と前記基準生理状態とを比較した結果に基づいて遊技者の疲労状態を判定する疲労状態判定手段と、を備え、
前記生理状態検出手段は、
遊技機に正対する遊技者を撮影し、該撮影した遊技者像から当該遊技者の左右眼の瞳孔領域の大きさを検出する生理状態検出センサを有し、
前記基準生理状態検出手段は、
前記生理状態検出センサによって検出された通常遊技状態における瞳孔領域の大きさを計測して基準生理状態として設定し、
前記疲労状態判定手段は、
前記生理状態検出センサにより撮影された左右眼の瞳孔領域の大きさと、前記基準生理状態の瞳孔領域の大きさに基づいて、輻輳縮瞳を検出することで遊技者が眼精疲労状態であるかを判定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記生理状態検出手段は、
遊技者の手に向ってレーザー光を照射し、該レーザー光を皮膚下の体組織に入射するレーザー発光素子と、
前記体組織からの反射光を検出し、該反射光の波長の変化量から血液の流速と流量を検出するレーザー受光素子と、を有し、
前記疲労状態判定手段は、
前記血液の流速と流量を測定することによって、遊技者が眼精疲労状態であるかを判定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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