JP4021654B2 - IC tag - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データの送受信を行う配線回路とIC回路を積層構成の内部に持ち、データの書き込みや読み出しが行えるICを内包したICタグに関するものである。
本発明により得られるICタグは、表面への情報記録が可能であり、内部のIC回路や配線回路が透けて見えてしまうというセキュリティー上の心配がなく、強度と耐水性に優れ、屋内外を問わず、大気中、水中でも用いることが出来、冷凍食品用容器、工業製品、各種薬品容器、物流管理用途、製造工程管理用途などに使用可能である。
【0002】
【従来の技術】
近年、ICモジュールを内包し、外部のリーダ、ライタを介してデータを非接触で送受信するカードが普及し始めている。同様な用途でICタグの提案もなされている。例えば、特開平11−277961号公報や特開平11−277963号公報、特開平11−134460号公報や特開平11−231782号公報にはICタグの構造と使用例が開示されている。
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の特許文献に開示されているようなICタグの用途を更に拡大できるような表面への情報記録適性、セキュリティー性、強度、耐水性を実現するICタグの提供を目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は、特定の積層構成を規定し、用いる表面の熱可塑性樹脂フィルムの特性を規定し、その内部もしくは表面にIC回路と配線回路を有するIC回路層を持ち、強度、耐水性に優れるにもかかわらず、外観は従来の単なる紙タグに見え、違和感を与えないものである。
すなわち、本発明は、IC回路層(B)またはIC回路層(B)を含むIC回路保護層(C)の両面に、接着剤層(D)および光隠蔽層(E)を介して熱可塑性樹脂フィルム層(A)を設け、積層貼合して形成される白色度が85%以上、全光線透過率が15%以下であるICタグであって、熱可塑性樹脂フィルム層(A)に用いられる熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂よりなり、熱可塑性樹脂フィルム層(A)は不透明度が80%以上、かつ白色度が90%以上であり、光隠蔽層(E)は前記熱可塑性樹脂フィルム層(A)の片面にオフセットまたはグラビア印刷により黒色ベタ印刷を行って形成したもの、または前記熱可塑性樹脂フィルム層(A)の片面に金属蒸着箔の箔押しによる転写、転写蒸着およびダイレクト蒸着のいずれかを用いて形成したものであることを特徴とするICタグを提供する。
【0004】
本発明のICタグの好ましい実施態様では、熱可塑性樹脂フィルム層(A)とIC回路層(B)の間に光隠蔽層(E)を設けるのが好ましい。更に光隠蔽層(E)とIC回路層(B)の間に熱可塑性樹脂フィルム層(F)、接着剤層(D)を設けるのが好ましい。
また、IC回路層(B)がICタグより小さく、IC回路層(B)の厚みがIC回路保護層(C)の厚さ以下であることを特徴とする。また、熱可塑性樹脂フィルム層(A)とIC回路保護層(C)との間に接着剤層(D)を設けることが好ましい。さらに、熱可塑性樹脂フィルム層(A)とIC回路保護層(C)の間に光隠蔽層(E)を設けることが好ましい。また、熱可塑性樹脂フィルム層(A)と接着剤層(D)の間に接着剤層(D)と、少なくとも片面上に光隠蔽層(E)を設けた熱可塑性樹脂フィルム層(F)を設けることが好ましい。
【0005】
これらICタグは、白色度が85%以上であるのが好ましく、また全光線透過率が15%以下であるのが好ましい。
熱可塑性樹脂フィルム層(A)が、不透明度が80%以上であり、かつ白色度が90%以上であるのが好ましい。
熱可塑性樹脂フィルム層(A)が、次式で算出された空孔率が10〜60%であるのが好ましい。
空孔率(%)=[(ρ0 −ρ)/ρ0 ]×100
(式中、ρ0 はフィルムの真密度であり、ρはフィルムの密度である。)
熱可塑性樹脂フィルム層(A)、及び熱可塑性樹脂フィルム層(F)に用いられる熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂及び/又はポリエステル系樹脂であるのが好ましく、ポリオレフィン系樹脂が、プロピレン系樹脂であるのが好ましい。また、熱可塑性樹脂フィルム層(A)の表面に記録層を設けることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明における各層は以下のとおりである。
(1)熱可塑性樹脂フィルム層(A)
本発明の熱可塑性樹脂フィルム層(A)は熱可塑性樹脂と無機微細粉末及び/又は有機フィラーとで構成される。
使用される熱可塑性樹脂としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等のエチレン系樹脂、あるいはプロピレン系樹脂、ポリメチル−1−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやその共重合体、ポリエチレンナフタレート、脂肪族ポリエステル等の熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、アタクティックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらは2種以上混合して用いることもできる。
これらの中でも、ポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。更にポリオレフィン系樹脂の中でも、コスト面、耐水性、耐薬品性の面からプロピレン系樹脂、高密度ポリエチレンがより好ましい。
【0007】
かかるプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体でありアイソタクティックないしはシンジオタクティック及び種々の程度の立体規則性を示すポリプロピレン、プロピレンを主成分とし、これとエチレン、ブテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1,4−メチルペンテン−1等のα−オレフィンとの共重合体が使用される。この共重合体は、2元系でも3元系でも4元系でもよく、またランダム共重合体でもブロック共重合体であってもよい。
【0008】
無機微細粉末としては、粒径が通常0.01〜15μm、好ましくは0.01〜8μm、更に好ましくは0.03〜4μmのものが使用できる。具体的には、炭酸カルシウム、焼成クレイ、シリカ、けいそう土、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、アルミナなどの粉末を使用することができる。
有機フィラーとしては、主成分である熱可塑性樹脂とは異なる種類の樹脂を選択することが好ましい。例えば、熱可塑性樹脂フィルムがポリオレフィン系樹脂フィルムである場合には、有機フィラーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ナイロン−6、ナイロン−6,6、環状オレフィン環状オレフィンの単独重合体や環状オレフィンとエチレンとの共重合体等であってその融点が120℃〜300℃、ないしはガラス転移温度が120℃〜280℃を有するものを挙げることができる。
【0009】
更に必要により、安定剤、光安定剤、分散剤、滑剤等を配合してもよい。安定剤としては、立体障害フェノール系やリン系、アミン系等の安定剤を0.001〜1重量%、光安定剤としては、立体障害アミンやベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系などの光安定剤を0.001〜1重量%、無機微細粉末の分散剤、例えば、シランカップリング剤、オレイン酸やステアリン酸等の高級脂肪酸、金属石鹸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸ないしはそれらの塩等を0.01〜4重量%配合してもよい。
【0010】
本発明の熱可塑性樹脂フィルム層(A)を形成する熱可塑性樹脂フィルムは、単層であっても、ベース層と表面層の2層構造であっても、ベース層の表裏面に表面層が存在する3層構造であっても、ベース層と表面層間に他の樹脂フィルム層が存在する多層構造であっても良く、少なくとも1軸方向に延伸されていても良い。また、この多層構造が延伸されている場合その延伸軸数は、2層構造では1軸/1軸、1軸/2軸、2軸/1軸、3層構造では1軸/1軸/2軸、1軸/2軸/1軸、2軸/1軸/1軸、1軸/2軸/2軸、2軸/2軸/1軸、2軸/2軸/2軸であっても良く、それ以上の層構造の場合、延伸軸数は任意に組み合わされる。
【0011】
熱可塑性樹脂フィルム層(A)が単層のポリオレフィン系樹脂フィルムであり、無機微細粉末及び/又は有機フィラーを含有する場合には、通常ポリオレフィン系樹脂40〜99.5重量%、無機微細粉末及び/又は有機フィラー60〜0.5重量%からなり、好ましくはポリオレフィン系樹脂50〜97重量%、無機微細粉末及び/又は有機フィラー無機50〜3重量%からなる。
熱可塑性樹脂フィルムが多層構造であってベース層及び表面層が無機微細粉末及び/又は有機フィラーを含有する場合は、通常基材層がポリオレフィン系樹脂40〜99.5重量%、無機微細粉末及び/又は有機フィラー60〜0.5重量%からなり、表面層がポリオレフィン系樹脂25〜100重量%、無機微細粉末及び/又は有機フィラー75〜0重量%からなり、好ましくはベース層がポリオレフィン系樹脂50〜97重量%、無機微細粉末及び/又は有機フィラー50〜3重量%からなり、表面層がポリオレフィン系樹脂30〜97重量%、無機微細粉末70〜3重量%からなる。
【0012】
単層構造、又は多層構造のベース層に含有される無機微細粉末及び/又は有機フィラーが60重量%を越えては、縦延伸後に行う横延伸時に延伸樹脂フィルムが破断し易い。表面層に含有される無機微細粉末及び/又は有機フィラーが75重量%を越えては、横延伸後の表面層の表面強度が低く、使用時の機械的衝撃等により表面層が破壊しやすくなり好ましくない。
【0013】
[樹脂フィルムの成形]
熱可塑性樹脂フィルム層(A)、(F)の成形方法は特に限定されず、公知の種々の方法が使用できるが、具体例としてはスクリュー型押出機に接続された単層または多層のTダイやIダイを使用して溶融樹脂をシート状に押し出すキャスト成形、カレンダー成形、圧延成形、インフレーション成形、熱可塑性樹脂と有機溶媒やオイルとの混合物のキャスト成形またはカレンダー成形後の溶剤やオイルの除去、熱可塑性樹脂の溶液からの成形と溶媒除去などが挙げられる。
延伸する場合には、公知の種々の方法が使用できるが、具体例としてはロール群の周速差を利用した縦延伸、テンターオーブンを使用した横延伸などが挙げられる。
【0014】
[延伸]
延伸には、公知の種々の方法が使用できるが、具体例としては、非結晶性樹脂の場合は使用する熱可塑性樹脂のガラス転移点温度以上、結晶性樹脂の場合には非結晶部分のガラス転移点温度以上から結晶部分の融点以下のそれぞれの熱可塑性樹脂に好適な公知の温度範囲で行うことができ、ロール群の周速差を利用した縦延伸、テンターオーブンを使用した横延伸、圧延、テンターオーブンとリニアモーターの組み合わせによる同時二軸延伸などが挙げられる。
【0015】
延伸倍率は、特に限定されず、目的と使用する熱可塑性樹脂の特性により適宜選択される。例を挙げると、熱可塑性樹脂としてプロピレン単独重合体ないしはその共重合体を使用する時には一方向に延伸する場合は約1.2〜12倍、好ましくは2〜10倍であり、二軸延伸の場合には面積倍率で1.5〜60倍、好ましくは10〜50倍である。その他の熱可塑性樹脂を使用する時には一方向に延伸する場合は1.2〜10倍、好ましくは2〜5倍であり、二軸延伸の場合には面積倍率で1.5〜20倍、好ましくは4〜12倍である。更に、必要に応じて高温での熱処理が施される。
【0016】
延伸温度は使用する熱可塑性樹脂の融点より2〜150℃低い温度であり、樹脂がプロピレン単独重合体(融点155〜167℃)のときは152〜164℃、高密度ポリエチレン(融点121〜134℃)のときは110〜120℃、ポリエチレンテレフタレート(融点246〜252℃)のときは104〜115℃である。
また、延伸速度は20〜350m/分である。
熱可塑性樹脂フィルムが、無機微細粉末ないしは有機フィラーを含有する場合には、フィルム表面に微細な亀裂が、フィルム内部には微細な空孔が生じる。
延伸後の熱可塑性樹脂フィルムの肉厚は、20〜350μm、好ましくは35〜300μmの範囲である。
【0017】
[延伸後のフィルムの物性]
本発明に用いられる、熱可塑性樹脂フィルム層(A)の延伸後の物性は、JIS−P−8138に基づく不透明度が80〜100%、より好ましくは85〜100%であり、かつ、JIS−L−1015に基づく白色度が90〜100%、より好ましくは95〜100%であることを特徴とする。
不透明度がこの範囲を逸脱すると、内部のIC回路層(B)が透けて見えてしまったり、光隠蔽層(E)の着色が透けて見えてしまい好ましくない。また、白色度がこの範囲を逸脱すると、ICタグの表面に記録される文字や画像情報の識別を不鮮明にし、また、外観上も好ましくない。
【0018】
熱可塑性樹脂フィルム層(A)は、次式で算出された空孔率が10〜60%で、好ましくは、10〜35%、より好ましくは15〜25%である。10%未満では軽量化がはかりにくく、60%超ではタグとしての強度に難点が生じやすい。
空孔率(%) = [(ρ0 −ρ)/ρ0 ]×100
式中のρ0 は延伸フィルムの真密度を表わし、ρは延伸フィルムの密度(JIS−P−8118)を表すが、延伸前の材料が多量の空気を含有するものでない限り、真密度は延伸前の密度にほぼ等しい。
【0019】
[表面改質層の形成]
熱可塑性樹脂フィルム層(A)を形成する熱可塑性樹脂フィルムの帯電防止および各種印刷適性向上のために、少なくとも表面側に表面処理を行って表面改質層を形成することが好ましい。
表面処理の方法としては、表面酸化処理と表面処理剤の組み合わせである。
表面酸化処理としては、フィルムに一般的に使用されるコロナ放電処理、フレーム処理、プラズマ処理、グロー放電処理、オゾン処理などを単独または組み合わせて使用する。これらのうちで好ましくはコロナ処理、フレーム処理であり、処理量はコロナ処理の場合、600〜12,000J/m2 (10〜200W・分/m2 )、好ましくは1,200〜9,000J/m2 (20〜180W・分/m2 )、フレーム処理の場合、8,000から200,000J/m2 、好ましくは20,000〜100,000J/m2 が用いられる。
【0020】
[表面処理剤]
前段の表面処理剤は、主として下記のプライマー、帯電防止性ポリマー、より選ばれたものであり、単独あるいは2成分以上の混合物である。ドライラミネート時の密着性向上と帯電防止の観点から、表面処理剤として好ましいものはプライマーないしはプライマーと帯電防止性ポリマーとの組み合わせである。
▲1▼ プライマー
プライマーとしては、例えば、ポリエチレンイミン、炭素数1〜12の範囲のアルキル変性ポリエチレンイミン、ポリ(エチレンイミン−尿素)及びポリアミンポリアミドのエチレンイミン付加物及びポリアミンポリアミドのエピクロルヒドリン付加物等のポリエチレンイミン系重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、ポリアクリルアミドの誘導体、オキサゾリン基含有アクリル酸エステル系重合体及びポリアクリル酸エステル等のアクリル酸エステル系重合体、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、樹脂等の水溶性樹脂、またポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリプロピレン及びアクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の水分散性樹脂等が用いられる。
【0021】
これらの内で好ましくは、ポリエチレンイミン系重合体、ウレタン樹脂、ポリアクリル酸エステル等であり、より好ましくはポリエチレンイミン系重合体であり、更に好ましくは重合度が20〜3,000のポリエチレンイミン、ポリアミンポリアミドのエチレンイミン付加体、ないしはこれらが炭素数1〜24のハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルケニル、ハロゲン化シクロアルキル、ハロゲン化ベンジル基によって変性された変性ポリエチレンイミンである。
【0022】
▲2▼ 帯電防止ポリマー
帯電防止ポリマーとしてはカチオン系、アニオン系、両性系等の高分子型ものが挙げられ、カチオン系としては、四級アンモニウム塩構造やホスホニウム塩構造を有するポリマー、窒素含有アクリル系ポリマー、四級アンモニウム塩構造の窒素を有するアクリル系ないしはメタクリル系ポリマー、またアニオン系としては、スチレン−無水マレイン酸共重合体ないしはそのアルカリ金属塩、エチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ金属塩ないしはエチレン−メタクリル酸共重合体のアルカリ金属塩、また両性系としては、ベタイン構造の窒素を有するアクリル系ないしはメタクリル系ポリマーなどが挙げられ、特に四級アンモニウム塩構造の窒素を有するアクリル系ないしはメタクリル系ポリマーが好ましい。
【0023】
帯電防止ポリマーの分子量は、重合温度、重合開始剤の種類及び量、溶剤使用量、連鎖移動剤等の重合条件により任意のレベルとすることができる。一般には得られる重合体の分子量は1,000〜1,000,000であるが、中でも1,000〜500,000の範囲が好ましい。
本発明の前段の表面処理剤は、必要に応じて以下の任意成分を含有するものであってもよい。
【0024】
▲3▼ 任意成分1:架橋剤
架橋剤を添加することにより、さらに塗膜強度や耐水性を向上させることができる。架橋剤としては、グリシジルエーテル、グリシジルエステル等のエポキシ系化合物、エポキシ樹脂、イソシアネート系、オキサゾリン系、ホルマリン系、ヒドラジド系等の水分散型樹脂が挙げられる。架橋剤の添加量は、通常、上記の表面改質剤の溶媒を除いた有効成分100重量部に対して100重量部以下の範囲である。
【0025】
▲4▼ 任意成分2:アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩
表面改質剤にはアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩が添加され、それらの塩としては、水溶性の無機塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、その他のアルカリ性塩、及び塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、トリポリ燐酸ナトリウム、ピロ燐酸ナトリウム、アンモニウム明礬等が挙げられる。任意成分の量は、通常、上記の表面改質剤の溶媒を除いた有効成分100重量部に対して50重量部以下である。
▲5▼ 任意成分3:
表面改質剤には、更に、界面活性剤、消泡剤、水溶性或いは水分散性の微粉末物質その他の助剤を含ませることもできる。任意成分の量は、通常、上記の表面改質剤の溶媒を除いた有効成分100重量部に対して20重量部以下である。
【0026】
[表面処理層の形成]
上記表面処理層の各成分は、水或いはメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の親水性溶剤に溶解させてから用いるものであるが、中でも水溶液の形態で用いるのが普通である。溶液濃度は通常0.1〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%程度である。
塗工方法はロールコーター、ブレードコーター、バーコーター、エアーナイフコーター、サイズプレスコーター、グラビアコーター、リバースコーター、ダイコーター、リップコーター、スプレーコーター等により行われ、必要によりスムージングを行ったり、乾燥工程を経て、余分な水や親水性溶剤が除去される。
塗工量は乾燥後の固形分として0.005〜5g/m2 、好ましくは0.01〜2g/m2 である。
【0027】
熱可塑性樹脂フィルム層(A)を形成する熱可塑性樹脂フィルムが延伸フィルムの場合、表面処理層の塗工はその縦または横延伸の前後を問わず、一段の塗工でも多段の塗工でも構わない。
熱可塑性樹脂フィルム層(A)の表面には、前述の表面処理の後、あるいは表面処理層形成の後に、必要に応じて表面に筆記性付与層、印刷品質向上層、熱転写受容層、感熱記録層、インクジェット受容層などを表面処理層の形成と同様の塗工方法で設けることができる。
【0028】
熱可塑性樹脂フィルム層(A)は、IC回路層(B)またはIC回路保護層(C)の片面に積層してもよく、両面に積層しても良い。また、両面に積層する場合、IC回路層(B)またはIC回路保護層(C)の表裏に同一の熱可塑性樹脂フィルム層(例えばA/・・/B/・・/A)を用いても良いし、表裏異なる熱可塑性樹脂フィルム層(A)、(A’)(例えばA/・・/B/・・/A’)を用いても良い。熱可塑性樹脂フィルム層(A’)の不透明度は、特に制限されず、透明であっても、不透明であっても良い。
【0029】
(2)IC回路層(B)
本発明のIC回路層(B)は、ICタグ内に平面方向全方向をIC回路保護層(C)に、側面から見た厚さ方向、すなわち表面方向を熱可塑性樹脂フィルム層(A)により完全に隠され、表面及び側面から全く見えない様に設置されることが好ましい。そのため、平面から見て、IC回路層(B)はICタグの面積より小さく、側面から見て、IC回路層(B)の厚みはIC回路保護層(C)の厚さ以下であるようにする。
【0030】
IC回路層(B)は、回路基板上に、IC回路と配線回路を形成して設けられる。IC回路とアンテナ回路は電気的に導通される。
回路基板用の基板材は、一般的な紙、フェノール、ガラスエポキシ、コンポジット等のリジッドタイプ、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム等のフレキシブルタイプ、および両者の複合タイプが使用できる。
配線回路は金属導線をコイル状にしたものを前記基板材上に接着剤を用いて設置したり、加熱加圧してフィルムを変形させて設置して設ける方法、銅やアルミ等の金属を張った基板材の金属部分をエッチングして設ける方法、銀などの導電性の金属で形成された金属箔を基板上に転写して設ける方法、および導電ペースト塗料を用いてシルクスクリーン印刷で印刷、乾燥して基板上に設ける方法が挙げられる。
【0031】
IC回路層(B)は、上記により配線回路を形成した基板上にIC回路を実装し、アンテナ回路とIC回路を電気的に導通接続して形成される。
基板へのIC回路の実装は、TAB(テープ・オートメイテッド・ボンディング)、COB(チップ・オン・ボード)やフリップチップ実装が用いられる。
IC回路の実装やアンテナ回路との接続には、通常のはんだ付けや、導電性接着剤が使用できるが、加工の際、回路基板材が耐えうる温度条件のものを採用する必要がある。
IC回路層(B)は実装されたIC回路や配線回路の保護のために、エポキシ樹脂などで包埋(パッケージング)して用いることもできる。
IC回路層(B)の厚みは、エポキシ樹脂で包埋後150μm〜1mmである。
【0032】
(3)IC回路保護層(C)
本発明に用いられるIC回路保護層(C)は、熱可塑性樹脂フィルム層(A)に用いられるものと同じフィルムに加えて、一般的な延伸、無延伸の熱可塑性樹脂フィルムが使用できる。但し、IC回路層(B)がパッケージングされていない場合は、IC回路層(B)とIC回路保護層(C)との間に電気的な導通などを発生してはならないため、体積方向の電気抵抗値は108Ω以上が好ましく、より好ましくは1010Ω以上である。IC回路基板層に接する面の表面電気抵抗値は108 Ω以上が好ましく、より好ましくは109 Ω以上である。
【0033】
IC回路層(B)を保護するため、IC回路保護層(C)には、平面から見て、IC回路層(B)が収納できる大きさの貫通孔、すなわち、打抜穴が設けられる。本加工には、紙、フィルム、金属板などの抜き加工に使用される抜き型が使用できる。抜き形状はIC回路層(B)の平面から見た形状に合わせ、任意に変更できる。
さらに、IC回路層(B)の保護、およびICタグの表裏面の凹凸をなくすため、IC回路保護層(C)の厚さはIC回路層(B)よりも厚いことが好ましい。一方、IC回路基板層のICタグ内での不必要な移動を防止するため、IC回路保護層(C)の厚さはIC回路層(B)の厚さより、0〜100μm、好ましくは0〜50μm厚いことが好ましい。
【0034】
(4)熱可塑性樹脂フィルム層(F)
本発明に用いられる熱可塑性樹脂フィルム層(F)は、熱可塑性樹脂フィルム層(A)に用いられるものと同じフィルムに加えて、一般的な延伸、無延伸の熱可塑性樹脂フィルムが使用できる。但し、IC回路層(B)に電気的な導通などを発生してはならないため、体積方向の電気抵抗値は108 Ω以上が好ましく、より好ましくは1010Ω以上である。IC回路層に接する面の表面電気抵抗値は108 Ω/□以上が好ましく、より好ましくは109 Ω/□以上である。厚さは5〜300μm、好ましくは10〜150μmである。
【0035】
(5)光隠蔽層(E)
熱可塑性樹脂フィルム層(A)とIC回路層(B)との間、または熱可塑性樹脂フィルム層(A)熱可塑性樹脂フィルム層(F)との間、に形成される光隠蔽層(E)とは、本発明を構成する全層の中で、単位肉厚当たりの可視光線の透過率が最も小さい層であり、光の波長380〜780nmにおける全光線透過率(JIS−K−7105に準拠)が0.5%以下のものである。
かかる光隠蔽層(E)は、前記熱可塑性樹脂フィルム(A)または(F)の片面にオフセットまたはグラビア印刷により黒色ベタ印刷を行って形成する方法、アルミなどの金属蒸着箔の箔押しによる転写、転写蒸着およびダイレクト蒸着を用いて形成する方法、あるいは熱可塑性樹脂フィルム(A)および(F)同士を接着剤を用いて貼合させる際、接着剤の中に、カーボンブラック等の黒色充填材や酸化チタンウィスカー、酸化チタン微粒子等の白色充填剤を多量に含有させる方法などにより形成する。
【0036】
(6)接着剤層(D)
接着剤層(D)は本ICタグ製造工程中の積層貼合時に接着力を保有するものが使用できる。通常は常温もしくは加熱した状態で加圧接着できるものである。一般的なヒートシーラーが使用できる。
接着剤としては、例えば、液状のアンカーコート剤、例えばポリウレタン系アンカーコート剤として東洋モートン(株)製のEL−150(商品名)、又はBLS−2080AとBLS−2080Bの混合物が、ポリエステル系アンカーコート剤として同社製のAD−503(商品名)を適用することができる。アンカーコート剤は秤量が0.5〜25g/m2 となるように塗布される。
また、ICタグの隠蔽性向上のため、接着剤に酸化チタン微粒子などの顔料を含有したものを使用することも可能である。
【0037】
(7)印刷
得られたタグは、記録層を設けることにより電子写真方式、昇華熱転写、溶融熱転写、ダイレクトサーマル、リライタブルマーキング、及びインクジェットプリンターの使用は勿論のこと、凸版印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、溶剤型オフセット印刷、紫外線硬化型オフセット印刷、シートの形態でもロールの形態の輪転方式の印刷にも使用可能である。
【0038】
〔ICタグの物性〕
本発明のICタグは、次の物性を満たす必要がある。
・白色度
本発明のICタグは、印刷面側の白色度(JIS−L−1015)は、85%以上、好ましくは90〜100%である。85%未満では、ICタグの表面に記録される文字や画像情報の識別を不鮮明にし、また外観上も好ましくない。
【0039】
・全光線透過率
本発明のICタグは、印刷面側からの光の波長380〜780nmにおける全光線透過率(JIS−K−7105に準拠)は15%以下、好ましくは13%以下である。15%を越えると、内部のIC回路層(B)が透けて見えてしまったり、必要に応じて設けられる隠蔽層(E)の着色が透けて見えてしまい、好ましくない。
・厚さ
本発明のICタグは、厚さが150μm〜2mm、好ましくは200μm〜1mm、更に好ましくは250〜800μmである。150μm未満では、強度不十分で内部のIC回路層(B)が破壊されやすく、2mmを超えてはタグとして腰がありすぎて取り扱いにくい。
【0040】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例などにより何ら限定されるものではない。本発明で使用した熱可塑性樹脂、無機微細粉末を表1に示した。
【表1】
【0041】
[I]熱可塑性樹脂フィルム(A)の製造
(製造例1)
プロピレン単独重合体a:81重量%、高密度ポリエチレン3重量%及び炭酸カルシウム16重量%を混合した組成物(A1)を270℃の温度に設定した押出機にて混練させた後、シート状に押し出し、更に冷却装置により冷却して、無延伸シートを得た。そして、このシートを150℃の温度にまで再度加熱した後、縦方向5倍の延伸を行って5倍縦延伸フィルムを得た。
【0042】
プロピレン単独重合体b:54重量%と、炭酸カルシウム46重量%とを混合した組成物(A2)を別の押出機にて210℃で混練させた後、これをダイによりシート状に押し出し、これを上記工程で得られた5倍縦延伸フィルムの両面に積層し、3層構造の積層フィルムを得た。
次いで、この3層構造の積層フィルムを60℃の温度にまで冷却した後、再び約155℃の温度にまで加熱し、テンターを用いて横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でアニーリング処理し、60℃の温度にまで冷却し、耳部をスリットして3層構造(一軸延伸/二軸延伸/一軸延伸)の厚さ60μm(A2/A1/A2=10μm/40μm/10μm)の積層フィルムで、白色度96%、不透明度87%、空孔率32%、密度0.79g/cm3 の熱可塑性樹脂フィルムを得た。
【0043】
(製造例2)
プロピレン単独重合体a:65重量%、高密度ポリエチレン10重量%及び炭酸カルシウム25重量%を混合した組成物(A1)とプロピレン単独重合体b:99重量%、二酸化チタン1重量%を混合した組成物(A2)と、メルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg荷重)が4g/10分のポリプロピレン(融点約164〜167℃)100重量%(A3)とを、それぞれ別々の3台の押出機を用いて250℃で溶融混練した。
その後、一台の共押出ダイに供給してダイ内で積層した後(A2/A1/A3)、シート状に押し出し、冷却ロールで約60℃まで冷却することによって積層フィルムを得た。
【0044】
得られた積層フィルムを145℃に再加熱した後、多数のロール群の周速差を利用して縦方向に5倍延伸し、再び約150℃まで再加熱してテンターで横方向に8.5倍延伸した。その後、160℃でアニーリング処理した後、60℃まで冷却し、耳部をスリットして3層構造(二軸延伸/二軸延伸/二軸延伸)の厚さ100μm(A2/A1/A3=3μm/94μm/3μm)の積層フィルムとし、白色度96%、不透明度90%、空孔率40%、密度0.66g/cm3 の熱可塑性樹脂フィルムを得た。
【0045】
(製造例3)
製造例1と同様の操作を行い、3層構造(一軸延伸/二軸延伸/一軸延伸)の厚さ130μm(A2/A1/A3=25μm/80μm/25μm)の積層フィルムとし、白色度96%、不透明度92%、空孔率30%、密度0.77g/cm3 の熱可塑性樹脂フィルムを得た。
【0046】
[II]IC回路保護層(C)の製造
(製造例4)
製造例1で、ダイのリップ開度、組成物の押し出し量を調整し、厚さ300μm(A2/A1/A2=60μm/180μm/60μm)の積層フィルムで、白色度96%、不透明度99%、空孔率36%、密度0.78g/cm3 の熱可塑性樹脂フィルムを得た。
【0047】
(製造例5)
プロピレン単独重合体b:97重量%に、炭酸カルシウム3重量%を配合した組成物(A2)と、プロピレン単独重合体c:98重量%に、二酸化チタン2重量%を配合した組成物(A1)とを、それぞれ別々の押出機で220℃の温度で溶融混練した後、一台のダイ内に供給して、ダイ内で(A2)/(A1)/(A2)に積層させた後、押し出して、三層構造[(a2)/(a1)/(a2') ]の白色の無延伸樹脂積層フィルム (a) を得た(厚さ:60μm/160μm/60μm)。
【0048】
製造例1で得られた熱可塑性樹脂フィルムに、上記ダイより押し出して得た白色の無延伸樹脂積層フィルム(a)が未だ軟化状態を保っているうちに、該無延伸樹脂積層フィルム(a)をサーマルラミネートすることにより、熱可塑性樹脂フィルム(厚さ60μm)/無延伸樹脂積層フィルム(a)(肉厚280μm)/熱可塑性樹脂フィルム(厚さ60μm)の複合積層樹脂フィルム(肉厚400μm)を得た。白色度94%、不透明度90%、空孔率11%、密度0.86g/cm3 であった。
【0049】
(製造例6)
製造例5でダイのリップ開度、組成物の押し出し量を調整し、三層構造[(a2)/(a1)/(a2') ]の白色の無延伸樹脂積層フィルム(a) を得た(厚さ:60μm/280μm/60μm)。得られた厚さ400μmの無貼合品は、白色度25%、不透明度25%、空孔率0%、密度0.92g/cm3 であった。
【0050】
[III]IC回路層(B)の製造
(製造例7)
厚さ50μmのポリイミドフィルムの片面上に厚さ35μmの電解銅箔をボンディングシートで接着し、エッチングにてアンテナ回路を形成した。表面研磨、水洗、乾燥ののち、本アンテナ面にIC回路(厚み200μm)を実装し、エポキシ樹脂で表面を包埋し、IC回路層(B)(厚み300μm)を得た。
(製造例8)
厚さ125μmのポリエステルフィルムの片面上にイソシアネート系の溶剤系銀ペーストを用いてシルクスクリーン印刷によりアンテナ回路を印刷し、熱風乾燥ののち、80℃の恒温槽に3時間放置してから取り出した。
次いで、本アンテナ面にIC回路(厚み200μm)を実装し、エポキシ樹脂で表面を包埋し、IC回路層(B)(厚み375μm)を得た。
【0051】
【実施例1】
熱可塑性樹脂フィルム層(A)及び熱可塑性樹脂フィルム層(A’)として製造例1で得られた熱可塑性樹脂フィルムを用い、これらの表面に、アクリルウレタン系樹脂および炭酸カルシウムからなる溶剤系塗料を乾燥後の塗布量が1g/m2 となるようにグラビアコーターで塗工し、印刷層とした。印刷層に文字及び画像情報をグラビア印刷し、印刷層の反対面に、黒濃度が1.65となるように黒ベタグラビア印刷(厚さ2μm)を施し、光隠蔽層(E)とした。
熱可塑性樹脂フィルム層(A)及び熱可塑性樹脂フィルム層(A’)の光隠蔽層(E)上に、接着剤層(D)としてポリエステル系アンカーコート剤(東洋モートン社製:AD−503;商品名)を4g/m2 (固型分の割合)塗布し、製造例8のIC回路層(B)面、及び反対面とに同時に圧着し、印刷/A/E/D/B/D/E/A’/印刷、の構造のICタグを得た。
得られたICタグの物性は、厚さ:510μm、白色度:90%であった。
【0052】
・全光線透過率の測定:
ICタグの光の波長380〜780nmにおける全光線透過率(JIS−K−7105に準拠)を、分光光度計(日立製作所製:U−3310形)を用いて測定した。
全光線透過率は5.5%であった。
・印刷面の視認性:
印刷後のICタグの熱可塑性樹脂フィルム層(A)側から見たときの視認性を以下のように評価し、その結果を上記物性とともに表2に示す。
○:ICタグの表面に記録された文字や画像情報の識別が鮮明であり、かつ内部のIC回路層(B)が透けて見えたりしない。
△:ICタグの表面に記録された文字や画像情報の識別が不鮮明であるか、または内部のIC回路層(B)が透けて見える。
×:ICタグの表面に記録された文字や画像情報の識別が不鮮明であり、かつ内部のIC回路層(B)が透けて見える。
【0053】
【実施例2】
熱可塑性樹脂フィルム層(A)及び熱可塑性樹脂フィルム層(A’)として製造例1で得られた熱可塑性樹脂フィルムを用い、実施例1と同様の印刷層とした。別に、肉厚23μmの東レ(株)製透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)(商品名:ルミラー)を熱可塑性樹脂フィルム層(F)とし、その片面上にポリウレタン系アンカーコート剤(東洋モートン(株)製、EL−150:商品名)を乾燥後の塗布量が1g/m2 となるように塗布し半乾燥後に、厚さ100nmのアルミ蒸着層を設け光隠蔽層(E)とした。また、接着剤層(D)としてポリエステル系アンカーコート剤(東洋モートン社製:AD−503;商品名)を4g/m2 (固型分の割合)用い、印刷/A/D/E/F/D/B/D/F/E/D/A’/印刷、の構造のICタグを得た。得られたICタグの物性は、厚さ:560μm、白色度:92%、全光線透過率:5.5%であった。得られたICタグの視認性の評価結果を上記物性とともに表2に示す。
【0054】
【実施例3】
実施例1において、熱可塑性樹脂フィルム層(A)及び熱可塑性樹脂フィルム層(A’)を製造例2で得られた100μmのフィルムに変更した以外は、実施例1と同様にして、印刷/A/E/D/B/D/E/A’/印刷、の構造のICタグを作製した。得られたICタグの物性は、厚さ:590μm、白色度:94%、全光線透過率:5.5%であった。得られたICタグの視認性の評価結果を上記物性とともに表2に示す。
【0055】
【実施例4】
実施例1において、熱可塑性樹脂フィルム層(A)及び熱可塑性樹脂フィルム層(A’)を製造例3で得られた130μmのフィルムに変更した。また、酸化チタンウィスカーを30重量%含有するウレタン系二液硬化型の接着剤をコンマコーターで用い、乾燥後の重量が100g/m2 になるように塗布し光隠蔽層(E)を含む接着剤層(D)とし、印刷/A/D+E/B/D+E/A’/印刷、の構造のICタグを作製した。得られたICタグの物性は、厚さ:790μm、白色度:88%、全光線透過率:8.5%であった。得られたICタグの視認性の評価結果を上記物性とともに表2に示す。
【0056】
【比較例1】
実施例4で、接着剤層(D)に酸化チタンウイスカーを含有しない以外は実施例4と同様にして、印刷/A/D/B/D/A’/印刷、の構造のICタグを作製した。得られたICタグの物性は、厚さ:835μm、白色度:88%、全光線透過率:16.5%であった。
【0057】
【実施例5】
実施例1と同様に印刷層、光隠蔽層(E)を作成した。次に製造例7のIC回路層(B)のIC回路及びアンテナ回路部分を35mm角に打ち抜き加工した。別に、製造例4で得られたIC回路保護層(C)に36mm角の打ち抜き穴を形成した。
熱可塑性樹脂フィルム層(A)の光隠蔽層(E)上に、接着剤層(D)としてポリエステル系アンカーコート剤を4g/m2 (固型分の割合)塗布し、打ち抜き加工したIC回路保護層(C)の片面に圧着した。
【0058】
次に熱可塑性樹脂フィルム層(A)と貼り合わされたIC回路保護層(C)の熱可塑性樹脂フィルム層(A)と反対面の打ち抜き穴部分に打ち抜き加工したIC回路層(B)を挿入し、光隠蔽層(E)を設けた熱可塑性樹脂フィルム層(A’)を接着剤層(D)を介し圧着し、55mm×85mmのサイズに打ち抜き、印刷層に文字及び画像情報をカード印刷機で両面にオフセット印刷し、印刷/A/E/D/B+C/D/E/A’/印刷、の構造のICタグを得た。
得られたICタグの物性は、厚さ:435μm、白色度:90%、全光線透過率:5.5%であった。
作製したタグの物性、評価結果を、表2に示す。
【0059】
【実施例6】
実施例5において、熱可塑性樹脂フィルム層(A)及び熱可塑性樹脂フィルム層(A’)を熱可塑性樹脂フィルム層(A)、及び(A’)を製造例2で得られた100μmのフィルムに変更した以外は、実施例5と同様にして、印刷/A/E/D/B+C/D/E/A’/印刷、の構造のICタグを作製した。得られたICタグの物性は、厚さ:515μm、白色度:94%、全光線透過率:5.5%であった。
作製したタグの物性、評価結果を、表2に示す。
【0060】
【実施例7】
実施例5において、実施例5で用いたIC回路保護層(C)を製造例5で得られた400μmの複合積層樹脂フィルムに変更し、実施例5で用いたIC回路層(B)を製造例8で得られたポリエステルフィルムベースのものに変更した以外は、実施例5と同様にして、印刷/A/E/D/B+C/D/E/A’/印刷、の構造のICタグを作製した。得られたICタグは、厚さ:535μm、白色度:90%、全光線透過率:5.5%であった。
作製したタグの物性、評価結果を、表2に示す。
【0061】
【実施例8】
実施例7において、実施例7で用いたIC回路保護層(C)を製造例6で得られた400μmの無延伸樹脂積層フィルムに変更した以外は、実施例7と同様にして、印刷/A/E/D/B+C/D/E/A’/印刷、の構造のICタグを作製した。測定した物性は、厚さ:535μm、白色度:90%、全光線透過率:5.5%であった。
作製したタグの物性、評価結果を、表2に示す。
【0062】
【実施例9】
実施例8において、光隠蔽層(E)として接着剤層(D)に酸化チタンウィスカーを30重量%含有するウレタン系二液硬化型の接着剤を、乾燥後の重量が50g/m2 になるように作成し、印刷/A/E+D/B+C/E+D/A’/印刷、の構造のICタグを作製した。作製したICタグの物性は、厚さ:600μm、白色度:90%、全光線透過率:9.0%であった。
作製したタグの物性、評価結果を、表2に示す。
【0063】
【比較例2】
実施例9において、接着剤層(D)に酸化チタンウイスカーを含有させない以外は実施例9と同様にして、印刷/A/D/B+C/D/A’/印刷、の構造のICタグを作製した。作製したICタグの物性は、厚さ:620μm、白色度:94%、全光線透過率:16.8%であった。
作製したタグの物性、評価結果を、表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】
【発明の効果】
本発明により、表面への情報記録が可能であり、内部のIC回路や配線回路が透けて見えてしまうというセキュリティー上の心配がなく、強度と耐水性に優れ、屋内外を問わず、大気中、水中でも用いることが出来、冷凍食品用容器、工業製品、各種薬品容器、物流管理用途、製造工程管理用途などに使用可能であるICタグが得られた。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an IC tag having a wiring circuit and an IC circuit for transmitting and receiving data in a stacked configuration and including an IC capable of writing and reading data.
The IC tag obtained by the present invention can record information on the surface, there is no security concern that the internal IC circuit and wiring circuit can be seen through, it is excellent in strength and water resistance, indoors and outdoors. Regardless, it can be used in the air or in water, and can be used for frozen food containers, industrial products, various chemical containers, logistics management applications, manufacturing process management applications, and the like.
[0002]
[Prior art]
In recent years, cards that include IC modules and transmit and receive data in a contactless manner via external readers and writers have begun to spread. IC tags have also been proposed for similar uses. For example, JP-A-11-277961, JP-A-11-277963, JP-A-11-134460, and JP-A-11-231382 disclose the structure and use examples of IC tags.
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide an IC tag that realizes information recording suitability, security, strength, and water resistance on the surface that can further expand the application of the IC tag as disclosed in the above-mentioned patent document. .
[0003]
[Means for Solving the Problems]
The present invention defines a specific laminated structure, defines the characteristics of the surface thermoplastic resin film to be used, has an IC circuit layer having an IC circuit and a wiring circuit inside or on its surface, and has excellent strength and water resistance. Nevertheless, the appearance looks like a conventional paper tag and does not give a sense of incongruity.
That is, the present invention The thermoplastic resin film layer (A) on both sides of the IC circuit layer (B) or the IC circuit protective layer (C) including the IC circuit layer (B) via the adhesive layer (D) and the light shielding layer (E) Is formed by laminating and laminating, and the whiteness is 85% or more and the total light transmittance is 15% or less, and the thermoplastic resin used for the thermoplastic resin film layer (A) is a polyolefin. The thermoplastic resin film layer (A) has an opacity of 80% or more and a whiteness of 90% or more, and the light shielding layer (E) is formed on one side of the thermoplastic resin film layer (A). Formed by black solid printing by offset or gravure printing, or formed by using one of the thermoplastic resin film layer (A) by transfer by metal foil pressing, transfer deposition or direct deposition. A An IC tag characterized by the above is provided.
[0004]
In a preferred embodiment of the IC tag of the present invention, it is preferable to provide a light shielding layer (E) between the thermoplastic resin film layer (A) and the IC circuit layer (B). Furthermore, it is preferable to provide a thermoplastic resin film layer (F) and an adhesive layer (D) between the light shielding layer (E) and the IC circuit layer (B).
The IC circuit layer (B) is smaller than the IC tag, and the thickness of the IC circuit layer (B) is equal to or less than the thickness of the IC circuit protection layer (C). Moreover, it is preferable to provide an adhesive layer (D) between the thermoplastic resin film layer (A) and the IC circuit protective layer (C). Furthermore, it is preferable to provide a light shielding layer (E) between the thermoplastic resin film layer (A) and the IC circuit protective layer (C). Also, an adhesive layer (D) between the thermoplastic resin film layer (A) and the adhesive layer (D), and a thermoplastic resin film layer (F) provided with a light concealing layer (E) on at least one surface are provided. It is preferable to provide it.
[0005]
These IC tags preferably have a whiteness of 85% or more and a total light transmittance of 15% or less.
The thermoplastic resin film layer (A) preferably has an opacity of 80% or more and a whiteness of 90% or more.
The thermoplastic resin film layer (A) preferably has a porosity calculated from the following formula of 10 to 60%.
Porosity (%) = [(ρ0−ρ) / ρ0] × 100
(Where ρ0 is the true density of the film and ρ is the density of the film.)
The thermoplastic resin used for the thermoplastic resin film layer (A) and the thermoplastic resin film layer (F) is preferably a polyolefin resin and / or a polyester resin, and the polyolefin resin is a propylene resin. Preferably there is. Moreover, it is preferable to provide a recording layer on the surface of the thermoplastic resin film layer (A).
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below.
Each layer in the present invention is as follows.
(1) Thermoplastic resin film layer (A)
The thermoplastic resin film layer (A) of the present invention is composed of a thermoplastic resin and inorganic fine powder and / or organic filler.
Examples of the thermoplastic resin used include ethylene resins such as high density polyethylene, medium density polyethylene, and low density polyethylene, or polyolefin resins such as propylene resin, polymethyl-1-pentene, and ethylene-cyclic olefin copolymer, Nylon-6, nylon-6,6, nylon-6,10, nylon-6,12 and other polyamide resins, polyethylene terephthalate and copolymers thereof, polyethylene naphthalate, thermoplastic polyester resins such as aliphatic polyester, Examples thereof include thermoplastic resins such as polycarbonate, atactic polystyrene, syndiotactic polystyrene, and polyphenylene sulfide. These may be used in combination of two or more.
Among these, it is preferable to use polyolefin resin. Further, among polyolefin resins, propylene resins and high density polyethylene are more preferable from the viewpoints of cost, water resistance, and chemical resistance.
[0007]
Examples of such propylene-based resins include propylene homopolymers that are isotactic or syndiotactic, and polypropylene and propylene having various degrees of stereoregularity as main components, and ethylene, butene-1, hexene-1, Copolymers with α-olefins such as heptene-1,4-methylpentene-1 are used. This copolymer may be a binary system, a ternary system, or a quaternary system, and may be a random copolymer or a block copolymer.
[0008]
As the inorganic fine powder, those having a particle size of usually 0.01 to 15 μm, preferably 0.01 to 8 μm, more preferably 0.03 to 4 μm can be used. Specifically, powders such as calcium carbonate, calcined clay, silica, diatomaceous earth, talc, titanium oxide, barium sulfate, and alumina can be used.
As the organic filler, it is preferable to select a different type of resin from the thermoplastic resin that is the main component. For example, when the thermoplastic resin film is a polyolefin resin film, examples of the organic filler include polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polycarbonate, nylon-6, nylon-6,6, a cyclic olefin cyclic olefin homopolymer, Examples thereof include a copolymer of a cyclic olefin and ethylene having a melting point of 120 ° C. to 300 ° C. or a glass transition temperature of 120 ° C. to 280 ° C.
[0009]
Furthermore, you may mix | blend a stabilizer, a light stabilizer, a dispersing agent, a lubricant, etc. as needed. Stabilizers such as sterically hindered phenols, phosphorus and amines are used as stabilizers in an amount of 0.001 to 1% by weight. Light stabilizers such as sterically hindered amines, benzotriazoles and benzophenones are used as stabilizers. 0.001 to 1% by weight of an inorganic fine powder dispersant such as a silane coupling agent, higher fatty acids such as oleic acid and stearic acid, metal soap, polyacrylic acid, polymethacrylic acid or salts thereof, etc. You may mix | blend 01 to 4 weight%.
[0010]
The thermoplastic resin film forming the thermoplastic resin film layer (A) of the present invention may be a single layer or a two-layer structure of a base layer and a surface layer. Even if it is a three-layer structure, it may be a multilayer structure in which another resin film layer is present between the base layer and the surface layer, and may be stretched in at least one axial direction. Further, when this multilayer structure is stretched, the number of stretching axes is 1 axis / 1 axis in the 2 layer structure, 1 axis / 2 axis, 2 axes / 1 axis, 1 axis / 1 axis / 2 in the 3 layer structure. 1 axis / 2 axis / 1 axis 2 axis / 1 axis / 1 axis 1 axis / 2 axis / 2 axis 2 axis / 2 axis / 1 axis 2 axis / 2 axis / 2 axis Well, in the case of a layer structure of more than that, the number of stretching axes is arbitrarily combined.
[0011]
When the thermoplastic resin film layer (A) is a single-layer polyolefin resin film and contains an inorganic fine powder and / or an organic filler, the polyolefin resin is usually 40 to 99.5% by weight, the inorganic fine powder and It consists of 60 to 0.5% by weight of an organic filler, preferably 50 to 97% by weight of a polyolefin-based resin, and 50 to 3% by weight of inorganic fine powder and / or organic filler inorganic.
When the thermoplastic resin film has a multilayer structure and the base layer and the surface layer contain inorganic fine powder and / or organic filler, the base material layer is usually 40 to 99.5% by weight of polyolefin resin, inorganic fine powder and And / or organic filler 60 to 0.5 wt%, surface layer 25 to 100 wt% polyolefin resin, fine inorganic powder and / or organic filler 75 to 0 wt%, preferably base layer polyolefin resin It consists of 50 to 97% by weight, inorganic fine powder and / or organic filler 50 to 3% by weight, and the surface layer consists of 30 to 97% by weight of polyolefin resin and 70 to 3% by weight of inorganic fine powder.
[0012]
When the inorganic fine powder and / or the organic filler contained in the base layer having a single layer structure or a multilayer structure exceeds 60% by weight, the stretched resin film tends to break during transverse stretching performed after longitudinal stretching. When the inorganic fine powder and / or organic filler contained in the surface layer exceeds 75% by weight, the surface layer has a low surface strength after transverse stretching, and the surface layer is likely to break due to mechanical impact during use. It is not preferable.
[0013]
[Molding of resin film]
The method for forming the thermoplastic resin film layers (A) and (F) is not particularly limited, and various known methods can be used. Specific examples include a single-layer or multilayer T-die connected to a screw-type extruder. Cast molding, calender molding, rolling molding, inflation molding, cast molding of thermoplastic resin and organic solvent or oil, or removal of solvent and oil after calender molding And molding from a thermoplastic resin solution and solvent removal.
In the case of stretching, various known methods can be used, and specific examples include longitudinal stretching using a peripheral speed difference of a group of rolls and transverse stretching using a tenter oven.
[0014]
[Stretching]
Various known methods can be used for stretching. Specific examples include, in the case of an amorphous resin, a glass transition point temperature or higher of the thermoplastic resin used, and in the case of a crystalline resin, a glass of an amorphous part. It can be carried out in a known temperature range suitable for each thermoplastic resin from the transition point temperature to the melting point of the crystal part, longitudinal stretching using the peripheral speed difference of the roll group, transverse stretching using a tenter oven, rolling And simultaneous biaxial stretching using a combination of a tenter oven and a linear motor.
[0015]
The draw ratio is not particularly limited, and is appropriately selected depending on the purpose and the characteristics of the thermoplastic resin used. For example, when a propylene homopolymer or a copolymer thereof is used as a thermoplastic resin, it is about 1.2 to 12 times, preferably 2 to 10 times when stretched in one direction. In some cases, the area magnification is 1.5 to 60 times, preferably 10 to 50 times. When using other thermoplastic resins, it is 1.2 to 10 times, preferably 2 to 5 times when stretched in one direction, and preferably 1.5 to 20 times by area magnification in the case of biaxial stretching. Is 4 to 12 times. Furthermore, heat treatment at a high temperature is performed as necessary.
[0016]
The stretching temperature is 2 to 150 ° C. lower than the melting point of the thermoplastic resin to be used. When the resin is a propylene homopolymer (melting point 155 to 167 ° C.), 152 to 164 ° C., high density polyethylene (melting point 121 to 134 ° C. ) Is 110 to 120 ° C, and polyethylene terephthalate (melting point 246 to 252 ° C) is 104 to 115 ° C.
The stretching speed is 20 to 350 m / min.
When the thermoplastic resin film contains inorganic fine powder or organic filler, fine cracks are formed on the film surface, and fine pores are formed inside the film.
The thickness of the stretched thermoplastic resin film is in the range of 20 to 350 μm, preferably 35 to 300 μm.
[0017]
[Physical properties of stretched film]
As for the physical properties after stretching of the thermoplastic resin film layer (A) used in the present invention, the opacity based on JIS-P-8138 is 80 to 100%, more preferably 85 to 100%, and JIS- The whiteness based on L-1015 is 90 to 100%, more preferably 95 to 100%.
If the opacity deviates from this range, the internal IC circuit layer (B) can be seen through, and the color of the light shielding layer (E) can be seen through. Further, if the whiteness deviates from this range, the identification of characters and image information recorded on the surface of the IC tag becomes unclear, and the appearance is not preferable.
[0018]
The thermoplastic resin film layer (A) has a porosity calculated by the following formula of 10 to 60%, preferably 10 to 35%, more preferably 15 to 25%. If it is less than 10%, it is difficult to reduce the weight, and if it exceeds 60%, the strength as a tag tends to be difficult.
Porosity (%) = [(ρ0−ρ) / ρ0] × 100
In the formula, ρ0 represents the true density of the stretched film, and ρ represents the density of the stretched film (JIS-P-8118). However, unless the material before stretching contains a large amount of air, the true density is the same as before stretching. Is approximately equal to the density.
[0019]
[Formation of surface modified layer]
In order to prevent static charge of the thermoplastic resin film forming the thermoplastic resin film layer (A) and improve various printability, it is preferable to form a surface modified layer by performing a surface treatment on at least the surface side.
The surface treatment method is a combination of a surface oxidation treatment and a surface treatment agent.
As the surface oxidation treatment, corona discharge treatment, flame treatment, plasma treatment, glow discharge treatment, ozone treatment or the like generally used for films is used alone or in combination. Among these, corona treatment and frame treatment are preferred, and the treatment amount is 600 to 12,000 J / m in the case of corona treatment. 2 (10-200W / min / m 2 ), Preferably 1,200 to 9,000 J / m 2 (20-180W ・ min / m 2 ), 8,000 to 200,000 J / m for frame processing 2 , Preferably 20,000-100,000 J / m 2 Is used.
[0020]
[Surface treatment agent]
The surface treatment agent in the former stage is mainly selected from the following primers and antistatic polymers, and is a single or a mixture of two or more components. From the viewpoint of improving adhesion during dry lamination and preventing static charge, a preferable surface treatment agent is a primer or a combination of a primer and an antistatic polymer.
▲ 1 ▼ Primer
Examples of the primer include polyethyleneimine, polyethylenimine-based polyimines such as polyethyleneimine, alkyl-modified polyethyleneimine having 1 to 12 carbon atoms, poly (ethyleneimine-urea) and polyaminepolyamide ethyleneimine adduct and polyaminepolyamide epichlorohydrin adduct. Acrylics such as polymers, acrylic amide-acrylic ester copolymers, acrylic amide-acrylic ester-methacrylic ester copolymers, polyacrylamide derivatives, oxazoline group-containing acrylic ester polymers and polyacrylic esters Water-soluble resins such as acid ester polymers, polyvinyl pyrrolidone, polyethylene glycol, polyvinyl alcohol, resins, polyvinyl acetate, polyurethane, ethylene-vinyl acetate copolymer, polyvinyl chloride Den, chlorinated polypropylene and acrylonitrile - water-dispersible resin such as butadiene copolymer.
[0021]
Of these, polyethyleneimine polymers, urethane resins, polyacrylic acid esters and the like are preferable, polyethyleneimine polymers are more preferable, and polyethyleneimines having a polymerization degree of 20 to 3,000 are more preferable. An ethyleneimine adduct of polyamine polyamide or a modified polyethyleneimine modified with an alkyl halide, alkenyl halide, cycloalkyl halide or benzyl halide having 1 to 24 carbon atoms.
[0022]
(2) Antistatic polymer
Examples of the antistatic polymer include polymer types such as cationic, anionic, and amphoteric, and the cationic polymer includes a polymer having a quaternary ammonium salt structure or a phosphonium salt structure, a nitrogen-containing acrylic polymer, or a quaternary ammonium. Acrylic or methacrylic polymers having a nitrogen in the salt structure, and anionic systems include styrene-maleic anhydride copolymers or alkali metal salts thereof, alkali metal salts of ethylene-acrylic acid copolymers or ethylene-methacrylic acid copolymers. Examples of the alkali metal salt and amphoteric system of the polymer include acrylic or methacrylic polymers having a betaine nitrogen, and particularly preferred are acrylic or methacrylic polymers having a quaternary ammonium salt nitrogen.
[0023]
The molecular weight of the antistatic polymer can be set to any level depending on the polymerization conditions such as the polymerization temperature, the type and amount of the polymerization initiator, the amount of solvent used, and the chain transfer agent. In general, the molecular weight of the polymer obtained is 1,000 to 1,000,000, but the range of 1,000 to 500,000 is preferred.
The surface treatment agent in the former stage of the present invention may contain the following optional components as necessary.
[0024]
(3) Optional component 1: Cross-linking agent
By adding a crosslinking agent, the coating film strength and water resistance can be further improved. Examples of the crosslinking agent include epoxy compounds such as glycidyl ether and glycidyl ester, water-dispersed resins such as epoxy resins, isocyanates, oxazolines, formalins, and hydrazides. The addition amount of the crosslinking agent is usually in the range of 100 parts by weight or less with respect to 100 parts by weight of the active ingredient excluding the solvent for the surface modifier.
[0025]
(4) Optional component 2: Alkali metal salt or alkaline earth metal salt
Alkali metal salts or alkaline earth metal salts are added to the surface modifier, and these salts include water-soluble inorganic salts such as sodium carbonate, sodium hydrogen carbonate, potassium carbonate, sodium sulfite, and other alkaline salts. And sodium chloride, sodium sulfate, sodium nitrate, sodium tripolyphosphate, sodium pyrophosphate, ammonium alum and the like. The amount of the optional component is usually 50 parts by weight or less with respect to 100 parts by weight of the active ingredient excluding the surface modifier solvent.
(5) Optional component 3:
The surface modifier may further contain a surfactant, an antifoaming agent, a water-soluble or water-dispersible fine powder substance and other auxiliaries. The amount of the optional component is usually 20 parts by weight or less based on 100 parts by weight of the active ingredient excluding the solvent for the surface modifier.
[0026]
[Formation of surface treatment layer]
Each component of the surface treatment layer is used after being dissolved in water or a hydrophilic solvent such as methyl alcohol, ethyl alcohol, isopropyl alcohol, etc., but it is usually used in the form of an aqueous solution. The solution concentration is usually about 0.1 to 20% by weight, preferably about 0.1 to 10% by weight.
The coating method is performed by roll coater, blade coater, bar coater, air knife coater, size press coater, gravure coater, reverse coater, die coater, lip coater, spray coater, etc., smoothing or drying process if necessary After that, excess water and hydrophilic solvent are removed.
The coating amount is 0.005 to 5 g / m as a solid content after drying. 2 , Preferably 0.01-2 g / m 2 It is.
[0027]
When the thermoplastic resin film forming the thermoplastic resin film layer (A) is a stretched film, the surface treatment layer may be applied in one step or in multiple steps regardless of whether it is longitudinally or laterally stretched. Absent.
On the surface of the thermoplastic resin film layer (A), after the above-mentioned surface treatment or after the formation of the surface treatment layer, a writability-imparting layer, a print quality improving layer, a thermal transfer receiving layer, a heat-sensitive recording on the surface as necessary. A layer, an inkjet receptive layer, etc. can be provided by the same coating method as the formation of the surface treatment layer.
[0028]
The thermoplastic resin film layer (A) may be laminated on one side of the IC circuit layer (B) or the IC circuit protective layer (C), or may be laminated on both sides. Further, when laminating on both sides, the same thermoplastic resin film layer (for example, A /../ B /../ A) may be used on the front and back of the IC circuit layer (B) or the IC circuit protective layer (C). Alternatively, different thermoplastic resin film layers (A) and (A ') (for example, A /../ B /../ A') may be used. The opacity of the thermoplastic resin film layer (A ′) is not particularly limited, and may be transparent or opaque.
[0029]
(2) IC circuit layer (B)
The IC circuit layer (B) of the present invention is formed in the IC tag in all directions in the plane direction by the IC circuit protective layer (C), and in the thickness direction as viewed from the side, that is, by the thermoplastic resin film layer (A). It is preferable to be placed so that it is completely hidden and completely invisible from the surface and side. Therefore, the IC circuit layer (B) is smaller than the area of the IC tag when viewed from the plane, and the thickness of the IC circuit layer (B) is equal to or less than the thickness of the IC circuit protection layer (C) when viewed from the side. To do.
[0030]
The IC circuit layer (B) is provided by forming an IC circuit and a wiring circuit on a circuit board. The IC circuit and the antenna circuit are electrically connected.
As a substrate material for a circuit board, general paper, a rigid type such as phenol, glass epoxy, and composite, a flexible type such as polyimide film and polyester film, and a composite type of both can be used.
The wiring circuit is a method in which a metal conductor is coiled on the substrate material using an adhesive, or a method in which a film is deformed by heating and pressurizing, and a metal such as copper or aluminum is stretched. A method of etching and providing a metal part of a substrate material, a method of transferring and providing a metal foil formed of a conductive metal such as silver on a substrate, and printing and drying by silk screen printing using a conductive paste paint The method of providing on a board | substrate is mentioned.
[0031]
The IC circuit layer (B) is formed by mounting the IC circuit on the substrate on which the wiring circuit is formed as described above and electrically connecting the antenna circuit and the IC circuit.
For mounting the IC circuit on the substrate, TAB (Tape Automated Bonding), COB (Chip On Board) or flip chip mounting is used.
Ordinary soldering or conductive adhesive can be used for mounting an IC circuit or connecting to an antenna circuit, but it is necessary to adopt a temperature condition that the circuit board material can withstand during processing.
The IC circuit layer (B) can be used by being embedded (packaged) with an epoxy resin or the like in order to protect the mounted IC circuit or wiring circuit.
The thickness of the IC circuit layer (B) is 150 μm to 1 mm after embedding with an epoxy resin.
[0032]
(3) IC circuit protection layer (C)
As the IC circuit protective layer (C) used in the present invention, general stretched and non-stretched thermoplastic resin films can be used in addition to the same film as that used for the thermoplastic resin film layer (A). However, when the IC circuit layer (B) is not packaged, electrical conduction or the like must not occur between the IC circuit layer (B) and the IC circuit protection layer (C). The electrical resistance value is 10 8 Ω or more is preferable, more preferably 10 Ten Ω or more. The surface electrical resistance value of the surface in contact with the IC circuit board layer is 10 8 Ω or more is preferable, more preferably 10 9 Ω or more.
[0033]
In order to protect the IC circuit layer (B), the IC circuit protection layer (C) is provided with a through-hole, that is, a punched hole of a size that can accommodate the IC circuit layer (B) when viewed from above. For this processing, a punch used for punching paper, film, metal plate, or the like can be used. The blank shape can be arbitrarily changed according to the shape of the IC circuit layer (B) viewed from the plane.
Furthermore, the thickness of the IC circuit protection layer (C) is preferably larger than that of the IC circuit layer (B) in order to protect the IC circuit layer (B) and eliminate the irregularities on the front and back surfaces of the IC tag. On the other hand, in order to prevent unnecessary movement of the IC circuit board layer within the IC tag, the thickness of the IC circuit protective layer (C) is 0 to 100 μm, preferably 0 to 0 mm, than the thickness of the IC circuit layer (B). A thickness of 50 μm is preferable.
[0034]
(4) Thermoplastic resin film layer (F)
As the thermoplastic resin film layer (F) used in the present invention, general stretched and non-stretched thermoplastic resin films can be used in addition to the same film as that used for the thermoplastic resin film layer (A). However, since electrical conduction or the like should not occur in the IC circuit layer (B), the electrical resistance value in the volume direction is 10 8 Ω or more is preferable, more preferably 10 Ten Ω or more. The surface electrical resistance value of the surface in contact with the IC circuit layer is 10 8 Ω / □ or more is preferable, more preferably 10 9 Ω / □ or more. The thickness is 5 to 300 μm, preferably 10 to 150 μm.
[0035]
(5) Light hiding layer (E)
Light shielding layer (E) formed between the thermoplastic resin film layer (A) and the IC circuit layer (B), or between the thermoplastic resin film layer (A) and the thermoplastic resin film layer (F). Is a layer having the smallest visible light transmittance per unit thickness among all layers constituting the present invention, and is based on the total light transmittance at a light wavelength of 380 to 780 nm (according to JIS-K-7105). ) Is 0.5% or less.
The light hiding layer (E) is formed by performing black solid printing by offset or gravure printing on one side of the thermoplastic resin film (A) or (F), transfer by pressing a metal vapor-deposited foil such as aluminum, In the method of forming using transfer vapor deposition and direct vapor deposition, or when the thermoplastic resin films (A) and (F) are bonded to each other using an adhesive, a black filler such as carbon black, It is formed by a method of containing a large amount of a white filler such as titanium oxide whisker or titanium oxide fine particles.
[0036]
(6) Adhesive layer (D)
As the adhesive layer (D), one having an adhesive force at the time of laminating and bonding during the manufacturing process of the IC tag can be used. Usually, it can be pressure-bonded at room temperature or in a heated state. A general heat sealer can be used.
As the adhesive, for example, a liquid anchor coating agent, for example, a polyurethane anchor coating agent, EL-150 (trade name) manufactured by Toyo Morton Co., Ltd., or a mixture of BLS-2080A and BLS-2080B is a polyester anchor. As a coating agent, AD-503 (trade name) manufactured by the same company can be applied. The anchor coating agent weighs 0.5 to 25 g / m 2 It is applied so that
Further, in order to improve the concealability of the IC tag, it is possible to use an adhesive containing a pigment such as titanium oxide fine particles.
[0037]
(7) Printing
The obtained tag is provided with a recording layer, electrophotographic method, sublimation thermal transfer, fusion thermal transfer, direct thermal, rewritable marking, and inkjet printer as well as letterpress printing, gravure printing, flexographic printing, solvent type offset It can also be used for printing, ultraviolet curable offset printing, and sheet-type or rotary-type printing in the form of a roll.
[0038]
[Physical properties of IC tags]
The IC tag of the present invention must satisfy the following physical properties.
・ Whiteness
The IC tag of the present invention has a printed surface side whiteness (JIS-L-1015) of 85% or more, preferably 90 to 100%. If it is less than 85%, the identification of characters and image information recorded on the surface of the IC tag becomes unclear, and the appearance is not preferable.
[0039]
・ Total light transmittance
The IC tag of the present invention has a total light transmittance (conforming to JIS-K-7105) at a wavelength of 380 to 780 nm of light from the printed surface side of 15% or less, preferably 13% or less. If it exceeds 15%, the internal IC circuit layer (B) can be seen through, and the coloring of the concealing layer (E) provided as necessary can be seen through, which is not preferable.
·thickness
The IC tag of the present invention has a thickness of 150 μm to 2 mm, preferably 200 μm to 1 mm, and more preferably 250 to 800 μm. If it is less than 150 μm, the strength is insufficient and the internal IC circuit layer (B) is easily broken, and if it exceeds 2 mm, the tag is too stiff and difficult to handle.
[0040]
【Example】
The present invention will be described more specifically with reference to the following examples. However, the present invention is not limited to these examples. Table 1 shows the thermoplastic resin and inorganic fine powder used in the present invention.
[Table 1]
[0041]
[I] Production of thermoplastic resin film (A)
(Production Example 1)
Propylene homopolymer a: A composition (A1) obtained by mixing 81% by weight, 3% by weight of high-density polyethylene and 16% by weight of calcium carbonate was kneaded in an extruder set at a temperature of 270 ° C. Extrusion and further cooling with a cooling device gave an unstretched sheet. And after heating this sheet | seat again to the temperature of 150 degreeC, it extended | stretched 5 times in the vertical direction, and obtained the 5-times longitudinally stretched film.
[0042]
Propylene homopolymer b: A composition (A2) obtained by mixing 54% by weight of calcium carbonate and 46% by weight of calcium carbonate was kneaded at 210 ° C. in another extruder, and then extruded into a sheet by a die. Was laminated on both sides of the 5-fold longitudinally stretched film obtained in the above step to obtain a laminated film having a three-layer structure.
Next, after cooling the laminated film of this three-layer structure to a temperature of 60 ° C., it is again heated to a temperature of about 155 ° C., stretched 7.5 times in the transverse direction using a tenter, and at a temperature of 165 ° C. Annealing treatment, cooling to a temperature of 60 ° C., slitting the ear part, thickness of 60 μm (A2 / A1 / A2 = 10 μm / 40 μm / 10 μm) of a three-layer structure (uniaxial stretching / biaxial stretching / uniaxial stretching) A white film with a whiteness of 96%, an opacity of 87%, a porosity of 32%, and a density of 0.79 g / cm. Three A thermoplastic resin film was obtained.
[0043]
(Production Example 2)
Propylene homopolymer a: 65% by weight, high-density polyethylene 10% by weight and calcium carbonate 25% by weight (A1), propylene homopolymer b: 99% by weight, titanium dioxide 1% by weight The product (A2) and 100% by weight (A3) of polypropylene (melting point: about 164 to 167 ° C.) having a melt flow rate (MFR: 230 ° C., load of 2.16 kg) of 4 g / 10 min. It melt-kneaded at 250 degreeC using the extruder.
Then, after supplying to one coextrusion die and laminating in a die (A2 / A1 / A3), it extrude | squeezed into the sheet form and obtained the laminated | multilayer film by cooling to about 60 degreeC with a cooling roll.
[0044]
The obtained laminated film was reheated to 145 ° C., then stretched 5 times in the machine direction by utilizing the peripheral speed difference of a large number of roll groups, reheated to about 150 ° C. again, and 8. Stretched 5 times. Then, after annealing at 160 ° C., cooling to 60 ° C., slitting the ears, and having a three-layer structure (biaxial stretching / biaxial stretching / biaxial stretching) thickness of 100 μm (A2 / A1 / A3 = 3 μm) / 94 μm / 3 μm), whiteness 96%, opacity 90%, porosity 40%, density 0.66 g / cm Three A thermoplastic resin film was obtained.
[0045]
(Production Example 3)
The same operation as in Production Example 1 was performed to obtain a laminated film having a three-layer structure (uniaxial stretching / biaxial stretching / uniaxial stretching) with a thickness of 130 μm (A2 / A1 / A3 = 25 μm / 80 μm / 25 μm) and a whiteness of 96%. , Opacity 92%, porosity 30%, density 0.77g / cm Three A thermoplastic resin film was obtained.
[0046]
[II] Manufacture of IC circuit protective layer (C)
(Production Example 4)
In Production Example 1, the lip opening of the die and the amount of extrusion of the composition were adjusted, and a laminated film having a thickness of 300 μm (A2 / A1 / A2 = 60 μm / 180 μm / 60 μm), whiteness 96%, opacity 99% , Porosity 36%, density 0.78 g / cm Three A thermoplastic resin film was obtained.
[0047]
(Production Example 5)
Propylene homopolymer b: 97% by weight of a composition (A2) containing 3% by weight of calcium carbonate, and propylene homopolymer c: 98% by weight of a composition containing 2% by weight of titanium dioxide (A1) Are melt-kneaded at a temperature of 220 ° C. with separate extruders, then fed into a single die, laminated in (A2) / (A1) / (A2) in the die, and then extruded. Thus, a white unstretched resin laminated film (a) having a three-layer structure [(a2) / (a1) / (a2 ′)] was obtained (thickness: 60 μm / 160 μm / 60 μm).
[0048]
While the white unstretched resin laminated film (a) obtained by extruding from the die to the thermoplastic resin film obtained in Production Example 1 is still in a softened state, the unstretched resin laminated film (a) By thermal lamination, a composite laminated resin film (thickness 400 μm) of thermoplastic resin film (thickness 60 μm) / unstretched resin laminated film (a) (thickness 280 μm) / thermoplastic resin film (thickness 60 μm) Got. 94% whiteness, 90% opacity, 11% porosity, 0.86 g / cm density Three Met.
[0049]
(Production Example 6)
In Production Example 5, the lip opening of the die and the extrusion amount of the composition were adjusted to obtain a white unstretched resin laminated film (a) having a three-layer structure [(a2) / (a1) / (a2 ′)]. (Thickness: 60 μm / 280 μm / 60 μm). The obtained non-bonded product having a thickness of 400 μm has a whiteness of 25%, an opacity of 25%, a porosity of 0%, and a density of 0.92 g / cm. Three Met.
[0050]
[III] Manufacture of IC circuit layer (B)
(Production Example 7)
An electrolytic copper foil having a thickness of 35 μm was adhered to one surface of a polyimide film having a thickness of 50 μm with a bonding sheet, and an antenna circuit was formed by etching. After surface polishing, washing with water, and drying, an IC circuit (thickness 200 μm) was mounted on the antenna surface, and the surface was embedded with an epoxy resin to obtain an IC circuit layer (B) (thickness 300 μm).
(Production Example 8)
An antenna circuit was printed on one side of a polyester film having a thickness of 125 μm by silk screen printing using an isocyanate solvent-based silver paste, dried with hot air, left in a constant temperature bath at 80 ° C. for 3 hours, and then taken out.
Next, an IC circuit (thickness: 200 μm) was mounted on the antenna surface, and the surface was embedded with an epoxy resin to obtain an IC circuit layer (B) (thickness: 375 μm).
[0051]
[Example 1]
The thermoplastic resin film obtained in Production Example 1 is used as the thermoplastic resin film layer (A) and the thermoplastic resin film layer (A ′), and a solvent-based paint comprising an acrylic urethane resin and calcium carbonate is provided on these surfaces. The coating amount after drying is 1 g / m 2 It was coated with a gravure coater so that a printed layer was obtained. Characters and image information were gravure-printed on the printed layer, and black betaglavia printing (thickness: 2 μm) was applied to the opposite surface of the printed layer so that the black density was 1.65, thereby obtaining a light concealing layer (E).
On the thermoplastic resin film layer (A) and the light shielding layer (E) of the thermoplastic resin film layer (A ′), as an adhesive layer (D), a polyester anchor coating agent (manufactured by Toyo Morton: AD-503; (Product name) 4g / m 2 (Ratio of the solid mold) applied, and simultaneously crimped to the IC circuit layer (B) surface of Production Example 8 and the opposite surface, printing / A / E / D / B / D / E / A ′ / printing, An IC tag having the structure was obtained.
The physical properties of the obtained IC tag were thickness: 510 μm and whiteness: 90%.
[0052]
・ Measurement of total light transmittance:
The total light transmittance (based on JIS-K-7105) of the IC tag light at a wavelength of 380 to 780 nm was measured using a spectrophotometer (manufactured by Hitachi, Ltd .: U-3310 type).
The total light transmittance was 5.5%.
・ Visibility of printed surface:
The visibility when viewed from the thermoplastic resin film layer (A) side of the IC tag after printing is evaluated as follows, and the results are shown in Table 2 together with the above physical properties.
○: Characters and image information recorded on the surface of the IC tag are clearly identified, and the internal IC circuit layer (B) is not seen through.
Δ: Characters and image information recorded on the surface of the IC tag are unclear, or the internal IC circuit layer (B) can be seen through.
X: Characters and image information recorded on the surface of the IC tag are unclear and the internal IC circuit layer (B) can be seen through.
[0053]
[Example 2]
Using the thermoplastic resin film obtained in Production Example 1 as the thermoplastic resin film layer (A) and the thermoplastic resin film layer (A ′), a printed layer similar to that in Example 1 was obtained. Separately, a transparent polyethylene terephthalate film (PET) (trade name: Lumirror) manufactured by Toray Industries, Inc. with a wall thickness of 23 μm is used as the thermoplastic resin film layer (F), and a polyurethane anchor coating agent (Toyo Morton Co., Ltd.) is provided on one side thereof. Manufactured, EL-150: trade name), the coating amount after drying is 1 g / m 2 After coating and semi-drying, an aluminum vapor deposition layer having a thickness of 100 nm was provided as a light shielding layer (E). In addition, 4 g / m of a polyester anchor coating agent (manufactured by Toyo Morton: AD-503; trade name) as the adhesive layer (D). 2 An IC tag having a structure of printing / A / D / E / F / D / B / D / F / E / D / A ′ / printing was obtained. The physical properties of the obtained IC tag were thickness: 560 μm, whiteness: 92%, and total light transmittance: 5.5%. The evaluation results of the visibility of the obtained IC tag are shown in Table 2 together with the above physical properties.
[0054]
[Example 3]
In Example 1, except that the thermoplastic resin film layer (A) and the thermoplastic resin film layer (A ′) were changed to the 100 μm film obtained in Production Example 2, printing / printing was performed in the same manner as in Example 1. An IC tag having a structure of A / E / D / B / D / E / A ′ / printing was produced. The physical properties of the obtained IC tag were thickness: 590 μm, whiteness: 94%, and total light transmittance: 5.5%. The evaluation results of the visibility of the obtained IC tag are shown in Table 2 together with the above physical properties.
[0055]
[Example 4]
In Example 1, the thermoplastic resin film layer (A) and the thermoplastic resin film layer (A ′) were changed to the 130 μm film obtained in Production Example 3. Also, a urethane two-component curable adhesive containing 30% by weight of titanium oxide whiskers is used in a comma coater, and the weight after drying is 100 g / m. 2 An IC tag having a structure of printing / A / D + E / B / D + E / A ′ / printing was produced by applying the adhesive layer (D) so as to form an adhesive layer (D) including a light shielding layer (E). The physical properties of the obtained IC tag were thickness: 790 μm, whiteness: 88%, and total light transmittance: 8.5%. The evaluation results of the visibility of the obtained IC tag are shown in Table 2 together with the above physical properties.
[0056]
[Comparative Example 1]
In Example 4, an IC tag having a printing / A / D / B / D / A ′ / printing structure was prepared in the same manner as in Example 4 except that the adhesive layer (D) did not contain titanium oxide whiskers. did. The physical properties of the obtained IC tag were thickness: 835 μm, whiteness: 88%, and total light transmittance: 16.5%.
[0057]
[Example 5]
A printed layer and a light shielding layer (E) were prepared in the same manner as in Example 1. Next, the IC circuit and antenna circuit portions of the IC circuit layer (B) of Production Example 7 were punched into 35 mm square. Separately, a 36 mm square punched hole was formed in the IC circuit protective layer (C) obtained in Production Example 4.
4 g / m of a polyester anchor coating agent is used as an adhesive layer (D) on the light shielding layer (E) of the thermoplastic resin film layer (A). 2 (Ratio of the solid mold) The coated and punched IC circuit protective layer (C) was pressure bonded to one side.
[0058]
Next, the punched IC circuit layer (B) is inserted into the punched hole portion on the opposite side of the thermoplastic resin film layer (A) of the IC circuit protective layer (C) bonded to the thermoplastic resin film layer (A). The thermoplastic resin film layer (A ′) provided with the light hiding layer (E) is pressure-bonded via the adhesive layer (D), punched out to a size of 55 mm × 85 mm, and the character and image information are printed on the printing layer by a card printer. Then, offset printing was performed on both sides, and an IC tag having a structure of printing / A / E / D / B + C / D / E / A ′ / printing was obtained.
The physical properties of the obtained IC tag were thickness: 435 μm, whiteness: 90%, and total light transmittance: 5.5%.
Table 2 shows the physical properties and evaluation results of the produced tags.
[0059]
[Example 6]
In Example 5, the thermoplastic resin film layer (A) and the thermoplastic resin film layer (A ′) were converted into the thermoplastic resin film layer (A) and (A ′) into the 100 μm film obtained in Production Example 2. An IC tag having a structure of printing / A / E / D / B + C / D / E / A ′ / printing was produced in the same manner as in Example 5 except for the change. The physical properties of the obtained IC tag were thickness: 515 μm, whiteness: 94%, and total light transmittance: 5.5%.
Table 2 shows the physical properties and evaluation results of the produced tags.
[0060]
[Example 7]
In Example 5, the IC circuit protective layer (C) used in Example 5 was changed to the 400 μm composite laminated resin film obtained in Production Example 5, and the IC circuit layer (B) used in Example 5 was produced. An IC tag having a structure of printing / A / E / D / B + C / D / E / A ′ / printing was prepared in the same manner as in Example 5 except that the polyester film base obtained in Example 8 was used. Produced. The obtained IC tag had a thickness of 535 μm, a whiteness of 90%, and a total light transmittance of 5.5%.
Table 2 shows the physical properties and evaluation results of the produced tags.
[0061]
[Example 8]
In Example 7, except that the IC circuit protective layer (C) used in Example 7 was changed to the 400 μm unstretched resin laminated film obtained in Production Example 6, printing / A was performed in the same manner as in Example 7. An IC tag having a structure of / E / D / B + C / D / E / A ′ / printing was produced. The measured physical properties were thickness: 535 μm, whiteness: 90%, and total light transmittance: 5.5%.
Table 2 shows the physical properties and evaluation results of the produced tags.
[0062]
[Example 9]
In Example 8, a urethane two-component curable adhesive containing 30% by weight of titanium oxide whisker in the adhesive layer (D) as the light hiding layer (E) was dried at a weight of 50 g / m. 2 An IC tag having a structure of printing / A / E + D / B + C / E + D / A ′ / printing was produced. The physical properties of the produced IC tag were thickness: 600 μm, whiteness: 90%, and total light transmittance: 9.0%.
Table 2 shows the physical properties and evaluation results of the produced tags.
[0063]
[Comparative Example 2]
In Example 9, an IC tag having a structure of printing / A / D / B + C / D / A ′ / printing was produced in the same manner as in Example 9 except that the adhesive layer (D) did not contain titanium oxide whiskers. did. The physical properties of the produced IC tag were thickness: 620 μm, whiteness: 94%, and total light transmittance: 16.8%.
Table 2 shows the physical properties and evaluation results of the produced tags.
[0064]
[Table 2]
[0065]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to record information on the surface, there is no security concern that the internal IC circuit and wiring circuit can be seen through, it is excellent in strength and water resistance, both indoors and outdoors, in the atmosphere IC tags that can be used in water and can be used for frozen food containers, industrial products, various chemical containers, logistics management applications, manufacturing process management applications, and the like were obtained.
Claims (6)
空孔率(%)=[(ρ0 −ρ)/ρ0 ]×100
(式中、ρ0 はフィルムの真密度であり、ρはフィルムの密度である。)The IC tag according to claim 1 or 2, wherein the thermoplastic resin film layer (A) has a porosity calculated by the following formula of 10 to 60%.
Porosity (%) = [(ρ0−ρ) / ρ0] × 100
(Where ρ0 is the true density of the film and ρ is the density of the film.)
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