JP4021290B2 - 情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、市販のコンピュータでは様々な電子文書を利用することができる。
【0003】
これらの文書の作成時には文書作成用プログラムが使用されるが、通常、これらの文書の閲覧時にも同種の文書作成用プログラムが使用される。なぜならば、テキスト文書やHTML文書等は別として、文書作成時にこれらの文書は独自のファイルフォーマットでファイル化されるため、文書閲覧時にその独自のファイルフォーマットを解釈しなければならないからである。そのため、コンピュータで様々な文書を閲覧するためには、そのコンピュータに各種の文書作成用プログラムをインストールしておく必要がある。この場合、文書作成用プログラムのコスト負担やバージョン管理等が問題となる。
【0004】
これらの問題を解消するためのプログラム群が、Adobe社から提供されている。同社から提供されているAcrobat(登録商標)を使用すれば、各種の文書作成用プログラムにより作成された文書に関して、そのファイルフォーマットをPDFという統一的なファイルフォーマットに変換することができる。そして、同社から提供されているAcrobat Reader(登録商標)を使用すれば、これらの文書を閲覧することができる。すなわち、各種の文書作成用プログラムにより作成された文書に関して、そのファイルフォーマットを共通の文書閲覧用プログラムを使用して閲覧することができるファイルフォーマットに変換するのである。この場合、各種の文書作成用プログラムをインストールする問題(コスト負担等)こそ解消されるものの、共通の文書閲覧用プログラムをインストールする問題(バージョン管理等)までは解消されない。
【0005】
特開2001−22618号公報に記載の発明では、各種の文書作成用プログラムにより作成された文書を、大部分のコンピュータにブラウザがインストールされているHTML文書に変換する。この場合、ブラウザがインストールされていないコンピュータでは閲覧することができない。
【0006】
特開2000−20507号公報に記載の発明では、コードデータをイメージデータに変換して、ファイルをコードデータとイメージデータにより構成する。この場合、テキストに関するコードデータもイメージデータに変換されるため、文書閲覧時にカット&ペースト等ができるようになり得ない。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−20507号公報
【特許文献2】
特開2000−155722号公報
【特許文献3】
特開2000−181905号公報
【特許文献4】
特開2000−194832号公報
【特許文献5】
特開2001−22618号公報。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来、文書作成用プログラムや文書閲覧用プログラムを使用せずに文書を閲覧することはできなかった。
【0009】
ここで、いわゆる紙文書と電子文書とを比較してみる。紙文書と比較して電子文書は、編集が容易であるという「利便性」を獲得している一方で、作成環境が閲覧環境を束縛しないという「柔軟性」を喪失している。すなわち、電子文書は「利便性」を獲得しているのと引き換えに「柔軟性」を喪失しているのである。もし、電子文書が「利便性」と「柔軟性」の両方を備えることができたならば、その有用性には計り知れないものがあると言える。
【0010】
よって、本発明は、文書作成用プログラムや文書閲覧用プログラムを使用せずに文書を閲覧することができる文書情報ファイルを作成することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明(情報処理装置)は、文書情報ファイルを作成する情報処理装置であって、前記文書情報ファイルを作成するための描画情報を取得する描画情報取得手段と、前記文書情報ファイルを作成するための文書の全体に関わる情報及び文書の特定部分に関わる情報とを含む付加情報を取得する付加情報取得手段と、前記文書情報ファイルを作成する文書情報ファイル作成手段とを備え、前記文書情報ファイル作成手段は、前記描画情報取得手段から取得した描画情報を文書構造情報ファイルとコンテンツファイルに変換し、前記付加情報から使用する拡張機能プログラムを決定し、前記描画情報から使用する拡張機能プログラムを決定し、前記付加情報と前記描画情報に基づいて必要な拡張機能プログラムを決定し、前記文書構造情報ファイルを読み込む基本機能プログラムと共に選択された拡張機能プログラムにより付加機能プログラムを構成する付加機能プログラム作成手段とを備え、前記コンテンツファイルと、前記文書構造情報ファイルと、前記付加機能プログラムを有する付加機能プログラムファイルとを前記文書情報ファイルとして作成する
【0013】
請求項2に記載の発明(情報処理装置)は、請求項1に記載の発明(情報処理装置)に関して、前記文書情報ファイル作成手段は、前記コンテンツファイルと前記文書構造情報ファイルと前記付加機能プログラムファイルとを分割可能な書庫形式でカプセル化したカプセルファイルを、前記文書情報ファイルとして作成する。

【0014】
請求項3に記載の発明(情報処理方法)は、文書情報ファイルを作成する情報処理方法であって、情報処理装置の備える描画情報取得手段による、前記文書情報ファイルを作成するための描画情報を取得する描画情報取得段階と、情報処理装置の備える付加情報取得手段による、前記文書情報ファイルを作成するための文書の全体に関わる情報及び文書の特定部分に関わる情報とを含む付加情報を取得する付加情報取得段階と、情報処理装置の備える文書情報ファイル作成手段による、前記文書情報ファイルを作成する文書情報ファイル作成段階とを備え、前記文書情報ファイル作成段階は、前記描画情報取得段階で取得した描画情報を文書構造情報ファイルとコンテンツファイルに変換する段階と、情報処理装置の備える付加機能プログラム作成手段による、前前記付加情報から使用する拡張機能プログラムを決定し、前記描画情報から使用する拡張機能プログラムを決定し、前記付加情報と前記描画情報に基づいて必要な拡張機能プログラムを決定し、前記文書構造情報ファイルを読み込む基本機能プログラムと共に選択された拡張機能プログラムにより付加機能プログラムを構成する付加機能プログラム作成段階とを備え、前記コンテンツファイルと、前記文書構造情報ファイルと、前記付加機能プログラムを有する付加機能プログラムファイルとを前記文書情報ファイルとして作成する。
【0016】
請求項4に記載の発明(情報処理方法)は、請求項3に記載の発明(情報処理方法)に関して、前記文書情報ファイル作成段階は、前記コンテンツファイルと前記文書構造情報ファイルと前記付加機能プログラムファイルとを分割可能な書庫形式でカプセル化したカプセルファイルを、前記文書情報ファイルとして作成する。
【0017】
請求項5に記載の発明(情報処理プログラム)は、請求項3又は4に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させる。

【0018】
本発明(情報処理装置、情報処理方法、又は情報処理プログラム)では、文書情報ファイルを作成するための描画情報と付加情報を取得して、描画情報と付加情報に基づいて文書構造情報と付加機能プログラムを作成して、文書構造情報と付加機能プログラムに基づいて文書情報ファイルを作成することにより、文書作成用プログラムや文書閲覧用プログラムを使用せずに文書を閲覧することができる文書情報ファイルを作成することができる。
【0019】
本発明(情報処理装置、情報処理方法、又は情報処理プログラム)では、コンテンツを有するコンテンツファイルと、文書構造情報を有する文書構造情報ファイルと、付加機能プログラムを有する付加機能プログラムファイルとを、文書情報ファイルとして作成することにより、利用しやすい文書情報ファイルを作成することができる。
【0020】
本発明(情報処理装置、情報処理方法、又は情報処理プログラム)では、コンテンツを有するコンテンツファイルと、文書構造情報を有する文書構造情報ファイルと、付加機能プログラムを有する付加機能プログラムファイルとを作成して、コンテンツファイルと文書構造情報ファイルと付加機能プログラムファイルとを分割可能な書庫形式でカプセル化したカプセルファイルを、文書情報ファイルとして作成することにより、利用しやすくて管理しやすい文書情報ファイルを作成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する。
【0022】
図1は、文書情報ファイルを作成する情報処理装置11を表す。図1の情報処理装置11は、描画情報取得手段12と、付加情報取得手段13と、文書情報ファイル作成手段14とを備える。図1の文書情報ファイル作成手段14は、文書構造情報作成手段15と、付加機能プログラム作成手段16とを備える。図1の情報処理装置11は、本発明の実施の形態の例に該当する。
【0023】
描画情報取得手段12は、文書情報ファイルを作成するための描画情報を取得する。描画情報とは、作成される文書情報ファイルの文書そのものとなる情報であり、文書のテキストとなるテキスト情報や文書のイメージとなるイメージ情報がこれに該当する。
【0024】
図1の情報処理装置11では、文書作成用プログラムが提供する印刷コマンドを利用して、ユーザが描画情報取得手段12に描画情報を取得させる。コンピュータが管理する文書をプリンタに印刷させる場合、コンピュータにインストールされている文書作成用プログラムが提供する印刷コマンドを利用して、ユーザが印刷要求やプリンタ選択を入力すると、コンピュータにインストールされているプリンタドライバによりその文書のテキスト情報やイメージ情報が管理されて、最終的にプリンタによりその文書が印刷される。これを応用して、情報処理装置11にプリンタドライバと同様のプログラムをインストールしておけば、情報処理装置11はそのプログラムにより、文書のテキスト情報やイメージ情報を「描画情報」として取得することができる。すなわち、そのプログラムにより「描画情報取得手段12」が実現されるのである。大部分の文書作成用プログラムは印刷コマンドを提供しているから、そのプログラムによれば、大部分の文書作成用プログラムにより作成される文書のテキスト情報やイメージ情報を「描画情報」として取得することができる。
【0025】
付加情報取得手段13は、文書情報ファイルを作成するための付加情報を取得する。付加情報とは、作成される文書情報ファイルの文書そのものに付随する情報であり、文書の作成日や作成者などの管理情報や文書のテキストやイメージに係るリンク情報がこれに該当する。
【0026】
図1の情報処理装置11では、付加情報取得手段13は、ユーザが入力した入力情報に基づいて作成された付加情報を取得してもよいし、描画情報に基づいて作成された付加情報を取得してもよい。ユーザが入力した入力情報に基づいて付加情報を作成する手順や、描画情報に基づいて付加情報を作成する手順については、後ほど詳細に説明する。
【0027】
文書情報ファイル作成手段14は、これらの描画情報と付加情報に基づいて文書情報ファイルを作成する。図2Aのように、文書情報ファイル21は、文書情報コードと付加機能プログラムにより構成される。図2Aのように、文書情報コードは、コンテンツと文書構造情報により構成される文書情報をコード化したものである。このコンテンツが、文書情報ファイル21の文書そのものであり、具体的には文書のテキストやイメージである。
【0028】
文書構造情報は、描画情報と付加情報に基づいて文書構造情報作成手段15が作成する。文書構造情報は、文書の構造に関する情報である。具体的には、各コンテンツがテキストであるかイメージであるかなどの情報や、各コンテンツに係る配置情報や、各コンテンツに係るリンク情報等である。
【0029】
付加機能プログラムは、描画情報と付加情報に基づいて付加機能プログラム作成手段16が作成する。付加機能プログラムは、文書情報コードを動作させるためのプログラムである。各文書情報ファイルの文書は、その文書情報ファイルを構成する付加機能プログラムを使用して閲覧することができる。すなわち、図1の情報処理装置により作成される文書情報ファイルの文書は、その文書情報ファイルの他に文書作成用プログラムや文書閲覧用プログラムを使用せずに閲覧することができるのである。したがって、これらの文書情報ファイルの文書をコンピュータで閲覧するために、文書作成用プログラムや文書閲覧用プログラムをそのコンピュータにインストールしておく必要はないのである。
【0030】
ここで、文書構造情報ファイルについて説明する。例えば図2Aのように、文書ファイル作成手段14は、文書情報コードと付加機能プログラムにより構成される一体型ファイルを、文書情報ファイル21として作成することができる。
【0031】
一方で図2Bのように、文書情報ファイル作成手段14は、コンテンツと文書構造情報と付加機能プログラムとを分割して、コンテンツを有するコンテンツファイル22と、文書構造情報を有する文書構造情報ファイル23と、付加機能プログラムを有する付加機能プログラムファイル24とを、文書情報ファイル21として作成してもよい。このようにすれば、文書情報ファイル22は、編集時等に利用しやすいものとなる。なお、各文書情報ファイル21には、コンテンツファイル22や文書構造情報ファイル23が複数個存在してもよい。
【0032】
一方で図2Cのように、文書情報ファイル作成手段14は、コンテンツファイル22と文書構造情報ファイル23と付加機能プログラムファイル24とを作成して、コンテンツファイル22と文書構造情報ファイル23と付加機能プログラムファイル24とを分割可能な書庫形式でカプセル化したカプセルファイルを、文書情報ファイル21として作成してもよい。編集時等にはカプセルファイルを解凍して分割して編集等を行い、編集後等には再びカプセル化する。このようにすれば、文書情報ファイル22は、編集時等に利用しやすいうえ、通常の管理時に管理しやすいものとなる。なお、各文書情報ファイル21には、コンテンツファイル22や文書構造情報ファイル23が複数個存在してもよい。
【0033】
(1)描画情報
以下、描画情報を文書情報に変換する手順について説明する。この場合、描画情報をそのまま文書情報ファイルに保存しても良いが、後からのメンテナンス等を考えると、そのままファイル化するよりも適当なフォーマットに変換して保存したほうが良い。この様に後からのメンテナンスを考える場合、現在タグ言語であるXMLを使用するのが良い。これは、DTDと言うタグ定義情報を決定する事で構造化された情報を適切に管理出来る。また、XML技術を使ったテキストや図形、画像等をあらわす汎用フォーマットとしてSVG(Scalable Vector Graphics)がある。つまり、描画情報をSVGフォーマットで表現する事で、後からのメンテナンスが行いやすい。本実施例では文書表示等も付加機能プログラムで表示するので特に描画情報の保持フォーマットに依存しないが、他のフォーマットへの変換等を考慮すると汎用のフォーマットを使用する事が望ましい。また描画情報をSVGで表現しきれない場合は、独自の名前空間を定義し独自のタグで情報を保持すればよい。この場合は付加機能プログラムがこの情報を表示できるように対応する事で、問題は生じない。
【0034】
一般的な文書は、例えば図3の様に、テキスト情報、図形情報(ベクタ情報)、画像情報(ラスタ情報)からなる。また、一般的にコンピュータが表示を行う場合は、出力機器に依存しない形のデバイスコンテキストと言うものを通して描画される。また、コンピュータが表示を行う場合は、テキスト描画、図形描画(線分、矩形、多角形、楕円等)、ラスタ画像描画(ビットマップ描画)の3種類の描画方法で描画される。そして、アプリケーション(文書作成用プログラム)が印刷等の指示を行う場合は、これらの描画コマンドを複合したメタファイルが出力機器のドライバに転送される。つまり、この描画情報であるメタファイルをSVGファイル形式に変換すればよい。これに付いては各描画コマンドに対応したタグがSVGフォーマットでは用意されているので、ただ単に置き換える事で対応できる。
【0035】
例えば図3の様な表示をSVGファイルにする場合には、図4の様にテキスト描画はTEXTタグで、矩形描画はRECTタグで、ラスタ画像描画はIMAGEタグで表現すればよい。各描画と各タグとの対応関係を図5に表す。なお、画像を表すIMAGEタグは、画像データそのものをタグ内に記述するのではなく画像データのファイル名を記述する。この様な手順は図6の様になる。まず、描画情報をシーケンシャルにアプリケーションから取得(S61)する。次に、取得された描画情報が画像情報か判断(S62)する。画像情報の場合は、適当なファイル名で画像ファイルを作成(S63)する。次に、図5の様な描画コマンドとそれに対応するタグを作成(S64)する。次に、描画情報の各種属性情報をタグ内にセット(S65)する。この様な動作を描画情報が終了(S66)するまで繰り返す。
【0036】
この様にする事により、印刷指定時にアプリケーションから出力される描画情報を、SVGフォーマット等の別のフォーマットのファイルに変換できる。つまり、文書情報ファイル作成手段は、描画情報取得手段から取得した描画情報を文書構造情報ファイル(SVGファイル)とコンテンツファイル(画像ファイル)に変換できる。
【0037】
また、一般的な文書は複数のページから構成される場合が多い。その場合は、そのページ毎に上記の操作を行い、ページ毎に文書構造情報ファイル(SVGファイル)を作成すればよい。この場合の文書構造情報ファイル全体23は、図7の様に文書全体の文書構造情報ファイル23Pと各ページの文書構造情報ファイル23P1等(SVGファイル)の様に分ける事で、各ページの位置を文書全体の構造ファイルに規定できる。例えば文書全体の文書構造情報ファイル23PをSVGフォーマットで表す場合は、図8の様に参照タグを使用して文書全体の文書構造情報ファイル23Pから参照するように記述しても良いし、独自のページを表すタグで記述するように出力しても良い。つまり図2Cで説明した書庫形式でカプセル化された文書構造情報ファイル23は、具体的には図9の様になる。
【0038】
(2)付加情報
以下、付加情報を文書情報に変換する手順について説明する。付加情報は、付加機能プログラムを作成する際や、文書構造情報ファイルを作成する際に利用される。前者は付加機能を実現する為のプログラム作成に利用され、後者は付加機能の内容を記述する為に利用される。ここでは、後者の付加機能の内容記述に付いて述べる。
【0039】
付加情報として、ここでは2種類の情報を挙げる。第一の種類は文書全体に関わる情報で、作成者や作成日や新たに付加される機能等である。これらは単に図10の様に、文書全体の文書構造情報ファイルに独自のタグにより記述すればよい。また、ページごとに作成者や作成日が異なる場合は、ページ毎の文書構造情報ファイルにも記述しページ毎の情報を優先すればよい。第二の種類は文書の特定部分に関わる情報で、テキストに係るリンク情報等である。これらはその部分に記述されるように文書情報ファイル作成手段が出力すればよい。例えばテキストに係るリンク情報は、図11の様に記述されるように出力すればよい。
【0040】
この様に描画情報と付加情報の内容を文書構造情報ファイルに記述されるように文書情報ファイル作成手段が出力し、その機能を実現する付加機能プログラムと共に文書情報ファイルとして出力する事で、文書情報ファイルは単独で文書構造情報ファイルの付加情報とその情報を元に付加機能プログラムが動作させることで新たな機能を含む各種の動作を実現できる。
【0041】
(3)文書情報ファイル
以下、文書情報ファイルの起動動作について説明する。文書情報ファイルを起動指示(通常、オペレーティングシステムのファイル名表示プログラムによって表示ファイルをクリック)すると、書庫内の付加機能プログラムが起動する。次に、付加機能プログラムは書庫内の文書構造情報ファイルを読み込み、文書構造情報ファイルに記述されている情報に基づき付加機能プログラムは動作する。基本的に、起動して文書構造情報ファイルを読み込み文書情報を取得するまでは、付加機能プログラムの動作はどのような文書構造情報ファイルでも動作は同様である。
【0042】
ここでは、付加機能プログラムは、基本機能プログラムと拡張機能プログラムにより構成されるとする。つまり、図12の様に、基本機能プログラム121が起動後、基本機能プログラム121は文書全体の文書構造情報ファイルを読み込み、この情報を元にこの情報を処理する為の拡張機能プログラム122をそれぞれ起動させる。例えば、図10の様な文書全体の文書構造情報ファイルがあった場合に、memoと言うタグで加筆機能を追加する事とcomというタグで通信機能を追加する事を指示し、p0001.svgとp0002.svgの2ページの文書を表示する様に指示されている。
【0043】
そこで図13の様に、基本機能プログラム121は起動後まず、文書全体の文書構造情報ファイルの読み込み(S131)を行う。次に、読み込まれた文書構造情報ファイルの情報を解析し、記述情報に基づいた情報ツリーを作成(S132)する。この場合、文書情報ファイルがXML技術に基づくタグ形式で記述されている場合は、通常XMLパーサと言う汎用のライブラリを使えばよい。この場合は、解析後作成されたツリーを加工する事が無いので、SAXパーサを使う方が効率的である。また、加工する必要が生じる場合はDOMパーサを使っても良い。次に、作成されたツリー情報から起動すべき拡張機能プログラム121を選択(S133)する。図10の場合は、新たな付加機能としてmemoタグの加筆機能とcomタグで表した通信機能と各ページを表示する文書表示機能の拡張機能プログラム122A・B・Cを起動すればよい。この様に選択された各機能の拡張機能プログラム122を拡張機能プログラム122毎に別スレッドで起動(S134)する事で、付加機能を実現できる。つまり、基本機能プログラム121は起動すべき拡張機能プログラム122を文書全体の文書構造情報ファイルの情報から検出し、それに対応する複数の拡張機能プログラム122をそれぞれ別スレッドで動作させた後終了する事で、それ以降は各拡張機能プログラム122はそれぞれの機能を担当する。
【0044】
続いて図14により、ページ毎の文書の内容を表示する文書表示のための拡張機能プログラム122Aについて説明する。まず、起動された拡張機能プログラム122Aは、表示すべき各ページの文書構造情報ファイルのファイル名を取得(S141)する。これは、基本機能プログラム121が拡張機能プログラム122Aを起動するときに属性値として拡張機能プログラム122Aに渡しても良いし、拡張機能プログラム122Aが文書全体の文書構造情報ファイルから取得しても良い。次に、ページ毎の文書構造情報ファイルの読み込み(S142)を行う。次に、読み込まれた文書構造情報ファイルを解析し、表示すべき情報ツリーを前述と同様に作成(S143)する。そして、作成された情報をページ表示(S144)する。文書構造情報ファイルはSVGフォーマットでも良いし、SVGフォーマットではなくHTMLや他の独自フォーマットでも良い。また、この文書表示のための拡張機能プログラム122Aは、表示文書フォーマットに合わせて複数用意しても良い。この場合は、文書構造情報ファイルのファイル名の拡張子で、どの拡張機能プログラム122Aを起動するか判断すればよい。
【0045】
次の例として新たな付加機能としての加筆機能の場合は図15の様になる。まず、加筆の為の拡張機能プログラム122Bが起動されると、加筆機能を開始・停止させるボタンを、文書を表示しているウィンドウのツールバー等に追加表示(S151)する。次に、このボタンが押されるの待ち、ボタンが押される(S152)と加筆機能を開始しマウスイベントを取得し座標を検出(S153)する。次に、検出された座標情報から加筆情報を作成(S154)し、文書表示ウィンドウに加筆情報を表示(S155)する。これらの動作を再度ボタンが押されるまで繰り返し、再度ボタンが押された(S156)場合は、加筆動作を終了(S157)する。
【0046】
ここまで、付加機能プログラムを基本機能プログラム121と複数の拡張機能プログラム122によって構成し動作させる手法に付いて述べた。これを土台として考察するに、付加機能プログラム作成手段により付加機能プログラムを作成する際に、文書情報ファイルにどのような付加機能を付加するかを判断し、その付加機能を実現する為の幾つかの拡張機能プログラムを選択し、選択された拡張機能プログラム122と基本機能プログラム121から付加機能プログラムを構成すればよいと言える。言い換えれば、文書情報ファイルの作成時において、予め作成された基本機能プログラム121と複数の拡張機能プログラム122から描画情報と付加情報に基づいて拡張機能プログラム122の組み合わせを決定して、基本機能プログラム121と決定された拡張機能プログラム122から付加機能プログラムを構成すればよい。これにより、簡単かつ柔軟に付加機能プログラムを構成することができる。また、基本機能プログラム121や拡張機能プログラム122のような付加機能プログラムモジュールをJAVA(登録商標)等の中間言語で構成すれば、マルチプラットフォームで閲覧できるので文書の汎用性が高まる。
【0047】
なお、一つの機能を一つの拡張機能プログラム122で構成するのではなく、一つの機能を複数個の拡張機能プログラム122で構成するように構成しても良い。例えば、文書表示の画像部分の表示と図形部分の表示とテキスト表示の部分を、それぞれ別の拡張機能プログラム122として構成しても良い。こうする事で、リンク機能で画像を表示する場合は同じ拡張機能プログラム122を使用できる。この場合は、描画情報の中に画像描画がある場合は画像描画用の拡張機能プログラム122を追加したり、テキスト描画がある場合はテキスト描画用拡張機能プログラム122を追加したりすれば良い。
【0048】
(4)文書構造情報・付加機能プログラム
以下、文書構造情報(ファイル)と付加機能プログラム(ファイル)を作成する手順について説明する。ここでは、図16と図17の様な二つの方法について説明する。第一の方法は、付加機能プログラムと文書構造情報を同時に作成する方法である。第二の方法は、文書構造情報を作成し、その後、文書構造情報から付加機能プログラムを作成する方法である。この場合には、描画情報は単に各ページの文書構造情報に変換してあるだけなので、描画情報から必要とする拡張機能プログラムを選択できる。また付加情報も同様に文書構造情報に記述されているので、これを取得すればよい。
【0049】
第一の方法に付いて図16を使って説明する。付加機能プログラム作成手段が行う付加機能プログラム作成ブロックでは、付加情報と描画情報を付加情報取得手段と描画情報取得手段から取得(S161)する。次に、付加情報から使用する拡張機能プログラムを決定(S162)する。これは主に、加筆機能や通信機能等の新たな機能を付加するものである。次に、描画情報から使用する拡張機能プログラムを決定(S163)する。これは、ビットマップ情報が描画情報に含まれる場合はビットマップ画像表示のための拡張機能プログラムを追加して、図形描画情報がある場合は図形表示のための拡張機能プログラムを追加する。これらの付加情報と描画情報に基づいて必要な拡張機能プログラムを決定し、基本機能プログラムと共にこれら選択された拡張機能プログラムにより付加機能プログラムを構成(S164)し、これを文書情報ファイルの一部として構成(S168)する事で、必要な機能を満たす事が出来る。また、それと共に文書構造情報ファイル作成ブロックでは、同様に付加情報と描画情報を取得(S165)し、付加情報と描画情報から文書全体の文書構造情報ファイルを作成(S166)する。この場合、描画情報は複数ページがあるかどうかも検出する。次に、各ページの描画情報から各ページ毎の文書構造情報ファイルを作成(S167)し、これを文書情報ファイルの一部として構成(S168)する。このときに各ファイルを書庫形式でカプセル化しても良い。
【0050】
第二の方法に付いて図17を使って説明する。まず、図16の文書構造情報ファイル作成ブロックと同様に、文書構造情報ファイルを作成(S171)する。次に、作成された文書全体の文書構造情報ファイルから使用する拡張機能プログラムを決定(S172)すると共に、ページ毎の文書構造情報ファイルから使用する拡張機能プログラムを決定(S173)する。これらの拡張機能プログラムと基本機能プログラムから付加機能プログラムを構成(S174)し、図16と同様に文書構造情報ファイルと付加機能プログラムから文書情報ファイルを作成(S175)する。なお、この場合、図1において矢印Aのように文書構造情報ファイルが授受される。
【0051】
(5)付加情報の取得手順
以下、付加情報を取得する手順について説明する。ここでは、ユーザが入力した入力情報に基づいて付加情報を作成する場合と、描画情報に基づいて付加情報を作成する場合について説明する。付加情報取得手段は、前者の場合は、ユーザが入力した入力情報に基づいて作成された付加情報を取得し、後者の場合は、描画情報に基づいて作成された付加情報を取得することになる。
【0052】
ユーザが入力した入力情報に基づいて付加情報を作成する場合について説明する。この入力情報は、図1の情報処理装置11を構成する図示しない入力情報取得手段が取得する。具体的には、当該情報処理装置11が提供する入力コマンドを利用して、ユーザが入力情報取得手段に入力情報を取得させる。当該情報処理装置11は、この入力情報に基づいて付加情報を作成して、付加情報取得手段13に付加情報を取得させる。
【0053】
ここで、入力情報を取得するための入力コマンドの提供処理の進行態様としては、描画情報を取得するための印刷コマンドと独立して進行する場合と、印刷コマンドにより取得された描画情報をディスプレイに表示しながら入力コマンドを提供する場合とが考えられる。後者の場合には、図1の情報処理装置11を構成する図示しない描画情報表示手段が、描画情報取得手段により取得された描画情報をディスプレイに表示させる。前者は、文書作成中に一般のアプリケーションで表示されたものを見ながら付加機能を追加し、後者は、文書完成時に印刷指示等で得られた描画情報を見ながら付加機能を追加するものである。
【0054】
前者のように、一般のアプリケーションにより文書作成時に付加情報を付加する場合は、アプリケーションの出力情報のフォーマットが判らないとアプリケーションが描画情報以外に付加した情報を検出できない。そこで、アプリケーションによって文書を作成しているときに、それと共に付加情報を取得するプログラムを動作させる必要がある。この場合、文書全体に付加情報を付加する場合は単に付加情報を付加する操作をユーザが行ったときに付加情報を取得するプログラムがユーザ入力を取得するダイアログボックス等を表示し、入力を促せばよい。
【0055】
しかしながら、リンク情報等の様に文書の内容の一部に関連して付加される付加情報は、図18の様に付加情報の取得だけではなく、付加情報に関係する文書内容の部分の位置を取得する必要がある。この様な場合は通常文書に何らかの情報を取得する方法や、埋め込む方法を使えばよい。例えば、画像等に情報を付加する場合は、付加情報を付加するときに画像の特徴量を検出しておく。そして、描画情報を取得したときに描画情報の画像の部分の特徴量を照合し、どの画像に取得された付加情報が当てはまるかを検出する。また、特定の画像に付加情報を付加する場合にその画像に電子透かし技術を用いてオリジナルの画像に付加情報を重層し、その画像をオリジナルの画像と差し替えても良い。同様に、特定の文字列に付加情報を付加する場合は、その部分と前後の文字コードを取得して描画情報を取得したときに取得した文字コードから付加情報を付加する場所を検出しても良い。また、付加情報を付加する文字列のフォントを特殊なフォントに変えることで、付加情報が存在する文字列に印を付けても良い。
【0056】
後者のように、アプリケーションにより文書を印刷し、その描画情報を見ながら付加情報を付加する場合は、前述の様な付加位置の照合や付加位置にしるし付けるなどを一般のアプリケーション使用時に行う必要が無い。しかしながら、ユーザが文書を編集時に特定部分に付加情報を付加する場合には対応できない。
【0057】
ここまでは、ユーザが入力した入力情報に基づいて付加情報を作成する場合について説明したが、ここからは、描画情報に基づいて付加情報を作成する場合について説明する。この場合、図19の様に作成文書の最後または最初に付加情報の一覧のページを設け、図1の矢印Bの様な流れで文書印刷指示時に描画情報を取得して付加情報ページのテキスト描画情報から付加情報を取得しても良い。よって図20の様に、付加情報取得手段は一般のアプリケーションの作成編集時と印刷指示後の描画情報表示時(S201−S204)に、ダイアログボックス等でユーザの入力を促す事で付加情報を取得(S205・S206)し、描画情報と取得した付加情報から文書情報ファイルを作成(S207)すればよい。
【0058】
(変形例)
以下、図1の情報処理装置11の変形例について説明する。
【0059】
(A)文書ID
図1の情報処理装置11において、印刷指示前の一般のアプリケーションで作成した文書ファイルのファイル名や、格納先のアドレスを自動的に取得して付加情報として付加しても良い。また、通信機能を備えたカプセル化文書で通信文書を特定する為の文書IDを、文書情報ファイル作成時に生成しても良い。この文書IDは、当該情報処理装置11を構成する図示しない文書ID生成手段が生成する。この場合はユニークな番号を生成する為に、加筆情報のデータのチェックサムと作成時の時刻データからIDを生成しても良い。この場合、通常コンピュータ内の時計機能はミリ秒単位の情報を取得できるので、この様な時刻データを利用する事でよりユニークなIDを生成できる。この生成したIDを前述の様に付加情報として文書構造情報ファイル内に出力する事で、ユニークなIDを持つ文書が作成出来る。この作成した文書情報ファイルを単純にコピーして配布する事で、通信機能により文書間通信を行うことが出来る。また、このIDを文書管理に使用しても良い。つまり、文書作成時に付与されたIDが異なる場合は、異なる文書と判断しても良い。また、文書情報ファイルを再編集した場合に新たな文書IDを付与すると共に元からのIDも保持する事で、原本の探索に使用できる。つまり、最初に付与されたIDを持つ文書情報ファイルが原本に成るので、これを使って原本を探索できる。
【0060】
(B)文書の管理・配布
ここでは、作成された文書の管理や配布等に付いて述べる。現在、文書を作成するアプリケーションは文書を作成するに留まり、管理や配布は別のアプリケーションで行っている。この様な方法でも文書作成と管理が行えるが、一元的に管理されていない為に管理が適切に出来ない。例えば文書を作成後、配布先はユーザが勝手配布するので意識して配布先を記録して置かないと管理されない。したがってここでは、文書情報ファイル作成時に自動的に配布、管理が行える方式について述べる。
【0061】
この様な管理情報は前述の付加情報に含まれる。そこで、図19や図20で述べたように、管理に対する付加情報を描画情報から得る方法に付いて述べる。まず、ユーザは一般の文書作成アプリケーションを用いて文書内容を記述する。次に、図21の様に付加情報ページとして以下の様に作成者、作成日、配布先、保存場所等を記述する。ここで、この記述情報は付加情報であることを付加情報取得手段に認識させる為に、ページの初めにヘッダーとしての「***付加情報ページ***」と言うテキスト情報を記述する。これに付いてはよりユニークのコードになるように特殊なフォントで記述しても良いし、複雑なコードを記述しても良い。また、この様なページのテンプレートを予め用意しておいても良い。
【0062】
これに付いては、図22の様なサブルーチンを付加情報取得手段に付加すればよい。まず、付加情報取得手段は描画情報を描画情報取得手段から取得(S221)する。次に、描画情報のテキスト情報を調べ、付加情報ページを表すヘッダテキストがあるか検出(S222)する。付加情報ページのヘッダがある場合は描画情報から付加情報を抽出(S223)する。この様な操作を全てのページの描画情報に対して繰り返す事で付加情報が取得(S224・S225)できる。この付加情報を、前述の様に文書構造情報ファイル内に記述されるように出力する。次に、文書情報ファイル作成手段は文書構造情報ファイル内に記述された付加情報を元に、配布先や保存先を判断し配布や保存(S226−S230)を行なう。このために、文書情報ファイル作成手段は付加情報を取得し、付加情報内に配布先が指示されている場合は、配布先に電子メール等で文書を配布する。また、保存先が指示されている場合は保存先に保存する。保存先が指示されていない場合はローカルに保存する。
【0063】
保存や配布された文書情報ファイルは、付加機能プログラムにより簡単に配布先や保存先の情報を文書閲覧者に表示させることも出来る。また、付加機能プログラムに呼び出されたときに配布先等を出力するモジュールを付加することで、情報処理装置11が複数の文書情報ファイルから特定の配布先に配布された文書を検索したい場合は、情報処理装置11がそれぞれの文書の付加機能プログラムを呼び出し配布先を取得する事で、文書情報ファイル作成手段により文書情報ファイルに変換する事で検索できる。これに付いては作成者、作成日等も同様に行なえる。この様に一般のアプリケーションで色々な種類の文書を作成しても、本実施例では付加機能プログラムがカプセル化されているので配布先で閲覧する為のアプリケーションが無い等の問題が回避され、また文書内に保存先や配布先が自動的に保持されているので管理がし易く、またユーザが配布や保存を別のアプリケーションで行なう必要がなくなる。
【0064】
また、付加機能プログラムをHTMLのオブジェクトとして扱えるアプレットで記述する事で、本実施例に係る文書を簡単にWebページ化できるので、Webサーバ上に保存できる。この場合は配布先にはこのWebページのリンク情報を送るだけでよい。また、特定のデータベースに保存する場合は付加情報の作成者、作成日等の情報を元にデータベースに自動的に登録するようにしても良い。また、配布後自動的に文書情報ファイルを起動できるようにしても良い。この場合は本出願人の通信機能により配布先の閲覧者とすぐに文書間通信によるコミュニケーションのセッションに移る事が出来る。
【0065】
(C)文書の読込・結合
文書情報ファイルが作成された後には、文書情報ファイルを直接編集できるエディタを用いて文書情報ファイルを編集するようにしても良い。この場合は、図1の情報処理装置11に図示しない文書情報ファイル読込手段と編集操作取得手段とを設け、文書情報ファイル読込手段により以前作成された文書情報ファイルを読み込み、編集操作取得手段によりユーザの編集操作を取得して文書情報ファイルを編集すればよい。
【0066】
さらに、文書情報ファイル読込手段により以前作成された文書情報ファイルを読み込むと共に、それとは別個の描画情報と付加情報から新たな文書構造情報ファイルと付加機能プログラムを作成して新たな文書情報ファイルを作成し、両者を結合する事で複数文書内容からなる文書情報ファイルが作成できる。これにより例えば、プレゼンテーション資料とそれに関する電子メール文書等の複数の種類の文書をまとめて管理出来る。従来の様な一般的なアプリケーションを使って文書を作成する場合は、この様な異種のフォーマットの文書を結合して表示することは出来ない。この場合は、図23の様に単にページ単位で文書内容を結合すればよいので、文書構造情報ファイルはそれぞれの文書の描画情報と付加情報を表すページ毎の文書構造情報ファイルを文書全体の文書構造情報ファイル内で図8の様に関連付ければ良い。また付加機能プログラムは、図17の様に文書構造情報ファイルの定義内容から拡張機能プログラムの選択を決定すればよい。
【0067】
(D)情報処理方法・情報処理プログラム
図1の情報処理装置11は、本発明に係る「情報処理装置」の実施の形態の例である。さらに、図1の情報処理装置11により実行される情報処理方法は、本発明に係る「情報処理方法」の実施の形態の例である。さらに、当該情報処理方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムは、本発明に係る「情報処理プログラム」の実施の形態の例である。
【0068】
【発明の効果】
このように、本発明により、文書作成用プログラムや文書閲覧用プログラムを使用せずに文書を閲覧することができる文書情報ファイルが作成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】文書情報ファイルを作成する情報処理装置を表す。
【図2】文書情報ファイルを表す。
【図3】一般的な文書を表す。
【図4】タグの使用態様を表す。
【図5】各描画と各タグとの対応関係を表す。
【図6】描画情報を文書情報に変換する手順を表す。
【図7】文書構造情報ファイルを表す。
【図8】タグの使用態様を表す。
【図9】文書情報ファイルを表す。
【図10】タグの使用態様を表す。
【図11】タグの使用態様を表す。
【図12】付加機能プログラムについて説明するための図である。
【図13】基本機能プログラムの動作に関する図である。
【図14】拡張機能プログラムの動作に関する図である。
【図15】拡張機能プログラムの動作に関する図である。
【図16】文書構造情報と付加機能プログラムを作成する手順を表す。
【図17】文書構造情報と付加機能プログラムを作成する手順を表す。
【図18】付加情報の取得手順について説明するための図である。
【図19】付加情報の取得手順について説明するための図である。
【図20】付加情報の取得手順について説明するための図である。
【図21】文書の管理・配布について説明するための図である。
【図22】文書の管理・配布について説明するための図である。
【図23】文書の読込・結合について説明するための図である。
【符号の説明】
11 情報処理装置
12 描画情報取得手段
13 付加情報取得手段
14 文書情報ファイル作成手段
15 文書構造情報作成手段
16 付加機能プログラム作成手段
21 文書情報ファイル
22 コンテンツファイル
23 文書構造情報ファイル
24 付加機能プログラムファイル
121 基本機能プログラム
122 拡張機能プログラム

Claims (5)

  1. 文書情報ファイルを作成する情報処理装置であって、前記文書情報ファイルを作成するための描画情報を取得する描画情報取得手段と、前記文書情報ファイルを作成するための文書の全体に関わる情報及び文書の特定部分に関わる情報とを含む付加情報を取得する付加情報取得手段と、前記文書情報ファイルを作成する文書情報ファイル作成手段とを備え、
    前記文書情報ファイル作成手段は、
    前記描画情報取得手段から取得した描画情報を文書構造情報ファイルとコンテンツファイルに変換し、
    前記付加情報から使用する拡張機能プログラムを決定し、前記描画情報から使用する拡張機能プログラムを決定し、前記付加情報と前記描画情報に基づいて必要な拡張機能プログラムを決定し、前記文書構造情報ファイルを読み込む基本機能プログラムと共に選択された拡張機能プログラムにより付加機能プログラムを構成する付加機能プログラム作成手段とを備え、
    前記コンテンツファイルと、前記文書構造情報ファイルと、前記付加機能プログラムを有する付加機能プログラムファイルとを前記文書情報ファイルとして作成することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記文書情報ファイル作成手段は、前記コンテンツファイルと前記文書構造情報ファイルと前記付加機能プログラムファイルとを分割可能な書庫形式でカプセル化したカプセルファイルを、前記文書情報ファイルとして作成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 文書情報ファイルを作成する情報処理方法であって、情報処理装置の備える描画情報取得手段による、前記文書情報ファイルを作成するための描画情報を取得する描画情報取得段階と、情報処理装置の備える付加情報取得手段による、前記文書情報ファイルを作成するための文書の全体に関わる情報及び文書の特定部分に関わる情報とを含む付加情報を取得する付加情報取得段階と、情報処理装置の備える文書情報ファイル作成手段による、前記文書情報ファイルを作成する文書情報ファイル作成段階とを備え、
    前記文書情報ファイル作成段階は、前記描画情報取得段階で取得した描画情報を文書構造情報ファイルとコンテンツファイルに変換する段階と、
    情報処理装置の備える付加機能プログラム作成手段による、前記付加情報から使用する拡張機能プログラムを決定し、前記描画情報から使用する拡張機能プログラムを決定し、前記付加情報と前記描画情報に基づいて必要な拡張機能プログラムを決定し、前記文書構造情報ファイルを読み込む基本機能プログラムと共に選択された拡張機能プログラムにより付加機能プログラムを構成する付加機能プログラム作成段階とを備え、
    前記コンテンツファイルと、前記文書構造情報ファイルと、前記付加機能プログラムを有する付加機能プログラムファイルとを前記文書情報ファイルとして作成することを特徴とする情報処理方法。
  4. 前記文書情報ファイル作成段階は、前記コンテンツファイルと前記文書構造情報ファイルと前記付加機能プログラムファイルとを分割可能な書庫形式でカプセル化したカプセルファイルを、前記文書情報ファイルとして作成することを特徴とする請求項3に記載の情報処理方法。
  5. 請求項3又は4に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
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