JP4020450B2 - 粉粒体の輸送方法とその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、粉粒体の輸送方法とその装置に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、コアンダスパイラルフローによる粉粒体の管内輸送において、背圧による支障を軽減し、回収圧力を高めて、より効率的な輸送を可能とする改善された、新しい方法とそのための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来より、無機物、有機物、金属や合金等の粉末、さらには、食品や医薬品等の粉末を、高圧の空気等の気体によって管内を気力輸送する方法が知られており、そのための装置手段についても、すでに様々なものが実用化されている。
たとえばこのような装置のひとつとして、図1に示したようなインゼクション・フィーダーが知られている。このインゼクション・フィーダーでは、ノズル(50)から輸送管路(53)に向かって、高圧の空気等を噴出させ、周囲の空気を噴流によりデフューザ(51)に引き込み、このフィーダー(52)において生じる低圧で粉粒体(54)を吸引して輸送管路(53)内にその粉粒体を輸送することになる。
【0003】
このインゼクション・フィーダーにおいては、以上のようにノズル(50)とデフューザ(51)とにより特有の構造とし、しかもノズル(50)を絞り型ノズルとして、ノズル(50)から噴出する流体の運動エネルギーにより粉粒体を加速し、デフューザ(51)で輸送に必要な圧力とする。この場合、絞り型ノズル(50)からの空気等の噴出速度は、音速まで加速させることができるため、大量の粉粒体を輸送することが可能である。
【0004】
しかしながら、このようなインゼクション・フィーダーに代表される従来の装置においては、管路内での輸送流体の流れが、一般的な乱流であるために、輸送される粉粒体は非常に乱れた動きをし、粉粒体と管壁との激しい衝突と摩擦が避けられない。そのため、圧力損失というエネルギーロスが非常に大きく、効率的な輸送方法とは言えないのが実状であった。
【0005】
また、この激しい衝突と摩擦は、粉粒体の破損、品質の劣化、そして輸送管そのものの劣化損傷をもたらす原因となっていた。
そして、不規則な脈動が避けられないという問題もあった。
このような従来の気力輸送方法と、そのための装置の欠点を解決するために、この発明の発明者は、輸送管路内の輸送流体を制御し、管軸に収斂した特異な旋回流としてのコアンダスパイラルフローによって粉粒体と管壁との衝突や摩擦を激減させ、効率よく粉粒体を気力輸送することのできる新しい輸送手段を提案している。
【0006】
その方法は、この発明の発明者が各種の応用分野への適用について積極的に検討を進めてきたコアンダスパイラルフローをその輸送のための原理としているものである。
すなわち、このコアンダスパイラルフローは、流体の流れる軸方向流とその周囲との速度差、および密度差が大きく、管軸の流れが速く外側の流れが遅い、いわゆるスティーパな速度分布を示すという特徴を有している。さらに、たとえば乱れ度が通常の乱流の0.2に対して0.09と半分以下の値を示し、通常の乱流とは異なる特異的な状態を形成するという特徴を有している。軸方向ベクトルと半径方向ベクトルとの合成によって特有なスパイラル流が形成されているものである。
【0007】
図2はこの発明の発明者がすでに提案している気力輸送のためのノズル装置を示した模式図である。
例えばこの図2に示したように、粉粒体を輸送するための所定の輸送管路(3)に対し、コアンダノズル(1)が接続される。このコアンダノズル(1)の環状のコアンダスリット(4)からは輸送管路(3)方向に向けて高圧流体が吹き出される。この圧縮空気等の高圧流体は、その供給手段により供給路(5)と分配室(10)とを経由して環状コアンダスリット(4)に供給される。この状態において、コアンダノズル(1)の吸引口(6)からは所定の粉粒体(2)が吸引される。
【0008】
また、コアンダノズル(1)については、輸送管路(3)の接続口(8)と環状のコアンダスリット(4)との間に、傾斜面(9)が設けられている。
この傾斜面(9)の角度を例えば5〜70°程度とすることにより、旋回流としてのスパイラルフローが形成され、また、吸引口(6)には強い負圧吸引力が生じ、その結果この負圧吸引力によって粉粒体(2)がノズル(1)内に吸引され、この粉粒体(2)は輸送管路(3)内をコアンダスパイラルフローによって輸送される。
【0009】
以上の通りのコアンダスパイラルフローによる輸送は、粉粒体と管壁との摩擦、衝突が少なく、不規則な脈動を抑え、非常に効率の良い輸送を可能とする。
しかしながら、その後の発明者らの検討によって、このコアンダスパイラルフローによる粉粒体の輸送においても、さらに以下のような改善すべき点があることが明らかになってきた。
【0010】
1)コアンダノズル(1)のスリット(4)より吹き出す高圧の空気等の流体とコアンダノズル(1)の吸引口(6)より吸い込む吸入流体が、すべて輸送管路(3)に流れる構造になっているため、コアンダノズル(1)の口径を縮小する場合や輸送管路の距離を増加させる場合、さらには、高圧流体の風量を増加させる場合においては、コアンダノズル(1)の背圧が上昇してしまう。
【0011】
2)コアンダノズル(1)の内部構造が同じ条件であれば、背圧の上昇に伴い吸引口(6)での吸入流量が減少してしまう。すなわち、吸引口(6)から粉粒体(2)を吸い込んで輸送する際に、条件によっては被輸送物としての粉粒体の吸い込みが困難になる場合もあった。
3)コアンダノズル(1)に供給する高圧流体の風量を増加することにより、コアンダノズル(1)の回収圧力、すなわち、粉粒体の輸送に寄与する圧力は増加するが、輸送管路(3)内の風量も同時に増加するので、その回収圧力以上に背圧が増加し、吸引口(6)での吸入量の減少は避けられない。
【0012】
つまり、コアンダノズル(1)での背圧の上昇にともなう問題が、より長距離の管内輸送や、より効率的な粉粒体の輸送にとって解決すべき課題としてあった。
この発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、コアンダスパイラルフローによる輸送の優れた特徴を生かしつつ、しかもコアンダノズルでの背圧の上昇にともなう不都合を回避し、コアンダノズルの回収圧力を向上させることのできる改善された技術手段を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の粉粒体の輸送方法及び輸送装置を提供する。<1>コアンダスパイラルフローによる管路内での粉粒体の気力輸送方法であって、粉粒体の吸い込み口とともに、高圧気体を輸送管路方向に吹き出す環状スリットとを備えたコアンダノズル装置の、環状スリットと輸送管路接続口との間、または、輸送管路接続口に接続された管路にコアンダノズルでの背圧の上昇を防ぐための大気と連通する孔または間隙からなる気体の局所分離手段を設けて、粉粒体輸送の回収圧力を向上させることを特徴とする粉粒体の輸送方法。<2>気体の局所分離手段の孔または間隙を変化させて、気体の分離割合を調節しながら粉粒体を輸送することを特徴とする請求項1に記載の粉粒体の輸送方法。<3>気体の局所分離手段の孔または間隙に高圧気体を吹き込んで、コアンダノズル装置への粉粒体の吸い込みを制御することを特徴とする請求項1または2に記載の粉粒体の輸送方法。<4>コアンダフローによる管路内での粉粒体の気力輸送のための装置であって、粉粒体の吸い込み口と、高圧気体を輸送方向に吹き出す環状スリットとを備えたコアンダノズル装置の環状スリットと輸送管路接続口との間、または、輸送管路接続口に接続された管路にコアンダノズルでの背圧の上昇を防ぐための大気と連通する孔または間隙からなる気体の局所分離手段が設けられていることを特徴とする粉粒体の輸送装置。<5>気体の局所分離手段は、気体の分離割合が調節自在とされていることを特徴とする請求項4に記載の粉粒体の輸送装置。<6> 気体の局所分離手段の孔または間隙の大気への連通口がコアンダノズル装置の吸い込み近傍に設けられている請求項4または5に記載の粉粒体の輸送装置。<7>気体の局所分離手段の孔または間隙が高圧気体の吹き込み手段に連通されていることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の粉粒体の輸送装置。
【0016】
【発明の実施の形態】
この発明は、上記のとおりの方法と装置とによって、コアンダスパイラルフローによる輸送の特徴、すなわち、粉粒体の管壁への衝突、摩擦を抑え、粉粒体の破損、劣化、そして輸送管の劣化損傷を抑え、かつ不規則な脈動も抑えるという優れた作用を実現するとともに、ノズル装置での背圧の上昇にともなう問題を解消し、回収圧力を向上させてより効率的な粉粒体の輸送を可能とする。
【0017】
以下、実施例を示し、この発明の実施の形態について説明する。
【0018】
【実施例】
図3は、この発明の例を示したノズル装置部の断面図である。
たとえばこの図3に示したように、この発明の粉粒体輸送のためのコアンダノズル(1)は、前記の図2と同様に、粉粒体の吸引口(6)と、環状コアンダスリット(4)、傾斜面(9)、並びに空気等の高圧の気体を環状コアンダスリット(4)に供給するための供給路(5)と分配室(10)とを有している。
【0019】
そして、この例においては、たとえば、高圧気体(A)は、ノズル管路(11)の周囲に2重円筒構造として設けられた高圧室(12)を経由して供給路(5)並びに分配室(10)を介して環状コアンダスリット(4)に供給される構造としている。そしてまた、コアンダノズル(1)には、流れを絞り、かつわずかに拡大するためのスロート部(7)を設けてもいる。
【0020】
さらに、この図3に例示したように、この発明のコアンダノズル(1)を用いた輸送装置の特徴として、コアンダノズル(1)の下流側には、気体の局所分離手段(13)としての、大気と連通する孔または間隙を設けている。
この気体の局所分離手段は、空気等の気体の分離、たとえば大気中への排気の割合と自在に調節できるようにすることが考慮される。
【0021】
この調節のために、図3に例示したように、排気経路に弁(130)を設けることや、ノズル管路(11)に接続される輸送管路(3)を移動可能とすること、例えば、図4に例示したように、大気と連通する間隙(131)には、輸送管路(3)の端部に固定され、バッファ(141)および排気口(142)を備えた接続部材(14)を配設し、その部材内周と輸送管路の外周とのネジ(143)を輸送管路(3)とともに回転させることにより、大気と連通する間隙(131)の断面積を自在に調節してもよい。
【0022】
あるいはまた、例えば図5に例示したように、ノズル管路(11)、またはノズル管路(11)の端面である接続口(8)に接続される輸送管路(3)に大気と連通する孔(132)を設け、その外周に配置したシャッター部材(15)をスライドすることによって、大気と連通する孔(132)の断面積を自在に調節するようにしてもよい。
【0023】
またさらに、例えば図6に例示したように、コアンダノズル(1)側のノズル管路(11)の径より大きい輸送管路(3)端部に、気体の局所分離手段として、間隙(131)から大気へと連通する排気管部(16)を設け、この排気管部(16)にはノズル(17)から高圧気体が吹き込まれるようにし、ノズル(17)からの高圧気体の流量を調節することで、その噴流の持つ動圧を変化させ、排気する気体の流量を調節するようにしてもよい。
【0024】
気体の局所分離手段として、図3のように弁(130)を排気経路に設ける場合には、この弁(130)による調節の構造は、ボールバルブ、玉形弁、バタフライ弁等の機械的な開閉手段や、形状記憶合金、圧電素子等の新素材を利用したもの等の適宜なものであってよい。
そして、これらの弁(130)の構造は、上記の孔(132)や間隙(131)の断面積の調節、あるいは動圧を利用した調節と適宜に組合わせてもよい。
【0025】
また、気体の局所分離のための手段は、高圧気体の大気中への排気という手段だけでなく、粉粒体と高圧気体とを局所的に分離するための各種の手段として考慮される。例えば、輸送管路(3)等に、粉粒体よりも開口の小さなメッシュのネットを内装し、局所的に、粉粒体を分離するようにすることや、あるいは、内径の拡大部を設けて局所的に分離可能としてもよい。あるいは、図7に例示したように、通常の捕集器としてのサイクロンよりも排気口の断面積を小さくしたサイクロン(18)によって、局所排気を行うようにしてもよい。サイクロン(18)内部の圧力が上昇し、サイクロン(18)下部に輸送管路を接続すれば粉粒体の輸送は可能となる。
【0026】
図8は、この発明の方法のための別の装置例を示した断面図であり、図9は、そのコアンダノズル部の拡大断面図である。
この例においては、高圧気体の局所的分離手段としての間隙(131)は、より環状コアンダスリット(4)に近接して設けられており、その大気への連通口(1311)は、コアンダノズル(1)の吸引口(6)の近傍周囲に設けられている。
【0027】
そしてまた、この例においては、環状コアンダスリット(4)に高圧気体を供給する供給路(5)には、送気管(19B)が連通され、この送気管(19B)より高圧気体が送り込まれるようになっている。同時に、別の送気管(19A)からも高圧気体が送り込まれ、この送り込まれた高圧気体は、その動圧によって、間隙(131)からの排気量を調節し、粉粒体の吸い込みを制御するようにしている。
【0028】
上記のように動圧による調節が行われ、あるいは行われずに、高圧気体は連通口(1311)より局部的に排出されることになるが、間隙(131)からの連通口(1311)を吸引口(6)の近傍周囲に設けるこの例の場合には、排気によって、粉粒体の混入部としての吸引口(6)での粉粒体の流動化が促され、2次気体源としての外気の流入が防止され、温度や湿度の維持を図ることができる。
【0029】
一般的に、管内を流速Uで流れる流体の、区間Δxにおける圧力損失Δpは、
ΔP=Δx(λ/D)ρU2 /2・・・・・・・(1)
(λ:管摩擦係数、D:管内径、ρ:流体の密度、U:流速)
で表わされ、装置側の条件および流体の条件が同じであるならば、圧力損失ΔPは流速Uの二乗に比例する。
【0030】
コアンダスパイラルフローによる場合にも、輸送管路において発生する損失圧力はほぼ流速の二乗に比例する。この圧力損失がノズルの背圧となる。
一方、その回収圧力は、装置側の条件が同じであるならば、供給する流量にほぼ比例する。
そこで回収圧力を上げるために供給する空気量を増加させると、輸送管路の流速が増し、回収圧力は向上するものの、それ以上に輸送管路の圧力損失が増加してしまい、その背圧により吸入量は減少してしまうという問題がある。
【0031】
これに対して、この発明においては、以上例示した手段によって、輸送管路内の圧力を必要以上に高めることなく、特に輸送管路の口径を縮小した場合や、輸送管路の距離が増加した場合においても、背圧以上の回収圧力を発生させることができる。
この優れた作用効果を、以下に試験例として示すことにする。
【0032】
試験例1
実際に、この発明とこれまでのコアンダスパイラルノズルの特性を測定比較してみる。
測定条件としては、図3の装置において、コアンダスパイラルノズルの環状スリット(4)の径を22mm、スロート部(7)の径を10mm、高圧エアーの供給圧力を300KPa、輸送管路内径を13mmとし、ノズル噴出口(20)から2mのところに、幅2mmの、大気と連通する間隙(131)を設け、この間隙(131)を閉じた場合を従来技術とし、全開した場合をこの発明として比較した。
【0033】
まずはじめに、コアンダノズル(1)に供給する高圧エアーの圧力を一定に保ちながらコアンダノズル(1)の環状スリット(4)の巾を変え、供給する高圧エアーの風量を変化させた。
次に、供給する高圧エアーの風量をあらかじめ決められた値に合わせ、コアンダノズル(1)に吸い込まれる空気の風量を測定した。
【0034】
接続配管距離をパラメータとして、高圧エアー供給風量に対する、吸引口(6)における吸入風量の変化を図10(a)(b)に示した。図10(a)は従来技術、図10(b)はこの発明の結果を示している。
従来技術においては、接続配管距離の増加にともない吸入風量が大幅に減少してしまい、例えば接続配管距離が17.5mの場合、高圧供給風量を100Nl/min以上では、その吸入風量はほとんど0となってしまう。
【0035】
一方、この発明においては、接続配管距離がいかなる場合においても、従来技術に比べて吸入風量が著しく増加する。
また、この発明においては、接続配管距離が5mや7.5mの場合、ある一定の範囲で高圧エアー供給風量の増加に伴い吸入風量の増加が確認され、したがって、供給する高圧エアーの風量を調節することにより吸入風量を制御することが可能であり、その結果、輸送能力を制御することも可能となる。
【0036】
試験例2
前記の試験例1と同様の条件において、接続配管距離をパラメータとして、高圧エアー供給風量(Nl/min)に対する、回収圧力(ノズル出口近傍の接続輸送管路内の圧力)(kgf/cm2 )を測定した。その結果を示したものが図11(a)(b)である。
【0037】
図11(a)に示したように、従来技術では、接続配管距離が短いとき(例えば接続配管距離が7.5mまで)は、高圧エアー供給風量に比例して回収圧力が増加しているものの、接続配管距離が長くなると(例えば接続配管距離が12.5m以上)、高圧エアー供給風量を増加させても回収圧力は増加しない。
一方、図11(b)に示したように、この発明においては、接続配管距離にかかわらず、高圧エアー供給風量に比例して回収圧力を増加させることができた。
【0038】
もちろん、この発明は、以上の例示によって何ら限定されるものではなく、細部について様々な態様が可能であることは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】
以上詳しく説明した通り、この発明においては、接続配管距離等にかかわらず、高圧流体供給風量の増加に伴い吸入風量が著しく増加し、また、高圧流体供給風量に比例して回収圧力も増加し、コアンダノズルの背圧の上昇を回避することが可能であり、被輸送物の効率的な輸送が可能となる。
【0040】
またさらに、大気と連通する孔または間隙の断面積等を変化させることにより、排気流量を調節し、輸送能力を制御することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の粉粒体輸送装置を示した断面図である。
【図2】この発明者が提案したコアンダスパイラルノズルを示した断面図である。
【図3】この発明の装置を例示した断面図である。
【図4】図3の装置の間隙の調節を例示した断面図である。
【図5】孔の調節を例示した断面図である。
【図6】図4および図5とは別の気体の局所的分離手段を例示した断面図である。
【図7】サイクロンを用いた気体の局所的分離手段を例示した概要図である。
【図8】図3とは別の装置例を示した断面図である。
【図9】図8の要部拡大断面図である。
【図10】(a)(b)は、吸引口における吸入風量についての比較を示した図である。
【図11】(a)(b)は、回収圧力の変化についての比較を示した図である。
【符号の説明】
1 コアンダノズル
2 粉粒体
3 輸送管路
4 環状コアンダスリット
5 供給路
6 吸引口
7 スロート部
8 接続口
9 傾斜面
10 分配室
11 ノズル管路
12 高圧室
13 気体の局所的分離手段
130 弁
132 間隙
1311 連通口
132 孔
14 接続部材
141 バッファ
142 排気口
143 ネジ
15 シャッター部材
16 排気管部
17 ノズル
18 サイクロン
19A、19B 送気管
20 ノズル噴出口

Claims (7)

  1. コアンダスパイラルフローによる管路内での粉粒体の気力輸送方法であって、粉粒体の吸い込み口とともに、高圧気体を輸送管路方向に吹き出す環状スリットとを備えたコアンダノズル装置の、環状スリットと輸送管路接続口との間、または、輸送管路接続口に接続された管路にコアンダノズルでの背圧の上昇を防ぐための大気と連通する孔または間隙からなる気体の局所分離手段を設けて、粉粒体輸送の回収圧力を向上させることを特徴とする粉粒体の輸送方法。
  2. 気体の局所分離手段の孔または間隙を変化させて、気体の分離割合を調節しながら粉粒体を輸送することを特徴とする請求項1に記載の粉粒体の輸送方法。
  3. 気体の局所分離手段の孔または間隙に高圧気体を吹き込んで、コアンダノズル装置への粉粒体の吸い込みを制御することを特徴とする請求項1または2に記載の粉粒体の輸送方法。
  4. コアンダフローによる管路内での粉粒体の気力輸送のための装置であって、粉粒体の吸い込み口と、高圧気体を輸送方向に吹き出す環状スリットとを備えたコアンダノズル装置の環状スリットと輸送管路接続口との間、または、輸送管路接続口に接続された管路にコアンダノズルでの背圧の上昇を防ぐための大気と連通する孔または間隙からなる気体の局所分離手段が設けられていることを特徴とする粉粒体の輸送装置。
  5. 気体の局所分離手段は、気体の分離割合が調節自在とされていることを特徴とする請求項4に記載の粉粒体の輸送装置。
  6. 気体の局所分離手段の孔または間隙の大気への連通口がコアンダノズル装置の吸い込み近傍に設けられている請求項4または5に記載の粉粒体の輸送装置。
  7. 気体の局所分離手段の孔または間隙が高圧気体の吹き込み手段に連通されていることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の粉粒体の輸送装置。
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