JP4019331B2 - 水処理剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水処理剤に関する。さらに詳しくは、本発明は、ボイラ系、冷却水系、温水系、集じん水系などにおいて、加熱管、熱交換器、凝縮器、重合釜、配管などにスケール、スラッジ、スライムなどが付着又は沈積することによって生じる、伝熱阻害、流量低下、局部腐食発生などの障害を防止するために用いる水処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ボイラ系、冷却水系、集じん水系、給水配管系などにおいて、水と接触する金属表面へのスケールの付着、汚れの沈積、汚れの下部で発生する局部腐食などを防止する目的で、スケール及び汚れ防止剤として重合りん酸塩やカルボン酸系高分子化合物などが使用されている。
しかしながら、重合りん酸塩は容易に加水分解されて、正りん酸塩となり、pH、カルシウム硬度及び水温が高い水系では、りん酸カルシウムとして析出し、スケール障害を加速する欠点がある。また、りんを含む排水は湖沼、内海などの閉鎖水域において、富栄養化の問題を生じるので、りんを含む薬品は、その使用量が制限されなければならない。
また、カルボン酸系高分子化合物は、水中の多価金属イオン濃度が高くなると不溶性塩を形成し、それ自体が析出するために有効に作用しなくなる。特に、カルシウムイオンの濃度が高くなると、不溶性塩の形成により水が白濁し、沈殿を生じる。
特開平2−9496号公報には、金属イオン濃度が高い系でも析出を防止し得る、りん系化合物を含まないスケール防止用の水処理剤として、共役ジエンスルホン酸と(メタ)アクリル酸の共重合体を含有する水処理剤が提案されている。この水処理剤は、従来より用いられているポリアクリル酸ナトリウムと比較すると優れているものの、そのスケール及び汚れ防止効果についてはさらに一層の向上が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、りんを含有せず、多価金属イオンと不溶性塩を生じることがなく、スケール及び汚れ防止効果に優れ、その効果が長期間持続するとともに、さらに金属腐食抑制効果にも優れた水処理剤を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、共役ジエンスルホン酸単位、(メタ)アクリル酸単位及び(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル単位若しくは(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸単位を有する3成分系共重合体が優れたスケール及び汚れ防止効果を発揮することを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)一般式[1]で表される共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩
【化10】
(ただし、式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、水素、メチル基又は−SO3X1であり、かつ、R1〜R6の1つ以上はメチル基であり、R1〜R6の1つ以上は−SO3X1であり、X1は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基である。)、
一般式[2]で表される(メタ)アクリル酸及び/又はその塩
【化11】
(ただし、式中、R7は水素又はメチル基であり、X2は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基である。)、並びに、
一般式[4]で表される(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸及び/又はその塩
【化12】
(ただし、式中、R9及びR10は水素又はメチル基であり、X3は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基である。)
より合成される3成分系共重合体を含有することを特徴とする水処理剤、
(2)さらに金属腐食抑制剤を含有する第(1)項記載の水処理剤、及び、
(3)一般式[1]で表される共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩
【化16】
(ただし、式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 及びR 6 は、水素、メチル基又は−SO 3 X 1 であり、かつ、R 1 〜R 6 の1つ以上はメチル基であり、R 1 〜R 6 の1つ以上は−SO 3 X 1 であり、X 1 は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基である。)、
一般式[2]で表される ( メタ ) アクリル酸及び/又はその塩
【化17】
(ただし、式中、R 7 は水素又はメチル基であり、X 2 は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基である。)、並びに、
一般式[4]で表される ( メタ ) アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸及び/又はその塩
【化18】
(ただし、式中、R 9 及びR 10 は水素又はメチル基であり、X 3 は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基である。)
より合成される3成分系共重合体を含有する水処理剤を、該3成分系共重合体固形分の濃度が0 . 1〜1 , 000mg/リットルとなるよう水系に添加することを特徴とする水処理方法、
を提供するものである。
さらに、本発明の好ましい態様として、
(4)3成分系共重合体が、共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩の単位5〜50モル%、(メタ)アクリル酸及び/又はその塩の単位40〜90モル%、並びに(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸及び/又はその塩の単位1〜20モル%より構成される第(2)項又は第(3)項記載の水処理剤、
(5)3成分系共重合体の重量平均分子量が、500〜300,000である第(1)項、第(2)項又は第(4)項記載の水処理剤、
(6)金属腐食抑制剤が、多価金属塩、ホスホン酸塩、アゾール類、りん酸塩、ホスホノカルボン酸塩、アミン類及びりん酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である第(2)項又は第(4)項記載の水処理剤、
(7)3成分系共重合体が、共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩の単位5〜50モル%、(メタ)アクリル酸及び/又はその塩の単位40〜90モル%、並びに(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸及び/又はその塩の単位1〜20モル%より構成される第(3)項記載の水処理方法、
(8)3成分系共重合体の重量平均分子量が、500〜300,000である第(3)項、又は第(7)項記載の水処理方法、
(9)水処理剤が、さらに金属腐食抑制剤を含有する第(3)項、第(7)項又は第(8)項記載の水処理方法、及び、
(10)金属腐食抑制剤が、多価金属塩、ホスホン酸塩、アゾール類、りん酸塩、ホスホノカルボン酸塩、アミン類及びりん酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である第(8)項記載の水処理方法、
を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の水処理剤は、一般式[1]で表される共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩、一般式[2]で表される(メタ)アクリル酸及び/又はその塩、並びに、一般式[3]で表される(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル又は一般式[4]で表される(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸より合成される3成分系共重合体を含有する。
【化19】
一般式[1]において、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、水素、メチル基又は−SO3X1であり、かつ、R1〜R6の1つ以上はメチル基であり、R1〜R6の1つ以上は−SO3X1であり、X1は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基である。一般式[2]において、R7は水素又はメチル基であり、X2は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基である。一般式[3]において、R8は水素又はメチル基である。一般式[4]において、R9及びR10は水素又はメチル基であり、X3は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基である。1価に相当する金属とは、金属がアルカリ金属のように1価である場合は、Na、Kなどのようにその金属自体であり、金属がアルカリ土類金属のように2価である場合は、Mg1/2、Ca1/2などのように仮想的に表現される金属であり、金属がアルミニウムのように3価である場合は、Al1/3などのように仮想的に表現される金属である。有機基一置換アンモニウム基とは、−SO3Hと第1級アミンの反応により生成するアンモニウム基であり、このような有機基一置換アンモニウム基を与える第1級アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、モノエタノールアミンなどを挙げることができる。本発明の水処理剤においては、X1、X2及びX3はアルカリ金属であることが好ましく、X1、X2及びX3がナトリウムであることが特に好ましい。
【0006】
一般式[1]で表される共役ジエンスルホン酸としては、例えば、2−メチル−1,3−ブタジエン−1−スルホン酸、2−メチル−1,3−ブタジエン−3−スルホン酸、2−メチル−1,3−ブタジエン−4−スルホン酸、1,3−ペンタジエン−1−スルホン酸、1,3−ペンタジエン−2−スルホン酸、1,3−ペンタジエン−3−スルホン酸、1,3−ペンタジエン−4−スルホン酸、2,3−ジメチルブタジエン−1−スルホン酸、2−メチル−1,3−ペンタジエン−4−スルホン酸、3−メチル−1,3−ペンタジエン−1−スルホン酸、2−メチル−1,3−ブタジエン−1,3−ジスルホン酸、2−メチル−1,3−ブタジエン−1,4−ジスルホン酸などを挙げることができる。
一般式[2]で表される(メタ)アクリル酸としては、アクリル酸及びメタクリル酸を挙げることができるが、本発明の水処理剤においては、アクリル酸を特に好適に使用することができる。
一般式[3]で表される(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチルとしては、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル及びメタクリル酸−2−ヒドロキシエチルを挙げることができるが、本発明の水処理剤においては、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチルを特に好適に使用することができる。
一般式[4]で表される(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸としては、アクリルアミド−2−メチルエタンスルホン酸、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、メタクリルアミド−2−メチルエタンスルホン酸及びメタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を挙げることができるが、本発明の水処理剤においては、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を特に好適に使用することができる。
【0007】
一般式[1]で表される共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩、一般式[2]で表される(メタ)アクリル酸及び/又はその塩、並びに、一般式[3]で表される(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル若しくは一般式[4]で表される(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸及び/又はその塩を共重合する方法には特に制限はなく、公知の重合方法によって共重合することができる。一般式[1]で表される単量体、一般式[2]で表される単量体、一般式[3]で表される単量体及び一般式[4]で表される単量体はいずれも水溶性であり、これらの共重合により得られる3成分系共重合体も水溶性であるので、水を媒体とする溶液重合を好適に利用することができる。水を媒体とする溶液重合は、所定の単量体を水に溶解し、雰囲気を窒素で置換し、水溶性のラジカル重合開始剤を添加し、加熱するこによって行うことができる。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、過酸化水素、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどを挙げることができる。重合開始剤は逐次添加することができ、あるいは一括添加することができる。重合開始剤の添加量は、単量体の合計量100重量部に対して、0.01〜5重量部であることが好ましく、0.1〜3重量部であるとがより好ましい。重合開始剤の添加量が単量体の合計量100重量部に対して0.01重量部未満であると、重合反応を効率よく行うことができないおそれがある。また、重合開始剤の添加量が、単量体の合計量100重量部に対して5重量部を超えると、重合反応の制御が困難となり、得られる共重合体の重合度が十分に高くならないおそれがあり、また、重合開始剤コストが増大し経済的にも好ましくない。
【0008】
ラジカル重合を促進させるために、例えば、ピロ重亜硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸銅、トリエタノールアミン、グルコース、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート、L−アスコルビン酸及びその塩、亜硫酸水素ナトリウムなどの還元剤、グリシン、アラニン、エチレンジアミン四酢酸ナトリウムなどのキレート剤を併用することができる。
なお、分子量調整剤として連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては、例えば、n−ヘキシルメルカプタン、t−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタンなどのメルカプタン類、臭化エチレンなどのハロゲン化物、9,10−ジヒドロアントラセン、1,4−シクロヘキサジエン、1,4−ジヒドロアントラセンなどの炭化水素類、2,5−ジヒドロフランなどのヘテロ環化合物、α−メチルスチレンダイマー、キサントゲンジスルフィドなどを挙げることができる。これらの連鎖移動剤は、通常単量体の合計量100重量部に対して10重量部未満を使用することが好ましい。
重合温度は−50〜+200℃であることが好ましく、+50〜150℃であることがより好ましい。重合時間は、通常0.1〜30時間であることが好ましい。単量体の添加法は、逐次添加方法であることが好ましく、単量体組成均一、重合熱の除去などの観点から、添加時間は0.5〜5時間であることが好ましく、1〜3時間であることがより好ましい。
【0009】
本発明の水処理剤において、3成分系共重合体は、共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩の単位5〜50モル%、(メタ)アクリル酸及び/又はその塩の単位40〜90モル%、並びに(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル若しくは(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸及び/又はその塩の単位1〜20モル%より構成されることが好ましく、共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩の単位10〜30モル%、(メタ)アクリル酸及び/又はその塩の単位60〜90モル%、並びに、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル若しくは(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸及び/又はその塩の単位2〜15モル%より構成されることがより好ましい。
本発明の水処理剤において、3成分系共重合体中の共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩の単位が5モル%未満であっても、50モル%を超えても、水系におけるスケール及び汚れ防止効果が低下するおそれがある。3成分系共重合体中の(メタ)アクリル酸及び/又はその塩の単位が40モル%未満であっても、90モル%を超えても、水系におけるスケール及び汚れ防止効果が低下するおそれがある。3成分系共重合体中の(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル若しくは(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸及び/又はその塩の単位が1モル%未満であっても、20モル%を超えても、水系におけるスケール及び汚れ防止効果が低下するおそれがある。
【0010】
本発明の水処理剤において、3成分系共重合体は、一般式[1]で表される共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩の単位、一般式[2]で表される(メタ)アクリル酸及び/又はその塩の単位、並びに、一般式[3]で表される(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル若しくは一般式[4]で表される(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸及び/又はその塩の単位のほかに、さらに他の単量体単位を有する共重合体とすることができる。このような共重合体も、本発明の水処理剤に使用する3成分系共重合体に包含される。このような共重合体は、一般式[1]で表される単量体、一般式[2]で表される単量体、一般式[3]で表される単量体又は一般式[4]で表される単量体、及びこれらと共重合可能な単量体を、公知の方法により共重合することによって得ることができる。一般式[1]で表される単量体、一般式[2]で表される単量体、一般式[3]で表される単量体又は一般式[4]で表される単量体と共重合可能な単量体としては、例えば、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、アシッドホスホオキシエチルアクリレート、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、マレイン酸、無水マレイン酸、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン、酢酸ビニルなどを挙げることができる。
また、本発明の水処理剤において、3成分系共重合体は、一般式[1]で表される共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩の単位、一般式[2]で表される(メタ)アクリル酸及び/又はその塩の単位、一般式[3]で表される(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチルの単位、並びに、一般式[4]で表される(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸及び/又はその塩の単位を有する共重合体とすることができる。このような共重合体も、本発明の水処理剤に使用する3成分系共重合体に包含される。
【0011】
本発明の水処理剤において、3成分系共重合体の重量平均分子量は、500〜300,000であることが好ましく、5,000〜50,000であることがより好ましい。3成分系共重合体の重量平均分子量が500未満であると、水系におけるスケール及び汚れ防止効果が低下するおそれがある。3成分系共重合体の重量平均分子量が300,000を超えると、粘度が高くなりすぎて取り扱いが容易でなくなるおそれがある。
本発明の水処理剤の使用に際して、水系への添加濃度は、水のpH、硬度、アルカリ度などの水質、水温、系の伝熱条件などに応じて適切に選定することができるが、通常は3成分系共重合体の固形分として0.1〜1,000mg/リットルであることが好ましく、多くの場合、3成分系共重合体の固形分として1〜100mg/リットルの添加により十分なスケール及び汚れ防止効果を発揮する。
本発明の水処理剤は、ボイラ系、冷却水系、工業用水などの給水系、集じん水系、製鉄業などの排水系や、スラグ冷却系、ごみ焼却設備の灰冷却系などにおいて、スケールや汚れの金属表面への付着や沈積などによって発生する伝熱阻害、流量低下、汚れの下部での局部腐食の発生などの障害を防止するために使用する。本発明の水処理剤の添加方法には特に制限はなく、水系に一時に添加し、あるいは間欠的又は連続的に注入することができる。
【0012】
本発明の水処理剤においては、一般式[1]で表される共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩、一般式[2]で表される(メタ)アクリル酸及び/又はその塩、一般式[3]で表される(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル若しくは一般式[4]で表される(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸及び/又はその塩より合成される3成分系共重合体を単独で使用することができ、あるいは、該3成分系共重合体と金属腐食抑制剤を組み合わせて使用することができる。金属腐食抑制剤を併用することにより、金属腐食抑制効果が一層効果的に発揮されるので好ましい。3成分系共重合体と併用する金属腐食抑制剤としては、例えば、塩化亜鉛などの亜鉛塩、ニッケル塩、モリブデン酸塩、タングステン酸塩などの多価金属塩、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸などのホスホン酸及びそれらの塩、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾールなどのアゾール類、りん酸二水素ナトリウム、ヘキサメタりん酸ナトリウム、重合りん酸塩などのりん酸塩、ホスホノブタントリカルボン酸などのホスホノカルボン酸及びそれらの塩、アミン類、りん酸エステルなどを挙げることができる。
本発明の水処理剤において、一般式[1]で表される共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩、一般式[2]で表される(メタ)アクリル酸及び/又はその塩、一般式[3]で表される(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル若しくは一般式[4]で表される(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸及び/又はその塩より合成される3成分系共重合体と金属腐食抑制剤を組み合わせて使用するとき、金属腐食抑制剤の配合量は、該3成分系共重合体1重量部当たり0.1〜10重量部であることが好ましい。3成分系共重合体と金属腐食抑制剤は、あらかじめ所定量を配合して一剤化したものを水系に添加することができ、あるいは、3成分系共重合体と金属腐食抑制剤を別個に水系に添加し、水系内においてそれぞれを所定濃度に存在せしめることができる。
【0013】
本発明の水処理剤は、さらに他の公知の水処理剤と組み合わせて使用することができる。他の公知の水処理剤は、本発明の水処理剤にあらかじめ配合して一剤化することができ、あるいは、別個に水系に添加し、水系内においてそれぞれを所定濃度に存在せしめることができる。このような公知の水処理剤としては、例えば、公知のスケール及び汚れ防止剤、公知の殺菌剤(スライム防止剤)、酸及びアルカリ剤などを挙げることができる。
公知のスケール防止剤としては、例えば、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアミドとその部分加水分解物、マレイン酸系重合体、イタコン酸系重合体、メタクリル酸ヒドロキシエチル、ヒドロキシアリロキシプロパンスルホン酸、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などを含むアクリル酸系の2成分系共重合体などを挙げることができる。
殺菌剤(スライム防止剤)としては、例えば、塩素ガス、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、塩素化イソシアヌール酸ナトリウムなどの塩素剤、無機あるいは有機系臭素剤、有機窒素硫黄系薬剤、第4級アンモニウム塩などを挙げることができる。
【0014】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
参考製造例1
イソプレンスルホン酸(40重量%品)189.1g、アクリル酸(80重量%品)200.3g及びメタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(95重量%品)40.6gを混合して単量体水溶液を調製した。この単量体水溶液中のイソプレンスルホン酸、アクリル酸及びメタクリル酸−2−ヒドロキシエチルのモル比は、15/75/10である。
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管を付設した容量1リットルの四ツ口セパラブルフラスコに、水228.7g及び30重量%過酸化水素水13.7gを入れ、フラスコ内温を100℃に保ち、上記単量体水溶液を2時間かけて滴下した。単量体水溶液を添加終了後さらに重合を1時間続けたのち、48重量%水酸化ナトリウム水溶液40.8gを添加して部分中和を行った。得られた共重合体の重量平均分子量は14,000であった。この共重合体を、参考例2、参考例5及び参考例9において使用した。
以下、同様に単量体組成比を変化させて重合を行い、第1表〜第4表に記載の単量体組成比を有する3成分系共重合体を得た。
製造例2
イソプレンスルホン酸(40重量%品)257.1g、アクリル酸(80重量%品)200.3g及びアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(98重量%品)31.4gを混合して単量体水溶液を調製した。この単量体水溶液中のイソプレンスルホン酸、アクリル酸及びアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のモル比は、20/75/5である。
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管を付設した容量1リットルの四ツ口セパラブルフラスコに、水228.7g及び30重量%過酸化水素水13.7gを入れ、フラスコ内温を100℃に保ち、上記単量体水溶液を2時間かけて滴下した。単量体水溶液を添加終了後さらに重合を1時間続けたのち、48重量%水酸化ナトリウム水溶液67.3gを添加して部分中和を行った。得られた共重合体の重量平均分子量は15,000であった。この共重合体を、実施例1、実施例3、実施例4及び実施例8において使用した。
以下、同様に単量体組成比又は過酸化水素水添加量を変化させて重合を行い、第1表〜第4表に記載の単量体組成比及び重量平均分子量を有する3成分系共重合体を得た。
参考例1(カルシウムイオンのゲル化試験)
500mlコニカルビーカーに、脱塩水、ほう酸−ほう酸ナトリウムpH緩衝液、水処理剤として重量平均分子量が14,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(モル比20/75/5)共重合体のナトリウム塩溶液、塩化カルシウム溶液の順に加え、pH8.5、水処理剤100mg固形分/リットル、カルシウム硬度50mgCaCO3/リットルの試験液500mlを調製した。
さらに、添加する塩化カルシウム溶液の量を変えて同様な操作を繰り返すことにより、カルシウム硬度100、200、300、400、500、600、700、800、900、1,000、1,100及び1,200mgCaCO3/リットルの試験液各500mlを調製した。
コニカルビーカーをポリエチレンフィルムでシールして、水温を90℃に調整した恒温水槽に入れ、1時間放置した。その後、水処理剤の共重合体とカルシウムイオンが結合して生成するゲルによって生じる試験液の濁度を測定したところ、カルシウム濃度900mgCaCO3/リットル以下の試験液には白濁は認められず、カルシウム濃度1,000mgCaCO3/リットル以上の試験液に白濁が認められた。試験液に白濁を生じる最小カルシウム硬度をその重合体の耐ゲル化濃度と定義し、この水処理剤の耐ゲル化濃度は、1,000mgCaCO3/リットルとした。
参考例2
水処理剤として、重量平均分子量が14,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(モル比15/75/10)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、参考例1と同じ操作を繰り返した。この水処理剤の耐ゲル化濃度は、500mgCaCO3/リットルであった。
実施例1
水処理剤として重量平均分子量が15,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(モル比20/75/5)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、参考例1と同じ操作を繰り返した。この水処理剤の耐ゲル化濃度は、600mgCaCO3/リットルであった。
実施例2
水処理剤として、重量平均分子量が22,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(モル比20/75/5)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、参考例1と同じ操作を繰り返した。この水処理剤の耐ゲル化濃度は、600mgCaCO3/リットルであった。
比較例1
水処理剤として、重量平均分子量が10,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸(モル比25/75)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、参考例1と同じ操作を繰り返した。この水処理剤の耐ゲル化濃度は、400mgCaCO3/リットルであった。
比較例2
水処理剤として、重量平均分子量が15,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸(モル比25/75)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、参考例1と同じ操作を繰り返した。この水処理剤の耐ゲル化濃度は、400mgCaCO3/リットルであった。
比較例3
水処理剤として、重量平均分子量が5,000であるポリアクリル酸ナトリウムの溶液を用い、参考例1と同じ操作を繰り返した。この水処理剤の耐ゲル化濃度は、100mgCaCO3/リットルであった。
参考例1〜2、実施例1〜2及び比較例1〜3の結果を、まとめて第1表に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
耐ゲル化濃度の高い水処理剤ほど、高カルシウム硬度の水中で安定に溶存し、安定したスケールおよび汚れ防止効果を示す。本発明のイソプレンスルホン酸/アクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体を含有する水処理剤及びイソプレンスルホン酸/アクリル酸/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体を含有する水処理剤は、従来技術であるポリアクリル酸ナトリウムはもちろん、イソプレンスルホン酸/アクリル酸共重合体よりも高い耐ゲル化能を示し、カルシウム硬度の高い水中において安定的に溶存し得ることが分かる。
参考例3(りん酸カルシウム沈殿防止試験)
500mlコニカルビーカーに、脱塩水、ほう酸−ほう酸ナトリウムpH緩衝液、塩化カルシウム溶液、水処理剤として重量平均分子量が14,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(モル比20/75/5)共重合体のナトリウム塩溶液、りん酸ナトリウム溶液の順に加え、pH8.6、水処理剤8mg固形分/リットル、カルシウム硬度100mgCaCO3リットル、りん酸イオン10mgPO4 3-/リットルの試験液500mlを調製した。
コニカルビーカーをポリエチレンフィルムでシールして、水温を60℃に調整した恒温水槽に入れた。40時間後に、試験液を孔径0.1μmのろ紙でろ過し、ろ液中の残留りん酸イオン濃度を分析したところ、9.5mgPO4 3-/リットルであった。
参考例4
参考例3と同じ水処理剤を用い、水処理剤の濃度を6mg固形分/リットルとした以外は、参考例3と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度は、4.2mgPO4 3-/リットルであった。
参考例5
水処理剤として重量平均分子量が14,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(モル比15/75/10)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、水処理剤の濃度を8mg固形分/リットルとした以外は、参考例3と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度は、9.1mgPO4 3-/リットルであった。
参考例6
参考例5と同じ水処理剤を用い、水処理剤の濃度を6mg固形分/リットルとした以外は、参考例3と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度は、2.8mgPO4 3-/リットルであった。
実施例3
水処理剤として重量平均分子量が15,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(モル比20/75/5)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、水処理剤の濃度を8mg固形分/リットルとした以外は、参考例3と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度は、9.4mgPO4 3-/リットルであった。
実施例4
実施例3と同じ水処理剤を用い、水処理剤の濃度を6mg固形分/リットルとした以外は、参考例3と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度は、2.4mgPO4 3-/リットルであった。
実施例5
水処理剤として重量平均分子量が22,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(モル比20/75/5)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、水処理剤の濃度を8mg固形分/リットルとした以外は、参考例3と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度は、9.2mgPO4 3-/リットルであった。
実施例6
実施例5と同じ水処理剤を用い、水処理剤の濃度を6mg固形分/リットルとした以外は、参考例3と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度は、1.6mgPO4 3-/リットルであった。
比較例4
水処理剤として重量平均分子量が15,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸(モル比25/75)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、水処理剤の濃度を12mg固形分/リットルとした以外は、参考例3と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度は、9.2mgPO4 3-/リットルであった。
比較例5
比較例4と同じ水処理剤を用い、水処理剤の濃度を10mg固形分/リットルとした以外は、参考例3と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度は、6.3mgPO4 3-/リットルであった。
比較例6
比較例4と同じ水処理剤を用い、水処理剤の濃度を8mg固形分/リットルとした以外は、参考例3と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度は、3.2mgPO4 3-/リットルであった。
比較例7
水処理剤として重量平均分子量が5,000であるポリアクリル酸ナトリウムの溶液を用い、水処理剤の濃度を12mg固形分/リットルとした以外は、参考例3と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度は、2.5mgPO4 3-/リットルであった。
比較例8
比較例7と同じ水処理剤を用い、水処理剤の濃度を8mg固形分/リットルとした以外は、参考例3と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度は、1.0mgPO4 3-/リットルであった。
比較例9
水処理剤を添加しない以外は、参考例3と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度は、0.3mgPO4 3-/リットルであった。
参考例3〜6、実施例3〜6及び比較例4〜9の結果を、まとめて第2表に示す。
【0017】
【表2】
【0018】
水処理剤のりん酸カルシウム沈殿防止効果が大きい場合には、試験液中のりん酸カルシウムの沈殿が少ないので、ろ液中に残留するりん酸イオンの濃度が試験液中のりん酸イオン濃度10mgPO4 3-/リットルに近い値となる。これに対して、水処理剤のりん酸カルシウム沈殿防止効果が小さい場合には、試験液中のりん酸カルシウムは沈殿し、ろ過によって除去されるので、ろ液中に残留するりん酸イオンの濃度は低くなる。
第2表に見られるように、本発明のイソプレンスルホン酸/アクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体を含有する水処理剤、及び、本発明のイソプレンスルホン酸/アクリル酸/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体を含有する水処理剤は、添加濃度8mg固形分/リットルで残留りん酸イオン濃度が9mgPO4 3-/リットル以上となり、りん酸カルシウムに対する優れた沈殿防止効果すなわちスケール防止効果を示している。これに対して、イソプレンスルホン酸/アクリル酸共重合体は、添加濃度8mg固形分/リットルでは残留りん酸イオン濃度は3.2mgPO4 3-に過ぎず、本発明の水処理剤とは著しい性能の差があり、添加濃度12mg固形分/リットルでようやく残留りん酸イオン濃度が9mgPO4 3-/リットル以上となる。また、ポリアクリル酸ナトリウムは添加濃度12mg固形分/リットルとしても、残留りん酸イオン濃度は2.5mgPO4 3-/リットルにとどまっている。
参考例7(りん酸亜鉛沈殿防止試験)
500mlコニカルビーカーに、脱塩水、塩化カルシウム溶液、水処理剤として重量平均分子量が14,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(モル比20/75/5)共重合体のナトリウム塩溶液、塩化亜鉛溶液、炭酸水素ナトリウム溶液の順に添加し、最後に1重量%水酸化ナトリウム水溶液でpHを調整して、pH8.6、水処理剤4mg固形分/リットル、カルシウム硬度100mgCaCO3/リットル、M−アルカリ度100mgCaCO3/リットル、りん酸イオン6.0mgPO4 3-/リットル、亜鉛イオン3.5mgZn2+/リットルの試験液500mlを調製した。
コニカルビーカーをポリエチレンフィルムでシールし、水温を60℃に調整した恒温水槽に入れた。40時間後に、試験液を孔径0.1μmのろ紙でろ過し、ろ液中の残留りん酸イオン濃度と残留亜鉛イオン濃度を分析した。残留りん酸イオン濃度と残留亜鉛イオン濃度の合計は、9.4mg/リットルであった。
実施例7
水処理剤として重量平均分子量が22,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(モル比20/75/5)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、水処理剤の濃度を4mg固形分/リットルとした以外は、参考例7と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度と残留亜鉛イオン濃度の合計は、9.0mg/リットルであった。
比較例10
水処理剤として、重量平均分子量が22,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸(モル比25/75)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、水処理剤の濃度を4mg固形分/リットルとした以外は、参考例7と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度と残留亜鉛イオン濃度の合計は、9.0mg/リットルであった。
比較例11
水処理剤として、重量平均分子量が5,000であるポリアクリル酸ナトリウムの溶液を用い、水処理剤の濃度を10mg固形分/リットルとした以外は、参考例7と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度と残留亜鉛イオン濃度の合計は、3.5mg/リットルであった。
比較例12
水処理剤を添加しない以外は、参考例7と同じ操作を繰り返した。残留りん酸イオン濃度と残留亜鉛イオン濃度の合計は0.2mg/リットルであった。
参考例7、実施例7及び比較例10〜12の結果を、まとめて第3表に示す。
【0019】
【表3】
【0020】
水処理剤のりん酸亜鉛沈殿防止効果が大きい場合には、試験液中のりん酸亜鉛の沈殿が少ないので、ろ液中に残留するりん酸イオン濃度及び亜鉛イオン濃度の合計は原試験液中のりん酸イオン濃度と亜鉛イオン濃度の合計である9.5mg/リットルに近い値となる。これに対して、水処理剤のりん酸亜鉛沈殿防止効果が小さい場合には、試験液中のりん酸亜鉛は沈殿し、ろ過によって除去されるので、ろ液中に残留するりん酸イオンの濃度及び亜鉛イオン濃度は低くなる。
第3表に見られるように、りん酸亜鉛の沈殿防止に対しては、本発明のイソプレンスルホン酸/アクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体を含有する水処理剤、本発明のイソプレンスルホン酸/アクリル酸/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体を含有する水処理剤、及び、イソプレンスルホン酸/アクリル酸共重合体は、いずれも添加濃度4mg固形分/リットルで残留りん酸イオン濃度と残留亜鉛イオン濃度の合計が9.0mg/リットルとなり、同等の効果を示している。しかし、第2表の結果から分かるように、りん酸カルシウムの沈殿防止に対しては、本発明のイソプレンスルホン酸/アクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体を含有する水処理剤、及び、本発明のイソプレンスルホン酸/アクリル酸/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体を含有する水処理剤は、イソプレンスルホン酸/アクリル酸共重合体より効果が優れていることから、本発明の水処理剤はより広い対象に対して効力を有することが分かる。
ポリアクリル酸ナトリウムは添加濃度10mg固形分/リットルとしても、残留りん酸イオン濃度と残留亜鉛イオン濃度の合計は3.5mgPO4 3-/リットルにとどまっている。
参考例8(酸化鉄及び水酸化鉄沈殿防止試験)
500mlコニカルビーカーに、脱塩水、水処理剤として重量平均分子量が14,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(モル比20/75/5)共重合体のナトリウム塩溶液、炭酸水素ナトリウム溶液、けい酸ナトリウム3号溶液、塩化カルシウム溶液、硫酸マグネシウム溶液、塩化第二鉄溶液を順次添加し、最後に1重量%硫酸水溶液を用いてpH調整を行い、pH8.8、水処理剤5.0mg固形分/リットル、カルシウム硬度250mgCaCO3/リットル、マグネシウム硬度100mgCaCO3/リットル、M−アルカリ度250mgCaCO3/リットル、シリカ100mgSiO2/リットル、全鉄10mgFe/リットルの試験液500mlを調製した。
コニカルビーカーをポリエチレンフィルムでシールして、30℃に温度を調整した恒温水槽に浸漬し、20時間放置した。その後、ビーカーを取り出し、上澄液の溶存鉄濃度を分析したところ、10.0mgFe/リットルであった。
参考例9
水処理剤として重量平均分子量が14,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(モル比15/75/10)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、水処理剤の濃度を5.0mg固形分/リットルとした以外は、参考例8と同じ操作を繰り返した。上澄液の溶存鉄濃度は、10.0mgFe/リットルであった。
実施例8
水処理剤として重量平均分子量が15,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(モル比20/75/5)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、水処理剤の濃度を5.0mg固形分/リットルとした以外は、参考例8と同じ操作を繰り返した。上澄液の溶存鉄濃度は、10.0mgFe/リットルであった。
実施例9
水処理剤として重量平均分子量が22,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(モル比20/75/5)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、水処理剤の濃度を5.0mg固形分/リットルとした以外は、参考例8と同じ操作を繰り返した。上澄液の溶存鉄濃度は、10.0mgFe/リットルであった。
比較例13
水処理剤として重量平均分子量が16,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸(モル比25/75)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、水処理剤の濃度を7.5mg固形分/リットルとした以外は、参考例8と同じ操作を繰り返した。上澄液の溶存鉄濃度は、10.0mgFe/リットルであった。
比較例14
比較例13と同じ水処理剤を用い、水処理剤の濃度を5.0mg固形分/リットルとした以外は、参考例8と同じ操作を繰り返した。上澄液の溶存鉄濃度は、7.8mgFe/リットルであった。
比較例15
水処理剤として重量平均分子量が22,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸(モル比25/75)共重合体のナトリウム塩溶液を用い、水処理剤の濃度を7.5mg固形分/リットルとした以外は、参考例8と同じ操作を繰り返した。上澄液の溶存鉄濃度は、10.0mgFe/リットルであった。
比較例16
比較例15と同じ水処理剤を用い、水処理剤の濃度を5.0mg固形分/リットルとした以外は、参考例8と同じ操作を繰り返した。上澄液の溶存鉄濃度は、8.0mgFe/リットルであった。
比較例17
水処理剤としてヘキサメタりん酸ナトリウム溶液を用い、水処理剤の濃度を10.0mg固形分/リットルとした以外は、参考例8と同じ操作を繰り返した。上澄液の溶存鉄濃度は、3.3mgFe/リットルであった。
比較例18
水処理剤としてヘキサメタりん酸ナトリウム溶液を用い、水処理剤の濃度を7.5mg固形分/リットルとした以外は、参考例8と同じ操作を繰り返した。上澄液の溶存鉄濃度は、2.4mgFe/リットルであった。
比較例19
水処理剤として重量平均分子量が5,000であるポリアクリル酸ナトリウムの溶液を用い、水処理剤の濃度を10.0mg固形分/リットルとした以外は、参考例8と同じ操作を繰り返した。上澄液の溶存鉄濃度は、6.0mgFe/リットルであった。
比較例20
水処理剤を用いない以外は、参考例8と同じ操作を繰り返した。上澄液の溶存鉄濃度は、0.4mgFe/リットルであった。
参考例8〜9、実施例8〜9及び比較例13〜20の結果を、まとめて第4表に示す。
【0021】
【表4】
【0022】
水処理剤を添加しない場合や、水処理剤の効果が不十分な場合は、試験液中の鉄分は酸化鉄の水和物又は水酸化鉄として沈積するので、上澄液の溶存鉄濃度を比較することによって、水処理剤の酸化鉄又は水酸化鉄に対する分散効果を評価することができる。
本発明のイソプレンスルホン酸/アクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体を含有する水処理剤、及び、本発明のイソプレンスルホン酸/アクリル酸/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体を含有する水処理剤は、5mg固形分/リットルの添加により10mg/リットルの鉄分の沈積を防止し、完全に水中に分散保持することができるのに対して、イソプレンスルホン酸/アクリル酸共重合体は、5mg固形分/リットルの添加では10mg/リットルの鉄分の沈積を防止することができず、10mg/リットルの鉄分の沈積を防止するためには7.5mg固形分/リットルの添加が必要である。また、従来技術であるヘキサメタりん酸ナトリウムやポリアクリル酸ナトリウムは、10mg固形分/リットルの添加によっても10mg/リットルの鉄分の沈積を防止することができず、本発明の水処理剤は、ヘキサメチりん酸ナトリウムやポリアクリル酸ナトリウムよりもはるかに優れた酸化鉄又は水酸化鉄分散効果を有することが分かる。
実施例10(パイロットプラントにおけるスケール及び腐食防止効果)
図1に示す開放循環冷却水系(冷却塔系)パイロットプラントを使用して、スケール及び腐食防止効果について評価試験を行った。貯水槽1に貯められた冷却水は、ポンプ2により送水されて、直列に連結されたNo.1〜No.4の4基の熱交換器3、4、5、6を通過して加熱されたのち、冷却塔7で冷却されてふたたび貯水槽へ戻る。貯水槽へは、補給水が送られるとともに、水処理剤タンク8から所定量の水処理剤が添加され、また、貯水槽からブロー水が排出される。このパイロットプラントの冷却水系の水収支を第5表に、補給水と冷却水の水質を第6表に、試験用熱交換器の運転条件を第7表に示す。なお、試験は、23日間の連続運転により行った。
【0023】
【表5】
【0024】
【表6】
【0025】
【表7】
【0026】
水処理剤として、重量平均分子量が13,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(モル比20/70/10)共重合体のナトリウム塩溶液11.0mg固形分/リットル、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸4.0mg/リットル及びベンゾトリアゾール0.5mg/リットルを冷却水系に添加した。熱交換器No.1入口と、熱交換器No.4出口に炭素鋼及び銅の試験電極を設置し、直線分極法を利用した腐食計[CORROSION MONITOR 500C、東方技研製]を用いて、試験電極の腐食速度を測定した。また、各熱交換器に付着したスケールの付着速度を測定し、さらに付着したスケール中のけい酸マグネシウム分を分析した。
試験電極の腐食速度は、熱交換器No.1入口の炭素鋼電極が4.0mg/dm2・day、銅電極が0.5mg/dm2・dayであり、熱交換器No.4出口の炭素鋼電極が6.3mg/dm2・day、銅電極が0.4mg/dm2・dayであった。また、スケール付着速度は、熱交換器No.1が1.1mg/cm2・month、熱交換器No.2が1.1mg/cm2・month、熱交換器No.3が1.0mg/cm2・month、熱交換器No.4が1.8mg/cm2・monthであった。スケール中のけい酸マグネシウム分は、25重量%であった。
実施例11
水処理剤として重量平均分子量が15,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(モル比15/75/10)共重合体のナトリウム塩溶液11.0mg固形分/リットル、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸4.0mg/リットル及びベンゾトリアゾール0.5mg/リットルを冷却水系に添加し、実施例10と同様にして、試験電極の腐食速度、スケールの付着速度及びスケール中のけい酸マグネシウム分を測定した。
試験電極の腐食速度は、熱交換器No.1入口の炭素鋼電極が5.5mg/dm2・day、銅電極が0.5mg/dm2・dayであり、熱交換器No.4出口の炭素鋼電極が7.4mg/dm2・day、銅電極が0.8mg/dm2・dayであった。また、スケール付着速度は、熱交換器No.1が0.9mg/cm2・month、熱交換器No.2が0.9mg/cm2・month、熱交換器No.3が2.0mg/cm2・month、熱交換器No.4が2.6mg/cm2・monthであった。スケール中のけい酸マグネシウム分は、35重量%であった。
比較例21
水処理剤として重量平均分子量が16,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸(モル比25/75)共重合体のナトリウム塩溶液11.0mg固形分/リットル、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸4.0mg/リットル及びベンゾトリアゾール0.5mg/リットルを冷却水系に添加し、実施例10と同様にして、試験電極の腐食速度、スケールの付着速度及びスケール中のけい酸マグネシウム分を測定した。
試験電極の腐食速度は、熱交換器No.1入口の炭素鋼電極が6.4mg/dm2・day、銅電極が0.8mg/dm2・dayであり、熱交換器No.4出口の炭素鋼電極が10.1mg/dm2・day、銅電極が1.2mg/dm2・dayであった。また、スケール付着速度は、熱交換器No.1が3.4mg/cm2・month、熱交換器No.2が3.5mg/cm2・month、熱交換器No.3が8.9mg/cm2・month、熱交換器No.4が12.7mg/cm2・monthであった。スケール中のけい酸マグネシウム分は、65重量%であった。
実施例10〜11及び比較例21において用いた水処理剤の成分及びその濃度を第8表に、試験電極の腐食速度を第9表に、スケール付着速度及びスケール中のけい酸マグネシウム分を第10表に示す。
【0027】
【表8】
【0028】
【表9】
【0029】
【表10】
【0030】
第9表の結果から、金属腐食抑制剤を含有する本発明の水処理剤を添加した実施例10及び実施例11においては、炭素鋼及び銅のいずれの電極も、また、電極設置場所が熱交換器の最初の入口であっても最後の出口であっても、同じ金属腐食抑制剤を含有する従来の水処理剤を添加した比較例21に比べて、格段に腐食速度が遅く、本発明の水処理剤が優れた金属腐食抑制効果を有することが分かる。
また、第10表の結果から、本発明の水処理剤を添加した実施例10及び実施例11においては、従来の水処理剤を添加した比較例21に比べて、No.1〜No.4の4基の熱交換器のすべてにおいてスケール付着速度が遅く、さらにスケール中のけい酸マグネシウム分が少ないことから、本発明の水処理剤は優れたスケール防止効果を有し、特にシリカ系スケールに対する防止効果が卓越していることが分かる。
実施例12
使用する水処理剤及び補給水の水質を変更した以外は、実施例10と同じパイロットプラントを用い、同一運転条件で23日間の連続試験を行った。補給水及び冷却水の水質を、第11表に示す。
【0031】
【表11】
【0032】
水処理剤として、重量平均分子量が13,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(モル比20/70/10)共重合体のナトリウム塩溶液12.0mg固形分/リットル、ヘキサメタりん酸ナトリウム3.0mg/リットル、りん酸二水素ナトリウム1.5mg/リットル、ホスホノブタントリカルボン酸3.0mg/リットル、塩化亜鉛6.0mg/リットル及びトリルトリアゾール0.5mg/リットルを冷却水系に添加し、実施例10と同様にして、試験電極の腐食速度及びスケールの付着速度を測定した。
試験電極の腐食速度は、熱交換器No.1入口の炭素鋼電極が1.6mg/dm2・day、銅電極が0.3mg/dm2・dayであり、熱交換器No.4出口の炭素鋼電極が1.7mg/dm2・day、銅電極が0.2mg/dm2・dayであった。また、スケール付着速度は、熱交換器No.1が1.0mg/cm2・month、熱交換器No.2が1.0mg/cm2・month、熱交換器No.3が1.1mg/cm2・month、熱交換器No.4が1.5mg/cm2・monthであった。
比較例22
水処理剤として重量平均分子量が16,000であるイソプレンスルホン酸/アクリル酸(モル比25/75)共重合体のナトリウム塩溶液11.0mg固形分/リットル、ヘキサメタりん酸ナトリウム3.0mg/リットル、りん酸二水素ナトリウム1.5mg/リットル、ホスホノブタントリカルボン酸を3.0mg/リットル、塩化亜鉛6.0mg/リットル及びトリルトリアゾール0.5mg/リットルを冷却水系に添加し、実施例10と同様にして、試験電極の腐食速度及びスケールの付着速度を測定した。
試験電極の腐食速度は、熱交換器No.1入口の炭素鋼電極が5.8mg/dm2・day、銅電極が0.4mg/dm2・dayであり、熱交換器No.4出口の炭素鋼電極が7.2mg/dm2・day、銅電極が0.5mg/dm2・dayであった。また、スケール付着速度は、熱交換器No.1が3.5mg/cm2・month、熱交換器No.2が3.3mg/cm2・month、熱交換器No.3が7.2mg/cm2・month、熱交換器No.4が8.1mg/cm2・monthであった。
実施例12及び比較例22において用いた水処理剤の成分及びその濃度を第12表に、試験電極の腐食速度を第13表に、スケール付着速度を第14表に示す。
【0033】
【表12】
【0034】
【表13】
【0035】
【表14】
【0036】
第13表の結果から、金属腐食抑制剤を含有する本発明の水処理剤を添加した実施例12においては、炭素鋼及び銅のいずれの電極も、また、電極設置場所が熱交換器の最初の入口であっても最後の出口であっても、同じ金属腐食抑制剤を含有する従来の水処理剤を添加した比較例22に比べて、格段に腐食速度が遅く、本発明の水処理剤が優れた金属腐食抑制効果を有することが分かる。
また、第14表の結果から、本発明の水処理剤を添加した実施例12においては、従来の水処理剤を添加した比較例22に比べて、No.1〜No.4の4基の熱交換器のすべてにおいてスケール付着速度が遅く、本発明の水処理剤は優れたスケール防止効果を有することが分かる。
【0037】
【発明の効果】
本発明の水処理剤は、水系において優れたスケール防止効果及び金属腐食抑制効果を示し、水系を構成する熱交換器、伝熱管、配管などに付着又は沈積する各種のスケールが引き起こす、系の熱効率の低下、水の流量低下などの障害を防止し、さらに金属の腐食を効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例において用いたパイロットプラントの説明図である。
【符号の説明】
1 貯水槽
2 ポンプ
3 熱交換器No.1
4 熱交換器No.2
5 熱交換器No.3
6 熱交換器No.4
7 冷却塔
8 水処理剤タンク
Claims (3)
- 一般式[1]で表される共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩
(ただし、式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、水素、メチル基又は−SO3X1であり、かつ、R1〜R6の1つ以上はメチル基であり、R1〜R6の1つ以上は−SO3X1であり、X1は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基である。)、
一般式[2]で表される(メタ)アクリル酸及び/又はその塩
(ただし、式中、R7は水素又はメチル基であり、X2は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基である。)、並びに、
一般式[4]で表される(メタ)アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸及び/又はその塩
(ただし、式中、R9及びR10は水素又はメチル基であり、X3は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基である。)
より合成される3成分系共重合体を含有することを特徴とする水処理剤。 - さらに金属腐食抑制剤を含有する請求項1記載の水処理剤。
- 一般式[1]で表される共役ジエンスルホン酸及び/又はその塩
(ただし、式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 及びR 6 は、水素、メチル基又は−SO 3 X 1 であり、かつ、R 1 〜R 6 の1つ以上はメチル基であり、R 1 〜R 6 の1つ以上は−SO 3 X 1 であり、X 1 は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基 である。)、
一般式[2]で表される ( メタ ) アクリル酸及び/又はその塩
(ただし、式中、R 7 は水素又はメチル基であり、X 2 は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基である。)、並びに、
一般式[4]で表される ( メタ ) アクリルアミド−2−メチルアルカンスルホン酸及び/又はその塩
(ただし、式中、R 9 及びR 10 は水素又はメチル基であり、X 3 は水素、1価に相当する金属又は無置換若しくは有機基一置換アンモニウム基である。)
より合成される3成分系共重合体を含有する水処理剤を、該3成分系共重合体固形分の濃度が0 . 1〜1 , 000mg/リットルとなるよう水系に添加することを特徴とする水処理方法。
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