JP4018850B2 - モジュール配電システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連結したモジュールに対する配電システムに関し、特に構成モジュール数が動的に変化しうる相互連結可能なロボットモジュール群に対する電力供給に関する。
【0002】
【従来の技術】
構造を形成するために自律可動ロボットを利用することは従来より研究されているが、実際にそれを具体化した例はほとんどない。メタモルフォーゼ(metamorphosing)ロボット、多形状ロボット、形状変化ロボット、あるいはモーファブル(morphable:変形可能)構造などとして知られているように、原則として、そのようなモジュールロボットの集まりは、共同して、ある構造を形成したり、ある仕事を実行したりする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、多数のロボットを構築し、制御し、配電することの難しさが、自動ロボットの利用増進の妨げとなっていた。
【0004】
本発明は、 このようなロボットモジュールの集合体に対する電力等の供給のための仕組みを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明では、構築、制御、電力供給のための適切な機構を備え、多数のモジュールが集まって動作する多方面に応用可能な自律可動ロボットを提供する。本発明に係る自律可動ロボットは、多様な地形での(荷物運搬、配達、調査、探査などのための)移動に用いることができる。また、(橋や壁や椅子などの)構造の動的な構築や、(任意の形状を形成する)3次元的視覚化、触覚的表示、あるいは浮き出し構造の動的構成(例えばスタンプ装置のプリントヘッドの形成)などにも利用できる。典型例としては、実質的に同じ構造を有する多数の小さい自律可動ロボット(例えば体積10立方センチメートル以下)を用いる。こうすることにより、空間を最小限の隙間で満たすようにロボットを詰め込むことができ、ロボットが互いの回りを移動することによりロボットの集合体の構造を変化させることができる。小さいモジュールロボットを多数用いることにより、小数の大きいモジュールロボットを用いる場合よりも大きな自由度が得られ、故障したモジュールをすぐに交換することができる。このような多ロボットシステムは、故障モジュールの増大に対して本質的な冗長性を有しており、システムの故障は壊滅的にはならず控えめなものになる。各ロボットモジュールは、隣のモジュールとの通信や電力伝達のための機構を有し、これにより全てのモジュールが1つの接続されたコンポーネントになる。
【0006】
ある好適な態様では、面心立方格子状に詰め込み可能な斜方(菱面)十二面体又はこれと類似の形状を、各ロボットモジュールの構造的枠組みを構成するために利用する。この枠組みは、頂点要素、稜線要素又は面要素の組の少なくとも一つを規定し、これら要素は一緒になって又は分離して、空間充填的な斜方十二面体形状をなす。この枠組みは、移動機構により、他のロボットモジュールに対して相対的に動かされる。これは、その枠組みに取り付けられた回転軸機構により実現され、この機構はその枠組みを他の可動ロボットモジュールに対して回転可能にする。また、別の適切な機構を用いて、ロボットモジュールに対して並進又は回転の力を加えることもできる。この移動機構に電力ユニットが接続され、これにより移動のための駆動電力が供給される。これら移動機構及び電力ユニットに対して制御ユニットが接続され、これによりその枠組みが制御される。電力ユニット及び制御ユニットは、各モジュールの外部又は内部に取り付けることができる。ただし、外部電力供給機構がロボットモジュールに対する電力供給に用いられる場合は、電力スイッチングユニットを内部に取り付けることが好適である。
【0007】
例えば、その枠組みは中心接続部から放射状に延びる頂点要素により実質的に構成することができる。この場合、回転軸機構は頂点要素の各頂点に設けられる。この代わりに、実質的に空間充填的斜方十二面体を形成するように組み合わされた稜線部材(又は面部材)により前述の枠組みを構成することもできる。この場合、回転軸機構は各稜線部材の稜線(又は各面部材の面)に取り付けられる。理解されるように、移動(回転)機構としては、電子機械的なもの、圧電式のもの、電気的にトリガされる形状記憶合金を用いたもの、流体圧式のもの、空気圧式のもの、重力アシスト式のもの、収縮性のポリマーや引き込み式のワイヤを用いたもの、その他そのロボットモジュール群に対して並進又は回転運動を行わせることが可能な適切なシステム、を用いることができる。
【0008】
有利なことには、斜方十二面体は密に積み重ねることができ、空間充填的な3次元構造を構成することができる。各面、稜線又は頂点には、電気的なプレート、導体その他の適切なコネクタを設けることができ、これによりロボットモジュール間で電力やデータを伝達することができる。例えば、ロボットモジュールの集合体は、開口や中空部、上部の張り出しや下部の切り込みなどを構成し、モデル又は複雑な3次元的構造を構成することができる。このような集合体は、外部の制御ユニット(例えばコンピュータ)からの直接的な案内指示によって形成することができる。この外部制御ユニットは、各モジュールをアドレス指定して各モジュールに対して移動命令を出す。この代わりに、複数のロボットモジュールの各々に個別制御ユニットを設け、これらにより制御の少なくとも一部を実行させる分散的な制御システムを用いることも可能であり、この分散システムは、集合体の案内指示のために、単独で利用してもよいし、外部制御ユニットと組み合わせて利用することもできる。
【0009】
可動ロボットモジュールからなる集合体を用いて構造体を形成するための好適な方法では、可動ロボットモジュール群の位置についての一組のゴール、制約又はガイドラインを用いる。各ロボットモジュールは、それら一組のゴールの中の1つに向かって移動し、このとき各モジュールからその隣接モジュールへと、そのゴール組についての状態情報が伝達される。このような組立手順によれば、各ロボットモジュールの動作や位置を個別に指令する全体制御手法の場合のような計算上のオーバーヘッドが生じることなく、構造が徐々に形成されていく。
【0010】
多数のモジュールロボットを組み立てる前述のシステムは、コンピュータシステムのための、触覚的なユーザ出力インタフェースに用いることも好適である。このようなシステムは、各々が実質的に少なくとも部分的に多面体(斜方十二面体や六角プリズム、立方体などの空間充填的な多面体、又は八面体や十二面体などの非空間充填的な多面体、を含む)の形状をした複数のロボットモジュールを包含する。各ロボットモジュールは、隣接ロボットモジュールに対して運動可能であり、構造を形成するための制御ユニットを備え、コンピュータシステムの視覚的、触覚的な出力機構を提供する。各ロボットモジュールはユーザからの入力を検出するためのセンサを有する。ロボットモジュール群を(位置や圧力、光、その他の検出可能な状態の)変化を監視するための検出ユニットとして用い、コンピュータシステムに対する入力機構を提供することもできる。
【0011】
例えば、3次元CAD/CAMプログラムからの情報を用いて3次元的な構造を規定することもできる。この場合、数百数千ものロボットモジュールを組み立てて、視覚的、触覚的な表示を動的に構築することができる。ユーザは3次元構造の領域に触れることができ、このときロボットモジュール群により検出された移動(変位)や圧力、光の変化を、前述のCAD/CAMプログラムへの入力として用いることができる。ユーザは、このようなシステムを用いて、実際の構造とその仮想的なCAD/CAM表現の両方を、対話的に創造し、修正し、観察し、触ることができる。このような動的に形成される構造をユーザ用のコンピュータインタフェースとして利用することに加え、ロボットモジュールの集合体は、型やレリーフ構造(例えば地勢図やエンボス・スタンプなど)の生成、その他素早く効率的に構造の再構成を行うことが有益な目的に利用可能である。
【0012】
構造構築やそのための制御と同様に重要なことには、多数のモジュールに対する十分な電力供給がある。電力供給は本発明の構成の動作にとって極めて重要である。内蔵式の電源(例えばバッテリ、燃料電池、光電池)も利用可能であるが、一般的には外部電源を用いることが好適である。残念ながら従来のバス(母線)を用いた電圧型の電力供給方式は、規則的に又は不規則に積み重ねられた多数のモジュールに電力供給を行うには一般的に適切ではない。それらモジュールの多くがその固定的なバスに対して簡単に接続することができないからである。連鎖的に繋がったモジュール群により、電圧電源に接続可能なリンクされた電力供給バスを構成するという別の公知の手法も、多数のモジュールを用いたときにはうまく機能しない。例えば、標準的な定電圧方式は、電流が各モジュールを並列的に流れ、各モジュールが所定の負荷を駆動する。このようなシステムが動作するには、モジュール群を通る電力供給バスの抵抗が十分小さく、電源から最も遠いモジュールにおいて著しい電圧降下が生じないようになっていなければならない。このような抵抗の低減は、典型的には接続すなわち導線のサイズを大きくすることにより実現される。また、各モジュールで消費される電力は抵抗の二乗の関数である。各モジュールの電力消費に関しては最悪のケースを想定して設計をしなければならない。すなわち、全ての電力が1つのモジュールを通ると言う想定である。このことは、動作の観点から言えば、この最悪ケースのモジュールに一定電圧(例えば5V)で電流が流れ、その電流が全モジュールを通っていくということを意味する。各モジュールが100mAを必要とし、1000個のモジュールがある場合は、その最悪ケースのモジュールには100Aの電流が流れることになる。標準的な銅製の導線を用いた場合、モジュール群を通る電力供給バスは非常に太いものになり、装置全体のサイズや重量に著しい影響を与える。このような制約により、モジュールの数が数ダースよりも多いような多数のモジュール群に対しては、実用上、定電圧電力供給方式を適用することができない。
【0013】
本発明は、連結された多数のモジュールに対する電力供給のための新たな構成を提供する。複数のモジュールは、各々電力接続プレートを備える。すなわち、各モジュールには、動的に定められる1つのルート電力接続プレートと、動的に定められる少なくとも一つの分岐電力プレートが設けられる。各モジュールは、更に電力分配コントローラを備え、これにより(機械的機構、電子機械的機構、アナログ電子制御機構、ディジタル電子制御機構、又はソフトウエア制御のディジタルスイッチなどを介して)1つのルート電力接続プレートと1以上の分岐電力接続プレートを動的に決定する。電力は、電力接続プレート同士によって接続されたモジュール同士の間を、一方の分岐電力接続プレートからもう一方のルート電力接続プレートへと伝達されることによってのみ、分配される。もし定電流電源が複数のモジュールの中の1つに接続され、電力接続プレートにより接続された複数のモジュールの全てに対して実質的に一定の電流が供給されれば、各モジュールは、そのモジュールを通る際の電圧降下により、バスから電力を引き出すことができる(これに応じて電源に対する電圧要求は増大する)。この方式には、集合体にいかに多くのモジュールがあったとしても、各モジュールは、他のモジュールの電力要求とは独立して、必要とする電力を引き出すという利点がある。理解されるように、多数のモジュールに対して同様の方式で電力を供給することは、定電圧型の電源では実現不可能である。なぜなら、モジュール群を通る電力供給バスが実質上ゼロ抵抗である必要があるからである。
【0014】
定電流システムを実現するための電力供給バスを構成するにはどのリンクを用いるべきかという問題は、外部の電力スイッチング制御システムにより全体的にアドレッシングされる。いかなるリンクシステムも、接続された各電源ごとに電力供給ループが1つだけ構成されるように動作しなければならない。これにより、1つのループ内の各モジュールには同じ電流が供給される。この制約は、故障の影響を受けやすいシステムや、モジュールが追加されたり、削除されたり、故障したりしたときの電力供給系の素早い再構成の際には決定することが困難である。
【0015】
この発明は、複数の電子的モジュール間のスイッチ接続経路の動的な再構成のための局所的(ローカル)な方法を提供する。この方法では、各電子モジュールはN個の接続部材を持ち、設けられた各電源ごとに電流ループが1つだけ形成される。この方法では、各電子モジュールに対してルートスイッチが1つだけ定められ(このスイッチは、機械式、電子機械式、磁力式、電気式、光学式の接点、接続プレート、その他のスイッチ部材を用いることができる)、各モジュールの残りのN−1個の接続部材は分岐スイッチ(このスイッチも、機械式、電子機械式、磁力式、電気式、光学式の接点、接続プレート、その他のスイッチ部材を用いることができる)と定められる。これにより、複数のモジュールを通る連続的なスイッチ接続経路が維持され、N(≧1)個の分岐スイッチからなる第1の組は、別の電子モジュールのルートスイッチに接続され、N(≧0)個の分岐スイッチからなる第2の組は、電子モジュール間の分岐スイッチから分岐スイッチへの接続がなされないように非動作状態にされている。このようなシステムは、線状アレイ、分岐アレイ、3次元アレイ、ループなどの構造に適用することができ、開口や中空部のある3次元構造などにさえも適用することができる。モジュールの集合体には複数の電源を接続することができ、この場合、全てのモジュールに対して電力を供給するために、複数の閉電気経路が形成される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0017】
図1に示すように、可動ロボットモジュール11の集合体10は、実質的に3次元的な“X”の形状をもつ構造12を構成するのに用いられている。構造12は、2つの基部14及び15の上に構築されており、それら2つの基部には電源16からそれぞれ個別に電力が供給されている。集合体10の形状は、外部の制御モジュール18の支援により、又は各ロボットモジュール11に分散された分散制御システムの支援により、あるいは内部制御システム及び外部制御システムの組合せにより、形成される。CAD/CAMシステム19を、集合体10の設計を助けるために利用することもできる。あるいは、ユーザが集合体10のモジュール11を動かし(あるいはモジュール自身が動き)、結果として得られた構造の形状がセンサ17及びシステム19により捕捉される。このようにして、集合体をユーザからの入力又はユーザへの出力として用いることができる。
【0018】
同様に、図2に示すように、盛り上がったモジュール22のレリーフ状集合体20は、(電源26に接続された)電源取出口25を有する基部24の上に、外部制御により、あるいは自律的に、配列され、制御モジュール28とそれに接続されたCAD/CAMシステム29により、全体又はその一部が制御される。図1の集合体と同様、多数のモジュールロボットを構成し組み立てるためのこのようなシステムは、コンピュータシステム(例えばシステム19又は29)の触知可能なユーザ出力用インタフェースとの関連で、特に有用である。各ロボットモジュールは、ユーザ入力を検知するためのセンサ27を装備することができる。複数のロボットモジュールは、(位置、圧力、光その他の検知可能な状態の)変化を監視するための検出ユニットとの関連で用いた場合、コンピュータシステムへの入力機構として用いることができる。
【0019】
入力の検知は、個別の圧縮歪みセンサ又は引っ張り歪みセンサのアレイを用いて行うことができる。また、この代わりに、埋込式又は外付けの位置センサを用いてもよい。連続型のセンサ(例えば容量センサの二層シート)を用いることもできる。ある特に便利な連続センサのタイプでは、複数の容量性又は抵抗性のストリップを用い、加えられた変形圧力をその変形圧力に比例する位置検出可能なアナログ信号に変換する。単純な容量センサ、抵抗性歪みセンサ、アナログ又はディジタルの圧力スイッチ、誘導センサ、ホール効果センサ、渦電流センサ、流体流れセンサなどの様々なタイプのセンサを用いることができる。ある具体例では、ロボットモジュールが、位置センサ又は環境センサを備える。様々なセンサ方式、例えば、ジャイロスコープセンサで絶対位置又は相対位置を求める方式や、加速時計、音響又は赤外線を用いた距離計測技術、などが装備可能である。例えば従来からある光センサ、画像センサ、熱センサ、電磁センサ、振動センサや音響センサ等を含む環境センサを用いることもできる。目的とする応用に応じて、ディファレンシャルGPS(D−GPS)ポジショニングや画像解析・認識、音響・音声識別、示差熱分析センサ(differential thermal sensor)、などの高価なシステムを組み込んだ環境又は位置センサを、入力として用いることもできる。当業者ならば分かるように、以上に挙げたセンサは、外部イベント、内部イベント、あるいは振動、力、トルク、熱伝動などのようなモジュールに伝達されるイベント、を検知することができる。
【0020】
センサは、ロボットモジュールに搭載されたCISC又はRISCプロセッサに接続することができる。例えば、Signeticsの87c752又は87c751、Motorolaの68HC11又は68582、ARMの710などを、ユーザが定義したタッチを処理するために用いることができる。A/Dコンバータやディジタル・シグナル・プロセッサなどのコプロセッサを、単体で、あるいはメインプロセッサと連携して用いれば、より好適である。実施形態には、フラッシュRAM、SRAM、DRAMを用いることができる。より高価な埋込式DRAM(embedded DRAM)を用いる例も考えられる。記憶装置を強化する例としては、ハードディスク装置をロボットモジュール内に設けたり、あるいは外部接続を介して制御モジュール18又は28のハードディスク装置に接続可能としたり、するなどの構成が可能である。
【0021】
当業者ならば分かるように、外部通信手段は、内部プロセッサや内部メモリを少なくとも部分的に肩代わりする(ただし、必要なセンサをサポートしたり、通信のバッファリングやシグナリングを行ったりするために必要な内部処理は除く)。用いるセンサのタイプに応じて、センサデータは、制御モジュール18又は28にディジタル形式で直接的に供給されたり、図3に示すような内部搭載の汎用A/Dコンバータ39(典型的には4ビット又は8ビット幅。ただし、様々な応用の中で用いられるものには、1ビットの小さなものから32ビットもの大きなものまで多岐にわたる)によりディジタルフォーマットに変換されたりする。当業者ならば分かるように、複数のセンサやセンサタイプの組合せを、各ロボットモジュールの全体又は一部で使用することもできる。
【0022】
集合体10からの上記センサが検知した情報を用い、3次元CAD/CAMプログラム(制御モジュール18又は28に関連して実行されている)により、3次元構造を再構成することができる。この3次元構造は、数百数千ものロボットモジュールを組み立てることにより、図1又は図2に示した視覚又は触覚ディスプレイとして動的に構築することが可能である。ユーザは、3次元構造のエリアにタッチすることができ、ロボットモジュールにより検知された動きや圧力、光の変化などが、CAD/CAMプログラムの入力として用いられる。ユーザは、このようなシステムを用いて、実際の構造あるいはCAD/CAMシステムによるその構造の仮想的な表現を、対話的に作ったり、修正したり、見たりすることができる。このような動的に構成される構造をユーザのコンピュータインタフェースとして利用するのに加え、ロボットモジュールの集合体は、型やレリーフ構造(例えば地勢図やエンボス・スタンプなど)、その他素早く効率的に構造の再構成を行うことが有益な構造を作成するための、出力モードでの利用が可能である。
【0023】
このような利用法に加え、ロボットモジュール群は、自律的に最適化するユーザインタフェース(例えば、ロボットモジュール群で構成されたキーを有し、ユーザ専用の構成になるよう再調整が可能なキーボード)として、又は人間的な要因を考慮したエンジニアリング(取っ手や要部支持具などのような体に合った構造のサイズや位置を素早く調整するなど)として、あるいはユーザ専用のサイズの道具や装置、インターフェース機材(例えば体積可変のカップや容器)を直接的に構成するために、利用することができる。ロボットモジュール群は、多機能ツールの基礎部分を構成したり(例えば、頭部が平らなねじをプラスねじに変形するなど)、他のシステムのための搬送機構の一部を構成したり(例えば、移動するロボットモジュール群がパーツを目的の位置に運んだり、電力、機械力、データなどを分配するためにリンクされたりなど)する。ロボットモジュールは、非常に再構成のしやすい構造要素として用いることができ、これにより例えば、地震の被害を受けた建物などの支えなどのためのトラスや支持物、引っ張り部材などを素早く構築することができる。
【0024】
当業者ならば分かるように、ユーザが規定可能な様々な構造を構成するロボットモジュール11は、球や楕円体、正多面体、一般の多面体など、様々な形状から構成することができる。例えば、その全体形状は、直方体に近いものであってもよいし、ドーナツ形状や平面状でもよく、ユーザが規定する様々な不規則な形状をサポートするのに十分なほど順応性があるものがよい。連動可能なデザインの複数協動型の形状要素(例えばボールとソケット、錠前と鍵、スライス可能又は回転可能な連結された要素群など)を用いることも可能である。形状は実質的に固定的なものであってもよいし、限定された範囲での柔軟性をもっていたり外部からの再構成を可能とするものであってもよい。モジュール間の橋渡しや空間の充填その他の用途(例えば最初にサポートされる構造がトラス用の可変長の伸縮自在のモジュール群を持つなど)のために、高度な再構成が可能なモジュールを用いることができる。大抵の用途では、実質的に同一の形状のものを用いることが好ましい。しかし、複数の形状(例えば直方体と立方体など)を用いる用途も考えられる。
【0025】
特に好適な形状は、外殻又は枠組みを有する多面体に基づくものであり、これら外殻又は枠組みは、頂点要素の組、稜線要素の組、面要素の組の中の少なくとも一つを形成する。適切な移動機構(例えばヒンジ構造又はボール・ソケット構造など)を用いて頂点、稜線又は面を回転させることにより、多面体が動く。多面体の頂点要素は、中心の取付ポイントから放射状に延びる構造によって規定することができる。多面体の稜線要素は、エッジ支持部の相互接続枠組みとして規定できる。多面体の面要素は、プレート又は外殻(シェル)に連結している頂点、稜線又は面により規定できる。図3に示す多面体の好適な一例では、頂点要素、稜線要素又は面要素が、単体で又は相互の組合せにより、空間充填可能な斜方体形状の十二面体のロボットモジュール30及び32の形状を実質的に持つ枠組み構造を形成している。その枠組み構造は、図3の部分断面部分に示すように、頂点に接続されたトラス35によって内部から支えられている(トラス35がその枠組みの一部を形成している)。また、枠組み構造は、稜線部で接続された面板によって構成することもできるし、稜線要素群のみから構成することもできる。図3に示すような多面体の回転は、ヒンジ34とアクチュエータ36によって実現される。アクチュエータ36には、電気機械的なもの、圧電式のもの、電気的にトリガされる形状記憶合金を用いたもの、流体圧式のもの、空気圧式のもの、重力アシスト式のもの、収縮性のポリマーや引き込み式のワイヤを用いたもの、その他の適切な駆動機構を用いたものが含まれる。
【0026】
図3に示した斜方(菱面)十二面体は空間充填可能な等面多面体(isohedora)であり、2次元における六角形に対応する3次元形状である。斜方十二面体によれば、立方体モジュールや単純な立方体詰め込み(パッキング)方式を用いた場合に起こる困難を回避できる。六角形の場合と同様、斜方十二面体は、図3に示すように、単純に1つの稜線をヒンジとして、隣の斜方十二面体に対して面と面とを合わせるような回転運動をするだけでよい。いずれかの稜線に関して斜方十二面体を回転させてあるパッキング状態から別のパッキング状態へと変化させる際、その回転量はいずれの場合も正確に120°である。この性質により、斜方十二面体を面心立方構造でパッキングする(詰め込む)ことができる。パッキングされたとき、全ての稜線は、隣接する高々3つの斜方十二面体によって形成される。1本の稜線の周りに3つの斜方十二面体が存在する場合、そのエッジ周りの動きは起こらない。そのエッジ周りの360°の空間が満たされているからである。斜方十二面体が1つの場合は、その周りを動く別の斜方十二面体がないので、動きが起こらない。動作は、正確に2つの斜方十二面体があるときにのみ起こる。このエッジ同士の関係の均一性が、エッジ回りの回転を可能にする機構の設計を単純にする鍵である。更に、回転は、エッジ同士や面同士を互いに対してスライドさせることなく実行することができるので、摩擦に対する配慮やスライド式コネクタなどの設計などを行う必要がない。
【0027】
概略的に言って、本実施形態における斜方十二面体モジュールの動作については、2つの基本的な制約がある。
【0028】
1.回転のための共有エッジを備えた親の斜方十二面体がなければならない(モジュールをその親モジュールに対して回転させる)
2.モジュールの移動は、他のモジュールと衝突してはならない。
【0029】
ある応用例では、モジュールの集合体全体が、移動の間及び移動の後、互いに隣接していなければならないという別の制約を設けることもある。この制約は、1つの電源から、全てのモジュールに対して、隣接モジュールへの電気的な接続を介して電力供給を行うことを想定した場合に有用である。
【0030】
前述の第2の制約から、モジュールが他のモジュールの動きを妨害することに関する「妨害制約」が導かれる。極端な例として、ある斜方十二面体がモジュール群により完全に取り囲まれた場合、すなわちその十二面体の周りに1つの面に1つずつ、合計12個の斜方十二面体がある場合を考えると、当該十二面体モジュールは隣接するモジュールの1つと衝突せずに動くことはできない。別の極端な例として、図3のように2つのモジュールしかない場合を考えると、一方のモジュールに対する他方のモジュールの回転動作は、いずれの他のモジュールからも妨害されない。動作設計においては、斜方十二面体のどの稜線が用いられ、どの隣接モジュールが斜方十二面体のその稜線回りの回転を妨害するか、を考慮することが必要である。ある面に接触している隣接モジュールがある稜線回りの運動を妨害する場合、その面をその稜線回りの運動の妨害面と呼ぶ。
【0031】
実際には、そのような考慮は、稜線と斜方十二面体の中心とによって形成される平面を考え、その平面で斜方十二面体を2つに分けることによって行う。一方の側には5つの面が完全に含まれ、他方の側にも5つの面が完全に含まれ、2つの面は半分に分割される。分割された2つの面は、分割した稜線に関する妨害面とみなされる。さらに、回転の意味によって、一方の側の5つの面も妨害面である。この結果を、7側面の妨害制約と呼ぶ。この制約は、斜方十二面体が厚みの大きい形状を構成するのに用いられた場合、ほぼ厳格な制約となる。6個の斜方十二面体が共通の頂点のところに集まった場合、それら全ての斜方十二面体は、他の全ての斜方十二面体のその頂点に接する稜線に関する動きを妨害する。この集団は不可動である。どのモジュールも動けない。妨害制約は対称性を持つので、この逆も成り立つ。すなわち、モジュールが動いて行った結果この構成になるようなことはない。この構成の他に様々な構成が存在し得るが、大抵は、最も薄い部分が斜方十二面体3個より厚い立体的な構成である。したがって、純粋に斜方十二面体の形状から構築することができる構成の組は、限られている。
【0032】
しかしながら、図4及び5を見れば分かるように、斜方十二面体モジュール群の形状を少し修正して、7側面制約を5側面制約まで緩和することにより、不可動問題は解決される。特に、2等分面で分割された2つの面は、もはや妨害面ではなくなる。5側面制約では、不可動な構成はなくなる。このための形状の修正は、1つの頂点を約14パーセントだけ斜方十二面体の中心の近くに移動させることである。この頂点に接続される4本の稜線も移動させる。5側面制約にするための1つの修正は、斜方体を構成する菱形面を短軸に対して回転可能に取り付け、これら菱形面を図4に示すようにわずかに小さくすることである。衝突が起こりそうになると、7側面制約と5側面制約の違いにより、干渉する頂点(interfering)を構成する4つの面のそれぞれ半分の4つの三角形は、図5に示すように内側に動く。可動の頂点により、制約を除去しつつ、回転稜線が維持される。
【0033】
同様の形状を持つ斜方十二面体又は修正斜方十二面体のロボットモジュール群を用いることには多くの利点がある。自律組立ロボットの重要な問題の一つに、個別モジュールの動作がある。小さいロボットにとっては、回動/回転動作は、摺動動作よりも好ましい。なぜなら、回転の方が摩擦が小さいからである。摩擦は系の大きさが小さくなるほど大きな問題になる。また、稜線回りの120°の回転は、離散的な動作として取り扱えるので、可能な構成と移動戦略を決める移動制約は単純化される。回転機構を単純化したので、面心立方パッキングは単純な立方体パッキングの好ましい特徴の多くを保存することになる。第一に、2つの同じ斜方十二面体の2つの面が整列して互いに押し付け合わされている(くっついる)時、それら2面が共有する4本の稜線のどの1つについての回転が起こっても、その回転により別の面同士の組がくっつく。この後いかなる回転が起こっても同様の結果となる。この性質は、立方体や全ての正多面体にも当てはまることだが、等面多面体(isohedra:同じ面からなる多面体)すべてには当てはまらない。この等面多面体的性質により、製造が容易になる。同じモジュールから構成されることにより、バッチ(一括)生産でき、単価を削減できるというメリットが生まれる。さらに、各モジュールは、同じパーツの繰り返しにより作られる。例えば、各多面体は面群から構成され、各面は稜線群から構成され、各稜線は頂点群から構成される。もし多面体が斜方十二面体のように等長の稜線を持つ等多面体の場合、面レベル及び辺レベルでも同様のバッチ生産が可能である。
【0034】
集合体の個々のロボットモジュールの動きを求めるために、集合体における全体的な通信のための機構が必要となる。この通信機構は、ローカル(局所的)のメッセージパッシングにより、あるいはローカル通信及び直接通信の組合せにより、直接的なものとなりうる。ロボットモジュールの形状やそれらの相互接続の形態、パッキングのタイプ、あるいは要求される可動性に応じて、様々なスキームを利用することができ、そのスキームによりロボットモジュール同士の間の恒久的な、又は間欠的な、場合によっては一度限りの、通信が行われる。例えば、密にパッキングされた空間充填構造の多面体群には、モジュール間の導線接続を利用することができる。またこの代わりに、各種の無線又は光通信技術を利用することも考えられる。導線接続の場合、稜線、面又は頂点に設けられたプラグ・ソケット形式のコネクタを、データ通信のために利用することができる。プラグ・ソケットシステムは、大容量且つ高速のデータ転送のための双方向接続に利用できる。電気的なコネクタの厳密なデザイン及び配置位置は、目的とする用途によって、したがってモジュールの形状によって決まる。例えば、単純な固定的なコネクタを各面の中央に設け、周囲の全てのモジュールとの接続を可能とする例が考えられる。別の例としては、もっと複雑なデザインが必要とされる。例えば、4つの稜線コネクタに、ばね式の接点を設ける構成のモジュールも考えられる。
【0035】
図1及び2に示したような密にパッキングされた配列には、シリアル接続を用いることもできる。データ転送のためのシリアル接続は、接続の数が少なくて済み、実際的にいって信頼性も高いという利点がある。シリアル通信方式を光通信又は無線システムに用いることにより、物理的な接続の必要性がなくなる。光技術に関しては、送信機と受信機の配列が依然として重要であるが、光パイプやレンズ集光技術を上手に利用すれば、より柔軟な構成が可能になる。無線システムは、EM(電磁波)スペクトルの多くのバンド(kHz、MHz、GHz)を利用することができ、多くの変調技術(振幅変調、周波数変調、コード分割多重接続(CDMA)を用いた変調)を利用でき、送信機のパワーの範囲で動作する。システムが適切な通信許容限界に合わせて設計されていれば、たいていの場合、直接接触(direct alignment)の必要性ない。送信機の通信範囲は、設計の上で重要な事項となる。もし、送信信号がモジュールから数ミリメートル以内で受信できる程度の出力ならば、その信号は相互に分離(アイソレート)され、システムのトポロジー
(構成)は物理的な接続性によって規定され、隣接する信号源からの干渉を避けるためのシステム設計の複雑さは最小となる。一方、この代わりにもっと出力の大きい電波を用いる設計も考えられる。この場合、全てのモジュールが他の全てのモジュールとコンタクトすることができ、モジュール間の接続は他のパラメータから決定される必要がある。信号の強度、あるいはもっと確実にはロボットモジュールの識別に関係する情報が、集合体における全てのモジュールの位置を表す空間マップのために利用できる。同じ周波数で動作するディジタルパケットデータシステムについては、CSMA−CDやCSMA−CAなどのキャリアセンス多重接続(CSMA)方式がこの問題を解決するものとして周知である。別の解決方式として、異なる周波数を用いるモジュール群を用い、送信機の出力に応じて周波数を再利用する(すなわち干渉しない範囲で同一周波数を用いる)という方式が考えられる。更に別の方法として、EMスペクトルの同じ領域に複数の信号を重畳するスペクトル拡散変調として知られている技術を用いたコード分割多重接続(CDMA)を利用することも可能である。
【0036】
各種の公知のアルゴリズムを用いて、これまでに説明したような所望の構造的な出力の作成をサポートするための自律的なロボットモジュール同士の間での情報分散をサポートすることができることは理解できるであろう。これらのシステムに、移動制御データを生成するためにマスターコントローラ(例えば図1又は2の制御モジュール18又は28)を設けてもよいし、それらモジュール群におけるもっと分散的な制御スキームを採用してもよい。以下に示すアルゴリズムの例は、情報がどのようにしてモジュール間を移動するかを示す。
【0037】
デイジーチェイン・ルーティング
モジュール群は、相互の間で論理的な接続関係を持つように配列され、この接続関係により、各モジュールは、隣のモジュールに対する予め設定されたラインによる情報の送信のみを行う。すなわち、モジュール群は、各々に対してデイジーチェイン接続されている。このチェインの開始点に送られた情報はIDを含み、このチェインの最初のモジュールはそのIDを自分のIDと比較する。もしIDが一致すれば、そのモジュールがデータに対して動作する。IDが一致しなければ、そのモジュールはそのデータをチェイン上の次のコンピュータに送り、そのデータが自分の目的地を見つけるまでこれが繰り返される。
【0038】
N分ルーティング
N分ルーティングでは、装置のIDに目的地までの経路が含まれる。単純なルーティングは、物理的に接続されたモジュール同士の間の4分ルーティングに基づくものである。4分ルーティングでは、配列は、概念的に、各ノードが1つの入力と3つの出力を持つ4分木として構成される。このシステムでは、IDのビットのペアは、1つのルーティングコマンドを含んでいる。0は、パケットを1番目の出力に送ることを示し、1は2番目の出力を示し、2は3番目の出力を示し、3はこれ以上転送しないことを意味する。また、現在考慮されているビット数(bit number)、及びいつパケットが目的地に到着したか、を一連のノード群に教えるために、カウント値が設けられており、このカウント値は各ノードによって逐次減らされていく。この方法では、パケットは、各段階での単純な選択によりノードからノードへと、目的モジュールに達するまで順に転送されていく。3以上の出力を持つN分システム(実装上は2のべき乗が便利である(例えば2、4、8、16…)が構築可能なことは容易に理解されるであろう。
【0039】
フラッディング(flooding)
フラッディング(すなわち幅優先巡回)は、事前に定められたルーティング構造を持たない。制御モジュールは、ソースモジュールからの最初のパケットを取り上げ、それが各モジュールの正しいIDを持っているかどうかをチェックする。パケットが正しいIDを持っていなければ、そのモジュールに直接接続されたモジュールのうち、そのモジュールがまだそのパケットを送信したことがないか、又はそのモジュールがまだそのパケットを受け取ったことがないモジュールのすべてに対して、そのパケットが送出される。この結果、そのパケットのコピーの大群がモジュールアレイ上を横断することになり、正しいパケットは最終的にその目的地に到達する。パケットは、最大ホップ数というパラメータを持っており、これにより、そのパケットが最終的にシステムから除去されることが保証される。この方法の欠点は、上記の2つのスキームに比べて、はるかに多くのモジュールが不要なデータの処理のための負荷を受けることであり、これはシステム全体の効率に影響する。
【0040】
ホット・ポテト(Hot Potato)
ホット・ポテト・アルゴリズムは、前述のフラッディング・アルゴリズムに似ているが、再転送されるパケットがたった1つの出力に送出される点が異なる。この出力は、無作為に選ばれるか、あるいは最も混雑していないものが選ばれる。このプロセスは、パケットが正しいモジュールに到達したときに終了する。パケットがその目的地に到達するタイミングは、決定論的に求めることができない。
【0041】
モジュールの形状、モジュールの動作、及びモジュール間のデータ分散の他に、本実施形態の重要な局面は、モジュール群の構成(構造)の設計である。これは、図6に最もよく示されている。図6は、(以上に説明したような)ロボットモジュール群の初期構成52を最終構成70に変換するためのプロセス50の具体例を示したものである。集合体の各モジュールの動きは、ボックス60及び以下に説明する順序付き最近接ゴールロボットモジュール運動方式(ordered nearest goal robotic module movement method)に従って反復的に決定される。
【0042】
この方法では、各モジュールは、採りうる最も近いゴールに向かって動く一方、隣接モジュール群からそのゴールのステータスについての情報を取得する。ゴール群が満足される順序に関して制約を設ける。これら制約は、各モジュールにより、ゴール位置の関数として求められる。各モジュールは、ユークリッド距離に関するヒューリスティックな知識に基づき運動の方向を選択するが、2つ以上の隣接モジュールを持つ位置に対して高い優先度を与える。タイムステップ当たりに通信される情報は、モジュールの数に対して独立である。
【0043】
情報記憶及び伝搬
各モジュールは、全ゴール位置とそのモジュール自身の現在の位置との表現から出発する。それは、各ゴールの現在の状態についての情報、例えばそれが満足されるべきゴールを知っているか否かなどの情報を増やす。各モジュールは、自分自身の状態、例えば現在自分に隣接しているモジュールの数及び位置などの情報の動的な格納も実行する。情報伝搬を、隣接モジュールの状態情報に関する問合せに限定することで、情報伝搬はモジュールに対して重要な情報だけに限定される。特定のゴールに関する情報の要求や、隣接モジュールの隣接モジュールに関する問合せなどがその例である。
【0044】
ゴール順序づけ制約
全てのゴールが満足されることを保証するために、このアルゴリズムはゴールが満足される順番に制約を加えている。基本的な考え方は、目標となる構成を1つの面で掃引し、その面が通り過ぎるにつれてゴール位置を満足していくというものである。実際には、ある領域は他よりも幾分先になる。各モジュールは、その面の好適な方向を知っているだけでよい。
【0045】
まず、モジュール群に対する座標系を規定する。面心立方パッキングのために、モジュール群は、3次元の碁盤目格子の中心に置かれ、x,y及びz座標の和が偶数になるような3次元格子上の各整数位置に配置される。
【0046】
任意のゴール位置Gについて、
【数1】
H(G)=y+z
と定義する。ここで、y及びzは、Gのy座標及びz座標である。この関数は前述の面の方向を規定する。
【0047】
2つの位置が少なくとも1つの頂点を共有する場合、それら2つの位置は「頂点隣接である」と呼ぶ。そして、もしGの頂点隣接のゴールNのいくつかについて、ゴールNが満足されておらず且つH(N)<H(G)であるならば、Gはゴール制約されている(すなわちゴールに選ぶことができない)。言い換えれば、Gの近くのH値が小さいゴールがまず満足されるべきである。Gがゴール制約されていない場合、Gは許容可能である。
【0048】
ここで面隣接(面を共有する)の代わりに頂点隣接を用いている訳は、2つのモジュールが面隣接ではなく、頂点隣接である場合も、それら両者間に干渉(妨害)が起こりうるからである。
【0049】
この制約の下では、Gの高々7個の隣接位置が、Gが満足される前に満足される。この結果は、1つのモジュールが7個までの隣接位置を持ち、前述した5側面制約を用いて自由に動くことができるという物理的な制約に対応している。
【0050】
予約制約
位置Lに有り、ゴールGに向かって動いているモジュールは、もしLがGに隣接しており、且つ
【数2】
H(L)>H(G)
であれば、ゴールを予約することができる。
【0051】
もしモジュールがこれら2つの基準を満足するならば、そのモジュールはそのゴールを予約した時刻を記録する。モジュールはその後この予約を、100ターンの間、又は同じゴールを先に予約した隣接モジュールと通信するまで、維持する。モジュールが隣に動いた後、それはそれに対して問い合わせを行い、この状態を伝達する。そのモジュールの隣接モジュールのいずれかが同じゴールに向かって動きつつある場合には、その隣接モジュールはそのゴールが既に予約されており、異なるゴールを選ばざるを得ないことを記録する。この予約情報は、これら隣接モジュール群からこのゴールに向かっている他のモジュールに伝搬される。他のモジュールに他のゴールを選ばせることにより、予約をしているモジュールは、更に多くの移動の余地を得ることができ、そのモジュールのゴールを満足することができる。
【0052】
補助
ゴールGは一般的にH(P)<H(G)となる隣接ゴールPをもっている。前述の順序づけ制約の下では、PはGの前に満足され、この結果あるモジュールがGを予約したとき、そのモジュールはPを親として用い、Pの上を転がってGに到達する。そのような親Pが存在しない場合は、2つのアクションの内の1つが起こる。もし順序づけ制約の下でGがその隣接ゴール群の全てよりも前に満足されなければならない場合は、Gは予約することができない。そうでない場合は、あるモジュールがGを予約したとき、そのモジュールは補助要請フラグを立てる。もし隣接モジュールもGに向かって動いていたら、その隣接モジュールは、別のゴールを選ぶ代わりに、H(L)<H(G)を満足する隣の位置Lに動き、その予約をしているモジュールを補助する。すると、予約をしているモジュールは、補助要請フラグをおろし、その補助モジュール上を転がってそのゴールに到達する。
【0053】
判定
モジュールが様々なゴールについて知っている情報に基づき、そのモジュールは最も近い制約されていないゴールを選択し、そのゴールに向かって移動を開始する。モジュールは、望むゴール位置に到達すると、その運動を停止する。これにより、ゴールの許容可能性が決して過大評価されないと保証される。すなわち、モジュールは、ゴールが制約されていない時に制約されていると考えることはあっても、その反対は決して起こらない。また、これにより、ゴールが一旦許容可能になると、許容不能には決してならないことも保証される。ゴールの満足に関する情報も決して過大評価されない。
【0054】
場合によっては、すべての許容可能なゴールが満足されているか予約されているために、あるモジュールがゴールを持たないことがある。その場合、そのモジュールは、デフォルトのゴールDに向かって動く。デフォルトゴールDは、例えばゴール構成から、
【数3】
D=M+(0,4,4)
によって計算することができる。ここで、MはH(M)が最大となるゴール位置であり、順序づけられた3つ組は(x,y,z)座標に対応する。
【0055】
全てのゴールGについて、H(D)≧H(G)+8であることに留意されたい。このことは、行き場所のないモジュール群を除けることにより過密状態の緩和を助け、ゴール群が予約をしたモジュール群によって満足されるようにする。
【0056】
各位置において、モジュールは、隣接モジュールの隣接モジュールについて問合せ、到達可能な隣接位置を全て求めることにより、ゴールに向かって動くための方向を選択する。次にモジュールは、これらの位置を次の基準に従ってランク付けする。
【0057】
1.ある位置が望むゴールならば、最高の優先順位
2.ある位置が少なくとも1つの満足されたゴールを隣接位置として持てば、中程度の優先順位
3.ある位置が少なくとも2つの隣接モジュールを持てば、低い優先順位。
【0058】
ユークリッド距離は2次的な基準として用いられる。すなわち、望むゴールに最も近い位置は他の位置よりも優先される。結びつきは無作為に断ち切られる。モジュール群は、前述の第2及び第3の基準により、ゴールに向かう長いチェイン(鎖)となって広がるよりは、一つところにかたまる傾向がある。長いチェインとならないことにより、ユークリッド距離のヒューリスティックに関して極小解の数が大幅に低減される。それでも起こる2、3の極小解に陥らないために、モジュールはシミュレーティッド・アニーリングを用いる。シミュレーティッド・アニーリングでは、モジュールはときどき前述の優先度ルールを無視し、好ましくない方の位置を選択する。
【0059】
計算量についての分析
情報伝搬は、モジュールに対して最も重要な情報のみに限られている。あるモジュールは、その隣のモジュールに対して次に挙げる事柄について問い合わせることだけができる。
【0060】
1.私のゴールは既に満足されているか?
2.他のモジュールが私のゴールを予約してしまっているか?
3.私の補助が必要か?私を補助しているか?
4.私が知らないゴールをあなたは満足しているか。
【0061】
モジュールがこれらの問合せから情報を得ると、モジュールはその情報を見つけたことを自分の状態情報の組の中に記録する。このプロセスにより、情報は徐々に全てのモジュールに伝搬する。もしモジュールが、上記問合せ(4)を用いて特定のゴールGが満足されていることを知れば、そのモジュールは、前述の順番付け制約の下で、Gを許容可能にする前に他のどのゴールが満足されているべきかを判定する。
【0062】
全体のアルゴリズムはタイムステップに従って処理される。1つのタイプステップは、モジュールが以下のうちの1以上を実行する際に費やす時間である。
【0063】
そのモジュールが許容可能と考えているゴール群から選択を行う
隣接モジュールに問合せを行う
隣接モジュール上を転がる。
【0064】
以下の計算量分析は、このタイムステップの定義を用いる。情報は極めて限られており、移動に関するヒューリスティクスは非常にコストが低いので、1モジュール当たりの時間的な計算量は次のようになる。
【0065】
情報伝達:1タイムステップ当たりO(1)
計算時間:O(g)、ここでgはゴールの数
メモリ要求:O(g)。
【0066】
現在の実装では、最悪の場合の計算時間は、最も近いゴールを周期的に探索することによる。予備計算スキーム(予め計算しておく方式)を用いれば、情報伝達及びメモリ要求がおそらく穏当な上昇の仕方をするとして、これはO(log(g))又はO(1)まで低減できる。
【0067】
これらの計算では、連続運動制約が破られるかどうかを判定するためにハードウエア的解決手段を用いることを想定している。これについては、効率のよいソフトウエア的解法が未だ見つかっていない。
【0068】
アルゴリズムの証明
順序付き最近接ゴール計画装置は、いくつかのテストケースについて模擬試験された。これらテストケースは、様々なサイズの初期の四角形構成から出発し、様々な複雑さを持つゴール構成、例えば54個の斜方十二面体(図2に関連して説明したものに類似のもの)を持つ平らな“X”形状の構成、441個の斜方十二面体からなるティーカップ構成、625個の斜方十二面体からなる中空の球形状の構成など、に至る。平面的な四角形構成からティーカップ形状への並べ換えを、64×64×64の作業領域格子の中で完了するまでには、1808タイムステップを要した。100%の完成に至らない形状もいくつかあった。中空球は、斜方十二面体が内側で閉じこめられ、外側に出られなくなって終了してしまうこともありうる。この状況は、球壁の厚みによって変化する。625個の斜方十二面体による中空球の完成例では、約3442のタイムステップを要する。
【0069】
膨大な数のモジュールに十分な電力供給を行うには、どのモジュール間リンクにより電力伝達バスが実現されるかを決定することが必要になる。ある適切な機構が図7に示される。図7には、モジュール86、87及び88を含む3モジュールシステム80を模式的に示しており、このシステムは定電流電源82から電力を運ぶともに、オプションとして信号モジュール84を設け電力電流に適切な信号変調を行うことにより、同時にデータを運ぶこともできる。定電流システム80は、適切な外部電力切替制御システムによる全体的なアドレッシングが不要であるという利点がある。その代わりに、各モジュール86、87及び88は、電力切り替えをローカルで局所的に制御することができる(この切り替えは、モジュール電気接点93、94、95、96、97、98及び99を介して動作するスイッチ90、91及び92により行われる)。このような構成により、システムの故障に関する冗長性が改善され、モジュールの追加やモジュールの削除、モジュールの故障などの際に電力供給を素早く再構成することができる。
【0070】
図7に示すように、本実施形態は、複数の電子的モジュール間のスイッチ接続経路の動的再構成のための局所的な手法を利用する。ここで、各電子的モジュールは、N個の接続部材を持つ(この例では1モジュール当たり3個の接続が可能である)。このようなスイッチ接続経路は、電力、データ、又は電力及びデータの両方、その他適切な資源(例えばモジュール間を伝送される流体や微粒子など)の伝送に用いることができる。デイジーチェーンルーティングなどの例では、このような動的に再構成可能な接続経路が必要とされる。
【0071】
まず、各電子モジュールごとにルートスイッチが1つ決められ、各電子モジュールの残りのN−1個の接続部材は分岐スイッチに定められる。そして、連続的なスイッチ接続経路は複数の電子モジュールを通り、各電子モジュールにおいて、N個(N≧1)の分岐モジュールからなる第1の組は、別の電子モジュールのルートスイッチに接続され、N個(N≧0)の分岐スイッチからなる第2の組は、電子モジュール間の分岐スイッチから分岐スイッチへの接続がなされないように非動作状態にされる。このようなシステムは、線状アレイ、分岐アレイ、3次元アレイ、ループなどの構造に適用することができ、開口や中空部のある3次元構造などにさえも適用することができる。
【0072】
上記方法の処理の一例として、図7のモジュール86、87及び88のための電力伝送経路(矢印付きの線で示す)を考える。モジュール86に電力が供給されるとき、スイッチ90は、接点93をモジュール86に対するルート接点に決定し、残りの接点94及び99を分岐接点とする。同様に、モジュール87にモジュール86から電力が供給されるとき、スイッチ90は、接点93をモジュール86に対するルート接点に決定し、接点95をルート接点に決定し、接点96を分岐接点とする。このパターンでモジュール88についても決定が行われ、接点97がルート接点、接点98が分岐接点に決定される。この結果、連続スイッチ接続経路はモジュール86、87及び88を通るように設定され、分岐接点98及び99は、電子モジュール間の分岐接点接続を防ぐために、電子機械的機構などにより引き込まれて非動作状態にされる。
【0073】
図8及び9に示すように、本実施形態における局所的なスイッチング(各モジュールのローカルでのスイッチング)による電力伝達の動的再構成は、モジュール群の集合体に対して接続可能な複数の電力供給系を実現可能にする。この再構成方式では、複数の閉じた電気的経路が、全てのモジュールに対する電力供給のために形成される。図8において、モジュール106及び107は、基部プレート110、112からそれぞれ電力供給を受けている。モジュール集合体100内の各モジュールはそれぞれ1つのルートのみを持つことができ、且つこのシステムは2つの電源(基部プレート110及び112)を持つので、このシステムは2つの電流ループを持つことになる。第1のループはモジュール106−103−101−102−104を通り、第2のループはモジュール107−105を通る。モジュール103と104とが面を接していたとしても、その面に向いている接点は共に分岐接点なので、それら両モジュールは(局所的スイッチング制御により接点同士が物理的に分離されていることにより)電気的に接続されていないことに注意されたい。接点は、一旦分岐接点に設定されると、分岐から分岐への電気接続が形成されないように引き込まれるが、その一方でルートから分岐への接続は依然として許される。同様に、対面しているモジュール104と105も分岐・分岐間の接続なので、やはり両者の間に電気的な接続は形成されず、基部プレート110及び112からの相互に分離した電流ループが残る。
【0074】
図9に示すように、図8の集合体100からモジュール103が取り除かれた場合、システムは電力経路を局所的かつ動的に再構成する。モジュールが電力供給を失うと、接点群は各々のデフォルト状態へと動き、ルート接点が伸展する。モジュール106及び107の電力供給を受けている接点は、ルート接点としてラベル付けされる一方、他の接点は収納されて分岐状態となり、各モジュールへの電力供給の継続を可能にする。
【0075】
図10に、接続されたモジュール群における上記のスイッチング動作のいくつかを実現するための別の方法を示す。図10に示すように、電源122に接続可能な純機械的スイッチは、電力スイッチモジュール124及び126を、線状、分岐線状、あるいはその他の非ループパターンで接続するのに用いることができる。図10に示すように、各接続プレートは、2種類のリード部128、すなわち突出したプラスのリード部と、伸展できないマイナス、すなわち雌のリード部とを備えている。2つの接続プレートが接触した時(例えばモジュール124と126)、長い方のリード部がマイナスリード部に対して接し、この押圧により同時に他のモジュールのスイッチ129が開動作し、電力ループが多重的になることを防ぐ。
【0076】
可動部品の数を最小限にすることが、故障しやすい可動部品が少なくなるので、一般的によい設計である。図11には、1つの連続的な回路ループにより多数の接続されたモジュール群(図示省略)を通って電力を自動的にルーティングするために、モジュールの内部に、可動部品がほとんどないNMOS(エンハンスメント・モード)を適用した実施形態が示される。図11は、各々が4つのコネクタIdd,Iss,Vout、Vinを持つ4つのモジュール接続プレートを示す。当業者なら分かるように、このデザインは、接続プレートの数の変化に応じて容易に変更可能である。Idd及びIssとラベル付けされたコネクタは、定電流ラインのための接続を形成する。Vout及びVinとラベル付けされたコネクタは、MOSFETのスイッチングに十分なだけの高電圧を供給するための小電流高電圧のラインである。あるモジュールが電源に接したとき、定電流電源がIdd及びIssに接続され、これと実質的に同時に、電気的コネクタの物理的な接触により、Vinに電圧が印加される。Vinに対する電圧は、高い方のIddの電圧レベルと比較して、用いるMOSFETを駆動するのに十分なほど高い(例えば10V)。Iddは電源の高電位側である。図示した抵抗は、十分高い抵抗値をもっており、この結果、小電流バス上の電流は大電流バス上の電流よりも相対的に小さくなる。
【0077】
MOSFET群に加え、物理的なスイッチ145、146、147及び148が常閉状態で設けられ、これらスイッチは相手の接続プレートと接したときに開状態となる。各接続プレート上のそれらスイッチは、磁気的作用で開くリードスイッチでもよいし、フォトインタラプタのような光学的インタラプタや、2つのモジュールの接触動作により物理的に開かれる物理接点などでもよい。
【0078】
モジュールが接続プレートに接すると、一方の接続プレートのIddが、接続先のモジュールの接続プレートのIssに接続され、同様に前者のIssは後者のIddに接続される。同様に、一方プレートのVoutは他方プレートのVinに接続される。IssとIddは電力電流の伝送経路を形成し、VoutとVinは、その伝送経路のスイッチングのため、及びどのプレートがルートプレートとなるかを決めるための高電圧電流を流す。
【0079】
定電流ラインは、図では太線で示されている。MOSFET139〜143は一列に並んで回路ループを構成し、接続プレートから接続プレートへとデイジーチェーン方式でつながるIdd及びIssのラインを、接続したり分離したりすることができる。MOSFET140、141、142、143は、同じプレート上のIddとIssとの間の接続を形成したり遮断したりするため用いられる。接続プレート上にモジュールがない場合、そのプレート上のIddライン及びIssラインとは、回路の連続性を維持するために互いに短絡されている必要がある。モジュールがあれば、その接続プレート上のIddとIssとは互いに短絡されてはならず、電流はIddとIssとを通って隣のモジュールに流れる。このようなMOSFETは、モジュールの分岐を終端するので、終端MOSFETと呼ぶ。MOSFET136、137、138及び139は、隣接モジュールに向かうIddラインの接続をオンオフする。接続プレート上に、電力供給されていないモジュール(又はルート接続プレート)が存在すれば、それに対応するMOSFETがオンになり、Iddを介してそのモジュールに対して電力供給が行われる。もし、隣接モジュールが既に電力供給を受けており(分岐接続プレート)、且つその接続プレートも電力供給を受けていれば(分岐接続プレート)、電流は流れず、Iddは対応するMOSFET136、137、138又は139によりオープンとなる。このようなMOSFETは、隣接モジュールへ電力を伝達したり遮断したりするので、伝達MOSFETと呼ぶ。
【0080】
各接続プレートは終端MOSFETを1つと伝達MOSFETを1つ備える。符号131で示した5つのMOSFETのグループ、及び同様のグループ132、133、134は、終端MOSFETと伝達MOSFETとの切り替えに用いられ、1つの接続プレートに関連する。それらは、終端MOSFETと伝達MOSFETとをVoutとVinの電圧レベルに従ってセットする。
【0081】
【表1】
Figure 0004018850
図の中央にグループとして示されるMOSFET群144は全ての接続プレートのVout電圧をセットするために用いられる。MOSFET群144の機能は、Vinが最初に高電圧(H)を受け取った場合には、それに対応するVoutを低レベル(L)に設定すると共に、その他のVoutを高(H)に設定し、そのVinがH状態でなくなるまで、それらの電圧を維持するというものである。言い換えれば、最初に電力供給されたプレートにはルートというラベルを付け、そのプレートが電力を失うまで(非接続状態になるまで)その状態を維持する。
【0082】
上記のコンポーネントの機能を示す典型的なシナリオとして次のようなものが考えられる。このシナリオでは、まずモジュールに電力供給が供給され(1番目の接続プレートが電力を受ける)、次にそのモジュールにあるモジュールが加えられ(別のモジュールへの電力の供給)、最後にループが検出される(既に電力供給を受けているモジュールが接続される)。この回路の理解のためには、大電流ライン(太線)がグランドに接続されていると考えるとよい。もし注目するモジュールが、電力供給を受けている系に上部接続プレートを介して接すれば、IddとIssは定電流バスに接続され、“グランド”基準電圧が確立される。
【0083】
スイッチ145は、それに接する相手の接続プレートが存在すると開かれる。上部コネクタ(接続プレート)のVinは信号H(高:例えば10V)を受け取る。10Vの信号は、MOSFET群144内を伝搬し、下部コネクタ、右側コネクタ及び左側コネクタのそれぞれVoutまで達する。
【0084】
同様に、下部、右側及び左側のコネクタのVinは、スイッチ146、147及び148を介して高電圧Hを受け取る。
【0085】
上部コネクタでは、VoutはL(低)となり、VinはHとなり、この結果終端MOSFET140がオフになり伝達MOSFET136がオンになる。
【0086】
他の終端MOSFET141、142、143はオンになり、伝達MOSFET137、138、139はオフになる。したがって、電流は上部接続プレートのIddから流れ込み、他の3つのプレートの終端MOSFETを通って上部接続プレートのIssから流れ出る。袋小路に似ている。
【0087】
この時点で、例えば右側接続プレートに新たなモジュールが接続されると、その新たなモジュールのVinは、上記右側接続プレートのVoutから10Vを受け取る。したがって、スイッチングレベル電圧はモジュールからモジュールへ伝達される。スイッチ146は新たなモジュールが来ることによって開かれる。右側接続プレートのVinは浮いてLになるので、終端MOSFET141がオフになり伝達MOSFET137がオンになって電流はその新たなモジュールへと流れる。
【0088】
もしその新たなモジュールが既に電力供給を受けていたならば、スイッチ146が開いたとき、Vinは、その電力供給を受けている新たなモジュールのVoutによってHレベルに上昇されるので、VinはフロートのLレベルにはならない。
【0089】
分離された高電圧スイッチングバスについては多くの変形例がある。スイッチングレベル電圧は、各モジュールで個別に生成することができる。これは、大電流ラインから、光起電(phot-oltaic)効果、スイッチングDC−DCコンバータ、自励変換器などのいずれかを用いてエネルギーを取り出すことにより行える。ルートにラベル付けする別の方法(Vin及びVoutの電圧レベルを用いる以外の方法)は、光をラベルとして用いるというものである。例えば、VoutがHレベルとなることで分岐接続を示す代わりに、LEDをオンにし、そのラベル(LEDオン)を光検出デバイス(フォトダイオード、フォトトランジスタ、CdSセル、光起電セルなど)で検出することでも、同じことができる。光起電セル(光電池)を用いた場合、そのエネルギーは高電圧のスイッチングレベル電圧を生成するのに用いることもできる。
【0090】
本実施形態には、スイッチングのロバスト性を強化するために、再配置や何らかのモジュール構成要素の故障のときのモードとして、モジュールが接続を形成しない故障モードが存在する。例えば、あるモジュールのためのスイッチング回路150の中の電力接続のロバスト性は、図12に示すようなリレー154を用いることにより強化される。ここで、リレー154は通常は閉じている。このスイッチは、誘導コイル152を用いて開かれる。抵抗158はそのリレーのコイルと同じ抵抗値を有する。理想的には、この抵抗値は電力損失を少なくするために小さい値がよい。最も内側の四角形構造156上の4つのスイッチの組は受動的に動作し、もし2つのモジュール(2つ目のモジュールのスイッチング回路も図示したスイッチと同様であるとする)が接合して両者の間に電流が流れると、その電流の一部(約1/3)がそのリレーを通り、その冗長的な並列スイッチを開くようにする。この接続は、メーク・ビフォア・ブレーク(make-before-break)スイッチとして機能し、電流が実際に流れている間のみブレークする。したがって、もしモジュールが接続し、欠陥のあるスイッチを持つ場合、又はモジュール内部で一部の導線が切れている場合は、電流は流れず、リレー154は作動せず(外れず)、モジュール集合体全体の回路は維持される。もし回路が既に形成された後に故障が生じた場合は、システム全体の全てのリレーは閉路され、故障したモジュールを除いてリレー群が開くにつれて、電力経路は自律的に再形成される。このような方式の代わりに、そのリレーコイルの経路を通る電流を検知する機構を設けることにより、同じ機能を実現することも可能である。例えば、ホール効果センサを用いて磁界の変化を計測することもできる。このセンサはパワーMOSFETを駆動してスイッチを開路する。光学的な方式(電流によりランプやLEDを点灯させ、この光を検知するなど)も利用可能である。
【0091】
上記のモジュールスイッチを、電力経路における局所的自律的な電力ループの取り外し制御に用いることは、モジュールシステムのロバスト性を向上させる。例えば、あるモジュールシステムでは、モジュール群は高度に並列的な構造を構成し、6つの面が電力接続プレートとなっている立方体を、立方体3個分の厚さに積み重ねて形成した3次元的な塊(27個の立方体)を構成する。ループのない電力・データ経路は、何百もの異なるものが形成可能である。もしいずれかのモジュールが故障して電力又はデータを伝達できなくなったら、これ以外のモジュール群が自動的に、他の接続構造のうちの1つを形成する。ロバスト性をより向上させるために、論理レベル電圧は、独立した高電圧小電流バスから生成するよりも、ローカルの電力ラインから生成した方がよい。もし1つのモジュールで電力ラインが機能しなくなった場合、そのモジュールの論理レベル信号が生成されなくなり、これによりシステムはそのモジュールを(電気的意味で)検出して回路から取り除く。複数の電源が利用可能な場合、システムは必要に応じてそれらを利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実質的に斜方十二面体の形状を持つロボットモジュールからなる集合体により構成された、3次元的な“X”形状の構造を概略的に示す図である。
【図2】 “X”形状の触覚的表示を形成するロボットモジュールの実質的に2次元的な配列を概略的に示す図である。
【図3】 ヒンジ回りに互いに対して相対的に回転する2つの斜方十二面体形状のロボットモジュールを概略的に示す図である。
【図4】 密に詰め込まれる集合体におけるロボットモジュールの回転可能性を高めるための、屈曲可能な面を有する略斜方十二面体形状のロボットモジュールを示す図である。
【図5】 密に詰め込まれる集合体におけるロボットモジュールの回転可能性を高めるための、屈曲可能な面を有する略斜方十二面体形状のロボットモジュールを示す図である。
【図6】 ロボットモジュールの大規模集合体における部分的に分散された制御スキームを示す図である。
【図7】 接続された3つのモジュールに対する動的に切り換えられる定電流電力伝達機構を示す図である。
【図8】 2つの分離された電源からモジュール集合体への電気的に切り替えられる接続を示す図である。
【図9】 図8のモジュール集合体から1つのモジュールを取り外した後の接続故障を防ぐためのスイッチ接続の動的再構成を説明するための図である。
【図10】 線状あるいは分岐した線状など、ループのない構造に構成されたモジュール群に対して好適な機械的なスイッチング回路の一例を示す図である。
【図11】 任意に配列されるモジュール群に対して好適な電気的なスイッチングシステムの例を示す図である。
【図12】 ロバスト性のある、故障許容性のあるスイッチ回路を示す図である。
【符号の説明】
10 集合体、11 可動ロボットモジュール、14,15 基部、16 電源、18 制御モジュール、19 CAD/CAMシステム、82 定電流電源、84 信号モジュール、86,87,88 モジュール、90,91,92 スイッチ、93,94,95,96,97,98,99 接点、122 電源、124,126 モジュール、128 リード部、129 スイッチ。

Claims (3)

  1. 複数のモジュールと、それら複数のモジュールの1つに接続された定電流電源と、を含み、
    前記モジュールは、
    動的に定められる1つのルート電力接続プレートと、動的に定められる少なくとも一つの分岐電力プレートと、を含む複数の電力接続プレートと、
    1つのルート電力接続プレートと1以上の分岐電力プレートとを動的に決定し、電力接続プレートによって接続されたモジュール同士の間で、分岐電力接続プレートからルート電力接続プレートへの向きに電力を伝達するための電力分配コントローラと、
    を備え、
    前記定電流電源は、電力接続プレートによって接続された複数のモジュールに対して実質的に一定の電流を供給することを特徴とするモジュール配電システム。
  2. 複数の可動ロボットモジュールと、それら複数の可動ロボットモジュールの1つに接続された定電流電源と、を含み、
    前記モジュールは、
    電力接続プレートを介して外部から電力供給を受けるアクチュエータと、
    動的に定められる1つのルート電力接続プレートと、
    動的に定められる少なくとも一つの分岐電力プレートと、
    1つのルート電力接続プレートと1以上の分岐電力プレートとを動的に決定し、電力接続プレートによって接続されたモジュール同士の間で、分岐電力接続プレートからルート電力接続プレートへの向きに電力を伝達するための電力分配コントローラと、
    を備え、
    前記定電流電源は、電力接続プレートによって接続された複数の可動ロボットモジュールに対して実質的に一定の電流を供給することを特徴とするモジュール配電システム。
  3. 請求項2記載のシステムであって、定電流電源を複数備え、それら各定電流電源が、それぞれ前記複数の可動ロボットモジュールのうちの1つに接続され、前記電力接続プレートで接続された前記複数のモジュールの1つの部分集合に対して実質的に一定の電流を供給することを特徴とするモジュール配電システム。
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