JP4018825B2 - Austenitic stainless steel for press forming - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼に係り、特に、張出し性、深絞り性およびバーリング加工性を兼備し、なおかつ十分な耐時期割れ性を有するプレス成形用オーステナイト系ステンレス鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、過酷な張出し成形に供されるオーステナイト系ステンレス鋼としては、汎用ステンレス鋼であるSUS301やSUS304等が挙げられる。これらのステンレス鋼は、冷間加工により加工誘起マルテンサイトが生成し、著しい加工硬化を示す。このため、プレス加工における張出し性には優れるが、反面、深絞り加工後に放置した製品に時期割れと呼ばれる割れが発生するといった欠点があった。一方、バーリング加工(穴広げ加工)は、素板に打ち抜き加工により穴を空け、その穴の周辺にポンチを押し付けて穴の円周方向に伸び変形を与える伸びフランジ成形の一種である。この加工方法に適したオーステナイト系ステンレス鋼としては、SUS304よりも加工誘起マルテンサイトが生じ難く、かつ、オーステナイト相の安定度が高いSUS305等が使用されている。しかしながら、このようなSUS305等にあっては、加工誘起マルテンサイトが生じ難いことから、深絞り性や張出し性はSUS301やSUS304よりも劣るといった問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年では、経済性や意匠性の面から、複雑な形状にプレス加工することができるとともに、耐時期割れ性にも優れるオーステナイト系ステンレス鋼の開発が強く望まれている。本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、優れた張出し性、深絞り性、バーリング加工性および耐時期割れ性を兼備する従来にないプレス成形用オーステナイト系ステンレス鋼を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、オーステナイト系ステンレス鋼におけるオーステナイトおよび加工誘起マルテンサイトの生成状況ならびに該状況に影響される張出し性、深絞り性、バーリング加工性および耐時期割れ性を検証しながら、成分組成の検討を詳細に行った。その結果、加工誘起マルテンサイト変態の起こり難さを示す指標であり、かつ、オーステナイト相の安定度を左右するNi当量(Ni当量が高いとオーステナイト相が安定する)を一定の範囲に規定することにより、上記諸物性が十分に兼備されることを見い出した。具体的には、24.2C+13.7N+0.35Si+0.5Mn+Ni+0.65Cr+0.98Mo+0.6Cuで表されるNi当量(wt%)が、21.0〜23.0wt%の範囲内にある場合に、オーステナイトおよび加工誘起マルテンサイトの生成量が適度にバランスされ、その結果、優れた張出し性、深絞り性、バーリング加工性および耐時期割れ性が発揮されることが判った。
また、本発明らは、オーステナイトの生成元素であって、かつ、オーステナイト相および加工誘起マルテンサイト相を強化させる上記CとNに関して、さらに次のような知見を得た。
まず、オーステナイト相および加工誘起マルテンサイト相の強化の程度から各元素がほぼ等価となるように重み付けした総量が「C+0.55N」であり、この総量が0.030〜0.080wt%の範囲において、特に優れた耐時期割れ性が発揮された。「C+0.55N」は時期割れ感受性に大きく影響し、0.080wt%を超えるとその感受性が著しく高まり、また、0.030wt%未満では、十分な張出し性、深絞り性およびバーリング加工性を得ることができない。特に、Cuを含有する本発明において、張出し性、深絞り性およびバーリング加工性に寄与するCuの効果を十分引き出すには、「C+0.55N」が0.030wt%以上であることが必要である。
また、本発明者らは、CとNの比(C/N)が、特に張出し性およびバーリング加工性に関与する因子であり、そのC/Nが、1.5〜3.0のときに、張出し性およびバーリング加工性がともに確保されることを見い出した。
【0005】
本発明のプレス成形用オーステナイト系ステンレス鋼は、以上の知見に基づいてなされたもので、張出し加工用材料、深絞り加工用材料あるいはバーリング加工用材料としてきわめて好適であり、加えて耐時期割れ性にも優れた材料であって、その特徴とするところは、0.030wt%≦C≦0.080wt%、Si:1.0wt%以下、Mn:3.0wt%以下、S:0.003wt%以下、6.0wt%≦Ni≦9.0wt%、15.0wt%≦Cr≦19.0wt%、Mo:1.0wt%以下、1.95wt%≦Cu≦4.0wt%、N:0.050wt%以下を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、かつ、
21.0wt%≦下記(1)式のNi当量≦23.0wt%
を満足し、さらに、
0.030wt%≦C+0.55N≦0.080wt%、および
1.5≦C/N≦3.0
を満足するものである。
Ni当量(wt%)=24.2C+13.7N+0.35Si+0.5Mn+Ni+0.65Cr+0.98Mo+0.6Cu…(1)
(上記式中、各成分元素はwt%を示す)
【0006】
以下、上記数値限定の根拠を本発明の作用とともに説明する。
C:0.030wt%≦C≦0.080wt%
Cは、強力なオーステナイトの生成元素であると同時に、オーステナイト相および加工誘起マルテンサイト相の強化に非常に有効であって、張出し性および深絞り性の向上には必須の元素である。特に、Cuを含有するオーステナイト系ステンレス鋼においては、Cuが備える深絞り性の向上効果を引き出す上で重要な元素であり、少なくとも0.030wt%、好ましくは0.040wt%以上必要である。しかしながら、0.080wt%を超えると時期割れ感受性および粒界腐食感受性がともに高まるため、上限は0.080wt%とした。
【0007】
Si:1.0wt%以下
Siは、有効な脱酸剤で製鋼過程には不可欠な元素であり、かつ、その含有量が高ければ高いほどオーステナイト相の加工硬化性が高まり張出し性に有利である。しかしながら、1.0wt%を超えると凝固時にδフェライトが多量に生成して熱間加工性を阻害する上に、時期割れ感受性が増大するので、含有量の上限を1.0wt%とした。
【0008】
Mn:3.0wt%以下
Mnは、脱酸剤ならびに脱硫剤として作用し、さらに、オーステナイト相の安定化に寄与する元素であり、好ましくは0.1wt%以上が必要である。しかしながら、3.0wt%を超えるとオーステナイト相が安定し過ぎて張出し性および深絞り性が劣化するため、3.0wt%以下とした。
【0009】
S:0.003wt%以下
Sは、不可避的不純物としてSUS304等の汎用オーステナイト系ステンレス鋼に0.005wt%程度含まれるが、Cuを含有する鋼においては熱間加工性が著しく阻害されるとともに、バーリング加工性を劣化させる元素であるため、0.003wt%を上限とした。
【0010】
Ni:6.0wt%≦Ni≦9.0wt%
Niは、6.0wt%より少ないと凝固時にδフェライトが多量に生成して熱間加工性の低下を招き、9.0wt%を超えると加工誘起マルテンサイトが生成し難くなって張出し性および深絞り性が劣化する。したがって、Niの含有量は6.0〜9.0wt%とした。
【0011】
Cr:15.0wt%≦Cr≦19.0wt%
Crは、15.0wt%より少ないと耐食性が不十分となり、19.0wt%を超えるとδフェライトが生成して熱間加工性が低下するため、15.0〜19.0wt%の範囲に限定した。
【0012】
Mo:1.0wt%以下
Moは、一般にステンレス鋼の耐食性を向上させる元素として知られているが、比較的高価であるため、耐食性の効果が発揮される最低限度の含有量として、1.0wt%を上限とした。
【0013】
Cu:1.0wt%≦Cu≦4.0wt%
Cuは、オーステナイト系ステンレス鋼の張出し性、深絞り性、バーリング加工性および耐時期割れ性を著しく向上させる元素であるが、1.0wt%未満ではその効果は乏しい。また、4.0wt%を超えると、熱間加工性が著しく阻害される。よって、Cuの含有量は1.0〜4.0wt%、好ましくは2.0〜3.0wt%がよい。
【0014】
N:0.050wt%以下
Nは、Cと同様にオーステナイトの生成元素であり、かつ、オーステナイト相および加工誘起マルテンサイト相の強度を向上させる元素である。Nは、Cと異なり0.050wt%を超えて含有すると深絞り性が劣化するので、0.050wt%以下とした。好ましくは0.030wt%以下がよい。
【0015】
Ni当量:21.0wt%≦下記(1)式のNi当量≦23.0wt%
Ni当量(wt%)=24.2C+13.7N+0.35Si+0.5Mn+Ni+0.65Cr+0.98Mo+0.6Cu…(1)
(上記式中、各成分元素はwt%を示す)
Ni当量は、加工誘起マルテンサイト変態の起こり難さを示す指標であり、Ni当量が高いとオーステナイト相が安定する。Ni当量が21wt%未満の場合にはオーステナイト相が不安定になり過ぎ、その結果、張出し性、深絞り性および耐時期割れ性のいずれもが劣化する。一方、Ni当量が23.0wt%を超えると、オーステナイト相が安定になり過ぎ、その結果、加工誘起マルテンサイトの生成量が少なくなってバーリング加工性および耐時期割れ性には優れるものの、張出し性および深絞り性が極度に劣化する。したがって、Ni当量は21.0〜23.0wt%が好ましい。なお、本発明における上記Ni当量式は、引張試験で30%の伸びを付与した試験片におけるマルテンサイト量の相対量を、フェライトスコープにて求め、成分の指標として整理したものである。
【0016】
0.030wt%≦C+0.55N≦0.080wt%(各成分元素はwt%を示す)
上記のように、「C+0.55N」0.030〜0.080wt%の範囲において、特に優れた耐時期割れ性が発揮され、「C+0.55N」が0.080wt%を超えるとその感受性が著しく高まり、また、0.030wt%未満では、十分な張出し性、深絞り性およびバーリング加工性を得ることができない。この範囲においては、0.050〜0.080wt%であればより好ましい。
【0018】
1.5≦C/N≦3.0
上記のように、C/Nが1.5〜3.0のときに、張出し性およびバーリング加工性がともに確保されるので、C/Nは、1.5≦C/N≦3.0を満足することが好ましく、1.75≦C/N≦2.5であればより好ましい。
【0019】
このように、上記成分組成を有する本発明のプレス成形用オーステナイト系ステンレス鋼は、優れた張出し性、深絞り性およびバーリング加工性を有することから、複雑な形状にプレス加工することができるのは勿論のこと、良好な耐時期割れ性を有するといった従来にない優れた特性を有する。
【0020】
さらに、本発明者らは、上記Ni当量とCの含有量の相対量が、張出し性、深絞り性、バーリング加工性および耐時期割れ性を向上させる因子であり、次の(2)〜(4)の条件式を全て満足する範囲において、高いレベルで上記諸物性を兼備することを見い出した。
21.0wt%≦Ni当量≦23.0wt%の範囲において、0.015×(Ni当量−21)+0.025≦C…(2)
21.0wt%≦Ni当量≦22.0wt%の範囲において、0.02×(Ni当量−21)+0.04≧C…(3)
22.0wt%<Ni当量≦23.0wt%の範囲において、0.005×(Ni当量−22)+0.06≧C…(4)
【0021】
上記(2)〜(4)式で規定されるNi当量とCの範囲は、図1に示す点A(Ni当量:21.0wt%,C:0.025wt%)、B(Ni当量:23.0wt%,C:0.055wt%)、C(Ni当量:21.0wt%,C:0.04wt%)、D(Ni当量:22.0wt%,C:0.06wt%)、E(Ni当量:23.0wt%,C:0.065wt%)で囲まれる範囲である。よって、本発明では、Ni当量とCの含有量が、図1に示す点A、B、C、D、Eで囲まれる範囲にあることが好ましい。
【0022】
さらに、本発明では、上記元素に加えて、Bを0.0010〜0.020wt%含有することができる。Bは、Cuを含有するオーステナイト系ステンレス鋼の熱間加工性の向上にきわめて有効であるが、0.0010wt%未満ではその効果に乏しく、0.020wt%を超えると凝固割れ感受性が高まり、かつ、耐食性が劣化する。したがって、Bを含有させる場合には、0.0010〜0.020wt%が好ましい。
【0023】
【実施例】
次に、実施例を提示して本発明の効果をより明らかにする。
A.第1実施例
表1に示す成分組成(A1〜A9が本発明の成分組成、J1〜J8、B、C、D、E、F、GおよびH1〜3は本発明から外れる成分組成)を有するオーステナイト系ステンレス鋼を、アルゴンシールの大気誘導炉によって10kgずつ鋼塊に溶製し、これらを、熱間圧延と冷間圧延を施すことにより板厚0.8mmの冷延板に仕上げ、次いで、1100℃で30分の焼鈍処理を施した。焼鈍後のオーステナイト結晶粒度は7〜8であった。かくして得られた各供試材に対して次の試験を行い、張出し性、深絞り性、バーリング加工性および耐時期割れ性に関する試験を行った。
【0024】
【表1】

Figure 0004018825
【0025】
・張出し性試験−エリクセン値
「JIS Z 2247」に規定されているエリクセン試験B法により、エリクセン値を求めた。
・深絞り性試験−限界絞り比(LDR)
40mmφ平頭ポンチによる円筒深絞り試験を行い、その限界絞り比(LDR)が2.20を超えるものを深絞り性に優れるとして○、2.10〜2.20のものを深絞り性にやや劣るとして△、2.10未満のものを深絞り性に劣るとして×と評価した。
【0026】
・バーリング加工性試験−穴広げ率
まず、供試材に打ち抜きによって10mmφの穴を空け、次いで、この穴を頂角30度の円錐ポンチで押し広げ、穴の縁に生じた亀裂が板厚を貫通したときの穴の径を測定し、次式によって穴広げ率を求めた。
穴広げ率(%)=100×(D1−D0)/D0
(D0:初期の穴の径(=10mmφ)、D1:試験後の穴の径)
・耐時期割れ性試験
100mmφの供試材に対し、第1絞り:50mmφ、第2絞り:45mm、第3絞り:38mmφの平頭ポンチを用いて多段絞りを施した後、室温で200時間放置した後の割れの発生の有無を観察した。割れの発生がない場合を○、割れの発生がある場合を×と評価した。
以上の試験結果を、表2に示す。
【0027】
【表2】
Figure 0004018825
【0028】
表2から明らかなように、本発明鋼A1〜A9は、いずれも張出し性、深絞り性、バーリング加工性(以下、これらを成形性と総称する)および耐時期割れ性に優れている。一方、各比較鋼は、本発明で規定される成分組成のうちのいずれかが本発明外であり、成形性および耐時期割れ性のうちの1つ以上の性質が劣っていた。
【0029】
ここで、本発明鋼A1〜A8は、Ni当量とCの相対量が本発明で規定する範囲、すなわち、図1に示す点A〜Eで囲まれる範囲にあり、一方、比較鋼J1〜J8は同図に示す点A〜Eで囲まれる範囲外にある。J1、J2、J3は、Ni当量が本発明の範囲内にあるが、Cの含有量が点C、D、Eで結ばれる範囲よりも多いことから、成形性は有するが、反面、耐時期割れ性に劣る。また、J5、J6もNi当量が本発明の範囲内にあるものの、Cの含有量が点A、Bで結ばれる範囲よりも少ないことから、耐時期割れ性は有する反面、成形性に劣る。また、Ni当量が本発明の範囲外にあるJ4、J8は、成形性、耐時期割れ性のいずれにも劣る。J7はNi当量の上限と点A、Bで結ばれるCの下限に近いところで本発明から外れており、そのため、表2に示すように、耐時期割れ性は有しているが、成形性に劣る。
【0030】
また、図2は、本発明の規定条件の一つである0.030wt%≦C+0.55N≦0.080wt%と、1.5≦C/N≦3.0の範囲を示している。本発明鋼A1〜A8は、これら範囲をともに満足する範囲に属しており、一方、比較鋼B、C、D、E、F、Gは、双方の条件が重なる範囲外にある。図2で明らかなように、「C+0.55N」が0.080wt%を超える(比較鋼B、C、D)と、成形性は有するものの耐時期割れ性に劣っている。また、「C+0.55N」が0.030wt%未満(比較鋼G)の場合には、成形性が確保されない。また、C/Nが1.5未満(比較鋼E)あるいは3.0を超える(比較鋼F)と、いずれも成形性がやや劣ってしまう。
【0031】
また、表2からは、特にCuの含有量が低い比較鋼H1〜H3が耐時期割れ性に劣ることが判る。一方、本発明鋼のA9は、本発明鋼の中でもCuの含有量は比較的低いものの、成形性および耐時期割れ性は確保されている。
【0032】
B.第2実施例
表3に示す成分組成(B1〜B3、いずれも本発明鋼)を有するオーステナイト系ステンレス鋼を、連続鋳造によって150mm厚のスラブに製造した後、これを1250℃に加熱し、次いで熱間圧延によって厚さ3mm、幅1050mmの熱延鋼帯としたときの耳割れ(板の側縁部の割れ)について観察した。その結果を、表3に併記する。
【0033】
【表3】
Figure 0004018825
【0034】
表3によれば、鋼B1〜B3は、いずれも本発明鋼であるが、B1、B2はいずれもBを含有する点でB3と異なっている。Bを含有するB1、B2には耳割れの発生は認められず、一方、Bを含有しないB3には耳割れの発生が認められた。したがって、Bの含有により加工上の特性が向上し、ひいては歩留まりが向上して経済的にも有利になることが確かめられた。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、Ni当量を独自に規定していることによりオーステナイトおよび加工誘起マルテンサイトの生成量を適度にバランスさせることができ、これによって、優れた張出し性、深絞り性、バーリング加工性および耐時期割れ性を兼備するプレス成形用オーステナイト系ステンレス鋼を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Ni当量とCの相対量の範囲を示す線図である。
【図2】 0.030wt%≦C+0.55N≦0.050wt%の範囲および1.5≦C/N≦3.0の範囲を示す線図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an austenitic stainless steel, and more particularly to an austenitic stainless steel for press forming that has both stretchability, deep drawability, and burring workability, and has sufficient time cracking resistance.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, SUS301, SUS304, etc. which are general-purpose stainless steels are mentioned as an austenitic stainless steel used for severe overhang forming. In these stainless steels, work-induced martensite is generated by cold working and exhibits remarkable work hardening. For this reason, although it is excellent in the overhang property in press work, there was a defect that cracks called time cracks occur in a product left after deep drawing. On the other hand, the burring process (hole expanding process) is a kind of stretch flange molding in which a hole is formed by punching a base plate, a punch is pressed around the hole, and stretch deformation is performed in the circumferential direction of the hole. As an austenitic stainless steel suitable for this processing method, SUS305 or the like, which is less prone to work-induced martensite than SUS304 and has high austenite phase stability, is used. However, such SUS305 and the like have a problem that deep drawability and stretchability are inferior to those of SUS301 and SUS304 because processing-induced martensite hardly occurs.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In recent years, there has been a strong demand for the development of austenitic stainless steel that can be pressed into a complicated shape and has excellent time cracking resistance from the viewpoints of economy and design. The present invention has been made in view of such circumstances, and provides an unprecedented austenitic stainless steel for press forming that has excellent stretchability, deep drawability, burring workability, and time cracking resistance. The purpose is that.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors verified the component composition of the austenitic stainless steel while verifying the production status of austenite and work-induced martensite and the stretchability, deep drawability, burring workability, and time cracking resistance affected by the situation. Detailed examination was conducted. As a result, it is an index indicating the difficulty of processing-induced martensite transformation, and the Ni equivalent that influences the stability of the austenite phase (the austenite phase becomes stable when the Ni equivalent is high) is defined within a certain range. Thus, it has been found that the above physical properties are sufficiently combined. Specifically, when the Ni equivalent (wt%) represented by 24.2C + 13.7N + 0.35Si + 0.5Mn + Ni + 0.65Cr + 0.98Mo + 0.6Cu is in the range of 21.0 to 23.0 wt%, austenite and It was found that the amount of work-induced martensite produced was moderately balanced, and as a result, excellent stretchability, deep drawability, burring workability and time crack resistance were exhibited.
In addition, the present inventors have further obtained the following knowledge regarding C and N, which are austenite-forming elements and strengthen the austenite phase and the work-induced martensite phase.
First, the total amount weighted so that each element is almost equivalent from the degree of strengthening of the austenite phase and the work-induced martensite phase is “C + 0.55N”, and this total amount is in the range of 0.030 to 0.080 wt%. In particular, excellent time cracking resistance was exhibited. “C + 0.55N” greatly affects the susceptibility to time cracking, and when it exceeds 0.080 wt%, the sensitivity is remarkably increased, and when it is less than 0.030 wt%, sufficient overhangability, deep drawability and burring workability are obtained. I can't. In particular, in the present invention containing Cu, it is necessary that “C + 0.55N” is 0.030 wt% or more in order to sufficiently bring out the effect of Cu contributing to the stretchability, deep drawability and burring workability. .
In addition, the inventors of the present invention have a ratio of C to N (C / N) that is particularly a factor involved in the stretchability and burring workability, and when the C / N is 1.5 to 3.0. It has been found that both overhangability and burring workability are ensured.
[0005]
The austenitic stainless steel for press forming according to the present invention was made based on the above knowledge, and is extremely suitable as a material for overhang processing, a material for deep drawing or a material for burring, and in addition to time cracking resistance. The material is characterized by 0.030 wt% ≦ C ≦ 0.080 wt%, Si: 1.0 wt% or less, Mn: 3.0 wt% or less, S: 0.003 wt% Hereinafter, 6.0 wt% ≦ Ni ≦ 9.0 wt%, 15.0 wt% ≦ Cr ≦ 19.0 wt%, Mo: 1.0 wt% or less, 1.95 wt% ≦ Cu ≦ 4.0 wt%, N: 0 .050 wt% or less, and the balance consists of Fe and inevitable impurities, and
21.0 wt% ≦ Ni equivalent of the following formula (1) ≦ 23.0 wt%
Satisfied ,
0.030 wt% ≦ C + 0.55 N ≦ 0.080 wt%, and
1.5 ≦ C / N ≦ 3.0
Is satisfied .
Ni equivalent (wt%) = 24.2C + 13.7N + 0.35Si + 0.5Mn + Ni + 0.65Cr + 0.98Mo + 0.6Cu (1)
(In the above formula, each component element represents wt%)
[0006]
Hereinafter, the grounds for the above numerical limitation will be described together with the operation of the present invention.
C: 0.030 wt% ≦ C ≦ 0.080 wt%
C is a strong austenite-forming element and at the same time is very effective in strengthening the austenite phase and the work-induced martensite phase, and is an essential element for improving the stretchability and deep drawability. In particular, in an austenitic stainless steel containing Cu, it is an important element for drawing out the effect of improving the deep drawability of Cu, and it is necessary to be at least 0.030 wt%, preferably 0.040 wt% or more. However, if it exceeds 0.080 wt%, both the time cracking susceptibility and the intergranular corrosion sensitivity increase, so the upper limit was made 0.080 wt%.
[0007]
Si: 1.0 wt% or less Si is an effective deoxidizer and an indispensable element in the steelmaking process, and the higher the content thereof, the higher the work hardenability of the austenite phase, which is advantageous for the stretchability. . However, if it exceeds 1.0 wt%, a large amount of δ ferrite is generated at the time of solidification to inhibit hot workability, and the sensitivity to time cracking increases, so the upper limit of the content was set to 1.0 wt%.
[0008]
Mn: 3.0 wt% or less Mn acts as a deoxidizing agent and a desulfurizing agent, and further contributes to stabilization of the austenite phase, and preferably 0.1 wt% or more. However, if it exceeds 3.0 wt%, the austenite phase becomes too stable and the stretchability and deep drawability deteriorate, so it was set to 3.0 wt% or less.
[0009]
S: 0.003 wt% or less S is contained in a general-purpose austenitic stainless steel such as SUS304 in an amount of about 0.005 wt% as an unavoidable impurity. However, in steel containing Cu, hot workability is significantly inhibited. Since it is an element that deteriorates burring workability, the upper limit was made 0.003 wt%.
[0010]
Ni: 6.0 wt% ≦ Ni ≦ 9.0 wt%
If Ni is less than 6.0 wt%, a large amount of δ ferrite is generated during solidification, resulting in a decrease in hot workability, and if it exceeds 9.0 wt%, work-induced martensite is difficult to be generated, and the stretchability and depth are reduced. The drawability deteriorates. Therefore, the content of Ni is set to 6.0 to 9.0 wt%.
[0011]
Cr: 15.0 wt% ≦ Cr ≦ 19.0 wt%
When Cr is less than 15.0 wt%, the corrosion resistance becomes insufficient, and when it exceeds 19.0 wt%, δ ferrite is generated and hot workability is lowered, so that it is limited to the range of 15.0 to 19.0 wt%. did.
[0012]
Mo: 1.0 wt% or less Mo is generally known as an element that improves the corrosion resistance of stainless steel. However, since it is relatively expensive, 1.0 wt. % Was the upper limit.
[0013]
Cu: 1.0 wt% ≦ Cu ≦ 4.0 wt%
Cu is an element that remarkably improves the stretchability, deep drawability, burring workability and time cracking resistance of austenitic stainless steel, but its effect is poor at less than 1.0 wt%. Moreover, when it exceeds 4.0 wt%, hot workability will be inhibited remarkably. Therefore, the Cu content is 1.0 to 4.0 wt%, preferably 2.0 to 3.0 wt%.
[0014]
N: 0.050 wt% or less N is an austenite-forming element like C, and is an element that improves the strength of the austenite phase and the work-induced martensite phase. Unlike C, if N contains more than 0.050 wt%, deep drawability deteriorates, so it was made 0.050 wt% or less. Preferably it is 0.030 wt% or less.
[0015]
Ni equivalent: 21.0 wt% ≦ Ni equivalent of the following formula (1) ≦ 23.0 wt%
Ni equivalent (wt%) = 24.2C + 13.7N + 0.35Si + 0.5Mn + Ni + 0.65Cr + 0.98Mo + 0.6Cu (1)
(In the above formula, each component element represents wt%)
The Ni equivalent is an index indicating the difficulty of processing-induced martensite transformation. When the Ni equivalent is high, the austenite phase is stabilized. When the Ni equivalent is less than 21 wt%, the austenite phase becomes too unstable, and as a result, all of the stretchability, deep drawability and time crack resistance deteriorate. On the other hand, when the Ni equivalent exceeds 23.0 wt%, the austenite phase becomes too stable, and as a result, the amount of work-induced martensite is reduced and the burring workability and time cracking resistance are excellent, but the stretchability And deep drawability deteriorates extremely. Therefore, the Ni equivalent is preferably 21.0 to 23.0 wt%. In the present invention, the above Ni equivalent formula is obtained by using a ferrite scope to determine the relative amount of martensite in a test piece having an elongation of 30% in a tensile test, and arranging it as an index of the component.
[0016]
0.030 wt% ≦ C + 0.55N ≦ 0.080 wt% (each component element represents wt%)
As described above, in the range of “C + 0.55N” 0.030 to 0.080 wt%, particularly excellent time cracking resistance is exhibited, and when “C + 0.55N” exceeds 0.080 wt%, the sensitivity is remarkably high. In addition, if it is less than 0.030 wt%, sufficient stretchability, deep drawability and burring workability cannot be obtained. In this range, 0.050 to 0.080 wt% is more preferable.
[0018]
1.5 ≦ C / N ≦ 3.0
As described above, when C / N is 1.5 to 3.0, both stretchability and burring workability are ensured, so C / N satisfies 1.5 ≦ C / N ≦ 3.0. It is preferable to satisfy, and more preferably 1.75 ≦ C / N ≦ 2.5.
[0019]
As described above, the austenitic stainless steel for press molding of the present invention having the above component composition has excellent overhanging property, deep drawability and burring workability, so that it can be pressed into a complicated shape. Needless to say, it has excellent properties such as good time cracking resistance.
[0020]
Furthermore, the inventors of the present invention are the factors that improve the stretchability, deep drawability, burring workability, and time cracking resistance, because the relative amount of the Ni equivalent and the C content is the following (2) to ( It was found that the above physical properties were combined at a high level within the range satisfying all the conditional expressions 4).
In the range of 21.0 wt% ≦ Ni equivalent ≦ 23.0 wt%, 0.015 × (Ni equivalent−21) + 0.025 ≦ C (2)
In the range of 21.0 wt% ≦ Ni equivalent ≦ 22.0 wt%, 0.02 × (Ni equivalent−21) + 0.04 ≧ C (3)
In the range of 22.0 wt% <Ni equivalent ≦ 23.0 wt%, 0.005 × (Ni equivalent−22) + 0.06 ≧ C (4)
[0021]
The ranges of Ni equivalent and C defined by the above formulas (2) to (4) are point A (Ni equivalent: 21.0 wt%, C: 0.025 wt%) and B (Ni equivalent: 23) shown in FIG. 0.0 wt%, C: 0.055 wt%), C (Ni equivalent: 21.0 wt%, C: 0.04 wt%), D (Ni equivalent: 22.0 wt%, C: 0.06 wt%), E ( Ni equivalent: 23.0 wt%, C: 0.065 wt%). Therefore, in this invention, it is preferable that Ni equivalent and content of C exist in the range enclosed by the points A, B, C, D, and E shown in FIG.
[0022]
Furthermore, in this invention, in addition to the said element, B can be contained 0.0010 to 0.020 wt%. B is very effective in improving the hot workability of austenitic stainless steel containing Cu, but its effect is poor when it is less than 0.0010 wt%, and the susceptibility to solidification cracking is increased when it exceeds 0.020 wt%, and Corrosion resistance deteriorates. Therefore, when it contains B, 0.0010-0.020 wt% is preferable.
[0023]
【Example】
Next, examples will be presented to clarify the effects of the present invention.
A. First embodiment Component composition shown in Table 1 (A1 to A9 are component compositions of the present invention, J1 to J8, B, C, D, E, F, G, and H1 to 3 are components that are outside the present invention) Austenitic stainless steel having a composition) is melted into a steel ingot by 10 kg in an argon induction atmosphere induction furnace and hot rolled and cold rolled into a cold rolled sheet having a thickness of 0.8 mm. Finishing was then performed at 1100 ° C. for 30 minutes. The austenite grain size after annealing was 7-8. Each test material thus obtained was subjected to the following tests, and tests on the stretchability, deep drawability, burring workability and time cracking resistance were conducted.
[0024]
[Table 1]
Figure 0004018825
[0025]
-Overhang property test-Erichsen value Eriksen value was determined by Eriksen test B method defined in "JIS Z 2247".
・ Deep drawability test-Limit drawing ratio (LDR)
A cylinder deep drawing test using a 40 mmφ flat head punch is conducted. If the limit drawing ratio (LDR) exceeds 2.20, the deep drawing property is excellent. ○, 2.10 to 2.20 is slightly inferior in deep drawing property As for △ and less than 2.10, it was evaluated as x because it was inferior in deep drawability.
[0026]
・ Burring workability test-Hole expansion rate First, a 10mmφ hole was made by punching the test material, and then this hole was expanded with a conical punch with an apex angle of 30 degrees. The diameter of the hole when penetrating was measured, and the hole expansion rate was determined by the following formula.
Hole expansion rate (%) = 100 × (D1-D0) / D0
(D0: initial hole diameter (= 10 mmφ), D1: hole diameter after test)
-Time crack resistance test 100 mmφ sample material was subjected to multistage drawing using a first drawing: 50 mmφ, second drawing: 45 mm, third drawing: 38 mmφ flat head punch and left at room temperature for 200 hours. The presence or absence of subsequent cracks was observed. The case where there was no occurrence of cracking was evaluated as ○, and the case where there was cracking was evaluated as ×.
The test results are shown in Table 2.
[0027]
[Table 2]
Figure 0004018825
[0028]
As is clear from Table 2, the steels A1 to A9 of the present invention are all excellent in stretchability, deep drawability, burring workability (hereinafter collectively referred to as formability), and time cracking resistance. On the other hand, in each comparative steel, one of the component compositions defined in the present invention was outside the present invention, and one or more properties of formability and time cracking resistance were inferior.
[0029]
Here, the steels A1 to A8 of the present invention are in the range where the relative amounts of Ni equivalent and C are defined by the present invention, that is, the range surrounded by the points A to E shown in FIG. Is outside the range surrounded by points A to E shown in FIG. J1, J2, and J3 have Ni equivalents within the scope of the present invention, but the C content is higher than the range connected by points C, D, and E. Inferior to crackability. J5 and J6 also have Ni equivalents within the scope of the present invention, but the content of C is less than the range bound by points A and B, so they have time cracking resistance but are inferior in moldability. Moreover, J4 and J8 whose Ni equivalent is outside the scope of the present invention are inferior in both formability and time cracking resistance. J7 deviates from the present invention near the upper limit of Ni equivalent and the lower limit of C connected by points A and B. Therefore, as shown in Table 2, it has time cracking resistance, but in formability. Inferior.
[0030]
FIG. 2 shows the range of 0.030 wt% ≦ C + 0.55 N ≦ 0.080 wt% and 1.5 ≦ C / N ≦ 3.0, which is one of the defining conditions of the present invention. Invention steels A1 to A8 belong to a range that satisfies both of these ranges, while comparative steels B, C, D, E, F, and G are outside the range where both conditions overlap. As apparent from FIG. 2, when “C + 0.55N” exceeds 0.080 wt% (comparative steels B, C, D), although it has formability, it is inferior in time cracking resistance. Further, when “C + 0.55N” is less than 0.030 wt% (comparative steel G), formability is not ensured. Moreover, if C / N is less than 1.5 (Comparative Steel E) or exceeds 3.0 (Comparative Steel F), the formability is somewhat inferior.
[0031]
Further, from Table 2, it can be seen that comparative steels H1 to H3 having a particularly low Cu content are inferior in time cracking resistance. On the other hand, A9 of the steel according to the present invention has a relatively low Cu content among the steels according to the present invention, but the formability and the time crack resistance are ensured.
[0032]
B. Second example Austenitic stainless steel having the composition shown in Table 3 (B1 to B3, all of the present invention steel) was manufactured into a slab having a thickness of 150 mm by continuous casting. It was heated and then observed for ear cracks (cracks on the side edges of the plate) when hot rolled into a hot rolled steel strip having a thickness of 3 mm and a width of 1050 mm. The results are also shown in Table 3.
[0033]
[Table 3]
Figure 0004018825
[0034]
According to Table 3, steels B1 to B3 are all steels of the present invention, but B1 and B2 are different from B3 in that both contain B. The occurrence of ear cracks was not observed in B1 and B2 containing B, whereas the occurrence of ear cracks was observed in B3 not containing B. Therefore, it has been confirmed that the inclusion of B improves the processing characteristics, which in turn improves the yield and is economically advantageous.
[0035]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the amount of austenite and work-induced martensite generated can be appropriately balanced by uniquely defining the Ni equivalent, thereby providing excellent extensibility, depth. An austenitic stainless steel for press forming that has both drawability, burring workability and time cracking resistance can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a range of relative amounts of Ni equivalent and C.
FIG. 2 is a diagram showing a range of 0.030 wt% ≦ C + 0.55 N ≦ 0.050 wt% and a range of 1.5 ≦ C / N ≦ 3.0.

Claims (3)

0.030wt%≦C≦0.080wt%、Si:1.0wt%以下、Mn:3.0wt%以下、S:0.003wt%以下、6.0wt%≦Ni≦9.0wt%、15.0wt%≦Cr≦19.0wt%、Mo:1.0wt%以下、1.95wt%≦Cu≦4.0wt%、N:0.050wt%以下を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、かつ、
21.0wt%≦下記(1)式のNi当量≦23.0wt%
を満足し、さらに、
0.030wt%≦C+0.55N≦0.080wt%、および
1.5≦C/N≦3.0
を満足することを特徴とするプレス成形用オーステナイト系ステンレス鋼。
Ni当量(wt%)=24.2C+13.7N+0.35Si+0.5Mn+Ni+0.65Cr+0.98Mo+0.6Cu…(1)
(上記式中、各成分元素はwt%を示す)
0.030 wt% ≦ C ≦ 0.080 wt%, Si: 1.0 wt% or less, Mn: 3.0 wt% or less, S: 0.003 wt% or less, 6.0 wt% ≦ Ni ≦ 9.0 wt%, 15. 0 wt% ≦ Cr ≦ 19.0 wt%, Mo: 1.0 wt% or less, 1.95 wt% ≦ Cu ≦ 4.0 wt%, N: 0.050 wt% or less, with the balance from Fe and inevitable impurities And
21.0 wt% ≦ Ni equivalent of the following formula (1) ≦ 23.0 wt%
Satisfied ,
0.030 wt% ≦ C + 0.55 N ≦ 0.080 wt%, and
1.5 ≦ C / N ≦ 3.0
An austenitic stainless steel for press forming characterized by satisfying
Ni equivalent (wt%) = 24.2C + 13.7N + 0.35Si + 0.5Mn + Ni + 0.65Cr + 0.98Mo + 0.6Cu (1)
(In the above formula, each component element represents wt%)
前記Ni当量および前記Cが、添付図面、図1に示す点A(Ni当量:21.0wt%,C:0.025wt%)、B(Ni当量:23.0wt%,C:0.055wt%)、C(Ni当量:21.0wt%,C:0.04wt%)、D(Ni当量:22.0wt%,C:0.06wt%)、E(Ni当量:23.0wt%,C:0.065wt%)で囲まれる範囲内を満足することを特徴とする請求項に記載のプレス成形用オーステナイト系ステンレス鋼。The Ni equivalent and C are points A (Ni equivalent: 21.0 wt%, C: 0.025 wt%) and B (Ni equivalent: 23.0 wt%, C: 0.055 wt%) shown in the attached drawings and FIG. ), C (Ni equivalent: 21.0 wt%, C: 0.04 wt%), D (Ni equivalent: 22.0 wt%, C: 0.06 wt%), E (Ni equivalent: 23.0 wt%, C: press-molding austenitic stainless steel according to satisfy the range surrounded in claim 1, wherein at 0.065wt%). 0.0010wt%≦B≦0.020wt%をさらに含有することを特徴とする請求項1または2に記載のプレス成形用オーステナイト系ステンレス鋼。0.0010wt% ≦ B ≦ 0.020wt% is further characterized by containing claim 1 or 2 for press forming austenitic stainless steel according to.
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