JP4017469B2 - 3次元オプトエレクトロニックマイクロシステム - Google Patents

3次元オプトエレクトロニックマイクロシステム Download PDF

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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、薄膜電子素子と薄膜光素子を高密度集積化した3次元マイクロオプトエレクトロニックシステムに係り、特に3次元マイクロ光スイッチングシステムに関する。さらに、OE−LSI、OE−PCB、OE−MCM、スマートピクセル、3次元スタックOE―MCM、WDMトランシーバ、ウエアラブルシステム、高機能低コスト太陽電池モジュール、ディスプレイに関する。
【0002】
また、本発明は、薄膜電子素子と薄膜光素子を高密度集積化したマイクロオプトエレクトロニックシステムやウエアラブルシステムの製造方法に係り、特に、露光により接着力が変化する接着層を利用した薄膜素子の移植方法や接着力にハイアラキを有する接着層を利用したマイクロ素子の移植方法に関する。
【従来の技術】
これまで、本出願の発明者等は、低コスト・省資源化に向けた薄膜電子素子と薄膜光素子の高密度集積化技術(オプトエレクトロニックシステムインテグレーション技術)としてS−FOLM(Scalable Film Optical Link Multi−chip−module)とその省資源化プロセスPL−Pack with SORT (PhotolithographicPackaging with Selectively OccupiedRepeated Transfer)を発案してきた(T. Yoshimura, J. Roman, Y. Takahashi, M. Lee, B. Chou, S. Beilin, W. Wang, and M. Inao, Proc. SPIE 3952, p. 202 (2000).)。
【0003】
ここで、光通信用の光モジュールを例にとって、S−FOLMについて説明する。S−FOLMが提案される以前の集積化方法においては、光デバイス及び電子素子のバルクチップが回路基板上にフリップチップボンディングされていた。これに対し、S−FOLMでは、ウエファに成長させた薄膜素子をEpitaxial Liftoff(ELO)法などにより導波路回路基板に移植し埋込んでいる。さらに、その上に、薄膜ICを埋込んだインターフェースフィルムを積層する。このようなスタック構造の結果、省スペース化を図ることができる。また、メタル配線の長さを短縮することができ、ノイズを減少させることが可能となる。さらに、フィルム積層構造特有のスケーラビィティにより低コスト化を実現することができる。このS−FOLMによって、スマートピクセル、OE(Optoelectronic)−LSI、OE−MCM(Multi ChipModule)、OE−PCB(Printed Circuit Board)、3D−システムLSIなど各種オプトエレクトロニックシステムが実現される。
【0004】
PL−Pack with SORTは、S−FOLMの製造に必要な薄膜素子の埋め込みプロセスとして発案した。基板に薄膜素子を配置した後、その薄膜素子をポリマーフィルムに埋め込み、さらに電極、パッド、ビアを形成するプロセスである。その時のクリティカルステップである薄膜素子の移植配置方法を効率化するのがSORTである。例えば、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)を集積化する場合、第1のVCSELアレイをウエファ上に作製し、テスト後、ELOにより、特定の配置で第1の支持基板に移植する。同様に、第2のVCSELアレイを第2の支持基板に移植する。メタルやポリイミドからなる捕獲用パッド付基板を用意し、第1の支持基板と第2の支持基板を順次接触させ、2種類のVCSELを所望のレイアウトで基板上に配置する。第1及び第2の支持基板に残ったVCSELは他の場所・他の基板に配置される。これが省資源化プロセスの所以である。低コスト化によって、高価な半導体エピタキシャル材料を節約することができ、必要なサイトのみにエピタキシャル材料が存在するため、他の領域はポリマが占めることができる。また、半導体フォトリソグラフィープロセスによる一括処理で、位置合わせ精度を向上させることができ、工程を削減することができる。さらには、従来の実装プロセスが排除でき、異種デバイスの集積化を容易に実行することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、S−FOLMでは、次世代光技術の中核として期待されている光スイッチングシステムの構造が提供されていない。通信ネットワークの高速・大容量化に対処するためには、大規模光スイッチングシステムが必要である。光クロスコネクト用のmsシステムについては、すでにMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を用いて1000x1000ch規模の試作がなされているが、マイクロs、ナノs級の高速光スイッチングについては、電気光学光スイッチや半導体ゲートスイッチなど導波路型デバイスが必要である。しかしながら、これらを大規模化しようとすると、導波路配線の錯綜、光回路サイズの増大など、種々の困難が生じる。まだ本命となるシステム構造が見えていない状況で、何らかの構造的ブレークスルーが求められている。
【0006】
SORTについては、薄膜素子移植のプロセスが複雑で、かえって全体システムのコスト高を招くおそれがあった。また、薄膜素子移植プロセスで、薄膜素子と基板との接着力の多段ハイアラキーを作る必要があった。すなわち、素子移植を実現するためには、後段の移植になるほど、接着力を高くしなければならないという制約があった。このことは、材料の選択範囲を狭めるとともに、プロセスマージンを狭め、プロセス安定性を低下させるとの欠点を生じさせていた。さらに、パッドの凹凸が、システム設計上邪魔になることがあり、これをなくすことが課題となっていた。
【0007】
さらに、S−FOLM等では、駆動ICと光素子、特にバリアブルウエルオプティカルIC(VWOIC)(特開平4−181231号公報、特開平4−204633号公報、T. Yoshimura, FUJITSU Sc. Tech. J. 27, p115 (1991))など多数の微細電極を有する光素子との接合インタフェースの詳細が提示されていなかった。。
【0008】
本発明の目的は、3Dマイクロオプトエレクトロニックシステム(3D−MOS)をベースとした新アーキテクチャーにより、例えば、1000x1000ch規模、マイクロs、ナノs級の高速光スイッチングシステムを提供することにある。
また、多段露光による接着層の接着力制御を利用した低コストで安定性の高い薄膜素子の移植方法(この移植方法を「光アシストSORT(LA−SORT)」と呼ぶ場合もある)を提供することにある。
【0009】
さらに、本発明の他の目的は、光スイッチと駆動ICのインタフェース部分の改良構造を提供すること、オールオプティカルな3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムの基本構造を提供すること及び3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムのマイクロフィルタの新構造を提供することにある。
【0010】
また、接着強度にハイアラキを有する一連の接着層を用い、接着層の再利用が可能で、かつシンプルなプロセスで実現できるマイクロ素子の移植配列方法「接着ハイアラキアシストSORT(AHA−SORT)」を提供することにある。
【0011】
また、これらを利用して、システムフィルム、システム糸、システム布、人工網膜・人工皮膚、太陽電池、ディスプレイを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、光スイッチングシステムが光スイッチまたは可変波長フィルタを配置したオプトエレクトロニック層の1層又は2層以上からなり、光接続部の少なくとも一部をオプトエレクトロニック層間の光接続部とした3次元マイクロ光スイッチングシステム(3D−MOSS)により達成される。
【0013】
また、上記目的は、3D−MOSSのオプトエレクトロニック層に、LSI、IC、光スイッチ、可変波長フィルタ、導波路、マイクロミラー、マイクロフィルタ、マイクロレンズ、マイクロプリズム、縦型導波路、半導体レーザ、フォトディテクタ、光メモリ、光アンプ、フォトニッククリスタルの少なくとも一つを有していることにより達成される。
【0014】
また、上記目的は、光照射により接着力が変化する接着層を選択的に露光する第1の工程と、前記選択露光した接着層を第1の基体上にある薄膜素子アレイに接触させる第2の工程と、前記薄膜素子の一部を前記第1の基体から前記選択露光した接着層上に露光パターンに応じて選択的に移す第3の工程を有することを特徴とする薄膜素子の移植方法により達成される。
【0015】
また、上記目的は、薄膜素子をフィルムまたは糸の中に埋め込むことにより達成される。
【0016】
上記目的は、薄膜化したICを有する光接続部と薄膜化した光素子を有するオプトエレクトロニック層との積層構造において、光接続部から出る端子のピッチを駆動すべきオプトエレクトロニック層と接する側の面において小さくすることにより達成される。
【0017】
また、上記目的は、光を光でスイッチングするオールオプティカルスイッチを含む第1のオプトエレクトロニック層と、前記オールオプティカルスイッチを駆動する制御光を伝播させる第2のオプトエレクトロニック層と、制御光を前記第2のオプトエレクトロニック層と第1のオプトエレクトロニック層の間で移行させるオプティカルZ−コネクションとを具備するオールオプティカル3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムを導入することにより達成される。
【0018】
また、上記目的は、誘電体周期構造を持つフィルタ挿入部において導波路幅を他の場所に比べて広げることにより達成される。
【0019】
また、上記目的は、接着力を有する接着層上に選択的に薄膜を形成し、その接着層を支持体上にあるマイクロ素子アレイに接触させ、マイクロ素子を接着層上の薄膜パターンに応じて選択的に移すことにより達成される。
【0020】
また、上記目的は、接着力を有する接着層上に選択的に凹凸を形成し、その接着層を支持体上にあるマイクロ素子アレイに接触させ、マイクロ素子を接着層上に凹凸パターンに応じて選択的に移すことにより達成される。
【0021】
また、上記目的は、各工程で用いる接着層に接着力のハイアラキを付与したAHA−SORTにより達成される。
【0022】
また、上記目的は、透光性基板の上に選択的に遮光層を形成し、その上に剥離層を形成し、さらに感光性材料層を形成した後、透光性基板側から感光性材料層に光を照射して感光性材料を変質させマイクロ素子を作製した後、剥離層を除去して他の支持体にマイクロ素子を移植することにより達成される。
また、上記目的は、AHA−SORTを用いて、マイクロ素子をフィルム、糸、布、窓、めがね、太陽電池、ディスプレイなどの中に埋め込むことにより達成される。
【0023】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
図1、図2及び図3に、本発明にかかる3次元マイクロ光スイッチングシステム(3D−MOSS)1の構造例を示す。この3D−MOSS1は、導波路2a、薄膜光スイッチ2eが埋め込まれたオプトエレクトロニック層2が積層されることによって構成される。ここで、薄膜光スイッチ2eの代わりに薄膜可変波長フィルタを設けるようにしてもよい。
【0024】
層間は、縦型導波路2b、45°ミラー(またはマイクロフィルタ)2c、マイクロレンズ2d等により光結合される。当該3D−MOSS1における層間光結合5cをoptical z−connectionと呼ぶ。場合によっては、3D−MOSS1の上面には、プロセッサや駆動回路などLSI、IC5aが搭載される。図において、4は伝播される光、5bはビアを示す。
【0025】
図2に示すように、薄膜化したLSI、IC2fを、3D−MOSS1の各層に埋め込み、層間に挿入することもできる。ここで、LSI、IC2f等の薄膜素子の厚さは100μm以下、好ましくは30μm以下である。3D−MOSS1は、光基板3の上に配置することもできる。これにより、他の3D−MOSSとの通信や外部との通信が可能となる。図3は、光スイッチ2e(または薄膜可変波長フィルタ)を斜めに埋め込み、optical z−connection部分に光スイッチング機能を繰り込んだ例である。
【0026】
3D−MOSSの例として、図4に、2x2光スイッチからなる32chBanyan網を示す。第1段光スイッチ6aのアレイ、第2段光スイッチ6bのアレイ、第3段光スイッチ6cのアレイ、第4段光スイッチ6dのアレイ、第5段光スイッチ6eのアレイの5アレイが配置されている。各アレイは16個の2x2光スイッチからなる。アレイ間は導波路で接続されている。従来の平面型回路網では、第1段光スイッチ6aのアレイと第2段光スイッチ6bのアレイをつなぐ第1段光接続6fにおいて、一つの導波路は、他の導波路と15箇所でクロスする。クロスポイントの数は、第2段光接続6gでは7、第3段光接続6hでは3、第4段光接続6iでは1である、したがって、最クリティカル接続は、クロスポイント数が最多の15の第1段光接続6aであることがわかる。
【0027】
そこで、この平面型回路網を3D−MOSS化する。そのために、まず、Banyan網を、例えば、4ブロックに分割する(ブロック1(2A)、ブロック2(2B)、ブロック3(2C)、ブロック4(2D))。各ブロックに含まれる光スイッチは、ブロック毎に異なるオプトエレクトロニック層に配置される。即ち、ブロック1(2A)の光スイッチ6a、6b、6c、6d、6eは、第1のオプトエレクトロニック層に形成される。同様にして、ブロック2(2B)の光スイッチ6a、6b、6c、6d、6eは、第2のオプトエレクトロニック層に形成される。また、ブロック3(2C)の光スイッチ6a、6b、6c、6d、6eは、第3のオプトエレクトロニック層に形成される。また、ブロック4(2D)の光スイッチ6a、6b、6c、6d、6eは、第4のオプトエレクトロニック層に形成される。そして、各ブロックに対応するオプトエレクトロニック層は、図5に示すように、例えば、ブロック1(2A)、ブロック3(2C)、ブロック2(2B)、ブロック4(2D)の順に重ねられる。各層間はoptical z−connectionにより接続する。このケースでは、第1段光接続6fについてはブロック1と3、ブロック2と4、第2段光接続6gについてはブロック1と2、ブロック3と4をoptical z−connectionにより接続する。
【0028】
図5では、煩雑化を避けるために、説明に必要な一部の光配線が描かれている。これにより、従来の平面回路で問題となっていた導波路の錯綜が低減できる。また、配線の短縮化ができる。配線短縮化は、スイッチング経路間で発生するタイミングのずれの低減にも有効である。
【0029】
この効果は、チャネル数が増えるとさらに顕著になる。例えば、1024chの場合、平面光回路では、第1段光接続での導波路のクロスポイントは561である。これを10ブロックに分離し、積層化して3D−MOSSにすると、クロスポイントは0、即ち、なくなる。さらに、このような構成により、接続距離を短縮することができる。この例では、各層の厚は数10μmなので、10層でも1mm以下にできる。また、システムサイズを縮小化することも可能である。例えば10層とすると、システム幅は平面光回路の10分の1、アレイ間距離は数100μmですむ。さらに、2x2光スイッチの代わりに、より多チャネルのマトリクス光スイッチを使用することにより、光接続段数を少なくできる。
【0030】
尚、本実施形態にかかる3D−MOSSが適用される網の形態は、Banyan網には限定されない。複数光スイッチとそれらを結ぶ光接続からなる光スイッチングシステム全般に適用できる。
【0031】
また、光スイッチの例としては、電気光学効果を有するスラブ導波路にプリズム型の電極を1つまたは複数カスケードに形成した光偏向器タイプの光スイッチや分割電極による光スイッチなどVariable Well OpticalIntegrated Circuit(VWOIC)光スイッチ、全反射型光スイッチ、ディジタル光スイッチ、半導体ゲート光スイッチなどがある。マイクロキャビティー型可変波長フィルタも適用可能である。但し、どの場合も、フィルム埋め込みに耐えうる薄膜素子化が必要である。具体的プロセスは第2実施形態で述べる。
【0032】
本発明にかかる3D−MOSS1では、光スイッチ、可変波長フィルタ、導波路、45°マイクロミラー、マイクロフィルタ、マイクロレンズ、マイクロプリズム、縦型導波路に加えて、VCSELを含む半導体レーザ、フォトディテクタ、光メモリ、希土類ドープのガラス導波路などからなる光アンプ、フォトニッククリスタルなどを埋め込むことが可能である。
【0033】
optical z−connectionにSOLNETを適用することも可能である。
【0034】
3次元構造の製造には、通常の多層回路基板で使われているBuild−up方式やフィルム積層方式を適用することができる。各層の位置合わせは、マーカーなどを用いてアライナ又はそれと同様な機能を持つ装置により実行できる。
【0035】
[第2実施形態]
図6に、薄膜素子配置方法の概念を示す。ここでは、薄膜素子として、光スイッチ2e、導波路2a、縦型導波路2b、マイクロレンズ2dを例示している。この第2実施形態における薄膜素子配置方法では、まず、光スイッチ2e、導波路2a、縦型導波路2b、マイクロレンズ2dのそれぞれを高密度に2次元アレイ状に作製する。その後、各薄膜素子アレイの一部を基板7に一括移植集積化する。残りの薄膜素子は、他の基板又は同一基板の他の場所に移植され、一つのアレイから複数の基板又は場所に薄膜デバイスが供給される。図6では、簡単のため、光スイッチ2e及び導波路2aについてのみ移植の対応関係を示す矢印を描いたが、縦型導波路2b、マイクロレンズ2dも同様の移植を行う。この概念は、他の薄膜素子についても同様に成り立つ。尚、本明細書では、単なる薄膜も薄膜素子の一種として扱う。
【0036】
図7から図11に、本発明にかかる「光アシストSORT(LA−SORT)」の詳細フローを示す。図7から図11まで時系列に製造プロセスが示されている。この詳細フローには、2種類の薄膜素子を集積化する場合について示している。また、これらの図では、基板の上面図及びAA'断面の断面図を示す。
【0037】
まず、図7(a)について説明する。ウエファ上に作製した薄膜素子I(8a)のアレイを、ELOなどの手法により接着層9aaが形成された支持基板Sub−I.1(10a)に移植する。同様に、ウエファ上に作製した薄膜素子II(8b)のアレイを、ELOなどの手法により接着層9baが形成された支持基板Sub−II.1(10b)に移植する。ここで、ELOは、III−V化合物からなる半導体レーザ、可変波長フィルタ、フォトディテクタ、フォトニッククリスタル、ICなどの形成に関しては確立された手法であり、簡単に実現できる。また、Siウエファ上に形成したポリマー導波路、縦型導波路、マイクロレンズなどは、Siをエッチングで除去することにより容易に得られる。さらに、希土類イオンドープガラス導波路アンプ、ガラス導波路、縦型導波路、マイクロレンズなどは、基板のSiまたはガラスと薄膜素子の間のエッチストップ層の挿入などにより形成可能である。薄膜ガラスシート、薄膜プレートやプラスチックシートを加工することによっても得られる。Alなどの陽極酸化で上記光素子を作った後、金属部分を除去することにより薄膜素子を得ることもできる。
【0038】
次に、支持基板裏面からUV光11を照射する(例えば365nmの光を600mJ/cm照射する)。これにより、接着層9aa及び9baは、図7(b)に示されるように、それぞれ接着層9ab及び9bbに変質し接着強度が低下する。
【0039】
一方、図8(c)に示すように、支持基板Sub−I.2(12a)上の接着層91aaにパターン化したUV露光を施す。マスク露光、ステッパ、レーザ露光など通常のフォトリソグラフィの手法が適用できる。UV光が照射された部分は接着層91abとなり接着力が低下する。この時の露光量は、支持基板Sub−I.1(10a)の裏面からの露光量より多くすることが望ましい。これにより、下記工程において、不要部分への移植を防ぐことができる。
【0040】
パターン化UV露光を施した支持基板Sub−I.2(12a)を支持基板Sub−I.1(10a)に圧着すると、図8(d)に示されるように、UV未露光部の接着層91aaのみに薄膜素子I(8a)が移植される。残りの薄膜素子8aは他の支持基板又は同一基板の他の場所に移植される。図8(e)に示されるように、支持基板Sub−I.2(12a)の裏面からUV露光を施す。薄膜素子I(8a)直下の接着層91aaは接着層91abとなり接着力が低下する。
【0041】
次に図9(f)に示すように、支持基板Sub−II.2(12b)上の接着層91baにパターン化したUV露光を施す。マスク露光、ステッパ、レーザ露光など通常のフォトリソグラフィの手法が適用できる。UV光が照射された部分は接着層91bbとなり接着力が低下する。この時の露光量は、支持基板Sub−II.1(10b)裏面からの露光量より多くすることが望ましい。これにより、下記工程において、不要部分への移植を防ぐことができる。
【0042】
パターン化UV露光を施した支持基板Sub−II.2(12b)を支持基板Sub−II.1(10b)に圧着すると、図9(g)に示されるようにUV未露光部の接着層91baのみに薄膜素子II(8b)が移植される。残りの薄膜素子8bは他の支持基板又は同一基板の他の場所に移植される。図9(h)に示されるように、支持基板Sub−II.2(12b)の裏面からUV露光を施す。薄膜素子II(8b)直下の接着層91baは接着層91bbとなり接着力が低下する。
【0043】
続いて、図10(i)に示すように、実基板14上の接着層にパターン化したUV露光を施す。薄膜素子I(8a)及び薄膜素子II(8b)が移植されるべき領域は未露光にしておく。マスク露光、ステッパ、レーザ露光など通常のフォトリソグラフィの手法が適用できる。この時の露光量は、支持基板Sub−I.2(12a)、Sub−II.2(12b)裏面からの露光量より多くすることが望ましい。これにより、下記工程において、不要部分への移植を防ぐことができる。
【0044】
ここに、実基板14に対して、薄膜素子I(8a)が載った支持基板Sub−I.2(13a)を接触させると、図10(j)に示されるように、上記未露光接着層9a領域のみに薄膜素子I(8a)が移植される。残った薄膜素子I(8a)は他の基板又は同一基板の他の場所に順次移植される。この実基板に、図11(k)に示すように、薄膜素子II(8b)が載った支持基板Sub−II.2(13b)を接触させる。これにより、図11(l)に示されるように実基板14上のUV未露光部のみに薄膜素子II(8b)が移植される。残った薄膜素子II(8b)は他の基板又は同一基板の他の場所に順次移植される。これにより、異種薄膜素子が、所望の配置で、一括集積化できるようになる。
【0045】
上記の裏面露光は、薄膜素子がUV光を透過する場合は、表面露光に変えても良い。
【0046】
[第3実施形態]
第3実施形態にかかる薄膜素子の配置方法は、第2実施形態の変形例である。図12から図14に、第3実施形態にかかる薄膜素子の配置方法を示す。尚、図7から図9において示される工程は、第2実施形態と同様である。その後、図12に示すように、集積支持基板15を用意する。図12(i')に示されるように集積支持基板15の接着層90aにパターンUV露光を照射し、薄膜素子I(8a)a、薄膜素子II(8b)が移植されるべき領域は未露光にしておく。露光された部分は変質し接着層90bとなり、粘着力(接着力)が下がる。この時の露光量は、支持基板Sub−I.2(12a)、Sub−II.2(12b)裏面からの露光量より多くすることが望ましい。これにより、下記工程において、不要部分への移植を防ぐことができる。ここに、薄膜素子I(8a)が載った支持基板Sub−I.2(13a)を接触させると、図12(j')に示されるように上記未露光接着層90a領域のみに薄膜素子I(8a)が移植される。残った薄膜素子I(8a)は他の場所または他の基板に順次移植される。この集積支持基板15に、図13に示すように、薄膜素子II(8b)が載った支持基板Sub−II.2(13b)を接触させる。これにより、集積支持基板15上のUV未露光部のみに薄膜素子II(8b)が移植される。残った薄膜素子II(8b)は他の場所または他の基板に順次移植される。
【0047】
次に図14(m)に示すように、集積支持基板15の裏面からUV露光を施す。薄膜素子I(8a)及び薄膜素子II(8b)直下の接着層90aは接着層90bとなり、接着力が低下する。図14(n)に示されるように、この集積支持基板15を実基板16に接触させ、薄膜素子I(8a)及び薄膜素子II(8b)を実基板16に移植する(図14(o)参照)。実基板16と薄膜素子I(8a)及び薄膜素子II(8b)との接着は、接着剤からなる層を実基板上に設けて実行することができる。接着剤としては、完全キュア前のエポキシ、ポリイミドなど各種樹脂が用いられる。メタル接合、ポリイミド接合、実基板の粘着力による接合、ファンデルワールス接合など、通常使用される常温または高温接合方法も適用できる。これにより、異種薄膜素子が、所望の配置で、一括集積化できるようになる。また、上記プロセスの一部を部分的に順序を変えて使用することもできる。
【0048】
図15に、接着層の各種存在形態の例を示した。UV透過性フィルム17aと接着層9aからなるUVテープ(例えば、日東電工株式会社製)、これをガラスや石英基板17bに他の接着層17cで貼り付けたもの、あるいはUV硬化性接着剤を直接基板に塗布したものなどが一例として挙げられる。
【0049】
以上のプロセスにより、薄膜素子を簡便かつ確実に移植できるようになる。
【0050】
尚、LA−SORTは、上記プロセスフローに限定されない。薄膜素子配置プロセスの一部に局所的に適用しても良い。また、上記プロセスの一部を部分的に抜き出して使用することもできる。また、上記プロセスの一部を部分的に順序を変えて使用することもできる。
【0051】
図6では、光スイッチ、導波路、マイクロレンズ、マイクロプリズム、縦型導波路を例としてLA−SORTの概念を示した。この概念は、可変波長フィルタ、マイクロミラー、マイクロフィルタ、マイクロプリズム、半導体レーザ、 フォトディテクタ、光メモリ、光アンプ、フォトニッククリスタル、IC、LSIなど他の薄膜素子にも適用できる。構成要素の薄膜素子がすべて埋め込みで形成される必要はない。薄膜素子の一部を層に直接形成することもできる。
【0052】
薄膜素子の種類は、3種類以上であってもよい。また、異種類の薄膜素子は、必ずしも規則正しく並ぶ必要はない。これらの場合は、モザイクのデザインなどUV露光パターンを適宜調整すればよい。図16は、4種類の薄膜素子III(8c)、IV(8d)、V(8e)、およびVI(8f)をLA−SORTで配置するときの配置パターン例である。これらの薄膜素子8c、8d、8e、8fは、それぞれ支持基板13c、13d、13e、13f上に形成されている。これらより、LA−SORTによって実基板161上に薄膜素子8c、8d、8e、8fを交互に配置する。
【0053】
端面入力・出力型素子の光スイッチや変調器を配置する場合は、端面での屈折率差が大きい場合、反射が問題になる。その場合は、図7(a)に示した薄膜素子アレイ分離工程の後、CVDなどの製膜方法でARコーティングをすることが望ましい。
【0054】
LA−SORTは、3D−MOSSをはじめとする3Dスタック構造やS−FOLM全般のデバイス埋め込みにも適用できる汎用的な方法である。
【0055】
[第4実施形態]
図17は、SORT法により作製した整列フィラーの例である。フィラー18の材質として、SiO、アルミナ、半導体薄片、金属片など各種のものが使用できる。フィラーの間隔や配置パターンは、第2及び第3実施形態で示したプロセスにより容易に制御できる。一種類のフィラーを用いる場合は、支持基板への移植プロセスの一段分、あるいは集積支持基板への移植が省略できる。整列フィラーは、その位置をデザインできるため、薄膜素子の埋め込みに支障をきたすことなくフィルム19の力学的および熱的性質を制御できるという利点がある。
【0056】
[第5実施形態]
本発明にかかる3D−MOSSは、各種ウエアラブルシステム(Wearable Integrated System for Ecology(WISE))に適用可能である。適用例を図18に示す。フォトディテクタや各種バイオセンサなどの薄膜素子20をポリマフィルム19などに埋め込むことにより、人工網膜や機能性人工皮膚となる。薄膜素子の出力は神経系へ入力されるか、あるいは外部へ出力される。ポリマやガラスフィルムの中にフォトディテクタや発光素子などの薄膜素子20を埋め込むことにより、カメラ機能やディスプレイ機能のある眼鏡が実現できる。フォトディテクタや発光素子の1画素を20μm角、画素ピッチを100μmとすると、2次元アレイに並べたフォトディテクタや発光素子の占有面積は25分の1と非常に小さい。したがって、透明電極の使用により、フィルムの透過率を損なうことなく光検知や表示ができる。適当な薄膜レンズと組み合わせることにより、カメラつき眼鏡が実現できる。薄膜圧電素子によりスピーカが眼鏡に集積される。さらに、ポリマフィルムや布、糸やリボンに薄膜素子を埋め込むことにより、システムフィルム・布・糸・リボンなどが実現でき、ウエアラブルシステムを実現できる。埋め込む薄膜素子としては、フォトディテクタや発光素子などの光素子の他、LSI、IC、電歪素子(スピーカ)、圧電素子(マイクロフォン)、圧電キーボードなど薄膜化可能な素子が挙げられる。すなわち、PC、電話、カメラ、ディスプレイ、バッテリなどのシステム埋め込みフィルム・布・糸・リボンなどのウエアラブルシステムが実現できる。LA−SORTは、これらの製造技術として極めて有効である。
【0057】
図19は、本発明にかかる3D−MOSを窓ガラスや一般のフィルムに適用した例を示している。このような窓ガラスやフィルムをシステム窓と呼ぶことがある。このシステム窓では、図19に示されるように、薄膜素子20が窓ガラスやフィルム19に埋め込まれている。
【0058】
[第6実施形態]
本発明にかかるSORTを利用して形成した集光型太陽電池の断面図を図20に示す。SiやIII−V化合物からなる太陽電池薄膜素子21が2次元アレイ状に配置され、集光系22により外部光23が集められる。集光系22により集められた外部光23は、太陽電池21に照射される。本発明にかかるSORTにより、半導体材料の消費量が抑えられ、低コストな太陽電池モジュールができる。集光系22としては、通常のマイクロレンズシート、フレネルレンズシートの他、自己形成導波路SOLNETを適用することもできる。ここで、自己形成導波路SOLNETは、文献(T. Yoshimura, J. Roman, Y. Takahashi, W. V. Wang, M. Inao, T. Ishitsuka, K. Tsukamoto, S. Aoki, K. Motoyoshi, and W. Sotoyama, "Self-Organizing Waveguide Coupling Method "SOLNET" and its Application to Film Optical Circuit Substrates," Proc. 50th ECTC, 962 (2000).)に開示されている。さらに、フィルム状ポリマバッテリと、積層などにより一体化すれば、蓄電効果つきの太陽電池となる。モジュール自体、フィルム状にできるため、上記WISEの一つともみなせ、身につけることも可能である。
【0059】
[第7実施形態]
SORTを利用して形成したディスプレイの断面図を図21に示す。液晶パネル25の場合は、カラーフィルタ24の2次元アレイ状に配置する工程においてLA−SORTを利用する。集光系22によりバックライトを集光することにより、カラーフィルタ24の面積を小さくし、フィルタ材料の節約ができると共に、パネルの明るさの向上を図ることができる。集光系22としては、通常のマイクロレンズアレイ及びフレネルレンズアレイの他、自己形成導波路SOLNETを適用することができる。マイクロレンズアレイ及びフレネルレンズアレイの配置にもLA−SORTが適用できる。液晶駆動用の薄膜トランジスタ(TFT)26にもSORTが適用できる。特に高移動度トランジスタを用いる場合に有効である。すなわち、半導体ウエファ上に別途成長させた高性能ポリSiトランジスタ、Siトランジスタや化合物半導体トランジスタをパネルに移植することができる。その際、ウエファ上のトランジスタを高密度に作製することにより、1ウエファから多数のパネルにトランジスタが供給でき、材料・プロセスコストの節約ができる。
【0060】
LEDパネル27の場合は、薄膜LED28の2次元アレイ状配置にSORTを利用する。LEDは無機、有機いずれでも良い。LED駆動用のTFT29の配置にもSORTを利用することができる。
【0061】
以上の通り、第1実施形態乃至第7実施形態に記載の発明によれば、1000x1000ch規模、マイクロs、ナノs級の高速光スイッチングシステム、波長スイッチングシステムを提供することができる。また、各種3次元マイクロオプトエレクトロニックシステムを実現することができる。また、低コスト・省資源で安定性の高い薄膜素子の移植方法を提供することができる。光スイッチ、波長スイッチ、光トランスミッタ、光レシーバ、光メモリ、光アンプなど各種機能の低コスト・省資源・高密度集積化を可能にする。さらに波及的効果として、薄膜素子の埋め込みに支障をきたすことなくフィルム19の力学的・熱的性質を制御できるようになる。また、PC(パーソナルコンピュータ)、電話、カメラ、ディスプレイ、バッテリ、キーボードなどのシステム埋め込みフィルム・布・糸・リボン、さらに各種センサをも集積化した人工網膜、人工皮膚など幅広いウエアラブルシステムが実現できる。また、半導体材料の消費量が節約された低コストな太陽電池モジュールができる。また、フィルタ材料の節約、半導体材料の節約を伴う、高機能低コストディスプレイが実現できる。
【0062】
[第8実施形態]
図22、図23、および図24に、3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムの一形態であるバリアブルウエルオプティカルIC(VWOIC)の構造を示す。また図25には、VWOICの動作概念模式図を示す。
【0063】
VWOIC101は、電気光学(EO)効果を有するスラブ導波路101bが対向電極101hとパターン化した電極101e、101e'で挟まれ、パターン化した電極がインタフェース層101cにある薄膜IC101dの出力端子にIC-電極接合101fを介して接続された構造を持つ。図22に示す例では、VWOIC101は基板101aの上に設置されている。また、薄膜IC101dとその上にマウントされたLSI102とは、LSI-IC接合1gを介して接続されている。EO材料としては、III-V化合物からなる量子井戸/量子細線/量子ドット、PLZT(鉛、ランタン、ジルコン、チタンの酸化物)、LiNbO、ポーリング処理を施したEOポリマ、DAST(4−ジメチルアミノ‐Nメチルスチルバゾリウム‐トシレート)・MNBA(4'-ニトロベンジリデン‐3‐アセトアミノ‐4‐メトキシアニリン)などの薄膜有機結晶、有機量子井戸/量子細線/量子ドットなどが使用できる。
【0064】
VWOICのパターン電極例として、図22に、マトリクス型VWOICとサーチライト型VWOICを示した。マトリクス型では、マトリクス状に配した短冊型電極101eの2次元アレイ電極が形成されている。図25の上図に示すように、電極に選択的に電圧を印加することにより、電場誘起屈折率変化に起因するダイナミック導波路が形成される。電圧印加のパターンを変えることにより、光のスイッチングが可能となる。例えば、III−V化合物の多重量子井戸(MQW)からなる厚さ4μmのスラブ導波路、駆動電圧10V、短冊電極サイズ2μm×100μmの場合、スイッチ長さ700μm程度でスイッチングが可能となる。
【0065】
サーチライト型では、プリズム型電極101e'のアレイ電極が形成されている。図25の下図に示すように、電極に選択的に電圧を印加することにより、電場誘起屈折率変化に起因するダイナミック導波路プリズムが形成される。電圧印加のパターンや電圧を変えることにより、光の偏向角が調整でき、スイッチングが可能となる。プリズム型電極は、通常ペア構造をとり、逆極性の電圧が印加される。これにより、駆動電圧の低減が図れる。また、カー効果を利用するPLZTでは、ペア構造はとらず、単一極性の電圧が印加される。さらにプリズム型電極を他段にカスケードすることにより、一層の電圧低減が可能となる。図25の101iは導波路レンズである。これにより、スラブ導波路のフリースペース領域での光の広がりを抑制する。例えば、III−V化合物の多重量子井戸(MQW)からなる厚さ4μmのスラブ導波路、駆動電圧50V、プリズム電極サイズ長さ16μm×幅16μm、プリズムカスケード段数4、導波路レンズの屈折率2.0(周囲の屈折率1.55)、導波路レンズの曲率半径20μmの場合、スイッチ長さ400μm程度でスイッチングが可能となる。電圧は、2値とは限らず、3値以上であっても良い。この場合、偏向角の調整自由度が増すという利点を生じる。スラブ導波路全域がEO材料である必要はない、電極形成部、あるいはその近辺のみがEO材料であれば十分である。その他の部分は、例えばエポキシ、アクリル、ポリイミド系低損失パッシブポリマー導波路材料で形成する。これにより、高価なEO材料の節約、伝播ロスの低減ができる。EO材料の部分的配置は、後述のPL−Pack with SORTによって効率よく実行できる。
【0066】
ここで大事なのがインタフェース層1cの両側に存在する接合の方式である。例えば、図22の場合、光スイッチの電極はサブμmから10μmオーダのルールで形成されている。一方、LSIの端子は数10μmから数100μmのルールで形成されている。したがって、薄膜ICを有するインタフェース層から出る端子のピッチは、光スイッチを有するオプトエレクトロニック層と接する側の面において小さいことが必要となる。図22では、インタフェース層は独立したフィルムで、光スイッチを含むオプトエレクトロニック層と積層され、VWOICを構成している。図23では、インタフェース層はオプトエレクトロニック層と一体化積層され、VWOICを構成している。また、図24では、基板101aが除去され、VWOICはフィルム化されている。
【0067】
図26は、3D−MOSS3の一例である。導波路103b、VWOIC101が埋め込まれたオプトエレクトロニック層104が多数積層されている。層間は、縦型導波路103a、45°マイクロミラー(またはマイクロフィルタ)103c、マイクロレンズ103dなどで構成された光接続部により光結合される(オプティカルZ−コネクション)。即ち、入力された光105は、例えば、マイクロレンズ103d、45°マイクロミラー103c、導波路103bを伝播する。optical z−connectionし、SOLNETを適用することも可能である。オプトエレクトロニック層に含まれるマイクロ素子の厚さは100μm以下、好ましくは30μm以下である。3D−MOSS101はベース導波路層の上に配置することが普通である。これにより、他の3D−MOSSとの通信や外部との通信が可能となる。ベース導波路層は多層導波路構造とすることもできる。この場合、通常の電気マルチチップモジュール(MCM)と同様の原理で、3D−MOSSからの光入出力数を導波路層数に比例して増加させることができる。
【0068】
上述の例では、オプトエレクトロニック層とインタフェース層との接合についてVWOICを例として述べてきたが、その他、全反射型光スイッチ、ディジタル光スイッチ、半導体ゲート光スイッチ、各種可変波長フィルタ、導波路、45°マイクロミラー、マイクロフィルタ、マイクロレンズ、マイクロプリズム、縦型導波路、VCSELなどの半導体レーザ、フォトディテクタ、光メモリ、希土類ドープのガラス導波路などからなる光アンプ、フォトニッククリスタルなどを埋め込んだオプトエレクトロニック層とインタフェース層の接合にも当てはまる。これらの層の積層により、OE−LSI、OE−PCB、OE−MCM、スマートピクセル、3次元スタックOE―MCM、WDMトランシーバなどをはじめとする3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムの高密度・高速化を一層進展させることができる。
【0069】
3次元構造の製造には、通常の多層回路基板で使われているBuild−up方式やフィルム積層方式を適用することができる。各層の位置あわせはマーカなどを用いてアライナまたはそれと同様な機能を持つ装置により実行できる。フィルム積層の場合は、例えば、はんだ接合、メタル拡散接合などでフィルムを連結するZ−コネクション技術を適用することができる。はんだ接合を用いる場合は、はんだ溶融時の表面張力を利用したセルフアラインメント作用により、フィルム間位置合わせ精度を1μm程度、またはそれ以下にすることも可能である。
【0070】
[第9実施形態]
図27に、オールオプティカル3次元マイクロ光スイッチングシステム109の例を示した。光を光でスイッチングするオールオプティカルスイッチ106を含むオプトエレクトロニック層104'と、オールオプティカルスイッチを駆動する制御光を伝播させる第2のオプトエレクトロニック層104、および制御光108を第2のオプトエレクトロニック層104と第1のオプトエレクトロニック層104'との間で移行させるオプティカルZ-コネクションとからなる。
【0071】
図27の例では、オールオプティカルスイッチ106として、非線形光学導波路107からなるY分岐型デジタルスイッチを用いている。制御光108を分岐部に照射することにより、照射部の屈折率が変化し、導波光105が分岐側にスイッチングされる。非線形光学導波路107の材料としては、例えば、III-V化合物からなる量子井戸/量子細線/量子ドット、ポリジアセチレンなどの共役高分子などが使用できる。
【0072】
オプトエレクトロニック層104を伝播する制御光108はマイクロミラー・マイクロフィルタなどにより、層外に出射され、オプトエレクトロニック層104'のオールオプティカルスイッチ106の非線形光学導波路107に照射される。その結果、オプトエレクトロニック層104'の導波光105がスイッチングされる。制御光108は、非線形光学導波路107の所定の部分に所定の形で照射されなければならない。そのために、マスク109bを非線形光学導波路107に近接して配置することが望ましい。図27の例では、マスク109bはオプトエレクトロニック層104''に形成されている。あるいは、オプトエレクトロニック層104'のクラッド層上に形成することもできる。Y分岐型デジタルスイッチでは、長い短冊状(典型的には、幅5μm、長さ数100μm)のパターンで制御光を照射する必要がある。そのために、オプトエレクトロニック層104において、図27に示すように、導波路幅を漸増させることにより制御光幅を広げることが望ましい。制御光の光源としては、VCSEL、端面発光LD、モードロックLDなどがある。外部からの光信号や他層からの光信号を制御光108とすることも可能である。
【0073】
図28に、オールオプティカル3次元マイクロ光スイッチングシステム109の他の例を示す。通常、導波光に比べて、制御光は強いパワーを持つことが望ましい。例えば、mW−kWオーダのパワーである。これを実現するために、オプトエレクトロニック層104内に光アンプ109aを共存させることもできる。光アンプとしては、希土類ドープ導波路や半導体アンプを適用することができる。特に、外部からの光信号や他層からの光信号は微弱化している場合が多いため、光アンプの使用が有効となる。オプトエレクトロニック層104'にあった信号光をオプトエレクトロニック層104にオプティカルZ−コネクションにより移行させ、増幅して制御光にすることにより、オールオプティカル光回路システムの設計自由度が増す。また、図28に示すように、Y分岐デジタルスイッチは波長変換素子110としても使用できる。例えば、導波光105'として波長λ2の光、制御光108'として波長λ1の信号光を用いると、分岐の出力信号は制御光のオン・オフを反映した波長λ2の信号光となる。結果的に、λ1→λ2の波長変換ができたことになる。
【0074】
以上の例では主としてオプトエレクトロニック層が2つの場合を扱ってきたが、3層、あるいはそれ以上の多層構造でも、多段のオプティカルZ−コネクションを配することにより、同様の概念が適用できる。
【0075】
[第10実施形態]
図29に、本発明によるマイクロフィルタの構造を示す。図29(a)に示すように、導波路111bの幅を分岐部付近で漸増させてある。分岐部に誘電体周期構造をもつマイクロフィルタ111aを配置し、 波長λ1の光1(112a)と波長λ2の光2(112b)に分光する。分岐部での導波路幅の増加により、マイクロフィルタ部での光の干渉度合いを増加させることができ、通常の導波路幅一定の場合に比べて、波長分離間隔を狭めることができる。誘電体周期構造を持つマイクロフィルタとしては、例えば、通常の誘電多層フィルタ、フォトニッククリスタルフィルタ、グレーティングを使用することができる。マイクロフィルタの挿入は、例えば、後述のAHA−SORT法で実行できる。
【0076】
図29(b)に示すように、オプトエレクトロニック層104にあるマイクロフィルタ挿入部で分岐した導波路111bの少なくとも1方を、オプティカルZ−コネクション111cを用いて他のオプトエレクトロニック層104'の導波路に結合させることにより、3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムへの適用が可能となる。あるいは、図29(c)に示すように、マイクロフィルタ挿入部で分岐した導波路111bを、オプティカルZ−コネクション111cにより薄膜フォトディテクタ(PD)111dに結合させることもできる。またPDのかわりに、VCSEL、光スイッチなど各種光素子と結合させることもできる。ただし、VCSELの場合は、光の伝播方向は図29(c)の方向とは逆向きとなる。図29(b)および(d)に示すように、マイクロフィルタ111a、111a'を多段に配することにより、3波長以上の波長多重配線が可能となる。図29(b)では、分波した後、オプトエレクトロニック層104'の導波路にオプティカルZ−コネクション111c、111c'により光を伝播させる。図29(d)では、分波した後、オプトエレクトロニック層104'のPD111d、111d'にオプティカルZ−コネクション111c、111c'により光を入射させる。また、図29(e)の例では、導波路コアの厚さにより導波路111bの幅を分岐部付近で漸増させてある。マイクロフィルタ111aおよび111a'は、導波路部に傾斜させて配置し分光する。これにより、Z方向の分光ができる、すなわち、分光とZ−コネクションが同時に実行できることになり、分光領域の高密度化が可能となる。
【0077】
図30に、導波路コアの厚さを変化させるプロセス例を示す。導波路コアが光硬化性樹脂で形成される場合は下記のプロセスが適用できる。
(1a)導波路(コア)111bを形成する。
(1b)導波路コア材料111b'をコーティングする。
(1c)フォトマスク111eと材料部に間隔を空け、露光する。
(1d)パターンにボケができるため、テーパ状の境界形状となり、厚さの漸増が実現できる。ギャップの大きさは、10μmから1cm程度まで、必要なテーパスロープの大きさに応じて適宜選択する。また、図30(1c')に示すように、マスクの開口を狭めることにより、露光する光の回折を大きくし、(1d')に示すようにテーパ部111b''をより広く取ることもできる。
【0078】
導波路コアが有機CVDで形成される場合、例えば、フッ素化ポリイミドの場合は下記のプロセスが適用できる。
(2a)導波路(コア)となる下地層111bを形成する。
(2b)その上に、シャドウマスクを下地層111bと間隔を空けて配置し、通常の有機CVD(蒸着重合)111hによりマスク111gを用いて導波路コア層111b''を形成する。用いる原材料モノマは、例えば、6FDA{2、2−ビス(3、4−フェニルカルボキシル)ヘキサフロロプロパン}とBis−OAF{2、2−ビス[4−(4−アシノフェノキシ)フェニル]ヘキサフロロプロパン}である。ギャップの大きさは、10μmから1cm程度まで、テーパスロープの大きさと製膜時のガス圧に応じて適宜選択する。これにより、テーパ状の境界形状となり、厚さの漸増が実現できる。さらにリアクティブイオンエッチング(RIE)などで導波路コアパターンを形成する。
以上のような方法で、コア厚さの制御が可能となる。
【0079】
上記2つの例において、さらに、斜めRIEや斜めLaser Ablationなどにより導波路に斜面を形成し、SORT法でマイクロフィルタを配置する。その結果、図29(e)に示すような構造が形成できる。あるいは、フォトニッククリスタルや、あらかじめ斜めに誘電体周期構造を形成したフィルタを用いることにより、斜面を形成する必要はなくなる。すなわち、垂直挿入でオプティカルZ−コネクション兼用のマイクロフィルタが形成されることになる。
【0080】
さらに、誘電体周期構造をもつマイクロフィルタの少なくとも一部を非線形光学材料で構成することにより、制御光または電圧により作動する可変波長フィルタ(チューナブルフィルタ)とすることもできる。
【0081】
[第11実施形態]
図31に、マイクロ素子配置方法の概念を示した。図31(a)には、薄膜光スイッチ113a、薄膜マイクロレンズ113b、薄膜マイクロフィルタ113cを導波路基板に集積化する例を示した。薄膜光スイッチ113a、薄膜マイクロレンズ113b、薄膜マイクロフィルタ113cそれぞれを、別々の基板に高密度アレイ状に作製した後、いくつかの工程を経由して、各マイクロ素子アレイの一部を基板113に一括移植集積化する。残留したマイクロ素子は他の基板または同一基板の他の場所に移植され、一つのアレイから複数の基板または場所にマイクロ素子が供給される。
【0082】
図31(b)には、EO薄膜にプリズム型電極を形成してなる薄膜光スイッチ113a'、薄膜導波路レンズ113b'を基板に集積化する例を示した。薄膜光スイッチ113a'、薄膜導波路レンズ113b'それぞれを別々の基板に高密度アレイ状に作製した後、いくつかの工程を経由して、各マイクロ素子アレイの一部を基板113に一括移植集積化する。残留したマイクロ素子は他の基板または同一基板の他の場所に移植され、一つのアレイから複数の基板または場所にマイクロ素子が供給される。基板に、パッシブなスラブ導波路113dを形成することにより、サーチライト型VWOICの光スイッチ部が構築できる。
【0083】
以上のような概念は、可変波長フィルタ、導波路、マイクロミラー、マイクロプリズム、縦型導波路、半導体レーザ、PD、光メモリ、光アンプ、フォトニッククリスタル、カラーフィルタ、薄膜トランジスタ、発光素子、IC、LSI、コンデンサ、インダクタ、抵抗、電歪素子、圧電素子、フィラー、バイオセンサ等、他の各種マイクロ素子についても同様に適用できる。本明細書では、単なる薄膜もマイクロ素子の一種として扱う。
【0084】
図32から図36に、本発明「接着ハイアラキアシストSORT(AHA−SORT)」の詳細フロー例を、2種類のマイクロ素子を集積化する場合について示す。ウエファ上に作製したマイクロ素子I(114a)のアレイを、ELOなどの手法により接着層115aaが形成された支持基板Sub−I.1(116a)に移植する。同様に、ウエファ上に作製したマイクロ素子II(114b)のアレイを、接着層115baが形成された支持基板Sub−II.1(116b)に移植する。ELOは、ウエファを除去することによりエピタキシャル層部分を他の基板にピックアップする手法で、III−V化合物からなる半導体レーザ(含むVCSEL)、可変波長フィルタ、PD、フォトニッククリスタル、ICなどではスタンダードなプロセスとして広く知られている。Siウエファ上に形成したポリマ導波路、縦型導波路、マイクロレンズなどは、Siをエッチングで除去することによりELOと同様のマイクロ素子のピックアップが可能である。また、希土類イオンドープガラス導波路アンプ、ガラス導波路、縦型導波路、マイクロレンズなどの場合は、基板のSiまたはガラスとマイクロ素子の間のエッチストップ層の挿入などによりELOと同様のマイクロ素子のピックアップが可能である。薄膜ガラスシート、薄膜プレートやプラスチックシートを加工することによってもマイクロ素子のピックアップが可能である。Alなどの陽極酸化で上記光素子を作った後、金属部分を除去することによりマイクロ素子をピックアップすることもできる。あるいは、剥離膜を用いる方法も有効である。例えば、MNBA(メタニトロ安息香酸)の場合は、MNBA薄膜結晶を剥離膜(例えばPVA;ポリビニルアルコール)上に形成、つぎに電極を形成、さらにCF/O混合ガス中でRIE(反応性イオンエッチング)により素子分割した後、表面に支持基板を接触させ、剥離層を水で溶解除去することにより、MNBAのマイクロ素子が支持基板上にピックアップできる。DAST(4-dimethylamino-N-methyl-4 stilbazolium tosylate)でも類似のプロセスが適用できる。PLZTを薄膜プレート化(例えば、≦10μm厚)したものを分割し、アレイ化したものもピックアップ例としてあげられる。後述(図43)の方法もマイクロ素子ピックアップの一手段となる。また、他の手法として、マイクロ素子I、IIを、それぞれ接着層115aa、115ba上に直接形成することもできる。
【0085】
一方、図33に示すように、支持基板Sub−I.2(118a)上の接着層1151aaに、接着強度を所望の分布で部分的に変化させた接着強度パターンを付与する。例えば、本実施例では、接着層1151aaが接着力が強い領域、接着層1151abが接着力が弱い領域である。これにより、下記工程において、不要部分へのマイクロ素子の移植を防ぐことができる。支持基板Sub−I.2(118a)を支持基板Sub−I.1(116a)に圧着すると、接着強度の強い接着層1151aa領域のみにマイクロ素子I(114a)が移植される。支持基板Sub−I.1(116a)上の残りのマイクロ素子114aは他の支持基板または同一支持基板の他の場所に移植される。接着層1151aaの接着力は接着層115aaの接着力より強く、接着層1151abの接着力は接着層115aaの接着力より弱いことが望ましい。
【0086】
図34に示すように、支持基板Sub−II.2(118b)上の接着層1151baに、接着強度を所望の分布で部分的に変化させた接着強度パターンを付与する。例えば、本実施例では、接着層1151baが接着力が強い領域、接着層1151bbが接着力が弱い領域である。支持基板Sub−II.2(118b)を支持基板Sub−II.1(116b)に圧着すると、接着強度の強い接着層1151ba領域のみにマイクロ素子II(114b)が移植される。支持基板Sub−II.1(116b)上の残りのマイクロ素子114bは他の支持基板または同一支持基板の他の場所に移植される。接着層1151baの接着力は接着層115baの接着力より強く、接着層1151bbの接着力は接着層115baの接着力より弱いことが望ましい。
【0087】
図35に示すように、実基板120上の接着層115aに接着強度を所望の分布で部分的に変化させた接着強度パターンを付与する。例えば、本実施例では、接着層115aが接着力が強い領域、接着層115bが接着力が弱い領域である。これにより、下記工程において、不要部分へのマイクロ素子の移植を防ぐことができる。
【0088】
実基板120に、マイクロ素子I(114a)が載った支持基板Sub−I.2(118a)を接触させると、接着強度の強い接着層115a領域のみにマイクロ素子I(114a)が移植される。支持基板Sub−I.2(118a)上に残ったマイクロ素子I(114a)は他の実基板または同一実基板の他の場所に順次移植される。この実基板120に、図36に示すように、マイクロ素子II(114b)が載った支持基板Sub−II.2(118b)を接触させる。これにより、実基板120上の接着強度の強い接着層115a領域のみにマイクロ素子II(114b)が移植される。残ったマイクロ素子II(114b)は他の実基板または同一実基板の他の場所に順次移植される。これにより、異種マイクロ素子が、所望の配置で、一括集積化できるようになる。接着層115aの接着力は接着層1151aa、1151baの接着力より強く、接着層115bの接着力は接着層1151aa、1151baの接着力より弱いことが望ましい。
【0089】
[第12実施形態]
図37から図39に、AHA−SORTの他のプロセスフロー例を示した。プロセス前半については、例えば、図32から図34までに示したプロセスステップ(a)、(b)、(c)、(d)、(e)が適用できる。その後、図37に示すように、集積支持基板121を用意する。集積支持基板121の接着層1150aに、接着強度を所望の分布で部分的に変化させた接着強度パターンを付与する。例えば、本実施例では、接着層1150aが接着力が強い領域、接着層1150bが接着力が弱い領域である。マイクロ素子I(114a)、マイクロ素子II(114b)が移植されるべき領域は、接着力が強い接着層1150a領域にしておく。これにより、下記工程において、不要部分への移植を防ぐことができる。集積支持基板121に、マイクロ素子I(114a)が載った支持基板Sub−I.2(118a)を接触させると、接着強度の強い接着層1150a領域のみにマイクロ素子I(114a)が移植される。支持基板Sub−I.2(118a)上に残ったマイクロ素子I(114a)は他の集積支持基板または同一集積支持基板の他の場所に順次移植される。つぎに、この集積支持基板121に、図38に示すように、マイクロ素子II(114b)が載った支持基板Sub−II.2(118b)を接触させる。これにより、集積支持基板121上の接着強度の強い接着層1150a領域のみにマイクロ素子II(114b)が移植される。支持基板Sub−II.2(118b)上に残ったマイクロ素子II(114b)は,他の集積支持基板または同一集積支持基板の他の場所に順次移植される。以上のように、集積支持基板121にマイクロ素子I(114a)とマイクロ素子II(114b)が集積化される。接着層1150aの接着力は接着層1151aa、1151baの接着力より強く、接着層1150bの接着力は接着層1151ab、1151bbの接着力より弱いことが望ましい。
【0090】
さらに、図39に示すように、この集積支持基板121を実基板122に接触させ、マイクロ素子I(114a)およびマイクロ素子II(114b)を実基板122に移植する。実基板122とマイクロ素子I(114a)およびマイクロ素子II(114b)との接着は、実基板に接着性を付与することにより実行することができる。接着性付与の手段としては、例えば、完全キュア前のエポキシ・ポリイミドなど各種樹脂層の形成が挙げられる。メタル接合、ポリイミド接合、実基板自身の接着力による接合、ファンデルワールス接合など、通常使用される常温または高温接合方法も適用できる。分子吸着を利用する表面改質処理、表面への凹凸の付与も適用できる。実基板の接着力は接着層1150aの接着力より強いことが望ましい。これにより、異種マイクロ素子が、所望の配置で、実基板に一括集積化できるようになる。
【0091】
なお、プロセスの説明には簡単のためすべての基板が同一サイズとしてきたが、各基板のサイズは異なっていても同様のプロセスが実行できる。例えば、図35のステップ(f)、(g)において、支持基板18aのサイズが実基板20のサイズより大きい場合、一つの支持基板の一部から実基板にマイクロ素子移植を行なうことができる。二つの基板の位置関係を適宜変えることにより、支持基板全域から実基板へマイクロ素子の移植が無駄なく実行できる。逆の場合は、一つの実基板を、支持基板にほぼ等しいサイズの領域に分けて考え、各領域に移植を行なうことにより実行できる。
【0092】
図40に、接着層の各種存在形態の例を示した。接着層115aがフィルム化された形態、支持フィルム123aに接着層115aを配置した形態、ガラス、石英、Si Wafer、プラスチックなどの基板123bに接着層115aを配置した形態、支持フィルム123aと接着層115aからなるフィルムを基板123bに他の接着層123cで張り付けたものなどが一例として挙げられる。接着層としては、例えば、GEL-PAK社のGEL-PAK材料、GEL-PAKフィルムが有効である。GEL-PAKの接着強度は、x0、x4、x8の3段階がありこの順に大きくなる。例えば、接着層115aaにGEL-PAK x0、1151aaにGEL-PAK x4、1150aにGEL-PAK x8を用いることにより、接着ハイアラキが実現できる。以上の手法は、第11実施形態についても全く同様に適用される。例えば、接着層115aaにGEL-PAK x0、1151aaにGEL-PAK x4、115aにGEL-PAK x8を用いることができる。
【0093】
図41に接着層への接着強度パターン付与方法の例を示した。ここでは、接着層1151aaにおいて、部分的に接着強度を低下させる手法を示す。第1の方法として、接着層1151aaに薄膜を形成することがある。例えば、金、タングステン、クロム、アルミニウム、SiO2などの薄膜124を、通常のフォトリソグラフィプロセスを用いて、エッチング、リフトオフなどにより接着層上に形成する。薄膜の厚さは10オングストロームから1000オングストローム程度が適当である。これにより、薄膜が存在する部分では、接着強度が低下し、接着強度パターンを付与することができる。第2の方法として、接着層1151aaの表面に凹凸を形成することがある。例えば、通常のフォトリソグラフィプロセスを用いて接着層にメタルマスクを形成し、リアクティブイオンエッチング(RIE)などによりエッチングをかける。その結果、メタルがカバーしていない領域では接着層が削られる。その後、メタルマスクを取り去ることにより、接着層に凹凸面125を形成することができる。凹凸面の形成方法としては、この他、接着層のプレス、ホットプレス、射出成型、金型加工、エンボス加工、LIGAプロセス、スタンパ加工、レーザアブレーションなど多種多様な方法が適用できる。以上の手法は、第11実施形態についても全く同様に適用される。上記方法は、接着層1151ba、接着層115a、接着層1150aにおいても同様に適用できる。
【0094】
以上のプロセスにより、マイクロ素子を簡便かつ確実に移植できるようになる。
【0095】
[変形実施形態]
AHA−SORTは、上記プロセスフローに限定されない。マイクロ素子移植配列プロセスの一部に局所的に適用しても良い。また、上記プロセスの一部を部分的に抜き出して使用することもできる。また、上記プロセスの一部を部分的に順序を変えて使用することもできる。
【0096】
図31では、光スイッチ、マイクロレンズ、マイクロフィルタを例としてAHA−SORTの概念を示した。この概念は、可変波長フィルタ、導波路、マイクロミラー、マイクロプリズム、縦型導波路、半導体レーザ、 PD、光メモリ、光アンプ、フォトニッククリスタル、カラーフィルタ、薄膜トランジスタ、発光素子、IC、LSI、コンデンサ、インダクタ、抵抗、電歪素子、圧電素子、フィラー、バイオセンサ等、他の各種マイクロ素子についても同様に適用できる。また、単なる薄膜もマイクロ素子の一種として扱うことができる。構成要素のマイクロ素子がすべて埋め込みで形成される必要はない。また、マイクロ素子の一部を層に直接形成することもできる。
【0097】
マイクロ素子の種類は3種類以上であってもよい。また、マイクロ素子は、必ずしも規則正しく並ぶ必要はない。これらの場合は、接着強度パターンを所望の形にデザインし、モザイクのパターンを適宜調整すればよい。図42の上部4つの図は、それぞれ、4種類のマイクロ素子III(114c)、IV(114d)、V(114e)、およびVI(114f)をAHA−SORTで配置するときの、支持基板Sub−III.2(118c)、支持基板Sub−IV.2(118d)、支持基板Sub−V.2(118e)、支持基板Sub−VI.2(118f)上でのマイクロ素子の配置パターン例である。また、図42下部の図は、上記4種類のマイクロ素子が集積化された基板の例である。
【0098】
端面入力・出力型の光スイッチ・変調器、マイクロレンズ、マイクロフィルタ、可変波長フィルタ、導波路、マイクロプリズム、縦型導波路、半導体レーザ、PD、光メモリ、光アンプ、あるいはフォトニッククリスタルなどを配置する場合は、端面での反射が問題になることがある。その場合は、図32(a)、(a')に示したマイクロ素子アレイ分離工程の後、CVDなどつきまわりの良い製膜方法でARコーティングをすることが望ましい。
【0099】
マイクロ素子の移植に際して、送り側と受け側での位置合わせが必要となる。マイクロ素子作製時に一方のマーカを形成し、また、接着強度パターン作製時に他方のマーカを形成し、これらを、位置合わせ機能を有するステージを用い、通常のマスクアライナと類似の方式で位置合わせを行なうことができる。
【0100】
AHA−SORTは、3Dオプトエレクトロニックマイクロシステムをはじめとする3Dスタック構造やS−FOLM全般の素子埋め込み、その他各種集積化システム・モジュールなどにも適用できる。OE−LSI、OE−PCB、OE−MCM、スマートピクセル、3次元スタックOE―MCM、WDMトランシーバなどをはじめとするの3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムの高密度・高速化をいっそう進展させることができる。
【0101】
[第13実施形態]
ELOは、通常、「半導体エピタキシャル膜をベースとするマイクロ素子を支持基板上にピックアップする方法」を指し、すでに確立された技術である。ここでは、ELOをより一般化し、「マイクロ素子を形成基板から支持基板にピックアップする方法」と定義することにする。
【0102】
図43はELOの一変形例である。透光性基板129の上に、通常のフォトリソグラフィプロセスにより選択的に遮光性薄膜128を形成し、その上に剥離膜127を形成し、さらにその上に感光性材料層126を形成する。つぎに、透光性基板129側から感光性材料が感じる波長の光130を照射し、感光性材料を変質させる。感光性材料が例えば光硬化性樹脂である場合、光が照射された部分が硬化する。つぎに、現像工程により、未硬化部分を除去した後、表面に支持基板132を接触させる。最後に、剥離膜127を除去し、マイクロ素子を支持基板132上にピックアップする。残った遮光膜つき基板はそのまま再利用できる。したがって、フォトリソグラフィプロセスを一度行なえば、後は簡単なプロセスでELOによるマイクロ素子形成、ピックアップが可能となり、コスト低減に効果がある。
【0103】
透光性基板129としては、例えば石英・ガラスを用いることができる。遮光性薄膜128としては、金、タングステン、クロム、アルミニウムなどの金属が使用できる。剥離膜27としては、例えばポリビニルアルコール(PVA)が使用できる。感光性材料126としては、エポキシ系・アクリル系の光硬化性樹脂が典型的である。これらの樹脂のモノマ、あるいは低分子量重合体を膜として形成する。現像には、アルコール、アセトンなど、上記モノマや低分子重合体が溶解す各種溶媒を用いることができる。また、剥離層にPVAを用いた場合は、水、アルコールでPVAを溶解させ、ELOを行なう。PVAの適正な厚さは、形成する素子の微細度による。典型的には、1μm〜30μm程度である。剥離層としては、PVAに限らず、種種の材料が適用可能なことは言うまでもない。
【0104】
[第14実施形態]
図44は、AHA−SORT法により作製した整列フィラーの例である。フィラー133の材質として、SiO、アルミナ、半導体薄片、金属片など各種のものが使用できる。フィラーの間隔や配置パターンは、第11および第12実施形態で示したプロセスにより容易に制御できる。一種類のフィラーを用いる場合は、支持基板への移植プロセスの一段分、あるいは集積支持基板への移植が省略できる。整列フィラーは、その位置をデザインできるため、マイクロ素子の埋め込みに支障をきたすことなくフィルム119の力学的および熱的性質を制御できるという利点がある。
【0105】
[第15実施形態]
各種ウエアラブルシステム(Wearable Integrated System for Ecology(WISE))の例を図45に示した。PDや各種バイオセンサなどのマイクロ素子135をポリマフィルム134などに埋め込むことにより、人工網膜や機能性人工皮膚となる。マイクロ素子の出力は神経系へ入力されるか、あるいは外部へ出力される。ポリマやガラスフィルムの中にPDや発光素子などのマイクロ素子135を埋め込むことにより、カメラ機能やディスプレイ機能のある眼鏡が実現できる。フォトディテクタや発光素子の1画素を20μm角、画素ピッチを100μmとすると、2次元アレイに並べたフォトディテクタや発光素子の占有面積は25分の1と非常に小さい。したがって、透明電極の使用により、フィルムの透過率を損なうことなく光検知や表示ができる。適当な薄膜レンズと組み合わせることにより、カメラつき眼鏡が実現できる。薄膜圧電素子によりスピーカが眼鏡に集積される。さらに、ポリマフィルムや布、糸やリボンにマイクロ素子を埋め込むことにより、システムフィルム・布・糸・リボンなどが実現でき、ウエアラブルシステムを実現できる。埋め込むマイクロ素子としては、PDや発光素子などの光素子の他、LSI、IC、電歪素子(スピーカ)、圧電素子(マイクロフォン)、圧電キーボードなど薄膜化可能な素子が挙げられる。すなわち、PC、電話、カメラ、ディスプレイ、バッテリなどがある。AHA−SORTは、これらの製造技術として極めて有効である。
【0106】
図46は上記と同様のことを窓ガラスや一般のフィルムに適用した例を示している。
【0107】
[第16実施形態]
AHA−SORTを利用して形成した集光型太陽電池の断面図を図47に示した。SiやIII−V化合物からなる太陽電池マイクロ素子136が2次元アレイ状に配置され、集光系137により外部光138が集められる。AHA−SORTにより、半導体材料の消費量が節減され、低コストな太陽電池モジュールができる。集光系137としては、通常のマイクロレンズシート、フレネルレンズシートの他、自己組織化導波路SOLNETを適用することもできる。さらに、フィルム状ポリマバッテリと、積層などにより一体化すれば、蓄電効果つきの太陽電池となる。モジュール自体、フィルム状にできるため、上記WISEの一つともみなせ、身につけることも可能である。
【0108】
[第17実施形態]
AHA−SORTを利用して形成したディスプレイの断面図を第48図に示した。液晶パネル140の場合は、波長フィルタ139の2次元アレイ状配置にAHA−SORTを利用する。集光系137によりバックライトを集光することにより、波長フィルタ139の面積を小さくし、フィルタ材料の節約ができると共に、パネルの明るさ向上が図れる。集光系137としては、通常のマイクロレンズアレイおよびフレネルレンズアレイの他、自己組織化導波路SOLNETを適用することができる。マイクロレンズアレイおよびフレネルレンズアレイの配置にもAHA−SORTが適用できる。液晶駆動用の薄膜トランジスタ(TFT)141にもAHA−SORTが適用できる。特に高移動度トランジスタを用いる場合に有効である。すなわち、半導体ウエファ上に別途成長させた高性能ポリSiトランジスタ、Siトランジスタや化合物半導体トランジスタをパネルに移植することができる。その際、ウエファ上のトランジスタを高密度に作製することにより、1ウエファから多数のパネルにトランジスタが供給でき、材料・プロセスコストの節約ができる。
【0109】
LEDパネル142の場合は、薄膜LED143の2次元アレイ状配置にAHA−SORTを利用する。LEDは無機、有機いずれでも良い。TFT141が必要な場合は、それにもAHA−SORTが利用できる。
【0110】
以上の通り、第8実施形態乃至第17実施形態に記載の発明によれば、駆動ICと光素子との高密度接合インタフェースを取ることが容易となる。また、それを利用した高密度・低コスト・高速な3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムを提供することができる。
【0111】
また、光を光で制御するオールオプティカルな3次元オプトエレクトロニックマイクロシステム、それをベースとした波長変換システムを提供することができる。
【0112】
また、3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムのマイクロフィルタの波長分解能を向上させることができる。
【0113】
また、接着強度にハイアラキを有する一連の接着層を用い、接着層の再利用が可能で、かつシンプルなプロセスで実現できる低コスト・省資源で安定性の高いマイクロ素子の移植方法を提供することができる。光スイッチ、波長スイッチ、光トランスミッタ、光レシーバ、光メモリ、光アンプなど各種機能の低コスト・省資源・高密度集積化を可能にする。OE−LSI、OE−PCB(プリント板)、OE−MCM、スマートピクセル、3次元スタックOE―MCM、WDMトランシーバなどをはじめとするの3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムの高密度・高速化をいっそう進展させることができる。
【0114】
さらに波及的効果として、マイクロ素子の埋め込みに支障をきたすことなくフィルムの力学的・熱的性質を制御できるようになる。
【0115】
また、PC、電話、カメラ、ディスプレイ、バッテリ、キーボードなどのシステム埋め込みフィルム・布・糸・リボン、さらに各種センサをも集積化した人工網膜、人工皮膚など幅広いウエアラブルシステムが実現できる。
【0116】
また、半導体材料の消費量が節約された低コストな太陽電池モジュールができる。
【0117】
また、フィルタ材料の節約、半導体材料の節約を伴う、高機能低コストディスプレイが実現できる。
【0118】
以上のように、本発明は、例えば、通信ネットワークの高速・大容量化に対処する大規模光スイッチングシステムに適用することができる。また、コンピュータの高速化、リコンフィギュアラブル化(re−configurable)に対処する光スイッチングシステム、光配線ネットワークシステムに適用することができる。また、PC、電話、カメラ、ディスプレイ、バッテリ、キーボードなどのシステム埋め込みフィルム・布・糸・リボン、さらに各種センサをも集積化した人工網膜、人工皮膚など幅広いウエアラブルシステムが実現できる。
また、半導体材料の消費量が節約された低コストな太陽電池モジュールができる。
また、フィルタ材料の節約、半導体材料の節約を伴う、高機能低コストディスプレイが実現できる。
【0119】
【発明の効果】
本発明により、3Dマイクロオプトエレクトロニックシステム(3D−MOS)をベースとした新アーキテクチャーにより、例えば、1000x1000ch規模、マイクロs、ナノs級の高速光スイッチングシステムを提供することができる。
【0120】
また、多段露光による接着層の接着力制御を利用した低コストで安定性の高い薄膜素子の移植方法を提供することができる。
【0121】
さらに、光スイッチと駆動ICのインタフェース部分の改良構造を提供すること、オールオプティカルな3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムの基本構造を提供すること及び3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムのマイクロフィルタの新構造を提供することができる。
【0122】
また、接着強度にハイアラキを有する一連の接着層を用い、接着層の再利用が可能で、かつシンプルなプロセスで実現できるマイクロ素子の移植配列方法「接着ハイアラキアシストSORT(AHA−SORT)」を提供することができる。
【0123】
また、これらを利用して、システムフィルム、システム糸、システム布、人工網膜・人工皮膚、太陽電池、ディスプレイを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による3次元マイクロ光スイッチングシステム(3D−MOSS)の断面および立体概略構造図である。
【図2】本発明の第1実施形態による3D−MOSSの断面構造図である。
【図3】本発明の第1実施形態による3D−MOSSの断面構造図である。
【図4】Banyan網(バンヤン・ネットワーク)の模式図である。
【図5】本発明の第1実施形態によるBanyan網の構造図である。
【図6】本発明の薄膜素子配置方法の概念の平面図である。
【図7】本発明の第2実施形態による薄膜素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その1)である。
【図8】本発明の第2実施形態による薄膜素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その2)である。
【図9】本発明の第2実施形態による薄膜素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その3)である。
【図10】本発明の第2実施形態による薄膜素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その4)である。
【図11】本発明の第2実施形態による薄膜素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その5)である。
【図12】本発明の第3実施形態による薄膜素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その4')である。
【図13】本発明の第3実施形態による薄膜素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その5')である。
【図14】本発明の第3実施形態による薄膜素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その6)である。
【図15】本発明の実施形態による接着剤の形成構造を示す断面図である。
【図16】本発明の第2及び第3実施形態の変形実施形態による薄膜素子の配置方法を示す平面図である。
【図17】本発明の第4実施形態によるフィラーの埋め込み構造を示す平面図である。
【図18】本発明の第5実施形態によるWearable Integrated System for Ecology(WISE)構造を示す平面図と立体図である。
【図19】本発明の第5実施形態による機能フィルム/ガラス構造を示す平面図である。
【図20】本発明の第6実施形態による集光型Solar System構造を示す断面図である。
【図21】本発明の第7実施形態によるディスプレイ構造を示す断面図である。
【図22】本発明の第8実施形態による3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムの断面および立体概略構造図である。
【図23】本発明の第8実施形態による3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムの断面構造図である。
【図24】本発明の第8実施形態による3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムの断面構造図である。
【図25】VWOICの動作模式図である。
【図26】本発明の第8実施形態による3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムの断面構造図である。
【図27】本発明の第9実施形態によるオールオプティカルスイッチの平面図、およびオールオプティカル3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムの立体概略構造図である。
【図28】本発明の第9実施形態によるオールオプティカルスイッチの平面図、およびオールオプティカル3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムの立体概略構造図である。
【図29】本発明の第10実施形態によるマイクロフィルタの平面図、および3次元オプトエレクトロニックマイクロシステムの立体概略構造図および断面図である。
【図30】本発明のコア厚さテーパ形成方法の断面図である。
【図31】本発明のマイクロ素子移植配列方法概念の平面図である。
【図32】本発明の第11実施形態によるマイクロ素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その1)である。
【図33】本発明の第11実施形態によるマイクロ素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その2)である。
【図34】本発明の第11実施形態によるマイクロ素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その3)である。
【図35】本発明の第11実施形態によるマイクロ素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その4)である。
【図36】本発明の第11実施形態によるマイクロ素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その5)である。
【図37】本発明の第12実施形態によるマイクロ素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その4')である。
【図38】本発明の第12実施形態によるマイクロ素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その5')である。
【図39】本発明の第12実施形態によるマイクロ素子の配置方法を示す工程図(平面図と断面図)(その6)である。
【図40】本発明の実施形態による接着層の形成構造を示す断面図である。
【図41】本発明の実施形態による接着層の加工構造を示す断面図である。
【図42】本発明の第11及び第12実施形態の変形実施形態によるマイクロ素子の配置方法を示す平面図である。
【図43】本発明の第13実施形態によるマイクロ素子の配置方法を示す工程図(断面図)である。
【図44】本発明の第14実施形態によるフィラーの埋め込み構造を示す平面図である。
【図45】本発明の第15実施形態によるWearable Integrated System for Ecology(WISE)構造を示す平面図と立体図である。
【図46】本発明の第15実施形態による機能フィルム/ガラス構造を示す平面図である。
【図47】本発明の第16実施形態による集光型Solar System構造を示す断面図である。
【図48】本発明の第17実施形態によるディスプレイ構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1...3次元マイクロ光スイッチングシステム 2...オプトエレクトロニック層
2a...導波路 2b...縦型導波路 2c...45°ミラー
2d...マイクロレンズ 2e...光スイッチ,可変波長フィルタ
2f...IC 2A...ブロック1 2B...ブロック2
2C...ブロック3 2D...ブロック4 3...光基板
4...光 5a...LSI 5b...ビア 5c...z-コネクション
6a...第1段光スイッチ 6b...第2段光スイッチ
6c...第3段光スイッチ 6d...第4段光スイッチ
6e...第5段光スイッチ 6f...第1段光接続
6g...第2段光接続 6h...第3段光接続
6i...第4段光接続 7...基板 8a...薄膜素子I
8b...薄膜素子II 8c...薄膜素子III
8d...薄膜素子IV 8e...薄膜素子V 8f...薄膜素子VI
9a,90a,9aa,9ba,91a,91aa,91ba...接着層
9b,90b,9ab,9bb,91b,91ab,91bb...UV照射された接着層
10a...支持基板Sub−I.1 10b...支持基板Sub−II.1
11...UV光 12a...支持基板Sub−I.2 12b...支持基板Sub−II.2
13a...支持基板Sub−I.2,UV照射された接着層,薄膜素子Iのアレイ
13b...支持基板Sub−II.2,UV照射された接着層,薄膜素子IIのアレイ
13c...薄膜素子IIIのアレイが配置された支持基板
13d...薄膜素子IVのアレイが配置された支持基板
13e...薄膜素子Vのアレイが配置された支持基板
13f...薄膜素子VIのアレイが配置された支持基板
14...実基板 15...集積支持基板 16,161...実基板
17a...UV透過性フィルム 17b...ガラス,石英 17c...接着層
18...フィラー 19...フィルム 20...薄膜素子 21...太陽電池
22...集光系 23...光 24a,24b,24c...フィルタ
25...液晶パネル 26...LEDパネル 27...LED 101...VWOIC
101a...基板 101b...EOスラブ導波路 101c...インタフェース層
101d...薄膜IC 101e...短冊形電極 101e'...プリズム型電極
101f...IC−電極接合 101g...LSI−IC接合 101h...対向電極
101i...導波路レンズ 102...LSI
103...3次元マイクロ光スイッチングシステム 103a...縦型導波路
103b...導波路 103c...45°ミラー/フィルタ
103d...マイクロレンズ 104,104'...オプトエレクトロニック層
105...光 105'...光 106...オールオプティカルスイッチ
107...非線形光学導波路 108...制御光
108'...制御光(増幅された信号光)
109...オールオプティカル3次元マイクロシステム
109a...導波路 109b...マスク 110...波長変換素子
111a,a'...マイクロフィルタ 111b,b'...導波路
111c,c'...オプティカルZ−コネクション 111d,d'...薄膜VCSEL
111e...フォトマスク 111f...露光 111g...マスク 111h...有機CVD
112a...光1 112b...光2 112c...光3 113...基板
113a...薄膜光スイッチアレイ 113a'...薄膜光スイッチ
113b...薄膜マイクロレンズ 113b'...薄膜導波路レンズ
113c...薄膜マイクロフィルタ 113d...スラブ導波路 114a...マイクロ素子I
114b...マイクロ素子II 114c...マイクロ素子III
114d...マイクロ素子IV 114e...マイクロ素子V
114f...マイクロ素子VI
115a,1150a,115aa,115ba,1151a,1151aa,1151ba...接着層
115b,1150b,115ab,115bb,1151b,1151ab,1151bb...接着力が減衰された接着層
116a...支持基板Sub−I.1 116b...支持基板Sub−II.1
118a...支持基板Sub−I.2 118b...支持基板Sub−II.2
118c...マイクロ素子IIIのアレイが配置された支持基板
118d...マイクロ素子IVのアレイが配置された支持基板
118e...マイクロ素子Vのアレイが配置された支持基板
118f...マイクロ素子VIのアレイが配置された支持基板
119a...支持基板Sub−I.2,接着層,マイクロ素子Iのアレイ
119b...支持基板Sub−II.2,接着層,マイクロ素子IIのアレイ
120...実基板 121...集積支持基板 122,1221...実基板
123a...支持フィルム 123b...ガラス,石英,Si Wafer,プラスチック
123c...接着層 124...薄膜 125...凹凸面 126...光硬化性材料
127...剥離膜 128...遮光性薄膜 129...透光性基板
130...光 131...光効果部 132...支持基板 133...フィラー
134...フィルム 135...マイクロ素子 136...太陽電池
137...集光系 138...光 139...フィルタ 140...液晶パネル
141...TFT 142...LEDパネル 143...LED

Claims (9)

  1. 光照射により接着力が低下する接着層を支持基板上に設ける工程と、
    前記接着層を選択露光する工程と、
    前記接着層の上に選択露光したパターンに応じて薄膜素子アレイ中の薄膜素子を移植する工程と、
    前記接着層を再度露光して、前記移植された薄膜素子直下の前記接着層の接着力を低下させる工程と、
    前記接着力が低下した接着層上の薄膜素子を実基板の接着層に移植する工程とを有する薄膜素子の移植方法。
  2. 前記支持基板の前記薄膜素子が設けられた面と反対側の面から光を照射して、前記接着層を再度露光することを特徴とする請求項1に記載の薄膜素子の移植方法。
  3. 支持基板上に設けられ、光照射により接着力が低下する接着層を選択的に露光する第1の工程と、
    前記選択露光した接着層を第1の基体上にある第1の薄膜素子アレイに接触させる第2の工程と、
    前記第1の薄膜素子アレイ中の一部の第1の薄膜素子を、前記選択露光した前記接着層上の露光パターンに応じて、前記第1の基体から前記支持基板上の前記接着層に選択的に移す第3の工程と、
    前記接着層を再度露光して、前記第1の薄膜素子直下の前記接着層の接着力を低下させる第4の工程と、
    前記薄膜素子アレイ中の前記接着力が低下した接着層上の第1の薄膜素子を実基板上の接着層に移す第5の工程と、を有する薄膜素子の移植方法。
  4. 前記第3の工程より後に、前記選択露光した接着層を第2の基体上にある第2の薄膜素子アレイに接触させ、前記選択露光した露光パターンに応じて前記第2の基体上にある前記第2の薄膜素子アレイ中の第2の薄膜素子を選択的に移す工程をさらに有し、
    前記第5の工程では、前記第1及び第2の薄膜素子を前記実基板に移すことを特徴とする請求項3に記載の薄膜素子の移植方法。
  5. 前記第4の工程では、前記支持基板の前記薄膜素子が移された面と反対側の面から光を照射して、前記接着層を再度露光していることを特徴とする請求項3、又は4に記載の薄膜素子の移植方法。
  6. 支持基板上に設けられ、光照射により接着力が低下する接着層を選択的に露光する第1の工程と、
    前記選択露光した接着層を第1の基体上にある第1の薄膜素子アレイに接触させ、前記第1の薄膜素子アレイ中の一部の第1の薄膜素子を前記第1の基体から前記選択露光した接着層上に露光パターンに応じて選択的に移植する第2の工程と、
    前記選択露光した接着層を第2の基体上にある第2の薄膜素子アレイに接触させ、前記第2の薄膜素子アレイ中の第2の薄膜素子の一部を前記第2の基体から前記選択露光した接着層上に露光パターンに応じて選択的に移する第3の工程と、
    前記接着層を再度露光して、前記第1及び第2の薄膜素子直下の前記接着層の接着力を低下させて、前記第1及び第2の薄膜素子を実基板上の接着層に移す第4の工程を有することを特徴とする薄膜素子の移植方法。
  7. 前記再度露光する工程では、前記支持基板の前記第1及び第2の薄膜素子が設けられた面と反対側の面から光を照射していることを特徴とする請求項6に記載の薄膜素子の移植方法。
  8. 前記薄膜素子が移植された後の前記支持基板上に残っている薄膜素子を他の実基板に移植することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の薄膜素子の移植方法。
  9. 前記移植される薄膜素子の少なくとも一つが、100μm以下の厚さの光スイッチ、可変波長フィルタ、導波路、マイクロミラー、マイクロフィルタ、マイクロレンズ、マイクロプリズム、縦型導波路、半導体レーザ、フォトディテクタ、光メモリ、光アンプ、フォトニッククリスタル、カラーフィルタ、薄膜トランジスタ、発光素子、IC、LSI、コンデンサ、インダクタ、抵抗、電歪素子、圧電素子、太陽電池、フィラー、バイオ素子、又はバイオセンサであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の薄膜素子の移植方法。
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