JP4016260B2 - ワイヤレスlanシステムおよびベース装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、ワイヤレスLAN(Local Area Network)システム、ワイヤレスLANシステムで用いられるベース装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からオフィスなどでは、複数のパーソナルコンピュータやプリンタなどの機器を有線で接続してLANシステムを構築し、各種のデータやハードウエア資源を複数の機器で共有するようにして、各種のデータや複数のハードウエア資源などを効率的に活用できるようにすることが行われている。
【0003】
また、近年においては、各機器間を有線で接続するのではなく、無線により接続するようにしたワイヤレスLANシステム(無線LANシステム)が構築されるようになってきている。ワイヤレスLANシステムの場合、各機器間は無線により接続されるので、LANケーブルを引き回さなくてもすみ、LANケーブルが屋内に露出して美観を損なうことも無く、また、機器の設置位置も柔軟に対応することができる。最近では、ワイヤレスLANシステムは、オフィスなどの他、家庭においても用いられるようになってきている。
【0004】
そして、ワイヤレスLANシステムにおいては、通常、複数のワイヤレスチャンネル(無線通信チャンネル)を使用することができるようにされており、用いるワイヤレスチャンネルを選択したり、変更したりする場合がある。ここで、図6に示す従来のワイヤレスLANシステム300におけるワイヤレスチャンネルの変更について説明する。
【0005】
図6に示すワイヤレスLANシステム300は、実質的にワイヤレスチャンネルの選択、変更を行うベース装置301と、端末装置401とにより構成されている。ベース装置301、端末装置401は、例えば、ノート型パーソナルコンピュータ(以下、単にノートパソコンという。)に装填されるワイヤレスLANカードや、ワイヤレスLANシステムに接続されるパーソナルコンピュータなどの各種の電子機器に内蔵されるワイヤレスLANモジュール部分に相当する。
【0006】
したがって、ベース装置301、端末装置401には、これらに送信すべきデータを供給したり、これらを通じて受信したデータを受け付けて処理したりするノートパソコンなどの電子機器であって、ベース装置301、端末装置401の上位に位置する機器であるホスト装置(図においてはHOSTと記載。)が接続される。
【0007】
そして、図6に示したような従来の一般的なワイヤレスLANシステムでは、ワイヤレスチャンネルの変更は、大きく分けると「▲1▼端末装置401のホスト装置からのリクエストによる指定ワイヤレスチャンネルへの変更」、もしくは「▲2▼ベース装置301にあるハードスイッチ309による指定ワイヤレスチャンネルへの変更」の2通りがある。以下、そのそれぞれについて説明する。
【0008】
まず、端末装置401のホスト装置からのリクエストによる場合であるが、通信中に、端末装置401のホスト装置から、指定ワイヤレスチャンネル変更リクエスト信号422が信号処理部406に供給される。指定ワイヤレスチャンネル変更リクエスト信号422は、送信データとして変復調部405に供給され、IF送信信号にアップコンバートされる。
【0009】
変調部405においてアップコンバートされて形成されたIF送信信号は、周波数変換部404に供給され、ここでRF送信信号にアップコンバートされた後、RF送受信部403にて増幅され、アンテナ402より送信される。送信されたRF信号は、ベース装置301のアンテナ302で受信され、ベース装置301の受信系の回路部分を通過して、ワイヤレスチャンネル変更リクエスト信号として、制御部307へ供給される。
【0010】
ここで、制御部307は端末装置401との通信を一旦、中断し、ワイヤレスチャンネルを変更するための制御信号を周波数シンセサイザ部308に供給する。周波数シンセサイザ部308はRFローカル信号を端末装置401からのリクエストに合うように周波数変更し、ベース装置301のワイヤレスチャンネルを変更する。このようにして、端末装置401側のホスト装置からの要求に応じてワイヤレスチャンネルの変更が行われる。
【0011】
指定ワイヤレスチャンネル変更のもう一つの方法は、ベース装置301に設けられたハードスイッチ部309を通じて行うようにするものである。ハードスイッチ部309を指定のワイヤレスチャンネルになるように設定することによって、指定ワイヤレスチャンネル変更リクエスト信号がハードスイッチ部309から制御部307へ供給される。
【0012】
制御部307は、ワイヤレスチャンネルを変更するための制御信号を周波数シンセサイザ部308に供給する。周波数シンセサイザ部308はRFローカル信号をハードスイッチ部309の設定に合うように周波数変更し、ベース装置301のワイヤレスチャンネルを変更する。このようにして、ベース装置301の使用者(ユーザー)によって、ハードスイッチ部309の設定を変更することにより、使用者の意図するワイヤレスチャンネルへの変更が行われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来の一般的なワイヤレスLANシステムにおけるチャンネル変更では、使用者が使用環境の電波状況を把握していなければ、ワイヤレスチャンネル選択の指針がないため、常にワイヤレスチャンネルの最適な選択をすることは不可能である。このことに関連して、近年、急速に普及しつつあるワイヤレスLANシステムにおいては、以下のような課題が生じている。
【0014】
第一に、例えば別々のワイヤレスLANシステムが同一エリア内に設けられた場合、そのそれぞれのワイヤレスLANシステムにおいて、同じワイヤレスチャンネルを使用することで互いが干渉信号となり、伝送データにエラーが多発してしまうという問題がある。
【0015】
これはワイヤレスLANを通じて送受するデータがインターネットからのダウンロードデータやパソコン間のファイル転送データであれば、データにエラーが生じることで再送が必要となり伝送レートが下がることになる。また、ワイヤレスLANを通じて、音声や映像をリアルタイムに伝送する場合は再送にも限りがあるため、映像の乱れや音声の途切れになってしまう。
【0016】
この場合、特別な測定器でもない限り、使用者は通信品質の低下が電波干渉に起因するかを特定することが難しく、また通信品質の向上を図るために、ワイヤレスチャンネルの変更を行おうとしても、どのチャンネルが最適かを判断することは難しい。
【0017】
第二に、ワイヤレスLANの標準プロトコルであるIEEE802.11bやIEEE802.11gのような2.4GHz周波数帯を利用したワイヤレスLANシステムは、2.4GHz周波数帯がISMバンド(Industrial Scientific Medical Band)帯と定められているため、ワイヤレスLANシステム同士が干渉し合う以外にも電子レンジやBluetooth機器といった他の無線機器からの干渉を受ける可能性がある。この場合も原因の特定や最適なワイヤレスチャンネルの判断が難しいのは、上述した場合と同じである。
【0018】
このような場合、図6に示したような従来のワイヤレスLANシステムにおいては、結局、端末装置401のホスト装置側から指定ワイヤレスチャンネル変更リクエストを出すか、ベース装置301のハードスイッチ部309を使用者が操作して、用いるワイヤレスチャンネルを変更するようにし、最も受信状態のよいワイヤレスチャンネルを使用者自身が選択するようにする必要が生じる。
【0019】
しかしながら、ワイヤレスLANの通信状態が悪くなる都度、使用者がワイヤレスチャンネルを変更するように指示を出さなければならないのは面倒である。また、ワイヤレスLANシステムに不慣れであり、ワイヤレスチャンネルが変更可能であるということを知らない使用者の場合には、ワイヤレスチャンネルの変更ができないために、回りの環境が変化して、自然に通信状態がよくなるという場合以外は、常時通信状態の悪いワイヤレスチャンネルを用いていなければならない。
【0020】
以上のことにかんがみ、この発明は、上記問題点を一掃することができるワイヤレスLANシステム、このワイヤレスLANシステムで用いられるベース装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明のワイヤレスLANシステムは、
ベース装置と1つ以上の端末装置とが無線により接続されて形成されるワイヤレスLANシステムにおいて、
前記ベース装置は、
前記端末装置からのチャンネル変更要求を受信する受信手段と、
自機を起動した場合と、前記受信手段を通じて前記チャンネル変更要求を受信した場合との一方あるいは両方において、利用可能な各ワイヤレスチャンネルの受信信号のレベルを検出するレベル検出手段と、
前記レベルの検出の対象となっている前記受信信号がワイヤレスLAN信号か否かを判別する信号判別手段と、
前記信号判別手段により、ワイヤレスLAN信号であると判別された場合に、前記ワイヤレスLAN信号は、QoS(Quality of Services,以下同じ)保証された信号であるか否かを判別するQoS判別手段と
を備え、
前記端末装置は、
受信信号を復調した場合に発生する復調エラーを検出するエラー検出手段と、
前記復調エラーの検出数が所定の閾値を超えたか否かを判別するエラー量判別手段と、
前記エラー量判別手段により前記復調エラーの検出数が閾値を越えたと判別された場合に、前記チャンネル変更要求を生成する変更要求生成手段と、
前記変更要求生成手段により生成された前記チャンネル変更要求を前記ベース装置に送信する変更要求送信手段と
を備えることを特徴とする。
【0022】
この請求項1に記載の発明のワイヤレスLANシステムによれば、ベース装置と1つ以上の端末装置とから構成されるが、ベース装置を起動した場合と、端末装置からの復調エラーが増大した場合に送信されるチャンネル変更要求を受信した場合との一方あるいは両方において、当該ワイヤレスLANシステムで使用可能な1つ以上のワイヤレスチャンネルのそれぞれ毎に、受信した受信信号の受信レベル、その受信信号はワイヤレスLAN信号か否か、その受信信号がワイヤレスLAN信号である場合にはQoS(Quality of Services:サービス品質)保証されたものか否かがベース装置において検出・判別され、これらが各ワイヤレスチャンネル毎に把握するようにされる。
【0023】
なお、QoS保障は、適用される通信モデルや通信システムなどによっても異なるが、例えば、伝送遅延、揺らぎ(遅延のばらつき)、最低保証速度、ピーク速度などがQoSパラメータとして用いられ、品質が保証された信号であるか否を示すものである。
【0024】
これにより、利用可能な各ワイヤレスチャンネルにおいて、ワイヤレスLAN信号や、ある一定以上の出力レベルを持つ信号がある場合は、妨害信号が存在するチャンネルであるという把握をし、同時にワイヤレスLAN信号である場合は、その信号がQoSを保証された信号かを把握することができるようにされる。このように、ワイヤレスLANシステムのベース装置自身が、利用可能なワイヤレスチャンネルの電波状況を正確に把握することができるようにされる。
【0025】
また、請求項2に記載の発明のワイヤレスLANシステムは、
ベース装置と1つ以上の端末装置とが無線により接続されて形成されるワイヤレスLANシステムにおいて、
前記ベース装置は、
前記端末装置からの復調エラーに関する情報を受信するエラー情報受信手段と、
前記エラー情報受信手段を通じて受け付けた前記復調エラーに関する情報に基づいて、前記端末装置における復調エラーの検出数が、所定の閾値を超えたか否かを検出する検出手段と、
自機を起動した場合と、前記検出手段において前記復調エラーの検出数が所定の閾値を超えたことが検出された場合との一方あるいは両方において、利用可能な各ワイヤレスチャンネルの受信信号のレベルを検出するレベル検出手段と、
前記レベルの検出の対象となっている前記受信信号がワイヤレスLAN信号か否かを判別する信号判別手段と、
前記信号判別手段により、ワイヤレスLAN信号であると判別された場合に、前記ワイヤレスLAN信号は、QoS保証された信号であるか否かを判別するQoS判別手段と
を備え、
前記端末装置は、
受信信号を復調した場合に発生する復調エラーを検出するエラー検出手段と、
前記エラー検出手段により検出された前記復調エラーに応じた情報を、前記復調エラーに関する情報として前記ベース装置に送信するエラー情報送信手段と
を備えることを特徴とする。
【0026】
この請求項2に記載の発明のワイヤレスLANシステムによれば、ベース装置と1つ以上の端末装置とから構成されるが、ベース装置が起動された場合と、端末装置からの復調エラー情報に基づいてベース装置が端末装置における復調エラーが増大したと判別した場合との一方あるいは両方において、当該ワイヤレスLANシステムで使用可能な1つ以上のワイヤレスチャンネルのそれぞれ毎に、受信した受信信号の受信レベル、その受信信号はワイヤレスLAN信号か否か、その受信信号がワイヤレスLAN信号である場合にはQoS(Quality of Services)保証されたものか否かがベース装置において検出・判別され、これらが各ワイヤレスチャンネル毎に把握するようにされる。
【0027】
これにより、利用可能な各ワイヤレスチャンネルにおいて、ワイヤレスLAN信号や、ある一定以上の出力レベルを持つ信号がある場合は、妨害信号が存在するチャンネルであるという把握をし、同時にワイヤレスLAN信号である場合は、その信号がQoSを保証された信号かを把握することができるようにされる。このように、ワイヤレスLANシステムのベース装置自身が、利用可能なワイヤレスチャンネルの電波状況を正確に把握することができるようにされる。
【0028】
また、請求項3に記載の発明のワイヤレスLANシステムは、請求項1または請求項2に記載のワイヤレスLANシステムであって、
前記ベース装置は、
前記レベル検出手段の検出結果と、前記信号判別手段の判別結果と、前記QoS判別手段の判別結果との1つ以上に基づいて、前記各ワイヤレスチャンネル毎の電波状況を通知する通知手段を備えることを特徴とする。
【0029】
この請求項3に記載の発明のワイヤレスLANシステムによれば、利用可能な各ワイヤレスチャンネルの受信信号レベルの検出結果、ワイヤレスLAN信号の有無の判別結果、ワイヤレスLAN信号が存在する場合には、その存在が確認されたワイヤレスLAN信号が、QoS保証されたものか否かの判別結果との1つ以上に基づいて、各ワイヤレスチャンネル毎の電波状況が通知手段を通じて通知するようにされる。
【0030】
これにより、特別な測定器を用意することなく、使用者が当該ワイヤレスLANシステムの使用環境の電波状況を把握することができるようにされる。そして、これらの情報を例えば使用者が手動でワイヤレスチャンネルを選択する場合の参考とするなどのことができるようにされる。
【0031】
また、請求項4に記載の発明のワイヤレスLANシステムは、請求項1または請求項2に記載のワイヤレスLANシステムであって、
前記ベース装置は、
前記レベル検出手段の検出結果と、前記信号判別手段の判別結果と、前記QoS判別手段の判別結果との1つ以上に基づいて、最適なワイヤレスチャンネルを選択する選択手段を備えることを特徴とする。
【0032】
この請求項4に記載の発明のワイヤレスLANシステムによれば、ベース装置において、受信可能な各ワイヤレスチャンネルにおいて検出した信号レベルや、ワイヤレスLAN信号の判別結果、Qos保証の有無の判別結果の1つ以上に基づいて、独自のワイヤレスチャンネル選択条件を適用することで、最適なワイヤレスチャンネルを自動選択することができるようにされる。
【0033】
これにより、使用者が意識することなく干渉を受ける可能性が低く、また他のワイヤレスLANシステムへも干渉を与える可能性が低いワイヤレスチャンネルを通じて無線通信することができるようにされる。
【0034】
また、請求項5に記載の発明のワイヤレスLANシステムは、請求項4に記載のワイヤレスLANシステムであって、
前記レベル検出手段の検出結果と、前記信号判別手段の判別結果と、前記QoS判別手段の判別結果との1つ以上に基づいて、前記選択手段により選択された前記ワイヤレスチャンネルに妨害波があるか否かを判別する妨害波判別手段と、
前記妨害波判別手段により妨害波があると判別された場合に、これを使用者に報知する報知手段と
を備えることを特徴とする。
【0035】
この請求項5に記載の発明のワイヤレスLANシステムによれば、ワイヤレスチャンネルの自動チャンネル選択の結果、妨害信号があると把握したチャンネルを選択した場合は、その旨が報知手段を通じて使用者に報知するようにされる。
【0036】
これにより、当該ワイヤレスLANシステムの使用者が、通信品質を意識することができるようにされる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明によるワイヤレスLANシステム、ベース装置の一実施の形態について説明する。
【0038】
図1は、この発明によるワイヤレスLANシステム、ベース装置の一実施の形態が適用されて構成されたワイヤレスLANシステム(無線LANシステム)100を説明するためのブロック図である。
【0039】
図1に示すように、この実施の形態のワイヤレスLANシステム100は、親機(サーバ)であるベース装置101と、子機(クライアント)である端末装置201とからなっている。ここで、ベース装置101、端末装置201は、ノートパソコンに装填されるワイヤレスLANカードや、ワイヤレスLANシステムに接続されるパーソナルコンピュータなどの各種の電子機器に内蔵されるワイヤレスLANモジュール部分に相当するものである。
【0040】
したがって、ベース装置101、端末装置201には、これらに送信すべきデータを供給したり、これらを通じて受信したデータを受け付けて処理したりするノートパソコンなどの電子機器であって、ベース装置301、端末装置401の上位に位置する電子機器であるホスト装置部(図1においてはHOSTと記載。)が接続されることになる。
【0041】
図1に示すように、ベース装置101は、アンテナ102、RF送受信部103、周波数変換部104、変復調部105、信号処理部106、制御部107、周波数シンセサイザ部108、検出・判定結果表示部111、アラーム表示部112から構成されている。変復調部105には受信信号レベル検出部109が内蔵され、信号処理部106には復調データ判定部110が内蔵されている。
【0042】
一方、端末装置201は、アンテナ202、RF送受信部203、周波数変換部204、変復調部205、信号処理部206、制御部207、周波数シンセサイザ部208から構成されている。信号処理部206には復調データエラー検出部213が内蔵されている。
【0043】
次に、図1を用いて、どのようにして、使用環境の電波状況を認識し、それに伴う制御を行うのかを説明する。この実施の形態において、電波状況の認識のタイミングは、「ベース端末101の起動時」と「通信中に端末装置201の信号処理部206に内蔵された復調データエラー検出部213で検出されるデータエラーが閾値を超えた時」の2種類とする。
【0044】
まず、「ベース装置101の起動時」に行われる処理について説明する。制御部107は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備えたマイクロコンピュータであり、ベース端末101の起動時において、送受信切り替え制御信号SWでRF送受信部103、周波数変換部104、変復調部105、信号処理部106の全ての回路を受信状態に切り替える。具体的には、送受信切り替えスイッチを受信側がスルーになるように切り替えたり、送信系の能動素子(例えば電力増幅器)の電源を遮断し、受信系の能動素子に電源を供給したりする。
【0045】
同時に制御部107は、周波数シンセサイザ制御信号CTで周波数シンセサイザ部108を制御し、RFローカル信号(RF LOCAL信号)RFLを周波数変換部104へ、IFローカル信号(IF LOCAL信号)IFLを変復調部105へ供給する。これらのローカル信号RFL、IFLは、供給先の回路部のダウンコンバート用のミキサーへ供給される。
【0046】
制御部107は、特に周波数シンセサイザ制御信号CTによってRFローカル信号RFLの周波数を順次に変更する。これによりベース装置101は受信可能な全てのワイヤレスチャンネルに切り替えることができるようにされている。
【0047】
起動時に、最初の受信可能チャンネルで受信状態になったベース装置101は、使用環境中になんらかのRF信号がある場合、アンテナ102から信号を受信することになる。アンテナ102で受信されたRF信号はRF送受信部103にて、フィルタを通過したり、増幅されたりした後、RF受信信号RFRとして周波数変換部104に供給される。
【0048】
RF受信信号RFRは、周波数変換部104に内蔵されるミキサーにおいて、周波数シンセサイザ部108より供給されるRFローカル信号RFLによってダウンコンバートされ、IF受信信号IFRとして、変復調部105に供給される。
【0049】
変復調部105は、これに供給されたIF受信信号IFRの受信信号レベルを受信信号レベル検出部109で検出し、これを受信信号レベルデータLVとして制御部107へ供給する。また、変復調部105は、これに供給されたIF受信信号IFRを、変復調部105に内蔵されるミキサーにおいて、周波数シンセサイザ部108より供給されるIFローカル信号IFLによって、ベースバンド信号へダウンコンバートした後、これを復調回路にてデータに復調し、復調したFデータを受信データRDTとして信号処理部106へ供給する。
【0050】
信号処理部106は、これに供給された受信データRDTについて、信号処理部106の復調データ判定部110において、そのデータ形式から、ワイヤレスLAN信号であるのか、ワイヤレスLAN信号である場合、QoSを保証された信号であるかを判定し、この判定結果を復調データ判定信号ASとして制御部107へ供給する。
【0051】
復調データ判定部110においての具体的な処理としては、復調データがワイヤレスLAN信号としての所定のフォーマットを整えており、ワイヤレスLAN信号として意味の取れるデータなっているか否かを判別することにより、ワイヤレスLAN信号が否かを判別することができる。また、所定のフォーマットを整えたワイヤレスLAN信号である場合には、さらにその信号の例えばヘッダ部分のQoS情報を参照することにより、QoS保証されたワイヤレスLAN信号か否かを判別することができる。
【0052】
そして、上述したRF信号をアンテナ102を通じて受信し、変復調部105の受信信号レベル検出部109において受信信号レベルを検出し、信号処理部106の復調データ判定部110で、ワイヤレスLAN信号の有無の判定、ワイヤレスLAN信号である場合には、QoS保証の有無の判定までの処理を、全ての受信可能な(利用可能な)ワイヤレスチャンネルを対象とし、ワイヤレスチャンネルを順次に切り替えるようにして繰り返す。
【0053】
全てのワイヤレスチャンネルでの信号の受信から各判定処理までが終了した時点で、制御部107には、各ワイヤレスチャンネルの受信信号レベルデータLVと復調データ判定信号ASとが揃い、これらは、例えば、制御部107のRAMなどのメモリに保持される。
【0054】
ここで制御部107は、各チャンネルの受信信号レベル、ワイヤレスLAN信号の有無やワイヤレスLAN信号である場合にはQoS保証の有無の判定結果からなる検出・判定結果信号OT1を検出・判定結果表示部111へ供給する。検出・判定結果表示部111では、さまざまな手法で結果を外部へ表示する。
【0055】
図2は、検出・検出判定結果表示部111の構成と、検出・判定結果の表示例を説明するための図である。ここでは、この実施の形態のワイヤレスLANシステム100が、予め周波数帯域が決められた3つのワイヤレスチャンネルであるAチャンネル(A−CH)、Bチャンネル(B−CH)、Cチャンネル(C−CH)が利用可能であるものとする。
【0056】
この例においては、各チャンネルに対応して、3個づつのLED(Light Emitting Diode)を設けている。具体的には、図2に示すように、各チャンネル毎に、所定レベル以上の受信信号があるか否かを示すLED(A1、B1、C1)、ワイヤレスLAN信号があるか否かを示すLED(A2、B2、C2)、QoS保証されたワイヤレスLAN信号の有無を示すLED(A3、B3、C3)を設けている。
【0057】
そして、QoS保証されたワイヤレスLAN信号があるチャンネルの場合には、図2において、Aチャンネル(A−CH)に示すように、LED(A1)、(A2)、(A3)のいずれもが点灯するようにされる。また、QoS保証がされていないワイヤレスLAN信号があるチャンネルの場合には、図2において、Bチャンネル(B−CH)に示すように、LED(A1)、(A2)の2つのLEDが点灯するようにされる。
【0058】
また、ワイヤレスLAN信号は存在しないが、所定レベル以上の受信信号があるチャンネルの場合には、図2において、Cチャンネル(C−CH)に示すように、LED(A1)だけが点灯するようにされる。なお、ワイヤレスLAN信号も、それ以外の受信信号もないチャンネルの場合には、3つのLEDのいずれもが点灯しないようにされる。
【0059】
このようにすることにより、このワイヤレスLANシステム100の使用者は、ベース装置100の検出・判定結果表示部111の表示を確認することにより、QoS保証されたワイヤレスLAN信号のあるチャンネル、QoS保証されていないワイヤレスLAN信号のあるチャンネル、ワイヤレスLAN信号ではないが、所定レベル以上の何らかの受信信号のあるチャンネルを通知する。つまり、妨害信号となる蓋然性の高い信号のあるワイヤレスチャンネルや、逆に妨害信号となるような受信信号のないワイヤレスチャンネルを明確に通知することができるようにしている。
【0060】
そして、同時に制御部107は、各ワイヤレスチャンネルの受信信号レベルデータLVと復調データ判定信号ASとを用いて、通信に最適なワイヤレスチャンネルの自動選択を開始する。選択方法は以下の通りである。まずは、各ワイヤレスチャンネルの復調データ判定信号ASを比較し、QoSが保証された信号が受信されたワイヤレスチャンネルを一番に避ける。
【0061】
次に、残りのワイヤレスチャンネルのうち、ワイヤレスLAN信号が受信されたワイヤレスチャンネルを避ける。次に、残りのワイヤレスチャンネルのうち、受信信号レベルデータLVを用いて、受信信号レベルが一番低いワイヤレスチャンネルを判別し、これを通信に用いるワイヤレスチャンネルとして選択する。
【0062】
なお、全てのワイヤレスチャンネルにQoS保証されたワイヤレスLAN信号が存在する場合や、全てのワイヤレスチャンネルにQoS保証されていないワイヤレスLAN信号が存在する場合にも、受信信号レベルデータLVを用いて、受信信号レベルが一番低いワイヤレスチャンネルを判別し、これを通信に用いるワイヤレスチャンネルとして選択する。
【0063】
同様に、QoS保証されたワイヤレスLAN信号やQoS保証されていないワイヤレスLAN信号が存在するチャンネルを除く残りのワイヤレスチャンネルに、所定レベル以上の受信信号が存在する場合においても、受信信号レベルデータLVを用いて、受信信号レベルが一番低いワイヤレスチャンネルを判別し、これを通信に用いるワイヤレスチャンネルとして選択する。
【0064】
もちろん、全てのワイヤレスチャンネルにワイヤレスLAN信号ではないが、所定レベル以上の受信信号が存在する場合においても、受信信号レベルデータLVを用いて、受信信号レベルが一番低いワイヤレスチャンネルを判別し、これを通信に用いるワイヤレスチャンネルとして選択する。
【0065】
そして、制御部107は、自動選択したワイヤレスチャンネルに合わせるように、周波数シンセサイザ部108に対して制御信号CTを供給し、周波数シンセサイザ部108から周波数変換部104に供給するRFローカル信号RFRを固定する。
【0066】
同時に、制御部107は、自動選択したワイヤレスチャンネルが、ワイヤレスLAN信号を受信していたワイヤレスチャンネルであったり、ワイヤレスLAN信号でかつQoSを保証された信号を受信していたワイヤレスチャンネルであったり、あるいはワイヤレスLAN信号ではないが、受信信号レベルが閾値を超えるほど高い信号であった場合には、妨害波となる可能性のある信号が存在するチャンネルを選択したことを警告するために、アラーム信号ALをアラーム表示部112へ供給する。
【0067】
アラーム表示部112は、制御部107からのアラーム信号ALに応じて、さまざまな手法で各状態に応じたアラームを外部へ表示する。図3は、アラーム表示部112の構成と、アラームの表示態様について説明するための図である。この例において、アラーム表示部112は、所定レベル以上の受信信号があるか否かを示すLED1121と、ワイヤレスLAN信号の有無を示すLED1122と、QoS保証されたワイヤレスLAN信号の有無を示すLED1123との3つのLEDを備えたものである。
【0068】
そして、選択したワイヤレスチャンネルにQoS保証されたワイヤレスLAN信号が存在する場合には、図3(A)のパターン1に示すように、全てのLED1121、1122、1123を点灯させて、これを警告する。また、選択したワイヤレスチャンネルに、QoS保証はされていないがワイヤレスLAN信号が存在する場合には、図3(B)のパターン2に示すように、LED1121、1122の2つのLEDを点灯させ、LED1123は消灯したままとする。
【0069】
さらに、選択したQoS保証されたワイヤレスLAN信号やQoS保証がされていないワイヤレスLAN信号は存在しないが、所定レベル以上の信号が存在するワイヤレスチャンネルを選択した場合には、図3(C)のパターン3に示すように、LED1121だけを点灯させ、LED1122、1123は消灯したままとする。
【0070】
もちろん、QoS保証されたワイヤレスLAN信号、QoS保証はされていないワイヤレスLAN信号、所定レベル以上の受信信号のいずれもが存在しないワイヤレスチャンネルを選択した場合には、アラーム表示部112の3つのLED1121、1122、1123のいずれもが消灯したままとされる。この3つのLED1121、1122、1123がいずれも無点灯の場合が、ベース装置101と端末装置201とが妨害波となりうる信号の存在しないワイヤレスチャンネルを通じて無線通信を行うことができる状態である。
【0071】
そして、上述したように、ベース装置101がワイヤレスチャンネルを自動選択した後、端末装置201は、ベース装置101の決定したワイヤレスチャンネルをサーチし、通信を開始する。
【0072】
次に、「通信中に端末装置201の信号処理部206に内蔵された復調データエラー検出部213で検出されるデータエラーが閾値を超えた時」に行われる処理について説明する。
【0073】
通信中は、端末装置201の信号処理部206に内蔵された復調データエラー検出部213において、データエラーを常に監視し、データエラー検出信号ERを制御部207へ供給する。制御部207は、CPU、ROM、RAMなどを備えたマイクロコンピュータであり、データエラー検出信号ERと予め決められた閾値とに基づいて、データエラーの検出数が閾値を超えたか否かを判断する。
【0074】
制御部207は、データエラーの検出数が閾値を超えたと判断した場合には、信号処理部206に対してワイヤレスチャンネル変更リクエスト信号RQを供給するとともに、切り替え制御信号SRをRF送受信部203、周波数変換部204、変復調部205、信号処理部206に供給し、これらの全ての回路を送信状態に切り替える。
【0075】
ワイヤレスチャンネル変更リクエスト信号RQは、送信データSDとして変復調部205に供給され、ここでIF送信信号IFSにアップコンバートされて、これが周波数変換部204に供給される。周波数変換部204は、これに供給されたIF送信信号IFSをRF送信信号RFSにアップコンバートし、これをRF送受信部203に供給する。RF送受信部203は、これに供給されたRF送信信号RFSを増幅し、アンテナ202を通じてベース装置101に送信する。
【0076】
このようにして、端末装置201から送信されたワイヤレスチャンネル変更リクエストは、ベース装置101のアンテナ102で受信され、RF送受信部103、周波数変換部104、変復調部105、信号処理部105の各受信系の回路を通過して、ワイヤレスチャンネル変更リクエスト信号RQとして、制御部107へ供給される。
【0077】
ここで、制御部107は、端末装置201からのワイヤレスチャンネル変更リクエスト信号RQを受信すると、端末装置201との通信を一旦、中断し、上述したベース装置101の起動時と同様のプロセスで、各ワイヤレスチャンネルの電波状況の認識を行う。
【0078】
すなわち、制御部107は、上述もしたように、各ワイヤレスチャンネル毎に、受信信号レベルの検出、ワイヤレスLAN信号の有無の判定、QoS保証されたワイヤレスLAN信号の有無判定を行う。そして、制御部107は、これらの認識結果(検出・判定結果)の表示と、通信に最適なワイヤレスチャンネルの自動選択と、選択したワイヤレスチャンネルについてのアラーム表示とを行うことになる。
【0079】
このように、「ベース端末101の起動時」と「通信中に端末装置201の信号処理部206に内蔵された復調データエラー検出部213で検出されるデータエラーが閾値を超えた時」とにおいては、使用環境の電波状況の認識を行い、最適なワイヤレスチャンネルを選択し直すようにしている。
【0080】
そして、ベース装置101において自動選択したワイヤレスチャンネルを通じてベース装置101と端末装置201との間で無線通信が行われることになる。すなわち、ベース装置101側のホスト装置からの送信データは、インターフェース120を通じてベース装置101の制御部107に供給され、上述した端末装置201におけるチャンネル変更リクエストRQの送信時の場合と同様に、制御部107から、信号処理部106、変復調部105、周波数変換部104、RF送受信部103の各部の送信系と、アンテナ102を通じて端末装置201に送信される。
【0081】
端末装置201は、ベース装置101から送信された自機宛ての信号をアンテナ202を通じて受信し、上述したベース装置101におけるRF信号の受信時の場合と同様に、RF送受信部203、周波数変換部204、変復調部205、信号処理部206の各部の受信系を通じて取り込んで、制御部207に供給し、制御部207は、受信したデータをインターフェース220を通じて端末装置201側のホスト装置に供給することになる。
【0082】
また、端末装置201側のホスト装置からベース装置101側のホスト装置に送信する送信データは、前述したチャンネル変更リクエストの場合と同様に、端末装置201側のホスト装置からインターフェース234を通じて端末装置201の制御部207に供給され、制御部207から、信号処理部206、変復調部205、周波数変換部204、RF送受信部203の各回路の送信系と、アンテナ102を通じてベース装置101に送信される。
【0083】
ベース装置101は、端末装置201から送信された自機宛ての信号をアンテナ102を通じて受信し、上述したRF信号の受信時の場合と同様に、RF送受信部103、周波数変換部104、変復調部105、信号処理部106の受信系を通じて取り込んで、制御部107に供給し、制御部107は、受信したデータをインターフェース120を通じてベース装置101側のホスト装置に供給することになる。
【0084】
次に、図1に示したワイヤレスLANシステム100のベース装置101において行われるワイヤレスチャンネルの自動選択および電波状況等の表示処理について、図4、図5のフローチャートを参照しながら説明する。
【0085】
図4、図5は、ワイヤレスLANシステム100のベース装置101において行われるワイヤレスチャンネルの自動選択および電波状況等の表示処理について説明するためのフローチャートである。この図4、図5に示す処理は、上述したように、ベース装置101が起動された場合と、端末装置201においての復調時のデータエラーが閾値を超えた場合とにおいて行われ、後者の場合には、端末装置201からの要求に応じて行われることになる。
【0086】
なお、ここでは、このワイヤレスLANシステム100においては、利用可能なワイヤレスチャンネルが複数個(MAX個)あるものとし、Nを1以上の変数として用いて、チャンネル(N)毎に用いる周波数が特定可能な場合として説明する。
【0087】
まず、ベース装置101の制御部107は、例えば、利用可能なワイヤレスチャンネルを特定するための変数Nをイニシャライズして1をセットする(ステップS101)。そして、チャンネル(N)を選局するように、制御信号CTを形成し、これを周波数シンセサイザ108に供給する(ステップS102)。
【0088】
そして、選局したチャンネル(N)を通じて受信した信号のレベル(受信信号レベル)を受信信号レベル検出部109を通じて検出し、これをチャンネル(N)の受信信号レベルデータLV(N)として制御部107に通知する(ステップS103)。
【0089】
次に、制御部107は、復調データ判定部110において、現在選局しているワイヤレスチャンネルであるチャンネル(N)を通じて受信した受信信号は、意味のあるデータとして復調された否か、すなわち、所定のフォーマットのワイヤレスLAN信号として復調できたか否かを判定するとともに、ワイヤレスLAN信号として復調できたと判別した場合には、さらにQoS保証されたものか否かをその受信信号の情報から判定し、その判定結果を復調データ判定信号AS(N)として制御部107に通知する(ステップS104)。
【0090】
次に、制御部107は、利用可能なワイヤレスチャンネルの全てについて、ステップS102からステップS104までの処理を行ったか否かを判断し(ステップS105)、全てのワイヤレスチャンネルについて処理が終了していないと判断したときには、利用可能なワイヤレスチャンネルを特定するための変数Nに1を加算し(ステップS106)、ステップS102からの処理を繰り返す。
【0091】
ステップS105の判断処理において、全てのワイヤレスチャンネルについて処理が終了したと判断したときには、制御部107は、図5に示す処理に進み、まず、図4に示した一連の処理により取得した、受信信号レベルデータ(1)〜受信信号レベルデータ(MAX)と、復調データ判定信号AS(1)〜復調データ判定信号AS(N)とから、例えば、図2に示した態様で、検出・判定結果を検出・判定結果表示部111に表示する(ステップS107)。
【0092】
そして、制御部107は、受信信号レベルデータ(1)〜受信信号レベルデータ(MAX)と、復調データ判定信号AS(1)〜復調データ判定信号AS(N)とに基づいて、ワイヤレスチャンネルの自動選択を開始する(ステップS108)。まず、制御部107は、復調データ判定信号AS(1)〜復調データ判定信号AS(N)に基づいて、全てのワイヤレスチャンネルにQoS保証されたワイヤレスLAN信号が存在するか否かを判断する(ステップS109)。
【0093】
ステップS109の判断処理において、全てのワイヤレスチャンネルにQoS保証されたワイヤレスLAN信号が存在すると判断したときには、受信信号レベルデータ(1)〜受信信号レベルデータ(MAX)に基づいて、その中でも、最も受信信号レベルの低いワイヤレスチャンネルを使用するように選択し(ステップS110)、図3(A)に示したパターン1でアラーム表示部112に報知表示を行って(ステップS111)、この図4、図5に示した処理を終了する。
【0094】
ステップS109の判断処理において、全てのワイヤレスチャンネルにQoS保証されたワイヤレスLAN信号が存在しないと判断したときには、制御部107は、復調データ判定信号AS(1)〜復調データ判定信号AS(N)に基づいて、全てのワイヤレスチャンネルにQoS保証されたワイヤレスLAN信号以外のワイヤレスLAN信号が存在するか否かを判断する(ステップS112)。
【0095】
ステップS112の判断処理において、全てのワイヤレスチャンネルにQoS保証されたワイヤレスLAN信号以外のワイヤレスLAN信号が存在すると判断したときには、制御部107は、受信信号レベルデータ(1)〜受信信号レベルデータ(MAX)に基づいて、その中でも、最も受信信号レベル低いチャンネルを使用するように選択し(ステップS113)、図3(B)に示したパターン2でアラーム表示部112に報知表示を行い(ステップS114)、この図4、図5に示した処理を終了する。
【0096】
ステップS112の判断処理において、全てのワイヤレスチャンネルにQoS保証されたワイヤレスLAN信号以外のワイヤレスLAN信号が存在しないと判断したときには、制御部107は、受信信号レベルデータ(1)〜受信信号レベルデータ(MAX)に基づいて、ワイヤレスLAN信号以外で、受信信号レベルが最も低いチャンネルを通じて受信している受信信号の信号レベルは、所定の閾値以上が否かを判断する(ステップS115)。
【0097】
ステップS115の判断処理において、ワイヤレスLAN信号以外で、受信信号レベルが最も低いチャンネルを通じて受信している受信信号の信号レベルは、所定の閾値以上であると判断したときには、制御部107は、受信信号レベルデータ(1)〜受信信号レベルデータ(MAX)に基づいて、受信信号レベルが最も低いチャンネルを選択し(ステップS116)、図3(C)に示したパターン3でアラーム表示部112に報知表示を行い(ステップS117)、図4、図5に示した処理を終了する。
【0098】
ステップS115の判断処理において、ワイヤレスLAN信号以外で、受信信号レベルが最も低いチャンネルを通じて受信している受信信号の信号レベルは、所定の閾値以上ではないと判断したときには、制御部107は、受信信号レベルデータ(1)〜受信信号レベルデータ(MAX)に基づいて、受信信号レベルが最も低いチャンネルを選択し(ステップS118)、アラーム表示部112には報知表示を行わないようにして(ステップS119)、この図4、図5に示した処理を終了する。
【0099】
このように、この実施の形態のワイヤレスLANシステム100においては、ベース装置101において、実際に通信に用いられるワイヤレスチャンネルは、使用可能な複数のワイヤレスチャンネルの中から最適なワイヤレスチャンネルが自動選択される。これにより、ワイヤレスLANシステム100は、使用者の手を煩わせることなく最適なチャンネルを自動選択して、ベース装置101、端末装置102間の無線通信を行うようにすることができる。
【0100】
しかも、利用可能なワイヤレスチャンネルのそれぞれについての電波状況は、検出・判定結果表示部111を通じて使用者に通知することができるので、特別な測定器などを用いることなく、使用者は、ワイヤレスLANシステムの利用環境を適切に把握することができるようにされる。これにより、ベース装置101や端末装置201の設置位置の最適化や、例えばワイヤレスチャンネルの手動選択が可能にされている場合には、ワイヤレスチャンネルの手動選択の選択基準になるなど有効な情報として利用できるようにされる。
【0101】
また、ベース装置101において最適なものとして自動選択されたワイヤレスチャンネルに、QoS保証されたワイヤレスLAN信号が存在していたり、QoS保証はされていないがワイヤレスLAN信号が存在していたり、ワイヤレスLAN信号ではないが、所定レベル以上の受信信号が存在していた場合には、これが使用者に報知されるので、特別な測定器などを用いることなく、通信に用いるワイヤレスチャンネルの電波状態を適切に認識し、データの転送時間やエラーの発生傾向などを適切に認識し、当該ワイヤレスLANシステム100を適正に使いこなすことができるようにされる。
【0102】
なお、上述した実施の形態においては、ベース装置101は、自機の起動時と端末装置102からのチャンネル変更リクエストの受信時と野両方において、ワイヤレスチャンネルの変更と利用可能な各ワイヤレスチャンネルの電波状況の表示と選択したワイヤレスチャンネルの電波状況の報知とを行うようにしたが、これに限るものではない。いずれか一方においてのみ行うようにしてもよい。
【0103】
つまり、ベース装置101の起動時においてのみ、ワイヤレスチャンネルの変更と利用可能な各ワイヤレスチャンネルの電波状況の表示と選択したワイヤレスチャンネルの電波状況の報知とを行うようにしてもよい。この場合には、端末装置102には、復調データエラー検出部213が不要になる。この逆に、端末装置102からのチャンネル変更リクエストの受信時においてのみ、ワイヤレスチャンネルの変更と利用可能な各ワイヤレスチャンネルの電波状況の表示と選択したワイヤレスチャンネルの電波状況の報知とを行うようにしてもよい。
【0104】
したがって、電波状況が良好な環境でワイヤレスLANシステム100が用いられる場合には、ベース装置101の起動時においてのみ、ワイヤレスチャンネルの変更と利用可能な各ワイヤレスチャンネルの電波状況の表示と選択したワイヤレスチャンネルの電波状況の報知とを行うようにし、電波状況が変動しやすい環境でワイヤレスLANシステム100が用いられる場合には、ベース装置101の起動時と端末装置201における復調データエラーの増大時との両方において行うようにするなど、使い分けができるようにすることも可能である。
【0105】
また、上述した実施の形態においては、ベース装置101は、端末装置102において、復調データエラーの検出数が閾値を越えたか否かを判断し、閾値を超えた場合に、チャンネル変更リクエストをベース装置101に送信し、これに応じてベース装置101が、ワイヤレスチャンネルの変更と利用可能な各ワイヤレスチャンネルの電波状況の表示と選択したワイヤレスチャンネルの電波状況の報知とを行うようにした。
【0106】
しかし、これに限るものではなく、例えば、端末装置102から所定のタイミング毎に復調データエラーの検出数や所定データ量に対するエラー検出数の割合などの復調エラーに関する情報をベース装置101に送信し、ベース装置101において、端末装置102における復調データエラーの検出数が閾値を超えたか否かを判断し、閾値を超えた場合に、ワイヤレスチャンネルの変更と利用可能な各ワイヤレスチャンネルの電波状況の表示と選択したワイヤレスチャンネルの電波状況の表示とを行うようにしてもよい。
【0107】
もちろん、この場合においても、ベース装置101の起動時と、ベース装置101が端末装置の復調データエラーの検出数が閾値を越えたと判断した場合の一方あるいは両方において、ワイヤレスチャンネルの変更と利用可能な各ワイヤレスチャンネルの電波状況の表示と選択したワイヤレスチャンネルの電波状況の報知とを行うようにすることが可能である。
【0108】
また、ベース装置101の起動時と端末装置201における復調データエラーの増大時の他、予め決められた所定の時刻や、予め決められた所定時間間隔毎のタイミングなど種々のタイミングで上述したワイヤレスチャンネルの変更と利用可能な各ワイヤレスチャンネルの電波状況の表示と選択したワイヤレスチャンネルの電波状況の報知とを行うようにすることもできる。
【0109】
この場合には、ベース装置101に時計回路を設け、これを制御部107が監視するようにしたり、また、ベース装置101に接続されるホスト装置から制御部107が時刻情報の提供を受けるようにしたりすることにより実現することができる。
【0110】
また、ベース装置101や端末装置201に接続されるホスト装置からの使用者のチャンネル変更指示入力に応じチャンネル変更要求が発生した場合など、使用者の要求に応じたタイミングでワイヤレスチャンネルの変更と利用可能な各ワイヤレスチャンネルの電波状況の表示と選択したワイヤレスチャンネルの電波状況の報知とを行うようにすることもできる。
【0111】
また、前述した実施の形態においては、検出・判定結果表示部111、アラーム部112は、LEDを用いて構成するものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、ベース装置101にLCD(Liquid Crystal Display)を設け、このLCDに種々の態様で、報知情報、警告情報を表示するようにすることができる。
【0112】
また、前述した実施の形態においては、検出・判定結果表示部111には、各ワイヤレスチャンネル毎に、QoS保証されたワイヤレスLAN信号があるか、QoS保証されていないワイヤレスLAN信号があるか、ワイヤレスLAN信号ではないが所定レベル以上の受信信号があるかを通知するようにしたが、これに限るものではない。
【0113】
例えば、QoS保証されたワイヤレスLAN信号があるワイヤレスチャンネルだけを通知したり、QoS保証されているかいないかにかかわらず、ワイヤレスLAN信号があるワイヤレスチャンネルだけを通知したり、信号の種別にかかわらず、所定レベル以上のワイヤレスチャンネルだけを通知するようにすることもできる。
【0114】
また、QoS保証されたワイヤレスLAN信号、QoS保証されていないワイヤレスLAN信号、ワイヤレスLAN信号ではないが所定レベル以上の受信信号がある場合のいずれかの場合に、妨害信号有りということを通知するようにしてもよい。この場合には、各チャンネル毎に1つのLEDがあれば通知可能である。
【0115】
あるいは、受信信号レベルの検出結果と、ワイヤレスLAN信号の有無の判別結果と、ワイヤレスLAN信号があると判別された場合には、そのワイヤレスLAN信号はQoS保証されたワイヤレスLAN信号か否かの判別結果のうちの1つ以上に基づいて、妨害信号があるか否かを判別し、これを通知するようにしてもよい。
【0116】
同様に、アラーム表示部112を通じて行う表示の場合にも、選択したワイヤレスチャンネルに、QoS保証されたワイヤレスLAN信号がある場合だけを報知したり、QoS保証されているかいないかにかかわらず、ワイヤレスLAN信号がある場合だけを報知したり、信号の種別にかかわらず、所定レベル以上のワイヤレスチャンネルだけを報知するようにすることもできる。
【0117】
また、QoS保証されたワイヤレスLAN信号、QoS保証されていないワイヤレスLAN信号、ワイヤレスLAN信号ではないが所定レベル以上の受信信号がある場合のいずれかの場合に、妨害信号有りということを通知するようにしてもよい。この場合には、アラーム表示部112には、1つのLEDがあれば通知可能である。
【0118】
あるいは、受信信号レベルの検出結果と、ワイヤレスLAN信号の有無の判別結果と、ワイヤレスLAN信号があると判別された場合には、そのワイヤレスLAN信号はQoS保証されたワイヤレスLAN信号か否かの判別結果のうちの1つ以上に基づいて、妨害信号があるか否かを判別し、これをアラーム表示部112を通じて報知するようにしてもよい。
【0119】
また、実際に通信に用いるワイヤレスチャンネルを選択する場合においても、受信信号レベルの検出結果と、ワイヤレスLAN信号の有無の判別結果と、ワイヤレスLAN信号があると判別された場合には、そのワイヤレスLAN信号はQoS保証されたワイヤレスLAN信号か否かの判別結果のうちの1つ以上に基づいて行うようにすることもできる。
【0120】
しかし、上述の実施の形態において説明したように、QoS保証されたワイヤレスLAN信号があるワイヤレスチャンネルや、QoS保証されていないワイヤレスLAN信号があるワイヤレスチャンネルを優先的に選択対象から除外することにより、他のワイヤレスLANシステムとの関係において、親和性の高いワイヤレスLANシステムを実現することができるようにされる。
【0121】
また、他のワイヤレスLANシステムとの関係において言えば、この発明が適用されたワイヤレスLANシステムの複数個が、エリアの重なり合う部分が生じるように設けられるような場合、一方のワイヤレスLANシステムにおいては、QoS保証されたワイヤレスLAN信号が存在するワイヤレスチャンネルは優先的に選択から外すようにしておき、他方のワイヤレスLANシステムにおいては、QoS保証されたワイヤレスLAN信号が存在するワイヤレスチャンネルであっても、所定レベル以上の信号が存在しない場合には選択を可能にしておくなどの差を設けておくことにより、良好なワイヤレスLANシステムの利用環境を整えることが可能となる。
【0122】
また、ワイヤレスチャンネルの変更と、利用可能な各ワイヤレスチャンネルの電波状況の表示と、選択したワイヤレスチャンネルの電波状況の報知とのうち、必要のあるものだけを行うようにしてももちろんよい。また、例えば、使用者からの指示があった場合にのみ、利用可能な各ワイヤレスチャンネルの電波状況の表示だけを行うようにするなどのことも可能である。
【0123】
また、上述した実施の形態においては、利用可能な各ワイヤレスチャンネルの電波状況の通知と、選択したワイヤレスチャンネルの電波状況の報知とをいずれも、ベース装置101に設けられるLEDやLCDなどの表示素子を通じて行うものとして説明したが、これに限るものではない。
【0124】
たとえば、利用可能な各ワイヤレスチャンネルの電波状況を示す情報や、選択したワイヤレスチャンネルの電波状況を示す情報をホスト装置側に送信し、これをホスト側のLED、LCD、CRT等の表示素子に表示するようにしてもよい。
【0125】
また、ベース装置101に放音手段を設け、アラーム音などの音声により、利用可能な各ワイヤレスチャンネルの電波状況や、選択したワイヤレスチャンネルの電波状況を報知するようにすることもできる。
【0126】
また、1つのベース装置に対して複数の端末装置が異なるワイヤレスチャンネルを通じて無線通信を行うようにするワイヤレスLANシステムにもこの発明を適用することができる。
【0127】
また、図1に示したベース装置101と図2に示した端末装置102のとの両方の機能、具体的には、受信信号レベル検出部109と、復調データ判定部110と、復調データエラー検出部213とを併せ持つワイヤレスLAN用の端末装置を構成するようにしてもよい。
【0128】
このようにしておくことにより、最初に起動されたワイヤレスLAN用の通信装置がベース装置(サーバ)となるようにされ、後から接続してきた通信装置が端末装置(クライアント)になるようにされているなど、その時々でベース装置にもなり端末装置にもなるようにされるワイヤレスLANシステムにおいてもこの発明を適用することができる。
【0129】
また、この発明によるベース装置101と端末装置201とは、例えば、テレビ受信機能を持ち、受信したテレビ信号を表示装置に無線送信する受信機とその表示装置とに適用したり、モデムやADSLモデムなどに接続されたルータと、このルータに無線接続されるパーソナルコンピュータ、テレビ受像機などの各種の電子機器に適用したりするなど、ワイヤレスLAN技術により、無線接続される各種の電子機器に適用することが可能である。
【0130】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ワイヤレスLANシステムのベース装置自身が、他の通信機器のワイヤレスLAN信号や一定の出力レベル以上の信号の存在を妨害信号として認識することができる。
【0131】
また、ワイヤレスLANシステムのベース装置が認識した各ワイヤレスチャンネルの電波状況を表示装置に表示するなどして出力することで、使用者は特別な測定器を使用することなく使用環境の電波状況を認識することができる。
【0132】
また、認識した各ワイヤレスチャンネルの電波状況から、ワイヤレスLANシステムのベース装置が通信に最適なワイヤレスチャンネルを自動選択することで、使用者は、使用環境の電波状況を意識することなく常に最適なワイヤレスチャンネルで通信することが出来る。
【0133】
また、ワイヤレスチャンネルの自動選択の結果、妨害信号があると認識したチャンネルを選択した場合にこれを報知することで、使用者は通信品質の劣化原因を意識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるワイヤレスLANシステム、ベース装置、端末装置の一実施の形態を説明するためのブロック図である。
【図2】図1に示したベース装置に設けられる検出・判定結果表示部の構成と表示態様とを説明するための図である。
【図3】図1に示したベース装置に設けられるアラーム表示部の構成と表示態様とを説明するための図である。
【図4】図1に示したワイヤレスLANシステムのベース装置において実行されるワイヤレスチャンネルの変更等の処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】図4に示したフローチャートに続くフローチャートである。
【図6】従来のワイヤレスLANシステムの一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
100…ワイヤレスLANシステム、101…ベース装置、201…端末装置、102、202…アンテナ、103、203…RF送受信部、104、204、…周波数変換部、105、205…変復調部、106、206…信号処理部、107、207…制御部、108、208…周波数シンセサイザ部、109…受信信号レベル検出部、110…復調データ判定部、111…検出・判定結果表示部、112…アラーム表示部、213…復調データエラー検出部
Claims (9)
- ベース装置と1つ以上の端末装置とが無線により接続されて形成されるワイヤレスLANシステムにおいて、
前記ベース装置は、
前記端末装置からのチャンネル変更要求を受信する受信手段と、
自機を起動した場合と、前記受信手段を通じて前記チャンネル変更要求を受信した場合との一方あるいは両方において、利用可能な各ワイヤレスチャンネルの受信信号のレベルを検出するレベル検出手段と、
前記レベルの検出の対象となっている前記受信信号がワイヤレスLAN信号か否かを判別する信号判別手段と、
前記信号判別手段により、ワイヤレスLAN信号であると判別された場合に、前記ワイヤレスLAN信号は、QoS(Quality of Services,以下同じ)保証された信号であるか否かを判別するQoS判別手段と
を備え、
前記端末装置は、
受信信号を復調した場合に発生する復調エラーを検出するエラー検出手段と、
前記復調エラーの検出数が所定の閾値を超えたか否かを判別するエラー量判別手段と、
前記エラー量判別手段により前記復調エラーの検出数が閾値を越えたと判別された場合に、前記チャンネル変更要求を生成する変更要求生成手段と、
前記変更要求生成手段により生成された前記チャンネル変更要求を前記ベース装置に送信する変更要求送信手段と
を備えることを特徴とするワイヤレスLANシステム。 - ベース装置と1つ以上の端末装置とが無線により接続されて形成されるワイヤレスLANシステムにおいて、
前記ベース装置は、
前記端末装置からの復調エラーに関する情報を受信するエラー情報受信手段と、
前記エラー情報受信手段を通じて受け付けた前記復調エラーに関する情報に基づいて、前記端末装置における復調エラーの検出数が、所定の閾値を超えたか否かを検出する検出手段と、
自機を起動した場合と、前記検出手段において前記復調エラーの検出数が所定の閾値を超えたことが検出された場合との一方あるいは両方において、利用可能な各ワイヤレスチャンネルの受信信号のレベルを検出するレベル検出手段と、
前記レベルの検出の対象となっている前記受信信号がワイヤレスLAN信号か否かを判別する信号判別手段と、
前記信号判別手段により、ワイヤレスLAN信号であると判別された場合に、前記ワイヤレスLAN信号は、QoS保証された信号であるか否かを判別するQoS判別手段と
を備え、
前記端末装置は、
受信信号を復調した場合に発生する復調エラーを検出するエラー検出手段と、
前記エラー検出手段により検出された前記復調エラーに応じた情報を、前記復調エラーに関する情報として前記ベース装置に送信するエラー情報送信手段と
を備えることを特徴とするワイヤレスLANシステム。 - 請求項1または請求項2に記載のワイヤレスLANシステムであって、
前記ベース装置は、
前記レベル検出手段の検出結果と、前記信号判別手段の判別結果と、前記QoS判別手段の判別結果との1つ以上に基づいて、前記各ワイヤレスチャンネル毎の電波状況を通知する通知手段を備えることを特徴とするワイヤレスLANシステム。 - 請求項1または請求項2に記載のワイヤレスLANシステムであって、
前記ベース装置は、
前記レベル検出手段の検出結果と、前記信号判別手段の判別結果と、前記QoS判別手段の判別結果との1つ以上に基づいて、最適なワイヤレスチャンネルを選択する選択手段を備えることを特徴とするワイヤレスLANシステム。 - 請求項4に記載のワイヤレスLANシステムであって、
前記レベル検出手段の検出結果と、前記信号判別手段の判別結果と、前記QoS判別手段の判別結果との1つ以上に基づいて、前記選択手段により選択された前記ワイヤレスチャンネルに妨害波があるか否かを判別する妨害波判別手段と、
前記妨害波判別手段により妨害波があると判別された場合に、これを使用者に報知する報知手段と
を備えることを特徴とするワイヤレスLANシステム。 - ベース装置と1つ以上の端末装置とが無線により接続されて形成されるワイヤレスLANシステムにおいて用いられる前記ベース装置であって、
前記端末装置からの復調エラーに関する情報を受信するエラー情報受信手段と、
前記エラー情報受信手段を通じて受け付けた前記復調エラーに関する情報に基づいて、前記端末装置における復調エラーの検出数が、所定の閾値を超えたか否かを検出する検出手段と、
自機を起動した場合と、前記検出手段において前記復調エラーの検出数が所定の閾値を超えたことが検出された場合との一方あるいは両方において、利用可能な各ワイヤレスチャンネルの受信信号のレベルを検出するレベル検出手段と、
前記レベルの検出の対象となっている前記受信信号がワイヤレスLAN信号か否かを判別する信号判別手段と、
前記信号判別手段により、ワイヤレスLAN信号であると判別された場合に、前記ワイヤレスLAN信号は、QoS保証された信号であるか否かを判別するQoS判別手段と
を備えることを特徴とするベース装置。 - 請求項6に記載のベース装置であって、
前記レベル検出手段の検出結果と、前記信号判別手段の判別結果と、前記QoS判別手段の判別結果との1つ以上に基づいて、前記各ワイヤレスチャンネル毎の電波状況を通知する通知手段を備えることを特徴とするベース装置。 - 請求項6に記載のベース装置であって、
前記レベル検出手段の検出結果と、前記信号判別手段の判別結果と、前記QoS判別手段の判別結果との1つ以上に基づいて、最適なワイヤレスチャンネルを選択する選択手段を備えることを特徴とするベース装置。 - 請求項8に記載のベース装置であって、
前記レベル検出手段の検出結果と、前記信号判別手段の判別結果と、前記QoS判別手段の判別結果との1つ以上に基づいて、前記選択手段により選択された前記ワイヤレスチャンネルに妨害波があるか否かを判別する妨害波判別手段と、
前記妨害波判別手段により妨害波があると判別された場合に、これを使用者に報知する報知手段と
を備えることを特徴とするベース装置。
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