JP4015639B2 - クリーンルーム内で使用する基板処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クリーンルーム内で使用する電気絶縁性樹脂を使用した電子・電気部品および基板処理装置に関する。
近年、半導体装置の高集積化に伴い、基板、特にシリコンウエハに対する塵埃の付着に加えて、有機物の吸着も問題されるようになってきている(例えば、藤井「ガス状汚染物とその除去対策の現状」、空気清浄Vo1.32、No.3、P43(1994)、日本空気清浄学会)。
本発明者らが行った研究によれば、クリーンルームの内部雰囲気は高度に清浄化されているにもかかわらず、クリーンルーム内に放置されたシリコンウエハの表面から脂肪族炭化水素、有機カルボン酸、フェノール類およびその酸化物、並びにアミン類など多くの有機化合物が検出されている。これらの有機化合物は樹脂基材に添付された添加剤の成分とよく一致するため、本発明者らはその発生源は電気コード被覆やプリント配線基板のような絶縁性の電子・電気部品ではないかと推察している。
添加剤は、樹脂製品に種々の機能を付与するために添加されるものであり、比較的低分子量の有機物成分を含むため、その使用中に樹脂基材から揮発しやすい傾向にある。具体的には、脂肪族炭化水素は、成形性を高めるために加える滑剤から発生し、有機カルボン酸エステル類は、物性を維持するために加える可塑剤から発生する。また、フェノール類およびその酸化物は、成形加工時やその後の酸化劣化を防止するために加える酸化防止剤から発生し、アミン類は、帯電を防止するために加える帯電防止剤から発生する。
これらの有機化合物がシリコンウエハの表面に吸着すると、例えばゲート酸化膜の膜質が劣化するなどの問題を生じて、歩留りが低下する。
なお、高集積化した半導体デバイスの製造工程では、ケミカルフィルタを用いてクリーンルームの内部雰囲気を浄化するようにしているが、基板表面への有機物の付着を十分に防止しきれてはいない。このため、基板表面への有機物の付着を有効に防止できる技術が需要家から要望されている。
本発明の目的は、クリーンルーム内での使用中において、有機化合物の放出(揮発)量が抑制又は低減されたクリーンルーム内で使用する基板処理装置を提供することである。
本発明者らは、クリーンルーム内で使用される電子・電気部品を構成する難燃性、電気絶縁性を目的とした樹脂材料に含有される添加剤の成分やその分子量に着目し、その使用温度において樹脂基材からアウトガスとして放出されない成分やその分子量の範囲を見出して本発明をするに至った。
具体的には、添加剤の成分として使用されている有機化合物は分子量が大きくなるほど揮発性(有機化合物がアウトガスとして樹脂基材から放出される性質)は小さくなるが、分子量が大きくなるほど基板表面に対する吸着性(有機化合物が基板表面に物理的及び又は化学的に吸着保持される性質)も大きくなる場合がある、ということを本発明者らは見出している。この結果、シリコンウエハヘの有機物の吸着量は、有機化合物の分子量が小さい場合は分子量の増大とともに増大し、ある分子量のところで最大となる。本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。
本願発明は、クリーンルーム内で使用する半導体デバイス製造用基板処理装置であって、この基板処理装置は、給電及び信号授受用の電子・電気部品を具備しており、この電子・電気部品として、アウトガスの出ないガラスエポキシ回路基板およびこの回路基板に半導体素子、半導体封止材、トランスを搭載した実装回路基板、および電線を有しており、前記ガラスエポキシ回路基板として、減圧加熱蒸留してケイ素数10以下の環状シロキサンを除去したシリコーンオイルで処理したガラス繊維に、分子量300以上の難燃性エポキシ樹脂と硬化剤とを含ませた後、その両面に銅箔を配置して成形したガラスエポキシ基板の前記銅箔をエッチング液でエッチングした後、このエッチング面に主剤がエポキシアクリレートで硬化剤がベンゾフェノン系紫外線硬化剤であるソルダーレジストを塗布して紫外線で硬化した回路基板を使用していることを特徴とする。
また、本願発明は、クリーンルーム内で使用する半導体デバイス製造用基板処理装置であって、この基板処理装置は、給電及び信号授受用の電子・電気部品を具備しており、この電子・電気部品として、アウトガスの出ないガラスエポキシ回路基板およびこの回路基板に半導体素子、半導体封止材、絶縁紙を有する部品を搭載した実装回路基板、および電線を有しており、前記絶縁紙を有する部品に使用する絶縁紙として、減圧加熱蒸留してケイ素数10以下の環状シロキサンを除去したシリコーンオイルに、分子量300以上のフェノール系酸化防止材および分子量300以上の有機りん酸エステルを加えた液を含浸してなる絶縁紙を使用していることを特徴とする。
また、本願発明は、クリーンルーム内で使用する半導体デバイス製造用基板処理装置であって、この基板処理装置は、給電及び信号授受用の電子・電気部品を具備しており、この電子・電気部品として、アウトガスの出ないガラスエポキシ回路基板およびこの回路基板に半導体素子、半導体封止材、トランスを搭載した実装回路基板、および被覆電線には、樹脂基材としてポリ塩化ビニルもしくはポリエチレンを使用し、これに難燃剤として少なくとも三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムのいずれか、もしくは分子量300以上の有機難燃剤を含む樹脂を電気配線用被覆材もしくは通信配線用被覆材に使用している電線および/または通信配線を使用していることを特徴とする。
以下、添付の図面を参照しながら本発明の実施形態を具体的に説明する。
本発明者らは、半導体デバイス製造工程における雰囲気中の有機物を調べたところ、図1Aに示す結果を得た。また、半導体製造工程において基板(ウエハ)に付着した有機物を調べたところ、図1Bに示す結果を得た。また、図1Bにおいて検出されている有機物は、樹脂基材に含まれる通常の添加剤(滑剤、可塑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤)の成分であることが判明した。
本発明では、これら通常の添加剤よりも高い沸点(例えば、DOP(フタル酸ジオクチル)や2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールよりも高い沸点)を有する、すなわち揮発性の低い(アウトガスとしての発生が少ない)有機物を含む添加剤として、分子量や元素数が規定されて滑剤、シリコーン化合物、難燃剤を含み、さらに必要に応じて可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収を併用して、有機物の発生をできるだけ少なくして、基板に吸着する有機物の量を著しく低減させた。具体的には、炭素数が20以上の滑剤、ケイ素数が9以下の環状シロキサンを除去したシリコーンオイルやシリコーン樹脂、分子量300以上の難燃剤の1ないし2以上を使用し、さらに必要に応じて、分子量が400以上のフタル酸ジエステルや分子量が300以上の酸化防止剤を含む添加剤を用いる。
このような有機物は、ガス状有機物として樹脂材料から外部に出にくいので、前記有機物を含む添加物を含有する樹脂材料で構成された電子・電気部品からは、ガス状有機物(アウトガス)の発生は著しく少なくなり、基板への影響がなくなる。なお、有機物が電子・電気部品から発揮して基板表面に吸着されるか否かの判定は後述するウエハナライザ等により行うことができる。
本発明における電子・電気部品とは、コンピュータ、駆動用モータ、トランス、または電源用の部品(給電装置の付属品を含む)、半導体素子を搭載した実装回路基板等をいう。また、電子・電気部品には、給電用や信号用の回路だけでなくその周辺の付属品も含むものであり、電線用被覆、半導体素子、半導体素子封止材、等を含む。なお、本発明品の使用温度条件は、べーキングユニットの電源回路構成部材が輻射熱を受けた場合に有害成分ガス(ウエハ表面に付着しやすいガス状の有機化合物)を実質的に放出しにくい温度とする。この場合に、電子・電気部品が使用される環境は様々であり、加熱雰囲気下や冷却雰囲気下で使用されることもありうるので、
その「使用温度」は室温のみに限られない。例えば、給電用電気コードの被覆材料は、ホットプレートから輻射熱を受けて約80℃程度まで昇温することがあるので、80℃以下の温度条件下で有機成分ガスを実質的に放出しない材料を用いることが望ましい。
本発明においては、滑剤が炭素数20以上の脂肪族炭素水素および炭素数18以上の高級アルコールのうち少なくとも一つであることが好ましい。また、滑剤の主成分がマイクロクリスタリンワックス、天然パラフィン、合成パラフィン、ポリオレフィンワックス等のパラフィン・ワックス類;炭素数18,20,24の合成分岐高級アルコール、天然物のオレイルアルコール等の高級アルコール類のうち少なくとも一つであることが特に好ましい。ここで、滑剤の主成分が炭素数19以下の脂肪族炭化水素、例えばオクタデカン(C1838)であると、通常のクリーンルームの温度(23℃)下で
電子・電気部品から揮発して基板に吸着されて基板表面を汚染するので好ましくない。
本発明において、難燃剤は主成分が分子量300以上の化合物であることが好ましい。なお、難燃剤に関しては、ガス状有機物として発生しない三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等を使用してもよい。
本発明の電子・電気部品においては、低分子量の環状シロキサンがアウトガスとして放出されると、半導体デバイス製造工程で処理される基板が汚染されるために好ましくない。したがって、低分子量の環状シロキサンの発生を抑制するために、アウトガス(低分子量シロキサン)の発生が少ないシリコーン樹脂(シリコーンオイル)、例えば減圧加熱蒸留法によりケイ素数10以下の環状シロキサンを除去したシリコーンオイルを用いることが好ましい。このようなシリコーン樹脂に上述した添加剤を添加しても本発明の効果が得られる。
本発明において、必要に応じて可塑剤を併用できるが、前記可塑剤の主成分は、分子量400以上のカルボン酸エステル(例えば、フタル酸エステル化合物、脂肪族二塩基酸エステル化合物、トリメリット酸エステル化合物)、分子量400以上のポリエステル、および分子量400以上のエポキシ系化合物のうちの一つであることが好ましい。また、可塑剤の主成分がフタル酸イソノニル(分子量418)、フタル酸オクチルデシル(分子量419)、フタル酸イソデシル(分子量447)、フタル酸ラウリル(分子量502)、フタル酸トリデシル(分子量530)等のフタル酸エステル系化合物;アゼライン酸−ジ−2−エチルヘキシル(分子量413)、セバチン酸−ジ−2−エチルヘキシル(分子量427)等の脂肪族二塩基酸エステル系化合物;トリメリット酸トリス−2−エチルヘキシル(分子量547)、トリメリット酸トリオクチル(分子量547)、トリメリット酸トリノニル(分子量589)、トリメリット酸トリデシル(分子量631)等のトリメリット酸エステル系化合物;アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、もしくはフタル酸等の二塩基酸と、グリコールもしくはグリセリン類との間の反応により得られたポリマーであるポリエステル系化合物、特にアジピン酸プロピレングリコール系化合物もしくはアジピン酸ブチレングリコール類であって、分子量が2000〜8000のもの;エポキシ脂肪酸エステル系化合物(分子量400〜500)、エポキシ化油(分子量約1000)等のエポキシ系化合物のうちの少なくとも一つであることが特に好ましい。
ここで、可塑剤の主成分が分子量400未満のフタル酸ジブチル(分子量278)、フタル酸ジオクチル(分子量391)、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル(分子量371)であると、通常のクリーンルームの温度(23℃)下で電子・電気部品から揮発して基板に吸着されるので好ましくない。
なお、本発明においては、酸化防止剤を使用することが出来るが、前記酸化防止剤は分子量300以上のフェノール系化合物からなることが好ましい。このような高分子量のフェノール系化合物からなる酸化防止剤は、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(分子量520.9)等のモノフェノール系化合物;2,2’−メチレンービス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(分子量340.5)、2,2‘−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(分子量368.8)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(分子量358.5)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(分子量382.6)等のビスフェノール系化合物;1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノール)ブタン(分子量544.8)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(分子量775.2)、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン
(分子量1177.7)、ビス−[3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル(分子量794.4)の高分子フェノール系化合物のうち少なくとも一つであることが特に好ましい。
ここで、酸化防止剤の主成分が分子量300未満の2,3−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(分子量220.4)、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール(分子量234.2)であると、通常のクリーンルームの温度(23℃)下で電子・電気部品から揮発して基板に吸着されるので好ましくない。
上記添加剤の樹脂材料への添加量は、その種類に応じて適宜設定することができる。また、上記添加剤を複数種用いる場合には、少なくとも1種の添加剤が上記条件を満足していれば本発明の効果が得られる。本発明において、樹脂基材としては、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等を用いることができる。なお、本発明における樹脂材料には、紙等の高分子材料をも含む。
上記樹脂材料のうち熱可塑性樹脂の場合には、樹脂材料に前述した添加剤を加熱混練して、この混練物を押出成形機や射出成形機等で成形して電子・電気部品を得る。例えば、ポリ塩化ビニルの場合には、押出成形により電線の外側に設けた被覆が電子・電気部品となる。一方、樹脂材料のうち熱硬
化性樹脂、例えば2液性エポキシ樹脂の場合には、主剤あるいは硬化剤に前述した添加剤を混合し、主剤と硬化剤を混合して硬化させる。この場合、電子・電気部品としては、IC封止材、ガラスエポキシ基板、ソルダーレジスト等が挙げられる。また、樹脂材料が紙の場合とは、例えば滑剤としてパラフィンを含浸させたパラフィン紙等が挙げられる。
また、本発明は、電気系統に必要な電子・電気部品を有しており、被処理体に処理を施す処理装置であって、前記電子・電気部品は、樹脂材料と、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、および難燃剤からなる群より選ばれた少なくとも一つの添加剤とを含む材料で構成され、前記添加剤がガス有機物を発生しないものであることを特徴とする処理装置を提供する。
次に、本発明の効果を明確にするために行った参考例並びに実施例について説明する。
(実施例1)
ポリ塩化ビニル(三井東圧化学社製)100重量部に対して、滑剤(日本石油社製)2重量部、可塑剤(大八化学工業社製)10重量部、酸化防止剤(吉富製薬工業社製)1重量部、難燃剤(大八化学工業社製)2重量部を加えて加熱しながら混練した。この材料を用いて押出成形して寸法100×100mm、厚さ2mmの複数のシートを作製した。
このとき、滑剤の主成分はパラフィンとし、可塑剤の主成分はエポキシ化大豆油とし、酸化防止剤の主成分はステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとし、難燃剤の主成分は三酸化アンチモンおよび炭素数20以上の塩化パラフィンとした。
このようにして得られたシートを一部切り出し、この試料を用いてシリコンウエハナライザ(ジーエルサイエンス社製、商品名、以下SWAと省略する)でウエハに吸着した添加剤中の有機物を調べた。
このSWAは、大きく分けて3つの装置から構成されており、具体的には、有機物を吸着したウエハから吸着成分をヘリウム気流中で加熱脱着して、それを再捕集するトラップ装置と、この再捕集された有機成分をヘリウム気流中で加熱脱着しながら、液体窒素で冷却されたキャピラリー管中に導入して捕集、濃縮するTCT(Thermal Desorption Cold Trap Injector)装置と、この冷却濃縮された成分をヘリウム気流中で急速加熱したものを分析するガスクロマトグラフ/マススペクトル(GC/MS)装置とから構成されている。GC/MS装置では、GC装置において有機成分についての分離されたトータルイオンクロマトグラム(TIC)が得られる。この各ピークについてMS装置で有機成分を定性分析する。このSWAにより、ウエハに吸着している有機物の含有量および種類を測定することができる。また、SWAによれば、ウエハ1枚当たり数ng(10−9g)のオーダーまで分析が可能である。
ウエハに吸着した添加剤中の有機物のSWAでの測定は、次のようにして行った。まず、上記シートの一部と表面を清浄した4インチのシリコンウエハとを同じデシケータ内に両者を数cm離して載置し、デシケータに蓋をして数時間(例えば6時間)放置した。アウトガスとしての有機物が吸着したウエハをSWAに挿入し、ヘリウム気流下で315℃で加熱して吸着している有機物を脱着し、一度トラップ装置に捕集した。次いで、この捕集された有機物をヘリウム気流中で加熱脱着し、TCT装置において液体窒素で冷却して濃縮した。次いで、この冷却濃縮された有機成分をヘリウム気流中で280℃に加熱して、有機成分をGC/MS装置に導入した。
ここで、GC/MS装置には、G−3000/M−80B(日立製作所社製、商品名)を使用し、その測定条件は40℃→昇温(10℃/分)→280℃(40分放置)とした。また、使用カラムとしては、長さ60m、内径0.25mmで膜厚が0.25μmのメチルポリシロキサン膜のものを用いた。また、MS装置のイオン化法は電子衝撃法であり、検出範囲はm/zで0〜600とした。なお、定量分析は、ヘキサデカンで検量線を作成し、ヘキサデカン換算の濃度とした。
その結果、ウエハヘの吸着量はヘキサデカン換算で12ngであった。また、TICの各ピークを定性分析したが、各ピークが微小なため(有機物の吸着が非常に少ないため)に定性分析が不可能であった。すなわち、シートからの添加剤の化合物の揮発が少なく、ウエハを汚染するおそれがない。
(実施例2)
可塑剤の主成分としてフタル酸ジイソデシルを用い、酸化防止剤の主成分として1,1,3‐トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノール)ブタンを用い、難燃剤の主成分としてエトキシ化アミンを用いること以外は参考例1と同様にしてシートを作製した。
このシートについて参考例1と同様にしてウエハにおける有機物吸着量を調べた。その結果、ウエハヘの吸着量は15ngであり、非常に少なかった。また、TICの各ピークを定性分析したが、各ピークが微小なため(有機物の吸着が非常に少ないため)に定性分析が不可能であった。
(比較例1)
市販のポリ塩化ビニル被覆電線(坂東電線社製)を長さ約200mm切り出し、銅線を引き抜いてポリ塩化ビニル部分20gを試料とし、上記と同様にしてウエハにおける有機物吸着量を調べた。その結果、ウエハヘの吸着量は358ngであり、非常に多かった。また、吸着成分を調べたところ、可塑剤の成分であるDOP(ジオクチルフタレート)や難燃
剤の成分であるTBP(リン酸トリブチル)であった。すなわち、樹脂製品を構成する樹脂材料中の添加剤からのガス状有機物がウエハに吸着されていたことが分かった。
(実施例3)
エポキシ樹脂の主剤として臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製)を用い、硬化剤としてジシアンジアミド(日本カーバイド社製)を用い、これらをメチルエチルケトンを主成分とする溶剤に溶解させた。この溶液を30cm角のガラスクロス(日東紡社製)に含浸させ、約80℃の窒素気流中で加熱して溶剤を揮発させた。このようにしてエポキシ含浸ガラスクロスを作製した。
このエポキシ含浸ガラスクロスを8枚重ね合わせて、その両面に回路基板用銅箔(=井金属社製)を載せ、熱プレスで圧力60kg/cm、温度160℃、時間30分でプレスした。このとき、ガラスクロスの添加剤としては、シリコーンオイルとしてケイ素数10以下の低分子量の環状シロキサンを含有しないもの(東レダウ社製)を使用した。また、可塑剤としては、フタル酸ジトリデシル(分子量530)を使用した。このようにしてガラスエポキシ基板を作製した。
一方、主剤がエポキシアクリレートであり、硬化剤がベンゾフェノン系紫外線硬化剤であるソルダーレジストインキ(東亜合成社製)を用意した。
このガラスエポキシ基板を100m角に切り出し、銅箔を塩化鉄を主体とするエッチング液でエッチングし、表面を洗浄し乾燥した。次いで、上記ソルダーレジストを洗浄したガ
ラスエポキシ基板上に塗布し、紫外線硬化炉において常温で紫外線ランプ300W、30秒の条件で硬化させた。この試料について参考例1と同様にしてウエハにおける有機物吸着量を調べた。その結果、ウエハヘの吸着量は16ngであり、非常に少なかった。また、TICの各ピークを定性分析したが、各ピークが微小なため(有機物の吸着が非常に少ないため)に定性分析が不可能であった。
(比較例2)
市販のガラスエポキシ基板(松下電工社製)を用い、タムラ科研社製のソルダーレジストを用いて参考例3と同様にしてウエハにおける有機物吸着量を調べた。その結果、ウエハヘの吸着量は210ngであり、非常に多かった。また、吸着成分を調べたところ、可塑剤の成分であるDOPやシリコーンオイルの成分であるシロキサンであった。すなわち、樹脂製品を構成する樹脂材料中の添加剤からのガス状有機物がウエハに吸着されていたことが分かった。
(実施例4)
電子部品に使用する絶縁紙として、ケイ素数10以下の上記シリコーンオイル100重量部に対して酸化防止剤として2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(吉富製薬社製)0.5重量部および難燃剤としてリン酸トリクレゾール(大八化学工業社製)2重量部を混合したものを含浸させた紙を作製した。このシリコーン含浸絶縁紙を200mm角に切り、参考例1と同様にしてウエハにおける有機物吸着量を調べた。その結果、ウエハヘの吸着量は21ngであり、非常に少なかった。また、TICの各ピークを定性分析したが、各ピークが微小なため(有機物の吸着が非常に少ないため)に定性分析が不可能であった。
(比較例3)
市販の絶縁紙を用いて、参考例4と同様にしてウエハにおける有機物吸着量を調べた。その結果、ウエハヘの吸着量は520ngであり、非常に多かった。また、吸着成分を調べたところ、シリコーンオイルの成分であるケイ素数6程度のシロキサン、酸化防止剤の成分であるBHT(ブチルヒドキシトルエン)、難燃剤の成分であるTBP(リン酸トリブチル)であった。すなわち、樹脂製品を構成する樹脂材料中の添加剤からのガス状有機物がウエハに吸着されていたことが分かった。
(具体例)
図2は電子・電気部品を含む縦型熱処理装置の全体構成を示す外観斜視図であり、図3はその内部を示す側面図である。この装置には、奥側に熱処理炉21が設けられており、この下方位置においては、ボートエレベータ22aの上にウエハボート22が載置されている。この熱処理炉22の手前側には、ウエハの移載とキャリアの移載とを行う熱処理炉23および、例えば8個のキャリアCが載置されるキャリア収納棚24が設けられており、移載手段23によりウエハボート22とキャリアCとの間でウエハの受け渡しが行なわれる。
このキャリア収納棚24は図3中左右方向に移動自在に構
成されており、このキャリア収納棚24の背面側には、フィルタユニット25が配設されている。また、キャリア収納棚24の手前側(図3中左側)には、キャリアCの入出力ポート26が設けられており、前記移載手段23により入出力ポート26と当該キャリアC収納棚24との間でキャリアCの受け渡しが行なわれる。
前記入出力ポート26はウエハWが載置される空間を構成しており、この入出力ポート26からその少し奥側(図3中右側)に亘った領域の上方側には通風領域20が形成されている。この通風領域20は周囲が装置本体のプレートで囲まれると共に、上面は装置本体の天板の一部で覆われており、この領域20内には、フィルタユニット3およびダクト部材4と、電子・電気部品を含む電装品ユニット5とが設けられている。
次に、前記フィルタユニット3、ダクト部材4、および電装品ユニット5について図2ないし図4に基づいて説明する。図中31は通風領域20の上面を構成する天板であり、この天板31には多数のスリット31aが形成されている。これらスリット31aが形成されているエリア33を便宜上図4に示す鎖線のように第1エリアA1、第2エリアA2および第3エリアA3に分割すると、第1エリアA1および第3エリアA2のスリット31aは、夫々電装品ユニットを冷却するための冷却用気体、例えばクリーンルーム内のクリーンエアを取り込む取り込み口およびエアを排気する排気口に相当するものであり、第2エリアA2はダクト部材内に清浄気体、例えばクリーンルーム内のクリーンエアを取り込むための取り込み口に相当するものである。
前記天板31の下部には、前記第2エリアA2のスリット31aから取り込まれたエアをフィルタユニット3へ通風させるための流路を形成するダクト部材4が接続されている。このダクト部材4は、例えば水平な箱状部材41(以下「上側箱状部材」という)の下端奥側に垂直な通風路を形成する垂直路部材42が接続され、この垂直路部材42の下端側に水平な箱状部材43(以下「下側箱状部材」という)の上面奥側が接続されており、全体形状がコ字状になるように構成されている。
前記上側箱状部材41の上面には、前記スリット31aに適合するスリット41aが形成されており、ダクト部材4は、上側箱状部材41の上面が天板31の第2エリアA2のスリット31aと重なるように配設されている。また、ダクト部材4の下端側には、スリット31aから取り込まれたエアから不純物を除去するフィルタユニット3が、例えば下側箱状部材43の下面の一部とフィルタユニット3の上面の一部とが重なるように接続されている。
下側箱状部材43およびフィルタユニット3の重なり合う領域32(斜線部)においては、下側箱状部材43の下面に図では見えないスリットが形成されていて、ダクト部材4内を通ってきたエアがフィルタユニット3内に吸い込まれるようになっている。なお、フィルタユニット3の上面における前記領域32以外の領域は、エアが吸い込まれないようにカバー33で覆われている。
前記フィルタユニット3は、フィルタ部34と吸い込みファン35とを組み合わせてなり、吸い込みファン35によりダクト部材4内のエアをフィルタ部34を介して吸い込むように構成されている。また、キャリア収納棚24の裏側のフィルタユニツト25についても同様にフィルタ部と吸い込みファンとを組み合わせて構成されている。この例ではダクト部材4とフィルタユニット3とにより、入出力ポート26およびワーキングエリアへ向けて、不純物を除去した清浄気体を通流させるための清浄気体流路が形成されている。
また、コ字状のダクト部材4で囲まれた空間には、縦型熱処理装置の電気系統に必要な例えば電源ボックス、電子部品搭載基板やケーブル等の電子・電気部品を含む電装品の組み合わせからなる電装品ユニット5が配設されている。
図4に示すように、電装品ユニット5から天板31の第1エリアA1側へ寄った位置には、電装品ユニット5に対応した大きさの仕切り板51が電装品ユニット5の側部に対向して設けられている。この仕切り板51は、電装品ユニット5が配置されている領域の側方に、装置本体のプレートとの間に通風領域を形成するためのものであり、多数の通風孔をなす穴52が穿設されている。この仕切り板51は、天板31の第1エリアA1のスリット31aから吸い込んだエアが、電装品ユニット5の全体に流れるようにするためのものであり、例えば上部領域の穴52に比べて下部領域の穴52の方が大きくなっている。
また、前記天板31の第3エリアA3の下側1には、電装品ユニット5が配置されている雰囲気のエアを吸引して当該エリアA3のスリット31aから排気するための吸い込みファン36が設けられている。前記エリアA3の上側には、スリット31aから排気されたエアを工場排気路へ送るための排気ダクト37が接続されている。
上記電装品における電子・電気部品、例えば駆動用モータ、トランス、電源用の部品、半導体素子を搭載した実装回路基板、前記部品の電線用被覆、半導体素子封止材は、樹脂材料と、ガス状有機物を発生しない添加剤とを含む上述した実施例の材料で構成されている。このため、電子・電気部品からはガス状有機物(アウトガス)が発生しない。したがって、ウエハへの有機物の吸着が防止され、熱処理、例えばゲート酸化膜の成膜処理における歩留りが従来よりも大幅に向上した。
次に、図5ないし図18を参照しながら種々の電子・電気部品からアウトガスとして放出されて基板の表面に吸着した有機物の量を検出測定した結果につきそれぞれ説明する。なお、以下に示す検出結果は比較例として主に従来品につき調べたものである。
図5は、横軸にTENAX(ポーラスビーズ状の捕集剤)通過したガスをガスクロマトグラフィーを用いて分析したときのピーク面積(A.U.)をとり、縦軸に基板表面への有機物の吸着量(ng)をとって、両者の関係につき調べた結果を示すグラフ図である。横軸の値が大きくなるほどその物質が雰囲気中に多く存在し、縦軸の値が大きくなるほどその物質がウエハ表面に多く吸着することになる。なお、有機物の吸着量は、ガスを12時間だけ通流させたときに捕集剤(TENAX)に吸着した有機物の量(ng)を6インチのシリコンウエハ1枚あたりの面積(cm)で除算して求めたものである。「TENAX」は、ある極性を有する多数のポーラスビーズからなる集合体である。これらの結果はいずれも室温大気圧の条件下で測定したものである。
図5中にて黒丸はプロパン酸エステルを、黒逆三角はジブチルフタレート(DBP)を、黒三角はジオクチルフタレート(DOP)を、白丸はN一ブチルベンゼンサルフォニルアミンを、白三角はエタノール1,2一クロローフォスフェートを、白逆三角はヘキサネジオジック酸ジオクチルエステルを、白四角はケイ素数9の環状シロキサン(D9)を、白ひし形はケイ素数10の環状シロキサン(D10)を、白星はケイ素数11の環状シロキサン(D11)を、黒四角はベンゼンメチル、黒ひし形はベンゼン1−2一ジメチルをそれぞれ示す。これらの有機化合物はA群、B群、C群の3つのグループに分かれる結果が得られた。すなわち、A群に属するプロパン酸エステル、DBP、DOPは雰囲気中の濃度にほぼ比例してウエハ表面への吸着量が増大するが、B群に属するN一ブチルベンゼンサルフォニルアミン、エタノール1,2一クロローフォスフェート、ヘキサネジオジック酸ジオクチルエステル、ケイ素数9〜11の環状シロキサン(D9,D10,D11)は雰囲気中ではほとんど検出されないにも拘わらず吸着物としてウエハ表面から検出される。これはB群に属する有機化合物が高い吸着特性を有することを意味している。一方、C群に属するベンゼンメチル、ベンゼン1−2一ジメチルは雰囲気中の濃度が高いにも拘わらずウエハ表面からまったく検出されていない。これはC群に属する有機化合物がウエハ表面にまったく吸着しないことを意味している。
以上から明らかなように、環状シロキサン類はシリコンウエハの表面(親水性)に非常に吸着しやすいものであるのに対して、炭化水素系のベンゼン化合物類はシリコンウエハの表面(親水性)にほとんど吸着しないものであることが判明した。
図6は、横軸に沸点(℃)をとり、縦軸にガスクロマトグラフィーのリテンションタイム(分)をとって、各種の有機化合物につき両者の関係を調べたグラフ図である。ここで、「リテンションタイム」とはガスクロマトグラフィーにおける分析対象成分が溶出する時間のことをいう。図中にて白四角はシロキサンを、黒三角はフタル酸エステルを、白三角はリン酸エステルを、黒四角は炭化水素をそれぞれ示す。図から明らかなように、100〜400℃の範囲で沸点とりテンションタイムとは比例関係にある。化学工学便覧によれば、有機化合物の「沸点」と「蒸発熱」と「吸着熱」の3者間には次式(1)及び(2)の関係が成り立つことが示されている。なお、これらの式(1),(2)は経験式である。
EQ=一2950+23.7BP
十0.02(BP) …(1)
AQ=1.6×EQ …(2)
ただし、BPは沸点(℃)を、EQは蒸発熱(ca1/mo1)を、AQは吸着熱(ca1/mo1)をそれぞれ示す。これらから、高沸点の有機化合物は吸着熱が大きく、低沸点の有機化合物は吸着熱が小さい、ということが導き出される。
図7は、横軸に放置時間(時)をとり、縦軸に6インチ径ウエハの表面に付着した有機物の検出量(ng)をとって、ウエハの表面状態を種々変えて両者の関係につき調べた結果を示すグラフ図である。ケミカルフィルタを備えたクリーンルーム内に各種表面を有するシリコンウエハを放置して測定した。フッ酸溶液で湿式洗浄されたシリコンウエハをサンプルIとし、熱酸化法で成膜したシリコン酸化膜をもつシリコンウエハをサンプルIIとし、紫外線照射下のオゾンで乾式洗浄されたシリコンウエハをサンプルIIIとした。図中にて白丸はサンプルIに吸着した有機物量の結果を、黒四角はサンプルIIに吸着した有機物量の結果を、白三角はサンプルIIIに吸着した有機物量の結果をそれぞれ示す。放置時間を1時間、3時間、12時間、69時間としたときに有機物の検出量は、サンプルIが331ng,515ng,654ng,750ngとなり、サンプルIIが562ng,724ng,1012ng,1397ngとなり、サンプルIIIが665ng,1069ng,1531ng,1367ngであった。このようにケミカルフィルタを備えたクリーンルーム内であっても、いずれのサンプルI,II,IIIにも短時間の放置で多くの有機物が吸着することが判明した。また、熱酸化膜面(サンプルII)および乾式洗浄面(サンプルIII)は湿式洗浄面(サンプルI)よりも有機物の吸着量が多いことが判明した。また、放置時間が12時間以上になると有機物の吸着量がほぼ飽和してしまうことが判明した。
図8は、横軸に各種の樹脂材料をとり、縦軸に各々の樹脂材料から放出されるもののうち主要な有機物の検出量の合計値(ng/リットル)をとって、各樹脂材料からのアウトガス量についてそれぞれ調べたグラフ図である。アウトガスの検出条件は、密閉容器内でサンプル樹脂A〜Eを120℃に加熱し、これに清浄空気を流し、ガスクロマトグラフにより空気1リットル中に含まれる有機物量を測定した。主要な有機物とはブチルヒドロキシトルエン(BHT)、アジピン酸エステル、フタル酸エステル、リン酸エステル、シロキサンの5成分である。主要有機物検出量の合計値は、樹脂Aが45.67ng、樹脂Bが2.60ng、樹脂Cが259.10ng、樹脂Dが86.677ng、樹脂Eが59.493ngであった。これらのうちでは樹脂Cが最も多量のガス状有機物を放出した。そのアウトガスの大部分はシロキサンであった。一方、樹脂Bから放出されるガス状有機物の量は極く僅かであった。
図9は、横軸に各種の樹脂材料をとり、縦軸に各々の樹脂材料から放出される総有機物検出量(ng/6リットル)の最大、最小、平均値をそれぞれとって、各樹脂材料からのアウトガス総量につきそれぞれ調べたグラフ図である。アウトガスの検出条件は、密閉容器内でサンプル樹脂A〜Eを120℃に加熱し、これに清浄空気を流し、ガスクロマトグラフにより空気6リットル中に含まれる有機物量を測定した。総有機物検出量の最大、最小、平均値は、樹脂Aが14770ng,3029ng,8311ng、樹脂Bが293ng,30ng,141ng、樹脂Cが18680ng,3754ng,6742ng、樹脂Dが21500ng,201ng,7173ng、樹脂Eが18250ng,707ng,6419ngであった。
図10は、横軸に各種の樹脂材料をとり、縦軸に各々の樹脂材料から放出されるBHT検出量(ng/6リットル)の最大、最小、平均値をそれぞれとって、各樹脂材料からのBHT放出量につきそれぞれ調べたグラフ図である。BHTの検出条件は、密閉容器内でサンプル樹脂A〜Eを120℃に加熱し、これに清浄空気を流し、ガスクロマトグラフにより空気6リットル中に含まれるBHTの量を測定した。BHT検出量の最大、最小、平均値は、樹脂Aが220ng,160ng,190ng、樹脂Bが0.5ng,ゼロ(検出されず),0.1ng、樹脂Cが129ng,0.8ng,51ng、樹脂Dが279ng,0.6ng,67ng、樹脂Eが640ng,0.2ng,215ngであった。
図11は、横軸に各種の樹脂材料をとり、縦軸に各々の樹脂材料から放出されるアジピン酸エステル検出量(ng/6リットル)の最大、最小、平均値をそれぞれとって、各樹脂材料からのアジピン酸エステル放出量につきそれぞれ調べたグラフ図である。アジピン酸エステルの検出条件は、密閉容器内でサンプル樹脂A〜Eを120℃に加熱し、これに清浄空気を流し、ガスクロマトグラフにより空気6リットル中に含まれるアジピン酸エステルの量を測定した。アジピン酸エステル検出量の最大、最小、平均値は、樹脂Aが29ng,1ng,9ng、樹脂Bが0.8ng,ゼロ(検出されず),0.2ng、樹脂Cが9ng,1ng,4ng、樹脂Dが393ng,0.1ng,85ng、樹脂Eが36ng,0.1ng,14ngであった。
図12は、横軸に各種の樹脂材料をとり、縦軸に各々の樹脂材料から放出されるフタル酸エステル検出量(ng/6リットル)の最大、最小、平均値をそれぞれとって、各樹脂材料からのフタル酸エステル放出量につきそれぞれ調べたグラフ図である。フタル酸エステルの検出条件は、密閉容器内でサンプル樹脂A〜Eを120℃に加熱し、これに清浄空気を流し、ガスクロマトグラフにより空気6リットル中に含まれるフタル酸エステルの量を測定した。フタル酸エステル検出量の最大、最小、平均値は、樹脂Aが40ng,3ng,28ng、樹脂Bが34ng,2ng,11ng、樹脂Cが126ng,21ng,55ng、樹脂Dが1706ng,3ng,310ng、樹脂Eが147ng,25ng,104ngであった。
図13は、横軸に各種の樹脂材料をとり、縦軸に各々の樹脂材料から放出されるリン酸エステル検出量(ng/6リットル)の最大、最小、平均値をそれぞれとって、各樹脂材料からのリン酸エステル放出量につきそれぞれ調べたグラフ図である。リン酸エステルの検出条件は、密閉容器内でサンプル樹脂A〜Eを120℃に加熱し、これに清浄空気を流し、ガスクロマトグラフにより空気6リットル中に含まれるリン酸エステルの量を測定した。リン酸エステル検出量の最大、最小、平均値は、樹脂Aが58ng,10ng,33ng、樹脂Bが1.2ng,ゼロ(検出されず),0.3ng、樹脂Cが108ng,3ng,56ng、樹脂Dが104ng,ゼロ(検出されず),27ng、樹脂Eが4ng,0.6ng,2ngであった。
図14は、横軸に各種の樹脂材料をとり、縦軸に各々の樹脂材料から放出されるシロキサン検出量(ng/6リットル)の最大、最小、平均値をそれぞれとって、各樹脂材料からのシロキサン放出量につきそれぞれ調べたグラフ図である。シロキサンの検出条件は、密閉容器内でサンプル樹脂A〜Eを120℃に加熱し、これに清浄空気を流し、ガスクロマトグラフにより空気6リットル中に含まれるシロキサンの量を測定した。シロキサン検出量の最大、最小、平均値は、樹脂Aが21ng,7ng,14ng、樹脂Bが9ng,0.3ng,4ng、樹脂Cが7459ng,743ng,1366ng、樹脂Dが151ng,8ng,31ng、樹脂Eが46ng,5ng,22ngであった。
図15は、横軸に各種の有機物成分をとり、縦軸に部品サンプル1−1から出てくるガス状有機物成分の放出量(ng/6リットル)をそれぞれとって、60℃,90℃,120℃の温度ごとにガス状有機物成分の放出量につきそれぞれ調べた結果を示す立体グラフ図である。調査対象とした有機物成分は、軽いほうから順にトリェチルフォスフェート(TEP),環状シロキサン(D6),ブチルヒドロキシトルエン(BHT),ジエチルフタレート’(DEP),トリブチルフォスフェート(TBP),アジピン酸(DBA),トリクロロェチルフォスフェート(TCEP),ジブチルフタレート(DBP),アジピン酸ジオクチル(DOA),トリプロピルフォスフェート(TPP),ジジオクチルフタレート(DOP),トリクレジルフォスフェート(TCP)である。これからBHTとDEPの両者は、ガス状有機物成分の放出量が強い温度依存性をもつことが判明した。すなわち、BHTの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で66ng、90℃で14ng、120℃で574ngであり、DEPの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で6ng、90℃で9ng、120℃で296ngであった。とくに、BHT及びDEPはともに120℃で高い検出値となった。
図16は、横軸に各種の有機物成分をとり、縦軸に部品サンプル1−3から出てくるガス状有機物成分の放出量(ng/6リットル)をそれぞれとって、60℃、90℃、120℃の温度ごとにガス状有機物成分の放出量につきそれぞれ調べた結果を示す立体グラフ図である。調査対象とした有機物成分は上記と同じである。これからBHTとDEPの両者は、ガス状有機物成分の放出量が強い温度依存性をもつことが判明した。すなわち、BHTの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で38ng、90℃で33ng、120℃で183ngであり、DEPの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で6ng、90℃で6ng、120℃で227ngであった。とくに、BHTは120℃で高い検出値となった。一方、DBAは各温度で高い検出値であった。すなわち、DBAの放出量(2サンプルの合計量)は、60℃で92ng、90℃で112ng、120℃で138ngであった。
図17は、横軸に各種の有機物成分をとり、縦軸に部品サンプル9−3から出てくるガス状有機物成分の放出量(ng/6リットル)をそれぞれとって、60℃,90℃,120℃の温度ごとにガス状有機物成分の放出量につきそれぞれ調べた結果を示す立体グラフ図である。調査対象とした有機物成分は上記と同じである。これからTBPとDBPの両者は、ガス状有機物成分の放出量が強い温度依存性をもつことが判明した。すなわち、TBPの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で5ng、90℃で601ng、120℃で2463ngであり、DBPの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で7ng、90℃で67ng、120℃で404ngであった。とくに、TBPは120℃で高い検出値となった。一方、環状シロキサン(D6)の放出量は逆の温度依存性を示した。すなわち、D6の放出量(2サンプルの合計量)は、60℃で415ng、90℃で454ng、120℃で27ngであった。
図18は、横軸に各種の有機物成分をとり、縦軸に部品サンプル14−15から出てくるガス状有機物成分の放出量(ng/6リットル)をそれぞれとって、60℃,90℃,120℃の温度ごとにガス状有機物成分の放出量につきそれぞれ調べた結果を示す立体グラフ図である。調査対象とした有機物成分は上記と同じである。これからTBPとTCEPとTPPの3者は、ガス状有機物成分の放出量が強い温度依存性をもつことが判明した。すなわち、TBPの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で4328ng、90℃で9405ng、120℃で14104ngであり、TCEPの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で1097ng、90℃で8032ng、120℃で17120ng、TPPの放出量(2サンプルの合計量)は60℃で11ng、90℃で2185ng、120℃で3714ngであった。とくに、TBP及びTCEPの2者はともに90℃以上の温度域で高い検出値となった。
各実施例において、帯電防止剤並びに/もしくは酸化防止剤としては、発明を実施するための最良の形態に記載した物質の任意のものが使用され得ることは容易に理解できるであろう。
上記実施例では、被処理基板が半導体ウエハである場合について説明したが、本発明はこれのみに限られず液晶表示装置用のガラス基板などの他の基板についても同様に適用することができる。
また、上記実施例においては、基板処理装置がバッチ方式の縦型熱処理装置である場合について説明したが、本発明はこれのみに限られず枚葉方式の熱処理装置、スパッタリング装置、イオン注入装置、湿式洗浄装置、乾式洗浄装置など他の装置についても同様に適用することができる。
本発明のクリーンルーム内で使用する電子・電気部品及び基板処理装置は、ガス状有機物の放出を抑制しているので、基板の表面に吸着する有機物の量を大幅に低減することができる。とくに、室温より高い温度環境下におかれる部品であってもガス状有機物の放出が抑制されているので、熱酸化炉やCVD炉の周辺部品や、べ一キングユニットのホットプレートの周辺部品などに最適である。本発明によれば、半導体デバイスの製造において各種基板の有機物汚染を有効に防止でき、製品の歩留りが向上する。
図1Aは半導体製造工程における雰囲気中の有機物の測定結果を示す図である。 図1Bは半導体製造工程においてウエハに付着した有機物の測定結果を示す図である。 図2は、縦型熱処理装置を示す斜視図である。 図3は、縦型熱処理装置の内部を示す透視側面図である。 図4は、 縦型熱処理装置の要部を示す分解斜視図である。 図5は、各種の有機物成分につき雰囲気中濃度とウエハ表面付着量との関係につきそれぞれ調べた結果をプロットして示す特性図である。 図6は、各種の有機物成分につき沸点(℃)と保持時間(分)との関係につきそれぞれ調べた結果をプロットして示す特性図である。 図7は、各種の表面状態につき放置時間(時)と6インチ径ウエハ表面付着有機物の検出量(ng)との関係につき調べた結果をプロットして示す特性図である。 図8は、各種樹脂材料から放出される主要な有機物(5成分)の検出量の合計につきそれぞれ調べた結果を示すグラフ図である。 図9は、各種樹脂材料から放出される有機物を合計した総有機物検出量(最大、最小、平均)につきそれぞれ調べた結果を示すグラフ図である。 図10は、各種樹脂材料から放出されるブチルヒドロキシトルエン(BHT)の検出量(最大、最小、平均)につきそれぞれ調べた結果を示すグラフ図である。 図11は、各種樹脂材料から放出されるアジピン酸エステルの検出量(最大、最小、平均)につきそれぞれ調べた結果を示すグラフ図である。 図12は、各種樹脂材料から放出されるフタル酸エステルの検出量(最大、最小、平均)につきそれぞれ調べた結果を示すグラフ図である。 図13は、各種樹脂材料から放出されるリン酸エステルの検出量(最大、最小、平均)につきそれぞれ調べた結果を示すグラフ図である。 図14は、各種樹脂材料から放出されるシロキサンの検出量(最大、最小、平均)につきそれぞれ調べた結果を示すグラフ図である。 図15は、樹脂部品サンプル1‐1から放出される各種有機物成分の放出量につき各温度ごとにそれぞれ調べた結果を示すグラフ図である。 図16は、樹脂部品サンプル1−3から放出される各種有機物成分の放出量につき各温度ごとにそれぞれ調べた結果を示すグラフ図である。 図17は、樹脂部品サンプル9−3から放出される各種有機物成分の放出量につき各温度ごとにそれぞれ調べた結果を示すグラフ図である。 図18は、樹脂部品サンプル14−15から放出される各種有機物成分の放出量につき各温度ごとにそれぞれ調べた結果を示すグラフ図である。
符号の説明
3…フィルタユニット、21…熱処理炉、22…熱処理炉、23…熱処理炉、W…ウエハ。

Claims (3)

  1. クリーンルーム内で使用する半導体デバイス製造用基板処理装置であって、この基板処理装置は、給電及び信号授受用の電子・電気部品を具備しており、この電子・電気部品として、アウトガスの出ないガラスエポキシ回路基板およびこの回路基板に半導体素子、半導体封止材、トランスを搭載した実装回路基板、および電線を有しており、前記ガラスエポキシ回路基板として、減圧加熱蒸留してケイ素数10以下の環状シロキサンを除去したシリコーンオイルで処理したガラス繊維に、分子量300以上の難燃性エポキシ樹脂と硬化剤とを含ませた後、その両面に銅箔を配置して成形したガラスエポキシ基板の前記銅箔をエッチング液でエッチングした後、このエッチング面に主剤がエポキシアクリレートで硬化剤がベンゾフェノン系紫外線硬化剤であるソルダーレジストを塗布して紫外線で硬化した回路基板を使用していることを特徴とするクリーンルーム内で使用する基板処理装置。
  2. クリーンルーム内で使用する半導体デバイス製造用基板処理装置であって、この基板処理装置は、給電及び信号授受用の電子・電気部品を具備しており、この電子・電気部品として、アウトガスの出ないガラスエポキシ回路基板およびこの回路基板に半導体素子、半導体封止材、絶縁紙を有する部品を搭載した実装回路基板、および電線を有しており、前記絶縁紙を有する部品に使用する絶縁紙として、減圧加熱蒸留してケイ素数10以下の環状シロキサンを除去したシリコーンオイルに、分子量300以上のフェノール系酸化防止材および分子量300以上の有機りん酸エステルを加えた液を含浸してなる絶縁紙を使用していることを特徴とするクリーンルーム内で使用する基板処理装置。
  3. クリーンルーム内で使用する半導体デバイス製造用基板処理装置であって、この基板処理装置は、給電及び信号授受用の電子・電気部品を具備しており、この電子・電気部品として、アウトガスの出ないガラスエポキシ回路基板およびこの回路基板に半導体素子、半導体封止材、トランスを搭載した実装回路基板および被覆電線を有しており、この被覆電線には、樹脂基材としてポリ塩化ビニルもしくはポリエチレンを使用し、これら樹脂に、少なくとも、滑材として炭素数20以上の炭化水素、主成分の分子量400以上の可塑剤、分子量300以上の酸化防止剤、減圧蒸留してケイ素数が10以下の環状シロキサンを除去したシリコーンオイル、難燃剤として少なくとも三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムのいずれか、もしくは分子量300以上の有機難燃剤を含む樹脂を電気配線用被覆材もしくは通信配線用被覆材に使用している電線および/または通信配線を使用していることを特徴とするクリーンルーム内で使用する基板処理装置。
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