JP4015162B2 - 通信システム、通信端末並びに通信方法 - Google Patents
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Description
またソフトコンバイニングとは別の方法として選択合成の方法がある。この方法によれば同時に複数の基地局の信号を受信し、もっとも品質の良かった信号を選択するものであり、端末のウインドウサイズを越える遅延においてもデータ保管が可能となり優れた方法である。しかしながらこの選択合成は、選択合成をする分、端末は選択合成用のチャネルを余分に受信するため、多くの受信回路が必要となりハードウェア規模が大きくなる傾向にある。少ない数の受信回路しか持たない端末は、選択合成中に新たな個別チャネルを用いた着信があった場合、選択合成を諦め、1つの基地局からのチャネルのみに頼ってMBMSデータの受信を続けなければならない。すると、その端末における受信品質は急激に落ちるため、基地局は送信電力を上げざるを得ない。その結果、個別チャネル等の他の端末に割り当てられる電力が減ってしまうため、その基地局における通信容量も減ってしまうという大きな問題があった。
・システム構成
第1図は実施の形態1に係るマルチメディア通信システムのシステム構成図である。端末100は、ユーザにより使用され、1つまたは複数の基地局101からのデータを受信する通信装置である。各基地局101は、セル内の複数の端末100と通信を行い、データの送受信を実行する。基地局制御装置102は複数の基地局101と接続され、各基地局101を制御する機能を有する。さらに、基地局制御装置102はパケット通信を担当するSGSN103(Service GPRS Support Node)と接続され、各基地局101とSGSN103との間の通信を中継する。SGSN103は個々のユーザーに関する認証、サービス加入、ルーティング、モビリティの管理、サービス制限、コンテキスト保管、課金情報等を取り扱う。GGSN(GPRS Gateway Support Node)104は外部ネットワーク(例えばインターネット網)に対するゲートウェイの機能を有し、SGSN103から、または、SGSN103へのパケットのパス(path)を確保する。またゲートウェイの機能以外にも、GGSN104は、課金情報の集積やモビリティ管理、QoS(Quality of Service)ネゴシエーション、トラフィックを調整するポリシー制御等の処理を行う。サービスセンター105はサービス提供のためのコンテンツを保管、配送するためのものであり、ユーザからの要求に従いGGSN104へコンテンツにかかるデータを送信する。なおW-CDMAシステムでは端末100をUE、基地局101をNode-B、基地局制御装置102をRNC(Radio Network Controller)と呼ぶことがある。
次に、MBMS等のパケット通信に用いられるチャネルについて第2図を用いて説明する。
まず、基地局101から端末100に対する下り方向の物理チャネルを説明する。CPICH202(Common Pilot Channel)は、セル全体にすべてのタイミングの基準を報知するために用いられるチャネルである。P-CCPCH203(Primary-Common Control Physical Channel)は、その他の報知情報を各端末100へ報知するためのチャネルであり、これは報知情報用チャネルBCH(Broadcast channel)として利用される。また各端末100へシグナリングやデータを送信するためのS−CCPCH204(Secondary-Common Control Physical Channel)があり、このチャネルは複数本持つことが許されている。また、下り方向のページング用インジケーターの送信用にPICH205(Paging Indicator channel)が用意されている。
次に、第1図及び第2図を用いて、MBMSデータ配信の動作を説明する。なお端末100側からサービスをリクエストする場合もあるが、ここではコンテンツサーバー側からデータが配送される場合を説明する。
まず、コンテンツプロバイダーは、サービスセンター105に対してマルチメディアデータ等(MBMSデータ)を送信する。サービスセンター105は、マルチメディアデータを記憶するとともに、マルチメディアデータをGGSN104経由でマルチメディアサービスを利用する端末100を管理するSGSN103へ転送する。SGSN103は、基地局制御装置102経由で基地局101へマルチメディアデータを送信し、基地局101はS−CCPCHチャネル204を用いてマルチメディアデータを配信する。端末100は基地局101のどれか1つのS−CCPCHを受信して、基地局101が送信したマルチメディアデータを得る。このとき、セルエッジ等に位置し、1つの基地局101からのS−CCPCHの受信状態が良くない端末100は、他の基地局101から送信されるS−CCPCHも受信して、2本以上のチャネルについて選択合成を行い、受信品質の向上を図る。
次に、第3図を用いて選択合成の動作について説明する。基地局制御装置102は通常複数の基地局101a、101bと接続されており、それらの基地局101に同じ内容のMBMSデータを送信する。端末100がセルの端(セルエッジ)に存在する場合、どちらか一方の基地局例えば基地局101aのみと無線リンクを張っていると受信電力が弱まるなどの理由で受信品質が落ちるため、端末100は、複数の基地局101a、bから共通チャネルである複数のS−CCPCH204aを用いて同じ内容のMBMSデータを受信する。端末100は、受信した各MBMSデータを復号し、CRC(Cyclic Redundancy Check)のチェック結果など各MBMSデータに対する信頼度情報に基づいて、復号後の複数のMBMSデータのうち、信頼度の高いデータを選択し、選択したMBMSデータをアプリケーション処理などに用いる。このように選択合成をすることにより、セルエッジ等で受信品質が悪い状況にある場合でも、端末100は、正しいMBMSデータを受信できる可能性が高くなり、結果的に良好な受信品質を得ることができる。
次に、第4図を用いて、端末100の構成を詳細に説明する。第4図は、MBMSデータの選択合成を行う端末100の構成を示している。まず、アプリケーション処理部400は音声コーデック、画像コーデックなどの変換処理、キー入力、画面表示などのマンマシンインタフェースの処理を行い、上り共通チャネル送信部402、上り個別チャネル403に対して、送信するデータや送信要求などの情報を供給する。プロトコル処理部401は、アプリケーション処理部400の要求等に基づいて、チャネル設定、解放、ハンドオーバーなどの通信制御に関わる処理を行う。例えば、端末100の発信処理を説明すると、アプリケーション処理部400がユーザより電話番号の入力を受け付け、プロトコル処理部401に対して、発信要求を行う。プロトコル処理部401では必要な制御情報を送信するために上り共通チャネル送信部402及び上り個別チャネル送信部403を制御し、通信規格で定められたプロトコルに従い基地局101との接続処理を行う。上り共通チャネル送信部402及び上り個別チャネル送信部403は、送信データに対してターボコーディング等の符号化処理や送信タイミングの制御等を行い、符号化データを変調部404へ出力する。変調部404は、コード発生器405により生成されたチャネライゼーションコード及びスクランブリングコードを用いて、上り共通チャネル送信部402や上り個別チャネル送信部403から出力された信号を拡散し、変調する。変調された信号は、D/A変換器406においてアナログ信号に変換され、周波数変換部407にてRF(Radio Frequency)信号に変換される。電力増幅器408は、変換された信号を所望の電力に増幅し、アンテナ409へ出力する。アンテナ409は、増幅された信号を無線信号として基地局101へ送信する。
サーチ部417はデジタル信号に基づいてセルサーチおよびマルチパス検出を行い、検出したタイミングを各受信部413へ渡す。フィンガー割り当て制御部418は複数あるパスの中から有効と思われるパスを選択しフィンガー部414に割り当てる。各受信部413a、b、cは、複数のフィンガー部414と合成部415を持ち、コード発生器416が出力したチャネライゼーションコード及びスクランブリングコードを用いて各パスの受信信号を逆拡散し、逆拡散した結果をレイク合成することにより、自己に割り当てられたチャネルの信号を受信する。通常フィンガー部414は複数本用意され、フィンガー割当制御部418により割り当てられた各パスの信号を受信する。合成部415は各フィンガー414の出力を合成し入力メモリ419に出力する。
下り共通チャネル受信部424は、下り個別チャネル受信部423と同様に、受信したデータがアプリケーションデータの場合は、アプリケーション処理部400へ、制御情報の場合はプロトコル処理部401へ受信したデータをそれぞれ出力する。
なお、第4図では、制御部430から各部への信号線は、一部のみしか図示していないが、実際の制御部430は信号線を記載していない各部の処理をも制御する。また、制御部430は、受信部413が受信した基地局からの信号(電波)を観測し、観測結果に応じて、送信電力の増減を要求する送信電力制御情報をプロトコル処理部401へ送信する。プロトコル処理部401は、送信電力制御情報を上り共通チャネル送信部402又は上り個別チャネル送信部403を用いて、基地局101へ送信する。
次に本実施の形態1における基地局101(Node-B)を第5図を用いて説明する。
まず、端末100へデータを送信する処理について説明する。まず、基地局制御装置102から送信された各種の制御情報やデータは、各チャネルの制御情報又はデータを送信する送信部500〜502へ送られる。報知情報送信部500は、基地局制御装置102から受信した報知情報をP−CCPCHに乗せられるようにコーディング処理する。下り個別チャネル送信部501は、個別チャネルを利用する端末毎に設けられ、個別チャネルのデータや制御情報をDPCHに載せられるようにコーディング処理する。下り共通チャネル送信部502も同様に、制御情報やマルチメディアデータをコーディングし、S−CCPCH上に乗せて送信する。なおS−CCPCHは1つでもよいし、複数本あってもよい。上述各送信部でコーディングされたデータは、変調部503において各チャネル毎にチャネライゼーションコード及びスクランブリングコードを用いて拡散され、D/A変換器505へ出力される。なお、チャネライゼーションコード、及びスクランブリングコードは下りコード発生器504によって生成される。D/A変換器505は、デジタル信号をアナログ信号に変換し、周波数変換部506は変換されたアナログ信号をRF(Radio Frequency)信号にさらに変換する。RF信号は、電力増幅器507により所望の電力に増幅され、アンテナ508を介して送信される。このとき、電力増幅器507は、端末100から受信した送信電力制御情報に基づき、増幅度を制御する。
次に、基地局制御装置102の構成を第6図を用いて説明する。基地局制御装置102はコアネットワークの処理と基地局101の無線回線との間を中継するものであり、主に無線資源を管理し基地局101へチャネルの確立、解放の指示などの役割を持っている。送受信処理部600は、コアネットワークや他の基地局制御装置に接続され、RANAP(Radio Access Network Application Part )などのコアネットワークやRNSAP(Radio Network SubsySTem Application Part)などの他のRNCへの通信プロトコル処理を行う。対基地局送受信処理部601はNBAP(Node B Application Part)などの基地局101への通信プロトコル処理を行う。QoSパラメータマッピング部602はコアネットワークからのQoS(Quality of Service)指示に基づいて要求を満たす無線チャネルのパラメータを得る。無線資源制御部603は無線資源に関する処理を行い、またRRCシグナリングにより端末100への制御、パラメータ通知を行う。無線リンク制御部604は無線リンクにおけるバッファリングや再送制御を行う。
なおこれらの機能分担は機能上の論理的なものであり、実際のハードウェアやソフトウェアの実装においては明確に分離しているものとは限らない。
次に、上述の通信システムを用いた本実施の形態1の接続制御を説明する。
MBMSの利用中に、ネットワーク側から個別チャネルを用いた接続があった場合等、MBMS用S−CCPCHの選択合成とDPCHの受信とが同時に発生する場合が考えられる。その場合、端末100は、MBMSのために、制御用S−CCPCHと、選択合成のために少なくとも2本のMBMS用S−CCPCHを受信する必要があり、加えてDPCHの受信をもする必要がある。すなわち、端末100は、合計4本のチャネルを受信するために、4つの受信部413が必要となる。しかし、端末100が、数多くの受信部413を備えることはハードウェアの増大につながり、使用頻度が少ない受信部413を余計に持つ必要があるため効率が悪い。一方、選択合成を諦め、選択合成のために用いられた2つの受信部413b、cのうち、1つの受信部413bのみがMBMS用S−CCPCHを受信し、他方の受信機413cがDPCHを受信することも可能であるが、この場合には、システム全体として通信容量に悪影響を与えてしまうという問題がある。すなわち、基地局101は、端末100における受信品質を良好に保つために、送信電力を常に制御している。端末100において受信品質が下がった場合には、基地局101は送信電力を上げて受信品質を改善する。しかし、MBMSのように、共通チャネルを介して複数の端末100にデータを送信する場合、各端末100における受信品質は多様であり、常に受信品質の悪い端末100が存在するという問題がある。ここで、上述のようにセルエッジに位置する端末100が選択合成を諦めて、1つの基地局101からのMBMS用S−CCPCHのみに頼ってデータ受信を続ける場合、その端末100における受信品質は、選択合成をしなかった場合と比べて悪くなるため、基地局101は送信電力を上げざるを得ない。その結果として、他の端末100に割り当てられる電力が減ってしまうため、その基地局101における通信容量も減らざるを得ないという大きな問題がある。そこで、この実施の形態1の通信システムでは、端末100がMBMSの選択合成をしている場合は個別チャネルのリンクを張らないように接続制御を行うことで、システム全体の通信容量が下がってしまうという問題を解決し、また、端末100に要求されるハードウェアの要求レベルも下げることができる。
端末100は、自己のMBMS選択合成中の受信能力情報をUE Capabilitiesとして、基地局101へ送信する(ステップST100)。ここで、端末100は、受信部の能力に応じて設定された受信能力情報を内臓メモリから読み出し、共通チャネル若しくは個別チャネルを用いて送信する。受信能力情報としては、チャネル数等の具体的な値や選択合成中にS-CCPCHとDPCHの同時受信ができるかを示すYes/Noの値等、様々な情報を使用することができる。第8図にその一例を示す。第8図は、各端末100への要求仕様として、MBMS選択合成の機能がオプションとなる場合の受信能力情報の例である。ここでは、端末100の通信速度に応じて7つのクラスが設定されている。"Maximum number of S-CCPCH radio links for MBMS selective combining"は、MBMSの選択合成のために使用できる追加S-CCPCHの最大本数を示す。この値が1以上の場合は、選択合成をサポートする端末100である(なお追加S-CCPCHではなくはじめの1本を含む全S-CCPCH本数と数えることにするならば2以上の場合が選択合成をサポートすることになる。)。“Simultaneous reception of SCCPCH and DPCH during MBMS selective combining”は、MBMS選択合成中において個別チャネル(DPCH)の受信が可能かを示すパラメータである。Noの場合は不可能、Yes/Noの場合は選択可能、Yesの場合は常に可能を意味する。このパラメータにより選択合成をサポートする端末100において、選択合成中に個別チャネルの同時受信をするかどうかの指定ができることになる。また、選択合成中において個別チャネル(DPCH)の受信ができない場合、ユーザーがどちらのサービスを希望するかを示すオプショナルなパラメータとして“Priority of DPCH to MBMS selective combining”を定義することもできる。このパラメータを設定した場合は、単に同時利用できるかどうかの判断だけでなく、競合したときにどちらを優先できるか、つまりすでに通信中のサービスを停止させて別のものを優先するかを端末側の意思によって制御することができる。なお優先順位は端末の能力というよりはユーザーの意思でありUE Capabilitiesパラメータ以外のシグナリングで扱っても良い。なお、上述の3つのパラメータは、全てを同時に使用する必要はなく、後述の判定処理に必要なパラメータだけを送信すればよい。
上述の通知処理が終了すると、端末100は、複数の基地局101からMBMSデータを受信し、MBMS選択合成を開始する(ステップST103)。このとき、端末100はMBMS選択合成の状況情報を基地局101に通知する(ステップST104)。具体的には、端末100は、実際に端末100が選択合成に使用しているS-CCPCHのチャネル数、又は選択合成中であるか否かを示す情報を送信する。
基地局101は、MBMS選択合成の状況情報を端末100より受信すると(ステップST105)、その情報を基地局制御装置102へ中継する。基地局制御装置102は、受信した状況情報をメモリ等に記憶する(ステップST106)。
第9図は、基地局制御装置102による選択合成中の判定処理を示している。まず、基地局制御装置102は、UE Capabilities(受信能力情報)を受信する(ステップST200)。次に、基地局制御装置102は受信したUE Capabilitiesから、選択合成中にDPCHの受信が可能であるかを示すパラメータ("Simultaneous reception of SCCPH and DPCH during MBMS selective combining")をチェックし、このパラメータに基づき選択合成中に個別チャネルとMBMS選択合成を許可するかの判断をする(ステップST201)。許可しない場合("No"の場合)は、基地局制御装置102は個別チャネル割り当て拒否をコアネットワークに通知する(ステップST202)。一方、許可する場合("Yes"の場合)には、基地局制御装置102は個別チャネルの設定を基地局101に指示する(ステップST203)。
次に端末100の最大選択合成数に基づいて、個別チャネル(DPCH)の設定を制御する例について説明する。基本的な動作は、実施の形態1と同様であるため、異なる点について説明する。
第10図は、基地局制御装置102による判定処理を説明するフローチャートであり、第7図のステップST108の詳細を示している。
まず、基地局制御装置102は、第7図のステップST106で受信した端末100内のMBMS選択合成数mをメモリから読み出す(ステップST300)。また、基地局制御装置102は、第7図のステップST102で受信した受信能力情報から、MBMS選択合成用に受信可能なS-CCPCHの最大本数n("Maximum number of S-CCPCH radio links for MBMS selective combining")をメモリから読み出す(なお、ここでnは、追加S-CCPCHの最大本数+1の値である)。続いて、基地局制御装置102は端末100が利用可能な残り受信部数n-mを計算し(ステップST302)、選択合成中に新たな個別チャネル(DPCH)の設定を許可するか否かについて判断する(ステップST303)。すなわち、n-m>0の場合には、端末100に新たな個別チャネルを受信する余裕があると判断し、個別チャネルの設定を許可する。そして、実施の形態1と同様に許可しない場合には、基地局制御装置102は個別チャネル割り当て拒否をコアネットワークに通知し(ステップST304)、許可する場合には個別チャネルの設定を基地局に指示する(ステップST305)。
なお、上述実施の形態2では、選択合成時のS-CCPCHの受信可能数を受信能力情報としたが、選択合成時に限らないS-CCPCHの受信可能数(Maximum number of simultaneous S-CCPCH radio links)でも、個別チャネルの接続を許可するかを判断することができる。すなわち、現在端末が受信しているS-CCPCHの数mを端末から基地局制御装置へ送信すれば、現在端末が受信しているS-CCPCHの数mとS-CCPCHの受信可能数nとを比較して、個別チャネルを受信する余裕が端末100あるかを判断することができる。
次に、MBMS選択合成中にUE Capabilitiesと現在の選択合成中のS-CCPCH本数、及びその個別チャネルの速度に基づいて、個別チャネルによる通信を許可するか否かを判断する実施の形態を説明する。なお、基本的な動作は、実施の形態2と同様であるため、異なる点について説明する。
端末100は、選択合成中であっても状況によってはすべての受信部413を利用していない場合がある。しかしながら、そのような場合であっても個別チャネルが高速な場合はデコード処理が、デコーダの能力を超えてしまうため個別チャネルの速度に一定の制限を設けるものである。
続いて、MBMS選択合成中にユーザーの選択によるUE Capabilitiesに基づいて、個別チャネルの通信を許可するか否かの判定を行う実施の形態について説明する。この実施の形態の基本的動作は、実施の形態1と同様であるため、異なる点について以下に説明する。
この実施の形態の通信システムは、例えば、ユーザーの選択に従って、MBMS利用中は音声の着信は拒否したり、逆にMBMSの利用中であってもMBMSのサービスを低下させても音声通話をする制御を行う。
また、各実施の形態で示したフローチャートは、専用の集積回路を用いても実現でき、また、汎用の(DSP等の)プロセッサとソフトウェアの組み合わせにおいても実現できる。
各ソフトウェアのプログラムは、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録することができ、また、無線又は有線の通信によってダウンロードすることもできる。
Claims (6)
- 基地局からマルチメディアデータを複数の通信端末に送信するMBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)システムで実行される通信方法において、
複数の通信端末が共用する共通チャネルを用いて送信されたマルチメディアデータを受信するマルチメディアデータ受信処理と、
複数の基地局から受信した前記マルチメディアデータに対して選択合成を行う選択合成処理と、
前記複数の通信端末のうち、特定の通信端末に対して設定される個別チャネルを用いて送信された個別データを受信する個別データ受信処理と、
前記通信端末が、前記マルチメディアデータ受信処理と前記個別データ受信処理を同時に実行する能力を有していない場合、前記個別チャネルの受信を行わないように、コアネットワークに対して前記個別チャネルの設定拒否を通知する個別チャネル設定処理とを含むことを特徴とする通信方法。 - 個別チャネル設定処理は、マルチメディアデータ受信処理中に個別チャネルの着信が発生した場合に実行されることを特徴とする請求項1記載の通信方法。
- 共通チャネルを用いてマルチメディアデータを複数の通信端末に送信するとともに、前記複数の通信端末のうち特定の通信端末に対して設定した個別チャネルを用いて個別データを送信する基地局と、前記基地局から前記マルチメディアデータと前記個別データを受信し、複数の前記基地局から受信した前記マルチメディアデータに対して選択合成処理を行う通信端末を含む通信システムにおいて、
前記通信端末が、前記マルチメディアデータの受信と前記個別データの受信を同時に実行する能力を有していない場合、前記個別チャネルの受信を行わないように、コアネットワークに対して前記個別チャネルの設定拒否が通知されることを特徴とする通信システム。 - 基地局は、基地局制御装置からの制御に応じて個別チャネルを設定することを特徴とする請求項3記載の通信システム。
- 共通チャネルを用いてマルチメディアデータを複数の通信端末に送信するとともに、前記複数の通信端末のうち特定の通信端末に対して設定した個別チャネルを用いて個別データを送信する基地局から前記マルチメディアデータ及び前記個別データを受信する通信端末において、
前記通信端末は、前記基地局から前記マルチメディアデータと前記個別データを受信し、複数の前記基地局から受信した前記マルチメディアデータに対して選択合成処理を行うとともに、前記通信端末が前記マルチメディアデータの受信と前記個別データの受信を同時に実行する能力を有していない場合、コアネットワークに対して前記個別チャネルの設定拒否が通知され、前記通信端末に対する前記個別チャネルの設定は行われないことを特徴とする通信端末。 - 通信端末は、複数のチャネルを独立したタイミングで受信可能な受信部を複数備え、前記受信部が受信した受信信号の品質に基づいて、前記受信信号のうち前記共通チャネルに含まれるマルチメディアデータの選択合成を行うか判断し、選択合成を行う場合には、異なる基地局から前記共通チャネルを受信するように前記受信部を制御する制御部をさらに設けたことを特徴とする請求項5記載の通信端末。
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