JP4014725B2

JP4014725B2 - Non-gluten flour processed food and method for producing the same

Info

Publication number: JP4014725B2
Application number: JP10043798A
Authority: JP
Inventors: 道子渡辺; 創一田辺
Original assignee: オーム乳業株式会社
Priority date: 1998-03-27
Filing date: 1998-03-27
Publication date: 2007-11-28
Anticipated expiration: 2018-03-27
Also published as: JPH11276058A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小麦粉を原料として加工食品を製造するための技術分野に属し、特に実質的にグルテンを含有しない小麦粉を原料とする小麦粉加工食品の製造方法および該方法によって得られる小麦粉加工食品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、小麦アレルギーや海外の小麦を主食とする地域でみられるセリアック病など、小麦中の成分が身体にとって悪影響をおよぼすことが数多く見られている。そして、これらの現象が、小麦粉に含まれるグルテンに原因することも明らかにされつつある。
本発明者らも小麦粉アレルギーの患者用の食材として、小麦粉アレルギーの主抗原であるグルテンを酵素処理することによって不活性化した低アレルゲン化小麦粉を開発し、その加工食品を作製した（特開平９−１７２９９５）。
【０００３】
しかしながら、小麦粉を原料とする加工食品は、そのほとんどが小麦粉中のグルテンの特性（たとえば、粘弾性、伸展性、可塑性を利用したり、スポンジ状組織をつくる性質を利用するなど）を利用して製造され、実質的にグルテンを分解してしまった小麦粉を用いると、その加工が非常に困難であり、また、得られる加工食品も通常の小麦粉を使った製品に比べ、その形状、食感、食味等において著しく劣るものとなる。
【０００４】
このため、実質的にグルテンを含まない小麦粉を使って作られた加工食品は、現在市場には全く存在しない。さらに、上記小麦粉アレルギーやセリアック病患者用のための食べ物として、でんぷんを主体とした代用食が考案されているが、これらは、窒素源としての栄養に乏しく、また、低アレルゲン化小麦粉の場合と同様に、その形状、食感、食味いずれも通常の小麦粉製品に劣るものである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであって、無グルテン小麦粉、すなわち、実質的にグルテンを含有しない小麦粉を原料として加工食品を製造するにあたり通常の小麦粉を原料とした加工食品と同程度の形状、食感、食味等を有する加工食品を製造することのできる技術を提供することを目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するものとして、小麦粉加工食品を製造するにあたり、無グルテン小麦粉を原料とし、該小麦粉の一部を糊化させるか、または該小麦粉全体を糊化させる工程を含むことを特徴とする小麦粉加工食品の製造方法を提供する。
【０００７】
さらに、本発明は、別の視点として、この製造方法によって製造され、含窒素成分中に実質的にグルテンを含まないことを特徴とする小麦粉加工食品を提供する。本発明に従う小麦粉加工食品として特に好ましいのは、ビスケット類、ケーキ類、スナック菓子類またはパン類で代表される膨化小麦粉加工食品である。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明の方法に従えば、無グルテン小麦粉を少なくとも部分的に糊化させることにより、通常の小麦粉と同様に、後続の加工工程に適合するように粘性などの物性が確保されるとともに、その発生する気泡をより効果的に保持させることができる。
通常、小麦粉は、水と混ぜて使われることが多く、一定の硬さ、粘性の生地を作るのにどれだけ水が加えられるかは、実用上重要である。例えば、通常の小麦粉の場合、生地中の水の分布を調べた結果ではグルテンに31.2％、健全でんぷんに26.4％、損傷でんぷんに19.1％、ペントザンに23.4％保水されている。
【０００９】
これに対し、無グルテン小麦粉の場合、保水に関して重要な役割をになっているグルテンが存在しないため同量の加水をした際の物性に大きな違いがでてくる。１例を挙げれば加水量60％のパン生地の場合、通常の強力粉であれば、こねた後の性状は、完全にドウの状態であるのに対し、無グルテン小麦粉では液状のバッター状であり、その後の加工に適さない物性となることが見出されている。この状態は高加水生地であればあるほど顕著である。
【００１０】
また、小麦粉中のグルテンの大きな作用として加水後、捏ねられることにより緻密な網目構造を形成し、膨化剤やイーストなどを用いて発生したガスを保持する機能がある。この作用により膨化食品の体積の増加、食感の良さが生まれるが、無グルテン小麦粉ではその作用が著しく劣り、ふくらみのない硬い食感の製品となってしまう。
【００１１】
本発明者らは、この様なグルテンの持つ作用を代替させる方法として、使用する無グルテン小麦粉の一部を糊化させるか、使用する無グルテン小麦粉全体を糊化させることを見出した。
この糊化は、無グルテン小麦粉の一部または全体に水を添加して加熱しながら該小麦粉を捏ねる（混練する）ことによって実施される。糊化の程度は、目的とする加工食品によって異なるが、無グルテン小麦粉の一部を糊化して残りの非糊化無グルテン小麦粉と混ぜることによって小麦粉生地を得る場合、または、当初から無グルテン小麦粉全体を糊化して小麦粉生地を得る場合のいずれにおいても、次の加工工程に供するために最終的に得られる小麦粉生地が、通常の小麦粉を用いて得られるドウと同等の加工適性を有するように、加水量、加熱温度および糊化時間を調節して行う。すなわち、目的とする加工食品によって異なるが、最終的に得られる小麦粉生地全体が、10〜100 ％の糊化度を有するように糊化を行う。
【００１２】
さらに詳述すれば、無グルテン小麦粉の一部を糊化させる場合には、糊化させる小麦粉の量は目的の加工食品に応じて、使用する無グルテン小麦粉の５〜80％が好ましい。糊化の際の加水量は最終生地に加工する際の加水量を超えない範囲での加水であればよい。加熱方法としては、通常の直火加熱による方法（品温が100 ℃前後）で充分であるが、あまり高温で長時間加熱すると褐変化し、その後の加工工程に悪影響を与えるので、加熱時間は一般に品温が100 ℃前後に到達してから10分程度とする。
【００１３】
一方、無グルテン小麦粉全体を糊化させる場合は、糊化が進みすぎると最終製品の出来に悪影響が出るため、小麦粉の一部を糊化させる場合に比べて温和な条件下、すなわち、50〜85℃（好ましくは、55〜65℃）でゆっくりと糊化させることが望ましい。
このようにして、本発明に従えば、使用小麦粉の一部または、小麦粉全体を糊化させることにより粘度が高くなり、その後の加工にも耐え得る物性の小麦粉生地が得られる。さらに、糊化させる際に糊化部分が被膜となることによって、気泡をより逃がさなくなる為、良好なふくらみを得ることができる。
【００１４】
なお、本発明に関連して用いる糊化度とは、グルコアミラーゼ法により測定されるものである。このグルコアミラーゼ法により糊化度を測定するには、被測定試料を２分し、一つはアルカリを用いて完全に糊化し、他はそのまま懸濁液とし、両者に酵素（グルコアミラーゼ）を働かせて、両者から生成するグルコース量を、よく知られたSomogyi-Nelson法により比色定量し、次式のように、その量比から糊化度が求められる。
糊化度（％）＝100 ×（懸濁液の吸光度またはグルコース量）／（完全糊化検液の吸光度またはグルコース量）
【００１５】
かくして、本発明に従えば、含窒素成分中に実質的にグルテンを含まない、これまでにない新しいタイプの小麦粉加工食品が得られる。本発明の小麦粉加工食品はグルテンを含まないために、小麦粉アレルギーやセリアック病等の問題をなくしながら、窒素源は含有しているので栄養上も優れており、さらに、形状、食感、食味等においても従来の通常の小麦粉を原料とする加工食品と変わらない。
【００１６】
本発明に従う小麦粉加工食品は、ビスケット類（例えば、ビスケット、ウエハースなど）、ケーキ類（例えば、カップケーキ、ホットケーキ、パウンドケーキ、スポンジケーキなど）、スナック菓子類、パン類などの膨化小麦粉加工食品が代表的である。しかしながら、本発明の方法は他の小麦粉加工食品、例えば、加工に際して粘弾性を必要とするめん類、パスタ、ギョウザ、シウマイの皮などの製造にも適用され、従って、無グルテンを特徴とするそれらの小麦粉加工食品も本発明に包含される。
【００１７】
本発明において原料小麦粉として用いられる無グルテン小麦粉とは、前述の本発明者らによる特許出願（特開平９−１７２９９５）に記載されているような酵素処理により小麦粉中のグルテンが不活性化された無グルテン小麦粉が一般的である。しかしながら、本発明の原理は、グルテン含有量のきわめて低い小麦粉、例えば、酵素処理が必ずしも完全でない場合の小麦粉や発芽直後の小麦粉を使用するような場合にも適用できる。したがって、このような小麦粉を原料として糊化処理によって得られるグルテン含有量のきわめて低い（一般に１％以下）小麦粉加工食品も、実質的にグルテンを含有しない新しいタイプの小麦粉加工食品として本発明に包含され得る。
【００１８】
なお、本発明に関連してグルテンの含有量は、小麦粉または小麦粉製品を２Ｍの食塩で抽出した残渣を洗浄後さらに４Ｍの尿素で抽出し、その上清の窒素化合物をプロテインアッセイ法によって測定することによって求めることができる。
【００１９】
【実施例】
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的説明するが、本発明は以下の実施例によって、限定されるものではない。
実施例１：無グルテン小麦粉の調製
国産小麦粉１kgに対して10ｇのアクチナーゼを溶解した0.6 ｌ量の水を加え混合し、40℃で４時間処理を行った。この反応物をＳＤＳ−ＰＡＧＥにより調べたところグルテンを形成するグリアジン、グルテンの画分は完全に消失し、低分子化されていた（図１参照）。また、反応処理物の性状はバッター状を呈していた。以後の実施例は、この反応処理物を原料として行った。
【００２０】
実施例２：ウエハースの製造
実施例１により調製されたバッター状小麦粉を用いて表１の配合によりウエハースを作製した。
【表１】

【００２１】
作製に当たっては、まず、無グルテンバッター300gのうち50ｇを水150ml と混合し、直火加熱によって完全糊化させ、その後、残りの未加熱バッターおよび他の材料と混合し、ウエハースの生地を作製した。その時の生地の糊化度は15％であった。
一方、比較物として無グルテンバッター300gに水150ml および他の材料を混合した未加熱ウエハース生地も作製した。この比較用生地の糊化度は０％であった。この両方の生地をウエハース製造機で、130 〜140 ℃で焼成しウエハースを作製した。その結果、バッターの一部を糊化させた生地は、通常の小麦粉の場合と同様にきれいに広がり、充分に膨化した食感の良いものができた。一方、比較物として作製した生地では製造機に入れた瞬間から生地が流れ出し、いびつな形で膨化も不十分であり、製品の形状を呈しなかった。出来上がった製品、および通常の小麦粉を原料とする一般市販品の官能検査結果および単位面積当たりの重量、もろさ応力の比較を表２に示した。
【００２２】
【表２】

官能検査は10名のパネラーにより〔Ａ：良い、Ｂ：普通、Ｃ：悪い〕の３段階で評価し、その平均で表した。
もろさ応力は、山電製のクリープメーターを用いて測定した。
もろさ応力(N/m²)＝〔もろさ荷重(gf)〕×10^-3×9.8 ／〔接触面積(mm²) 〕×10^-6
【００２３】
実施例３：カップケーキの製造
実施例１で調製したバッター状小麦粉を用いて表３の配合によりカップケーキを作製した。
【表３】

【００２４】
作製に当たって、まず、無グルテンバッターにベーキングパウダーを除く材料を混合し、65〜70℃の湯浴上で10分間攪拌しながら全体を部分糊化させた。一方、比較物として、同様に材料を混合したものを室温で10分間攪拌した。その後、両方にベーキングパウダーを加えて攪拌後、カップに充填し、約180 ℃、約７分間焼成し、カップケーキを作製した。
その結果、全体を部分糊化したカップケーキは、ふっくらとした食感で比容積も大きかった。一方、未糊化のカップケーキは、食感では大差なかったものの形がいびつになり、比容積も20％以上小さかった。その測定結果を表４に示した。
【００２５】
【表４】

比容積（loaf volume)は、なたね置換法により測定した。
【００２６】
実施例４：フライ麺の製造
実施例１で調製したバッター状小麦粉を用いてフライ麺を作製した。作製にあたって、先ず、バッター100gに対して食塩を0.5g添加し、充分混合した後に、その１／２を加熱し完全糊化させ、その後に残りの１／２を加え充分にこねた。得られた生地の糊化度は50％であった。これを麺帯にのばした後に、細断し麺状とした。これを植物油で色がつかない程度にさっと揚げフライ麺を作成した。
一方、比較物として、未加熱で未糊化のものを麺帯にしようとしたが、バッター状で麺にならなかった。
【００２７】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、無グルテン小麦粉を原料として通常の小麦粉を用いる場合と同様の食感等を有する小麦粉加工食品を製造することができる。本発明の加工食品は、グルテンを実質的に含有せず、小麦粉アレルギー等の問題を生じさせない新しいタイプの小麦粉加工食品である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明において用いるアクチナーゼ処理による無グルテン小麦粉と未処理小麦粉の電気泳動（ＳＤＳ−ＰＡＧＥ）パターンである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention belongs to a technical field for producing processed foods using wheat flour as a raw material, and particularly relates to a method for producing a processed wheat food using wheat flour substantially free of gluten as a raw material, and a processed wheat food obtained by the method.
[0002]
[Prior art]
In recent years, many components of wheat have been seen to have adverse effects on the body, such as wheat allergies and celiac disease found in regions where wheat is a staple food overseas. And it is becoming clear that these phenomena are caused by gluten contained in flour.
The present inventors have also developed low allergenized flour that has been inactivated by enzymatic treatment of gluten, which is the main antigen of flour allergy, as a food ingredient for patients with flour allergies, and produced processed foods thereof (Japanese Patent Laid-Open No. 9). -172995).
[0003]
However, most processed foods made from wheat flour make use of the characteristics of gluten in wheat flour (for example, the use of viscoelasticity, extensibility, plasticity, or the property of creating a sponge-like tissue). When using flour that has been produced and has substantially decomposed gluten, it is very difficult to process, and the resulting processed food also has a shape, texture, The taste will be significantly inferior.
[0004]
For this reason, there is currently no marketed processed food made from flour that is substantially free of gluten. Furthermore, as a food for the above-mentioned patients with flour allergy and celiac disease, substitute foods mainly composed of starch have been devised, but these are poor in nutrition as a nitrogen source, and in the case of low allergenized flour. Similarly, the shape, texture, and taste are all inferior to ordinary flour products.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the circumstances as described above, and is a gluten-free wheat flour, that is, a process using a normal wheat flour as a raw material for producing a processed food from a wheat flour substantially free of gluten. An object of the present invention is to provide a technique capable of producing a processed food having the same shape, texture, taste and the like as food.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present invention includes a step of using gluten-free wheat flour as a raw material and gelatinizing a part of the wheat flour or gelatinizing the whole wheat flour in producing a wheat flour processed food. Provided is a method for producing a processed flour food.
[0007]
Furthermore, as another aspect, the present invention provides a processed wheat food characterized by being produced by this production method and containing substantially no gluten in the nitrogen-containing component. Particularly preferred as the processed wheat food according to the present invention is an expanded flour processed food represented by biscuits, cakes, snacks or breads.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
According to the method of the present invention, the gluten-free wheat flour is at least partially gelatinized to secure physical properties such as viscosity so as to be compatible with subsequent processing steps as in the case of normal wheat flour, and its generation It is possible to hold the bubbles to be more effectively retained.
Usually, flour is often mixed with water, and how much water is added to make a dough having a certain hardness and viscosity is practically important. For example, in the case of normal wheat flour, the distribution of water in the dough is 31.2% for gluten, 26.4% for healthy starch, 19.1% for damaged starch, and 23.4% for pentozan.
[0009]
In contrast, in the case of gluten-free wheat flour, there is no gluten that plays an important role in water retention, so there is a great difference in the physical properties when the same amount of water is added. For example, in the case of bread dough with a water content of 60%, if it is a normal strong flour, the properties after kneading are completely in a dough state, whereas gluten-free wheat flour is a liquid batter. It has been found that the physical properties become unsuitable for subsequent processing. This state becomes more conspicuous as the dough becomes more highly watery.
[0010]
In addition, as a large action of gluten in wheat flour, it has a function of forming a dense network structure by being kneaded and then holding gas generated by using a swelling agent or yeast. This action increases the volume of the puffed food and improves the texture, but gluten-free wheat flour is inferior in its action, resulting in a hard texture product without swelling.
[0011]
The present inventors have found that as a method for substituting the action of such gluten, a part of the gluten-free wheat flour used is gelatinized or the whole gluten-free wheat flour used is gelatinized.
This gelatinization is performed by adding water to a part or the whole of gluten-free flour and kneading (kneading) the flour while heating. The degree of gelatinization varies depending on the desired processed food. However, when part of the gluten-free flour is gelatinized and mixed with the remaining non-gelatinized gluten-free flour to obtain a flour dough, or gluten-free flour from the beginning In any case where the whole is gelatinized to obtain a flour dough, the flour dough finally obtained for use in the next processing step has a processing ability equivalent to a dough obtained using ordinary flour. , Adjusting the amount of water added, heating temperature and gelatinization time. That is, gelatinization is carried out so that the whole flour dough finally obtained has a degree of gelatinization of 10 to 100%, depending on the intended processed food.
[0012]
More specifically, when a part of the gluten-free flour is gelatinized, the amount of the flour to be gelatinized is preferably 5 to 80% of the gluten-free flour used depending on the target processed food. The amount of water added during gelatinization may be within the range not exceeding the amount of water added to the final dough. As a heating method, the usual direct flame heating method (product temperature is around 100 ° C) is sufficient, but browning occurs when heated at a very high temperature for a long time, and adversely affects the subsequent processing steps. About 10 minutes after the product temperature reaches around 100 ° C.
[0013]
On the other hand, when gelatinizing the whole gluten-free wheat flour, if the gelatinization proceeds too much, the final product will be adversely affected, so it is milder than when gelatinizing part of the flour, i.e., 50 to It is desirable to slowly gelatinize at 85 ° C (preferably 55 to 65 ° C).
Thus, according to the present invention, a flour dough having physical properties that can increase the viscosity and can withstand subsequent processing is obtained by gelatinizing a part of the used flour or the whole flour. Furthermore, when the gelatinization is performed, the gelatinized portion becomes a film, so that bubbles are not escaped more, so that a good bulge can be obtained.
[0014]
The degree of gelatinization used in connection with the present invention is measured by the glucoamylase method. In order to measure the degree of gelatinization by this glucoamylase method, the sample to be measured is divided into two parts, one is completely gelatinized using alkali, the other is suspended as it is, and the enzyme (glucoamylase) is added to both. Working, the amount of glucose produced from both is colorimetrically determined by the well-known Somogyi-Nelson method, and the degree of gelatinization is determined from the amount ratio as shown in the following equation.
Gelatinization degree (%) = 100 × (absorbance or glucose amount of suspension) / (absorbance or glucose amount of complete gelatinization test solution)
[0015]
Thus, according to the present invention, an unprecedented new type of processed flour food is obtained which is substantially free of gluten in the nitrogen-containing component. Since the processed wheat flour of the present invention does not contain gluten, it eliminates problems such as flour allergies and celiac disease, and since it contains a nitrogen source, it is also nutritionally superior, and further, shape, texture, taste, etc. Is the same as conventional processed foods made from normal wheat flour.
[0016]
The processed flour foods according to the present invention include expanded food processed foods such as biscuits (eg, biscuits, wafers, etc.), cakes (eg, cupcakes, hot cakes, pound cakes, sponge cakes, etc.), snacks, breads, etc. Representative. However, the method of the present invention can also be applied to the production of other flour processed foods, such as noodles, pasta, gyoza, cinnamon peel, etc. that require viscoelasticity during processing, and therefore those characterized by gluten free Wheat flour processed foods are also included in the present invention.
[0017]
The gluten-free wheat flour used as the raw material flour in the present invention means that gluten in the flour is inactivated by the enzyme treatment as described in the above-mentioned patent application by the present inventors (Japanese Patent Laid-Open No. 9-172959). Gluten-free flour is common. However, the principles of the present invention can also be applied to the use of flour with a very low gluten content, such as flour when the enzyme treatment is not necessarily complete or flour just after germination. Accordingly, processed wheat flour with a very low gluten content (generally 1% or less) obtained by gelatinization using such wheat as a raw material is also included in the present invention as a new type of processed flour containing substantially no gluten. Can be done.
[0018]
In connection with the present invention, the gluten content is determined by washing the residue obtained by extracting wheat flour or flour products with 2M sodium chloride, followed by further extraction with 4M urea, and measuring the nitrogen compounds in the supernatant by protein assay. Can be determined by
[0019]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example is shown and this invention is demonstrated further more concretely, this invention is not limited by the following Examples.
Example 1: Preparation of gluten-free wheat flour 1 kg of domestic wheat flour was mixed with 0.6 l amount of water in which 10 g of actinase was dissolved and treated at 40C for 4 hours. When this reaction product was examined by SDS-PAGE, the fraction of gliadin and gluten forming gluten completely disappeared and the molecular weight was reduced (see FIG. 1). Moreover, the property of the reaction treatment product was batter-like. In the following examples, this reaction-treated product was used as a raw material.
[0020]
Example 2: Production of wafers Wafers were produced according to the formulation in Table 1 using the batter-like flour prepared in Example 1.
[Table 1]

[0021]
In the production, first, 50 g of 300 g of gluten-free batter was mixed with 150 ml of water, completely gelatinized by direct heating, and then mixed with the remaining unheated batter and other materials to produce a wafer dough. . The gelatinization degree of the dough at that time was 15%.
On the other hand, an unheated wafer dough was prepared by mixing 150 g of water and other materials with 300 g of gluten-free batter as a comparative. The degree of gelatinization of this comparative fabric was 0%. Both doughs were baked at 130-140 ° C. with a wafer manufacturing machine to produce wafers. As a result, the dough in which a part of the batter was gelatinized spreads cleanly in the same manner as in the case of normal wheat flour, and a well-expanded texture was obtained. On the other hand, in the dough produced as a comparative product, the dough flowed out from the moment when it was put in the manufacturing machine, and it did not exhibit the shape of the product because it was distorted and insufficiently expanded. Table 2 shows a comparison of sensory test results, weight per unit area, and brittleness stress of the finished product and a general commercial product made from ordinary wheat flour.
[0022]
[Table 2]

The sensory test was evaluated by three panelists [A: good, B: normal, C: bad] by 10 panelists, and expressed as an average.
The brittleness stress was measured using a Yamaden creep meter.
Fragility stress (N / m ² ) = [fragility load (gf)] x 10 ^-3 x 9.8 / [contact area (mm ² )] x 10 ^-6
[0023]
Example 3: Manufacture of cupcake A cupcake was prepared according to the formulation shown in Table 3 using the batter-like flour prepared in Example 1.
[Table 3]

[0024]
In preparation, first, the material excluding baking powder was mixed in a gluten-free batter, and the whole was partially gelatinized while stirring for 10 minutes on a 65-70 ° C. hot water bath. On the other hand, as a comparative product, a mixture of materials was similarly stirred at room temperature for 10 minutes. Thereafter, baking powder was added to both, stirred, filled into a cup, and baked at about 180 ° C. for about 7 minutes to prepare a cupcake.
As a result, the cupcake, which was partially gelatinized as a whole, had a fluffy texture and a large specific volume. On the other hand, the non-gelatinized cupcake became distorted in shape although it did not differ greatly in texture, and the specific volume was also more than 20% smaller. The measurement results are shown in Table 4.
[0025]
[Table 4]

The loaf volume was measured by the rape displacement method.
[0026]
Example 4: Production of fried noodles Using the batter-like flour prepared in Example 1, fried noodles were produced. In the production, first, 0.5 g of sodium chloride was added to 100 g of batter and mixed well, then 1/2 of the mixture was heated to complete gelatinization, and then the remaining 1/2 was added and kneaded sufficiently. The degree of gelatinization of the obtained dough was 50%. After extending this to a noodle strip, it was cut into noodles. The fried noodles were fried quickly to the extent that they were not colored with vegetable oil.
On the other hand, as a comparative product, an unheated and non-gelatinized material was tried to be a noodle band, but it was a batter and did not become a noodle.
[0027]
【The invention's effect】
According to the method of the present invention, it is possible to produce a processed flour product having the same texture and the like as in the case of using ordinary wheat flour with gluten-free wheat flour as a raw material. The processed food of the present invention is a new type of processed flour that does not substantially contain gluten and does not cause problems such as flour allergy.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an electrophoresis (SDS-PAGE) pattern of gluten-free wheat flour and untreated wheat flour treated with actinase used in the present invention.

Claims

A process of using gluten-free flour as a raw material and gelatinizing a part of the flour, or gelatinizing the whole of the flour, in producing a puffed flour processed food that is a biscuits, cakes, snacks or breads And when gelatinizing a part of this wheat flour, the process of heating for about 10 minutes after the product temperature reaches around 100 ° C. by direct heating heating 5 to 80% of the gluten-free wheat flour to be used Moreover, when gelatinizing the whole wheat flour, the manufacturing method of the expanded flour processed food characterized by including the process heated at 50-80 degreeC.