JP4013430B2 - Ink for inkjet recording - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は普通紙、再生紙あるいはコート紙に対して高い印字品質が得られるインクジェット記録用インクに関する。
【０００２】
【従来の技術】
インクジェット記録は、微細なノズルからインクを小滴として吐出して、文字や図形を被記録体表面に記録する方法である。インクジェット記録方式としては電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換して、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出して被記録体表面に文字や記号を記録する方法、ノズルヘッド部分に貯えたインクを吐出部分に極近い一部を急速に加熱して泡を発生させて、その泡による体積膨張で断続的に吐出して、被記録体表面に文字や記号を記録する方法などが実用化されている。
【０００３】
このようなインクジェット記録に用いられるインクには、印字の乾燥性がよいことや印字のにじみがないこと、すべての被記録体表面に均一に印字できること、多色の場合色が混じり合わないことなどの特性が要求されている。ここで、特に問題になるのは、被記録体として紙を用いた場合その浸透性の違う繊維によるにじみの発生が生じやすいということである。
【０００４】
従来のインクジェット記録用インクでは特公平２−２９０７号公報のように湿潤剤としてグリコールエーテルを用いたり、特公平１−１５５４２号公報のように水溶性有機溶剤、あるいは特公平２−３８３７号公報のように染料溶解促進剤として用いられた例が多かった。
【０００５】
また、浸透性を向上させるため、米国特許第５１５６６７５号明細書のようにジエチレングリコールモノブチルエーテルを添加したり、米国特許第５１８３５０２号明細書のようにアセチレングリコール系の界面活性剤であるサーフィノール４６５（日信化学製）を添加したり、あるいは米国特許第５１９６０５６号明細書のようにジエチレングリコールモノブチルエーテルとサーフィノール４６５の両方を添加することなどが検討されている。ジエチレングリコールモノ−ｎ−ブチルエーテルはブチルカルビトールと呼ばれ、例えば米国特許第３２９１５８０号明細書に記載されている。あるいは米国特許第２０８３３７２号明細書ではジエチレングリコールのエーテル類をインクに用いることなどが検討されている。
【０００６】
さらに、顔料を用いた例としては多くは主に浸透性を抑えて紙の表面でのインクのぬれを抑えて印字品質を確保する検討がなされ、実用化されている。あるいはグリコールエーテルと顔料との組み合わせは特開昭５６−１４７８６１のように顔料にトリエチレングリコールモノメチルエーテルを用いた例や特開平９−１１１１６５のようにエチレングリコール、ジエチレングリコールあるいはトリエチレングリコールのエーテル類を用いた例などもある。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術ではインクの紙に対する浸透性が不十分な場合が多く、紙の表面でぬれを抑える方法では普通紙特に多用される再生紙に対しては滲んでしまい、印字の乾燥に時間がかかるため連続印字したときに、印字した紙上のインクが乾きにくくすぐ重ねることができないという課題を有していた。また、再生紙は様々な紙の成分が混じっていて、その浸透速度が異なるものの集合体であるため、それらの浸透速度の差によってにじみやすい。そのにじみを低減するため、一般的に紙を加熱する方式などが検討されている。しかし、印字するときに紙その他の被印字物を加熱すると、装置中の加熱部の所定温度までの立ち上げるのに時間がかかったり、装置本体の消費電力が大きくなったり、あるいは紙その他の被印字物にダメージを与えたりするという課題がある。
【０００８】
そして、顔料を用いたインクでは被記録媒体として通常のサイズ剤を有する紙等に印字する場合、そのインクにある程度浸透性を付与しないと顔料が紙等の表面に残り、擦過性が悪くなるという課題もある。しかし、浸透性が中途半端であると、均一な印字を行なうためには紙種が制限されたり、印字画像の低下を引き起こしやすい。
【０００９】
また、顔料を用いたインクでは浸透性を制御するためグリコールエーテル類として特開昭５６−１４７８６１に用いるようなメチルエーテル類を用いることが多い。また、ブチルエーテル類で浸透性を向上させて多くの紙に滲みを少なく印字できる顔料系のインクジェット記録用のインクについても未だ知られていない。
【００１０】
そこで本発明はこのような課題を解決するもので、その目的とするところは、浸透性が非常に速く、普通紙特に近年多用される再生紙に対して、特に加熱手段を設けなくてもほとんど滲まない印字が可能であるインクジェット記録用インクとそのインクを用いるインクジェット記録装置を提供するところにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明のインクジェット記録用インクは、少なくとも水溶性色材、および水を含有するインクジェット記録用インクに下記式（I）で示す構造の物質を含有することを特徴とするインクジェット記録用インクであって、前記式（ I ）におけるｍが０＜ｍ≦５であり、ｎが１〜１０であり、且つｎ／ｍ≧０．５であることを特徴とする。
【００１２】
【化２】
ＥＯとＰＯは分子中に存在することを示していて順序は関係ない。
【００１３】
また、前述のインクジェット記録用インクの色材が水溶性染料および／または水に分散可能にした水溶性顔料であることを特徴とする。
【００１４】
【発明の実施の形態】
本発明は、インクジェット記録に用いられるインクおよびそれを用いたインクジェット記録装置は、印字の乾燥性がよいことや印字のにじみがないこと、すべての被記録体表面に均一に印字できることなどの特性が要求されていることに鑑み、鋭意検討した結果によるものである。
【００１５】
本発明によるインクジェット記録用インクは、少なくとも水溶性色材、および水を含有するインクジェット記録用インクに下記式（I）で示す構造の物質を含有することを特徴とするインクジェット記録用インクであって、前記式（ I ）におけるｍが０＜ｍ≦５であり、ｎが１〜１０であり、且つｎ／ｍ≧０．５であることを特徴とする。
【００１６】
【化３】
ＥＯとＰＯは分子中に存在することを示していて順序は関係ない。
【００１７】
しかしＲにはＰＯが先に付いた構造の方がにじみが低下し印字品質が向上する。
【００１８】
前述の式（Ｉ）におけるｍが０〜５であり、ｎが１〜１０であることを特徴とする。ｎはエチレンオキシ基の数を示すが、最低でも平均で１以上必要になる。１以下では最も分子量が低いブチル基の場合、浸透性が得られにくく、蒸気圧が高くなるので常温で蒸発してヘッドのノズルが詰まりにくくなってしまう弊害がある。ペンチル基以上では水溶性が低下してしまって溶解助剤が必要になり印字品質の向上もあまりない。ｎが１０以上になると泡の発生が多くなり、その泡によって印字に乱れを生じやすくなる。ｍは０〜５である。５を超えると疎水性が高くなるため、ｎが１０であったとしても水溶性が低くなってしまう。ｍおよびｎはインク系中の平均値を示すため各分子は分子量の分布をもっているものを前提とするが、単分散でもよい。これらの式（Ｉ）の物質はアルコールを出発原料として、アルカリ等の雰囲気下でエチレンオキシドやプロピレンオキシドを目標モル量付加することによって形成する方法とアルコールにグリコール類を付加し脱水する方法などがあり、通常は単分散の場合は少ないが蒸留などのプロセスを経て単分散として用いることは何ら問題ない。しかし、残留アルコールはインク系中に１重量％以下が好ましい。１重量％を超えるとヘッドのノズル面でのぬれが発生して印字劣化を生じやすくなったり、アルコール臭の発生などの課題も生じてくる。
【００１９】
また、前術の式（Ｉ）におけるｍおよびｎがｎ／ｍ≧０．５であることを特徴とする。ｎ／ｍ＜０．５では疎水性が高くなりインクへの溶解が難しくなる。
【００２０】
また、前述の式（Ｉ）に示す物質の平均分子量が２０００以下であることを特徴とする。平均分子量は２０００を超えると浸透性の効果が低下する。より好ましくは１０００以下、さらに好ましくは５００以下である。
【００２１】
【発明の実施の形態】
さらに、前述の式（Ｉ）に示すＲが炭素数４〜１５の芳香族環や脂肪族環のような環状であることを特徴とする。炭素数４〜１５の環状化合物としては、ベンゼン環、アルキルベンゼン環、ナフタレン環、アルキルナフタレン環、モルホリン環、ピリジン環、ピラジン巻、ピリミジン環、ピリダジン環、ピペラジン環、ピペリジン環、ジオキサン環、フラン環、チオキサン環、ピロリン環、ピラゾール環、ピラゾリン環、ピロリドン環、ピロリジン環、イミダゾール環、イミダゾリジン環、イミダゾリジノン環、ラクタム環、ラクトン環やこれらにアルキル基やアリル基あるいはベンゼン環などが１または複数ついている構造が挙げられる。これらの中でも特に脂肪族環を有する物質を用いる方がよく、その例としてはシクロアルカンやシクロアルケンがあり、具体的にはシクロブチル環、シクロブチン環、シクロペンチル環、シクロペンチン環、シクロヘキサン環、シクロヘキシン環、シクロヘプタン環、シクロヘプチン環、シクロオクタン環、シクロオクチン環、シクロノナン環、シクロノニン環、シクロデカン環、シクロデチン環やこれらにアルキル基、シクロアルキル基あるいはアリール基などが１または複数付加した構造が挙げられる。
【００２２】
【発明の実施の形態】
前述の式（Ｉ）に示すＲである芳香族環および／または脂肪族環が下記式（II）に示す構造から選ばれた１種以上であることを特徴とする。
式（II）においてＫは炭素数４〜１０のシクロアルカン環またはシクロアルケン環、あるいはベンゼン環またはナフタレン環であり、Ｍは存在しないかまたはＣNＨ2N（Ｎは１〜１２）でありＫに直接ついていて、単数の場合または複数場合（複数の場合構造が異なる場合もある）があることを示し、Ｏは酸素を示す。このように比較的分子量が低い疎水性構造であれは効果がある。そしてそのＲの分子量はＲの分子量が２００以下であることを特徴とする。２００以上であると疎水性の割合が高くなりすぎ、水溶性インクに用いるためには付加されるエチレンオキシの量が多くなり、必然的に分子量が大きくなり粘度が高くなったり、添加量が制限されたりすることに加え、そのように疎水基の分子量が大きすぎると、インクジェットのノズル面の撥水処理面がぬれやすくなり、インク滴が真っ直ぐ飛びにくくなってしまうという課題が生じる。
【００２３】
さらに、前述のインクジェット記録用インクに（ジ）プロピレングリコールモノブチルエーテルを０〜１０重量％含むことを特徴とする。本発明になるインクジェット記録用インクは浸透性が優れるものの例を示しているが、その効果を向上させるものとして（ジ）プロピレングリコールモノブチルエーテルがある。浸透性の必要レベルとして、０〜１０重量％の添加が好ましい。１０重量％を超えると水溶性が低下するので水溶性のインクジェット記録用には使用しづらくなる。より好ましくは０．５〜５重量％である。そして、前述の式（Ｉ）の物質と（ジ）プロピレングリコールモノブチルエーテルの比が１：０〜１：１０であることを特徴とする。１：０即ち添加量０重量％から１：１０即ち式（Ｉ）の物質の１０倍まで添加することが好ましい。１０倍以上になると式（Ｉ）の物質の添加効果が少なくなってしまうし、（ジ）プロピレングリコールモノブチルエーテルの添加量を多くすると溶解性が低下してしまうので使用しづらくなる。
【００２４】
また、前述のインクジェット記録用インクにアセチレングリコール系界面活性剤を０〜５重量％含むことを特徴とする。アセチレングリコール系界面活性剤を添加することで印字品質をさらに向上させることができる。その添加量は０〜５重量％であるが、５重量％を超えると添加してもそれ以上印字品質が向上せず逆に粘度増加などの弊害がでる。より好ましい添加量は０．１〜２重量％である。そして、前述の式（Ｉ）の物質とアセチレングリコール系界面活性剤の比が１：０〜１：３であることを特徴とする。１：０即ち0重量％から１：３即ち式（Ｉ）の物質と３倍量までの添加が好ましい。式（Ｉ）の物質の好ましい添加量が０．５〜３０重量％で最低添加量の０．５重量％のときアセチレングリコール系界面活性剤の添加量は１．５重量％になりこれ以上添加しても添加の効果が低くなりそれ以上の印字品質の向上はなくなるので、この程度までの添加が好ましい。アセチレングリコール系の界面活性剤の例としてはエアープロダクツ社のサーフィノールシリーズがある。
【００２５】
前述のインクジェット記録用インクにジ（トリ）エチレングリコールモノブチルエーテルを０〜２０重量％含むことを特徴とする。式（Ｉ）の物質は構造によっては水溶性が低くなるが、その場合、印字品質の向上と水溶性の観点からジ（トリ）エチレングリコールモノブチルエーテルを添加することが好ましい。その添加量は式（Ｉ）の物質の水溶性に応じて０〜２０重量％と調整する。２０重量％を超えると式（Ｉ）の物質の溶解性を向上させる効果が頭打ちになり添加する効果が低くなり、粘度の上昇という弊害も生じてしまうので使用しづらくなる。そして、前述の式（Ｉ）の物質とジ（トリ）エチレングリコールモノブチルエーテルの比が１：０〜１：１０であることを特徴とする。１：０即ち０重量％の添加から１：１０即ち式（Ｉ）の物質の１０倍まで添加することが好ましい。ジ（トリ）エチレングリコールモノブチルエーテルは式（Ｉ）の物質や低水溶性のアセチレングリコール系の界面活性剤の溶解性を向上させることと印字品質の向上に役立つが、１０倍を超える添加量ではそれらの効果が頭打ちになるのでインクジェット用としては使用しづらくなる。
【００２６】
【発明の実施の形態】
前述のインクジェット記録用インクに分岐してもよい１、２−アルキレングリコールを０〜１０重量％含むことを特徴とする。そして、前述のインクジェット記録用インクに用いる１、２−アルキレングリコールが１、２−ペンタンジオールおよび／または１、２−ヘキサンジオールであることを特徴とする。にじみの低減やインク品質にはこの2種が他の１、２−アルキレングリコールより好適であり、特に１、２−ヘキサンジオールがよい。
【００２７】
前述の式（Ｉ）の物質と前記１、２−アルキレングリコールの比が１：０〜１：１０であることを特徴とする。１、２−アルキレングリコールと式（Ｉ）の化合物は１：０即ち０重量％の添加から１：１０即ち式（Ｉ）の物質の１０倍まで添加することが好ましい。１、２−アルキレングリコールは式（Ｉ）の物質や低水溶性のアセチレングリコール系の界面活性剤の溶解性を向上させることと印字品質の向上に役立つが、１０倍を超える添加量ではそれらの効果が頭打ちになり、粘度が上昇するのでインクジェット用としては使用しづらくなる。
【００２８】
また、前述のインクジェット記録用インクの色材が水溶性染料および／または水に分散可能にした水溶性顔料であることを特徴とする。本発明では色材として水溶性染料および／または水に分散可能にした水溶性顔料を用いることができる。水溶性染料の例としては酸性染料、塩基性染料、直接染料の他に分散染料を用いることができる。また、顔料は水に分散可能にした水溶性顔料を用いることができる。そして、前述のインクジェット記録用インクに用いる顔料が表面酸化によって水に分散可能となっていることを特徴とする。表面酸化の方法はカーボンブラックや有機顔料の表面にカルボキシ基、ヒドロキシル基、カルボニル基あるいはスルホン基などが付くように酸化剤などで処理する方法がある。このように顔料の直接酸化であるため本発明で用いるとよいとする式（Ｉ）の物質や（ジ）プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジ（トリ）エチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類でも安定であるため、分散剤で分散させたものより過酷な条件に耐え、高温や低温でも安定な使用範囲の広いインクジェット記録用インクとすることができる。
【００２９】
本発明におけるインクジェット記録システムのインクにおいてはその成分として、防腐剤、酸化防止剤、導電率調整剤、ｐＨ調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、酸素吸収剤等の添加剤は適宜用いることができる。
【００３０】
インクのノズル前面で乾燥を抑えるために水溶性のあるグリコール類を添加することが好ましく、その例としてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、分子量２０００以下、好ましくは１０００以下のポリエチレングリコール、１、３−プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、イソブチレングリコール、１、４−ブタンジオール、１、３−ブタンジオール、１、５−ペンタンジオール、１、６−ヘキサンジオール、グリセリン、メソエリスリトール、ペンタエリスリトールなどがある。
【００３１】
また、本発明においてはノズル前面でインクが乾燥して詰まることを抑制するために、多くの種類の糖類を用いることもできる。単糖類および多糖類があり、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ラクトース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトース、マルトース、セロビオース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等の他にアルギン酸およびその塩、シクロデキストリン類、セルロース類を用いることができる。そしてその添加量は０．０５％以上で３０％以下がよい。０．０５％未満ではインクがヘッドの先端で乾燥して詰まる目詰まり現象を回復させる効果は少なく、３０％を超えるとインクの粘度が上昇して適切な印字ができなくなる。一般的な糖類である単糖類および多糖類のグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ラクトース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトース、マルトース、セロビオース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等のより好ましい添加量は３〜２０％である。アルギン酸およびその塩、シクロデキストリン類、セルロース類はインクにしたときの粘度が高くなり過ぎない程度の添加量にする必要がある。
【００３２】
その他に水と相溶性を有し、インクに含まれる水との溶解性の低いグリコールエーテル類やインク成分の溶解性を向上させ、さらに被記録体たとえば紙に対する浸透性を向上させ、あるいはノズルの目詰まりを防止するために用いることのできるものとして、エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノールなどの炭素数１から４のアルキルアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−ｎ−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−ｉｓｏ−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−ｉｓｏ−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−ｎ−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−ｎ−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−ｎ−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−ｔ−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−ｔ−ブチルエーテル、１−メチル−１−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−ｔ−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−ｎ−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−ｉｓｏ−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−ｎ−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−ｉｓｏ−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−ｎ−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−ｎ−ブチルエーテルなどのグリコールエーテル類、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ソルビット、ソルビタン、アセチン、ジアセチン、トリアセチン、スルホランなどがあり、これらを適宜選択して使用することができる。
【００３３】
また、本発明になるインクにはさらに浸透性を制御するため、あるいは式（Ｉ）の物質の水溶性を向上させるために他の界面活性剤を添加することも可能である。添加する界面活性剤は本実施例に示すインク系との相溶性のよい界面活性剤が好ましく、界面活性剤のなかでも浸透性が高く安定なものがよい。その例としては、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤などがあげられる。両性界面活性剤としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、２−アルキル−Ｎ−カルボキシメチル−Ｎ−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンその他イミダゾリン誘導体などがある。非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレートなどのエステル系、その他フッ素アルキルエステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩などの含フッ素系界面活性剤などがある。
【００３４】
また、例えば防腐剤・防かび剤として安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、２−ピリジンチオール−１−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、１，２−ジベンジソチアゾリン−３−オン（ＩＣＩ社のプロキセルＣＲＬ、プロキセルＢＤＮ、プロキセルＧＸＬ、プロキセルＸＬ−２、プロキセルＴＮ）などを添加してもよい。
【００３５】
あるいはまた、ｐＨ調整剤、溶解助剤あるは酸化防止剤としてジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、モルホリンなどのアミン類およびそれらの変成物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの無機塩類、水酸化アンモニウム、４級アンモニウム水酸化物（テトラメチルアンモニウムなど）、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムなどの炭酸塩類その他燐酸塩など、あるいは２−ピロリドン、Ｎ−メチル−２−ピロリドン、ピペラジン、ピペリジン、ジメチルイミダゾリジノン、イミダゾリジノン等の含窒素化合物、尿素、チオ尿素、テトラメチル尿素、アラントインなどの尿素類、アロハネート、メチルアロハネートなどのアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、Ｌ−アスコルビン酸およびその塩などがある。また、市販の酸化防止剤、紫外線吸収剤なども用いることができる。その例としてはチバガイギーのＴｉｎｕｖｉｎ３２８、９００、１１３０、３８４、２９２、１２３、１４４、６２２、７７０、２９２、Ｉｒｇａｃｏｒ２５２、１５３、Ｉｒｇａｎｏｘ１０１０、１０７６、１０３５、ＭＤ１０２４など、あるいはランタニドの酸化物などがある。
【００３６】
さらに、粘度調整剤としては、ロジン類、アルギン酸類、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸塩、ポリビニルピロリドン、アラビアゴムスターチなどがある。
【００３７】
【実施例】
次に具体的な実施の形態について説明する。
【００３８】
本発明において示す水溶性の色材は染料を用いる場合と顔料を用いる場合および染料と顔料を用いる場合について述べる。
【００３９】
下表における水溶性顔料１〜４は粒径１０〜３００ｎｍのカーボンブラックまたは有機顔料の表面を酸化による分散処理して末端がカルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホン基などがある構造のものになる。（）中にそれぞれの平均粒径をｎｍ単位で示す。水溶性染料１はダイレクトブラック１５４、水溶性染料２はダイレクトイエロー１３２、水溶性染料３はダイレクトブルー８６、水溶性染料４はアシッドレッド５２である。
【００４０】
実施例１ 添加量（重量％）
水溶性顔料１（１０５） ５．０
式（Ｉ）の物質（１） ８．０
ＤＥＧｍＢＥ ２．０
グリセリン ６．０
１，５−ペンタンジオール ５．０
トリエタノールアミン ０．８
イオン交換水 残量
尚、式（Ｉ）の物質（１）のＲはテトラヒドロフルフリルアルコール基であり、ｍが１．５でｎが３である。また、水溶性顔料１はカーボンブラックの表面にカルボキシル基が付くように表面処理したものである。
【００４１】
実施例２
水溶性顔料２（８５） ４．５
式（Ｉ）の物質（２） １０．０
ジプロピレングリコール ５．０
サーフィノール４６５ １．２
トリエタノールアミン ０．９
イオン交換水 残量
尚、式（Ｉ）の物質（２）はＲがシクロヘキサノール基であり、ｍが１．３でｎが６である。また、水溶性顔料２はカーボンブラックの表面にスルホン酸ナトリウム基が付くように表面処理したものである。
【００４２】
実施例３
水溶性顔料３（９０） ５．５
式（Ｉ）の物質（３） １０．０
ジエチレングリコール ７．０
チオジグリコール ３．５
１，６−ヘキサンジオール ５．０
トリエタノールアミン １．０
水酸化カリウム ０．１
イオン交換水 残量
尚、式（Ｉ）の物質（３）はＲがベンジルアルコール基とα−エチルベンジルアルコール基であり、ベンジルアルコール基がｍが１．５でｎが３で、α−エチルベンジルアルコール基がｍが１．５でｎが６である。また、水溶性顔料３はキナクリドンの表面にスルホン酸基が付くように表面処理したものである。
【００４３】
実施例４
水溶性顔料４（８０） ５．０
水溶性染料１ １．０
式（Ｉ）の物質（４） ８．０
ＴＥＧｍＢＥ ３．０
ジエチレングリコール ３．０
１、５−ペンタンジオール ２．０
ジメチル−２−イミダゾリジノン ２．０
安息香酸ナトリウム ０．１
トリエタノールアミン ０．７
イオン交換水 残量
尚、式（Ｉ）の物質（４）はＲがシクロヘキシルカルビノール基であり、ｍが０．５でｎが５である。また、水溶性顔料４はフタロシアニンの表面にスルホン酸基が付くように表面処理したものである。
【００４４】
実施例５
水溶性顔料１（１０５） ３．０
水溶性染料１ １．０
式（Ｉ）の物質（５） ７．０
ＤＥＧｍＢＥ ２．０
グリセリン １４．０
トリエタノールアミン ０．９
イオン交換水 残量
尚、式（Ｉ）の物質（５）はＲがα−ナフトール基５０％とシクロヘプタノール基５０％の混合であり、α−ナフトール基がｍが２でｎが１０であり、シクロヘプタノール基がｍが０でｎが４である。
【００４５】
実施例６
水溶性染料２ ５．０
式（Ｉ）の物質（６） ６．０
ＴＥＧｍＢＥ ４．０
グリセリン １５．０
チオジグリコール ２．０
１、５−ペンタンジオール １．０
トリエタノールアミン ０．９
イオン交換水 残量
尚、式（Ｉ）の物質（６）はＲがシクロペンタノール基であり、ｍが１でｎが７である。
【００４６】
実施例７
水溶性染料３ ５．０
式（Ｉ）の物質（７） １０．０
ＤＥＧｍＢＥ ３．０
グリセリン ５．０
トリメチロールプロパン １．０
トリメチロールエタン １．０
サーフィノール４６５ １．０
トリエタノールアミン ０．５
ＫＯＨ ０．０５
イオン交換水 残量
尚、式（Ｉ）の物質（７）はＲがパラメチルベンジルアルコール基５０％とオルトメチルベンジルアルコール基５０％の混合であり、パラメチルベンジルアルコール基がｍが１でｎが９であり、オルトメチルベンジルアルコール基がｍが１でｎが５．５である。
【００４７】
実施例８
水溶性染料４ ５．５
式（Ｉ）の物質（８） ６．０
１、２−ヘキサンジオール １．５
グリセリン ５．０
ジエチレングリコール ５．０
テトラプロピレングリコール ５．０
トリエタノールアミン ０．９
ＫＯＨ ０．１
イオン交換水 残量
尚、式（Ｉ）の物質（８）はＲがクレゾール基５０％とパラ−ｔ−ブチルフェノール基３０％、クミノール基２０％の混合である。クレゾール基のｍが０．３でｎが６、パラ−ｔ−ブチルフェノール基がｍが１でｎが７、クミノール基がｍが１．５でｎが４．５である。
【００４８】
比較例に用いたインクの組成は以下になる。比較例で示す顔料はランダム共重合型スチレンアクリル酸系分散剤を用いて分散させたカーボンブラックを用いた。顔料の平均粒径をｎｍ単位で（）中に示す。
【００４９】
比較例１
水溶性顔料９（９０） ５．０
グリセリン １０．０
分散剤 ３．０
非イオン系界面活性剤 １．０
イオン交換水 残量
比較例２
水溶性染料（フードブラック２） ５．５
ＤＥＧｍＭＥ ７．０
ジエチレングリコール １０．０
２−ピロリドン ５．０
イオン交換水 残量
ＤＥＧｍＭＥ：ジエチレングリコールモノメチルエーテル
比較例３
水溶性顔料１１（１１０） ５．５
水溶性染料（フードブラック２） ２．５
ジエチレングリコール １０．０
非イオン系界面活性剤 １．０
イオン交換水 残量
表１に印字の評価結果として文字を印字したときのにじみの評価結果を示す。表１中Ａは極めてよい、Ｂはよい、Ｃは悪い、Ｄは極めて悪いということを示す。
【００５０】
【表１】
表１の結果から明らかなように比較例で用いるようなインクは印字品質が悪く、本発明で用いるインクジェット記録用インクを用いると印字品質が良好なことが分かる。
【００５２】
尚、これらの印字評価の測定はセイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンタ−ＭＪ−９３０Ｃを用いることによって行なった。これらの評価に用いた紙は、ヨーロッパ、アメリカおよび日本の市販されている普通の紙でＣｏｎｑｕｅｒｏｒ紙、Ｆａｖｏｒｉｔ紙、Ｍｏｄｏ Ｃｏｐｙ紙、Ｒａｐｉｄ Ｃｏｐｙ紙、ＥＰＳＯＮ ＥＰＰ紙、Ｘｅｒｏｘ ４０２４紙、Ｘｅｒｏｘ １０紙、Ｎｅｅｎｈａ Ｂｏｎｄ紙、Ｒｉｃｏｐｙ ６２００紙、やまゆり紙、Ｘｅｒｏｘ Ｒ紙である。
【００５３】
尚、実施例中の残量の水の中にはインクの腐食防止のためプロキセルＸＬ−２を０．１から１％、インクジェットヘッド部材の腐食防止のためベンゾトリアゾールを０．００１から０．０５％、インク系中の金属イオンの影響を低減するためにＥＤＴＡを０．０１から０．０３％添加した。
【００５４】
本発明ではインクジェット記録装置のノズルの先端が撥水構造になっている。これはノズルの先端にインクが固着しにくくするためである。本実施例においてはノズルの先端がステンレス材で形成され、その上にテトラフルオロエチレンおよび／またはフッ素化樹脂とニッケルの共析メッキによってメッキして熱処理を行なった撥水層を形成したものを用いた。この場合、ニッケルに限らず耐酸化性の強い、クロム、チタン、金、白金、銀、イリジウムなどとの共析メッキでもよい。本発明になるインクジェット記録用インクに含まれる式（Ｉ）の物質はインク中に含有されるとインクのぬれ性を向上させる。しかし、ノズル前面が通常のステンレスやその他の金属面では、このぬれ性によって従来のインクジェット記録用インクより印字するときに乱れを生じやい。しかし、通常の水溶性の色材と界面活性剤を用いたインク印字試験ではノズル先端にインクが固着して１００ページ程度から印字の乱れを生じてしまうが、本発明になるインクジェット記録用インクを用いることで２００００ページ以上の連続印字が可能である。
【００５５】
前述の撥水構造面とインクジェット記録用インクの接触角が１５℃から６０℃において５０°以上である必要がある。実使用温度５℃から６０℃で接触角が５０°未満では印字乱れを生じやすくすぐに印字ができなくなってしまう。本発明になる式（Ｉ）の物質は界面活性剤と併用すると浸透性がよく印字がすぐれるが、界面活性剤だけでは接触角が低くなりすぎて数ページで印字の乱れを生じてしまうことが頻繁に生じる。しかし、本発明になるインクジェット記録用インクを用いて接触角を長期に５０°以上に保つことで、印字品質の向上とさらに連続印字を可能にすることができる。
【００５６】
また、本発明になるインクジェット記録装置は前述のヘッド部が電歪素子による応答によってインク滴を吐出させるヘッドを含有している。ヘッド部を加熱する方法ではインクに含まれる色剤やその他の成分が分解されてヘッドが詰まりやすくなってしまう弊害が出てしまう。しかし、電歪素子を用いる場合はこのような問題は生じないので、本発明になるインクジェット記録装置を安定的に成り立たせることができる。
【００５７】
本発明のように色料等の固形物の量が比較的多いインクでは、長い時間吐出しないノズルはノズル前面でインクが乾燥して増粘するため、印字が乱れる現象がでやすい。しかし、インクがノズルの前面で吐出しない程度に微動させることによって、インクが撹袢されてインクの吐出を安定的に行なうことがでる。これを行なうためには電歪素子によることが制御しやすい。ノズル近傍を急速に加熱する方法は泡を発生させるため、このような制御はできない。したがって、この機構を用いて本発明になるインクジェット記録用インクを用いることで、インク中の色材濃度を多くすることができ、色材が顔料である場合、エマルジョン等の泡立ちやすい物質を用いても色濃度を高くしてしかも安定的にインクを吐出することが可能となる。
【００５８】
その、インクジェット記録装置において微動を行なうためには本実施例に記載の色材の添加量が重量で３％以上で１５％以下であり式（Ｉ）の物質が３重量％以上１５重量％以下である必要がある。添加量が少ない場合はこのような機構は必要でない場合が多く、顔料の添加量が多い場合はそれ以上色濃度は増加しにくいため意味がなく、式（Ｉ）の物質が多い場合は粘度が高くなりすぎたり浸透性が頭打ちになって印字品質のそれ以上の向上が見込めない。またその微動の効果があまりなくなりインクが遅れて吐出されやすくなる現象がでてしまう。したがって上述の範囲が好ましい。より好ましい添加量は両物質とも５％〜１０％である。また、この微動はインクが吐出されない部分を、インクが吐出されないときに行なわれるようになっている必要がある。しかし通常の界面活性剤を用いると浸透性があるものはこの微動で次第にノズル先端がぬれやすくなりこの微動の制御が難しくなる。浸透性がないものは泡立ちやすくなってしまったり印字品質が低下したりしてしまう。本発明になるインクジェット記録用インク印字品質を良好にし、泡立ちが少なくノズルの先端もぬらしにくいのでこの微動の制御が容易になる。
【００５９】
以上のように、本発明においては印字画像の紙等の被記録体に対するにじみが低減される高品質で実用性の高いインクジェット記録用インクを提供することができる。
【００６０】
尚、本発明はこれらの実施例に限定されると考えるべきではなく、本発明の主旨を逸脱しない限り種々の変更は可能である。
【００６１】
【発明の効果】
以上述べたように本発明は従来不十分であった普通紙、特に再生紙に対してほとんど滲まない印字が可能なインクジェット記録用インクを提供することが少ないインクジェット記録装置を提供するという効果を有する。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink for ink jet recording capable of obtaining high print quality with respect to plain paper, recycled paper or coated paper.
[0002]
[Prior art]
Inkjet recording is a method of recording characters and figures on the surface of a recording medium by ejecting ink as small droplets from a fine nozzle. As an ink jet recording method, an electric signal is converted into a mechanical signal using an electrostrictive element, and ink stored in the nozzle head is intermittently ejected to record characters and symbols on the surface of the recording medium, nozzle head A method of recording characters and symbols on the surface of a recording medium by rapidly heating a part of the ink stored in the part to generate a bubble by rapidly heating a part close to the discharge part and then intermittently discharging it by volume expansion due to the bubble. Etc. have been put to practical use.
[0003]
Ink used for such ink jet recording has good dryness of printing, no blur of printing, can be printed uniformly on the surface of all recording media, and colors do not mix in the case of multiple colors The characteristics are required. Here, a particular problem is that when paper is used as the recording medium, bleeding is likely to occur due to fibers having different permeability.
[0004]
In conventional inkjet recording inks, glycol ether is used as a wetting agent as in JP-B-2-2907, a water-soluble organic solvent as in JP-B-1-15542, or JP-B-2-3837. As described above, there are many examples of use as a dye dissolution accelerator.
[0005]
Further, in order to improve the permeability, diethylene glycol monobutyl ether is added as in US Pat. No. 5,156,675, or Surfynol 465, which is an acetylene glycol-based surfactant as in US Pat. No. 5,183,502 ( Nissin Chemical Co., Ltd.) or the addition of both diethylene glycol monobutyl ether and Surfynol 465 as in US Pat. No. 5,196,056 has been studied. Diethylene glycol mono-n-butyl ether is called butyl carbitol and is described, for example, in US Pat. No. 3,291,580. Alternatively, US Pat. No. 2,083,372 discusses the use of diethylene glycol ethers for ink.
[0006]
Furthermore, many examples using pigments have been put into practical use, and studies have been made to ensure printing quality mainly by suppressing permeability and suppressing ink wetting on the paper surface. Alternatively, the combination of glycol ether and pigment may be exemplified by using triethylene glycol monomethyl ether as a pigment as disclosed in JP-A-56-147661, or using ethylene glycol, diethylene glycol or triethylene glycol ethers as described in JP-A-9-111165. There are also examples.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in many cases, the conventional technique has insufficient ink permeability to paper, and the method of suppressing wetting on the paper surface bleeds on plain paper, especially recycled paper, and it takes time to dry the print. Therefore, when continuous printing is performed, the ink on the printed paper is difficult to dry and cannot be stacked immediately. In addition, recycled paper is a collection of various paper components mixed in different penetration speeds, and therefore easily bleeds due to the difference in penetration speed. In order to reduce the blur, a method of heating paper is generally considered. However, if paper or other printed material is heated during printing, it takes time for the heating unit in the apparatus to rise to a predetermined temperature, the power consumption of the main body of the apparatus increases, or paper or other objects to be printed. There is a problem of damaging the printed matter.
[0008]
In addition, when printing on paper or the like having a normal sizing agent as a recording medium with an ink using a pigment, the pigment remains on the surface of the paper or the like unless the ink is given a certain degree of penetrability, resulting in poor scratching properties. There are also challenges. However, if the penetrability is halfway, the type of paper is limited or a printed image is liable to be lowered in order to perform uniform printing.
[0009]
In addition, in an ink using a pigment, in order to control the permeability, methyl ethers such as those used in JP-A-56-147861 are often used as glycol ethers. In addition, a pigment-based ink for ink jet recording that can improve the permeability with butyl ether and print on many papers with less bleeding is not yet known.
[0010]
Therefore, the present invention solves such problems, and the object of the present invention is to have a very high permeability, and almost no need to provide a heating means for plain paper, particularly recycled paper that is frequently used in recent years. An object of the present invention is to provide an ink for ink jet recording capable of printing without bleeding and an ink jet recording apparatus using the ink.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The inkjet recording ink of the present invention, an inkjet recording ink characterized by containing a substance having a structure shown by the least water-soluble coloring material, and the following formula in an ink jet recording ink containing water (I) In the formula ( I ), m is 0 <m ≦ 5, n is 1 to 10, and n / m ≧ 0.5.
[0012]
[Chemical 2]
EO and PO are present in the molecule and the order is not relevant.
[0013]
Further, the color material of the ink for ink jet recording described above is a water-soluble dye and / or a water-soluble pigment that can be dispersed in water.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink used for ink jet recording and an ink jet recording apparatus using the ink having characteristics such as good printing dryness, no print blur, and uniform printing on the surface of all recording media. This is due to the result of earnest examination in view of the demand.
[0015]
Jet recording ink according to the present invention provides an ink jet recording ink characterized by containing a substance having a structure shown by the least water-soluble coloring material, and the following formula in an ink jet recording ink containing water (I) In the formula ( I ), m is 0 <m ≦ 5, n is 1 to 10, and n / m ≧ 0.5.
[0016]
[Chemical 3]
EO and PO are present in the molecule and the order is not relevant.
[0017]
However, the structure with PO attached to R has a lower blur and improves print quality.
[0018]
In the above formula (I), m is 0-5, and n is 1-10. n represents the number of ethyleneoxy groups, but at least 1 is required on average. If the molecular weight is 1 or less, the butyl group having the lowest molecular weight is difficult to obtain permeability, and the vapor pressure becomes high. Above the pentyl group, the water solubility is lowered, so that a dissolution aid is required, and the print quality is not significantly improved. When n is 10 or more, the generation of bubbles increases, and the bubbles tend to disturb the printing. m is 0-5. If it exceeds 5, the hydrophobicity increases, so even if n is 10, the water solubility becomes low. Since m and n indicate average values in the ink system, it is assumed that each molecule has a molecular weight distribution, but it may be monodispersed. These substances of formula (I) include a method of forming by adding a target molar amount of ethylene oxide or propylene oxide in an atmosphere such as an alkali using alcohol as a starting material, and a method of adding a glycol to the alcohol and dehydrating it. Usually, there are few cases of monodispersion, but there is no problem in using it as a monodisperse through a process such as distillation. However, the residual alcohol is preferably 1% by weight or less in the ink system. When the amount exceeds 1% by weight, wetting on the nozzle surface of the head is likely to cause printing deterioration, and problems such as the generation of an alcohol odor also occur.
[0019]
Further, m and n in the previous formula (I) are n / m ≧ 0.5. When n / m <0.5, the hydrophobicity becomes high and the dissolution in the ink becomes difficult.
[0020]
The average molecular weight of the substance represented by the above formula (I) is 2000 or less. If the average molecular weight exceeds 2000, the permeability effect is reduced. More preferably, it is 1000 or less, More preferably, it is 500 or less.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Further characterized in that R in Formula (I) described above is a cyclic, such as an aromatic ring or aliphatic ring having 4 to 15 carbon atoms. Examples of the cyclic compound having 4 to 15 carbon atoms include benzene ring, alkylbenzene ring, naphthalene ring, alkylnaphthalene ring, morpholine ring, pyridine ring, pyrazine winding, pyrimidine ring, pyridazine ring, piperazine ring, piperidine ring, dioxane ring, furan ring , Thioxan ring, pyrroline ring, pyrazole ring, pyrazoline ring, pyrrolidone ring, pyrrolidine ring, imidazole ring, imidazolidine ring, imidazolidinone ring, lactam ring, lactone ring, and an alkyl group, an allyl group, or a benzene ring. Or, a structure having a plurality of them is mentioned. Among these, it is particularly preferable to use a substance having an aliphatic ring, and examples thereof include cycloalkanes and cycloalkenes, specifically, cyclobutyl ring, cyclobutyne ring, cyclopentyl ring, cyclopentine ring, cyclohexane ring, cyclohexyne ring. , A cycloheptane ring, a cycloheptine ring, a cyclooctane ring, a cyclooctyne ring, a cyclononane ring, a cyclononine ring, a cyclodecane ring, a cyclodecine ring, or a structure in which one or more alkyl groups, cycloalkyl groups, aryl groups, or the like are added to these. .
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Wherein the aromatic ring and / or an aliphatic ring is a R shown in the aforementioned formula (I) is at least one member selected from the structure represented by the following formula (II).
In formula (II), K is a cycloalkane ring or cycloalkene ring having 4 to 10 carbon atoms, a benzene ring or a naphthalene ring, M is absent or C N H 2N (N is 1 to 12), and K It is directly attached to and indicates that there is a singular case or a plurality of cases (a plurality of cases may have different structures), and O represents oxygen. Such a hydrophobic structure having a relatively low molecular weight is effective. The molecular weight of R is characterized in that the molecular weight of R is 200 or less. If it is 200 or more, the proportion of hydrophobicity becomes too high, and the amount of added ethyleneoxy increases for use in water-soluble ink, which inevitably increases the molecular weight and increases the viscosity, and limits the amount of addition. In addition to this, if the molecular weight of the hydrophobic group is too large, the water-repellent surface of the inkjet nozzle surface is likely to be wetted, causing a problem that ink droplets are difficult to fly straight.
[0023]
Furthermore, 0-10% by weight of (di) propylene glycol monobutyl ether is included in the above-described ink for ink jet recording. The ink for ink jet recording according to the present invention shows an example having excellent penetrability, and (di) propylene glycol monobutyl ether is available to improve the effect. As a necessary level of permeability, addition of 0 to 10% by weight is preferable. If it exceeds 10% by weight, the water solubility decreases, making it difficult to use for water-soluble inkjet recording. More preferably, it is 0.5 to 5% by weight. The ratio of the substance of formula (I) to (di) propylene glycol monobutyl ether is 1: 0 to 1:10. It is preferred to add 1: 0, ie 0% by weight, to 1:10, ie 10 times the substance of formula (I). When it is 10 times or more, the effect of adding the substance of formula (I) is reduced, and when the amount of (di) propylene glycol monobutyl ether is increased, the solubility is lowered and it is difficult to use.
[0024]
Further, the ink-jet recording ink described above is characterized by containing 0 to 5% by weight of an acetylene glycol surfactant. Printing quality can be further improved by adding an acetylene glycol surfactant. The added amount is 0 to 5% by weight. However, if the added amount exceeds 5% by weight, even if added, the print quality is not further improved, and adverse effects such as an increase in viscosity occur. A more preferable addition amount is 0.1 to 2% by weight. The ratio of the substance of formula (I) to the acetylene glycol surfactant is 1: 0 to 1: 3. Preference is given to additions of 1: 0, ie 0% by weight, to 1: 3, ie substances of formula (I) up to 3 times the amount. When the preferred addition amount of the substance of the formula (I) is 0.5 to 30% by weight and the minimum addition amount is 0.5% by weight, the addition amount of the acetylene glycol surfactant becomes 1.5% by weight and is added more than this. However, since the effect of the addition is reduced and the print quality is not further improved, the addition up to this level is preferable. Examples of acetylene glycol surfactants include the Surfynol series from Air Products.
[0025]
The above-mentioned ink for ink jet recording contains 0 to 20% by weight of di (tri) ethylene glycol monobutyl ether. Depending on the structure, the substance of the formula (I) has low water solubility. In that case, it is preferable to add di (tri) ethylene glycol monobutyl ether from the viewpoint of improving print quality and water solubility. The addition amount is adjusted to 0 to 20% by weight depending on the water solubility of the substance of formula (I). If it exceeds 20% by weight, the effect of improving the solubility of the substance of formula (I) will reach its peak, the effect of addition will be low, and the adverse effect of increased viscosity will be caused, making it difficult to use. The ratio of the substance of formula (I) to di (tri) ethylene glycol monobutyl ether is 1: 0 to 1:10. It is preferred to add from 1: 0, i.e. 0% by weight, up to 1:10, i.e. 10 times the substance of formula (I). Di (tri) ethylene glycol monobutyl ether helps to improve the solubility of substances of formula (I) and low water-soluble acetylene glycol surfactants and to improve printing quality. Since these effects reach their peak, they are difficult to use for inkjet.
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
It is characterized by containing 0 to 10% by weight of 1,2-alkylene glycol which may be branched into the above-described ink for ink jet recording. The 1,2-alkylene glycol used in the ink jet recording ink is 1,2-pentanediol and / or 1,2-hexanediol. These two types are more suitable than other 1,2-alkylene glycols for reducing bleeding and ink quality, and 1,2-hexanediol is particularly preferable.
[0027]
The ratio of the substance of formula (I) to the 1,2-alkylene glycol is 1: 0 to 1:10. 1,2-alkylene glycol and the compound of formula (I) are preferably added from 1: 0 or 0% by weight up to 1:10 or 10 times the substance of formula (I). 1,2-alkylene glycol is useful for improving the solubility of substances of the formula (I) and low water-soluble acetylene glycol surfactants and improving the printing quality. The effect reaches its peak and the viscosity increases, making it difficult to use for inkjet.
[0028]
Further, the color material of the ink for ink jet recording described above is a water-soluble dye and / or a water-soluble pigment that can be dispersed in water. In the present invention, a water-soluble dye and / or a water-soluble pigment that is dispersible in water can be used as a coloring material. Examples of water-soluble dyes that can be used include disperse dyes in addition to acid dyes, basic dyes, and direct dyes. As the pigment, a water-soluble pigment that is dispersible in water can be used. And the pigment used for the above-mentioned inkjet recording ink is dispersible in water by surface oxidation. As a method of surface oxidation, there is a method of treating the surface of carbon black or organic pigment with an oxidizing agent or the like so that a carboxy group, a hydroxyl group, a carbonyl group or a sulfone group is attached. As described above, since it is a direct oxidation of the pigment, the substance of formula (I) that is preferably used in the present invention and glycol ethers such as (di) propylene glycol monobutyl ether and di (tri) ethylene glycol monobutyl ether are also stable. Therefore, it can withstand conditions more severe than those dispersed with a dispersant, and can be an ink for ink jet recording having a wide range of use even at high and low temperatures.
[0029]
In the ink of the ink jet recording system of the present invention, additives such as preservatives, antioxidants, conductivity adjusters, pH adjusters, viscosity adjusters, surface tension adjusters, oxygen absorbers, and the like are appropriately used as components. Can do.
[0030]
It is preferable to add water-soluble glycols in order to suppress drying in front of the ink nozzle. Examples include ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, tripropylene glycol, and a molecular weight of 2000 or less. , Preferably 1000 or less polyethylene glycol, 1,3-propylene glycol, isopropylene glycol, isobutylene glycol, 1,4-butanediol, 1,3-butanediol, 1,5-pentanediol, 1,6-hexanediol Glycerin, mesoerythritol, pentaerythritol and the like.
[0031]
In the present invention, many kinds of saccharides can be used in order to prevent the ink from being dried and clogged in front of the nozzle. There are monosaccharides and polysaccharides, as well as glucose, mannose, fructose, ribose, xylose, arabinose, lactose, galactose, aldonic acid, glucitolose, maltose, cellobiose, sucrose, trehalose, maltotriose, etc. Dextrins and celluloses can be used. The addition amount is preferably 0.05% or more and 30% or less. If it is less than 0.05%, the effect of recovering the clogging phenomenon in which the ink dries and clogs at the tip of the head is small, and if it exceeds 30%, the viscosity of the ink increases and appropriate printing cannot be performed. Monosaccharides and polysaccharides that are common saccharides and more preferable addition amounts of glucose, mannose, fructose, ribose, xylose, arabinose, lactose, galactose, aldonic acid, glucitol, maltose, cellobiose, sucrose, trehalose, maltotriose, etc. Is 3 to 20%. Alginic acid and its salts, cyclodextrins, and celluloses need to be added in such an amount that the viscosity does not become too high when made into an ink.
[0032]
In addition, it is compatible with water, improves the solubility of glycol ethers and ink components that are poorly soluble in water contained in the ink, further improves the permeability to the recording medium such as paper, or the nozzle C1-C4 alkyl alcohols such as ethanol, methanol, butanol, propanol, isopropanol, ethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol monobutyl ether can be used to prevent clogging , Ethylene glycol monomethyl ether acetate, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol mono-n-propyl ether, ethylene glycol mono-iso-propyl Pill ether, diethylene glycol mono-iso-propyl ether, ethylene glycol mono-n-butyl ether, diethylene glycol mono-n-butyl ether, triethylene glycol mono-n-butyl ether, ethylene glycol mono-t-butyl ether, diethylene glycol mono-t-butyl ether, 1-methyl-1-methoxybutanol, propylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monoethyl ether, propylene glycol mono-t-butyl ether, propylene glycol mono-n-propyl ether, propylene glycol mono-iso-propyl ether, dipropylene glycol monomethyl Ether, dipropylene glycol monoethyl ether, dipropylene glycol -Glycol ethers such as n-propyl ether, dipropylene glycol mono-iso-propyl ether, propylene glycol mono-n-butyl ether, dipropylene glycol mono-n-butyl ether, formamide, acetamide, dimethyl sulfoxide, sorbit, sorbitan, acetin , Diacetin, triacetin, sulfolane and the like, which can be appropriately selected and used.
[0033]
In addition, other surfactants can be added to the ink according to the present invention to further control the permeability or to improve the water solubility of the substance of formula (I). The surfactant to be added is preferably a surfactant having good compatibility with the ink system shown in this embodiment, and among the surfactants, those having high permeability and stability are preferable. Examples thereof include amphoteric surfactants and nonionic surfactants. Amphoteric surfactants include lauryldimethylaminoacetic acid betaine, 2-alkyl-N-carboxymethyl-N-hydroxyethylimidazolinium betaine, coconut oil fatty acid amidopropyldimethylaminoacetic acid betaine, polyoctylpolyaminoethylglycine and other imidazoline derivatives. is there. Nonionic surfactants include polyoxyethylene nonyl phenyl ether, polyoxyethylene octyl phenyl ether, polyoxyethylene dodecyl phenyl ether, polyoxyethylene alkyl allyl ether, polyoxyethylene oleyl ether, polyoxyethylene lauryl ether, polyoxyethylene Ethers such as ethylene alkyl ether and polyoxyalkylene alkyl ether, polyoxyethylene oleic acid, polyoxyethylene oleate, polyoxyethylene distearate, sorbitan laurate, sorbitan monostearate, sorbitan monooleate, sorbitan sesquis Esters such as oleate, polyoxyethylene monooleate, polyoxyethylene stearate, etc. Alkyl esters, and the like fluorine-containing surfactants such as perfluoroalkyl carboxylates.
[0034]
Further, for example, sodium benzoate, sodium pentachlorophenol, sodium 2-pyridinethiol-1-oxide, sodium sorbate, sodium dehydroacetate, 1,2-dibenzisothiazolin-3-one (as preservatives and fungicides) ICI's Proxel CRL, Proxel BDN, Proxel GXL, Proxel XL-2, Proxel TN) and the like may be added.
[0035]
Alternatively, pH adjusters, solubilizers or antioxidants such as diethanolamine, triethanolamine, tripropanolamine, morpholine and other amines and their modifications, potassium hydroxide, sodium hydroxide, lithium hydroxide, etc. Inorganic salts, ammonium hydroxide, quaternary ammonium hydroxide (such as tetramethylammonium), carbonates such as potassium carbonate, sodium carbonate, lithium carbonate, and other phosphates, or 2-pyrrolidone, N-methyl-2-pyrrolidone, Nitrogenous compounds such as piperazine, piperidine, dimethylimidazolidinone, imidazolidinone, ureas such as urea, thiourea, tetramethylurea, allantoin, allophanates such as allophanate, methylallohanate, biuret, dimethylbiuret, Including biurets such as tetramethyl biuret, and the like L- ascorbic acid and salts thereof. Commercially available antioxidants, ultraviolet absorbers and the like can also be used. Examples include Ciba-Geigy Tinuvin 328, 900, 1130, 384, 292, 123, 144, 622, 770, 292, Irgacor 252, 153, Irganox 1010, 1076, 1035, MD1024, or lanthanide oxides.
[0036]
Furthermore, examples of the viscosity modifier include rosins, alginic acids, polyvinyl alcohol, hydroxypropylcellulose, carboxymethylcellulose, hydroxyethylcellulose, methylcellulose, polyacrylate, polyvinylpyrrolidone, gum arabic starch and the like.
[0037]
【Example】
Next, specific embodiments will be described.
[0038]
The case where a dye is used as the water-soluble colorant shown in the present invention, a case where a pigment is used, and a case where a dye and a pigment are used will be described.
[0039]
The water-soluble pigments 1 to 4 in the table below have a structure in which the surface of carbon black or organic pigment having a particle size of 10 to 300 nm is subjected to dispersion treatment by oxidation and has a carbonyl group, a carboxyl group, a hydroxyl group, a sulfone group, etc. Become. Each average particle diameter is shown in nm in (). Water-soluble dye 1 is direct black 154, water-soluble dye 2 is direct yellow 132, water-soluble dye 3 is direct blue 86, and water-soluble dye 4 is acid red 52.
[0040]
Example 1 Amount added (% by weight)
Water-soluble pigment 1 (105) 5.0
Substance (1) of formula (I) 8.0
DEGmBE 2.0
Glycerin 6.0
1,5-pentanediol 5.0
Triethanolamine 0.8
Ion-exchanged water The remaining amount R of the substance (1) of the formula (I) is a tetrahydrofurfuryl alcohol group, m is 1.5 and n is 3. In addition, the water-soluble pigment 1 is a surface treatment so that a carboxyl group is attached to the surface of carbon black.
[0041]
Example 2
Water-soluble pigment 2 (85) 4.5
Substance of formula (I) (2) 10.0
Dipropylene glycol 5.0
Surfinol 465 1.2
Triethanolamine 0.9
The amount of ion-exchanged water In addition, in the substance (2) of the formula (I), R is a cyclohexanol group, m is 1.3, and n is 6. Further, the water-soluble pigment 2 is a surface treatment so that a sodium sulfonate group is attached to the surface of carbon black.
[0042]
Example 3
Water-soluble pigment 3 (90) 5.5
Substance of formula (I) (3) 10.0
Diethylene glycol 7.0
Thiodiglycol 3.5
1,6-hexanediol 5.0
Triethanolamine 1.0
Potassium hydroxide 0.1
The amount of ion-exchanged water In addition, in the substance (3) of the formula (I), R is a benzyl alcohol group and α-ethylbenzyl alcohol group, the benzyl alcohol group is m is 1.5, n is 3, α-ethyl The benzyl alcohol group has m = 1.5 and n = 6. The water-soluble pigment 3 has been surface-treated so that sulfonic acid groups are attached to the surface of quinacridone.
[0043]
Example 4
Water-soluble pigment 4 (80) 5.0
Water-soluble dye 1 1.0
Substance (4) of formula (I) 8.0
TEGmBE 3.0
Diethylene glycol 3.0
1,5-pentanediol 2.0
Dimethyl-2-imidazolidinone 2.0
Sodium benzoate 0.1
Triethanolamine 0.7
The amount of ion-exchanged water In addition, in the substance (4) of the formula (I), R is a cyclohexyl carbinol group, m is 0.5, and n is 5. Further, the water-soluble pigment 4 has been surface-treated so that a sulfonic acid group is attached to the surface of phthalocyanine.
[0044]
Example 5
Water-soluble pigment 1 (105) 3.0
Water-soluble dye 1 1.0
Substance (5) of formula (I) 7.0
DEGmBE 2.0
Glycerol 14.0
Triethanolamine 0.9
Residual amount of ion-exchanged water In addition, in the substance (5) of the formula (I), R is a mixture of 50% α-naphthol group and 50% cycloheptanol group, α-naphthol group is m = 2 and n is 10. The cycloheptanol group is m = 0 and n = 4.
[0045]
Example 6
Water-soluble dye 2 5.0
Substance of formula (I) (6) 6.0
TEGmBE 4.0
Glycerin 15.0
Thiodiglycol 2.0
1,5-pentanediol 1.0
Triethanolamine 0.9
The amount of ion-exchanged water In addition, in the substance (6) of the formula (I), R is a cyclopentanol group, m is 1 and n is 7.
[0046]
Example 7
Water-soluble dye 3 5.0
Substance of formula (I) (7) 10.0
DEGmBE 3.0
Glycerin 5.0
Trimethylolpropane 1.0
Trimethylolethane 1.0
Surfinol 465 1.0
Triethanolamine 0.5
KOH 0.05
Ion-exchanged water The remaining amount of the substance (7) of the formula (I) is that R is a mixture of 50% paramethylbenzyl alcohol group and 50% orthomethylbenzyl alcohol group, m is 1 and n is paramethylbenzyl alcohol group. Is 9, and the orthomethylbenzyl alcohol group has m = 1 and n = 5.5.
[0047]
Example 8
Water-soluble dye 4 5.5
Substance of formula (I) (8) 6.0
1,2-hexanediol 1.5
Glycerin 5.0
Diethylene glycol 5.0
Tetrapropylene glycol 5.0
Triethanolamine 0.9
KOH 0.1
Residual amount of ion-exchanged water In the substance (8) of the formula (I), R is a mixture of 50% cresol group, 30% para-t-butylphenol group and 20% cuminol group. The cresol group m is 0.3 and n is 6, the para-t-butylphenol group m is 1 and n is 7, the cuminol group m is 1.5 and n is 4.5.
[0048]
The composition of the ink used in the comparative example is as follows. The pigment shown in the comparative example was carbon black dispersed using a random copolymer styrene acrylic acid dispersant. The average particle size of the pigment is shown in parentheses in nm units.
[0049]
Comparative Example 1
Water-soluble pigment 9 (90) 5.0
Glycerin 10.0
Dispersant 3.0
Nonionic surfactant 1.0
Ion-exchanged water remaining amount comparison example 2
Water-soluble dye (food black 2) 5.5
DEGmME 7.0
Diethylene glycol 10.0
2-pyrrolidone 5.0
Ion-exchanged water remaining amount DEGMME: Diethylene glycol monomethyl ether comparative example 3
Water-soluble pigment 11 (110) 5.5
Water-soluble dye (Food Black 2) 2.5
Diethylene glycol 10.0
Nonionic surfactant 1.0
Ion exchange water The remaining evaluation table 1 shows the evaluation result of bleeding when characters are printed as the evaluation result of printing. In Table 1, A is very good, B is good, C is bad, and D is very bad.
[0050]
[Table 1]
As is apparent from the results in Table 1, it can be seen that the ink used in the comparative example has poor print quality, and that the print quality is good when the ink for ink jet recording used in the present invention is used.
[0052]
These print evaluations were measured by using an ink jet printer-MJ-930C manufactured by Seiko Epson Corporation. The paper used for these evaluations is the usual paper commercially available in Europe, the United States and Japan, Conqueror paper, Faborit paper, Modo Copy paper, Rapid Copy paper, EPSON EPP paper, Xerox 4024 paper, Xerox 10 paper, Neenha Bond paper, Rcopyy 6200 paper, Yamayuri paper, Xerox R paper.
[0053]
In the remaining amount of water in the examples, Proxel XL-2 is 0.1 to 1% for preventing ink corrosion, and Benzotriazole is 0.001 to 0.05 for preventing ink jet head member corrosion. In order to reduce the influence of metal ions in the ink system, 0.01 to 0.03% of EDTA was added.
[0054]
In the present invention, the tip of the nozzle of the ink jet recording apparatus has a water repellent structure. This is to make it difficult for the ink to adhere to the tip of the nozzle. In this embodiment, the nozzle tip is formed of a stainless steel material, and a water repellent layer formed by heat treatment by plating with tetrafluoroethylene and / or fluorinated resin and nickel is used. It was. In this case, eutectoid plating with chromium, titanium, gold, platinum, silver, iridium or the like, which is not limited to nickel and has strong oxidation resistance, may be used. When the substance of formula (I) contained in the ink for ink jet recording according to the present invention is contained in the ink, the wettability of the ink is improved. However, when the front surface of the nozzle is an ordinary stainless steel or other metal surface, the wettability tends to cause disturbance when printing is performed as compared with the conventional ink jet recording ink. However, in an ink printing test using a normal water-soluble coloring material and a surfactant, the ink adheres to the tip of the nozzle and the printing is disturbed from about 100 pages. By using it, continuous printing of 20000 pages or more is possible.
[0055]
The contact angle between the water repellent structure surface and the ink for ink jet recording needs to be 50 ° or more at 15 ° C. to 60 ° C. If the actual use temperature is 5 ° C. to 60 ° C. and the contact angle is less than 50 °, printing disturbance is likely to occur and printing cannot be performed immediately. The substance of formula (I) according to the present invention has good permeability when used in combination with a surfactant, and printing is excellent. However, the contact angle becomes too low with the surfactant alone and the printing may be disturbed in several pages. Frequently occurs. However, by using the ink for ink jet recording according to the present invention and maintaining the contact angle at 50 ° or more for a long period of time, it is possible to improve the print quality and further enable continuous printing.
[0056]
In addition, the ink jet recording apparatus according to the present invention includes a head in which the above-described head unit ejects ink droplets in response to an electrostrictive element. In the method of heating the head part, the colorant and other components contained in the ink are decomposed and the head is easily clogged. However, since such a problem does not occur when an electrostrictive element is used, the ink jet recording apparatus according to the present invention can be stably realized.
[0057]
In the case of an ink having a relatively large amount of solid matter such as a colorant as in the present invention, a nozzle that does not eject for a long time tends to be disturbed by printing because the ink dries and thickens on the front surface of the nozzle. However, by finely moving the ink so as not to be ejected from the front surface of the nozzle, the ink is stirred and the ink can be ejected stably. In order to do this, the electrostrictive element is easy to control. Since the method of rapidly heating the vicinity of the nozzle generates bubbles, such control is not possible. Therefore, by using the ink for inkjet recording according to the present invention using this mechanism, the color material concentration in the ink can be increased. When the color material is a pigment, a substance that easily foams, such as an emulsion, is used. In addition, it is possible to increase the color density and discharge ink stably.
[0058]
In order to perform fine movement in the ink jet recording apparatus, the addition amount of the coloring material described in this embodiment is 3% or more and 15% or less by weight, and the substance of formula (I) is 3% or more and 15% or less by weight. Need to be. Such a mechanism is often unnecessary when the addition amount is small, and when the addition amount of the pigment is large, it is meaningless because the color density hardly increases any more, and when there is a large amount of the substance of formula (I), the viscosity is low. It becomes too high or the permeability has reached its peak, and further improvement in print quality cannot be expected. Further, the effect of the fine movement is not so much, and a phenomenon that ink is easily ejected with a delay occurs. Therefore, the above range is preferable. A more preferable addition amount is 5% to 10% for both substances. Further, this fine movement needs to be performed in a portion where ink is not ejected when ink is not ejected. However, if a normal surfactant is used, the penetrating one is gradually wet with this fine movement, and it becomes difficult to control the fine movement. Non-penetrable ones are liable to foam and print quality is deteriorated. The ink printing quality for ink jet recording according to the present invention is improved, and the fine movement can be easily controlled because there is less foaming and the tip of the nozzle is difficult to wet.
[0059]
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a high-quality and practical ink-jet recording ink in which bleeding of a printed image on a recording medium such as paper is reduced.
[0060]
The present invention should not be considered to be limited to these examples, and various modifications can be made without departing from the gist of the present invention.
[0061]
【The invention's effect】
As described above, the present invention has an effect of providing an ink jet recording apparatus that rarely provides ink for ink jet recording capable of printing that hardly bleeds on plain paper, particularly recycled paper, which has been insufficient in the past. .
Claims (16)
ＥＯとＰＯは分子中に存在することを示していて順序は関係ない。
EO and PO are present in the molecule and the order is not relevant.
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