JP4012978B2 - 電気自動車用電池の残存容量検出方法および残存容量検出・表示装置 - Google Patents

電気自動車用電池の残存容量検出方法および残存容量検出・表示装置 Download PDF

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  • Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気自動車に用いる電池の残存容量を、残存容量を、残存容量の多少にかかわらず、正確かつ高速に検出できる、残存容量検出方法および残存容量検出・表示装置に関する。
【0002】
【技術背景】
電気自動車では、ドライバーに電池の残存容量を正確に知らせる必要がある。これにより、ドライバーは、次に充電するべき時期や、充電せずにあとどれだけの距離を走行できるかを正しく知ることができる。
【0003】
電気自動車では、以下のような電池の残存容量を推定する技術が知られている。
(1)電池の開放端子電圧を測定する方法:
この方法では、電池の開放端子電圧を測定していることから、通常、数分から数十分の、十分に長い待ち時間が必要とされる。このため、リアルタイムで電池の残存容量を検出することはできず、この検出値を、容量メータに表示するためのデータとして使用することは実質上できない。
【0004】
(2)定電流走行時の電池の端子電圧を測定する方法:
ある一定の電流で放電したときの端子電圧から、電池の残存容量を検出するもので、一般のカムコーダ,ノートブック型コンピュータ,携帯型シェーバー等の、電池が一定の負荷電流で使用される機器に実用されている。
しかし、負荷の変動が極めて大きく、かつ急峻である電気自動車では、負荷電流が一定の状況が常に得られるとは限らず(むしろ、負荷電流が一定しないことが前提である)ことから、簡便な「容量メータ」として使用できても、実用に適した(すなわち、正確な)「容量メータ」としては使用できない。
【0005】
(3)充電および放電の電流値の時間積算により電池の残存容量を推定する方法:
従来、最も実用的な容量推定方法である。この方法では、電池ごとの充・放電の効率曲線(充・放電電流と、効率値との関係)を、温度や充・放電の電流量(時間積算値)に応じて多数用意しておき、充・放電電流に、上記効率値を乗じて充・放電電流を積算し、電池の残存容量を算出する。
しかし、この方法では、電池ごとに上記効率曲線を得るための作業(電池ごとの充・放電によるデータの採取)が必要となる。また、電池ごとの効率曲線から残存容量を算出するために、演算が複雑となり、しかも誤差の累積を避けることができない。さらに、電池の充・放電特性が経時的に変化することもある。したがって、この方法によっても、電池の残存容量を正確に検出することができない。
【0006】
(4)電池の内部抵抗を測定する方法:
電池の残存容量と、電池の内部抵抗との間には、一定の関係を有することが知られている。この関係の一例は、本発明の実施例において説明する図4(B)に示されている。図4(B)に示すように、残存容量が多い領域では、残存容量(図4(B)ではEr)の変化に対する内部抵抗(図4(B)ではr)の変化が大きいので、残存容量の測定は容易である。
しかし残存容量が多くない(中位の、あるいは少ない)領域では、残存容量の変化に対する内部抵抗の変化が緩慢となるため、残存容量の検出を正確に行うことができない。すなわち、この方法による場合には、電池の残存容量が少なくならない限り、当該残存容量を正確に知ることができない。
【0007】
なお、一般の二次電池では、電池内の電界液の比重やpHを測定することで、電池の残存容量を推定する方法が知られている。上記比重やpHの測定による電池の残存容量の検出は、振動を伴う環境では実質上できないため、電気自動車における電池の残存容量の検出には適用されていない。
【0008】
以上のように、電気自動車では、従来、電池の残存容量を正確に検出する技術は知られていない。
また、電気自動車では、一充電走行距離が、ガソリンエンジン等の燃料により走行する自動車(以下、「燃料自動車」と称する)より短い。これと、電池の残存容量を正確に検出できないこととが合い俟って、電気自動車の普及を大幅に遅らせている。したがって、電池の残存容量を正確に測定するようにすることが、電気自動車普及のために急務となっている。
【0009】
【発明の目的】
本発明は、上記のような問題を解決するために提案されたものであって、電気自動車に用いる電池の残存容量を、残存容量の多少にかかわらず、正確かつ高速に検出できる、残存容量検出方法および残存容量検出・表示装置を提供することである。
【0010】
【発明の概要】
本発明者は、(1)電気自動車では、力行動作中に回生動作が突如として行われる(すなわち、電池が放電しているときに突然、当該電池の充電が行われる)と言った、電池を使用した他の機器や装置、あるいは力行や回生が行われる他の装置には見られない独自の現象が生じること、(2)回生時における電池の内部抵抗等の物理量の変化特性は、必ずしも力行時における当該物理量の変化特性とは同じではないこと、に着目した。
そして、回生時における前記物理量の変化と、電池の残存容量との関係をも考慮すれば、極めて正確かつ高速に当該残存容量の検出を行うことができる、との結論に達し、本発明をなすに至った。
【0011】
本発明の電気自動車用電池の残存容量検出方法では、回生時および力行時において電池について実測され得る物理量と、当該電池の残存容量との相互関係を、予め測定しておく。
「回生時において電池について実測され得る物理量」は、回生時における内部抵抗(以下、「回生時内部抵抗」と言う)、またはこの内部抵抗および電池温度である。「力行時において電池について実測され得る物理量」電池の力行時における内部抵抗(以下、「力行時内部抵抗」と言う)、またはこの内部抵抗および電池温度である。なお、内部抵抗値は、電流の変化した値を、電圧降下の変化した値で除算したものとして定義される。すなわち、内部抵抗r、電流値I、電圧値Vとすると、r=−dV/dIとして定義される。なお、電流Iは、力行方向(放電方向)を正とする。
【0012】
前記物理量(たとえば、回生時内部抵抗)と、電池の残存容量との相互関係は、たとえば、電池のメーカーにより測定される。この測定は、通常、当該電池そのもの、または当該電池と同一仕様の電池について、実使用に近い環境下で行われる。上記物理量が、電池の回生時内部抵抗と電池温度であるときには、たとえば、複数の設定温度下において、それぞれ回生時内部抵抗と、電池の残存容量との相互関係を求める。これにより、当該物理量と電池の残存容量との相互関係を得ることができる。
また、回生時内部抵抗と、電池の残存容量とを、所定の関数(たとえば、回生時内部抵抗をパラメータとする関数、または回生時内部抵抗および電池温度をパラメータとする関数)を介して相互に関係付けることもできる。
【0013】
本発明では、
前記実稼働電池の残存容量が多とき、すなわち、回生時内部抵抗平均値と力行時内部抵抗平均値との差が、ある設定値R a を超えるときには、実稼働電池の残存容量を、前記相互関係と、回生時に実測した前記物理量とに基づき検出し、
実稼働電池の残存容量が少ないとき、回生時内部抵抗平均値と力行時内部抵抗平均値との差が、前記ある設定値より小さい他のある設定値R b に満たないときには、前記実稼働電池の残存容量を、前記相互関係と、力行時に実測した前記物理量とに基づき検出する。
回生時および力行時において電池について実測され得る物理量と、当該電池の残存容量との相互関係を、予め測定しておき、
【0014】
本発明の残存容量検出方法は、残存容量の変化に対して回生時内部抵抗の変化が大きい、残存容量領域において使用される。
【0015】
また、本発明の残存容量検出方法では、前記実稼働電池の残存容量が多くなく、かつ少なくないとき、すなわち前記回生時内部抵抗平均値と前記力行時内部抵抗平均値との差が、前記ある設定値R a より小さく、かつ前記他のある設定値R b を超えるときには、(i)回生時において電池について実測され得る物理量と、当該電池の残存容量との相互関係と、回生時に実測した前記物理量と、に基づき算出した残存容量、(ii)力行時において電池について実測され得る物理量と、当該電池の残存容量との相互関係と、力行時に実測した前記物理量とに基づき算出した実稼働電池の残存容量、の平均値により実稼働電池の残存容量を検出することもできる。
【0016】
本発明の電気自動車用電池の残存容量検出・表示装置は、所定の記憶手段と、内部抵抗検出手段と、所定の演算手段と、残存容量表示装置とを有している。上記の記憶手段には、予め電池の残存容量の多少、すなわち回生時内部抵抗平均値と力行時内部抵抗平均値との差の大きさに応じて測定された、電池の回生時内部抵抗と残存容量との相互関係(第1の相互関係)、前記電池の力行時における内部抵抗(以下、「力行時内部抵抗」と言う)と残存容量との相互関係(第2の相互関係)が格納されている。
【0017】
内部抵抗実測手段は、通常は、実稼働電池を流れる電流を測定するための電流検出手段、および実稼働電池の端子間電圧を測定するための電圧検出手段とからなり、これらにより実稼働電池の内部抵抗を実測する。
上記の演算手段は、実稼働電池の残存容量を、内部抵抗実測手段により実測された回生時内部抵抗の値と第1の相互関係とから、および/または内部抵抗実測手段により実測された力行時内部抵抗の値と第2の相互関係とから求める。
残存容量表示装置は、通常は、インジケータにより残存容量を表示できる「容量メータ」であり、残存容量の演算値を表示する。
【0018】
なお、回生時内部抵抗と残存容量との関係(第1の相互関係)は、たとえば、内部抵抗の前述の算出式、
r=−dV/dI
において、内部抵抗をdI>0の条件で算出したときと、dI<0の条件で算出したときとで異なる場合がある。
同様に、力行時内部抵抗と残存容量との関係(第2の相互関係)は、同じく、内部抵抗をdI>0の条件で算出したときと、dI<0の条件で算出したときとで異なる場合がある。
このような場合に、回生時や力行時における内部抵抗を実測は、上記相互関係における条件(dI>0,dI<0)と同一条件で行うことが好ましい。
【0019】
【実施例】
図1は、本発明の残存容量検出方法が適用される電気自動車の電源系を示す図である。同図に示すように、電源系1にはインバータ41と駆動用電動機42とからなる負荷系4が接続されている。
【0020】
また、残存容量検出系2は、物理量測定手段21と、記憶手段22と、残存容量演算部23とからなる。
物理量測定手段21は、回生時および力行時において電源系1を構成する電池11の物理量を測定する。ここでは、回生時の物理量は、回生時内部抵抗rと電池温度Tであり、力行時の物理量は、力行時内部抵抗rと電池温度Tである。
記憶手段22には、電池11の残存容量が少ないときの、回生時内部抵抗rと残存容量Erとの相互関係が記憶されている。この相互関係は、複数の電池温度Tに対応して、電池11と同一仕様の電池について、予めそれぞれ測定される。
【0021】
図2(A)は、各電池温度に応じた、回生時内部抵抗rと残存容量Erとの第1の相互関係Mを例示するグラフ、図2(B)は、各電池温度に応じた、力行時内部抵抗rと残存容量Erとの第2の相互関係Mを例示するグラフである。
残存容量演算部23は、物理量測定手段21からの実測内部抵抗r,rと実測電池温度Tと、記憶手段22に格納された、上記図2(A),(B)に示される第1,第2の相互関係M,Mとを比較する。
【0022】
ここでは、残存容量演算部23は、電池11の残存容量が多いときには、回生時内部抵抗rと第1の相互関係Mとから、電池11の残存容量Erを求め、これを残存容量検出値Erとしている。電池11の残存容量が少ないときには、力行時内部抵抗rと第2の相互関係Mとから、電池11の残存容量Erを求め、これを残存容量検出値Erとしている。また、電池11の残存容量が中位であるときには、
(i)回生時内部抵抗rと第1の相互関係Mから求めた電池11の残存容量Erと、
(ii)力行時内部抵抗rと第2の相互関係Mとから求めた電池11の残存容量Erと、
を平均して、これを残存容量検出値Erとしている。
このようにして検出された残存容量検出値Erは、容量メータ31に表示される。
【0023】
次に、本発明の残存容量検出方法の他の実施例を、図3のシステム構成図、図4(A),(B)の相互関係グラフおよび図5,図6のフローチャートを用いて、より詳細に説明する。
図3に示す残存容量検出系2および容量メータ31とが、本発明の残存容量検出・表示装置を構成している。図3では、物理量測定手段21が測定する物理量は電池11の回生時内部抵抗rと力行時内部抵抗rのみである。物理量測定手段21は、電流センサ21a,電圧モニタ21b,A/D変換回路21cとから構成されている。
【0024】
図4(A),(B)は、ある電池温度における、回生時内部抵抗rと残存容量Erとの相互関係(第1の相互関係M)、力行時内部抵抗rと残存容量Erとの相互関係(第2の相互関係M)をそれぞれ例示するグラフである。ここで、特に、第1の相互関係Mは、dI>0、すなわち回生時の電流I(電流の方向は放電方向を正とする)が増加(電流Iの絶対値が減少)したときの電流変化分dIと、それに対する電圧変化分dVとから、内部抵抗r(=−dV/dI)を算出し、これと残存容量Erとの相互関係を示したものである。本実施例では、電流センサ21a,電圧モニタ21b、A/D変換回路21cを介して、電池11の電流値Iおよび電圧値Vが、残存容量演算部23にサンプリングされる(ステップS1)。
【0025】
そして、電流値Iと、前回のサンプリングにおける電流値との差、dIが算出される(ステップS2)。
このdIの絶対値が小さすぎるときは、電圧降下の変化dVも小さい。したがって、ノイズの影響を受けやすいため、電池11の内部抵抗の正しい算出ができない。そこで、dIの絶対値がある設定値ΔI(図5では、0.2C、但し、Cは定格容量)に満たないとき(dI<ΔI)には、その後の処理を行わず、上記のステップS1に戻り、dIの絶対値が上記ΔIを超えるとき(dI≧ΔI)には次のステップS4に進む(ステップS3)。
【0026】
前述したように、図4(A)に示した第1の相互関係Mは、回生時において、dI>0の条件で内部抵抗を算出し、そのときの回生時内部抵抗rと残存容量Erとの関係を示したものである。
したがって、ここではdI>0のときには、第1の相互関係Mを用いて残存容量検出の検出のための内部抵抗算出を行うが、dI≦0のときには残存容量検出の検出を行わないこととした。
すなわち、ステップS4では、負荷系4が回生動作しているか、力行動作しているかを判断する。そして、ステップS4で、負荷系4が回生動作しているときは、回生時の電流Iが減少しているか、増加しているかを判断し、電流Iが一定であるか減少しているとき(dI≦0)には、ステップS1に戻り、電流Iが増加しているとき(dI>0)には、次のステップS61aに進む(ステップS5)。
【0027】
ステップ61aでは、内部抵抗(すなわち、回生時内部抵抗r)を、測定時電流(すなわち、回生時の電流I)で正規化し、正規化回生時内部抵抗r を算出する。この後、この正規化回生時内部抵抗r と、過去の数個(ここでは、最新の3個の正規化回生時内部抵抗r )との平均値(回生時内部抵抗平均値〈r〉)を計算し(ステップS62a)、次のステップS7に進む。
【0028】
ステップS4で、負荷系4が力行動作しているときは、内部抵抗(すなわち、力行時内部抵抗r)を、測定時電流(すなわち、力行時の電流I)で正規化し(ステップS61b)、正規化力行時内部抵抗r を算出する。この後、この正規化力行時内部抵抗r と、過去数個(ここでは、最新の3個の正規化力行時内部抵抗r )との平均値(力行時内部抵抗平均値〈r〉)を計算し(ステップS62b)、次のステップS7に進む。
【0029】
ステップ7では、上記のようにして測定された、回生時内部抵抗平均値〈r〉と力行時内部抵抗平均値〈r〉との差、〈r〉−〈r〉を求める。
この差が、ある設定値R(たとえば、0.5mΩ)を超えるか否かが判断される(ステップS8)。
【0030】
ここで、前記平均値の差、〈r〉−〈r〉がRを超える(すなわち、〈r〉−〈r〉≧R)ときは、図4(A),(B)からもわかるように、電池11の残存容量は多いので、図4(A)の回生時の相互関係Mに基づき、残存容量Er(すなわち、Er)を求める(ステップS9)。
一方、前記平均値の差、〈r〉−〈r〉がRに満たない(すなわち、〈r〉−〈r〉<R)ときは、ステップS10に進む。
【0031】
ステップS10では、前記平均値の差、〈r〉−〈r〉が、ある設定値R(たとえば、0.2mΩ)を超えるか否かが判断される。
ここで、前記平均値の差、〈r〉−〈r〉がRに満たない(すなわち、〈r〉−〈r〉<R)ときは、図4(A),(B)からもわかるように、電池11の残存容量は少ないので、図4(B)の力行時の相互関係Mに基づき、残存容量(すなわち、Er)を求める(ステップS11)。
【0032】
一方、前記平均値の差、〈r〉−〈r〉がRを超える(すなわち、〈r〉−〈r〉≧R)ときは、図4(A),(B)からもわかるように、電池11の残存容量は少なくもなく多くもない(すなわち、中程度である)。この場合には、図4(A)の回生時の相互関係Mおよび図4(B)の力行時の相互関係Mそれぞれにに基づき、残存容量ErおよびErを求め(ステップS12)、これらの平均値(Er+Er)/2により残存容量Erを求める(ステップS13)。
ステップS9、S11およびS13により求められた残存容量は、容量メータ31により表示される(ステップS14)。
【0033】
なお、本発明の残存容量検出方法および残存容量検出・表示装置は、上記の実施例に限定されない。たとえば、図5や図6のフローチャートにおいて、適宜、あるステップの内容の変更、あるステップの削除、新たなステップの追加が可能である。また、正規化の方法や、回生時内部抵抗平均値や力行時内部抵抗平均値の定義の方法も、上記の実施例には限定されない。
もちろん、図5や図6のフローチャートに示される方法以外により、本発明の残存容量検出方法を実現すること、図1や図3に示した以外の構成により本発明の残存容量検出・表示装置を構成できる。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、実稼働電池の残存容量の検出に際し、特に、力行時において電池について実測され得る物理量(たとえば、力行時内部抵抗値)のみを用いるのではなく、回生時において電池について実測され得る物理量(例えば、回生時内部抵抗値)を用いている。
これにより、力行時における内部抵抗のみに基づき電池の残存容量を検出する従来技術における、正確な検出ができない残存容量領域(たとえば、残存容量が多い領域)においても、正確かつ高速な残存容量の検出が可能となり、また実用に適した正確な「容量メータ」の提供も可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の残存容量検出方法を実施するための、電気自動車の電源系を示す図である。
【図2】(A)は電池温度ごとの、回生時内部抵抗と残存容量との関係を例示するグラフ、(B)は電池温度ごとの、力行時内部抵抗と残存容量との関係を例示するグラフである。
【図3】本発明の残存容量検出方法を実施するための電気自動車の電源系を示すと共に、本発明の残存容量検出・表示装置を示す図である。
【図4】(A)は回生時内部抵抗と残存容量との関係を例示するグラフ、(B)は力行時内部抵抗と残存容量との関係を例示するグラフである。
【図5】本発明の残存容量検出方法を実施するための処理の前半を示すフローチャートである。
【図6】本発明の残存容量検出方法を実施するための処理の後半を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 電源系
11 電池
2 残存容量検出系
21 物理量測定手段
21a 電流センサ
21b 電圧モニタ
21c A/D変換回路
22 記憶手段
23 残存容量演算部
31 容量メータ
4 負荷系
41 インバータ
42 駆動用電動機

Claims (4)

  1. 回生時および力行時において電池について実測され得る物理量と、当該電池の残存容量との相互関係を、予め測定しておき、
    稼働電池の残存容量が多いとき、すなわち回生時内部抵抗平均値と力行時内部抵抗平均値との差が、ある設定値R a を超えるときには、前記実稼働電池の残存容量を、前記相互関係と、回生時に実測した前記物理量とに基づき検出し、
    実稼働電池の残存容量が少ないとき、すなわち回生時内部抵抗平均値と力行時内部抵抗平均値との差が、前記ある設定値より小さい他のある設定値R b に満たないときには、前記実稼働電池の残存容量を、前記相互関係と、力行時に実測した前記物理量とに基づき検出すること、を特徴とする電気自動車用電池の残存容量検出方法。
  2. 前記実稼働電池の残存容量が多くなくかつ少なくないとき、すなわち前記回生時内部抵抗平均値と前記力行時内部抵抗平均値との差が、前記ある設定値R a より小さく、かつ前記他のある設定値R b を超えるときには、(i)回生時において電池について実測され得る物理量と、当該電池の残存容量との相互関係と、実稼働電池について回生時に実測した前記物理量とに基づき算出した残存容量、(ii)力行時において電池について実測され得る物理量と、当該電池の残存容量との相互関係と、実稼働電池について力行時に実測した前記物理量とに基づき算出した残存容量、の平均値により実稼働電池の残存容量を検出すること、を特徴とする、請求項1に記載の電気自動車用電池の残存容量検出方法。
  3. 前記物理量が、前記電池の内部抵抗であること、または前記電池の内部抵抗および電池温度であること、を特徴とする請求項1または2に記載の電気自動車用電池の残存容量検出方法。
  4. 予め電池の残存容量の多少、すなわち回生時内部抵抗平均値と力行時内部抵抗平均値との差の大きさに応じて測定された、前記電池の回生時における内部抵抗と残存容量との第1の相互関係、前記電池の力行時における内部抵抗と残存容量との第2の相互関係、が格納された記憶手段と、実稼働電池の内部抵抗を実測するための内部抵抗実測手段と、前記実稼働電池の残存容量を、(i)前記内部抵抗実測手段により実測された前記内部抵抗の値と、前記第1の相互関係、および/または(ii)前記内部抵抗実測手段により実測された前記内部抵抗の値と、前記第2の相互関係、から求める演算手段と、前記実稼働電池の残存容量の演算値を表示する残存容量表示装置と、を有することを特徴とする電気自動車用電池の残存容量検出・表示装置。
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