JP4012704B2 - 食器や調理器具を収容するための収容体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、食器用や調理器具用の水切りカゴ、システムキッチンやキャビネット等に設けられる食器や調理器具収納用のカゴ、食器乾燥機や食器洗浄乾燥機に装着される食器や調理器具収納用のカゴ等として使用される収容体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、水切りカゴや、食器乾燥機や食器洗浄乾燥機に装着される収容カゴ等では、複数の支持ピンが配列されており、これら支持ピンに食器等を立て掛けることで、多くの食器等を隙間をあけて収容することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の水切りカゴや収容カゴは、支持ピンが固定されていて、その配置や間隔が決まっているので、大きさや形状の異なる様々な食器等を効率良く収容することが困難で、また大型のものや深底のものは収容し難いといったように、収容する食器等の種類も限定されることがあり、自由度の低いカゴ形状となっていた。
【0004】
そこで、この発明は、上記の不具合を解消して、大きさや形状の異なる様々な食器や調理器具を、簡単に効率良く収容することができる収容体の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明の収容体は、食器や調理器具を立て掛ける複数の支持ピンを基材上に配列した収容体であって、これら支持ピンのうちの一部又は全部は、棒状部と、その棒状部の根元部分に一体に取付けた球形部とからなり、前記球形部を、前記基材の上面に形成した略球面状の嵌合孔に圧入させることで、前記球形部を中心として前後左右に起倒可能としたことを特徴とする。
【0006】
また、前記支持ピンのうちの一部又は全部を、前記基材に着脱可能に取り付けてある。
【0007】
さらに、横方向に沿って互いに平行に延びる基材と、これら基材から立ち上がって、基材上に載せた食器や調理器具を立て掛ける複数の支持ピンとからなる数種類の支持枠材を備え、これら支持枠材のうちの一部又は全部を取り外し可能とするとともに、これら支持枠材の一部又は全部において、前記支持ピンの全部又は一部は、棒状部と、その棒状部の根元部分に一体に取付けた球形部からなり、前記球形部を、前記基材の上面に形成した略球面状の嵌合孔に圧入させることで、前記球形部を中心として前後左右に起倒可能としたこと特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
この発明の第1実施形態に係る収容体は、図1及び図2に示すように、食器洗浄乾燥機(10)の洗浄槽(15)に装着される主に食器(16)(16)…の収容に適した収容カゴ(17)である。
【0009】
この食器用の収納カゴ(17)は、図1に示すように、数種類の支持枠材(20)〜(24)を組み付けてなり、さらにコップ類を載せる折り畳み式の網棚(25)と、箸やスプーン等の小物を入れる小物入れ(26)とを備えている。
【0010】
そして、この収容カゴ(17)の支持枠材(20)〜(24)のうち、支持枠材(22)(23)は取り外し可能となっており、別のタイプの支持枠材に交換したり、取り外した後の空間部に大型の食器(16)(16)…や場合によっては調理器具を収容する等の使い方ができるようになっている。
【0011】
各支持枠材(20)〜(24)は、洗浄槽(15)の底部を這うようにして、横方向に沿って互いに平行に延びる一対の基材(30)(30)と、これら基材(30)(30)から立ち上がって、基材(30)(30)上に跨って載せた食器(16)(16)…を立て掛ける複数の支持ピン(31)(31)…とからなる。なお、取り外し可能な支持枠材(22)(23)においては、一対の基材(30)(30)が連結材(32)で連結されている。
【0012】
支持ピン(31)(31)…は、一方の基材(30)側と他方の基材(30)側とが相対するようにして、各基材(30)(30)上にほぼ等間隔に配列されている。図3及び図4は、支持ピン(31)(31)…の取付け構造を示している。各支持ピン(31)は、棒状部(34)と、その棒状部(34)の根元部分に一体に取り付けた球形部(35)とからなり、その球形部(35)を角棒状の基材(30)の上面に形成した略球面状の嵌合孔(36)に圧入することで、基材(30)に取り付けられている。なお、棒状部(34)と球形部(35)とは、材質を異ならしめており、特に球形部(35)は、比較的軟質の材料からなっていて伸縮性を有し、圧入時に変形しながら嵌合孔(36)に嵌り込み、嵌り込んだ後に嵌合孔(36)の孔壁に圧接するようになっている。
【0013】
この取付け状態において、食器(16)(16)…を立て掛けただけでは支持ピン(31)は動くことはないが、それよりも大きな力をかけると、球形部(35)を中心として支持ピン(31)が前後左右に起倒して、その傾き角を調節することができる。また、一定以上の力で支持ピン(31)を引っ張ると、支持ピン(31)を基材(30)から引く抜くことができる。すなわち、支持ピン(31)(31)…は、基材(30)(30)に着脱可能に取り付けられている。
【0014】
これにより、例えば図5に示すように、支持ピン(31)(31)…の傾きを変えたり、図6に示すように、相対する支持ピン(31)(31)を開閉することができる。また、支持ピン(31)(31)…を部分的に取り外すことで、隣接する支持ピン(31)(31)の間隔を変えたり、長さや形状の異なる支持ピン(31)(31)…に交換することもできる。
【0015】
従って、使用者は、カゴ形状に合わせて食器(16)(16)…をセットするのではなく、支持ピン(31)(31)…を可動させることで直感的に食器(16)(16)…をセットすることができ、大きさや形状の異なる様々な食器(16)(16)…、大型や深底の食器(16)(16)…、さらには調理器具までも簡単に効率良く収容することができる。
【0016】
(参考例)
図7乃至図9は、参考例としての支持枠材(20)〜(24)における支持ピンの取付け構造を示している。この取付け構造において、各支持ピン(40)は、棒状部(44)の根元部分に形成した略筒状の嵌合部(41)を、丸棒状の基材(42)に外嵌することで、基材(42)に取り付けられている。嵌合部(41)は、その下端部が軸方向に切り欠かれており、その開口部分(43)を基材(42)に沿って当てがうようにして、支持ピン(40)を押し込むことで、弾性変形しながら基材(42)に外嵌するようになっている。
【0017】
また、基材(42)(42)…には、円環状の溝部(45)(45)…が間隔をあけて夫々形成され、これら溝部(45)(45)…のいずれかに嵌合部(41)の内周面に形成した突起(46)が嵌り込んで、支持ピン(40)の基材方向への移動が規制されている。
【0018】
この取付け状態において、食器(16)(16)…を立て掛けただけでは支持ピン(40)は動くことはないが、それよりも大きな基材方向の力をかけると、嵌合部(41)の突起(46)が基材(40)の溝部(45)から抜け出して、嵌合部(41)が軸方向にスライドし、支持ピン(40)を基材(42)に沿って水平方向に移動させることができる。また、一定以上の力をかけると、基材(42)を中心として支持ピン(40)を回動させることができる。
【0019】
これにより、隣接する支持ピン(40)(40)の間隔を変えたり、相対する支持ピン(40)(40)を開閉したり、さらには支持ピン(40)(40)…を部分的に取り外して、長さや形状の異なる支持ピン(40)(40)…に交換することもできる。従って、大きさや形状の異なる様々な食器(16)(16)…、大型や深底の食器(16)(16)…、さらには調理器具までも簡単に効率良く収容することができる。
【0020】
なお、すべての支持枠材(20)〜(24)の支持ピンを、必ずしも上記のように角度調整可能、水平移動可能、着脱可能に取り付ける必要はなく、一部の支持枠材においては支持ピンを固定したり、或いは1つの支持枠材のなかで一部の支持ピンを固定するようにしても良い。
【0021】
(第2実施形態)
この発明の第2実施形態に係る収容体は、図10及び図11に示すように、食器洗浄乾燥機(10)の洗浄槽(15)に装着される主に調理器具(18)(18)…の収容に適した収容カゴ(19)である。
【0022】
この調理器具用の収容カゴ(19)は、数種類の支持枠材(50)〜(53)を組み付けてなる。そして、この収容カゴ(19)の支持枠材(50)〜(53)のうち、支持枠材(51)(52)は取り外し可能となっており、別のタイプの支持枠材に交換したり、取り外した後の空間部に大型の調理器具(18)(18)…を収容する等の使い方ができるようになっている。
【0023】
各支持枠材(50)〜(53)は、一対の基材(30)(30)と複数の支持ピン(31)(31)…とからなり、食器用の収容カゴ(17)の支持枠材(20)〜(24)と比較した場合、食器(16)(16)…よりも大型の調理器具(18)(18)…を収容する分、支持ピン(31)(31)…の本数は少なく、隣接する支持ピン(31)(31)間の間隔は大きくなっているが、支持ピン(31)(31)…の取付け構造は同様である。従って、調理器具用の収容カゴ(19)においても、大きさや形状の異なる様々な調理器具(18)(18)…、さらには大型や深底の調理器具(18)(18)…までを簡単に効率良く収容することができる。
【0024】
また、上記の調理器具用の収容カゴ(19)においては、網棚や小物入れは設けられていないが、適宜設けるようにしても良い。
【0025】
この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正及び変更を加え得ることは勿論である。例えば、この発明の収容体は、上記実施形態のような食器洗浄乾燥機に装着される収容カゴだけでなく、食器乾燥機に装着される収容カゴ、或いは単なる食器用や調理器具用の水切りカゴ、システムキッチンやキャビネット等に設けられる食器や調理器具収納用のカゴとして利用しても良い。
【0026】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明の収容体では、支持ピンが可動式や着脱式になっていることから、支持ピンの傾きや高さ、間隔等を自由に変えて、大きさや形状の異なる様々な食器や調理器具、さらには大型のものや深底のものまでも簡単に効率良く収容することができるといった自由度の高いカゴ形状を実現できる。また、支持枠材を取り外すことができるので、収納形態に幅を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施形態に係る食器用の収容カゴを示す斜視図である。
【図2】 同じくその食器を収容した状態を示す斜視図である。
【図3】 支持ピンの取付け構造を示す分解斜視図である。
【図4】 同じくその正面断面図である。
【図5】 支持ピンの動きを示す図である。
【図6】 支持ピンの動きを示す図である。
【図7】 参考例に係る支持ピンの取付け構造を示す図である。
【図8】 同じくその正面断面図である。
【図9】 同じくその側断面図である。
【図10】 第2実施形態に係る調理器具用の収容カゴを示す斜視図である。
【図11】 同じくその調理器具を収容した状態を示す斜視図である。。
【符号の説明】
(16) 食器
(17) 食器用の収容カゴ(収容体)
(18) 調理器具
(19) 調理器具用の収容カゴ(収容体)
(20)〜(24)(50)〜(53) 支持枠材
(30) 基材
(31) 支持ピン
(34) 棒状部
(35) 球形部
(36) 嵌合孔
Claims (3)
- 食器や調理器具を立て掛ける複数の支持ピンを基材上に配列した収容体であって、これら支持ピンのうちの一部又は全部は、棒状部と、その棒状部の根元部分に一体に取付けた球形部とからなり、前記球形部を、前記基材の上面に形成した略球面状の嵌合孔に圧入させることで、前記球形部を中心として前後左右に起倒可能としたことを特徴とする食器や調理器具を収容するための収容体。
- 前記支持ピンのうちの一部又は全部を、前記基材に着脱可能とした請求項1記載の食器や調理器具を収容するための収容体。
- 横方向に沿って互いに平行に延びる基材と、これら基材から立ち上がって、基材上に載せた食器や調理器具を立て掛ける複数の支持ピンとからなる数種類の支持枠材を備え、これら支持枠材のうちの一部又は全部を取り外し可能とするとともに、これら支持枠材の一部又は全部において、前記支持ピンの全部又は一部は、棒状部と、その棒状部の根元部分に一体に取付けた球形部からなり、前記球形部を、前記基材の上面に形成した略球面状の嵌合孔に圧入させることで、前記球形部を中心として前後左右に起倒可能としたことを特徴とする食器や調理器具を収容するための収容体。
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