JP4012087B2

JP4012087B2 - Powder coated with specific lipoamino acid composition and cosmetic containing the same

Info

Publication number: JP4012087B2
Application number: JP2003021733A
Authority: JP
Inventors: 幸夫長谷川; 徹桜田; 泰蔵三好
Original assignee: Miyoshi Kasei Inc
Current assignee: Miyoshi Kasei Inc
Priority date: 2003-01-30
Filing date: 2003-01-30
Publication date: 2007-11-21
Anticipated expiration: 2023-01-30
Also published as: JP2004231564A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧料に使用可能な新規被覆粉体及びこれを配合した新規化粧料に関し、詳細には下記（１）〜（３）に示されるアミノ酸のＮ−アシル体（塩の形態も含まれる。）と炭素数が１２以上１８以下より選ばれる１種以上の脂肪酸(及び／又はその金属塩)とを含む混合物（リポアミノ酸組成物）で被覆された化粧料に使用可能な被覆粉体及びその粉体を配合した化粧料に関する。
（１）プロリン、ヒドロキシプロリンより選ばれる１種以上のアミノ酸
（２）アラニン、グリシン、サルコシンより選ばれる１種以上のアミノ酸
（３）アスパラギン酸、グルタミン酸より選ばれる１種以上のアミノ酸
【０００２】
更に詳しくはこれら混合物（リポアミノ酸組成物）で被覆された粉体は、従来の被覆粉体の特徴である使用感や皮膚上での伸び、付着性、易分散性が良好であるばかりではなく高いスキンケア効果と皮膚老化防止効果とを有するため、これを配合した化粧料は極めて有用である。
【０００３】
【従来の技術】
近年化粧料には実に様々な粉体が配合されている。粉体の種類としては、大きく分類すると有機粉体と無機粉体に大別されるが、最近では有機無機のコンポジット粉体も多く見受けられる。これらの粉体が配合されることによる化粧料の効果としては、肌の色調補正やしみやそばかす等の形態修整、肌の質感の調整、色彩の付与、光輝感の付与、皮脂吸収、感触改良、紫外線や赤外線防御、抗炎症作用、鎮静作用、マッサージ効果、化粧崩れ防止効果等が挙げられる。一方、化粧料に粉体を配合することによるデメリットとしては、主に無機粉体の場合、肌上での粉感や、肌へ塗布する際の物理的な刺激の発現、粉の触媒活性作用による化学的な刺激の発現等による肌荒れ、粉が肌上の汗や皮脂を吸収してしまうことによって起こる乾燥感の発現、粉の汗や皮脂による濡れ具合で発現する色くすみ等が挙げられる。
【０００４】
粉体の配合される化粧料としてはメークアップ化粧料のみならずスキンケア化粧料、サンスクリーン化粧料、シャンプー、リンス、養毛料、育毛料、洗剤、制汗剤、浴用剤等が挙げられる。これらの剤型に配合される粉体は、粉体の機能をより発揮させ化粧効果を演出するためにその粒子表面をシリコーン化合物やフッ素化合物、エステル類、脂肪酸類、ワックス類、アミノ酸類、ペプチド類、レシチン、ポリオレフィン、カップリング剤、界面活性剤、水溶性高分子等の有機物を被覆することが提案されている。これらの被覆剤の中でアミノ酸は生体を構成する成分のひとつでありこれをアシル化したアミノ酸は肌に対する様々な生理活性が期待されている。アシル化アミノ酸で被覆した粉体は、使用感の向上、肌への付着性や密着感の向上、撥水性や耐水性の付与、撥油性の付与、油性成分との混和性の向上、化粧効果の持続性、保存安定性、易分散性、紫外線遮蔽能の向上、優れた生体適合性等の効果があるとされ多くの提案がされている。
【０００５】
例えば、Ｎ−ラウロイル−Ｌ−グルタミン酸−α，γ−ジ−ｎ−ブチルアミド等のＮ−アシル化アミノ酸アミドで被覆した粉体は、撥水性を付与でき肌への付着性や使用感触が良好であり、また親油性が高まり油性成分との混和性が良いなどの特徴が報告されている（例えば、特許文献１参照。）。
【０００６】
また、Ｎ−ラウロイル−Ｌ−リジンにより被覆した粉体は肌上での延展性、感触、仕上がり感に優れると同時に経時での化粧持続性に優れていることが報告されている（例えば、特許文献２参照。）。
【０００７】
さらに、アシル化塩基性アミノ酸と酸性基を有する油脂（例えば脂肪酸）によって二重にコーティングすることも提案されている（例えば、特許文献３参照。）。この被覆粉体は撥水性を示し、皮脂等による化粧崩れを防止し、且つ肌上での化粧料の延びを改善し、肌に良好な感触を付与するものである。
【０００８】
また、本発明者等はＮ―アシル−Ｌ−グルタミン酸、Ｎ−アシル−Ｎ−メチルグリシン、Ｎ−アシル−Ｎ−メチル−β−アラニンやそれらの塩を被覆した粉体を提案している（例えば、特許文献４参照。）。この粉体を配合した化粧料は、皮膚に対する保護作用を有し化粧料の皮膚への付着性、感触、安定性に優れたものである。
【０００９】
本発明者等は前記Ｎ−アシル化アミノ酸で被覆した粉体について改良を行い、少なくとも１４種のアミノ酸のＮ−アシル体を含む混合物で被覆した粉体を提案している（例えば、特許文献５参照。）。この粉体は、非常に滑らかな感触を有し、肌や毛髪への付け心地が良好であり生体適合性に優れたものである。
【００１０】
化粧品には皮膚を清潔にし美化し健康的な皮膚の生理作用を損なわないという命題があり、また、人々はいつまでも美しく若々しくありたいと願いその希望をかなえるような機能の化粧品が望まれている。これらの要求を実現するために化粧料にスキンケア効果を有する成分の配合や老化防止効果を有する成分が配合されている。しかしながら、保湿作用を有し肌のキメを整えるスキンケア効果や荒れた肌を改善する老化防止効果を同時に発揮する被覆粉体は提案されていない。
【００１１】
【特許文献１】
特開平１−１７２３１２号公報（第３−６頁、表１、２）
【特許文献２】
特開平９−２０８４２７号公報（第３−６頁、表３、４）
【特許文献３】
特開平５−５８８４２号公報（第４−９頁）
【特許文献４】
特開昭５８−７２５１２号公報（第４−６頁）
【特許文献５】
特開平２０００−２１２０４１号公報（第８−２２頁、第１図）
【００１２】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、高いスキンケア効果と皮膚老化防止効果とを有する被覆粉体およびそれを配合した化粧料を提供することにある。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決する為に鋭意研究を行った結果、特定のリポアミノ酸組成物で被覆した粉体を配合した化粧料が極めて優れたスキンケア効果と老化防止効果を有することを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに到った。
【００１４】
すなわち、本発明に係る化粧料に使用可能な被覆粉体は、下記（１）〜（３）に示されるアミノ酸のＮ−アシル体（塩の形態も含まれる。）と、炭素数１２以上１８以下より選ばれる１種以上の脂肪酸（及び／又はその金属塩）とを含む混合物（リポアミノ酸組成物）で被覆されることを特徴とする。
（１）プロリン及びヒドロキシプロリンより選ばれる１種以上のアミノ酸
（２）アラニン、グリシン及びサルコシンより選ばれる１種以上のアミノ酸
（３）アスパラギン酸及びグルタミン酸より選ばれる１種以上のアミノ酸
【００１５】
前記Ｎ−アシルアミノ酸のＮ−アシル基は炭素数８〜２２の、飽和または不飽和のアルキル基（アルケニル等、分子内に炭素−炭素二重結合及び／又は三重結合を有していてもよい。）または脂環式構造の炭化水素基であり、好ましくは炭素数１２〜１８の飽和脂肪族カルボン酸基である。前記（１）〜（３）のアミノ酸のカルボキシル基は、遊離体か、もしくは塩の状態であり、例えば、Ｎａ、Ｋ、Ｂａ、Ｚｎ、Ｃａ、Ｍｇ、Ｆｅ、Ｚｒ、Ｃｏ、Ａｌ、Ｔｉ等の金属塩、アンモニウム塩、またはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、２−アミノ−２−メチル−プロパノール、２−アミノ−２−メチル−１、３−プロパンジオール、及びトリイソプロパノールアミン等の有機アルカノールアミンのオニウム塩等が挙げられる。好ましくは、遊離体かＮａ、Ｋおよび多価金属のいずれかの塩であり、より好ましくは、遊離体かＮａ、Ｋ、Ｃａ、Ｍｇ、Ａｌの塩またはそれらの混合体である。
【００１６】
本発明における前記（１）〜（３）のアミノ酸は天然に存在し、または自然界から得られ得る異性体Ｌ−体である。アミノ酸には異性体が存在するものが多いが、その場合天然に存在し、または自然界から得られ得る異性体即ちＬ−体の形態を含む限りそれらの混合物又は化合物の形態で使用することもできる。例えば、Ｄ−体とＬ−体が存在する場合、Ｌ−体が天然に存在するが、このようなアミノ酸において本発明においては天然に存在するアミノ酸Ｌ−体を含む限りＤＬ−体の形態で使用してもよい。また、本発明に使用する前記Ｎ−アシル化アミノ酸の混合物には前記アミノ酸のＮ−アシル体を含む限りその他のアミノ酸を更に含有したり、上記以外のアミノ酸の異性体のＮ−アシル体や、アミノ酸及びその誘導体以外の物質を更に含んでいても構わないが本発明の効果を損なわない範囲で含有することが好ましい。
【００１７】
本発明において使用される前記（１）〜（３）のアミノ酸のＮ−アシル体は、それぞれ独立して遊離体でも塩の形態でもよい。全てのＮ−アシルアミノ酸が塩の形態をとる場合、それぞれのＮ−アシルアミノ酸を構成する塩の形態は独立しており、全てまたは一部が同一の塩の形態でも、また別々でもよい。また、その原料となるアミノ酸については天然に存する形態（グリシン以外はＬ−体）であればよく、前述の通りその形態（異性体）を含んでおれば混合物の形態でもよい。製造ルートについても制限は無い。従って、抽出法、合成法、微生物学的製造法による製品、蛋白質やペプチド加水分解法等各種の製造法により得られるアミノ酸が使用可能である。
【００１８】
本発明に使用する脂肪酸及び／又はその金属塩は炭素数が１２以上１８以下のものであり具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、イソミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ミリストレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられる。これらの金属塩としては、Ｎａ、Ｋ、Ｂａ、Ｂｅ、Ｃｅ、Ｃａ、Ｃｏ、Ｍｇ、Ｆｅ、Ｓｒ、Ｚｎ、Ｚｒ、Ａｌ、Ｔｉ等が挙げられる。好ましくは、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸の脂肪酸またはこれらのＮａ、Ｋ、Ｃａ、Ａｌ、Ｍｇの塩である。より好ましくは、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸より選ばれる脂肪酸である。
【００１９】
本発明に使用するこれらＮ−アシル化された上記アミノ酸（１）〜（３）及び脂肪酸(及び／又はその金属塩)の混合物中の各成分の最小含有量は０．５重量％以上である。これより少ない含有量では相乗効果が得られない。本発明でいう高いスキンケア効果と皮膚老化防止効果とを充分に発揮する好ましい混合物中の各成分の含有量は、上記アミノ酸（１）のＮ−アシル体が３５〜５０重量％、上記アミノ酸（２）のＮ−アシル体が５〜５０重量％、上記アミノ酸（３）のＮ−アシル体が５〜２５重量％、及び上記脂肪酸（及び／又はその金属塩）が５〜５０重量％である。
【００２０】
粉体への被覆方法については、従来から化粧料に使用する粉体の改質の為に使用されている公知の被覆方法を利用して、粉体を被覆することができる。また、粉体の配合方法については、従来から化粧料に配合使用されるものとして公知の粉体或いは被覆粉体の配合方法として知られている方法を利用して行うことができる。
【００２１】
【発明の実施の形態】
本発明の被覆粉体は、化粧料に配合、使用される粉体の少なくとも一部を、前記特定のアシル化アミノ酸と脂肪酸の混合物（リポアミノ酸組成物）で粉体粒子表面の一部またはすべてを被覆した粉体である。本発明において「リポアミノ酸」とは、アミノ酸と脂質とを含む複合体や化合物の総称をいう。結合様式には、アミノ酸の塩基性側鎖と脂質のリン酸基との間のイオン結合、アミノ酸の疎水性側鎖と脂質との間のファン・デル・ワールス結合などの非共有結合や、アミノ酸のカルボキシル基と脂質の水酸基（例：3'-O-リシルホスファチジルグリセロール）あるいはアミノ酸の水酸基と脂質のリン酸基（例：ホスファチジルセリン）との間のエステル結合や、アミノ酸のアミノ基と脂肪酸のカルボキシル基との間のアミド結合などの共有結合とがあるが、本発明においては、Ｎ−アシル化アミノ酸であることが好ましい。
【００２２】
また、本発明において「スキンケア効果」とは、保湿効果を有し且つ滑らかな肌を維持する効果をいう。「老化防止効果」とは、紫外線や化学物質、乾燥等の外的刺激により肌に生じる活性酸素がコラーゲンの減少やエラスチンの変性増加等により真皮マトリックスの変化などの作用を及ぼすことで肌の弾力性が失われるがこれら結合組織の状態を改善することで肌の弾力性を回復する効果をいう。
【００２３】
また、本発明の被覆粉体は、混合物を被覆することで本発明の効果が最大に発揮されるが混合物を構成する４成分を個々に被覆しても構わない。
【００２４】
本発明で使用する特定のリポアミノ酸組成物は、公知の方法を利用して調製することができる。例えば、ＷＯ９８／０９６１１号公報、ＷＯ９９／０４７５７号公報、特開２０００−１９１４２６号公報等に開示されている方法で製造が可能である。簡便に入手する場合は、市販品としてはフランスのセピック社より上市されている商品名「ＳＥＰＩＦＥＥＬＯＮＥ」等を購入すればよい。
【００２５】
本発明に用いられる粉体としては、通常化粧料に用いられるものであれば特に制限されない。また、今後開発される化粧料用の粉体にも適用可能である。その平均粒子径は、好ましくは３０００μｍ〜０．００１μｍ程度、より好ましくは２００μｍ〜０．０１μｍ程度である。また、これら粉体の粒子径の測定方法としては、光学顕微鏡や電子顕微鏡により観察で計測される平均値で求められる。真球状でない粒子に関しては長径、短径、厚み等の合計の平均値より求めることができる。
【００２６】
例えば、無機粉体としては、マイカ、セリサイト、タルク、カオリン、合成マイカ、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、アルミナ、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、炭化ケイ素、タングステン酸金属塩、アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、クロルヒドロキシアルミニウム、クレー、ベントナイト、ゼオライト、スメクタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ等の体質顔料が、複合化された特殊な体質顔料としては、三好化成株式会社より発売されているエクセルマイカ、エクセルパール、パウダーラヴィ等が、白色顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等が、着色顔料としては、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青、無機青色系顔料、カーボンブラック、低次酸化チタン、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット、タール色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの等が、光輝性顔料としては、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、魚鱗箔、合成マイカに酸化チタンを被覆した粉体、日本板硝子株式会社より「メタシャイン」なる商品名で発売されているシリカフレークに酸化チタンを被覆等した粉体、アルミナフレークに酸化スズと酸化チタンを被覆した粉体、アルミニウムフレークに酸化チタンを被覆した粉体、米国エッカート社より発売しているカッパーフレークにシリカを被覆した粉体、ブロンズフレークにシリカを被覆した粉体、アルミニウムフレークにシリカを被覆した粉体等が、平均粒子径０．１μｍ未満の微粒子粉体としては、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化鉄、微粒子酸化セリウム等が、特殊な粒子形状を有するものとしては、バタフライ状硫酸バリウム、花びら状酸化亜鉛、長径が数ｍｍもあるナイロン繊維、その他の粉体としては、三井物産株式会社より「ルミノーバシリーズ」なる商品名で発売されている発光粉体、アルミニウムパウダー、ステンレスパウダー、トルマリン粉末、琥珀パウダー等が挙げられる。
【００２７】
有機粉体としては、ウールパウダー、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースパウダー、シルクパウダー、シリコーンパウダー、シリコーンゴムパウダー、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂パウダー、微結晶繊維粉体、澱粉粉末、アシル化リジン粉末、長鎖アルキルリン酸金属塩粉末、金属石鹸粉末、ＣＩピグメントイエロー、ＣＩピグメントオレンジ等が挙げられる。タール色素としては赤色３号、赤色１０号、赤色１０６号、赤色２０１号、赤色２０２号、赤色２０４号、赤色２０５号、赤色２２０号、赤色２２６号、赤色２２７号、赤色２２８号、赤色２３０号、赤色４０１号、赤色５０５号、黄色４号、黄色５号、黄色２０２号、黄色２０３号、黄色２０４号、黄色４０１号、青色１号、青色２号、青色２０１号、青色４０４号、緑色３号、緑色２０１号、緑色２０４号、緑色２０５号、橙色２０１号、橙色２０３号、橙色２０４号、橙色２０６号、橙色２０７号等；天然色素としては、カルミン、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等の粉体が挙げられる。
【００２８】
また、使用される粉体の形態としても前記複数の混合物、複合体、付着物等、通常化粧料に配合する形態を利用することができる。例えば、必要に応じてこれらの粉体を複合化またはドープ化したものを用いることができる。例としては、ベンガラ等の無機着色顔料を無水ケイ酸で被覆した粉体、ナイロンを白色顔料で被覆した粉体、体質顔料を微粒子白色顔料で被覆した粉体等が挙げられる。
【００２９】
化粧料に使用する粉体の種類、含有量については化粧料の種類や目的、形態等により適宜選択され、例えば上記例示の粉体の１種以上を選択されるが今後開発される粉体の使用も当然に可能である。その種類、使用量、使用方法については化粧料に使用可能な粉体の使用法として知られている方法、更には今後開発される方法を利用して実施することができる。
【００３０】
本発明において、上記粉体に被覆される特定のリポアミノ酸組成物の量は粉体の粒子径や比表面積、粉体の表面性状等により異なるが、粉体に対して０．１〜３０％程度であり、特に好ましくは１．０〜１０％程度である。０．１％より少ない量で被覆すると効果が得られず、３０％より多い量で被覆すると粉体の機能が損なわれるばかりか不経済である。
【００３１】
粉体を特定のリポアミノ酸組成物で被覆する場合公知の方法を使用すればよい。例えば、特定のリポアミノ酸組成物の水溶性塩を水に溶解させ、これに粉体を加え良く分散させる。この分散液を脱水、ろ過、洗浄後乾燥する。また、水に不溶性のリポアミノ酸組成物はメチルエチルケトンや酢酸エチル等の適当な溶媒等に溶解して粉体と混合し、溶媒を留去乾燥することにより被覆粉体を得ることが可能である。しかしながら、本発明はこのような被覆方法に限定されるものではない。
【００３２】
表面処理される粉体は被覆剤との親和性や固着性の向上をはかるべく、例えばアルミニウム、カルシウム、マグネシウム、セリウム、ケイ素、ジルコニウム、チタン、亜鉛、鉄、コバルト、マンガン、ニッケルおよびスズの少なくとも１種の酸化物または含水酸化物で被覆されていても構わない。さらにこれら粉体は被覆の相乗効果をはかるべくあらかじめシリコーン化合物やアシル化アミノ酸やアシル化ペプチド、脂肪酸や金属石鹸、フッ素化合物、レシチン、ポリアルキレン、シランカップリング剤、セラミド、デキストリン脂肪酸エステル、イヌリン脂肪酸エステル等による公知の表面被覆剤で被覆された粉体でも構わない。
【００３３】
また、本発明の被覆剤である特定のリポアミノ酸組成物は、本発明者らが提案した特開２００１−７２５２７号および特開２００２−８０７４８号に記載のＡ層またはＢ層の表面処理剤としても非常に有用である。
【００３４】
このようにして得られる被覆粉体の化粧料への配合量は化粧料の性質に応じて任意に選択されるが、全組成中に０．０１〜１００重量％である。これらの被覆粉体は必要に応じて１種または２種以上を配合することができる。
本発明の化粧料には、そこに配合使用される粉体の少なくとも一部について本発明の被覆粉体が施されていればよいが、その配合割合が多い程好ましい。
【００３５】
本発明の特定のリポアミノ酸組成物で被覆した粉体を配合する化粧料としては、パウダーファンデーション、リキッドファンデーション、油性ファンデーション、スティックファンデーション、プレストパウダー、フェイスパウダー、口紅、リップグロス、頬紅、アイシャドウ、アイブロウ、アイライナー、マスカラ、水性ネイルエナメル、油性ネイルエナメル、乳化型ネイルエナメル、エナメルトップコート、エナメルベースコート、等の仕上用化粧品、エモリエントクリーム、コールドクリーム、美白クリーム、乳液、化粧水、美容液、カーマインローション、スリミング製品、液状洗顔料、洗顔フォーム、洗顔クリーム、洗顔パウダー、メイククレンジング、ボディグロス、ジェービング料等の皮膚用化粧品、ヘアーグロス、ヘアクリーム、ヘアーシャンプー、ヘアリンス、ヘアカラー、ヘアブラッシング剤、等の頭髪用化粧品、その他として日焼け止めクリーム、日焼けクリーム、日焼け後鎮静ケア製品や乳液、石鹸、浴用剤、香水等を挙げることができる。
【００３６】
本発明に使用する特定のリポアミノ酸組成物で被覆した粉体を配合する化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲で、前記したように通常の化粧料等に用いられる顔料分散剤、油剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、防腐剤、酸化防止剤、皮膜形成剤、保湿剤、増粘剤、染料、顔料、香料等を適宜配合することができる。
【００３７】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明する。また、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【００３８】
［実施例１］（被覆剤の調製）
１−１被覆剤Ａの調製
ラウロイルプロリン４５．５ｇ、Ｎ−ラウロイルグリシン３０．５ｇ、Ｎ−ラウロイルグルタミン酸５．５ｇ、パルミチン酸１８．５ｇを６５℃に加温したガラスビーカーに入れ溶解混合した後、冷却して固形物を得た。この固形物を被覆剤Ａとした。
【００３９】
１−２被覆剤Ｂの調製
ジパルミトイルヒドロキシプロリン３５ｇ、Ｎ−ミリストイルアラニンナトリウム３５ｇ、Ｎ−パルミトイルアスパラギン酸７．５ｇ、ミリスチン酸２２．５ｇと水５０ｃｃをガラスビーカーに採り５０℃にて溶解混合した後、冷却してペースト状物を得た。これを被覆剤Ｂとした。
【００４０】
１−３被覆剤Ｃの調製
パルミトイルプロリン１６０．０ｇ、パルミトイルサルコシンナトリウム１３０ｇ、パルミトイルグルタミン酸カリウム３８ｇ、ステアリン酸マグネシウム７２ｇと水２００ｃｃをガラスビーカーに採り７５℃にて溶解混合した後、冷却してペースト状物を得た。これを被覆剤Ｃとした。
【００４１】
１−４被覆剤Ｄ
フランスＳＥＰＰＩＣ社より上市されている商品名「ＳＥＰＩＦＥＥＬＯＮＥ」を被覆剤Ｄとした。組成はパルミトイルプロリン４４．５重量％、パルミトイルサルコシンナトリウム１２．５重量％、パルミトイルグルタミン酸マグネシウム８．５重量％、パルミチン酸３４．５重量％であった。
【００４２】
［実施例２］（被覆粉体の製造−１）
被覆される粉体１００gと被覆剤Ａ３ｇをジャケット付き卓上ミキサーに投入しミキサー内の温度を６０℃に保ち３０分間攪拌し被覆粉体を得た。被覆される粉体は、マイカＭＪ-Ｖ（メルクジャパン株式会社）、パウダーラヴィ（三好化成株式会社）、雲母チタンＴＩＭＩＲＯＮＳＵＰＥＲＲＥＤ（メルクジャパン株式会社）、エクセルマイカＪＰ−２（三好化成株式会社）の４種類とし、各々について上記方法にて被覆し４種類の被覆粉体を得た。
【００４３】
［実施例３］（被覆粉体の製造−２）
合成フッ素金雲母ＰＤＭ−９ＷＢ（トピー工業株式会社）１００ｇをニーダーミキサーに仕込み被覆剤Ｂを６gと６０℃の湯水５０gを３０分間混合した後、オーブンにて１０５℃で１２時間乾燥し粉砕機に通し被覆粉体を得た。
【００４４】
［実施例４］（被覆粉体の製造−３）
微粒子酸化チタンＴＴＯ−Ｓ−３（石原産業株式会社）３kgと被覆剤Ｃを３５０ｇとを２０Ｌヒーターヘンシル（三井鉱山株式会社）に仕込み２０分間攪拌し被覆した。この混合物をジェットミル１００ＡＦＧ（ドイツ：ＡＬＰＩＮＥ社）で粉砕した後、オーブンにて１０５℃で７時間乾燥し被覆粉体を得た。
【００４５】
［実施例５］（被覆粉体の製造−４）
シリカビーズＰ-１５００（触媒化成工業株式会社）１００ｇをニーダーミキサーに仕込み被覆剤Ｄを８gと８０℃の湯水６０gを３０分間混合した後、オーブンにて１０５℃で１５時間乾燥して粉砕機に通し被覆粉体を得た。同様の方法でセリサイトＦＳＥ（三信鉱工株式会社）、タルクＪＡ−４６Ｒ（浅田製粉株式会社）、酸化チタンＣＲ-５０（石原産業株式会社）、イエローＬＬ−１００Ｐ（チタン工業株式会社）、レッドＲ−５１６Ｐ（チタン工業株式会社）、ブラックＢＬ−１００Ｐ（チタン工業株式会社）の各々について粉体１００ｇに対して被覆剤３ｇを被覆した。
【００４６】
［比較例１］（被覆粉体の製造−５）
特公平１−５０２０２号公報記載の実施例１（イ）記載の方法で合成フッ素金雲母について表面処理を行いＮ−ミリストイル−Ｌ−グルタミン酸アルミニウム処理粉体（表面被覆量３重量％）を得た。
【００４７】
［比較例２］（被覆粉体の製造−６）
特開平８-６７６０９号公報記載の製造例１の方法で合成フッ素金雲母ＰＤＭ−９ＷＢをＮ-ラウロイルリジンで被覆した。被覆方法を次に示した。水酸化ナトリウム０．２ｇを溶解しｐＨ約１２に調整した水５００ｇ中にＮ-ラウロイルリジン５ｇを溶解する、この中へ粉体９５ｇを分散しスラリー状とする。これに塩化カルシウム２．５ｇを加え塩酸で中性付近まで中和してＮ-ラウロイルリジンのカルシウム塩を析出させる。中和工程によって生じた塩を水洗除去し、１００℃で２時間乾燥してＮ-ラウロイルリジン処理合成フッ素金雲母を得た。
【００４８】
［比較例３］（被覆粉体の製造−７）
特開平５-５８８４２号公報記載の実施例１の方法で粉体をＮ-ラウロイルリジンとパルミチン酸で被覆した。被覆方法を次に示した。ニーダーミキサーに粉体１００ｇを入れ、これに、前もって用意しておいたエタノール５０００ｇと塩化カルシウム１００ｇの溶解液を加え２時間室温で攪拌混合した。次に、これをろ過し、水洗し塩化カルシウムを除去した後、乾燥してＮ-ラウロイルリジン被覆粉体を得た。次に、得られた被覆粉体１００ｇをニーダーミキサーに入れ、これに、パルミチン酸１．５ｇをヘキサン５０ｇで溶解しておいたものを加え６０℃にて３０分間混合した。その後、６０℃にてヘキサンを減圧留去し、１００℃で１時間乾燥してＮ-ラウロイルリジンとパルミチン酸で被覆した粉体を得た。被覆される粉体は、セリサイトＦＳＥ、マイカＭＪ-Ｖ、タルクＪＡ−４６Ｒ、酸化チタンＣＲ-５０、イエローＬＬ−１００Ｐ、レッドＲ−５１６Ｐ、ブラックＢＬ−１００Ｐ、パウダーラヴィ、合成フッ素金雲母ＰＤＭ−９ＷＢ、雲母チタンＴＩＭＩＲＯＮＳＵＰＥＲＲＥＤ、シリカビーズ、エクセルマイカの１２種類とし、被覆量は上記実施例と同じとして各々について被覆し１２種類の被覆粉体を得た。
【００４９】
上記の如く得られた本発明の被覆粉体と、従来の処理である比較例の被覆粉体について、下記の試験方法による評価を行った。
【００５０】
（スキンケア効果の検証）
本発明で言うスキンケア効果とは保湿効果を有しかつ滑らかな肌を維持する効果をいう。この効果の検証方法は次のように行った。
試験方法：３０名の健常な皮膚を有するパネラーの前腕屈側に１０％ラウリル硫酸ナトリウム溶液を２時間閉塞塗布し肌荒れモデルを作成した。塗布する試料はワセリン（日興リカ株式会社）：被覆粉体＝１：１重量％の混合物を作成した。比較試料として各実施例の被覆する前の粉体を非被覆粉体として試験した。
また、ブランクとしてワセリンのみを塗布した。肌荒れ部に２cm×４cmの塗布面を設け前記試料を２ｍｇ／ｃｍ^２の条件で塗布した。この操作を朝と晩の１日２回連続５日間行い皮膚の角質水分含有量をＳＫＩＣＯＮ−２００（アイ・ビー・エス株式会社）を用いて測定した。保湿効果として塗布前と塗布５日後の低周波伝導度の比を下記に示す計算により相対伝導率として求めた。また、肌荒れは皮丘と皮溝の乱れによるものであり皮膚表面のすべり感やザラツキ感はパネラー自身に評価してもらった。評価基準を下記に示すように数値化して合計値を求めた。
相対伝導率＝塗布後の低周波伝導度／塗布前の低周波伝導度×１００（％）
改善された − ＋１
変わらない − ０
悪化した − − １
【００５１】
（老化防止効果の検証）
本発明の老化防止効果とは紫外線、化学物質、乾燥等の外的刺激により生じる活性酸素がコラーゲンの減少やエラスチンの変性増加等により真皮マトリックスの変化などの作用を及ぼし肌の弾力性が失われてしまうがこれら結合組織の状態を改善することで肌の弾力性を回復する効果を言う。この効果の検証方法は次のように行った。
【００５２】
試験方法：前記スキンケア効果の試験部位について塗布前と塗布５日後の肌の弾力性の比（相対弾性率）をキュートメーター（Cutometer SEM 474 COURAGEKHAZAKA electronic GmbH社製）を用いて測定することにより求めた。相対弾性率は以下の式により求め平均した。
相対弾性率＝塗布後の弾力性／塗布前の弾力性×１００（％）
【００５３】
実施例２〜５及び比較例１〜３で製造した各被覆粉体と非被覆粉体のスキンケア効果（相対伝導率と肌荒れの改善状態）を表１に、老化防止効果（相対弾性率）を表２に示した。
【００５４】
【表１】

【００５５】
【表２】

これらの結果より明らかなように本発明の被覆粉体は、表１の相対伝導率と肌荒れの状態によって示されるスキンケア効果と、表２の相対弾性率によって表される老化防止効果の両方に優れていることが分かった。
【００５６】
次に本発明の被覆粉体を配合して剤型を作成した。
【００５７】
[実施例６及び比較例４]（プレストパウダーの作成）
実施例５で製造した被覆粉体を用いて表３に示すプレストパウダーを作成した。比較として比較例３で製造した従来の被覆粉体を配合した剤型も作成した。
【表３】

^*1 フランスセピック社より販売されている防腐保存剤である。
【００５８】
〔製法〕
１〜６をヘンシルミキサーで混合した後、７〜１０の成分を均一に混合したものを加えさらに混合する。これをアトマイザーで粉砕した後、ふるいを通し、中皿に圧縮成形してプレストパウダーを得た。
【００５９】
[実施例７及び比較例５]（両用パウダーファンデーションの作成）
表４に示す両用パウダーファンデーションを作成した。比較として従来の被覆粉体を配合した剤型も作成した。
【表４】

【００６０】
〔製法〕
１〜９をヘンシルミキサーで混合した後、これに１０〜１４の成分を均一にしたものを加えさらに混合する。これをアトマイザーで粉砕した後、ふるいを通し、中皿に圧縮成形して両用ファンデーションを得た。
【００６１】
[実施例８及び比較例６]（パウダーアイシャドウの作成）
表５に示すパウダーアイシャドウを作成した。比較として従来の被覆粉体を配合した剤型も作成した。
【表５】

【００６２】
〔製法〕
雲母チタン以外の１〜７の成分をヘンシルミキサーで混合した後、アトマイザーで粉砕する。これに３の雲母チタンを混合し８〜１２の成分を均一にしたものを加え均一に混合する。これをアトマイザーで粉砕した後、ふるいを通し、中皿に圧縮成形してパウダーアイシャドウを得た。
【００６３】
[実施例９及び比較例７]（口紅の作成）
表６に示す口紅を作成した。比較として従来の被覆粉体を配合した剤型も作成した。
【表６】

【００６４】
〔製法〕
成分５〜１０を加熱溶解し均一に混合する。これに成分１〜４を加え、ロールミルで練り、均一に分散させた後、再溶解して成分11と12を加え型に流し込み急冷する。固まったら型から取り出し、容器に充填し外観を整え均一にするためフレーミングして口紅を得た。
【００６５】
[実施例１０及び比較例８]（リキッドファンデーションの作成）
表７に示すリキッドファンデーションを作成した。比較として従来の被覆粉体を配合した剤型も作成した。
【表７】

【００６６】
〔製法〕
成分１〜９を均一に混合する。成分１０〜１３を均一に混合溶解する。水層成分を攪拌しながら油層成分を添加して乳化しリキッドファンデーションを得た。
【００６７】
[実施例１１及び比較例９]（クリーミィファンデーションの作成）
表８に示すクリーミィファンデーションを作成した。比較として従来の被覆粉体を配合した剤型も作成した。
【表８】

【００６８】
〔製法〕
成分８〜１４を加熱溶解して均一に混合する。成分１〜７を加え均一に混合分散する。金型に流し込み冷却してクリーミィファンデーションを得た。
【００６９】
[実施例１２及び比較例１０]（乳液の作成）
表９に示す乳液を作成した。比較として従来の被覆粉体を配合した剤型も作成した。
【表９】

^* ^２フランスセピック社より販売されている乳化増粘剤である。
【００７０】
〔製法〕
成分１〜７を均一に混合分散する。成分８〜１１を均一に混合し油層成分を添加して乳化し乳液を得た。
【００７１】
[実施例１３及び比較例１１]（サンスクリーンクリームの作成）
表１０に示すサンスクリーンクリームを作成した。比較として従来の被覆粉体を配合した剤型も作成した。
【表１０】

^* ^３フランスセピック社より販売されている乳化増粘剤である。
【００７２】
〔製法〕
成分１〜７を均一に混合分散する。成分８〜１２を均一に混合し油層成分を添加して乳化しサンスクリーンクリームを得た。
【００７３】
[実施例１４及び比較例１２]（アイライナーの作成）
表１１に示すアイライナーを作成した。比較として従来の被覆粉体を配合した剤型も作成した。
【表１１】

【００７４】
〔製法〕
成分1〜４と５の一部を均一に混合分散する。これに成分５〜１１を加熱溶解して加えロールミルで練り、再び加熱溶解して成分５の残りを加え、攪拌しながら冷却しアイライナーを得た。
【００７５】
[実施例１５及び比較例１３]（Ｏ／Ｗケアクリームの作成）
表１２に示すＯ／Ｗケアクリームを作成した。比較として従来の被覆粉体を配合した剤型も作成した。
【表１２】

【００７６】
〔製法〕
成分１〜９を８０℃に加熱して均一に混合分散する。成分１０〜１３を８０℃で加熱溶解する。油層に水層を攪拌しながら加えて乳化し３０℃まで冷却しＯ／Ｗケアクリームを得た。
【００７７】
実施例６から１５の剤型は比較例４から１３の剤型と比較して使用感や伸びが良好であるばかりでなく肌上に継続的に塗布した時、潤いとすべすべで滑らかな肌を保つスキンケア効果と肌弾力性を回復させる老化防止効果が顕著に認められ従来より優れた化粧料が得られた。
【００７８】
実施例にあるように本発明の被覆剤で使用したフランスのセピック社より販売されている「ＳＥＰＩＦＥＥＬＯＮＥ」は特表２００１-５１０７８４号公報に次のように開示されている。Ｎ−パルミトイルプロリン、Ｎ−パルミトイルグルタミン酸及びＮ−パルミトイルサルコシンの混合物もしくはその塩がサブスタンスＰ拮抗物質活性を示し皮膚の消炎作用があるとされている。この作用は本発明で言うスキンケア効果と老化防止効果の概念に当てはまるものであるため「ＳＥＰＩＦＥＥＬＯＮＥ」を添加剤として剤型に配合した場合と被覆した粉体を剤型中に配合した場合の効果を比較した。
【００７９】
[実施例１６および比較例１４]（パウダーファンデーション）
表１３に示すパウダーファンデーションを作成し従来の被覆粉体と比較した。「ＳＥＰＩＦＥＥＬＯＮＥ」の各剤型中の含有率は３．０％とした。
【表１３】

【００８０】
〔製法〕
１〜７をヘンシルミキサーで混合した後、８０℃にて８〜１２の成分を均一に溶解混合したものを加えさらに混合する。これをアトマイザーで２回粉砕した後、ふるいを通し、中皿に圧縮成形してパウダーファンデーションを得た。
【００８１】
[実施例１７および比較例１５]（油性ファンデーション）
表１４に示す油性ファンデーションを作成し従来の被覆粉体と比較した。「ＳＥＰＩＦＥＥＬＯＮＥ」の各剤型中の含有率は２．０％とした。
【表１４】

【００８２】
〔製法〕
成分１〜８を分散混合する。成分９〜１６を１１０℃にて加熱溶解する。分散混合した成分１〜８を加え８０℃に調整し中皿の底部より加圧溶融充填し、油性ファンデーションを得た。
【００８３】
実施例１６及び１７と比較例１４及び１５について前記と同様の方法でスキンケア効果と老化防止効果の試験を行った。結果を表１５に示した。
【００８４】
【表１５】

【００８５】
表１５の結果より、「ＳＥＰＩＦＥＥＬＯＮＥ」を単に添加剤としてファンデーションに配合した場合よりも本発明の被覆粉体とした場合の方が、スキンケア効果及び老化防止効果ともに優れていることが分かった。
【００８６】
【発明の効果】
以上のように本発明の特定のアシル化アミノ酸と脂肪酸の混合物（リポアミノ酸組成物）で被覆した粉体は、化粧料に配合して使用した場合に高いスキンケア効果と老化防止効果が認められ、従来品よりも優れた化粧料を提供するために極めて有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel coated powder which can be used in cosmetics and a novel cosmetic containing the same, and specifically, N-acyl amino acids (including salt forms) shown in the following (1) to (3) ) And one or more fatty acids (and / or metal salts thereof) selected from 12 to 18 carbon atoms, and a coated powder usable for cosmetics coated with a mixture (lipoamino acid composition) And a cosmetic containing the powder.
(1) One or more amino acids selected from proline and hydroxyproline
(2) one or more amino acids selected from alanine, glycine and sarcosine
(3) One or more amino acids selected from aspartic acid and glutamic acid
[0002]
More specifically, the powder coated with these mixtures (lipoamino acid composition) not only has the feeling of use and the elongation, adhesion and easy dispersibility on the skin, which are the characteristics of the conventional coated powder. Since it has a high skin care effect and an anti-skin aging effect, a cosmetic containing the same is extremely useful.
[0003]
[Prior art]
In recent years, various powders are blended in cosmetics. The types of powders are roughly classified into organic powders and inorganic powders, but recently there are many organic-inorganic composite powders. The effects of cosmetics by blending these powders include skin tone correction, form modification such as blotches and freckles, adjustment of skin texture, color, glossiness, sebum absorption, and touch improvement. , Ultraviolet ray and infrared ray protection, anti-inflammatory action, sedative action, massage effect, makeup collapse prevention effect and the like. On the other hand, the disadvantages of blending powder into cosmetics are mainly inorganic powders, the feeling of powder on the skin, the expression of physical irritation when applied to the skin, the catalytic activity of the powder Examples include rough skin caused by the expression of chemical irritation, dryness caused by the absorption of sweat and sebum on the skin, and color dullness that appears due to the wetness of the powder by sweat and sebum.
[0004]
Examples of cosmetics to be mixed with powder include makeup cosmetics as well as skin care cosmetics, sunscreen cosmetics, shampoos, rinses, hair nourishing agents, hair restorers, detergents, antiperspirants, bath preparations and the like. The powder blended in these dosage forms has a silicone compound, fluorine compound, ester, fatty acid, wax, amino acid, peptide on the surface of the particle in order to exhibit the function of the powder and produce a cosmetic effect. It has been proposed to coat organic substances such as lecithins, polyolefins, coupling agents, surfactants and water-soluble polymers. Among these coating agents, amino acids are one of the components constituting the living body, and amino acids acylated from these are expected to have various physiological activities on the skin. The powder coated with acylated amino acid improves the feeling of use, improves the adhesion to the skin and the feeling of adhesion, imparts water repellency and water resistance, imparts oil repellency, improves miscibility with oil components, cosmetic effect Many proposals have been made on the basis of effects such as longevity, storage stability, easy dispersibility, improved ultraviolet shielding ability, and excellent biocompatibility.
[0005]
For example, a powder coated with an N-acylated amino acid amide such as N-lauroyl-L-glutamic acid-α, γ-di-n-butyramide can impart water repellency and has good adhesion to the skin and feel when used. In addition, characteristics such as increased lipophilicity and good miscibility with oily components have been reported (for example, see Patent Document 1).
[0006]
Further, it has been reported that the powder coated with N-lauroyl-L-lysine is excellent in spreadability, feel and finish on the skin, and at the same time, it has excellent makeup sustainability over time (for example, patents). Reference 2).
[0007]
Furthermore, it has also been proposed to coat twice with an acylated basic amino acid and an oil (for example, fatty acid) having an acidic group (see, for example, Patent Document 3). This coated powder exhibits water repellency, prevents makeup collapse due to sebum and the like, improves the extension of the cosmetic on the skin, and gives a good feel to the skin.
[0008]
In addition, the present inventors have proposed powders coated with N-acyl-L-glutamic acid, N-acyl-N-methylglycine, N-acyl-N-methyl-β-alanine and their salts ( For example, see Patent Document 4.) A cosmetic compounded with this powder has a protective effect on the skin and is excellent in the adhesion, feel and stability of the cosmetic to the skin.
[0009]
The present inventors have improved the powder coated with the N-acylated amino acid and proposed a powder coated with a mixture containing at least 14 amino acid N-acyl compounds (for example, Patent Document 5). reference.). This powder has a very smooth feel, is comfortable on skin and hair, and has excellent biocompatibility.
[0010]
Cosmetics have the proposition of cleansing and beautifying the skin and not damaging the physiological function of healthy skin, and people want to be beautiful and youthful indefinitely. Yes. In order to realize these requirements, cosmetic ingredients are blended with ingredients having a skin care effect and ingredients having an anti-aging effect. However, there has not been proposed a coating powder that simultaneously exhibits a skin care effect that has a moisturizing action and improves skin texture and an anti-aging effect that improves rough skin.
[0011]
[Patent Document 1]
JP-A-1-17212 (page 3-6, Tables 1 and 2)
[Patent Document 2]
JP-A-9-208427 (page 3-6, Tables 3 and 4)
[Patent Document 3]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-58842 (page 4-9)
[Patent Document 4]
JP-A-58-72512 (page 4-6)
[Patent Document 5]
Japanese Patent Laid-Open No. 2000-212041 (pages 8-22, FIG. 1)
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a coated powder having a high skin care effect and an anti-skin aging effect and a cosmetic comprising the same.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have found that cosmetics containing powder coated with a specific lipoamino acid composition have extremely excellent skin care effect and anti-aging effect. Based on this finding, the present invention has been completed.
[0014]
That is, the coated powder that can be used in the cosmetic according to the present invention includes N-acyl amino acids (including salt forms) represented by the following (1) to (3), and those having 12 to 18 carbon atoms. It is characterized by being coated with a mixture (lipoamino acid composition) containing one or more fatty acids (and / or metal salts thereof) selected from the following.
(1) One or more amino acids selected from proline and hydroxyproline
(2) one or more amino acids selected from alanine, glycine and sarcosine
(3) One or more amino acids selected from aspartic acid and glutamic acid
[0015]
The N-acyl group of the N-acylamino acid may have a carbon-carbon double bond and / or a triple bond in the molecule, such as a saturated or unsaturated alkyl group having 8 to 22 carbon atoms (such as alkenyl). .) Or a hydrocarbon group having an alicyclic structure, preferably a saturated aliphatic carboxylic acid group having 12 to 18 carbon atoms. The carboxyl group of the amino acids (1) to (3) is in a free form or in a salt state, such as Na, K, Ba, Zn, Ca, Mg, Fe, Zr, Co, Al, Ti, etc. Metal salts, ammonium salts, or organic compounds such as monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, 2-amino-2-methyl-propanol, 2-amino-2-methyl-1,3-propanediol, and triisopropanolamine Examples include onium salts of alkanolamines. Preferably, it is a free form or a salt of any of Na, K and polyvalent metals, and more preferably a free form or a salt of Na, K, Ca, Mg, Al or a mixture thereof.
[0016]
The amino acids (1) to (3) in the present invention are isomer L-forms that exist in nature or can be obtained from nature. Many amino acids have isomers, but in that case, they can be used in the form of a mixture or a compound as long as they include naturally occurring isomers or L-isomers that can be obtained from the natural world. . For example, when D-form and L-form exist, L-form exists naturally, but in such an amino acid, in the present invention, in the form of DL-form, as long as the naturally occurring amino acid L-form is included. May be used. In addition, the mixture of N-acylated amino acids used in the present invention may further contain other amino acids as long as it contains the N-acyl form of the amino acids, or N-acyl forms of isomers of amino acids other than those described above, Although it may further contain substances other than amino acids and derivatives thereof, they are preferably contained within a range not impairing the effects of the present invention.
[0017]
The N-acyl isomers of the amino acids (1) to (3) used in the present invention may be independently in the form of a free form or a salt. When all N-acylamino acids are in the form of a salt, the salt forms constituting each N-acylamino acid are independent, and all or part of them may be the same salt form or may be separate. In addition, the amino acid used as the raw material may be in a form existing in nature (L-form other than glycine), and may be in the form of a mixture as long as the form (isomer) is included as described above. There are no restrictions on the manufacturing route. Therefore, it is possible to use amino acids obtained by various production methods such as extraction, synthesis, microbiological production products, protein and peptide hydrolysis methods.
[0018]
The fatty acid and / or metal salt thereof used in the present invention has 12 to 18 carbon atoms, and specifically includes lauric acid, myristic acid, isomyristic acid, palmitic acid, isopalmitic acid, stearic acid, isostearic acid. Examples include acids, oleic acid, myristoleic acid, elaidic acid, linoleic acid, linolenic acid and the like. Examples of these metal salts include Na, K, Ba, Be, Ce, Ca, Co, Mg, Fe, Sr, Zn, Zr, Al, and Ti. Preferred are fatty acids of lauric acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid, or salts of Na, K, Ca, Al, and Mg thereof. More preferred is a fatty acid selected from lauric acid, myristic acid and palmitic acid.
[0019]
The minimum content of each component in the mixture of the N-acylated amino acids (1) to (3) and fatty acids (and / or metal salts thereof) used in the present invention is 0.5% by weight or more. . If the content is less than this, a synergistic effect cannot be obtained. The content of each component in the preferable mixture that sufficiently exhibits the high skin care effect and skin aging prevention effect referred to in the present invention is such that the N-acyl of the amino acid (1) is35˜50% by weight, N-acyl of amino acid (2) is 5 to 50% by weight, N-acyl of amino acid (3) is 5 to 25% by weight, and fatty acid (and / or metal salt thereof) Is 5 to 50% by weight.
[0020]
As for the coating method on the powder, the powder can be coated by using a known coating method that has been used for the modification of the powder conventionally used in cosmetics. Moreover, about the blending method of powder, it can carry out using the method known as a blending method of the conventionally known powder or coating powder as what is blended and used for cosmetics.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The coated powder of the present invention comprises at least part of the powder blended and used in cosmetics, and a part or all of the powder particle surface with the mixture of the specific acylated amino acid and fatty acid (lipoamino acid composition). Is a powder coated with In the present invention, “lipoamino acid” is a general term for a complex or compound containing an amino acid and a lipid. There are non-covalent bonds such as ionic bond between basic side chain of amino acid and phosphate group of lipid, van der Waals bond between hydrophobic side chain of amino acid and lipid, amino acid The ester bond between the hydroxyl group of the amino acid and the hydroxyl group of the lipid (eg 3'-O-lysylphosphatidylglycerol) or the hydroxyl group of the amino acid and the phosphate group of the lipid (eg phosphatidylserine), the amino group of the amino acid and the fatty acid There is a covalent bond such as an amide bond between the carboxyl group, and in the present invention, an N-acylated amino acid is preferable.
[0022]
In the present invention, the “skin care effect” refers to an effect having a moisturizing effect and maintaining smooth skin. “Anti-aging effect” means that the active oxygen generated in the skin by external stimuli such as ultraviolet rays, chemical substances, and dryness has the effect of changing the dermal matrix by reducing collagen and increasing degeneration of elastin. It means the effect of restoring the elasticity of the skin by improving the state of these connective tissues, although the nature is lost.
[0023]
Further, the coated powder of the present invention exhibits the effect of the present invention to the maximum by coating the mixture, but the four components constituting the mixture may be individually coated.
[0024]
The specific lipoamino acid composition used in the present invention can be prepared using a known method. For example, it can be produced by the methods disclosed in WO98 / 09611, WO99 / 04757, JP-A-2000-191426, and the like. In order to obtain it easily, a commercial name such as “SEPIFEEL ONE” marketed by Sepic, France may be purchased.
[0025]
The powder used in the present invention is not particularly limited as long as it is usually used in cosmetics. Moreover, it is applicable also to the powder for cosmetics developed in the future. The average particle diameter is preferably about 3000 μm to 0.001 μm, more preferably about 200 μm to 0.01 μm. Moreover, as a measuring method of the particle diameter of these powder, it calculates | requires by the average value measured by observation with an optical microscope or an electron microscope. For particles that are not true spheres, they can be determined from the total average value of major axis, minor axis, thickness, and the like.
[0026]
For example, inorganic powders include mica, sericite, talc, kaolin, synthetic mica, muscovite, phlogopite, saucite, biotite, lithia mica, calcium carbonate, magnesium carbonate, calcium phosphate, alumina, magnesium oxide, hydroxide Aluminum, barium sulfate, magnesium sulfate, silicic acid, anhydrous silicic acid, magnesium silicate, aluminum silicate, aluminum magnesium silicate, calcium silicate, barium silicate, strontium silicate, silicon carbide, metal tungstate, aluminate Extensive pigments such as magnesium, magnesium aluminate metasilicate, chlorohydroxyaluminum, clay, bentonite, zeolite, smectite, hydroxyapatite, ceramic powder, boron nitride, boron nitride and silica are combined. Examples of special extender pigments include Excel Mica, Excel Pearl, and Powder Lavi, which are sold by Miyoshi Kasei Co., Ltd., and white pigments such as titanium oxide, zinc oxide, and cerium oxide. Iron oxide, yellow iron oxide, black iron oxide, chromium oxide, chromium hydroxide, bitumen, ultramarine blue, inorganic blue pigments, carbon black, low-order titanium oxide, mango violet, cobalt violet, tar pigments raked, natural Pigmented pigments and other pigments are available as brilliant pigments, bismuth oxychloride, titanium mica, fish scale foil, powder of synthetic mica coated with titanium oxide, and the product name “Metashine” from Nippon Sheet Glass Silica flakes coated with titanium oxide powder etc., alumina flakes coated with tin oxide and titanium oxide Body, aluminum flakes coated with titanium oxide, copper flakes coated with silica from Eckert, silica, bronze flakes coated with silica, aluminum flakes coated with silica As the fine particle powder having an average particle diameter of less than 0.1 μm, fine particle titanium oxide, fine particle zinc oxide, fine particle iron oxide, fine particle cerium oxide and the like have a special particle shape, butterfly-like barium sulfate, Petal-like zinc oxide, nylon fibers with a long diameter of several millimeters, and other powders are luminescent powders, aluminum powders, stainless steel powders, tourmaline powders sold by Mitsui & Co., Ltd. under the product name “Luminova Series” , And soot powder.
[0027]
Organic powders include wool powder, polyamide powder, polyester powder, polyethylene powder, polypropylene powder, polystyrene powder, polyurethane powder, benzoguanamine powder, polymethylbenzoguanamine powder, tetrafluoroethylene powder, polymethyl methacrylate powder, cellulose powder, silk powder , Silicone powder, silicone rubber powder, styrene / acrylic acid copolymer, divinylbenzene / styrene copolymer, vinyl resin, urea resin, phenol resin, fluororesin, silicon resin, acrylic resin, melamine resin, epoxy resin, polycarbonate resin Synthetic resin powder, microcrystalline fiber powder, starch powder, acylated lysine powder, long chain metal alkyl metal salt powder, metal鹸粉 the end, CI Pigment Yellow, CI Pigment Orange, and the like. As the tar pigment, red No. 3, red No. 10, red No. 106, red No. 201, red No. 202, red No. 204, red No. 205, red No. 220, red No. 226, red No. 227, red No. 228, red 230 No., red 401, red 505, yellow 4, yellow 5, yellow 202, yellow 203, yellow 204, yellow 401, blue 1, blue 2, blue 201, blue 404, Green No. 3, Green No. 201, Green No. 204, Green No. 205, Orange No. 201, Orange No. 203, Orange No. 204, Orange No. 206, Orange No. 207, etc .; natural pigments include carmine, laccaic acid, calsamine, bradylin And powders such as crocin.
[0028]
Moreover, the form mix | blended with cosmetics normally, such as said several mixture, a composite_body | complex, a deposit | attachment, etc. can be utilized also as a form of the powder used. For example, a composite or dope of these powders can be used as necessary. Examples include powder coated with an inorganic coloring pigment such as Bengala with silicic anhydride, powder coated with nylon with white pigment, powder coated with extender pigment with fine white pigment, and the like.
[0029]
The type and content of the powder used in the cosmetic are appropriately selected depending on the type, purpose, and form of the cosmetic. For example, one or more of the above-exemplified powders are selected, but the powder to be developed in the future Of course, use is also possible. About the kind, usage-amount, and usage method, it can carry out using the method known as the usage method of the powder which can be used for cosmetics, and also the method developed in the future.
[0030]
In the present invention, the amount of the specific lipoamino acid composition coated on the powder varies depending on the particle diameter and specific surface area of the powder, the surface properties of the powder, etc., but is 0.1 to 30% with respect to the powder. And is particularly preferably about 1.0 to 10%. If the amount is less than 0.1%, the effect is not obtained, and if the amount is more than 30%, the function of the powder is impaired and it is not economical.
[0031]
A known method may be used when the powder is coated with a specific lipoamino acid composition. For example, a water-soluble salt of a specific lipoamino acid composition is dissolved in water, and powder is added and dispersed well. The dispersion is dehydrated, filtered, washed and dried. In addition, the water-insoluble lipoamino acid composition can be dissolved in a suitable solvent such as methyl ethyl ketone or ethyl acetate, mixed with the powder, and the solvent is distilled off and dried to obtain a coated powder. However, the present invention is not limited to such a coating method.
[0032]
The surface-treated powder should have at least one of, for example, aluminum, calcium, magnesium, cerium, silicon, zirconium, titanium, zinc, iron, cobalt, manganese, nickel and tin in order to improve the compatibility with the coating agent and the adhesion. You may coat | cover with 1 type of oxide or a hydrous oxide. In addition, these powders are pre-coated with silicone compounds, acylated amino acids and acylated peptides, fatty acids and metal soaps, fluorine compounds, lecithins, polyalkylenes, silane coupling agents, ceramides, dextrin fatty acid esters, inulin fatty acids. It may be a powder coated with a known surface coating agent such as ester.
[0033]
Moreover, the specific lipoamino acid composition which is the coating agent of the present invention is used as the surface treatment agent for the A layer or the B layer described in JP-A Nos. 2001-72527 and 2002-80748 proposed by the present inventors. Is also very useful.
[0034]
The amount of the coated powder thus obtained in the cosmetic is arbitrarily selected according to the properties of the cosmetic, but is 0.01 to 100% by weight in the total composition. These coating powders can be used alone or in combination of two or more.
The coated powder of the present invention may be applied to the cosmetic of the present invention for at least a part of the powder blended and used therein.
[0035]
Cosmetics for blending the powder coated with the specific lipoamino acid composition of the present invention include powder foundation, liquid foundation, oil foundation, stick foundation, pressed powder, face powder, lipstick, lip gloss, blusher, eye shadow, Eyebrow, eyeliner, mascara, water-based nail enamel, oil-based nail enamel, emulsified nail enamel, enamel top coat, enamel base coat, etc. Carmine lotion, slimming products, liquid facial cleansers, facial cleansing foams, facial cleansing creams, facial cleansing powders, cosmetics for skin, such as makeup cleansing, body gloss, jabbing, hair gloss, hair cream Arm, hair shampoo, hair rinse, hair color, hair brushing agent, etc. for hair cosmetics, other as sunscreen cream, suntan cream, sedation care products and milky lotion after-sun, soap, bath agent, mention may be made of the perfume and the like.
[0036]
In cosmetics containing a powder coated with a specific lipoamino acid composition used in the present invention, a pigment dispersant used in ordinary cosmetics as described above, as long as the effects of the present invention are not impaired, Oils, surfactants, ultraviolet absorbers, preservatives, antioxidants, film forming agents, humectants, thickeners, dyes, pigments, fragrances, and the like can be appropriately blended.
[0037]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to Examples and Comparative Examples. Moreover, these do not limit this invention at all.
[0038]
[Example 1] (Preparation of coating agent)
1-1 Preparation of coating agent A
Lauroylproline 45.5 g, N-lauroylglycine 30.5 g, N-lauroylglutamic acid 5.5 g and palmitic acid 18.5 g were placed in a glass beaker heated to 65 ° C., dissolved and mixed, and then cooled to obtain a solid. It was. This solid was designated as Coating A.
[0039]
1-2 Preparation of coating agent B
Dipalmitoyl hydroxyproline 35 g, N-myristoylalanine sodium 35 g, N-palmitoyl aspartic acid 7.5 g, myristic acid 22.5 g and water 50 cc were taken in a glass beaker, dissolved and mixed at 50 ° C., cooled and pasty. Got. This was designated coating agent B.
[0040]
1-3 Preparation of coating agent C
160.0 g of palmitoylproline, 130 g of palmitoyl sarcosine sodium, 38 g of potassium palmitoyl glutamate, 72 g of magnesium stearate and 200 cc of water were placed in a glass beaker, dissolved and mixed at 75 ° C., and then cooled to obtain a paste. This was designated Coating C.
[0041]
1-4 Coating agent D
The product name “SEPIFEEL ONE” marketed by France SEPPIC was used as coating agent D. The composition was 44.5% by weight palmitoylproline, 12.5% by weight sodium palmitoyl sarcosine, 8.5% by weight magnesium palmitoyl glutamate, and 34.5% by weight palmitic acid.
[0042]
[Example 2] (Production of coated powder-1)
100 g of the powder to be coated and 3 g of the coating agent A were put into a jacketed tabletop mixer, and the temperature in the mixer was kept at 60 ° C. and stirred for 30 minutes to obtain a coated powder. The powders to be coated are Mica MJ-V (Merck Japan Co., Ltd.), Powder Ravi (Miyoshi Kasei Co., Ltd.), Mica Titanium SUMIRON SUPER RED (Merck Japan Co., Ltd.), Excel Mica JP-2 (Miyoshi Kasei Co., Ltd.) These were coated by the above method to obtain four types of coated powders.
[0043]
[Example 3] (Production of coated powder-2)
Synthetic fluorine phlogopite PDM-9WB (Topy Industries Co., Ltd.) 100 g was charged into a kneader mixer, 6 g of coating agent B and 50 g of hot water of 60 ° C. were mixed for 30 minutes, then dried in an oven at 105 ° C. for 12 hours and pulverized. Through-coated powder was obtained.
[0044]
[Example 4] (Production of coated powder-3)
3 kg of fine particle titanium oxide TTO-S-3 (Ishihara Sangyo Co., Ltd.) and 350 g of coating agent C were charged into a 20 L heater Hensill (Mitsui Mining Co., Ltd.) and stirred for 20 minutes to coat. The mixture was pulverized with a jet mill 100AFG (Germany: ALPINE) and then dried in an oven at 105 ° C. for 7 hours to obtain a coated powder.
[0045]
[Example 5] (Production of coated powder-4)
Silica beads P-1500 (Catalyst Kasei Kogyo Co., Ltd.) 100 g is charged into a kneader mixer, 8 g of coating agent D and 60 g of 80 ° C. hot water 30 minutes are mixed for 30 minutes, and then dried in an oven at 105 ° C. for 15 hours. Through-coated powder was obtained. Sericite FSE (Sanshin Mining Co., Ltd.), Talc JA-46R (Asada Flour Milling Co., Ltd.), Titanium Oxide CR-50 (Ishihara Sangyo Co., Ltd.), Yellow LL-100P (Titanium Industry Co., Ltd.), Red For each of R-516P (Titanium Industry Co., Ltd.) and Black BL-100P (Titanium Industry Co., Ltd.), 100 g of the powder was coated with 3 g of the coating agent.
[0046]
[Comparative Example 1] (Production of coated powder-5)
Surface treatment was performed on the synthetic fluorophlogopite by the method described in Example 1 (A) described in Japanese Patent Publication No. 1-50202 to obtain an N-myristoyl-L-glutamic acid aluminum-treated powder (surface coverage 3 wt%). .
[0047]
[Comparative Example 2] (Production of coated powder-6)
Synthetic fluorine phlogopite PDM-9WB was coated with N-lauroyllysine by the method of Production Example 1 described in JP-A-8-67609. The coating method is shown below. 5 g of N-lauroyllysine is dissolved in 500 g of water in which 0.2 g of sodium hydroxide is dissolved and adjusted to a pH of about 12, and 95 g of powder is dispersed in this to form a slurry. To this, 2.5 g of calcium chloride is added and neutralized with hydrochloric acid to near neutrality to precipitate a calcium salt of N-lauroyllysine. The salt produced by the neutralization step was removed by washing with water and dried at 100 ° C. for 2 hours to obtain an N-lauroyllysine-treated synthetic fluorine phlogopite.
[0048]
[Comparative Example 3] (Production of coated powder-7)
The powder was coated with N-lauroyllysine and palmitic acid by the method of Example 1 described in JP-A-5-58842. The coating method is shown below. 100 g of the powder was put into a kneader mixer, and a prepared solution of 5000 g of ethanol and 100 g of calcium chloride was added thereto, and the mixture was stirred and mixed at room temperature for 2 hours. Next, this was filtered, washed with water to remove calcium chloride, and then dried to obtain N-lauroyllysine-coated powder. Next, 100 g of the obtained coated powder was put into a kneader mixer, to which 1.5 g of palmitic acid dissolved in 50 g of hexane was added and mixed at 60 ° C. for 30 minutes. Thereafter, hexane was distilled off under reduced pressure at 60 ° C. and dried at 100 ° C. for 1 hour to obtain a powder coated with N-lauroyllysine and palmitic acid. The powder to be coated is sericite FSE, mica MJ-V, talc JA-46R, titanium oxide CR-50, yellow LL-100P, red R-516P, black BL-100P, powder ravi, synthetic fluorophlogopite PDM -12 WB, mica titanium TIMIRON SUPER RED, silica beads, and Excel mica were used, and the coating amount was the same as in the above example to obtain 12 types of coated powders.
[0049]
The coated powder of the present invention obtained as described above and the coated powder of the comparative example as a conventional treatment were evaluated by the following test methods.
[0050]
(Verification of skin care effect)
The skin care effect referred to in the present invention means an effect having a moisturizing effect and maintaining smooth skin. The verification method of this effect was performed as follows.
Test method: A rough skin model was prepared by applying 10% sodium lauryl sulfate solution for 2 hours to the forearm flexion side of 30 panelists with healthy skin. As a sample to be applied, a mixture of Vaseline (Nikko Rica Co., Ltd.): Coated powder = 1: 1 wt% was prepared. As a comparative sample, the powder before coating of each example was tested as an uncoated powder.
Moreover, only petrolatum was apply | coated as a blank. A 2 cm x 4 cm coating surface is provided on the rough skin, and the sample is 2 mg / cm.²It apply | coated on the conditions of. This operation was performed twice a day in the morning and evening for 5 consecutive days, and the keratin water content of the skin was measured using SKICON-200 (IBS Corporation). As a moisturizing effect, the ratio of low frequency conductivity before application and 5 days after application was determined as relative conductivity by the calculation shown below. In addition, the rough skin was caused by the disturbance of the skin and the skin groove, and the panel surface itself evaluated the feeling of slippage and roughness on the skin surface. The evaluation criteria were quantified as shown below to obtain a total value.
Relative conductivity = low frequency conductivity after application / low frequency conductivity before application x 100 (%)
Improved-+1
No change-0
Worsened -1
[0051]
(Verification of anti-aging effect)
The anti-aging effect of the present invention is that the active oxygen generated by external stimuli such as ultraviolet rays, chemical substances, and dryness acts to change the dermal matrix due to the decrease in collagen and the increase in degeneration of elastin, and the elasticity of the skin is lost. However, it means the effect of restoring the elasticity of the skin by improving the state of these connective tissues. The verification method of this effect was performed as follows.
[0052]
Test method: The ratio of skin elasticity before application and 5 days after application (relative elastic modulus) was measured by using a cutometer (Cutometer SEM 474 COURAGEKHAZAKA electronic GmbH). . The relative elastic modulus was obtained by the following formula and averaged.
Relative elastic modulus = elasticity after application / elasticity before application × 100 (%)
[0053]
Table 1 shows the skin care effect (relative conductivity and improved skin roughness) of each coated powder and uncoated powder produced in Examples 2 to 5 and Comparative Examples 1 to 3, and the anti-aging effect (relative elastic modulus). It is shown in Table 2.
[0054]
[Table 1]

[0055]
[Table 2]

As is apparent from these results, the coated powder of the present invention is excellent in both the skin care effect shown by the relative conductivity and rough skin condition shown in Table 1 and the anti-aging effect shown by the relative elastic modulus shown in Table 2. I found out.
[0056]
Next, the coating powder of this invention was mix | blended and the dosage form was created.
[0057]
[Example 6 and Comparative Example 4] (Preparation of pressed powder)
The pressed powder shown in Table 3 was prepared using the coated powder produced in Example 5. As a comparison, a dosage form containing the conventional coated powder produced in Comparative Example 3 was also prepared.
[Table 3]

^{* 1} An antiseptic preservative sold by France Sepik.
[0058]
[Production method]
After mixing 1 to 6 with a Hensyl mixer, 7 to 10 components uniformly mixed are added and further mixed. This was pulverized with an atomizer, passed through a sieve, and compression molded into an inner dish to obtain a pressed powder.
[0059]
[Example 7 and Comparative Example 5] (Creation of dual-use powder foundation)
The amphibious powder foundation shown in Table 4 was created. For comparison, a dosage form containing a conventional coated powder was also prepared.
[Table 4]

[0060]
[Production method]
After mixing 1 to 9 with a Hensyl mixer, a mixture of components 10 to 14 is added to the mixture and further mixed. This was pulverized with an atomizer, passed through a sieve, and compression molded into an inner dish to obtain a dual use foundation.
[0061]
[Example 8 and Comparative Example 6] (Preparation of powder eye shadow)
The powder eye shadow shown in Table 5 was created. For comparison, a dosage form containing a conventional coated powder was also prepared.
[Table 5]

[0062]
[Production method]
Components 1 to 7 other than titanium mica are mixed with a Hensyl mixer and then pulverized with an atomizer. To this, 3 mica titanium is mixed and 8 to 12 components are made uniform, and mixed uniformly. This was pulverized with an atomizer, passed through a sieve, and compression molded into an inner dish to obtain a powder eye shadow.
[0063]
[Example 9 and Comparative Example 7] (Creation of lipstick)
Lipsticks shown in Table 6 were prepared. For comparison, a dosage form containing a conventional coated powder was also prepared.
[Table 6]

[0064]
[Production method]
Ingredients 5 to 10 are dissolved by heating and mixed uniformly. Components 1 to 4 are added to this, kneaded with a roll mill, uniformly dispersed, then redissolved, components 11 and 12 are added, poured into a mold, and rapidly cooled. When solidified, it was removed from the mold, filled into a container, framing to make the appearance uniform, and a lipstick was obtained.
[0065]
[Example 10 and Comparative Example 8] (Creation of liquid foundation)
The liquid foundation shown in Table 7 was created. For comparison, a dosage form containing a conventional coated powder was also prepared.
[Table 7]

[0066]
[Production method]
Ingredients 1-9 are mixed uniformly. Ingredients 10-13 are mixed and dissolved uniformly. While stirring the water layer component, the oil layer component was added and emulsified to obtain a liquid foundation.
[0067]
[Example 11 and Comparative Example 9] (creation of creamy foundation)
The creamy foundation shown in Table 8 was created. For comparison, a dosage form containing a conventional coated powder was also prepared.
[Table 8]

[0068]
[Production method]
Ingredients 8 to 14 are dissolved by heating and mixed uniformly. Add ingredients 1-7 and mix and disperse uniformly. It was poured into a mold and cooled to obtain a creamy foundation.
[0069]
[Example 12 and Comparative Example 10] (Preparation of emulsion)
The emulsion shown in Table 9 was prepared. For comparison, a dosage form containing a conventional coated powder was also prepared.
[Table 9]

^* ² An emulsifying thickener sold by Sepic France.
[0070]
[Production method]
Components 1 to 7 are mixed and dispersed uniformly. Components 8 to 11 were mixed uniformly, and the oil layer component was added and emulsified to obtain an emulsion.
[0071]
[Example 13 and Comparative Example 11] (Preparation of sunscreen cream)
Sunscreen creams shown in Table 10 were prepared. For comparison, a dosage form containing a conventional coated powder was also prepared.
[Table 10]

^* ³ An emulsifying thickener sold by Sepic France.
[0072]
[Production method]
Components 1 to 7 are mixed and dispersed uniformly. Ingredients 8-12 were mixed uniformly, and the oil layer component was added and emulsified to obtain a sunscreen cream.
[0073]
[Example 14 and Comparative Example 12] (Preparation of eyeliner)
The eyeliner shown in Table 11 was prepared. For comparison, a dosage form containing a conventional coated powder was also prepared.
[Table 11]

[0074]
[Production method]
A part of components 1 to 4 and 5 are mixed and dispersed uniformly. Ingredients 5 to 11 were dissolved by heating and kneaded with a roll mill, dissolved again by heating and the remainder of ingredient 5 was added, and cooled with stirring to obtain an eyeliner.
[0075]
[Example 15 and Comparative Example 13] (Preparation of O / W care cream)
O / W care creams shown in Table 12 were prepared. For comparison, a dosage form containing a conventional coated powder was also prepared.
[Table 12]

[0076]
[Production method]
Ingredients 1-9 are heated to 80 ° C. and uniformly mixed and dispersed. Ingredients 10 to 13 are dissolved by heating at 80 ° C. The aqueous layer was added to the oil layer with stirring, emulsified and cooled to 30 ° C. to obtain an O / W care cream.
[0077]
The dosage forms of Examples 6 to 15 are not only good in feeling and elongation as compared with the dosage forms of Comparative Examples 4 to 13, but also when applied continuously on the skin, moist and smooth and smooth skin. The skin care effect to keep and the anti-aging effect to restore the skin elasticity were remarkably recognized, and a cosmetic better than the conventional one was obtained.
[0078]
"SEPIFEEL ONE" sold by Sepic, France, used in the coating agent of the present invention as disclosed in Examples, is disclosed in JP-T-2001-510784 as follows. It is said that a mixture of N-palmitoylproline, N-palmitoylglutamic acid and N-palmitoylsarcosine or a salt thereof exhibits substance P antagonist activity and has anti-inflammatory action on the skin. Since this action is applied to the concept of the skin care effect and anti-aging effect referred to in the present invention, the effect obtained when “SEPIFEEL ONE” is added to the dosage form as an additive and the coated powder is added to the dosage form. Compared.
[0079]
[Example 16 and Comparative Example 14] (Powder Foundation)
A powder foundation shown in Table 13 was prepared and compared with a conventional coated powder. The content rate in each dosage form of “SEPIFEEL ONE” was 3.0%.
[Table 13]

[0080]
[Production method]
After mixing 1 to 7 with a Hensyl mixer, 8 to 12 ingredients uniformly dissolved and mixed at 80 ° C. are added and further mixed. This was pulverized twice with an atomizer, passed through a sieve, and compression molded into an inner dish to obtain a powder foundation.
[0081]
[Example 17 and Comparative Example 15] (Oil foundation)
An oily foundation shown in Table 14 was prepared and compared with a conventional coated powder. The content rate in each dosage form of “SEPIFEEL ONE” was 2.0%.
[Table 14]

[0082]
[Production method]
Components 1 to 8 are dispersed and mixed. Ingredients 9 to 16 are dissolved by heating at 110 ° C. Components 1 to 8 dispersed and mixed were added, adjusted to 80 ° C., and melted and filled from the bottom of the middle dish to obtain an oily foundation.
[0083]
Examples 16 and 17 and Comparative Examples 14 and 15 were tested for skin care effect and anti-aging effect in the same manner as described above. The results are shown in Table 15.
[0084]
[Table 15]

[0085]
From the results in Table 15, it was found that both the skin care effect and the anti-aging effect were better when the coating powder of the present invention was used than when “SEPIFEEL ONE” was simply added to the foundation as an additive.
[0086]
【The invention's effect】
As described above, the powder coated with the mixture of the specific acylated amino acid and fatty acid of the present invention (lipoamino acid composition) has a high skin care effect and anti-aging effect when used in cosmetics. It is extremely useful for providing cosmetics superior to conventional products.

Claims

A powder coated with a mixture (lipoamino acid composition) containing an N-acyl derivative of an amino acid represented by the following (1) to (3) and one or more fatty acids selected from 12 to 18 carbon atoms. There :
(1) one or more amino acids selected from proline and hydroxyproline,
(2) one or more amino acids selected from alanine, glycine and sarcosine,
(3) one or more amino acids selected from aspartic acid and glutamic acid,
A coated powder for use in a cosmetic, characterized in that the mixture contains at least 35% by weight of the N-acyl derivative of amino acid (1).

The coated powder according to claim 1, wherein at least a part of the N-acylamino acid is in the form of a salt.

The coated powder according to claim 1 or 2, wherein at least a part of the fatty acid is in the form of a metal salt.

The coated powder according to any one of claims 1 to 3, wherein the N-acyl group of the N-acylamino acid is a saturated aliphatic carboxylic acid group having 12 to 18 carbon atoms.

The coated powder according to any one of claims 1 to 4, wherein the amino acid (1) is proline.

The coated powder according to any one of claims 1 to 5, wherein the amino acid (2) is sarcosine.

The coated powder according to any one of claims 1 to 6, wherein the amino acid (3) is glutamic acid.

The coated powder according to any one of claims 1 to 7, wherein the fatty acid is at least one selected from lauric acid, myristic acid, and palmitic acid.

The coated powder according to any one of claims 1 to 8, wherein the N-acyl group of the N-acylamino acid is a palmitic acid group.

The mixture (lipoamino acid composition) is from 35 to 50 wt% of N- acylated compound of the amino acid (1), wherein the amino acid (2) of N- acylated compound 5-50 wt%, the amino acids (3) The coated powder according to any one of claims 1 to 9, comprising 5 to 25% by weight of an N-acyl compound and 5 to 50% by weight of the fatty acid.

A cosmetic comprising 0.1% by weight or more of the coated powder according to any one of claims 1 to 10.