JP4011757B2 - 振出しカートン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筒状体(外装スリーブ)の中をスライドする中箱の振出口より粒状の商品を取り出す振出しカートンに関する。
【0002】
【従来の技術】
振出しカートンは常時ポケット等に入れておき必要時に振出口を開口して内容物を適量取り出し、振出口をまた元の閉鎖された状態に戻すものであって、粒状の口腔清涼剤等に使用されているものである。
振出しカートンには種々のタイプがあるが、従来から使用されている代表的なものとして、中箱と筒状体とからなる振出しカートンがある。
例えば、特開平9−286431号公報に開示されている振出しカートンは、直方体の中箱とその胴部を覆う角柱状の筒状体とからなる振出しカートンであって、筒状体の内側を中箱がスライドして移動し、中箱の所定の位置に設けられている振出口の開閉が行われるものであって、中身の取り出しが容易であることは無論であるが、中箱の胴部が筒状体によって完全に覆われる収納位置において、不用意な中箱の前後の移動を妨げる係止機能が働き、また、中箱の最短移動で振出口が全開する振出位置からさらに中箱が移動して筒状体から抜け落ちないような係止機能が備えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、特開平9−286431号公報に開示されている振出しカートンの係止機構は、筒状体の特定な箇所の端縁と中箱の突出片の側面とが係合することによるものであって、この種の係止機構によって係止されている振出しカートンを開口するには、一般に、突出片を強制的に折り曲げて係止を外すことが必要になるため、この瞬間、中箱の押し出しに力が必要となり、開封にはかなり抵抗を感じて開けにくいという問題がある。この抵抗を少なくしようとすれば、剛性の少ない薄手のカートンブランク基材を使用すればよいが、それではカートン全体の強度が不足して構造的に弱くて、潰れ易くなり、今度は、携帯中に何らかの拍子で、不用意に、独りでに、係止が外れて振出口が開口し、中身が散乱してしまう問題がある。さらに、振出しカートンの開閉を繰返すうちに突出片の疲労から係止機構が次第に甘くなり、最後に係止しなくなって、振出口が独りでに開封したり、さらに中箱が筒状体から抜け落ちたりすることが起きる可能性がある。
本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたもので、収納位置で係止がしっかりしていて、不用意に、また独りでに振出口が開口することがなく、さらに始動時に抵抗を感じないで、弱い力でスムーズに中箱を移動でき、再度元の状態に戻すことのできる振出しカートンの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するためになされた本発明の振出しカートンは、
天板と底板、左右の両側板がそれぞれ対向する角柱状胴部の前後開放端部が閉鎖され、前記胴部の所定の位置に振出口を設けてなる直方体状の中箱と、上板と下板、左右両側板がそれぞれ対向し、前記上板の所定の位置に前記振出口の移動操作を行う操作窓を設けてなる角柱状の筒状体とからなり、前記筒状体に挿入された前記中箱が、収納位置と前記振出口が開口する所定の振出位置間をスライド可能としたカートンであって、
前記中箱の前記側板のスライド方向の端辺に折線を介して曲折部を有する曲折パネルを延設して、該曲折パネルを前記折線を回転軸として回動して前記天板上に折り重ね、
前記収納位置において、前記曲折部が曲折して前記操作窓を通して持ち上がり、スライド方向と直交する前記曲折部の端縁と前記操作窓の前側端縁同志が係止することによるロック手段によって、前記中箱の前記振出位置方向への移動が、前記ロック手段を解除しない限り防止されていることを特徴とするものである。また、前記中箱のスライド方向と直交する方向において、前記筒状体の内法寸法は前記中箱の幅より大きく、前記曲折パネルの最大幅より小さくすることができるものである。
さらに、前記曲折部の表面に滑り止め加工を施しておくことが好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下図面によって本発明の振出しカートンをさらに詳細に説明する。
図1は、本発明による振出しカートンの実施例1の中箱と筒状体のブランク展開図である。
図1(a)は、実施例1の中箱のブランク展開図である。
実施例1の中箱のブランク10は、図1(a)に示すように、それぞれが略矩形状の折り返し片1、糊代2、天板3、側板4、底板5、側板6、及び変形4角形状の曲折パネル7をこの順に折線a〜fを介して連接してなる胴部ブランクの天板3の前側(図では上部)の辺に折線g,hを介して前板3−1と差し込み片3−2をこの順に連接し、天板3の後側の辺に折線i,jを介して後板3−3と差し込み片3−4をこの順に連接し、側板4、6の前側と後側の辺に小フラップ4−1、4−2、6−1、6−2を連接してなるものである。
また、天板3と側板2にまたがるように振出口8が打ち抜かれ、またもう一方の側板6に振出口の一部8’が打ち抜かれ、底板5には側板6に沿って折り返し片9がコの字状の切れ目線kと折線e(この部分はリード罫が好ましい)によって区画されて形成されている。
前板3−1の両端にはわずかに突き出る突出片A4が延設されている。
変形4角形状の曲折パネル7は、折線f,側板6の打ち抜き部8’の端部から発して折線fと直交する端辺m、側板の後側端部から斜めに延びる端辺n、折線fと対向する端辺lによって区劃される変形四角形状をしており、曲折パネル7の幅、すなわち端辺lと折線f間の間隔、は最高値が天板3の幅よりも若干大きく設定されている。この件については詳しく後述する。
さらに、この曲折パネル7には,端辺nの一点から放射状に拡がる3本のリード罫o,p,qが設けられ、端辺mとリード罫o,qによって区劃される曲折部Sには、エンボスによる凸状部Eが形成されている。
尚、図1において、中箱成形時の胴貼り用の接着領域が網点によって示されている。
【0006】
図1(b)は、実施例1の筒状体のブランク展開図である。
実施例1の筒状体のブランク20は、図1(b)に示すように、それぞれが矩形状の糊代N、側板11、上板12、側板13、下板14、前後2枚の係止板15、15’(ストッパーとして機能する)をこの順に折線r〜vを介して連接してなるものであって、上板12の側板11寄りの所定の位置に中箱移動用の操作窓16が打ち抜かれて設けられている。
尚、図2において、筒状体成形時の接着領域が網点によって示されている。
【0007】
図2は、本発明による振出しカートンの実施例1の中箱と筒状体の斜視図である。
図2(a)は、実施例1の中箱30の斜視図である。
実施例1の中箱30は、最終的には直方体となるが、各部の構造を分かりやすくするような描き方をしている。
本発明による振出しカートンの実施例1の中箱30の成形は、中箱のブランク10の折り返し片1が内側になるように巻き折りすればよい。実際には、折線b,dで中箱のブランク10を三つ折りし、側板6と糊代Nの対向面を胴貼りし、最後に曲折パネル7を折線fを回転軸として回動させて天板3上に折り重ねてフラットに折り畳まれた中箱30とし、これを起こし、後側開放端部を小フラップ4−2、6−2、後板3−3、差し込み片3−4を用いて成形し、さらに、底板5に形成されている折り返し片9を折線eで側板6側に折り返すようにする。
【0008】
図2(b)は、実施例1の筒状体の斜視図である。
実施例1の筒状体40を成形するには、筒状体のブランク20を二枚の係止板15、15’が側板11の内側に位置するように巻き折して得られる。実際には、折線s,uでブランク20を三つ折りし、糊代Nと下板14の端部で接着して、フラットな折り畳みカートンとし、この状態から起こせばよい。
図4に示すように、筒状体40の上板13には、片手で持った時に親指が当たる部分に親指が入る程度の大きさの操作窓16が形成されている。これは内側に収納される中箱30の移動操作のために使用される。
前記の係止板15、15’は、側板11の内面に沿って設けられているので、通常の板紙をブランク基材として使用する場合には表面からは目視できない。これら係止板15、15’は後述するようにそれらの端縁B2,B3が中箱30の折り返し辺9のストッパーとして機能するものである。
【0009】
図3は、本発明による振出しカートンの実施例1の斜視図および機能説明図である。
本発明による振出しカートン50の機能を分かりやすく説明するため、図3では、中箱30を実線で、筒状体40を点線で示す。
図3(a)は、実施例1の振出しカートン50の収納位置での斜視図であって最終的に組立てられて流通、販売される状態図である。実際にはさらに透明プラスチックフィルムによってオーバーラップされるケースが多い。
図3(a)に示すように、実施例1の振出しカートン50は、筒状体40に、中箱30が挿入され、中箱30の前側開放端部から中身を充填した後に、小フラップ4ー1、6−1、前板3−1、差し込み片3−2を用いて前側開放端部を封止してなるものである。
この斜視図において最も特徴的なポイントは、曲折パネル7の3角形状の曲折部Sが、3本の折線(リード罫が好ましい)o,p,qによって山形に折れ曲がり、前方の一部分が操作窓16のレベルよりも上方に持ち上がり、曲折部Sのスライド方向と直交する端縁A1が、操作窓16の前側の端縁B1と係止していることである。このA1とB1とによる係止によるロック手段を以下第1ロック手段と呼称する。この第1ロック手段によって、中箱30の前方へのスライドは防止されており、この第1ロック手段を外さない限り、中箱30が、不用意に、独りでに前方に移動して振出口8が開口し、中身がこぼれ出ることはなくなっている。
図3(b)は、第1ロック手段が外されて、振出口8が全開する適性な最寄りの振出位置にまで中箱30が押し出された状態を示す斜視図である。
この状態では、曲折部Sの山形は僅かに残るが、略平らになって筒状体40の上板12の下側に押し込まれていて、曲折パネル7の幅(スライド方向と直交する方向の寸法)は、収納位置よりも大きくなって、曲折パネル7の端辺lは、筒状体40の側壁13の内面により強く突き当たり、このため、中箱30と筒状体40は収納時と較べて目視では気がつかない程度に僅かに形状変形を起こしている。また、中箱30と筒状体40の間には、この形状変形を許容するだけの間隙が設けられていることが肝要である。
図3(b)に示す振出位置において、開口した振出口8から適量の内容物が取り出された後、中箱30を再度、図3(a)に示す収納位置に押し戻すことができる。
【0010】
図4は、本発明による振出しカートンの第1ロック手段の補足説明図である。図4は、また、図3(a)、(b)における操作窓16をスライド方向に過る断面模式図である。
前述の第1ロック手段(A1/B1で示す)を外して、中箱30を適性な振出位置にまで移動させるには、図4(a)に示すように、操作窓16を通して持ち上がっている曲折部Sを指で押さえながら前方に押し出してやればよい。一旦、この第1ロック手段が外れると中箱30をスムースに前方に押し出すことができる。
以上の操作は、片手だけで可能である。振出しカートン50を片手で持った上で、親指を使って上記の略ワンタッチに近い操作を行えばよい。なお、操作を容易にするために、曲折部Sの表面にエンボス、ホットメルト接着材等によって凸状部を形成するか、メッシュ状等にハーフカットを施しておくか、あるいはゴム系のインキをもってスポット印刷をしておく等の方法で曲折部Sの表面摩擦係数を高める滑り止め加工をしておくことが好ましい。
【0011】
次に、振出位置において機能する他のロック手段について説明する。
図3(b)に示すように、振出位置で中箱30を停止させるために、中箱30の底板5側から折り返される折り返し片9の端縁A2と係止板15の端縁B2同志が筒状体の側板11の内側で係止して第2ロック手段(A2/B2で示す)を形成している。従って、中箱30は図5(b)に示す位置よりも前方にスライドして押し出されることはない。
この位置で適量の内容物を取り出した後、再度図3(a)に示す最初の収納位置に中箱30を押し戻すが、今度は戻り過ぎないように、折り返し片9の端縁A3と係止板15’の端縁B3同志が筒状体の側板11の内側で係止して第3ロック手段(A3/B3で示す)を形成している。従って中箱30が後方に抜け落ちる心配はない。従って、折り返し片9は、筒状体40の側板11と中箱30の側板6に挟まれ係止板15、15’の間を往復運動する。この距離は、中箱30のスライド可能幅であって図3(a)のLによって示すことができる。
さらに、第3ロック手段を補足する第4ロック手段(A4/B4)を設けてもよい。それは、図2(b)に示す筒状体40の前側開放端部の端縁B4と前板3−1の両端部に設けられた突出片A4の側面との係止によるものである。
【0012】
図5は、本発明による振出しカートンの実施例1の曲折パネルとその関連部分の寸法説明図である。
実施例1の中箱30と筒状体40の組立が、予め筒状に成形された筒状体40の一端から中箱30が矢印の方向に挿入される挿入方式を採用する場合には、挿入を容易にするために曲折パネルの端辺lは斜めになっていることが望ましい。そして、中箱30のスライド方向と直交する方向において、中箱30の幅Aと筒状体40の内法寸法Bと曲折パネル7の最大幅寸法Cの間には、次の関係を持たせておくことが必要である。
A < B < C
尚、曲折パネル7に以上のような形状を持たせた実施例1の中箱30と筒状体40の組立には、挿入方式に代わって後述する実施例2の場合のラップラウンド方式を採用してもよい。この場合には曲折パネル7の端辺lは斜めにカットしておく必要はない。
【0013】
図6は、本発明による振出しカートンの実施例2の中箱と筒状体のブランク展開図である。
図6(a)は、実施例2の中箱のブランク展開図である。
実施例2のブランク10’は、図6(a)に示すように、実施例1と同様に折り返し片1、糊代2、天板3、側板4、底板5、側板6、及び変形4角形状の曲折パネル7をこの順に折線a〜fを介して連接してなる胴部ブランクの天板3の前側(図では上部)の辺に折線g,hを介して前板3−1と差し込み片3−2をこの順に連接し、天板3の後側の辺に折線i,jを介して後板3−3と差し込み片3−4をこの順に連接し、側板4、6の残る2辺に小フラップ4−1、4−2、6−1、6−2を連接してなるものである。
実施例1と異なるのは、曲折パネル7の形状が異なり、曲折パネル7の端部に曲折部Sを配置していること、また側板6に折線wと切れ目線kによって区劃され、同じ側板6上に折り返される折り返し片9を備えていることである。また、曲折パネル7の一部は振出口と同形の打ち抜き部8’を有し、これに続く直線の端辺m’,折線fと平行な端辺l’,曲線状の端辺n’によって区劃され、曲折パネル7の幅、すなわち端辺l’と折線f間の間隔は一定になっている。
前板3−1の両端は、実施例1と同様にわずかに広がって突出片A4を形成している。
【0014】
図6、(b)は、実施例2の筒状体のブランク展開図である。
実施例2の筒状体のブランク20’は、図6(b)に示すように、それぞれが矩形状の側板11、上板12、側板13、下板14、係止板15をこの順に折線s〜vを介して連接してなるものであって、上板12の側板13寄りの所定の位置に中箱移動用の操作窓16が打ち抜かれて設けられている。
係止板15は、折線vに沿って矩形状に打ち抜かれ、組立後、折り返し片9が往復できる移動窓17が形成されている。
尚、網点によって筒状体40’の成形時の接着領域が示されている。
【0015】
図7は、本発明による振出しカートンの実施例2の中箱と筒状体の斜視図である。
実施例2の中箱30’は、図7(a)に示すように、曲折パネル7の曲折部Sが実施例1の反対側に設けられており、小型の折り返し片9が側板6上において形成され、同じ側板6上に折り返されている。
実施例2の筒状体40’は、図7(b)に示すように、実施例1と反対側に操作窓16を備え、側板11の裏面に沿って係止板15が設けられ、その一部が打ち抜かれて折り返し片9が移動する移動窓17が形成されている。
【0016】
図8は、本発明による振出しカートンの実施例2の斜視図および機能説明図 である。
実施例1と同様に、中箱30’を実線で、筒状体40’を点線で示している。図8(a)は、図7(a)に示す中箱30’が、図6(b)に示す筒状体のブランク20’によって後述するラップラウンド方式で包まれてなる最終組立状態であり、中箱30’の収納位置を示している。
この状態において特徴的なポイントは、曲折パネル7の先端に設けられている曲折部Sが2本のリード罫o,pによって山形に折れ曲がって操作窓16を通して上部に持ち上がり、曲折部Sの前側直線部の端縁A1と操作窓16の前側直線部の端縁B1同志が互いに係止して、第1ロック手段(A1/B1)を形成していることである。
この第1ロック手段が機能している係止状態では、中箱30’を矢印が示す前方に押し出すことはできず、不用意に、独りでに、中箱が移動して振出口が開口し、中身がこぼれる心配はない。
図8、(b)は、第1ロック手段が外されて、振出口8が全開する適性な最寄りの振出位置にまで中箱50’が押し出された状態を示す斜視図である。
この状態では、曲折部Sの山形は僅かに残るが、略平らになって筒状体40’の上板12の下側に押し込まれていて、曲折パネル7の幅W3は、収納位置における幅よりも広がり、曲折パネル7の端辺lは、筒状体40’の側壁13の内面に突き当たり、このため、筒状体40’と中箱30’は収納時と較べて目視では気がつかない程度に僅かに変形している。
なお、第1ロック手段を外す操作は操作位置が異なる以外は実施例1と全く同様である。図4を参照されたい。
【0017】
実施例2においては、図8(b)に示すように、適性な振出位置を確保するために、中箱30’の側板6上に設けられている折り返し片9の端縁A2と係止板15の移動窓17内の前側端縁B2同志が筒状体の側板11の内側で係止して第2ロック手段(A2/B2)を形成している。従って、中箱30’は、図8(b)に示す位置よりも前方に押し出されることはない。
この位置で適量の内容物を振り出した後、再度、図(a)に示す位置にまで中箱30’を押し戻せば、最初の収納位置に戻すことができる。ここで、中箱30’が、戻り過ぎないように、折り返し片9の折り曲げ部A3(折り返し片9の折線側の曲面)と移動窓17内の後側端縁B3同志が筒状体の側板11の内側で係止して第3ロック手段(A3/B3)を形成している。従って収納位置において、中箱30’が後方に抜け落ちる心配はない。
以上のように、振出口8の開閉に当たって、折り返し片9は、筒状体40’の側板11と中箱30’の側板6に挟まれた移動窓17内を往復運動する。その距離はLによって示されている。
さらに、第3ロック手段を補足する第4ロック手段(A4/B4)を設けてもよい。それは、図8(a)に示すように、前板3−1の両端部に設けられた突出片A4と筒状体40’の前側開放端部の端縁B4同志の係止によるものである。
【0018】
図9は、本発明による振出しカートンの実施例2の各部寸法とラップラウンド方式による組立説明図である。
実施例2においても、図9(a)に示す、
中箱30のスライド方向と直交する方向における、中箱30の幅Aと曲折パネル7の幅寸法Cと図9(b)に示す筒状体40の内法寸法Bとの間には、実施例1と同様の関係が保たれている。
実施例2の場合の曲折パネル7の幅Cは一定であるので、これより狭い内法寸法を有する筒状体40’に挿入することはできないので、図9(b)に示すようなラップラウンド方式によって組立ることができる。
すなわち、成形された中箱30’に対して筒状体40’のブランク20’を図9(b)に示すように位置合わせしてから、上板12に連接している部分を下方に折り曲げ、さらに底板5を覆うように折り曲げて係止板15と側板11の対向面同志で接着させればよい。
この筒状体40’で、中箱30’を包み込む場合に、矢印で示す天板3からはみ出している曲折部Sの突出部は内側に押し込まれ、同時に曲折部Sは折れ曲がって図9(b)で示すように、操作窓8から上方に持ち上がる。
【0019】
以上実施例1と実施例2によって説明したように、本発明による振出しカートン50、50’には、第1ロック手段〜第4ロック手段の4種のロック手段が機能して、振出しカートンの収納位置と適性な振出位置を保持する構成となっている。これらのロック手段の係止機構はA4/B4の一か所を除いて、すべてブランク基材の端縁同志あるいは端縁と折り曲げ部同志の係止であるためロック手段は強力であって、使用回数が増えても疲労することがなく長期にわたって開閉を繰り返すことができる。
従って、これまでの振出しカートンに見られるような、ロック手段が疲労するか、またなんらかの拍子に外れて、中箱が移動して中身がこぼれたりすることがなく、また第1ロック手段で説明したように中箱30、30’の移動開始にあたってロック手段の抵抗に打ち勝つ強い押し出し力を必要とすることがなくなっているので、ワンタッチで、弱い力で、容易に振出口8を開口させることができる。
しかし、第1ロック手段を外すことは、大人にとっては容易であっても、幼児にとっては、難しい操作になるので、本発明による振出しカートン50、50’はチャイルドプルーフ(子供の悪戯防止)機能も持ち併せている。
【0020】
本発明の振出しカートン50、50’のブランク基材には、広範囲の板紙の使用が可能であるが、剛度が有り、耐折強度の強い、カード系、特板系が好適に使用できる。
また長期にわたり開閉を繰返し、開閉の回数がさらに多くなる場合には折線や切れ目線等からの破壊等を起きにくくするために、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン等のフィルムを板紙にラミネートするとよい。また、このラミネートによって防湿性の向上を図ることもできる。
さらに、板紙に代わって、プラスチックシートをブランク基材に使用してもよい。例えば、タルク等のフィラーを混入して不透明にしたポリプロピレンシート、アモルファスポリエチレンテレフタレート等のシートをそのままブランク基材として使用することができる。また、内容物によっては透明プラスチックシートを使用して、中身を見せるようにしてもよい。
【0021】
また、ブランク基材への印刷にはオフセット、グラビア、シルクスクリーン等のいかなる周知の印刷方法を用いてもよい。またエンボス、箔押し、OPニスコート等の後加工を行ってもよい。これら印刷及び後加工は板紙あるいはプラスチックのシート状での加工であるため美しい、迫力のあるシャープな仕上がりとなる。
なお、本発明による振出しカートン50、50’には密封性はなく、成形充填後に振出しカートン50全体を防湿性プラスチックフィルムでオーバーラップすることが好ましい。
【0022】
本発明による振出しカートン50、50’は、実施例の記載に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、実施例1、実施例2の中箱30、30’には、開放端部を封鎖するために前板3−1と後板3−3、差し込み片3−2、3−4、小フラップ4−1、4−2、6−1、6−を使用するいわゆる差し込みフラップカートンが採用されているが、成形時にメインフラップ同志を接着する、いわゆるシールエンドカートンを採用してもよい。
【0023】
【発明の効果】
本発明による振出しカートン50、50’によれば、収納時において中箱30、30’の表面に設けられている曲折パネル7の曲折部Sが操作窓16を通して持ち上がり、曲折部Sと操作窓16の端縁同志が係止することによる第1ロック手段が機能しているので、従来のロック手段に較べて信頼性が高い。
また、第1ロック手段(A1/B1)を外さない限り、不用意に、独りでに、振出口8が開口することがない。また、振出口を開口させる場合にはワンタッチで、軽い力で、容易に中箱30、30’を振出位置までスライドさせることができる。
さらに、振出位置よりもさらに中箱30、30’が押し出されることを防止する第2ロック手段(A2/B2)、最初の収納位置から逆方向に中箱30、30’が押し戻されることを防止する第3ロック手段(A3/B3)を備えることができる。
従って、携帯中に不用意に中箱30が移動して内容物がこぼれ出る心配がなく安心して携帯することができる。
また、係止は板紙素材の端縁同志あるいは端縁と折り曲げ部同志で行われているので、疲労する箇所が少なく、長期にわたって繰り返し使用することができる。
さらに、第1ロック手段(A1/B1)を外して振出状態にする操作は、大人にとってはワンタッチに近い操作で簡単であるが、子供にとっては難しく、チャイルドプルーフの機能を併せ持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による振出しカートンの実施例1の中箱と筒状体のブランク展開図
【図2】本発明による振出しカートンの実施例1の中箱と筒状体の斜視図
【図3】本発明による振出しカートンの実施例1の斜視図および機能説明図
【図4】本発明による振出しカートンの第1ロック手段の補足説明図
【図5】本発明による振出しカートンの実施例1の曲折パネルとその関連部分の寸法説明図
【図6】本発明による振出しカートンの実施例2の中箱と筒状体のブランク展開図
【図7】本発明による振出しカートンの実施例2の中箱と筒状体の斜視図
【図8】本発明による振出しカートンの実施例2の斜視図および機能説明図
【図9】本発明による振出しカートンの実施例2の各部寸法とラップラウンド方式による組立説明図
【符号の説明】
1 折り返し片
2 糊代
3 天板
3−1 前板
3−2 差し込み片
3−3 後板
3−4 差し込み片
4 側板
4−1 小フラップ
4−2 小フラップ
5 底板
6 側板
6−1 小フラップ
6−2 小フラップ
7 曲折パネル
8 振出口
9 折り返し片
10 本発明による振出しカートンの実施例1の中箱のブランク
10’ 本発明による振出しカートンの実施例2の中箱のブランク
11 側板
12 上板
13 側板
14 下板
15、15’ 係止板(ストッパー)
16 操作窓
17 移動窓
20 本発明による振出しカートンの実施例1の筒状体のブランク
20’ 本発明による振出しカートンの実施例2の筒状体のブランク
30 本発明による振出しカートンの実施例1の中箱
30’ 本発明による振出しカートンの実施例2の中箱
40 本発明による振出しカートンの実施例1の筒状体
40’ 本発明による振出しカートンの実施例2の筒状体
50 本発明による実施例1の振出しカートン
50’ 本発明による実施例2の振出しカートンの
a〜j 折線
o〜q リード罫
l〜m 端辺
k 切れ目線
A1 曲折部の端縁
A2 折り返し片の前側端縁
A3 折り返し片の後側端縁、折り返し片の折り曲げ部
A4 突起片
B1 操作窓の前側端縁
B2 係止板の後側端縁、係止板の移動窓内の前側端縁
B3 係止板の前側端縁、係止板の移動窓内の後側端縁
B4 筒状体の側板の前側端縁
E エンボスによる凸状部
L スライド可能幅
S 曲折部

Claims (3)

  1. 天板と底板、左右の両側板がそれぞれ対向する角柱状胴部の前後開放端部が閉鎖され、前記胴部の所定の位置に振出口を設けてなる直方体状の中箱と、上板と下板、左右両側板がそれぞれ対向し、前記上板の所定の位置に前記振出口の移動操作を行う操作窓を設けてなる角柱状の筒状体とからなり、前記筒状体に挿入された前記中箱が、収納位置と前記振出口が開口する所定の振出位置間をスライド可能としたカートンであって、
    前記中箱の前記側板のスライド方向の端辺に折線を介して曲折部を有する曲折パネルを延設して、該曲折パネルを前記折線を回転軸として回動して前記天板上に折り重ね、
    前記収納位置において、前記曲折部が曲折して前記操作窓を通して持ち上がり、スライド方向と直交する前記曲折部の端縁と前記操作窓の前側端縁同志が係止することによるロック手段によって、前記中箱の前記振出位置方向への移動が、前記ロック手段を解除しない限り防止されていることを特徴とする振出しカートン。
  2. 前記中箱のスライド方向と直交する方向において、前記筒状体の内法寸法は前記中箱の幅より大きく、前記曲折パネルの最大幅より小さいことを特徴とする請求項1記載の振出しカートン。
  3. 前記曲折部の表面に滑り止め加工が施されていることを特徴とする請求項1あるいは2記載の振出しカートン。
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