JP4011505B2 - 路面状態検出装置、路面状態検出方法および路面状態検出プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、路面状態検出装置、路面状態検出方法および路面状態検出プログラムに関し、特に、路面の湿潤状態および乾燥状態を検出する路面状態検出装置、路面状態検出方法および路面状態検出プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の路面状態検出装置は、撮像手段としてのテレビカメラの前面に水平偏光フィルタと、垂直偏光フィルタとをフィルタ変換部にて交互にセット可能にしている。かかる構成において、路面の画像を撮像するにあたり、フィルタ変換部の制御に基づいて先ず垂直偏光フィルタをテレビカメラの前面にセットし、路面の垂直偏光画像を撮像する。そして、この垂直偏光画像に対してフーリエ変換を施し、周波数空間上の垂直偏光パワースペクトル画像を取得する。次に、フィルタ変換部の制御に基づいて水平偏光フィルタをテレビカメラの前面にセットし、路面の水平偏光画像を撮像する。そして、この水平偏光画像に対してフーリエ変換を施し、周波数空間上の水平偏光パワースペクトル画像を取得する。次に、取得した垂直偏光パワースペクトル画像および水平偏光パワースペクトル画像の二つの画像に対し低周波成分を除去後に逆フーリエ変換を施して二つの実空間画像を求め、その輝度分布データに基づいて、路面が乾燥しているか、湿潤しているか、もしくは凍結しているかを検出している(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2707426号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の路面状態検出装置においては、垂直偏光フィルタおよび水平偏光フィルタをテレビカメラの前面に対して交互にセットする必要があるため、路面状態の検出の処理をリアルタイムに行うことができなかった。また、垂直偏光画像および水平偏光画像の二つの画像に対して画像処理を行わなければならないため、処理負荷が大きくなり、この点においても路面状態の検出をリアルタイムに行うことができなかった。
【0005】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、簡素な処理にて路面状態の検出をリアルタイムに行うことが可能な路面状態検出装置、路面状態検出方法および路面状態検出プログラムの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、少なくとも路面の垂直偏光画像と水平偏光画像とを1ラスタおきに合成してフレームを形成することにより作成された合成画像に基づいて、同路面の状態を検出する路面状態検出装置であって、上記合成画像を作成する画像作成手段と、上記作成された合成画像を取得する画像取得手段と、上記画像取得手段にて取得された上記合成画像の隣接するラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化に基づいて上記路面の状態を判別する路面判別手段とを具備する構成としてある。
【0007】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、少なくとも路面の垂直偏光画像と水平偏光画像とを1ラスタおきに合成してフレームを形成することにより作成された合成画像に基づいて、同路面の状態を検出する路面状態検出装置を提供する。このとき、先ず画像作成手段にて垂直偏光画像および水平偏光画像に基づいて合成画像を作成する。そして、画像取得手段にてこの作成された合成画像を取得し、路面判別手段にて取得された合成画像の隣接するラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化に基づいて路面の状態を判別する。ここで、路面の状態に応じて垂直偏光成分の強度と水平偏光成分の強度とは異なる偏光特性を有する。すなわち、路面が乾燥状態の場合には、粗面にて光が乱反射するため垂直偏光画像に含まれる垂直偏光成分の強度と、水平偏光画像に含まれる水平偏光成分の強度は略同等になって撮像される。
【0008】
一方、路面が略湿潤状態の場合には、鏡面反射となるために偏光特性によって垂直偏光成分の強度が水平偏光成分の強度より相対的に大きくなる。すなわち、隣接するラスタにおいて垂直偏光成分と水平偏光成分の強度変化が相対的に小さいときはラスタ位置の路面が乾燥状態であり、強度変化が大きいときはラスタ位置の路面が略湿潤状態であると判別することが可能になる。そこで、本発明はかかる偏光特性を利用して、合成画像の隣り合うラスタ、すなわち垂直偏光成分を有するラスタと、水平偏光成分を有するラスタとの強度変化に基づいて路面状態を検出可能としている。このように、本発明は合成画像の隣接ラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化に基づいて路面状態を検出するため、精度良く路面状態を判別することができるとともに、路面状態の検出に際して1フレームに形成された合成画像を利用するため、処理負荷を低減し、処理の高速化を図ることを可能にしている。
【0009】
隣接するラスタについての垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化は周波数空間にて把握することが可能である。すなわち、強度変化が大きいときは周波数が高くなり、強度変化が小さいときは周波数が低くなる。従って、周波数成分に基づいて合成画像の路面状態を検出することが可能になる。そこで、請求項2にかかる発明は、上記請求項1に記載の路面状態検出装置において、上記路面判別手段は、上記取得された合成画像を周波数空間に変換する周波数空間変換手段を有し、同変換された周波数空間における周波数成分の分布に基づいて識別可能な上記強度変化により上記路面の状態を判別する構成としてある。
上記のように構成した請求項2にかかる発明においては、路面判別手段に周波数変換手段を備えさせ、この周波数変換手段にて、画像取得手段で取得された合成画像を周波数空間に変換する。この周波数空間における周波数成分の分布に基づいて隣接するラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化を把握することができるため、路面判別手段では、この変換された周波数空間における周波数成分の分布に基づいて路面の状態を判別する。
【0010】
周波数空間にて検出できる具体的な路面状態の一例として、請求項3にかかる発明は、上記請求項2に記載の路面状態検出装置において、上記路面判別手段は、上記変換した周波数空間の周波数成分の分布にて所定のしきい値以上の高周波成分が含まれるか否かを判別し、同高周波成分が含まれる場合に上記路面の状態が略湿潤状態であると判別する構成としてある。
上記のように構成した請求項3にかかる発明において、路面判別手段では周波数変換手段にて変換された周波数空間の周波数成分の分布に所定のしきい値以上の高周波成分が含まれるか否かを判別する。そして、同路面判別手段は、この判別の結果、周波数空間に高周波成分が含まれると判別された場合に、路面の状態が略湿潤状態であると判別する。
【0011】
周波数空間に高周波成分が含まれているか否かを判別する手法の一例として、請求項4にかかる発明は、上記請求項3に記載の路面状態検出装置において、上記路面判別手段は、上記所定のしきい値以上の高周波成分が含まれるか否かを判別するに際して、上記変換した周波数空間からナイキスト周波数成分を抽出し、同抽出したナイキスト周波数成分に基づいて上記高周波成分が含まれるか否かを判別する構成としてある。
上記のように構成した請求項4にかかる発明においては、路面判別手段にて周波数空間に所定のしきい値以上の高周波成分が含まれるか否かを判別するに際し、変換した周波数空間からナイキスト周波数成分を抽出する。そして、この抽出したナイキスト周波数成分に基づいて周波数空間に高周波成分が含まれるか否かを判別する。
【0012】
路面が略湿潤状態の場合に、かかる状態をユーザ(例えば、運転者)に通知することができると、運転者は注意を喚起することができて好適である。そこで、請求項5にかかる発明は、上記請求項3または請求項4のいずれかに記載の路面状態検出装置において、上記路面判別手段は、上記判別された路面の状態を取得するとともに、同取得した路面状態が略湿潤状態である場合にその旨を外部に通知する路面状態通知手段を有する構成としてある。
上記のように構成した請求項5にかかる発明においては、路面判別手段に路面状態通知手段を備えさせる。この路面状態通知手段では路面判別手段にて判別された路面の状態を取得し、この取得した路面状態が略湿潤状態である場合に、その旨を外部に通知する。この通知は運転者が認知することが可能なものであれば良く、その態様は種々勘案できる。例えば、発光手段にて通知して視覚的に認知可能にしても良いし、音にて通知して聴覚的に認知可能にしても良い。むろん、文字情報や図柄情報にて通知しても良い。
【0013】
路面の略湿潤状態の度合いは強度変化の度合いに基づいて判別することができる。すなわち、略湿潤状態と判別された場合において、強度変化が相対的に大きい場合は湿潤度合いが大きく、強度変化が相対的に小さい場合は湿潤度合いが小さいと勘案できる。そこで、上述した通知の際に、湿潤度合いを通知できると、運転者は適切に路面の状態を把握することができて好適である。そこで、請求項6にかかる発明は、上記請求項5に記載の路面状態検出装置において、上記路面状態通知手段は、上記高周波成分の強度に基づいて上記路面の略湿潤状態の湿潤度合いを判別し、同判別した湿潤度合いに基づいて上記通知の態様を変化させる構成としてある。
上記のように構成した請求項6にかかる発明においては、路面状態通知手段にて高周波成分の強度に基づいて路面の略湿潤状態の湿潤度合いを判別する。そして、この判別した湿潤度合いに基づいて通知の態様を変化させる。例えば、発光手段による通知の場合、湿潤度合いが大きいときには赤色にて通知し、湿潤状態が小さいときには黄色で通知したりする。また、音による通知の場合、湿潤度合いが大きいときには相対的に大きな音量で通知し、湿潤度合いが小さいときには相対的に小さい音量で通知する。これにより運転者は発光状態もしくは音量状態にて湿潤度合いを把握することが可能になる。
【0014】
上述した手法を利用することにより、路面の状態を検出することが可能となる。ここで、ナイキスト周波数成分を逆フーリエ変換して実空間画像に戻すと、実空間画像において何れの部位が略湿潤状態であるかを視認することが可能になる。そこで、請求項7にかかる発明は、上記請求項4〜請求項6のいずれかに記載の路面状態検出装置において、上記路面判別手段は、上記抽出したナイキスト周波数成分を逆フーリエ変換して実空間画像データを取得するとともに、同取得した実画像データに基づいた画像を所定の表示手段にて視認可能に表示する実空間画像表示手段を有する構成としてある。
上記のように構成した請求項7にかかる発明においては、路面判別手段に実空間画像表示手段を備えさせる。そして、この実空間画像表示手段では、路面判別手段が抽出したナイキスト周波数成分を逆フーリエ変換して実空間画像データを取得する。そして、取得した実画像データに基づいた画像を所定の表示手段にて視認可能に表示する。これにより運転者はこの表示に基づいて路面の水分量および水分分布を視認することが可能となる。
【0015】
ここで、上述してきた合成画像の隣接するラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化に基づいて路面状態を検出する路面状態検出装置は、路面状態検出の手順を提示した方法としても成立することは言うまでもない。そこで、請求項8にかかる発明においては、少なくとも路面の垂直偏光画像と水平偏光画像とを1ラスタおきに合成してフレームを形成することにより作成された合成画像に基づいて、同路面の状態を検出する路面状態検出方法であって、上記合成画像を作成する画像作成工程と、上記画像作成工程にて作成された合成画像を取得する画像取得工程と、上記画像取得工程にて取得された上記合成画像の隣接するラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化に基づいて上記路面の状態を判別する路面判別工程とを具備する構成とする。必ずしも実体のある路面状態検出装置に限らず、路面状態検出方法としても有効であることに相違はない。
【0016】
また、合成画像の隣接するラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化に基づいて路面状態を検出する装置および方法は、上述した路面状態検出装置単独で実現される場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としては各種の態様を含むものであり、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜変更可能である。発明の思想の具現化例として路面状態検出装置を制御するソフトウェアとなる場合には、当該ハードウェアやソフトウェアの記録媒体としても発明は成立する。その一例として請求項9にかかる発明においては、少なくとも路面の垂直偏光画像と水平偏光画像とを1ラスタおきに合成してフレームを形成することにより作成された合成画像に基づいて、同路面の状態を検出する機能をコンピュータにて実現可能にする路面状態検出プログラムであって、上記合成画像を作成する画像作成機能と、上記画像作成機能にて作成された合成画像を取得する画像取得機能と、上記画像取得機能にて取得された上記合成画像の隣接するラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化に基づいて上記路面の状態を判別する路面判別機能とを具備する構成としてある。すなわち、発明をコンピュータにて実現可能にするプログラムによって形成しても良い。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であっても良いし、光磁気記録媒体であっても良いし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
【0017】
また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地も無く同様である。その他、供給方法として通信回線を利用して行う場合でも本発明が利用されていることには変わりないし、半導体チップに書き込まれたようなものであっても同様である。さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記録しておいて必要に応じて適宜読み込まれているような形態のものとしてあっても良い。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、合成画像の隣接するラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化に基づいて路面状態を検出するため、精度良く路面状態を判別することができるとともに、垂直偏光成分と水平偏光成分の各フィールド画像から合成した1フレームの合成画像を利用するため各フレーム画像を個々に処理する場合に比べて1/4の時間で処理を実行することが可能となり、処理負荷を低減すると共に処理時間を短縮することが可能な路面状態検出装置を提供することができる。
また、請求項2にかかる発明によれば、周波数空間にて隣接するラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化を把握することが可能になる。
さらに、請求項3にかかる発明によれば、周波数空間にて路面の略湿潤状態を判別することが可能になる。
さらに、請求項4にかかる発明によれば、ナイキスト周波数成分に基づいて路面が略湿潤状態であることを判別することが可能になる。
さらに、請求項5にかかる発明によれば、路面が略湿潤状態であることを運転者に認識させることが可能となる。
【0019】
さらに、請求項6にかかる発明によれば、略湿潤状態の度合いを運転者に認識させることが可能になる。
さらに、請求項7にかかる発明によれば、実空間画像にて路面の状態を視認することが可能になる。
さらに、請求項8にかかる発明によれば、合成画像の隣接するラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化に基づいて路面状態を検出するため、精度良く路面状態を判別することができるとともに、垂直偏光成分と水平偏光成分の各フィールド画像から合成した1フレームの合成画像を利用するため、処理負荷を低減すると共に処理時間を短縮することが可能な路面状態検出方法を提供することができる。
さらに、請求項9にかかる発明によれば、合成画像の隣接するラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化に基づいて路面状態を検出するため、精度良く路面状態を判別することができるとともに、垂直偏光成分と水平偏光成分の各フィールド画像から合成した1フレームの合成画像を利用するため、処理負荷を低減すると共に処理時間を短縮することが可能な路面状態検出プログラムを提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施形態について説明する。
(1)路面状態検出装置の構成:
(2)撮像部の構成:
(3)画像の構成:
(4)垂直および水平偏光成分について:
(5)路面状態検出処理の処理内容:
(6)路面状態通知処理の処理内容:
(7)変形例:
(8)まとめ:
【0021】
(1)路面状態検出装置の構成:
図1は、本発明にかかる路面状態検出装置の構成を示したブロック構成図である。
同図において、路面状態検出装置10は、内部にCPU11を有し、同CPU11はバスラインを介して接続されたフレームメモリ13と、フーリエ変換器14と、ナイキスト周波数抽出部15と、表示制御部16と、メモリ17とを制御可能になっている。ここで、フレームメモリ13にはアナログデータをデジタルデータに変換する機能を有するAD変換器12を介して撮像部20が接続されており、同撮像部20にて撮像されたアナログデータの画像は、AD変換器12にてデジタルデータに変換されるとともに、フレームメモリ13によって取り込まれる。本実施形態では撮像部20にて路面を撮像する。そして、AD変換器12にてデジタルデータに変換された路面の画像は、本発明の画像取得手段に相当するフレームメモリ13に一旦格納されるようになっている。また、表示制御部16には表示板30が接続されている。
【0022】
本実施形態における表示板30は屋外用表示装置であり、道路脇に立てられた支柱に取り付けられ運転者に道路情報を提供する装置である。当該表示板30の表示面には画素として複数のLEDが配置されており、表示制御部19の制御に基づいてこれらのLEDの何れかが点灯され、表示面上に文字や図柄を表示する。この表示によって交通情報、路面情報等が表示されるようになっている。本実施形態においては後述するとおり、撮像部20にて路面の垂直偏光画像と水平偏光画像を撮像するとともに、同垂直偏光画像および水平偏光画像を合成して合成画像を作成し、同合成画像をフレームメモリ13に格納する。そして、フーリエ変換器14およびナイキスト周波数抽出部15では、このフレームメモリ13に格納された合成画像から路面状態を検出するために所定の画像処理を実行する構成となっている。
【0023】
(2)撮像部の構成:
図2は、上述した撮像部20の構成を示したブロック構成図である。
同図において、撮像部20は上述した支柱などに取り付けられ表示板30の後方の路面を俯瞰撮影する。このとき、路面から撮像部20に入射する視野像の垂直偏光画像および水平偏光画像を撮像する。このように、垂直偏光画像および水平偏光画像を撮像するために、同撮像部20には、1:1の透過性を備えるハーフミラーボックス21と、ミラー22と、垂直偏光フィルタ23と、水平偏光フィルタ24と、垂直偏光フィルタ23を介して視野像を撮像するCCD25と、水平偏光フィルタ24を介して視野像を撮像するCCD26と、フィールドメモリ27と、フィールドメモリ28と、合成画像作成部29とを有する構成となっている。
【0024】
かかる構成において、視野像は、ハーフミラーボックス21を通過してミラー22で反射し、垂直偏光フィルタ23を介してCCD25に結像して垂直偏光画像P1を形成し、ハーフミラーボックス21を透過し、水平偏光フィルタ24を介してCCD26に結像して水平偏光画像P2を形成する。そして、このように形成された垂直偏光画像P1はフィールドメモリ27に格納される。また、水平偏光画像P2はフィールドメモリ28に格納される。ここで、合成画像作成部29は、このフィールドメモリ27,28に格納された垂直偏光画像P1および水平偏光画像P2を読み出すとともに、同垂直偏光画像P1および水平偏光画像P2を形成する各ラスタを合成画像を形成するのに必要な走査線の位置から1ラスタ毎に合成して1フレームを形成した合成画像を映像信号として出力し、路面状態検出装置10のAD変換器12でデジタル信号に変換した後、フレームメモリ13に格納させる。
【0025】
(3)画像の構成:
ここで、図3に垂直偏光画像P1の画像の説明図および図4に水平偏光画像P2の画像の説明図を示す。図においては、説明を容易とするため垂直偏光画像P1および水平偏光画像P2は、60Hzの周期にて奇数と偶数の各フィールド画像としてフィールドメモリ27および28に取り込まれることを表現しており、各図においては奇数フィールド画像が記憶された状態を示している。かかる構成の垂直偏光画像P1および水平偏光画像P2に基づいて作成する合成画像の説明図を図5に示す。同図においては、垂直偏光画像P1の画像データを有する奇数ラスタを番号順に同合成画像P3の奇数ラスタに配置するとともに、水平偏光画像P2の画像データを有する奇数ラスタを番号順に同合成画像P3の偶数ラスタに配置することによって奇数フィールドどうしの偏光画像による1フレームの合成画像P3が形成されることを説明している。
【0026】
上述したように各フィールド画像からなる垂直偏光画像P1および水平偏光画像P2は60Hzというスピードで高速に形成される。従って、この60Hzにて形成される垂直偏光画像P1および水平偏光画像P2から合成される合成画像P3も60Hzというスピードで形成することが可能になる。そして、本実施形態においては、1フレームに形成された合成画像P3における隣接する垂直偏光画像P1のラスタと、水平偏光画像P2のラスタとにおける偏光成分の強度変化に基づいて、同合成画像P3から路面状態(乾燥状態もしくは略湿潤状態)を検出する。このように本実施形態では60Hzの高速で形成される合成画像P3に基づいて路面状態の検出を行うことを可能にしているため、リアルタイムに路面状態を検出することが可能となる。次に、偏光成分の強度変化に基づいて路面状態を検出する手法について簡単に説明する。
【0027】
(4)垂直水平偏光成分について:
図6は、路面が乾燥状態の場合における垂直偏光成分および水平偏光成分の態様を模式的に示した模式図である。
同図において、路面Rが乾燥状態の場合は、撮像部20に入射される光は路面Rの凹凸面(粗面)に反射したものとなる。このように粗面における反射は乱反射が支配的となり、反射光は偏光特性を示さず、垂直偏光成分および水平偏光成分の反射率はほぼ等しくなる。すなわち、撮像部20の垂直偏光フィルタ23にて抽出される垂直偏光成分S1の反射光である垂直偏光成分S11の強度と、水平偏光フィルタ24にて抽出される水平偏光成分S2の反射光である水平偏光成分S21の強度とを比較すると、ほぼ同等の強度となる。従って、合成画像P3において、隣接するラスタの垂直偏光成分S11と、水平偏光成分S21との強度の変化が相対的に緩やかな場合はその路面は乾燥状態であることが分かる。
【0028】
図7は、路面が略湿潤状態の場合における垂直偏光成分および水平偏光成分の態様を模式的に示した模式図である。
同図において、路面Rが略湿潤状態の場合は、路面Rの凹凸面(粗面)に水が溜まることによって鏡面となるため、撮像部20に入射される光はこの鏡面にて反射したものとなる。このように鏡面においては、反射光が偏光特性を示すことになる。このとき、水平偏光成分の反射率は、垂直偏光成分の反射率に比べて小さくなる。すなわち、撮像部20の垂直偏光フィルタ23にて抽出される垂直偏光成分S1の反射光である垂直偏光成分S12の強度と、水平偏光フィルタ24にて抽出される水平偏光成分S2の反射光である水平偏光成分S22の強度とを比較すると、垂直偏光成分S12の強度の方が相対的に強くなる。従って、合成画像P3において、隣接するラスタの垂直偏光成分S12と、水平偏光成分S22との強度の変化が相対的に強い場合はその路面は略湿潤状態であることが分かる。本実施形態においては以上の特性に基づいて路面状態を検出する。このとき路面状態検出装置10では後述する路面状態検出処理を実行する。なお、本実施形態では隣接するラスタ間の偏光成分の強度変化を検出するためにフーリエ変換器14にてフーリエ変換の処理、および、ナイキスト周波数抽出部15にてナイキスト周波数抽出の処理を実行する。
【0029】
(5)路面状態検出処理の処理内容:
図8は、路面状態検出装置10にて実行される路面状態検出処理の処理内容を示したフローチャートである。また、図9は、本実施形態において路面状態を検出する際に撮像部にて撮像された垂直偏光画像、水平偏光画像および同垂直偏光画像および水平偏光画像から作成された合成画像の画像構成を示した画像構成図である。このとき、垂直偏光画像P1が垂直偏光画像P11に対応し、水平偏光画像P2が水平偏光画像P21に対応し、合成画像P3が合成画像P31に対応する。図においては、先ず最初に、撮像部20の合成画像作成部29で作成されたAD変換器12でデジタル信号に変換されたフレーム画像をフレームメモリ13に取得する(ステップS110)。そして取得したフレーム画像に対してフーリエ変換を施すことによって周波数空間に変換し、2次元空間周波数画像を作成する(ステップS115)。このフーリエ変換は次式(1)に基づいて実行される。
I(ω)=F{i(t)} ・・・式(1)
ただし、i(t)は時刻iにサンプリングした合成画像P31を示している。また、関数Fは2次元フーリエ変換関数を示している。I(ω)はi(t)の2次元空間周波数画像を示している。本実施形態においては周波数空間への変換にフーリエ変換を利用したが、むろん、コンボリューション等の演算手法を利用しても良い。
【0030】
ここで、この2次元空間周波数画像を図10に示す。同図において、2次元空間周波数画像P10は、中央部分が0周波数成分であり、この中央部分から外側に向けて周波数成分が高くなることを示している。本実施形態の合成画像P31の場合、画像の略中央部分に低周波成分領域が現れ、そして、画像の上下端略中央部分に高周波成分領域が現れる態様となっている。次に、ナイキスト周波数抽出部15が起動される。このナイキスト周波数抽出部15は、フーリエ変換器14にて作成された2次元空間周波数画像P10から偏光情報の変化を表す高周波成分を抽出して、ナイキスト周波数抽出画像を作成する(ステップS120)。このナイキスト周波数成分の抽出は次式(2)に基づいて実行される。
H(ω)=I(ω)・G(ω) ・・・式(2)
ただし、G(ω)は高周波成分を抽出する所定の周波数フィルタ関数を示し、H(ω)はフィルタ処理の結果、すなわち、ナイキスト周波数抽出画像を示している。
【0031】
ここで、このナイキスト周波数抽出画像を図11に示す。同図において、ナイキスト周波数抽出画像P20は、上述した2次元空間周波数画像P10と同様に中央部分が0周波数成分であり、この中央部分から外側に向けて周波数成分が高くなることを示している。本実施形態の場合、画像の上下端略中央部分に高周波成分領域、すなわちナイキスト周波数が現れていることが分かる。そして、抽出したナイキスト周波数成分の強度を判別するとともに(ステップS125)、同強度が所定のしきい値以上であるか否かを判別する(ステップS130)。同強度が所定のしきい値以上であると判別された場合は、路面が略湿潤状態であると検知する(ステップS135)。略湿潤状態であることが検知された場合、表示制御部16が起動され、路面状態通知手段の一形態であるところの表示板30に略湿潤状態である旨を伝える所定の表示を行い、運転者に対して通知する。当該表示板30による通知の一例を図12に示す。同図において、表示板30には「注意!!路面が濡れています」という文字情報を二段書きにて表示している。従って、運転者はこの表示を視認して、走行中の路面が略湿潤状態であると判断することが可能となり、適宜路面状態に応じた適切な運転を行うことが可能となる。一方、ステップS130にて強度が所定のしきい値より小さいと判別された場合は路面が乾燥状態であると判別することになる(ステップS140)。
【0032】
上述した実施形態によって運転者は、表示板30の表示に基づいて走行中の路面が略湿潤状態であるか乾燥状態であるかを判断することができる。一方、略湿潤状態であっても、略湿潤度合いが大きい(水分量が多い)場合があったり、略湿潤度合いが小さい(水分量が少ない)場合があったりする。ここで、この略湿潤度合いが判別できるとともに、同湿潤度合いに応じた態様によって運転者に通知を行うことができると、より好ましい。ここで、この略湿潤度合いは、垂直偏向成分および水平偏光成分の強度変化の度合いに略比例するものであり、この強度変化の度合いは抽出したナイキスト周波数の強度に対応する。従って、ナイキスト周波数の強度が相対的に大きい場合は略湿潤度合いが大きく、小さい場合は略湿潤度合いが小さくなる。次に、この略湿潤度合いに基づいて通知の態様を変化させる際に実行される路面状態通知処理について説明する。
【0033】
(6)路面状態通知処理の処理内容:
図13は、路面状態検出装置10にて実行される路面状態通知処理の処理内容を示したフローチャートである。
同図において、先ず最初に路面が略湿潤状態であるか否かを判別する。この判別は上述したステップS130における判断結果に基づいて行う(ステップS200)。次に、抽出されたナイキスト周波数成分の強度を判別する(ステップS205)。この判別にてナイキスト周波数成分の強度が、略湿潤度合いが大きいと判別される値以上であるか否かを判断する(ステップS210)。そして、この強度が略湿潤度合いが大きいと判別される値以上であると判断された場合は、図12に示した文字情報の表示を赤色表示することにより運転者により一層の注意を喚起させる(ステップS215)。
【0034】
一方、ステップS210における判別にて、強度が略湿潤度合いが大きいと判別される値より小さいと判断された場合は、図12に示した文字情報の表示を黄色表示することにより運転者に警告する(ステップS220)。このように、略湿潤度合いによって表示板30に表示される文字情報の表示色を変えると、運転者に路面状態を適切に通知することができて好適である。また、この実施形態においては、図12に示した文字情報と、この文字情報の表示色とにより路面状態を通知する態様を採用したが、むろん、路面の略湿潤状態をランプ等の発光手段(注意灯)にて通知し、その際に略湿潤度合いに応じて同ランプ等の表示色を変化させるようにしても良いし、ブザー等の音声にて路面の略湿潤状態を通知し、その際に略湿潤度合いに応じて同ブザー等の音量を変化させるようにしても良く、適宜採用可能である。
【0035】
(7)変形例:
上述した実施形態においては、表示板30に路面が略湿潤状態であることを文字情報として表示する態様を採用した。これは、路面状態を表示板30にて運転者に示し、運転者が走行中の路面が略湿潤状態であるか否かを認知することができれば良いとの観点に基づいている。一方、本実施形態における路面状態検出装置10は自動車に搭載することも可能である。ここで、自動車に路面状態検出装置10を搭載した場合、自動車の走行速度に応じてリアルタイムに路面状態を検出することができると好ましい。この点、本実施形態における路面状態検出装置10は、上述したように高速で合成画像P31を作成して処理を行うことが可能となることから、走行中の自動車においても、リアルタイムに走行路面の路面状態を検出することができることになり大変有効な効果を奏する。また、自動車に当該路面状態検出装置10を搭載した場合、運転者の運転視野に応じて路面状態を視認することを可能にすると好ましい。すなわち、垂直偏光画像P11および水平偏光画像P21や合成画像P31に示した視野にて路面の略湿潤状態を把握できると、運転者は走行前方においてどれくらいの水分量で略湿潤状態が分布しているかを把握できることになり好ましい。
【0036】
これによって路面状態に応じた運転操作を行うことが可能となる。そこで、このように上述した垂直偏光画像画像P11、水平偏光画像P21および合成画像P31に示される視野にて路面状態を視覚的に把握可能にする構成を提供する。かかる場合、ナイキスト周波数成分を抽出したナイキスト周波数抽出画像P20を逆フーリエ変換すれば良い。これによりナイキスト周波数成分に位置情報が加わり、実空間画像P30において略湿潤状態およびその度合いを判別することが可能になる。かかる機能を実現する際には次に示した路面状態表示処理を路面状態検出装置10にて実行する。
【0037】
図14は、この路面状態表示処理の処理内容を示したフローチャートである。また、図15は、表示態様の一例を示した図である。
同図において、先ず最初にフーリエ変換器14が起動され、同フーリエ変換器14は上述した路面状態検出処理のステップS120にて作成されたナイキスト周波数成分を取得する。すなわちこのナイキスト周波数成分を示すナイキスト周波数抽出画像P20を取得するとともに(ステップS300)、同ナイキスト周波数抽出画像P20を逆フーリエ変換して(ステップS305)、実空間画像データを生成し、メモリ17に格納する(ステップS310)。これにより偏光特性のみを抽出することが可能となり上実空間画像にてこの偏光特性のみを表示することが可能になる。この逆フーリエ変換は次式(3)に基づいて実行される。h(t)=J{H(ω)} ・・・式(3)
ただし、関数Jは2次元フーリエ変換関数である関数Fの逆変換を示している。h(t)は時刻iにサンプリングした合成画像P31において偏光特性のみを抽出した実空間画像を示している。
【0038】
そして、表示制御部19はこの実空間画像データをメモリ17から読み出して所定の表示手段に実空間画像を表示させる(ステップS315)。ここで、図15に実空間画像の画像構成を示す。同図において、実空間画像P30は略湿潤状態の部分を塗りつぶして示し、乾燥状態の部分を白地にて示している。この塗りつぶし部分はナイキスト周波数成分の強度が所定のしきい値以上の部分であり、逆フーリエ変換することによって輝度が高くなる部分である。この部分は略湿潤度合いに応じて輝度が高低するため、輝度の高低に応じて略湿潤度合いの大小を判別可能になっている。これにより、運転者は前方視野と同等の実空間画像P30にて路面状態を把握することが可能となり、路面状態をより運転操作に反映させることが可能となる。ここで、図15に示した表示は、例えば、車載テレビに表示させても良いし、ヘッドアップモニタに上述の実施形態の文字情報と一緒に表示させても良い。ヘッドアップモニタに表示させれば、前方を視野にする運転視野を変更することなく、路面状態をリアルタイムに把握できるため好適である。
【0039】
(8)まとめ:
このように、同時に撮像される垂直偏光画像P11および水平偏光画像P21の各ラスタを交互に奇数および偶数ラスタに配置して作成した1フレームの合成画像P31を対象にして路面状態(乾燥状態もしくは略湿潤状態)を判別する処理を実行するため、リアルタイムに路面状態を検出できるとともに、処理負荷を低減させることが可能となり、処理の高速化を図ることが可能になる。また、合成画像P31を周波数空間に変換し、同周波数空間にて垂直偏光成分の強度と水平偏光成分の強度の変化度合いを判別するため高精度で路面状態を検出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】路面状態検出装置10の構成を示したブロック構成図である。
【図2】撮像部の構成を示したブロック構成図である。
【図3】垂直偏光画像の説明図である。
【図4】水平偏光画像の説明図である。
【図5】合成画像の説明図である。
【図6】路面状態が乾燥状態の場合の偏光特性を示した模式図である。
【図7】路面状態が略湿潤状態の場合の偏光特性を示した模式図である。
【図8】路面状態検出処理の処理内容を示したフローチャートである。
【図9】路面の垂直水平偏光画像および合成画像の画像構成図である。
【図10】2次元空間周波数画像の画像構成図である。
【図11】ナイキスト周波数抽出周波数画像の画像構成図である。
【図12】表示板に表示された文字情報の一例を示した表示画面図である。
【図13】路面状態通知処理の処理内容を示したフローチャートである。
【図14】路面状態表示処理の処理内容を示したフローチャートである。
【図15】実空間画像の画像構成図である。
【符号の説明】
10…路面状態検出装置
11…CPU
12…AD変換器
13…フレームメモリ
14…フーリエ変換器
15…ナイキスト周波数抽出部
16…表示制御部
17…メモリ
20…撮像部
30…表示板
21…ハーフミラーボックス
22…ミラー
23…垂直偏光フィルタ
24…水平偏光フィルタ
25…CCD
26…CCD
P1…垂直偏光画像
P2…水平偏光画像
P3…合成画像
P10…2次元空間周波数画像
P20…ナイキスト周波数抽出画像
P30…実空間画像
Claims (8)
- 少なくとも路面の垂直偏光画像と水平偏光画像とを1ラスタおきに合成してフレームを形成することにより作成された合成画像に基づいて、同路面の状態を検出する路面状態検出装置であって、
上記合成画像を作成する画像作成手段と、
上記画像作成手段にて作成された合成画像を取得する画像取得手段と、
上記取得された合成画像を周波数空間に変換する周波数空間変換手段を有し、同変換された周波数空間における周波数成分の分布に基づいて識別可能な、上記合成画像の隣接するラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化に基づいて上記路面の状態を判別する路面判別手段とを具備することを特徴とする路面状態検出装置。 - 上記路面判別手段は、上記変換した周波数空間の周波数成分の分布にて所定のしきい値以上の高周波成分が含まれるか否かを判別し、同高周波成分が含まれる場合に上記路面の状態が略湿潤状態であると判別することを特徴とする上記請求項1に記載の路面状態検出装置。
- 上記路面判別手段は、上記所定のしきい値以上の高周波成分が含まれるか否かを判別するに際して、上記変換した周波数空間からナイキスト周波数成分を抽出し、同抽出したナイキスト周波数成分に基づいて上記高周波成分が含まれるか否かを判別することを特徴とする上記請求項2に記載の路面状態検出装置。
- 上記路面判別手段は、上記判別された路面の状態を取得するとともに、同取得した路面状態が略湿潤状態である場合にその旨を外部に通知する路面状態通知手段を有することを特徴とする上記請求項2または請求項3のいずれかに記載の路面状態検出装置。
- 上記路面状態通知手段は、上記高周波成分の強度に基づいて上記路面の略湿潤状態の湿潤度合いを判別し、同判別した湿潤度合いに基づいて上記通知の態様を変化させることを特徴とする上記請求項4に記載の路面状態検出装置。
- 上記路面判別手段は、上記抽出したナイキスト周波数成分を逆フーリエ変換して実空間画像データを取得するとともに、同取得した実画像データに基づいた画像を所定の表示手段にて視認可能に表示する実空間画像表示手段を有することを特徴とする上記請求項3〜請求項5のいずれかに記載の路面状態検出装置。
- 少なくとも路面の垂直偏光画像と水平偏光画像とを1ラスタおきに合成してフレームを形成することにより作成された合成画像に基づいて、同路面の状態を検出する路面状態検出方法であって、
上記合成画像を作成する画像作成工程と、
上記画像作成工程にて作成された合成画像を取得する画像取得工程と、
上記取得された合成画像を周波数空間に変換する周波数空間変換工程を有し、同変換された周波数空間における周波数成分の分布に基づいて識別可能な、上記合成画像の隣接するラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化に基づいて上記路面の状態を判別する路面判別工程とを具備することを特徴とする路面状態検出方法。 - 少なくとも路面の垂直偏光画像と水平偏光画像とを1ラスタおきに合成してフレームを形成することにより作成された合成画像に基づいて、同路面の状態を検出する機能をコンピュータにて実現可能にする路面状態検出プログラムであって、
上記合成画像を作成する画像作成機能と、
上記画像作成機能にて作成された合成画像を取得する画像取得機能と、
上記取得された合成画像を周波数空間に変換する周波数空間変換機能を有し、同変換された周波数空間における周波数成分の分布に基づいて識別可能な、上記合成画像の隣接するラスタの垂直偏光成分および水平偏光成分の強度変化に基づいて上記路面の状態を判別する路面判別機能とを具備することを特徴とする路面状態検出プログラム。
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