JP4011016B2 - 電気二重層キャパシタシステムの監視装置 - Google Patents

電気二重層キャパシタシステムの監視装置 Download PDF

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Description

本発明は、電気二重層キャパシタを用いて構成されるシステムにおいて当該キャパシタの状態監視を行う監視装置に関する。
電気二重層キャパシタ(以下、EDLC(Electric Double Layer Capacitor)と称す)は、非常に大きな静電容量を有している。そのため、例えばコンバータ、インバータ、無停電電源装置などの電力制御装置において、負荷による電力消費の変動を充放電動作により吸収し平滑化するために利用されている。例えば、特許文献1では、EDLCを用いた無停電電源装置が開示されている。この特許文献1においては、装置の運転を行う場合に、EDLCの状態を計測して把握するようにしている。
特開2001−197686
しかしながら、特許文献1においては、EDLCが現時点から後どれ位の時間使用することができるのか(いわゆる余寿命)を推定する技術は開示されていない。EDLCについては、「充放電動作に関しては化学反応が発生せず、電気的特性は本質的に劣化しない」といった誤解が一部に存在している。
ところが、実際にEDLCを使用すると、その電気的特性は次第に劣化し、運転時間がある程度経過すると事実上の使用が不可能な状態に陥ってしまう。これは、本来の充放電動作については想定していない化学反応が実際には発生しており、その結果として静電容量が低下するなどの特性劣化が起こっているものと推定される。従って、EDLCの余寿命を正確に推定することは、高い信頼性が要求されるシステムにおいては保守更新の時期などを計画するために非常に重要である。
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、その目的は、電気二重層キャパシタシステムにおいて、電気二重層キャパシタの余寿命を予測することで当該キャパシタの状態監視を行う監視装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の電気二重層キャパシタシステムの監視装置は、電気二重層キャパシタに対する充放電を制御することで負荷に対する電力供給を制御する電気二重層キャパシタシステムに使用され、前記電気二重層キャパシタの状態を監視するものであって、
前記電気二重層キャパシタの余寿命を予測するために必要な測定データを得るための測定手段と、
前記測定データの履歴に基づいて前記電気二重層キャパシタの余寿命を予測する余寿命予測手段と、
前記余寿命が所定の値に達すると、前記電気二重層キャパシタを交換するために必要な処置を行う交換処置手段とを備える。
斯様に構成すれば、余寿命予測手段が電気二重層キャパシタの余寿命を妥当に推定するので、交換処置手段は、その余寿命が所定の値に達した時点で電気二重層キャパシタを交換するために必要な処置を適切に実行できるようになる。
そして、交換処置手段は、余寿命が所定の値に達すると、充放電制御対象をバックアップ用の電気二重層キャパシタに切換える処置を行う。
即ち、電気二重層キャパシタは、実際に充放電動作を繰り返して長期間使用し続けると静電容量が次第に僅かずつ低下して行く。従って、電気二重層キャパシタの静電容量が、当初の状態から、当該キャパシタを使用するアプリケーションに応じて運用に支障を来たすと判断される所定の割合に低下した場合に、その電気二重層キャパシタは寿命に達したと判断することができる。そして、電気二重層キャパシタの静電容量が低下する態様は、電圧の印加状態と内部素子温度に大きく依存することが経験的に知られている。
従って、予め測定した結果に基づいて得られる温度とキャパシタの寿命との関係を示すデータを記憶しておき、電気二重層キャパシタを実際に運転する場合は、所定時間毎に当該キャパシタの内部温度を推定し、その推定結果と記憶させたデータとに基づいてキャパシタの寿命減少度合いを演算すれば、当該キャパシタの残りの寿命、即ち余寿命を妥当に予測することができる。
請求項1記載の電気二重層キャパシタシステムの監視装置によれば、電気二重層キャパシタを交換するために必要な処置を適切に実行できるため、システムの保守管理を計画的に行って管理コストを低下させることが可能となる。
そして、余寿命予測手段は、電気二重層キャパシタの余寿命を妥当に推定することができるので、電気二重層キャパシタシステムの保守管理を適切に行なうことが可能となる。
また、予測した余寿命が所定の値に達すると、充放電制御対象をバックアップ用の電気二重層キャパシタに切換える処置を行うので、適切な時期に交換処置を自動で行なうことができる。
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図10をも参照して説明する。図7は、電気二重層キャパシタシステムたる電力制御装置1のブロック構成を示している。この図7において、商用交流電源などの電源2は、電力制御装置1の入力端子1aを介してコンバータ3の交流入力端子に接続されている。コンバータ3はサイリスタ等からなっており、交流入力端子に交流電力が入力されると直流電力に変換し、直流出力端子に出力するように構成されている。コンバータ3の直流出力端子は、インバータ5の直流入力端子に接続されていると共に、切換えスイッチ(交換処置手段)11を介してEDLC(電気二重層キャパシタ)バンク4の充放電端子に接続されている。EDLCバンク4は、多数のEDLCセルを直並列接続したものを筐体内に収容して構成されたものである。
切換えスイッチ11は、後述するようにEDLCバンク4が寿命に達した(厳密には、残りの寿命時間が所定時間を下回った)と判断された場合に、コンバータ3の直流出力端子並びにインバータ5の直流入力端子を、バックアップ用のEDLCバンク12側に接続するように切換えるため配置されている。切換えスイッチ11の切換え制御は、後述するEDLCバンク制御装置10によって行われる。
インバータ5は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のスイッチング素子をブリッジ接続してなるもので、直流入力端子に直流電力が入力されると、設定された所望の電圧,電流,周波数,位相,及び高調波含有率の信号を交流出力するように構成されている。また、インバータ5の交流出力端子は、電力制御装置1の出力端子1bを介して負荷6に接続されている。
制御装置7は、コンバータ制御装置8,インバータ制御装置9及びEDLCバンク制御装置10を主体として構成されている。コンバータ制御装置8は、コンバータ3を駆動制御し、インバータ制御装置9はインバータ5を駆動制御し、EDLCバンク制御装置10はEDLCバンク4の充放電動作を監視しながら制御するものである。制御装置7は、各制御装置8〜10の制御動作を統括的に監視して電力制御動作を行い、負荷6に対して所定の電力が供給できるように構成されている。
電圧測定器(測定手段)13は、EDLCバンク4に印加される電圧を測定し、その測定結果を制御装置7に出力する。雰囲気温度センサ(測定手段)14は、EDLCバンク4が設置されている環境の雰囲気温度を検出する。また、筐体表面用温度センサ(測定手段)15は、EDLCバンク4の筐体表面に貼り付けられており、筐体表面その筐体表面の温度を検出する。そして、温度センサ14及び15の検出信号も、制御装置7に出力されるようになっている。尚、具体的には図示しないが、バックアップ用のEDLCバンク12についても、同様にして温度センサが配置されている。
図8は、EDLCバンク制御装置(監視装置)10の構成を示す機能ブロック図である。EDLCバンク制御装置10は、中央演算装置(CPU,余寿命予測手段,交換処置手段)16,プログラム保存RAM17,データ保存RAM(記憶手段)18,タイマ/時計19,キーボード20及び表示装置(交換処置手段)21などを有して構成されている。プログラム保存RAM14には、中央演算装置16を動作させるための制御プログラムがアップロードされて記憶されている。データ保存RAM18は、後述するようにEDLCバンク4の余寿命を予測するために予め行われた測定に関するデータが保存されている。また、データ保存RAM18は、中央演算装置16のワークエリアとしても利用される。
タイマ/時計19は、中央演算装置16に対して一定周期毎にタイマ割込みを発生させるシステムタイマとしての機能と、時刻を計時するリアルタイムクロックとしての時計機能を併せ持ったものである。キーボード20は、ユーザが各種の入力操作を行うための操作端末であり、表示装置21は、例えば液晶ディスプレイなどで構成され、中央演算装置16が文字や画像を表示させるためにデータを出力する。また、センサ信号入力ポート22は、図7に示す電圧測定器13や温度センサ14,15より出力されるセンサ信号が入力されるポートであり、中央演算装置16は、そのセンサ信号をA/D変換して読み込むようになっている。
次に、本実施例の作用について図1乃至図6,図9及び図10をも参照して説明する。先ず、実際にシステムを運転するのに先立ち、予め図2に示す手順によってEDLCに関する測定データを得ておく。システムの運転時におけるEDLCの自己発熱、及び雰囲気温度から決まるEDLCの内部温度を模擬するため、各種温度(例えば、低,中,高の3種類)に調整される恒温槽内にEDLCを配置する。そして、EDLCに各種の直流電圧(例えば、低い,やや低い,やや高い,高い,の4種類)を夫々フロート課電し、適当な時間間隔でEDLCの静電容量を測定する(ステップS1)。
その測定結果より、図3に示すように、EDLCの静電容量の変化を示す低下曲線が得られる(ステップS2)。尚、図3の横軸は対数メモリの課電時間であり、縦軸の数値は静電容量の変化率を示す相対的な値である。
次に、得られた低下曲線において、静電容量がある一定の割合に低下(当初の容量を100%とした場合に、例えば90%に低下)するまでの時間を(L)として、その時のEDLCの内部温度との関係を各課電電圧毎に得る(ステップS3)。この時、温度については絶対温度(T)に換算して(即ち、摂氏温度に「273」を加算する)逆数を1000倍して横軸とし、時間(L)については自然対数表示で縦軸にとると、図4に示すようにグラフ上で直線が得られる。
ここで、各測定点について最小二乗法を用いて回帰させると、(1)式で示すようにアレニウス則に則った式が得られる。但し、a,bは回帰定数である。
ln(L)=b−a・1000/T ・・・(1)
アレニウス則は、温度とその温度に依存する化学反応の速度との関係を示す式として知られている。そして、各電圧毎に、温度を変化させて得た結果をプロットすることで(1)式から得られる定数a,bを、(1)式と共にデータ保存RAM18に書き込んで記憶させる(ステップS4)。
また、システムの運転前に基準温度(T0)を予め決定し、定数a,bと共に(1)式に与えることで、EDLCの基準温度(T0)に対する寿命時間(L0)が得られる(ステップS5)。例えば、基準温度(T0)を20℃とすると、寿命時間(L0)は数十万時間となる。これらについても、データ保存RAM18に書き込んで記憶させる。
次に、EDLCの内部温度に関する測定データを得る。EDLCの内部に絶縁した熱電対を温度センサとして埋め込んだ試料を作成し、EDLCの筐体表面にも温度センサを配置する。そして、これらのセンサによって得られるEDLCの内部温度並びに筐体表面温度(ケース温度)、加えて、測定環境の雰囲気温度をも測定可能とし、これらの温度上昇が飽和するまで、EDLCにパルス電圧を繰り返し印加する(サイクル課電)。
この測定結果より、雰囲気温度とケース温度との差、及び内部温度と雰囲気温度との差を取得する。そして、これらの差の関係を関連付けて、雰囲気温度とケース温度との差から、内部温度と雰囲気温度との差が読取れるようにデータを整理し、データ保存RAM18に書き込んで記憶させる(ステップS6)。この結果、例えば、図6に示すように、両者の関係が直線となるデータテーブルが得られる。
以上の測定を予め行った後、システムの運転を行う。図1は、電力制御装置1の運転中に、制御装置7(主に、EDLCバンク制御装置10の中央演算装置16)によって行なわれる制御内容を示すフローチャートである。中央演算装置16は、タイマ/時計19による測定周期用のタイマ割込み(例えば、10時間周期)が発生する毎に(ステップS11,「YES」)本発明の要旨に係るステップS13〜S18の処理を実行するが、それ以外の場合は、(「NO」)システムの運転処理を行なう(ステップS12)。即ち、実質的には、コンバータ制御装置8,インバータ制御装置9によってコンバータ3,インバータ5の制御が行われる。
ステップS13において、中央演算装置16は、雰囲気温度センサ14と筐体表面用温度センサ15とにより出力されるセンサ信号を参照し、EDLCバンク4が設置されている環境の雰囲気温度とEDLCバンク4のケース温度を検出し、両者の差を求める。それから、データ保存RAM18に記憶させた温度差の関係を示すデータに基づいて、EDLCバンク4の内部温度を推定する(ステップS14)。例えば、雰囲気温度が20℃である場合に、ケース温度との差が5℃であったとすると、図6に示すテーブルより、EDLCの内部温度との差8℃が得られる。従って、内部温度は28℃であると推定される。続いて、中央演算装置16は、ステップS14で推定した内部温度を絶対温度に変換する(ステップS15)。
次に、中央演算装置16は、初回の場合はシステムの運転開始からその時点までの経過時間(運転時間)を、2回目以降の場合は前回の測定時からの経過時間をタイマ/時計19によって得る(ステップS16)。そして、(1)式を定数b1を求める式に変形し、データ保存RAM18に記憶させた定数a,ステップS15で得た絶対温度の逆数,ステップS16で得た経過時間を代入することで、その時点の運転温度に応じた定数b1の値を得る。即ち、図5に示すように、直線の傾きである定数aは温度が変化しても変わらないが、切片である定数bは温度に応じて変化するからである。
更に、(1)式に、上記で求めた定数b1を代入して時間(LT1)を求めれば、基準温度(T0)で換算した1回目のEDLCバンク4の使用時間が得られる。例えば、実際の内部温度28℃における運転時間が10時間であるのに対し、基準温度(T0=20℃)で換算した使用時間時間(LT1)は32時間となる。そして、データ保存RAM18に記憶させた寿命時間(L0)から使用時間(LT1)を減算すれば、その時点における余寿命時間(LR1)が得られる(ステップS17)。
LR1=L0−LT1 ・・・(2)
以上のようにして余寿命時間(LR1)を得ると、中央演算装置16は、その余寿命時間(LR1)をデータ保存RAM18に記憶させると共に、表示装置21に表示させる。また、以降で得られる余寿命時間が所定時間以下になった場合は、表示装置21にEDLCバンク4の交換を行う必要がある旨の警告表示を行ってユーザに報知すると共に、切換えスイッチ11を制御して、接続をバックアップ用のEDLCバンク12側に切換える(ステップS18)。それから、ステップS11に戻る。
以上の処理を繰り返し実行することで、2回目以降も、余寿命時間(LR1)を求める。そして、各時点において求めた余寿命時間(LR1)を表示装置21にその都度グラフ表示させることも可能である。更に、その結果に基づいて、実際に使用しているEDLCバンク4について寿命の回帰式を得ることもでき、得られた回帰式から外挿法によって余寿命を推定し直すこともできる。
ここで、EDLCの電気的特性劣化のメカニズムについて考察する。現在までに市場で販売されているEDLCに適用されている材料やその基本的な構造は、各メーカ間において大きな差はない。一般的な構成としては、有機溶媒に四級アンモニウム塩を溶かしたものを電解液として、この電解液に活性炭よりなる電極を浸漬したものとなっている。しかしながら、EDLCの長期的な信頼性については、十分に検討されたものとそうでないものとの間に大きな相違がある。
信頼性を考慮して選択された材料並びに構造を有してなるEDLCは、その特性が安定していることは当然であり、特性劣化の主たる要因が電圧と温度のみであることが発明者らが行った試験によって明らかとなった。その試験の1つは、EDLCを60℃,95%RHの高温高湿度の雰囲気中において一定電圧を長期間課電し、また、EDLCを、加湿を行わない温度60℃の雰囲気中において同様に課電したものである。その結果、両者の間に特性劣化度合いの顕著な差は見られなかった。
更に1つは、EDLCに機械的な振動を加えた場合と加えない場合とについて長期間課電を行ったが、その結果についても顕著な差は見られなかった。このような結果が得られた理由は、信頼性を考慮して製造されたEDLCは、堅牢な容器(筐体)に収容されているため密閉性が高く、変形もしないことから環境要素の影響を受け難い状態にあるためと考えられる。従って、堅牢で機密な構造を備えたEDLCであれば、予め求めておいた寿命式に基づいて、運転時における余寿命推定が十分に可能であることが裏付けられる。
また、本実施例において、EDLCバンク4の内部温度を推定する際に、ケース温度のみを以って推定しない理由は、EDLCに流す電流値と電流サイクル(負荷率)によって発熱量(ジュール損失)が変化するため、正確な推定ができないからである。この温度上昇のメカニズムに関しては、雰囲気中の気体は温度の変動が比較的小さいため、雰囲気温度を基準とする温度差を求めれば、負荷率に応じて変化するEDLCの内部温度を求めることが可能になると考える。
尚、EDLCに対する通電電流を計測することで、その通電電流と内部温度との関係や、通電電流とケース温度との関係について推定用のデータを得ることも考えられるが、この場合、通電電流がパルス状であるとすると、その通電サイクル数や休止時間の有無によって結果が大きく変化すると考えられる。従って、想定される全てのサイクルパターンについて予めデータを得ておく必要があり、現実的ではなく適用は困難である。
ところで、EDLCの特性劣化を直接的に支配しているのが一体どのような化学変化であるのかについては、現時点では解明されていない。しかし、その主たるものの1つは、後述する実験やその分析結果を総合すると、発明者らは、EDLCの製造過程において除去しきれず活性炭電極の内部に残留した湿気や官能基である、と推定する。
各メーカは、活性炭電極の湿気を除去するために様々な手法を実施しているが、現在のところ、湿気を完全に除去する手法は確立されていない。活性炭は、基本的に非常に吸水し易い性質を有しており、その表面には極僅かであるが吸着水が残留し、また、例えばカルボニウム基、ヒドロニウム基等の様な官能基としての形でも残留している。
斯様な状態の活性炭電極を備えたEDLCを運転すると、残留している水分に対して電気化学反応である電気分解が発生したり、電解液についても加水分解が生じることが想定される。そのように本来期待しない化学反応が生じた結果として、劣化物質が活性炭電極の表面に形成されるのである。そして、本発明における寿命推定が(1)式に示した関係に基づいて直線で得られていることは、EDLCの特性劣化が化学反応に支配されていることを示している。
以上に述べたように、本発明は、EDLCが堅牢で且つ機密性の高い筐体構造を有している場合に、高精度の余寿命予測が可能となる。例えば、EDLC素子がフィルム等のようなものに収容されていると、フィルムは湿度を内部に拡散してしまうため、高温高湿度の雰囲気下や振動が加わり続ける環境で長期の運転を行うと、予測よりも余寿命が短くなってしまう可能性がある。
EDLCに使用される一般的な電解液は、有機溶媒がポリプロピレンカーボネート(PC)であり、その溶媒に電解質としてテトラエチルアンモニウムフッ化ホウ素(TEABF4)等を溶かしたものである。この電解液は、湿気の存在により容易に加水分解する性質を有する。また、水はEDLCの運転電圧よりもかなり低い1.2V程度の電圧でも電気分解反応が生じるため、電解液の加水分解反応も加速される。その結果、劣化生成物が活性炭電極の表面に形成されている概ね数nmの穴(ミクロポア)の内部に堆積し、電気二重層としての動作を妨げると考える。
図9(a),(b)は、課電試験前後におけるEDLCの活性炭電極表面(真の表面から0.1nm)を、原子間力顕微鏡(AFM)で観測して撮影した写真である。これらより、電極表面の状態が変化していることが明瞭に判る。また、図10は、活性炭電極表面(真の表面から数nm)に存在する化合物を検出するため、X線電子分光分析(XPS)した結果を示す。横軸は検出された化合物の種類に対応し、縦軸は検出レベルの相対値を示す。運転前の電極(+)に対して、運転後の電極(+)については、化合物がより多く存在していることが明らかである。
以上のように本実施例によれば、制御装置7を構成する中央演算装置16は、電圧測定器13、雰囲気温度センサ14、筐体表面用温度センサ15によって得られる測定データの履歴に基づいてEDLCバンク4の余寿命を予測する。そして、予測した余寿命が所定の値に達すると、EDLCバンク4の交換を促すための報知動作を行なうと共に充放電制御対象をバックアップ用のEDLCバンク12に切換える処置を行う。
余寿命を予測するに当たっては、EDLCバンクを所定の温度環境下に置き所定の電圧を印加した場合に、静電容量が所定の割合に低下するまでの時間を複数の温度並びに複数の電圧について予め測定し、その測定結果についてアレニウスの式を適用した回帰式を求め、その式を表す定数を記憶させる。
そして、EDLCバンク4を用いたシステムの運転時において所定時間毎に雰囲気温度とEDLCバンク4の筐体表面温度とを測定すると、その測定結果よりEDLCバンク4の内部温度を推定し、その推定結果と記憶させたデータとに基づいて寿命減少度合いを演算し、余寿命を予測するようにした。従って、システムを運転しながらEDLCバンク4の余寿命を予測することが可能となり、適切な時期に報知動作や交換処置を自動で行なうことができる。
また、EDLCバンク4の内部温度を推定するために、EDLCバンク4に通電を行った場合における内部温度変化と筐体表面の温度変化とを予め測定し、雰囲気温度と筐体表面の温度との差、及び雰囲気温度と内部温度との差とを対応させて記憶させる。そして、システムの運転時に雰囲気温度と筐体表面の温度とを測定すると、両者の差に対応する前記雰囲気温度と前記内部温度との差を読み出し、雰囲気温度に温度差を加算することでEDLCバンク4の内部温度を推定する。従って、負荷率に応じて変化するEDLCバンク4の内部温度を妥当に推定することができる。
(第2実施例)
図11は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。第2実施例の構成は基本的に第1実施例と同様であり、EDLCバンク4にパルス状の電圧が印加される場合に対応して余寿命を予測する例を示す。第2実施例では、第1実施例で示した図2の前段階の測定において、ステップS1におけるフロート課電に代えて、サイクル課電を行って測定データを得る。
即ち、パルス状の電圧を一定周期で連続的に印加し、同様にEDLCバンクの静電容量を測定する。この場合、パルス電圧の波高値は一定であり、電圧の立ち上がり時間を変化させることでEDLCバンクに通電される電流を変化させ、その電流毎に温度を3種(低,中,高)に変化させてデータを測定する。そして、静電容量の割合が10%低下する時点までに印加したパルス数を各温度毎に求める。
図11は、上記パルス数を対数表示して縦軸にとり、(恒温槽の設定温度に応じた)EDLCバンクの内部温度を絶対温度に変換し、その逆数を横軸にとったものである。この図に示すように、非常に相関性の高い直線でサイクル課電寿命特性が得られていることが判る。即ち、パルス電圧によりサイクル課電が行われる場合でも、EDLCの寿命特性は、パルス電圧のピークや電圧の立上がり時間に依存することなく、印加パルス数と内部温度とに基づいて決定されることが明らかである。従って、以降は第1実施例と同様に、最小二乗法を用いて(1)式の回帰定数a,bを求め、基準温度に応じた寿命時間(L0)を求めてデータ保存RAM18に記憶させ、余寿命予測を行う。尚、内部温度の推定方式に関しても、第1実施例と同様に行う。
以上のように第2実施例によれば、EDLCバンク4にパルス状の電圧が印加される場合に対応するため、EDLCバンク4を所定の温度環境下に置きパルス状の電圧を印加した場合に、静電容量が所定の割合に低下するまでの時間に相当する電圧印加回数を複数の温度について予め測定し、その結果に基づいて得られる内部温度とEDLCバンク4の寿命との関係を示すデータを記憶させる。
そして、システムの運転時において、EDLCバンク4の内部温度を推定すると共にパルス電圧の印加回数を測定すると、その測定結果と記憶させたデータとに基づいてEDLCバンク4の寿命減少度合いを演算し、余寿命を予測する。即ち、本発明の発明者らによって、EDLCバンク4がサイクル課電される場合の寿命特性は、印加パルス数とEDLCバンク4の内部温度とに基づいて決定されることが明らかとなったので、その原理に基づいて余寿命予測を妥当に行なうことが可能となる。
本発明は上記し且つ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形又は拡張が可能である。
EDLCの寿命としては、必ずしも静電容量が当初の状態から10%低下した時点をもって判断するものではなく、個別の状況に応じて適当な低下割合を設定すれば良い。
第1実施例において、余寿命時間が所定の値を下回った場合に、バックアップ用のEDLCバンク12側への切換えと、ユーザに対するEDLCバンクの交換を促す報知とは、何れか一方のみを行うようにしても良い。また、報知は、表示装置21を用いるものに限らず、音声やブザーを用いたり、報知専用のランプなどによって行っても良い。
ステップS18において、余寿命が所定時間以下となった場合に、EDLCバンク4に抵抗を接続して放電を行い、その時の電流,電圧の変化特性からその時点の静電容量を求め、その静電容量が実際に交換を要するレベルまで低下しているか否かを確認するようにしても良い。
第1実施例のように、必ずしも(1)式に回帰させる必要はなく、前段階の測定において得られたデータをデータ保存RAM18に記憶させ、それらのデータが示す傾向から直接寿命特性を推定しても良い。その際、例えば、所定の温度範囲について部分的に直線近似を行っても良い。この場合も、第1実施例と同様に、EDLCバンク4の内部温度を推定した後、夫々の温度に対応した寿命をデータ保存RAM18より読み出して、予め定めた基準温度における余寿命を演算して予測することができる。
また、システムの運転時において、EDLCバンク4に対する印加電圧が変動する場合は、運転時に測定されるその時々の印加電圧に最も近い電圧について得られているデータ(回帰式、若しくは寿命データ)に基づいて余寿命を予測すれば良い。その場合でも、余寿命予測としては、各電圧について夫々予測を行った結果の総和となる。
本発明の第1実施例であり、電力制御装置の運転中に、制御装置(主に、EDLCバンク制御装置の中央演算装置)によって行なわれる制御内容を示すフローチャート システムを運転するのに先立ち、EDLCに関して予め必要な測定データを得るための手順を示すフローチャート EDLCの静電容量の変化特性を示す図 図2の手順で得られた測定結果について、横軸に温度(1000/T),縦軸に寿命時間を自然対数表示して示す図 フロート課電電圧を変化させた場合における、EDLCの寿命時間変化を内部温度をパラメータとして示す図 測定環境の雰囲気温度,EDLCバンクのケース温度,同内部温度との関係を示す図 電力制御装置の構成を示す機能ブロック図 EDLCバンク制御装置の構成を示す機能ブロック図 EDLCの活性炭電極表面を原子間力顕微鏡で観測して撮影した写真であり、(a)は課電試験前の状態,(b)は課電試験後の状態を示す図 活性炭電極表面に存在する化合物を検出するため、X線電子分光分析を行なった結果を示す図 本発明の第2実施例であり、EDLCにサイクル課電を行った場合の図4相当図
符号の説明
図面中、1は電力制御装置(電気二重層キャパシタシステム)、4はEDLCバンク(電気二重層キャパシタ)、10はEDLCバンク制御装置(監視装置)、11は切換えスイッチ(交換処置手段)、12はEDLCバンク(バックアップ用電気二重層キャパシタ)、13は電圧測定器(測定手段)、14は雰囲気温度センサ(測定手段)、15は筐体表面用温度センサ(測定手段)、16は中央演算装置(CPU,余寿命予測手段,交換処置手段)、18はデータ保存RAM(記憶手段)、21は表示装置(交換処置手段)を示す。

Claims (1)

  1. 電気二重層キャパシタに対する充放電を制御することで負荷に対する電力供給を制御する電気二重層キャパシタシステムに使用され、前記電気二重層キャパシタの状態を監視する監視装置であって、
    前記電気二重層キャパシタの余寿命を予測するために必要な測定データを得るための測定手段と、
    前記測定データの履歴に基づいて前記電気二重層キャパシタの余寿命を予測する余寿命予測手段と、
    前記余寿命が所定の値に達すると、前記電気二重層キャパシタを交換するために必要な処置を行う交換処置手段とを備え、
    前記余寿命予測手段は、電気二重層キャパシタを所定の温度環境下に置き所定の電圧を印加した場合に、前記キャパシタの静電容量が所定の割合に低下するまでの時間を、複数の温度並びに複数の電圧について予め測定した結果に基づいて得られる温度とキャパシタの寿命との関係を示すデータを記憶手段に記憶し、
    電気二重層キャパシタシステムの運転時において、前記測定手段が、所定時間毎に雰囲気温度と前記キャパシタの筐体表面温度とを測定すると、その測定結果に基づいて当該キャパシタの内部温度を推定し、
    その推定結果と前記記憶手段に記憶させたデータとに基づいて前記キャパシタの寿命減少度合いを演算し、当該キャパシタの余寿命を予測し、
    前記交換処置手段は、余寿命が所定の値に達すると、充放電制御対象をバックアップ用の電気二重層キャパシタに切換える処置を行うことを特徴とする電気二重層キャパシタシステムの監視装置。
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