JP4009535B2 - 可溶性ヘテロダイマーサイトカイン受容体 - Google Patents

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Description

本明細書に引用されるすべての引例の技法は、引用によりそれらのすべてを本明細書に組込まれる。
サイトカインは、多くの細胞型の増殖及び分化に影響を及ぼす可溶性タンパク質である。この受容体は、高い親和性でサイトカインを結合し、そしてこの結合現象を、一定の受容体サブユニットの細胞質部分を通して細胞にトランスダクションする1又は複数の膜内在性タンパク質から構成される。サイトカイン受容体は、それらの細胞外リガンド結合ドメインにおける類似性に基づいていくつかのクラスに分類されて来た。例えば、インターフェロン(IFN)の効果の結合及び/又はトランスダクションを担当する受容体鎖は、特徴的な200残基の細胞外ドメインに基づいて、タイプIIサイトカイン受容体ファミリー(CRF2)のメンバーである。
それらのインターフェロンの例示されるインビボ活性は、他のサイトカイン、サイトカインアゴニスト及びサイトカインアンタゴニストの莫大な臨床学的可能性及びそれらの必要性を示す。いくつかのサイトカインは、炎症カスケードに関与し、そしてリウマチ様関節炎、クローン病、乾癬、心臓疾患、等のような疾病を促進することができる。従って、炎症に関連するサイトカイン類及びそれらの受容体を発見する必要性が存在する。次に、サイトカイン−介在性炎症を阻害するためにサイトカインの単離された可溶性受容体を使用することができる。
本発明は、インターロイキン−20(IL−20)に結合する新規に発見された可溶性受容体を供給することによって必要性を満たす。この可溶性受容体は、IL−20をダウン−レギュレートし、そして、従って、炎症性疾患、例えば乾癬及び炎症性肺疾患を処理するために使用され得る。
IL−20は、形式的には“Zcyto10”と呼ばれる(国際特許公開番号WO99/27103号)、そして配列番号1〜9のアミノ酸配列を有する。IL−20に結合するヘテロダイマー受容体は、2種の鎖、すなわちα鎖及びβ鎖から構成される。α鎖はIL−22R(形式的には、Zcytor11と呼ばれる)として言及される。アメリカ特許第5,965,704号を参照のこと。β鎖(この後、IL−20RBとして言及される)は、形式的には、DIRS1と呼ばれる。国際特許出願第PCR/OS99/03735号を参照のこと。本発明は、IL−22Rの細胞外ドメイン及びIL−20RBの細胞外ドメインから構成される可溶性受容体である。
本発明は、配列番号11,12及び13から成る群から選択されたアミノ酸配列を有するポリペプチドから構成されるIL−22Rサブユニット、及び配列番号14〜23から成る群から選択されたアミノ酸配列を有するポリペプチドから構成されるIL−20RBサブユニットから構成される単離された可溶性受容体を包含する。前記Il−22Rサブユニット及びIL−20RBサブユニットは一般的には、ポリペプチドリンカーにより一緒に連結される。連結は、いずれかの手段によってでもあり得るが、しかし一般的には、IL−22Rサブユニットに連結されるポリペプチドと、Il−20RBサブユニットに連結されるポリペプチドとの間でのペプチド結合又はジスルフィド結合によってあり得る。本発明はまた、本発明の新規IL−22R及びIL−20RBポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドに対しても向けられる。
1つの態様においては、前記IL−22Rサブユニットは免疫グロブリン(Ig)分子のH鎖の不変領域の又はその一部に融合され、そして前記L鎖及びH鎖の不変領域がH鎖の不変領域に、一般的にはH鎖のヒンジ領域上のシステイン残基にジスルフィド結合されよう、前記IL−20RBサブユニットはIg分子のL鎖の不変領域又はその一部に融合される。また、正反対のことも存在し得、すなわち前記IL−22RサブユニットはIg分子のL鎖の不変領域に融合され、そして前記IL−20RBサブユニットはIg分子のH鎖の不変領域のすべて又は一部に融合される。
本発明の可溶性受容体の1つの態様においては、前記H鎖の不変領域に融合されるIL−22Rサブユニットが配列番号25, 26, 31及び32から成る群から選択されたアミノ酸配列から構成され、そして前記Ig分子のL鎖の不変領域に融合されるIL−2R0Bサブユニットが配列番号28, 29, 34及び35から成る群から選択されたアミノ酸配列から構成される。
さらに、本発明は、可溶性IL−22R/IL−20RBヘテロダイマーポリペプチドを個人に投与することを含んで成る、インターロイキン−20(IL−20)を阻害するための方法に向けられる。
本発明はまた、IL−22Rに結合する抗体を投与することを含んで成る、IL−20を阻害するための方法にも向けられる。
さらに、本発明は、IL−22Rの細胞外ドメイン及びIL−20RBの細胞外ドメインをコードするポリヌクレオチドに向けられる。そのようなポリペプチドの例は、IL−22R及びIL−20RBをコードするポリペプチドを含むベクター又はプラスミドである。
定義
本発明を詳細に記載する前、次の用語を定義することで本発明の理解を助けることができる。
用語“アミノ−末端”及び“カルボキシル−末端”とは、ポリペプチド内の位置を示すために本明細書において使用される。その情況が可能である場合、それらの用語は、接近性又は相対的位置を示すためにポリペプチドの特定の配列又は一部に関して使用される。例えば、ポリペプチド内の対象配列のカルボキシル末端側に位置する一定の配列は、その対象配列のカルボキシル末端に隣接して位置するが、しかし完全なポリペプチドのカルボキシル末端では必ずしも必要ではない。
用語“抗体融合タンパク質”とは、本発明において使用される場合、抗体成分及び非抗体治療剤を含んで成る組換え分子を言及する。そのような融合タンパク質のために適切な治療剤の例は、免疫モジュレーター(“抗体−免疫モジュレーター融合タンパク質”)及びトキシン(“抗体−トキシン融合タンパク質”)を包含する。
用語“相補体/抗−相補体対”とは、適切な条件下で、非共有的に会合される安定した対を形成する非同一性成分を示す。例えば、ビオチン及びアビジン(又はストレプタビジン)は、相補体/抗−相補体対の基本型メンバーである。他の典型的な相補体/抗−相補体対は、受容体/リガンド対、抗体/抗原(又はハプテン又はエピトープ)対、センス/アンチセンス ポリヌクレオチド対、及び同様のものを包含する。相補体/抗−相補体対の続く解離が所望される場合、その相補体/抗−相補体対は好ましくは、<109-1の結合親和性を有する。
用語“ポリヌクレオチド分子の補体”とは、相補的塩基配列、及び対照配列に比較して逆の配向を有するポリペプチド分子である。
用語“contig ”とは、他のポリヌクレオチドに対する一連の連続した同一の又は相補的な配列を有するポリヌクレオチドを示す。連続した配列とは、ポリヌクレオチドの全体において、又はその一部に沿って、一定の長さのポリヌクレオチド配列を“オーバーラップ”すると言われる。
用語“縮重ヌクレオチド配列”とは、1又は複数の縮重コドンを含むヌクレオチドの配列(ポリペプチドをコードする対照ポリヌクレオチドに比較して)を示す。縮重コドンは、ヌクレオチドの異なったトリプレットを含むが、しかし同じアミノ酸残基をコードする(すなわち、GAU及びGACトリプレットはそれぞれAspをコードする)。
用語“発現ベクター”とは、その転写を提供する追加のセグメントに作用可能に連結される興味あるポリペプチドをコードするセグメントを含んで成る線状又は環状DNA分子を示すために使用される。そのような追加のセグメントは、プロモーター及びターミネーター配列及び複製の1又は複数の起点、1又は複数の選択マーカー、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル、及び同様のものを包含する。発現ベクターは一般的に、プラスミド又はウィルスDNAから誘導され、又は両者の要素を含むことができる。
用語“単離された”とは、ポリヌクレオチドに適用される場合、ポリヌクレオチドがその天然の遺伝的環境から除去され、そして従って、他の無関係な又は所望しないコード配列を有さず、そして遺伝子的に構築されたタンパク質生成システム内での使用のために適切な形で存在することを示す。そのような単離された分子は、それらの天然の環境から分離され、そしてcDNA及びゲノム クローンを含む分子である。本発明の単離されたDNA分子は、通常関係しない他の遺伝子を含まないが、しかし天然において存在する5’及び3’ 未翻訳領域、例えばプロモーター及びターミネーターを含むことができる。関連する領域の同定は、当業者に明らかであろう(例えば、Dynan and Tijan, Nature 316: 774―78, 1985を参照のこと)。
“単離された”ポリペプチド又はタンパク質は、その生来の環境以外の条件、例えば血液及び動物組織とは別の条件下で見出されるポリペプチド又はタンパク質である。好ましい形においては、単離されたポリペプチドは、他のポリペプチド、特に動物起源の他のポリペプチドを実質的に含まない。高く精製された形、すなわち95%以上の純度、より好ましくは99%以上の純度でポリペプチドを供給することが好ましい。この情況下で使用される場合、用語“単離された”とは、他の物理的形、例えばダイマー形又は他のグリコシル化された又は誘導体化された形での同じポリペプチドの存在を排除しない。
“作用可能に連結された”とは、DNAセグメントに適用される場合、前記セグメントが、それらの意図された目的のために協力して機能し、例えば転写がプロモーターにおいて開始し、そしてコードセグメントを通してターミネーターに進行するよう配列されることを示す。
“ポリヌクレオチド”は、5’末端から3’末端に読み取られるデオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチド塩基の一本鎖又は二本鎖ポリマーである。ポリヌクレオチドは、RNA及びDNAを包含し、そして天然源から単離され、インビトロで合成され、又は天然及び合成分子の組み合わせから調製され得る。ポリヌクレオチドのサイズは、塩基対(略語“bp”)、ヌクレオチド(“nt”)、又はキロ塩基(“kb”)として表される。ここで、後者の2つの用語は、一本鎖又は二本鎖であるポリヌクレオチドを記載する。
この用語が二本鎖分子に適用される場合、それは全体の長さを示すために使用され、そして用語、“塩基対”に等しいことが理解されるであろう。二本鎖ポリヌクレオチドの二本の鎖は長さにおいてわずかに異なり、そしてその末端が酵素分解の結果として異なることは、当業者により理解されており;従って、二本鎖ポリヌクレオチド分子内のすべてのヌクレオチドは一対に成り得ない。そのような不対の末端は、一般的に、20ntを越えないであろう。
“ポリペプチド”は、天然において生成されても又は合成的に生成されてもいずれにせよ、ペプチド結合により連結されるアミノ酸残基のポリマーである。約10個以下のアミノ酸残基のポリペプチドが、通常“ポリペプチド”として言及される。
用語“プロモーター”とは、RNA ポリメラーゼの結合及び転写の開始を提供するDNA配列を含む遺伝子の部分を示すために本明細書において使用される。プロモーター配列は通常、遺伝子の5’ 非コード領域に見出されるが、しかし必ずしもそうではない。
用語“タンパク質”は、1又は複数のポリペプチド鎖を含んで成る高分子である。タンパク質はまた、非ペプチド成分、例えば炭水化物基を含むことができる。炭水化物及び他の非ペプチド置換基は、タンパク質が生成される細胞により付加され、そして細胞型により変化するであろう。タンパク質は、それらのアミノ酸主鎖により本明細書において定義され;置換基、例えば炭水化物基は一般的に、特定されないが、しかしそれにもかかわらず、存在することができる。
用語“受容体”は、生物活性分子(すなわち“リガンド”)に結合し、そして細胞上のリガンドの効果を仲介する細胞関連タンパク質を示す。膜結合受容体は、細胞外リガンド結合ドメイン、及び典型的には、シグナルトランスダクションに関与する細胞内エフェクタードメインを含んで成る多ペプチド構造により特徴づけられる。受容体へのリガンドの結合は、細胞におけるエフェクタードメインと他の分子との間の相互作用を引き起こす受容体におけるコンホメーション変化をもたらす。この相互作用は、細胞の代謝の変更を誘導する。
受容体−リガンド相互作用に連結される代謝現象は、遺伝子転写、リン酸化、脱リン酸化、AMP生成の上昇、細胞カルシュウムの代謝、膜脂質の代謝、細胞付着、イノシトール脂質の加水分解、及びリン脂質の加水分解を包含する。一般的に、受容体は、膜結合され、シトソール性又は核性であり;モノマー(例えば甲状腺刺激ホルモン受容体、β−アドレナリン性受容体)、又はマルチマー(例えばPDGF受容体、成長ホルモン受容体、IL−3受容体、GM―CSF受容体、G−CSF受容体、エリトロポイエチン受容体及びIL―6受容体)であり得る。
用語“分泌シグナル配列”とは、それが合成される細胞の分泌路を通してより大きなポリペプチドを、より大きなポリペプチドの成分として方向ずけるポリペプチド(“分泌ペプチド”)をコードするDNA配列を示す。前記のより大きなポリペプチドは、分泌路を通しての移動の間、分泌ペプチドを除去するために通常分解される。
用語“スプライス変異体”とは、遺伝子から転写されるRNAの二者択一の形を示すために、本明細書において使用される。スプライス変異は、転写されたRNA分子内の、又は通常低いが、別々に転写されたRNA分子間の二者択一のスプライシング部位の使用を通して天然において生じ、そして同じ遺伝子から転写されるいくつかのmRNAをもたらすことができる。スプライス変異体は、変更されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることができる。用語スプライス変異体はまた、遺伝子から転写されるmRNAのスプライス変異体によりコードされるタンパク質を示すために本明細書において使用される。
不正確な分析方法(例えば、ゲル電気泳動)により決定されるポリマーの分子量及び長さは、おおよその値であることが理解されるであろう。そのような値が“約”X又は“おおよそ”Xとして表される場合、その言及されたXの値は、正確には±10%であることが理解されるであろう。
上記で言及されたように、IL−20(形式的には、Zcyto10と呼ばれる)は定義されており、そしてそれの生成方法及びIL−20に対する抗体は、国際特許出願番号PCT/US98/25228号、1998年11月25日に公開された公開番号WO99/27103号及び1999年5月17日に出願されたアメリカ特許出願番号09/313,458号に含まれる。ヒトIL−20のポリヌクレオチド及びポリペプチドは配列番号1〜4により表され、そしてマウスIL−20は配列番号5〜9により表される。
IL−20に結合する受容体は、発見されており、そして“IL−22R”と称するポリペプチド及び“IL−20RB”と称するポリペプチドから構成されるヘテロダイマーである。ZcytorR11とも呼ばれるIL−22R、それをコードするポリペプチド、核酸、IL−22Rに対する抗体、及びそれを生成するための方法は、1999年10月12日に発行されたアメリカ特許第5,965,704号に開示されている。配列番号10〜12は、IL−22Rポリヌクレオチド及びポリペプチドである。ヒトIL−22Rの細胞外ドメインは、配列番号12又は13のいずれかから構成される。
IL−20RB(配列番号14〜15、及び変更体配列番号22及び23)の細胞外ドメインは、配列番号16〜21から成る群から選択されたポリペプチドから構成される。好ましくは、IL−22Rポリペプチドの細胞外ドメイン及びIL−20RBポリペプチドの細胞外ドメインは、一緒に共有結合される。好ましい態様においては、1つの細胞外サブユニットポリペプチドは、そのカルボキシ末端に融合される免疫グロブリンのH鎖の不変領域を有し、そして他の細胞外サブユニットポリペプチドは、2種のポリペプチドが可溶性受容体を形成するために一緒になり、そしてジスルフィド結合がH Ig鎖とL Ig鎖との間で形成されるように、そのカルボキシ末端に融合される免疫グロブリン(Ig)の不変L鎖を有する。もう1つの態様においては、ポリペプチドリンカーは、共有結合された可溶性受容体を形成するためにポリペプチドの2つのカルボキシ末端に融合され得る。
配列番号24及び25は、突然変異誘発されたヒト免疫グロブリンγ1不変領域に融合されたIL−22Rの細胞外ドメインの構造体である。配列番号25は、シグナル配列を有さない、推定される成熟配列である。配列番号27及び28は、野生型ヒト免疫グロブリンκL鎖不変領域に融合されるIL−20RBの細胞外ドメインの構造体である。配列番号29は、シグナル配列を有さない、推定される成熟配列である。図1は、ヘテロテトラマーの図示である。
配列番号30及び31は、突然変異誘発されたヒト免疫グロブリンγ1不変領域に融合されるIL−22Rの細胞外ドメインの構造体である。配列番号32は、シグナル配列を有さない、推定される成熟配列である。配列番号33及び34は、例12の方法に従って生成された野生型ヒト免疫グロブリンκL鎖不変領域に融合されるIL−20RBの細胞外ドメインの構造体である。配列番号35は、シグナル配列を有さない、推定される成熟配列である。得られるヘテロテトラマーは、細胞外ドメインと、Ig不変領域の開始、すなわち図1における22との間にポリペプチドリンカーを有さない。この後、用語“受容体の細胞外ドメイン”とは、受容体の細胞外ドメイン、又はそのリガンド(この場合、リガンドはIL−20である)への結合のために必要である細胞外ドメインの一部を意味する。
得られる可溶性受容体がIL−20に結合するよう、IL−22R及びIL−20RBの細胞外ドメインを、多くの手段で一緒に連結することができる。図1〜8は、本発明の代表的な多くの態様を例示する。個々の図面における共通する要素は同じ番号で与えられる。図1は、配列番号24, 25, 26, 27, 28及び29の本発明の態様を表す。10で表される可溶性受容体構造体は、12及び14として示される2つのIL−20結合部位ポリペプチド鎖から構成される。個々の結合部位は、16として示されるIL−22Rの細胞外ドメイン、及び18として示されるIL−20RBの細胞外ドメインから構成される。
IL−22Rの細胞外ドメイン16は、配列番号36であるリンカー22を通してヒト免疫グロブリンγH鎖不変領域の不変H鎖1(CH1)ドメイン20に連結される。次に、CH1ドメイン20は、ヒンジ領域23を通してCH2ドメイン24に連結される。CH2ドメイン24は、ヒンジ領域25を通してCH3ドメイン26に連結される。
図1の構造体と配列番号25とを比較すると、IL−22Rの成熟細胞外ドメイン16は、アミノ酸残基18、すなわちプロリンから、配列番号25のアミノ酸残基228、すなわちトレオニンまで及ぶ。ポリペプチドリンカー22は、アミノ酸残基229、すなわちグリシンから、配列番号25のアミノ酸残基243、すなわちセリンまで及ぶ。図1のCH1ドメイン22は、アミノ酸残基244、すなわちアラニンから、配列番号25のアミノ酸残基341、すなわちバリンまで及ぶ。図1のヒンジ領域23は、アミノ酸残基42、すなわちグルタミン酸から、配列番号25のアミノ酸残基356、すなわちプロリンまで及ぶ。鎖12及び14は、ジスルフィド結合28及び30により一緒にジスルフィド結合される。ジスルフィド結合は、2種のH鎖の個々の配列番号25の位置352及び356でのシステム残基によりH鎖間で形成される。
IL−20RBの細胞外ドメイン18は、配列番号36のポリペプチドであるポリペプチドリンカー32を通して、図1のヒトκL鎖の不変領域(CL)に連結される。IL−20RBの細胞外ドメインは、アミノ酸残基30から配列番号28のアミノ酸残基230、すなわちアラニンまで及ぶ。ポリペプチドリンカーは、アミノ酸残基231、すなわちグリシンから配列番号28のアミノ酸残基245、すなわちセリン及ぶ。κL鎖の不変領域34は、アミノ酸残基246、すなわちアルギニンから、配列番号、28の最終アミノ酸残基352、すなわちシステインまで及ぶ。配列番号28の位置352でのシステインは、配列番号25の位置346でのシステインと、図1におけるジスルフィド結合36を形成する。従って、不変L鎖34は、ジスルフィド結合36によりヒンジ領域23に連結される。この場合、IL−22Rの細胞外ドメイン16は、可溶性受容体を形成するために、IL−20RBの細胞外ドメイン18に連結される。
配列番号25の位置352及び356でのシステイン残基が異なったアミノ酸残基に変更される場合、それらの2つのIL−20結合ポリペプチド12及び14は、一緒にジスルフィド結合されず、そしてヒンジ領域27を有する、図2に示される構造体を形成する。
図3は、本発明の非常に単純な可溶性受容体38を示し、ここでIL−22Rの細胞外ドメイン16は、ポリペプチドリカー40によりIL−20RBの細胞外ドメイン18に連結される。前記ポリペプチドリンカーは、IL−22Rの細胞外ドメインのアミノ末端から延長し、そしてIL−20RBの細胞外ドメイン18のカルボキシル末端に連結される。ポリペプチドリンカーは、100〜240個の長さのアミノ酸、好ましくは約170個の長さのアミノ酸残基であるべきである。適切なリンカーは、グリシン及びセリン残基から構成される。可能性あるリンカーは、配列番号36の複数単位、好ましくは12個の単位である。
図4は、図3に示されるように、リンカー40によりIL−20RBの細胞外ドメイン18に連結されるIL−22Rの細胞外ドメイン16を有する態様を示す。IL−22Rの細胞ドメイン16は、約30個の長さのアミノ酸残基であるべきである。ポリペプチドリンカー42により、図1に示されるように、CH1ドメインに連結される。理想的なリンカーは、配列番号72におけるようなグリシン及びセリン、及び図1のヒンジ配列23から構成される。
図5は、本発明のもう1つの可能性ある態様を示す。この態様においては、約15個のアミノ酸残基、例えば配列番号36のポリペプチドリンカー44は、IL−22Rの細胞外ドメイン16のアミノ末端と共にIL−20RBの細胞外ドメイン18のカルボキシル末端を連結する。約30個のアミノ酸残基のポリペプチドリンカー46は、IL−22Rの細胞外ドメイン16のカルボキシ末端からCH2ドメインまで及ぶ。リンカー46のカルボキシル末端は好ましくは、アミノ酸残基342、すなわちグルタミン酸から配列番号25のアミノ酸残基356、すなわちプロリンまで及ぶヒンジ領域から構成される。それにもかかわらず、ポリペプチドリンカー46は理想的には、ジスルフィド結合が形成されるよう、そのカルボキシル末端で少なくとも1つのシステイン残基を有する。
図6の可溶性IL−20受容体は、図1のその受容体と同一であるが、但し図1のCH3ドメイン26は図6の態様上に存在しない。CH3領域はアミノ酸残基467、すなわちグリシンで開始し、そして配列番号25の最後の残基573まで延長する。
図7は、図1の構造体に対して同一である可溶性IL−20受容体構造体を示すが、但し、CH2及びCH3ドメインの両者は不在である。CH2及びCH3ドメインは、アミノ酸残基357、すなわちアラニンから、配列番号25のポリペプチド配列の末端まで及ぶ。
図8は、IL−22R及びIL−20RBの両者がそれらのそれぞれのカルボキシル末端に融合されるポリペプチドリンカー48を有する構造体を示す。個々のポリペプチドリンカーは、それらが発現される場合、システインが2つのジスルフィド結合50及び52を形成するよう2つのシステイン残基を有する。この場合、ポリペプチドリンカーは、図1におけるヒンジ領域23から構成される。前記ヒンジ領域は、アミノ酸残基342、すなわちグルタミン酸〜配列番号25のアミノ酸残基356から構成される。
本発明のもう1つの態様においては、
(a)第1シグナル配列に作用可能に連結される転写プロモーター、続いて下流の及び正しい読み取り枠での、IL−22Rの細胞外部分をコードするDNA及び免疫プロブリンL鎖不変領域をコードするDNAから構成される第1 DNA配列を宿主細胞中に導入し;
(b)第2分泌シグナルに作用可能に連結される転写プロモーター、続いて下流の及び正しい読み取り枠での、IL−20RBの細胞外部分をコードするDNA配列、及びCH1, CH2, CH3及びCH4から成る群から選択された免疫グロブリンH鎖不変領域ドメインをコードするDNA配列から構成される第2 DNA構造体を前記宿主細胞中に導入し;
(c)IL−22R及びIL−20RBの細胞外ドメインから構成される融合タンパク質の分泌を可能にする生理学的条件下で適切な増殖培地において前記宿主細胞を増殖し;そして
(d)前記宿主細胞からポリペプチドを単離することを含んで成る、IL−22R及びIL−20RBの細胞外ドメインから構成される可溶性受容体の生成方法が提供される。1つの態様においては、前記第2 DNA配列はさらに、免疫グロブリンH鎖ヒンジ領域をコードし、ここで前記ヒンジ領域はH鎖不変領域ドメインに連結される。
もう1つの態様においては、前記第2 DNA配列はさらに、免疫グロブリンH鎖不変領域の下流に及びそれと正しい読み取り枠を整合して連結される免疫グロブリン可変領域をコードする。
他の態様においては、
(a)第1シグナル配列に作用可能に連結される転写プロモーター、続いて下流の及び正しい読み取り枠での、IL−20RBの細胞外部分をコードするDNA及び免疫プロブリンL鎖不変領域をコードするDNAから構成される第1 DNA配列を宿主細胞中に導入し;
(b)第2分泌シグナルに作用可能に連結される転写プロモーター、続いて下流の及び正しい読み取り枠での、IL−22Rの細胞外部分をコードするDNA配列、及びCH1, CH2, CH3及びCH4から成る群から選択された免疫グロブリンH鎖不変領域ドメインをコードするDNA配列から構成される第2 DNA構造体を前記宿主細胞中に導入し;
(c)IL−22R及びIL−20RBの細胞外ドメインから構成されるニ量体化されたヘテロダイマー融合タンパク質の分泌を可能にする生理学的条件下で適切な増殖培地において前記宿主細胞を増殖し;そして
(d)前記宿主細胞からニ量体化されたポリペプチドを単離することを含んで成る、IL−22R及びIL−20RBの細胞外ドメインから構成される可溶性受容体の生成方法が提供される。
1つの態様においては、前記第2 DNA配列はさらに、免疫グロブリンH鎖ヒンジ領域をコードし、ここで前記ヒンジ領域はH鎖不変領域ドメインに連結される。もう1つの態様においては、前記第2 DNA配列はさらに、免疫グロブリンH鎖不変領域の下流に及びそれと正しい読み取り枠を整合して連結される免疫グロブリン可変領域をコードする。(アメリカ特許第5,843,725号を参照のこと。)
もう1つの態様においては、
(a)IL−20RBの細胞外部分をコードするDNA構造体及びIL−22Rの細胞外部分のDNA構造体を含むDNA構造体を、宿主細胞中に導入し;
(b)IL−22Rの細胞外ドメイン及びIL−20RBの細胞外ドメインの生成を可能にする生理学的条件下で適切な培地において前記宿主細胞を増殖し;そして
(c)前記宿主細胞からポリペプチドを単離することを含んで成る、IL−22R及びIL−20RBの細胞外ドメインから構成される可溶性受容体の生成方法が提供される。
本発明の他の観点は、IL−22RBの細胞外ドメインをコードするDNA構成体及びIL−20RBの細胞外ドメインをコードするDNA構造体により形質転換されるか又はトランスフェクトされた宿主細胞を包含する。両構造体は、1つのベクター又は別のベクター上に存在することができる。
本発明のポリヌクレオチド、一般的にはcDNA 配列は、本発明に記載されるポリペプチドをコードする。本発明のポリペプチドをコードするcDNA配列は、一連のコドンから構成され、ポリペプチドの個々のアミノ酸残基はコドンによりコードされ、そして個々のコドンは3個のヌクレオチドから構成される。アミノ酸残基は、次の通りに、それらのそれぞれのコドンによりコードされる。
アラニン(Ala)は、GCA, GCC, GCG又はGCTによりコードされる。
システイン(Cys)は、TGC又はTGTによりコードされる。
アスパラギン酸(Asp)は、GAC又はGATによりコードされる。
グルタミン酸(Glu)は、GAA又はGAGによりコードされる。
フェニルアラニン(Phe)は、TTC又はTTTによりコードされる。
グリシン(Gly)は、GGA, GGC, GGG又はGGTによりコードされる。
ヒスチジン(His)は、CAC又はCATによりコードされる。
イソロイシン(Ile)は、ATA,ATC又はATTによりコードされる。
リシン(Lys)は、AAA又はAAGによりコードされる。
ロイシン(Leu)は、TTA, TTG, CTA, CTC, CTG又はCTTによりコードされる。
メチオニン(Met)は、ATGによりコードされる。
アスパラギン(Asn)は、AAC又はAATによりコードされる。
プロリン(Pro)は、CCA, CCC, CCG又はCCTによりコードされる。
グルタミン(Gln)は、CAA又はCAGによりコードされる。
アルギニン(Arg)は、AGA, AGG, CGA, CGC, CGG又はCGTによりコードされる。
セリン(Ser)は、AGC,AGT, TCA, TCC, TCG又はTCTによりコードされる。
トレオニン(Thr)は、ACA, ACC, ACG又はACTによりコードされる。
バリン(Val)は、GTA, GTC, GTG又はGTTによりコードされる。
トリプトファン(Trp)は、TGGによりコードされる。
チロシン(Tyr)は、TAC又はTATによりコードされる。
本発明によれば、ポリヌクレオチドが本明細書に記載のように請求される場合、請求されるものは、センス鎖、アンチセンス鎖、及びそれらのそれぞれの水素結合により一緒にアニーリングされるセンス及びアンチセンス鎖を有する二本鎖としてのDNAであることが理解されるべきである。本発明のポリペプチドをコードし、そして本明細書に記載されるcDNAによりコードされるメッセンジャーRNA(mRNA)もまた、請求される。mRNAは、本明細書に定義されるそれらのコドンと同じコドンを用いて、ポリペプチドをコードするが、但し個々のチミンヌクレオチド(T)はウラシルヌクレオチド(U)により置換される。
当業者はまた、異なった種が“選択的コドン使用法”を示すことも理解するであろう。一般的には、Grantham,など., Nuc. Acids Res. 8: 1893−912, 1980; Haas, など., Curr. Biol. 6: 315−24, 1996; Wain−Hobson、など.,Gene 13:355−64,1981;Grosjean and Fiera,Gene 18:199−209、1982;Holm,Nuc.Acids Res.14:3075−87、1986;Ikemura,J.Mol.Biol.158:573−97,1982を参照のこと。本明細書において使用される場合、用語、“選択的コドン使用法”又は“選択的コドン”とは、一定の種の細胞に最も頻繁に使用され、従って個々のアミノ酸をコードする可能なコドンの1又は少数の代表を好むタンパク質翻訳コドンを言及する技術的用語である(表2を参照のこと)。
例えば、アミノ酸トレオニン(Thr)は、ACA、ACC、ACG、又はACTによりコードされるが、しかし哺乳類細胞においては、ACCが最も通常に使用されるコドンであり;他の種においては、例えば昆虫細胞、酵母、ウィルス又は細菌においては、異なったThrコドンが好ましい。特定の種のための選択的コドンは、当業界において知られている種々の方法により、本発明のポリヌクレオチド中に導入され得る。例えば、組換えDNA中への選択的コドン配列の導入は、特定の細胞型又は種内でタンパク質の翻訳により効果的にすることによって、そのタンパク質の生成を増強する。選択コドンを含む配列は、種々の種における発現について試験され、そして本明細書に開示される官能性について試験され得る。
アミノ酸を合成し、そしてtRNAをアミノアシル化するための方法は、当業者において知られている。ナンセンス突然変異を含むプラスミドの転写及び翻訳は、E.コリS30抽出物及び市販の酵素及び他の試薬の含んで成る細胞フリーシステムにおいて実施される。タンパク質は、クロマトグラフィーにより精製される。例えば、Rovertsonなど., J. Am. Chem. Soc. 113:2722, 1991; Ellman など., Meth. Enzymol. 202: 301,1991; Chung など., Science 259: 806−09, 1993; 及びChungなど., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90: 10145−49, 1993を参照のこと。
第2の方法においては、翻訳は、突然変異誘発されたmRNA及び化学的にアミノアミル化されたサプレッサ−tRNAのマイクロインジェクションによりアフリカツメガエル卵母細胞において行われる( Turcatti など., J. Biol. Chem. 271: 1991−98, 1996 )。
第3の方法においては、E.コリ細胞が、置換される予定である天然のアミノ酸(例えば、フェニルアラニン)の不在下で及び所望する天然に存在しないアミノ酸(例えば、2−アザフェニルアラニン、3−アザフェニルアラニン、4−アザフェニルアラニン又は4−フルオロフェニルアラニン)の存在下で培養される。天然に存在しないアミノ酸は、その天然の相対物の代わりにタンパク質中に導入される。Koide など., Biochem. 33: 7470−46, 1994を参照のこと。天然に存在するアミノ酸残基は、インビトロ化学的に修飾により天然に存在しない種に転換され得る。化学的修飾は、置換の範囲をさらに拡張するために特定部位の突然変異誘発と組み合わされ得る(Wynn and Richards,Protein Sci. 2: 395−403, 1993)。
限定された数の非保存性アミノ酸、遺伝子コードによりコードされないアミノ酸、天然に存在しないアミノ酸、及び非天然のアミノ酸が、アミノ酸残基により置換され得る。
本発明のポリペプチドにおける必須アミノ酸は、当業界において知られている方法、例えば特定部位の突然変異誘発又はアラニン−走査突然変異誘発により同定され得る(Cunningham and Wells, Science 244: 1081−1085, 1989; Bassなど., Proc. Natl. Scad. Sci. USA 88: 4498−502, 1991)。
後者の技法においては、単一のアラニン突然変異が分子中のあらゆる残基で導入され、そして得られる変異体分子が、前記分子の活性に対して決定的であるアミノ酸残基を同定するために、下記に開示されるようして、生物学的活性について試験される。また、Hiltonなど., J. Biol. Chem. 271: 4699−5708, 1996を参照のこと。リガンド−受容体相互作用の部位はまた、推定上の接触部位アミノ酸の突然変異に関して、核磁気共鳴、結晶学、電子回折又は光親和性ラベリングのような技法により決定され得る。例えば、de Vos など.,Science 255: 306−312, 1992; Smith など., J. Mol. Biol. 224: 899−904, 1992; Wlodaver など., FEBS Lett. 309: 59−64, 1992を参照のこと。
複数アミノ酸置換は、突然変異誘発及びスクリーニングの既知方法、例えばReidhaar−Olson and Sauer (science 241: 53−57, 1988)又はBowie and Sauer( Proc. Natl. Acad. Sci. USA86:2152−2156,1989 )により開示される方法を用いて行われ、そして試験される。手短に言及すれば、それらの著者は、ポリペプチドにおける複数の位置を同時ランダム化し、機能的ポリペプチドをスクリーンし、そして次に個々の位置での可能な置換の範囲を決定するために、突然変異誘発されたポリペプチドを配列決定するための方法を開示する。使用され得る他の方法は、ファージ表示(例えば、Lowman など., Biochem. 30 : 10832−10837,1991; Ladner など., アメリカ特許第5,223,409号; Huse, WIPO公開WO 92/06204号)、及び領域−指図された突然変異誘発(Derbyshire など., Gene 46 : 145, 1986; Ner など., DNA 7 : 127, 1988 )を包含する。
開示されるIL-20、IL-22RB及びIL-20RB DNA及びポリペプチド配列の変異体は、Stemmer, Nature 370 : 389−91, 1994, Stemmer, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91: 10747−51, 1994及びWIPO公開WI97/20078により開示されるように、DNA シャフリングを通して生成され得る。手短に言及すれば、変異体DNAが、ランダムに導入された点突然変異をもたらす、親DNAのランダム断片化、続く、PCRを用いてのアセンブリーによるインビトロ相同組換えにより生成される。この技法は、前記工程中に追加の変動性を導入するために、親DNAのファミリー、例えば異なった種からの対立遺伝子変異体又はDNAを用いて改良され得る。所望する活性の選択又はスクリーニング、突然変異誘発及びアッセイの続くさらなる相互作用が、有害な変化に対して同時に選択しながら、所望する突然変異について選択することによって、配列の急速な“進化”を提供する。
本明細書に開示されるような突然変異誘発方法は、宿主細胞におけるクローン化された突然変異誘発されたポリペプチドの活性を検出するために高処理量の自動化されたスクリーニング方法と組み合わされ得る。活性ポリペプチドをコードする突然変異誘発されたDNA分子が、宿主細胞から回収され、そしてすぐに、近代的装置を用いて配列され得る。それらの方法は、興味あるポリペプチドにおける個々のアミノ酸残基の重要性の急速な決定を可能にし、そして未知の構造のポリペプチドに適用され得る。
タンパク質生成
ポリペプチドは、従来の技法に従って、遺伝的に構築された宿主細胞において生成され得る。適切な宿主細胞は、外因性DNAにより形質転換又はトランスフェクトされ得、そして培養において増殖され得るそれらの細胞型であり、そして細菌、菌類細胞、及び培養された高等真核細胞を包含する。真核細胞、特に多細胞生物の培養された細胞が好ましい。クローン化されたDNA分子を操作し、そして種々の宿主細胞中に外因性DNAを導入するための技法は次の文献に開示される:Sambrool など., Molecular Cloning : A Laboratory Manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 1989, 及びAusubel など., eds., Current Protocol in Molecular Biology, John Wiley and Sons, Ins., NY, 1987。
一般的に、ポリペプチドをコードするDNA配列は、その発現のために必要とされる他の遺伝子的要素、例えば一般的に、発現ベクター内の転写プロモーター及びターミネーターに作用可能に連結される。ベクターはまた、通常、1又は複数の選択マーカー及び1又は複数の複製の起点を含むであろうが、しかし当業者は、一定のシステム内で、選択マーカーが別のベクター上に供給され得、そして外因性DNAの複製が宿主細胞ゲノム中への組み込みにより供給され得ることを認識するであろう。プロモーター、ターミネーター、選択マーカー、ベクター及び要素の選択は、当業者のレベルの範囲内の通常のことである。多くのそのような要素は文献に記載されており、そして商業的供給者を通して入手できる。
ポリペプチドを、宿主細胞の分泌路中に方向づけるためには、分泌シグナル配列(又は、シグナル配列、リーダー配列、プレプロ配列又はプレ配列としても知られている)が、発現ベクターに供給される。分泌シグナル配列は、生来のポリペプチド の配列であり得、又はもう1つの分泌されたタンパク質(例えばt−PA )に由来し、又は新たに合成され得る。分泌シグナル配列は、DNA配列に作用可能に連結され、すなわち2つの配列は正しく読み取り枠を整合して連結され、そして宿主細胞の分泌経路中に新しく合成されたポリヌクレオチドを方向づけるように配置される。分泌シグナル配列は通常、興味あるポリペプチドをコードするDNA配列の5’ 側に位置するが、但し一定の分泌シグナル配列は、興味あるDNA配列の他の場所に位置することもできる(例えば、Welchなど.,アメリカ特許第5,037,743号;Hollandなど., アメリカ特許第5,143,830号を参照のこと)。
他方では、本発明のポリペプチドに含まれる分泌シグナル配列は、分泌路中に他のポリペプチドを方向づけるために使用される。本発明はそのような融合ポリペプチドを提供する。本発明の融合ポリペプチドに含まれる分泌シグナル配列は好ましくは、分泌路中い追加のペプチドを方向づけるためにその追加のペプチドにアミノ末端的に融合される。そのような構造体は、当業界において知られている多くの用途を有する。例えば、それらの新規の分泌シグナル配列融合構造体は、通常分泌されないタンパク質、例えば受容体の活性成分の分泌を方向づけることができる。そのような融合は、分泌路を通してペプチドを方向づけるためにインビボ又はインビトロで使用され得る。
培養された哺乳類細胞または、本発明内の適切な宿主である。外因性DNAを 、哺乳類宿主細胞中に導入するための方法は、リン酸カルシュウム−仲介トランスフェクション(Wiglerなど., Cell 14 : 725, 1978; Corsaro and Pearson, Somatic Cell Genetics 7 :603, 1981; Graham など., Virology 52; 456, 1973),エレクトロポレーション( Neumann など., EMBO J. 1: 841−845, 1982 ); DEAE−デキストラン仲介トランスフェクション(Ausubel など., 前記)、及びリポソーム−仲介トランスフェクション(Hawley −Nelson など., Focus 15: 73, 1993; Ciccarone など.,Focus 15: 80, 1993 )を包含する。
培養された哺乳類細胞における組換えポリペプチドの生成は、例えばlevinson など., アメリカ特許第4,713,339 号; Hagen など., アメリカ特許第4,784,950 号; Palmiter など., アメリカ特許第 4,579,821 号; 及びRingold, アメリカ特許第 4,656,134 号により開示される。培養された適切な哺乳類細胞は、COS−1(ATCC No. CRL 165)、COS−7(ATCC No. CRL 1651)、BHK(ATCC No. CRL 1632)、BHK 570 (ATCC No. CRL 10314 )、293(ATCC No. CRL 1573 ; Graham など., J. Gen. Viro. 36: 59−72, 1977 )、及びチャイニーズ ハムスター卵巣(例えば CHO−K1; ATCC No. CCL61 )細胞系を包含する。
追加の適切な細胞系は当業界において知られており、そして公的な寄託所、例えば American Type Culture Collection, Rockville, Marylandから入手できる。一般的に、強い転写プロモーター、例えばSV−40 又はサイトメガロウィルスからのプロモーターが好ましい。例えば、アメリカ特許第4,956,288 号を参照のこと。他の適切なプロモーターは、メタロチオネイン遺伝子からのプロモーター(アメリカ特許 4,579,821 号及び第 4,601,978 号)、アデノウィルス主要後期プロモーターを包含する。
薬物選択は一般的に、外来性DNAが挿入されている、培養された哺乳類細胞を選択するために使用される。そのような細胞は通常、“トランスフェクタント”として言及される。選択剤の存在下で培養され、そしてそれらの子孫に興味ある遺伝子を伝達することができる細胞は、“適切なトランスフェクタント”として言及される。好ましい選択マーカーは、抗生物質ネオマイシンに対する耐性をコードする遺伝子である。選択は、ネオマイシン型薬物、例えばG−418又は同様のもの存在下で実施される。“増幅”として言及される方法である選択システムは、興味ある遺伝子の発現レベルを高めるためにも使用される。増幅は、低レベルの選択剤の存在下でトランスフェクタントを培養し、そして次に、導入された遺伝子の生成物を高レベルで生成する細胞を選択するために選択剤の量を高めることによって実施される。
好ましい増幅可能選択マーカーは、メトトレキセートに対する耐性を付与するジヒドロ葉酸レダクターゼである。他の耐薬物性遺伝子(例えば、ヒグロマイシン耐性、複数薬物耐性、ピューロマイシン アセチルトランスフェラーゼ)もまた、使用され得る。変更された表現型を導入する他のマーカー、例えば緑色蛍光タンパク質、又は細胞表面タンパク質、例えばCD4, CD8,クラスI MHC、胎盤アルカリホスファターゼが、FACS分類又は磁気ビース分離技法のような手段により、トランスフェクトされていない細胞とトランスフェクトされた細胞とを分類するために使用され得る。
他の高等真核細胞、例えば昆虫細胞、植物細胞及び鳥類細胞もまた、宿主として使用され得る。植物細胞において遺伝子を発現するためのベクターとしてのアグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes )の使用は、Sinkarなど.、J. Biosci. ( Bangalore ) 11: 47−58, 1987 により再考されている。昆虫細胞の形質転換、及びそこにおける外来性ポリペプチドの生成は、Guarino など.,アメリカ特許第5,162,222号;及びWIPO公開WO94/06463号により公開される。昆虫細胞は、オートグラファ・カリホルニカ( Autographa californica )核多角体病ウィルス(AcNPV)に通常由来する組換えバキュロウィルスにより感染され得る。
ポリペプチドをコードするDNAは、2種の方法の1つにより、AcNPVポリヘドリン遺伝子コード配列の代わりにバキュロウィルスゲノム中に挿入される。第1の方法は、野生型AcNPVと、AcNPV配列を端に有する遺伝子を含むトランスファーベクターとの間の相同DNA組換えの従来の方法である。適切な昆虫細胞、例えばSF9細胞が野生型AcNPVにより感染され、そしてAcNPVポリヘドリン遺伝子プロモーター、ターミネーター及びフランキング配列に作用可能に連結されるポリヌクレオチドを含んで成るトランスファーベクターによりトランスフェクトされる。King, L. A. and Possee, R.D., The Baculovirus Exprossion System: A Laboratory Guide, London, Chapman & Hall; O’Reilly, D. R. ., Baculovirus Expression Vector: A Laboratory Manual, New York, Oxford University Press., 1994; 及びRichardson, C. D., Ed., Baculovirus Expression Protocols. Methods in Molecular Biology, Totowa, NJ, Humana Press, 1995を参照のこと。
昆虫細胞内の天然の組換えは、ポリヘドリンプロモーターにより駆動されるコード配列 を含む組換えバキュロウィルスをもたらすであろう。組換えウィルスストックは、当業界において通常使用される方法により製造される。
組換えバキュロウィルスを製造するための第2の方法は、Luckow ( Luckow, VA, など., J. Virol 67: 4566−79, 1993 ) により記載されるトランスポゾンに基づくシステムを利用する。このシステムは、Bac−to−Bac ( TM )キット(Life Technologies, Rockville, MD)として市販されている。このシステムは、“bacmid” と呼ばれる大きなプラスミドとして、E.コリに維持されるバキュロウィルスゲノム中に、ポリペプチドをコードするDNAを移動せしめるために、Tn7トランスポゾンを含むトランスファーベクター、pFastBacI (TM ) (Life Technologies )を利用する。PFastBaclTM トランスファーベクターは、興味ある遺伝子の発現を誘導するためにAcNPVポリヒドリンプロモーターを使用する。しかしながら、pFastBaclTMは相当の程度まで修飾され得る。
前記ポリヒドリンプロモーターは、除去され、そしてバキュロウィルス感染において早めに発現され、そして分泌されたタンパク質を発現するために好都合であることが知られているバキュロウィルス塩基性タンパク質プロモーター(また、Pcor, p6.9又はMPプロモーターとしても知られている)により置換され得る。Hill−Perkins, M.S. and Possee, R.D., J. Gen. Virol. 71: 971−6, 1990; Bonning, B.C. など., J. Gen. Virol. 75: 1551−6, 1994; 及びChazenbalk, G. D., and Rapoport, B., J. Biol Chem. 270: 1543−9,1995 を参照のこと。
そのようなトランスファーベクター構造体においては、塩基性タンパク質プロモーターの短いか又は長いバージョンが使用され得る。さらに、昆虫タンパク質に由来する分泌シグナル配列により天然の分泌シグナル配列を置換しているトランスファーベクターが構成さえ得る。例えば、エクジステロイド・グルコシルトランスフェラーゼ(EGT)、ミツバチMelittin (Invitrogen, Carlsbad, CA) 又はバキュロウィルスgp67(PharMingem, San Diego, CA)は、生来の分泌シグナル配列を置換するために、構造体に使用され得る。さらに、トランスファーベクターは発現されたポリペプチドのC−又はN−末端でエピトープ標識、例えばGlu−Glu エピトープ標識をコードするDNAとのイン−フレーム融合体を含むことができる(Grussenmeyer, T. など., Peoc. Natl. Acad. Sci. 82: 7952−6, 1985)。
当業界において知られている技法を用いて、組換え遺伝子 を含むトランスファーベクターにより、E.コリが形質転換され、そして組換えバキュロウィルスの表示である断続的lacZ遺伝子を含むbacmida についてスクリーンされる。組換えバキュロウィルスゲノムを含むbacmid DNA が、通常の技法を用いて単離され、そしてスポドプテラ・フルギペルダ( Spodoptera frugiperda )細胞、例えばSf9 細胞をトランスフェクトするために使用される。ポリペプチドを発現する組換えウィルスが結果的に生成される。組換えウィルス ストックは、当業者において通常使用される方法により製造される。
組換えウィルスは、宿主細胞、典型的には、アワヨトウの幼虫、スポドプテラ・フルギペルダに由来する細胞系を感染せしめるために使用される。一般的には、Glick and Pasternak, Molecular Biotechnology: Principles and Application of Recombinant DNA, ASM Prss, Washington, D.C., 1994を参照のこと。もう1つの適切な細胞系は、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)に由来するHigh FiveOTM細胞系(Invitrogen)である(アメリカ特許第5,300,435号)。市販の血清フリー培地が、細胞を増殖し、そして維持するために使用される。適切な培地は、Sf9細胞のためには、SF900IITM (Life Technologies),又はEST 921TM(Expression Systems); 及びT. ni 細胞のためには、Ex−CellO405TM(JRH Biosciences, Lenza, KS)又はExpress FiveOTM(Life Technologies )である。
細胞は、約2〜5×105個の細胞〜1〜2×106個の細胞の接種密度から増殖され、この時点で、組換えウィルスストックが、0.1〜10,より典型的にはほぼ3の感染の多重度(MCI)で添加される。組換えウィルス−感染された細胞は典型的には、感染後12〜72時間で、組換えポリペプチドを生成し、そして培地中にそれを、種々の効率を伴って分泌する。培養物は通常、感染後48時間で収穫される。遠心分離が、培地(上清液)から細胞を分離するために使用される。ポリペプチドを含む上清液は、微小孔、通常0.45μmの孔サイズのフィルターを通して濾過される。使用される方法は一般的に、入手できる実験用マニュアルに記載されている(King, L. A. and Possee, R. D., 前記; O’Reilly, D. R. など., 前記;Richardson, C. D., 前記)。上清液からのポリペプチドの続く精製は、本明細書に記載される方法を用いて達成され得る。
菌類細胞、例えば酵母細胞はまた、本発明内で使用され得る。これに関して、特に興味ある酵母種は、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae), ピチア・パストリス(Pichia pastoris)及びピチア・メタノリカ(pichia methanolica) を包含する。外因性DNAによりS. セレビシアエ細胞を形質転換し、そしてそれから組換えポリペプチドを生成するための方法は、例えばKawasaki, アメリカ特許第4,599,311号;Kawasaki など., アメリカ特許第4,931,373号;Brake, アメリカ特許第4,870,008号;Welchなど., アメリカ特許第5,037,743号;及びMurray など., アメリカ特許第4,845,075号により開示される。形質転換された細胞は、選択マーカー、通常、耐薬物性、又は、特定の栄養物(例えばロイシン)の不在下で増殖する能力により決定される表現型により選択される。
サッカロミセス・セレビシアエへの使用のための好ましいベクターシステムは、グルコース含有培地における増殖により形質転換された細胞の選択を可能にする、Kawasaki など. (アメリカ特許第4,931,373号)により開示されるPOT1ベクターシステムである。酵母への使用のための適切なプロモーター及びターミネーターは、解糖酵素遺伝子(例えば、Kawasaki, アメリカ特許第4,599,311号;Kingsmanなど., アメリカ特許第4,615,974号;及びBitter, アメリカ特許第4,977,092 号を参照のこと)及びアルコール デヒドロゲナーゼ遺伝子からのものを包含する。また、アメリカ特許第4,990,446 号;第5,063,154号;第5,139,936 号;及び第4,661,454号を参照のこと。
他の酵素、例えばハンセヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、シゾサッカロミセス・ポンベ( Schizosaccharomyces pombe )、クルイベリミセス・ラクチス( Kluyveromyces lactis )、クルイベリミセス・フラギリス(Kluyveromyces fragilis )、ウスチラゴ・マイジス(Ustilago maydis )、ピチア・パストリス( Pichia pastoris )、ピチア・メタノリカ(Pichia methanolica)、ピチア・グイレルモンジ( Pichia guillermondii )、及びカンジタ・マルトサ(Candida maltosa )のための形質転換システムは、当業界において知られている。
例えば、Gleeson など., J. Gen. Microbiol. 132: 3459−3465, 1986 及びCregg, アメリカ特許第4,882,279 号を参照のこと。アスペルギラス細胞は、Mcknight など.,アメリカ特許第4,935,349号の方法に従って使用され得る。アクレモニウム・クリソゲナム(Acremonium chrysogenum)を形質転換するための方法は、Sumino ., アメリカ特許第5,162,228号により開示される。ニューロスポラ(Neurospora)を形質転換するための方法は、Lambowitz, アメリカ特許第4,486,533号により開示される。
組換えタンパク質の生成のための宿主としてのピチア・メタノリカの使用は、WIPO公開WO97/17450, WO97/17451、WO98/02536及びWO98/02565に開示される。P.メタノリカの形質転換に使用するためのDNA分子は通常、形質転換の前、好ましくは線状化される、二本鎖の環状プラスミドとして調製されるであろう。P.メタノリカにおけるポリペプチド生成のためには、プラスミドにおけるプロモーター及びターミネーターは、P.メタノリカ遺伝子、例えばP.メタノリカ アルコール利用遺伝子(AUG1又はAUG2)のものであることが好ましい。他の有用なプロモーターは、ジヒドロキシアセトンシンターゼ(DHAS)、ギ酸デヒドロゲナーゼ(FMD)、及びカタラーゼ(CAT)遺伝子のものを包含する。
宿主染色体中へのDNAの組み込みを促進するためには、宿主DNA配列を両端に有するプラスミドの完全な発現セグメントを有することが好ましい。ピチア メタノリカへの使用のための好ましい選択マーカーは、アデニンの不在下でade2宿主細胞の増殖を可能にする、ホスホリボシル−5−アミノイミダゾールカルボキシラーゼ(AIRC; EC. 4.1.1.21)をコードするP.メタノリカADE2遺伝子である。メタノールの使用を最少にすることが所望される大規模産業方法のためには、両メタノール利用遺伝子(AUG1及びAUG2)が欠失されている宿主細胞を使用することが好ましい。
分泌されたタンパク質の生成のためには、液胞プロテアーゼ遺伝子(PEP4及びPRB1)を欠いている宿主細胞が好ましい。エレクトロポレーションが、P.メタノリカ細胞中への、興味あるポリペプチドをコードするDNAを含むプラスミドの導入を促進するために使用される。2.5〜4.5kV/cm,好ましくは約3.75kV/cmの電場の強さ、及び1〜40m秒、最も好ましくは約20m秒の時定数(r)を有する、指数的に減衰する、パルスされた電場を用いて、エレクトロポレーションによりP.メタノリカ細胞を形質転換することが好ましい。
原核宿主細胞、例えば細菌E.コリ、バシラス及び他の属の菌株はまた、本発明において有用な宿主細胞である。それらの宿主を形質転換し、そしてそこにクローン化される外来性DNA配列を発現するための技法は、当業界において良く知られている(例えば、Sambrookなど., 前記を参照のこと)。細菌、例えばE.コリにおいてポリペプチドを発現する場合、そのポリペプチドは、典型的には不溶性顆粒として細胞質に保持され得、又は細菌の分泌配列により細胞周辺腔に向けられ得る。前者の場合、細胞は溶解され、そして顆粒が回収され、そして例えばグアニジンイソチオシアネート又はウレアを用いて変性される。
次に、変性されたポリペプチドが再生され、そして例えばウレア、及び還元された及び酸化されたグルタチオンの組み合わせの溶液に対する透析、続く緩衝溶液に対する透析により、前記変成体を希釈することによってニ量体化され得る。後者の場合、ポリペプチドは、細胞周辺腔の内容物を開放するために細胞を破壊し(例えば、音波処理又は浸透ショックにより)、そしてタンパク質を回収することによって、細胞周辺腔から可溶性及び機能性形で回収され、それにより、変性及び再生のための必要性を回避することができる。
形質転換され又はトランスフェクトされた宿主細胞は、選択された宿主細胞の増殖のために必要とされる栄養物及び他の成分を含む培養培地において、従来の方法に従って培養される。種々の適切な培地、例えば定義された培地及び複合培地は、当業界において知られており、そして一般的には、炭素源、窒素源、必須アミノ酸、ビタミン及び鉱物を含む。培地はまた、必要とされる場合、成長因子又は血清のような成分も含むことができる。増殖培地は一般的に、外因的に付加されたDNAを含む細胞を、例えば発現ベクター上に担持される選択マーカーにより補足され、又は宿主細胞中に同時トランスフェクトされる必須栄養物における薬物選択又は栄養欠乏により選択するであろう。
P.メタノリカ細胞は適切な炭素源、窒素源及び微量栄養物を含んでなる培地において、約25℃〜35℃の温度で培養される。液体培養物は、従来の手段、例えば小さなフラスコの振盪又は発酵器のスパージングにより十分なエアレーションを提供される。P.メタノリカのための好ましい培養培地は、YEPD(2%D−グルコース、2%のBactoTMペプトン(Difco Laboratories, Detroit, MI), 1%のBactoTM 酵母抽出物(Difco Laboratories), 0.004%のアデニン及び0.006%のL−ロイシン)である。
タンパク質単離
本発明のポリペプチドを80%以上の純度、より好ましくは90%以上の純度、さらに好ましくは95%以上の純度に精製することが好ましく、そして汚染性高分子、特に他のタンパク質及び核酸に対して、99.9%以上の純度であり、そして感染性及び発熱性剤を有さない医薬的に純粋な状態が特に好ましい。好ましくは、精製されたポリペプチドは、他のポリペプチド、特に動物起源の他のポリペプチドを実質的に有さない。
発現された組換え体ポリペプチド(又はキメラポリペプチド)は、分別及び/又は従来の精製方法及び媒体を用いて精製され得る。硫酸アンモニウム沈殿及び酸又はカオトロピック剤抽出は、サンプルの分別のために使用される。典型的な精製段階は、ヒドロキシアパタイト、サイズ排除、FPLC及び逆相高性能液体クロマトグラフィーを包含する。適切なクロマトグラフィー用媒体は、誘導体化されたデキストラン、アガロース、セルロース、ポリアクリルアミド、特別なシリカ及び同様のものを包含する。PEI、DEAE、QAE及びQ誘導体が好ましい。
典型的なクロマトグラフィー用媒体は、フェニル、ブチル又はオクチル基により誘導体化されたもの、例えばフェニル−Sepharose FF(pharmacia),Toyopearl ブチル650(Toso Haas, Montgomeryville, PA)、オクチル−Sepharrose (Pharmacia)及び同様のもの;又はポリアクリル樹脂、例えばAmberchrom CG71 (Toso Haas)及び同様のものを包含する。適切な固体支持体は、ガラスビーズ、シリカ基材の樹脂、セルロース樹脂、アガロースビーズ、架橋されたアガロースビーズ、ポリスチレンビーズ、架橋されたポリアクリルアミド樹脂及びそれらが使用される条件下で不溶性である同様のものを包含する。それらの支持体は、アミノ基、カルボキシル基、スルフヒドリル基、ヒドロキシル基及び/又は炭水化物成分によるタンパク質の結合を可能にする反応性基より変性され得る。
カップリング化学物質の例は、臭化シアン活性化、N−ヒドロキシスクシンイミド活性化、エポキシド活性化、スルフヒドリル活性化、ヒドラジド活性化及びカルボジイミド カップリング化学物質のためのカルボキシル及びアミノ誘導体を包含する。それらの及び他の固体媒体は当業界において良く知られており、そして広く使用されており、そして商業的供給者から入手できる。支持媒体にリガンド又は受容体ポリペプチドを結合するための方法は当業界において良く知られている。特定方法の選択は、通常のことであり、そして選択された支持体の性質により一部決定される。例えば、Affinity Chromatograpy: Principles & Methods, Pharmacia LKB Biotechnology, Uppsala, Sweden, 1988を参照のこと。
本発明のポリペプチドは、それらの性質の活用により単離され得る。例えば、固定された金属イオン吸着(IMAC)クロマトグラフィーが、ヒスチジンに富んでいるタンパク質、及びポリヒスチジン標識を含んでなるそれらのタンパク質を精製するために使用され得る。手短に言及すれば、ゲルがまず、二価金属イオンにより荷電され、キレートが形成される( Sulkowski, Trends in Biochem. 3: 1−7, 1985)。ヒスチジンに富んでいるタンパク質が、使用される金属イオンに依存して、異なった親和性を有するこのマトリックスに吸着され、そして競争溶出、pHの低下、又は強いキレート化剤の使用により溶出されるであろう。
他の精製方法は、レクチン親和性クロマトグラフィー及びイオン交換クロマトグラフィーによるグリコシル化されたタンパク質の精製を包含する(Methods in Enzymol., Vol. 182, “Guide to Protein Purification”, M. Deutscher, ( ed.), Acad. Press, San Diego, 1990, pp. 529−39)。本発明のさらなる態様においては、興味あるポリペプチド、及び親和性標識(例えばマルトース−結合タンパク質、免疫グロブリンドメイン)の融合体が、精製を促進するために構成され得る。
本明細書で使用される場合、用語“抗体”とは、ポリクローナル抗体、親和性精製されたポリクローナル抗体、モノクローナル抗体及び抗原結合フラグメント、例えばF(ab’)2及びFabタンパク質分解性フラグメントを包含する。遺伝子的に構築された損なわれていない抗体又はフラグメント、例えばキメラ抗体、Fvフラグメント、一本鎖抗体及び同様のもの、並びに合成抗原結合ペプチド及びポリペプチドもまた包含される。非ヒト抗体は、ヒト骨格及び不変領域上に非ヒトCDRのみを移植することによって、又は完全な非ヒト可変ドメインを組み込むことによって(任意には、暴露された残基の置換によってヒト−様表面によりそれらのドメインを“おおう(cloaking)”ことによって;ここで結果物は“張り合わされた”抗体である)、ヒト適合され得る。多くの場合、ヒト適合された抗体は、正しい結合特性を増強するために、ヒト可変領域骨格ドメイン内に非ヒト残基を保持することができる。ヒト適合化抗体を通して、生物学的半減期が高められ、そしてヒトへの投与に基づく有害な免疫反応の可能性が低められる。
当業者に知られている種々のアッセイが、タンパク質又はペプチドに結合する抗体を検出するために使用され得る。典型的なアッセイは、Antibodies: A Laboratory Manual, Harlow and lane (Eds.), Cold Speing Harbor Laboratory Press, 1988 に詳細に記載されている。そのようなアッセイの代表的な例は次のものを包含する:同時免疫電気泳動、ラジオイムノアッセイ、ラジオイムノ沈殿、酵素結合の免疫吸着アッセイ(ELISA)、ドットブロット又はウェスターンブロットアッセイ、阻害又は競争アッセイ及びサンドイッチアッセイ。
本発明の可溶性受容体は、多くの炎症工程に関与することが示されているIL−20をダウンレギュレートするために使用され得る。特に、IL−20は、IL−8をアップレギュレートすることが示されている。IL−8が有意な役割を演じ、そしてIL−8における疾病が有益である炎症性疾患は、成人呼吸性疾患(ARD)、敗血性ショック、多発性器官障害、炎症性肺損傷、例えばぜん息又は気管支炎、細菌性肺炎、乾癬、湿疹、アトピー性及び接触性皮膚炎、及び炎症性腸疾患、例えば潰瘍性大腸炎及びクローン病である。従って、本発明のIL−20に対する可溶性受容体が、それらの疾病を処理するために患者に投与され得る。
IL−20の生物学、その受容体及び乾癬における役割
皮膚において発現される、2種の孤児クラスIIサイトカイン受容体が、IL−20受容体サブユニットとして同定された。両IL−20受容体サブユニットは、4種の他の既知クラスIIサイトカイン受容体におけるサブユニットの役割とそれらの役割とを区別するリガンド結合のために必要とされる。IL−22R及びIL−20RBはまた、皮膚の他に多くのヒト組織、例えば卵巣、副腎、卵巣、唾液腺、筋肉、肺、腎臓、心臓において同時発現され、そしてIL−20作用のための追加の標的組織を示唆する小腸において前記よりも低い程度、発現される。本発明者は、IL−20ヘテロダイマー受容体が他のクラスIIサイトカイン受容体に構造的に類似し、そしてIL−20リガンドの活性を示された皮膚において発現されることを結論付ける。
2種の系の証拠は、IL−20及びその受容体の役割が乾癬に関与することを示す。この多重遺伝子性皮膚疾患は、高められたケラチノサイト増殖、変更されたケラチノサイト分化、及び皮膚中への免疫細胞の浸潤により特徴づけられる。乾癬におけるIL−20の役割についての第1系の証拠は、ヒト乾癬性異常性に類似するトランスジェニックマウスにおける観察される角質増殖及び肥厚化された表皮である。低められた数のトノフィラメントは、欠陥性角質に関連するが、ヒト乾癬の著しい特徴である。ミトコンドリア内封入は、マウスにおいて化学的に誘発された及び天然において存在する過形成皮膚状態において見出されている。封入の原因、及びミトコンドリア機能に対するそれらの効果は未知である。本発明者は、IL−20トランスジェニックマウスがヒト乾癬において観察される多くの特徴を示すことを結論づける。
乾癬を処理するためへのIL−20に対するアンタゴニストの使用
上記議論及び下記例に示されるように、IL−20は乾癬の病理学的に包含される。従って、本発明の可溶性受容体は、IL−20をダウンレギュレートし、そして従って乾癬を処理するために個人に投与され得る。
乾癬は、世界の人口の1〜2%までに影響を及ぼす、最も通常の皮膚病疾患の1つである。それは、銀白色の雲母状鱗屑により被覆される、紅斑性で、鋭く区別される丘疹及び円形プラークにより特徴づけられる慢性炎症性皮膚疾患である。乾癬の皮膚損傷は掻痒性である。外傷を受けた領域はしばしば、乾癬の損傷を進行する。さらに、感染、ストレス及び薬剤、例えばリチウム、βブロッカー、及び抗マラリア剤を包含する他の外部因子が、乾癬を悪化せしめる。
最も通常の種類の乾癬は、プラーク型と呼ばれる。プラーク型乾癬を有する患者は、長期間、基本的に変化しないまま存続する、安定した、ゆっくり増殖するプラークを有するであろう。存在するプラーク乾癬についての最も通常の領域は、肘、膝、殿裂及び頭皮である。関与は対称である傾向がある。逆乾癬は、間擦性領域、例えば腋の下、鼡径部、乳腺下領域及び及び臍に影響を及ぼし、そしてそれはまた、頭皮、手のひら及び足底に対しても影響を及ぼす傾向がある。個々の外傷は鋭く区別されたプラークであるが、しかしそれらの位置により湿性であり得る。プラーク型乾癬は一般的に、ゆっくり進行し、そして無痛路を進行する。それは、まれに自発的に軽減する。
発疹性乾癬(滴粒状乾癬)は、子供及び若い成人において最も通常である。それは、乾癬を有さない個人、又は慢性プラーク乾癬を有する個人において急性進行する。患者は、時折、β−溶血性連鎖球菌による上部呼吸器官の感染の後、多くの小さな紅斑性鱗屑丘疹を表す。乾癬を有する患者はまた、膿疱性損傷を進行せしめることができる。それらは、手のひら及び足底に局在するか、又は全身性化し、そして発熱、倦怠、下痢及び関節痛を伴なう。
乾癬を有するすべての患者の約半分は、点状のくぼみ、爪の肥厚化又は爪下角質増殖として出現する、指の爪の関連性を有する。乾癬を有する患者の約5〜10%が、関節痛に関連し、そしてそれらは、最もしばしばには、指の爪の関連性を有する患者において見出される。何人かは従来のリウマチ様関節炎と同時に発生するが、多くは乾癬と関連する次の5種の型の1つに落ちいる関節疾患を有する:(1)単独又は少数の小さな関節に制限される疾病(患者の70%);(2)セロネガティブリウマチ様関節炎−様疾病;(3)遠位指節骨間関節の関与;(4)“関節炎断節”の進行を伴なっての重度の破壊的関節炎;及び(5)脊椎に制限される疾病。
乾癬は、IL−20に対するアンタゴニストを投与することによって処理され得る。好ましいアンタゴニストは、IL−20に対する可溶性受容体又は抗体、IL−20受容体又はIL−20のいずれかに結合する抗体フラグメント又は一本鎖抗体のいずれかである。IL−20に対するアンタゴニストは、単独で、又は他の確立された治療剤、例えばメトトレキセート、プラソレン−紫外線療法(PUVA)、エトレチナート、イソトレチノイン、サンクロスポリン、及び局部ビタミンD3誘導体カルシポトリオールと組合して投与され得る。アンタゴニスト、特にIL−20又はIL−20受容体に結合する可溶性受容体又は抗体が、IL−20のアンタゴニストを含むクリーム又は経皮用パッチを用いて、皮下、静脈内又は経皮的に個人に投与され得る。皮下投与される場合、アンタゴニストは1又は複数の乾癬プラーク中に注射され得る。経皮投与される場合、アンタゴニストは、IL−20に対するアンタゴニストを含むクリームを用いて、プラーク上に直接的に投与され得る。
肺の炎症状態を処理するためへのIL−20に対するアンタゴニストの使用
本発明のIL−20の可溶性受容体は処理するためのぜん息、気管支炎又は嚢胞性線維症又は他の炎症性肺疾患を有する個人に投与され得る。アンタゴニストは、いずれかの適切な方法、例えば静脈内、皮下、気管支洗浄、及びIL−20に対するアンタゴニストを含む吸入剤の使用により投与され得る。
IL−20可溶性受容体の投与
効果的治療のために必要なIL−20可溶性受容体の量は、多くの異なった因子、例えば投与の手段、標的部位、患者の生理学的状態及び投与される他の薬剤に依存するであろう。従って、処理用量は、安全性及び効能を最適化するために滴定されるべきである。典型的には、インビトロで使用される用量は、それらの試薬のインビボ投与のために有用な量における有用な案内を提供することができる。特定の障害の処理のための有効容量の動物試験は、ヒト用量のさらなる予測表示を提供するであろう。投与方法は、経口、静脈内、腹膜内、筋肉内、経皮投与、又はネブライザー又はアトマイザーによる噴霧形での肺又は気管中への投与を包含する。医薬的に許容できるキャリヤーは、水、塩溶液、緩衝液を包含するであろう。
用量範囲は通常、1μg〜100μg/kg体重/日であろう。平均的成人のためのIL−20可溶性受容体の用量は、皮下注射として、週当たり2度、約25mg与えられる。注射は、乾癬の処理のための乾癬損傷の部位で与えられる。IL−20に対するアンタゴニストの皮下又は静脈内投与に関しては、抗体又は可溶性受容体は、リン酸緩衝溶液に存在することができる。また、皮膚疾患、例えば乾癬においては、IL−20に対するアンタゴニストは、軟膏又は経皮用パッチを通して投与され得る。
用量は、医者により決定されるように、高いか又は低くあり得る。薬剤配合及び用量範囲の完全な議論に関しては、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 18th Ed., (Mack Publishing Co., Easton, Penn, 1996), 及びGoodman and Gilman’s; The Pharmacological Bases of Therapeutics, 9th Ed. (Pergamon Press 1996) を参照のこと。
本発明はさらに、次の非限定的例により例示される。
例1IL−20によるIL−8のアップレギュレーション
方法:
継代2での正常ヒト表皮新生児ケラチノサイト(NHEK)(Cloneticsからの)を、プレートし、そして12ウェル組織培養プレートにおいて、集密性まで増殖した。KGM(ケラチノサイト培養培地)は、Cloneticsから購入された。細胞が集密性に達した場合、それらを、成長因子を有さないKGM培地=KBM(ケラチノサイト基本培地)により洗浄した。細胞を、試験化合物の添加の前、72時間、KBMにおいて血清消耗した。1LU/mlでのトロンビン及び25nMでのトリプシンを、正の対照として使用した。1mlの培地をウェル当たりに添加した。KBMのみが、負の対照として使用された。
IL−20を、KBM培地において調製し、そして第1の実験において、2.5μg/ml〜618ng/ml及び第2の実験において、2.5μg/mlの種々の濃度で添加した。
細胞を、37℃で、5%CO2下で48時間インキュベートした。上清液を除去し、そしてIL−8及びGM−CSFレベルについてアッセイする前、数日間−80℃で凍結した。ヒトIL−8イムノアッセイキット#D8050(RanD Systems, Inc.)及びヒトGM-CSFイムノアッセイキット#HSGMO(RanD Systems, Inc.)を用いて、製造業者の説明書に従って、サイトカイン生成を決定した。
結果:
この結果は、IL−8及びGM−CSFの発現がIL−20により誘発されたことを示した。
例2IL−20RBのクローニング
IL−20RBコード領域のクローニング:
2種のPCRプライマーを、1999年3月8日に出願された国際特許出願番号PCT/US99/03735号(公開番号WO99/46379号)からの配列に基づいて企画した。配列番号38は、Eco RI制限部位と共にATG(Met1)コドンを含み、配列番号37は、XhoI制限部位と共に停止コドン(TAG)を含む。PCR増幅を、鋳型としてヒトケラチノサイト(HaCaT)cDNAライブラリーDNA及びプライマーとして配列番号37及び38を用いて行った。PCR反応を次の通りにして行った:94℃で1分のインキュベーション;続いて94℃で30秒及び68℃で2分(30サイクル)、その後、追加の68℃で4分;反応を4℃で貯蔵した。PCR生成物を1%アガロースゲル上で展開し、そして1kbのDNAバンドを観察した。
PCR生成物をゲルから切除し、そしてDNAを、QIAquick Gel Extraction Kit (Qiagen) を用いて精製した。精製されたDNAを、EcoRI及びXhoIにより消化し、そしてpZP7Nと呼ばれるpZPベクター中にクローン化した。pZPプラスミドは、マウスメタロチオネイン−1プロモーター、ヒトtPAリーダーペプチド、クローニング配列の挿入のための複数の制限部位、Glu−Glu標識及びヒト成長ホルモンターミネーターを有する発現カセットを含む哺乳類発現ベクターである。プラスミドはまた、複製のE.コリ起点、SV40プロモーター、エンハンサー及び複製の起点並びにDHFR遺伝子を有する哺乳類選択マーカー発現単位、及びSV40ターミネーターを有する。いくつかのIL−20RB−pZP7Nクローンを配列決定した。それらはすべて、PCR/US99/03735号におけるIL−20RBの配列に比較して、3種の非保存性突然変異を含む:(配列IL−20RB−pZP7N)、146Pro(CCC)−Thr(ACC)、148His(CAT)−Asp(GAT) 及び171Thr(ACG)−Arg(AGG)。
IL−20RB−pZP7Nクローンにおける3種の置換を確かめるために、PCR増幅を、3種の異なったcDNA源、すなわち胎児皮膚マラソンcDNA、HaCaT cDNAライブラリーDNA及び前立腺平滑筋cDNAライブラリーDNAを、鋳型として用いて行った。PCR生成物をゲル精製し、そして配列決定した。3種のPCR生成物の個々の配列は、IL−20RB−pZP7Nクローンの配列と一致した。IL−20RBは配列番号22及び23であり、そして成熟細胞外ドメインは配列番号21である。
例3IL−20RB/IL−22RヘテロダイマーへのIL−20の結合
細胞−基材の結合アッセイを用いて、IL−20がIL−22R−IL−20RBへテロダイマーに結合することを確かめた。
既知の及び孤児クラスIIサイトカイン受容体(IL−22R及びIL−20RBを包含する)を含む発現ベクターを、Baf3細胞中に一時的にトランスフェクトした。
細胞を500細胞/ウェルでプレートし、IL−20(zcyto10)、MDA−7及び可溶性タンパク質により細胞を処理した。
−37℃で3日間(72時間)インキュベートし、
−20μlのAlamarブルーをウェル当たり添加し、37℃で一晩(24時間)インキュベートし、
−544励起/590発光の設定上でRobotics室においてf-Max (Molecular Devises) 上で読み取る。
結果:
−Baf3/DIRS1/cytoRII細胞系に対する0.1ng/ml〜100ng/mlのIL−20(zcyto10)及びMDA−7の処理による陽性増殖応答。
−IL−20及びMDA−7が60倍のモル過剰でIL−22R可溶性受容体(ヘテロダイマーSal. R.)と組合して処理される場合のIL−20及びMDA−7(同じ濃度)の陽性増殖応答の中和。
−MDA−7が60倍のモル過剰でIL−20RB可溶性受容体(トロンビン分解されたバージョン)と組合して処理される場合のMDA−7(0.1〜10ng/ml)の陽性増殖応答の中和。
例4IL−20による炎症性サイトカインのアップレギュレーション
細胞処理:
ヒトケラチノサイト細胞系HaCaTを、T−75組織培養フラスコにおいて、数日後の集密性まで37℃で増殖した。この点で、通常の増殖培地(DMEM+10%FBS)を除去し、そして血清フリーの培地により置換した。次に、細胞を、37℃で2日間インキュベートした。次に、DMEMを除去し、そして処理当たり細胞の4個のフラスコを、37℃で4時間、次の個々の条件の1つにより処理した:5ng/mlでの組換えヒト(rh)IL-1α、20ng/mlでのrh IL-1α、5ng/mlでのrh IL-1α+1μg/mlでのIL−20、1μg/mlでのIL−20、又は10ng/mlでのrh IL-10。
RNA単離:
サイトカイン処理に続いて、培地を除去し、そして細胞をチオシアン化グアニジニウム溶液を用いて溶解した。全RNAを、塩化セシウムグラジエント上での一晩の回転により前記細胞溶解物から単離した。次の日、RNAペレットを、TE/SDS溶液に再懸濁し、そしてエタノール沈殿せしめた。次に、RNAを、分光計を用いて、続いてSection V.B. of Clontech’s AtlasTM cDNA Expression Arrays User Manual (11/5/99に公開されたバージョンPT3140−1/PR9X390) によるDNアーゼ処理により定量化した。RNAサンプルの品質を、特定の読み取りに基づいての純度の計算により、及びアガロースゲル上での可視化により確かめた。RNAサンプルのゲノム汚染を、β−アクチン遺伝子のPRR分析により除外した。
ポリA+富化、プローブ合成及びAtlasTM アレイへのハイブリダイゼーションについてのClontechのプロトコールに従った(上記及び6/22/99に公開されたAtlasTM Pure Total RNA Labeling System User Manual. PT3231-1/PR96157を参照のこと)。手短には、ポリA+RNAを、ストレプタビジン被覆された磁気ビーズ(Clontech, Paolo Alto, CA)及び磁気粒子分離器を用いて、50mgの全RNAから単離した。次に、ポリA+RNAを、alpha32P−dATPによりRT−PCRを通して標識した。AtlasTM ヒトサイトカイン/受容体アレイ(カタログ番号7744−1)上の268の遺伝子に対して特異的なClontech CDSプライマーを、反応に使用した。ラベルされたプローブを、カラムクロマトグラフィーを用いて単離し、そしてシンチレーション流体において計数した。
アレイ膜ハイブリダイゼーション:
AtlasTM アレイを、Clontech ExpressHyb+100mg/mlの熱変性されたサケ精子DNAにより、68℃で少なくとも30分間、連続的に撹拌しながらプレ−ハイブリダイズした。次に、膜を、1.9×106のCPM/ml(合計1.14×107のCPM)により、68℃で一晩、連続的に撹拌しながらハイブリダイズした。次の日、膜を、2×SSC、1%SDSにおいて68℃で、30分間1度、及び0.1×SSC、0.5%SDSにおいて68℃で30分間1度、洗浄し、続いて2×SSCにおいて5分間の1回の最終室温洗浄を行った。次に、アレイ膜を、密封されたKodak製プラスチックポーチに入れ、そして蛍光像スクリーンに室温で一晩、暴露した。次の日、蛍光スクリーンを、蛍光イメージャー上で走査し、そしてClontechのAtlasImageTM 1.0ソフトウェアを用いて分析した。
結果:
IL−20によりアップレギュレートされた遺伝子
1.腫瘍壊死因子(TNF)を、IL−20により1.9〜2.4倍アップレギュレートした。
2.胎盤成長因子1及び2(PLGF)を、IL−20により1.9〜2.0倍アップレギュレートした。
3.凝集因子II受容体を、IL−20により2.0〜2.5倍アップレギュレートした。
4.カルシトニン受容体を、IL−20により2.2〜2.3倍アップレギュレートした。
5.TNF−誘発性ヒアルロネート−結合タンパク質TSG−6を、IL−20により2.1〜2.2倍アップレギュレートした。
6.血管内皮成長因子(VEGF)受容体−1前駆体、すなわちチロシン−タンパク質キナーゼ受容体(FLT−1)(SFLT)を、IL−20により、2.1〜2.7倍アップレギュレートした。
7.MRP−8(マクロファージにおけるカルシウム結合タンパク質、MIF関連の)を、IL−20により2.9〜4.1倍アップレギュレートした。
8.MRP−14(マクロファージにおけるカルシウム結合タンパク質、MIF関連の)をIL−20により3.0〜3.8倍アップレギュレートした。
9.レラキシンH2を、IL−20により3.14倍アップレギュレートした。
10.形質転換成長因子β(TGF β)受容体III(300kDa)を、IL−20により2.4〜3.6倍アップレギュレートした。
IL−20+IL−1処理による相乗作用を示す遺伝子
1.骨形態発生性タンパク質2aを、IL−20処理のみにより1.8倍、IL−1処理のみにより2.5倍、及びIL−20及びIL−1の両者の処理により8.2倍アップレギュレートした。
2.MRP−8を、IL−20処理のみにより2.9倍、IL−1処理のみにより10.7倍、及びIL−20及びIL−1の両者の処理により18.0倍アップレギュレートした。
3.赤血球分化タンパク質(EDF)を、IL−20処理のみにより1.9倍、IL−1処理のみにより9.7倍、及びIL−20及びIL−1の両者の処理により19.0倍アップレギュレートした。
4.MRP−14(マイクロファージにおけるカルシウム結合タンパク質、MIF関連の)を、IL−20処理のみにより3.0倍、IL−1処理のみにより12.2倍、及びIL−20及びIL−1の両者の処理により20.3倍アップレギュレートした。
5.ヘパリン−結合EGF−様成長因子を、IL−20処理のみにより2.0倍、IL−1処理のみにより14倍、及びIL−20及びIL−1の両者の処理により25.0倍アップレギュレートした。
6.βトロンボグロブリン−様タンパク質を、IL−20処理のみにより1.5倍、IL−1処理のみにより15倍、及びIL−20及びIL−1の両者の処理により27倍アップレギュレートした。
7.脳由来の神経栄養因子(BDNF)を、IL−20処理のみにより1.7倍、IL−1処理のみにより25倍、及びIL−20及びIL−1の両者の処理により48倍アップレギュレートした。
8.単球走化性及び活性化因子MCAFを、IL−20処理のみにより1.3倍、IL−1処理のみにより32倍、及びIL−20及びIL−1の両者の処理により56倍アップレギュレートした。
例5IL−20トランスジェニックの表理型
ヒト及びマウスIL−20の両者を、種々のプロモーターを用いて、トランスジェニックマウスにおいて過剰発現した。ヒトIL−20の発現を指図する肝臓−特異的マウスアルブミンプロモーターを、まず、タンパク質の循環レベルを達成するための試みにおいて使用した。続く研究を、表皮及び他の層化された鱗状上皮への発現を主に標的化するケラチン14(K14)プロモーター;広い発現パターンを付与するマウスメタロチオネイン−1プロモーター;及びリンパ系の細胞における発現を駆動するEμLCKプロモーターを用いて行なった。たぶん、それらのプロモーターのすべてがIL−20の循環レベルを生ぜしめるので、類似する結果をすべての4種の場合に得た。
すべての場合、IL−20トランスジーンを発現するトランスジェニックマウスは、非トランスジェニック同腹子よりも小さく、隙間のないしわの皮膚を有する光沢のある外観を有し、そして生後数日以内に死亡した。子供のマウスは、それらの異に乳汁を有し、このことは、それらが授乳できたことを示す。それらのマウスは、はれあがった端、尾、外鼻孔及び口部分を有し、そして移動するのは困難であった。さらに、マウスは、もろく、眼に見える脂肪組織を欠いており、そして遅延した耳及び足指の成長を有した。肝臓における低発現レベル(細胞当たり100以下のmRNA分子)が、新生児致死性及び皮膚異常性の両者のために十分であった。眼に見える表現型を有さないトランスジェニックマウスは、トランスジーンを発現せず、検出できるレベルでそれを発現しないか、又はモザイク性であった。
IL−20トランスジェニックマウスの皮膚の組織学的分析は、非トランスジェニック同腹子に比較して、肥厚化された表皮、角質増殖及び密集した角質層を示した。血清細胞外層(かさぶた)が時折観察された。トランスジェニックマウスからの皮膚の電子顕微鏡(EM)分析は、ミトコンドリア内リポイド封入体、斑点のあるケラトヒアリン顆粒、及びヒト乾癬皮膚及びマウス皮膚疾病モデルにおいて観察されるトノフィラメントに類似する比較的少数のトノフィラメントを示した。さらに、多くのトランスジェニックマウスは、アポプトシス性胸腺リンパ球を有した。他の異常性は、組織病理学的分析により検出されなかった。それらの組織学的及びEM結果は、観察される全体的な皮膚変更を支持し、そして評価する。
例6
実験方法:
ルシフェラーゼアッセイ:
ルシフェラーゼレポーターアッセイを、IL−22R及びIL−20RBにより安定してトランスフェクトされたBHK細胞、及びSTAT−駆動のルシフェラーゼレポーターカセットを用いて行った。細胞を、IL−20RA/IL−20RB可溶性受容体の存在又は不在下で、IL−19、IL−20及びMDA−7の一連の希釈溶液による処理の一晩前、血清フリー培地に交換した。細胞を溶解し、そしてルシフェラーゼレポーター活性についてBerthold MicroLumat Plus上で読み取った。
BaF3増殖アッセイ:
増殖アッセイは、Softmax Pro Programを用いてfmaxプレートリーダー(Molecular Devices, Sunnyvale, CA)上で読み取られる24時間前、細胞に添加されるAlomarブルーを使用した。
ヒト組織に対するRT−PCR分析:
RT−PCRを、ヒトIL−22Rの440bpのフラグメントを増幅するために、プライマー5’−ccccagacacggtctacagcat−3’及び5’−gggtcaggccgaagaactcatat−3’を用いて、ヒトRapid−Scan遺伝子発現パネル(Origene Technologies, Inc.)上で行った。PCR条件は、次の通りである:94℃で2分、続いて、94℃で15秒、72℃で90秒(35サイクル)、次に72℃で2分の最終延長段階。
結果:
IL−22Rは共有されるαサブユニットであるので、本発明者は、IL−22R mRNAの発現についてOrigeneパネルを評価した。最高のIL−22R発現を膵臓において検出し、そして皮膚及び肺もまた、強い発現を示した。
IL−20サブファミリーが他のクラスII受容体組み合わせを活性化する可能性を試験するために、BaF3細胞を、クラスII受容体サブユニットにより単独で又は組合して、安定してトランスフェクトし、そしてリガンドにより処理した。このアッセイは、IL−20及びMDA−7の両者がIL−22R/IL−20RBから成る追加の受容体複合体を刺激することを示す(表1)。次に、本発明者は、可溶性受容体がリガンド活性を阻止するかどうかを決定することを望んだ。上記で言及されるように、IL−20RA/IL−20RBヘテロダイマー可溶性受容体は、IL−20、IL−19及びMDA−7により刺激された増殖を阻止した。さらに、IL−20RB可溶性は単独で、IL−19及びMDA−7の活性を阻止するが、しかしIL−20は阻止しなかった。
IL−22Rは共有されるαサブユニットであるので、本発明者は、IL−22R mRNAの発現についてOrigeneパネルを評価した(表2)。最高の発現を、膵臓において検出し、そして皮膚及び肺もまた、強い発現を示した。従って、全体的にIL−20Rα、IL−20Rβ及びIL−22Rはすべて、皮膚及び肺において強い発現を有する。
IL−20Rα、IL−20Rβ及びIL−22Rはすべて、肺において発現されるので、本発明者は、同じ細胞型がすべての3種の受容体を発現するかどうかを評価するために、現場ハイブリダイゼーションを使用した。図3は、上皮細胞及び免疫浸潤物の両者が、現場ハイブリダイゼーションによるmRNA発現について試験された肺切片において正の染色を示すことを示す。
図1は、本発明の可溶性受容体の異なった態様の図示である。 図2は、本発明の可溶性受容体の異なった態様の図示である。 図3は、本発明の可溶性受容体の異なった態様の図示である。 図4は、本発明の可溶性受容体の異なった態様の図示である。 図5は、本発明の可溶性受容体の異なった態様の図示である。 図6は、本発明の可溶性受容体の異なった態様の図示である。 図7は、本発明の可溶性受容体の異なった態様の図示である。 図8は、本発明の可溶性受容体の異なった態様の図示である。
配列表
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Claims (13)

  1. 配列番号12,13,25,26,31及び32から成る群から選択されたアミノ酸配列を有するポリペプチドから構成されるIL-22Rサブユニット、及び配列番号16−2128,29,34及び35から成る群から選択されたアミノ酸配列を有するポリペプチドから構成されるIL-20RBサブユニットから構成される単離された可溶性受容体。
  2. 前記IL−22Rサブユニット及びIL-20RBサブユニットが、ポリペプチドリンカーにより一緒に連結される請求項1記載の可溶性受容体。
  3. 前記ポリペプチドリンカーが、100〜240個のアミノ酸残基を有する請求項2記載の可溶性受容体。
  4. 前記ポリペプチドリンカーが、170 180個のアミノ酸残基を有する請求項3記載の可溶性受容体。
  5. 前記IL-22Rサブユニット及びIL-20RBサブユニットがそのサブユニットに融合されるポリペプチドリンカーをそれぞれ有し、そして前記ポリペプチドリンカーの個々が少なくとも1つのシステイン残基を有し、ここで少なくとも1つのジスルフィド結合が前記IL−22Rサブユニットのポリペプチドリンカーからのシステイン及び前記IL−20RBサブユニットのポリペプチドリンカーからのシステインにより形成される請求項1記載の可溶性受容体。
  6. 前記IL−22Rサブユニットが免疫グロブリン(Ig)分子のH鎖の不変領域のすべて又は一部に融合され、そして前記IL−20RBサブユニットが免疫グロブリン分子のL鎖の不変領域のすべて又は一部に融合され、ここで前記L鎖及びH鎖が一緒にジスルフィド結合される請求項5記載の可溶性受容体。
  7. 前記H鎖の不変領域が、CH1ドメイン、CH2ドメイン、及びCH1ドメインとCH2ドメインとを連結するヒンジ配列から構成される請求項6記載の可溶性受容体。
  8. 前記H鎖の不変領域に融合されるIL−22Rサブユニットが配列番号25,26,31及び32から成る群から選択されたアミノ酸配列から構成され、そして前記Ig分子のL鎖の不変領域に融合されるIL−20RBサブユニットが配列番号28,29,34及び35から成る群から選択されたアミノ酸配列から構成される請求項6記載の可溶性受容体。
  9. 前記IL−20RBサブユニットがIg分子のH鎖の不変領域のすべて又は一部に融合され、そして前記IL−22Rサブユニットが免疫グロブリン分子のL鎖の不変領域のすべて又は一部に融合され、ここで前記L鎖及びH鎖が一緒にジスルフィド結合される請求項5記載の可溶性受容体。
  10. IL−22R及びIL−20RBの細胞外ドメインから構成される可溶性受容体の生成方法であって、(a)IL−22Rの細胞外ドメインをコードするDNA配列及び免疫グロブリンL鎖不変領域をコードするDNAから構成される第1DNA配列を、宿主細胞中に導入し;(b)IL−20RBの細胞外ドメインをコードするDNA配列及び免疫グロブリンH鎖不変領域ドメインをコードするDNA配列から構成される第2DNA構成体を、前記宿主細胞中に導入し;(c)IL−22R及びIL−20RBの細胞外ドメインから構成される融合タンパク質の生成を可能にする生理学的条件下で適切な増殖培地において前記宿主細胞を増殖し;そして(d)前記宿主細胞からポリペプチドを単離することを含んで成り、 IL 22R の細胞外ドメインが配列番号 12 又は 13 に記載のポリペプチドであり、かつ IL 20RB の細胞外ドメインが配列番号 16 21 のいずれかに記載のポリペプチドである、前記方法
  11. IL−22R及びIL−20RBの細胞外ドメインから構成される可溶性受容体の生成方法であって、(a)IL−20RBの細胞外ドメインをコードするDNA配列及び免疫グロブリンL鎖不変領域をコードするDNAから構成される第1DNA配列を、宿主細胞中に導入し;(b)IL−22Rの細胞外ドメインをコードするDNA配列及び免疫グロブリンH鎖不変領域をコードするDNA配列から構成される第2DNA構成体を、前記宿主細胞中に導入し;(c)IL−22R及びIL−20RBの細胞外ドメインから構成される二量体化されたヘテロダイマー融合タンパク質の生成を可能にする生理学的条件下で適切な増殖培地において前記宿主細胞を増殖し;そして(d)前記宿主細胞から二量体化されたポリペプチドを単離することを含んで成り、 IL 22R の細胞外ドメインが配列番号 12 又は 13 に記載のポリペプチドであり、かつ I L 20RB の細胞外ドメインが配列番号 16 21 のいずれかに記載のポリペプチドである、前記方法
  12. IL−22R及びIL−20RBの細胞外ドメインから構成される可溶性受容体の生成方法であって、(a)IL−20RBの細胞外ドメインをコードするDNA構造体及びIL−22Rの細胞外ドメインのDNA構造体を含むDNA構造体を、宿主細胞中に導入し;(b)IL−22Rの細胞外ドメイン及びIL−20RBの細胞外ドメインの生成を可能にする生理学的条件下で適切な培地において前記宿主細胞を増殖し;そして(c)前記宿主細胞からポリペプチドを単離することを含んで成り、 IL 22R の細胞外ドメインが配列番号 12 又は 13 に記載のポリペプチドであり、かつ IL 20RB の細胞外ドメインが配列番号 16 21 のいずれかに記載のポリペプチドである、前記方法
  13. IL−22RBの細胞外ドメインをコードするDNA構成体及びIL−20RBの細胞外ドメインをコードするDNA構造体により形質転換されるか又はトランスフェクトされた宿主細胞であって、IL 22R の細胞外ドメインが配列番号 12 又は 13 に記載のポリペプチドであり、 IL 20RB の細胞外ドメインが配列番号 16 21 のいずれかに記載のポリペプチドである、前記細胞
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