JP2005506073A - 二量体化された成長因子及びそれを生成するための材料及び方法 - Google Patents

二量体化された成長因子及びそれを生成するための材料及び方法 Download PDF

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Abstract

2種のPDGF−Dポリペプチドから成るタンパク質、前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、及び前記タンパク質を製造するための材料及び方法が開示される。前記ポリペプチド鎖の個々は、アミノ末端からカルボキシル末端側の次の作用可能に結合されたセグメント:P1−P2−h−CH2−CH3;P1−P2−CH2−CH3;h−CH2−CH3−P2−P1;又はCH2−CH3−P2−P1から成る。それらポリペプチド鎖においては、P1は、アミノ酸xからアミノ酸yの配列番号2又は配列番号4で示されるような第1ポリペプチドセグメントであり、ここでxは246−258(両端を包含する)の整数であり、そしてyは365−370(両端を包含する)の整数であり;P2は、4〜20個のアミノ酸残基から成る第2ポリペプチドセグメントであり;hは、免疫グロブリンヒンジ領域又はその一部であり;そしてCH2及びCH3は、それぞれ、免疫グロブリンH鎖のCH2及びCH3ドメインであり。前記タンパク質においては、2種のポリペプチド鎖が、1又は複数のジスルフィド結合により連結され、前記鎖の個々は任意にはグリコシル化され、そして前記タンパク質は細胞−表面PDGF受容体に結合し、そしてそれを活性化する。

Description

【技術分野】
【0001】
発明の背景:
PDGF−Dは、血小板由来生長因子(PDGF)ファミリーの最近発見されたメンバーである(Bergsten など., Nature Cell Biol. 3: 512-516,2001 ; LaRochelle など., Nature Cell Biol. 3: 517-521,2001)。PDGF−Dはまた、“zvegf4”としても言及される(WIPO公開WO00/66736号)。
【0002】
PDGF−Dポリペプチドは、アミノ末端CUBドメイン、及び約70個のアミノ酸残基のドメイン間領域により連結されるカルボキシル−末端生長因子ドメインを含んで成る多ドメイン構造を有する。配列番号2のおおよその残基250−370を含んで成る、PDGF−Dの生長因子ドメインは、システイン残基、及びPDGFファミリーの“システインノット(cystein knot)”構造の特徴であるβ鎖の配置により特徴づけられる。CUBドメインは、ニューロピリン(Takagi など., Neuron 7: 295-307,1991 ; Soker など., Cell 92: 735-745,1998)、ヒト骨形態発生プロテイン−1(Wozneyなど., Science 242: 1528-1534,1988)、ブタ精子血漿タンパク質及びウシ酸性精子流体タンパク質(Romeroなど., Nat. Struct. Biol. 4: 783-788, 1997)、及びアフリカツメガエル トロイド様タンパク質(Linなど., Dev. Growth Differ. 39: 43-51, 1977)におけるCUBドメインに対する配列相同性を示す。
【0003】
PDGF−Dは、活性種、すなわち生長因子ドメインダイマーを生成するためにタンパク質分解的に切断されるホモダイマータンパク質(PDGF−DD)を形成する。活性タンパク質は、細胞表面上のPPGF受容体のβ/β及びα/αイソフォームに結合し、そしてそれを活性化する。PDGF−DDダイマーは、種々の間葉細胞に対してミトゲン性である(Bergstenなど.,前記;LaRochelleなど.,前記)。さらに、PDGF−Dは、マウスにおいて骨形成活性を有することが示されている(WIPO公開WO01/57083号)。
【0004】
発明の特定の記載:
本発明の1つの観点においては、2種のポリペプチド鎖から成るタンパク質が提供され、ここで前記鎖の個々は、アミノ末端からカルボキシル末端側の次の作用可能に結合されたセグメント:P1−P2−h−CH2−CH3;P1−P2−CH2−CH3;h−CH2−CH3−P2−P1;又はCH2−CH3−P2−P1から成る。それらのポリペプチド鎖においては、P1は、アミノ酸xからアミノ酸yの配列番号2又は配列番号4で示されるような第1ポリペプチドセグメントであり、ここでxは246−258(両端を包含する)の整数であり、そしてyは365−370(両端を包含する)の整数であり;P2は、4〜20個のアミノ酸残基から成る第2ポリペプチドセグメントであり;hは、免疫グロブリンヒンジ領域又はその一部であり;そしてCH2及びCH3は、それぞれ、免疫グロブリンH鎖のCH2及びCH3ドメインである。
【0005】
前記タンパク質においては、前記2種のポリペプチド鎖は、1又は複数のジスルフィド結合により連結され、前記鎖の個々は任意にはグリコシル化され、そして前記タンパク質は細胞−表面PDGF(血小板由来成長因子)受容体β/βイソフォーム又はα/βイソフォームに結合し、そしてそれを活性化することを特徴とする。1つの態様においては、yは370である。他の態様においては、xは246、248又は250である。もう1つの態様においては、xは250であり、そしてyは370である。さらなる態様においては、前記第2ポリペプチドセグメントは、5〜15個のアミノ酸残基から成る。さらなる態様においては、前記第2ポリペプチドセグメントは、10個のアミノ酸残基から成る。
【0006】
さらに他の態様においては、前記第2ポリペプチドセグメントは、グリシン及びセリン残基からなる。関連する態様においては、前記第2ポリペプチドセグメントは、[Ser−Gly−Ser−Gly−Ser]x(ここで、xは1又は2である)である。さらなる態様においては、前記第2ポリペプチドセグメントは、Lys又はArgを含まず、前記第2ポリペプチドセグメントは、Cysを含まず、又は前記第2ポリペプチドセグメントは、Proを含まない。他の態様においては、前記第2ポリペプチドセグメントは、タンパク質切断部位、例えばプラスミン切断部位、トロンビン切断部位、又は第Xa因子切断部位を含んで成る。さらなる態様においては、前記2種のポリペプチド鎖の個々はP1−P2−A−CH2−CH3であり、そして2h−CH2−CH3が配列番号5に示されるようなアミノ酸残基の配列から成る。
【0007】
本発明の第2の観点においては、アミノ末端からカルボキシル末端側の次の作用可能に結合されたセグメント:P1−P2−h−CH2−CH3;P1−P2−CH2−CH3;h−CH2−CH3−P2−P1;又はCH2−CH3−P2−P1から成るポリペプチド融合体をコードするポリヌクレオチドが提供され、ここでP1, P2, h, CH2A及びCH3は上記で定義された通りである。1つの態様においては、前記ポリヌクレオチドは、前記ポリペプチド融合体に作用可能に結合される分泌ペプチドをさらにコードする。もう1つの態様においては、ポリヌクレオチドはDNAである。
【0008】
本発明の第3の観点においては、次の作用可能に結合された要素:転写プロモーター;上記に開示されるようなポリヌクレオチド;及び転写ターミネーターを含んで成る発現ベクターが提供される。
本発明の第4の観点においては、上記に開示されるような発現ベクターが導入されている培養された細胞が提供される。1つの態様いおいては、前記第2ポリペプチドセグメントはタンパク質分解切断部位を含んで成り、そして前記細胞は前記切断部位で切断するプロテアーゼを生成する。
【0009】
本発明の第4の観点においては、培養培地において上記に開示されるような細胞を培養し、それにより、DNAポリヌクレオチドが発現され、そしてポリペプチド融合体が生成され;そして前記ポリペプチド融合体を回収する段階を含んで成る、タンパク質の製造方法が提供される。1つの態様においては、前記細胞は真核細胞であり、前記DNAポリヌクレオチドは前記ポリペプチド融合体に作用可能に結合される分泌ペプチドをさらにコードし、そして前記ポリペプチド融合体はジスルフィド結合されたダイマーとして前記細胞から分泌され、そして培養培地から回収される。もう1つの態様においては、前記第2ポリペプチドセグメントは、タンパク質分解切断部位を含んで成り、そして回収段階に続いて、前記ポリペプチド融合体はその切断部位でタンパク質加水分解により切断される。
【0010】
さらなる態様においては、第2ポリペプチドセグメントは、タンパク質分解切断部位を含んで成り、細胞は、切断部位で切断するプロテアーゼを生成し、ポリペプチド融合体が生成され、そして多くの切断生成物を生成するために、前記細胞内のプロテアーゼにより切断され、そして前記ポリペプチド融合体の切断生成物の少なくとも1つが回収される。
【0011】
発明の第6の観点においては、上記に開示される方法の1つにより生成されるタンパク質が供給される。
本明細書において使用される場合、句、“発現ベクターが導入されている培養された細胞”とは、ベクターを含むよう物理的に操作されている細胞、及び前記操作された細胞の子孫(この場合、子孫はまた、前記ベクターを含む)を包含する。
【0012】
用語“アミノ−末端”及び“カルボキシル−末端”とは、ポリペプチド内の位置を示すために本明細書において使用される。その情況が可能である場合、それらの用語は、接近性又は相対的位置を示すためにポリペプチドの特定の配列又は一部に関して使用される。例えば、ポリペプチド内の対象配列のカルボキシル末端側に位置する一定の配列は、その対象配列のカルボキシル末端に隣接して位置するが、しかし完全なポリペプチドのカルボキシル末端では必ずしも必要ではない。
【0013】
用語“発現ベクター”とは、その転写を提供する追加のセグメントに作用可能に連結される興味あるポリペプチドをコードするセグメントを含んで成る線状又は環状DNA分子を示すために使用される。そのような追加のセグメントは、プロモーター及びターミネーター配列及び複製の1又は複数の起点、1又は複数の選択マーカー、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル、及び同様のものを包含する。発現ベクターは一般的に、プラスミド又はウィルスDNAから誘導され、又は両者の要素を含むことができる。
【0014】
免疫グロブリン“Fc’”フラグメント(又はFcドメイン)は、細胞上の抗体受容体への結合を担当する抗体の一部、及び補体のC1g成分である。Fcは“フラグメント結晶”、すなわちタンパク質結晶を容易に形成するであろう抗体のフラグメントを表す。タンパク質分解性消化により本来説明された明確なタンパク質フラグメントは、免疫グロブリンタンパク質の全体の一般構造を定義することができる。文献において本来定義されるように、Fcフラグメントは、ジスルフィド結合されたH鎖ヒンジ領域、すなわちCH3ドメインから成る。
【0015】
しかしながら、前記用語は、最近においては、CH3, CH2、及び第2のそのような鎖とジスルフィド結合されたダイマーを形成するのに十分なヒンジの少なくとも一部から成る一本鎖に適用されている。免疫グロブリン構造及び機能の完全な再考に関しては、Putnam, The Plasma Proteins, Vol V, Academic Press, Inc., 49-140,1987 ; 及び Padlan, Mol. Immunol. 31: 169-217,1994を参照のこと。本明細書において使用される場合、用語Fcはまた、下記により詳細に開示されるように、天然に存在する配列の一定の変異体も包含する。
【0016】
用語“単離された”とは、ポリヌクレオチドに適用される場合、ポリヌクレオチドがその天然の遺伝的環境から除去され、そして従って、他の無関係な又は所望しないコード配列を有さず、そして遺伝子的に構築されたタンパク質生成システム内での使用のために適切な形で存在することを示す。そのような単離された分子は、それらの天然の環境から分離され、そしてcDNA及びゲノム クローンを含む分子である。本発明の単離されたポリヌクレオチド分子は、通常関係しない他の遺伝子を含まないが、しかし天然において存在する5’及び3’ 未翻訳領域、例えばプロモーター及びターミネーターを含むことができる。関連する領域の同定は、当業者に明らかであろう(例えば、Dynan and Tijan, Nature 316: 774―78, 1985を参照のこと)。
【0017】
“単離された”ポリペプチド又はタンパク質は、その生来の環境以外の条件、例えば血液及び動物組織とは別の条件下で見出されるポリペプチド又はタンパク質である。1つの態様においては、単離されたポリペプチド又はタンパク質は、他のポリペプチド又はタンパク質、特に動物起源の他のポリペプチド又はタンパク質を実質的に含まない。単利されたポリペプチド又はタンパク質は、高く精製された形、すなわち95%以上の純度、より好ましくは99%以上の純度で供給される。この情況下で使用される場合、用語“単離された”とは、他の物理的形、例えばダイマー形又は他のグリコシル化された又は誘導体化された形での同じポリペプチド又はタンパク質の存在を排除しない。
【0018】
“作用可能に連結された”とは、複数の実物体が、それらがそれらの意図された目的のために機能するよう一緒に連結されることを意味する。DNAセグメントを言及する場合、その用語は、コード配列が正しい読み取り柄を整合して連結され、そして転写がプロモーターにおいて開始し、そしてコードセグメントを通してターミネーターに進行することを示す。ポリペプチドを言及する場合、“作用可能に連結された”とは、配列の所望する機能が保持される、共有(例えば、ジスルフィド結合)及び非共有(例えば,水素結合、疎水性相互作用、又は塩−架橋相互作用)結合された配列を包含する。
【0019】
用語“PDGF−Dポリペプチド”は、PDGF−Dのコアー生長因子ドメイン(例えば、ヒトPDGF−D(配列番号2)又はマウスPDGF−D(配列番号4)の残基258−365)を含んで成るポリペプチドを示すために本明細書において使用される。PDGF−Dポリペプチドはさらに、十分な長さのPDGF−Dポリペプチド鎖又は異種ポリペプチドに由来する1又は複数の追加のアミノ酸を含んで成ることができる。当業界において知られている方法を用いて、PDGF−Dポリペプチドは、種々の形、例えば初期メチオニン残基を伴って又はそれを伴わないで、グリコシル化された又はグリコシル化されていない、ペギレート化された又はペギレート化されていない種々の形で、及び融合ポリペプチドとして調製され得る。PDGF−Dポリペプチドは、モノマー又はジスルフィド結合されたダイマーの形で存在することができる。
【0020】
“ポリヌクレオチド”は、5’末端から3’末端に読み取られるデオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチド塩基の一本鎖又は二本鎖ポリマーである。ポリヌクレオチドは、RNA及びDNAを包含し、そして天然源から単離され、インビトロで合成され、又は天然及び合成分子の組み合わせから調製され得る。ポリヌクレオチドのサイズは、塩基対(略語“bp”)、ヌクレオチド(“nt”)、又はキロ塩基(“kb”)として表される。ここで、後者の2つの用語は、一本鎖又は二本鎖であるポリヌクレオチドを記載する。この用語が二本鎖分子に適用される場合、それは全体の長さを示すために使用され、そして用語、“塩基対”に等しいことが理解されるであろう。二本鎖ポリヌクレオチドの二本の鎖は長さにおいてわずかに異なり、そしてその末端が酵素分解の結果として異なることは、当業者により理解されており;従って、二本鎖ポリヌクレオチド分子内のすべてのヌクレオチドは一対に成り得ない。そのような対になっていない末端は、長さ20ntを超えない。
【0021】
“ポリペプチド”は、天然において生成されても又は合成的に生成されてもいずれにせよ、ペプチド結合により連結されるアミノ酸残基のポリマーである。約 10個以下のアミノ酸残基のポリペプチドが、通常“ポリペプチド”として言及される。
用語“プロモーター”とは、RNA ポリメラーゼの結合及び転写の開始を提供するDNA配列を含む遺伝子の部分を示すために本明細書において使用される。プロモーター配列は通常、遺伝子の5’ 非コード領域に見出されるが、しかし必ずしもそうではない。
【0022】
“タンパク質”は、1又は複数のポリペプチド鎖を含んで成る高分子である。タンパク質はまた、非ペプチド成分、例えば炭水化物基を含むことができる。炭水化物及び他の非ペプチド置換基は、タンパク質が生成される細胞により付加され、そして細胞型により変化するであろう。タンパク質は、それらのアミノ酸主鎖により本明細書において定義され;置換基、例えば炭水化物基は一般的に、特定されないが、しかしそれにもかかわらず、存在することができる。
【0023】
“分泌シグナル配列”とは、それが合成される細胞の分泌路を通してより大きなポリペプチドを、より大きなポリペプチドの成分として方向ずけるポリペプチド(“分泌ペプチド”)をコードするDNA配列を示す。前記のより大きなポリペプチドは、分泌路を通しての移動の間、分泌ペプチドを除去するために通常分解される。
“セグメント”とは、特定された特性を有する大きな分子(例えば、ポリヌクレオチド又はポリペプチド)の一部である。例えば、特定されたポリペプチドをコードするDNAセグメントは、5‘から3’の方向に読み取られる場合、その特定されたポリペプチドのアミノ酸をコードする、長いDNA分子の一部、例えばプラスミド又はプラスミドフラグメントである。
【0024】
代表的なヒトPDGF−Dポリペプチド配列(一次翻訳生成物)が配列番号2で示されており、そして代表的なマウスPDGF−Dポリペプチド配列が配列番号4で示されている。それらのポリペプチドをコードするDNAがそれぞれ、配列番号1及び3で示されている。当業者は、それらの配列がそれぞれのヒト及びマウス遺伝子の単鎖対立遺伝子を表し、そして対立遺伝子変異が存在することが予測されることを認識するであろう。配列番号2に示されるアミノ酸配列の分析は、残基1〜18が分泌ペプチドを形成することを示す。一次翻訳生成物はまた、おおよその残基52〜おおよその残基179のCUBドメイン;4個の可能性ある切断部位、例えば“残基245及び249での一塩基性部位、残基254−255での二塩基性部位及び残基254−257でのフリン又はフリン−様プロテアーゼのための標的部位を含む、おおよその残基180〜残基245、249又は257のプロペプチド様配列;及び上記に開示されるカルボキシル末端の成長因子ドメインを包含する。
【0025】
バキュロウィルス発現システムにおいて十分な長さのDNAを発現することによって生成されるタンパク質は、残基249と250との間での分解、及び残基19及び35でのアミノ末端を有する長い種を示す。プラスミンによる十分な長さのPDGF−DDダイマーの切断は、タンパク質の活性化をもたらした。ウェスターン分析によれば、生長因子ドメインとおよそ同じサイズで移動するバンドが観察された。適合された、末端切断の十分な長さのPDGF−DDサンプルは、活性を示さなかった。
【0026】
理論的に結びつけることは所望しないが、PDGF−D成長因子ドメインは、PDGF−A及びBポリペプチドと同じように、逆平衡ダイマーを形成すると思われる。ダイマー内の2種のPDGF−Dポリペプチドは、少なくとも1つの鎖間ジスルフィド結合により連結されると思われる。
【0027】
本発明は、PDGF−D成長因子ドメインダイマーの増強された生成のための材料及び方法を提供する。バキュロウィルスシステムにおける十分な長さのPDGF−DA及び単離された成長因子ドメインの発現は、低レベルの生物学的活性タンパク質をもたらすことが見出された。上昇する選択的圧力は、満足する発現レベルを生成しなかった。配列番号2のArg−25Dで開始する切断されたPDGF−Dポリペプチドが培養された昆虫及び哺乳類細胞において生成される場合、分泌された生成物の実質的な部分が不活性のモノマー形で存在した。従って、本発明者は、生物学的活性のPDGF−DDタンパク質の生成を高める手段を捜し求めた。
【0028】
本発明においては、PDGF−Dポリペプチドのジスルフィド−結合されたダイマーは、PDGF−D成長因子ドメインポリペプチドである第1ポリペプチド、リンカーポリペプチドである第2ポリペプチド、及び免疫グロブリン(Ig)H鎖フラグメントである第3ポリペプチドから成る融合されたポリペプチド鎖をコードするポリヌクレオチドを、培養される宿主細胞において発現することによって生成され、ここで前記第2ポリペプチドは第1ポリペプチドと第3ポリペプチドとの間に位置し、そしてペプチド結合によりそれらに結合される。本発明の1つの態様においては、3種のポリペプチドが、アミノ末端からカルボキシル末端側に、第3ポリペプチド−第2ポリペプチド−第1ポリペプチドとして連結される。宿主細胞のタイプに依存して、PDGF−Dポリペプチドはモノマー又はダイマーとして生成され得る。PDGF−Dポリペプチドがモノマーとして生成される場合、それは下記により詳細に開示されるような通常の方法に従って、回収され、そして二量体化され得る。
【0029】
PDGF−D成長因子ドメインポリペプチドは、アミノ酸xからアミノ酸yの配列番号2又は配列番号4で示されるようなアミノ酸残基の配列から成り、ここでxは246−258(両端を包含する)の整数であり、そしてyは365−370(両端を包含する)の整数である。従って、PDGF−D成長因子ドメインポリペプチドは、例えば配列番号2の残基246−370、配列番号2の残基247−370、配列番号2の残基248−370、配列番号2の残基249−370、配列番号2の残基250−370、配列番号2の残基251−370、配列番号2の残基252−370、配列番号2の残基253−370、配列番号2の残基254−370、配列番号2の残基255−370、配列番号2の残基256−370、配列番号2の残基257−370、又は配列番号2の残基258−370から成る。本発明の他の態様においては、PDGF−D成長因子ドメインポリペプチドは、上記に開示されるポリペプチドの1つのアミノ末端、及び配列番号2の残基365、配列番号2の残基366、配列番号2の残基367、配列番号2の残基368、配列番号2の残基369、又は配列番号2の残基370でのカルボキシル末端を有する。他の態様においては、PDGF−D成長因子ドメインポリペプチドは、配列番号4のその対応する残基から成る。
【0030】
第2(リンカー)ポリペプチドは、二量体化された、融合ポリペプチド鎖内において、2種のPDGF−D成長因子ドメインポリペプチドのカルボキシル末端間に約40Åの距離を供給するよう企画される。必要とされるリンカーの長さは、融合されたタンパク質IgH鎖成分の末端間の距離を推定することによって、分子モデリングを通して決定され得る。例えば、Fcフラグメントの成分鎖のアミノ末端間の距離は約24Åであることが予測され、従って、個々のリンカーポリペプチドは、少なくとも8Åに及び、そして好ましくは、分子の立体構造により容易に適合するよう8Å以上であろう。溶液におけるポリペプチドの効果的長さの計算は、当業界において通常のことである。例えば、Creighton, Proteins : Structures and Molecular Properties, 2nd edition, W. H. Freeman and Company, 1993, Chapter 5を参照のこと。一般的に、リンカーポリペプチドは、少なくとも4個のアミノ酸残基から成り、そして20個ほどの長さの残基であり得る。
【0031】
リンカーポリペプチドは、全体的に親水性特徴を有するべきであり、そして非免疫原性且つ柔軟性であるべきである。本明細書において使用される場合、“柔軟な”リンカーとは、溶液において実質的に安定した高次元コンホメーションを欠いているリンカーである。局部電荷の領域は回避されるべきである。一般的に、小さな、極性で且つ親水性の残基が好ましく、そして大きな及び疎水性残基は所望されない。リンカーポリペプチドが荷電された残基を含む場合、それらは、通常、ポリペプチドの小さな領域内に中性の実効電化を提供するよう位置するであろう。従って、反対の電荷の残基に隣接して、荷電された残基を配置することが好ましい。一般的に、リンカーポリペプチド内への包含のための好ましい残基は、Gly, Ser, Ala, Thr, Asn及びGlnを包含し;より好ましい残基は、Gly, Ser, Ala及びThrを包含し;そして最も好ましい残基はGly及びSerである。
【0032】
一般的に、Phe, Tyr, Trp, Cys, Pro, Leu, Ile, Lys及びArg残基は回避され、Cys残基は、所望しないジスルフィド結合の形成によるそれらの電位のために、Pro残基はそれらの疎水性及び柔軟性の欠失のために、そしてLys及びArg残基は可能性ある免疫原性のために回避されるであろう。しかしながら、それらの低い所望の残基は、下記に開示されるように特定のタンパク質分解切断部位を提供するために包含され得る。典型的なリンカーは、構造[Ser−Gly−Ser−Gly−Ser]x(配列番号6)(ここで、xは1又は2である)を有するそれらのリンカーである。本発明の特定の態様においては、リンカーポリペプチドは、二量体化されたPDGF−D成長因子ドメインポリペプチドからのIgH鎖フラグメントの分離を促進するためにタンパク質分解切断部位を含んで成る。典型的なタンパク質分解切断部位は、プラスミン、トロンビン、第Xa因子、エンテロキナーゼ、フリン及びライノウィルス3Cプロテアーゼにより切断される配列を包含する。
【0033】
融合タンパク質を切断するためへのそれらの及び他のプロテアーゼの使用は、当業界において知られている。例えば、Rubinstein など. , WO 00/61768号; van de Ven など. ,アメリカ特許第5,935, 815号; 及び Fischer など. , アメリカ特許第6,010, 844号を参照のこと。トロンビンは、ジペプチド配列Arg−Proの後を切断する。エンテロキナーゼは、ペンタペプチド配列Asp−Asp−Asp−Asp−Lys(配列番号7)の後を切断する。第Xa因子は、配列Ilc−Glu−Gly−Arg(配列番号8)の後を切断する。プラスミンは配列Arg−Proの後を切断する。ヒトライノウィルス3Cプロテアーゼは例えば、配列Leu-Glu-Val-Leu-Phe-Gln- Gly-Pro(配列番号9)におけるGln−Glyペプチド結合を切断する。フリンは、Arg-Xaa-Lys/Arg-Arg(配列番号10)の後を切断する。
【0034】
第3ポリペプチドセグメントは、免疫グロブリンH鎖のCH2及びCH3ドメインを含んで成る。この第3ポリペプチドセグメントはさらに、ヒンジ領域又はその一部を含んで成る。そのヒンジ領域又はその一部は、第2ポリペプチドと第3ポリペプチドとの間に追加の空間を提供し、そしてヒンジ領域が1又は複数のCys残基を含む場合、ジスルフィド結合形成を通してダイマーのタンパク質の安定化に寄与することができる。従って、本発明の特定の態様においては、第3ポリペプチドセグメントは、ヒンジ、CH2及びCH3(すなわち、Fcフラグメント鎖)から成る。他の態様においては、ヒンジ領域は、図1A−1Cに示されるように、ヒンジの切断により又はアミノ酸置換により、L鎖によるジスルフィド結合を形成するよりも、システイン残基を除去するために修飾される。5種の種類の免疫グロブリン、又は抗体タンパク質(IgG, IgA, IgM, IgD及びLgE)が、高等脊椎動物において同定されている。
【0035】
IgGは、血漿において見出される第2の最も多くのタンパク質として通常存在するので、主要クラスのものである。ヒトにおいては、IgGは、IgG1, IgG2, IgG3及びIgG4と称する4種のサブクラスから成る。IgGクラスのH鎖不変領域は、ギリシア文字記号γにより同定される。例えば、IgG1サブクラスの免疫グロブリンは、γH鎖不変領域を含む。ヒト免疫グロブリン鎖をコードするDNA配列は、当業界において知られている。例えばEllison など., Nucleic Acids Res. 10: 4071-4079,1982 ; Kenten など. , Proc. Natl. Acad. Sci. USA 79: 6661-6665,1982 ; Senoなど. , Nuc. Acids Res. 11: 719-726, 1983; 及び GenBank 受託番号 J00228を参照のこと。γヒンジ領域は、本発明への使用のために好ましい。
【0036】
PDGF−Dポリペプチドへの免疫グロブリンポリペプチドの融合は、PDGF−DDダイマーのインビボ半減期を拡張することができる。IgG1配列は、それが血清タンパク質のいずれかの最長の半減期(平均t1/2=21-24時間)を有するので、これに関して、特に有用である。
【0037】
一定のアミノ酸置換が、エフェクター機能、及び生来のIg不変領域ドメインに関連する他の性質を変更するために免疫グロブリン部位中に導入され得る。IgG1サブクラスにおける抗体不変領域−介在活性のために重要である特定のアミノ酸残基のいくつかは同定されている(Burton and Woof, Adv. Immunol. 51: 1-84,1992 ; Sarmay など., Mol Immunol. 5: 633-639,1992 ; Kim など., Eur J Immunol. 24: 542-548,1994 ; Morgan など., Immunology 2: 319-324,1995 ;及び Ghetie など., Nature Biotechnol. 15: 637-40, 1997)。それらの特定のアミノ酸残基の包含又は除外は、特定のIg不変領域介在活性の包含又は除外を可能にする。修飾されたIg配列は、使用される特定のIg配列により定義される特定活性を有する融合タンパク質を構築するために本発明において使用され得る。
【0038】
例えば、アミノ酸置換は、Fcγ受容体−1(FcγR1)への結合を低めるためにEU指数位置234、235及び237で、及び補体固定化を低めるためにEU指数位置330及び331で行われ得る。Duncan など., Nature 332: 563-564, 1988 ; Winter など. , アメリカ特許第5,624, 821号; Tao など., J. Exp. Med. 178 : 661,1993 ; 及び Canfield and Morrison, J. Exp. Med. 173: 1483, 1991を参照のこと。カルボキシル−末端リシン残基は、生成物の均質性を高めるためにCH3ドメインから除去され得る。L鎖(EU指数位置222)に通常ジスルフィド結合されるヒンジ領域内のCys残基は、もう1つのアミノ酸残基、例えばセリン残基により置換され得る。典型的な配列は図1A−1Cに示される(配列番号5)。
【0039】
上記に示されるように、第1のポリペプチドは、融合ポリペプチドのアミノ末端又はカルボキシル末端のいずれかで位置する。従って、本発明は、次のように4種の種類の融合ポリペプチドを含んで成る:
n-Pl-P2-h-CH2-CH3-c (I)
n-Pl-P2-CH2-CH3-c (II)
n-h-CH2-CH3-P2-Pl-c (III)
n-CH2-CH3-P2-Pl-c (IV)
【0040】
ここで、nはアミノ末端であり、cはカルボキシル末端であり、P1は第1(PDGF−D成長因子ドメイン)ポリペプチドであり、P2は第2(リンカー)ポリペプチドであり、hは免疫グロブリンヒンジ領域であり、そしてCH2及びCH3はそれぞれ免疫グロブリンH鎖のCH2及びCH3ドメインである。個々の種類においては、リンカーポリペプチドは、第1ポリペプチドと第2ポリペプチドとの間に最適な空間を提供するよう企画され得る。クラスIのポリペプチドに関しては、リンカーは好ましくは、8〜13Åの空間を提供するであろう。従って、クラスIポリペプチドにおけるリンカーは通常、13個の長さのアミノ酸残基を越えず、そしてより通常には、4〜8個のアミノ酸残基から成るであろう。
【0041】
クラスIIのポリペプチドに関しては、リンカーは好ましくは、14〜19Åの空間を提供するであろう。従って、クラスIIポリペプチドにおけるリンカーは通常、19個の長さのアミノ酸残基を越えず、そしてより通常には、5〜12個のアミノ酸残基から成るであろう。クラスIII及びクラスIVのポリペプチドに関しては、リンカーは好ましくは、11〜16Åの空間を提供するであろう。従って、クラスIII及びクラスIVポリペプチドにおけるリンカーは通常、16個の長さのアミノ酸残基を越えず、そしてより通常には、4〜10個のアミノ酸残基から成るであろう。しかしながら、当業者は、一定量の柔軟性がリンカーポリペプチドの企画において存在することを認識するであろう。従って、本発明は、クラスI〜IVの融合ポリペプチドの個々内の4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19及び20個の残基のリンカーポリペプチドの使用を包含するが、但しそれらだけには限定されない。
【0042】
本発明はまた、上記に開示されるPDGF−Dポリペプチドをコードするポリヌクレオチド分子、例えばDNA及びRNA分子を提供する。本発明のポリヌクレオチドは、一本鎖及び二本鎖分子を含む。ヒトPDGF−Dをコードする代表的なDNA配列は、配列番号1で示され、そしてマウスPDGF−Dをコードする代表的なDNA配列は、配列番号3で示される。PDGF−Dポリペプチドをコードする追加のDNA配列は、遺伝子コードに基づいて、当業者により容易に生成され得る。相対のRNA配列は、TのUによる置換により生成され得る。当業者は、遺伝子コードの縮重の観点から、相当の配列変動がPDGF−Dポリペプチドをコードするポリヌクレオチド分子間で可能であることを容易に認識することであろう。
【0043】
DNA及びRNAを調製するための方法は、当業界において良く知られている。相補的DNA(cDNA)クローンは、多量のPDGF−D RNAを生成する組織又は細胞から単離されるRNAから調製される。そのような組織及び細胞は、ノザンブロット(Thomas, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77: 5201, 1980)により同定され、そして心臓、膵臓、胃、及び副腎を包含する。全RNAは、グアニジウム Hcl抽出、続くCsclグラジエントにおける遠心分離による単離により調製され得る(Chirgwinなど.,Biochemistry 18:52−94, 1979)。ポリ(A)+ RNAは、Aviv and Leder (Proc.Natl. Acad. Sci.USA 69: 1408−1412, 1972 )の方法を用いて全RNAから調製される。相補的DNA(cDNA)は、既知の方法を用いて、ポリ(A)+ RNAから調製される。
【0044】
他方では、ゲノムDNAが単離され得る。いくつかの用途(たとえば、トランスジェニック動物における発現)に関しては、ゲノムクローンを使用し、又は少なくとも1つのゲノムイントロンを含むようcDNAクローンを修飾することが好ましい。cDNA及びゲノムクローンを同定し、そして単離するための方法は、良く知られており、そして当業者のレベル内であり、そしてライブラリーをプローブし又は感作するためには、本明細書に開示される配列、又はその一部の使用を包含する。PDGF−Dポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、たとえばハイブリダイゼーション又はポリメラーゼ鎖反応(“PCR”, Mullis, アメリカ特許第4,683,202号)により同定され、そして単離される。発現ライブラリーは、PDGF−D, 受容体フラグメント、又は他の特異的結合パートナーに対する抗体によりプローブされ得る。
【0045】
本発明のポリヌクレオチドはまた、自動合成機を用いても合成され得る。短い二本鎖セグメント(60〜80bp)の生成は技術的に直接的であり、そして相補的鎖の合成及び続いて、それらのアニーリングにより達成され得る。より長いセグメント(典型的には300bp以上)の生成は、20〜100個の長さのヌクレオチドである一本鎖フラグメントからモジュラー形でアセンブルされる。ポリヌクレオチドの自動化された合成は当業者の範囲内であり、そして遺伝子合成方法は、適切な装置及び試薬は市販されている。一般的には、Glick and Pasternak, Molecular Biotechnology, Principles & Applications of Recombinant DNA, (ASM Press, Washington, D.C. 1994); Itakura など., Annu.Rev. Biochem. 53: 323-56, 1984及びClimie など., Proc. Natl. Acad. Sa. USA 87: 633-7, 1990を参照のこと。
【0046】
本発明のPDGF−Dポリペプチドは、従来の技法に従って、遺伝的に構築された宿主細胞において生成され得る。適切な宿主細胞は、外因性DNAにより形質転換又はトランスフェクトされ得、そして培養において増殖され得るそれらの細胞型であり、そして細菌、菌類細胞、及び培養された高等真核細胞(多細胞生物の培養された細胞を包含する)、特に培養された哺乳類細胞を包含する。クローン化されたDNA分子を操作し、そして種々の宿主細胞中に外因性DNAを導入するための技法は次の文献に開示される:Sambrool など., Molecular Cloning : A Laboratory Manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 1989, 及びAusubel など., eds., Current Protocol in Molecular Biology, Green and John Wiley and Sons, NY, 1993。
【0047】
一般的に、PDGF−DポリペプチドをコードするDNA配列は、その発現のために必要とされる他の遺伝子的要素、例えば一般的に、発現ベクター内の転写プロモーター及びターミネーターに作用可能に連結される。ベクターはまた、通常、1又は複数の選択マーカー及び1又は複数の複製の起点を含むであろうが、しかし当業者は、一定のシステム内で、選択マーカーが別のベクター上に供給され得、そして外因性DNAの複製が宿主細胞ゲノム中への組み込みにより供給され得ることを認識するであろう。プロモーター、ターミネーター、選択マーカー、ベクター及び要素の選択は、当業者のレベルの範囲内の通常のことである。多くのそのような要素は文献に記載されており、そして商業的供給者を通して入手できる。
【0048】
PDGF−Dポリペプチドを、宿主細胞の分泌路中に方向づけるためには、分泌シグナル配列(又は、シグナル配列、リーダー配列、プレプロ配列又はプレ配列としても知られている)が、発現ベクターに供給される。分泌シグナル配列は、PDGF−Dの配列であり得、又はもう1つの分泌されたタンパク質(例えばt−PA;アメリカ特許第5,641,655号)に由来するか、又は新たに合成され得る。分泌シグナル配列は、PDGF−D DNA配列に作用可能に連結され、すなわち2つの配列は正しく読み取り枠を整合して連結され、そして宿主細胞の分泌経路中に新しく合成されたポリヌクレオチドを方向づけるように配置される。分泌シグナル配列は通常、興味あるポリペプチドをコードするDNA配列の5’ 側に位置するが、但し一定のシグナル配列は、興味あるDNA配列の他の場所に位置することもできる(例えば、Welchなど.,アメリカ特許第5,037,743号;Hollandなど., アメリカ特許第5,143,830号を参照のこと)。
【0049】
宿主細胞分泌路を通してのPDGF−Dポリペプチドの発現は、ダイマータンパク質の生成をもたらすことが予測される。ダイマーはまた、適切な条件下での生成ポリペプチドのインキュベーションに基づいてインビトロでアセンブルされ得る。一般的に、インビトロアセンブリーは、変性及び還元条件下でのタンパク質混合物のインキュベーション、続くダイマーの形成のためのポリペプチドの再生及び再酸化を包含する。細菌細胞において発現されたタンパク質の回収及びアセンブリーは下記に開示される。
【0050】
培養された哺乳類細胞または、本発明内の適切な宿主である。外因性DNAを 、哺乳類宿主細胞中に導入するための方法は、リン酸カルシュウム−仲介トランスフェクション(Wiglerなど., Cell 14 : 725, 1978; Corsaro and Pearson, Somatic Cell Genetics 7 :603, 1981; Graham など., Virology 52; 456, 1973),エレクトロポレーション( Neumann など., EMBO J. 1: 841−845, 1982 ); DEAE−デキストラン仲介トランスフェクション(Ausubel など., 前記)、及びリポソーム−仲介トランスフェクション(Hawley −Nelson など., Focus 15: 73, 1993; Ciccarone など.,Focus 15: 80, 1993 )を包含する。培養された哺乳類細胞における組換えポリペプチドの生成は、例えばlevinson など., アメリカ特許第4,713,339 号; Hagen など., アメリカ特許第4,784,950 号; Palmiter など., アメリカ特許第 4,579,821 号; 及びRingold, アメリカ特許第 4,656,134 号により開示される。
【0051】
培養された適切な哺乳類細胞は、COS−1(ATCC No. CRL 165)、COS−7(ATCC No. CRL 1651)、BHK(ATCC No. CRL 1632)、BHK 570 (ATCC No. CRL 10314 )、293(ATCC No. CRL 1573 ; Graham など., J. Gen. Viro. 36: 59−72, 1977 )、及びチャイニーズ ハムスター卵巣(例えば CHO−K1; ATCC No. CCL61 )細胞系を包含する。追加の適切な細胞系は当業界において知られており、そして公的な寄託所、例えば American Type Culture Collection,Manassas,VAから入手できる。一般的に、強い転写プロモーター、例えばSV−40 又はサイトメガロウィルスからのプロモーターが好ましい。
【0052】
例えば、アメリカ特許第4,956,288 号を参照のこと。他の適切なプロモーターは、メタロチオネイン遺伝子からのプロモーター(アメリカ特許 4,579,821 号及び第 4,601,978 号)、アデノウィルス主要後期プロモーターを包含する。哺乳類細胞への使用のための発現ベクターは、それぞれ受託番号98669及び98668として、American Type Culture Collection, 10801 University Blud., Manassas, VA USAに寄託されているpZP-1及びpZP-9、及びそれらのベクターの誘導体を包含する。
【0053】
薬物選択は一般的に、外来性DNAが挿入されている、培養された哺乳類細胞を選択するために使用される。そのような細胞は通常、“トランスフェクタント”として言及される。選択剤の存在下で培養され、そしてそれらの子孫に興味ある遺伝子を伝達することができる細胞は、“適切なトランスフェクタント”として言及される。典型的な選択マーカーは、抗生物質ネオマイシンに対する耐性をコードする遺伝子である。選択は、ネオマイシン型薬物、たとえばG−418又は同様のもの存在下で実施される。
【0054】
“増幅”として言及される方法である選択システムは、興味ある遺伝子の発現レベルを高めるためにも使用される。増幅は、低レベルの選択剤の存在下でトランスフェクタントを培養し、そして次に、導入された遺伝子の生成物を高レベルで生成する細胞を選択するために選択剤の量を高めることによって実施される。典型的な増幅可能選択マーカーは、メトトレキセートに対する耐性を付与するジヒドロ葉酸レダクターゼである。他の耐薬物性遺伝子(たとえば、ヒグロマイシン耐性、複数薬物耐性、ピューロマイシン アセチルトランスフェラーゼ)もまた、使用され得る。
【0055】
他の高等真核細胞、たとえば昆虫細胞、植物細胞及び鳥類細胞もまた、宿主として使用され得る。植物細胞において遺伝子を発現するためのベクターとしてのアグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes )の使用は、Sinkarなど.、J. Biosci. ( Bangalore ) 11: 47−58, 1987 により再考されている。昆虫細胞の形質転換、及びそこにおける外来性ポリペプチドの生成は、Guarino など.,アメリカ特許第5,162,222号;及びWIPO公開WO94/06463により公開される。
【0056】
昆虫細胞は、オートグラファ・カリホルニカ( Autographa californica )核多角体病ウィルス(AcNPV)に通常由来する組換えバキュロウィルスにより感染され得る。King, L. A. and Possee, R.D., The Baculovirus Exprossion System: A Laboratory Guide, London, Chapman & Hall; O’Reilly, D. R. ., Baculovirus Expression Vector: A Laboratory Manual, New York, Oxford University Press., 1994; 及びRichardson, C. D., Ed., Baculovirus Expression Protocols. Methods in Molecular Biology, Totowa, NJ, Humana Press, 1995を参照のこと。組換えバキュロウィルスはまた、Luckow ( Luckow, VA, など., J. Virol 67: 4566−79, 1993 ) により記載されるトランスポゾンに基づくシステムをを通して生成され得る。
【0057】
トランスファーベクターを利用するこのシステムは、Bac−to−BacキットTM(Life Technologies, Rockville, MD)として市販されている。このシステムは、“bacmid” と呼ばれる大きなプラスミドとして、E.コリに維持されるバキュロウィルス ゲノム中に、興味あるタンパク質をコードするDNAを移動せしめるために、Tn7トランスポゾンを含むトランスファーベクター、pFastBacI (TM ) (Life Technologies )を利用する。Hill−Perkins, M.S. and Possee, R.D., J. Gen. Virol. 71: 971−6, 1990; Bonning, B.C. など., J. Gen. Virol. 75: 1551−6, 1994; 及びChazenbalk, G. D., and Rapoport, B., J. Biol Chem. 270: 1543−9,1995 を参照のこと。さらに、トランスファーベクターは、上記で開示されたようなポリペプチド延長又は親和性標識をコードするDNAとのイン−フレーム融合体を含むことができる。
【0058】
当業界において知られている技法を用いて、PDGF−Dポリペプチドコード配列を含むトランスファーベクターにより、E.コリが形質転換され、そして組換えバキュロウィルスの表示である断続的lacZ遺伝子を含むbacmida についてスクリーンされる。組換えバキュロウィルス ゲノムを含むbacmida DNA が、通常の技法を用いて単離され、そしてスポドプテラ・フルギペルダ( Spodoptera frugiperda )細胞、たとえばSf9 細胞をトランスフェクトするために使用される。PDGF−Dタンパク質を発現する組換えウィルスが結果的に生成される。組換えウィルス ストックは、当業者において通常使用される方法により製造される。
【0059】
タンパク質生成のためには、組換えウィルスは、宿主細胞、典型的には、アワヨトウの幼虫、スポドプテラ・フルギペルダ(たとえば、Sf9 又はSf21 細胞)又はトリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)(たとえば、High FiveTM 細胞;Invitrogen,Carlsbad, CA)に由来する細胞系を感染せしめるために使用される。一般的には、Glick and Pasternak, 前記を参照のこと。また、アメリカ特許第5,300,435号も参照のこと。市販の血清フリー培地が、細胞を増殖し、そして維持するために使用される。適切な培地配合は、当業界において知られており、そして市販されている。細胞は、約2〜5×105個の細胞〜1〜2×106個の細胞の接種密度から増殖され、この時点で、組換えウィルス ストックが、0.1〜10,より典型的にはほぼ3の感染の多重度(MOI)で添加される。使用される方法は一般的に、入手できる実験用マニュアルに記載されている(King, L. A. and Possee, R. D., 前記; O’Reilly, D. R. など., 前記;Richardson, C. D., 前記)。
【0060】
菌類細胞、例えば酵母細胞はまた、本発明内で使用され得る。これに関して、特に興味ある酵母種は、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae), ピチア・パストリス(Pichia pastoris)及びピチア・メタノリカ(pichia methanolica) を包含する。外因性DNAによりS. セレビシアエ細胞を形質転換し、そしてそれから組換えポリペプチドを生成するための方法は、例えばKawasaki, アメリカ特許第4,599,311号;Kawasaki など., アメリカ特許第4,931,373号;Brake, アメリカ特許第4,870,008号;Welchなど., アメリカ特許第5,037,743号;及びMurray など., アメリカ特許第4,845,075号により開示される。
【0061】
形質転換された細胞は、選択マーカー、通常、耐薬物性、又は、特定の栄養物(例えばロイシン)の不在下で増殖する能力により決定される表現型により選択される。サッカロミセス・セレビシアエへの使用のための好ましいベクターシステムは、グルコース含有培地における増殖により形質転換された細胞の選択を可能にする、Kawasaki など. (アメリカ特許第4,931,373号)により開示されるPOT1ベクターシステムである。酵母への使用のための適切なプロモーター及びターミネーターは、解糖酵素遺伝子(例えば、Kawasaki, アメリカ特許第4,599,311号;Kingsmanなど., アメリカ特許第4,615,974号;及びBitter, アメリカ特許第4,977,092 号を参照のこと)及びアルコール デヒドロゲナーゼ遺伝子からのものを包含する。
【0062】
また、アメリカ特許第4,990,446 号;第5,063,154号;第5,139,936 号;及び第4,661,454号を参照のこと。他の酵素、例えばハンセヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、シゾサッカロミセス・ポンベ( Schizosaccharomyces pombe )、クルイベリミセス・ラクチス( Kluyveromyces lactis )、クルイベリミセス・フラギリス(Kluyveromyces fragilis )、ウスチラゴ・マイジス(Ustilago maydis )、ピチア・パストリス( Pichia pastoris )、ピチア・メタノリカ(Pichia methanolica)、ピチア・グイレルモンジ( Pichia guillermondii )、及びカンジタ・マルトサ(Candida maltosa )のための形質転換システムは、当業界において知られている。
【0063】
例えば、Gleeson など., J. Gen. Microbiol. 132: 3459−3465, 1986 ;Cregg, アメリカ特許第4,882,279 号;及びRaymondなど., Yeast 14: 11-23, 1998を参照のこと。アスペルギラス細胞は、Mcknight など.,アメリカ特許第4,935,349号の方法に従って使用され得る。アクレモニウム・クリソゲナム(Acremonium chrysogenum)を形質転換するための方法は、Sumino ., アメリカ特許第5,162,228号により開示される。ニューロスポラ(Neurospora)を形質転換するための方法は、Lambowitz, アメリカ特許第4,486,533号により開示される。ピチア・メタノリカにおける組換えタンパク質の生成は、アメリカ特許第5,716,808号;5,736,383号;5,854,039号;及び5,888,768号に開示される。
【0064】
原核宿主細胞、例えば細菌E.コリ、バシラス及び他の属の菌株はまた、本発明において有用な宿主細胞である。それらの宿主を形質転換し、そしてそこにクローン化される外来性DNA配列を発現するための技法は、当業界において良く知られている(例えば、Sambrookなど., 前記を参照のこと)。細菌、例えばE.コリにおいてPDGF−Dポリペプチドを発現する場合、そのポリペプチドは、典型的には不溶性顆粒として細胞質に保持され得、又は細菌の分泌配列により細胞周辺腔に向けられ得る。前者の場合、細胞は溶解され、そして顆粒が回収され、そして例えばグアニジンイソチオシアネート又はウレアを用いて変性される。次に、変性されたポリペプチドが再生され、そして例えばウレア、及び還元された及び酸化されたグルタチオンの組み合わせの溶液に対する透析、続く緩衝溶液に対する透析により、前記変成体を希釈することによってニ量体化され得る。
【0065】
他方では、タンパク質は、可溶性形で細胞質から回収され、そして変性を伴わないで、単離され得る。タンパク質は、例えばリン酸緩衝液中、水性抽出物として細胞から回収される。興味あるタンパク質を捕獲するためには、抽出物はクロマトグラフィー媒体、例えば固定された抗体又はヘパリン−セファロースカラムに直接的に適用される。分泌されたポリペプチドは、細胞周辺腔の内容物を開放するために細胞を破壊し(例えば、音波処理又は浸透ショックにより)、そしてタンパク質を回収することによって、細胞周辺腔から可溶性及び機能性形で回収され、それにより、変性及び再生のための必要性を回避することができる。
【0066】
形質転換され又はトランスフェクトされた宿主細胞は、選択された宿主細胞の増殖のために必要とされる栄養物及び他の成分を含む培養培地において、従来の方法に従って培養される。種々の適切な培地、例えば定義された培地及び複合培地は、当業界において知られており、そして一般的には、炭素源、窒素源、必須アミノ酸、ビタミン及び鉱物を含む。培地はまた、必要とされる場合、成長因子又は血清のような成分も含むことができる。増殖培地は一般的に、外因的に付加されたDNAを含む細胞を、例えば発現ベクター上に担持される選択マーカーにより補足され、又は宿主細胞中に同時トランスフェクトされる必須栄養物における薬物選択又は栄養欠乏により選択するであろう。
【0067】
第2ポリペプチドセグメントがタンパク質分解切断部位を含んで成る場合、PDGF−Dポリペプチドは、宿主細胞が切断部位で切断するプロテアーゼを生成する場合、第3ポリペプチド(Igタンパク質)を除くために宿主細胞内で分解され得る。宿主細胞が天然においてプロテアーゼを生成しない場合、それは、プロテアーゼ及びPDGF−Dポリペプチドを同時発現するためにトランスフェクトされ得る。例えば、アメリカ特許第5,648,254号及び第5,935,815号を参照のこと。
【0068】
第2ポリペプチドに切断部位を含む本発明のタンパク質はまた、従来の方法に従ってインビトロで切断され得る。組換えタンパク質をプロセッシングするためへのプロテアーゼの使用は、当業界においては通常のことであり、そして固定されたプロテアーゼの使用を包含する。例えば、アメリカ特許第6,010,844号を参照のこと。特定の反応条件は、使用されるプロテアーゼに基づかれ、そして第1ポリペプチドセグメントを伴っての所望しないタンパク質分解を最少にするよう調節されるであろう。一般的に、反応時間、及び基質に対するプロテアーゼの比のようなパラメーターが、所望する結果を得るために調節されるであろう。
【0069】
本発明のタンパク質は、従来のタンパク質精製方法により、典型的には、クロマトグラフィー技法の組合せにより精製される。一般的には、Affinity Chromatography : Principles & Methods, Pharmacia LKB Biotechnology, Uppsala, Sweden, 1988; and Scopes, Protein Purification : Principles and Practice, Springer-Verlag, New York, 1994を参照のこと。免疫グロブリンH鎖ポリペプチドを含んで成るタンパク質は、固定されたプロテインA上での親和性クロマトグラフィーにより精製され得る。追加の精製段階、例えばゲル濾過が、所望するレベルの純度を得るために、又は脱塩、緩衝液交換及び同様のことを提供するために使用され得る。
【0070】
ヒト及び非ヒト動物の両者における骨及び/又は結合組織の生成を刺激することが所望される場合、PDGF−DDタンパク質が使用され得る。獣医学的使用は、家畜及びペットへの使用を包含する。特定の使用は、次のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない:骨折、例えば偽関節骨折、及び危険にさらされた治療、例えば糖尿症、アルコール依存症及び老齢の患者における骨折;骨移植片;放射線誘発された骨壊死に続く骨の治癒;移植片、例えば関節置換体及び歯移植片;手術から発生する身体損傷の修復、腫瘍の除去に続く頭蓋−顎顔面修復、外傷に続く手術的再構成、遺伝的又は他の物理的異常性の修復及び形成手術における骨治療の促進;歯周病及び他の歯欠損の修復;骨癌の治療処理に続く骨損の処理;伸延性骨形成の間、骨形成の上昇;関節損傷の処理、例えば軟骨及び靭帯の修復;変形性関節炎を有する関節の修復;腱修復及び再結合;オステオポローシス(年齢関連のオステオポリーシス、閉経後オステオポローシス、グルココルチコイド誘発されたオステオポローシス及び不使用オステオポローシスを包含する)及び高められた骨損失又は低められた骨形成により特徴づけられるほかの状態の処理;月経前女性における最高骨質量の上昇;及び硬膜に関係する結合組織の治療への使用。
【0071】
医薬使用に関しては、PDGF−DDタンパク質が、従来の方法に従って、局部又は全身性(特に、静脈内又は皮下)供給のために配合される。一般的に、医薬配合物は、医薬的に許容できる供給ビークルと共にPDGF−DDタンパク質を含むであろう。供給ビークルは、生物適合性固体又は半固体マトリックス、例えば粉末化された骨、セラミックス、生物分解性及び非生物分解性合成ポリマー及び天然のポリマー;組織接着剤(例えば、フィブリン基材の);水性ポリマーゲル;水溶液;リポソーム;及び同様のものを包含する。それらの及び他の適切なビークルは、当業界において知られている。配合物はさらに、1又は複数の追加の成長因子、保存剤、溶解剤、緩衝剤、バイアル表面上でのタンパク質損失を防げるためのアルブミン、等を含むことができる。
【0072】
配合方法は、当業界において良く知られており、そして例えば、Remington : The Science and Practice of Pharmacy, 20th ed. , Gennaro など. , eds., Lippincott, Williams & Wilkins, Baltimore, 2000に開示される。組成物の“有効量”とは、統計学的に有意な効果、例えば骨折修復の速度の統計学的に有意な上昇、オステオポローシスにおける骨損失の逆転、補綴装置中への骨成長の上昇又は促進、歯欠損の改良された修復、及び同様のことを生成する量である。正確な用量は、処理される病状の性質及び重症性、患者の特徴、等を考慮して、許容できる標準に従って、医者により決定されるであろう。
【0073】
用量の決定は、当業者のレベル内である。投与の経路及び方法性に依存して、タンパク質は、延長された注入として単一用量で、又は延長された期間にわたって断続的に投与され得る。静脈内投与は、1〜数時間の典型的な期間にわたって、ボーラス注射又は注入によるであろう。持効性配合物が使用され得る。一般的に、PDGF−DDタンパク質の治療的有効量は、処理された状態における臨床学的に有意な変化、例えば骨折修復のために必要とされる臨床学的に有意な低下、ボイド又は他の欠損の体積の有意な低下、骨密度の有意な上昇、病的状態の有意な低下、又は有意に高められた組織学的評点を生成するために十分な量である。
【0074】
PDGF−DD通常、約10〜100μg/ml合計体積の濃度で使用されるが、但し、1ng/ml〜1000μg/mlの範囲の濃度も使用され得る。局部適用に関しては、例えば骨折又は他の骨欠損における骨の再生に関しては、タンパク質は、創傷領域cm2当たり0.1〜100μgの範囲で適用されるであろう。
【0075】
PDGF−DDは、他の成長因子、及び骨又は結合組織の成長に対して陽性効果を有する他の治療剤と組合して使用され得る。そのような成長因子は、インスリン様成長因子1(IGF−1)、他のPDGF、α及びβ形質転換成長因子(TFG−α及びTGF−β)、上皮成長因子(EFG)、骨形態発生タンパク質、白血病阻害因子、及び線維芽細胞成長因子を包含する。他の治療剤は、ビタミンD、ビスホスホネート、カルシトニン、エストロゲン、副甲状腺ホルモン、オステオプロテゲリン及び色素を包含する。
本発明は、次の非制限的例によりさらに例示される。
【実施例】
【0076】
例1
pZBV37L: GFD (zVEGF4) FLX1Fc4と称する昆虫細胞発現ベクターを、下記の5個のアミノ酸柔軟リンカー配列(配列番号6)、続いて、BglII部位及びC−末端Fc4フラグメントの存在によりコードされる2個のアミノ酸残基を有するPDGF−D成長因子ドメインポリペプチドを発現するよう企画した。Fc4フラグメントの配列は、図1A−1Cに示される(配列番号5、ここで残基3はArgであり、残基5はSerであり、残基19はAlaであり、残基20はGluであり、残基22はAlaであり、残基82はAsnであり、残基115はSerであり、残基119はSerであり、そして残基232はLysである)。Fc4を、ヒト胎児肝臓cDNAライブラリーからのPCRクローニング、続いて、図1A−1Cに示される配列変更を導入するための数回のPCR増幅により生成した。
【0077】
それぞれ、5’及び3’末端上にBspEI及びBglII部位を含む401−bpのフラグメント(GFD(zVEGF4)F1x1と称する)を、プライマーZC38、515(配列番号11)及びZC29,007(配列番号12)を用いて、PDGF−D cDNAを含むプラスミドからのPCR増幅により生成した。100μlのPCR反応混合物を、市販の試薬(Expand High Fidelity PCR System; Boehringer Mannheim, Indianapolis, IN)を用いて調製した。反応混合物を、94℃で2分間インキュベートし;次に94℃で15秒、50℃で30秒、及び72℃で60秒(35サイクル)のインキュベーション;72℃で5分のインキュベーション;続いて4℃でのソーキング。5μlの反応混合物を、1%アガロースゲル上で電気泳動により可視化した。残りの反応混合物を、市販のPCR増幅キット(Qiagen, Inc., Valencia, CAから得られた)を用いて、その製造業者の説明書に従って精製し、そして30μlの水に溶出した。
【0078】
回収されたcDNA (PCR生成物)を、37℃で1時間、適切な緩衝条件下で、BspEI及びBglII(New England Biolabs, Beverly, MA)を用いて、35μlの体積において消化した。消化されたPCR生成物バンドを、1%アガロースTAEゲルに通し、切除し、シリカゲル膜を含む回転カラム(QIAquick Gel Extraction Kit; Qiagen, Inc.)を用いて抽出し、そして30μlの水に溶出した。消化されたGFD (zVEGF4) Flxl PCR生成物及びBglII及びXbaI末端を有する、前もって調製されたFc4フラグメントcDNAを、ベクターpZBV37Lの複クローニングの部位(MCS)中に、3−手法連結法により連結した。
【0079】
pZBV37Lベクターを、後期活性化基本タンパク質プロモーター、及び多クローニング部位(MCS)の上流のEGTリーダーシグナル配列により多面体プロモーターを置換することによって、pFastBaclTM 発現ベクター (Life Technologies, Gaithersburg, MD)から調製した。5μlの制限消化されたGFD (zVEGF4) Flxl、5μlの前記調製されたFc4フラグメント及び約50ngのpZBV37Lベクターを、20μlの体積において16℃で一晩、連結した。3μlの連結混合物を用いて、2mmのギャップエレクトロポレーションキュベット(BTX, モデルNo.620)において、400オーム、2V及び25μFでのエレクトロポレーションにより、30μlのE. コリ宿主細胞(ElectoMAX DH12STM ; Life Technologies)を形質転換した。
【0080】
形質転換された細胞を、350μlのSOC培地(2% Bacto Tryptone (Difco Laboratories, Detroit, MI), 0.5% BactoTM 酵母抽出物(Difco Laboratories), 10mlの1MのNaCl、1.5mMのKCl、10mMのMgCl2、10mMのMgSO4及び20mMのグルコース)に希釈し、そして37℃で1時間、増殖し、次に50μlの希釈溶液を、100μg/mlのアンピシンを含むLBプレート上にプレートした。クローンをPCRにより分析し、そして陽性クローンを選択し、プレートし、そして配列決定した。正しい配列が確認された後すぐに、25ngの陽性クローンDNAを用いて、42℃の熱ブロックにおいて、45秒間の熱ショックにより、100μlのコンピテントE. コリ細胞(MAX Efficiency@ DH10BacTM Competent Cells; Life Technologies)を形質転換した。
【0081】
形質転換された細胞を、900μlのSOC培地に希釈し、そして37℃で1時間、増殖し、次に100μlを、50μg/mlのカナマイシン、7μg/mlのゲンタマイシン、10μg/mlのテトラサイクリン、40μg/mlのIPTG及び200μg/mlのハロゲン化されたインドリン−β−D−ガラクトシド(bluo-gal)を含むLuria寒天プレート上にプレートした。プレートを37℃で48時間インキュベートした。色彩選択を用いて、転位されたウィルスDNA(“bacmid”として言及される)を有するそれらの細胞を同定した。
【0082】
白色のコロニーをPCRにより分析し、そして陽性コロニー(所望するbacmidを含む)を、増殖のために選択し、そして精製した。クローンを、bacmidにおける転位可能要素に対するプライマー(ZC447、配列番号13;ZC976、配列番号14)を用いて、DNAを増幅することによって、正しい分子量挿入体についてスクリーンした。PCR反応条件は次の通りであった:94℃で2分(1サイクル);94℃で10秒、50℃で30秒、及び72℃で120秒(25サイクル);72℃で5分(1サイクル);続いて4℃でのソーキング。PCR生成物を、1%アガロースゲル上に通し、挿入体のサイズを調べた。
【0083】
正しいサイズの挿入体(PCRにより決定されるような)を有するクローンを用いて、培養増殖及びbacmid単離の後、スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)(Sf19)細胞をトランスフェクトした。Sf9細胞を、6−ウェルプレートに、1×106個の細胞/]ウェルで接種し、そして27℃で1時間、結合せしめ。約5μgのbacmind DNAを、100μlの市販のタンパク質フリーの昆虫細胞培養培地(Sf-900 II SFM; Life Technologies)により希釈した。膜−濾過された水中、ポリカチオン性脂質2,3−ジオレイルオキシ−N−[2(スペルミンカルボキサミド)エチル]−N, N−ジメチル−1−プロパニミニウム−トリフルオロアセテート及び中性脂質ジオレオイルホスファチジルエタノールアミンの3:1(w/w)リポソーム配合物(LipofectAMlNETM 試薬; Life Technologies)20μlを、100μlのSf−900II SFMにより希釈した。
【0084】
Bacmid DNA及び脂質溶液を軽く混合し、そして室温で45分間インキュベートした。800μlのSf−900II SFMを、脂質−DNA混合物に添加した。培地をウェルから吸引し、そして1mlのDNA−脂質混合物を細胞に添加した。その細胞を27℃で一晩インキュベートした。DNA−脂質混合物を吸引し、そして2mlのSf−900III 培地を個々のプレオートに添加した。プレートを、27℃及び90%湿度で約7日間インキュベートし、その後、ウィルスを収穫した。
【0085】
Sf9細胞を、1×106個の細胞/ウェルで、6−ウェルプレートにおける2mlのSf−900IIに接種した。トランスフェクションプレートからの500μlのウィルスを、ウェルに配置し、そしてプレートを、27℃、90%湿度で96時間インキュベートし、この後、ウィルスを収穫した(一次増幅)。第2の増幅を同じ条件下で、一次増幅プレートからの100μlのウィルスを用いて行った。第3の増幅に関しては、Sf9細胞を、250mlの振盪フラスコにおける50mlのSf−900II SFMにおいて、1×106個の細胞/mlのおおよその密度まで増殖した。次に、それらを、第2回目のプレートからのウィルスストック500μlにより感染し、そして37℃で3日間インキュベートし、その後、ウィルスを収穫した。
【0086】
ウィルスストックを成長阻害曲線により滴定し、そして1のMOIを示した滴定培養物を合計48時間、進行せしめた。上清液を、PDGF−Dの成長因子ドメインに対して特異的な一次モノクローナル抗体(抗体E3595)及びHRP−接合されたヤギ抗−マウス二次抗体を用いて、非還元性ウェスターンブロットにより分析した。結果は、約79kDaの見掛け分子量及び追加の高分子量種を有するダイマーバンドを示した。上清液をまた、活性分析のために提供した。
【0087】
次に、大きなウィルスストックを生成した。Sf9細胞を、2800mlの振盪フラスコにおける1LのSf900II SFMにおいて、1×106個の細胞/mlのおおよその密度まで増殖した。次に、それらを、3回目の増幅からのウィルスストック10mlにより感染せしめ、そして27℃で96時間インキュベートし、この後、ウィルスを収穫した。
大規模感染を完結し、下流の精製のための材料を供給した。
【0088】
例2
pZBV37L: GFD (zVEGF4) FLX2Fc4と称する発現ベクターを、下流の10個のアミノ酸柔軟リンカー配列(配列番号6の2つのコピー)、続いて、BglII部位の存在によりコードされる2個のアミノ酸残基、及びC−末端Fc4フラグメントを有するPDGF−d成長因子ドメインポリペプチドを発現するよう企画した。ベクターを、例1に開示されるPCRフラグメントGFD (zVEGF4) FlxlからPCR増幅により生成された、それぞれ5’及び3’末端上でBspEI及びBglII制限部位を含む416−bpのフラグメント(GFD (zVEGF4) Flx2と称する)を用いて、例1に開示されるようにして実質的に構成した。
Sf9細胞を、例1に開示されるようにして、トランスフェクトし、そしてウィルスストックを生成した。大規模感染を完結し、下流の精製のための材料を供給した。
【0089】
例3
組換えPDGF−D/Fc4融合タンパク質を、バキュロウィルス感染されたSf9細胞から例1及び2に開示されるようにして生成した。約2Lのならし培地をそれぞれ収穫し、そしてNalgene(商標)0.2μmのフィルターを通して濾過した。
【0090】
タンパク質を、プロテインA親和性クロマトグラフィー及びゲル排除クロマトグラフィーの組合せにより、濾過された培地から精製した。濾過された培養培地を、20×57mm(18mlの層体積)のプロテインA親和性カラム(Poros(商標)50; PerSeptive Biosystems, Framingham, MA)上に、約20ml/分の流速で直接的に充填した。10カラム体積によるカラム洗浄の後、結合されたタンパク質を、5カラム体積の0.1Mグリシン(pH3.0)により、10ml/分で溶出した。それぞれ1.5mlの画分を、溶出されたタンパク質を中和するために、50μlの2.0Mトリス(pH8.0)を含む菅に集めた。親和性カラムからのサンプルを、ホースラディシュペルオキシダーゼ(HRP)に接合されるウサギ抗−ヒトIgG(Fc)抗体を用いて、PDGF−D/Fc4融合タンパク質の存在について、クーマシー染色及びウェスターンブロットと共にSDS−PAGEにより分析した。
【0091】
タンパク質含有画分をプールし、そして膜フィルター(BiomaxTM-30 concentrator; Millipore Corp. , Bedford, MA)を用いて約10mlに濃縮し、そして1×PBS(pH7.3)中、20×170mmのゲル濾過カラム(SephadexTM G-25 Fine; Amersham Pharmacia Biotech, Piscataway, NJ)上に充填した。精製されたタンパク質を含む画分をプールし、0.2μmのフィルターを通して濾過し、それぞれ100又は200μlにアリコートし、そして−80℃で凍結した。最終の精製されたタンパク質の濃度を、BCAアッセイ(Pierce Chemical Co., Rockford, IL)及びアミノ酸分析により決定した。
【0092】
組換えタンパク質を、ウサギ抗−ヒトIgG(Fc)−NRPを用いて、クーマシー染色及びウェスターンブロットと共にSDS−PAGE(Novex(商標)Nuage 4-12% gel; Invitrogen, Carlsbad, CA)により分析した。ならし培地又は精製されたタンパク質を、市販のブロット装置(Novex(商標); Xcell II(商標)mini-cell; Invitrogen)を用いて電気泳動し、そして装置マニュアルに提供される指針に従って、攪拌しながら、ブロット装置を用いて室温でニトロセルロース(0.2μm;Bio−Rad Laboratories, Hercules, CA)に移行した。移行を、25mMのトリス塩基、200mMのグリシン及び20%のメタノールを含む緩衝液において500mAで1時間、行った。次に、フィルターを、PBS中、10%脱脂粉乳により室温で10分間、ブロックした。
【0093】
ニトロセルロースをすばやく、すすぎ、次に抗体(1:2000)を、2.5%脱脂粉乳を含むPBSに添加した。ブロットを室温で2時間、又は4℃で一晩、軽く振盪しながらインキュベートした。インキュベーションに続いて、ブロットを、それぞれ10分間、PBSにより3度、洗浄し、次に、すばやく水によりすすいだ。ブロットを、市販の化学発光基質試薬(Super Signal(商標)ULTRA試薬1及び2の1:1混合物;Pierce Chemical Co.から得られた試薬)を用いて展開し、そしてシグナルを、市販のソフトウェア(Lumi-ImagerTM LumiAnalyst 3.0 ; Boehringer Mannheim GmbH, Germany)を用いて、10秒〜5分又は必要な範囲の暴露時間、捕獲した。
【0094】
精製されたタンパク質は、非還元条件下で約100kDa又は還元条件下で50kDaの見掛け分子量を伴って、クーマシー又は銀染色により単一バンドとして出現し、これは、非還元条件下で予測されるようなダイマー形を示した。
【0095】
例4
バキュロウィルス感染された細胞により生成されるPDGF−D−Fc4融合タンパク質を、細胞表面PDGF受容体の活性化を検出するよう企画されたアッセイを用いて、生物学的活性について試験した。ラット星状細胞を、10%ウシ胎児血清(Hyclone Laboratories, Inc. , Logan, UT)により補充されたDMEM(Life Technologies)中、96−ウェル組織クラスター(FALCON; BD, Franklin Lakes, NJ)において増殖した。次の日、培地を、血清を0.1%BSA(Fraction V, Sigma, St. louis, MO)により置換することによって血清フリーの培地に交換した。
【0096】
この培地はまた、1000:1の感染の多重度(m.o.i)で、SRE及びSTAT要素により駆動されるルシフェラーゼ受容体ミニ−遺伝子をコードするアデノウィルス構造体KZ136を含んだ。細胞中へのアデノウィルス構造体の24時間の組込みの後、培地を変え、そして精製された組換えタンパク質を含む、血清フリー培地+0.1%BSA、又は示される最終濃度での昆虫細胞からのならし培地により交換した。4時間後、細胞を溶解し、そしてレポーター遺伝子の活性化を示すルシフェラーゼ活性を、市販のアッセイキット(Promega Corp., Madison, WI)及び発光リーダー(MICROLUMAT PLUS, Berthold Technologies, Bad Wildbad, Germany)を用いて、溶解物において決定した。結果は、溶解物における相対的ルシフェラーゼ単位(RLU)として得られた。
【0097】
精製されたタンパク質の性質を、SDS−PAGE、銀染色及びウェスターンブロットにより分析した。すべての精製されたタンパク質は、それらのそれぞれのダイマー形について予測されるサイズで進行し;GFD−(リンカー)1−Fc4(5−残基のリンカーペプチドを含んで成る)及びGFD−(リンカー)2−Fc4(10−残基のリンカーペプチドを含んで成る)について見掛け分子量は、非還元条件下で約75kDaであった。
【0098】
星状細胞溶解物においてRLUとして表される、それらの精製されたタンパク質及びPDGF−D DFDダイマーの生活性が下記に示される:
【0099】
【表1】
Figure 2005506073
【0100】
前述から、本発明の特定の態様が例示目的のために記載されて来たが、種々の修飾が本発明の範囲内で行われ得ることは、理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】図1A−1Cは、一定の免疫グロブリンFcポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号5)を示す。アミノ酸番号は、EU指数(Kabat など., Sequences of Proteins of Immunological Interest, US Department of Health and Human Services, NIH, Bethesda, 1991)に基づかれている。例示される配列は、野生型ヒト配列(“wt”)、及びFc−488, Fc4, Fc5, Fc6及びFc7と称する5種の変異体配列を包含する。L鎖不変領域(LC)及びH鎖不変領域(HC)に結合するジスルフィドに通常関与するCys残基が示される。“.”は、その位置での野生型への同一性を示し、***はアミノ末端を示し;C−末端Lys残基はFc6から除去されている。ヒンジCH2及びCH3ドメインの境界が示されている。

Claims (37)

  1. 2種のポリペプチド鎖から成るタンパク質であって、前記鎖の個々は、アミノ末端からカルボキシル末端側に、次の作用可能に結合されたセグメント:
    P1−P2−h−CH2−CH3;
    P1−P2−CH2−CH3;
    h−CH2−CH3−P2−P1;又は
    CH2−CH3−P2−P1
    から成り、ここで
    P1は、アミノ酸xからアミノ酸yの配列番号2又は配列番号4で示されるような第1ポリペプチドセグメントであり、ここでxは246−258(両端を包含する)の整数であり、そしてyは365−370(両端を包含する)の整数であり;
    P2は、4〜20個のアミノ酸残基から成る第2ポリペプチドセグメントであり;
    hは、免疫グロブリンヒンジ領域又はその一部であり;そして
    CH2及びCH3は、それぞれ、免疫グロブリンH鎖のCH2及びCH3ドメインであり;
    ここで前記2種のポリペプチド鎖は、1又は複数のジスルフィド結合により連結され、前記鎖の個々は任意にはグリコシル化されていてもよく、そして前記タンパク質は細胞−表面PDGF(血小板由来成長因子)受容体β/βイソフォーム又はα/βイソフォームに結合し、そしてそれを活性化する、ことを特徴とするタンパク質。
  2. yが370である請求項1記載のタンパク質。
  3. xが246, 248又は250である請求項1記載のタンパク質。
  4. xが250であり、そしてyが370である請求項1記載のタンパク質。
  5. 前記第2ポリペプチドセグメントが、5〜15個のアミノ酸残基から成る請求項1記載のタンパク質。
  6. 前記第2ポリペプチドセグメントが、10個のアミノ酸残基から成る請求項1記載のタンパク質。
  7. 前記第2ポリペプチドセグメントが、グリシン及びセリン残基からなる請求項1記載のタンパク質。
  8. 前記第2ポリペプチドセグメントが、[Ser−Gly−Ser−Gly−Ser]x(ここで、xは1又は2である)である請求項1記載のタンパク質。
  9. 前記第2ポリペプチドセグメントが、Lys又はArgを含まない請求項1記載のタンパク質。
  10. 前記第2ポリペプチドセグメントが、Cysを含まない請求項1記載のタンパク質。
  11. 前記第2ポリペプチドセグメントが、Proを含まない請求項1記載のタンパク質。
  12. 前記第2ポリペプチドセグメントが、タンパク質分解切断部位を含んで成る請求項1記載のタンパク質。
  13. 前記切断部位が、プラスミン切断部位、トロンビン切断部位、又は第Xa因子切断部位である請求項12記載のタンパク質。
  14. hがシステイン残基である請求項1記載のタンパク質。
  15. 前記2種のポリペプチド鎖の個々がP1−P2−A−CH2−CH3であり、そして2h−CH2−CH3が配列番号5に示されるようなアミノ酸残基の配列から成る請求項1記載のタンパク質。
  16. 配列番号5内において、残基3はArgであり、残基5はSerであり、残基19はAlaであり、残基20はGluであり、残基22はAlaであり、残基82はAsnであり、残基115はSerであり、残基119はSerであり、そして残基232がLysである請求項15記載のタンパク質。
  17. アミノ末端からカルボキシル末端側に、次の作用可能に結合されたセグメント:
    P1−P2−h−CH2−CH3;
    P1−P2−CH2−CH3;
    h−CH2−CH3−P2−P1;又は
    CH2−CH3−P2−P1
    から成るポリペプチド融合体をコードするポリヌクレオチドであって、ここで
    P1は、アミノ酸xからアミノ酸yの配列番号2又は配列番号4で示されるような第1ポリペプチドセグメントであり、ここでxは246−258(両端を包含する)の整数であり、そしてyは365−370(両端を包含する)の整数であり;
    P2は、4〜20個のアミノ酸残基から成る第2ポリペプチドセグメントであり;
    hは、免疫グロブリンヒンジ領域又はその一部であり;そして
    CH2及びCH3は、それぞれ、免疫グロブリンH鎖のCH2及びCH3ドメインである、ことを特徴とするポリヌクレオチド。
  18. 前記ポリヌクレオチドが、前記ポリペプチド融合体に作用可能に結合される分泌ペプチドをさらにコードする請求項17記載のポリヌクレオチド。
  19. 前記ポリペプチド融合体が、P1−P2−h−CH2−CH3から成り、そしてh−CH2−CH3が配列番号5に示されるようなアミノ酸残基の配列から成る請求項17記載のポリヌクレオチド。
  20. 配列番号5内において、残基3はArgであり、残基5はSerであり、残基19はAlaであり、残基20はGluであり、残基22はAlaであり、残基82はAsnであり、残基115はSerであり、残基119はSerであり、そして残基232がLysである請求項19記載のポリヌクレオチド。
  21. 前記第2ポリペプチドセグメントが、10個のアミノ酸残基から成る請求項17記載のポリヌクレオチド。
  22. 前記第2ポリペプチドセグメントが、グリシン及びセリン残基からなる請求項17記載のポリヌクレオチド。
  23. 前記第2ポリペプチドセグメントが、[Ser−Gly−Ser−Gly−Ser]x(ここで、xは1又は2である)である請求項17記載のポリヌクレオチド。
  24. 前記第2ポリペプチドセグメントが、Lys又はArgを含まない請求項17記載のポリヌクレオチド。
  25. 前記第2ポリペプチドセグメントが、Cysを含まない請求項17記載のポリヌクレオチド。
  26. 前記第2ポリペプチドセグメントが、Proを含まない請求項17記載のポリヌクレオチド。
  27. 前記第2ポリペプチドセグメントが、タンパク質分解切断部位を含んで成る請求項17記載のポリヌクレオチド。
  28. 前記切断部位が、プラスミン切断部位、トロンビン切断部位、又は第Xa因子切断部位である請求項27記載のポリヌクレオチド。
  29. DNAである請求項17〜28のいずれか1項記載のポリヌクレオチド。
  30. 次の作用可能に結合された要素:
    転写プロモーター;
    請求項29記載のポリヌクレオチド;及び
    転写ターミネーター
    を含んで成る発現ベクター。
  31. 請求項30記載の発現ベクターが導入されている培養された細胞。
  32. 前記第2ポリペプチドセグメントがタンパク質分解切断部位を含んで成り、そして前記細胞が前記切断部位で切断するプロテアーゼを生成する請求項31記載の細胞。
  33. タンパク質の製造方法であって、
    培養培地において請求項31記載の細胞を培養し、それにより、DNAポリヌクレオチドが発現され、そしてポリペプチド融合体が生成され;そして
    前記ポリペプチド融合体を回収する段階を含んで成る方法。
  34. 前記細胞が真核細胞であり、前記DNAポリヌクレオチドが前記ポリペプチド融合体に作用可能に結合される分泌ペプチドをさらにコードし、そして前記ポリペプチド融合体がジスルフィド結合されたダイマーとして前記細胞から分泌され、そして培養培地から回収される請求項33記載の方法。
  35. 前記第2ポリペプチドセグメントが、タンパク質分解切断部位を含んで成り、そして回収段階に続いて、前記ポリペプチド融合体がその切断部位でタンパク質加水分解により切断される請求項33記載の方法。
  36. タンパク質の製造方法であって、
    培養培地において請求項32記載の細胞を培養し、それにより、DNAポリヌクレオチドが発現され、そしてポリペプチド融合体が生成され、そして多くの切断生成物を生成するために、細胞内のプロテアーゼにより切断され;そして
    前記ポリペプチド融合体の切断生成物の少なくとも1つを回収する段階を含んで成る方法。
  37. 請求項33〜36のいずれか1項記載の方法により生成されるタンパク質。
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