JP4009212B2 - ディーゼルエンジンの弁腕室内構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空冷ディーゼルエンジンの弁腕室内構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、エンジンの燃料噴射ノズルは、図4に表されるようにシリンダヘッドに取り付けられている。具体的には、燃料噴射ノズル30は、シリンダヘッド6に形成された弁取り付け孔40に鉛直より傾斜して上方から挿通されている。該弁取り付け孔40近傍にプレート支持部47が形成され、該プレート支持部47に弁取り付け孔40の軸心と平行に植え込みボルト45を螺着している。燃料噴射ノズル30を弁取り付け孔40に挿入し、燃料噴射ノズル30の頭部をノズル押さえプレート39により押さえ、埋め込みボルト45を嵌合し、ナット44・44を締め付けることにより、前記燃料噴射ノズル30を上方から押さえつけて固定していた。
【0003】
また、特許文献1に示すような燃料噴射ノズルの取り付け構造が提案されている。具体的には、燃料噴射ノズルに当接する押し付け部をヘッドカバーに一体に形成し、ヘッドカバーをシリンダヘッドに取り付けることによって、燃料噴射ノズルをシリンダヘッドに押し付け、固定するものである。この取り付け構造によると、ノズル押さえプレート支持部が不要となるため、取り付け構造の簡素化と、弁腕室内における燃料噴射ノズルの脱着の容易化を図ることができる。
【0004】
【特許文献】
特開2001−140729号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の取り付け構造においては、以下の問題があった。
即ち、ノズル押さえプレートは、植え込みボルトに螺着したナットで締め付けるが、左右片方ずつバランスをとりながらナットをそれぞれ締め付けるため、ノズル押さえプレートが傾いてしまう。そうすると、ノズル押さえプレートとノズルボディの接触平面がずれるため、ノズルボディ上端の片側を歪めるという問題があった。また、燃料噴射ノズルの取り付け過程において、燃料噴射ノズルが倒れるという問題や、噴射ノズルが倒れることによりシート面の圧接の偏りが生じるという問題があった。さらに、一方のボルトに過大な軸力が生じ、折損するおそれもあった。また、特許文献1で提案されている燃料噴射ノズルの取り付け構造においても、図3に示す構造では、締付け初期と締付け終了時では押付け具の当接位置がずれるため、締付け力に偏りが生じるという課題があった。
【0006】
そこで、本発明においては、燃料噴射ノズルの取り付け構造に関して、前記従来の課題を解決するもので、燃料噴射ノズルの安全かつ容易な取り付け構造を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
請求項1においては、シリンダヘッド(6)に燃料噴射ノズル(30)を取り付け、押さえ部材により固定するディーゼルエンジンにおいて、燃料噴射ポンプ(12)より圧送された燃料は、該燃料噴射ノズル(30)のノズルボディ(36)の側面に固定された燃料供給パイプ(48)により供給すべく構成し、前記ノズルボディ(36)上端を跨がるようにノズル押さえプレート(39)を接当配置し、該ノズル押さえプレート(39)の両端を締付け具で締め付けることにより固定する構造であって、該ノズルボディ(36)上端と、ノズル押さえプレート(39)の一方又は両方の接触面を球面とし、該ノズル押さえプレート(39)の中央下面部(39a)は、ノズルボディ(36)のノズルボディ上部(36a)に対して点で接触するように構成したものである。
【0009】
請求項2においては、シリンダヘッド(6)に燃料噴射ノズル(30)を取り付け、押さえ部材により固定するディーゼルエンジンにおいて、燃料噴射ポンプ(12)より圧送された燃料は、該燃料噴射ノズル(30)のノズルボディ(36)の側面に固定された燃料供給パイプ(48)により供給すべく構成し、前記ノズルボディ(36)上端を跨がるようにノズル押さえプレート(39)を接当配置し、該ノズル押さえプレート(39)の両端を締付け具で締め付けることにより固定する構造であって、該ノズル押さえプレート(39)の中央下面部(39a)の接触面を円筒面に構成し、該円筒状に下方へ突出した中央下面部(39a)の軸心は、両側の植え込みボルト(45・45)の中心間を結ぶ線と直角方向で、かつ、植え込みボルト(45・45)の間の中央で等距離に位置するように構成し、該ノズル押さえプレート(39)の中央下面部(39a)はノズルボディ(36)のノズルボディ上部(36a)に対して線で接触すべく構成したものである。
【0010】
請求項3においては、請求項1または請求項2記載のディーゼルエンジンの弁腕室内構造において、前記ノズルボディ(36)上端とノズル押さえプレート(39)の接触位置を燃料噴射ノズル(30)の中心延長上に配置したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、添付図面に従って説明する。図1は本発明に係る空冷ディーゼルエンジンの正面断面図、図2は図1におけるX−X側断面図、図3は同じく図1におけるY−Y側断面図である。また、図4は従来の燃料噴射ノズルの取り付け構造を示す側面一部断面図、図5は本発明に係る燃料噴射ノズルの取り付け構造の一実施例を示す側面一部断面図、図6は本発明に係る燃料噴射ノズルの取り付け構造の別実施例を示す側面一部断面図である。更に、図7は従来のプッシュロッドの取り付け構造を示す側面一部断面図、図8は本発明に係るプッシュロッドの取り付け構造の一実施例を示す側面一部断面図である。
【0012】
まず、図1乃至図3より、本発明に係るエンジンの全体構成から説明する。エンジン1は、本体の上部をシリンダブロック2、下部をクランクケース5としている。シリンダブロック2は、中央に上下方向にシリンダ2aを形成し、ピストン4を収納している。クランクケース5には、クランク軸3が前後方向に軸支されている(図2左側を前方とする)。該ピストン4とクランク軸3の間はコンロッド17により連結している。シリンダブロック2の上部はシリンダヘッド6に覆われ、また、該シリンダヘッド6の上部はボンネット7に覆われる。該ボンネット7は弁腕室65を構成し、該ボンネット7の一端(左側)にマフラー8が配置され、他端(右側)に燃料タンク9が配置されている。
【0013】
前記シリンダブロック2下部のクランクケース5内の右側にはガバナ11が配置され、その上部には燃料噴射ポンプ12が配置されている。該燃料噴射ポンプ12は、カム軸13の前後中央上に設けたポンプ駆動カム14が燃料噴射ポンプ12のプランジャ19を押し引きすることで燃料タンク9からの燃料を吸入し、燃料噴射ノズル30に所定のタイミングで所定量の燃料を供給するようにしている。この燃料供給量は、コントロールレバーを回動してプランジャ19のストロークを変更することによって、調節するようにしている。また、クランク軸3上に設けた歯車50を介してカム軸13上に設けたカムギア51に動力が伝わり、該カムギア51に噛合したガバナギア53に動力が伝わる。前記ガバナ11は、該ガバナギア53により作動し、コントロールレバーと連結連動するガバナ軸15に設けたガバナレバー16により調節する。
【0014】
また、図3に示すように前記ポンプ駆動カム14の両側には、吸気カム21と排気カム22が設けられ、該吸気カム21と排気カム22にそれぞれ吸気プッシュロッド23と排気プッシュロッド24の下端がそれぞれ当接されている。さらに、該吸気プッシュロッド23と排気プッシュロッド24を収納する吸気プッシュロッド室60と排気プッシュロッド室61が、シリンダブロック2及びシリンダヘッド6、ボンネット7の略垂直方向に形成されている。
【0015】
前記吸気プッシュロッド23と排気プッシュロッド24の上端は、後述するように吸気弁腕25と排気弁腕26の一側に螺装したアジャスタボルト33・33の下端にそれぞれ当接されている。また、該吸気弁腕25と排気弁腕26の他側の下端には吸気弁27と排気弁28の上端がそれぞれ当接されており、該吸気弁腕25と排気弁腕26の中途部がシリンダヘッド6上に設けた支持部材31に回転自在に支持されている。該支持部材31は、外側から吸気弁腕25と排気弁腕26をそれぞれ片持ち支持するように、燃料噴射ノズル30の側方に配置されている。
【0016】
次に、図5に示した前記弁腕室65内における燃料噴射ノズル30の取り付け構造について説明する。前記燃料噴射ポンプ12により圧送された燃料は、燃料供給パイプ48、ノズルボディ36に形成した油路56を介して、燃料噴射ノズル30下部の油だめ57に送られる。そして、該油だめ57内の圧力がニードル弁46の円錐部に作用し、この力がノズルスプリング55の力に打ち勝つとニードル弁46を押し上げ、噴口を開き、燃料の噴射が行われる。
【0017】
ここで、該燃料噴射ノズル30は、シリンダヘッド6に形成された弁取り付け孔40に鉛直より傾斜して上方から挿入されている。該弁取り付け孔40周囲に設けられたプレート支持部47には、燃料噴射ノズル30の軸心と平行に、植え込みボルト45・45が燃料噴射ノズル30の両側に螺着されている。そして、ノズル押さえプレート39がノズルボディ36の上方を跨ぐように、その両側に開口したネジ孔を植え込みボルト45・45上部に挿入して、ナット44・44により締め付けるようにして、締付け具を構成している。
【0018】
ノズル押さえプレート39は平面視矩形状のプレートで構成され、長手方向中央部の下面39aは凸球面に構成されている。なお、ノズルボディ上面は軸心方向に対して直角の平面とし、中央部の下面39aの下端(球の中心)は燃料噴射ノズル30の軸心延長上に位置するように構成している。
【0019】
このように構成することによって、ノズルボディ上部36aの上方より前記ノズル押さえプレート39を植え込みボルト45・45に嵌め込んで、ナット44・44を、片方ずつバランスをとりながら少しずつ回動して締め付けると、ノズル押さえプレートの中央下面部39aはノズルボディ上部36aに対して点接触となり、ノズル押さえプレート39が多少傾いた状態で燃料噴射ノズル30を押し込んでも、燃料噴射ノズル30の軸心上方が押される。従って、弁取り付け孔40の軸心と燃料噴射ノズル30の軸心が略一致した状態で挿入されて倒れることがなく、弁取り付け孔40と燃料噴射ノズル30の間に介装されるシールの当接圧に偏りが生じることもないのである。
【0020】
また、燃料噴射ノズル30の組立または取り付け時に、倒れが生じないようにする他の実施例として、ノズル押さえプレート39の中央下面部39aは円筒状に構成することもできる。この円筒形状に下方へ突出した中央下面部39aの軸心は両側の植え込みボルト45・45の中心間を結ぶ線と直角方向で、かつ、植え込みボルト45・45の間の中央(等距離)に位置するように構成する。このように構成することで、ノズル押さえプレート39の中央下面部39aはノズルボディ上部36aに対して線で接触することとなり、前記同様にナット44・44を片方ずつ締め付けても、燃料噴射ノズル30の軸心上方が押されるので、弁取り付け孔40の軸心と燃料噴射ノズル30の軸心が略一致した状態で挿入されて、倒れることがなく、シールの当接圧に偏りが生じることもないのである。なお、接触面を円筒面とすれば、接触面は線で押し込むため、該接触面を球面とした構造と比べて力が伝えやすくなる。
【0021】
また、燃料噴射ノズル30組立または取り付け時に、倒れが生じないようにする他の実施例として、図6に示すように、ノズル押さえプレート39の下面は平板状とし、ノズルボディ上部36aを凸球面または円筒状に構成することもできる。または、ノズル押さえプレート39の下面とノズルボディ上部36aの両方を凸球面または円筒状に構成することもできる。このように構成することで、前記同様に、ノズル押さえプレート39の長手方向中央下面とノズルボディ上部は点または線で接触することとなり、ナット44・44を片方ずつ締め付けても、燃料噴射ノズル30の略軸心上方が押されるので、弁取り付け孔40の軸心と燃料噴射ノズル30の軸心が略一致した状態で挿入されて、倒れることがなく、シールの当接圧に偏りが生じることもないのである。
【0022】
以上のように、該ノズルボディ上部36aとノズル押さえプレート下面部39aの一方又は両方を球面又は円筒面に構成することで、両者の接触部分は点または線となり、前記ナット44・44による締め付けの際に前記ノズル押さえプレート39が傾いても、下方へ傾いた側のノズルボディ上端部が押し付けられて歪むことがなく燃料噴射ノズル30を取り付けることができるのである。更に、前記ノズルボディ36とノズル押さえプレート39の接触面を燃料噴射ノズル30の中心延長上に配置すると、ノズル押さえプレート39が燃料噴射ノズル30の略中心を押し込むことになる。そうすると、押し込みの際に加重が偏らないため、燃料噴射ノズル30が傾いて取り付けられることもない。
【0023】
また、図2と図3と図7に示すように、前記ピストン4の上方には前記吸気弁27と排気弁28が配置されている。該吸気弁27(排気弁28)の弁頭27a(28a)は、シリンダヘッド下面のバブルシートに着座されており、シリンダブロック2に形成したシリンダ2aとシリンダヘッド6に形成した吸気ポート6a(排気ポート6b)の間に配置されている。該排気ポート6bは排気マニホールド72を介してマフラー8と連通されている。弁棒27b(28b)は、シリンダブロック6を上方に貫通してボンネット7内の弁腕室65に突出し、該弁腕室65においてバネ32を外嵌している。該弁棒27b(28b)は、吸気弁27(排気弁28)が上方に摺動するように付勢し、該吸気弁27(排気弁28)を閉じるようにしている。
【0024】
ここで、図7と図8に示した前記弁腕室65内におけるプッシュロッドの取り付け構造について説明する。まず、弁腕室65内において、弁腕軸34が、前記シリンダヘッド6上部に回転不可能かつ軸方向移動不能となるように横架されている。該弁腕軸34には前記吸気弁腕25と排気弁腕26の長手方向中央部が回転自在に支持されている。該吸気弁腕25と排気弁腕26の一端部には上下方向にアジャスタボルト33が貫通螺装され、アジャスタボルト33上部にロックナット35を螺装して該アジャスタボルト33を位置調整した後に固定可能に構成している。該アジャスタボルト33・33下端は前記吸気プッシュロッド23と排気プッシュロッド24の上端にそれぞれ位置ずれしないように当接されている。
【0025】
また、前記吸気プッシュロッド23と排気プッシュロッド24は、図3に示すように、シリンダヘッド6に上下方向に形成した吸気プッシュロッド挿通孔60aと排気プッシュロッド挿通孔61aを通ってクランクケース5内へ延設されている。吸気プッシュロッド23と排気プッシュロッド24他端はタペット等を介してカム軸13上の吸気カム21と排気カム22の外周にそれぞれ当接するように配設されている。この吸気カム21と排気カム22は前後に位置をずらせて配置しているため、吸気弁腕25と排気弁腕26間の距離の中心と吸気カム21と排気カム22間の距離の中心は一致せず、本実施例においては、吸気カム21側が遠く離れ、吸気プッシュロッド23は排気プッシュロッド24よりも傾いて配設されている。
【0026】
従って、吸気弁腕25と排気弁腕26の一端を、同一物で構成した吸気弁27と排気弁28が閉じた位置で、その上端に当接させた位置で位置決めして、吸気弁腕25と排気弁腕26の他端に設けたアジャスタボルト33・33の下端を、吸気プッシュロッド23と排気プッシュロッド24の上端に当接させた位置でセットした場合、図7に示すように、吸気側のアジャスタボルト33上端部のロックナット35上面から突出する長さL2は、排気側の突出長さL1よりも短くなる(L1>L2)。このような構成では、組立作業者にとって、一方が長く突出していると組立ミスが起こっていると勘違いし易く、一方を長くすることが認識されていた場合でも、吸気側と排気側の突出長さを間違うとバルブタイミングの調整ミスが起き、ガタや振動の原因となることがあった。
【0027】
そこで、図8に示すように、前記アジャスタボルト33を取り付ける部分の吸気弁腕25の上下厚さL4を排気弁腕26の取り付け部の上下厚さL3よりも(L1−L2)の長さだけ短くすることで、吸気側と排気側のロックナット35から突出するアジャスタボルト33上端部が突出長さ(L1)が同一となる。この短くする手段として、アジャスタボルト33を取り付ける部分の吸気弁腕25の上面を削る。または、製造時に短くする。このようにして、吸気弁腕25と排気弁腕26からのアジャスタボルト上端の突出長さを同一とすることで、バルブタイミングの調節を視覚的に判断容易となるため、ロックナットの調整ミス等を防止することができる。但し、アジャスタボルト33上端部の突出長さが長い弁腕側において、該弁腕の上下厚さを長くしたり、ロックナット35の上下厚さを変更したり、アジャスタボルト33の長さを吸気側と排気側で変更することで、アジャスタボルト33上端部の突出長さを同一とすることもできるものである。
【0028】
そして、シリンダヘッドに弁腕を取り付け、該弁腕の一端にプッシュロッドの上端を連結固定するディーゼルエンジンにおいて、前記プッシュロッド上端にアジャスタボルトを配置して弁腕に固定し、吸気側と排気側のアジャスタボルト上端位置が低い側の弁腕の上下厚さを短くして、アジャスタボルトを固定するロックナットからの前記アジャスタボルトの突出長さを同一長さとなるように構成したので、バルブタイミングが調節されているかを視覚的に容易に判断できる。また、前記ロックナットの調整ミスを防止できる。
【0029】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
請求項1に記載の如く、シリンダヘッド(6)に燃料噴射ノズル(30)を取り付け、押さえ部材により固定するディーゼルエンジンにおいて、燃料噴射ポンプ(12)より圧送された燃料は、該燃料噴射ノズル(30)のノズルボディ(36)の側面に固定された燃料供給パイプ(48)により供給すべく構成し、前記ノズルボディ(36)上端を跨がるようにノズル押さえプレート(39)を接当配置し、該ノズル押さえプレート(39)の両端を締付け具で締め付けることにより固定する構造であって、該ノズルボディ(36)上端と、ノズル押さえプレート(39)の一方又は両方の接触面を球面とし、該ノズル押さえプレート(39)の中央下面部(39a)は、ノズルボディ(36)のノズルボディ上部(36a)に対して点で接触するように構成したので、ノズル押さえプレートを左右片方ずつ締め付けるときに、ノズル押さえプレートが傾いてもノズルボディ上端の片方が歪むことがない。また、締め付け時に中央部を押し付けるので、燃料噴射ポンプの倒れを防止し、倒れによるシールの偏りもなくなる。
【0030】
請求項2に記載の如く、シリンダヘッド(6)に燃料噴射ノズル(30)を取り付け、押さえ部材により固定するディーゼルエンジンにおいて、燃料噴射ポンプ(12)より圧送された燃料は、該燃料噴射ノズル(30)のノズルボディ(36)の側面に固定された燃料供給パイプ(48)により供給すべく構成し、前記ノズルボディ(36)上端を跨がるようにノズル押さえプレート(39)を接当配置し、該ノズル押さえプレート(39)の両端を締付け具で締め付けることにより固定する構造であって、該ノズル押さえプレート(39)の中央下面部(39a)の接触面を円筒面に構成し、該円筒状に下方へ突出した中央下面部(39a)の軸心は、両側の植え込みボルト(45・45)の中心間を結ぶ線と直角方向で、かつ、植え込みボルト(45・45)の間の中央で等距離に位置するように構成し、該ノズル押さえプレート(39)の中央下面部(39a)はノズルボディ(36)のノズルボディ上部(36a)に対して線で接触すべく構成したので、ノズル押さえプレートを左右片方ずつ締め付けるときに、ノズル押さえプレートが傾いてもノズルボディ上端の片方が歪むことがない。また、締め付け時に中央部を押し付けるので、燃料噴射ポンプが倒れることを防止し、倒れによるシールの偏りもなくなる。更に、線で接触して押し込むので、植え込みボルトと垂直な方向への倒れを防止することができ、球面に比べて力を伝えやすくなる。
【0031】
また、請求項3に記載の如く、前記ノズルボディ上端とノズル押さえプレートの接触位置を燃料噴射ノズルの中心延長上に配置したので、ノズルの略中心を押し込んで固定することができ、ノズルは傾き難くなる。また、左右片方ずつ締め付けても中心を押し、加重の偏りを防止でき、ボルトの疲労破壊を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る空冷ディーゼルエンジンの正面断面図。
【図2】 図1におけるX−X側断面図。
【図3】 図1におけるY−Y側断面図。
【図4】 従来の燃料噴射ノズルの取り付け構造を示す側面一部断面図。
【図5】 本発明に係る燃料噴射ノズルの取り付け構造の一実施例を示す側面一部断面図。
【図6】 本発明に係る燃料噴射ノズルの取り付け構造の別実施例を示す側面一部断面図。
【図7】 従来のプッシュロッドの取り付け構造を示す側面一部断面図。
【図8】 本発明に係るプッシュロッドの取り付け構造の一実施例を示す側面一部断面図。
【符号の説明】
1 エンジン
6 シリンダヘッド
23 吸気プッシュロッド
24 排気プッシュロッド
25 吸気弁腕
26 排気弁腕
30 燃料噴射ノズル
33 アジャスタボルト
36 ノズルボディ
39 ノズル押さえプレート
65 弁腕室
Claims (3)
- シリンダヘッド(6)に燃料噴射ノズル(30)を取り付け、押さえ部材により固定するディーゼルエンジンにおいて、燃料噴射ポンプ(12)より圧送された燃料は、該燃料噴射ノズル(30)のノズルボディ(36)の側面に固定された燃料供給パイプ(48)により供給すべく構成し、前記ノズルボディ(36)上端を跨がるようにノズル押さえプレート(39)を接当配置し、該ノズル押さえプレート(39)の両端を締付け具で締め付けることにより固定する構造であって、該ノズルボディ(36)上端と、ノズル押さえプレート(39)の一方又は両方の接触面を球面とし、該ノズル押さえプレート(39)の中央下面部(39a)は、ノズルボディ(36)のノズルボディ上部(36a)に対して点で接触するように構成したことを特徴とするディーゼルエンジンの弁腕室内構造。
- シリンダヘッド(6)に燃料噴射ノズル(30)を取り付け、押さえ部材により固定するディーゼルエンジンにおいて、燃料噴射ポンプ(12)より圧送された燃料は、該燃料噴射ノズル(30)のノズルボディ(36)の側面に固定された燃料供給パイプ(48)により供給すべく構成し、前記ノズルボディ(36)上端を跨がるようにノズル押さえプレート(39)を接当配置し、該ノズル押さえプレート(39)の両端を締付け具で締め付けることにより固定する構造であって、該ノズル押さえプレート(39)の中央下面部(39a)の接触面を円筒面に構成し、該円筒状に下方へ突出した中央下面部(39a)の軸心は、両側の植え込みボルト(45・45)の中心間を結ぶ線と直角方向で、かつ、植え込みボルト(45・45)の間の中央で等距離に位置するように構成し、該ノズル押さえプレート(39)の中央下面部(39a)はノズルボディ(36)のノズルボディ上部(36a)に対して線で接触すべく構成したことを特徴とするディーゼルエンジンの弁腕室内構造。
- 請求項1または請求項2記載のディーゼルエンジンの弁腕室内構造において、前記ノズルボディ(36)上端とノズル押さえプレート(39)の接触位置を燃料噴射ノズル(30)の中心延長上に配置したことを特徴とするディーゼルエンジンの弁腕室内構造。
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