JP4008130B2 - 定着器制御装置及び画像記録装置 - Google Patents

定着器制御装置及び画像記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定着器制御装置及び画像記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真プリンタ等の画像記録装置においては、記録媒体に転写されたトナー像を定着するために定着器が配設される。該定着器は、内部に加熱ヒータを備えた加熱ローラ、該加熱ローラと対向させて配設された加圧ローラ、ジメチルシリコンオイル等のオフセット防止液が含浸させられ、かつ、前記加熱ローラと接触させて配設されたオイルローラ等を備える。
【0003】
そして、前記定着器は、加熱ローラの表面温度が一定の値に維持されるように制御される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の定着器において、定着器の動作を停止させることなく複数の記録媒体に対して連続的に記録を行う場合には、加熱ローラの表面温度を一定の値に維持することはできるが、加圧ローラの表面温度は、記録媒体が加圧ローラの熱を奪うので低くなってしまい、一定の値に維持することができない。
【0005】
図3は従来の定着器を使用して記録媒体に対して連続的に記録を行ったときの加熱ローラ及び加圧ローラの表面温度の変化を示す図である。なお、図において、横軸に時間を、縦軸に表面温度を採ってある。
図において、Tr は加熱ローラの表面温度、Tp は加圧ローラの表面温度である。
【0006】
図に示されるように、定着器を立ち上げた後、定着器の動作を停止させることなく複数の記録媒体に対して連続的に記録を行うと、表面温度Tr はほぼ一定の値に維持されるが、表面温度Tp は時間の経過とともにわずかずつ低くなる。
一方、1枚の記録媒体に対して記録を行うたびに定着器の動作を停止させ、間欠的に記録を行う場合、ページ間隔が長い場合等には、加圧ローラに熱が蓄えられ、表面温度Tp が高くなってしまう。
【0007】
図4は従来の定着器を使用して記録媒体に対して間欠的に記録を行ったときの加熱ローラ及び加圧ローラの表面温度の変化を示す図である。なお、図において、横軸に時間を、縦軸に表面温度を採ってある。
図において、Tr は加熱ローラの表面温度、Tp は加圧ローラの表面温度である。
【0008】
図に示されるように、定着器を立ち上げた後、1枚の記録媒体に対して記録を行うたびに定着器の動作を停止させ、間欠的に記録を行うと、表面温度Tr はほぼ一定の値に維持されるが、表面温度Tp は時間の経過とともにわずかずつ高くなる。なお、ページ間隔が長い場合にも、表面温度Tr はほぼ一定の値に維持されるが、表面温度Tp は時間の経過とともにわずかずつ高くなる。
【0009】
そして、特に、カラーのトナー像を定着する場合、表面温度Tp が10〔℃〕前後変化するだけで、カラー画像の光沢感が変化し、画像品位が低下してしまうだけでなく、オフセット現象を引き起こしてしまう。
そこで、前記加熱ローラと同様に加圧ローラの内部に加熱ヒータを配設して、表面温度Tp を一定の値に維持するように制御することが考えられるが、加熱ヒータが二つ必要になるので、消費電力が大きくなり、定着器のコストが高くなってしまう。
【0010】
本発明は、前記従来の定着器の問題点を解決して、画像品位を向上させることができ、オフセット現象を引き起こすことがなく、定着器のコストを低くすることができる定着器制御装置及び画像記録装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の定着器制御装置においては、加熱体を備えた第1の定着部材と、前記加熱体を備えず、前記第1の定着部材から熱が伝達される第2の定着部材と、前記第1の定着部材の温度を検出する第1の温度検出手段と、前記第2の定着部材の温度を検出する第2の温度検出手段と、前記第1、第2の定着部材の各温度に基づいて、前記加熱体の通電を制御して前記第1の定着部材の温度を制御する温度制御手段とを有する。
そして、該温度制御手段は、前記第1の定着部材の温度をTr とし、前記第2の定着部材の時間の経過とともに変化する温度をTp とし、係数をkとしたとき、値Tc
c =Tr +k・Tp (0<k<1)
が一定の値になるように前記加熱体の通電を制御する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この場合、画像記録装置としてカラーの画像記録装置について説明するが、本発明を白黒の画像記録装置に適用することもできる。
図1は本発明の第1の実施の形態におけるカラーの画像記録装置を示す第1の図、図2は本発明の第1の実施の形態におけるカラーの画像記録装置を示す第2の図である。
【0014】
図において、カラーの画像記録装置11には、4組の第1〜第4の印刷機構P1〜P4が記録媒体21の挿入側から排出側にかけて順に配設され、第1〜第4の印刷機構P1〜P4は、いずれも電子写真式のLED(発光ダイオード)プリント機構から成る。
前記第1の印刷機構P1は、イエローの画像形成カートリッジ12Y、イエローの画像データに従って感光体ドラム16の表面を露光するLEDヘッド13Y、及び前記画像形成カートリッジ12Yによって形成されたイエローのトナー像をシート状の記録媒体21に転写する転写ローラ14Yから成る。
【0015】
また、前記第2の印刷機構P2は、マゼンタの画像形成カートリッジ12M、マゼンタの画像データに従って感光体ドラム16の表面を露光するLEDヘッド13M、及び前記画像形成カートリッジ12Mによって形成されたマゼンタのトナー像を前記記録媒体21に転写する転写ローラ14Mから成る。
そして、前記第3の印刷機構P3は、シアンの画像形成カートリッジ12C、シアンの画像データに従って感光体ドラム16の表面を露光するLEDヘッド13C、及び前記画像形成カートリッジ12Cによって形成されたシアンのトナー像を前記記録媒体21に転写する転写ローラ14Cから成る。
【0016】
また、前記第4の印刷機構P4は、ブラックの画像形成カートリッジ12B、ブラックの画像データに従って感光体ドラム16を露光するLEDヘッド13B、及び前記画像形成カートリッジ12Bによって形成されたブラックのトナー像を前記記録媒体21に転写する転写ローラ14Bから成る。
前記各画像形成カートリッジ12Y、12M、12C、12Bは、いずれも同じ構造を有するので、イエローの画像形成カートリッジ12Yについてだけ構造を説明する。該画像形成カートリッジ12Yは、軸15を中心にして矢印a方向に回転させられる感光体ドラム16、該感光体ドラム16の表面を一様に、かつ、均一に帯電させる帯電ローラ17、及び現像部18から成る。該現像部18は、現像ローラ19a、現像ブレード19b、スポンジローラ19c、トナータンク19d及び攪拌(かくはん)部材19eを備える。
【0017】
なお、各画像形成カートリッジ12Y、12M、12C、12Bの各要素は各カートリッジ枠体24によって支持される。本実施の形態においては、各画像形成カートリッジ12Y、12M、12C、12Bの各要素は各カートリッジ枠体24によってそれぞれ支持されるようになっているが、各画像形成カートリッジ12Y、12M、12Cの各要素を一つのカートリッジ枠体によって支持し、画像形成カートリッジ12Bの各要素を他の一つのカートリッジ枠体によって支持することもできる。その場合、二つのカートリッジ枠体をそれぞれ下方位置及び上方位置に置くことができるように移動自在に配設し、両方のカートリッジ枠体を下方位置に置くことによって、カラーの画像を記録し、他の一つのカートリッジ枠体だけを下方位置に置くことによって白黒の画像を記録することができる。
【0018】
前記現像部18において、前記トナータンク19dから供給された非磁性一成分の図示されないトナーは、攪拌部材19eによって攪拌されて、前記スポンジローラ19cを介して現像ローラ19aに送られ、該現像ローラ19aの表面において現像ブレード19bによって薄層化され、感光体ドラム16と現像ローラ19aとの間の接触面に送られる。そして、前記トナーは、薄層化されるときに現像ローラ19a及び現像ブレード19bによって強く擦(こす)られて帯電させられる。なお、本実施の形態において、前記トナーは、負の極性に帯電させられる。また、本実施の形態において、前記現像ローラ19aは半導電性のゴム材から成る。なお、前記トナータンク19dはトナーが無くなると交換される。
【0019】
次に、前記LEDヘッド13Y、13M、13C、13Bについて説明する。
該LEDヘッド13Y、13M、13C、13Bは、図示されないLEDアレイ、該LEDアレイを駆動する図示されないドライブIC、該ドライブICを搭載した図示されない基板、前記LEDアレイの光を集束させる図示されないロッドレンズアレイ等から成り、図示されないインタフェース部を介して上位装置から送信されるカラー画像信号に従ってLEDアレイの各LED素子を選択的に発光させ、感光体ドラム16の表面に静電潜像を形成する。そして、該静電潜像に現像ローラ19a上のトナーが静電気力によって付着させられ、トナー像が形成される。
【0020】
なお、各LEDヘッド13Y、13M、13C、13Bは、保持部材96によって支持され、ばね17aの付勢力によって図における下方に押圧される。また、前記保持部材96に固定されたばね17bの付勢力によって、各カートリッジ枠体24が左右(図における手前側及び奥側)の2箇所で下方に押圧される。したがって、前記ばね17a、17bの押圧力によって、画像形成カートリッジ12Y、12M、12C、12Bを確実に保持し、位置決めすることができる。さらに、記録媒体21の搬送方向における各画像形成カートリッジ12Y、12M、12C、12Bより下流側の下方にばね17cが配設され、該ばね17cはガイドフレーム90のばね支持部90dに保持される。なお、前記ばね17cの付勢力は、前記各ばね17a、17bの付勢力より小さくされる。
【0021】
また、各感光体ドラム16と各転写ローラ14Y、14M、14C、14Bとの間の転写部を、エンドレスの搬送ベルト20が走行させられる。
そして、前記画像形成カートリッジ12Yの現像部18にはイエローのトナーが、画像形成カートリッジ12Mの現像部18にはマゼンタのトナーが、画像形成カートリッジ12Cの現像部18にはシアンのトナーが、画像形成カートリッジ12Bの現像部18にはブラックのトナーがそれぞれ収容される。
【0022】
また、第1の印刷機構P1のLEDヘッド13Yにはカラー画像信号によって発生させられたイエローの画像データが、第2の印刷機構P2のLEDヘッド13Mにはカラー画像信号によって発生させられたマゼンタの画像データが、第3の印刷機構P3のLEDヘッド13Cにはカラー画像信号によって発生させられたシアンの画像データが、第4の印刷機構P4のLEDヘッド13Bにはカラー画像信号によって発生させられたブラックの画像データがそれぞれ入力される。
【0023】
ところで、画像形成カートリッジ12Y、12M、12C、12Bの下方に搬送ベルトユニット20Aが配設される。該搬送ベルトユニット20Aは、搬送ベルト20、駆動ローラ31、従動ローラ32a〜32c、クリーニングブレード34、前記転写ローラ14Y、14M、14C、14B、除電ブラシ99及びこれら各要素を支持する枠体84を備える。該枠体84には、定着器48に記録媒体21を案内するためのガイド部93、及びガイド溝84a、84bが形成され、該ガイド溝84a、84bに、本体側に固定されたフレーム85のガイド85a、85bを挿入することによって、前記枠体84が位置決めされる。
【0024】
前記搬送ベルト20は、高抵抗の半導電性プラスチックフィルムから成り、継目の無いエンドレス状に形成され、駆動ローラ31、従動ローラ32a〜32c及び転写ローラ14Y、14M、14C、14B間に張設される。なお、搬送ベルト20の抵抗値は、記録媒体21が静電気力によって搬送ベルト20に吸着され、かつ、記録媒体21が搬送ベルト20から分離させられたときに、搬送ベルト20に残存する静電気が自然に除電されるような範囲に設定される。
【0025】
そして、前記駆動ローラ31は、図示されないベルト走行用モータに連結され、該ベルト走行用モータによって矢印c方向に回転させられる。また、従動ローラ32bは図示されないばねによって矢印g方向に付勢され、該ばねの付勢力によって、常に搬送ベルト20にテンションが与えられる。
前記搬送ベルトユニット20Aが画像記録装置11の本体に装着されると、前記搬送ベルト20の上半部20aは第1〜第4の印刷機構P1〜P4における各転写部を通るように掛け渡され、前記上半部20aを挟んで感光体ドラム16と各転写ローラ14Y、14M、14C、14Bとが当接させられる。また、搬送ベルト20の下半部20bを挟んで、前記従動ローラ32aとクリーニングブレード34の先端とが当接させられる。
【0026】
なお、該クリーニングブレード34は、可撓(とう)性のゴム又はプラスチック材から成り、搬送ベルト20の表面に残留したトナーを削り、該トナーを枠体84によって包囲された廃トナータンク部35に落とす。したがって、搬送ベルト20が矢印f方向に走行させられている間は、常時、搬送ベルト20がクリーニングされることになる。
【0027】
また、搬送ベルト20を介して吸着ローラ47が従動ローラ32cに圧接される。前記吸着ローラ47は、抵抗値の大きい半導電性のゴム材から成り、給紙機構36によって搬送されてきた記録媒体21を帯電させ、該記録媒体21を静電気力によって搬送ベルト20に吸着させる。
そして、前記除電ブラシ99は、前記搬送ベルト20を介して駆動ローラ31と対向させて配設され、搬送ベルト20に吸着されて搬送されてきた記録媒体21を除電し、搬送ベルト20から分離しやすくする。
【0028】
また、前記画像記録装置11の図2における右下部には給紙機構36が配設され、該給紙機構36は、用紙収容カセット、ホッピング機構及びレジストローラ70、71から成り、前記用紙収容カセットは、記録媒体収容箱37、押上板38及び押圧手段39から成る。なお、前記ホッピング機構は、弁別手段40、ばね41及び給紙ローラ42から成る。
【0029】
この場合、前記記録媒体収容箱37に収納された記録媒体21は、押上板38を介して押圧手段39によって給紙ローラ42に圧接させられ、ばね41によって給紙ローラ42に圧接された弁別手段40により1枚ずつ弁別される。この状態で図示されないモータによって前記給紙ローラ42を矢印h方向に回転させると、給紙ローラ42と弁別手段40との間に挟まれた記録媒体21は、シートガイド43、44によって案内されて、レジストローラ70、71に送られる。該レジストローラ70、71によって、記録媒体21の前端の位置に対応させて、前記画像形成カートリッジ12Y、12M、12C、12Bによる画像形成を開始するタイミングが採られる。なお、72は前記記録媒体21の搬送方向におけるレジストローラ70、71より上流側に配設され、記録媒体21の前端及び後端を検出するホトセンサである。
【0030】
続いて、図示されないモータによって該レジストローラ70、71を矢印方向に回転させると、前記記録媒体21は、媒体ガイド46によって案内されて、吸着ローラ47と搬送ベルト20との間に送られる。
ところで、フロントカバー104は、本体に対して、固定軸104aを中心に回動自在に支持され、引出部104bに手を掛けて開くことにより、フロントカバー104の図示されないロック部が本体の係合部から外れ、レジストローラ71、吸着ローラ47及びシートガイド44が一緒に本体側から外れるようになっている。そして、前記レジストローラ71及び吸着ローラ47の両端に延びる軸は、ガイド軸106、107によって回転自在に支持され、該ガイド軸106、107は、フロントカバー104の溝部に設けられたばね106a、107aによって下方に付勢される。したがって、フロントカバー104が閉じられた状態において、前記ばね106a、107aの付勢力によって、レジストローラ71はレジストローラ70に対して、吸着ローラ47は従動ローラ32cに対してそれぞれ押し付けられる。なお、該従動ローラ32cは、接地され、フロントカバー104が閉じられた状態において、吸着ローラ47に高圧の電圧を印加すると、電位差によって前記記録媒体21が搬送ベルト20に吸着されるようになっている。
【0031】
また、記録媒体21の搬送方向における第4の印刷機構P4より下流側に定着器48が配設される。該定着器48は、記録媒体21に転写されたトナー像を定着するものであり、記録媒体21上のトナーを加熱する第1の定着部材及び第1のローラとしての加熱ローラ49、並びに図示されないばねの付勢力によって、前記加熱ローラ49に接触させて配設された第2の定着部材及び第2のローラとしての加圧ローラ50を有する。また、図示されない駆動部としての定着モータを駆動することによって、前記加熱ローラ49を矢印h、l方向に、前記加圧ローラ50を矢印i、m方向に回転させることができる。なお、本実施の形態において、前記加圧ローラ50は、加熱ローラ49に接触させて配設されるようになっているが、必ずしも接触させる必要はない。
【0032】
前記加熱ローラ49は、アルミニウム等から成る中空円筒状の心金の上に、シリコーンゴム系等の耐熱弾性層を被覆し、該耐熱弾性層の上にテフロン(商品名)系のPFA、ETTE等の離型層を被覆することによって形成される。なお、中空円筒状の心金の上に前記離型層を直接被覆することによって形成することもできる。そして、前記心金内にはハロゲンランプ等の加熱体としての加熱ヒータ101が配設される。
【0033】
また、前記加圧ローラ50は、アルミニウム、ステンレス等から成る心金の上に耐熱性のプラスチック製の耐熱非弾性層を被覆し、該耐熱非弾性層の上にテフロン系のPFA、ETTE等の離型層を被覆することによって形成される。このように、加熱ローラ49に耐熱弾性層を、加圧ローラ50に耐熱非弾性層をそれぞれ形成することによって、加熱ローラ49と加圧ローラ50との間に圧接部(ニップ部)が形成される。
【0034】
そして、前記加熱ローラ49の外周面には、該加熱ローラ49の表面温度を検出するために第1の温度検出手段としてのサーミスタ102が接触させて配設され、図示されない制御回路の温度制御手段は、前記サーミスタ102によって検出された加熱ローラ49の表面温度に基づいて加熱ヒータ101の通電を制御し、加熱ローラ49の表面温度を所定の値に維持する。
【0035】
この場合、前記加熱ローラ49の表面温度が上昇するのに伴って、熱伝達によって加圧ローラ50の表面温度も上昇する。そこで、加圧ローラ50の外周面には、前記加圧ローラ50の表面温度を検出するために第2の温度検出手段としてのサーミスタ103が接触させて配設され、前記温度制御手段は、前記サーミスタ103によって検出された加圧ローラ50の表面温度に基づいて前記加熱ヒータ101の通電を制御し、加圧ローラ50の表面温度を所定の値に維持する。
【0036】
なお、本実施の形態において、前記サーミスタ102、103は、それぞれ加熱ローラ49及び加圧ローラ50に接触させて配設され、加熱ローラ49及び加圧ローラ50の表面温度を検出するようになっているが、前記サーミスタ102、103を必ずしも加熱ローラ49及び加圧ローラ50に接触させる必要はない。この場合、例えば、前記サーミスタ102、103を加熱ローラ49及び加圧ローラ50に近接させて配設することによって、加熱ローラ49及び加圧ローラ50の近傍の温度を検出することができる。
【0037】
そして、オイルローラ116が、加熱ローラ49の外周面に配設され、支持部材105によって矢印j、n方向に回転自在に支持される。前記オイルローラ116には、ジメチルシリコンオイル等のオフセット防止液が含浸され、前記加熱ローラ49の回転に伴って前記オフセット防止液が加熱ローラ49に塗布される。したがって、オフセット現象を引き起こすのを抑制することができる。また、前記加熱ローラ49を矢印h方向に回転させる場合の回転方向における前記オイルローラ116より上流側であって、前記加圧ローラ50より下流側にクリーニングローラ117が配設され、該クリーニングローラ117は支持部材105によって矢印k、p方向に回転自在に支持される。前記クリーニングローラ117は、オイルの吸収性及びトナーの付着性が良好な材料で形成され、加熱ローラ49の外周面に残存したトナー、オイル、紙粉等を除去する。なお、前記加熱ローラ49、加圧ローラ50、サーミスタ102、103、オイルローラ116及び制御回路によって定着器制御装置が構成される。
【0038】
また、記録媒体21の搬送方向における定着器48より下流側には、記録媒体21を加熱ローラ49から分離するための複数の分離爪118が配設される。該各分離爪118は、加熱ローラ49の長手方向に延在させられ、先端が加熱ローラ49の外周面と接触するように配設される。
そして、前記定着器48の上方には上部ケース119が配設され、該上部ケース119によって、加熱ローラ49、サーミスタ102及び支持部材105が支持される。なお、該支持部材105は上部ケース119に対して着脱自在に配設される。また、前記定着器48の下方には下部ケース120が配設され、該下部ケース120は、加圧ローラ50を支持するとともに、前記記録媒体21を案内するためのガイド120aを備える。
【0039】
そして、記録媒体21の搬送方向における分離爪118より下流側には、一対の搬送ローラ121が配設され、該搬送ローラ121は、定着器48から排出された記録媒体21をガイド122〜125を介して排出ローラ126、127に送る。該排出ローラ126、127に送られた記録媒体21は、アッパカバー128の排出スタッカ部128aに排出される。なお、ホトセンサ109は記録媒体21の後端を検出する。
【0040】
また、アッパカバー128は、固定軸128bを中心として回動させることによって開閉させられ、前記アッパカバー128の開閉と連動する図示されないスイッチが本体に配設される。該スイッチはアッパカバー128が開けられるとオフになり、アッパカバー128が閉じられるとオンになる。そして、アッパカバー128によってLEDヘッド13Y、13M、13C、13Bの保持部材96、ガイド124、125及び排出ローラ126、127が支持される。なお、アッパカバー128が開かれると、各画像形成カートリッジ12Y、12M、12C、12Bは、ばね17cの付勢力によって上方に移動し、各画像形成カートリッジ12Y、12M、12C、12Bの感光体ドラム16が搬送ベルト20から離れる。
【0041】
また、前記搬送ベルトユニット20Aの直下には、帯電ローラ17、現像ローラ19a、スポンジローラ19c、転写ローラ14Y、14M、14C、14B及び吸着ローラ47に高圧の電圧を印加する高圧電源150が配設され、定着器48の直下には、回路制御部151、及び該回路制御部151に低圧の電圧を印加する低圧電源152が配設される。
【0042】
次に、前記画像記録装置11の制御回路について説明する。
図5は本発明の第1の実施の形態におけるカラーの画像記録装置のブロック図である。なお、図において、符号Y、M、C、Bは、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各画像形成カートリッジ12Y、12M、12C、12B(図1及び2)に対応している。
【0043】
図において、51はワーキングレジスタ、タイマ、ROM等を有するマイクロプロセッサから成る制御回路であり、該制御回路51は画像記録装置11の制御を行う。前記制御回路51には、第1〜第4の印刷機構P1〜P4の各現像部18の各スポンジローラ19cにそれぞれ電圧を印加するSPバイアス電源52、各現像部18の各現像ローラ19aにそれぞれ電圧を印加するDBバイアス電源53、各第1〜第4の印刷機構P1〜P4の各帯電ローラ17にそれぞれ電圧を印加する帯電用電源54、及び各第1〜第4の印刷機構P1〜P4の各転写ローラ14Y、14M、14C、14Bにそれぞれ電圧を印加する転写用電源55Y、55M、55C、55Bがそれぞれ接続される。
【0044】
また、制御回路51には、吸着帯電用電源56が接続され、該吸着帯電用電源56によって吸着ローラ47に帯電用の電圧が印加される。したがって、従動ローラ32cと吸着ローラ47との電位差によって静電気力が発生させられ、該静電気力によって記録媒体21は搬送ベルト20に吸着される。なお、感光体ドラム16は図示されない接続配線部材を介して接地される。
【0045】
また、前記SPバイアス電源52、各DBバイアス電源53、各帯電用電源54、各転写用電源55Y、55M、55C、55B及び吸着帯電用電源56は、前記制御回路51の指示によってオン・オフ制御されるとともに、高圧電源150を構成する。
さらに、制御回路51には、各第1〜第4の印刷機構P1〜P4にそれぞれ対応させて印刷制御回路58Y、58M、58C、58Bが接続される。そして、該各印刷制御回路58Y、58M、58C、58Bは、各メモリ59Y、59M、59C、59Bからイエローの画像データ、マゼンタの画像データ、シアンの画像データ、及びブラックの画像データをそれぞれ受け、制御回路51からの指示によって、各LEDヘッド13Y、13M、13C、13Bに転送し、図示されないLEDアレイの各LED素子の露光時間を制御し、各感光体ドラム16の表面に静電潜像を形成する。
【0046】
そのために、インタフェース部60は、図示されない上位装置、例えば、ホストコンピュータから送信されてきたカラー画像信号を受信すると、該カラー画像信号を色別に分解してイエローの画像データ、マゼンタの画像データ、シアンの画像データ、及びブラックの画像データを発生させ、前記イエローの画像データをメモリ59Yに、マゼンタの画像データをメモリ59Mに、シアンの画像データをメモリ59Cに、ブラックの画像データをメモリ59Bにそれぞれ格納する。
【0047】
また、前記制御回路51には、温度制御手段としての定着器ドライバ61、駆動部制御手段としてのモータ駆動回路62、及びセンサレシーバドライバ66が接続される。前記定着器ドライバ61は、サーミスタ102によって検出された加熱ローラ49の表面温度を所定の値に維持するように、加熱ローラ49内の加熱ヒータ101を通電させたり、通電を停止させたりする。
【0048】
そして、モータ駆動回路62は、モータ63を駆動することによって、給紙ローラ42を回転させ、モータ64を駆動することによって、第1〜第4の印刷機構P1〜P4の各転写ローラ14Y、14M、14C、14B、各感光体ドラム16、各帯電ローラ17、各現像ローラ19a及び各スポンジローラ19c、並びに駆動ローラ31、レジストローラ70、71及び吸着ローラ47を回転させる。さらに、前記モータ駆動回路62は、定着器モータ65を駆動することによって、加熱ローラ49、加圧ローラ50、排出ローラ126、127及び搬送ローラ121を回転させるとともに、図示されない回転方向切替手段を作動させることによって、前記定着器モータ65を逆方向に駆動し、加熱ローラ49及び加圧ローラ50の回転方向を切り替える。
【0049】
前記モータ63、64及び定着器モータ65を駆動することによって回転させられる各要素は、図示されないギヤ又はベルトによって連結される。そして、センサレシーバドライバ66は、各ホトセンサ72、109を作動させ、該各ホトセンサ72、109の出力波形を検出信号として制御回路51に送る。
また、152は低圧電源であり、該低圧電源152は、制御回路51、印刷制御回路58Y、58M、58C、58B、メモリ59Y、59M、59C、59B及び高圧電源150にDC(直流)の低圧の電圧を印加する。前記高圧電源150は、低圧電源152から低圧の電圧が印加されると、低圧の電圧を図示されないトランス等によって高圧の電圧に変換する。そして、前記低圧電源152と高圧電源150との間にはスイッチ88が配設される。該スイッチ88はアッパカバー128が開かれるとオフになり、閉じられるとオンになる。したがって、アッパカバー128が開かれると、高圧電源150への電圧の印加が停止されるので、前記帯電ローラ17、現像ローラ19a、スポンジローラ19c及び転写ローラ14Y、14M、14C、14Bへの高圧の電圧の印加が強制的に停止させられる。なお、89は本体の交流電源スイッチであり、該交流電源スイッチ89はオン・オフさせられて、例えば、100〔V〕のAC(交流)の商用電力を選択的に供給する。また、103はサーミスタである。
【0050】
次に、前記構成の画像記録装置11の動作について説明する。
まず、交流電源スイッチ89がオンにされると、低圧電源152が立ち上げられ、低圧の電圧が制御回路51、印刷制御回路58Y、58M、58C、58B、メモリ59Y、59M、59C、59B及び高圧電源150に印加される。続いて、前記制御回路51は、所定の初期設定を実行した後、定着器ドライバ61を駆動して、加熱ローラ49の表面温度が所定の値になるまでウォームアップを行う。
【0051】
そして、制御回路51は、インタフェース部60を介して前記ホストコンピュータからカラー画像信号が送信されるのを待機する。前記制御回路51は、カラー画像信号を受信すると、該カラー画像信号を色別に分解してイエローの画像データ、マゼンタの画像データ、シアンの画像データ、及びブラックの画像データを発生させ、前記イエローの画像データをメモリ59Yに、マゼンタの画像データをメモリ59Mに、シアンの画像データをメモリ59Cに、ブラックの画像データをメモリ59Bにそれぞれ格納する。
【0052】
続いて、カラー画像信号の受信が終了して印刷動作の起動が掛かると、制御回路51は、定着器ドライバ61を駆動して加熱ヒータ101を通電し、加熱ローラ49の表面温度を所定の値に上昇させる。
次に、前記制御回路51は、モータ駆動回路62を介してモータ63を駆動し、給紙ローラ42を回転させる。該給紙ローラ42の回転により記録媒体収容箱37の記録媒体21が1枚だけ繰り出され、シートガイド43、44によって案内される。制御回路51は、センサレシーバドライバ66を介して記録媒体21の前端をホトセンサ72によって検出すると、前記モータ63を駆動し、記録媒体21を検出位置から所定量搬送する。そして、記録媒体21の前端がレジストローラ70、71に到達すると、制御回路51は、前記モータ63を駆動して記録媒体21を更にわずかに搬送する。これにより、記録媒体21は、前端をレジストローラ70、71のローラの間に押し当ててわずかなループを形成し、該ループによって記録媒体21のスキューが矯(きょう)正される。
【0053】
次に、制御回路51は、モータ駆動回路62を介してモータ64を駆動し、第1〜第4の印刷機構P1〜P4の転写ローラ14Y、14M、14C、14B、、各感光体ドラム16、各帯電ローラ17、各現像ローラ19a、各スポンジローラ19c、駆動ローラ31、レジストローラ70、71及び吸着ローラ47をそれぞれ回転させるとともに、吸着帯電用電源56をオンにして吸着ローラ47に電圧を印加する。また、同時に、制御回路51は、モータ駆動回路62を介して定着器モータ65を駆動し、排出ローラ126、127及び搬送ローラ121を回転させるとともに、加熱ローラ49を矢印h方向に、加圧ローラ50を矢印i方向に、オイルローラ116を矢印j方向に、クリーニングローラ117を矢印k方向にそれぞれ回転(正方向に回転)させる。
【0054】
また、前記レジストローラ70、71は矢印方向に回転させられ、記録媒体21は、レジストローラ70、71によって媒体ガイド46に案内されながら搬送される。そして、記録媒体21の前端が吸着ローラ47と搬送ベルト20との間に到達すると、記録媒体21は吸着ローラ47と従動ローラ32cとの間の静電気力によって搬送ベルト20に吸着される。なお、記録媒体21の後端が弁別手段40から離れると、制御回路51はモータ駆動回路62を介してモータ63を停止させる。
【0055】
ところで、記録媒体21の前端が吸着ローラ47を通過した時点で、制御回路51は、帯電用電源54、DBバイアス電源53及びSPバイアス電源52をオンにして、帯電ローラ17、現像ローラ19a及びスポンジローラ19cに電圧を印加する。その結果、感光体ドラム16の表面はそれぞれ帯電ローラ17によって一様に、かつ、均一に帯電させられるとともに、スポンジローラ19c及び現像ローラ19aに所定の高圧の電圧が印加される。
次に、制御回路51は、メモリ59Yに指令を出し、1ライン分のイエローの画像データをメモリ59Yから読み出し、印刷制御回路58Yに送る。該印刷制御回路58Yは、制御回路51からの指令に従って、メモリ59Yから送られてきたイエローの画像データを、LEDヘッド13Yに送信することができる形に変えてLEDヘッド13Yに送る。該LEDヘッド13Yは、送られてきたイエローの画像データに対応するLEDアレイのLED素子を発光させ、感光体ドラム16の表面に1ライン分の静電潜像を形成する。このようにして、1ラインごとにメモリ59Yから送られてくるイエローの画像データに従って、順次感光体ドラム16の表面に静電潜像が形成され、副走査方向の長さ分のイエローの画像データに従って静電潜像が形成されると露光が終了する。
【0056】
続いて、前記静電潜像に現像ローラ19aによってイエローのトナーが付着させられ、イエローのトナー像が形成される。
そして、記録媒体21の前端が感光体ドラム16と転写ローラ14Yとの間の転写部に到達した時点で、制御回路51は転写用電源55Yをオンにする。これにより、感光体ドラム16上のイエローのトナー像は、転写ローラ14Yによって電気的に記録媒体21に転写される。すなわち、前記感光体ドラム16が回転させられるのに伴って、1ページ分のイエローのトナー像が順次記録媒体21に転写される。
【0057】
続いて、該記録媒体21の後端が前記転写部に到達した時点で、制御回路51は転写用電源55Yをオフにする。
前記搬送ベルト20は引続き走行させられ、記録媒体21は、画像形成カートリッジ12Yから画像形成カートリッジ12Mに送られ、該画像形成カートリッジ12Mによってマゼンタのトナー像が記録媒体21に転写される。
【0058】
そのために、制御回路51は、メモリ59Mに指令を出し、1ライン分のマゼンタの画像データをメモリ59Mから読み出し、印刷制御回路58Mに送る。該印刷制御回路58Mは、制御回路51からの指令に従って、メモリ59Mから送られてきたマゼンタの画像データを、LEDヘッド13Mに送信することができる形に変えてLEDヘッド13Mに送る。該LEDヘッド13Mは、送られてきたマゼンタの画像データに対応するLEDアレイのLED素子を発光させ、感光体ドラム16の表面に1ライン分の静電潜像を形成する。このようにして、1ラインごとにメモリ59Mから送られてくるマゼンタの画像データに従って、順次感光体ドラム16の表面に静電潜像が形成され、副走査方向の長さ分のマゼンタの画像データに従って静電潜像が形成されると露光が終了する。
【0059】
続いて、前記静電潜像に現像ローラ19aによってマゼンタのトナーが付着させられ、マゼンタのトナー像が形成される。
そして、記録媒体21の前端が感光体ドラム16と転写ローラ14Mとの間の転写部に到達した時点で、制御回路51は転写用電源55Mをオンにする。これにより、感光体ドラム16上のマゼンタのトナー像は、転写ローラ14Mによって電気的に記録媒体21に転写される。すなわち、前記感光体ドラム16が回転させられるのに伴って、1ページ分のマゼンタのトナー像がイエローのトナー像に重ねて順次記録媒体21に転写される。
【0060】
続いて、記録媒体21の後端が前記転写部に到達した時点で、制御回路51は転写用電源55Mをオフにする。
そして、記録媒体21は、画像形成カートリッジ12Mから画像形成カートリッジ12Cに送られ、該画像形成カートリッジ12Cによってシアンのトナー像が記録媒体21に転写される。
【0061】
そのために、制御回路51は、メモリ59Cに指令を出し、1ライン分のシアンの画像データをメモリ59Cから読み出し、印刷制御回路58Cに送る。該印刷制御回路58Cは、制御回路51からの指令に従って、メモリ59Cから送られてきたシアンの画像データを、LEDヘッド13Cに送信することができる形に変えてLEDヘッド13Cに送る。該LEDヘッド13Cは、送られてきたシアンの画像データに対応するLEDアレイのLED素子を発光させ、感光体ドラム16の表面に1ライン分の静電潜像を形成する。このようにして、1ラインごとにメモリ59Cから送られてくるシアンの画像データに従って、順次感光体ドラム16の表面に静電潜像が形成され、副走査方向の長さ分のシアンの画像データに従って静電潜像が形成されると露光が終了する。
【0062】
続いて、前記静電潜像に現像ローラ19aによってシアンのトナーが付着させられ、シアンのトナー像が形成される。
そして、記録媒体21の前端が感光体ドラム16と転写ローラ14Cとの間の転写部に到達した時点で、制御回路51は転写用電源55Cをオンにする。これにより、感光体ドラム16上のシアンのトナー像は、転写ローラ14Cによって電気的に記録媒体21に転写される。すなわち、前記感光体ドラム16が回転させられるのに伴って、1ページ分のシアンのトナー像がイエロー及びマゼンタのトナー像に重ねて順次記録媒体21に転写される。
【0063】
続いて、記録媒体21の後端が前記転写部に到達した時点で、制御回路51は転写用電源55Cをオフにする。
そして、記録媒体21は、画像形成カートリッジ12Cから画像形成カートリッジ12Bに送られ、該画像形成カートリッジ12Bによってブラックのトナー像が記録媒体21に転写される。
【0064】
そのために、制御回路51は、メモリ59Bに指令を出し、1ライン分のブラックの画像データをメモリ59Bから読み出し、印刷制御回路58Bに送る。該印刷制御回路58Bは、制御回路51からの指令に従って、メモリ59Bから送られてきたブラックの画像データを、LEDヘッド13Bに送信することができる形に変えてLEDヘッド13Bに送る。該LEDヘッド13Bは、送られてきたブラックの画像データに対応するLEDアレイのLED素子を発光させ、感光体ドラム16の表面に1ライン分の静電潜像を形成する。このようにして、1ラインごとにメモリ59Bから送られてくるブラックの画像データに従って、順次感光体ドラム16の表面に静電潜像が形成され、副走査方向の長さ分のブラックの画像データに従って静電潜像が形成されると露光が終了する。
【0065】
続いて、前記静電潜像に現像ローラ19aによってブラックのトナーが付着させられ、ブラックのトナー像が形成される。
そして、記録媒体21の前端が感光体ドラム16と転写ローラ14Bとの間の転写部に到達した時点で、制御回路51は転写用電源55Bをオンにする。これにより、感光体ドラム16上のブラックのトナー像は、転写ローラ14Bによって電気的に記録媒体21に転写される。すなわち、前記感光体ドラム16が回転させられるのに伴って、1ページ分のブラックのトナー像がイエロー、マゼンタ及びシアンのトナー像に重ねて順次記録媒体21に転写される。
【0066】
続いて、記録媒体21の後端が前記転写部に到達した時点で、制御回路51は転写用電源55Bをオフにする。
このように、各色のトナー像が記録媒体21に重ねて転写されてカラーのトナー像になる。そして、記録媒体21は、搬送ベルト20により除電ブラシ99に送られ、該除電ブラシ99によって除電される。その結果、記録媒体21は駆動ローラ31の上部で搬送ベルト20から離れ、ガイド部93によって案内されて定着器48に送られる。
【0067】
該定着器48において、加熱ローラ49は矢印h方向に、加圧ローラ50は矢印i方向にそれぞれ回転させられ、前記加熱ローラ49及び加圧ローラ50によってカラーのトナー像が記録媒体21に定着され、該記録媒体21上にカラー画像が形成される。
そして、定着器48による定着が終了すると、記録媒体21は搬送ローラ121によって搬送され、ガイド122〜125によって案内され、排出ローラ126、127に送られる。その後、記録媒体21は、排出ローラ126、127によって排出スタッカ部128aに排出される。なお、制御回路51は、ホトセンサ109が記録媒体21の後端を検出することによって、記録媒体21が排出されたことを知る。
【0068】
このようにして記録媒体21の排出が終了すると、制御回路51は、SPバイアス電源52、DBバイアス電源53及び帯電用電源54をオフにし、モータ駆動回路62を介してモータ64を停止させる。
次に、待機状態から印刷動作の起動が掛かり、前記画像記録装置11が印刷動作状態に置かれたときの前記定着器48の温度制御処理について説明する。
【0069】
図6は本発明の第1の実施の形態における定着器の動作を示すフローチャート、図7は本発明の第1の実施の形態における光沢度特性を示す図、図8は本発明の第1の実施の形態における定着率特性を示す図である。
図7はマゼンタのトナーを使用してトナー像を定着した場合の加熱ローラ49(図1)の表面温度Tr 及び加圧ローラ50の表面温度TP と光沢度との関係を、図8はマゼンタのトナーを使用してトナー像を定着した場合の前記各表面温度Tr 、TP と定着率との関係をそれぞれ示す。なお、AR1は光沢度がほぼ一定で、かつ、10以下になる領域、AR2は定着率がほぼ一定値以上になる領域である。
【0070】
図7に示される前記表面温度Tr 、Tp と光沢度との関係から、同じ光沢度を得ることができる表面温度Tr 、Tp の組合せを実験によって知ることができる。実験結果から、表面温度Tp に係数k(本実施の形態において0.5)を乗算することによって得られた値0.5Tp を前記表面温度Tr に加算し、その結果、評価用の値Tc
c =Tr +0.5Tp
を算出することができる。そして、該値Tc を一定の値にすると、光沢度がほぼ一定になることが分かる。
【0071】
また、定着率を一定値以上に維持しながら、光沢度を10以下にするためには、表面温度Tr 、Tp を領域AR1、AR2に収まるように制御すればよいことが分かる。したがって、光沢度を更に高くする必要がある場合は、値Tc が215〔℃〕になる領域に収まるように制御すればよい。
次に、前記定着器48の動作について説明する。
【0072】
まず、カラー画像信号の受信が終了して印刷動作の起動が掛かると、サーミスタ102によって現在の表面温度Tr が検出され、続いて、サーミスタ103によって現在の表面温度Tp が検出され、制御回路51(図5)は値Tc
c =Tr +0.5Tp
を算出する。
【0073】
ここで、値Tc は記録媒体21(図2)の厚さ、印刷速度等に応じてあらかじめ実験によって求められる。
例えば、75〔g/m2 〕の記録媒体21を8〔ppm〕の印刷速度で搬送して定着を行うためには、値Tc を210〔℃〕にすると、定着率を一定値以上に維持しながら光沢度を10以下にして良好な定着を行うことができる。
【0074】
そこで、前記値Tc と210〔℃〕とを比較し、値Tc が210〔℃〕より低い場合は、加熱ヒータ101を通電し、値Tc が210〔℃〕以上である場合は、加熱ヒータ101の通電を停止させる。
例えば、表面温度Tp が90〔℃〕である場合、表面温度Tr は、
Figure 0004008130
であるので、表面温度Tr が165〔℃〕に維持されるように制御される。
【0075】
また、表面温度Tp が80〔℃〕である場合、表面温度Tr は、
Figure 0004008130
であるので、表面温度Tr が170〔℃〕に維持されるように制御される。
【0076】
最後に印刷処理が終了したかどうかを判断し、印刷処理が終了した場合に温度制御を終了する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 現在の加熱ローラ49の表面温度Tr を検出する。
ステップS2 現在の加圧ローラ50の表面温度Tp を検出する。
ステップS3 各表面温度Tr 、Tp に基づいて値TC を算出する。
ステップS4 値TC が210〔℃〕以上であるかどうかを判断する。値TC が210〔℃〕以上である場合はステップS5に、値TC が210〔℃〕より低い場合はステップS6に進む。
ステップS5 加熱ヒータ101の通電を停止させる。
ステップS6 加熱ヒータ101を通電し、ステップS1に戻る。
ステップS7 印刷処理が終了したかどうかを判断する。印刷処理が終了した場合は処理を終了し、印刷処理が終了していない場合はステップS1に戻る。
【0077】
次に、前記定着器48によって定着を行ったときの表面温度Tr 、TP の変化について説明する。
図9は本発明の第1の実施の形態における定着器を使用して記録媒体に対して連続的に記録を行ったときの加熱ローラ及び加圧ローラの表面温度の変化を示す図である。なお、図において、横軸に時間を、縦軸に表面温度を採ってある。
【0078】
図において、Tr は加熱ローラ49(図1)の表面温度、Tp は加圧ローラ50の表面温度である。
図に示されるように、定着器48を立ち上げた後、定着器48の動作を停止させることなく複数の記録媒体21(図2)に対して連続的に記録を行うと、表面温度Tp は時間の経過とともにわずかずつ低くなるが、表面温度Tr は時間の経過とともにその分わずかずつ高くされる。
【0079】
図10は本発明の第1の実施の形態における定着器を使用して記録媒体に対して間欠的に記録を行ったときの加熱ローラ及び加圧ローラの表面温度の変化を示す図である。なお、図において、横軸に時間を、縦軸に表面温度を採ってある。
図において、Tr は加熱ローラ49(図1)の表面温度、Tp は加圧ローラ50の表面温度である。
【0080】
図に示されるように、定着器48を立ち上げた後、1枚の記録媒体21(図2)に対して記録を行うたびに定着器48の動作を停止させ、間欠的に記録を行うと、表面温度Tp は時間の経過とともにわずかずつ高くなるが、表面温度Tr は時間の経過とともにその分わずかずつ低くされる。なお、ページ間隔が長い場合にも、表面温度Tp は時間の経過とともにわずかずつ高くなるが、表面温度Tr は時間の経過とともにその分わずかずつ低くされる。
【0081】
このように、本実施の形態においては、表面温度Tp が変化しても、定着率を一定値以上に維持しながら光沢度を一定で、かつ、10以下にして良好な定着を行うことができる。したがって、カラー画像の光沢感が変化することがなく、画像品位を向上させることができる。しかも、オフセット現象を引き起こすのを防止することができる。
【0082】
また、加圧ローラ50に加熱ヒータを配設する必要がないので、消費電力が大きくなることがなく、定着器48のコストを低くすることができる。
さらに、表面温度Tp を高くすることによって、表面温度Tr を低くすることができるので、定着器48を立ち上げて表面温度Tr を上昇させるときの昇温時間を短くすることができる。
【0083】
ところで、前記サーミスタ103を加圧ローラ50の軸方向における中央部に配設すると、定着器48を長期間にわたって使用している間に、サーミスタ103の表面にトナー、紙粉等が付着し、加圧ローラ50の表面を摩耗させてしまうことがある。その場合、定着後の記録媒体21の表面にすじ状の汚れが形成されてしまう。そこで、一般に、前記サーミスタ103を加圧ローラ50の端部に配設するようにしている。
【0084】
ところが、幅の異なる記録媒体21に対して定着を行う場合は、記録媒体21によって加圧ローラ50の熱の奪われ方が軸方向において異なるので、記録媒体21の幅が狭い場合には、加圧ローラ50の軸方向における中央部と端部との間に温度差が生じてしまう。
図11は加圧ローラにおける表面温度の分布を示す図である。なお、図において、横軸に加圧ローラ50(図1)の軸方向における位置を、縦軸に加圧ローラ50の表面温度Tp を採ってある。
【0085】
図において、Tp1はA4判のように幅の広い記録媒体21(図2)に対して定着を行った場合の加圧ローラ50の表面温度Tp の値、Tp2はA5判のように幅の狭い記録媒体21に対して定着を行った場合の加圧ローラ50の表面温度Tp の値である。
このように、幅の狭い記録媒体21ほど中央部の表面温度Tp が低くなり、端部の表面温度Tp との温度差は大きくなる。
【0086】
そして、連続記録動作を行うと、加圧ローラ50上において記録媒体21が通過した領域の温度が徐々に低下するので、前記温度差は一層大きくなる。
したがって、加圧ローラ50の端部の表面温度Tp をサーミスタ103によって検出して前記第1の実施の形態のような制御を行っても、幅の狭い記録媒体21を使用して連続記録動作を行うと、カラー画像の光沢感が変化して画像品位を低下させたり、オフセット現象を引き起こしたりしてしまう。
【0087】
そこで、幅の狭い記録媒体21を使用して連続記録動作を行っても、カラー画像の光沢感が変化して画像品位を低下させたり、オフセット現象を引き起こしたりすることがないようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
【0088】
図12は本発明の第2の実施の形態におけるカラーの画像記録装置のブロック図、図13は本発明の第2の実施の形態における定着器の動作を示すフローチャートである。
この場合、制御回路51に媒体サイズ検出回路220が接続され、該媒体サイズ検出回路220によって記録媒体21(図2)の寸法、すなわち、媒体サイズを検出することができるようになっている。
【0089】
まず、カラー画像信号の受信が終了して印刷動作の起動が掛かると、媒体サイズ検出回路220によって媒体サイズが検出され、制御回路51は、検出された媒体サイズに基づいて記録媒体21の幅が狭いかどうかを判断する。なお、この場合、幅の狭い記録媒体21としてA5判の媒体サイズを、幅の広い記録媒体21としてA4判の媒体サイズを想定する。
【0090】
そして、第1の温度検出手段としてのサーミスタ102によって第1の定着部材及び第1のローラとしての加熱ローラ49(図1)の現在の表面温度Tr が検出され、続いて、第2の温度検出手段としてのサーミスタ103によって第2の定着部材及び第2のローラとしての加圧ローラ50の現在の表面温度Tp が検出され、制御回路51は値Tc
c =Tr +k・Tp ……(1)
を算出する。なお、係数kは、
0<k<1
とする。本実施の形態において、前記制御回路51の図示されない温度制御手段は、記録媒体21の幅が狭い場合、前記係数kを0.45とし、幅が広い場合、前記係数kを0.5とする。なお、前記係数kは実験によりあらかじめ求められる。
【0091】
例えば、記録媒体21の幅が狭い場合、表面温度Tp が90〔℃〕であるとき、表面温度Tr は、
Figure 0004008130
であるので、表面温度Tr が約170〔℃〕に維持されるように制御される。
【0092】
また、表面温度Tp が80〔℃〕であるとき、表面温度Tr は、
Figure 0004008130
であるので、表面温度Tr が174〔℃〕に維持されるように制御される。
【0093】
そして、記録媒体21の幅が広い場合、表面温度Tp が90〔℃〕であるとき、表面温度Tr は、
Figure 0004008130
であるので、表面温度Tr が165〔℃〕に維持されるように制御される。
【0094】
また、表面温度Tp が80〔℃〕であるとき、表面温度Tr は、
Figure 0004008130
であるので、表面温度Tr が170〔℃〕に維持されるように制御される。
【0095】
このように、記録媒体21の幅が狭い場合は、記録媒体21の幅が広い場合より加圧ローラ50の中央部の表面温度Tp が低くなるが、表面温度Tr が高めに維持されるように制御される。したがって、幅の狭い記録媒体21を使用して連続記録動作を行っても、カラー画像の光沢感が変化して画像品位を低下させたり、オフセット現象を引き起こしたりすることがない。
【0096】
本実施の形態においては、媒体サイズとしてA5判及びA4判の2種類を想定しているが、3種類以上を想定することもできる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 媒体サイズを検出する。
ステップS12 記録媒体21の幅が狭いかどうかを判断する。記録媒体21の幅が狭い場合はステップS13に、幅が狭くない場合はステップS14に進む。
ステップS13 係数kに0.45をセットする。
ステップS14 係数kに0.5をセットする。
ステップS15 現在の加熱ローラ49の表面温度Tr を検出する。
ステップS16 現在の加圧ローラ50の表面温度Tp を検出する。
ステップS17 各表面温度Tr 、Tp に基づいて値TC を算出する。
ステップS18 値TC が210〔℃〕以上であるかどうかを判断する。値TC が210〔℃〕以上である場合はステップS19に、値TC が210〔℃〕より低い場合はステップS20に進む。
ステップS19 加熱体としての加熱ヒータ101の通電を停止させる。
ステップS20 加熱ヒータ101を通電し、ステップS15に戻る。
ステップS21 印刷処理が終了したかどうかを判断する。印刷処理が終了した場合は処理を終了し、印刷処理が終了していない場合はステップS15に戻る。
【0097】
次に、前記第1、第2の実施の形態において、係数kを0.5にする理由について説明する。
そのために、前記式(1)において係数kの値を変化させたときの光沢度のばらつきを求めた実験結果について説明する。
図14は本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第1の図、図15は本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第2の図、図16は本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第3の図、図17は本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第4の図、図18は本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第5の図、図19は本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第6の図、図20は本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第7の図、図21は本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第8の図、図22は本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第9の図、図23は本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第10の図、図24は本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第11の図、図25は本発明の第1、第2の実施の形態における係数と光沢度のばらつきとの関係を示す第1の図、図26は本発明の第1、第2の実施の形態における係数と光沢度のばらつきとの関係を示す第2の図、図27は本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第1の図、図28は本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第2の図、図29は本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第3の図、図30は本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第4の図、図31は本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第5の図、図32は本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第6の図、図33は本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第7の図、図34は本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第8の図、図35は本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第9の図、図36は本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第10の図、図37は本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第11の図、図38は本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と光沢度のばらつきとの関係を示す図である。なお、図14〜24において、横軸に値Tc を、縦軸に光沢度を、図25において、横軸に係数kを、縦軸に光沢度のばらつきを採ってある。
【0098】
この場合、係数kを0.0〜1.0の間において0.1ずつ変化させるとともに、図27〜37に示されるように、加熱ローラ49(図1)の表面温度Tr を150〜175〔℃〕の範囲で、加圧ローラ50の表面温度Tp を80〜140〔℃〕の範囲でそれぞれ変化させ、値Tc を算出した。なお、図27〜37において、行方向に表面温度Tp が、列方向に表面温度Tr が採られ、値Tc が行及び列のマトリックスで表される。値TC の単位は〔℃〕である。
【0099】
そして、図14〜24に示されるように、表面温度Tr を155、165、175〔℃〕とし、表面温度Tp を80〜140〔℃〕の範囲で変化させたときの光沢度を図38に基づいて求め、前記各表面温度Tr ごとの光沢度の下限値a〜c及び上限値d〜fをプロットした。また、各下限値a〜c同士及び各上限値d〜f同士を線L1、L2で結ぶことによって、前記各表面温度Tr における光沢度のばらつきを求めた。
【0100】
次に、値TC を変化させ、光沢度が10を中心にしてばらつくときの、ばらつきの値を算出する。例えば、係数kを0.0にすると、図14に示されるように、光沢度が10を中心にして7〜13の範囲でばらつくようにした場合、ばらつきは6になる。
そして、前記係数kを0.0〜1.0の間において0.1ずつ変化させたときの光沢度のばらつきを求めると、係数kと光沢度のばらつきとの関係は図25及び26で示されるようになる。
【0101】
この場合、光沢度のばらつきは、係数kが0.4であるときに最も小さい。ところで、実際に記録された画像を目視した場合、光沢度のばらつきが3以下であると、光沢感は変化せず、画像品位が低下することはない。したがって、図25及び26から、係数kを0.2〜0.8にするのが好ましい。
ところで、係数kが決定されたとき、値TC 及び表面温度Tp に基づいて式(1)から表面温度Tr を算出することができるが、算出された表面温度Tr を目標温度にしたとき、実際の表面温度Tr と目標温度とは異なり、実際の表面温度Tr にばらつきが生じる。
【0102】
そこで、実際の表面温度Tr にばらつきが生じることを前提にして、光沢度のばらつきが最も小さくなるように係数kを選択するのが好ましい。
この場合、光沢度のばらつきの許容値をどのように設定するかによって係数kが選択される。例えば、実際の表面温度Tr の変化が5〔℃〕である場合、係数kが0.4であるときに光沢度のばらつきは2になり、係数kが0.5であるときに光沢度のばらつきは1になる。そこで、実際の表面温度Tr の変化及び光沢度のばらつきを総合的に判断し、係数kを0.5とする。
【0103】
次に、定着器48における温度特性について説明する。
図39は定着器の温度特性を示す第1の図、図40は定着器の温度特性を示す第2の図である。なお、図39及び40において、横軸に時間を、縦軸に表面温度を採ってある。また、実線は加熱ローラ49(図1)の表面温度Tr を、破線は加圧ローラ50の表面温度Tp を示す。
【0104】
定着器48において、加熱ローラ49及び加圧ローラ50が正常な場合、図39に示されるように、加熱ローラ49の表面温度Tr は、加圧ローラ50の表面温度Tp より高くなる。
ところが、前記各表面温度Tr 、Tp はサーミスタ102、103によって検出されるようになっているので、前記表面温度Tr 、Tp には、通常、ある程度の検出誤差が生じる。
【0105】
また、前記各実施の形態においては、サーミスタ102を加熱ローラ49に、サーミスタ103を加圧ローラ50に接触させて表面温度Tr 、Tp を検出するようになっているので、組立不良等によってサーミスタ102と加熱ローラ49とが接触していない場合、図40に示されるように、サーミスタ102によって検出された表面温度Tr が、サーミスタ103によって検出された表面温度Tp より低くなることがある。
【0106】
したがって、サーミスタ102によって検出された表面温度Tr が、サーミスタ103によって検出された表面温度Tp より低い場合には、何らかの原因によって表面温度Tr 、Tp が正確に検出されていない可能性が高い。
その場合、検出された表面温度Tr 、Tp に基づいて加熱ヒータ101の通電を制御すると、カラー画像の光沢感が変化して画像品位を低下させたり、オフセット現象を引き起こしたりすることがある。
【0107】
そこで、表面温度Tr 、Tp が正確に検出されていない可能性が高い場合に、定着器48に異常が発生したと判断することができるようにした本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
図41は本発明の第3の実施の形態におけるカラーの画像記録装置の要部を示す図、図42は本発明の第3の実施の形態におけるカラーの画像記録装置のブロック図、図43は本発明の第3の実施の形態におけるカラーの画像記録装置の動作を示すフローチャートである。
【0108】
この場合、図41に示されるように、第1の環境条件検出手段としての装置内温度センサ160、及び第2の環境条件検出手段としての装置内湿度センサ161が、カラーの画像記録装置11内における定着器48(図1)の熱の影響を受けない所定箇所、例えば、給紙ローラ42の上方に配設され、装置内温度センサ160及び装置内湿度センサ161は、画像記録装置11が置かれた環境の条件としての装置内温度及び装置内湿度を検出する。なお、本実施の形態においては、装置内温度センサ160及び装置内湿度センサ161によって装置内温度及び装置内湿度を検出するようになっているが、画像記録装置11の周囲の温度及び湿度を検出するようにすることもできる。
【0109】
そして、検出された装置内温度及び装置内湿度に基づいて、加熱ローラ49の目標温度が決定される。
次に、制御回路51は、第1の温度検出手段としてのサーミスタ102によって加熱ローラ49の表面温度Tr を検出し、第2の温度検出手段としてのサーミスタ103によって加圧ローラ50の表面温度Tp を検出して、加熱体としての加熱ヒータ101の通電制御処理を行い、前記表面温度Tr が目標温度に到達すると、目標温度保持処理を行う。
【0110】
そして、制御回路51は、サーミスタ102、103の検出誤差をαとしたとき、
p −Tr >|α|
である場合、何らかの原因によって表面温度Tr 、Tp が正確に検出されていないと判断し、加熱ヒータ101の通電を停止させて通電制御処理を終了し、画像記録装置11の動作を停止させ、図示されない表示手段によって定着器48に異常が発生したことを表示するとともに、ホストコンピュータに通知する。なお、
p −Tr ≧0
である場合に、何らかの異常が発生したと判断することもできる。
【0111】
このように、表面温度Tr 、Tp が正確に検出されていないと判断された場合、制御回路51は画像記録装置11の動作を停止させるので、カラー画像の光沢感が変化して画像品位を低下させたり、オフセット現象を引き起こしたりすることがない。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 装置内温度を検出する。
ステップS32 装置内湿度を検出する。
ステップS33 加熱ローラ49の目標温度を決定する。
ステップS34 加熱ローラ49の表面温度Tr を検出する。
ステップS35 加圧ローラ50の表面温度Tp を検出する。
ステップS36 加熱ヒータ101の通電制御処理を行う。
ステップS37 表面温度Tp から表面温度Tr を減算した値が検出誤差αの絶対値より大きいかどうかを判断する。前記値が前記絶対値より大きい場合はステップS39に、前記値が前記絶対値以下である場合はステップS38に進む。
ステップS38 表面温度Tr が目標温度に到達したかどうかを判断する。表面温度Tr が目標温度に到達した場合はステップS43に進み、到達していない場合はステップS34に戻る。
ステップS39 加熱ヒータ101の通電を停止させる。
ステップS40 通電制御処理を終了する。
ステップS41 画像記録装置11の動作を停止させる。
ステップS42 定着器48に異常が発生したことをホストコンピュータに通知する。
ステップS43 目標温度保持処理を行う。
【0112】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。
図44は定着器の温度特性を示す第3の図、図45は本発明の第4の実施の形態におけるカラーの画像記録装置の動作を示すフローチャートである。なお、図44において、横軸に時間を、縦軸に表面温度を採ってある。また、実線は第1の定着部材及び第1のローラとしての加熱ローラ49(図1)の表面温度Tr を、破線は第2の定着部材及び第2のローラとしての加圧ローラ50の表面温度Tp を示す。
【0113】
ところで、第1の温度検出手段としてのサーミスタ102によって検出された表面温度Tr と、第2の温度検出手段としてのサーミスタ103によって検出された表面温度Tp との温度差が、図44に示されるように、異常に大きくなることがある。
そこで、制御回路51(図42)は、設定値をTE としたときに、
|Tr −Tp |>TE
である場合に、何らかの原因によって表面温度Tr 、Tp が正確に検出されていないと判断し、加熱体としての加熱ヒータ101の通電を停止させて通電制御処理を終了し、画像記録装置11(図41)の動作を停止させ、図示されない表示手段によって定着器48に異常が発生したことを表示するとともに、ホストコンピュータに通知する。
【0114】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS51 装置内温度を検出する。
ステップS52 装置内湿度を検出する。
ステップS53 加熱ローラ49の目標温度を決定する。
ステップS54 加熱ローラ49の表面温度Tr を検出する。
ステップS55 加圧ローラ50の表面温度Tp を検出する。
ステップS56 加熱ヒータ101の通電制御処理を行う。
ステップS57 表面温度Tr から表面温度Tp を減算した値の絶対値が設定値TE より大きいかどうかを判断する。前記絶対値が設定値TE より大きい場合はステップS59に、前記絶対値が設定値TE 以下である場合はステップS58に進む。
ステップS58 表面温度Tr が目標温度に到達したかどうかを判断する。表面温度Tr が目標温度に到達した場合はステップS63に進み、到達していない場合はステップS54に戻る。
ステップS59 加熱ヒータ101の通電を停止させる。
ステップS60 通電制御処理を終了する。
ステップS61 画像記録装置11の動作を停止させる。
ステップS62 定着器48に異常が発生したことをホストコンピュータに通知する。
ステップS63 目標温度保持処理を行う。
【0115】
なお、前記各実施の形態においては、感光体ドラム16に静電潜像を形成する手段としてLEDヘッド13Y、13M、13C、13Bが使用されるが、レーザ、液晶シャッター等を使用することができる。
また、前記各実施の形態においては、表面温度Tr 、Tp に基づいて加熱ヒータ101の通電を制御しているが、加熱ローラ49及び加圧ローラ50の近傍の温度に基づいて加熱ヒータ101の通電を制御することもできる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0116】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、定着器制御装置においては、加熱体を備えた第1の定着部材と、前記加熱体を備えず、前記第1の定着部材から熱が伝達される第2の定着部材と、前記第1の定着部材の温度を検出する第1の温度検出手段と、前記第2の定着部材の温度を検出する第2の温度検出手段と、前記第1、第2の定着部材の各温度に基づいて、前記加熱体の通電を制御して前記第1の定着部材の温度を制御する温度制御手段とを有する。
そして、該温度制御手段は、前記第1の定着部材の温度をTr とし、前記第2の定着部材の時間の経過とともに変化する温度をTp とし、係数をkとしたとき、値Tc
c =Tr +k・Tp (0<k<1)
が一定の値になるように前記加熱体の通電を制御する。
【0117】
この場合、第1、第2の温度検出手段によって検出された温度に基づいて、前記加熱体の通電を制御して前記第1の定着部材の温度が制御されるので、加熱体を備えない第2の定着部材の温度が変化しても、定着率を一定値以上に維持しながら、光沢度を一定で、かつ、所定の値以下にして良好な定着を行うことができる。したがって、カラー画像の光沢度が変化することがなく、画像品位を向上させることができる。しかも、オフセット現象を引き起こすのを防止することができる。
【0118】
また、第2の定着部材に加熱体を配設する必要がないので、消費電力が大きくなることがなく、定着器のコストを低くすることができる。
さらに、第2の定着部材の温度を高くすることによって、第1の定着部材の温度を低くすることができるので、定着器を立ち上げて第1の定着部材の温度を上昇させるときの昇温時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるカラーの画像記録装置を示す第1の図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるカラーの画像記録装置を示す第2の図である。
【図3】従来の定着器を使用して記録媒体に対して連続的に記録を行ったときの加熱ローラ及び加圧ローラの表面温度の変化を示す図である。
【図4】従来の定着器を使用して記録媒体に対して間欠的に記録を行ったときの加熱ローラ及び加圧ローラの表面温度の変化を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるカラーの画像記録装置のブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における定着器の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態における光沢度特性を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における定着率特性を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における定着器を使用して記録媒体に対して連続的に記録を行ったときの加熱ローラ及び加圧ローラの表面温度の変化を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における定着器を使用して記録媒体に対して間欠的に記録を行ったときの加熱ローラ及び加圧ローラの表面温度の変化を示す図である。
【図11】加圧ローラにおける表面温度の分布を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態におけるカラーの画像記録装置のブロック図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態における定着器の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第1の図である。
【図15】本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第2の図である。
【図16】本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第3の図である。
【図17】本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第4の図である。
【図18】本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第5の図である。
【図19】本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第6の図である。
【図20】本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第7の図である。
【図21】本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第8の図である。
【図22】本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第9の図である。
【図23】本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第10の図である。
【図24】本発明の第1、第2の実施の形態における評価用の値と光沢度との関係を示す第11の図である。
【図25】本発明の第1、第2の実施の形態における係数と光沢度のばらつきとの関係を示す第1の図である。
【図26】本発明の第1、第2の実施の形態における係数と光沢度のばらつきとの関係を示す第2の図である。
【図27】本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第1の図である。
【図28】本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第2の図である。
【図29】本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第3の図である。
【図30】本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第4の図である。
【図31】本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第5の図である。
【図32】本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第6の図である。
【図33】本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第7の図である。
【図34】本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第8の図である。
【図35】本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第9の図である。
【図36】本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第10の図である。
【図37】本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と評価用の値との関係を示す第11の図である。
【図38】本発明の第1、第2の実施の形態における表面温度と光沢度のばらつきとの関係を示す図である。
【図39】定着器の温度特性を示す第1の図である。
【図40】定着器の温度特性を示す第2の図である。
【図41】本発明の第3の実施の形態におけるカラーの画像記録装置の要部を示す図である。
【図42】本発明の第3の実施の形態におけるカラーの画像記録装置のブロック図である。
【図43】本発明の第3の実施の形態におけるカラーの画像記録装置の動作を示すフローチャートである。
【図44】定着器の温度特性を示す第3の図である。
【図45】本発明の第4の実施の形態におけるカラーの画像記録装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
21 記録媒体
48 定着器
49 加熱ローラ
50 加圧ローラ
51 制御回路
61 定着器ドライバ
101 加熱ヒータ
102、103 サーミスタ
116 オイルローラ
r 、Tp 表面温度

Claims (9)

  1. (a)加熱体を備えた第1の定着部材と、
    (b)前記加熱体を備えず、前記第1の定着部材から熱が伝達される第2の定着部材と、
    (c)前記第1の定着部材の温度を検出する第1の温度検出手段と、
    (d)前記第2の定着部材の温度を検出する第2の温度検出手段と、
    (e)前記第1、第2の定着部材の各温度に基づいて、前記加熱体の通電を制御して前記第1の定着部材の温度を制御する温度制御手段とを有するとともに、
    (f)該温度制御手段は、前記第1の定着部材の温度をTr とし、前記第2の定着部材の時間の経過とともに変化する温度をTp とし、係数をkとしたとき、値Tc
    c =Tr +k・Tp (0<k<1)
    が一定の値になるように前記加熱体の通電を制御することを特徴とする定着器制御装置。
  2. (a)加熱体を備えた第1のローラと、
    (b)前記加熱体を備えず、前記第1のローラと接触させて配設された第2のローラと、
    (c)前記第1のローラの表面温度を検出する第1の温度検出手段と、
    (d)前記第2のローラの表面温度を検出する第2の温度検出手段と、
    (e)前記第1、第2のローラの各表面温度に基づいて、前記加熱体を選択的に通電して第1のローラの表面温度を制御する温度制御手段とを有するとともに、
    (f)該温度制御手段は、前記第1のローラの表面温度をTr とし、前記第2のローラの時間の経過とともに変化する表面温度をTp とし、係数をkとしたとき、値Tc
    c =Tr +k・Tp (0<k<1)
    が一定の値になるように前記加熱体の通電を制御することを特徴とする定着器制御装置。
  3. 前記係数kは0.5である請求項1又は2に記載の定着器制御装置。
  4. 前記記録媒体の幅が狭い場合は、記録媒体の幅が広い場合より前記係数kが小さくされる請求項1又は2に記載の定着器制御装置。
  5. 前記第1の定着部材の温度をTr とし、前記第2の定着部材の温度をTp としたとき、
    p −Tr ≧0
    である場合に、定着器に異常が発生したと判断する請求項1に記載の定着器制御装置。
  6. 前記第1の定着部材の温度をTr とし、前記第2の定着部材の温度をTp とし、前記第1、第2の温度検出手段の検出誤差をαとしたとき、
    p −Tr >|α|
    である場合に、定着器に異常が発生したと判断する請求項1に記載の定着器制御装置。
  7. 前記第1の定着部材の温度をTr とし、前記第2の定着部材の温度をTp とし、設定値をTE としたとき、
    |Tr −Tp |>TE
    である場合に、定着器に異常が発生したと判断する請求項1に記載の定着器制御装置。
  8. 印刷機構において、トナー像を形成して記録媒体に転写し、定着器において、記録媒体上のトナー像を定着させて画像を記録する画像記録装置において、
    (a)加熱体によって加熱される定着部材と、
    (b)前記加熱体を備えず、前記定着部材から熱が伝達される被加熱部材と、
    (c)前記定着部材の温度を検出する第1の温度検出手段と、
    (d)前記被加熱部材の温度を検出する第2の温度検出手段と、
    (e)前記定着部材及び被加熱部材の各温度に基づいて、前記加熱体の通電を制御する温度制御手段とを有するとともに、
    (f)該温度制御手段は、前記定着部材の温度をTr とし、前記被加熱部材の時間の経過とともに変化する温度をTp とし、係数をkとしたとき、値Tc
    c =Tr +k・Tp (0<k<1)
    が一定の値になるように前記加熱体の通電を制御することを特徴とする画像記録装置。
  9. 前記温度制御手段は、前記被加熱部材の温度が低下した場合、前記加熱体への通電を増加させる請求項8に記載の画像記録装置。
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