JP4007108B2 - アイロン - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は衣類等のしわ伸ばしを行なうアイロンに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種のアイロンは、図４に示すように、構成されていた。以下その構成について説明する。
【０００３】
ヒータ２２によって加熱されるベース２１と、前記ヒータ２２への通電を制御して前記ベース２１を任意の温度に調節するサーモスタット２５と、上部に握り部２４を形成している把手２３と、前記ベース２１の上方に断熱板を介して水タンク２７を有している。そして、握り部２４の上面及び下面後方を握り部２４に対してほぼ垂直に傾斜させるとともに、握り部２４の中央下側に温度調節を行なうために操作部２６を配設し、サーモスタット２５と連結して回動自在に構成している。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の構成では、アイロン掛けを行う衣類に適した温度に調節するために、操作部２６を回動させて温度設定するようにしているが、使い勝手をよくするように小型化にするために握り部２４の上面及び下面後方を後下がりに傾斜させると、握り部２４の中央下側に操作部２６があるために、握り部２４の下方に配設されている操作部２６までの空間が少なく、アイロン掛け時に握り部２４を把持している手が操作部２６に触れやすい構成となる。
【０００５】
その結果、操作部２６を不用意に回動して、設定温度が変更される恐れがあり、設定温度が高く変更されると衣類を傷め、逆に設定温度が低く変更されるとしわ伸ばし効果が低下して、効率よくアイロン掛け作業を行うことができず、使い勝手が悪いという問題があった。
【０００６】
また、アイロン掛け時に温度を再調整するとき、操作部２６の温度が高く使い勝手が悪いという問題があった。
【０００７】
また、操作部２６を握り部２４の前方に位置させると、サーモスタット２５と連結している構成があるために水タンクの容量が少なくなり、使い勝手が悪いという問題があった。
【０００８】
本発明は、上記課題を解決するもので、設定温度の不用意な変更を防止して使い勝手をよくし、温度を再調整するときの操作を容易にすることを目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、握り部の上面及び下面後方を後下がりに傾斜させ、温度調節部を握り部中央より後方に配設するとともに、温度調節部の後方に空間部を設け、さらに、温度調節部は、サーモスタットと連係させた連結部と、前記連結部の外周部に設けた操作部とを有し、前記連結部と操作部との間に空隙を有したものである。
【００１０】
これにより、アイロンを小型化しても水タンクの容量が減少することがなく、かつ、握り部や握り部後方を把時しても、不用意に設定温度が変更されることがないので、使い勝手をよくして効率よくアイロン掛け作業を行うことができる。さらに、空隙の断熱作用により、操作部の温度上昇を低く抑えることができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は、ヒータによって加熱されるベースと、前記ベースの上方に配設し握り部を有した把手と、前記ヒータへの通電を制御して前記ベースを任意の温度に調節するサーモスタットと、前記サーモスタットによって調節されるベースの温度を設定する温度調節部とを具備し、前記握り部の上面及び下面後方を後下がりに傾斜させ、前記温度調節部を前記握り部中央より後方に配設するとともに、前記温度調節部の後方に空間部を形成し、前記温度調節部は、前記サーモスタットと連係させた連結部と、前記連結部の外周部に設けた操作部とを有し、前記連結部と前記操作部の間に空隙を有したものであり、アイロンを小型化しても、不用意に設定した温度が変更されることなく、使い勝手をよくして効率よくアイロン掛け作業を行うことができる。また、温度調節部を連結部と操作部の二重構造にすることにより、連結部の熱を操作部に伝わりにくくし、操作部の温度上昇を低く抑えて、再設定時の操作を容易にすることができる。さらに、空隙の断熱作用により、操作部の温度上昇をさらに低く抑えて、再設定時の操作を容易にすることができる。
【００１２】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。
【００１３】
（実施例１）
図１に示すように、１はヒータ２によって加熱されるベース、１９はベース１の上方に断熱板を介して配置した貯水用の水タンク、３はベース１の上方に配設し握り部４を有した把手、５はヒータ２への通電を制御してベース１を任意の温度に調節するサーモスタット、６はサーモスタット５によって調節されるベース１の温度を設定する温度調節部で、握り部４の上面及び下面後方を後下がりに傾斜させ、温度調節部６を握り部４中央より後方に配設するとともに、温度調節部６の後方に空間部７を有している。
【００１４】
８はベース１の後方に設けた受電部で、ヒータ２と接続された一対の受電端子９を後方に向かって設けている。１０はアイロン本体を載置するスタンドで、ベース１を下向きにして前上がりに傾斜させて載置する載置部１１と、この載置部１１に回動自在に取り付けてベース１を支持するローラー１２と、受電端子９と接続する商用電源に接続された電極１３と、この電極１３を覆うとともに、前記受電端子９を貫通させる孔１４を設けた給電部１５を有している。
【００１５】
上記構成において動作を説明すると、アイロン掛けをするときは、使用者はアイロン掛けをする衣類に合わせた温度に設定するために、アイロン本体に設けた温度調節部６を回動させて任意の温度に調節する。
【００１６】
温度設定後、使用者は握り部４を把持してアイロン掛けを行うが、温度調節部６が握り部４中央より後方に位置しているので、作業中に不用意に温度調節部６に触れることなく、設定された温度で効率よくアイロン掛けをすることができるとともに、使い勝手をよくするように小型化にするために握り部４の上面及び下面後方を後下がりに傾斜させていても、温度調節部６の後方に指等が入る空間部７があるため、温度調節部６に触れることなく、握り部４の把持を良好にして取り扱い性をよくすることができる。また、この実施例では、コードレスアイロンについて説明したが、コード付きアイロンについてもあてはまることは言うまでもない。
【００１７】
（実施例２）
図２および図３に示すように、温度調節部６は、サーモスタットと連係した連結部１６と、この連結部１６の外周に設けた操作部１７の二重構造とし、連結部１６と操作部１７の間に空隙１８を有する構成としたものである。他の構成は実施例１と同じである。
【００１８】
これにより、二重構造の間の空隙１８の断熱作用のため、操作部１７の温度上昇を低く抑えて、再設定時の操作を容易にすることができ、アイロン掛け作業を効率よく行うことができる。
【００１９】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項１に記載の発明によれば、握り部や握り部後方を把時しても、アイロンを小型化にしても不用意に設定温度が変更されることなく、使い勝手をよくして効率よくアイロン掛け作業を行うことができる。また、温度調節部の操作部の温度上昇を抑えることで、温度の再設定時の操作を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の第１の実施例のアイロンの要部を断面で示した側面図
【図２】 本発明の第２の実施例のアイロンの温度調節部の上面図
【図３】 同温度調節部の図２におけるＡ−Ａ部分拡大断面図
【図４】 従来のアイロンの側面図
【符号の説明】
１ ベース
２ ヒータ
３ 把手
４ 握り部
５ サーモスタット
６ 温度調節部
７ 空間部
１６ 連結部
１７ 操作部
１８ 空隙

Claims (1)

1. ヒータによって加熱されるベースと、前記ベースの上方に配設し握り部を有した把手と、前記ヒータへの通電を制御して前記ベースを任意の温度に調節するサーモスタットと、前記サーモスタットによって調節されるベースの温度を設定する温度調節部とを具備し、前記握り部の上面及び下面後方を後下がりに傾斜させ、前記温度調節部を前記握り部中央より後方に配設するとともに、前記温度調節部の後方に空間部を形成し、前記温度調節部は、前記サーモスタットと連係させた連結部と、前記連結部の外周部に設けた操作部とを有し、前記連結部と前記操作部の間に空隙を有したアイロン。

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