JP4006771B2 - 遠心濾過装置の運転管理方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、濾過装置の運転管理方法に関し、詳しくは、運転状態の各種の変化を容易に把握することが出来かつ精度良く対策を講じることが出来る様に改良された濾過装置の運転管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、固液分離に際し、遠心濾過装置が広く使用されている。遠心濾過装置においては、一定条件で原料液を給液し、給液開始から濾過残渣堆積層除去までの濾過操作を1バッチとして複数バッチの濾過操作を繰り返し行い、そして、例えば、瀘材の閉塞状態の把握、瀘材の交換時期の予測などのため、遠心濾過装置の運転状態が管理されている。
【0003】
遠心濾過装置の運転状態の管理においては、通常、良好な濾過を効率良く行うため、随時濾過速度を測定し、濾過速度が遅くなった場合には、瀘材を交換して濾過速度の回復を行っている。また、瀘液の濁りが発見された場合は、濾過を中断して瀘材の点検を行っている。
【0004】
上記の濾過速度の測定の一つの方法として、濾過された液の流路に流量計を設置し、流速を読取る方法が考えられるが、通常、流量の変化が大きいことを反映して上記流路の配管は太径のものが使用されている。従って、斯かる配管に適した流量計を使用した場合は、その測定精度が悪く、遠心濾過装置の運転状態の管理には不十分である。
【0005】
また、上記の濾過速度の測定の他の方法は、例えば、一定時間の間に濾過された液を容器に採り、容積または重量を計量する方法、濾過装置への液の供給速度を調節して平衡となる供給速度を求めて濾過速度を求める方法などがあるが、何れの方法も担当者が立会で測定する必要がある。
【0006】
しかしながら、上記の担当者が立ち合う方法は、現場において省力化が図られている現在においては、労力の面で非常に大きな犠牲を伴うため、通常、必要な時しか行なうのが困難である。しかしながら、必要な時のみ不定期に測定した測定値では、断片的な状態の把握しか出来ず、日常の遠心濾過装置の運転状態の管理には不十分である。しかも、リアルタイムな運転管理が出来ないという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、運転状態の各種の変化を容易に把握することが出来かつ精度良く対策を講じることが出来る様に改良された濾過装置の運転管理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の要旨は、遠心濾過装置に一定条件で原料液を給液し、給液開始から濾過残渣堆積層除去までの濾過操作を1バッチとして複数バッチの濾過操作を繰り返し行う濾過装置の運転において、遠心濾過装置の運転状態を管理するに当たり、給液開始から液面が一定の高さに至る迄の時間を各バッチ毎に測定し、得られた測定値の変化を管理指標として利用することを特徴とする遠心濾過装置の運転管理方法に存する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、遠心濾過装置に一定条件で原料液を給液し、給液開始から液面が一定の高さに至る迄の時間を測定し、得られた測定値の変化を管理指標として利用することから成る。
【0010】
上記の遠心濾過装置としては、公知のものが使用できる。遠心濾過装置の場合、液面は、回転軸と平行なほぼ円筒形となり、液面高さは、瀘材表面から回転軸方向に向かう距離として計算される。したがって、液面方向は、概ね鉛直方向となり、液面高さは、水平方向の距離として計算される。
【0011】
濾過装置に使用される瀘材としては、公知のものが使用でき、例えば、金属製網、繊維織物、繊維不織布、紙などが挙げられ、濾過される液に含まれる固体粒子の粒度、液の粘度、液の化学的性質などを考慮して適宜選択される。
【0012】
本発明において適用される原料液としては、液体中に固形粒子を含む液体であれば特に限定されないが、例えば、石油系燃料を使用するボイラー等の排ガス煙道中に設けられた集塵器などにより捕集された燃焼灰を水溶液中に混合し、金属成分を溶解した後のカーボン粒子を含有するスラリー液が挙げられる。斯かるスラリー液は、原料組成、途中の処理工程の変動により、カーボンの粒度分布および含有率などの組成が時間と共に変動することが多い。
【0013】
本発明において、濾過操作とは、通常、瀘材交換後または濾過残渣堆積層除去後、遠心濾過槽を所定の回転速度に駆動した後、給液開始し、濾過を継続し、濾過残渣堆積層を除去する迄の操作をいい、斯かる1連の操作を1バッチという。濾過操作は、瀘材を交換した後、次の瀘材を交換するまでの間に、通常、複数バッチが繰り返される。この際、濾過残渣堆積層を除去しても瀘材が閉塞して濾過効率が実用性を確保出来なくなった場合、または、瀘材の一部が破損して、瀘別すべき固体粒子が通過して瀘別機能が損なわれた場合は、瀘材を交換する。
【0014】
本発明は、斯かる複数バッチの濾過操作を繰り返す際、濾過装置の運転状態を管理する方法を提供する。すなわち、各バッチ毎に一定の濾過条件で濾過を行う場合、給液開始からの液面位が一定の高さに至る迄の時間(以下、満杯時間という)を測定し、満杯時間の変化により濾過状態を把握し、種々の対策を講ずる方法である。
【0015】
上記濾過条件は、特に限定されるものではないが、その内、給液速度は、通常、瀘材交換直後の測定において満杯時間が数分〜1時間、好ましくは5〜30分、より好ましくは5〜20分の範囲になる様に設定される。また、濾過条件の内、回転速度は、当該装置の仕様に基づき適宜設定される。しかしながら、給液速度、回転速度などの条件は、一旦設定した後は、満杯時間の有効利用の観点から、同じ種類の瀘材を使用する間は変更しないのが好ましい。
【0016】
満杯時間の測定の方法は、給液開始から液面が一定の高さに至る迄の時間をストップウォッチを利用して測定することも出来るが、液面検知器を使用して自動的に測定するのが好ましい。斯かる液面感知器は、濾過槽内に滞留する液の液面が濾過装置の瀘材表面から一定の高さまで上昇したとき、その液面の到達を感知するための装置であり、満杯の到達を音などにより知らせるだけのものであってもよいが、到達までの時間を自動記録できるものが好ましい。
【0017】
また、その検知する方法および原理は、特に制限されないが、例えば、液との接触または液の近接による導電性、浮力、電界、磁界などの強度変化を利用する方法が挙げられる。
【0018】
上記液面検知器の設置位置は、特に限定されないが、通常、濾過装置中の滞留液がオーバーフローする直前の高さ近辺とされる。しかしながら、必要により更に低い位置でもよい。なお、本発明の方法を実施する場合は、満杯時間の有効利用の観点から、途中でその高さ等の位置を変更しないのが好ましい。
【0019】
本発明において、原料液を固定速度で供給する場合の満杯時間を上記の液面検知器を使用して測定する時期は、瀘材を交換した後、または、濾過を行った後の濾過残渣堆積層除去の後の濾過を開始する時である。濾過残渣堆積層が堆積した後では、濾過残渣堆積層の影響により、瀘材の閉塞状況を正確に測定できず、運転管理に利用することが困難である。
【0020】
上記の様にして測定して得られる満杯時間は、原料液組成が一定の場合は濾過残渣堆積層の除去を繰り返すに従って、通常、次第に短くなる。本発明の管理方法は、この様な満杯時間を測定毎に記録し、好ましくは、例えば、満杯時間を瀘材交換の時からの累積濾過時間、経過日数などを横軸とするグラフ上にプロットすることにより行うことが出来るため、上記の測定の頻度は、各バッチの全てについて行うのが好ましい。
【0021】
上記の様にして満杯時間をグラフ上にプロットすると、多くの場合、図1の(a)、(b)、(c)に示すの様なパターンに分類される。
【0022】
上記の(a)のパターンの場合は、通常、頻繁に現われる標準的な場合であり、満杯時間は、濾過残渣堆積層の除去を繰り返すに従って次第に短くなり、終には、濾過速度が遅すぎるため実用的でなくなる。このような場合は、瀘材そのものを交換することにより瀘加速度を回復することが出来る。瀘材および原料液が同種のものである場合、濾過時間の低下の傾向は、異状が無い場合はほぼ同じパターンを呈するため、瀘材を交換すべき時期を一定の濾過速度に低下する時期とすれば、交換すべき時期は、短い期間のプロットの傾向を延長することにより、予想することが出来る。
【0023】
上記(b)のパターンの場合は、満杯時間が急に前バッチより長くなる場合である。この様な場合は、瀘材の一部が破損したか、原料液の固体粒子含有量が急に低下したことが予想される。
【0024】
瀘材が破損した場合は、その破損部分では、液が素通りするため、全体として通液速度が速くなるため、満杯になり難くなって満杯時間が長くなるか、極端な場合は満杯にならない。この様な現象が現われた場合は、液と共に固体粒子が漏出し、濾過が完全に行なわれないため、瀘液の濁度を調査することにより、確認することが出来、瀘材が破損している場合は瀘材を交換する。上記の調査により、瀘材の破損でないことが確認された場合は、原料液の濃度低下など組成の変化の可能性が示唆される。原料液の組成の変動は、前記のスラリーを濾過する場合にも起り得る。
【0025】
上記の(c)のパターンの場合は、濾過時間が急に大幅に低下する場合である。この様な場合は、瀘材の閉塞の程度が急に高くなった場合であり、例えば、原料液の組成が急変し、例えば、固体粒子の大きさが瀘材の孔径との関係で瀘材の孔を閉塞し易い組成に変化した場合、濃度が急に大きくなった場合が推測される。この様な場合は、濾過すべき液の製造工程を調査する必要があることが示唆される。。この様な例としては、前記のスラリーを濾過する場合にも起り得る。
【0026】
実際には、上記の(a)、(b)及び(c)のパターン以外にも、種々の変形が現われる可能性はあるが、パターンの変化、すなわち、満杯時間の変化の仕方が異なれば、それなりに、何等かの濾過状況の変化があることを示唆するものであり、それぞれそのプロットのパターンに応じて原因の追求を行う契機として役立つ。
【0027】
【発明の効果】
この様に、本発明における満杯時間は、瀘材の表面に濾過残渣が除去された状態を出発点として測定された値であり、濾過残渣の堆積による影響が少ないため、瀘材自身の濾過状態を主に示すパラメーターとして利用することが出来る。
【0028】
特に、満杯時間の測定を前記のような自動記録方式の液面検知器を使用する場合は、格別の労力なしに測定することが出来るため、各バッチの満杯時間を容易に且つ継続的に測定することが出来、その値の変化を評価することにより、濾過工程に関連する種々の状況を精密に把握し、各状態に対して的確な対応策を講ずることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により、累積濾過時間に対する満杯時間の変化をプロットした代表的なパターンを示す図
(a):通常、頻繁に現われる標準的な場合
(b):満杯時間が急に前バッチより長くなる場合
(c):濾過時間が急に大幅に低下する場合
Claims (1)
- 遠心濾過装置に一定条件で原料液を給液し、給液開始から濾過残渣堆積層除去までの濾過操作を1バッチとして複数バッチの濾過操作を繰り返し行う濾過装置の運転において、遠心濾過装置の運転状態を管理するに当たり、給液開始から液面が一定の高さに至る迄の時間を各バッチ毎に測定し、得られた測定値の変化を管理指標として利用することを特徴とする遠心濾過装置の運転管理方法。
Priority Applications (1)
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JP33298996A JP4006771B2 (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | 遠心濾過装置の運転管理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP33298996A JP4006771B2 (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | 遠心濾過装置の運転管理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10156114A JPH10156114A (ja) | 1998-06-16 |
JP4006771B2 true JP4006771B2 (ja) | 2007-11-14 |
Family
ID=18261065
Family Applications (1)
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JP33298996A Expired - Fee Related JP4006771B2 (ja) | 1996-11-28 | 1996-11-28 | 遠心濾過装置の運転管理方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP4006771B2 (ja) |
-
1996
- 1996-11-28 JP JP33298996A patent/JP4006771B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10156114A (ja) | 1998-06-16 |
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