JP4006115B2 - 電子素子の放熱構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、中央演算処理装置(CPU)などの電子素子を冷却するための放熱構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近では、CPUなどの電子素子の高速化、大容量化によってその発熱量が多くなってきており、それに伴って温度上昇による誤動作や破損などを回避するために、より効果的に放熱・冷却することが求められるようになってきている。コンピュータやサーバーなどは、可及的に小型であることが要求されるので、電子素子の温度上昇を防ぐためには、冷却よりもむしろ放熱の手段が採用されている。例えば、CPUなどの電子素子にヒートシンクを重ねて取り付け、さらには空冷ファンを取り付けて熱放散を積極化している。
【0003】
後者の構造は、電力の消費や騒音などの問題があり、これに対して前者の自然空冷をおこなう構造ではそのような不都合が生じない。しかしながら最近では、その自然空冷による放熱量を超える発熱量の電子素子が使用されるようになってきている。そこで、各種の部品を取り付けるベースを兼ねる金属板にそれよりも厚い金属ブロックを取り付け、その金属ブックに電子素子を密着させた構成の放熱構造が開発されている。その一例が第2807415号特許公報に記載されている。この公報に記載された構造は、ヒートパイプの一端部を、電子素子を取り付けた金属板に沿わせて配置し、かつそのヒートパイプの他方の端部を金属板に密着させた構造である。
【0004】
また、ヒートパイプを使用した他の放熱構造が、米国特許第5339214号明細書に記載されている。これは、電子素子を取り付けた金属ブロックの下面側にヒートパイプの一端部を密着させ、そのヒートパイプの他方の端部を金属ブロックから離れる方向に延ばすととともに、その端部を多数のフィンを有するヒートシンクに連結した構造である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前者の第2807415号特許公報に記載された構造では、電子素子から発生した熱が金属ブロックを介して金属板に伝達され、またその金属ブロックからヒートパイプを介して金属板に伝達され、その金属板から放熱するようになっている。したがってその金属板が周囲の空気に対する放熱部材になっているから、電子素子からその金属板に対する熱伝達を効率よくおこなう必要がある。しかしながら、上記の構造では、電子素子と金属板との間に、厚肉の金属ブロックが介在するために、金属板と電子素子との間の熱抵抗が大きくなり、その結果、電子素子からの放熱効率が低くなり、これを解消するためには、金属ブロックをより大きいものとしたり、ヒートパイプを熱輸送能力の大きい大径のものとしたりするなど、全体として大型化する不都合がある。
【0006】
また、後者の米国特許第5339214号明細書に記載された構造では、金属ブロックを取り付けてあるベースとなる金属板を放熱のための手段として積極的には使用していないので、放熱効率を向上させるうえで、未だ改善の余地があった。
【0007】
この発明は、上記の事情を背景にしたなされたものであり、構造が簡単で、しかも電子素子からの放熱効率の良い構造を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、電子素子から発生する熱を放熱用金属板に伝達するとともに、この放熱用金属板から放散させる電子素子の放熱構造において、前記放熱用金属板の所定広さの一部が、板厚方向に突出させられて隆起部が形成されるとともに、その隆起部の突出側の頂面部が前記電子素子を取り付ける台座部とされ、また前記隆起部の側面を貫通させられたヒートパイプの一端部が前記頂面部とは反対側の裏面部に密着させられるとともに、そのヒートパイプの他方の端部が前記放熱用金属板の前記頂面部に連続する面に沿わせて配置されていることを特徴とするものである。
【0009】
したがって、請求項1に記載した発明では、隆起部の頂面部が電子素子を取り付ける台座部となっていることにより、電子素子の取付位置が明確になるとともに、台座部から突出した部分を電子素子に設け、その突出した部分と金属板との間にビスやクランパーなどの固定部材を配置することにより、電子素子を台座部に対して確実かつ強固に密着させて固定できる。したがって電子素子が金属板に直接取り付けられた構造となるので、電子素子から発した熱が金属板に対して直接伝達され、この金属板から放熱されるので、電子素子と金属板との間の熱抵抗が小さくなって効率よく放熱することができる。これに加えて、台座部の下面(裏面)に一端部を密着させたヒートパイプが、台座部から離れた箇所の金属板の一部に熱を輸送するので、金属板における実質的な熱放散が積極化され、この点でも電子素子からの金属板を介した放熱効率を向上させることができる。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1における隆起部の突出量が、前記裏面部に密着させたヒートパイプの一端部における前記放熱用金属板の板厚方向に計った太さ以上の突出量とされていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項2の発明では、ヒートパイプは、隆起部の側面を貫通させて台座部の下面(裏面)側に挿入しかつ密着させてあるので、ヒートパイプが隆起部の高さを超えて全体の厚さを厚くすることがなく、したがってその電子素子が組み込まれる装置の大型化の要因を未然に排除することができる。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1の構成において、前記裏面部に、前記ヒートパイプの一端部を裏面部との間に挟んだ状態に金属ブロックが取り付けられていることを特徴とするものである。
【0013】
この請求項3の発明によれば、金属板から金属ブロックへの熱伝達が生じ、その金属ブロックと金属板とによってヒートパイプの一端部が挟み込まれた状態となっているので、ヒートパイプに対する熱伝達面積が広くなって熱伝達効率が向上し、さらに金属ブロックの熱容量が大きくなるので、電子素子での急激な発熱があっても、この熱を金属ブロックが吸収して電子素子の温度上昇を未然に防止できる。
【0014】
そして、請求項4の発明は、請求項3の構成において、前記金属ブロックの板厚が、前記隆起部の裏面部側に形成されている凹部から突出しない板厚に設定されていることを特徴とするものである。
【0015】
したがって、請求項4の発明では、厚肉の金属ブロックを使用するとしても、これを隆起部の内部に納めることができるので、全体としての厚さが厚くなることがなく、したがってその電子素子が組み込まれる装置の大型化の要因を未然に排除することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明を図面に示す具体例に基づいて説明する。図1において符号1は、アルミニウムもしくはその合金などの金属からなる熱拡散板(この発明の金属板に相当する)を示し、この熱拡散板1は方形状もしくは矩形状の薄い板材であり、特には図示していないが、周縁部に必要な切欠き部を設け、あるいはねじ孔や貫通孔さらには切り起こし片などを適宜に形成することができる。
【0017】
この熱拡散板1の一部に一方の面(仮に表面とする)側に突出した隆起部2が形成されている。この隆起部2は、例えば熱拡散板1の一部を絞り加工(コイニング)することにより形成することができ、その形状は、一例として角錐台状である。この隆起部2の頂面部3は、平坦な方形もしくは矩形状を成し、ここにCPUなどの電子素子4を密着させて取り付けるようになっている。したがってその頂面部3が電子素子4のための台座部となっている。
【0018】
上記の隆起部1における所定の側面5に、貫通孔6が形成されている。この貫通孔6にヒートパイプ7の一端部が挿入されており、この貫通孔6から頂面部3の裏面(下面)に延びたヒートパイプ7の一端部が、頂面部3の裏面に密着した状態で固定されている。
【0019】
ここで、ヒートパイプ7は、両端部を気密状態に密閉したパイプの内部に、空気などの非凝縮性ガスを脱気した状態で水などの凝縮性の流体を作動流体として封入し、さらに必要に応じて毛細管圧力を生じさせるウイックを内部に設けた熱伝導装置である。一例としてそのパイプには銅パイプが使用されており、したがってヒートパイプ7は、可撓性のある構造となっている。このヒートパイプ7は基本的には円形断面のものであるが、前記隆起部1の内部すなわち頂面部3の裏面側に挿入された一端部は、楕円形断面もしくは扁平断面に加工されている。これは、頂面部3の裏面に対する接触面積を可及的に広くするためである。
【0020】
図2にヒートパイプ7の一端部の固定構造の例を示してある。(A)に示す固定構造は、楕円断面もしくは扁平状に圧潰したヒートパイプ7の一端部を頂面部3の裏面に密着させ、その状態でエポキシ樹脂などの接着剤8によってヒートパイプ7を頂面部3の裏面に固定した構造である。
【0021】
(B)に示す固定構造は、ヒートパイプ7の一端部を収納する凹部9を有するアルミニウムもしくはその合金などの金属からなるブロック10を用意し、その凹部9にヒートパイプ7の一端部をはめ込んだ状態で金属ブロック10を頂面部3の裏面に固定することにより、ヒートパイプ7の一端部を頂面部3の裏面に密着させて固定した構造である。なお、金属ブック10を隆起部2の裏面に取り付ける手段は、溶接、接着、ねじ止め、クランプ片による固定、リベットなどの適宜の手段を採用することができる。
【0022】
(C)に示す固定構造は、金属バンド11を使用した例である。すなわち金属バンド11は、アルミニウムあるいはその合金などの金属からなる帯状の部材であって、頂面部3の裏面に密着させたヒートパイプ7の一端部の下面側に金属バンド11があてがわれ、その両端部を頂面部3の裏面に固定することにより、ヒートパイプ7の一端部が金属バンド11によって締め付けられて頂面部3の裏面に固定されている。なお、この金属バンド11の頂面部3の裏面に対する固定手段は、溶接、接着、ねじ止め、リベットなどの適宜の手段であってよい。
【0023】
これら図2の(A)ないし(C)に示すいずれの例であっても、金属ブロック10や金属バンド11を含むヒートパイプ7の一端側の厚さが、隆起部2の突出量より小さく設定されている。その結果、ヒートパイプ7の一端部は、その固定のための手段を含む全体が隆起部2の内部に収容され、熱拡散板1の裏面側に突出しないように構成されている。換言すれば、隆起部2の突出量が、その裏面側のヒートパイプ7などを完全に収容できる突出量に設定されている。
【0024】
そして、ヒートパイプ7は図1に示すようにL字状に湾曲され、その他方の端部は、熱拡散板1の表面に沿わせて配置され、かつ熱拡散板1に対して密着した状態で固定されている。その固定のための手段は特には図示しないが、接着や金属バンドあるいは切り起こし弾性片などによる手段を採用することができる。
【0025】
ここで、隆起部2に対して電子素子4を固定するための構造の一例について説明すると、図1に示すように電子素子4に左右に突き出したフランジ部4aが形成されており、このフランジ部4aは、電子素子4を前記頂面部3に載せた状態では隆起部2の左右に突出する長さに設定されている。そしてこのフランジ部4aを貫通するビス(図示せず)を熱拡散板1に螺合させることにより、電子素子4が頂面部3に密着させて固定される。この場合、フランジ部4aと熱拡散板1との間に隙間があるから、ビスによる締め付け力に対して直接抵抗する応力を生じさせる部材が存在しないので、電子素子4を頂面部3に確実かつ強固に固定することができる。なお、固定手段すなわちファスナーは、ビスに替えて弾性のある適宜のクランパーを使用してもよい。そのクランパーは熱拡散板1の一部を切り起こしたものであってもよい。
【0026】
上記の構造では、隆起部2の頂面部3にCPUなどの電子素子4が直接取り付けられる。そしてその電子素子4が動作することにより生じた熱は、頂面部3から直接隆起部2に伝達され、ここから熱拡散板1の全体に熱伝導し、かつ周囲の空気に対して放散される。また同時に、頂面部3の裏面に密着して固定されているヒートパイプ7の一端部に熱が伝達され、それに伴ってヒートパイプ7の一端部の温度が他端部の温度に対して高くなるので、ヒートパイプ7が動作する。すなわち内部に封入してある作動流体が蒸発し、その蒸気が温度の低い他端部に流動して放熱し、熱拡散板1や周囲の空気に対して熱を伝達する。このようにして電子素子4で発生した熱が、熱拡散板1およびヒートパイプ7を介して拡散かつ放散されるので、電子素子4の温度上昇が抑制もしくは防止される。
【0027】
そして、上記の構造では、電子素子4を取り付ける台座部となる隆起部2が、熱拡散板1の一部を変形させて形成され、熱拡散板1の一部となっているので、電子素子4から熱拡散板1に対して熱を伝達する際の熱抵抗がきわめて小さくなり、その結果、熱拡散板1を介した放熱特性が良好になる。また、電子素子4が取り付けられている頂面部3の裏面にヒートパイプ7の一端部が直接密着させて固定されているので、電子素子4からヒートパイプ7に対して熱を伝達する際の熱抵抗が小さくなり、したがってヒートパイプ7によっても電子素子4から効率よく熱を運び去り、電子素子4の温度上昇を抑制もしくは防止することができる。
【0028】
さらに、上記の構造では、電子素子4を取り付ける台座部が、熱拡散板1の一部を表面側に突出させて形成されたものであるから、電子素子4の取付位置が明確化されるうえに、電子素子4を確実かつ強固に固定することが可能になり、しかも従来のような金属ブロックが不要になるために構成部品を少なくしてコストの低廉化を図ることが可能になる。また、隆起部2の内部にヒートパイプ7の一端部が完全に収容され、隆起部2の裏面側に突出する部材がないので、全体としての実質的な厚さを薄くでき、その結果、上記の電子素子4を組み込む装置の大型化を回避することができる。
【0029】
つぎにこの発明の更に他の例について図3および図4を参照して説明する。ここに示す例は、隆起部2を2段に突出させた構成とし、またヒートパイプ7の他方の端部をヒートシンク12に連結し、さらに隆起部2の内部に厚肉の金属ブロック13を設けた例である。
【0030】
すなわち隆起部2は、高さ方向での中間部に平坦部が生じるように2段に突出されられ、その最も突出した頂面部3が、電子素子を取り付けるための台座部となっている。その2段に屈曲している側面にヒートパイプ7の一端部を挿入するための貫通孔6が形成されており、扁平状に圧潰したヒートパイプ7の一端部がこの貫通孔6から頂面部3の裏面側に挿入され、頂面部3の裏面に密着されられている。
【0031】
他方、隆起部2に隣接する熱拡散板1の周縁部にヒートシンク12が固定されている。このヒートシンク12は、図4に示すように、直方体状のブロックの上面側に薄肉の多数のフィンを一体的に形成したものであり、そのブロックの下面側にブロックのなが手方向に沿って凹溝が形成され、コ字状に湾曲された前記ヒートパイプ7の他方の端部が、その凹溝の内部に密着嵌合させられている。したがってヒートパイプ7は、熱拡散板1の表面に沿わせて配置されている。なお、フィンはブロックの幅方向すなわちヒートパイプに対して垂直な方向に沿って形成されている。これは、各フィンの幅を狭くすることにより、製造時やその後での変形を防ぐためである。また、送風をおこなう場合、フィンの間の空気の流路が短いものとなるので、その流動抵抗が小さくなり、したがって冷却用の空気の流通がよくなって放熱効率を向上させることができる。
【0032】
前記隆起部2の内部に金属ブロック13が配置されている。この金属ブロック13は、アルミニウムやその合金などの金属からなるものであって、熱拡散板1よりも厚肉の矩形状の部材である。この金属ブロック13の上面側には、頂面部3の裏面に密着させられたヒートパイプ7の一端部をはめ込むための凹溝13aが形成され、この凹溝13aと頂面部3の裏面とでヒートパイプ7の一端部を挟み込んだ状態で、隆起部2の突出方向の中間の平坦部の裏面に金属ブロック13が固定されている。その固定のための手段はビスや接着剤などの適宜の手段であってよい。なお、この金属ブロック13の板厚は、隆起部2の下面側で熱拡散板1の裏面から下側(図での下側)に突出しない厚さに設定されている。これは、前述した例と同様に、実質的な厚さを薄くして電子素子が組み込まれる装置の大型化を回避するためである。
【0033】
この図3および図4に示す構成においても、電子素子は隆起部2の頂面部3に取り付けられる。この電子素子から発生した熱は、熱拡散板1の一部である隆起部2に先ず伝達され、ここから熱拡散板1の全体に拡散し、周囲の空気に放散させられる。また、隆起部2からその頂面部3の裏面に密着させたヒートパイプ7に熱が伝達され、その熱は、ヒートパイプ7によってヒートシンク12に運ばれる。そのヒートシンク12は、ヒートパイプ7の他方の端部に密着しているうえに、多数のフィンによって広い放熱面積が確保されたものであるから、ヒートパイプ7によって運ばれた熱が、このヒートシンク12から効率よく放散される。特にフィンの面方向に送風をおこなえば、空気の流通が円滑に生じて放熱効率が良くなる。
【0034】
したがってこの図3および図4に示す例においても、電子素子から直接熱拡散板1に熱が伝達されるので、熱拡散板1を介した放熱を効率よくおこなうことができる。また、ヒートパイプ7を介した放熱を効率よくおこなうことができることは、前述した図1および図2に示す例と同様である。さらに、図3および図4に示す例では、厚肉であることにより熱容量の大きい金属ブロック13を隆起部2の内部に取り付けてあるから、電子素子が急激かつ多量に発熱した場合、熱拡散板1およびヒートパイプ7によって熱が拡散される以前に、金属ブロック13がその熱容量に応じた熱を吸収する。そのため、電子素子の急激な温度上昇を防止することができる。
【0035】
なお、上述した各例では、電子素子やヒートパイプあるいは金属ブロックなどを直接熱拡散板に取り付けるように構成したが、この発明における「直接」とは、いわゆるサーマルジョイントなどの熱伝達を媒介する充填材を介在させてもよいことも含むのであり、従来一般におこなわれているこの種の介在物の存在を排除するものではない。また、この発明で対象とする電子素子は、CPUに限定されないのであって、通電して動作することにより発熱する広く一般の電子部品を含む。さらに、この発明で使用することのできる金属部品は、アルミニウムあるいはその合金に限られないのであり、銅やマグネシウム合金などの他の金属であってもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、隆起部の頂面部が電子素子を取り付ける台座部となっていることにより、電子素子の取付位置が明確になるとともに、台座部から突出した部分を電子素子に設け、その突出した部分と金属板との間にビスやクランパーなどの固定部材を配置することにより、電子素子を台座部に対して確実かつ強固に密着させて固定することができる。したがって電子素子が金属板に直接取り付けられた構造となるので、電子素子から発した熱が金属板に対して直接伝達され、この金属板から放熱されるので、電子素子と金属板との間の熱抵抗が小さくなって効率よく放熱することができる。これに加えて、台座部の下面(裏面)に一端部を密着させたヒートパイプが、台座部から離れた箇所の金属板の一部に熱を輸送するので、金属板における実質的な熱放散が積極化され、この点でも電子素子からの金属板を介した放熱効率を向上させることができる。
【0037】
また、請求項2の発明によれば、ヒートパイプを、隆起部の側面を貫通させて台座部の下面(裏面)側に挿入しかつ密着させてあるので、ヒートパイプが隆起部の高さを超えて全体の厚さを厚くすることがなく、したがってその電子素子が組み込まれる装置の大型化の要因を未然に排除することができる。
【0038】
さらに、請求項3の発明によれば、金属板から金属ブロックへの熱伝達が生じ、その金属ブロックと金属板とによってヒートパイプの一端部が挟み込まれた状態となっているので、ヒートパイプに対する熱伝達面積が広くなって熱伝達効率が向上し、さらに金属ブロックの熱容量が大きくなるので、電子素子での急激な発熱があっても、この熱を金属ブロックが吸収して電子素子の温度上昇を未然に防止できる。
【0039】
そして、請求項4の発明によれば、厚肉の金属ブロックを使用するとしても、これを隆起部の内部に納めることができるので、全体としての厚さが厚くなることがなく、したがってその電子素子が組み込まれる装置の大型化の要因を未然に排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一例を概略的に示す斜視図である。
【図2】 ヒートパイプの一端部を頂面部の裏面に固定するための構造の例を示す図であって図1のII-II線断面図である。
【図3】 この発明の他の例を示す断面図である。
【図4】 その分解斜視図である。
【符号の説明】
1…熱拡散板、 2…隆起部、 3…頂面部、 4…電子素子、 6…貫通孔、 7…ヒートパイプ、 13…金属ブロック。

Claims (4)

  1. 電子素子から発生する熱を放熱用金属板に伝達するとともに、この放熱用金属板から放散させる電子素子の放熱構造において、
    前記放熱用金属板の所定広さの一部が、板厚方向に突出させられて隆起部が形成されるとともに、その隆起部の突出側の頂面部が前記電子素子を取り付ける台座部とされ、また前記隆起部の側面を貫通させられたヒートパイプの一端部が前記頂面部とは反対側の裏面部に密着させられるとともに、そのヒートパイプの他方の端部が前記放熱用金属板の前記頂面部に連続する面に沿わせて配置されていることを特徴とする電子素子の放熱構造。
  2. 前記隆起部の突出量が、前記裏面部に密着させたヒートパイプの一端部における前記放熱用金属板の板厚方向に計った太さ以上の突出量とされていることを特徴とする請求項1に記載の電子素子の放熱構造。
  3. 前記裏面部に、前記ヒートパイプの一端部を裏面部との間に挟んだ状態に金属ブロックが取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子素子の放熱構造。
  4. 前記金属ブロックの板厚が、前記隆起部の裏面部側に形成されている凹部から突出しない板厚に設定されていることを特徴とする請求項3に記載の電子素子の放熱構造。
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