JP4004699B2 - 洗濯機の操作装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は操作パネルの押圧操作部が表示機能をも有するようにした洗濯機の操作装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、洗濯機の操作装置においては、操作パネルに、使用者が押圧操作する押圧操作部、いわゆる操作キー部と、照明表示をする表示部とが別々にレイアウトして設けられている。又、それとは異なるものとして、操作機能を有する液晶パネル、いわゆるタッチパネルを用いたものも供されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のもののうち、押圧操作部と表示部とが別々にレイアウトして設けられたものでは、特に多くの操作、表示機能を有するものの場合、多くの押圧操作部と表示部とが別々にレイアウトして設けられることにより、操作パネルが雑然となり、操作性、視認性が良くなかった。
又、タッチパネルを用いたものでは、そのタッチパネルの高価さ故に、洗濯機がコスト高となっていた。
【０００４】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、主として、操作性、視認性が良く、しかも、コストを安く抑え得る洗濯機の操作装置を提供するにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の洗濯機の操作装置は、透光性のある押圧操作部を有すると共に、その押圧操作部の周囲に透光性のある複数の表示部を有する操作パネルと、この操作パネルの裏側に配置され、前記押圧操作部と対応する位置に発光体を発光体支えにより支持して有すると共に、前記複数の表示部とそれぞれ対応する位置に発光部材を有し、前記発光体の近傍にスイッチを有する電子ユニットと、この電子ユニットの発光体と前記操作パネルの押圧操作部との間に、発光体に臨んで押圧操作部の押圧操作に応じ変位するように設けられ、その変位により前記スイッチを操作するスイッチ操作部を有する、透光性のある中間カバー部材とを具備し、前記発光体が前記押圧操作部を照明することで該押圧操作部が示す機能のオン設定の表示をし、前記発光部材が前記表示部を照明することで該表示部が示す機能内容の選択の表示をすると共に、前記発光体の点灯とそれにより表示する機能のオン設定、オフ設定の選択、及び前記発光部材の点灯とそれにより表示する機能内容の選択が、押圧操作部の押圧操作の回数のみで行われることを特徴とする。
このものによれば、操作パネルの押圧操作部が、発光体により照明されることで、表示機能をも併せて有するようになる。又、このものでは、表示機能が多く、しかも、それらのレイアウトも近くできる上に、操作パネルの押圧操作部と発光体、並びに表示部と発光部材とを使い別けて、所定の機能のオン設定の表示と、その機能内容の選択の表示とが明確にできる。更に、このものでは、使用者が、操作する手指の位置を押圧操作部から動かさずに、上記所定の機能のオン設定操作、オフ設定操作と、その機能内容の選択操作とができる。
【０００６】
この場合、押圧操作部と発光体及び中間カバー部材がそれぞれ複数存するものにおいては、その複数の中間カバー部材が一体に形成されていると良い。
このものでは、１つの製品で要する複数の中間カバー部材の部品管理が、中間カバー部材の１個１個を管理するより容易となり、組込みも、中間カバー部材の１個１個を組込むより容易となる。又、中間カバー部材がスイッチ操作部にてスイッチを操作するについての個別の操作力の調整に関しても、調整すべき中間カバー部材の特定が他の中間カバー部材との関係位置で明確にできるから、その調整すべき中間カバー部材を正確にとらえて、誤りのない成形のし直しができ、ひいては操作力の調整が確実にできる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を乾燥機能をも有するドラム式洗濯機の操作装置に適用した一実施例につき、図面を参照して説明する。
まず、図５には、乾燥機能をも有するドラム式洗濯機の外観を正面図で表しており、外箱１の前面部のほゞ中央にドア２を有している。このドア２は、図中左側の一側部に有したヒンジ３により開閉可能に枢支しており、反対側（図中右側）の他側部には、開閉操作用の取手４と、閉鎖状態保持用のフック５とを有している。又、このドア２は中央部に透明ガラス張りの透視部６を有しており、外箱１の内部に、ドア２を閉鎖状態にロックするロック装置（図示せず）を設けている。
【００１０】
このほか、外箱１の内部には、図示しないが、ドア２により開閉される出入口から投入される洗濯物を収容する横軸形（少々傾斜するものも含む）のドラムと、このドラム内に洗濯水を洗剤と共に供給する給水装置、ドラム内に供給された水を加熱する加熱装置、ドラムを回転駆動する駆動装置、ドラム内から排水する排水装置、ドラム内に温風を供給する給風装置、ドラム内から出た温風の除湿をする除湿装置等を配設していて、洗濯物の洗い、すすぎ、脱水、及び乾燥の各行程を順次、あるいは個別に行うようになっている。
【００１１】
外箱１の底部から下方には複数の脚７を設けており、一方、外箱１の前面部の最上部には、洗剤投入用の洗剤ケース８と、操作パネル９とを設けている。このうち、洗剤ケース８は、詳細には図２に示すように、前面部に、引出し操作用の手掛け部１０と、これを常時は閉塞する蓋１１とを有しており、この蓋１１は手掛け部１０に掛ける手指で押し込まれることによって開放されるようになっている。
【００１２】
操作パネル９も、詳細には図２に示すように、複数の押圧操作部１２〜２１と、複数の表示部２２〜５０とを有している。そのうち、押圧操作部１２は洗い行程の実行を選択すると共にその実行時間を選択するためのものであり、押圧操作部１３はすすぎ行程の実行を選択すると共にその実行回数を選択するためのもの、押圧操作部１４は脱水行程の実行を選択すると共にその実行時間を選択するためのもの、押圧操作部１５は乾燥行程の実行を選択すると共にその実行時間を選択するためのものである。
【００１３】
更に、押圧操作部１６は運転を洗濯と脱水との行程のみで行うか乾燥行程のみで行うかを選択するためのものであり、押圧操作部１７は運転の予約をするためのもの、押圧操作部１８は洗い行程を温水で行う（前記加熱部を作動させる）設定をするためのもの、押圧操作部１９は運転のコースを選択するためのもの、押圧操作部２０は運転のスタート・一時停止をするためのもの、押圧操作部２１は電源の入り・切りをするためのものである。
【００１４】
そして、表示部２２〜２４は洗い行程の選択時間を表示するものであり、表示部２５〜２７はすすぎ行程の選択回数を表示するもの、表示部２８〜３０は脱水行程の選択時間を表示するもの、表示部３１〜３３は乾燥行程の選択時間を表示するものである。
【００１５】
更に、表示部３４は運転の終了（ソフトキープの実行中）を表示するものであり、表示部３５〜４１は運転の残り時間や、運転の予約時間、温水の設定温度、現在時刻等を表示するものであり、表示部４２〜４９は選択された運転のコースを表示するもの、表示部５０は前記ドア２のロック（前記ロック装置の作動）を表示するものである。
【００１６】
図１は、上記操作パネル９の押圧操作部１２〜１５部分の構成を、押圧操作部１２部分の構成で代表して示しており、この図１で明らかなように、操作パネル９はベース板５１に弾性シート５２を貼着して成るもので、ベース板５１に形成した孔５３の部分においては弾性シート５２は貼着されず、この弾性シート５２の貼着されない部分の各中央部分を押圧操作部１２〜１５としている。
【００１７】
又、この場合、押圧操作部１２〜１５は例えば半透明にて透光性を有するようにしており、その外表面（前面）には、選択する対象機能を表す、この場合、 「洗い」、「すすぎ」、「脱水」、「乾燥」の文字５４〜５７をそれぞれ記している（図２参照）。
【００１８】
更に、表示部２２〜２４、２５〜２７、２８〜３０、３１〜３３は、押圧操作部１２〜１５のそれぞれ左、上、右の周囲に時間や回数を表す数字にて設けたもので、いずれもその数字の部分だけが透光性を有している。
なお、操作パネル９の残りの押圧操作部１６〜２０も、上記押圧操作部１２〜１５同様に形成しているが、これらには透光性を有するようにはしていない。又、押圧操作部２１は別体の押ボタンにより構成しており、表示部３４〜５０は透光性を有している。
【００１９】
操作パネル９の裏側（図１中、右側）には、電子ユニット５８を配置している。この電子ユニット５８は、図３にも示すように、洗濯機の操作をするに必要な例えばタクトスイッチから成るスイッチ５９〜６７、並びに洗濯機の表示をするに必要な発光ダイオード（以下、ＬＥＤと略称する）６８〜９９、及びデジタル表示器１００を初めとした各種電子部品（スイッチ５９〜６７、ＬＥＤ６８〜９９、及び表示器１００以外は図示せず）を実装した例えばプリント基板から成る配線基板１０１と、これを収容して固定したケース１０２、及びこのケース１０２内に上記配線基板１０１の配線部及び実装部品の各リードなど充電部を覆うポッティングをしたポッティング材１０３から成っている。
【００２０】
ここで、ＬＥＤ６８〜７１は前記操作パネル９の押圧操作部１２〜１５とそれぞれ対応する位置に設けており、いずれも発光体たるものである。又、ＬＥＤ７２〜７４、７５〜７７、７８〜８０、８１〜８３は前記操作パネル９の表示部２２〜２４、２５〜２７、２８〜３０、３１〜３３とそれぞれ対応する位置に設けており、いずれも発光部材たるものである。
【００２１】
更に、ＬＥＤ８４は前記操作パネル９の表示部３４と対応する位置に設けており、そのほか、ＬＥＤ８５〜９０は表示部３５〜４０とそれぞれ対応する位置に、デジタル表示器１００は表示部４１と対応する位置に、ＬＥＤ９１〜９８は表示部４２〜４９とそれぞれ対応する位置に、ＬＥＤ９９は表示部５０と対応する位置にそれぞれ設けている。
【００２２】
又、そのうちのＬＥＤ６８〜８４は、発光体支えであり且つ発光部材支えでもあるＬＥＤ支え１０４により支持しており、ＬＥＤ支え１０４自体は、配線基板１０１に図１に示す爪１０５により取付けて支持させている。更に、このＬＥＤ支え１０４は絶縁材であるプラスチックにより形成したもので、ＬＥＤ６８〜７１を個々に囲繞して支持するハウジング部１０６と、ＬＥＤ７２〜８３を個々に囲繞して支持するハウジング部１０７、及びＬＥＤ８４を単独に囲繞して支持するハウジング部１０８（図３参照）とを有しており、そのうちのハウジング部１０８がストレートな筒状を成すのに対して、ハウジング部１０６，１０７は、それぞれＬＥＤ６８〜８３の発する光を前方に向かって拡散するように漸次拡開するラッパ状を成している。
【００２３】
加えて、ＬＥＤ８５〜９９とデジタル表示器１００は、ＬＥＤ支え１０９により支持しており、このＬＥＤ支え１０９自体も、配線基板１０１に上記ＬＥＤ支え１０４同様に取付けて支持させている（図示省略）。又、このＬＥＤ支え１０９もプラスチックにより形成しており、ＬＥＤ８５〜９０を個々に囲繞して支持するハウジング部１１０と、ＬＥＤ９１〜９８を個々に囲繞して支持するハウジング部１１１、及びＬＥＤ９９を単独に囲繞して支持するハウジング部１１２、及びデジタル表示器１００を単独に囲繞して支持するハウジング部１１３とを有しており、そのうちのハウジング部１１３が矩形のストレートな窪み状を成すのに対して、ハウジング部１１０〜１１２はそれぞれ前方に向かって漸次拡開するラッパ状を成している。
【００２４】
これらに対して、スイッチ５９〜６２は、ＬＥＤ６８〜７１の各近傍であって且つＬＥＤ７３，７６，７９，８２と対称的な各下方の位置に設けており、それぞれ作動子１２４（図１参照）を前方に突出させている。
又、スイッチ６３〜６７は、前記操作パネル９の押圧操作部１６〜２０とそれぞれ対応する位置に設けている。
【００２５】
そして、ＬＥＤ６８〜７１と前記操作パネル９の押圧操作部１２〜１５との各前後間には、中間カバー部材１１４〜１１７を設けている。この中間カバー部材１１４〜１１７は例えば半透明のプラスチックにより形成したもので、透光性を有しており、その全部を成形用のランナでもある連棒１１８により連ねて射出成形等の型成形により一体に形成している。
【００２６】
又、この中間カバー部材１１４〜１１７の１つ１つは、図１にも示すように円筒形のキャップ状を成しており、それを前記ＬＥＤ支え１０４のハウジング部１０６に被合して、ＬＥＤ６８〜７１にそれぞれ臨むようにしている。更に、この中間カバー部材１１４〜１１７には、図４に示すように、先端に爪１１９ａを有する取付部１１９を中間部から上方そして後方に突設しており、スイッチ操作部１２０を下部から更に下方へ突設している。
【００２７】
しかして、そのうちの取付部１１９は、爪１１９ａの部分を、前記ＬＥＤ支え１０４の最上部のハウジング部１０７の各両側部にあらかじめ形成した孔１２１（図３参照）に遊嵌しており、もって、中間カバー部材１１４〜１１７を、爪１１９ａの部分を支点としてそれぞれ前後に変位するようにＬＥＤ支え１０４に組付けている。又、この組付けにより、スイッチ操作部１２０は前記スイッチ５９〜６２の各作動子１２４に臨まされている（図１参照）。
【００２８】
なお、図１には、前記操作パネル９の取付けに供した外箱１のパネル取付板１２２を示しており、このパネル取付板１２２に、上記中間カバー部材１１４〜１１７を取付けた電子ユニット５８を図示しないねじ等によって取付け、操作パネル９を爪１２３によって取付けており、この取付けによって、中間カバー部材１１４〜１１７は前記操作パネル９の孔５３を貫通して押圧操作部１２〜１５の各裏面に当接している。
【００２９】
次に、上記構成のものの作用を述べる。
運転をするに当たっては、最初に押圧操作部２１を押圧操作して電源を入れる。このとき、「標準」コースが自動的に設定されるようになっており、他のコースで運転をするのであれば、押圧操作部１９を押圧操作して所望のコースを選択する。この場合、押圧操作部１９を押圧操作するごとに、スイッチ６６が操作されて「しっかり」、「ドライ」…とある他のコースが順に選択設定されるものであり、所望のコースが設定されれば、次に、押圧操作部２０を押圧操作することでスイッチ６７を操作することにより、運転をスタートさせる。
【００３０】
これにより、所望のコースでの運転が実行され、このとき、運転の進行具合に応じて、ＬＥＤ６８〜７１のうち、「洗い」、「すすぎ」、「脱水」、「乾燥」とある中の実行中の行程と合ったものが点滅し、その点灯時、発した光が中間カバー部材１１４〜１１７のうちの対応したものを透過して、押圧操作部１２〜１５のうちの更に対応したものを順次照明する。なお、運転が終了すれば、ソフトキープ（ドラムを所定時間置きに所定時間ずつ回転させて洗濯物のしわ付きを防止すること）を実行する間、ＬＥＤ８４が点灯して表示部３４を照明する。
【００３１】
これに対して、使用者の好みに応じた運転をする場合には、上述の電源を入れてコースを選択した後に、押圧操作部１２〜１５のうちの実行を希望する行程のものを押圧操作する。この場合、押圧操作部１２を押圧操作すれば、それに応じて中間カバー部材１１４が取付部１１９の爪１１９ａの部分を支点として後方に変位し、スイッチ操作部１２０によりスイッチ５９の作動子１２４を押圧して該スイッチ５９を操作することによって、「洗い」行程が実行されるように設定されると共に、その実行時間が切換えられるように設定される。
【００３２】
又、押圧操作部１３を押圧操作すれば、それに応じて中間カバー部材１１５が上述同様に取付部１１９の爪１１９ａの部分を支点として後方に変位し、スイッチ操作部１２０によりスイッチ６０の作動子１２４を押圧して該スイッチ６０を操作することによって、「すすぎ」行程が実行されるように設定されると共に、その実行回数が切換えられるように設定される。
【００３３】
更に、押圧操作部１４を押圧操作すれば、それに応じて中間カバー部材１１６が上述同様に取付部１１９の爪１１９ａの部分を支点として後方に変位し、スイッチ操作部１２０によりスイッチ６１の作動子１２４を押圧して該スイッチ６１を操作することによって、「脱水」行程が実行されるように設定されると共に、その実行時間が切換えられるように設定される。
【００３４】
そして、押圧操作部１５を押圧操作すれば、それに応じて中間カバー部材１１７が上述同様に取付部１１９の爪１１９ａの部分を支点として後方に変位し、スイッチ操作部１２０によりスイッチ６２の作動子１２４を押圧して該スイッチ６２を操作することによって、「乾燥」行程が実行されるように設定されると共に、その実行時間が切換えられるように設定される。
【００３５】
又、この場合、押圧操作部１２を押圧操作したところでは、最初にＬＥＤ６８が点灯して、その発した光が中間カバー部材１１４を透過することにより、図６の（ａ）に示すように押圧操作部１２を照明し、該押圧操作部１２が示す機能である、上記「洗い」行程の実行と、その実行時間の切換えのオン設定の表示をする。
【００３６】
そして、その状態で、更に押圧操作部１２を押圧操作すれば、ＬＥＤ７２の点灯が加わって、その発した光により、図６の（ｂ）に示すように表示部２２が照明され、該表示部２２が示す機能内容である、「洗い」行程の１０分の実行時間の選択の表示をする。
【００３７】
以降、押圧操作部１２を押圧操作するごとに、ＬＥＤ７２に代わってＬＥＤ７３の点灯が、又、ＬＥＤ７３に代わってＬＥＤ７４の点灯が加わり、そのそれぞれ発した光により、図６の（ｃ），（ｄ）に示すように表示部２３，２４が順次照明され、該表示部２３，２４が示す機能内容である、「洗い」行程の２０分、３０分の実行時間の選択の表示をする。
そして、今一度、押圧操作部１２を押圧操作すると、ＬＥＤ７４，６８が消灯することにより、押圧操作部１２及び表示部２２〜２３は、図６の（ｅ）に示すように元の非表示状態に戻る。
【００３８】
一方、押圧操作部１３を押圧操作したところでは、最初にＬＥＤ６９が点灯して、その発した光が中間カバー部材１１５を透過することにより、押圧操作部１３を照明し、該押圧操作部１３が示す機能である、上記「すすぎ」行程の実行と、その実行回数の切換えのオン設定の表示をする（図示省略）。
【００３９】
そして、その状態で、更に押圧操作部１２を押圧操作すれば、操作するごとに、ＬＥＤ７５，７６，７７の点灯が上述同様に順次加わって、そのそれぞれ発した光により、表示部２５，２６，２７が順次照明され、該表示部２５〜２７が示す機能内容である、「すすぎ」行程の２回、３回、４回の実行回数の選択の表示をする（図示省略）。
又、この場合も、今一度、押圧操作部１２を押圧操作すれば、ＬＥＤ７７，６９が消灯することにより、押圧操作部１３及び表示部２５〜２７は元の非表示状態に戻る（図示省略）。
【００４０】
押圧操作部１４を押圧操作したところでは、最初にＬＥＤ７０が点灯して、その発した光が中間カバー部材１１６を透過することにより、押圧操作部１４を照明し、該押圧操作部１４が示す機能である、上記「脱水」行程の実行と、その実行時間の切換えのオン設定の表示をする（図示省略）。
【００４１】
そして、その状態で、更に押圧操作部１４を押圧操作すれば、操作するごとに、ＬＥＤ７８，７９，８０の点灯が上述同様に順次加わって、そのそれぞれ発した光により、表示部２８，２９，３０が順次照明され、該表示部２８〜３０が示す機能内容である、「脱水」行程の１分、６分、９分の実行時間の選択の表示をする（図示省略）。
又、この場合も、今一度、押圧操作部１４を押圧操作すれば、ＬＥＤ８０，７０が消灯することにより、押圧操作部１４及び表示部２８〜３０は元の非表示状態に戻る（図示省略）。
【００４２】
押圧操作部１５を押圧操作したところでは、最初にＬＥＤ７１が点灯して、その発した光が中間カバー部材１１７を透過することにより、押圧操作部１５を照明し、該押圧操作部１５が示す機能である、上記「乾燥」行程の実行と、その実行時間の切換えのオン設定の表示をする（図示省略）。
【００４３】
そして、その状態で、更に押圧操作部１５を押圧操作すれば、操作するごとに、ＬＥＤ８１，８２，８３の点灯が上述同様に順次加わって、そのそれぞれ発した光により、表示部３１，３２，３３が順次照明され、該表示部３１〜３３が示す機能内容である、「乾燥」行程の３０分、６０分、９０分の実行時間の選択の表示をする（図示省略）。
又、この場合も、今一度、押圧操作部１５を押圧操作すれば、ＬＥＤ８３，７１が消灯することにより、押圧操作部１５及び表示部３１〜３３は元の非表示状態に戻る（図示省略）。
【００４４】
このように本構成のものでは、操作パネル９の押圧操作部１２〜１５が、ＬＥＤ６８〜７１によりそれぞれ中間カバー部材１１４〜１１７を介して照明されることで、表示機能をも併せて有するようになるもので、従来の、押圧操作部と表示部とが操作パネルに別々にレイアウトして設けられたものとは異なり、多くの操作、表示機能を有するものであっても、操作パネル９が雑然とならず、操作性、視認性を良くすることができる。
又、タッチパネルを用いた従来のものに比して、本構成の、透光性を有する押圧操作部１２〜１５、ＬＥＤ６８〜７１、及び中間カバー部材１１４〜１１７を有するものは、安価であり、従って、洗濯機のコストも安く抑えことができる。
【００４５】
加えて、本構成のものの場合、押圧操作部１２〜１５とＬＥＤ６８〜７１及び中間カバー部材１１４〜１１７はそれぞれ複数存しており、そのうちの複数の中間カバー部材１１４〜１１７を一体に形成している。これにより、１つの製品 （洗濯機）で要する複数の中間カバー部材１１４〜１１７の部品管理がまとめてできるので、中間カバー部材１１４〜１１７の１個１個を管理するより容易にでき、又、組込みも一括してできるので、中間カバー部材１１４〜１１７の１個１個を組込むより容易にすることができる。
【００４６】
又、この場合、中間カバー部材１１４〜１１７がそれぞれスイッチ操作部１２０でスイッチ５９〜６２を操作するについての個別の操作力の調整に関しても、中間カバー部材１１４〜１１７のうちの調整すべきものの特定が、例えば最左端のものであるとか、左から２番目、３番目のものであるとかというように、他の中間カバー部材との関係位置で明確にできるから、その調整すべきものを正確にとらえて、誤りのない成形のし直しができ、ひいては操作力の調整を確実に行うことができる。
【００４７】
更に、操作パネル９の押圧操作部１２〜１５の周囲には、それぞれ透光性のある表示部２２〜２４、２５〜２７、２８〜３０、３１〜３３を設け、それに対応して電子ユニット５８にはＬＥＤ７２〜７４、７５〜７７、７８〜８０、８１〜８３を設けていて、上述のＬＥＤ６８〜７１が押圧操作部１２〜１５を照明することで該押圧操作部１２〜１５が示す機能のオン設定の表示をし、ＬＥＤ７２〜７４、７５〜７７、７８〜８０、８１〜８３が表示部２２〜２４、２５〜２７、２８〜３０、３１〜３３を照明することで該表示部２２〜２４、２５〜２７、２８〜３０、３１〜３３が示す機能内容の選択の表示をするようにしている。
【００４８】
これにより、表示機能が増し、しかも、それらのレイアウトも近くできる上に、操作パネル９の押圧操作部１２〜１５とＬＥＤ７２〜７４、並びに表示部２２〜２４、２５〜２７、２８〜３０、３１〜３３とＬＥＤ７２〜７４、７５〜７７、７８〜８０、８１〜８３とを使い別けて、所定の機能のオン設定の表示と、その機能内容の選択の表示とが明確にできるから、視認性を一層良くすることができる。
【００４９】
そして、上記ＬＥＤ６８〜７１が表示する機能のオン設定、オフ設定の選択、及びＬＥＤ７２〜７４、７５〜７７、７８〜８０、８１〜８３が表示する機能内容の選択は、押圧操作部１２〜１５の押圧操作のみで行われるようにもしている。これにより、使用者が、操作する手指の位置を押圧操作部１２〜１５からそれぞれ動かさずに、上記所定の機能のオン設定操作、オフ設定操作と、その機能内容の選択操作とができるから、操作性を一層良くすることができる。
【００５０】
なお、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、例えば、中間カバー部材１１４〜１１７には機種ごとに異なる着色をして照明時の変化を持たせるようにしても良く、又、中間カバー部材１１４〜１１７に蛍光性を持たせて暗中での位置表示ができるようにしても良い。
そのほか、洗濯機全体としても、乾燥機能をも有するドラム式洗濯機には限られず、乾燥機能を有しないドラム式洗濯機にも同様に適用でき、更に一般的な縦軸形の脱水兼用洗濯機にも同様に適用できる。
【００５１】
【発明の効果】
本発明は以上説明したとおりのもので、下記の効果を奏する。
請求項１の洗濯機の操作装置によれば、操作パネルの押圧操作部が発光体により照明されることで表示機能をも併せて有するようになるから、操作性、視認性を良くすることができ、コストを安く抑えることもできる。又、表示機能が、所定の機能のオン設定の表示と、その機能内容の選択の表示とで多く、しかも、その各表示部のレイアウトも近くできる上に、それら所定の機能のオン設定の表示と、その機能内容の選択の表示とが明確にできるから、視認性を一層良くすることができる。更に、このものでは、使用者が、操作する手指の位置を押圧操作部から動かさずに、上記所定の機能のオン設定操作、オフ設定操作と、その機能内容の選択操作とができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を示す、図２のＡ−Ａ線に沿う拡大縦断面図
【図２】操作パネル単体の正面図
【図３】中間カバー部材を取付けた電子ユニットの正面図
【図４】中間カバー部材単体の拡大側面図
【図５】洗濯機全体の正面図
【図６】操作パネルの１つの押圧操作部部分の操作ごとの変化を（ａ）〜（ｅ）で操作順に示す正面図
【符号の説明】
９は操作パネル、１２〜１５は押圧操作部、２２〜３３は表示部、５８は電子ユニット、５９〜６２はスイッチ、６８〜７１はＬＥＤ（発光体）、７２〜８３はＬＥＤ（発光部材）、１０４はＬＥＤ支え（発光体支え）、１１４〜１１７は中間カバー部材、１２０はスイッチ操作部を示す。

Claims (1)

1. 透光性のある押圧操作部を有すると共に、その押圧操作部の周囲に透光性のある複数の表示部を有する操作パネルと、
   この操作パネルの裏側に配置され、前記押圧操作部と対応する位置に発光体を発光体支えにより支持して有すると共に、前記複数の表示部とそれぞれ対応する位置に発光部材を有し、前記発光体の近傍にスイッチを有する電子ユニットと、
   この電子ユニットの発光体と前記操作パネルの押圧操作部との間に、発光体に臨んで押圧操作部の押圧操作に応じ変位するように設けられ、その変位により前記スイッチを操作するスイッチ操作部を有する、透光性のある中間カバー部材とを具備し、
   前記発光体が前記押圧操作部を照明することで該押圧操作部が示す機能のオン設定の表示をし、前記発光部材が前記表示部を照明することで該表示部が示す機能内容の選択の表示をすると共に、前記発光体の点灯とそれにより表示する機能のオン設定、オフ設定の選択、及び前記発光部材の点灯とそれにより表示する機能内容の選択が、押圧操作部の押圧操作の回数のみで行われることを特徴とする洗濯機の操作装置。

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