JP4003863B2 - 少量高頻度潅水法を特徴とする施設園芸用自動潅水制御器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば農業の施設園芸における潅水を土壌水分センサとタイマーによって制御する自動潅水制御器に関する。特に、本器は環境保全型農業を目指す養液土耕栽培において格段の機能を果たす。
【0002】
【従来の技術】
従来の施設園芸用自動潅水制御器は、親タイマーと子タイマーとによって潅水時刻と潅水時間を設定するタイマー方式が殆どで、地床栽培では周辺の地下水位条件によっても異なるが2〜3日に1回潅水し、完全に地床から分離して栽培する隔離ベッドでは1日に1回潅水するのが通常である。農家は、いずれも日々の天候に対して前日夕刻時や当日早朝時に潅水時間の設定を変更して対応しており、基準潅水量(夏メロンでは1日に1株当たり1.5L、冬トマトでは1日に1株当たり0.5L)を晴天日に適用して潅水し、曇り日では晴天日の半量、雨天日では曇り日の半量を目安として潅水している。
【0003】
しかしながら、この基準潅水量はあくまでも目安であり、現場での土壌条件、施設環境条件、気象条件がそれぞれ異なるので一様に適用できない。特に、雨のち晴れや、晴れのち雨のような1日の内の急激な気象条件の変化があった場合の対応はほとんどできないので、水不足により作物を萎れさせたり、過剰な潅水によって果実の糖度の低下を引き起こしている。
【0004】
その点、作物根域の土壌水分状態を検知する土壌水分センサ方式による自動潅水制御はタイマー方式よりも合理的であり、土壌水分センサとして電気接点付きのブルドン管式テンシオメータを使用した制御器を採用しているが、ブルドン管式テンシオメータ自体の応答性は悪く、そのうえ潅水が土壌水分センサまでに到達する土壌中の浸潤に要するタイムラグは考慮されていないため、制御システム全体の応答性が遅くなって過剰な潅水が行われ、作物の生育不良や品質劣化を生じさせている。
【0005】
また、タイマー方式や土壌水分センサ方式の施設園芸用自動潅水制御器の1回の潅水量の従来の考え方は、地表下40〜50cmまでの作物根域土層全体の土壌が保持できる最大の土壌水分量である『圃場容水量』に対して不足な水分量を全て補給する潅水であり、十分潅水を行った余剰水は排水すればよいとの考えから過剰な潅水は必然的に起こり、貴重な水資源を無駄にし、土壌中の肥料を溶脱して周辺環境を汚染している所もある。
【0006】
しかしながら、平成11年7月に国会において農業における環境三法が通り、農地からの排水は硝酸態窒素で10ppm以下と規定され、多肥栽培を行って来た施設園芸では大きな問題となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
3つのタイマーと土壌水分センサの潅水開始点の検出によって自動潅水制御する本発明は、設定した潅水時間帯内において重力水としての浸透排水を引き起こさない極く少量の潅水を高頻度に行うことにより、作物の生育ステージと毎日の気象条件に合致した適切な潅水を行うと共に、排水や肥料流亡を引き起こさないため節水と減肥を図る環境保全型農業を展開し、収穫量を低減させることなく高品質野菜生産を実現するものである。
【0008】
つまり、トマト、メロン、ミカン等の施設園芸栽培においては、果実の糖度を上げるため、栽培中の生殖成長期に作物に、各種のストレスを与えて高品質化を図る。例えば、通常、行われる水切りによる水ストレスや、高濃度EC(電気伝導度)溶液を与える浸透ストレスは、高品質化を達成される反面、次のような弊害がある。即ち、作物体の樹勢を弱め、収量を低減させる致命的な欠陥があった。例えば、4ds/mの高濃度EC溶液を与えたトマトの栽培試験では、糖度9以上を得ることができる。しかし、6割の収量減の報告がある。また現地の温室みかんでは、水切りによる水ストレスで、樹勢のダメージが大きく、収量減と樹体の寿命を短くしているとの報告がある。
【0009】
本発明の自動潅水制御器による潅水の考え方は、例えば、マラソン選手に2Lの水を走る前に一度に与えて走らせるのと、走っている期間中に少量の100ccづつを20回に小分けして与えて走らせるのと、どちらが体力的にダメージが大きいかという問題と類似する。この観点から、本発明は、従来のタイマー方式における1日1回行ってきた潅水量を20回程度に小分けして潅水するもので、土壌水分センサによって高頻度に検出判定して、作物の栄養成長期には、作物の蒸散速度に見合う十分な潅水を行い、また作物の生殖成長期には、作物の蒸散速度より少ない極少量の潅水を行って、人間に例えれば、喉を潤す程度の水を与えて水膨れした体を適度にダイエットしながら体力を温存するものであり、作物においても樹勢つまり光合成能力を温存しながら高濃度の樹液を果実へ転流させるのである。
【0010】
しかしながら、従来の潅水法は、土壌が許容できる圃場容水量を目安として1度にどかっと水を与えるので、潅水ごとに作物のストレスは急激に緩み、ストレスを与える生殖成長期には極端に水切りをするため、その反動として樹に対するダメージは大きく、収量を犠牲にして糖度を高める栽培方法を採用してきた。
【0011】
本発明は、作物の生育ステージ別の栄養成長と生殖成長に合ったきめ細かな潅水管理を実現できる施設園芸用の自動潅水制御器を提案するものであり、基本的には作物の生育ステージ別の乾燥限界値を設定するだけで安定的生産が確保でき、栽培農家の省力化、果実の高収量化、高品質化を図り、肥料の溶脱を引き起こす過剰な潅水がない減肥・節水の環境保全型農業を展開する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
最近、直径3mm程度のステンレス棒2本で構成されるロッド部分を土壌に差し込むだけで、ロッドに送り込まれた電磁波の往復時間から、瞬時に絶対乾燥から飽和までの土壌水分を正確に計測できるTDR(時間領域反射法)土壌水分センサが開発され、ロッド周辺の直径約6cm範囲のロッド全長に渡る平均的な土壌の体積含水率を計測し、電気的な出力を持つので、応答性の速い土壌水分センサとして利用できる。
【0013】
また、近年半導体を使用した圧力変換器も非常に精度が良くなり、テンシオメータに取り付けられるようになったが、圧力変換器を付けたテンシオメータも電気的な出力を持つ応答性の迅速な土壌水分制御センサとして利用でき、土壌水分張力(土壌から水を吸収するために必要な力を水柱の高さcmで表し、それを常用対数表示したpF値で示される)を計測できる。尚、このテンシオメータは、土壌水分と根の吸水力とによる根圏域の全水分張力を示し、作物の生態情報を得る重要なセンサであり、低コストでかつ正確な計測が可能なセンサである。本発明は、このテンシオメータを土耕栽培で採用して前記目的を達成した。このテンシオメータの動きを図2で示すが、防根シート内に設置したテンシオメータは、テンシオメータの周囲114mmを防根シートでおおった為、純粋な土壌水分張力を示しているのに対して、株間に設置したテンシオメータは、計測した水分張力(負圧)は高く、土壌水分と根の吸水力とによる根圏域全体の土壌水分張力を示している。
【0014】
土壌水分センサは、どちらも俊敏な応答性を示すので使用はいずれでも良いが、テンシオメータは、土壌水分張力の位置エネルギー値を計測する際に、高き位置から低き方向に向かって流れる水分移動を理解する上で分かり易いこと等を利用として、広く使用されてきた経緯があること、又はpF値に慣れている栽培者は、圧力変換器付きテンシオメータの導入が便利である。
【0015】
本発明は、応答性が迅速であるTDR土壌水分センサ(電気出力0〜5V)、又は圧力変換器付きテンシオメータ(電気出力1〜5V)の電気出力信号を直接取り込んで制御する施設園芸用の自動潅水制御器を提供するものである。しかしながら、センサの応答性は飛躍的に改善されても、潅水が土壌水分センサに達するまでの土壌中の浸潤に要するタイムラグは依然存在している。
【0016】
そこで、本発明の自動潅水制御器の最大の特徴は、潅水が土壌水分センサまでに到達するまでの浸潤タイムラグを考慮した、従来の自動潅水制御器には無かった「潅水休止タイマー」を設けて、少量高頻度潅水を行う潅水方法にある。従って、潅水時間、潅水回数、潅水量、土壌水分を適切に管理することにより、作物の環境条件(気象条件と土壌条件等)と作物の生育ステージにマッチングした施設作物又は路地作物の潅水制御を提供する。
【0017】
潅水休止タイマーは、潅水が土壌中を浸潤して土壌水分センサまで達するまでの時間を設定するもので、土壌水分センサが1回ごとの潅水効果を確実に認識して再度潅水判定を行うために重要な役割を果たす。その設定時間は、土壌の透水性と潅水チューブの配管位置と土壌水分センサの埋設位置により異なる。しかし、経験則では、略30分程度が適当と考えている。尚、「潅水休止タイマー」の名称は、「1回ごとの潅水が土壌中を浸潤して土壌水分センサまで到達しないうちは潅水を休止して作動させない」と言う意味合いから採用した。
【0018】
また、少量高頻度潅水は、前述のように樹勢つまり光合成能力を維持しながら水ストレスを与える新しい潅水法であるから、従来高品質化の陰で犠牲となった収量に対して、収量を低下させることなく高品質化を実現する。その上、1回の潅水量は作物1株当たり100〜150cc程度を目安とした極少量を1日最高20回程度潅水するため、正確で応答性の良い土壌水分センサによる高頻度な検出を利用して、過剰な潅水を回避すると共に、1日の急激な気象変化にも対応して潅水を制御する。子タイマーでの1回の潅水時間の設定は、作物1株当たり100〜150cc程度を目安とする潅水量を、施設に設置される潅水チューブの潅水性能で割り算して決定する。
【0019】
以上のように、本発明の自動潅水制御装置は、緩やかな水ストレスを与える少量高頻度潅水により、作物の生育ステージ別に、土壌条件、気象条件に合致した潅水管理を実現させ、省力化、高品質化、高収量化と共に、再現性のある安定生産が図られ、過剰な潅水による肥料の溶脱を回避して減肥・節水の環境保全型農業を展開する。
【0020】
【作用】
図1は本発明の自動潅水制御装置であり、0〜5V範囲の電気的出力を持つ土壌水分センサからの信号をそのまま取り込んで潅水制御を行う。
【0021】
土耕栽培での設定は、最初に主電源ON−OFFスイッチ(9)をON側に、設定−作動スイッチ(10)を設定側に倒し、土耕−培地耕スイッチ(11)を土耕側に入れ、親タイマー(1)では2本の差し込みピンにより潅水時間帯を、子タイマー(2)では潅水時間を、潅水休止タイマー(3)では潅水の浸潤による時間を、土壌水分センサの潅水開始点は乾燥限界値に相当する電圧(0〜5V)を潅水開始点表示(4)を見ながら潅水開始点設定ダイヤル(7)を回して設定し、設定−作動スイッチ(10)を作動側に倒せば完了である。
【0022】
潅水の浸潤が速いロックウールや調整ピート等の培地耕栽培における設定は、応答性の良い土壌水分センサの乾燥限界値(潅水開始点)と湿潤限界値(潅水停止点)との間でON−OFFすればよいのであるから、最初に主電源ON−OFFスイッチ(9)をON側に、設定−作動スイッチ(10)を設定側に倒し、土耕−培地耕スイッチ(11)を培地耕に入れ、親タイマー(1)では2本の差し込みピンにより潅水時間帯を、潅水開始点と潅水停止点の設定は各設定値表示(4,5)を見ながら各設定ダイヤル(7,8)を回して相当する電圧(0〜5V)を設定し、設定−作動スイッチ(10)を作動側に倒せば完了である。
【0023】
尚、土壌水分センサの現在値表示(6)が、潅水条件に合致した時潅水され、潅水作動表示ランプ(12)が点灯される。
【0024】
故に、土耕栽培では、設定された潅水時間帯において、土壌水分センサの乾燥限界値の判別、極少量潅水、潅水休止時間を1サイクルとする潅水制御を行う。
【0025】
培地耕栽培では、設定された潅水時間帯において、土壌水分センサの乾燥限界値から湿潤限界値に達するまでの潅水を1サイクルとする潅水方式で行う。
【0026】
【実施例】
実施例は、養液土耕栽培を行う夏メロン(定植5月8日、収穫8月2日)において本発明制御器で1作を潅水制御したが、1日の消費肥料分の液肥を混入した液肥潅水(液肥潅水量は生育ステージによって若干変化するが250〜500cc)を毎日早朝6時に行い、その後の8時〜17時の潅水時間帯に、1回に作物1株当たり150cc程度の潅水(実施圃場での潅水チューブの潅水能力から3分間の潅水時間を設定した)、30分の潅水休止時間、土壌水分センサの圧力変換器付きテンシオメータに対する乾燥限界値pF2.2〜2.8(電圧1.63〜3.52V)を生育ステージ別に設定して栽培した。
【0027】
図3は収穫前の7月の本発明制御区における潅水量と日射量とを示したものであるが、9時間の潅水時間帯に最高18回もの高頻度の潅水を行い、潅水量の変化は日射量の変化に類似し、気象変化に対応した潅水を行うことができた。
【0028】
図4は、制御区の土壌水分の変化を示したもので、pF2.9程度の高い水ストレスを示し、接点付きブルドン管式テンシオメータによる潅水制御区の激しい変化を示す図5と比較して、穏やかな変化の水ストレスを与えることができた。尚、図4の測定値の急激な低下のほとんどは土壌水分センサのテンシオメータへの給水補給のために生じたものであり、実際の土壌水分の変化は頂部を結ぶなめらかなものである。
【0029】
表1は、タイマーで潅水制御する通常の農家が行っている慣行区と本発明制御区において、栽培条件と収穫した果実調査を比較したものであるが、本発明制御区は玉重量も大きく、ネットの張りも良く、糖度も15.5の優良なメロンが収穫できた。つまり、玉重量も大きく、糖度も上回ったことは、収量を犠牲にすることなく高品質な果実を収穫することができたことを裏付けた。また、本発明の自動潅水制御器による潅水量は、親タイマーと子タイマーで制御している慣行区と比較して約19%程度の節水となっている。このことより、本発明の自動潅水制御器は、本発明が意図する基本的な構成、即ち、生育ステージ別の乾燥限界値を設定するだけで安定的生産が確保でき、栽培農家の省力化、果実の高収量化、高品質化が図れること、又は肥料の溶脱を引き起こす過剰な潅水がない減肥・節水方式であり、環境保全型農業を展開するに有益であること、等が判明した。
【0030】
【表1】
図1における13は作物、14は潅水チューブ、15は潅水ポンプ、16は土壌水分センサをそれぞれ示す。
【0031】
本発明の栽培試験結果の一例を報告すると、例えば、秋冬作の促成トマト(9月上旬定植、12月〜3月収穫)においては、着花後の潅水管理をpF2.5の潅水開始点に設定し、8時〜16時の潅水時間帯において、トマト1株当たり100cc(試験施設では2分間の潅水)づつを30分の潅水休止タイマーの設定で行ったところ、糖度7オーダーの甘いトマトが収穫でき、従来のタイマー制御の慣行区と比較して収穫量がより多かった。尚、全体の集計結果は、収穫が終了する3月末以降となる。従って、後述、物件提出書で、その内容を提出したしますので、審査の際にご参照の程、お願い申し上げます。
【0032】
【発明の効果】
潅水が土壌水分センサまで浸潤する時間を考慮した「潅水休止タイマー」を新たに設け、親タイマー、子タイマー、潅水休止タイマーの時間設定と、土壌水分センサの乾燥限界値の設定によって、少量高頻度潅水法を行う本自動潅水制御器は、樹勢つまり光合成能力を低下させることなく水ストレスを与えるので、従来高品質化の陰で犠牲となった収量に対して、収量を低下させることなく高品質化を実現し、1回の潅水量を作物1株当たり100cc程度を目安とした極少量の潅水を、正確で応答性の良い土壌水分センサの潅水判定により、1日に最高20回程度の高頻度な潅水を行うことから、過剰な潅水は無くなり、1日の内の急激な気象変化にもマッチした潅水ができる。また水切りによる水ストレス等のストレスによる樹勢のダメージを軽減し、かつ収量減と樹体の寿命の延命化が図れる実益がある。
【0033】
これにより、少量高頻度潅水法を行う本発明は、作物の生育ステージ別の乾燥限界値の設定をするだけで、土壌条件、施設環境条件、気象条件に合致した潅水管理を実現させ、省力化、高品質化、高収量化と共に、再現性のある安定生産が図られるので、栽培面積の規模拡大を図る農家には最適な道具となり、過剰な潅水による肥料の溶脱を回避して減肥・節水の環境保全型農業を展開する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の自動潅水制御器の図。
【図2】 テンシオメータの動きを示す図。
【図3】 制御区の潅水量と日射量を示す図。
【図4】 制御区の土壌水分の変化を示す図。
【図5】 ブルドン管式テンシオメータによる従来制御区の土壌水分の変化を示す図。
【符号の説明】
1 親タイマー(1日の潅水時間帯の設定)
2 子タイマー(1回の潅水時間の設定)
3 潅水休止タイマー(潅水が浸潤する時間の設定)
4 潅水開始点の設定値表示(電圧V)
5 潅水停止点の設定値表示(電圧V)
6 土壌水分センサの現在値表示(電圧V)
7 潅水開始点設定ダイヤル
8 潅水停止点設定ダイヤル
9 主電源ON−OFFスイッチ
10 設定−作動スイッチ
11 土耕−培地耕スイッチ
12 潅水作動表示ランプ
13 作物
14 潅水チューブ
15 潅水ポンプ
16 土壌水分センサ
Claims (1)
- 1日の内の潅水時間帯を任意に設定する親タイマー(1)、1回の潅水時間を任意に設定する子タイマー(2)、1回の潅水が土壌中を浸潤して土壌水分センサまで到達しないうちは潅水を休止する潅水休止タイマー(3)、電気的出力を持つ土壌水分センサに対して作物生育ステージ別の乾燥限界値(潅水開始点)を設定する潅水開始点設定ダイヤル(7)によって構成される施設園芸用自動潅水制御器において、
前記親タイマー(1)で設定された1日の潅水時間帯内で、土壌水分センサが設定された乾燥限界値に達した時点で、前記子タイマー(2)で設定された作物1株当たり1日に20回程度の高頻度による極少量な潅水を行い、前記潅水休止タイマー(3)で設定された1回の潅水後に休止する時間の経過ののちに、土壌水分センサの潅水判定を再度行い、乾燥限界値以上では再度潅水し、乾燥限界値未満では潅水すること無く、再度土壌水分センサ(16)が前記乾燥限界値に達した時点において、前記子タイマー(2)で設定された極少量の潅水を行い、1日の内の潅水時間帯内で潅水を高頻度にくり返し、緩やかな水ストレスを与える少量高頻度潅水により、作物の環境条件(気象条件と土壌条件)と作物の生育ステージにマッチングした施設作物又は露地作物の潅水制御を行うことを特徴とする環境保全型潅水を実現する施設園芸用自動潅水制御器。
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